(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-04
(45)【発行日】2022-01-20
(54)【発明の名称】処理装置、システム、処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/06 20120101AFI20220113BHJP
G06Q 10/10 20120101ALI20220113BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20220113BHJP
【FI】
G06Q10/06 302
G06Q10/10 320
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2021111605
(22)【出願日】2021-07-05
【審査請求日】2021-07-05
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】302045417
【氏名又は名称】株式会社カミングスーン
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】鷲田 和久
【審査官】宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0311305(US,A1)
【文献】特開2017-174166(JP,A)
【文献】特開2015-195015(JP,A)
【文献】特開2013-134582(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
単位時間毎に、サロンのスタッフが担当する予約から各スタッフの空き時間を特定可能なスタッフデータを記憶する記憶装置と、
前記スタッフデータが特定する各スタッフの空き時間のうち、所定時間から連続する最大空き時間を特定する特定部と、
前記最大空き時間に対応する時間を、表示する表示部
を備える処理装置。
【請求項2】
前記記憶装置は、さらに、
単位時間毎に、サロンで利用可能な設備の種類を対応づけるサロンデータと、
前記サロンで提供するメニューの識別子と、前記メニューで利用する設備の種類と、前記メニューの提供に要する時間を対応づけるメニューデータを記憶し、
前記特定部は、前記サロンで提供するメニューのうち、前記メニューの提供に要する時間が、前記所定時間から前記最大空き時間よりも短く、かつ、前記メニューの提供に要する時間に、前記メニューで利用する設備の種類が利用可能なメニューを特定し、
前記表示部は、特定されたメニューの情報を表示する
請求項1に記載の処理装置。
【請求項3】
前記特定部は、さらに、特定されたメニューを開始可能な時間を特定し、
前記表示部は、特定されたメニューを特定する情報と、前記メニューを開始可能な時間を対応づけて表示する
請求項2に記載の処理装置。
【請求項4】
前記記憶装置はさらに、
単位時間毎の予約数を特定する予約データを記憶し、
前記サロンデータは、さらに、前記サロンで利用可能な最大設備数を特定し、
前記表示部は、所定条件に合致する場合、前記特定されたメニューに特典を与えるクーポンを表示し、
前記所定条件は、前記最大設備数に対する、前記メニューの提供に要する時間における予約数から算出される設備稼働率を含む
請求項3に記載の処理装置。
【請求項5】
前記記憶装置はさらに、
単位時間毎の予約数を特定する予約データを記憶し、
前記スタッフデータは、各スタッフが同時に対応可能な客数を特定し、
前記表示部は、所定条件に合致する場合、前記特定されたメニューに特典を与えるクーポンを表示し、
前記所定条件は、前記メニューの提供に要する時間に出勤するスタッフが同時に対応可能な客数の合計に対する、前記メニューの提供に要する時間における予約数から算出されるスタッフ稼働率を含む
請求項3に記載の処理装置。
【請求項6】
前記記憶装置はさらに、
単位時間毎の予約数を特定する予約データを記憶し、
前記スタッフデータは、単位時間毎に出勤するスタッフ数を特定し、
前記表示部は、所定条件に合致する場合、前記特定されたメニューに特典を与えるクーポンを表示し、
前記所定条件は、前記メニューの提供に要する時間における空きスタッフ数を含む
請求項3に記載の処理装置。
【請求項7】
前記表示部は、
前記最大空き時間が所定範囲内の場合、前記最大空き時間を表示し、
前記最大空き時間が所定範囲よりも下回る場合、前記サロンで提供するメニューの提供に要する最小時間となる空き時間が生じるまでの時間を表示する
請求項1に記載の処理装置。
【請求項8】
前記スタッフデータはさらに、各スタッフが提供可能なメニューを特定し、
前記特定部は、前記所定時間から連続する最大空き時間を有するスタッフが提供可能なメニューのうち、前記メニューの提供に要する時間が、前記所定時間から前記最大空き時間よりも短く、かつ、前記メニューの提供に要する時間に、前記メニューで利用する設備の種類が利用可能なメニューを特定する
請求項2に記載の処理装置。
【請求項9】
前記スタッフデータはさらに、各スタッフが前記サロンで提供できるメニューの施術に要する時間を特定し、
前記特定部は、サロンで提供するメニューのうち、所定時間から連続する最大空き時間を有するスタッフが前記メニューの施術に要する時間が、前記所定時間から前記最大空き時間よりも短く、かつ、所定時間から連続する最大空き時間を有するスタッフが前記メニューの提供に要する時間に、前記メニューで利用する設備の種類が利用可能なメニューを特定する
請求項2に記載の処理装置。
【請求項10】
請求項1に記載の処理装置と、請求項1に記載の処理装置によって特定された最大空き時間を表示する出力装置を備えるシステム。
【請求項11】
コンピュータが、単位時間毎に、サロンのスタッフが担当する予約から各スタッフの空き時間を特定可能なスタッフデータを記憶し、
前記スタッフデータが特定する各スタッフの空き時間のうち、所定時間から連続する最大空き時間を特定し、
前記最大空き時間に対応する時間を、表示する
処理方法。
【請求項12】
コンピュータを、請求項1ないし
請求項9のいずれか1項に記載の処理装置として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理装置、システム、処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
美容室、マッサージ、ネイルサロン等の複数の座席を有するサロンにおいて、予約スケジュールを、最適化する装置がある(特許文献1参照)。特許文献1は、予約を最適化して、より多くの予約を受けることが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の装置は、予約の効率化には好適であるものの、サロンに顧客を誘導するものではない。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、サロンに顧客を誘導可能な技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様の処理装置は、単位時間毎に、サロンのスタッフが担当する予約から各スタッフの空き時間を特定可能なスタッフデータを記憶する記憶装置と、前記スタッフデータが特定する各スタッフの空き時間のうち、所定時間から連続する最大空き時間を特定する特定部と、前記最大空き時間に対応する時間を、表示する表示部を備える。
【0007】
本発明の一態様の処理装置は、単位時間毎に、サロンで利用可能な設備の種類を対応づけるサロンデータと、前記サロンで提供するメニューの識別子と、前記メニューで利用する設備の種類と、前記メニューの提供に要する時間を対応づけるメニューデータを記憶する記憶装置と、前記サロンで提供するメニューのうち、所定時間から前記メニューの提供に要する時間に、前記メニューで利用する設備の種類が利用可能なメニューを特定する特定部と、前記所定時間と、特定されたメニューの情報を対応づけて表示する表示部を備える。
【0008】
本発明の一態様の表示媒体は、サロンの各スタッフが担当する予約から特定された前記各スタッフの空き時間のうち、所定時間から連続する最大空き時間を表示する。
【0009】
本発明の一態様の表示媒体は、所定時間と、サロンで提供するメニューのうち、前記所定時間から前記メニューの提供に要する時間に、前記メニューで利用する設備の種類が利用可能なメニューを特定する情報を対応づけて表示する。
【0010】
本発明の一態様の処理方法は、コンピュータが、単位時間毎に、サロンのスタッフが担当する予約から各スタッフの空き時間を特定可能なスタッフデータを記憶し、前記スタッフデータが特定する各スタッフの空き時間のうち、所定時間から連続する最大空き時間を特定し、前記最大空き時間に対応する時間を、表示する。
【0011】
本発明の一態様の処理方法は、コンピュータが、単位時間毎に、サロンで利用可能な設備の種類を対応づけるサロンデータと、前記サロンで提供するメニューの識別子と、前記メニューで利用する設備の種類と、前記メニューの提供に要する時間を対応づけるメニューデータを記憶し、前記コンピュータが、前記サロンで提供するメニューのうち、所定時間から前記メニューの提供に要する時間に、前記メニューで利用する設備の種類が利用可能なメニューを特定し、前記コンピュータが、前記所定時間と、特定されたメニューの情報を対応づけて表示する。
【0012】
本発明の一態様は、上記処理装置として、コンピュータを機能させるプログラムである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、サロンに顧客を誘導可能な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、本発明の実施の形態に係る処理装置の機能ブロックを説明する図である。
【
図2】
図2は、スタッフデータのデータ構造の一例を説明する図である。
【
図3】
図3は、サロンデータのデータ構造とデータの一例を説明する図である。
【
図4】
図4は、メニューデータのデータ構造とデータの一例を説明する図である。
【
図5】
図5は、予約データのデータ構造とデータの一例を説明する図である。
【
図6】
図6は、表示条件データのデータ構造とデータの一例を説明する図である。
【
図7】
図7は、状況表示画面の一例を説明する図である。(その1)
【
図8】
図8は、状況表示画面の一例を説明する図である。(その2)
【
図9】
図9は、空き状況表示画面の一例を説明する図である。
【
図10】
図10は、表示条件設定画面の一例を説明する図である。
【
図11】
図11は、処理装置による処理方法を説明するフローチャートである。
【
図12】
図12は、最大空き時間特定部による最大空き時間特定処理を説明するフローチャートである。
【
図13】
図13は、メニュー特定部によるメニュー特定処理を説明するフローチャートである。
【
図14】
図14は、処理装置に用いられるコンピュータのハードウエア構成を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。図面の記載において同一部分には同一符号を付し説明を省略する。
【0016】
(処理装置)
本発明の実施の形態に係る処理装置1は、サロンに設けられた設備に顧客を案内しスタッフが施術する業務において、サロンの稼働状況を顧客に提供することで、サロンに顧客を誘導することを可能とする。処理装置1が提供するサロンの稼働状況は、最大空き時間21、施術の開始時間とその時間に開始可能なメニュー22などである。本発明の実施の形態においてサロンは、美容院、ネイルサロン、マッサージ店、歯科医院などの座席等の設備に顧客を案内して、スタッフが施術する業務おけるサービス提供スペースである。
【0017】
本発明の実施の形態において単位時間は、例えば予約を受け付ける時間の単位、あるいはスタッフの勤務時間が管理される時間の単位である。所定時間は、ある方法で定められた時刻であって、例えば、現在時刻、あるいは顧客または処理装置1が指定した時刻である。
【0018】
図1に示すように処理装置1は、スタッフデータ11、サロンデータ12、メニューデータ13、予約データ14、表示条件データ15、最大空き時間21、メニュー22、特定部31、予約更新部34および表示部35の各機能を備える。各データは、メモリ902またはストレージ903等の記憶装置に記憶される。各機能は、CPU901に実装される。
【0019】
スタッフデータ11は、単位時間毎に、サロンのスタッフが担当する予約から各スタッフの空き時間を特定可能なデータである。スタッフデータ11は、各スタッフの空き時間を保持する。あるいはスタッフデータ11は、各スタッフの勤務時間と予約が入っている時間を保持し、勤務時間のうち予約が入っていない時間を、空き時間として特定出来ても良い。
【0020】
スタッフデータ11は、ほかに、各スタッフが同時に対応可能な客数、単位時間毎に出勤するスタッフ数、各スタッフが提供可能なメニュー、各スタッフがサロンで提供できるメニューの施術に要する時間など、スタッフに関する情報を有する。同時に対応可能な客数は、一人のスタッフが単位時間以内に受け持つことが可能な最大の顧客数である。例えば美容院などにおいて、アシスタントがスタッフの施術をヘルプすることにより、各スタッフは、単位時間以内に複数人の顧客を受け持つことが可能になる。提供メニューの施術時間は、そのスタッフがそのメニューの施術に要する時間であって、スタッフの技量等によって異なることから設定される場合がある。スタッフデータ11で施術時間が対応づけられる提供メニューは、マッサージなど所定時間が経過することで施術が完了するものではなく、カット、パーマなどの所定の工程を経ることによって施術が完了するメニューである。
【0021】
図2を参照してスタッフデータ11の一例を説明する。スタッフデータ11は、各スタッフの識別子と、各スタッフの同時対応客数、各スタッフが提供可能なメニューとそのメニューの施術に必要な時間、勤務時間および予約を対応づける。
【0022】
図2は、所定日の勤務時間および予約を示すが、複数日の勤務時間および予約が設定されても良い。また
図2に示す各項目は、スタッフデータ11として格納される必要はなく、他のデータと連携することで特定されても良い。例えば、予約を特定する予約データにおいて、その予約を担当するスタッフの識別子が設定される場合、スタッフデータ11は、予約データと連携することで、各スタッフが担当する予約を特定しても良い。
【0023】
サロンデータ12は、単位時間毎に、サロンで利用可能な設備の種類を対応づける。ここで設備は、顧客に対する施術で利用する設備である。設備は、座席、パーマ台、などである。サロンデータ12は、サロンで利用可能な設備の空き時間を保持する。あるいはサロンデータ12は、例えば、サロンが保有する設備の種類および数とその設備を使う予約の時間を保持し、営業時間のうち予約の入っていない設備を、サロンで利用可能な設備として特定する。サロンデータ12は、サロンで利用可能な設備の種類と、利用可能な設備数を対応づけても良い。
【0024】
サロンデータ12は、ほかに、サロンで利用可能な最大設備数を保持しても良い。最大設備数は、サロンに設けられる設備のうち、顧客が利用する設備であって、設備の混雑度の指標となる。サロンデータ12が保持する最大設備数の対象となる設備は、例えば顧客に一つ割り当てられる設備である。最大設備数の対象となる設備は、美容室、ネイルサロン、マッサージ店、歯科医院等において、カット、パーマ、カラー、ネイル、歯科医院等の施術を受ける座席である。マッサージ店などにおいて、ベッド数が設備の混雑度の指標になる。サロンデータ12で管理される設備の種類は、サロンの業務形態に応じて適宜設定されても良い。
【0025】
図3を参照して、サロンデータ12の一例を説明する。サロンデータ12は、サロンが有する設備名と、単位時間毎の利用可能数を対応づける。例えばサロンが2台のパーマ台を所有し、所定の単位時間にパーマ台を使う施術の予約が入る場合、サロンデータ12は、その単位時間において、パーマ台の利用可能数を「1」と対応づける。
【0026】
図3は、所定日の利用可能数を示すが、複数日の利用可能数が設定されても良い。また
図3に示す各項目は、サロンデータ12として格納される必要はなく、他のデータと連携することで特定されても良い。例えば、予約を特定する予約データにおいて、その予約で予定される施術が設定され、サロンで提供されるメニューを特定するメニューデータにおいて、そのメニューで利用される設備の種類が設定される場合、サロンデータ12は、予約データおよびメニューデータと連携することで、単位時間毎の各設備の利用可能数を特定しても良い。
【0027】
メニューデータ13は、サロンで提供するメニューの識別子と、メニューで利用する設備の種類と、メニューの提供に要する時間を対応づける。メニューデータ13は、
図4に示すように、メニュー名と、そのメニューで利用する設備名と、そのメニューの施術に要する時間を対応づける。なお、メニューデータ13に対応づけられるメニュー毎の時間は、施術に要する一般的な時間、またはマッサージなど施術内容が時間によって決まる場合の時間である。なおスタッフデータ11に対応づけられるメニュー毎の施術時間は、そのスタッフデータがそのメニューの施術に要する時間である。例えばスタッフの技量により施術に要する時間が異なる場合、スタッフデータ11に施術時間が設定される。
【0028】
予約データ14は、単位時間毎の予約数を特定する。
図5に示すように予約データ14は、スタッフの識別子と、予約が入っている時間を特定する。
図5に示す予約データ14は、単位時間毎の予約数をカウントすることで、単位時間毎の予約数を特定することができる。
図5は、所定日の予約を示すが、複数日の予約が設定されても良い。また予約データ14は、さらに、各予約に、予約した顧客の識別子、施術名、開始時間などを対応づけても良い。
【0029】
表示条件データ15は、処理装置1の表示項目について、その表示項目を表示する場合の条件あるいは非表示の場合の条件を設定する。
図6に示す例において表示条件データ15は、最大空き時間と、クーポンについて設定される。
【0030】
最大空き時間21およびメニュー22は、それぞれ特定部31によって算出された値である。最大空き時間21およびメニュー22は、算出対象となる所定時間毎に算出されても良い。算出された最大空き時間21およびメニュー22はそれぞれ、算出対象となる所定時間に対応づけられても良い。
【0031】
特定部31は、最大空き時間特定部32とメニュー特定部33を備える。
【0032】
最大空き時間特定部32は、スタッフデータ11が特定する各スタッフの空き時間のうち、所定時間から連続する最大空き時間21を特定する。最大空き時間特定部32は、スタッフデータ11を参照して、所定時間からの各スタッフの空き時間、具体的には、所定時間から次の予約までの時間を特定する。最大空き時間特定部32は、所定時間からの各スタッフの空き時間のうち最大となる空き時間を、最大空き時間21として特定する。
【0033】
ここで所定時間は、現在時間でも良いし、ユーザまたは処理装置1が指定した任意の時間であっても良い。所定時間が現在時間の場合、現在時間から最大空き時間21の間で、提供可能なメニューがあることを、店舗の前に設置した表示媒体等で告知することができる。これにより店舗の前の通りすがりの顧客に、現在サロンで提供可能なメニューの施術時間をイメージさせ、店舗に誘導することができる。また所定時間は、ユーザがサロンに到着できる時間など、ユーザによって指定された時間、または店舗の稼働率が下がる時間など、処理装置1によって指定された時間であっても良い。例えば現在は施術ができない場合でも、将来的に発生する所定時間からの最大空き時間21を、ユーザの端末、または店舗の前に設置した表示媒体等で告知することができる。これにより顧客に、所定時間からサロンで提供可能なメニューの施術時間をイメージさせ、店舗に誘導することができる。
【0034】
メニュー特定部33は、所定時間の条件に合致する提供可能なメニューを特定する。メニュー特定部33は、提供可能なメニューをホワイトリストとして特定しても良いし、提供できないメニューをブラックリストとして特定しても良い。所定時間は、ユーザまたは処理装置1から設定される。所定時間は、メニューの提供の開始時間であっても良いし、終了時間であっても良い。所定時間として開始時間が設定されると、メニュー特定部33は、所定時間から提供可能なメニューを特定する。所定時間として終了時間が設定されると、メニュー特定部33は、所定時間までに施術が完了するメニューを特定する。
【0035】
メニュー特定部33は、所定時間を基準に、メニューの提供に要する時間、およびそのメニューで利用する設備の空き状況から、提供可能なメニューを特定する。メニュー特定部33は、予約の入っていない空き時間を有するスタッフが適用可能なメニューから、メニューを特定しても良い。メニュー特定部33は、予約の入っていない空き時間を有するスタッフがメニューの施術に要する時間から、メニューを特定しても良い。
【0036】
メニュー特定部33は、サロンで提供するメニューのうち、所定時間からメニューの提供に要する時間に、メニューで利用する設備の種類が利用可能なメニューを特定する。ここでメニューの提供に要する時間、およびメニューで利用する設備の種類は、メニューデータ13から特定される。またメニューで利用する設備が利用可能か否かは、サロンデータ12から特定される。メニュー特定部33は、サロンで提供するメニューのうち、所定時間までのメニューの提供に要する時間に、メニューで利用する設備の種類が利用可能なメニューを特定しても良い。
【0037】
メニュー特定部33は、設備の利用状況のみならず、スタッフの空き時間とそのスタッフが提供可能なメニューを考慮して、提供可能なメニューを特定しても良い。特定部31は、サロンで提供するメニューのうち、所定時間からメニューの提供に要する時間に、メニューで利用する設備の種類が利用可能なメニュー、かつ、所定時間からメニューの提供に要する時間が空き時間となるスタッフが提供可能なメニューを特定する。ここで、所定時間からメニューの提供に要する時間が空き時間となるスタッフと、そのスタッフが提供可能なメニューは、スタッフデータ11から特定される。メニュー特定部33は、所定時間からメニューの提供に要する時間に、メニューで利用する設備の種類が利用可能なメニューから、空き時間を有するスタッフが提供可能なメニューに絞り込む。特定部31は、サロンで提供するメニューのうち、所定時間までのメニューの提供に要する時間に、メニューで利用する設備の種類が利用可能なメニュー、かつ、所定時間までのメニューの提供に要する時間が空き時間となるスタッフが提供可能なメニューを特定しても良い。
【0038】
メニュー特定部33は、例えば終了時間として最大空き時間21を設定してメニューを特定しても良い。メニュー特定部33は、サロンで提供するメニューのうち、メニューの提供に要する時間が、所定時間から最大空き時間21よりも短く、かつ、メニューの提供に要する時間に、メニューで利用する設備の種類が利用可能なメニューを特定する。ここで終了時間として最大空き時間21が設定される場合を説明したが、終了時間は、ユーザまたは処理装置1が設定した時間であっても良いし、店舗の営業終了時間が設定されても良い。
【0039】
メニュー特定部33は、所定時間から連続する最大空き時間21を有するスタッフが提供可能なメニューから、メニューを特定しても良い。各スタッフが提供可能なメニューは、スタッフデータ11から特定される。メニュー特定部33は、空き時間を有するスタッフが施術可能なメニューに絞り込むことができる。
【0040】
メニュー特定部33は、最大空き時間を有するスタッフが、施術に要する時間を考慮して、メニューを特定しても良い。メニュー特定部33は、サロンで提供するメニューのうち、所定時間から連続する最大空き時間を有するスタッフがメニューの施術に要する時間が、所定時間から最大空き時間21よりも短く、かつ、所定時間から連続する最大空き時間を有するそのスタッフがメニューの提供に要する時間に、メニューで利用する設備の種類が利用可能なメニューを特定する。スタッフがメニューの提供に要する時間は、メニューデータ13から特定されても良いし、スタッフデータ11から特定されても良い。例えば、メニューデータ13で設定されるメニューの提供に要する時間はデフォルト値として扱われ、スタッフデータ11においてスタッフがメニューの提供に要する時間が設定されている場合、メニューデータ13で設定される時間よりもスタッフデータ11で設定された時間が優先されても良い。メニュー特定部33は、最大空き時間を有するスタッフが施術に要する具体的な時間から、メニューを絞り込むことができる。
【0041】
メニュー特定部33は、特定されたメニューを開始可能な時間を特定しても良い。例えば、あるメニューについて、所定時間から開始することもできれば、所定時間から30分遅れで開始することも可能な場合、その所定時間と、所定時間から30分後の時間を、開始可能な時間として特定する。所定時間が開始時間の場合、メニュー特定部33は、所定時間から開始可能なメニューを探索し、次に所定時間に単位時間を加算した時間から開始可能なメニューを探索するなど、所定時間を単位時間ずつずらして、各時間から開始可能なメニューを特定しても良い。所定時間が終了時間の場合、メニュー特定部33は、所定時間に終了可能なメニューを探索し、次に所定時間に単位時間を減算した時間に終了可能なメニューを探索するなど、所定時間を単位時間ずつずらして、各時間に終了可能なメニューを特定しても良い。
【0042】
メニュー特定部33は、所定時間を基準に、利用可能な設備、担当可能なスタッフの空き状況等を考慮して、提供可能なメニューを特定する。従来、ユーザが希望のメニューと開始希望時間を指定して、コンピュータが予約を受けるか否かを判定する、あるいはユーザが指定したメニューをコンピュータが開始可能な時間を表示することにより、ユーザは提供可能なメニューを把握していた。これに対しメニュー特定部33は、所定時間を基準に提供可能なメニューを特定することで、ユーザは、従来よりも容易に、提供可能なメニューを把握することができる。またユーザは自身の空き時間をサロンの施術に充てる場合も多く、所定時間を基準に提供可能なメニューを表示することは、ユーザのニーズに合致すると考えられる。
【0043】
予約更新部34は、新規予約、予約変更または予約キャンセル等の予約の変動時に、その変動内容に従って予約データ14を更新する。また予約更新部34は、その予約の変動に従って、スタッフデータ11およびサロンデータ12を更新する。スタッフデータ11、サロンデータ12及び予約データ14は、整合性のとれた最新の予約状況を共有することができる。
【0044】
表示部35は、最大空き時間21またはメニュー22を、表示する。表示部35は、ユーザが有するユーザ端末に介して表示しても良いし、店舗に設置するデジタルサイネージ等の表示装置、または予約提供サイト等に表示しても良い。
【0045】
表示部35の制御により情報を表示する表示媒体は、サロンの各スタッフが担当する予約から特定された各スタッフの空き時間のうち、所定時間から連続する最大空き時間21を表示する。また表示媒体は、所定時間と、サロンで提供するメニューのうち、所定時間からメニューの提供に要する時間に、メニューで利用する設備の種類が利用可能なメニュー22を特定する情報を対応づけて表示する。
【0046】
表示部35が表示する画面の例を
図7-8の状況表示画面V1を参照して説明する。
図8は、
図7の画面を下方向にスクロールした際に表示される画面である。
【0047】
図7-8に示す画面は、ユーザ端末に表示される場合を説明するが、これに限らない。例えば店舗前などに設置したデジタルサイネージ、タブレット等の表示装置に表示されても良い。また
図7-8に示す画面は、店舗前に設置した表示装置に表示された二次元バーコード等からリンクした画面であって、ユーザ端末に二次元バーコードを読み取らせてユーザ端末に表示されてもよい。また
図7-8に示す画面は、各店舗のホームページまたは予約サイトに表示されても良いし、店舗から送信されるメールまたはメッセージ内で表示されても良い。また
図7-8に示す画面は、検索サイトにおける検索結果として表示されても良いし、地図アプリケーションにおける店舗情報内に表示されても良い。
【0048】
表示部35は、最大空き時間21に対応する時間を表示する。最大空き時間21に対応する時間は、最大空き時間21そのものであっても良いし、最大空き時間21から変更された時間であっても良い。
【0049】
例えば、所定時間を現在とした場合に計算された最大空き時間21が138分であるとすると、表示部35は、
図7の最大空き時間表示部V11に示すように、現在の対応可能時間として、「最大138分までのメニュー」と表示する。表示部35は、単位時間に満たない時間を、最大空き時間21から切り捨てても表示しても良い。最大空き時間21が138分、単位時間が30分であるとすると、表示部35は、現在の対応可能時間として、「最大120分までのメニュー」と表示する。また顧客を案内する時間等を考慮するなどにより、最大空き時間21から変更された時間が表示されても良い。
【0050】
表示部35は、表示条件データ15が特定する条件に従って、最大空き時間21が所定範囲内の場合、最大空き時間を表示しても良い。表示部35はさらに、最大空き時間21が所定範囲よりも下回る場合、サロンで提供するメニューの提供に要する最小時間となる空き時間が生じるまでの時間を表示する。例えば、サロンで提供するメニューの施術時間が30分以上で、最大空き時間21として30分未満の時間が特定された場合、表示部35は、30分以上の空き時間が生じる時刻を特定し、30分以上の空き時間が生じる時刻までの時間を表示する。例えば表示部35は、所定時間を単位時間ずつずらして、最大空き時間特定部32の処理と同様の処理により、最大空き時間が30分以上となる時刻を特定する。これにより、顧客に有益な情報を提供することができる。
【0051】
表示部35は、特定部31によって特定されたメニュー22の情報を表示する。
【0052】
図8の第1のメニュー表示部V14は、今すぐ始められるメニューを表示する。今すぐ始められるメニューは、メニュー特定部33が、所定時間を現在とし、所定時間から提供可能なメニューとして特定したメニューである。第1のメニュー表示部V14は、表示条件データ15に従って、クーポンを表示する条件に合致するメニューについて、クーポンアイコンを表示する。第1のメニュー表示部V14は、例えば、「フルボディ/120分」について、10%オフのクーポンが発行されていることを示す。
【0053】
図8の第2のメニュー表示部V15は、今すぐ始められないメニューである。今すぐ始められないメニューは、メニュー特定部33が、所定時間を現在とし、所定時間から提供可能なメニュー以外のメニューとして特定したメニューである。第2のメニュー表示部V15は、特定部31によって特定されたメニューを特定する情報と、メニューを開始可能な時間を対応づけて表示する。第2のメニュー表示部V15はさらに、今すぐ始められないメニューのそれぞれについて、メニュー特定部33が、現在から単位時間毎にずらした各所定時間について提供可能か否かを判断して、開始可能な時間も表示している。例えば、第2のメニュー表示部V15は、メニュー「ボディーA」は、今(13:12現在)は始められないが、13:30から開始可能であることを示す。
【0054】
図7に示す状況表示画面V1はさらに、おすすめ表示部V12と空き状況表示ボタンV13を備える。
【0055】
おすすめ表示部V12は、今すぐに開始できるメニューのうち、クーポンが発行されているなどにより顧客におすすめのメニューを表示する。おすすめのメニューを、画面の上方に表示することにより、おすすめのメニューの露出度を上げ、顧客を店舗に誘導しやすくすることが可能になる。
【0056】
空き状況表示ボタンV13は、状況表示画面V1の最下部に常に表示される、半透明のボタンである。空き状況表示ボタンV13が選択されると、
図9に示す空き状況表示画面V2が表示される。
【0057】
空き状況表示画面V2は、特定部31が特定した各所定時間についての最大空き時間21と、その所定時間から開始可能なメニュー22の有無を表示する。
【0058】
最大空き時間21は、
図9に示す最大対応可能時間である。最大空き時間特定部32は、現在から単位時間毎にずらした各所定時間について、最大空き時間21を特定する。空き状況表示画面V2は、最大空き時間特定部32が特定した、各所定時間と、その所定時間における最大空き時間を対応づけて表示する。またメニュー特定部33は、現在から単位時間毎にずらした各所定時間について、メニュー22を特定する。空き状況表示画面V2は、メニュー特定部33が特定した、各所定時間と、その所定時間から開始可能なメニューの有無を対応づけて表示する。
図9においてメニューがない時間について「×」が表示される。またメニューがある時間について『◎』が表示される。「◎」は、その時間から開始可能なメニューを表示する画面にリンクしても良い。
【0059】
図8の第1のメニュー表示部V14または第2のメニュー表示部V15について表示部35は、所定条件に合致する場合、特定部31によって特定されたメニュー22に特典を与えるクーポン、またはクーポンがあることを示すクーポンアイコンを表示する。
【0060】
図10を参照して、表示条件データ15を設定する画面について説明する。表示条件データ15は、例えば、
図10に示す表示条件設定画面V3をサロンのスタッフの端末に提示して、サロンのスタッフが入力した条件を処理装置1が受信して、生成される。
図10に示す表示条件設定画面V3は、第1の条件設定部V31と第2の条件設定部V32を備える。なお
図10で入力された条件から生成される表示条件は一例であってこれに限るものではない。例えばサロンのスタッフの端末から入力された日時、メニュー、クーポン内容等に従って、クーポン表示データ15が生成されても良い。
【0061】
第1の条件設定部V31は、
図7の最大空き時間表示部V11の表示条件を設定する。第1の条件設定部V31は、最大空き時間表示部V11を表示する際の、最大空き時間21の範囲として、下限値および上限値を設定する。例えば下限値としてサロンが提供するメニューのうち最短のメニューの時間が設定される。これにより、現実的には提供可能なメニューがない状態で、最大空き時間21を表示する状況が回避される。また上限値を設定することにより、最大空き時間21があまりにも長く、店舗が閑散としていることを印象づける状況が回避される。
【0062】
第2の条件設定部V32は、
図8の第1のメニュー表示部V14または第2のメニュー表示部V15に表示される各メニューへのクーポンの表示条件を設定する。なお
図10では、チェックボックスにチェックされた各条件がand条件となることが示されているが、or条件としても良いし、and条件とor条件を混在可能な入力画面が用意されても良い。
図10では、クーポンの表示条件として、設備稼働率およびスタッフ稼働状況のほか、事前予約客の有無が設定される。
【0063】
設備稼働率は、最大設備数に対する、メニューの提供に要する時間における予約数から算出される。設備稼働率の算出で参照される設備は、サロンに設けられる設備のうち、顧客が利用する設備であって、設備の混雑度の指標となる。サロンデータ12が特定する設備数は、顧客に一つ割り当てられる設備である。サロンデータ12で管理される設備は、美容室、ネイルサロン、マッサージ店、歯科医院等において、カット、パーマ、カラー、ネイル、歯科医院等の施術を受ける座席を含む。マッサージ店などにおいて、ベッド数が設備の混雑度の指標になる。設備稼働率の算出で参照される設備の種類は、サロンの業務形態に応じて適宜設定されても良い。所定のメニューについて、そのメニューの提供時間において設備稼働率が常に
図10で入力された設定値以下であれば、第1のメニュー表示部V14または第2のメニュー表示部V15においてクーポンが表示される。
【0064】
スタッフ稼働状況は、スタッフ稼働率または空きスタッフの数の各指標で特定される。
【0065】
スタッフ稼働率は、例えば、メニューの提供に要する時間に出勤するスタッフが同時に対応可能な客数の合計に対する、メニューの提供に要する時間における予約数から算出される指標である。各スタッフが同時に対応可能な客数は、スタッフデータ11で特定される。ある時間においてスタッフAおよびスタッフBが出勤しており、スタッフAの同時対応客数は3で、スタッフBの同時対応客数は2であるとする。この時間において、各スタッフが同時に対応可能な客数の合計は5となる。予約数が2の場合、スタッフ稼働率は40%となる。所定のメニューについて、そのメニューの提供時間においてスタッフ稼働率が常に
図10で入力された設定値以下であれば、第1のメニュー表示部V14または第2のメニュー表示部V15においてクーポンが表示される。
【0066】
空きスタッフの数は、ある時間において、予約が入っていないスタッフの数である。
図10の第2の条件設定部V32において、「最大出勤人数-X人」と、Xに空きスタッフ数を入力させることで、スタッフの稼働率の閾値が特定される。所定のメニューについて、そのメニューの提供時間において、スタッフの稼働率が、最大出勤人数から
図10で入力された人数以下であれば、換言すると空きスタッフの数が常に
図10で入力された設定値以上であれば、第1のメニュー表示部V14または第2のメニュー表示部V15においてクーポンが表示される。
【0067】
図10に入力された各条件から、表示条件データ15が生成される。表示部35は、表示条件データ15を参照して、最大空き時間21またはクーポンの表示を判定し、表示すると判定した場合、その最大空き時間21またはクーポンを表示する。
【0068】
図11-
図13を参照して、処理装置1が、現在時刻からの最大空き時間と、現在以降に提供可能なメニューを特定する処理を説明する。なお
図11-13に示す処理は一例であって、これに限るものではない。
【0069】
ステップS1において処理装置1は、最大空き時間特定部32によって、
図12に示す最大空き時間特定処理を行う。まず最大空き時間特定部32は、各スタッフについてステップS101の処理を行う。最大空き時間特定部32は、処理対象のスタッフについて、現在時刻から次の予約までの空き時間を特定する。ステップS102において、ステップS101で特定された各スタッフの空き時間のうち、最大となる空き時間を特定する。
【0070】
ステップS2において処理装置1は、最大空き時間で特定された最大空き時間が、表示条件データ15で特定される条件に合う場合、ステップS3において最大空き時間を表示する。また処理装置1は、最大空き時間が所定時間よりも短い場合、空き時間が生じるまでの時間を特定して表示しても良い。
【0071】
ステップS4において処理装置1は、メニュー特定部33によって、
図13に示すメニュー特定処理を行う。ステップS201においてメニュー特定部33は、開始時刻に現在時刻を設定する。ステップS202においてメニュー特定部33は、開始時刻から開始可能なメニューがあるか否かを判定する。メニューがある場合、ステップS203においてメニュー特定部33は、開始時刻と開始可能なメニューを対応づける。メニューがない場合、ステップS204に進む。ステップS204においてメニュー特定部33は、開始時刻が終了条件を満たすかを判定する。終了時刻は予め処理装置1またはユーザ等によって設定された時刻である。終了条件を満たさない場合、ステップS205においてメニュー特定部33は、開始時刻に単位時間を加算して開始時刻を更新し、更新後の開始時刻についてステップS202以降の処理を繰り返す。終了条件を満たす場合、メニュー特定処理は終了する。
【0072】
ステップS4のメニュー特定処理において特定された各メニューについて処理装置1は、ステップS5ないしステップS7の処理を行う。ステップS5において処理対象のメニューが、表示条件データ15で特定されるクーポンの表示条件に合うか否かを判定する。合う場合、ステップS6において処理装置1は、開始時刻、メニューおよびクーポンを対応づけて表示する。合わない場合、ステップS7において処理装置1は、開始時刻およびメニューを対応づけて表示する。
【0073】
ステップS4のメニュー特定処理において特定された各メニューについてステップS5ないしステップS7の処理が終了すると、処理を終了する。
【0074】
本発明の実施の形態に係る処理装置1は、サロン内の稼働状態から、現在時刻などの所定時刻から提供可能なメニューの最大時間を表示することにより、顧客に提供可能な施術をより具体的にイメージさせることができる。また顧客は、自身の都合と合うか合わないかを、容易に判断することができる。これにより、顧客をサロンに誘導しやすくすることができる。
【0075】
従来顧客は、予約する際に例えば、希望するメニューを検索条件として入力して、そのメニューを予約できる時間を確認していた。これに対し処理装置1は、サロン内の稼働状況から、メニューとそのメニューを開始可能な時間を対応づけて表示することができる。これにより、顧客は、希望のメニューが決まっていない場合でも、表示されたメニューから選択することができるので、顧客の興味を惹きつけることが可能になる。
【0076】
このように処理装置1は、空き時間、メニュー等を具体的に表示することで、漠然と時間がある顧客、通りすがりの顧客等の潜在的な顧客を、店舗に誘導することができる。
【0077】
上記説明した本実施形態の処理装置1は、例えば、CPU(Central Processing Unit、プロセッサ)901と、メモリ902と、ストレージ903(HDD:Hard Disk Drive、SSD:Solid State Drive)と、通信装置904と、入力装置905と、出力装置906とを備える汎用的なコンピュータシステムが用いられる。このコンピュータシステムにおいて、CPU901がメモリ902上にロードされたプログラムを実行することにより、処理装置1の各機能が実現される。
【0078】
なお、処理装置1は、1つのコンピュータで実装されてもよく、あるいは複数のコンピュータで実装されても良い。また処理装置1は、コンピュータに実装される仮想マシンであっても良い。
【0079】
処理装置1のプログラムは、HDD、SSD、USB(Universal Serial Bus)メモリ、CD(Compact Disc)、DVD (Digital Versatile Disc)などのコンピュータ読取り可能な記録媒体に記憶することも、ネットワークを介して配信することもできる。
【0080】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0081】
1 処理装置
11 スタッフデータ
12 サロンデータ
13 メニューデータ
14 予約データ
15 表示条件データ
21 最大空き時間
22 メニュー
31 特定部
32 最大空き時間特定部
33 メニュー特定部
34 予約更新部
35 表示部
901 CPU
902 メモリ
903 ストレージ
904 通信装置
905 入力装置
906 出力装置
【要約】
【課題】サロンに顧客を誘導する。
【解決手段】処理装置1は、単位時間毎に、サロンのスタッフが担当する予約から各スタッフの空き時間を特定可能なスタッフデータ11を記憶する記憶装置と、スタッフデータ11が特定する各スタッフの空き時間のうち、所定時間から連続する最大空き時間21を特定する特定部31と、最大空き時間21に対応する時間を、表示する表示部35を備える。
【選択図】
図1