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特許7002201リスケーリング及びダイナミックレンジ増大を含む位相安定化スウェプトソース光コヒーレンストモグラフィ(SS-OCT)の方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-04
(45)【発行日】2022-01-20
(54)【発明の名称】リスケーリング及びダイナミックレンジ増大を含む位相安定化スウェプトソース光コヒーレンストモグラフィ(SS-OCT)の方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/17 20060101AFI20220113BHJP
【FI】
G01N21/17 630
【請求項の数】 11
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2017033430
(22)【出願日】2017-02-24
(65)【公開番号】P2017151106
(43)【公開日】2017-08-31
【審査請求日】2020-02-04
(31)【優先権主張番号】15/440,713
(32)【優先日】2017-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/299,461
(32)【優先日】2016-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/299,484
(32)【優先日】2016-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/299,397
(32)【優先日】2016-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】000220343
【氏名又は名称】株式会社トプコン
(74)【代理人】
【識別番号】100124626
【弁理士】
【氏名又は名称】榎並 智和
(72)【発明者】
【氏名】ワング・ゼングォ
(72)【発明者】
【氏名】キム・ヨンシク
(72)【発明者】
【氏名】リュー・ジョナサン
(72)【発明者】
【氏名】チャン・キンプイ
【審査官】赤木 貴則
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-503493(JP,A)
【文献】特開2015-138024(JP,A)
【文献】特開2012-239514(JP,A)
【文献】特開2013-181790(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102008028312(DE,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0025478(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第105136021(CN,A)
【文献】BIEDERMANN B. R. et al.,Real time en face Fourier-domain optical coherence tomography with direct hardware frequency demodulation,Optics Letters,2008年10月30日,Vol. 33, No. 21,p. 2556-2558
【文献】SHARMA, P. et al.,Single mode fiber based polarization sensitive optical coherence tomography using a swept laser source,Journal of Optics,2011年10月28日,Vol. 13,p. 115301, 1-6,doi: 10.1088/2040-8978/13/11/115301
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/00-G01N 21/01
G01N 21/17-G01N 21/61
G01B 9/00-G01B 9/10
A61B 1/00-A61B 1/32
A61B 3/00-A61B 3/18
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光コヒーレンストモグラフィ(OCT)システムを用いて画像化を行う方法であって、
ファイバーブラッググレーティングからの光信号を検出する検出器により生成されるシグネチャ信号であり、当該OCTシステムの光源掃引の同期情報を伝達する第1電気信号を生成し、
検出器によりOCTインターフェログラム信号を生成し、
電気信号ミキサーにより前記第1電気信号と前記OCTインターフェログラム信号とを電気的に混合し、
前記電気的に混合された前記第1電気信号及び前記OCTインターフェログラム信号を含む出力信号を生成し、
少なくともフーリエ変換を介して前記出力信号から画像を生成し、
前記電気信号ミキサーは、前記第1電気信号を第1入力にて受け、前記検出器からの前記OCTインターフェログラム信号を第2入力にて受け、アナログ-デジタル変換器に前記出力信号を出力する、
方法。
【請求項2】
更に、時間遅延を導入し、前記第1電気信号のパルス幅を調整する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記時間遅延は、それぞれのAスキャンについて動的に調整可能である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1電気信号のパルス幅は、当該OCTシステムのk-クロック又は前記アナログ-デジタル変換器のクロックに相関している、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記第1電気信号は、当該OCTシステムの光源掃引の非線形性の情報を含む干渉信号に基づき生成されたリスケーリング信号である、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記干渉信号は、2つのミラー、ガラスプレートの2つの表面、又は、マッハ-ツェンダー干渉計によって生成される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
更に、
第2電気信号を生成し、
前記第1電気信号、前記第2電気信号、及び前記OCTインターフェログラム信号を、前記電気信号ミキサーにより電気的に混合し、
生成された前記出力信号は、電気的に混合された前記第1電気信号、前記第2電気信号、及び前記OCTインターフェログラム信号を含み、
前記第2電気信号はリスケーリング信号である、
請求項1から6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
更に、アナログ-デジタル変換よりも前に、前記出力信号又は前記OCTインターフェログラム信号の受動的電気的減衰により当該OCTシステムのダイナミックレンジを調整する、請求項1から7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記受動的電気的減衰は、受動的電気的アッテネーター、又は前記検出器のゲインの最適化によって得られる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記検出器のゲインの最適化は、当該OCTシステムのノイズ解析に基づく、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
請求項1から10のいずれかに記載の方法を実行するための光コヒーレンストモグラフィ(OCT)システムであって、
前記OCTインターフェログラム信号を出力する前記検出器と、
前記電気信号ミキサーと、
前記アナログ-デジタル変換器と、
信号処理プロセッサーと
を含み、
前記電気信号ミキサーは、前記第1電気信号を第1入力にて受け、前記検出器からの前記OCTインターフェログラム信号を第2入力にて受け、前記出力信号を生成し、前記アナログ-デジタル変換器に前記出力信号を出力し、
前記信号処理プロセッサーは、前記画像の生成を行う、
OCTシステム。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本願は、以下の出願に基づく優先権を主張し、これらの全体が参照によって本願に援用される:2016年2月24日に出願された「位相安定化スウェプトソース光コヒーレンストモグラフィ(SS-OCT)の方法及び装置」と題する米国仮特許出願第62/299,397号;2016年2月24日に出願された「ダイナミックレンジ増大を含む位相安定化スウェプトソース光コヒーレンストモグラフィ(SS-OCT)の方法及び装置」と題する米国仮特許出願第62/299,461号;2016年2月24日に出願された「リスケーリングを含む位相安定化スウェプトソース光コヒーレンストモグラフィ(SS-OCT)の方法及び装置」と題する米国仮特許出願第62/299,484号。
【背景技術】
【0002】
位相不安定性は、スウェプトソース光コヒーレンストモグラフィ(SS-OCT)システムに伴う共通の問題である。スウェプトソースOCTの位相不安定性の要因には、OCTシステム内の光源(例えば波長掃引レーザー)と電気的掃引トリガー(光源の各波長掃引期間の開始時にスキャナーを動作させるためのトリガー)との間の非同期と、アナログ-デジタル変換プロセスに内在するトリガーの不安定性とが含まれる。この問題に対処するために様々なアプローチが為されてきた。しかし、それぞれのアプローチはそれぞれの問題をはらんでいる。多くのアプローチでは、光源に同期したk-クロック(ここで、k=波数=2π/波長)を、アナログ-デジタル変換器のクロック信号として、一定の内部クロックの代わりに利用している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
例えば、第1のアプローチでは、OCT信号(ここで、OCT信号は、一般に、OCTシステムにおいて検出される信号(例えばインターフェログラム)を意味する。)と、レーザー掃引に同期した光学的シグネチャ信号(例えば、ファイバーブラッググレーティング(FBG)により生成されるような信号)とを、単一のアナログ-デジタルチャネルで同時に検出しデジタル化する。光学的シグネチャ信号及びk-クロック情報に基づき(例えば、k-空間内において)スペクトルを整列させることにより、位相ジッター補正が実行される。しかしながら、このアプローチによれば、OCTのそれぞれの応用のために最適な仕様のFBGを決定するという複雑な問題がある。この最適化には、中心波長、反射率(シグネチャ信号の振幅)、及びパルス幅の決定が含まれる。これは、部分的に、FBG信号が飽和しOCT画像化性能の低下させることを原因とする。更に、もし波長掃引レーザーのデバイス間のばらつきが大きい場合には、FBGの1つ以上のグループについて、その性能の最適化のためにそのようなばらつきを調整する必要がある。これは、大量生産を妨げる原因となりうる。
【0004】
同様に、第2のアプローチでは、レーザー掃引に同期したトリガー信号(例えば、FBG又は光学フィルターにより生成される)によりアナログ-デジタル変換プロセスを開始しつつ、OCT信号を単一のアナログ-デジタルチャネルでデジタル化する。このトリガー信号は、OCT信号とは別に光検出器により検出され、k-クロックに基づくOCT信号のデジタル化を開始するために用いられる。このアプローチは、OCTシステムにおける光源(例えば、波長掃引レーザー)と電気的掃引トリガーとの間の非同期に対処するものであるが、アナログ-デジタル変換プロセスに内在する不定性に対処するものではない。したがって、この不定性に起因する位相ジッターに対処することはやはり不可能である。
【0005】
第3のアプローチでは、アナログ-デジタル変換器は、OCT信号とFBG信号とを並行してデジタル化するために少なくとも2つの入力チャネルを備える。すなわち、例えば、同じデータ収集ユニット上の2つの異なるチャネルにより、同じk-クロックを用いて、OCT信号と光学的シグネチャ信号とを検出しデジタル化する。OCTスペクトルの整列(例えば、チャネル1)を光学的シグネチャ信号(例えば、チャネル2)に基づき実行することで位相ジッター補正が行われる。しかし、このようなハードウェア上の付加的な要請により、このアプローチでは一般にシステムのコストが増大する。更に、(2つのチャネルシステムにおいて)2倍の量のデータを収集するため、必要な演算能力や演算時間が増大してしまう。その上、2つのチャネルを用いても信号を完全に同期させることはできず、付加的な位相ジッターが残ってしまう。その原因は、アナログ-デジタル変換を行っているときに2つのチャネルを同期できないことにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ここで説明される第1の例によれば、光コヒーレンストモグラフィ(OCT)システムは、電気的OCT信号を出力する検出器と、アナログ-デジタル変換器と、電気信号ミキサーとを含み、前記電気信号ミキサーは、第1電気信号を第1入力にて受け、前記検出器からの前記電気的OCT信号を第2入力にて受け、前記アナログ-デジタル変換器に出力信号を出力し、前記出力信号は、前記第1電気信号及び前記電気的OCT信号の双方の電気的に混合された結合である。
【0007】
第1の例の様々な実施形態において、以下のいずれかを適用することができる。前記第1電気信号は、光信号を検出する第2検出器により生成された電気的シグネチャ信号である。前記第2検出器は、ファイバーブラッググレーティングからの前記光信号を検出し、前記第1電気信号は、前記ファイバーブラッググレーティングからの前記光信号に基づく。前記第1電気信号は、当該OCTシステムの光源掃引の同期情報を伝達する。前記電気信号ミキサーは、前記第1入力及び前記第2入力の少なくとも一方に作動的に接続された時間遅延線を含み、前記第1電気信号及び前記電気的OCT信号の少なくとも一方は、混合される前に時間遅延される。前記時間遅延線は、前記第1電気信号のパルス幅と遅延の量とを調整する。前記時間遅延は、それぞれのAスキャンについて動的に調整可能である。前記電気信号ミキサーは、前記第1入力及び前記第2入力の少なくとも一方に作動的に接続されたフィルターを更に含み、前記第1電気信号及び前記電気的OCT信号の少なくとも一方は、混合される前にフィルター処理される。前記電気信号ミキサーは、前記第1入力及び前記第2入力の少なくとも一方に作動的に接続された増幅器を更に含み、前記第1電気信号及び前記電気的OCT信号の少なくとも一方は、混合される前に増幅される。前記第1電気信号のパルス幅は、当該OCTシステムのk-クロック又は前記アナログ-デジタル変換器のクロックに相関している。前記第1電気信号は、当該OCTシステムの光源掃引の非線形性の情報を含む干渉信号に基づき生成されたリスケーリング信号である。前記干渉信号は、2つのミラー、ガラスプレートの2つの表面、又は、マッハ-ツェンダー干渉計によって生成される。k-クロックを利用しない。前記電気信号ミキサーは、更に、第2電気信号を第3入力にて受け、前記出力信号は、前記第1電気信号、前記第2電気信号、及び前記電気的OCT信号の電気的に混合された結合であり、前記第1電気信号はシグネチャ信号であり、前記第2電気信号はリスケーリング信号である。
【0008】
第2の例によれば、光コヒーレンストモグラフィ(OCT)システムを用いて画像化を行う方法は、第1電気信号を生成し、検出器により電気的OCT信号を生成し、電気信号ミキサーにより前記第1電気信号と前記電気的OCT信号とを電気的に混合し、前記電気的に混合された前記第1電気信号及び前記電気的OCT信号を含む出力信号を生成し、前記電気信号ミキサーは、前記第1電気信号を第1入力にて受け、前記検出器からの前記電気的OCT信号を第2入力にて受け、アナログ-デジタル変換器に前記出力信号を出力する。
【0009】
第2の例の様々な実施形態において、以下のいずれかを適用することができる。前記第1電気信号は、光信号を検出する検出器により生成されたシグネチャ信号である。前記検出器は、ファイバーブラッググレーティングからの前記光信号を検出し、前記第1電気信号は、前記ファイバーブラッググレーティングからの前記光信号に基づく。前記第1電気信号は、当該OCTシステムの光源掃引の同期情報を伝達する。混合よりも前に、前記第1電気信号及び前記電気的OCT信号の少なくとも一方に時間遅延を導入する。更に、時間遅延を導入し、前記第1電気信号のパルス幅を調整する。前記時間遅延は、それぞれのAスキャンについて動的に調整可能である。更に、混合よりも前に、前記第1電気信号及び前記電気的OCT信号の少なくとも一方をフィルター処理する。更に、混合よりも前に、前記第1電気信号及び前記電気的OCT信号の少なくとも一方を増幅する。前記第1電気信号のパルス幅は、当該OCTシステムのk-クロック又は前記アナログ-デジタル変換器のクロックに相関している。前記第1電気信号は、当該OCTシステムの光源掃引の非線形性の情報を含む干渉信号に基づき生成されたリスケーリング信号である。前記干渉信号は、2つのミラー、ガラスプレートの2つの表面、又は、マッハ-ツェンダー干渉計によって生成される。更に、第2電気信号を生成し、前記第1電気信号、前記第2電気信号、及び前記電気的OCT信号を、前記電気信号ミキサーにより電気的に混合し、生成された前記出力信号は、電気的に混合された前記第1電気信号、前記第2電気信号、及び前記電気的OCT信号を含み、前記第1電気信号はシグネチャ信号であり、前記第2電気信号はリスケーリング信号である。更に、アナログ-デジタル変換よりも前に、前記出力信号又は前記電気的OCT信号の受動的電気的減衰により当該OCTシステムのダイナミックレンジを調整する。前記受動的電気的減衰は、受動的電気的アッテネーター、又は前記検出器のゲインの最適化によって得られる。前記検出器のゲインの最適化は、当該OCTシステムのノイズ解析に基づく。
【0010】
第3の例によれば、光コヒーレンストモグラフィ(OCT)システムを用いて画像化を行う方法は、検出器により電気的OCT信号を生成し、アナログ-デジタル変換よりも前に、前記電気的OCT信号の受動的電気的減衰により当該OCTシステムのダイナミックレンジを調整する。
【0011】
第3の例の様々な実施形態において、以下のいずれかを適用することができる。前記受動的電気的減衰は、受動的電気的アッテネーター、又は前記検出器のゲインの最適化によって得られる。当該OCTシステムのノイズを解析し、前記検出器のゲインの最適化は、当該ノイズ解析に基づく。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】OCT信号とシグネチャ信号とを電気的に合成するための例示的な実施形態のフローチャートを示す。
【0013】
図2A】ここに説明される電気的合成の単純化された概略図を示す。
図2B】ここに説明される電気的合成の単純化された概略図を示す。
【0014】
図3】ここに説明される電気信号ミキサーについての構造的概略図を示す。
【0015】
図4】ここに説明される電気信号ミキサーについての他の構造的概略図を示す。
【0016】
図5】ここに説明される電気信号ミキサーのミキサーについての同等な電気的概略図である。
【0017】
図6】ここに説明される電気信号ミキサーのミキサーについての他の同等な電気的概略図である。
【0018】
図7A】OCT信号とシグネチャ信号との光学的及び電気的な合成を関連付けて示している。
図7B】OCT信号とシグネチャ信号との光学的及び電気的な合成を関連付けて示している。
【0019】
図8】電気信号ミキサーに入力される信号に時間遅延を引き起こすための実施形態の具体化を示す。
【0020】
図9】電気信号ミキサーに入力される信号に時間遅延を引き起こすための他の実施形態の具体化を示す。
【0021】
図10】ここに説明される電気信号ミキサーについての他の構造的概略図を示す。
【0022】
図11A】受動的減衰8dBの場合にOCTシステムから得られる様々な信号のノイズを示す。
図11B】受動的減衰15dB(図11B)の場合にOCTシステムから得られる様々な信号のノイズを示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本開示は、OCTシステムにおける前述した位相ジッターの問題に対処することが可能であり、且つ、前述した現在の方法の限界を克服することが可能な方法及び装置に関する。簡単に言えば、シグネチャ信号及び/又はリスケーリング信号をOCT信号に電気的に合成するために電気信号ミキサーが利用される。光学的な実施形態よりむしろ、これら信号の電気的な実施形態を組み合わせることにより、合成よりも前にこれら信号を個別に処理してもよい。例えば、これら信号を増幅したり、フィルター処理したりしてよく、また、ユーザ定義の時間遅延により誘導されてもよい。このようにして、結果として得られる混合された信号を、例えば、より容易に識別でき、Aスキャンの整列のためにより良く利用することができる。更に、付加的な信号(例えば、シグネチャ信号及びリスケーリング信号)によるノイズが混入しにくくなり、さもなければ付加的な信号がOCT信号に干渉しにくくなる。
【0024】
より具体的には、OCTシステムに電気信号ミキサーを設けることによって位相安定化が達成される。図1に示すように、OCTシステムの部分として考えられる光検出器により、OCTインターフェログラム信号とシグネチャ信号(例えば、ファイバーブラッググレーティングからのシグネチャ信号)とが検出される(106、108)。電気信号ミキサー100は、OCTインターフェログラム102とシグネチャ信号104とを電子的に合成する。任意的ではあるが、OCTインターフェログラム102及びシグネチャ信号104に対して独立に時間遅延を与えてもよい(110、112)。例えば、或る実施形態において、シグネチャ信号104のみに時間遅延112を導入してもよい。
【0025】
この電気的な合成の単純化された概略図を図2Aに示し、他のアプローチにおいて使用される光学的な合成の概略図を図2Bに示す。図2Aにおいて、それぞれ検出されて電気信号に変換された後にこれら信号が合成されるが、図2Bでは、光学的な実施形態のこれら信号が単一の光検出器によって検出され、それから単一の電気信号が出力される。ここで、バランス検出器204よりも前において光学的OCT信号202に光学的に結合されるファイバーブラッググレーティング200により生成された光学的FBG信号をFBGoで示す。また、光検出器204により検出された後に出力される電気的OCT信号208に電気的に合成される電気的FBG信号(例えば、FBGo信号を検出する光検出器により出力される電気的FBG信号)をFBGeで示す。
【0026】
図1の参照に戻る。結果として得られる信号は、次に、単一チャネルのアナログ-デジタル変換器によってデジタル化される(114)。続いて、(例えば、後処理において)軸スキャン(Aスキャン)の集合をそれぞれのAスキャンにおけるFBG信号に基づき数値的に整列することによって(116)、OCT位相安定化を達成することができる。最後に、これらAスキャンのフーリエ変換を介して、インターフェログラムを、深さ情報を有するOCTデータに変換することができる(118)。このようにして、干渉することのない、さもなければOCT信号内のデータを変化させないように、カスタマイズされたFBG信号を適用することができる。よって、Aスキャンを整列させるときの参照としてFBG信号をより容易に且つ好適に利用することができる。カスタマイズされたFBG信号の例として、パルス幅、振幅、時間遅延、及び、他の類似の電気信号の特性がある。或るいくつかの実施形態において、パルス幅が、OCTシステムのk-クロックに相関していてもよい。
【0027】
FBG信号はここに説明されているが、任意の信号を同じ要領で用いることができ、そのような信号、又は、そのような信号の一部が、光源(例えば、レーザー)の掃引の同期情報を伝達するものであればよい。更に、レーザー掃引の同期情報を伝達する光学的/電気的信号(又は、その一部)から、そのような信号(又は、そのような信号の一部)を得るようにしてもよい。そのような信号は、例えば、スパイクパルス、矩形、正弦波形などであってよく、また、任意の周波数で発生してもよい。更に、前述したAスキャンの数値的な整列は、任意の数値的方法に基づいていてよい。例えば、ピーク検出、相関に基づくアルゴリズム、及び/又は、OCT信号に合成されデジタル化されるシグネチャ信号のカスタマイズされた形状に対し最適に作用するようにカスタマイズされたアルゴリズムがある。
【0028】
前述した例の構造的な概略図を図3に示す。この例によれば、OCT信号は、光検出器300によって検出され、電気信号ミキサー318の第1入力チャネル302に電気的OCT信号として入力される。同様に、FBG信号は、他の光検出器304により検出され、電気信号ミキサー318の第2入力チャネル306に電気的シグネチャ信号として入力される。第1及び第2入力チャネル302、306にそれぞれ対応するプログラマブル時間遅延線308、310は、対応する信号にユーザ定義の時間遅延量を導入する。これら2つの信号は、アナログ信号ミキサー312により加算され、出力チャネル314を介して出力される。そして、この出力信号は、データ収集ユニット316内のアナログ-デジタル変換器によってデジタル化される。
【0029】
第2の実施形態を図4に示す。この実施形態によれば、電気信号ミキサー412は、3つ以上の入力チャネルを含む。例えば、第3光検出器400により検出された第2FBG信号のための入力チャネル402が付加される。任意的ではあるが、電気信号ミキサー412は、前述した時間遅延408を付加することに加えて、信号の混合よりも前に、入力信号にフィルター処理を施すためのフィルター404、及び/又は、入力信号を増幅するための増幅器406を含んでいてもよい。フィルター404は、ローパス、ハイパス、及びバンドパスを含む、任意の種類であってよい。フィルター404は、アナログでもデジタルでもよい。同様に、任意の増幅器406を用いてよく、また、増幅器406はアナログでもデジタルでもよい。なお、前述した遅延についても任意的である。フィルター404、遅延線408、及び増幅器406は、それぞれの入力チャネルからのそれぞれの信号について同じでもよいし、それぞれの入力チャネルからのそれぞれの信号ごとに個別であってもよい。換言すると、それぞれの入力信号の処理を独立に行ってもよい。
【0030】
3つ以上の入力チャネルを有する電気信号ミキサー412について図4ではフィルター404及び増幅器406が示されているが、例えば図3の実施形態に示すように2つの入力チャネルを有する電気信号ミキサー318に、これら特徴を組み込むことも可能である。そして、全ての入力信号がミキサー410により電気的に合成され、図3に関する前述の場合と同様に、出力チャネル414からデータ収集ユニット316に出力される。他の実施形態において、ミキサー312、410により出力される合成出力信号に、フィルター処理、増幅処理、及び遅延処理を付加的又は代替的に適用することができる。
【0031】
電気信号ミキサー318、412のミキサー312、410の例示的な実施形態についての同等な電気的概略図を図5及び図6に示す。なお、図5及び図6は、例示的な概略を示すものに過ぎず、限定を意図するものではない。むしろ、ここに示されて説明されるミキサーの特徴を、様々な変形において実施することが可能である。
【0032】
図5に示すミキサー500によれば、RC回路R3及びC1(502)と、RC回路R4及びC2(504)が、DC信号を遮断し、短絡を防止する。RC回路502、504は、RC回路の時定数に基づいて時間遅延を誘導してもよい。所望の時定数、DCレベルなどに応じた抵抗や静電容量の値に基づいて、RC回路502、504の構成要素を選択してもよい。また、RC回路502、504の構成要素は、可変抵抗器、可変コンデンサーなどを用いて動的にプログラム可能であってもよい。RC回路502、504は、同じ構成でもよいし、対応する入力信号に応じて異なった構成でもよい。そして、これら2つの入力信号はオペアンプ506の非反転端子にて合成され、その出力信号がオペアンプ506から出力される。
【0033】
同様に、図6に示すミキサー600によれば、C5及びR5(602)とC5及びR6(604)との加算が、それぞれ、付加的に入力信号にフィルター処理を施す。類似の同等な回路を適用することももちろん可能である。なお、ミキサー500、600内の時間遅延及びフィルターは、図3及び図4に示すフィルター404、増幅器406、及び遅延線308、310、408に付加される。
【0034】
図7A及び図7Bは、信号の光学的合成を利用した他のアプローチに関する前述した方法を概念的に示す。図7Aから分かるように、(矢印で示す)FBGo信号が光学的OCT信号と光学的に合成される場合、掃引範囲の変動により、結果として得られる信号内のFBG信号が「なくなる」。換言すると、FBGo信号は、多くの光学的OCT信号も生成されるときに生成される。よって、OCT信号からFBG信号を容易に識別することができず、Aスキャンを整列するときにFBG信号の位置を特定することが困難になるおそれがある。更に、光学的OCT信号に対するFBGo信号の導入は、それ自身のアーティファクトを、結果として得られる信号に引き起こす。よって、たとえこのアーティファクトを除去したり処理したりしても、画像の質が低下する可能性がある。
【0035】
逆に、図7Bに示すように、(同じく矢印で示す)FBGe信号が時間遅延され電気的OCT信号と電子的に合成される場合、FBGe信号はより一層識別可能であり、結果として得られるOCT信号と干渉しない。換言すると、電気的OCT信号と合成されるときにOCT信号データの外部にFBGe信号が存在するように、FBGe信号に時間遅延を与えることができる。したがって、FBGe信号は、検出されたいずれのデータとも干渉せず、また、それを劣化させることもない。図7Bは、OCT信号よりも後のFBGe信号を示す。他の実施形態において、OCT信号よりも前にFBGe信号を発生するようにOCT信号に時間遅延を施してもよい。
【0036】
図8及び図9は、電気信号ミキサーに入力される信号(例えば、FBG信号)に時間遅延を誘導するための電気信号ミキサーの時間遅延線の例示的な実施形態を示す。例えば、図8は、単安定マルチバイブレーターに基づく遅延のブロック図、及び、各ステップでの信号の変化の対応する可視化を示す。図8に示す実施形態によれば、2μs信号がFBGe信号に付加される。次に、この信号が反転され、10ns信号が付加される。これにより、パルス幅10nsを有する2μsだけ遅延されたFBGe信号が生成される。使用されるマルチバイブレーターを変更することで、遅延及びパルス幅を調整してもよい。パルス幅は、アナログ-デジタル変換器のクロック又はk-クロックに相関していてよい。更に、それぞれのAスキャンについて時間遅延の量が固定されている必要はない。むしろ、それぞれのAスキャンについて、時間遅延の量を動的に調整することができる。
【0037】
図9に示す実施形態は、10ビットダウンカウンターを用いたカウンターベースの遅延を利用している。なお、アップカウンターを用いることも可能である。また、任意の電子的時間遅延線を用いることもでき、更に、そのような遅延の量はユーザ定義されてもプログラム可能でもよい。例えば、遅延の量は、使用される構成要素によって選択可能であってよく、また、マイクロプロセッサーを介してデジタル的に制御されてもよい。上記の例に加えて、時間遅延線は、単純な電気ケーブル、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)ベースの回路基板、デジタル信号処理ベースの回路基板、又は、他の類似のプロセッサー及びハードウェアを用いてそのように実装してもよい。
【0038】
図10に示すように、電気信号ミキサー1000は、付加的な入力チャネル1002にて電気的リスケーリング信号を受信する。このリスケーリング信号は、リスケーリングのための干渉信号を受ける検出器1006により出力される。この干渉信号は、例えば、マッハ-ツェンダー干渉計1008、2つのミラー、又は、ガラスプレートの2つの表面によって生成されてよく、又は、相対的な位相シフトを決定できる類似のデバイスによって生成されてもよい。FBGe信号及び電気的OCT信号と同様に、前述したように、リスケーリング信号にフィルター処理を施したり、リスケーリング信号を増幅したり、リスケーリング信号に置換遅延を与えたりしてよい。そして、この信号と、電気信号ミキサー1000の他のチャネルにて入力されたFBGe信号及び電気的OCT信号とを電気的に混合し、前述した要領で出力チャネル1014から出力することができる。
【0039】
図10に示す実施形態においては、アナログ-デジタル変換/デジタル化を行うために、アナログ-デジタル変換器の内部クロック1006がk-クロックの代わりに設けられる。このような実施形態によれば、k-クロックを用いることなくOCTシステムを動作させることができる。このようにして、例えば、2つのミラー又はガラスプレートの2つの表面により生成された干渉信号のような、よりクリーンでレーザー掃引の非線形性の情報を伝達する信号を、OCT信号に合成することができる。そうすることで、k-クロックを用いる必要がなくなる。k-クロックを必要とすることなく、固定周波数の内部クロックをデジタル化のために利用することができる。これにより、システムのコストを低減でき、及び/又は、システム設計のフレキシビリティを促進することができる。
【0040】
リスケーリングのために、更に、掃引の非線形性がOCTイメージングに及ぼす影響を抑制するために、そのような干渉信号を使用することも可能である。なお、そのようなコンセプトを、位相ジッター補正の促進及び/又は位相曖昧性(phase ambiguity)の除去のために検討される位相ジッター補正方法に組み合わせることができる。
【0041】
図示は省略するが、電気信号ミキサーからの出力信号を受信するデータ収集ユニットは、更に、後処理用のマイクロプロセッサー(例えば、信号処理プロセッサー)に接続されていてよい。例えば、この後処理は、前述したAスキャンの整列、更なるフィルター処理信号、Bスキャン、Cスキャン、正面画像の生成、画像のセグメンテーションなどを含んでよい。
【0042】
ここに説明される他の態様によれば、アナログ-デジタル変換よりも前に受動的電気的減衰を適用することで、OCTシステムのダイナミックレンジ(分光器を用いたスペクトラルドメインOCT及びスウェプトソースOCTの双方を含む)を調整することができる。そのような特性により、必ずしも感度の妥協を伴うことなく、画像化システムのダイナミックレンジを最適化することが可能となる。受動的電気的アッテネーター(減衰器)及び/又はOCTシステムの光検出器のゲインの最適化によって、受動的電気的減衰を実現することができる。そのような最適化は、ショットノイズ、相対強度ノイズ、センサーノイズ、及びアナログ-デジタルデジタル化ノイズを含む、システムのノイズ解析に基づくものであってよい。受動的減衰は、減衰された信号の信号対ノイズ比に影響を及ぼすことなく、少なくとも15dBに至るまで実施することができる。そのような受動的減衰は、例えば、眼の前眼部/角膜のOCTイメージングに適用可能である。ここで、角膜頂点からの反射は非常に強く、典型的には光検出器を飽和させ、アーティファクトを生ずる。受動的電気的減衰により、信号対ノイズ比の妥協を伴うことなく、この反射の影響を軽減することが可能である。
【0043】
ここで、受動的減衰は、電気的OCT信号に適用可能であり、例えば、電気的シグネチャ信号(例えば、FBG信号)との混合より前の増幅器406による電気信号の混合において適用可能である。他の実施形態において、データ収集ユニットによる収集より前の合成された出力信号に、受動的減衰を適用してもよい。この減衰は、ディスクリート電子部品、プロセッサー等の集積回路などを用いて実現可能である。
【0044】
図11A及び図11Bは、それぞれ、受動的減衰8dB及び受動的減衰15dBの場合における様々な信号のノイズレベルを示す。同図から分かるように、X軸は、サンプル画像のピクセル番号を表し、Y軸は、OCTシステムからの信号又はノイズの強度を表す。図示された信号/ノイズは、干渉信号からのもの(Int)、サンプルからの信号が遮断されたときの参照信号のノイズフロア(Ref)、バランス検出器が光を検出していないときの熱ノイズフロア(BPD)、データ収集ユニットに接続されたシングルエンド差動変換器(one single-ended-to-differential converter)のノイズフロア(SE2DIFF)、及び、データ収集ユニットに入力がないときのデータ収集ノイズフロア(DAQ)を含む。図11A及び図11Bを比較すると、減衰を8dBから15dBに増加させることで、BPD及びDAQのノイズフロアの間の相違を減少できることが分かる。換言すると、ここで、前述した受動的減衰により、OCTシステムのダイナミックレンジを増大することができる。
【0045】
ここに説明された様々な実施形態は、OCTシステムから得られる眼の画像データを参照できる。しかしながら、例えば超音波のように、眼以外の対象に関する画像データを得るための、他のタイプのイメージング装置を用いて取得された画像データに対し、本開示に係る技術及び処理を同様に適用してもよい。
【0046】
また、プロセッサーによりハードウェア及び/又はソフトウェアを介して自動的に上記の態様、実施形態、及び例を実施するようにしてもよい。ここに使用される「プロセッサー」は、任意個数の電気部品(例えば、抵抗器、トランジスター、コンデンサー、インダクターなどを含む)を含む任意の電気回路(又は、その部分)を指す。この回路は、例えば、集積回路、集積回路のセット、マイクロコントローラー、マイクロプロセッサー、プリント回路基板(PCB)等に設けられたディスクリート電子部品の集まりを含む、任意の形態の回路であってよい。プロセッサーは、ランダムアクセスメモリー、フラッシュメモリー、デジタルハードディスクなどの或る形態のメモリ(揮発性又は不揮発性)に格納された命令を実行可能であってよい。プロセッサーは、スタンドアローンでも、画像データの処理以外の動作のために使用されるコンピュータの部分であってもよい。なお、以上の説明は非限定的であり、以上に説明した例は、想起される多くの適用可能なプロセッサーのうちのほんの幾つかに過ぎない。

図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11A
図11B