(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-04
(45)【発行日】2022-01-20
(54)【発明の名称】伝送方向情報を確定する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H04W 72/04 20090101AFI20220113BHJP
H04W 72/02 20090101ALI20220113BHJP
【FI】
H04W72/04 131
H04W72/02
(21)【出願番号】P 2020533123
(86)(22)【出願日】2017-12-28
(86)【国際出願番号】 CN2017119490
(87)【国際公開番号】W WO2019127243
(87)【国際公開日】2019-07-04
【審査請求日】2020-06-16
(73)【特許権者】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】朱 ▲亞▼▲軍▼
【審査官】▲高▼木 裕子
(56)【参考文献】
【文献】MediaTek Inc.,Remaining issues on GC-PDCCH[online],3GPP TSG RAN WG1 #91 R1-1721045,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_91/Docs/R1-1721045.zip>,2017年12月01日
【文献】Xiaomi,On the remaining issues of group common PDCCH[online],3GPP TSG RAN WG1 #91 R1-1720773,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_91/Docs/R1-1720773.zip>,2017年12月01日
【文献】Apple Inc.,Slot Format Indicator in Group-common PDCCH[online],3GPP TSG RAN WG1 #90b R1- 1717782,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_90b/Docs/R1-1717782.zip>,2017年10月13日
【文献】OPPO,Discussion of Group Common PDCCH[online],3GPP TSG RAN WG1 #90b R1-1718044,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_90b/Docs/R1-1718044.zip>,2017年10月13日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器に適用される、伝送方向情報を確定する方法であって、
基地局により動的に送信された方向構成情報を取得するステップと、
前記方向構成情報に基づいて、伝送方向指示が明確でないターゲット情報伝送ユニットを確定するステップと、
プリセット規則に従って、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定するステップと、を含み、
前記方向構成情報は、情報伝送リソースの伝送方向情報を指示するためのものであ
り、
前記ターゲット情報伝送ユニットで前記情報伝送リソースのスケジューリングを行い、
前記ターゲット情報伝送ユニットが、伝送方向情報が指示されていない基本情報伝送ユニットである場合、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報は、
既に指示された伝送ユニットの方向指示情報を参照して、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定する方式と、
前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を、構成しないunknownとして確定する方式と、
第1の予め設定された方向構成情報に基づいて、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定する方式と、のうちのいずれか一つを利用して確定され、
前記既に指示された伝送ユニットは、前記ターゲット情報伝送ユニットとともに同一の予め設定された検出時間帯に属する基本情報伝送ユニットであり、
前記ターゲット情報伝送ユニットが、伝送方向が異なる方向構成情報にて指示され、且つ指示方向情報が一致していない基本情報伝送ユニットである場合、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報は、
最新に取得された方向指示情報を参照して、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定する方式と、
前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を、構成しないunknownとして確定する方式と、
第1の予め設定された方向構成情報に基づいて、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を再確定する方式と、のうちのいずれか一つを利用して確定される
ことを特徴とする伝送方向情報を確定する方法。
【請求項2】
前記方向構成情報は、少なくとも基本情報伝送ユニットの方向指示情報を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の伝送方向情報を確定する方法。
【請求項3】
前記方向構成情報に基づいて、伝送方向指示が明確でないターゲット情報伝送ユニットを確定するステップは、
前記方向構成情報に基づいて、1つの
前記予め設定された検出時間
帯内において、対応する方向指示情報が各基本情報伝送ユニットに存在しているか否かを確定するステップと、
1つの前記予め設定された検出時間
帯内において対応する方向指示情報が一部の基本情報伝送ユニットに存在していない場合、前記一部の基本情報伝送ユニットを前記ターゲット情報伝送ユニットとして確定するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項2に記載の伝送方向情報を確定する方法。
【請求項4】
前記方向構成情報に基づいて、伝送方向指示が明確でないターゲット情報伝送ユニットを確定するステップは、
前記方向構成情報に基づいて、
予め設定された
同一の基本情報伝送ユニットに対する少なくとも2つの方向指示情報を確定するステップと、
前記少なくとも2つの方向指示情報が一致しているか否かを確定するステップと、
前記少なくとも2つの方向指示情報が完全に一致しない場合、前記予め設定された基本情報伝送ユニットを前記ターゲット情報伝送ユニットとして確定するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項2に記載の伝送方向情報を確定する方法。
【請求項5】
前記方向構成情報は、基本情報伝送ユニットの識別子情報をさらに含み、
前記方向構成情報に基づいて、
予め設定された
同一の基本情報伝送ユニットに対する少なくとも2つの方向指示情報を確定するステップは、
前記方向構成情報のそれぞれに含まれた前記基本情報伝送ユニットの識別子情報に基づいて、
複数の伝送方向が設定される繰り返し指示識別子が存在しているか否かを確定するステップと、
前記繰り返し指示識別子が存在する場合、前記繰り返し指示識別子に対応する少なくとも2つの方向指示情報を確定するステップと、を含む
ことを特徴とする請求項4に記載の伝送方向情報を確定する方法。
【請求項6】
前記基本情報伝送ユニットがより小さなリソース粒度を有する単位時間領域リソースからなり、前記方向指示情報が前記単位時間領域リソースを方向指示粒度とする場合、
前記プリセット規則に従って、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定するステップは、
前記ターゲット情報伝送ユニットにおける対応する少なくとも2つの方向指示情報に基づいて、方向指示情報が一致しないターゲット単位時間領域リソースを確定するステップと、
第2の予め設定された方向構成情報に従って、前記ターゲット単位時間領域リソースの伝送方向情報を確定するステップと、を含
み、
前記第2の予め設定された方向構成情報は、前記第1の予め設定された方向構成情報と比べ、より小さなリソース粒度を有する単位時間領域リソースに対して伝送方向情報を指示する
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の伝送方向情報を確定する方法。
【請求項7】
ユーザ機器に設けられる、伝送方向情報を確定する装置であって、
基地局により動的に送信された方向構成情報を取得するように配置される情報取得モジュールと、
前記方向構成情報に基づいて、伝送方向指示が明確でないターゲット情報伝送ユニットを確定するように配置されるターゲット確定モジュールと、
プリセット規則に従って、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定するように配置される方向情報確定モジュールと、を備え、
前記方向構成情報は、情報伝送リソースの伝送方向情報を指示するためのものであ
り、
前記ターゲット情報伝送ユニットで前記情報伝送リソースのスケジューリングを行い、
前記ターゲット情報伝送ユニットが、伝送方向情報が指示されていない基本情報伝送ユニットである場合、前記方向情報確定モジュールは、
既に指示された伝送ユニットの方向指示情報を参照して、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定するように配置される第1の方向情報確定サブモジュールと、
前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を、構成しないunknownとして確定するように配置される第2の方向情報確定サブモジュールと、
第1の予め設定された方向構成情報に基づいて、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定するように配置される第3の方向情報確定サブモジュールと、のうちのいずれか一つを備え、
前記既に指示された伝送ユニットとは、前記ターゲット情報伝送ユニットとともに同一の予め設定された検出時間帯に属する基本情報伝送ユニットであり、
前記ターゲット情報伝送ユニットが、伝送方向が異なる方向構成情報にて指示され、且つ指示方向情報が一致していない基本情報伝送ユニットである場合、前記方向情報確定モジュールは、
最新に取得された方向指示情報を参照して、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定するように配置される第4の方向情報確定サブモジュールと、
前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を、構成しないunknownとして確定するように配置される第5の方向情報確定サブモジュールと、
第1の予め構成された方向構成情報に基づいて、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を再確定するように配置される第6の方向情報確定サブモジュールと、のうちのいずれか一つを備える
ことを特徴とする伝送方向情報を確定する装置。
【請求項8】
前記方向構成情報は、少なくとも基本情報伝送ユニットの方向指示情報を含む
ことを特徴とする請求項
7に記載の伝送方向情報を確定する装置。
【請求項9】
前記ターゲット確定モジュールは、
前記方向構成情報に基づいて、1つの
前記予め設定された検出時間
帯内において、対応する方向指示情報が各基本情報伝送ユニットに存在しているか否かを確定するように配置される第1の検出サブモジュールと、
1つの前記予め設定された検出時間
帯内における一部の基本情報伝送ユニットに対応する方向指示情報が存在していない場合、前記一部の基本情報伝送ユニットを前記ターゲット情報伝送ユニットとして確定するように配置される第1のターゲット確定サブモジュールと、を備える
ことを特徴とする請求項
8に記載の伝送方向情報を確定する装置。
【請求項10】
前記ターゲット確定モジュールは、
前記方向構成情報に基づいて、
予め設定された
同一の基本情報伝送ユニットに対する少なくとも2つの方向指示情報を確定するように配置される指示情報確定サブモジュールと、
前記少なくとも2つの方向指示情報が一致しているか否かを確定するように配置される第2の検出サブモジュールと、
前記少なくとも2つの方向指示情報が完全に一致しない場合、前記予め設定された基本情報伝送ユニットを前記ターゲット情報伝送ユニットとして確定するように配置される第2のターゲット確定サブモジュールと、を備える
ことを特徴とする請求項
8に記載の伝送方向情報を確定する装置。
【請求項11】
前記方向構成情報は、基本情報伝送ユニットの識別子情報をさらに含み、
前記指示情報確定サブモジュールは、
前記方向構成情報のそれぞれに含まれた前記基本情報伝送ユニットの識別子情報に基づいて、
複数の伝送方向が設定される繰り返し指示識別子が存在しているか否かを確定するように配置されるターゲット識別子確定ユニットと、
前記繰り返し指示識別子が存在する場合、前記繰り返し指示識別子に対応する少なくとも2つの方向指示情報を確定するように配置される指示情報確定ユニットと、を備える
ことを特徴とする請求項
10に記載の伝送方向情報を確定する装置。
【請求項12】
前記基本情報伝送ユニットがより小さなリソース粒度を有する単位時間領域リソースからなり、前記方向指示情報が前記単位時間領域リソースを方向指示粒度とする場合、
前記方向情報確定モジュールは、
前記ターゲット情報伝送ユニットにおける対応する少なくとも2つの方向指示情報に基づいて、方向指示情報が一致しないターゲット単位時間領域リソースを確定するように配置されるターゲットリソース確定サブモジュールと、
第2の予め設定された方向構成情報に従って、前記ターゲット単位時間領域リソースの伝送方向情報を確定するように配置される方向情報確定サブモジュールと、を備え
、
前記第2の予め設定された方向構成情報は、前記第1の予め設定された方向構成情報と比べ、より小さなリソース粒度を有する単位時間領域リソースに対して伝送方向情報を指示する
ことを特徴とする請求項
10又は
11に記載の伝送方向情報を確定する装置。
【請求項13】
コンピュータ命令が記憶されている非一時的コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記コンピュータ命令がプロセッサーにより実行される場合、請求項1~
6のいずれか1項に記載の方法のステップを実現する
ことを特徴とする非一時的コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項14】
ユーザ機器に設けられる、伝送方向情報を確定する装置であって、
プロセッサーと、
プロセッサーの実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を備え、
前記プロセッサーは、
基地局により動的に送信された方向構成情報を取得し、
前記方向構成情報に基づいて、伝送方向指示が明確でないターゲット情報伝送ユニットを確定し、
プリセット規則に従って、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定するように配置され、
前記方向構成情報は、情報伝送リソースの伝送方向情報を指示するためのものであ
り、
前記ターゲット情報伝送ユニットで前記情報伝送リソースのスケジューリングを行い、
前記ターゲット情報伝送ユニットが、伝送方向情報が指示されていない基本情報伝送ユニットである場合、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報は、
既に指示された伝送ユニットの方向指示情報を参照して、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定する方式と、
前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を、構成しないunknownとして確定する方式と、
第1の予め設定された方向構成情報に基づいて、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定する方式と、のうちのいずれか一つを利用して確定され、
前記既に指示された伝送ユニットは、前記ターゲット情報伝送ユニットとともに同一の予め設定された検出時間帯に属する基本情報伝送ユニットであり、
前記ターゲット情報伝送ユニットが、伝送方向が異なる方向構成情報にて指示され、且つ指示方向情報が一致していない基本情報伝送ユニットである場合、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報は、
最新に取得された方向指示情報を参照して、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定する方式と、
前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を、構成しないunknownとして確定する方式と、
第1の予め設定された方向構成情報に基づいて、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を再確定する方式と、のうちのいずれか一つを利用して確定される
ことを特徴とする伝送方向情報を確定する装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信技術分野に関し、特に、伝送方向情報を確定する方法及びその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
移動通信技術は,無線通信技術の発展に伴って徐々に5Gネットワークへ進化している。5Gネットワークは、データ伝送速度、カバレッジ、遅延、容量などの方面の能力が大幅に向上され、ブロードバンド接続、モノのインターネット、車両のインターネット、広域カバレッジなどの多くの分野に適用されることができる。現在、確定された5Gネットワークサービスタイプには、主にURLLC(Ultra Reliable Low Latency Communication、超高信頼性低遅延通信)サービス、mMTC(massive Machine Type Communication、大規模マシンタイプ通信)サービス、eMBB(enhanced Mobile Broad Band、広帯域通信)サービスが含まれる。異なるサービスタイプは,無線通信技術に対する要求が異なり、例えば、EMBBサービスタイプの要求は、大帯域幅、高速度などの方面に焦点を当て、URLLCサービスタイプの要求は、高信頼性及び低遅延の方面に焦点を当て、mMTCサービスタイプは、多くの接続数の要求の方面に焦点を当てている。異なるサービスニーズを満たすために、5Gネットワーク通信技術の重要な特徴の1つは、リソースの柔軟な構成をサポートすることである。
【0003】
上記のリソースの柔軟な構成には、時間周波数リソース伝送方向に対する基地局の柔軟な構成が含まれる。5Gネットワーク通信システムにおいて、基地局は、同じUEに対して異なる時間のサービス伝送要求に応じて異なる方向構成情報を構成することができる。上記伝送方向情報の構成は柔軟性が高いので、1つの基本情報伝送ユニットの伝送方向が重複構成され、且つ構成された伝送方向が異なり、或いは、基本情報伝送ユニットの一部の構成が漏れるなどの予期しない状況が発生する可能性がある。従って、UEの挙動を混乱になり、システムが不安定になり、ユーザの体験が低下される場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施例は、関連技術に存在する問題を克服するためのものであり、伝送リソースの伝送方向情報を効果的に明確にすることによって、端末の挙動が混乱になることを回避し、システムの安定化を確保することができる伝送方向情報を確定する方法及びその装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施例の第1の態様によれば、ユーザ機器に適用される、伝送方向情報を確定する方法であって、
基地局により動的に送信された方向構成情報を取得するステップと、
前記方向構成情報に基づいて、伝送方向の指示が明確でないターゲット情報伝送ユニットを確定するステップと、
プリセット規則に従って、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定するステップと、を含み、前記方向構成情報は、情報伝送リソースの伝送方向情報を指示するための伝送方向情報を確定する方法を提供する。
【0006】
選択的に、前記方向構成情報は、少なくとも基本情報伝送ユニットの方向指示情報を含む。
【0007】
選択的に、前記方向構成情報に基づいて、伝送方向の指示が明確でないターゲット情報伝送ユニットを確定するステップは、
前記方向構成情報に基づいて、1つの予め設定された検出時間範囲内において、対応する方向指示情報が各基本情報伝送ユニットに存在しているか否かを確定するステップと、
1つの前記予め設定された検出時間範囲内において対応する方向指示情報が一部の基本情報伝送ユニットに存在していない場合、前記一部の基本情報伝送ユニットを前記ターゲット情報伝送ユニットとして確定するステップと、を含む。
【0008】
選択的に、前記方向構成情報に基づいて、伝送方向の指示が明確でないターゲット情報伝送ユニットを確定するステップは、
前記方向構成情報に基づいて、同一の予め設定された基本情報伝送ユニットに対する少なくとも2つの方向指示情報を確定するステップと、
前記少なくとも2つの方向指示情報が一致しているか否かを確定するステップと、
前記少なくとも2つの方向指示情報が完全に一致しない場合、前記予め設定された基本情報伝送ユニットを前記ターゲット情報伝送ユニットとして確定するステップと、を含む。
【0009】
選択的に、前記方向構成情報は、基本情報伝送ユニットの識別子情報をさらに含み、
前記方向構成情報に基づいて、同一の予め設定された基本情報伝送ユニットに対する少なくとも2つの方向指示情報を確定するステップは、
前記方向構成情報のそれぞれに含まれた前記基本情報伝送ユニットの識別子情報に基づいて、繰り返し指示識別子が存在しているか否かを確定するステップと、
前記繰り返し指示識別子が存在している場合、前記繰り返し指示識別子に対応する少なくとも2つの方向指示情報を確定するステップと、を含む。
【0010】
選択的に、既に指示された伝送ユニットの方向指示情報を参照して、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定する方式と、
前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を、構成しないunknownとして確定する方式と、
第1の予め設定された方向構成情報に基づいて、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定する方式と、のうちのいずれか一つを利用して前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定し、
前記既に指示された伝送ユニットは、前記ターゲット情報伝送ユニットとともに同一の前記予め設定された検出時間範囲に属する基本情報伝送ユニットである。
【0011】
選択的に、最新に取得された方向指示情報を参照して、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定する方式と、
前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を、構成しないunknownとして確定する方式と、
第1の予め設定された方向構成情報に基づいて、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を再確定する方式と、のうちのいずれか一つを利用して
前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定する。
【0012】
選択的に、前記基本情報伝送ユニットがより小さなリソース粒度を有する単位時間領域リソースからなり、且つ前記方向指示情報が前記単位時間領域リソースを方向指示粒度とする場合、
前記のプリセット規則に従って、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定するステップは、
前記ターゲット情報伝送ユニットにおける対応する少なくとも2つの方向指示情報に基づいて、方向指示情報が一致していないターゲット単位時間領域リソースを確定するステップと、
第2の予め設定された方向構成情報に従って、前記ターゲット単位時間領域リソースの伝送方向情報を確定するステップと、を含む。
【0013】
本発明の実施例の第2の態様によれば、ユーザ機器に設けられる、伝送方向情報を確定する装置であって、
基地局により動的に送信された方向構成情報を取得するように配置される情報取得モジュールと、
前記方向構成情報に基づいて、伝送方向の指示が明確でないターゲット情報伝送ユニットを確定するように配置されるターゲット確定モジュールと、
プリセット規則に従って、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定するように配置される方向情報確定モジュールと、を備え、前記方向構成情報は、情報伝送リソースの伝送方向情報を指示するためのものである伝送方向情報を確定する装置を提供する。
【0014】
選択的に、前記方向構成情報は、少なくとも基本情報伝送ユニットの方向指示情報を含む。
【0015】
選択的に、前記ターゲット確定モジュールは、
前記方向構成情報に基づいて、1つの予め設定された検出時間範囲内において、対応する方向指示情報が各基本情報伝送ユニットに存在しているか否かを確定するように配置される第1の検出サブモジュールと、
1つの前記予め設定された検出時間範囲内において対応する方向指示情報が一部の基本情報伝送ユニットに存在していない場合、前記一部の基本情報伝送ユニットを前記ターゲット情報伝送ユニットとして確定するように配置される第1のターゲット確定サブモジュールと、を備える。
【0016】
選択的に、前記ターゲット確定モジュールは、
前記方向構成情報に基づいて、同一の予め設定された基本情報伝送ユニットに対する少なくとも2つの方向指示情報を確定するように配置される指示情報確定サブモジュールと、
前記少なくとも2つの方向指示情報が一致しているか否かを確定するように配置される第2の検出サブモジュールと、
前記少なくとも2つの方向指示情報が完全に一致しない場合、前記予め設定された基本情報伝送ユニットを前記ターゲット情報伝送ユニットとして確定するように配置される第2のターゲット確定サブモジュールと、を備える。
【0017】
選択的に、前記方向構成情報は、基本情報伝送ユニットの識別子情報をさらに含み、
前記指示情報確定サブモジュールは、
前記方向構成情報のそれぞれに含まれた前記基本情報伝送ユニットの識別子情報に基づいて、繰り返し指示識別子が存在しているか否かを確定するように配置されるターゲット識別子確定ユニットと、
前記繰り返し指示識別子が存在する場合、前記繰り返し指示識別子に対応する少なくとも2つの方向指示情報を確定するように配置される指示情報確定ユニットと、を備える。
【0018】
選択的に、前記方向情報確定モジュールは、
既に指示された伝送ユニットの方向指示情報を参照して、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定するように配置される第1の方向情報確定サブモジュールと、
前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を、構成しないunknownとして確定するように配置される第2の方向情報確定サブモジュールと、
第1の予め設定された方向構成情報に基づいて、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定するように配置される第3の方向情報確定サブモジュールと、のうちのいずれか一つを備え、前記既に指示された伝送ユニットは、前記ターゲット情報伝送ユニットとともに同一の前記予め設定された検出時間範囲に属する基本情報伝送ユニットである。
【0019】
選択的に、前記方向情報確定モジュールは、
最新に取得された方向指示情報を参照して、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定するように配置される第4の方向情報確定サブモジュールと、
前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を、構成しないunknownとして確定するように配置される第5の方向情報確定サブモジュールと、
第1の予め設定された方向構成情報に基づいて、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を再確定するように配置される第6の方向情報確定サブモジュールと、のうちのいずれか一つを備える。
【0020】
選択的に、前記基本情報伝送ユニットがより小さなリソース粒度有する単位時間領域リソースからなり、且つ前記方向指示情報が前記単位時間領域リソースを方向指示粒度とする場合、
前記方向情報確定モジュールは、
前記ターゲット情報伝送ユニットにおける対応する少なくとも2つの方向指示情報に基づいて、方向指示情報が一致していないターゲット単位時間領域リソースを確定するように配置されるターゲットリソース確定サブモジュールと、
第2の予め設定された方向構成情報に従って、前記ターゲット単位時間領域リソースの伝送方向情報を確定するように配置される方向情報確定サブモジュールと、を備える。
【0021】
本発明の実施例の第3の態様によれば、コンピュータ命令が記憶されている非一時的コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、上記コンピュータ命令がプロセッサーにより実行される場合、上記の第1の態様のいずれか一つに記載の方法のステップを実現することを特徴とする非一時的コンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
【0022】
本発明の実施例の第4の態様によれば、伝送方向情報を確定する装置を提供し、前記装置は、
プロセッサーと、
プロセッサーの実行可能な命令を記憶するためのメモリと、を備え、
前記プロセッサーは、
基地局により動的に送信された方向構成情報を取得し、
前記方向構成情報に基づいて、伝送方向の指示が明確でないターゲット情報伝送ユニットを確定し、
プリセット規則に従って、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定するように配置され、前記方向構成情報は、情報伝送リソースの伝送方向情報を指示するためのものである伝送方向情報を確定する装置を提供する。
【発明の効果】
【0023】
本発明により提供される技術案によれば、以下のような技術効果が奏することができる。
【0024】
本発明の実施例において、基地局によりターゲット情報伝送ユニットに対して指示された伝送方向情報が明確でない場合、プリセット規則に従ってターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を明確に確定することによって、不明確である伝送方向情報によるUEの挙動の混乱及びシステムの不安定化を回避することができるので、システム伝送リソースの構成の柔軟性を確保するとともに、システムの安定性を効果的に向上し、情報伝送の信頼性を確保し、異なるサービスのニーズを満たし、5Gネットワーク機器に対するユーザの経験を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
ここの図面は、明細書に組み入れて本明細書の一部分を構成し、本発明に該当する実施例を例示するとともに、明細書とともに本発明の原理を解釈する。
【
図1】一例示的な実施例に係る伝送方向情報を確定する方法を示すフローチャートである。
【
図2】本発明の一例示的な実施例に係る別の伝送方向情報を確定する方法を示すフローチャートである。
【
図3】本発明の一例示的な実施例に係る別の伝送方向情報を確定する方法を示すフローチャートである。
【
図4-1】本発明の一例示的な実施例に係る伝送方向情報を確定する模式図である。
【
図4-2】本発明の一例示的な実施例に係る伝送方向情報を確定する別の模式図である。
【
図5】本発明の一例示的な実施例に係る別の伝送方向情報を確定する方法を示すフローチャートである。
【
図6】本発明の一例示的な実施例に係る伝送方向情報を確定する別の模式図である。
【
図7】本発明の一例示的な実施例に係る別の伝送方向情報を確定する方法を示すフローチャートである。
【
図8】本発明の一例示的な実施例に係る別の伝送方向情報を確定する方法を示すフローチャートである。
【
図9-1】本発明の一例示的な実施例に係る伝送方向情報を確定する応用シナリオを示す模式図である。
【
図9-2】本発明の一例示的な実施例に係る伝送方向情報を確定する別の応用シナリオを示す模式図である。
【
図9-3】本発明の一例示的な実施例に係る伝送方向情報を確定する別の応用シナリオを示す模式図である。
【
図10】一例示的な実施例に係る伝送方向情報を確定する装置を示すブロック図である。
【
図11】本発明の一例示的な実施例に係る別の伝送方向情報を確定する装置を示すブロック図である。
【
図12】本発明の一例示的な実施例に係る別の伝送方向情報を確定する装置を示すブロック図である。
【
図13】本発明の一例示的な実施例に係る別の伝送方向情報を確定する装置を示すブロック図である。
【
図14】本発明の一例示的な実施例に係る別の伝送方向情報を確定する装置を示すブロック図である。
【
図15】本発明の一例示的な実施例に係る別の伝送方向情報を確定する装置を示すブロック図である。
【
図16】本発明の一例示的な実施例に係る別の伝送方向情報を確定する装置を示すブロック図である。
【
図17】本発明の一例示的な実施例に係る伝送方向情報を確定するための装置を示す構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、例示的な実施例を詳しく説明し、その例示を図面に示す。以下の記載が図面に関わる場合、特に別の説明がない限り、異なる図面における同一シンボルは、同じ又は類似する要素を示す。以下の例示的な実施形態に記載の実施例は、本発明と一致する全ての実施例を代表するものではない。即ち、それらは、特許請求の範囲に記載の本発明のある側面に一致する装置及び方法の例に過ぎない。
【0027】
本発明に係る実行主体は、基地局及びユーザ機器(UE:User Equipment)を含む。ここで、基地局は、大規模なアンテナアレイが設けられた基地局、サブ基地局などであってもよい。ユーザ機器(UE)は、ユーザ端末、ユーザノード、モバイル端末、またはタブレットPCなどであってもよい。具体的な実現プロセスにおいて、基地局及びユーザ機器は、それぞれ独立するとともに、互いに関連され、本発明に提供される技術案を共同で実現する。
【0028】
本発明の実施例のプリケーションシナリオは、UEにより取得された方向構成情報に、伝送方向の指示の明確でない一部の時間領域リソースが存在する場合である。上記の場合、UEは、上記の一部の時間領域リソースを利用できるか否かを確定できず、或いは、UEは、上記の一部の時間領域リソースを利用できることが確定された場合、どのように上記のリソースを利用して情報伝送を行うべきかを知らない。これに基づいて、本発明は、上記一部の伝送リソースの伝送方向情報を明確にして、後続にUEの挙動が明確にされることができる伝送方向情報を確定する方法を提供する。
【0029】
図1を参照すると、一例示的な実施例に係る伝送方向情報を確定する方法を示すフローチャートである。前記方法は、ユーザ機器(UE)に適用されるものであり、下記のステップを含むことができる。
【0030】
ステップ11において、基地局により動的に送信された方向構成情報を取得する。前記方向構成情報は、情報伝送リソースの伝送方向情報を指示するために使用される。
【0031】
5G通信システムにおいて、基地局は、基本情報伝送ユニットで情報伝送リソースをスケジュールする。上記情報伝送リソースは、データ伝送を伝送する時間周波数リソースであり、5G通信システムにおいて主に時間領域リソースを指す。本発明において、基本情報伝送ユニットは、時間領域において1つのサブフレーム(subframe)、1つのスロット(slot)、1つのミニスロット(mini-slot)、1つのOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing、直交周波数分割多重)シンボル(symbol)などであってもよいが、本発明ではこれに対して限定しない。ここで、1つのシンボルが占める時間長が最も短く;ミニスロットは、例えば7個のシンボルのようないくつかのシンボルを含むことができ、スロットに含まれているシンボルの数は、ミニスロットにおけるシンボルの数よりもわずかに大きい。例えば、1つのslotは、14個のシンボルで構成される。
【0032】
基地局は、1つのUEに時間領域リソースをスケジューリングする時、UEに時間領域リソースの伝送方向を知らせる必要がある。いわゆる時間領域リソースの伝送方向情報は、現在のリソースがアップリンク情報伝送、ダウンリンク情報伝送に利用されること、或いは情報の伝送に利用されないことを示すための情報である。
【0033】
UEが基地局により動的に送信された方向構成情報をどのように取得するかに関して、
図2を参照すると、一例示的な実施例に係る別の伝送方向情報を確定する方法を示すフローチャートである。上記のステップ11は、下記のステップを含むことができる。
【0034】
ステップ111において、基地局により送信されたプリセット構成情報を受信し、前記プリセット構成情報は、少なくとも前記方向構成情報の検出時間情報を含む。
【0035】
本発明の実施例において、上記プリセット構成情報は、基地局により送信された方向構成情報をどのように検出するかをUEに知らせるためのものである。本発明の一実施例において、基地局は、上記プリセット構成情報をシステム情報のようなブロードキャスト信号にロードし、それをブロードキャスト方式によりUEに送信することができる。
【0036】
本発明の別の実施例において、UEがセルネットワークにアクセスした後、基地局は、上記プリセット構成情報を上位層のRRC(Radio Resource Control、無線リソース制御プロトコル)信号にロードし、それをユニキャスト方式によりUEに送信することで、方向構成情報をどのように検出するかをターゲットUEに知らせることができる。
【0037】
ここで、上記プリセット構成情報は、少なくとも方向構成情報の検出時間情報を含む。UEは、上記方向構成情報の検出時間情報に基づいて、基地局により送信された方向構成情報をどの時間範囲内で検出するかを確定することができる。
【0038】
本発明の別の実施例において、上記プリセット構成情報は、前記方向構成情報の位置情報をさらに含むことができる。UEは、上記方向構成情報の位置情報に基づいて、どの基本情報伝送ユニットにて、又は基本情報伝送ユニットのどの単位時間領域リソースを指定する際に方向構成情報を取得するかを確定することができる。
【0039】
本発明において、基地局は、周期的な構成方式を採用してデータ伝送リンクに方向構成情報を設定することができる。この場合、方向構成情報の検出時間情報は、具体的に、1つの予め設定された時間期間の方向構成情報の検出周期であり、例えば、4つの基本情報伝送ユニットを含む検出周期であることができる。UEは、上記方向構成情報の検出周期を取得した後、4つの基本情報伝送ユニットのそれぞれに方向構成情報を1回検出することができる。
【0040】
ステップ112において、前記方向構成情報の検出時間情報に基づいて、基地局により送信された伝送リソースの方向構成情報を取得する。
【0041】
本発明において、基地局は、上記方向構成情報を物理層のPDCCH(Physical Downlink Control Channel、物理ダウンリンク制御チャネル)信号に動的にロードし、それをUEに動的に送信することができる。
【0042】
UEは、上記方向構成情報の検出時間を取得した後、上記検出時間範囲内で予め設定された検出方式に従って、基地局により送信された方向構成情報を検出することができる。
【0043】
方向構成情報の検出方式に関して、一実施例では、UEは、基地局が上記プリセット構成情報の中に上記方向構成情報の設定位置を知らせていなかった場合、上記検出時間範囲内でブラインド検出方式で監視し、即ち、上記方向構成情報をリアルタイムに監視することができる。
【0044】
本発明の別の実施例において、基地局は、上記プリセット構成情報を介して、上記方向構成情報の設定位置をUEに知らせることもできる。即ち、上記プリセット構成情報は、方向構成情報の位置情報をさらに含むことができる。例えば、上記方向構成情報は、上記検出時間範囲内に第1の基本情報伝送ユニットの予め設定された単位時間領域リソースに設定される。それに応じて、UEは、上記方向構成情報の位置情報を取得した後、上記検出時間範囲内で上記位置情報に基づいて、方向構成情報を正確に位置決めて迅速に取得することによって、方向構成情報の検出効率を向上させることができる。
【0045】
ステップ12において、前記方向構成情報に基づいて、伝送方向が明確でないターゲット情報伝送ユニットを確定する。
【0046】
上記のように、5G無線通信システムでは、基地局は、基本情報伝送ユニットをスケジューリング粒度としてリソース構成を行う。通常の状況では、UEは、1つ又は順次取得された複数の方向構成情報に基づいて、1つの検出時間範囲内に各基本情報伝送ユニットの伝送方向情報を明確に確定することができる。
【0047】
5Gネットワークサービスには多くの種類があるので、基地局は、異なるサービスニーズに応じて時間領域リソースを動的且つ柔軟に構成する必要がある。上記時間領域リソースの方向構成情報を動的に構成するプロセスにおいて、下記の2つの状況が発生する可能性がある。
【0048】
第1の状況:1つの予め設定された検出時間範囲内において、一部の基本情報伝送ユニットの伝送方向情報が指示されていない。
【0049】
第2の状況:1つの予め設定された検出時間範囲内において、一部の基本情報伝送ユニットの伝送方向が異なる方向構成情報にて指示され、且つ指示方向情報が一致していない。
【0050】
上記の2つの状況は、いずれも伝送リソースに対する基地局の伝送方向の指示が不明確である状況に属する。
【0051】
本発明の実施例では、UEにより動的に取得された各方向構成情報には、少なくとも基本情報伝送ユニットの方向指示情報が含まれている。ここで、上記方向指示情報は、アップリンク、ダウンリンク、構成しないunknownを含むことができる。
【0052】
それに応じて、上記ステップ12は、下記の2つの実施形態を含む。
【0053】
第1の実施形態:上記第1の状況の確定方式に対応し、
図3を参照すると、一例示的な実施例に係る別の伝送方向情報を確定する方法を示すフローチャートである。上記ステップ12は、下記のステップを含むことができる。
【0054】
ステップ1211において、前記方向構成情報に基づいて、1つの予め設定された検出時間範囲内において対応する方向指示情報が各基本情報伝送ユニットに存在しているか否かを確定する。
【0055】
本発明において、1つの方向構成情報は、予め設定された数の基本情報伝送ユニットの方向指示情報であることができる。上記予め設定された数は、1つの予め設定された検出時間範囲に対応される基本情報伝送ユニットの数より大きいことができる。つまり、以下の
図4-2のSlot4の方向指示情報の一例のように、現在の検出時間範囲に含まれる基本情報伝送ユニットの伝送方向は、1つ前の検出時間範囲内で取得された方向構成情報により指示されることができる。
【0056】
ステップ1212において、1つの前記予め設定された検出時間範囲内において対応される方向指示情報が一部の基本情報伝送ユニットに存在しない場合、前記一部の基本情報伝送ユニットをターゲット情報伝送ユニットとして確定する。
【0057】
上記ターゲット情報伝送ユニットは、伝送方向が指示されていない基本情報伝送ユニットを指す。
【0058】
例示的に、
図4-1を参照すると、一例示的な実施例に係る伝送方向情報を確定する応用シナリオを示す模式図である。仮に、上記プリセット構成情報により指示される予め設定された検出時間範囲には、4つの基本情報伝送ユニットが含まれ、即ち、基地局がUEに4つの基本情報伝送ユニットの間隔をおいて方向構成情報を1回検出するように指示する。基本情報伝送ユニットが1つのslotである場合を一例として、
図4-1に示すように、UEが記号0のスロット、即ちslot0で方向構成情報を運搬するPDCCH信号を検出したと仮定し、そして、Dc1に示すと仮定する。上記Dc1においてslot0、slot1、即ち図面のS0、S1の伝送方向情報のみが指示され、slot2、slot3、即ち図面のS2、S3の伝送方向情報が指示されない場合、上記slot2、slot3を伝送方向情報の確定待ちのターゲット情報伝送ユニットとして確定する。
【0059】
図4-2を参照すると、一例示的な実施例に係る伝送方向情報を確定する応用シナリオを示す模式図である。本発明の別の実施例では、1つの方向構成情報により指示される基本情報伝送ユニットの数は、1つの予め設定された検出時間範囲に含まれる基本情報伝送ユニットの数より大きくなってもよい。
図4-2に示すように、Dc1がslot0、slot1、slot2、slot3、slot4の伝送方向情報を指示し、slot4の中で運搬される第2の方向構成情報、即ちDc2がslot6、slot7の伝送方向情報を指示すると仮定した場合、Dc1により運搬される第1の方向構成情報及びDc2により運搬される第2の方向構成情報に基づいて、slot5には対応する方向指示情報が存在しないことを確定する。これにり、slot5をターゲット情報伝送ユニットとして確定することができる。
【0060】
第2の実施形態は、上記の第2の状況の確定方式に対応する。
【0061】
図5を参照すると、一例示的な実施例に係る別の伝送方向情報を確定する方法を示すフローチャートである。上記ステップ12は、下記のステップを含むことができる。
【0062】
ステップ1201において、前記方向構成情報に基づいて、同一の予め設定された基本情報伝送ユニットに対する少なくとも2つの方向指示情報を確定する。
【0063】
本発明の一実施例では、1つの方向構成情報に方向指示情報のみが含まれている場合、UEは、プリセット規則に従って、上記方向指示情報に対応する基本情報伝送ユニットを確定することができる。例示的に、仮に、UEが現在の基本情報伝送ユニットにより取得された方向構成情報に2組の方向指示情報が含まれている場合、プリセット規則に従って、UEは、上記方向指示情報の配列位置に基づいて、上記2組の方向指示情報のそれぞれに対応する現在の基本情報伝送ユニット及び現在の基本情報伝送ユニットに隣接する後続の基本情報伝送ユニットを確定することができる。
【0064】
図6を参照すると、一例示的な実施例に係る伝送方向情報を確定する別の応用シナリオを示す模式図である。UEが現在の基本情報伝送ユニット、例えばslot0から方向構成情報Dc1を取得し、そして、Dc1には、方向情報1、方向情報2、方向情報3のような3つの方向指示情報が含まれていると仮定する。この場合、表1に示すように、UEは、プリセット規則に従って、上記3つの方向指示情報のそれぞれに対応するslot0、slot1、slot2を確定することができる。
【0065】
【表1】
同じ理由で、slot2により取得された方向構成情報Dc2に方向情報4、方向情報5のような2つの方向指示情報が含まれている場合、表2に示すように、UEは、上記プリセット規則に従って、上記2つの方向指示情報のそれぞれに対応するslot2、slot3を確定することができる。
【0066】
【表2】
上記表1、表2によれば、方向情報3及び方向情報4が同一の予め設定された基本情報伝送ユニットslot2に属する2つの方向指示情報であることが分かる。
【0067】
本発明の別の実施例では、前記方向構成情報は、基本情報伝送ユニットのアイデンティティ識別子と方向指示情報との間の対応関係を含む。
【0068】
図7を参照すると、一例示的な実施例に係る別の伝送方向情報を確定する方法を示すフローチャートである。上記ステップ1201は、下記のステップを含むことができる。
ステップ1221において、前記方向構成情報のそれぞれに含まれた前記基本情報伝送ユニットの識別子情報に基づいて、繰り返し指示識別子が存在しているか否かを確定する。
【0069】
ここで、上記繰り返し指示識別子とは、方向指示情報が繰り返し割り当てられた基本情報伝送ユニットのアイデンティティ識別子である。なお、本発明において、異なる方向構成情報は、同一の基本情報伝送ユニットのアイデンティティ識別子に対する表示方式が異なることができるが、UEは、それが同一の基本情報伝送ユニットを示すことを確定することができる。
【0070】
ステップ1222において、前記繰り返し指示識別子が存在している場合、前記繰り返し指示識別子に対応する少なくとも2つの方向指示情報を確定する。
【0071】
本発明の実施例では、方向情報が指示されている基本情報伝送ユニットの識別子が方向構成情報に含まれている場合、基本情報伝送ユニットの識別子情報に基づいて、方向指示情報がどの又はどれらの基本情報伝送ユニットに繰り返して構成されたかを速やかに確定することによって、ターゲット情報伝送ユニットの検出効率を向上させることができるので、ターゲット情報伝送ユニットのために唯一の方向情報を確定する効率を高めることができる。
【0072】
ステップ1202において、前記少なくとも2つの方向指示情報が一致しているか否かを確定する。
【0073】
本発明の実施例において、2つ又は複数の方向指示情報の内容が完全に一致しているか否かを確定する。完全に一致している場合、いずれか一つの方向指示情報に従って、ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向を確定することができる。一致していない場合、下記のステップ1203を実行する。
【0074】
ステップ1203において、前記少なくとも2つの方向指示情報が完全に一致していない場合、前記予め設定された基本情報伝送ユニットを前記ターゲット情報伝送ユニットとして確定する。
【0075】
図6に示すように、上記方向構成情報の検出時間周期が2つの基本情報伝送ユニットであると仮定し、上記基本情報伝送ユニットが依然として1つのスロット(slot)を一例とし、UEがslot0のDc1の中から第1の方向構成情報を検出され、当該Dc1がslot0、slot1、slot2の伝送方向をそれぞれ指示すると仮定する。UEは、slot2に到着すると、slot2のDc2の中から第2の方向構成情報を検出し、当該Dc2は、slot2、slot3の伝送方向をそれぞれ指示している。この場合、上記基本情報伝送ユニットslot2は、繰り返し指示された伝送ユニット、即ちターゲット情報伝送ユニットに属する。
【0076】
Dc1に含まれたslot2の方向指示情報を第1の方向指示情報F21として表し、Dc2に含まれたslot2の方向指示情報を第2の方向指示情報F22として表すと仮定した場合、UEは、上記第1の方向指示情報F21と上記の第2の方向指示情報F22が一致しているか否かをさらに判断することができる。上記2つの方向指示情報の内容が完全に一致していない場合、基本情報伝送ユニットslot2、即ち
図6に示したS2をターゲット情報伝送ユニットとして確定する。
【0077】
ステップ13において、プリセット規則に従って、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定する。
【0078】
上記第1の状況に対応して、本発明の実施例において、UEは、以下のいずれか一つの方式を採用してターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定することができる。
【0079】
方式1:既に指示された伝送ユニットの方向指示情報を参照して、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定する。ここで、前記既に指示された伝送ユニットは、前記ターゲット情報伝送ユニットとともに同一の前記予め設定された検出時間範囲に属する基本情報伝送ユニットである。例示的に、slot0、slot1は、
図4-1に示すように、ターゲット情報伝送ユニットslot2、slot3に対して、上記の既に指示された伝送ユニットに属する。
【0080】
図4-1に示すように、上記のslot0、slot1の伝送方向情報を上記ターゲット情報伝送ユニット、即ちslot2、slot3の伝送方向情報として確定することができる。
【0081】
図4-2において、上記のslot4の方向指示情報をslot5の方向指示情報として確定することができる。或いは、基地局により予め指示されたプリセット規則に従って、slot6又はslot7の方向指示情報を参照してslot5の伝送方向情報を確定する。
【0082】
方式2:予め取得された指示情報に従って、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を、unknownとして確定する。ここで、unknownは、当該基本情報伝送ユニットに方向を構成しないことを表す。1つの基本情報伝送ユニットがunknownとして構成された場合、基地局がUEに当該基本情報伝送ユニットを利用して情報伝送を行わないように指示することを表す。UEは、当該基本情報伝送ユニットに到着する時、アップリンク情報を送信せず、ダウンリンク情報を受信せず、何の検出も行わない。言い換えれば、UEは当該基本情報伝送ユニットを利用できない。
【0083】
例えば、基地局は、伝送方向が明確でない全てのターゲット情報伝送ユニットの伝送方向をunknownとして確定することを規定し、即ち、UEに上記ターゲット情報伝送ユニットを利用して情報伝送を行わないように指示する。上記ターゲット情報伝送ユニットに到着する時、ダウンリンク情報の検出も行わなく、当該伝送ユニットを利用してアップリンクデータも送信しないことにより、UEの電力消費を節約することができる。
【0084】
方式3:第1の予め設定された方向構成情報に基づいて、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定する。
【0085】
本発明の別の実施例において、UEは、以前に取得された方向構成情報に基づいて、上記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定することができる。
【0086】
本発明の実施例において、UEには、方向構成情報を動的に取得することに加えて、その他の方向構成情報が予め構成されることもできる。例えば、システムによりブロードキャストされた方向構成情報、及びUEがシステム構成情報に基づいて、UEの機器タイプに応じて予め確定した方向構成情報であることができる。ただし、上記第1の予め設定された方向構成情報の優先度は、動的に取得された方向構成情報の優先度よりも低い。一般に、1つの基本情報伝送ユニットの伝送方向情報は、優先度の最も高い方向構成情報に基いて確定される。
【0087】
1つの基本情報伝送ユニットの伝送方向が優先度の最も高い方向構成情報に従って確定されない場合、次の優先度の方向構成情報に従って上記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定することができる。例えば、UEの機器タイプに応じて予め確定された方向構成情報を参照して、上記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定することができる。
【0088】
上記第2の状況に対応して、本発明の実施例において、上記方式2を採用してターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定することに加えて、以下の方式をさらに含むことができる。
【0089】
方式4:最新に取得された方向指示情報を参照して、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定する。上記の
図6に示すように、Dc2に含まれたslot2の方向指示情報を参照して、slot2の伝送方向情報を確定することができる。
【0090】
方式5:既に取得された前記ターゲット情報伝送ユニットの方向指示情報を全て無効情報として確定し、第1の予め設定された方向構成情報に従って、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を再確定する。上記方式3と同様に、UEにより予め得られた次の優先度を有する方向構成情報に従って、例えば、システムにより指示された、機器タイプに応じて確定された方向構成情報に従って、
図6のslot2の伝送方向情報を再確定する。再び構成された後の伝送方向情報と上記既に取得された伝送方向情報が完全に一致せず、部分的に一致しないこともできる。
【0091】
本発明において、上記第1の予め設定された方向構成情報は、1つの基本情報伝送ユニットに対して伝送方向構成を行うことができる。
【0092】
方式6:上記基本情報伝送ユニットは、より小さなリソース粒度を有する単位時間領域リソースをさらに含み、且つ、上記ターゲット情報伝送ユニットの方向指示情報において、上記単位時間領域リソースを方向指示粒度として伝送方向指示を行う。本発明の実施例において、UEは、方向指示情報が一致しないターゲット単位時間領域リソースのみに対して伝送方向情報を再確定することによって、情報処理量を減少させることができる。
【0093】
上記方式6に関して、
図8を参照すると、一例示的な実施例に係る別の伝送方向情報を確定する方法を示すフローチャートである。上記ステップ13は、下記のステップを含むことができる。
【0094】
ステップ131において、前記ターゲット情報伝送ユニットにおける対応する少なくとも2つの方向指示情報に基づいて、方向指示情報が一致しないターゲット単位時間領域リソースを確定する。
【0095】
ステップ132において、第2の予め設定された方向構成情報に従って、前記ターゲット単位時間領域リソースの伝送方向情報を確定する。
【0096】
本発明の実施例において、第2の予め構成された方向構成情報は、より小さなリソース粒度を有する単位時間領域リソースに対して伝送方向情報を指示することができる。
【0097】
図9-1を参照すると、一例示的な実施例に係る伝送方向情報を確定する別の応用シナリオを示す模式図である。依然として基本情報伝送ユニットが1つのスロット(slot)であることを一例として、5Gネットワークにおける1つのslotに14個のOFDMシンボル(symbol)が含まれていると仮定し、上記繰り返し指示されたターゲット情報伝送ユニットが
図6のslot2であると仮定する場合、slot2に対する上記第1の方向指示情報F21の方向指示は、
図9-1の上の図面に示すとおりである。ここで、symbol9は、方向情報が指示されていないことを表す。slot2に対する上記第2の方向指示情報F22の方向指示は、
図9-1の下の図面に示すとおりである。ここで、symbol7は、方向情報が指示されていないことを表す。比較すると分かるように、番号がそれぞれ7、8、9であるsymbolに対する2つの方向指示情報の方向情報指示が一致しないので、symbol7、symbol8、symbol9は、伝送方向の確定待ちのターゲット単位時間領域リソースである。
【0098】
本発明の実施例において、上記の方式2、方式3、方式4と同様な方式を採用して、上記ターゲット単位時間領域リソースの伝送方向情報を確定することもできる。
【0099】
例えば、symbol7、symbol8、symbol9の伝送方向情報をunknownとして確定し、UEに上記ターゲット単位時間領域リソースを利用して伝送方向情報を確定しないように指示することができる。上記方式2と同様に、確定された結果は
図9-2に示すとおりである。ここで、
図9-2の空白のsymbolは、当該symbolの伝送方向情報が構成しないunknownであることを表す。
【0100】
或いは、プリセット規則に従って、例えば、上記方式4と同様に、最新に取得された第2の方向指示情報F22内の指示方向情報を基準として、第2の方向指示情報F22において方向情報が指示されていないsymbol7に対して、相補の方式を採用して第1の方向指示情報に従ってその方向情報を確定することができ、その確定結果が
図9-3に示すとおりである。
【0101】
同じ理由で、本発明の別の実施例において、プリセット規則に従って、第1の方向指示情報を主とし、第2の方向指示情報を補充として、slot2の伝送方向情報を再確定することもできるが、上記の一例は、本発明を限定するものとして理解されるべきではない。
【0102】
要約すれば、本発明に提供される伝送方向情報を確定する方法を採用することによって、基地局によりターゲット情報伝送ユニットに対して指示された伝送方向情報が明確でない場合、プリセット規則に従ってターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を明確に確定することで、不明確である伝送方向情報によるUEの挙動の混乱及びシステムの不安定化を回避することができるので、システム伝送リソースの構成の柔軟性を確保するとともに、システムの安定性を効果的に向上し、情報伝送の信頼性を確保し、異なるサービスのニーズを満たし、5Gネットワーク機器に対するユーザの体験を向上させることができる。
【0103】
前述の各方法の実施例に関して、説明を簡単にするために、それらをすべて一連の動作の組み合わせとして説明されているが、本発明によれば、特定のステップが他の順序で又は同時に実行される可能性があるので、当業者は、本明細書において説明された動作順序によって限定されないことを理解すべきである。
【0104】
次に、当業者は、明細書に記載された実施例は、すべて選択可能な実施例に属し、関与する動作及びモジュールは、本発明に必ずしも必要ではないことも理解すべきである。
【0105】
本発明は、前述したアプリケーション機能の実現方法の実施例に対応して、アプリケーション機能の実現装置及び対応する端末の実施例をさらに提供する。
【0106】
図10を参照すると、一例示的な実施例に係る伝送方向情報を確定する装置を示すブロック図である。ユーザ機器に設けられる、伝送方向情報を確定する装置であって、前記装置は、
基地局により動的に送信された方向構成情報を取得するように配置される情報取得モジュール21と、
前記方向構成情報に基づいて、伝送方向の指示が明確でないターゲット情報伝送ユニットを確定するように配置されるターゲット確定モジュール22と、
プリセット規則に従って、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定するように配置される方向情報確定モジュール23と、を備え、前記方向構成情報は、情報伝送リソースの伝送方向情報を指示するためのものである。
【0107】
本発明の実施例では、前記方向構成情報は、少なくとも基本情報伝送ユニットの方向指示情報を含む。
【0108】
図11を参照すると、一例示的な実施例に係る別の伝送方向情報を確定する装置を示すブロック図である。
図10に示す装置の実施例の上で、前記ターゲット確定モジュール22は、
前記方向構成情報に基づいて、1つの予め設定された検出時間範囲内において、対応する方向指示情報が各基本情報伝送ユニットに存在しているか否かを確定するように配置される第1の検出サブモジュール2211と、
対応する方向指示情報が1つの前記予め設定された検出時間範囲内において一部の基本情報伝送ユニットに存在していない場合、前記一部の基本情報伝送ユニットを前記ターゲット情報伝送ユニットとして確定するように配置される第1のターゲット確定サブモジュール2212と、を備えることができる。
【0109】
図12を参照すると、一例示的な実施例に係る別の伝送方向情報を確定する装置を示すブロック図である。
図10に示す装置の実施例の上で、前記ターゲット確定モジュール22は、
前記方向構成情報に基づいて、同一の予め設定された基本情報伝送ユニットに対する少なくとも2つの方向指示情報を確定するように配置される指示情報確定サブモジュール2221と、
前記少なくとも2つの方向指示情報が一致しているか否かを確定するように配置される第2の検出サブモジュール2222と、
前記少なくとも2つの方向指示情報が完全に一致しない場合、前記予め設定された基本情報伝送ユニットを前記ターゲット情報伝送ユニットとして確定するように配置される第2のターゲット確定サブモジュール2223と、を備えてもよい。
【0110】
本発明の別の装置の実施例では、前記方向構成情報は、基本情報伝送ユニットの識別子情報をさらに含むことができる。それに応じて、
図13を参照すると、一例示的な実施例に係る別の伝送方向情報を確定する装置を示すブロック図である。
図12に示す装置の実施例の上で、前記指示情報確定サブモジュール2221は、
前記方向構成情報のそれぞれに含まれた前記基本情報伝送ユニットの識別子情報に基づいて、繰り返し指示識別子が存在しているか否かを確定するように配置されるターゲット識別子確定ユニット2201と、
前記繰り返し指示識別子が存在する場合、前記繰り返し指示識別子に対応する少なくとも2つの方向指示情報を確定するように配置される指示情報確定ユニット2202と、を備えてもよい。
【0111】
図14を参照すると、一例示的な実施例に係る別の伝送方向情報を確定する装置を示すブロック図である。
図11に示す装置の実施例の上で、前記方向情報確定モジュール23は、
既に指示された伝送ユニットの方向指示情報を参照して、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定するように配置される第1の方向情報確定サブモジュール2311と、
前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を、構成しないunknownとして確定するように構成される第2の方向情報確定サブモジュール2312と、
第1の予め設定された方向構成情報に基づいて、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定するように配置される第3の方向情報確定サブモジュール2313と、のうちのいずれか一つを備えることができる。ここで、前記既に指示された伝送ユニットは、前記ターゲット情報伝送ユニットとともに同じ前記予め設定された検出時間範囲に属する基本情報伝送ユニットである。
【0112】
図15を参照すると、一例示的な実施例に係る別の伝送方向情報を確定する装置を示すブロック図である。
図12に示す装置の実施例の上で、前記方向情報確定モジュール23は、
最新に取得された方向指示情報を参照して、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定するように配置される第4の方向情報確定サブモジュール2321と、
前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を、構成しないunknownとして確定するように配置される第5の方向情報確定サブモジュール2322と、
第1の予め設定された方向構成情報に基づいて、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を再確定するように配置される第6の方向情報確定サブモジュール2323と、のうちのいずれか一つを備えることができる。
【0113】
本発明の別の装置の実施例では、前記基本情報伝送ユニットがより小さなリソース粒度を有する単位時間領域リソースからなり、且つ前記方向指示情報が前記単位時間領域リソースを方向指示粒度とする場合、
図16を参照すると、一例示的な実施例に係る別の伝送方向情報を確定する装置を示すブロック図であり、
図12に示す装置の実施例の上で、上記の方向情報確定モジュール23は、
前記ターゲット情報伝送ユニットにおける対応する少なくとも2つの方向指示情報に基づいて、方向指示情報が一致していないターゲット単位時間領域リソースを確定するように配置されるターゲットリソース確定サブモジュール2301と、
第2の予め構成された方向構成情報に従って、前記ターゲット単位時間領域リソースの伝送方向情報を確定するように配置される方向情報確定サブモジュール2302と、を備えることができる。
【0114】
装置の実施例は、基本的に方法の実施例に対応するので、関連する部分は方法の実施例の説明を参照すればよい。上記の装置の実施例は、単に模式的な例に過ぎない。ここで、前記分離部品として説明したモジュールは、物理的に分離されている場合又はそうではない場合があり、表示部材とするモジュールは、物理的なモジュールである場合又はそうではない場合がある。即ち、1つの場所に位置してもよく、または複数のネットワークモジュールに分散されてもよい。本発明の目的は、実際の必要に応じてその一部又は全部のモジュールが選択されることで実現されることができる。当業者は、創造的な労働を付与しない前提で、本発明を理解し実施することができる。
【0115】
それに応じて、一態様によれば、プロセッサーと、プロセッサーの実行可能な命令を記憶するためのメモリとを備える伝送方向情報を確定する装置であって、
前記プロセッサーは、
基地局により動的に送信された方向構成情報を取得し、
前記方向構成情報に基づいて、伝送方向の指示が明確でないターゲット情報伝送ユニットを確定し、
プリセット規則に従って、前記ターゲット情報伝送ユニットの伝送方向情報を確定するように配置され、前記方向構成情報は、情報伝送リソースの伝送方向情報を指示するためのものである伝送方向情報を確定する装置を提供する。
【0116】
図17は、一例示的な実施例に係る伝送方向情報を確定する装置1700を示す構造模式図である。例えば、装置1700は、5Gネットワークにおけるユーザ機器であってもよく、具体的には、携帯電話、コンピュータ、デジタルブロードキャスト端末、メッセージ送受信機、ゲームコンソール、タブレットデバイス、医療機器、フィットネス機器、PDA、及びスマートウォッチ、スマートグラス、スマートブレスレット、スマートランニングシューズなどのようなウェアラブル機器であってもよく、5GネットワークにおけるeMBB(enhanced Mobile Broad Band、高速大容量)、mMTC(massive Machine Type Communication、大規模マシンタイプ通信)、URLLC(Ultra Reliable Low Latency Communication、超高信頼性低遅延通信)などのタイプの機器に属することができる。
【0117】
図17を参照すると、装置1700は、処理ユニット1702、メモリ1704、電源ユニット1706、マルチメディアユニット1708、オーディオユニット1710、入力/出力(I/O)インターフェース1712、センサーユニット1714、及び通信ユニット1716からなる群から選ばれる少なくとも1つを備えてもよい。
【0118】
処理ユニット1702は、一般的には、装置1700の全体の操作、例えば、表示、電話呼び出し、データ通信、カメラ操作及び記録操作に関連する操作を制御する。処理ユニット1702は、上記の方法におけるステップの一部又は全部を実現できるように、命令を実行する少なくとも1つのプロセッサー1720を備えてもよい。また、処理ユニット1702は、他のユニットとのインタラクションを便利にさせるように、少なくとも1つのモジュールを備えてもよい。例えば、処理ユニット1702は、マルチメディアユニット1708とのインタラクションを便利にさせるように、マルチメディアモジュールを備えてもよい。
【0119】
メモリ1704は、装置1700での操作をサポートするように、各種のデータを記憶するように配置される。これらのデータは、例えば、装置1700で何れのアプリケーション又は方法を操作するための命令、連絡先データ、電話帳データ、メッセージ、画像、ビデオなどを含む。メモリ1704は、何れの種類の揮発性又は不揮発性メモリ、例えば、SRAM(Static Random Access Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、PROM(Programmable ROM)、ROM(Read Only Member)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク、或いは光ディスクにより、或いはそれらの組み合わせにより実現することができる。
電源ユニット1706は、装置1700の各種ユニットに電力を供給するためのものであり、電源管理システム、1つ又は複数の電源、及び装置1700のために電力を生成、管理及び分配することに関連する他のユニットを備えてもよい。
【0120】
マルチメディアユニット1708は、装置1700とユーザとの間に出力インターフェースを提供するスクリーンを備えてもよい。スクリーンは、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)やタッチパネル(TP)を備えてもよい。スクリーンは、タッチパネルを備える場合、ユーザからの入力信号を受信するように、タッチスクリーンになることができる。また、タッチパネルは、タッチや、スライドや、タッチパネル上の手振りを感知するように、少なくとも1つのタッチセンサーを有する。タッチセンサーは、タッチやスライド動作の境界を感知できるだけではなく、タッチやスライド操作と関連する持続時間や圧力も感知できる。一実施例では、マルチメディアユニット1708は、フロントカメラ及び/又はバックカメラを有してもよい。装置1700が、例えば、撮影モードやビデオモードのような操作モードにある時、フロントカメラ及び/又はバックカメラが外部のマルチメディアデータを受信できる。フロントカメラ及びバックカメラのそれぞれは、固定の光学レンズ系であってもよいし、焦点距離及び光学ズーム能力を有するものであってもよい。
【0121】
オーディオユニット1710は、オーディオ信号を出力及び/又は入力するように配置される。例えば、オーディオユニット1710は、マイクロフォン(MiC)を有してもよい。装置1700が、例えば、呼び出しモード、記録モード、又は音声認識モードのような操作モードにあるとき、マイクロフォンは、外部のオーディオ信号を受信するように配置される。受信したオーディオ信号は、メモリ1704にさらに記憶されてもよいし、通信ユニット1716を介して送信されてもよい。一実施例では、オーディオユニット1710は、オーディオ信号を出力するためのスピーカをさらに備えてもよい。
【0122】
I/Oインターフェース1712は、処理ユニット1702と外部のインターフェースモジュールとの間にインターフェースを提供するためのものである。上記の外部のインターフェースモジュールは、キーボードや、クリックホイールや、ボタンなどであってもよい。これらのボタンは、ホームボタンや、音量ボタンや、スタートボタンや、ロックボタンであってもよいが、それらに限らない。
【0123】
センサーユニット1714は、装置1700のために各方面の状態を評価する少なくとも1つのセンサーを備えてもよい。例えば、センサーユニット1714は、装置1700のオン/オフ状態や、ユニットの相対的な位置を検出することができる。例えば、前記ユニットは、装置1700のディスプレイ及びキーパッドである。センサーユニット1714は、装置1700又は装置1700の1つのユニットの位置の変化、ユーザによる装置1700への接触の有無、装置1700の方向又は加速/減速、装置1700の温度変化などを検出することができる。センサーユニット1714は、何れの物理的な接触もない場合に付近の物体を検出するように配置される近接センサーを有してもよい。センサーユニット1714は、イメージングアプリケーションに用いるための光センサー、例えば、CMOS又はCCD画像センサーを有してもよい。一実施例では、当該センサーユニット1714は、加速度センサー、ジャイロスコープセンサー、磁気センサー、圧力センサー又は温度センサーをさらに備えてもよい。
【0124】
通信ユニット1716は、装置1700と他の設備の間との無線又は有線通信を便利にさせるように配置される。装置1700は、通信標準に基づく無線ネットワーク、例えば、WiFi、2G又は3G、又はそれらの組み合わせにアクセスできる。1つの例示的な実施例では、通信ユニット1716は、ブロードキャストチャンネルを介して外部のブロードキャスト管理システムからのブロードキャスト信号又はブロードキャストに関する情報を受信する。1つの例示的な実施例では、前記通信ユニット1716は、近距離通信を促進するために近距離無線通信(NFC)モジュールをさらに備えてもよい。例えば、NFCモジュールは、無線周波数認識装置(RFID:Radio Frequency IDentification)技術、赤外線データ協会(IrDA:Infrared Data Association)技術、超広帯域無線(UWB:Ultra Wide Band)技術、ブルートゥース(登録商標)(BT:Bluetooth)技術及び他の技術によって実現されてもよい。
【0125】
例示的な実施例では、装置1700は、上記の方法を実行するために、1つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)、デジタル信号プロセッサー(DSP:Digital Signal Processor)、デジタル信号処理デバイス(DSPD:Digital Signal Processing Device)、プログラマブルロジックデバイス(PLD:Programmable Logic Device)、書替え可能ゲートアレイ(FPGA:Field-Programmable Gate Array)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサー、又は他の電子機器によって実現されてもよい。
【0126】
例示的な実施例では、命令を有する非一時的コンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、命令を有するメモリ1704をさらに提供する。前記命令は、装置1700のプロセッサー1720により実行されて上記の伝送方向情報を確定する方法を実現する。例えば、前記非一時的コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、ROM、RAM、CD-ROM、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク及び光データメモリなどであってもよい。
【0127】
当業者は、明細書に対する理解、及び明細書に記載された発明に対する実施を介して、本発明の他の実施形態を容易に取得することができる。本発明は、本発明に対する任意の変形、用途、又は適応的な変化を含み、このような変形、用途、又は適応的な変化は、本発明の一般的な原理に従い、本発明では開示していない本技術分野の公知知識、又は通常の技術手段を含む。明細書及び実施例は、単に例示的なものであって、本発明の本当の範囲と主旨は、以下の特許請求の範囲によって示される。
【0128】
本発明は、上記で記述され、図面で図示した特定の構成に限定されず、その範囲を離脱しない状況で、様々な修正や変更を実施してもよい。本発明の範囲は、添付される特許請求の範囲のみにより限定される。