(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-04
(45)【発行日】2022-02-21
(54)【発明の名称】折り畳み往復葉書及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
B42D 15/02 20060101AFI20220214BHJP
B65H 45/04 20060101ALI20220214BHJP
B65H 37/04 20060101ALI20220214BHJP
【FI】
B42D15/02 501B
B65H45/04
B65H37/04 Z
(21)【出願番号】P 2017143092
(22)【出願日】2017-07-05
【審査請求日】2020-06-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000105280
【氏名又は名称】ケイディケイ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】木村 義和
(72)【発明者】
【氏名】土屋 雅人
【審査官】金田 理香
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-121858(JP,A)
【文献】特開2004-106464(JP,A)
【文献】特開2016-172430(JP,A)
【文献】特開平11-070762(JP,A)
【文献】特開平09-123644(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B42D 15/02
15/08
25/00-25/485
B65H 37/00-37/06
41/00
45/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦方向の折り線を介して横方向に連接された第一葉片、第二葉片、第三葉片及び第四葉片が前記縦方向の折り線を介して横方向に連接された第五葉片、第六葉片、第七葉片及び第八葉片と、横方向の折り線を介して前記第一葉片と第五葉片、第二葉片と第六葉片、第三葉片と第七葉片及び第四葉片と第八葉片がそれぞれ対向するように上下に配置された合計8葉片からなる単位
折り畳み往復葉書用紙を前記縦方向及び横方向の折り線から折り畳んだ折り畳み往復葉書であって、
往信葉書と返信葉書を折り畳み往信葉書を上にした際に往信葉書が上から第一葉片、第四葉片、第八葉片及び第五葉片の順に重なる4葉片により形成され、返信葉書が上から第六葉片、第七葉片、第三葉片及び第二葉片の順に重なる4葉片により形成されており、
前記往信葉書を構成する第一葉片と第四葉片及び第八葉片と第五葉片が疑似接着媒体を介して剥離可能に接着されると共に第四葉片と第八葉片が完全接着媒体を介して剥離不能に接着されており、また前記返信葉書を構成する4葉片が剥離不能に接着されていることを特徴とした折り畳み往復葉書。
【請求項6】
縦方向の折り線を介して横方向に連接された第一葉片、第二葉片、第三葉片及び第四葉片が前記縦方向の折り線を介して横方向に連接された第五葉片、第六葉片、第七葉片及び第八葉片と、横方向の折り線を介して前記第一葉片と第五葉片、第二葉片と第六葉片、第三葉片と第七葉片及び第四葉片と第八葉片がそれぞれ対向するように上下に配置された合計8葉片からなる単位
折り畳み往復葉書用紙を前記縦方向及び横方向の折り線から折り畳んだ折り畳み往復葉書であって、
往信葉書と返信葉書を折り畳み往信葉書を上にした際に往信葉書が上から第四葉片、第三葉片、第七葉片及び第八葉片の順に重なる4葉片により形成され、返信葉書が上から第六葉片、第五葉片、第一葉片及び第二葉片の順に重なる4葉片により形成されており、
前記往信葉書を構成する第四葉片と第三葉片及び第七葉片と第八葉片が疑似接着媒体を介して剥離可能に接着されると共に第三葉片と第七葉片が完全接着媒体を介して剥離不能に接着されており、また前記返信葉書を構成する4葉片が剥離不能に接着されていることを特徴とした折り畳み往復葉書。
【請求項11】
縦方向の折り線を介して横方向に連接された第一葉片、第二葉片、第三葉片及び第四葉片が前記縦方向の折り線を介して横方向に連接された第五葉片、第六葉片、第七葉片及び第八葉片と、横方向の折り線を介して前記第一葉片と第五葉片、第二葉片と第六葉片、第三葉片と第七葉片及び第四葉片と第八葉片がそれぞれ対向するように上下に配置された合計8葉片からなる単位
折り畳み往復葉書用紙を前記縦方向及び横方向の折り線から折り畳んだ折り畳み往復葉書の製造方法において、
往信葉書と返信葉書を折り畳み往信葉書を上にした際に往信葉書が上から第一葉片、第四葉片、第八葉片及び第五葉片の順に重なる4葉片により形成され、返信葉書が上から第六葉片、第七葉片、第三葉片及び第二葉片の順に重なる4葉片により形成されており、
前記往信葉書を構成する第一葉片と第四葉片及び第八葉片と第五葉片が疑似接着媒体を介して剥離可能に接着されると共に第四葉片と第八葉片が完全接着媒体を介して剥離不能に接着されており、また前記返信葉書を構成する4葉片が剥離不能に接着された折り畳み往復葉書の製造方法であり、
前記単位
折り畳み往復葉書用紙を縦方向に連接すると共に両外側にマージナル部分を連接した長尺シートを繰り出すシートの繰り出し工程と、
繰り出された長尺シートの疑似接着予定面に疑似接着媒体を形成する及び完全接着予定面に完全接着媒体を形成する疑似接着媒体及び完全接着媒体の形成工程と、
疑似接着媒体及び完全接着媒体が形成された長尺シートの縦方向の折り線に折り手段を形成すると共に両外側のマージナル部分を切除する折り手段形成工程及びマージナル部分の切除工程と、
折り手段が形成されると共にマージナル部分が切除された長尺シートを中央の縦方向の折り線から二つ折りに折り畳む長尺シートの第一の折り畳み工程と、
折り畳まれた長尺シートを単位
折り畳み往復葉書用紙毎に天地の切取線から切除する単位
折り畳み往復葉書用紙の切り出し工程と、
切り出された単位
折り畳み往復葉書用紙を往信葉書と返信葉書が連接された状態に二つ折りする第二の折り畳み工程と、
往信葉書と返信葉書が連接された状態に二つ折りされた単位
折り畳み往復
葉書用紙の対向する疑似接着媒体同士及び完全接着媒体同士をそれぞれ接着する接着工程と、
疑似接着媒体同士及び完全接着媒体同士を接着した単位
折り畳み往復葉書用紙を往信葉書と返信葉書が対向するように二つ折りする第三の折り畳み工程とからなることを特徴とした折り畳み往復葉書の製造方法。
【請求項16】
縦方向の折り線を介して横方向に連接された第一葉片、第二葉片、第三葉片及び第四葉片が前記縦方向の折り線を介して横方向に連接された第五葉片、第六葉片、第七葉片及び第八葉片と、横方向の折り線を介して前記第一葉片と第五葉片、第二葉片と第六葉片、第三葉片と第七葉片及び第四葉片と第八葉片がそれぞれ対向するように上下に配置された合計8葉片からなる単位
折り畳み往復葉書用紙を前記縦方向及び横方向の折り線から折り畳んだ折り畳み往復葉書の製造方法において、
往信葉書と返信葉書を折り畳み往信葉書を上にした際に往信葉書が上から第一葉片、第四葉片、第八葉片及び第五葉片の順に重なる4葉片により形成され、返信葉書が上から第六葉片、第七葉片、第三葉片及び第二葉片の順に重なる4葉片により形成されており、
前記往信葉書を構成する第一葉片と第四葉片及び第八葉片と第五葉片が疑似接着媒体を介して剥離可能に接着されると共に第四葉片と第八葉片が完全接着媒体を介して剥離不能に接着されており、また前記返信葉書を構成する4葉片が剥離不能に接着された折り畳み往復葉書の製造方法であり、
前記単位
折り畳み往復葉書用紙を印刷した枚葉シートを繰り出す枚葉シートの繰り出し工程と、
繰り出された枚葉シートの疑似接着予定面に疑似接着媒体を形成する及び完全接着予定面に完全接着媒体を形成する疑似接着媒体及び完全接着媒体の形成工程と、
疑似接着媒体及び完全接着媒体が形成された枚葉シートの縦方向の折り線に折り手段を形成すると共に両外側の縦方向の余白を切除する折り手段形成工程及び縦方向の余白の切除工程と、
折り手段が形成されると共に縦方向の余白が切除された枚葉シートを中央の縦方向の折り線から二つ折りに折り畳む枚葉シートの第一の折り畳み工程と、
折り畳まれた枚葉シートの横方向の余白を切除して単位
折り畳み往復葉書用紙毎に切り出す単位
折り畳み往復葉書用紙の切り出し工程と、
切り出された単位
折り畳み往復葉書用紙を往信葉書と返信葉書が連接された状態に二つ折りする第二の折り畳み工程と、
往信葉書と返信葉書が連接された状態に二つ折りされた単位
折り畳み往復
葉書用紙の対向する疑似接着媒体同士及び完全接着媒体同士をそれぞれ接着する接着工程と、
疑似接着媒体同士及び完全接着媒体同士を接着した単位
折り畳み往復葉書用紙を往信葉書と返信葉書が対向するように二つ折りする第三の折り畳み工程とからなることを特徴とした折り畳み往復葉書の製造方法。
【請求項21】
縦方向の折り線を介して横方向に連接された第一葉片、第二葉片、第三葉片及び第四葉片が前記縦方向の折り線を介して横方向に連接された第五葉片、第六葉片、第七葉片及び第八葉片と、横方向の折り線を介して前記第一葉片と第五葉片、第二葉片と第六葉片、第三葉片と第七葉片及び第四葉片と第八葉片がそれぞれ対向するように上下に配置された合計8葉片からなる単位
折り畳み往復葉書用紙を前記縦方向及び横方向の折り線から折り畳んだ折り畳み往復葉書の製造方法において、
往信葉書と返信葉書を折り畳み往信葉書を上にした際に往信葉書が上から第四葉片、第三葉片、第七葉片及び第八葉片の順に重なる4葉片により形成され、返信葉書が上から第六葉片、第五葉片、第一葉片及び第二葉片の順に重なる4葉片により形成されており、
前記往信葉書を構成する第四葉片と第三葉片及び第七葉片と第八葉片が疑似接着媒体を介して剥離可能に接着されると共に第三葉片と第七葉片が完全接着媒体を介して剥離不能に接着され、前記返信葉書を構成する4葉片が剥離不能に接着された折り畳み往復葉書の製造方法であって、
前記単位
折り畳み往復葉書用紙を縦方向に連接すると共に両外側にマージナル部分を連接した長尺シートを繰り出すシートの繰り出し工程と、
繰り出された長尺シートの疑似接着予定面に疑似接着媒体を形成する及び完全接着予定面に完全接着媒体を形成する疑似接着媒体及び完全接着媒体の形成工程と、
疑似接着媒体及び完全接着媒体が形成された長尺シートの縦方向の折り線に折り手段を形成すると共に両外側のマージナル部分を切除する折り手段形成工程及びマージナル部分の切除工程と、
折り手段が形成されると共にマージナル部分が切除された長尺シートを両外側の折り線から断面S(Z)字状に三つ折りする長尺シートの第一の折り畳み工程と、
折り畳まれた長尺シートを単位
折り畳み往復葉書用紙毎に天地の切取線から切除する単位
折り畳み往復葉書用紙の切り出し工程と、
切り出された単位
折り畳み往復葉書用紙を往信葉書と返信葉書が連接された状態に二つ折りする第二の折り畳み工程と、
往信葉書と返信葉書が連接された状態に二つ折りされた単位
折り畳み往復
葉書用紙の対向する疑似接着媒体同士及び完全接着媒体同士をそれぞれ接着する接着工程と、
疑似接着媒体同士及び完全接着媒体同士を接着した単位
折り畳み往復葉書用紙を往信葉書と返信葉書が対向するように二つ折りする第三の折り畳み工程とからなることを特徴とした折り畳み往復葉書の製造方法。
【請求項26】
縦方向の折り線を介して横方向に連接された第一葉片、第二葉片、第三葉片及び第四葉片が前記縦方向の折り線を介して横方向に連接された第五葉片、第六葉片、第七葉片及び第八葉片と、横方向の折り線を介して前記第一葉片と第五葉片、第二葉片と第六葉片、第三葉片と第七葉片及び第四葉片と第八葉片がそれぞれ対向するように上下に配置された合計8葉片からなる単位
折り畳み往復葉書用紙を前記縦方向及び横方向の折り線から折り畳んだ折り畳み往復葉書の製造方法において、
往信葉書と返信葉書を折り畳み往信葉書を上にした際に往信葉書が上から第四葉片、第三葉片、第七葉片及び第八葉片の順に重なる4葉片により形成され、返信葉書が上から第六葉片、第五葉片、第一葉片及び第二葉片の順に重なる4葉片により形成されており、
前記往信葉書を構成する第四葉片と第三葉片及び第七葉片と第八葉片が疑似接着媒体を介して剥離可能に接着されると共に第三葉片と第七葉片が完全接着媒体を介して剥離不能に接着され、前記返信葉書を構成する4葉片が剥離不能に接着された折り畳み往復葉書の製造方法であって、
前記単位
折り畳み往復葉書用紙を印刷した枚葉シートを繰り出す枚葉シートの繰り出し工程と、
繰り出された枚葉シートの疑似接着予定面に疑似接着媒体を形成する及び完全接着予定面に完全接着媒体を形成する疑似接着媒体及び完全接着媒体の形成工程と、
疑似接着媒体及び完全接着媒体が形成された枚葉シートの縦方向の折り線に折り手段を形成すると共に両外側の縦方向の余白を切除する折り手段形成工程及び縦方向の余白の切除工程と、
折り手段が形成されると共に縦方向の余白が切除された枚葉シートを両外側の折り線から断面S(Z)字状に三つ折りする枚葉シートの第一の折り畳み工程と、
折り畳まれた枚葉シートの横方向の余白を切除して単位
折り畳み往復葉書用紙毎に切り出す単位
折り畳み往復葉書用紙の切り出し工程と、
切り出された単位
折り畳み往復葉書用紙を往信葉書と返信葉書が連接された状態に二つ折りする第二の折り畳み工程と、
往信葉書と返信葉書が連接された状態に二つ折りされた単位
折り畳み往復
葉書用紙の対向する疑似接着媒体同士及び完全接着媒体同士をそれぞれ接着する接着工程と、
疑似接着媒体同士及び完全接着媒体同士を接着した単位
折り畳み往復葉書用紙を往信葉書と返信葉書が対向するように二つ折りする第三の折り畳み工程とからなることを特徴とした折り畳み往復葉書の製造方法。
【請求項30】
第四葉片と第八葉片を連接する横方向の折り線及び/又は疑似接着媒体に開封手段を形成する開封手段形成工程が第一の折り畳み工程の上流側に配置されたことを特徴とした請求項26乃至29の何れかに記載の折り畳み往復葉書の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の葉片が折り畳まれ任意の対向面間を剥離可能或いは剥離不能に貼り合わせた折り畳み往復葉書及びその製造方法に関する。
詳しくは、本発明は、最近盛んに使用されている、見掛けは通常の往復葉書であるにもかかわらず、複数の葉片が折り畳まれると共に任意の対向面間を剥離可能或いは剥離不能に貼り合わせることにより、多くの情報を隠蔽状態で伝達することができる折り畳み往復葉書及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、前記複数の葉片が折り畳まれ任意の対向面間を剥離可能或いは剥離不能に貼り合わせた往復葉書として、例えば特開2003-89288号公報に記載の往復葉書がある。前記特許文献に記載のものでは、2種類のシートを用いて両シートの返信葉書本体に当たる葉片を貼り合わせ、全体で5葉片からなる往復葉書が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献の往復葉書は2枚のシートを貼り合わせて製造される、従って個人情報が記載されたシートが誤って他の個人情報が記載されたシートと組み合わされて製造され、そのまま発送されると個人情報の漏洩となり大きな社会問題となり得る。
【0005】
また、現状、貼り合わせ往復葉書における可能な最多葉片数は、日本郵便株式会社における第二種郵便物の往復葉書の規定により、往信葉書本体と返信葉書のそれぞれ1葉片と、往信葉書本体の両面に貼付された各1葉片の合計4葉片が最多となる。また全体重量が4~12gであると共に往信葉書及び返信葉書の重量がそれぞれ2~6gの範囲でなければならない。さらに3葉片が貼り合わされた往信葉書の中央葉片(往信葉書本体)が2~6gの範囲になければならず、これら全ての要件を満足することで初めて郵便往復葉書として使用することが可能となる。
【0006】
前記往復葉書としての必須要件を満たすために前記特許文献の往復葉書は、返信葉書の重量不足を二枚のシートの貼り合わせで補っているが、往信葉書にはより多くの制限があり容易に全ての要件を満たすことは困難である。
【0007】
そこで2g以上の葉片を連接して往復葉書とし、往信葉書葉片の両面に2g以下の葉片を貼り合わせて、往復葉書(取り分け往信葉書)の重量規定をクリアする手段が考えられるが、異なる斤量の用紙を組み合わせて用いると、製造工程が非常に複雑になり手間が掛かると共に、依然として異なる用紙に打ち出された個人情報の整合性が問題となる。
【0008】
本発明は、上記問題に鑑み、誤って一つの往復葉書に他の個人情報が記載される等の事故が起こり得ず、仕上がり形態において往信葉書本体及び返信葉書本体が連接されると共に前記各本体が2g~6gの範囲に余裕を持って収まり、また往信葉書がその本体の両面に葉片が貼付された状態で2~6gの範囲に余裕を持って収まるため、第二種郵便物の往復葉書規定を問題なく満たすと共に、その製造が極めて容易に行える往復葉書とその製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記問題を達成するために、本発明の請求項1に係る折り畳み往復葉書は、縦方向の折り線を介して横方向に連接された第一葉片、第二葉片、第三葉片及び第四葉片が前記縦方向の折り線を介して横方向に連接された第五葉片、第六葉片、第七葉片及び第八葉片と、横方向の折り線を介して前記第一葉片と第五葉片、第二葉片と第六葉片、第三葉片と第七葉片及び第四葉片と第八葉片がそれぞれ対向するように上下に配置された合計8葉片からなる単位折り畳み往復葉書用紙を前記縦方向及び横方向の折り線から折り畳んだ往復葉書であって、往信葉書と返信葉書を折り畳み往信葉書を上にした際に往信葉書が上から第一葉片、第四葉片、第八葉片及び第五葉片の順に重なる4葉片により形成され、返信葉書が上から第六葉片、第七葉片、第三葉片及び第二葉片の順に重なる4葉片により形成されており、前記往信葉書を構成する第一葉片と第四葉片及び第八葉片と第五葉片が疑似接着媒体を介して剥離可能に接着されると共に第四葉片と第八葉片が完全接着媒体を介して剥離不能に接着されており、また前記返信葉書を構成する4葉片が剥離不能に接着されていることを特徴としている。
【0010】
なお、請求項2に記載される折り畳み往復葉書のように、第一葉片、第四葉片、第八葉片及び第五葉片の合計4葉片の貼り合わせからなる往信葉書は、中央の第四葉片と第八葉片が剥離不能に接着され往信葉書本体を構成している。そして前記往信葉書の本体の第四葉片とそれに剥離可能に貼付される第一葉片は、前記第四葉片よりも横幅が短く設計されているため第四葉片の開封側縁辺即ち左側縁辺が表出する状態で段差を形成し、そこに「郵便往復葉書」或いはそれに準じた文言が視認可能な状態で記載されていても構わない。
【0011】
また、請求項3に記載される折り畳み往復葉書のように、第一葉片と第四葉片が同じ幅の場合、第一葉片の前記文言に対応する位置に貫通孔を形成することで、前記文言は問題なく外部から視認することができる。なお前記貫通孔を第一葉片の上辺に沿って設け、第四葉片の前記貫通孔の位置に前記文言を記載しておいて外部から視認できるように設計しても構わない。また前記貫通孔の形状に格別な制限はない。要は貼り合わされて隠された下側葉片の文言が視認可能な状態になれば良いのである。
【0012】
さらに、請求項4に記載される折り畳み往復葉書のように、往信葉書本体の両面に貼付されている第一葉片及び第五葉片の下辺が横方向の折り線により連接され、前記往信葉書本体の下辺を袋状に包み込んだ状態となっているため、前記下辺を投函前に予め切除しておくことにより、受取人が切除道具を使用することなくそのまま容易に開封することを可能とすることもできる。
【0013】
さらにまた、請求項5に記載される折り畳み往復葉書のように、前記往信葉書本体の下辺を袋状に包み込んだ状態となっている第一葉片及び第五葉片を連接する横方向の折り線に破断用切取ミシンを形成しておいて、さらに疑似接着媒体にも破断可能な操作をしておくことにより受取人が切除道具を使用することなくそのまま容易に開封することを可能とすることもできる。その際疑似接着媒体が疑似接着フィルムシート等の場合、例えば疑似接着フィルムシートに複数の微細な貫通孔を設ける等の破断手段を付加することにより、前記切取ミシンの破断と共に疑似接着フィルムシートも破断され開封することができる。
【0014】
上記目的を達成するために、本発明の請求項6に記載される折り畳み往復葉書は、縦方向の折り線を介して横方向に連接された第一葉片、第二葉片、第三葉片及び第四葉片が前記縦方向の折り線を介して横方向に連接された第五葉片、第六葉片、第七葉片及び第八葉片と、横方向の折り線を介して前記第一葉片と第五葉片、第二葉片と第六葉片、第三葉片と第七葉片及び第四葉片と第八葉片がそれぞれ対向するように上下に配置された合計8葉片からなる単位折り畳み往復葉書用紙を前記縦方向及び横方向の折り線から折り畳んだ往復葉書であって、往信葉書と返信葉書を折り畳み往信葉書を上にした際に往信葉書が上から第四葉片、第三葉片、第七葉片及び第八葉片の順に重なる4葉片により形成され、返信葉書が上から第六葉片、第五葉片、第一葉片及び第二葉片の順に重なる4葉片により形成されており、前記往信葉書を構成する第四葉片と第三葉片及び第七葉片と第八葉片が疑似接着媒体を介して剥離可能に接着されると共に第三葉片と第七葉片が完全接着媒体を介して剥離不能に接着されており、また前記返信葉書を構成する4葉片が剥離不能に接着されていることを特徴としている。
【0015】
なお、請求項7に記載される折り畳み往復葉書のように、第四葉片、第三葉片、第七葉片及び第八葉片の合計4葉片の貼り合わせからなる往信葉書は、中央の第三葉片と第七葉片が剥離不能に接着され往信葉書本体を構成している。そして前記往信葉書の本体の第三葉片とそれに剥離可能に貼付される第四葉片は、前記第七葉片よりも縦幅が短く設計されているため第七葉片の上辺が表出する状態で段差を形成し、そこに「郵便往復葉書」或いはそれに準じた文言が視認可能な状態で記載されていても構わない。
【0016】
また、請求項8に記載される折り畳み往復葉書のように、第七葉片と第三葉片及び第四葉片の縦幅が同じ場合、第四葉片の第三葉片に記載した前記文言に対応する位置に貫通孔を形成しておけば、前記文言は問題なく外部から視認することができる。なお既述の通り前記貫通孔の形状に格別な制限はない。要は貼り合わされて隠された下側葉片の文言が視認可能な状態になれば良いのである。
【0017】
さらに、請求項9に記載される折り畳み往復葉書のように、往信葉書本体の両面に貼付されている第四葉片及び第八葉片の下辺が横方向の折り線により連接され、前記往信葉書本体の下辺を袋状に包み込んだ状態となっているため、前記下辺を投函前に予め切除しておくことにより、受取人が切除道具を使用することなくそのまま容易に開封することを可能とすることもできる。
【0018】
さらにまた、請求項10に記載される折り畳み往復葉書のように、前記往信葉書本体の下辺を袋状に包み込んだ状態となっている第四葉片及び第八葉片を連接する横方向の折り線に破断用切取ミシンを形成しておいて、さらに疑似接着媒体にも破断可能な操作をしておくことにより受取人が切除道具を使用することなくそのまま容易に開封することを可能とすることもできる。その際疑似接着媒体が疑似接着フィルムシート等の場合、例えば疑似接着フィルムシートに複数の微細な貫通孔を設ける等の破断手段を付加することにより、前記切取ミシンの破断と共に疑似接着フィルムシートも破断され開封することができる。
【0019】
上記目的を達成するために、本発明の請求項11に係る折り畳み往復葉書の製造方法は、縦方向の折り線を介して横方向に連接された第一葉片、第二葉片、第三葉片及び第四葉片が前記縦方向の折り線を介して横方向に連接された第五葉片、第六葉片、第七葉片及び第八葉片と、横方向の折り線を介して前記第一葉片と第五葉片、第二葉片と第六葉片、第三葉片と第七葉片及び第四葉片と第八葉片がそれぞれ対向するように上下に配置された合計8葉片からなる単位折り畳み往復葉書用紙を前記縦方向及び横方向の折り線から折り畳んだ折り畳み往復葉書の製造方法において、往信葉書と返信葉書を折り畳み往信葉書を上にした際に往信葉書が上から第一葉片、第四葉片、第八葉片及び第五葉片の順に重なる4葉片により形成され、返信葉書が上から第六葉片、第七葉片、第三葉片及び第二葉片の順に重なる4葉片により形成されており、前記往信葉書を構成する第一葉片と第四葉片及び第八葉片と第五葉片が疑似接着媒体を介して剥離可能に接着されると共に第四葉片と第八葉片が完全接着媒体を介して剥離不能に接着されており、また前記返信葉書を構成する4葉片が剥離不能に接着された折り畳み往復葉書の製造方法であり、前記単位折り畳み往復葉書用紙を縦方向に連接すると共に両外側にマージナル部分を連接した長尺シートを繰り出すシートの繰り出し工程と、繰り出された長尺シートの疑似接着予定面に疑似接着媒体を形成する及び完全接着予定面に完全接着媒体を形成する疑似接着媒体及び完全接着媒体の形成工程と、疑似接着媒体及び完全接着媒体が形成された長尺シートの縦方向の折り線に折り手段を形成すると共に両外側のマージナル部分を切除する折り手段形成工程及びマージナル部分の切除工程と、折り手段が形成されると共にマージナル部分が切除された長尺シートを中央の縦方向の折り線から二つ折りに折り畳む長尺シートの第一の折り畳み工程と、折り畳まれた長尺シートを単位折り畳み往復葉書用紙毎に天地の切取線から切除する単位折り畳み往復葉書用紙の切り出し工程と、切り出された単位折り畳み往復葉書用紙を往信葉書と返信葉書が連接された状態に二つ折りする第二の折り畳み工程と、往信葉書と返信葉書が連接された状態に二つ折りされた単位折り畳み往復葉書用紙の対向する疑似接着媒体同士及び完全接着媒体同士をそれぞれ接着する接着工程と、疑似接着媒体同士及び完全接着媒体同士を接着した単位折り畳み往復葉書用紙を往信葉書と返信葉書が対向するように二つ折りする第三の折り畳み工程とからなることを特徴としている。
【0020】
前記折り畳み往復葉書の製造方法において第三の折り畳み工程は、請求項12に記載されるように省略してしまい、それに代わり第二の折り畳み工程と接着工程の間に第二の折り畳み工程で往信葉書と返信葉書が連接された状態に二つ折りされた単位折り畳み往復葉書用紙の往信葉書と返信葉書が対向するように二つ折りする新たな折り畳み工程を配置して、往信葉書と返信葉書が対向するように二つ折りされた状態にまで折り畳み、その後接着工程を通過させ折り畳み往復葉書としても構わない。即ち接着工程の前に最終形態まで折り畳んでおくか、或いは手前の段階まで折り畳んでおいて接着工程を通過後に最終形態に仕上げるかの相違である。
【0021】
前記折り畳み往復葉書の製造方法において折り手段形成工程は、請求項13に記載されるように、疑似接着媒体及び完全接着媒体の形成工程の上下流の何れの側に配置しても構わない。即ち用紙を繰り出す以前に予め形成しておいても、また繰り出してから疑似接着媒体及び完全接着媒体の形成工程までの間で形成しても、或いは疑似接着媒体及び完全接着媒体の形成工程の上下流に振り分けて配置しておいて段階的に形成するようにしても構わない。
【0022】
前記折り畳み往復葉書の製造方法においてマージナル部分の切除工程も前記折り手段の形成工程と同様で、請求項13に記載されるように、疑似接着媒体及び完全接着媒体の形成工程の上下流の何れの側に配置しても構わない。即ち用紙を繰り出す以前に予め切除しておいても、また繰り出してから疑似接着媒体及び完全接着媒体の形成工程までの間で切除しても、或いは疑似接着媒体及び完全接着媒体の形成工程の上下流に振り分けて配置しておいて段階的に切除するようにしても構わない。
【0023】
また請求項14の折り畳み往復葉書の製造方法に記載されるよう、往信葉書の下辺部の袋とじ部分を切除する切除工程を接着工程の下流側に配置しておいて、投函前に予め切除を完了しておいて受取人の切除の手間を省いた折り畳み往復葉書を製造するようにしても構わない。
【0024】
さらにまた、請求項15に記載される折り畳み往復葉書のように、往信葉書本体の両面に貼付されている第四葉片及び第八葉片の下辺は横方向の折り線により連接され、前記往信葉書本体の下辺を袋状に包み込んだ状態となっている。従って既述の通り下辺を切除して袋閉じ状態を開放すればよいのだが、例えば前記横方向の折り線に疑似接着媒体と共に破断用の切取ミシンを形成しておけば容易に手で破断して開封することができる。なおこの場合切り屑が発生しない。
【0025】
同様に使用される疑似接着媒体が疑似接着フィルムシート等の場合、例えば疑似接着フィルムシートにパンチング装置を使用して複数の微細な貫通孔を設ける等の破断手段を別工程で付加することにより、前記切取ミシンの破断と共に疑似接着フィルムシートも同時に破断され開封することができる。従って横方向の折り線に開封手段を形成する開封手段の形成工程と疑似接着媒体に開封手段を形成する開封手段の形成工程を折り畳み工程の上流側に配置しておいても構わない。なお横方向の折り線に予め切取ミシン等の破断手段を形成しておいたり、疑似接着フィルムシートに予め破断手段を形成したりしておけば前記開封手段の形成工程は省略することができる。
【0026】
上記目的を達成するために、本発明の請求項16に係る折り畳み往復葉書の製造方法は、縦方向の折り線を介して横方向に連接された第一葉片、第二葉片、第三葉片及び第四葉片が前記縦方向の折り線を介して横方向に連接された第五葉片、第六葉片、第七葉片及び第八葉片と、横方向の折り線を介して前記第一葉片と第五葉片、第二葉片と第六葉片、第三葉片と第七葉片及び第四葉片と第八葉片がそれぞれ対向するように上下に配置された合計8葉片からなる単位折り畳み往復葉書用紙を前記縦方向及び横方向の折り線から折り畳んだ折り畳み往復葉書の製造方法において、往信葉書と返信葉書を折り畳み往信葉書を上にした際に往信葉書が上から第一葉片、第四葉片、第八葉片及び第五葉片の順に重なる4葉片により形成され、返信葉書が上から第六葉片、第七葉片、第三葉片及び第二葉片の順に重なる4葉片により形成されており、前記往信葉書を構成する第一葉片と第四葉片及び第八葉片と第五葉片が疑似接着媒体を介して剥離可能に接着されると共に第三葉片と第七葉片が完全接着媒体を介して剥離不能に接着され、前記返信葉書を構成する4葉片が剥離不能に接着された折り畳み往復葉書の製造方法であり、前記単位折り畳み往復葉書用紙を印刷した枚葉シートを繰り出す枚葉シートの繰り出し工程と、繰り出された枚葉シートの疑似接着予定面に疑似接着媒体を形成する及び完全接着予定面に完全接着媒体を形成する疑似接着媒体及び完全接着媒体の形成工程と、疑似接着媒体及び完全接着媒体が形成された枚葉シートの縦方向の折り線に折り手段を形成すると共に両外側の縦方向の余白を切除する折り手段形成工程及び縦方向の余白の切除工程と、折り手段が形成されると共に縦方向の余白が切除された枚葉シートを中央の縦方向の折り線から二つ折りに折り畳む枚葉シートの第一の折り畳み工程と、折り畳まれた枚葉シートの横方向の余白を切除して単位折り畳み往復葉書用紙毎に切り出す単位折り畳み往復葉書用紙の切り出し工程と、切り出された単位折り畳み往復葉書用紙を往信葉書と返信葉書が連接された状態に二つ折りする第二の折り畳み工程と、往信葉書と返信葉書が連接された状態に二つ折りされた単位折り畳み往復葉書用紙の対向する疑似接着媒体同士及び完全接着媒体同士をそれぞれ接着する接着工程と、疑似接着媒体同士及び完全接着媒体同士を接着した単位折り畳み往復葉書用紙を往信葉書と返信葉書が対向するように二つ折りする第三の折り畳み工程とからなることを特徴としている。
【0027】
前記折り畳み往復葉書の製造方法において第三の折り畳み工程は、請求項17に記載されるように省略してしまい、それに代わり第二の折り畳み工程と接着工程の間に第二の折り畳み工程で往信葉書と返信葉書が連接された状態に二つ折りされた単位折り畳み往復葉書用紙の往信葉書と返信葉書が対向するように二つ折りする新たな折り畳み工程を配置して、往信葉書と返信葉書が対向するように二つ折りされた状態にまで折り畳み、その後接着工程を通過させ折り畳み往復葉書としても構わない。即ち接着工程の前に最終形態まで折り畳んでおくか、或いは手前の段階まで折り畳んでおいて接着工程を通過後に最終形態に仕上げるかの相違である。
【0028】
前記折り畳み往復葉書の製造方法において折り手段形成工程は、請求項18に記載されるように、疑似接着媒体及び完全接着媒体の形成工程の上下流の何れの側に配置しても構わない。即ち用紙を繰り出す以前に予め形成しておいても、また繰り出してから疑似接着媒体及び完全接着媒体の形成工程までの間で形成しても、或いは疑似接着媒体及び完全接着媒体の形成工程の上下流に振り分けて配置しておいて段階的に形成するようにしても構わない。
【0029】
前記折り畳み往復葉書の製造方法において縦方向の余白の切除工程も既述の折り手段形成工程と同様で、請求項18に記載されるように、疑似接着媒体及び完全接着媒体の形成工程の上下流の何れの側に配置しても構わない。即ち用紙を繰り出す以前に予め切除しておいても、また繰り出してから疑似接着媒体及び完全接着媒体の形成工程までの間で切除しても、或いは疑似接着媒体及び完全接着媒体の形成工程の上下流に振り分けて配置しておいて段階的に切除するようにしても構わない。
【0030】
また請求項19の折り畳み往復葉書の製造方法に記載されるよう、往信葉書の下辺部の袋とじ部分を切除する切除工程を接着工程の下流側に配置しておいて、投函前に予め切除を完了しておいて受取人の切除の手間を省いた折り畳み往復葉書を製造するようにしても構わない。
【0031】
さらに請求項20の折り畳み往復葉書の製造方法に記載されるよう、第一葉片と第五葉片を連接する折り線に疑似接着媒体と共に破断用の切取ミシンを形成しておけば、受取人が切除道具を使用することなく手で容易に破断して開封することができる。また折り線に切取ミシンを形成しておいて、別に疑似接着媒体に破断手段を付加しておいても同様に破断して開封することができる。
【0032】
上記目的を達成するために、本発明の請求項21に係る折り畳み往復葉書の製造方法は、縦方向の折り線を介して横方向に連接された第一葉片、第二葉片、第三葉片及び第四葉片が前記縦方向の折り線を介して横方向に連接された第五葉片、第六葉片、第七葉片及び第八葉片と、横方向の折り線を介して前記第一葉片と第五葉片、第二葉片と第六葉片、第三葉片と第七葉片及び第四葉片と第八葉片がそれぞれ対向するように上下に配置された合計8葉片からなる単位折り畳み往復葉書用紙を前記縦方向及び横方向の折り線から折り畳んだ折り畳み往復葉書の製造方法において、往信葉書と返信葉書を折り畳み往信葉書を上にした際に往信葉書が上から第四葉片、第三葉片、第七葉片及び第八葉片の順に重なる4葉片により形成され、返信葉書が上から第六葉片、第五葉片、第一葉片及び第二葉片の順に重なる4葉片により形成されており、前記往信葉書を構成する第四葉片と第三葉片及び第七葉片と第八葉片が疑似接着媒体を介して剥離可能に接着されると共に第三葉片と第七葉片が完全接着媒体を介して剥離不能に接着され、前記返信葉書を構成する4葉片が剥離不能に接着された折り畳み往復葉書の製造方法であって、前記単位折り畳み往復葉書用紙を縦方向に連接すると共に両外側にマージナル部分を連接した長尺シートを繰り出すシートの繰り出し工程と、繰り出された長尺シートの疑似接着予定面に疑似接着媒体を形成する及び完全接着予定面に完全接着媒体を形成する疑似接着媒体及び完全接着媒体の形成工程と、疑似接着媒体及び完全接着媒体が形成された長尺シートの縦方向の折り線に折り手段を形成すると共に両外側のマージナル部分を切除する折り手段形成工程及びマージナル部分の切除工程と、折り手段が形成されると共にマージナル部分が切除された長尺シートを両外側の折り線から断面S(Z)字状に三つ折りする長尺シートの第一の折り畳み工程と、折り畳まれた長尺シートを単位折り畳み往復葉書用紙毎に天地の切取線から切除する単位往折り畳み復葉書用紙の切り出し工程と、切り出された単位折り畳み往復葉書用紙を往信葉書と返信葉書が連接された状態に二つ折りする第二の折り畳み工程と、往信葉書と返信葉書が連接された状態に二つ折りされた単位折り畳み往復葉書用紙の対向する疑似接着媒体同士及び完全接着媒体同士をそれぞれ接着する接着工程と、疑似接着媒体同士及び完全接着媒体同士を接着した単位折り畳み往復葉書用紙を往信葉書と返信葉書が対向するように二つ折りする第三の折り畳み工程とからなることを特徴としている。
【0033】
前記折り畳み往復葉書の製造方法において第三の折り畳み工程は、請求項22に記載されるように省略してしまい、それに代わり第二の折り畳み工程と接着工程の間に第二の折り畳み工程で往信葉書と返信葉書が連接された状態に二つ折りされた単位折り畳み往復葉書用紙の往信葉書と返信葉書が対向するように二つ折りする新たな折り畳み工程を配置して、往信葉書と返信葉書が対向するように二つ折りされた状態にまで折り畳み、その後接着工程を通過させ折り畳み往復葉書としても構わない。即ち接着工程の前に最終形態まで折り畳んでおくか、或いは手前の段階まで折り畳んでおいて接着工程を通過後に最終形態に仕上げるかの相違である。
【0034】
前記折り畳み往復葉書の製造方法における折り手段形成工程及びマージナル部分の切除工程の配置については、請求項23に記載される通り疑似接着媒体及び完全接着媒体の形成工程の上下流の何れの側に配置しても構わない。
【0035】
また請求項24の折り畳み往復葉書の製造方法に記載されるよう、往信葉書の下辺部の袋とじ部分を切除する切除工程を接着工程の下流側に配置しておいて、投函前に予め切除を完了しておいて受取人の切除の手間を省いた折り畳み往復葉書を製造するようにしても構わない。
【0036】
さらに請求項25の折り畳み往復葉書の製造方法に記載されるよう、第四葉片と第八葉片を連接する折り線に疑似接着媒体と共に破断用の切取ミシンを形成しておけば、受取人が切除道具を使用することなく手で容易に破断して開封することができる。また折り線に切取ミシンを形成しておいて、別に疑似接着媒体に破断手段を付加しておいても同様に破断して開封することができる。
【0037】
上記目的を達成するために、本発明の請求項26に係る折り畳み往復葉書の製造方法は、縦方向の折り線を介して横方向に連接された第一葉片、第二葉片、第三葉片及び第四葉片が前記縦方向の折り線を介して横方向に連接された第五葉片、第六葉片、第七葉片及び第八葉片と、横方向の折り線を介して前記第一葉片と第五葉片、第二葉片と第六葉片、第三葉片と第七葉片及び第四葉片と第八葉片がそれぞれ対向するように上下に配置された合計8葉片からなる単位折り畳み往復葉書用紙を前記縦方向及び横方向の折り線から折り畳んだ折り畳み往復葉書の製造方法において、往信葉書と返信葉書を折り畳み往信葉書を上にした際に往信葉書が上から第四葉片、第三葉片、第七葉片及び第八葉片の順に重なる4葉片により形成され、返信葉書が上から第六葉片、第五葉片、第一葉片及び第二葉片の順に重なる4葉片により形成されており、前記往信葉書を構成する第四葉片と第三葉片及び第七葉片と第八葉片が疑似接着媒体を介して剥離可能に接着されると共に第三葉片と第七葉片が完全接着媒体を介して剥離不能に接着され、前記返信葉書を構成する4葉片が剥離不能に接着された折り畳み往復葉書の製造方法であって、前記単位折り畳み往復葉書用紙を印刷した枚葉シートを繰り出す枚葉シートの繰り出し工程と、繰り出された枚葉シートの疑似接着予定面に疑似接着媒体を形成する及び完全接着予定面に完全接着媒体を形成する疑似接着媒体及び完全接着媒体の形成工程と、疑似接着媒体及び完全接着媒体が形成された枚葉シートの縦方向の折り線に折り手段を形成すると共に両外側の縦方向の余白を切除する折り手段形成工程及び縦方向の余白の切除工程と、折り手段が形成されると共に縦方向の余白が切除された枚葉シートを両外側の折り線から断面S(Z)字状に三つ折りする長尺シートの第一の折り畳み工程と、折り畳まれた枚葉シートの横方向の余白を切除して単位折り畳み往復葉書用紙毎に切り出す単位折り畳み往復葉書用紙の切り出し工程と、切り出された単位折り畳み往復葉書用紙を往信葉書と返信葉書が連接された状態に二つ折りする第二の折り畳み工程と、往信葉書と返信葉書が連接された状態に二つ折りされた単位折り畳み往復葉書用紙の対向する疑似接着媒体同士及び完全接着媒体同士をそれぞれ接着する接着工程と、疑似接着媒体同士及び完全接着媒体同士を接着した単位折り畳み往復葉書用紙を往信葉書と返信葉書が対向するように二つ折りする第三の折り畳み工程とからなることを特徴としている。
【0038】
前記折り畳み往復葉書の製造方法において第三の折り畳み工程は、請求項27に記載されるように省略してしまい、それに代わり第二の折り畳み工程と接着工程の間に第二の折り畳み工程で往信葉書と返信葉書が連接された状態に二つ折りされた単位折り畳み往復葉書用紙の往信葉書と返信葉書が対向するように二つ折りする新たな折り畳み工程を配置して、往信葉書と返信葉書が対向するように二つ折りされた状態にまで折り畳み、その後接着工程を通過させ折り畳み往復葉書としても構わない。即ち接着工程の前に最終形態まで折り畳んでおくか、或いは手前の段階まで折り畳んでおいて接着工程を通過後に最終形態に仕上げるかの相違である。
【0039】
前記折り畳み往復葉書の製造方法における折り手段形成工程及び縦方向の余白の切除工程の配置については、請求項28に記載される通り疑似接着媒体及び完全接着媒体の形成工程の上下流の何れの側に配置しても構わない。
【0040】
また請求項29の折り畳み往復葉書の製造方法に記載されるよう、往信葉書の下辺部の袋とじ部分を切除する切除工程を接着工程の下流側に配置しておいて、投函前に予め切除を完了しておいて受取人の切除の手間を省いた折り畳み往復葉書を製造するようにしても構わない。
【0041】
さらに請求項30の折り畳み往復葉書の製造方法に記載されるよう、第四葉片と第八葉片を連接する折り線に疑似接着媒体と共に破断用の切取ミシンを形成しておけば、受取人が切除道具を使用することなく手で容易に破断して開封することができる。また折り線に切取ミシンを形成しておいて、別に疑似接着媒体に破断手段を付加しておいても同様に破断して開封することができる。
【0042】
本発明の折り畳み往復葉書の剥離可能な疑似接着を実行するための疑似接着手段として以下がある。
1)印刷後の用紙の疑似接着予定面に疑似接着媒体として疑似接着性のUV硬化型ニス やエマルジョン型の弱粘着性の接着剤を塗布して疑似接着性の被膜を形成する、業 界で後糊方式と称される手段。
2)印刷前の用紙に予め天然ゴムや合成ゴムを主体とした疑似接着性媒体を塗工して含 侵させた用紙を使用する、業界で先糊方式(圧着紙)と称される手段。
3)疑似接着媒体として二軸延伸ポリプロピレンやポリエチレンテレフタレート等の基 材の一方の面に疑似接着層を形成した疑似接着フィルムシートを疑似接着予定面に 被覆する、プリントラミネートに対応した、業界でフィルム方式と称される手段。
なお従来使用されている弱粘着剤を疑似接着手段として使用しても構わない。
【0043】
また、本発明の折り畳み往復葉書で剥離不能な完全接着を実行する手段として以下がある。
1)感熱性、感圧性又は感湿性の接着剤を印刷後或いは印刷前の用紙の完全接着予定面 に塗布し、折り畳み完了後に加熱、加圧又は加湿等の条件を施して剥離不能に接着 する手段。
2)二軸延伸ポリプロピレンやポリエチレンテレフタレート等の基材の一方の面に、既 述の各種条件の付加により接着性を発揮する完全接着剤層を形成したフィルムシー トを完全接着予定面に被覆して、前記完全接着剤層同士を対向させ折り畳み加圧或 いは加熱・加圧処理を施して剥離不能に接着する手段。
なお前記基材を使用する手段では、前記基材の両面に完全接着層を形成した両面接 着型のフィルムシートを使用しても構わない。
【0044】
なお、剥離可能な疑似接着及び剥離不能な完全接着は往復葉書の製造方法における接着工程で実行されるが、その際に両接着が同一条件の付加により実行されることが好ましい。例えばヒートローラ等による加熱・加圧処理で両接着を一挙に完了させたり、金属製の加圧ローラ等により加圧したりすることにより一挙に完了させることが好ましい。
【0045】
本発明の折り畳み往復葉書は、往信葉書の両面に貼付された葉片が往信葉書の下辺で折り線を介して連接されているため、往信葉書の下辺を包み込むように袋状に閉じた状態となっている。従ってこの部分を切除してから開封することになるが、その切除時期に関しては格別な制限はない。即ち受取後に受取人が手作業により切除して開封しても良く、或いは製造工程の例えば接着工程の下流に前記下辺の切除工程を配置しておいて、予め切除しておいてから発送しても構わない。
【0046】
前記切除に関して横方向の折り線に切り取りミシンや折りミシンを形成しておいて、さらに疑似接着媒体にも破断可能な操作を施しておくことにより、下辺を切除することなく折り線を疑似接着媒体と一緒に手で破断して開封できるように設計しても構わない。特に強靭な疑似接着被膜を形成するフィルム方式では、疑似接着フィルムシートに複数の貫通孔を形成して手で容易に破断が可能となる操作を加えておくと有効である。
【0047】
接着工程を経て往信葉書と返信葉書が平面に展開された状態の往復葉書は、第三の折り畳み工程により二つ折りに畳まれるのであるが、前記第三の折り畳み工程は一連の流れからなるシステムと異なる個別の折り機等により折り畳んでも構わない。また折り機を使わず内職による手折作業で折り畳んでも構わない。
【0048】
また第二の折り畳み工程の後に往信葉書と返信葉書が二つ折りされた最終状態まで折り畳み、その後圧着工程へ送り込んでも構わない。その場合第三の折り畳み工程は不要になる。前記折り畳みの順序に関しては疑似接着手段の種類により選択することができる。例えば後糊方式とフィルム方式の場合何れの折り畳み順序も採用可能であるが、先糊方式の場合は接着工程の前で最終状態まで折り畳み接着すると、往信葉書と返信葉書までが接着してしまうため接着工程の後に折り畳む必要がある。
【0049】
本発明の往復葉書の製造方法は、長尺シート或いは枚葉シートにおいては各種疑似接着媒体或いは完全接着媒体の連続形成により長尺状態にしておいて、各製造工程を連続的な流れで加工することが好ましいが、例えば各加工作業(ラミネート作業、断裁作業、折り作業、接着作業)ごとに専用加工機を使用して個別に分散して行っても構わない。なお個別に分散して往復葉書を製造する際に、疑似接着媒体の種類により若干工程が分かれる。
【0050】
本発明の折り畳み往復葉書に使用される用紙は、4葉片が貼り合わせた状態の往信葉書及び返信葉書の各本体重量が2~6gとなり、また往信葉書の重量が2葉片を貼り合わせた本体とその両面に貼付された葉片の合計4葉片で2~6gであればよい。そのような条件を満足する用紙として、例えば斤量が四六伴で45~55kg前後の用紙を好適に使用することができる。前記用紙で規定サイズの往復葉書を製造すると、往信葉書が大よそ5~6g、返信葉書が大よそ2~3gの範囲に収まる。
【0051】
往復葉書に使用される用紙は、例えば上質紙、マット紙、コート紙等を好適に使用することができるが、そのほかに合成紙、不織布及び各種樹脂からなるフィルムシート等を使用しても構わない。また斤量に関しては前記四六判で45kg以外に、45~70kgの範囲の用紙や規定重量範囲に入るように調整した特漉き用紙を使用しても構わない。
【発明の効果】
【0052】
本発明の往復葉書によれば、個人情報が打ち出された一枚の用紙を折り畳み製造するため、複数の別体からなる用紙を貼り合わせ加工する場合に生じる、異なる個人情報が記載された用紙を貼り合わせてしまう事故がない。従って個人情報の漏出を確実に防ぐことができる。
【0053】
また往信葉書及び返信葉書の各本体が連接されているため、第二種郵便物の往復葉書の規定に反することはなく、使用に際して何ら問題はない。
【0054】
さらに往信葉書及び返信葉書の各本体が貼り合わせのため重量を稼ぎやすく、従って2g~6gの範囲に余裕を持って収まると共に、往信葉書も本体の両面に単片からなる葉片が貼付されるため全体として重量オーバーの心配がなく2~6gの範囲に余裕を持って収まる。
【0055】
さらにまた、本発明の往復葉書の製造方法によれば、6葉片の複雑な折り畳みにより構成されているにも関わらず、素人でも簡単に大量な往復葉書を短時間で容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【
図1】(A)は折り畳み往復葉書J1の表面図、(B)は裏面図である。
【
図2】(A)は
図1(A)における▲1▼-▲1▼線断面図、(B)は▲2▼-▲2▼線断面図である。
【
図3】(A)は往信葉書Vと返信葉書Wを開いた状態の表面図、(B)は裏面図である。
【
図4】(A)は
図3(A)における▲3▼-▲3▼線断面図、(B)は▲4▼-▲4▼線断面図、(C)は▲5▼-▲5▼線断面図である。
【
図5】(A)は折り畳み往復葉書J1の斜視図、(B)は切取線から下辺を切除した状態を示す斜視図である。
【
図6】折り畳み往復葉書J1の往信葉書Vを剥離展開した様子を示す斜視図である。
【
図7】(A)は往信葉書Vの開封側縁辺に沿って貫通孔14を設けた折り畳み往復葉書J1′の平面図、(B)は(A)における▲6▼-▲6▼線断面図、(C)は往信葉書Vの上辺に沿って貫通孔14を設けた折り畳み往復葉書J1″の平面図である。
【
図8】(A)は折り畳み往復葉書J1の製造に使用する単位折り畳み往復葉書用紙S1の表面図、(B)は裏面図である。
【
図9】(A)は折り畳み往復葉書用紙S1の表面に完全接着フィルムシートKが所定の位置に被覆された様子を示す表面図、(B)は完全接着フィルムシートK及び疑似接着フィルムシートGが所定の位置に被覆された様子を示す裏面図である。
【
図10】第一の折り畳み装置により折り線10から二つ折りに折り畳まれた単位折り畳み往復葉書用紙S1の平面図、(B)は(A)における▲7▼-▲7▼線断面図である。
【
図11】(A)は折り畳み往復葉書J2の表面図、(B)は裏面図である。
【
図12】(A)は
図11(A)における▲8▼-▲8▼線断面図、(B)は▲9▼-▲9▼線断面図である。
【
図13】(A)は往信葉書Vと返信葉書Wを開いた状態の表面図、(B)は裏面図である。
【
図14】(A)は
図13(A)における▲10▼-▲10▼線断面図、(B)は▲11▼-▲11▼線断面図、(C)は▲12▼-▲12▼線断面図である。
【
図15】(A)は折り畳み往復葉書J2の斜視図、(B)は切取線から下辺を切除した状態を示す斜視図である。
【
図16】折り畳み往復葉書J2の往信葉書Vを剥離展開した様子を示す斜視図である。
【
図17】(A)は往信葉書Vの開封側縁辺に沿って貫通孔
34を設けた折り畳み往復葉書J2′の往信葉書Vと返信葉書Wを開いて平面に展開した平面図、(B)は(A)における▲13▼-▲13▼線断面図、(C)は往信葉書Vの上辺に沿って貫通孔
34を設けた折り畳み往復葉書J2″の平面図である。
【
図18】(A)は折り畳み往復葉書J2の製造に使用する単位折り畳み往復葉書用紙S2の表面図、(B)は裏面図である。
【
図19】(A)は折り畳み往復葉書用紙S2の表面に完全接着フィルムシートKが所定の位置に被覆された様子を示す表面図、(B)は完全接着フィルムシートK及び疑似接着フィルムシートGが所定の位置に被覆された様子を示す裏面図である。
【
図20】第一の折り畳み装置により折り線29及び31から断面Z字状に折り畳まれた単位折り畳み往復葉書用紙S2の平面図、(B)は(A)における▲14▼-▲14▼線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0057】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
なお、以下実施例では、疑似接着媒体にフィルム方式を
例に記載するが、使用
する疑似接着フィルムシート及び完全接着媒体に
使用する完全接着フィルムシートの構成は後述する実施例の中で詳細に述べることとする。
[実施例1:折り畳み往復葉書J1]
図1乃至
図6に示すように本実施例の折り畳み往復葉書J1は、往信葉書Vと返信葉書Wが折り線9及び11で連接され二つ折りに折り畳まれている。そして
図2(A)、(B)及び
図4(A)、(B)、(C)に示すように、往信葉書Vは第一葉片1、第四葉片4、第八葉片8及び第五葉片5の4葉片が重ね合わされており、返信葉書Wは第六葉片6、第七葉片7、第三葉片3及び第二葉片2の4葉片が重ね合わされている。
【0058】
なお、前記往信葉書
Vを構成する4葉片及び返信葉書
Wを構成する4葉片の合計8葉片からなる単位
折り畳み往復葉書用紙
S1は、折り畳まれる前は後述する折り畳み往復葉書J1の製造方法の
図8(A)及び(B)に記載されるような平面状態であり、その状態から縦横に折り畳まれることにより折り畳み往復葉書J1が完成されている。
【0059】
そして往信葉書本体の第四葉片4及び第八葉片8に貼付された第一葉片1及び第五葉片5は、前記本体よりも横幅が狭く開封側縁辺に沿って段差を形成し、前記段差から突出して表出した第四葉片4の表面には「郵便往復葉書」の文言が記載されており、外部から視認可能な状態となっている。
【0060】
なお、前記4葉片からなる往信葉書Vは、第一葉片1と第四葉片4及び第八葉片8と第五葉片5が剥離可能に接着され、第四葉片4と第八葉片8が剥離不能に接着されている。また、前記4葉片からなる返信葉書Wは全ての対向面同士が剥離不能に接着されて一枚の状態になっている。
【0061】
前記剥離可能な接着は疑似接着予定面に被覆された疑似接着フィルムシートGにより実行されているが、その構成は、例えば二軸延伸ポリプロピレンを基材として、その一方の面に公知の感熱接着剤層が形成され、残るもう一方の面に疑似接着層が形成されたサーマルラミネート法に対応したプリントラミネート用の疑似接着フィルムシートを好適に使用することができる。
【0062】
前記疑似接着フィルムGを印刷用紙の疑似接着予定面に感熱接着剤層を介して被覆して、その後疑似接着層同士が対向するように折り畳み、加圧或いは加熱・加圧処理を施すことで剥離可能に接着することができる。そして前記工程を経過した印刷用紙は手で容易に剥離して開くことができるのである。
【0063】
また前記剥離不能な接着は完全接着予定面に被覆された完全接着フィルムシートKにより実行されているが、その構成は、例えば二軸延伸ポリプロピレンを基材として、その一方の面に公知の感熱接着剤層が形成され、残るもう一方の面にヒート処理層が形成されたサーマルラミネート法に対応したプリントラミネート用の完全接着フィルムシートを好適に使用することができる。
【0064】
前記完全接着フィルムKを印刷用紙の完全接着予定面に感熱接着剤層を介して被覆して、その後ヒート処理層同士が対向するように折り畳み、加圧或いは加熱・加圧処理を施すことで剥離不能に接着することができる。
【0065】
この折り畳み往復葉書J1の受取人は
図5(A)及び(B)に示すように、少なくとも往信葉書Vの下辺部に沿って記載されている切取線13を、鋏やカッター等の切除道具を用いて切除する。そして
図6に示すように、往信葉書本体の第四葉片4及び第八葉片8に剥離可能に貼り付けられた第一葉片1及び第五葉片5を引き剥がし、内部に記載されている各種情報を透明或いは半透明の疑似接着フィルムシートGを通して視認する。そして例えば内部に記載されているアンケートの質問の回答を、返信葉書Wに記載されている回答欄に記入した後に、
図3(A)、(B)或いは
図4(A)に記載される往信葉書Vと返信葉書Wを連接する折り線9から切り離して投函するのである。
【0066】
なお、前記実施例では、受取人が少なくとも往信葉書Vの下辺を切除することで開封可能としているが、切取線13に切り取りミシン等の開封手段を予め設けておくことにより切除道具を使用することなく切落せるよう設計しても構わない。
【0067】
また、切取線13の表示をなくし、下辺の折り線12に切取ミシン等の開封手段を施すと共に、例えば内部の疑似接着フィルムシートGにも破断手段としての複数の微細な貫通孔を設けておけば、折り線12と疑似接着フィルムシートGを同時に手で破断して剥離開封でき切除屑も出ない。
【0068】
さらに製造工程中に予め切除しておいて、受取人が受け取る時には既に開封できるようにしておいても構わない。往信葉書Vの下辺は封緘された状態でも、或いは当初から開封可能な状態であっても構わないのである。
【0069】
また前記実施例では往信葉書Vを構成する4葉片の横幅が第一葉片1≒第五葉片5<第四葉片4≒第八葉片8の関係にあるが、例えば
図7(A)及び(B)に示す折り畳み往復葉書J1′のように、4葉片の横幅を略同じくして、第一葉片の開封側縁辺に沿って貫通孔14を形成することにより、第四葉片4の前記貫通孔と対応する位置に記載されている「郵便往復葉書」の文言を視認できるように設計しても構わない。さらに同図(C)に示す往復葉書J1″のように、第一葉片1の上辺に沿って貫通孔14を形成しておいて、下に位置する第四葉片4の前記貫通孔14に対応する位置に記載された前記文言が視認できるようにしても構わない。何れの場合も往信葉書Vの本体の左縁辺或いは上縁辺に沿って「郵便往復葉書」の文言が記載されており内国郵便約款のはがき(第二種郵便物)の往復はがきの規定を満足している。
【0070】
[実施例2:折り畳み往復葉書J1の製造方法]
図8(A)及び(B)に示すように本実施例で使用する単位
折り畳み復葉書用紙S1は、縦方向の折り線9、10及び11を介して横方向に連接された第一葉片1、第二葉片2、第三葉片3及び第四葉片4が、同様に前記縦方向の折り線を介して横方向に連接された第五葉片5、第六葉片6、第七葉片7及び第八葉片8と、横方向の折り線12を介して上下に連接されている。なお第一葉片1と第五葉片5は他の葉片の横幅より狭く設計されている。
【0071】
前記単位折り畳み往復葉書用紙S1をビジネスフォーム印刷で印刷する場合、切取線を介して前記単位折り畳み往復葉書用紙S1が上下方向に印刷された長尺シートとなり、その両外側にはマージナル孔を設けたマージナル部分が設けられる。またオフセット印刷で印刷する場合、単数又は加工工程の流れ方向に位置を合わせて複数丁印刷された枚葉シートとなり、単位折り畳み往復葉書用紙S1は四周を余白で囲まれた状態となる。
【0072】
長尺シート或いは枚葉シートに印刷された単位
折り畳み往復
葉書用紙S1は、順次繰り出されると次に一対のヒートローラからなる疑似接着媒体及び完全接着媒体形成工程へ送り込まれる。なお、本実施例では疑似接着媒体と完全接着媒体に疑似接着フィルムシートと完全接着フィルムシートを使用している。そして前記疑似接着媒体及び完全接着媒体形成工程で
図9(A)に斜線で示すように、表側に完全接着フィルムシートKが連続的に被覆されると共に、裏側は同図(B)に示すように、中央の4葉片に完全接着フィルムシートKが、両外側の葉片には疑似接着フィルムシートGが斜線で示す状態に連続的に被覆される。これにより枚葉シートの場合も連続状態となる。
【0073】
各種フィルムシートが被覆された単位折り畳み往復葉書用紙S1は、次に長尺シートであれば両外側のマージナル部分が切除され、枚葉シートであれば縦方向(流れ方向)の余白が切除される。それと共に中央の折り線10に折りミシンが形成されさらに折り線9及び11に折り筋が形成される。
【0074】
流れ方向の切除が完了すると共に折り線に各種折り手段が形成された長尺或いは枚葉シートは、次に第一の折り畳み工程により
図10(A)及び(B)に示すように中央の折り線
10から各葉片の裏面同士が対向するように二つ折りされる。
【0075】
そして前記折り畳まれた長尺或いは枚葉シートから単品の単位折り畳み往復葉書用紙S1が切り出される。その工程は単位折り畳み往復葉書用紙S1が長尺シートに印刷された場合、両外側のマージナル部分をスリッタ等で切除して、天地方向の連接部分をダイカットローラ等により裁断することで完了できる。また単位折り畳み往復葉書用紙S1が枚葉シートに印刷された場合、横方向の余白をスリッタ或いはギロチン式断裁機等により切除することで完了できる。
【0076】
前記切り出された単位
折り畳み往復葉書用紙S1は、第二の折り畳み工程で横方向の折り線12から二つ折りに折り畳まれ、
図3(A)、(B)及び
図4(A)に示すように、連接された往信葉書Vと返信葉書Wが平面に展開された状態となる。そしてその状態で、例えば複数のヒータパネルやヒートローラからなる接着装置等による接着工程で、加熱・加圧処理を施されることにより、対向する疑似接着予定面及び完全接着予定面がそれぞれ接着される。
【0077】
前記接着工程から排出された平面に展開された状態の折り畳み往復葉書J1は、次に第三の折り畳み工程により、前記平面状態から
図1(A)、(B)及び
図2(A)、(B)に示すように最終の二つ折り状態に折り畳まれ折り畳み往復葉書J1として完成し投函されるのである。
【0078】
前記投函された折り畳み往復葉書J1の受取人は、往信葉書Vの下辺を鋏やカッター等の切除道具で切除すればその内部に隠されていた情報を視認することができる。なお、前記切除の手間を省くために製造工程の何れかの箇所で切除しておいて、そのまま投函しても構わない。また、往信葉書V下辺の開封を手で行えるようにするために、切取線13或いは折り線12に切取ミシン等の破断処理を施しておいても構わず、その際例えば工程の最上流に既に切取ミシン加工が施されたシートを配置すれば工程を付加することがなく至便である。また第一の折り畳み工程の上流の何れかの箇所で切取ミシンを施すようにしても構わない。
【0079】
また本実施例に記載されるように疑似接着媒体が疑似接着フィルムシートG等の強靭な被膜の場合、疑似接着フィルムシートGをその繰り出しからヒートロールまでの間で、例えば複数の兼山の針状の突起が表面に形成されたローラと、前記針状の突起を押し当てるゴムローラの組み合わせからなるパンチングローラを通過させることにより、複数の微細な貫通孔を形成し容易に破断できるように加工しておいても構わない。そうしておけば切取ミシンの破断と共に疑似接着フィルムシートGも破断されるため、受取人は切除道具を使用することなく容易に手で開封することができるのである。なおこれらの開封手段の形成に関しては以下の各折り畳み往復葉書の製造方法に係る実施例でも同様である。
【0080】
[実施例3:折り畳み往復葉書J2]
図11乃至
図16に示すように本実施例の折り畳み往復葉書J2は、往信葉書Vと返信葉書Wが折り線30で連接され二つ折りに折り畳まれている。そして
図12(A)、(B)及び
図14(A)、(B)、(C)に示すように、往信葉書Vは第四葉片24、第三葉片23、第七葉片27及び第八葉片28の4葉片が重ね合わされており、返信葉書Wは第六葉片26、第五葉片25、第一葉片21及び第二葉片22の4葉片が重ね合わされている。
【0081】
なお、前記往信葉書
Vを構成する4葉片及び返信葉書
Wを構成する4葉片の合計8葉片からなる単位
折り畳み往復葉書用紙S2は、折り畳まれる前は後述する折り畳み往復葉書J2の製造方法の
図18(A)及び(B)に示す平面状態であり、その状態から縦横に折り畳まれることにより折り畳み往復葉書J2が完成されている。
【0082】
そして往信葉書本体J2本体の第三葉片23及び第七葉片27に第四葉片24及び第八葉片28が貼付されており、第七葉片27と第八葉片28より縦幅の狭い第四葉片24と第三葉片23により天辺に沿って段差を形成している。そして前記段差により突出して表出した第七葉片27の表面には「郵便往復葉書」の文言が記載されており、外部から視認可能な状態となっている。
【0083】
なお、前記4葉片からなる往信葉書Vは、第四葉片24と第三葉片23及び第七葉片27と第八葉片28が剥離可能に接着され、第三葉片23と第七葉片27が剥離不能に接着されている。また、前記4葉片からなる返信葉書Wは全ての対向面同士が剥離不能に接着されて一枚の状態になっている。
【0084】
この折り畳み往復葉書J2の受取人は
図15(A)及び(B)に示すように、少なくとも往信葉書Vの下辺部に沿って記載されている切取線33を、鋏やカッター等の切除道具を用いて切除する。そして
図16に示すように、往信葉書本体の第三葉片23及び第七葉片27に剥離可能に貼り付けられた第四葉片24及び第八葉片28を引き剥がし、内部に記載されている各種情報を透明或いは半透明の疑似接着フィルムシートGを通して視認する。そして例えば内部に記載されているアンケートの質問の回答を、返信葉書Wに記載されている回答欄に記入した後に、
図13(A)、(B)或いは
図14(A)、(B)に記載される往信葉書Vと返信葉書Wを連接する折り線30から切り離して投函するのである。
【0085】
なお、前記実施例では、受取人が少なくとも往信葉書Vの下辺を切除することで開封可能としているが、切取線33に切り取りミシンを予め設けておくことにより切除道具を使用することなく切落せるよう設計しても構わない。また、切取線33の表示をなくし、下辺の折り線32に切取ミシン等の容易に破断可能な加工を施すと共に、内部の疑似接着フィルムシートGに複数の貫通孔を設けておけば、容易に手で破断して剥離開封できるため切除道具を必要とせず且切除屑も出ない。さらに製造時に予め切除しておいて受取人が受け取る時に既に開封できるようにしても構わない。往信葉書Vの下辺は封緘された状態でも、或いは当初から開封可能な状態であっても構わないのである。
【0086】
また前記実施例では往信葉書Vを構成する4葉片の縦幅が第四葉片24≒第三葉片23<第七葉片27≒第八葉片28の関係にあるが、例えば
図17(A)及び(B)に示す折り畳み往復葉書J2′のように、4葉片の縦幅を略同じくして、第四葉片24の開封側縁辺に沿って貫通孔34を形成することにより、第三葉片23の前記貫通孔と対応する位置に記載されている「郵便往復葉書」の文言を視認できるように設計しても構わない。さらに同図(C)に示す往復葉書J2″のように、第四葉片24の上辺に沿って貫通孔34を形成しておいて、下に位置する第三葉片23の前記貫通孔34に対応する位置に記載された前記文言が視認できるようにしても構わない。何れの場合も往信葉書Vの本体の左縁辺或いは上縁辺に沿って「郵便往復葉書」の文言が記載されており内国郵便約款のはがき(第二種郵便物)の往復はがきの規定を満足している。
【0087】
[実施例4:折り畳み往復葉書J2の製造方法]
図18(A)及び(B)に示すように本実施例で使用する単位
折り畳み復葉書用紙S2は、縦方向の折り線29、30及び31を介して横方向に連接された第一葉片21、第二葉片22、第三葉片23及び第四葉片24が、同様に前記縦方向の折り線を介して横方向に連接された第五葉片25、第六葉片26、第七葉片27及び第八葉片28と、横方向の折り線32を介して上下に連接されている。なお第一葉片21から第四葉片24までは他の葉片の縦幅より狭く設計されている。
【0088】
前記単位折り畳み往復葉書用紙S2をビジネスフォーム印刷で印刷する場合、切取線を介して前記単位折り畳み往復葉書用紙S2が上下方向に印刷された長尺シートとなり、その両外側にはマージナル孔を設けたマージナル部分が設けられる。またオフセット印刷で印刷する場合、単数又は加工工程の流れ方向に位置を合わせて複数丁印刷された枚葉シートとなり、単位折り畳み往復葉書用紙S2は四周を余白で囲まれた状態となる。
【0089】
長尺シート或いは枚葉シートに印刷された単位
折り畳み往復用紙S2は、順次繰り出されると次に一対のヒートローラからなる疑似接着媒体及び完全接着媒体形成工程へ送り込まれる。なお、本実施例では疑似接着媒体と完全接着媒体に疑似接着フィルムシートと完全接着フィルムシートを使用している。そして前記疑似接着媒体及び完全接着媒体形成工程で
図19(A)に斜線で示すように、表側に完全接着フィルムシートKが連続的に被覆されると共に、裏側は同図(B)に示すように、疑似接着フィルムシートGと完全接着フィルムシートKが連続的に被覆される。これにより枚葉シートの場合も連続状態となる。
【0090】
各種フィルムシートが被覆された単位折り畳み往復葉書用紙S2は、次に長尺シートであれば両外側のマージナル部分が切除され、枚葉シートであれば前記単位折り畳み往復葉書用紙S2が印刷された周囲の縦方向(流れ方向)の余白が切除される。それと共に中央の折り線30に折り筋が形成されさらに折り線29及び31に折りミシンが形成される。
【0091】
流れ方向の切除が完了すると共に折り線に各種折り手段が形成された長尺或いは枚葉シートは、次に第一の折り畳み工程により
図20(A)及び(B)に示すように、折り線31から第四葉片24と第三葉片23が、また折り線29から第二葉片22と第一葉片21がそれぞれ対向するよう断面Z字状に折り畳まれる。
【0092】
そして次に前記折り畳まれた長尺シート或いは枚葉シートから単品の単位折り畳み往復葉書用紙S2が切り出される。その工程は単位折り畳み往復葉書用紙S2が長尺シートに印刷された場合、天地方向の連接部分をダイカットローラ等により裁断することで完了できる。また単位折り畳み往復葉書用紙S2が枚葉シートに印刷された場合、前記単位折り畳み往復葉書用紙S2が印刷された周囲の横方向の余白をスリッタ或いはギロチン式断裁機等により切除することで完了できる。
【0093】
前記切り出された単位
折り畳み往復葉書用紙S2は、第二の折り畳み工程で横方向の折り線32から二つ折りに折り畳まれ、
図13(A)、(B)及び
図14(A
)に示すように、連接された往信葉書と返信葉書が平面に展開された状態となる。そしてその状態で、例えば複数のヒータパネルやヒートローラからなる接着装置等による接着工程で、加熱・加圧処理を施されることにより、対向する疑似接着予定面及び完全接着予定面がそれぞれ接着される。
【0094】
前記接着工程から排出された平面に展開された状態の折り畳み往復葉書J2は、次に第三の折り畳み工程により、前記平面状態から
図11(A)、(B)及び
図12(A)、(B)に示すように最終の二つ折り状態に折り畳まれ折り畳み往復葉書
J2として完成し投函されるのである。
【0095】
なお本発明は、上記実施例に限られるものではない。
例えば、既述の各実施例は、疑似接着フィルムシート及び完全接着フィルムシートを使用したフィルム方式で説明されているが他の疑似接着媒体を使用しても構わない。
その場合、各工程をそれぞれの専用機による分業で済ませても構わない。例えば単位折り畳み往復葉書用紙S1、S2に各種疑似接着媒体と完全接着媒体を被覆或いは塗布した後に折りと断裁工程を織り交ぜて最後に接着しも構わない。また先糊方式の場合、疑似接着媒体が塗布された長尺シート或いは枚葉シートに印刷後、折りと断裁工程を織り交ぜて、接着工程の後に第三の折り工程を配置する必要があるが、その他の疑似接着媒体の場合第三の折り工程を省略して第二の折り工程の後に最終形態まで折り畳み、その後接着工程へ送り込み折り畳み往復葉書としても構わない。
【符号の説明】
【0096】
J1、J2、J1′、J1″、J2′、J2″ 折り畳み往復葉書
S1、S2 単位折り畳み往復葉書用紙
G 疑似接着フィルムシート
K 完全接着フィルムシート
V 往信葉書
W 返信葉書
1、2、3、4、5、6、7、8、21、22、23、24、25、26、27、28葉片
9、10、11、29、30、31 縦方向の折り線
12、32 横方向の折り線
13、33 切取線
14、34 貫通孔