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特許7002615車載用空気圧縮機の直列接続フレキシブル管の噴出防止継手構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-04
(45)【発行日】2022-02-04
(54)【発明の名称】車載用空気圧縮機の直列接続フレキシブル管の噴出防止継手構造
(51)【国際特許分類】
   F16L 37/44 20060101AFI20220128BHJP
   F16K 35/00 20060101ALI20220128BHJP
   F04B 39/12 20060101ALN20220128BHJP
【FI】
F16L37/44
F16K35/00 A
F04B39/12 101G
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020147997
(22)【出願日】2020-09-03
(65)【公開番号】P2021038849
(43)【公開日】2021-03-11
【審査請求日】2020-09-03
(31)【優先権主張番号】108131970
(32)【優先日】2019-09-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】501164676
【氏名又は名称】周 文三
(73)【特許権者】
【識別番号】519443952
【氏名又は名称】周 承賢
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】周 文三
(72)【発明者】
【氏名】周 承賢
【審査官】竹下 和志
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-188109(JP,A)
【文献】中国実用新案第207500561(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 37/00 - 39/06
F16L 29/00 - 35/00
F16K 35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車載用空気圧縮機の直列接続フレキシブル管の噴出防止継手構造であって、
前記車載用空気圧縮機は、ケース、シーラントボトル及び前記直列接続フレキシブル管を備え、
前記ケースの内部には、電源をオンすると空気圧力を発生させる空気圧縮機が配設され、
前記シーラントボトルは、開口端を有する缶体であり、前記缶体には、自動車のタイヤを補修する化学接着剤が収容され、前記開口端は、接着剤取出し管を有し、
前記直列接続フレキシブル管は、一方の端部に接続された前端コネクタと、他方の端部に接続された後端コネクタと、を有し、前記前端コネクタは、前記シーラントボトルに設けられた前記接着剤取出し管に係合され、前記後端コネクタは、前記自動車の前記タイヤのバルブに接続され、
前記後端コネクタは、噴出防止継手構造を有し、
前記後端コネクタの噴出防止継手構造は、第1の端部及び第2の端部を含み、前記第1の端部及び前記第2の端部は任意に着脱可能であり、前記第1の端部は、異なるサイズの流路又は異なる内容積の前記第2の端部に結合し、様々な種類のタイヤを補修して気体を注入し得て、
噴出防止継手構造の前記後端コネクタは、使用者が操作を誤ったときに前記化学接着剤が不用意に突然噴出することを防ぎ、
前記第1の端部は、後スリーブ及びベースを含み、
前記後スリーブは、内部に内室が設けられ、一端に開放式の開口が形成され、内壁に雌ねじ部が設けられ、他端に穿孔を有する環状リブが設けられ、前記内室は、前記穿孔と連通し、前記ベースは、円筒室を有し、前記円筒室の前記ベースの外周壁上には、環溝が形成され、前記円筒室に背中合わせの前記ベースの他側には、階段状の連結端が延設され、前記連結端の中心には、前記円筒室と連通する流路が形成され、第1のシールリングは、前記ベースの前記環溝に嵌設され、
前記ベースの前記連結端は、前記後スリーブの前記開口を介して前記内室に挿入されて前記環状リブの前記穿孔に挿通され、前記後スリーブから露出された前記ベースの前記連結端には、前記直列接続フレキシブル管の一端が嵌着され、固定リングにより前記直列接続フレキシブル管と前記後端コネクタとが連結固定されることを特徴とする、車載用空気圧縮機の直列接続フレキシブル管の噴出防止継手構造。
【請求項2】
前記第2の端部は、前蓋体及びバルブ栓アセンブリを含み、
前記前蓋体の一端には、雄ねじ部を有する接続端が設けられ、前記接続端に背中合わせの前記前蓋体の他端には、螺合孔が形成され、前記螺合孔の他端には、内口径が前記螺合孔より小さな流路が延設され、両者間には階段状の上環状ショルダが形成され、前記上環状ショルダの他端には、内方に延びた中環状ショルダが延設され、
前記中環状ショルダは、内縁に雌ねじ部が設けられ、他端に開口部を有するポストが延設され、前記ポストと前記中環状ショルダの内周壁との間には、斜錐壁が形成されることを特徴とする請求項1に記載の車載用空気圧縮機の直列接続フレキシブル管の噴出防止継手構造。
【請求項3】
前記バルブ栓アセンブリは、バルブ栓、ばね及び中空スリーブを含み、
前記バルブ栓は柱体であり、この柱体の一端には外端頭が設けられ、外端頭近くの前記柱体上には、間隔をあけたリブが複数形成され、前記バルブ栓の前記柱体上の他端近くには、フランジが設けられ、
前記ばねは、前記バルブ栓の前記柱体に嵌設され、一端が前記バルブ栓のリブ上に当接され、
前記中空スリーブは、一端に外ショルダが設けられ、他端にバルブプラグが設けられ、外ショルダとバルブプラグとの間の前記中空スリーブの外周には、外環状ショルダ及び凹部が設けられることを特徴とする請求項2に記載の車載用空気圧縮機の直列接続フレキシブル管の噴出防止継手構造。
【請求項4】
前記ばねが嵌設された前記バルブ栓は、前記中空スリーブの一端から外ショルダの端部に挿入され、前記ばねの他端がバルブプラグに当接され、前記ばねの外周が前記中空スリーブにより取り囲まれ、
阻止リングは、前記バルブ栓のフランジに隣接するように前記柱体上に嵌設され、
前接続座の外縁には、雄ねじ部が設けられ、前記前接続座の中心軸方向には、中空流路が形成され、
前記ばね、前記バルブ栓、前記阻止リングが結合された前記中空スリーブは、前記前接続座と結合され、
前記バルブ栓の外端頭は、前記前接続座の中空流路から突出され、その他外力が付与されない状況下で、前記ばねの弾性張力を利用し、前記バルブ栓に嵌設された前記阻止リングを、前記中空スリーブのバルブプラグに密着させて閉じ、
前記バルブ栓アセンブリと前記前蓋体とを結合し、前記前接続座の雄ねじ部を前記前蓋体の前記中環状ショルダの雌ねじ部に螺合し、前記中空スリーブのバルブプラグ、前記バルブ栓上の前記阻止リングが前記前蓋体の前記ポストの前記開口部から突出されることを特徴とする請求項3に記載の車載用空気圧縮機の直列接続フレキシブル管の噴出防止継手構造。
【請求項5】
前記中空スリーブの凹部には、嵌着パッドが嵌設され、
前記バルブ栓アセンブリの外環状ショルダ及び嵌着パッドは、前記前蓋体の前記斜錐壁に当接され、
係合部材は、前記阻止リングを前記バルブ栓上に固定し得て、
当接パッドは、完全に貫通した流通口を有するとともに、前記前蓋体の前記螺合孔から挿入し得て、流通口には、前記バルブ栓が挿通された後、前記当接パッドが前記前蓋体の前記上環状ショルダに当接され、
第2のシールリングは、前記前蓋体の前記接続端に嵌設され、
前記バルブ栓アセンブリが結合された前記前蓋体の前記接続端が前記第1の端部に挿入され、前記前蓋体の前記接続端は、前記ベースが結合された前記後スリーブの前記開口に螺着され、前記前蓋体の前記接続端の雄ねじ部が前記後スリーブの前記開口の雌ねじ部に螺合されることを特徴とする請求項4に記載の車載用空気圧縮機の直列接続フレキシブル管の噴出防止継手構造。
【請求項6】
前記前接続座は、手持部が一端に設けられ、円形開口を有して形成された弧形状の係合ショルダが他端に設けられ、係合ショルダを利用して前記中空スリーブの外ショルダに係合されることを特徴とする請求項4に記載の車載用空気圧縮機の直列接続フレキシブル管の噴出防止継手構造。
【請求項7】
前記バルブ栓の外端頭に当接体を嵌設させて接触面積を増やすことを特徴とする請求項3に記載の車載用空気圧縮機の直列接続フレキシブル管の噴出防止継手構造。
【請求項8】
前記後スリーブの前記開口の末端縁には、複数の係合溝が設けられ、
前記前蓋体の前記接続端と前記螺合孔との間の前記前蓋体の外周には、少なくとも1つの係合ブロックが設けられ、係合ブロックは、前記後スリーブに設けた係合溝に係合されることを特徴とする請求項5に記載の車載用空気圧縮機の直列接続フレキシブル管の噴出防止継手構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載用空気圧縮機の直列接続フレキシブル管の噴出防止継手構造に関し、特に、破損したタイヤを補修して気体を注入する車載用空気圧縮機の直列接続フレキシブル管の噴出防止継手構造であり、車載用空気圧縮機は、空気圧縮機が内蔵されたケースと、化学接着剤が収容されたシーラントボトルと、少なくとも1つの直列接続フレキシブル管と、を含み、直列接続フレキシブル管の少なくとも一端には、噴出防止継手構造を有する継手が設けられ、化学接着剤が不用意に突然噴出して使用者又は物を汚してしまうことを防ぐ、車載用空気圧縮機の直列接続フレキシブル管の噴出防止継手構造に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明者は、破損したタイヤを補修して気体を注入する空気圧縮機装置の研究・開発に対して長年にわたり力を注いでおり、当該装置のケースの起動スイッチがオンの状態にあり、直列接続フレキシブル管がタイヤのノズルに接続されていない状況下で、使用者がシーラントボトルをケースに結合してDC電源をオンすると、シーラントボトル内の化学接着剤が直列接続フレキシブル管の他端の継手から突然噴出して使用者又は物を汚してしまうことがあった。そのため、このような従来技術の問題点を改善するために、本発明者は、化学接着剤が突然噴出することを防ぐことができる技術を発明した。しかし、この特許権が与えられた発明は優れていたが、タイヤのノズルに螺着する噴出防止継手構造は、サイズが異なる流路又は異なる内容積を有するコネクタを有する第2の端部に交換することができなかったため、本発明者は、より優れて効果的にタイヤを補修して気体を注入する救援作業を行う技術を発明した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、直列接続フレキシブル管の少なくとも一端には、噴出防止継手構造を有するコネクタが設けられ、そのコネクタは、着脱可能な第1の端部及び第2の端部により構成され、コネクタにより化学接着剤が不用意に突然噴出することを防ぐ、車載用空気圧縮機の直列接続フレキシブル管の噴出防止継手構造を提供することにある。
本発明のもう一つの課題は、噴出防止継手構造が第1の端部及び第2の端部を含み、両者は任意に着脱可能であり、第1の端部をサイズが異なる流路又は内容積が異なる第2の端部に結合し、様々な種類のタイヤを補修して気体を注入し得る、車載用空気圧縮機の直列接続フレキシブル管の噴出防止継手構造を提供することにある。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る自動車のタイヤに気体を注入する状態を示す説明図である。
図2図2は、本発明の一実施形態に係る直列接続フレキシブル管、噴出防止継手構造及びタイヤバルブを示す分解斜視図である。
図3図3は、本発明の一実施形態に係る噴出防止継手構造を示す分解斜視図である。
図4図4は、本発明の一実施形態に係るバルブ栓アセンブリを示す分解斜視図である。
図5図5は、本発明の一実施形態に係る噴出防止継手構造を示す組立図である。
図6図6は、本発明の一実施形態に係る噴出防止継手構造の第1の端部及び第2の端部を示す分解断面図である。
図7図7は、本発明の一実施形態に係る前蓋体を示す断面図である。
図8図8は、本発明の一実施形態に係る前接続座を示す断面斜視図である。
図9図9は、本発明の噴出防止継手構造に直列接続フレキシブル管を接続した状態を示す組立断面図である。
図10図10は、噴出防止継手構造がタイヤを補修して気体を注入する使用状態の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
図1図3を参照する。図1図3に示すように、本発明の一実施形態に係る車載用空気圧縮機は、少なくともケース1、シーラントボトル2及び直列接続フレキシブル管3から構成されてなる。
【0006】
ケース1には、押圧式のスイッチ11と、凹状の嵌着口12とが設けられる。ケース1の内部には、空気圧縮機(図示せず)が配設される。直列接続フレキシブル管3は、一方の端部に接続される前端コネクタ31と、他方の端部に接続されて噴出防止継手構造を有する後端コネクタ4と、を有する。シーラントボトル2は、底部に設けられた開口端21と、頂部に設けられた底壁22とを有し、ケース1の嵌着口12上に配置される。直列接続フレキシブル管3の前端コネクタ31は、シーラントボトル2に設けられた接着剤取出し管23に係合され、タイヤのパンクを修理したり気体を注入したりする際、直列接続フレキシブル管3の後端コネクタ4をタイヤ99のバルブ9に螺着し、ケース1が自動車又はその他DC電源によりオンされると、空気圧縮機が発生させた圧縮空気によりシーラントボトル2中に収容された化学接着剤が押し出されて直列接続フレキシブル管3を介して損壊したタイヤ99中に入れられ、タイヤ99のパンクを修理してタイヤ99に気体を注入することができる。
【0007】
図2図3及び図5を参照する。図2図3及び図5に示すように、本発明の一実施形態に係る車載用空気圧縮機の直列接続フレキシブル管の噴出防止継手構造は、化学接着剤が突然噴出することを防ぐことができる。即ち、本実施形態の直列接続フレキシブル管3上には、少なくとも1つの噴出防止継手構造を有する後端コネクタ4が設けられる。後端コネクタ4の噴出防止継手構造は、第1の端部41及び第2の端部42を含み、第1の端部41及び第2の端部42は任意に着脱可能である。第1の端部41は、サイズが異なる流路又は内容積が異なる第2の端部42に結合させることができるため、様々な種類のタイヤ99を補修して気体を注入することができる。
【0008】
図3図10を参照する。図3図10に示すように、第1の端部41は、後スリーブ5及びベース6を含む。後スリーブ5内には、内室50が設けられる。後スリーブ5は、一端に開放式の開口51が形成され、内壁に雌ねじ部510が設けられる。開口51の末端縁には、複数の係合溝511が設けられ、後スリーブ5の他端には、穿孔52を有する環状リブ521が設けられる。前述した内室50は、穿孔52と連通する。ベース6は、円筒室60を有し、円筒室60のベース6の外周壁上には、環溝61が形成され、円筒室60に背中合わせのベース6の他側には、階段状の連結端62が延設される。連結端62の中心には、円筒室60と連通する流路63が形成される。第1のシールリング64は、前述したベース6の環溝61に嵌設される。
【0009】
前述したベース6の連結端62は、後スリーブ5の開口51を介して内室50に挿入されて環状リブ521の穿孔52に挿通される。前述した後スリーブ5から露出されたベース6の連結端62には、直列接続フレキシブル管3の一端が嵌着され、固定リング40により直列接続フレキシブル管3と後端コネクタ4とが完全に連結固定される(図6を参照する)。
【0010】
第2の端部42は、前蓋体7及びバルブ栓アセンブリ8を含む。図3及び図7を参照する。前蓋体7の一端の外表面には、雄ねじ部710を有する接続端71が設けられ、前蓋体7の他端には、螺合孔72が形成される。接続端71と螺合孔72との間の前蓋体7の外周には、少なくとも1つの係合ブロック712が設けられる。螺合孔72の他端には、内口径が螺合孔72より小さな流路73が延設され、両者間には階段状の上環状ショルダ74が形成される。上環状ショルダ74の他端には、内方に延びた中環状ショルダ75が延設される。中環状ショルダ75の内縁には、雌ねじ部750が設けられる。中環状ショルダ75の他端には、開口部760を有するポスト76が延設される。ポスト76と中環状ショルダ75の内周壁との間には、斜錐壁77が形成される。前述した流路73は、設計の違いに応じてサイズが異なるように設計され、流路73のサイズが異なるため、流路73の内容積もそれに応じて変化し、化学接着剤又は圧縮空気の流通量も変化する。バルブ栓アセンブリ8は、図4に示すように、バルブ栓81、ばね82、中空スリーブ83、嵌着パッド84、阻止リング85、係合部材86、前接続座87、当接体88及び当接パッド89を含む。バルブ栓81は柱体であり、この柱体の一端には外端頭811が設けられる。外端頭811近くの柱体上には、間隔をあけたリブ812が複数形成され、バルブ栓81の柱体上の他端近くには、フランジ813が設けられる。ばね82は、バルブ栓81の柱体に嵌設され、その一端がバルブ栓81のリブ812上に当接される。中空スリーブ83は、一端に外ショルダ831が設けられ、他端にバルブプラグ834が設けられる。外ショルダ831とバルブプラグ834との間の中空スリーブ83の外周には、外環状ショルダ832及び凹部833が設けられる。図6に示すように、ばね82が嵌設されたバルブ栓81は、中空スリーブ83の一端から外ショルダ831の端部に挿入され、ばね82の他端がバルブプラグ834に当接され、ばね82の外周が中空スリーブ83により取り囲まれる。嵌着パッド84は、前述した中空スリーブ83の凹部833に嵌設される。阻止リング85は、前述したバルブ栓81のフランジ813に隣接するように柱体上に嵌設され、係合部材86により位置決めされる。図8に示すように、前接続座87の外縁には、雄ねじ部870が設けられる。前接続座87の中心軸方向には、中空流路871が形成される。前接続座87は、一端に手持部872が設けられ、円形開口を有して形成された弧形状の係合ショルダ873が他端に設けられる。ばね82、バルブ栓81、阻止リング85、係合部材86が結合された中空スリーブ83は、前接続座87と結合される。即ち、前接続座87は、係合ショルダ873を利用して中空スリーブ83の外ショルダ831に係合される。バルブ栓81の外端頭811は、前接続座87の中空流路871から突出され、その他外力が付与されない状況下で、ばね82の弾性張力を利用し、バルブ栓81に嵌設された阻止リング85を、中空スリーブ83のバルブプラグ834に密着させて閉じる。当接体88は、バルブ栓81の外端頭811に嵌設させてその接触面積を増やす。バルブ栓アセンブリ8と前蓋体7とを結合し、前接続座87の雄ねじ部870を前蓋体7の中環状ショルダ75の雌ねじ部750に螺合する。バルブ栓アセンブリ8の外環状ショルダ832及び嵌着パッド84は、前蓋体7の斜錐壁77に当接される。中空スリーブ83のバルブプラグ834、バルブ栓81上の阻止リング85、係合部材86は、前蓋体7のポスト76の開口部760から突出される。当接パッド89は、完全に貫通した流通口890を有する。当接パッド89は、前蓋体7の螺合孔72から挿入される。流通口890には、バルブ栓81が挿通された後、当接パッド89が前蓋体7の上環状ショルダ74に当接される。第2のシールリング711は、前蓋体7の接続端71に嵌設され、バルブ栓アセンブリ8が結合された前蓋体7の接続端71が前述した第1の端部41に挿入される。前蓋体7の接続端71は、ベース6が結合された後スリーブ5の開口51に螺着される。即ち、前蓋体7の接続端71の雄ねじ部710は、後スリーブ5の開口51の雌ねじ部510に螺着され、前蓋体7の外周に設けられた係合ブロック712は、後スリーブ5に設けられた係合溝511に係合され、図3及び図5に示すように、第1の端部41及び第2の端部42の組立てを安全に固定させることができる。
【0011】
図9を参照する。図9に示す後端コネクタ4の状態では、ケース1のスイッチ11がオンされ、空気の圧力により化学接着剤が押圧されて流動されると、バルブ栓81が結合された阻止リング85が、前蓋体7に結合された中空スリーブ83のバルブプラグ834に完全に密着され、流通する化学接着剤が中空スリーブ83内に進入しないようにして化学接着剤が突然噴出することを防ぐ保護機構が形成されている。
【0012】
図1及び図10に示すように、使用者により後端コネクタ4の螺合孔72が自動車のタイヤ99のバルブ9上に螺着されると、後端コネクタ4のバルブ栓81に設置した当接体88が、まずタイヤ99のバルブ9内の中心ピン91に接触され、使用者が後端コネクタ4の螺合孔72を自動車のタイヤ99のバルブ9上に完全に螺着させると、バルブ栓81にバルブ9の中心ピン91のコンタクト作用が働き、バルブ栓81が右方へ変位すると、ばね82が圧縮され、そのバルブ栓81が結合された阻止リング85が元々詰めて接触されていた前蓋体7が結合された中空スリーブ83のバルブプラグ834から離れ、中空スリーブ83が流通可能状態となる。このとき空気により押圧された化学接着剤が、ベース6の流路63から円筒室60内に入り、継続的に中空スリーブ83、前接続座87の中空流路871、前蓋体7の流路73、当接パッド89の流通口890及び螺合孔72を介し、最終的にバルブ9から破損したタイヤ99内に入る。このように本発明は、化学接着剤をタイヤ99内に注入してパンクの修理を行うことができる上、タイヤ圧が正常になるまで扁平したタイヤ99内に気体を注入し続けることができる。
【0013】
上述したことから分かるように、本発明に係る車載用空気圧縮機の直列接続フレキシブル管の噴出防止継手構造は、破損したタイヤ99に化学接着剤及び気体を注入することができる車載用空気圧縮機の直列接続フレキシブル管3の噴出防止継手構造を有する後端コネクタ4が直列接続フレキシブル管3上に設けられる。後端コネクタ4の噴出防止継手構造は、第1の端部41及び第2の端部42を含み、第1の端部41及び第2の端部42は任意に着脱可能である。第1の端部41は、異なる流路又は異なる内容積を有する第2の端部42に結合させることができるため、様々な種類のタイヤ99などを補修して気体を注入することができる。
【符号の説明】
【0014】
1:ケース
2:シーラントボトル
3:直列接続フレキシブル管
4:後端コネクタ
5:後スリーブ
6:ベース
7:前蓋体
8:バルブ栓アセンブリ
9:バルブ
11:スイッチ
12:嵌着口
21:開口端
22:底壁
23:接着剤取出し管
31:前端コネクタ
40:固定リング
41:第1の端部
42:第2の端部
50:内室
51:開口
52:穿孔
60:円筒室
61:環溝
62:連結端
63:流路
64:第1のシールリング
71:接続端
72:螺合孔
73:流路
74:上環状ショルダ
75:中環状ショルダ
76:ポスト
77:斜錐壁
81:バルブ栓
82:ばね
83:中空スリーブ
84:嵌着パッド
85:阻止リング
86:係合部材
87:前接続座
88:当接体
89:当接パッド
91:中心ピン
99:タイヤ
510:雌ねじ部
511:係合溝
521:環状リブ
710:雄ねじ部
711:第2のシールリング
712:係合ブロック
750:雌ねじ部
760:開口部
811:外端頭
812:リブ
813:フランジ
831:外ショルダ
832:外環状ショルダ
833:凹部
834:バルブプラグ
870:雄ねじ部
871:中空流路
872:手持部
873:係合ショルダ
890:流通口
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10