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特許7002160入水口と出水口が区分され且つ積層式電解槽と流路切換装置が備えられたイオン水器
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-04
(45)【発行日】2022-01-20
(54)【発明の名称】入水口と出水口が区分され且つ積層式電解槽と流路切換装置が備えられたイオン水器
(51)【国際特許分類】
   C02F 1/461 20060101AFI20220113BHJP
   C25B 9/00 20210101ALI20220113BHJP
   C25B 15/08 20060101ALI20220113BHJP
   E03C 1/10 20060101ALI20220113BHJP
【FI】
C02F1/461 A
C25B9/00 A
C25B15/08 302
E03C1/10
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020560154
(86)(22)【出願日】2019-11-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-02
(86)【国際出願番号】 KR2019015293
(87)【国際公開番号】W WO2020111573
(87)【国際公開日】2020-06-04
【審査請求日】2020-10-29
(31)【優先権主張番号】10-2018-0147944
(32)【優先日】2018-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520411445
【氏名又は名称】アルカメディ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100149870
【弁理士】
【氏名又は名称】芦北 智晴
(72)【発明者】
【氏名】キム キファン
(72)【発明者】
【氏名】キム ジョンソプ
【審査官】富永 正史
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2011-0011023(KR,A)
【文献】韓国登録特許第10-0981585(KR,B1)
【文献】韓国登録特許第10-0844394(KR,B1)
【文献】韓国登録特許第10-1021954(KR,B1)
【文献】特開2005-040781(JP,A)
【文献】特開2002-361253(JP,A)
【文献】特開平11-235588(JP,A)
【文献】特開平07-116663(JP,A)
【文献】特開平06-226258(JP,A)
【文献】特開平06-047378(JP,A)
【文献】特開平05-068975(JP,A)
【文献】特開平05-007875(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105314711(CN,A)
【文献】韓国公開実用新案第20-2011-0003631(KR,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C02F 1/46-1/48
C25B 9/00
C25B 15/08
E03C 1/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルタと流量センサを通過して供給される水を一定の割合で分配して電解槽の第1入水口と第2入水口にそれぞれ供給する入水調整部と;
前記入水調整部の第1供給管と第2供給管に固定され、入水調整部から供給される水をクロスに案内しながらアルカリ水と酸性水にそれぞれ電気分解し、第1入水口に流入した水は第2出水口から出水され、第2入水口に流入した水は第1出水口から出水される電解槽モジュールと;
前記電解槽モジュールの上部に固定され、出水分離台が駆動モータの駆動で回転しながら、アルカリ水と酸性水を一定の割合で分配してアルカリ水出水口と酸性水出水口からそれぞれ出水する流路切換出水部と;
前記入水調整部と前記流路切換出水部に装着され、モータの駆動によって入水調整部と流路切換出水部の作動を同期化させる連結シャフトと;で構成され、
前記入水調整部は、
入水ボディと;
前記入水ボディの内部に装着されて連結シャフトの駆動で回転し、一側には供給通路が形成され、前記供給通路の他側には供給抑制片が形成される供給回転部材と;
前記入水ボディの上部に固定されて入水ボディを閉鎖し、中央には、連結シャフトが結合される結合孔が形成され、前記結合孔の一側には、入水ボディの内部に水を供給する水供給ホールが形成されるカバーと;が備えられることを特徴とする、入水口と出水口が区分され且つ積層式電解槽と流路切換装置が備えられたイオン水器。
【請求項2】
前記入水ボディは、
前記水供給ホールから供給された水を一定の割合で分配する分配空間と;
前記分配空間に供給された水を電解槽モジュールの第1入水口へ供給するように第1供給孔が形成された第1供給管と;
前記分配空間に供給された水を電解槽モジュールの第2入水口へ供給するように第2供給孔が形成された第2供給管と;
前記分配空間の下部に貫通する排出孔と;が備えられることを特徴とする、請求項1に記載の入水口と出水口が区分され且つ積層式電解槽と流路切換装置が備えられたイオン水器。
【請求項3】
前記電解槽モジュールは、
前記入水調整部から水の供給を受けて流量調節出水部へ出水させるよう、下部に第1、第2入水口がそれぞれ形成され、上部に第1、第2出水口がそれぞれ形成される前面板と;
前記前面板の後方に装着される背面板と;
前記前面板と前記背面板との間に少なくとも3つ積層され、第1、第2入水孔と第1、第2通水孔が互い違いに形成されながら、水の流れをクロスされるようにして電気分解する電解槽セルと;
前記前面板と前記電解槽セルの下部に装着され、電解槽セルの電極板に電圧を供給する端子と;が備えられることを特徴とする、請求項1に記載の入水口と出水口が区分され且つ積層式電解槽と流路切換装置が備えられたイオン水器。
【請求項4】
前記電解槽セルは、
フレームと;
前記フレームの前方に装着され、第1入水孔に流入した水が第1通水孔へ流れるようにし、第2入水孔に流入した水が第2通水孔へ流れるようにする止水パッキンと;
前記フレームの前面に位置し、フレームに形成された結合ホールに結合されて固定される電極板と;
前記フレームの後方に位置する隔膜と;
前記隔膜をフレームが固定させる固定フレームと;が備えられることを特徴とする、請求項3に記載の入水口と出水口が区分され且つ積層式電解槽と流路切換装置が備えられたイオン水器。
【請求項5】
前記フレームは、
下部両側に第1、第2入水孔が形成され、上部両側には第1、第2通水孔が形成され、前記第1入水孔と前記第2入水孔との間には、電極板が結合される結合ホールが形成されることを特徴とする、請求項4に記載の入水口と出水口が区分され且つ積層式電解槽と流路切換装置が備えられたイオン水器。
【請求項6】
前記流路切換出水部は、
前記電解槽モジュールの第1出水口に固定される第1排出管が備えられ、前記電解槽モジュールの第2出水口に固定される第2排出管が備えられる連結管路と;
前記連結管路の前方に固定され、アルカリ水と酸性水が移動するようにアルカリ水出水口と酸性水出水口が形成されるハウジングと;
前記ハウジングの収容空間に供給されるアルカリ水と酸性水を一定の割合で分配してアルカリ水出水口と酸性水出水口から出水させるか、或いは浄水をアルカリ水出水口から出水させる出水分離台と;
前記出水分離台のカム軸を回転させるように回転軸が形成される駆動モータと;
前記駆動モータの駆動で回転ディスクが回転しながら、アルカリ水、酸性水及び浄水の出水方向を設定する第1、第2、第3マイクロスイッチと;が備えられることを特徴とする、請求項1に記載の入水口と出水口が区分され且つ積層式電解槽と流路切換装置が備えられたイオン水器。
【請求項7】
前記ハウジングは、
前記連結管路を介して供給された酸性水とアルカリ水を出水させる出水ボディと;
前記出水ボディの上部に装着され、カム軸を固定させる上部キャップと;
前記出水ボディの下部に装着されてカム軸を固定させながら、連結シャフトが結合されるようにシャフト挿入孔が形成される下部キャップと;が備えられることを特徴とする、請求項6に記載の入水口と出水口が区分され且つ積層式電解槽と流路切換装置が備えられたイオン水器。
【請求項8】
前記出水ボディは、
前記電解槽モジュールの第1、第2出水口と連通するようにそれぞれ形成される第1、第2出入口と;
前記第1、第2出入口と同一線上に連通して酸性水が排出される第1排出口と;
前記第1排出口の他側に第1、第2出入口と同一線上に連通してアルカリ水または浄水が排出される第2排出口と;
前記第1、第2排出口に連通してアルカリ水と酸性水を出水させるアルカリ水及び酸性水出水口と;が備えられることを特徴とする、請求項7に記載の入水口と出水口が区分され且つ積層式電解槽と流路切換装置が備えられたイオン水器。
【請求項9】
前記出水分離台は、
前記駆動モータの回転軸と連結シャフトに連結され、互いに異なる方向に上部加圧突起と下部加圧突起が形成されるカム軸と;
前記カム軸の上部加圧突起が内周面に位置し、一側には第1止水栓が形成され、他側には第2止水栓が形成される上部止水部材と;
前記カム軸の下部加圧突起が内周面に位置し、一側には第1止水栓が形成され、他側には第2止水栓が形成される下部止水部材と;
前記カム軸の上端部に装着され、第1、第2、第3マイクロスイッチの接地片を加圧するように加圧突起が形成される回転ディスクと;が備えられることを特徴とする、請求項6に記載の入水口と出水口が区分され且つ積層式電解槽と流路切換装置が備えられたイオン水器。
【請求項10】
前記連結シャフトは、
前記流路切換出水部のカム軸に結合される上部連結部材と;
前記入水調整部の供給回転部材に結合される下部連結部材と;
前記上部連結部材と前記下部連結部材との間に装着され、下部連結部材を供給回転部材に弾力的に固定させるスプリングと;が備えられることを特徴とする、請求項1に記載の入水口と出水口が区分され且つ積層式電解槽と流路切換装置が備えられたイオン水器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イオン水器に係り、特に、入水調整部に流入する水を一定の割合で分配して電解槽モジュールへ供給するので、無駄に捨てられる酸性水を最小限に抑え、入水調整部から供給された水が電解槽モジュール内でクロスに通過するので水の流れを遅延させて電気分解の効率性を向上させ、所望の電極の数だけ電解槽セルを選択的に積層して組み立てることができるので組み立てが簡便であり、ユーザの条件に合わせて利便性を改善し、電解槽モジュールの電極板をフレームに挿入して固定するので組み立てが容易であり、インサート射出工程をなくして製造工程を改善し、入水調整部と流路切換出水部とを連結シャフトで連結して入水調整部と流路切換出水部の流路切換作動を同期化するので安定性を確保する、入水口と出水口が区分され且つ積層式電解槽と流路切換装置が備えられたイオン水器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、アルカリイオン水器は、水道水をクリーンに浄水処理した後、電気分解プロセスを介して浄水、アルカリ水(アルカリ還元水)及び酸性水を作る装置である。
【0003】
このようなイオン水器は、ソレノイドバルブを介して水道水の流入を受け、これをイオン水器内のフィルタを通過させた後、流量センサを経て電解槽に伝達する。
【0004】
すると、イオン水器内の電解槽で、フィルタリングされた水道水が電気分解され、水素イオン指数を意味するpHが7である場合には純粋な中性水であり、pHが7よりも小さい場合には酸性水であり、pHが7よりも大きい場合にはアルカリ水である。
【0005】
このようなイオン水(電解水)の中でも、弱アルカリ水は、人々が飲用する場合に人体に非常に有用な特性があるものであって、慢性下痢、消化不良、胃腸内異常発酵及び胃酸過多などの胃腸症状に効果があり、多く使われている。また、強アルカリ水は、農作物の生育を促進し、土壌を改良する可能性があり、合成洗剤を使用することなく汚れ物を洗浄するのにも使われている。
【0006】
一方、酸性水は、主に殺菌目的で使われているものであって、食品製造工程における殺菌、畜産における悪臭の除去及び消毒殺菌など、広範囲に用いられている。
【0007】
このようなイオン水を効果的に製造するための様々なイオン水器が多く開発されており、本出願人は、韓国特許第10-0844394号の「極性自動変換による電解槽の流路切換装置」の登録を受けたことがある。
【0008】
入水口に流入する水を電極板で電気分解してアルカリ水と酸性水をそれぞれ生成させ、ケースに固定された流路切換バルブは、吐出通路を介して吐出されるアルカリ水、酸性水及び浄水の移動方向を3方向に設定して出水が行われるように構成される。
【0009】
しかし、前記先登録発明は、原水が供給される入水口が1つ形成されるので、原水が電解槽の二つのチャンバに流入するときに発生するオリフィスの差によって、原水が逆流する現象が発生するので、製品に対する消費者の信頼性が低下するという問題点があった。
【0010】
また、電解槽に供給された原水がアルカリ水と酸性水に電気分解されて流路切換バルブに直ちに排出されるので、電気分解の効率に劣るという問題点があった。
【0011】
また、電解槽の電極板がフレームにインサート射出されるため、製造工程が複雑であるだけでなく、白金がメッキされている電極板の不良時に交換費用が大幅に増加するという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
そこで、本発明は、かかる従来の諸般問題点を解決するためになされたもので、その目的は、入水調整部に流入する水を一定の割合で分配して電解槽モジュールへ供給するので、無駄に捨てられる酸性水を最小限に抑えて環境にやさしく使用することができる、入水口と出水口が区分され且つ積層式電解槽と流路切換装置が備えられたイオン水器を提供することにある。
【0013】
また、本発明の他の目的は、入水調整部から供給された水が電解槽モジュール内でクロスに通過するので、水の流れを遅延させて電気分解の効率性を向上させる、入水口と出水口が区分され且つ積層式電解槽と流路切換装置が備えられたイオン水器を提供することにある。
【0014】
また、本発明の別の目的は、電極板に印加される電圧の極性を変換して陰極室と陽極室を繰り返し交差するようにするので、陰極室のスケール生成を防止する、入水口と出水口が区分され且つ積層式電解槽と流路切換装置が備えられたイオン水器を提供することにある。
【0015】
また、本発明の別の目的は、所望の電極の数だけ電解槽セルを少なくとも3枚から顧客の要求に応じてそれ以上選択的に積層して組み立てることができるので、組み立てが簡便であり、ユーザの条件に合わせて利便性が改善される、入水口と出水口が区分され且つ積層式電解槽と流路切換装置が備えられたイオン水器を提供することにある。
【0016】
また、本発明の別の目的は、電解槽モジュールの電極板をフレームに挿入して固定するので、組み立てが容易であり、インサート射出工程をなくして製造工程が大幅に改善される、入水口と出水口が区分され且つ積層式電解槽と流路切換装置が備えられたイオン水器を提供することにある。
【0017】
また、本発明の別の目的は、入水調整部と流路切換出水部とを連結シャフトで連結して入水調整部と流路切換出水部の流路切換作動を同期化するので、安定性が確保される、入水口と出水口が区分され且つ積層式電解槽と流路切換装置が備えられたイオン水器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の入水口と出水口が区分され且つ積層式電解槽と流路切換装置が備えられたイオン水器は、フィルタと流量センサを通過して供給される水を一定の割合で分配して電解槽の第1入水口と第2入水口にそれぞれ供給する入水調整部と;
前記入水調整部の第1供給管と第2供給管に固定され、入水調整部から供給される水をクロスに案内しながらアルカリ水と酸性水にそれぞれ電気分解し、第1入水口に流入した水は第2出水口から出水され、第2入水口に流入した水は第1出水口から出水される電解槽モジュールと;
前記電解槽モジュールの上部に固定され、出水分離台が駆動モータの駆動で回転しながら、アルカリ水と酸性水を一定の割合で分配してアルカリ水出水口と酸性水出水口からそれぞれ出水する流路切換出水部と;
前記入水調整部と流路切換出水部に装着され、モータの駆動によって入水調整部と流路切換出水部の作動を同期化させる連結シャフトと;で構成されることを特徴とする。
【0019】
また、入水調整部は、入水ボディと;前記入水ボディの内部に装着されて連結シャフトの駆動で回転し、一側には供給通路が形成され、前記供給通路の他側には供給抑制片が形成される供給回転部材と;前記入水ボディの上部に固定されて入水ボディを閉鎖し、中央には、連結シャフトが結合される結合孔が形成され、前記結合孔の一側には、入水ボディの内部に水を供給する水供給ホールが形成されるカバーと;が備えられる。
【0020】
ここで、前記入水ボディは、前記水供給ホールから供給された水を一定の割合で分配する分配空間と;前記分配空間に供給された水を電解槽モジュールの第1入水口へ供給するように第1供給孔が形成された第1供給管と;前記分配空間に供給された水を電解槽モジュールの第2入水口へ供給するように第2供給孔が形成された第2供給管と;前記分配空間の下部に貫通する排出孔と;が備えられる。
【0021】
また、前記電解槽モジュールは、前記入水調整部から水の供給を受けて流量調節出水部へ出水させるように、下部に第1、第2入水口がそれぞれ形成され、上部に第1、第2出水口がそれぞれ形成される前面板と;前記前面板の後方に装着される背面板と;前記前面板と背面板との間に少なくとも3つ積層され、第1、第2入水孔と第1、第2通水孔が互い違いに形成されながら、水の流れをクロスされるようにして電気分解する電解槽セルと;前記前面板と電解槽セルの下部に装着され、電解槽セルの電極板に電圧を供給する端子と;が備えられる。
【0022】
ここで、前記電解槽セルは、フレームと;前記フレームの前方に装着され、第1入水孔に流入した水が第1通水孔へ流れるようにし、第2入水孔に流入した水が第2通水孔へ流れるようにする止水パッキンと;前記フレームの前面に位置し、フレームに形成された結合ホールに結合されて固定される電極板と;前記フレームの後方に位置する隔膜;前記隔膜をフレームが固定させる固定フレームと;が備えられる。
【0023】
前記フレームは、下部両側に第1、第2入水孔が形成され、上部両側には第1、第2通水孔が形成され、前記第1入水孔と前記第2入水孔との間には、電極板が結合される結合ホールが形成される。
【0024】
また、前記流路切換出水部は、前記電解槽モジュールの第1出水口に固定される第1排出管が備えられ、前記電解槽モジュールの第2出水口に固定される第2排出管が備えられる連結管路と;前記連結管路の前方に固定され、アルカリ水と酸性水が移動するようにアルカリ水出水口と酸性水出水口が形成されるハウジングと;前記ハウジングの収容空間に供給されるアルカリ水と酸性水を一定の割合で分配してアルカリ水出水口と酸性水出水口から出水させるか、或いは浄水をアルカリ水出水口から出水させる出水分離台と;前記出水分離台のカム軸を回転させるように回転軸が形成される駆動モータと;前記駆動モータの駆動で回転ディスクが回転しながら、アルカリ水、酸性水及び浄水の出水方向を設定する第1、第2、第3マイクロスイッチと;が備えられる。
【0025】
ここで、前記ハウジングは、前記連結管路を介して供給された酸性水とアルカリ水を出水させる出水ボディと;前記出水ボディの上部に装着され、カム軸を固定させる上部キャップと;前記出水ボディの下部に装着されてカム軸を固定させながら、連結シャフトが結合されるようにシャフト挿入孔が形成される下部キャップと;が備えられる。
【0026】
前記出水ボディは、前記電解槽モジュールの第1、第2出水口と連通するようにそれぞれ形成される第1、第2出入口と;前記第1、第2出入口と同一線上に連通して酸性水が排出される第1排出口と;前記第1排出口の他側に第1、第2出入口と同一線上に連通してアルカリ水または浄水が排出される第2排出口と;前記第1、第2排出口に連通してアルカリ水と酸性水を出水させるアルカリ水及び酸性水出水口と;が備えられる。
【0027】
前記出水分離台は、前記駆動モータの回転軸と連結シャフトに連結され、互いに異なる方向に上部加圧突起と下部加圧突起が形成されるカム軸と;前記カム軸の上部加圧突起が内周面に位置し、一側には第1止水栓が形成され、他側には第2止水栓が形成される上部止水部材と;前記カム軸の下部加圧突起が内周面に位置し、一側には第1止水栓が形成され、他側には第2止水栓が形成される下部止水部材と;前記カム軸の上端部に装着され、第1、第2、第3マイクロスイッチの接地片を加圧するように加圧突起が形成される回転ディスクと;が備えられる。
【0028】
また、前記連結シャフトは、前記流路切換出水部のカム軸に結合される上部連結部材と;前記入水調整部の供給回転部材に結合される下部連結部材と;前記上部連結部材と前記下部連結部材との間に装着され、下部連結部材を供給回転部材に弾力的に固定させるスプリングと;が備えられる。
【発明の効果】
【0029】
本発明は、入水調整部に流入する水を一定の割合で分配して電解槽モジュールへ供給するので、無駄に捨てられる酸性水を最小限に抑えて環境にやさしく使用することができるという効果がある。
【0030】
また、本発明は、入水調整部から供給された水が電解槽モジュール内でクロスに通過するので、水の流れを遅延させて電気分解の効率性を向上させるという効果がある。
【0031】
また、本発明は、電極板に印加される電圧の極性を変換して陰極室と陽極室を繰り返し交差するようにするので、陰極室のスケール生成を防止するという効果がある。
【0032】
また、本発明は、所望の電極の数だけ電解槽セルを少なくとも3つから顧客の要求に応じてそれ以上選択的に積層して組み立てることができるので、組み立てが簡便であり、ユーザの条件に合わせて利便性が改善されるという効果がある。
【0033】
また、本発明は、電解槽モジュールの電極板をフレームに挿入して固定するので、組み立てが容易であり、インサート射出工程をなくして製造工程が大幅に改善されるという効果がある。
【0034】
また、本発明は、入水調整部と流路切換出水部とを連結シャフトで連結して入水調整部と流路切換出水部の流路切換作動を同期化するので、安定性が確保されるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本発明の斜視図である。
図2】本発明の入水調整部の分解斜視図である。
図3】本発明の電解槽モジュールの分解斜視図である。
図4】本発明の電解槽セルの分解斜視図である。
図5】本発明の流路切換出水部の分解斜視図である。
図6】本発明の正面構成図である。
図7】本発明の側面構成図である。
図8】本発明の電解槽セルの電極板がフレームに結合された状態の側断面図である。
図9】本発明によってアルカリ水と酸性水を生成して出水する作動状態図である。
図10】同上。
図11】同上。
図12】同上。
図13】同上。
図14】同上。
図15】本発明によって浄水が出水される作動状態図である。
図16】同上。
図17】同上。
図18】同上。
図19】本発明によって電極板の極性が変換されながら陰極室と陽極室に交差するように水を供給してアルカリ水と酸性水を生成して出水する作動状態図である。
図20】同上。
図21】同上。
図22】同上。
図23】同上。
図24】同上。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、このように構成された本発明による入水口と出水口が区分され且つ積層式電解槽と流路切換装置が備えられたイオン水器の好適な実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。本発明を説明するにあたり、関連する公知の機能または構成についての具体的な説明が本発明の要旨を不要に曖昧にするおそれがあると判断された場合には、その詳細な説明を省略する。そして、後述される用語は、本発明における機能を考慮して定義された用語であって、これは、ユーザ、運用者の意図または判例などによって異なり得る。これにより、各用語の意味は、本明細書全般にわたった内容に基づいて解釈されるべきである。
【0037】
まず、本発明は、図2乃至図7に示すように、入水調整部100、電解槽モジュール200、流路切換出水部300、及び連結シャフト400で構成される。
【0038】
前記入水調整部100は、水が流入する入水ボディ110の一側に、第1供給孔112aが形成された第1供給管112が固定され、前記入水ボディの他側には、第2供給孔113aが形成された第2供給管113が固定される。
【0039】
前記入水ボディ110の下部には、イオン水器内の水を排水する場合に排出管を介して排出されるよう、排出孔114が形成される。
【0040】
前記入水ボディ110の分配空間111には供給回転部材120が装着され、一側には供給通路121が形成され、他側には供給抑制片122が形成されることにより、水を一定の割合で分配して供給する。
【0041】
前記入水ボディ110の上部には、入水ボディ110を閉鎖するカバー130が固定され、流量センサから水が供給されるための水供給ホール132、及び連結シャフト400が結合される結合孔131が形成される。
【0042】
前記供給回転部材120の中央下部は入水ボディ110の内側下部に定着され、前記供給回転部材120の中央上部はカバー130の結合孔131に結合されて回転する。
【0043】
また、前記入水調整部100の第1、第2供給管112、113には、入水調整部100から供給された水を電気分解する電解槽モジュール200が固定される。
【0044】
前記電解槽モジュール200の前面板210の下部には第1、第2入水口211、212が穿設され、前記第1入水口211は入水調整部100の第1供給管112に固定され、前記第2入水口212は第2供給管113に固定される。
【0045】
前記前面板210の上部には第1、第2出水口212a、211aが穿設され、前記第1出水口212aは流路切換出水部300の第1排出管311に固定され、第2出水口211aは第2排出管312に固定される。
【0046】
前記前面板210の後方には、アルカリ水を生成する陰極室の電解槽セル230と、酸性水を生成する陽極室の電解槽セル230´が少なくとも3つ順次積層されて固定される。
【0047】
前記電解槽セル230、230´は、フレーム231、止水パッキン232、電極板233、隔膜234及び固定フレーム235で構成される。
【0048】
前記フレーム231の下部には第1、第2入水孔231a、231bが形成され、前記第1入水孔231aは前面板210の第1入水口211と連通し、第2入水孔231bは第2入水口212と連通する。
【0049】
前記フレーム231の上部には第1、第2通水孔231c、231dが形成され、前記第1通水孔231cは第1出水口212aと連通し、第2通水孔231dは第2出水口211aと連通する。
【0050】
前記フレーム231には止水パッキン232が装着されることにより、第1入水孔231aと第1通水孔231cとが連通し、第2入水孔231bと第2通水孔231dとが連通する。
【0051】
また、図8に示すように、前記フレーム231には電極板233が嵌合されるように構成され、前記電極板233は、フレーム231の前面に位置し、前記フレーム231の第1、第2入水孔231a、231bの間に形成された結合ホール231eに、電極板233の下部に形成された電極棒233aが結合されて固定される。
【0052】
前記電極棒233aが結合ホール231eに固定されることにより、電解槽セル230の製造の際にインサート射出工程を大幅に無くして製造工程を改善することができる。
【0053】
前記フレーム231の背面には隔膜234が位置し、前記隔膜234は固定フレーム235によって固定される。
【0054】
上述したように構成される電解槽セル230は、少なくとも3つ積層され、顧客の要求に応じてそれ以上選択的に積層して製品に適用することができ、前記電解槽セル230の後方には同じ構成を有しながら、第1、第2入水孔231a、231bと第1、第2通水孔231c、231dが互いに異なる方向に形成された電解槽セル230´が積層され、前記電解槽セル230、230´は互いに交互に積層される。
【0055】
上述したように電解槽セル230、230´が積層されると、入水調整部100から供給された水が対角線方向に流れながら水の流れを遅延させることになり、このような水の流れの遅延により電気分解の効率性が一層向上する。
【0056】
前記前面板210の後方に電解槽セル230、230´が積層されると、前記電解槽セル230の後方に背面板220を位置させた後、ボルト/ナットで固定する。
【0057】
前記前面板210と電解槽セル230、230´の下部には、電極板233に電源を供給する端子240が固定される。
【0058】
また、前記電解槽モジュール200の第1、第2出水口212a、211aには、電解槽モジュール200で分解されて供給されるアルカリ水、酸性水または浄水を出水させる流路切換出水部300が固定される。
【0059】
前記流路切換出水部300の連結管路310は、一側に第1排出管311が形成され、他側には第2排出管312が形成され、第1排出管311は第1出水口212aに固定され、第2排出管312は第2出水口211aに固定される。
【0060】
前記第1排出管311の第1排出孔311aは出水ボディ321の第1出入口321aと連通し、第2排出管312の第2排出孔312aは出水ボディ321の第2出入口321a´と連通する。
【0061】
前記連結管路310の前方にはハウジング320が固定され、前記ハウジング320の出水ボディ321の上、下部には第1、第2出入口321a、321a´がそれぞれ貫通する。
【0062】
また、前記出水ボディ321の上部内側には第1排出口321bと第2排出口321cが貫通し、前記第1、第2排出口321b、321cは第2出入口321a´と連通する。
【0063】
前記出水ボディ321の下部内側には第1排出口321b´と第2排出口321c´が貫通し、前記第1、第2排出口321b´、321c´は第1出入口321aと連通する。
【0064】
前記第2出入口321a´に連通した第1排出口321bと、第1出入口321aに連通した第1排出口321b´とは互いに連通し、これらは、出水ボディ321の下部に形成された酸性水出水口321eと連通する。
【0065】
また、第2出入口321a´に連通した第2排出口321cと、第1出入口321aに連通した第2排出口321c´とは、アルカリ水出水口321dと連通する。
【0066】
前記第2出入口321a´が形成された出水ボディ321の上部内側には上部止水部材332が定着結合され、前記上部止水部材332の一側には第1止水栓332aが形成されて第1排出口321bを開閉し、前記上部止水部材332の他側には第2止水栓332bが形成されて第2排出口321cを開閉する。
【0067】
前記第1出入口321aが形成された出水ボディ321の下部内側には下部止水部材333が定着結合され、前記下部止水部材333の一側には第1止水栓333aが形成されて第1排出口321bを開閉し、前記下部止水部材333の他側には第2止水栓333bが形成されて第2排出口321c´を開閉する。
【0068】
また、前記上部止水部材332と下部止水部材333の貫通した中央にはカム軸331が垂直に装着され、前記カム軸331の上端部は、駆動モータ340の回転軸341に結合され、カム軸331の下端部は、出水ボディ321の下部に固定される下部キャップ323のシャフト挿入孔323aに挿入される。
【0069】
前記カム軸331の外側面の上部には、上部止水部材332の内側面を一方向に加圧する上部加圧突起331aが形成され、カム軸331の外側面の下部には、下部止水部材333の内側面を一方向に加圧するように上部加圧突起331aと反対の方向に下部加圧突起331bが形成される。
【0070】
また、前記出水ボディ321の上部には、第1、第2、第3マイクロスイッチ350、360、370が固定され、前記カム軸331の上部には、加圧突起334aが形成された回転ディスク334が固定される。
【0071】
前記第1、第2、第3マイクロスイッチ350、360、370が固定された出水ボディ321の上部には、カム軸331を回転させる駆動モータ340が固定され、前記駆動モータ340の回転軸341は、カム軸331の上部に結合される。
【0072】
前記カム軸331に結合された回転ディスク334は、駆動モータ340の駆動で回転しながら、第1、第2、第3マイクロスイッチ350、360、370の接地片を加圧する。
【0073】
また、前記入水調整部100と流路切換出水部300との間には、垂直に連結シャフト400が結合される。
【0074】
前記連結シャフト400は、上部連結部材410、下部連結部材420及びスプリング430で構成され、前記上部連結部材410の上端部は、下部キャップ323のシャフト挿入孔323aを通過してカム軸331の下端部に結合され、下部連結部材420は、上部連結部材410の下部内側に結合される構造であり、下部連結部材420の下端部は、入水調整部100の供給回転部材120の上端に結合される。
【0075】
前記上部連結部材410と下部連結部材420との間にはスプリング430が装着され、下部連結部材420を下方に弾力的に加圧することにより、下部連結部材420が入水調整部100に堅固に結合される。
【0076】
上述したように入水調整部100と流路切換出水部300に連結される連結シャフト400は、前記入水調整部100と流路切換出水部300の作動を同期化させる。
【0077】
以下、上述したように構成された本発明の作動状態を詳細に説明する。
【0078】
まず、図9乃至図14に示すように、イオン水器の制御部(図示せず)を作動させてアルカリ水を飲用する場合には、駆動モータ340の駆動で回転軸341が回転しながらカム軸331を回転させることになり、前記カム軸331に連結された連結シャフト400が同時に回転するとともに、前記連結シャフト400に連結された入水調整部100が同期化される。
【0079】
前記連結シャフト140が回転すると、供給回転部材120の供給通路121を第1供給孔112a側に向けるとともに、供給抑制片122は第2供給孔113aに位置し、供給抑制片122と第2供給孔113aとの間には少量の水が供給されるように隙間が形成される。
【0080】
すなわち、前記入水調整部100は、第1供給管112に80%の水が供給されて電解槽モジュール200の内部に流入し、第2供給管113に20%の水が供給されて電解槽モジュール200の内部に流入するように設定される。
【0081】
また、前記カム軸331が回転しながら、上部加圧突起331aが上部止水部材332を第1排出口321b側に加圧することにより、前記第1排出口321bは閉鎖させ、第2排出口321cは開放させる。
【0082】
また、下部加圧突起331bが下部止水部材333を第2排出口321c´側に加圧することにより、第2排出口321c´は閉鎖させ、第1排出口321b´は開放させる。
【0083】
この時、前記カム軸331の回転によって回転ディスク334の加圧突起334aが第1マイクロスイッチ350の接地片を加圧すると、駆動モータ340の駆動が停止する。
【0084】
一方、入水調整部100の水供給ホール132を介して分配空間111に流入した水は、供給回転部材120によって一定の割合で分配され、前記供給回転部材120の回転によってアルカリ水と酸性水の割合を80:20に設定することもでき、捨てられる水である酸性水の割合を20%よりも少なく(例えば、90:10または99:1の割合)最小限に設定することもできる。
【0085】
ここでは、アルカリ水と酸性水の割合を80:20を基準にして説明する。
【0086】
供給回転部材120の回転により第1、第2供給孔112a、113aのサイズが調整されてアルカリ水と酸性水が80:20の割合で分配され、80%の水は第1供給管112を介して電解槽モジュール200の第1入水口211に流入し、20%の水は第2供給管113を介して電解槽モジュール200の第2入水口212に流入する。
【0087】
前記第1入水口211から流入した水が第1通水孔231cにクロスに流入し、電解槽セル230の電極板233には、印加される電圧によって陰極(-)が形成されて電気分解されるとともに、水素イオンが還元されながら発生する水素ガスが水中の水素イオンに消費され、水素イオン以外のナトリウム、マグネシウム、カルシウムなどの陽イオンは水素イオン対を形成しながら、アルカリ性を帯びるアルカリ水が生成される。
【0088】
また、前記第2入水口212から流入した水が第2通水孔231dにクロスに流入し、電解槽セル230´の電極板233には、印加される電圧によって陽極(+)が形成されて電気分解されるとともに、水酸イオンが還元されながら発生する酸素ガスが水中の水酸イオンに消費され、前記水酸イオン以外の塩素、リン、硫黄などの陰イオンは酸を形成しながら、酸を帯びる酸性水が生成される。
【0089】
上述したように入水調整部100から流入する水が電解槽モジュール200の内部でクロスに移動するので、電気分解の効率性を高めることができる。
【0090】
上述したように電気分解されたアルカリ水は、電解槽モジュール200の第2出水口211aを介して連結管路310の第2排出管312に排出され、電気分解された酸性水は、電解槽モジュール200の第1出水口212aを介して第1排出管311に排出される。
【0091】
前記第2排出管312に排出されたアルカリ水は、第2排出孔312aを介して出水ボディ321の第2出入口321a´に供給され、前記アルカリ水は、第1止水栓332aによって第1排出口321bが閉鎖された状態なので、第2排出口321cから出水されるとともにアルカリ水出水口321dから出水されるのである。
【0092】
また、第1排出管311に排出された酸性水は、第1排出孔311aを介して出水ボディ321の第1出入口321aに供給され、前記酸性水は、第2止水栓333bによって第2排出口321c´が閉鎖された状態であるため、第1排出口321b´から出水されるとともに酸性水出水口321eから出水されるのである。
【0093】
また、図19乃至図24に示すように、陰極室を形成する電解槽セル230の内部にスケールが生成される現象を防止するために、電解槽モジュールの電極板に印加される電極の極性を変換する。
【0094】
まず、制御部の制御に基づいて駆動モータ340の駆動で連結シャフト400を回転させる。
【0095】
前記連結シャフト400が回転すると、供給回転部材120の供給通路121は第2供給孔113a側に向けて連通するとともに、供給抑制片122は第1供給孔112aに位置する。
【0096】
すなわち、前記入水調整部100は、第2供給管113に80%の水が供給されて電解槽モジュール200の内部に流入し、第1供給管112に20%の水が供給されて電解槽モジュール200の内部に流入するように設定される。
【0097】
また、カム軸331が回転しながら、上部加圧突起331aが上部止水部材332を第2排出口321c側に加圧することにより、前記第2排出口321cは閉鎖させ、第1排出口321bは開放させる。
【0098】
また、下部加圧突起331bが下部止水部材333を第1排出口321b´側に加圧することにより、第1排出口321b´は閉鎖させ、第2排出口321c´は開放させる。
【0099】
この時、前記カム軸331の回転によって回転ディスク334の加圧突起334aが第2マイクロスイッチ360の接地片を加圧すると、駆動モータ340の駆動が停止する。
【0100】
一方、入水調整部100の水供給ホール132を介して分配空間111に流入した水は、供給回転部材120によって20:80の割合で分配されるとともに、20%の水は第1供給管112を介して電解槽モジュール200の第1入水口211に流入し、80%の水は第2供給管113を介して電解槽モジュール200の第2入水口212に流入する。
【0101】
第1入水口211から流入した水が第1通水孔231cにクロスに流入し、電解槽セル230の電極板233には印加される電圧によって陽極(+)が形成されて電気分解されることにより、アルカリ水が生成される。
【0102】
また、第2入水口212から流入した水が第2通水孔231dにクロスに流入し、電解槽セル230´の電極板には印加される電圧によって陰極(-)が形成されて電気分解されることにより、酸性水が生成される。
【0103】
上述したように電気分解されたアルカリ水は、電解槽モジュール200の第1出水口212aを介して連結管路310の第1排出管311に排出され、電気分解された酸性水は、電解槽モジュール200の第2出水口211aを介して第2排出管312に排出される。
【0104】
前記第1排出管311に排出されたアルカリ水は、第1排出孔311aを介して出水ボディ321の第1出入口321aに供給され、前記アルカリ水は、第1止水栓333aによって第1排出口321b´が閉鎖された状態であるため、第2排出口321cから出水されるとともにアルカリ水出水口321dから出水されるのである。
【0105】
また、第2排出管312に排出された酸性水は、第2排出孔312aを介して出水ボディ321の第2出入口321a´に供給され、前記酸性水は、第2止水栓333bによって第2排出口321cが閉鎖された状態であるため、第1排出口321bから出水されるとともに酸性水出水口321eから出水されるのである。
【0106】
したがって、上述したように電解槽モジュール200の電極板233に印加される電極の極性を陽(+)、陰(-)または陰(-)、陽(+)に変換すると、スケールの原因である(+)イオンを外側に押し出し、スケールが生じなくなる。
【0107】
また、イオン水の制御部(図示せず)を作動させて浄水を使用する場合、図15乃至図18に示すように、同モータ340の駆動で回転軸341が回転しながらカム軸331を回転させることになり、前記カム軸331に連結された連結シャフト400が同時に回転するとともに、前記連結シャフト400に連結された入水調整部100が同期化される。
【0108】
前記連結シャフト140が回転すると、供給回転部材120の供給通路121及び供給抑制片122は、第1、第2供給孔112a、113aと互いに直交するように位置する。
【0109】
すなわち、前記入水調整部100は、第1供給管112に50%の浄水が供給されて電解槽モジュール200の内部に流入し、第2供給管113にも同じ割合である50%の浄水が供給されて電解槽モジュール200の内部に流入するように設定される。
【0110】
また、前記カム軸331が回転しながら、上部加圧突起331aが上部止水部材332を第1排出口321b側に加圧することにより、前記第1排出口321bは閉鎖させ、第2排出口321cは開放させる。
【0111】
また、下部加圧突起331bが下部止水部材333を第1排出口321b´側に加圧することにより、第1排出口321b´は閉鎖させ、第2排出口321c´は開放させる。
【0112】
この時、前記カム軸331の回転によって回転ディスク334の加圧突起334aが第3マイクロスイッチ370の接地片を加圧すると、駆動モータ340の駆動が停止し、電解槽モジュール200の電極板233に供給される電源が遮断される。
【0113】
フィルタでフィルタリングされて入水調整部100を介して電解槽モジュール200の第1入水口211に流入した浄水が第1通水孔231cにクロスに流入し、前記第2入水口212に流入した浄水が第2通水孔231dにクロスに流入して電解槽モジュール200を通過すると、連結管路310の第1、第2排出管311、312を介して第1、第2出入口321a、321a´に供給される。
【0114】
このとき、上部止水部材332の第1止水栓332aと下部止水部材333の第1止水栓333aは第1排出口321b、321b´を閉鎖した状態であるため、第2排出口321c、321c´を介してアルカリ水出水口321dから出水されて浄水の飲用が可能になる。
【0115】
以上で実施形態を挙げて本発明をさらに詳細に説明したが、本発明は必ずしもこのような実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱することなく多様に変形実施できる。したがって、本発明に開示された実施形態は、本発明の技術的思想を限定するためのものではなく、説明するためのものである。このような実施形態によって本発明の技術的思想の範囲が限定されない。本発明の保護範囲は請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等の範囲内にあるすべての技術的思想は本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
図1
図2
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