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特許7002167ロボットによるアイスクリーム供給システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-04
(45)【発行日】2022-01-20
(54)【発明の名称】ロボットによるアイスクリーム供給システム
(51)【国際特許分類】
   G07F 9/10 20060101AFI20220113BHJP
   G07F 7/08 20060101ALI20220113BHJP
【FI】
G07F9/10 F
G07F7/08 R
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2021529493
(86)(22)【出願日】2019-08-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-12-02
(86)【国際出願番号】 AU2019050812
(87)【国際公開番号】W WO2020024018
(87)【国際公開日】2020-02-06
【審査請求日】2021-11-11
(31)【優先権主張番号】2018902828
(32)【優先日】2018-08-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521049768
【氏名又は名称】ニスカ リテール ロボティックス ピーティーワイ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ツミノ,デービッド
(72)【発明者】
【氏名】マイルズ,キャンプベル
(72)【発明者】
【氏名】タヌウィドヤヤ,デニイ
(72)【発明者】
【氏名】オルロヴァ,エカテリーナ
(72)【発明者】
【氏名】モルス,アントン
【審査官】小島 哲次
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0159476(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0258187(US,A1)
【文献】欧州特許出願公開第3333815(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07F 1/00-17/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
注文構成インタフェースと、スクープ機構をその遠位端に有するロボットアームを備えるスクープサブシステムとのインタフェースを取るコントローラを備える、セルフサービスのキオスクシステムであって、前記スクープ機構は内部容量を画定するスクープを備え、前記スクープは前記内部容量の周りに共平面リムを備え、使用時、前記コントローラは、前記ロボットアームを制御して、前記注文構成インタフェースを介して受けた注文に従ってアイスクリーム容器に対して前記スクープ機構を位置付け、前記スクープ機構を前記アイスクリーム容器内に下げ、前記共平面リムが前記容器側の内壁表面にぴったりと当たるまで前記スクープを前記アイスクリーム容器内でひとかきさせ、それにより、前記容器側の内壁表面と前記スクープの前記内部との間に一定の容量のアイスクリームを捕捉し、前記共平面リムを拭き取るように前記スクープを前記容器側の内壁表面から持ち上げて前記アイスクリーム容器から前記一定の容量のアイスクリームを取り出し、入れ物に対して前記スクープを位置付けて前記一定の容量のアイスクリームをその中に入れるように構成され、
前記スクープ機構は、前記スクープの内面にわたって移動可能なワイパをさらに備え、前記コントローラは、前記ワイパを作動させ、前記一定の容量のアイスクリームを前記スクープから取り除いて前記入れ物の中に入れるようにさらに構成される、セルフサービスのキオスクシステム。
【請求項2】
前記スクープの前記内面は、半円筒形であり、前記ワイパは、湾曲を有し、上側枢着点と下側枢着点との間で前記スクープの前記内面にわたって回転する、請求項に記載のシステム。
【請求項3】
前記スクープ機構は、その遠位端に前記スクープを有するネックを備え、前記スクープ機構は、前記ネックに沿った、前記上側枢着点までのドライブシャフトを備える、請求項に記載のシステム。
【請求項4】
前記リムは、水平で真っ直ぐな下縁部を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記スクープは、前記水平で真っ直ぐな下縁部から後方に、上方への湾曲を備える、請求項に記載のシステム。
【請求項6】
前記リムは、前記下縁部に垂直な側縁部を備える、請求項に記載のシステム。
【請求項7】
前記スクープ機構は、その遠位端に前記スクープを有するネックを備え、前記共平面リムは、前記ネックの隣接する縁部から離れている、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記共平面リムは、前記ネックの長軸と平行な平面上にある、請求項に記載のシステム。
【請求項9】
前記ロボットアームは、圧力センサを備え、前記コントローラは、前記スクープがストリーム容器内のアイスクリームの上面と接触したことを前記圧力センサが示すまで前記スクープ機構を下げるように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記ひとかき中、前記コントローラは、前記ロボットアームを制御して前記スクープへの最低限の下向きの圧力を維持するために、前記圧力センサを参照するように構成される、請求項に記載のシステム。
【請求項11】
前記コントローラは、各ひとかきを記録してリアルタイムのアイスクリーム含有量のトポグラフィーデータを記録し、前記コントローラは、前記アイスクリーム含有量のトポグラフィーデータに従って前記スクープ機構を下げる、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記ひとかきの長さは、前記内部容量が前記容器側の内壁表面においてアイスクリームで満たされるように、前記スクープの前記内部容量に応じて構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記コントローラは、各ひとかきを記録してリアルタイムのアイスクリーム含有量のトポグラフィーデータを記録し、前記コントローラは、前記アイスクリーム含有量のトポグラフィーデータに従って前記スクープ機構を隣接して位置付ける、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記システムは、容器の回転式カセットを備え、前記コントローラは、前記注文に従って前記カセットを回転させるように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記カセットはビン内に収容され、前記ビンは蓋および蓋アクチュエータを備え、前記コントローラは、前記注文に従って前記カセットを回転させて前記容器の1つを前記蓋の下に位置付け、前記蓋アクチュエータを作動させて前記蓋を開けるように構成される、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記システムは、前記容器のさらなる回転式カセットをさらに備え、前記ロボットアームは、レールに沿って移動することができ、前記コントローラは、前記回転式カセットおよび前記さらなる回転式カセットにアクセスするために、前記レールに沿って前記ロボットアームを位置付けるように構成される、請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
前記スクープ機構は、ラックアンドピニオン、前記ワイパに接続されているそのピニオン、および開口を備え、スライダロッドが、前記開口を通して摺動可能に保持され、付勢ばねに対向するように前記ラックアンドピニオンのラックの支持面に接して支持し、前記開口から伸びており、その結果、使用時、前記スクープ機構が動いて前記スライダロッドの遠位端を表面に押し付けると、前記スライダロッドは前記開口内へ摺動し、それにより前記ラックを偏向させ、前記ピニオンを回転させて前記ワイパを動かす、請求項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、ロボットによるアイスクリーム供給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
アイスクリームの入ったコーンまたはカップを準備および供給するための装置としては、アイスクリームタブからアイスクリームを掬い、掬ったアイスクリームを供給用の第2のロボットアームによって保持されたカップまたはコーンの中に入れるスプーンを有する第1のロボットアームを備える、2018年6月13日のEP 3333815 A1(Ilventitre S.r.l.)(以下、D1という)が挙げられる。
【0003】
本発明は、先行技術の欠点の少なくともいくつかを克服もしくは実質的に改善することになるシステムを提供しようとするか、または少なくとも代替物を提供しようとするものである。
【0004】
本明細書で先行技術情報が参照される場合、そのような参照は、情報がオーストラリアまたは任意の他の国において当該技術分野の技術常識の一部を形成するとの自認を成すものではないことを理解すべきである。
【発明の概要】
【0005】
注文構成インタフェースと、スクープ機構をその遠位端に有するロボットアームを備えるスクープサブシステムとのインタフェースを取るコントローラを備える、セルフサービスのキオスクシステムが、本明細書で提供される。
【0006】
スクープ機構が、内部容量を画定するスクープ、および内部の周りに共平面リムを備えるという点で、スクープ機構は特有の構成であり得る。
【0007】
さらに、コントローラは、注文構成インタフェースを介して受けた注文に従ってアイスクリーム容器に対してスクープ機構を位置付け、スクープ機構をアイスクリーム容器内に下げ、共平面リムが容器側の内壁表面にぴったりと当たるまでスクープをアイスクリーム容器内でひとかきさせ、それにより、容器側の内壁表面とスクープの内部との間に一定の容量のアイスクリームを捕捉し、共平面リムを拭き取るようにスクープ機構を容器側の内壁表面から持ち上げてアイスクリーム容器から一定の容量のアイスクリームを取り出し、使い捨てカップまたはコーンに対してスクープを位置付けて一定の容量のアイスクリームをその中に入れる特有の方法で、ロボットアームを制御するように構成され得る。
【0008】
スクープ機構は、スクープの内面にわたってワイパを駆動するワイパアクチュエータを備えてよく、コントローラは、ワイパ機構を作動させ、一定の容量のアイスクリームをスクープから取り除いてカップまたはコーンの中に入れてよい。
【0009】
したがって、本スクープ機構は、例えば第1および第2のロボットアームを必要とするD1の装置とは対照的に、単一のロボットアームでの動作を可能とする。
【0010】
さらに、実施形態では、スクープ機構は、ラックアンドピニオン、ワイパに接続されているそのピニオン、および開口を備え、スライダロッドが、開口を通して摺動可能に保持され、付勢ばねに対向するようにラックアンドピニオンのラックの支持面に接して支持し、開口から伸びている。したがって、使用時、スクープ機構が動いてスライダロッドの遠位端を表面に押し付けると、スライダロッドは開口内へ摺動し、それによりラックを偏向させ、ピニオンを回転させてワイパを動かし、アイスクリームを取り除く。したがって、本配置は、例えばD1で必要とされる第1および第2のロボットアームとは対照的に、単一のロボットアームでの動作を可能とし得る。
【0011】
さらに、本スクープ機構は、例えば、掬われるアイスクリームの量がかなり変化し得るD1の装置と異なり、一定の容量のアイスクリームの厳格かつ繰り返し可能な制御を可能とする。D1は、共平面リムを有するスクープを開示または明示しておらず、共平面リムを容器側の内壁表面に当てるだけである。
【0012】
実施形態では、リムは、水平で真っ直ぐな下縁部を備え、それにより、容器の平面床を浚うことを可能とする。さらなる実施形態では、リムは、下縁部に垂直な側縁部を備え、それにより、容器の側壁を浚うことを可能とする。
【0013】
スクープは、水平で真っ直ぐな下縁部から後方に、上方への湾曲を備えてよく、ひとかきの長さは、スクープの内部容量が、容器側の内壁表面に当たったときにアイスクリームで満たされるように構成されてよい。
【0014】
実施形態では、コントローラは、スクープ機構が容器内のアイスクリームの上面と接触するまでスクープ機構を下げるために、ロボットアームの圧力センサを参照してよい。さらに、コントローラは、ひとかき中、最小量の下向きの圧力を加えるために圧力センサを参照してよく、それにより、スクープが適切にアイスクリームで満たされることを確実にする。
【0015】
さらなる実施形態では、コントローラは、各ひとかきを記録して、各容器内のリアルタイムのアイスクリーム含有量のトポグラフィーデータを記録してよい。
【0016】
したがって、コントローラは、リアルタイムのアイスクリーム含有量のトポグラフィーデータに従ってスクープ機構を下げてよい。さらに、容器が列を成して掬われるように、コントローラは、リアルタイムのアイスクリーム含有量のトポグラフィーデータに従ってスクープ機構を隣接して動かしてよい。
【0017】
本キオスクは、複数のアイスクリーム容器を有する回転式カセットをビン内に備えてよく、ビンは、自動蓋によって選択的に封入されてよい。したがって、顧客の注文に応じて、コントローラは、ビンの蓋を開け、回転式カセットを回転させて、掬うための正しいアイスクリーム容器を位置付けてよい。
【0018】
実施形態では、キオスクは、2つ以上のビンを備えてよく、ロボットアームは、各ビン間をレールに沿って動いてよい。
【0019】
キオスクは、盛り付けたコーンまたはカップをユーザに供給するための供給サブシステム、および各ひとかきの間にスクープに残ったアイスクリームを濯ぐための濯ぎステーションを備えてよい。
【0020】
一態様によれば、注文構成インタフェースと、スクープ機構をその遠位端に有するロボットアームを備えるスクープサブシステムとのインタフェースを取るコントローラを備える、セルフサービスのキオスクシステムが提供され、スクープ機構は内部容量を画定するスクープを備え、スクープは内部容量の周りに共平面リムを備え、使用時、コントローラは、ロボットアームを制御して、注文構成インタフェースを介して受けた注文に従ってアイスクリーム容器に対してスクープ機構を位置付け、スクープ機構をアイスクリーム容器内に下げ、共平面リムが容器側の内壁表面にぴったりと当たるまでスクープをアイスクリーム容器内でひとかきさせ、それにより、容器側の内壁表面とスクープの内部との間に一定の容量のアイスクリームを捕捉し、共平面リムを拭き取るようにスクープを容器側の内壁表面から持ち上げてアイスクリーム容器から一定の容量のアイスクリームを取り出し、入れ物に対してスクープを位置付けて一定の容量のアイスクリームをその中に入れるように構成される。
【0021】
スクープ機構は、スクープの内面にわたって移動可能なワイパをさらに備えてよく、コントローラは、ワイパを作動させ、一定の容量のアイスクリームをスクープから取り除いて入れ物の中に入れるようにさらに構成されてよい。
【0022】
スクープの内面は、半円筒形であってよく、ワイパは、湾曲を有してよく、上側枢着点と下側枢着点との間でスクープの内面にわたって回転する。
【0023】
スクープ機構は、その遠位端にスクープを有するネックを備えてよく、スクープ機構は、ネックに沿った、上側枢着点までのドライブシャフトを備えてよい。
【0024】
リムは、水平で真っ直ぐな下縁部を備えてよい。
【0025】
スクープは、水平で真っ直ぐな下縁部から後方に、上方への湾曲を備えてよい。
【0026】
リムは、下縁部に垂直な側縁部を備えてよい。
【0027】
スクープ機構は、その遠位端にスクープを有するネックを備えてよく、共平面リムは、ネックの隣接する縁部から離れていてよい。
【0028】
共平面リムは、ネックの長軸と平行な平面上にあってよい。
【0029】
ロボットアームは、圧力センサを備えてよく、コントローラは、スクープがストリーム容器内のアイスクリームの上面と接触したことを圧力センサが示すまでスクープ機構を下げるように構成されてよい。
【0030】
ひとかき中、コントローラは、ロボットアームを制御してスクープへの最低限の下向きの圧力を維持するために、圧力センサを参照するように構成されてよい。
【0031】
コントローラは、各ひとかきを記録してリアルタイムのアイスクリーム含有量のトポグラフィーデータを記録してよく、その結果、コントローラは、アイスクリーム含有量のトポグラフィーデータに従ってスクープ機構を下げてよい。
【0032】
ひとかきの長さは、内部容量が容器側の内壁表面においてアイスクリームで満たされ得るように、スクープの内部容量に応じて構成されてよい。
【0033】
コントローラは、各ひとかきを記録してリアルタイムのアイスクリーム含有量のトポグラフィーデータを記録してよく、コントローラは、アイスクリーム含有量のトポグラフィーデータに従ってスクープ機構を隣接して位置付ける。
【0034】
システムは、容器の回転式カセットを備えてよく、コントローラは、注文に従ってカセットを回転させるように構成されてよい。
【0035】
カセットはビン内に収容されてよく、ビンは蓋および蓋アクチュエータを備えてよく、コントローラは、注文に従ってカセットを回転させて容器の1つを蓋の下に位置付け、蓋アクチュエータを作動させて蓋を開けるように構成されてよい。
【0036】
システムは、容器のさらなる回転式カセットをさらに備えてよく、ロボットアームは、レールに沿って移動することができてよく、コントローラは、回転式カセットおよびさらなる回転式カセットにアクセスするために、レールに沿ってロボットアームを位置付けるように構成されてよい。
【0037】
スクープ機構は、ラックアンドピニオン、ワイパに接続されているそのピニオン、および開口を備え、スライダロッドが、開口を通して摺動可能に保持されてよく、付勢ばねに対向するようにラックアンドピニオンのラックの支持面に接して支持し、開口から伸びてよく、その結果、使用時、スクープ機構が動いてスライダロッドの遠位端を表面に押し付けると、スライダロッドは開口内へ摺動し、それによりラックを偏向させ、ピニオンを回転させてワイパを動かす。
【0038】
本発明の他の態様も開示される。
【0039】
次に、本発明の範囲内にあり得るいかなる他の形態にもかかわらず、開示の好ましい実施形態を、添付の図面を参照してほんの一例として記載する。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】実施形態に係るセルフサービスのキオスクを示す。
図2】実施形態に係るスクープ機構の分解斜視図を示す。
図3】スクープ機構の上面斜視組み立て図を示す。
図4】スクープ機構の側面図を示す。
図5】スクープ機構の正面図を示す。
図6】実施形態に係るキオスクシステムを示す。
図7】実施形態に係るシステムによる例示的な処理を示す。
図8】実施形態に係る掬う操作を示す。
図9】実施形態に係る掬う操作を示す。
図10】実施形態に係る掬う操作を示す。
【発明を実施するための形態】
【0041】
セルフサービスのキオスクシステム100は、POSシステム102および注文構成インタフェース103を備えてよい。
【0042】
キオスクシステム100は、スクープ機構105をその遠位端に有するロボットアーム104を備える。キオスクシステム100は、複数のアイスクリーム容器107をその中に有する少なくとも1つのビン106を備えてよい。
【0043】
各ビン106は、複数のアイスクリーム容器107を保持する回転式カセット109、およびカセット109を回転させるための回転アクチュエータ108を備えてよい。各ビン106は、ビンの蓋110、およびビンの蓋110を開けるためのビンの蓋アクチュエータ143を備えてよい。ロボットアーム104は、隣接するビン106間をレール111に沿って移動してよい。
【0044】
スクープ機構105は、ロボットアームインタフェース112、およびその遠位端にスクープ113を備えてよい。ロボットアームインタフェース112は、ロボットアーム104のロボットアーム嵌合インタフェース113とのインタフェースを取ってよい。ロボットアーム嵌合インタフェース113は、複数の回転アクチュエータ114を備えてよい。
【0045】
ロボットアームインタフェース112は、ロボットアーム嵌合インタフェース113とのインタフェースを取る結合装置115を備えてよい。
【0046】
ネック118は、スクープ113とロボットアームインタフェース112とのインタフェースを取ってよい。
【0047】
スクープ113は、内部容量120の周りに共平面リム119を有してよい。リム119は、水平で真っ直ぐな下縁部121を備えてよい。さらに、共平面リム190は、水平で真っ直ぐな下縁部121に垂直なで真っ直ぐな側縁部122を備えてよい。
【0048】
共平面リム119は、リム119がネック118で妨げられずに下記の方法で容器側の内壁表面に当たり得るように、ネック118の隣接する縁部より前方にあってよい。さらに、共平面リム119は、ネック118の長軸と平行な平面上にあってよい。
【0049】
スクープ130は、水平で真っ直ぐな下縁部121から後方に、上方への湾曲123を備えてよい。
【0050】
スクープ機構105は、ワイパ124を備えるワイパ機構を備えてよい。スクープ113は、半円筒形内面を備えてよく、ワイパ124は、湾曲を有してよく、下側枢着点125および上側枢着点126の間で枢動可能に結合されてよい。
【0051】
ドライブシャフト163は、ワイパがスクープ113の内部容量120の内面を密接して拭き取るように枢着点125、126の間でワイパ124を回転させるために、ラック保持板116によって保持されたラックアンドピニオン117とのインタフェースを取ってよい。
【0052】
スクープ機構105は、ロボットアーム嵌合インタフェース113に対してネック113の長軸に沿ってスクープ113を回転させることができるように、回転アクチュエータ142をさらに備えてよい。
【0053】
図6は、コントローラ128を備える制御システム127を示す。コントローラ128は、デジタルデータを処理するためのマイクロプロセッサ129を備える。記憶装置131は、システムバス130を介してプロセッサ129と動作可能に通信する。記憶装置131は、使用時、本明細書に記載された機能性を実装するためにマイクロプロセッサ129によってフェッチ、デコード、および実行されるコンピュータプログラムコード命令を含むデジタルデータを格納するように構成される。
【0054】
コンピュータプログラムコード命令は、様々なコントローラ132に論理的に分割されてよい。記憶装置131は、構成データ133をさらに備えてよい。したがって、コントローラ132は、構成データ133に従ってコントローラ128の動作を制御する。
【0055】
コントローラ128は、I/Oインタフェース134をさらに備える。I/Oインタフェース134は、ロボットアーム104およびスクープ機構105を備えてよいスクープサブシステム135とのインタフェースを取ってよい。
【0056】
ロボットアーム104は、位置センサ136およびアームアクチュエータ137を備えてよい。アームアクチュエータ137は、ロボットアームを様々な位置に位置付けてよい。
【0057】
スクープ機構105は、開口164を備えてよく、スライダロッド(図示せず)は開口を通して保持され、付勢ばね167に対してラック168の支持面165に接して支持する。この実施形態によれば、コントローラ128は、スクープ機構105を操作してスライダロッドを表面に押し付けてよく、ロッドを開口164内へ摺動させ、付勢ばね167に対してラック168を動かしてピニオン166を回転させ、ワイパ124を動かす。
【0058】
代替の実施形態では、スクープ機構105は、回転アクチュエータ108およびワイパアクチュエータ138を備えてよい。
【0059】
I/Oインタフェース134は、POSサブシステム102とのインタフェースをさらに取ってよい。POSサブシステム102は、デジタルデータを表示するためのデジタルディスプレイ139を備えてよい。触覚オーバーレイは、デジタルディスプレイ139によって表示された情報に関するユーザ入力を受けることができるように、デジタルディスプレイ139とのインタフェースを取ってよい。POSサブシステム102は、典型的には当該技術分野で既知の方法の非接触決済によって、支払いを受けるように構成された支払い端末140をさらに備えてよい。
【0060】
I/Oインタフェース134は、注文構成サブシステム103とのインタフェースをさらに取ってよい。注文構成サブシステム103は、情報を表示するためのデジタルディスプレイ141を同様に備えてよく、ユーザが有料の注文を構成することを可能とする触覚オーバーレイを同様に備えてよい。
【0061】
I/Oインタフェースは、各ビン106内の容器107のカセット109を回転させるための回転アクチュエータ142とのインタフェースをさらに取ってよい。さらに、I/Oインタフェース134は、ビンの蓋110を開閉するための蓋アクチュエータ143とのインタフェースを取ってよい。
【0062】
I/Oインタフェース134は、注文品を顧客に供給するための供給サブシステム144とのインタフェースをさらに取ってよい。
【0063】
図7は、システム127によって実装される例示的な処理145を示す。
【0064】
処理145は、ステップ146でPOSサブシステム102を介して支払いを受け、続いて、ステップ147で注文構成サブシステム103を介して注文構成を受けることを含む。例えば、注文構成サブシステム103のデジタルディスプレイ141上の様々なプロンプトを使用して、ユーザは、ストロベリーフレーバーのアイスクリーム一掬いおよびチョコレートフレーバーのアイスクリーム一掬いを含むアイスクリームのカップを注文してよい。
【0065】
注文構成サブシステム103を介して注文が行われると、コントローラ128は、ステップ148で、関連するビン106の蓋アクチュエータ143を制御することによってビンの蓋110を開けてよい。
【0066】
構成データ133は、各ビン106内の各容器107のアイスクリームの種類のデータを備えてよい。したがって、注文構成データに応じて、コントローラ128は、適切なビンの蓋110を開けることができるように、どのビン106に顧客が注文したアイスクリームの種類が含まれているかを決定することができる。
【0067】
コントローラ128は、キオスク110の操作者が各ビン106の各容器107のアイスクリーム含有量をプログラムする設定モードを備えてよい。そのような構成は、注文構成サブシステム103のデジタルディスプレイ141を介して利用可能な管理者インタフェースを使用して行われてよい。
【0068】
次いで、コントローラ128は、ステップ149で注文構成に従ってカセット109を回転させてよい。具体的には、コントローラ128は、適切な容器107が開いたビンの蓋110の下に位置するように回転アクチュエータ142を制御してよい。
【0069】
次いで、コントローラ128は、ステップ150で容器107に対してスクープ機構105を位置付けてよい。
【0070】
コントローラ128は、ロボットアーム104を、選択されたアイスクリーム容器107の場所に応じて各ビン106間でレール111に沿って動かしてよい。
【0071】
コントローラ128は、アイスクリーム容器107の上にスクープ機構105を位置付けてよい。
【0072】
ステップ151で、コントローラ128は、実質的に図8に示すように、スクープ機構105を容器107内に下げる。
【0073】
図8Aに示すように、各容器107は、くさび形であってよく、容器109の中心点に向かって狭くなってよい。したがって、コントローラ128は、スクープ機構105を、容器107内でカセット109の中心点に向かって位置付けてよい。
【0074】
ステップ152で、コントローラ128は、スクープ機構105を容器107内で容器107の側の平らな内壁表面158に向かってひとかきさせる。スクープ機構105が容器107内でひとかきするにつれ、スクープ113は、その内部容量120内にアイスクリームをかき集める。
【0075】
図8Bに示す実施形態では、コントローラ128は、リム119の上縁部159が容器107内のアイスクリームの上面160と実質的に一致するようにスクープ113を位置付けてよい。
【0076】
あるいは、リムの上縁部159は、アイスクリームの上面160の上に位置してよく、水平で真っ直ぐな下縁部121から後方の、上方への湾曲により、アイスクリームが内部容量120内で掬い上げられ、スクープ113の内部容量120全体を実質的に満たし得る。
【0077】
ひとかきの長さは、スクープ113の内部容量120がアイスクリームで完全に満たされるように構成されてよい。
【0078】
実施形態では、ロボットアーム104は、圧力センサを備えてよい。したがって、コントローラ128は、スクープ113がその中でアイスクリームの上面160と接触したことを圧力センサが検出するまでスクープ機構105を下げてよく、その後、コントローラ128は、横方向へひとかきさせる。
【0079】
実施形態では、圧力センサは、コントローラ128がロボットアーム104を制御してスクープ113に最小閾値の下向きの圧力を加えるように、さらに参照されてよい。
【0080】
実施形態では、コントローラ128は、ひとかきを記録して、構成データ133内に格納され得る、各容器のリアルタイムのアイスクリーム含有量のトポグラフィーデータを記録する。
【0081】
したがって、コントローラ128は、リアルタイムのアイスクリーム含有量のトポグラフィーデータに従ってスクープ機構105を下げてよい。
【0082】
さらに、コントローラ128は、アイスクリームが容器107の側壁161間で一連の列を成して容器107から掬われるように、リアルタイムのアイスクリーム含有量のトポグラフィーデータに従って、スクープ機構105を、連続する各ひとかきに隣接して位置付けてよい。
【0083】
図9に示すように、コントローラ128は、スクープ113の共平面リム119が容器側の内壁表面158にぴったりと当たるまでスクープ機構105をひとかきさせ、それにより、容器側の内壁表面158とスクープ113の内部との間に一定の容量のアイスクリームを捕捉する。
【0084】
ステップ153で、コントローラ128は、図10に示す方法でスクープ機構105を持ち上げ、それにより、アイスクリーム容器107から一定の容量のアイスクリームを取り出す。
【0085】
ステップ154で、コントローラ128は、使い捨てカップまたはコーン162に対してスクープ機構105を位置付けてよい。
【0086】
ステップ155で、コントローラ128は、ワイパ124がスクープ113の内面にわたって拭い取るようにワイパ機構を作動させてよく、それにより、アイスクリーム含有量をそこから取り除いて、使い捨てカップ162の中に落とす。上で示唆したように、コントローラ128は、スライダロッドをパッドに押し付けるようにスクープ機構105を位置付けて、ラック168を偏向させ、ラックアンドピニオン機構117のピニオン166を回し、ワイパ124を動かしてよい。
【0087】
次いで、コントローラ128は、濯ぎステーション156に対してスクープ機構105を位置付けてよく、ステップ157で濯ぎステーション157を作動させて、スクープ113を流水で洗い流すことなどによって、残っているアイスクリームをそこから除去してよい。
【0088】
その後、プロセスは、選択された数のアイスクリームを掬って使い捨てカップ162の中に入れるまで繰り返されてよい。
【0089】
ステップ158で、コントローラ128は、供給機構を制御して使い捨てカップを供給面またはシュートに移動させる。
【0090】
前述の記載は、説明する目的で、本発明の完全な理解を提供するために特定の専門用語を使用した。しかしながら、本発明を実行するために特定の詳細は必要ないことが当業者には明らかであろう。したがって、本発明の特定の実施形態の前述の記載は、例示および説明のために提示されている。これらは、網羅的であるか、または開示された正確な形態に発明を限定することを意図するものではなく、明らかに、上記の教示を考慮して多くの修正および変形が可能である。実施形態は、本発明の原理およびその実用的な応用を最も良く説明するために選択および記載されており、それにより、他の当業者が、本発明および様々な実施形態を様々な修正と共に企図された特定の用途に好適なように最も良く利用することが可能となる。以下の特許請求の範囲およびそれらの均等物は、本発明の範囲を定義することを意図する。
【0091】
用語「約」または類似の用語は、本明細書で使用される場合、特に指示のない限り、述べられた値の10%以内であると解釈されるべきである。
【0092】
アイスクリームについて好ましい実施形態を参照して記載してきたが、例えばフローズンヨーグルトなどの他種類の粘稠食品が想定される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B