IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 國立中正大學の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-05
(45)【発行日】2022-01-20
(54)【発明の名称】記憶装置及びその操作方法
(51)【国際特許分類】
   G11C 11/412 20060101AFI20220113BHJP
【FI】
G11C11/412 120
【請求項の数】 46
(21)【出願番号】P 2020178766
(22)【出願日】2020-10-26
【審査請求日】2020-10-26
(31)【優先権主張番号】109125436
(32)【優先日】2020-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】503004699
【氏名又は名称】國立中正大學
(74)【代理人】
【識別番号】110001151
【氏名又は名称】あいわ特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】王 進賢
(72)【発明者】
【氏名】劉 建▲トン▼
(72)【発明者】
【氏名】王 皓平
【審査官】後藤 彰
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-110594(JP,A)
【文献】特開2003-317483(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0100731(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11C 11/412
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1トランジスター、第2トランジスター、スタティック ランダム アクセス メモリー(SRAM)セル、電源供給補助電圧発生回路、ソース補助電圧発生回路及びワード線補助電圧発生回路を備え、
前記第1トランジスターはシステム電源供給電圧を受けるのに用いられ
前記第2トランジスターはシステム接地電圧を受けるのに用いられ
前記SRAMセルは前記第1トランジスター及び前記第2トランジスターに結合し、前記SRAMセルは第1ローカル電源供給補助電圧ノード、第2ローカル電源供給補助電圧ノード、第3ローカル電源供給補助電圧ノード、第1ローカルソース補助電圧ノード、第2ローカルソース補助電圧ノード、第3ローカルソース補助電圧ノード、第4ローカルソース補助電圧ノード、第1ローカルワード線補助電圧ノード及び第2ローカルワード線補助電圧ノードを有、前記第1ローカル電源供給補助電圧ノード、前記第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び第ローカル電源供給補助電圧ノードは前記システム電源供給電圧、第1電源供給補助電圧又は第2電源供給補助電圧を受け、前記第1電源供給補助電圧及び前記第2電源供給補助電圧はいずれも前記システム電源供給電圧より小さくかつ前記システム接地電圧より大きく、前記第1ローカルソース補助電圧ノード、前記第2ローカルソース補助電圧ノード、前記第3ローカルソース補助電圧ノード及び前記第4ローカルソース補助電圧ノードは前記システム接地電圧、第1ソース補助電圧又は第2ソース補助電圧を受け、前記第1ソース補助電圧及び前記第2ソース補助電圧はいずれも前記システム接地電圧より大きくかつ前記システム電源供給電圧より小さく、前記第1ローカルワード線補助電圧ノード及び前記第2ローカルワード線補助電圧ノードは前記システム接地電圧、第1ワード線補助電圧又は第2ワード線補助電圧を受け、前記第1ワード線補助電圧は前記システム電源供給電圧と等しく、前記第2ワード線補助電圧は前記システム接地電圧より大きくかつ前記システム電源供給電圧より小さ
前記電源供給補助電圧発生回路は前記第1ローカル電源供給補助電圧ノード、前記第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び前記第3ローカル電源供給補助電圧ノードに結合し、前記電源供給補助電圧発生回路は、待機(standby)制御信号並びに書き込みモード若しくはディープスリープ(write-mode or deep sleep)制御信号を受信し、書き込みモード若しくはディープスリープモード中に前記書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を利用して前記第1ローカル電源供給補助電圧ノード、前記第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び前記第3ローカル電源供給補助電圧ノードで前記第2電源供給補助電圧を発生させ、読み出しモード又は保持(hold)モード中に第1ローカル電源供給補助電圧ノードで前記システム電源供給電圧を発生させるとともに、前記待機制御信号並びに前記書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を利用して前記第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び前記第3ローカル電源供給補助電圧ノードで前記システム電源供給電圧を発生させ
前記ソース補助電圧発生回路は前記第1ローカルソース補助電圧ノード、前記第2ローカルソース補助電圧ノード、前記第3ローカルソース補助電圧ノード及び前記第4ローカルソース補助電圧ノードに結合し、前記ソース補助電圧発生回路は、前記待機制御信号、第1保持モード制御信号及び第2保持モード制御信号を受信し、待機モード中に前記待機制御信号を利用して前記第1ローカルソース補助電圧ノード、前記第2ローカルソース補助電圧ノード、前記第3ローカルソース補助電圧ノード及び前記第4ローカルソース補助電圧ノードで前記第1ソース補助電圧を発生させ、保持モード中に前記第1保持モード制御信号を利用して前記第1ローカルソース補助電圧ノード及び前記第3ローカルソース補助電圧ノードで前記第2ソース補助電圧を発生させるとともに、前記第2保持モード制御信号を利用して前記第2ローカルソース補助電圧ノード及び前記第4ローカルソース補助電圧ノードで前記第2ソース補助電圧を発生させ、読み出し又は書き込みモード中に前記第1ローカルソース補助電圧ノード及び前記第2ローカルソース補助電圧ノードで前記システム接地電圧を発生させ、かつ前記待機制御信号及び前記第1保持モード制御信号を利用して前記第3ローカルソース補助電圧ノードで前記システム接地電圧を発生させるとともに、前記待機制御信号及び前記第2保持モード制御信号を利用して前記第4ローカルソース補助電圧ノードで前記システム接地電圧を発生させ
前記ワード線補助電圧発生回路は前記第1ローカルワード線補助電圧ノード及び前記第2ローカルワード線補助電圧ノードに結合し、前記ワード線補助電圧発生回路は、ワード線駆動抑制(word-line underdrive)制御信号、第1デコードワード線(decoded word-line)信号及び第2デコードワード線信号を受信し、書き込みモードにおいて前記ワード線駆動抑制制御信号を利用して前記第1ローカルワード線補助電圧ノードで前記第1ワード線補助電圧を発生させ、あるいは前記第1デコードワード線信号を利用して前記第1ローカルワード線補助電圧ノードで前記第2ワード線補助電圧を発生させ、書き込みモードにおいて前記ワード線駆動抑制制御信号を利用して前記第2ローカルワード線補助電圧ノードで前記第1ワード線補助電圧を発生させ、あるいは前記第2デコードワード線信号を利用して前記第2ローカルワード線補助電圧ノードで前記第2ワード線補助電圧を発生させ、保持モード又は待機モード中に前記ワード線駆動抑制制御信号及び前記第1デコードワード線信号を利用して前記第1ローカルワード線補助電圧ノードで前記システム接地電圧を発生させるとともに、前記ワード線駆動抑制制御信号及び前記第2デコードワード線信号を利用して前記第2ローカルワード線補助電圧ノードで前記システム接地電圧を発生させる
記憶装置。
【請求項2】
前記電源供給補助電圧発生回路は、前記待機制御信号並びに前記書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を利用して前記第1ローカル電源供給補助電圧ノードで前記システム電源供給電圧を発生させる、請求項1に記載の記憶装置。
【請求項3】
前記ソース補助電圧発生回路は、前記待機制御信号及び前記第1保持モード制御信号を利用して前記第1ローカルソース補助電圧ノードで前記システム接地電圧を発生させるとともに、前記待機制御信号及び前記第2保持モード制御信号を利用して前記第2ローカルソース補助電圧ノードで前記システム接地電圧を発生させる、請求項1に記載の記憶装置。
【請求項4】
前記電源供給補助電圧発生回路は、待機モード中に、前記待機制御信号を利用して前記第1ローカル電源供給補助電圧ノード、前記第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び前記第3ローカル電源供給補助電圧ノードで前記第1電源供給補助電圧を発生させる、請求項1に記載の記憶装置。
【請求項5】
前記電源供給補助電圧発生回路は、待機モード中に、前記第1ローカル電源供給補助電圧ノードで前記システム電源供給電圧を発生させるとともに、前記待機制御信号並びに前記書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を利用して前記第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び前記第3ローカル電源供給補助電圧ノードで前記システム電源供給電圧を発生させる、請求項1に記載の記憶装置。
【請求項6】
前記電源供給補助電圧発生回路は、前記待機制御信号並びに前記書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を利用して前記第1ローカル電源供給補助電圧ノードで前記システム電源供給電圧を発生させる、請求項5に記載の記憶装置。
【請求項7】
前記SRAMセルは両側差動6T(トランジスター)メモリーセル又は分割制御型(Generic Split-Control、GSC)6Tメモリーセルであり、前記差動6Tメモリーセルは1本の電源線、1本のソース電圧線、1本のワード線及び1組の差動ビット線を有し、前記GSC 6Tメモリーセルは3本のローカル制御電源線、4本のローカル制御ソース電圧線、2本のローカル制御ワード線及び2本のアクセスビット線を有する、請求項1に記載の記憶装置。
【請求項8】
前記第1ローカル電源供給補助電圧ノードは前記SRAMセルの2つのプルアップ(pull-up)Pチャネル金属酸化物半導体電界効果トランジスター(MOSFET)のベースであり、前記第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び前記第3ローカル電源供給補助電圧ノードはそれぞれ前記2つのプルアップPチャネルMOSFETのソースである、請求項1に記載の記憶装置。
【請求項9】
前記第1ローカルソース補助電圧ノード及び前記第2ローカルソース補助電圧ノードはそれぞれ前記SRAMセルの2つのプルダウン(pull-down)NチャネルMOSFETのベースであり、前記第3ローカルソース補助電圧ノード及び前記第4ローカルソース補助電圧ノードは前記2つのプルダウンNチャネルMOSFETのソースである、請求項1に記載の記憶装置。
【請求項10】
前記第1ローカル電源供給補助電圧ノードは前記システム電源供給電圧の受け入れを保持し、前記第2ローカル電源供給補助電圧ノードと前記第3ローカル電源供給補助電圧ノードは、相互に結合するとともに、前記システム電源供給電圧、前記第1電源供給補助電圧又は第2電源供給補助電圧を受ける、請求項1に記載の記憶装置。
【請求項11】
前記第1ローカル電源供給補助電圧ノードと前記第2ローカル電源供給補助電圧ノードと前記第3ローカル電源供給補助電圧ノードは、相互に結合するとともに、前記システム電源供給電圧、前記第1電源供給補助電圧又は前記第2電源供給補助電圧を受ける、請求項1に記載の記憶装置。
【請求項12】
前記第1ローカルソース補助電圧ノード及び前記第2ローカルソース補助電圧ノードは前記システム接地電圧の受け入れを保持し、前記第3ローカルソース補助電圧ノード及び前記第4ローカルソース補助電圧ノードは前記システム接地電圧、前記第1ソース補助電圧又は前記第2ソース補助電圧を受ける、請求項1に記載の記憶装置。
【請求項13】
前記SRAMセルがディープN型ウェルに位置する時、前記第1ローカルソース補助電圧ノードと前記第3ローカルソース補助電圧ノードは、相互に結合するとともに、前記システム接地電圧、前記第1ソース補助電圧又は前記第2ソース補助電圧を受け、前記第2ローカルソース補助電圧ノードと前記第4ローカルソース補助電圧ノードは、相互に結合するとともに、前記システム接地電圧、前記第1ソース補助電圧又は前記第2ソース補助電圧を受ける、請求項1に記載の記憶装置。
【請求項14】
前記ソース補助電圧発生回路は第1補助電圧発生サブ回路及び第2補助電圧発生サブ回路を含み、前記第1補助電圧発生サブ回路は、前記第1ローカルソース補助電圧ノード及び前記第3ローカルソース補助電圧ノードに結合するとともに、前記第1ローカルソース補助電圧ノード及び前記第3ローカルソース補助電圧ノードに補助電圧を提供し、前記第2補助電圧発生サブ回路は、前記第2ローカルソース補助電圧ノード及び前記第4ローカルソース補助電圧ノードに結合するとともに、前記第2ローカルソース補助電圧ノード及び前記第4ローカルソース補助電圧ノードに補助電圧を提供する、請求項1に記載の記憶装置。
【請求項15】
前記ワード線補助電圧発生回路は第1ワード線補助電圧発生サブ回路及び第2ワード線補助電圧発生サブ回路を含み、前記第1ワード線補助電圧発生サブ回路は、前記第1ローカルワード線補助電圧ノードに結合するとともに、前記第1ローカルワード線補助電圧ノードに補助電圧を提供し、前記第2ワード線補助電圧発生サブ回路は、前記第2ローカルワード線補助電圧ノードに結合するとともに、前記第2ローカルワード線補助電圧ノードに補助電圧を提供する、請求項1に記載の記憶装置。
【請求項16】
前記電源供給補助電圧発生回路は、前記待機制御信号並びに前記書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を受信する時、抵抗経路を提供する、請求項1に記載の記憶装置。
【請求項17】
前記ソース補助電圧発生回路は、前記待機制御信号、前記第1保持モード制御信号及び前記第2保持モード制御信号を受信する時、抵抗経路を提供する、請求項1に記載の記憶装置。
【請求項18】
前記ワード線補助電圧発生回路は、前記ワード線駆動抑制制御信号、前記第1デコードワード線信号及び前記第2デコードワード線信号を受信する時、抵抗経路を提供する、請求項1に記載の記憶装置。
【請求項19】
前記電源供給補助電圧発生回路は、1つ又は複数のトランジスターを備えることにより、接地電圧に対応して前記抵抗経路を提供する、請求項13に記載の記憶装置。
【請求項20】
前記ソース補助電圧発生回路は、1つ又は複数のトランジスターを備えることにより、接地電圧に対応して前記抵抗経路を提供する、請求項17に記載の記憶装置。
【請求項21】
前記ワード線補助電圧発生回路は、1つ又は複数のトランジスターを備えることにより、接地電圧に対応して前記抵抗経路を提供する、請求項18に記載の記憶装置。
【請求項22】
前記SRAMセルはICチップ中に設置され、前記電源供給補助電圧発生回路、前記ソース補助電圧発生回路及び前記ワード線補助電圧発生回路は前記ICチップの外部に設置される、請求項1に記載の記憶装置。
【請求項23】
前記システム電源供給電圧を受けるステップと、
前記システム接地電圧を受けるステップと、
前記待機制御信号並びに前記書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を受信するとともに、書き込みモード若しくはディープスリープモード中に前記書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を利用して前記第1ローカル電源供給補助電圧ノード、前記第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び前記第3ローカル電源供給補助電圧ノードで前記第2電源供給補助電圧を発生させるステップと、
読み出しモード又は保持モード中に第1ローカル電源供給補助電圧ノードで前記システム電源供給電圧を発生させるとともに、前記待機制御信号並びに前記書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を利用して前記第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び前記第3ローカル電源供給補助電圧ノードで前記システム電源供給電圧を発生させるステップと、
前記待機制御信号、前記第1保持モード制御信号及び前記第2保持モード制御信号を受信し、待機モード中に前記待機制御信号を利用して前記第1ローカルソース補助電圧ノード、前記第2ローカルソース補助電圧ノード、前記第3ローカルソース補助電圧ノード及び前記第4ローカルソース補助電圧ノードで前記第1ソース補助電圧を発生させるステップと、
保持モード中に前記第1保持モード制御信号を利用して前記第1ローカルソース補助電圧ノード及び前記第3ローカルソース補助電圧ノードで前記第2ソース補助電圧を発生させるとともに、前記第2保持モード制御信号を利用して前記第2ローカルソース補助電圧ノード及び前記第4ローカルソース補助電圧ノードで前記第2ソース補助電圧を発生させるステップと、
読み出し又は書き込みモード中に前記第1ローカルソース補助電圧ノード及び前記第2ローカルソース補助電圧ノードで前記システム接地電圧を発生させ、かつ前記待機制御信号及び前記第1保持モード制御信号を利用して前記第3ローカルソース補助電圧ノードで前記システム接地電圧を発生させるとともに、前記待機制御信号及び前記第2保持モード制御信号を利用して前記第4ローカルソース補助電圧ノードで前記システム接地電圧を発生させるステップと、
前記ワード線駆動抑制制御信号、前記第1デコードワード線信号及び前記第2デコードワード線信号を受信するとともに、書き込みモードにおいて前記ワード線駆動抑制制御信号を利用して前記第1ローカルワード線補助電圧ノードで前記第1ワード線補助電圧を発生させ、あるいは前記第1デコードワード線信号を利用して前記第1ローカルワード線補助電圧ノードで前記第2ワード線補助電圧を発生させるステップと、
書き込みモードにおいて前記ワード線駆動抑制制御信号を利用して前記第2ローカルワード線補助電圧ノードで前記第1ワード線補助電圧を発生させ、あるいは前記第2デコードワード線信号を利用して前記第2ローカルワード線補助電圧ノードで前記第2ワード線補助電圧を発生させるステップと、
保持モード又は待機モード中に前記ワード線駆動抑制制御信号及び前記第1デコードワード線信号を利用して前記第1ローカルワード線補助電圧ノードで前記システム接地電圧を発生させるとともに、前記ワード線駆動抑制制御信号及び前記第2デコードワード線信号を利用して前記第2ローカルワード線補助電圧ノードで前記システム接地電圧を発生させるステップと、
を含む、請求項1に記載の記憶装置の操作方法。
【請求項24】
第1トランジスター、第2トランジスター、メモリーアレイ、電源供給補助電圧発生回路、ソース補助電圧発生回路及びワード線補助電圧発生回路を備え、
前記第1トランジスターはシステム電源供給電圧を受けるのに用いられ
前記第2トランジスターはシステム接地電圧を受けるのに用いられ
前記メモリーアレイは、前記第1トランジスター及び前記第2トランジスターに結合し、複数のSRAMセルを含み、各前記SRAMセルは第1ローカル電源供給補助電圧ノード、第2ローカル電源供給補助電圧ノード、第3ローカル電源供給補助電圧ノード、第1ローカルソース補助電圧ノード、第2ローカルソース補助電圧ノード、第3ローカルソース補助電圧ノード、第4ローカルソース補助電圧ノード、第1ローカルワード線補助電圧ノード及び第2ローカルワード線補助電圧ノードを有し、前記第1ローカル電源供給補助電圧ノード、前記第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び第ローカル電源供給補助電圧ノードは前記システム電源供給電圧、第1電源供給補助電圧又は第2電源供給補助電圧を受け、前記第1電源供給補助電圧及び前記第2電源供給補助電圧はいずれも前記システム電源供給電圧より小さくかつ前記システム接地電圧より大きく、前記第1ローカルソース補助電圧ノード、前記第2ローカルソース補助電圧ノード、前記第3ローカルソース補助電圧ノード及び前記第4ローカルソース補助電圧ノードは前記システム接地電圧、第1ソース補助電圧又は第2ソース補助電圧を受け、前記第1ソース補助電圧及び前記第2ソース補助電圧はいずれも前記システム接地電圧より大きくかつ前記システム電源供給電圧より小さく、前記第1ローカルワード線補助電圧ノード及び前記第2ローカルワード線補助電圧ノードは前記システム接地電圧、第1ワード線補助電圧又は第2ワード線補助電圧を受け、前記第1ワード線補助電圧は前記システム電源供給電圧と等しく、前記第2ワード線補助電圧は前記システム接地電圧より大きくかつ前記システム電源供給電圧より小さ
前記電源供給補助電圧発生回路は前記第1ローカル電源供給補助電圧ノード、前記第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び前記第3ローカル電源供給補助電圧ノードに結合し、前記電源供給補助電圧発生回路は、待機制御信号並びに書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を受信し、書き込みモード若しくはディープスリープモード中に前記書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を利用して前記第1ローカル電源供給補助電圧ノード、前記第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び前記第3ローカル電源供給補助電圧ノードで前記第2電源供給補助電圧を発生させ、前記待機制御信号並びに書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を利用して読み出しモード又は保持モード中に第1ローカル電源供給補助電圧ノードで前記システム電源供給電圧を発生させるとともに、前記待機制御信号並びに前記書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を利用して前記第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び前記第3ローカル電源供給補助電圧ノードで前記システム電源供給電圧を発生させ
前記ソース補助電圧発生回路は前記第1ローカルソース補助電圧ノード、前記第2ローカルソース補助電圧ノード、前記第3ローカルソース補助電圧ノード及び前記第4ローカルソース補助電圧ノードに結合し、前記ソース補助電圧発生回路は、前記待機制御信号、第1保持モード制御信号及び第2保持モード制御信号を受信し、待機モード中に前記待機制御信号を利用して前記第1ローカルソース補助電圧ノード、前記第2ローカルソース補助電圧ノード、前記第3ローカルソース補助電圧ノード及び前記第4ローカルソース補助電圧ノードで前記第1ソース補助電圧を発生させ、保持モード中に前記第1保持モード制御信号を利用して前記第1ローカルソース補助電圧ノード及び前記第3ローカルソース補助電圧ノードで前記第2ソース補助電圧を発生させるとともに、前記第2保持モード制御信号を利用して前記第2ローカルソース補助電圧ノード及び前記第4ローカルソース補助電圧ノードで前記第2ソース補助電圧を発生させ、読み出し又は書き込みモード中に前記第1ローカルソース補助電圧ノード及び前記第2ローカルソース補助電圧ノードで前記システム接地電圧を発生させ、かつ前記待機制御信号及び前記第1保持モード制御信号を利用して前記第3ローカルソース補助電圧ノードで前記システム接地電圧を発生させるとともに、前記待機制御信号及び前記第2保持モード制御信号を利用して前記第4ローカルソース補助電圧ノードで前記システム接地電圧を発生させ
前記ワード線補助電圧発生回路は前記第1ローカルワード線補助電圧ノード及び前記第2ローカルワード線補助電圧ノードに結合し、前記ワード線補助電圧発生回路は、ワード線駆動抑制制御信号、第1デコードワード線信号及び第2デコードワード線信号を受信し、書き込みモードにおいて前記ワード線駆動抑制制御信号を利用して前記第1ローカルワード線補助電圧ノードで前記第1ワード線補助電圧を発生させ、あるいは前記第1デコードワード線信号を利用して前記第1ローカルワード線補助電圧ノードで前記第2ワード線補助電圧を発生させ、書き込みモードにおいて前記ワード線駆動抑制制御信号を利用して前記第2ローカルワード線補助電圧ノードで前記第1ワード線補助電圧を発生させ、あるいは前記第2デコードワード線信号を利用して前記第2ローカルワード線補助電圧ノードで前記第2ワード線補助電圧を発生させ、保持モード又は待機モード中に前記ワード線駆動抑制制御信号及び前記第1デコードワード線信号を利用して前記第1ローカルワード線補助電圧ノードで前記システム接地電圧を発生させるとともに、前記ワード線駆動抑制制御信号及び前記第2デコードワード線信号を利用して前記第2ローカルワード線補助電圧ノードで前記システム接地電圧を発生させる
記憶装置。
【請求項25】
前記電源供給補助電圧発生回路は、前記待機制御信号並びに前記書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を利用して前記第1ローカル電源供給補助電圧ノードで前記システム電源供給電圧を発生させる、請求項24に記載の記憶装置。
【請求項26】
前記ソース補助電圧発生回路は、前記待機制御信号及び前記第1保持モード制御信号を利用して前記第1ローカルソース補助電圧ノードで前記システム接地電圧を発生させるとともに、前記待機制御信号及び前記第2保持モード制御信号を利用して前記第2ローカルソース補助電圧ノードで前記システム接地電圧を発生させる、請求項24に記載の記憶装置。
【請求項27】
前記電源供給補助電圧発生回路は、待機モード中に、前記待機制御信号を利用して前記第1ローカル電源供給補助電圧ノード、前記第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び前記第3ローカル電源供給補助電圧ノードで前記第1電源供給補助電圧を発生させる、請求項24に記載の記憶装置。
【請求項28】
前記電源供給補助電圧発生回路は、待機モード中に、前記第1ローカル電源供給補助電圧ノードで前記システム電源供給電圧を発生させるとともに、前記待機制御信号並びに前記書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を利用して前記第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び前記第3ローカル電源供給補助電圧ノードで前記システム電源供給電圧を発生させる、請求項24に記載の記憶装置。
【請求項29】
前記電源供給補助電圧発生回路は、前記待機制御信号並びに前記書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を利用して前記第1ローカル電源供給補助電圧ノードで前記システム電源供給電圧を発生させる、請求項28に記載の記憶装置。
【請求項30】
前記SRAMセルは両側差動6Tメモリーセル又はGSC 6Tメモリーセルであり、前記差動6Tメモリーセルは1本の電源線、1本のソース電圧線、1本のワード線及び1組の差動ビット線を有し、前記GSC 6Tメモリーセルは3本のローカル制御電源線、4本のローカル制御ソース電圧線、2本のローカル制御ワード線及び2本のアクセスビット線を有する、請求項24に記載の記憶装置。
【請求項31】
前記第1ローカル電源供給補助電圧ノードは前記SRAMセルの2つのプルアップPチャネルMOSFETのベースであり、前記第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び前記第3ローカル電源供給補助電圧ノードはそれぞれ前記2つのプルアップPチャネルMOSFETのソースである、請求項24に記載の記憶装置。
【請求項32】
前記第1ローカルソース補助電圧ノード及び前記第2ローカルソース補助電圧ノードはそれぞれ前記SRAMセルの2つのプルダウンNチャネルMOSFETのベースであり、前記第3ローカルソース補助電圧ノード及び前記第4ローカルソース補助電圧ノードは前記2つのプルダウンNチャネルMOSFETのソースである、請求項24に記載の記憶装置。
【請求項33】
前記第1ローカル電源供給補助電圧ノードは前記システム電源供給電圧の受け入れを保持し、前記第2ローカル電源供給補助電圧ノードと前記第3ローカル電源供給補助電圧ノードは、相互に結合するとともに、前記システム電源供給電圧、前記第1電源供給補助電圧又は第2電源供給補助電圧を受ける、請求項24に記載の記憶装置。
【請求項34】
前記第1ローカル電源供給補助電圧ノードと前記第2ローカル電源供給補助電圧ノードと前記第3ローカル電源供給補助電圧ノードは、相互に結合するとともに、前記システム電源供給電圧、前記第1電源供給補助電圧又は前記第2電源供給補助電圧を受ける、請求項24に記載の記憶装置。
【請求項35】
前記第1ローカルソース補助電圧ノード及び前記第2ローカルソース補助電圧ノードは前記システム接地電圧の受け入れを保持し、前記第3ローカルソース補助電圧ノード及び前記第4ローカルソース補助電圧ノードは前記システム接地電圧、前記第1ソース補助電圧又は前記第2ソース補助電圧を受ける、請求項24に記載の記憶装置。
【請求項36】
前記SRAMセルがディープN型ウェルに位置する時、前記第1ローカルソース補助電圧ノードと前記第3ローカルソース補助電圧ノードは、相互に結合するとともに、前記システム接地電圧、前記第1ソース補助電圧又は前記第2ソース補助電圧を受け、前記第2ローカルソース補助電圧ノードと前記第4ローカルソース補助電圧ノードは、相互に結合するとともに、前記システム接地電圧、前記第1ソース補助電圧又は前記第2ソース補助電圧を受ける、請求項24に記載の記憶装置。
【請求項37】
前記ソース補助電圧発生回路は第1補助電圧発生サブ回路及び第2補助電圧発生サブ回路を含み、前記第1補助電圧発生サブ回路は、前記第1ローカルソース補助電圧ノード及び前記第3ローカルソース補助電圧ノードに結合するとともに、前記第1ローカルソース補助電圧ノード及び前記第3ローカルソース補助電圧ノードに補助電圧を提供し、前記第2補助電圧発生サブ回路は、前記第2ローカルソース補助電圧ノード及び前記第4ローカルソース補助電圧ノードに結合するとともに、前記第2ローカルソース補助電圧ノード及び前記第4ローカルソース補助電圧ノードに補助電圧を提供する、請求項24に記載の記憶装置。
【請求項38】
前記ワード線補助電圧発生回路は第1ワード線補助電圧発生サブ回路及び第2ワード線補助電圧発生サブ回路を含み、前記第1ワード線補助電圧発生サブ回路は、前記第1ローカルワード線補助電圧ノードに結合するとともに、前記第1ローカルワード線補助電圧ノードに補助電圧を提供し、前記第2ワード線補助電圧発生サブ回路は、前記第2ローカルワード線補助電圧ノードに結合するとともに、前記第2ローカルワード線補助電圧ノードに補助電圧を提供する、請求項24に記載の記憶装置。
【請求項39】
前記電源供給補助電圧発生回路は、前記待機制御信号並びに前記書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を受信する時、抵抗経路を提供する、請求項24に記載の記憶装置。
【請求項40】
前記ソース補助電圧発生回路は、前記待機制御信号、前記第1保持モード制御信号及び前記第2保持モード制御信号を受信する時、抵抗経路を提供する、請求項24に記載の記憶装置。
【請求項41】
前記ワード線補助電圧発生回路は、前記ワード線駆動抑制制御信号、前記第1デコードワード線信号及び前記第2デコードワード線信号を受信する時、抵抗経路を提供する、請求項24に記載の記憶装置。
【請求項42】
前記電源供給補助電圧発生回路は、1つ又は複数のトランジスターを備えることにより、接地電圧に対応して前記抵抗経路を提供する、請求項39に記載の記憶装置。
【請求項43】
前記ソース補助電圧発生回路は、1つ又は複数のトランジスターを備えることにより、接地電圧に対応して前記抵抗経路を提供する、請求項40に記載の記憶装置。
【請求項44】
前記ワード線補助電圧発生回路は、1つ又は複数のトランジスターを備えることにより、接地電圧に対応して前記抵抗経路を提供する、請求項41に記載の記憶装置。
【請求項45】
前記SRAMセルはICチップ中に設置され、前記電源供給補助電圧発生回路、前記ソース補助電圧発生回路及び前記ワード線補助電圧発生回路は前記ICチップの外部に設置される、請求項24に記載の記憶装置。
【請求項46】
前記システム電源供給電圧を受けるステップと、
前記システム接地電圧を受けるステップと、
前記待機制御信号並びに前記書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を受信するとともに、書き込みモード若しくはディープスリープモード中に前記書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を利用して前記第1ローカル電源供給補助電圧ノード、前記第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び前記第3ローカル電源供給補助電圧ノードで前記第2電源供給補助電圧を発生させるステップと、
読み出しモード又は保持モード中に第1ローカル電源供給補助電圧ノードで前記システム電源供給電圧を発生させるとともに、前記待機制御信号並びに前記書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を利用して前記第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び前記第3ローカル電源供給補助電圧ノードで前記システム電源供給電圧を発生させるステップと、
前記待機制御信号、前記第1保持モード制御信号及び前記第2保持モード制御信号を受信し、待機モード中に前記待機制御信号を利用して前記第1ローカルソース補助電圧ノード、前記第2ローカルソース補助電圧ノード、前記第3ローカルソース補助電圧ノード及び前記第4ローカルソース補助電圧ノードで前記第1ソース補助電圧を発生させるステップと、
保持モード中に前記第1保持モード制御信号を利用して前記第1ローカルソース補助電圧ノード及び前記第3ローカルソース補助電圧ノードで前記第2ソース補助電圧を発生させるとともに、前記第2保持モード制御信号を利用して前記第2ローカルソース補助電圧ノード及び前記第4ローカルソース補助電圧ノードで前記第2ソース補助電圧を発生させるステップと、
読み出し又は書き込みモード中に前記第1ローカルソース補助電圧ノード及び前記第2ローカルソース補助電圧ノードで前記システム接地電圧を発生させ、かつ前記待機制御信号及び前記第1保持モード制御信号を利用して前記第3ローカルソース補助電圧ノードで前記システム接地電圧を発生させるとともに、前記待機制御信号及び前記第2保持モード制御信号を利用して前記第4ローカルソース補助電圧ノードで前記システム接地電圧を発生させるステップと、
前記ワード線駆動抑制制御信号、前記第1デコードワード線信号及び前記第2デコードワード線信号を受信するとともに、書き込みモードにおいて前記ワード線駆動抑制制御信号を利用して前記第1ローカルワード線補助電圧ノードで前記第1ワード線補助電圧を発生させ、あるいは前記第1デコードワード線信号を利用して前記第1ローカルワード線補助電圧ノードで前記第2ワード線補助電圧を発生させるステップと、
書き込みモードにおいて前記ワード線駆動抑制制御信号を利用して前記第2ローカルワード線補助電圧ノードで前記第1ワード線補助電圧を発生させ、あるいは前記第2デコードワード線信号を利用して前記第2ローカルワード線補助電圧ノードで前記第2ワード線補助電圧を発生させるステップと、
保持モード又は待機モード中に前記ワード線駆動抑制制御信号及び前記第1デコードワード線信号を利用して前記第1ローカルワード線補助電圧ノードで前記システム接地電圧を発生させるとともに、前記ワード線駆動抑制制御信号及び前記第2デコードワード線信号を利用して前記第2ローカルワード線補助電圧ノードで前記システム接地電圧を発生させるステップと、
を含む、請求項24に記載の記憶装置の操作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記憶装置及びその操作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体メモリー、特にスタティック ランダム アクセス メモリー(SRAM)はマイクロ電子システムであり、マルチプロセッサーチップ又はシステム オン チップ(SoC)中の重要な構造部材である。SRAMは通常記憶装置のアレイとしてレイアウトされる。アドレスデコード技術により各セルへのアクセスが許可されて読み出し又は書き込み機能が実行される。
従来の6トランジスターの相補性金属酸化膜半導体(CMOS)SRAMセルは、交差結合のインバーターの配置中に、2個のn型プルダウン(負荷)トランジスター(NMOS)及び2個のp型プルアップ(駆動)トランジスター(PMOS)を備え、2個追加のNMOSによりパスゲート(pass-gate)トランジスターが加わって標準的な両側(double-sided)差動メモリーセルを構成する。従来の6トランジスターCMOS SRAMセルは通常略称で6T CMOS SRAMセル、6T SRAMセル、6Tビットセル、差動6Tセル又は簡潔に6Tセルと呼ばれる。
【0003】
図1は6Tセル100を示す図である。
図に示すように、6Tセル100はデータ保存ラッチを備える。データ保存ラッチは、例えばインバーター112とインバーター114のような、1組の交差結合するインバーターである。図1では、“High”又は“1”の状態を有する第1ラッチノードQと、 “Low”又は“0”の状態を有する第2ラッチノードQBのそれぞれの箇所において、ビットをラッチ中に保存することを示している。セル100は1組の転送トランジスター116、118をさらに備え、ワード線WLが有効になる時、交差結合のインバーター112、114とビット線BL、BLBの間でデータビットの読み出し及び書き込みを行う。
【0004】
インバーター112、114はそれぞれPMOS駆動トランジスター120、122と、NMOS負荷トランジスター124、126を備える。転送トランジスター116、118もNMOSトランジスターである。転送トランジスター116、118はワード線WLにより有効になるとともに、ビット線BL、BLBからアクセスされ、これによりSRAMラッチはセット又はリセットされる。
図1ではさらに、セル電源電圧CVDDが提供される電源端子140及びセルソース電圧CVSSが提供されるソース端子150を有する、6Tセル100のインバーター112、114を示している。電源端子140は0.9ボルト、ソース端子150は0ボルトというように、通常決まった電圧を設ける。セル電源電圧CVDDはシステム電源供給電圧VDDに等しくてもよく、かつセルソース電圧CVSSはシステム接地電圧VSSに等しくてもよい。システム電源供給電圧VDD及びシステム接地電圧VSSはいずれもグローバル電圧及び定格電圧であり、SRAMセルのICチップ中に配置されるシステム全体に提供される。CVDDはVDDと異なる可能性があり、かつCVSSもVSSと異なる可能性があるが、以下の記載は一般性を失わない前提の下での仮定とし、CVDDはVDDに等しく、CVSSはVSSに等しいものとする。
【0005】
読み出し操作を実行するために、図に示すように、まずビット線BL、BLBはあらかじめ“High”又は“1”の状態まで充電される。読み出し操作の間、高電圧をワード線WLに印加することにより、転送トランジスター116及び118を起動する(オンにする)ので、このラッチはビット線BL及びBLBからそれぞれアクセスできる。プルアップされたワード線電圧は通常VDDと同じである。図1により示される先行データの状態において、例示の“High”状態である“1”はトランジスター126のゲート部分の第1ラッチノードQ上の状態であり、“Low”状態である“0”はトランジスター124のゲート部分の第2ラッチノードQB上の状態である。“Low”側のトランジスター126はオンになり、ラッチノードQBを通じてビット線BLBがプルダウンされるが、“High”側のトランジスター124はオンにならない(オフ状態になる)ため、ビット線BLは高電圧になる。したがって、限られた時間が与えられ、このセルは次第にビット線BLとBLBの間により大きな作動電圧を生成し、この差動電圧は適切なセンサー構造により感知することができる。
【0006】
書き込み操作の間、ワード線WLは通常VDDと同じ高電圧までプルアップされ、あらかじめビット線BL及びBLBに送信した新データに基づき、第1ラッチノードQ及びラッチノードQBがあるラッチ中のビットを更新する。
【0007】
ワード線WLの電圧がプルアップされない場合、SRAMは保持モードになるので、データが残るとともに、リーク電流の電力のみを消費する。後に記載するが、実際の応用では通常多くのメモリーセルを必要とし、かつそれらはアレイ状に配置される。1つのセルが先行データを残したいが、読み/書きモードでアクセス状態にあるセルと同一列に位置するとき、そのワード線もビット線があらかじめ充電された状態の時にプルアップされて高電圧になり、半選択も考慮することになるため、保持モードになる。このようなセルは半選択(Half-Select,HS)セルと呼ばれ、特に読み出し半選択(Read-Half-Select,rHS)の干渉を受けるrHSセルがある。1つのセルが保存されたデータを残したく、読み出しモードにおいてアクセスされたセルと同一行中に配置されるときは、読み出し操作によりそのワード線の電圧がプルアップされておらず、書き込み半選択(write-Half-Select,wHS)を考慮し、当該セルは保持モードになり、かつビット線の間により大きな作動電圧が発生する。これも1つのHSセルであり、特にwHSの干渉を受けるwHSセルがある。1つのセルが保存されたデータを残したく、書き込みモードによりアクセスされたセルと同一行中に配置されるときは、そのワード線の電圧はプルアップされていないために新しいデータを早めにビット線に送信し、当該セルもwHSを考慮した保持モードになる。このようなセルもwHSの干渉を受けたwHSセルである。従来の6Tセルについては、wHSの影響はrHSの影響ほど大きくない。1つのセルが保存されたデータを残したく、読み出しモード下であろうと書き込みモード下であろうと、アクセスされたセルと同一列又は同一行中に配置されないとき、このセルは保持モードになるため心配無用となる。これは、ワード線がその電圧をプルアップされていないだけでなく、そのビット線もあらかじめ充電状態にあるからである。
【0008】
長時間記憶装置中の全てのSRAMセルにアクセスしない場合、これらのセルは待機モードになり、さらにパワーダウン又はスリープモードに入り、リーク電流の消費電力が減少する。ここでは、待機モードとパワーダウンモードを交互に使用する。留意すべきは、様々なスリープの深さを有することにより様々なレベルの節電を実現できる点である。例えば、深いスリープモード又は浅いスリープモードがあり得る。
【0009】
通常、SRAMセルは安定しており、かつ優れたデータ保持性を有し、中でも対応するトランジスター120、122及びトランジスター124、126は2つのインバーター112、114内で平衡かつ整合する。しかし、サイズが小さくなるのに比例して素子は縮小し、必要な温度、バイアス電圧条件及び製造工程の変化の範囲内で、転送ゲート、駆動トランジスター及び負荷トランジスターの相対強度(例えば電流駆動能力)の均衡を実現し、整合するトランジスター特性を実現することはより一層困難になる。したがって、形成されたSRAMセルは操作特性の変化により、不安定になることがあるというような不利な影響を被り、書き込み操作の間必要なビット状態への更新ができなくなる可能性があり、あるいは読み出し、保持及び待機期間は必要なビット状態を保持できなくなる。
【0010】
SRAM及びSRAMに基づくキャッシュメモリーはSoC及びマルチプロセッサーチップ中の主な電力消費素子である。読み書き操作中にアクティブに多くの電力を消費する以外にも、複数のSRAMを備えるメモリーアレイ中のリーク電流は、保持又は待機モードで受けられないほどの消費電力をもたらすくらいの大きさになる可能性がある。消費電力が大きい技術は電池電源供給デバイスの使用寿命を短くし、アクティブな消費電力やリーク電流による消費電力を低減することは、既にチップ上のSRAM素子の重要な設計目標となっている。
【0011】
アクティブな(読み出し又は書き込み)操作の中でVDDを下げるのは有効な設計方法であり、記憶装置の消費電力を低減することができる。しかし、電源電圧が低すぎると読み出しの安定性が低くなり、書き込みマージン及び保持/待機ノイズマージンが減少することがある。このような問題を解決するために、様々な新しいメモリービットセルを開発し、低圧低電力消費のSRAM素子を増やしてノイズマージンを増加させた。例えば、1つ又は2つの追加トランジスターを有する読み出しデカップリング(RD)方式を用い、分離する読み出しポートとして読み出し経路と6Tセルの保存ノードをデカップリングすることにより、読み出し又はrHSセルの安定性を高めるという方法がいくつかある。この方式により読み出しスタティック ノイズ マージン(RSNM)を増加させるのに成功するとともに、読み出し及びrHSの干渉を抑制したが、トランジスターの数量を増やすことでレイアウト面積を追加するという代償を払うことになった。また、RD方式は書き込み操作中のrHSの干渉という問題を解決することはできない。
【0012】
緊密なセル面積を維持するために、6Tセルの補助方式が多く開発されている。図2にはこれらの補助方式のコンセプトを示す。例えば、ワード線駆動抑制制御信号(WLUD)方式を使用し、VDDのワード線電圧より小さい電圧を印加し、すなわちΔVDDの量より小さくすることにより読み/書き周期中のrHS/読み出しスタティック ノイズ マージンを改善するといういくつかの方法がある。しかし、WLUD方式は、セル読み出し電流ICELLが低下するとともに、読み出し速度が遅くなるということが往々にしてある。また、メモリーセル中の転送トランジスターの強度が弱まる時、書き込みマージン(WM)が減少するため、その他の書き込み補助回路200の強度を増す必要がある。しかし、その他の書き込み補助回路の強度を増すと強度が強すぎる事態が起こる可能性があり、選択された列で使用されないセルの保持スタティック ノイズ マージン(HSNM)に損害を与えること、あるいはより大きな面積及び電力を消費することにつながる。
【0013】
多くの補助方式を提案して6Tセルの書き込みマージンを改善してきた。
WLを使用して増強する(WLB)方式によりプルダウン(PD)の強度を高めるいくつかの方法がある。しかし、WLB方式は起動行上のHSセルの読み出し安定性を低下させる。
その他の方法の中には、セルのVDDを低下させる(CVDDL)方式を用いてプルアップPMOSを弱めるいくつかの方法がある。しかし、CVDDL方式は選択された列で使用されないセルの保持スタティック ノイズ マージンを犠牲にする。
他にもネガティブビット線(NBL)を使用してプルダウンNMOSの強度を増強する方法がある。しかし、ポンプキャパシターを備えているため、NBL方式は大きな面積及び消費電力を消耗する。また、6Tセル中の転送トランジスターの導通が弱いことが原因で選択された列でアクセスされないセルの安定性が低下することのないよう、NBL方式は慎重に用いる必要がある。
【0014】
以上が作動6Tセルに用いられる補助方式である。図3に示すように、従来の6Tセルは、個々の転送ゲートを制御するのに用いられる分離式の第1ワード線WL1及び第2ワード線WL2と、ラッチに接続する個々のインバーターの分離式セル‐VSS(CVSS)線を有するデュアル スプリット 制御(DSC)6Tセルと見なすことができる。DSC 6Tセルは、スプリット制御を用いてCVSSを高める(sCVSSB)方式により読み/書き周期内のrHSセルの安定性を改善し、セル読み出し電流ICELL及び書き込みマージンが低下しないようにし、かつ書き込み周期内においてsCVSSB方式以外にもNBL方式を用いる。留意されたいのは、sCVSSBの発生回路は大きな面積を消耗し、かつNBL方式は大きな面積と消費電力を消耗する点である。
【0015】
通常、異なる設計では異なる読み取り及び書き込み補助回路の異なる組み合わせを採用することに重点が置かれ、リーク電流を低減することは待機の長いアプリケーションに用いられる独立設計と見なされる。待機又はパワーダウンモードにおけるリーク電流を低減するために、通常はソースバイアス(SB)方式を採用する。これはCVSSを高め、負のベースバイアス電圧を差動6Tセル中のラッチのNMOS素子上に印加する方法である。また、CVDDL方式を利用した既存技術の方法は書き込み及びパワーダウンの補助にも用いられる。書き込み補助に必要なセルのVDD低減量とパワーダウン補助に必要なセルのVDD低減量は異なる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明が解決しようとする課題は、読み、書き、保持及び待機の補助を利用することにより、読み出しの安定性を高め、書き込みマージンを増加させ、保持マージンを維持し、保持及び待機のリーク電流を低減し、かつ/あるいは同時に作業速度を向上する、記憶装置及びその操作方法を提供することにある。
本発明は、保持モードにおいてアクセスしていない行のメモリーセルに用いられる有効電源電圧を低下させ、アクティブモードにおいてアクセスするメモリーセルに用いられる有効電源電圧を上昇させ、さらに、待機モードにおける全てのSRAMセルの有効電源電圧を低下させる。待機モードは安定性とノイズマージンを実現する以外に、フルタイム(アクティブ及び待機)モードの消費電力の低減を実現することもできる解決方法である。 有効電源電圧の定義は、メモリーセルの局部電源電圧と局部ソース電圧の間の電圧差である。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の記憶装置は、第1トランジスター、第2トランジスター、SRAMセル、電源供給補助電圧発生回路、ソース補助電圧発生回路及びワード線補助電圧発生回路を備える。第1トランジスターはシステム電源供給電圧を受けるのに用いられる。第2トランジスターはシステム接地電圧を受けるのに用いられる。SRAMセルは第1トランジスター及び第2トランジスターに結合する。SRAMセルは第1ローカル電源供給補助電圧ノード、第2ローカル電源供給補助電圧ノード、第3ローカル電源供給補助電圧ノード、第1ローカルソース補助電圧ノード、第2ローカルソース補助電圧ノード、第3ローカルソース補助電圧ノード、第4ローカルソース補助電圧ノード、第1ローカルワード線補助電圧ノード及び第2ローカルワード線補助電圧ノードを有する。ここで、第1ローカル電源供給補助電圧ノード、第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び第三ローカル電源供給補助電圧ノードはシステム電源供給電圧、第1電源供給補助電圧又は第2電源供給補助電圧を受け、第1電源供給補助電圧及び第2電源供給補助電圧はいずれもシステム電源供給電圧より小さくかつシステム接地電圧より大きい。ここで、第1ローカルソース補助電圧ノード、第2ローカルソース補助電圧ノード、第3ローカルソース補助電圧ノード及び第4ローカルソース補助電圧ノードはシステム接地電圧、第1ソース補助電圧又は第2ソース補助電圧を受け、第1ソース補助電圧及び第2ソース補助電圧はいずれもシステム接地電圧より大きくかつシステム電源供給電圧より小さい。ここで、第1ローカルワード線補助電圧ノード及び第2ローカルワード線補助電圧ノードはシステム接地電圧、第1ワード線補助電圧又は第2ワード線補助電圧を受け、第1ワード線補助電圧はシステム電源供給電圧と等しく、第2ワード線補助電圧はシステム接地電圧より大きくかつシステム電源供給電圧より小さい。電源供給補助電圧発生回路は第1ローカル電源供給補助電圧ノード、第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び第3ローカル電源供給補助電圧ノードに結合する。ここで、電源供給補助電圧発生回路は待機(standby)制御信号並びに書き込みモード若しくはディープスリープ(write-mode or deep sleep)制御信号を受信する。そして、電源供給補助電圧発生回路は書き込みモード若しくはディープスリープモード中に書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を利用して第1ローカル電源供給補助電圧ノード、第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び第3ローカル電源供給補助電圧ノードで第2電源供給補助電圧を発生させる。さらに、電源供給補助電圧発生回路は読み出しモード又は保持(hold)モード中に第1ローカル電源供給補助電圧ノードでシステム電源供給電圧を発生させるとともに、待機制御信号並びに書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を利用して第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び第3ローカル電源供給補助電圧ノードでシステム電源供給電圧を発生させる。ソース補助電圧発生回路は、第1ローカルソース補助電圧ノード、第2ローカルソース補助電圧ノード、第3ローカルソース補助電圧ノード及び第4ローカルソース補助電圧ノードに結合する。ここで、ソース補助電圧発生回路は待機制御信号、第1保持モード制御信号及び第2保持モード制御信号を受信する。そして、ソース補助電圧発生回路は待機モード中に待機制御信号を利用して第1ローカルソース補助電圧ノード、第2ローカルソース補助電圧ノード、第3ローカルソース補助電圧ノード及び第4ローカルソース補助電圧ノードで第1ソース補助電圧を発生させる。さらに、ソース補助電圧発生回路は保持モード中に第1保持モード制御信号を利用して第1ローカルソース補助電圧ノード及び第3ローカルソース補助電圧ノードで第2ソース補助電圧を発生させるとともに、第2保持モード制御信号を利用して第2ローカルソース補助電圧ノード及び第4ローカルソース補助電圧ノードで第2ソース補助電圧を発生させる。また、ソース補助電圧発生回路は読み出し又は書き込みモード中に第1ローカルソース補助電圧ノード及び第2ローカルソース補助電圧ノードでシステム接地電圧を発生させ、かつ待機制御信号及び第1保持モード制御信号を利用して第3ローカルソース補助電圧ノードでシステム接地電圧を発生させるとともに、待機制御信号及び第2保持モード制御信号を利用して第4ローカルソース補助電圧ノードでシステム接地電圧を発生させる。ワード線補助電圧発生回路は第1ローカルワード線補助電圧ノード及び第2ローカルワード線補助電圧ノードに結合する。ここで、ワード線補助電圧発生回路はワード線駆動抑制(word-line underdrive)制御信号、第1デコードワード線(decoded word-line)信号及び第2デコードワード線信号を受信する。そして、ワード線補助電圧発生回路は書き込みモードにおいてワード線駆動抑制制御信号を利用して第1ローカルワード線補助電圧ノードで第1ワード線補助電圧を発生させ、あるいは第1デコードワード線信号を利用して第1ローカルワード線補助電圧ノードで第2ワード線補助電圧を発生させる。さらに、ワード線補助電圧発生回路は書き込みモードにおいてワード線駆動抑制制御信号を利用して第2ローカルワード線補助電圧ノードで第1ワード線補助電圧を発生させ、あるいは第2デコードワード線信号を利用して第2ローカルワード線補助電圧ノードで第2ワード線補助電圧を発生させる。また、ワード線補助電圧発生回路は保持モード又は待機モード中に、ワード線駆動抑制制御信号及び第1デコードワード線信号を利用して第1ローカルワード線補助電圧ノードでシステム接地電圧を発生させるとともに、ワード線駆動抑制制御信号及び第2デコードワード線信号を利用して第2ローカルワード線補助電圧ノードでシステム接地電圧を発生させる。
【0018】
本発明の実施形態において、電源供給補助電圧発生回路は、待機制御信号並びに書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を利用して第1ローカル電源供給補助電圧ノードでシステム電源供給電圧を発生させる。
【0019】
本発明の実施形態において、ソース補助電圧発生回路は、待機制御信号及び第1保持モード制御信号を利用して第1ローカルソース補助電圧ノードでシステム接地電圧を発生させるとともに、待機制御信号及び第2保持モード制御信号を利用して第2ローカルソース補助電圧ノードでシステム接地電圧を発生させる。
【0020】
本発明の実施形態において、電源供給補助電圧発生回路は、待機モード中に、待機制御信号を利用して第1ローカル電源供給補助電圧ノード、第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び第3ローカル電源供給補助電圧ノードで第1電源供給補助電圧を発生させる。
【0021】
本発明の実施形態において、電源供給補助電圧発生回路は、待機モード中に、第1ローカル電源供給補助電圧ノードでシステム電源供給電圧を発生させるとともに、待機制御信号並びに書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を利用して第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び第3ローカル電源供給補助電圧ノードでシステム電源供給電圧を発生させる。
【0022】
本発明の実施形態において、電源供給補助電圧発生回路は、待機制御信号並びに書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を利用して第1ローカル電源供給補助電圧ノードでシステム電源供給電圧を発生させる。
【0023】
本発明の実施形態において、SRAMセルは、両側差動6Tメモリーセル又は分割制御型(Generic Split-Control、GSC)6Tメモリーセルである。差動6Tメモリーセルは1本の電源線、1本のソース電圧線、1本のワード線及び1組の差動ビット線を有する。GSC6Tメモリーセルは3本のローカル制御電源線、4本のローカル制御ソース電圧線、2本のローカル制御ワード線及び2本のアクセスビット線を有する。
【0024】
本発明の実施形態において、第1ローカル電源供給補助電圧ノードはSRAMセルの2つのプルアップ(pull-up)Pチャネル金属酸化物半導体電界効果トランジスター(MOSFET)のベースであり、第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び第3ローカル電源供給補助電圧ノードはそれぞれ2つのプルアップPチャネルMOSFETのソースである。
【0025】
本発明の実施形態において、第1ローカルソース補助電圧ノード及び第2ローカルソース補助電圧ノードはそれぞれSRAMセルの2つのプルダウン(pull-down)NチャネルMOSFETのベースであり、第3ローカルソース補助電圧ノード及び第4ローカルソース補助電圧ノードは2つのプルダウンNチャネルMOSFETのソースである。
【0026】
本発明の実施形態において、第1ローカル電源供給補助電圧ノードはシステム電源供給電圧の受け入れを保持し、第2ローカル電源供給補助電圧ノードと第3ローカル電源供給補助電圧ノードは相互に結合するとともに、システム電源供給電圧、第1電源供給補助電圧又は第2電源供給補助電圧を受ける。
【0027】
本発明の実施形態において、第1ローカル電源供給補助電圧ノードと第2ローカル電源供給補助電圧ノードと第3ローカル電源供給補助電圧ノードは、相互に結合するとともに、システム電源供給電圧、第1電源供給補助電圧又は第2電源供給補助電圧を受ける。
【0028】
本発明の実施形態において、第1ローカルソース補助電圧ノード及び第2ローカルソース補助電圧ノードはシステム接地電圧の受け入れを保持し、第3ローカルソース補助電圧ノード及び第4ローカルソース補助電圧ノードはシステム接地電圧、第1ソース補助電圧又は第2ソース補助電圧を受ける。
【0029】
本発明の実施形態において、SRAMセルがディープN型ウェルに位置する時、第1ローカルソース補助電圧ノードと第3ローカルソース補助電圧ノードは、相互に結合するとともに、システム接地電圧、第1ソース補助電圧又は第2ソース補助電圧を受け、第2ローカルソース補助電圧ノードと第4ローカルソース補助電圧ノードは、相互に結合するとともに、システム接地電圧、第1ソース補助電圧又は第2ソース補助電圧を受ける。
【0030】
本発明の実施形態において、ソース補助電圧発生回路は第1補助電圧発生サブ回路及び第2補助電圧発生サブ回路を含む。第1補助電圧発生サブ回路は、第1ローカルソース補助電圧ノード及び第3ローカルソース補助電圧ノードに結合するとともに、第1ローカルソース補助電圧ノード及び第3ローカルソース補助電圧ノードに補助電圧を提供する。第2補助電圧発生サブ回路は、第2ローカルソース補助電圧ノード及び第4ローカルソース補助電圧ノードに結合するとともに、第2ローカルソース補助電圧ノード及び第4ローカルソース補助電圧ノードに補助電圧を提供する。
【0031】
本発明の実施形態において、ワード線補助電圧発生回路は第1ワード線補助電圧発生サブ回路及び第2ワード線補助電圧発生サブ回路を含む。第1ワード線補助電圧発生サブ回路は、第1ローカルワード線補助電圧ノードに結合するとともに、第1ローカルワード線補助電圧ノードに補助電圧を提供する。第2ワード線補助電圧発生サブ回路は、第2ローカルワード線補助電圧ノードに結合するとともに、第2ローカルワード線補助電圧ノードに補助電圧を提供する。
【0032】
本発明の実施形態において、電源供給補助電圧発生回路は、待機制御信号並びに書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を受信する時、抵抗経路を提供する。
【0033】
本発明の実施形態において、ソース補助電圧発生回路は、待機制御信号、第1保持モード制御信号及び第2保持モード制御信号を受信する時、抵抗経路を提供する。
【0034】
本発明の実施形態において、ワード線補助電圧発生回路は、ワード線駆動抑制制御信号、第1デコードワード線信号及び第2デコードワード線信号を受信する時、抵抗経路を提供する。
【0035】
本発明の実施形態において、電源供給補助電圧発生回路は、1つ又は複数のトランジスターを備えることにより、接地電圧に対応して抵抗経路を提供する。
【0036】
本発明の実施形態において、ソース補助電圧発生回路は、1つ又は複数のトランジスターを備えることにより、接地電圧に対応して抵抗経路を提供する。
【0037】
本発明の実施形態において、ワード線補助電圧発生回路は、1つ又は複数のトランジスターを備えることにより、接地電圧に対応して抵抗経路を提供する。
【0038】
本発明の実施形態において、SRAMセルはICチップ中に設置され、電源供給補助電圧発生回路、ソース補助電圧発生回路及びワード線補助電圧発生回路はICチップの外部に設置される。
【0039】
本発明の記憶装置の操作方法は次のステップを含む。
(1)システム電源供給電圧を受けるステップ。
(2)システム接地電圧を受けるステップ。
(3)待機制御信号並びに書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を受信するとともに、書き込みモード若しくはディープスリープモード中に書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を利用して第1ローカル電源供給補助電圧ノード、第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び第3ローカル電源供給補助電圧ノードで第2電源供給補助電圧を発生させるステップ。
(4)読み出しモード又は保持モード中に、第1ローカル電源供給補助電圧ノードでシステム電源供給電圧を発生させるとともに、待機制御信号並びに書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を利用して第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び第3ローカル電源供給補助電圧ノードでシステム電源供給電圧を発生させるステップ。
(5)待機制御信号、第1保持モード制御信号及び第2保持モード制御信号を受信し、待機モード中に待機制御信号を利用して第1ローカルソース補助電圧ノード、第2ローカルソース補助電圧ノード、第3ローカルソース補助電圧ノード及び第4ローカルソース補助電圧ノードで第1ソース補助電圧を発生させるステップ。
(6)保持モード中に、第1保持モード制御信号を利用して第1ローカルソース補助電圧ノード及び第3ローカルソース補助電圧ノードで第2ソース補助電圧を発生させるとともに、第2保持モード制御信号を利用して第2ローカルソース補助電圧ノード及び第4ローカルソース補助電圧ノードで第2ソース補助電圧を発生させるステップ。
(7)読み出し又は書き込みモード中に、第1ローカルソース補助電圧ノード及び第2ローカルソース補助電圧ノードでシステム接地電圧を発生させ、かつ待機制御信号及び第1保持モード制御信号を利用して第3ローカルソース補助電圧ノードでシステム接地電圧を発生させるとともに、待機制御信号及び第2保持モード制御信号を利用して第4ローカルソース補助電圧ノードでシステム接地電圧を発生させるステップ。
(8)ワード線駆動抑制制御信号、第1デコードワード線信号及び第2デコードワード線信号を受信するとともに、書き込みモードにおいてワード線駆動抑制制御信号を利用して第1ローカルワード線補助電圧ノードで第1ワード線補助電圧を発生させ、あるいは第1デコードワード線信号を利用して第1ローカルワード線補助電圧ノードで第2ワード線補助電圧を発生させるステップ。
(9)書き込みモードにおいてワード線駆動抑制制御信号を利用して第2ローカルワード線補助電圧ノードで第1ワード線補助電圧を発生させ、あるいは第2デコードワード線信号を利用して第2ローカルワード線補助電圧ノードで第2ワード線補助電圧を発生させるステップ。
(10)保持モード又は待機モード中に、ワード線駆動抑制制御信号及び第1デコードワード線信号を利用して第1ローカルワード線補助電圧ノードでシステム接地電圧を発生させるとともに、ワード線駆動抑制制御信号及び第2デコードワード線信号を利用して第2ローカルワード線補助電圧ノードでシステム接地電圧を発生させるステップ。
【0040】
本発明の他の記憶装置は、第1トランジスター、第2トランジスター、メモリーアレイ、電源供給補助電圧発生回路、ソース補助電圧発生回路及びワード線補助電圧発生回路を備える。第1トランジスターはシステム電源供給電圧を受けるのに用いられる。第2トランジスターはシステム接地電圧を受けるのに用いられる。メモリーアレイは第1トランジスター及び第2トランジスターに結合する。メモリーアレイは複数のSRAMセルを含み、各SRAMセルは第1ローカル電源供給補助電圧ノード、第2ローカル電源供給補助電圧ノード、第3ローカル電源供給補助電圧ノード、第1ローカルソース補助電圧ノード、第2ローカルソース補助電圧ノード、第3ローカルソース補助電圧ノード、第4ローカルソース補助電圧ノード、第1ローカルワード線補助電圧ノード及び第2ローカルワード線補助電圧ノードを有する。ここで、第1ローカル電源供給補助電圧ノード、第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び第三ローカル電源供給補助電圧ノードはシステム電源供給電圧、第1電源供給補助電圧又は第2電源供給補助電圧を受け、第1電源供給補助電圧及び第2電源供給補助電圧はいずれもシステム電源供給電圧より小さくかつシステム接地電圧より大きい。ここで、第1ローカルソース補助電圧ノード、第2ローカルソース補助電圧ノード、第3ローカルソース補助電圧ノード及び第4ローカルソース補助電圧ノードはシステム接地電圧、第1ソース補助電圧又は第2ソース補助電圧を受け、第1ソース補助電圧及び第2ソース補助電圧はいずれもシステム接地電圧より大きくかつシステム電源供給電圧より小さい。ここで、第1ローカルワード線補助電圧ノード及び第2ローカルワード線補助電圧ノードはシステム接地電圧、第1ワード線補助電圧又は第2ワード線補助電圧を受け、第1ワード線補助電圧はシステム電源供給電圧と等しく、第2ワード線補助電圧はシステム接地電圧より大きくかつシステム電源供給電圧より小さい。電源供給補助電圧発生回路は第1ローカル電源供給補助電圧ノード、第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び第3ローカル電源供給補助電圧ノードに結合する。ここで、電源供給補助電圧発生回路は待機制御信号並びに書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を受信する。そして、電源供給補助電圧発生回路は書き込みモード若しくはディープスリープモード中に、書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を利用して第1ローカル電源供給補助電圧ノード、第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び第3ローカル電源供給補助電圧ノードで第2電源供給補助電圧を発生させる。さらに、電源供給補助電圧発生回路は待機制御信号並びに書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を利用して読み出しモード又は保持モード中に、第1ローカル電源供給補助電圧ノードでシステム電源供給電圧を発生させるとともに、待機制御信号並びに書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号を利用して第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び第3ローカル電源供給補助電圧ノードでシステム電源供給電圧を発生させる。ソース補助電圧発生回路は第1ローカルソース補助電圧ノード、第2ローカルソース補助電圧ノード、第3ローカルソース補助電圧ノード及び第4ローカルソース補助電圧ノードに結合する。ここで、ソース補助電圧発生回路は待機制御信号、第1保持モード制御信号及び第2保持モード制御信号を受信する。そして、ソース補助電圧発生回路は待機モード中に、待機制御信号を利用して第1ローカルソース補助電圧ノード、第2ローカルソース補助電圧ノード、第3ローカルソース補助電圧ノード及び第4ローカルソース補助電圧ノードで第1ソース補助電圧を発生させる。さらに、ソース補助電圧発生回路は保持モード中に、第1保持モード制御信号を利用して第1ローカルソース補助電圧ノード及び第3ローカルソース補助電圧ノードで第2ソース補助電圧を発生させるとともに、第2保持モード制御信号を利用して第2ローカルソース補助電圧ノード及び第4ローカルソース補助電圧ノードで第2ソース補助電圧を発生させる。また、ソース補助電圧発生回路は読み出し又は書き込みモード中に、第1ローカルソース補助電圧ノード及び第2ローカルソース補助電圧ノードでシステム接地電圧を発生させ、かつ待機制御信号及び第1保持モード制御信号を利用して第3ローカルソース補助電圧ノードでシステム接地電圧を発生させるとともに、待機制御信号及び第2保持モード制御信号を利用して第4ローカルソース補助電圧ノードでシステム接地電圧を発生させる。ワード線補助電圧発生回路は第1ローカルワード線補助電圧ノード及び第2ローカルワード線補助電圧ノードに結合する。ここで、ワード線補助電圧発生回路はワード線駆動抑制制御信号、第1デコードワード線信号及び第2デコードワード線信号を受信する。そして、ワード線補助電圧発生回路は書き込みモードにおいてワード線駆動抑制制御信号を利用して第1ローカルワード線補助電圧ノードで第1ワード線補助電圧を発生させ、あるいは第1デコードワード線信号を利用して第1ローカルワード線補助電圧ノードで第2ワード線補助電圧を発生させる。さらに、ワード線補助電圧発生回路は書き込みモードにおいてワード線駆動抑制制御信号を利用して第2ローカルワード線補助電圧ノードで第1ワード線補助電圧を発生させ、あるいは第2デコードワード線信号を利用して第2ローカルワード線補助電圧ノードで第2ワード線補助電圧を発生させる。また、ワード線補助電圧発生回路は保持モード又は待機モード中に、ワード線駆動抑制制御信号及び第1デコードワード線信号を利用して第1ローカルワード線補助電圧ノードでシステム接地電圧を発生させるとともに、ワード線駆動抑制制御信号及び第2デコードワード線信号を利用して第2ローカルワード線補助電圧ノードでシステム接地電圧を発生させる。
【発明の効果】
【0041】
本発明は、電源供給補助電圧発生回路、ソース補助電圧発生回路及びワード線補助電圧発生回路をSRAMセルの外部に設置するのに有利であるため、SRAMセルのチップ面積を増大する必要がない。応用次第では、源供給補助電圧発生回路、ソース補助電圧発生回路及びワード線補助電圧発生回路をSRAMセルアレイに集積でき、あるいはその外部で代替できる。したがって、SRAMセルアレイのサイズが応用に必要な大きさまで増大することを避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】従来の6Tセルの回路を示す図である。
図2】従来の6Tセルが書き込み補助回路に接続する回路を示す図である。
図3】従来のデュアル スプリット 制御(DSC)6Tセルの回路を示す図である。
図4a】本発明の記憶装置の第1実施形態における回路を示す図である。
図4b】本発明の記憶装置の第2実施形態における回路を示す図である。
図4c】本発明の記憶装置の第3実施形態における回路を示す図である。
図4d】本発明の記憶装置の第4実施形態における回路を示す図である。
図5】本発明に係るGSC 6Tメモリーセルの保持モード及び読み出しモードの各電圧波形図である。
図6】本発明に係るGSC 6Tメモリーセルの保持モード及び書き込みモードの各電圧波形図である。
図7】本発明に係るGSC 6Tメモリーセルの保持モード及び待機モードの各電圧波形図である。
図8】本発明に係るGSC 6Tメモリーセルの保持モード及びもう1つの待機モードの各電圧波形図である。
図9】本発明に係るGSC 6Tメモリーセルの保持モード及びさらにもう1つの待機モードの各電圧波形図である。
図10】本発明の記憶装置の第5実施形態における回路を示す図である。
図11】本発明に係る差動6Tメモリーセルの保持モード、読み出しモード、書き込みモード及び待機モードの各電圧波形図である。
図12a】本発明に係る電源供給補助電圧発生回路の実施形態における回路を示す図である。
図12b】本発明に係るソース補助電圧発生回路の実施形態における回路を示す図である。
図12c】本発明に係るワード線補助電圧発生回路の実施形態における回路を示す図である。
図13】本発明に係るGSC 6Tメモリーセルの保持モード、書き込みモード、読み出しモード及び待機モードの各電圧波形図である。
図14】本発明の記憶装置の第6実施形態における回路を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
本発明の構造的特徴および達成される効果のさらなる理解と認識のため、添付の図面と併せて好ましい実施形態について以下に詳細を説明する。
図面及び明細書においては、可能な限り、同じ符号で同一又は同様の部材を示す。図面においては、簡潔性及び利便性のため、形状及び厚さが拡大表示されることがある。特に図中で表示されていない、あるいは明細書に記載されていない素子は、当業者が知る形態であることが理解できる。当業者は本発明の内容に基づいて様々な変更や修正を行うことができる。
【0044】
1つの素子が『・・・上にある』と記述されている場合、一般的には当該素子が直接その他の素子上にあることを指し、その他素子が両者の中間に存在するという場合もある。それに反し、1つの素子が『直接』別の素子にあるという記述の場合、その他素子は両者の中間に存在することはできない。本文で用いられる『及び/又は』は列挙された関連項目中の1つ又は複数のいかなる組み合わせも含む。
【0045】
以下の文中における“一つの実施形態”又は“一実施形態”という記述は少なくとも1つの実施形態内において関連する特定の素子、構造又は特徴のことを指す。したがって、以下の文中において多くの箇所にある“一つの実施形態”又は“一実施形態”といった複数の記述は同一実施形態に対するものではない。さらに、1つ又は複数の実施形態における特定の部材、構造及び特徴は適切な方式に基づいて組み合わせることができる。
【0046】
略式表記“A/B”はA又はBを意味する。本発明の目的に基づき、略式表記“A及び/又はB”は“(A)、(B)又は(A及びB)を意味する。本発明の目的のため、略式表記“A、B及びCのうち少なくとも1つ”は(A)、(B)、(C)、(A及びB)、(A及びC)、(B及びC)又は(A、B及びC)を意味する。本発明の目的のため、略式表記“(A)B”は“(B)又は(AB)”を意味し、Aは選択可能な要素である。
【0047】
チップ、ダイ、集積回路、単結晶装置、半導体装置及びマイクロ電子素子はマイクロ電子分野において互換使用されることがよくある。本分野で一般的に理解されるように、本発明は上述の内容全てに適用される。
【0048】
既存技術における挑戦に鑑みて、本発明は、読み、書き、保持及び待機の補助を利用することにより、読み出しの安定性を高め、書き込みマージンを増加させ、保持マージンを維持し、保持及び待機のリーク電流を低減し、かつ/あるいは同時に作業速度を向上する、低電圧小消費電力の記憶装置の設計を提案する。
本発明の記憶装置は、保持モードにおいてアクセスしていない行のメモリーセルに用いられる有効電源電圧を低下させ、アクティブモードにおいてアクセスするメモリーセルに用いられる有効電源電圧を上昇させ、さらに、待機モードにおける全てのSRAMセルの有効電源電圧を低下させる。待機モードは安定性とノイズマージンを実現する以外に、フルタイム(アクティブ及び待機)の消費電力の低減を実現することもできる解決方法である。有効電源電圧の定義は、メモリーセルの局部電源電圧と局部ソース電圧の間の電圧差である。
【0049】
中でもSRAMセルが受ける読み、書き、保持及び待機の補助電圧に関する実施形態では、SRAMセルは両側差動6Tメモリーセル又はGSC 6Tメモリーセルであってもよい。差動6Tメモリーセルは1本の電源線、1本のソース電圧線、1本のワード線及び1組の差動ビット線を有する。GSC 6Tメモリーセルは3本のローカル制御電源線、4本のローカル制御ソース電圧線、2本のローカル制御ワード線及び2本のアクセスビット線を有する。
【0050】
様々な実施形態によれば、SRAMセルは第1ローカル電源供給補助電圧ノード、第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び第3ローカル電源供給補助電圧ノードを備える。第1ローカル電源供給補助電圧ノードは電源供給補助電圧VDDaを受けるのに用いられ、第2ローカル電源供給補助電圧ノードは電源供給補助電圧VDDa1を受けるのに用いられ、第3ローカル電源供給補助電圧ノードは電源供給補助電圧VDDa2を受けるのに用いられる。第1ローカル電源供給補助電圧ノード、第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び第3ローカル電源供給補助電圧ノードは電源供給補助電圧発生回路に結合し、電源供給補助電圧発生回路は電源供給補助電圧VDDa、VDDa1及びVDDa2を発生させるのに用いられる。
SRAMセルはさらに第1ローカルソース補助電圧ノード、第2ローカルソース補助電圧ノード、第3ローカルソース補助電圧ノード及び第4ローカルソース補助電圧ノードを備え、第1ローカルソース補助電圧ノードはソース補助電圧VSSaaを受けるのに用いられ、第2ローカルソース補助電圧ノードはソース補助電圧VSSabを受けるのに用いられ、第3ローカルソース補助電圧ノードはソース補助電圧VSSa1を受けるのに用いられ、第4ローカルソース補助電圧ノードはソース補助電圧VSSa2を受けるのに用いられる。第1ローカルソース補助電圧ノード、第2ローカルソース補助電圧ノード、第3ローカルソース補助電圧ノード及び第4ローカルソース補助電圧ノードはいずれもソース補助電圧発生回路に結合する。ソース補助電圧発生回路はソース補助電圧VSSaa、VSSab、VSSa1及びVSSa2を発生させるのに用いられる。
様々な実施形態によれば、SRAMセルはさらに第1ローカルワード線補助電圧ノード及び第2ローカルワード線補助電圧ノードを備える。第1ローカルワード線補助電圧ノードは第1ワード線WL1のワード線補助電圧を受けるのに用いられ、第2ローカルワード線補助電圧ノードは第2ワード線WL2のワード線補助電圧を受けるのに用いられる。第1ローカルワード線補助電圧ノード及び第2ローカルワード線補助電圧ノードはいずれもワード線補助電圧発生回路に結合し、ワード線補助電圧発生回路は第1ワード線WL1及び第2ワード線WL2のワード線補助電圧を発生させるのに用いられる。
電源供給補助電圧VDDa、VDDa1及びVDDa2は実質的に電源供給によるシステム電源供給電圧VDDと同じ又はそれ以下であってもよく、かつシステム接地電圧VSSと同じ又はそれ以上であってもよい。ソース補助電圧VSSaa、VSSab、VSSa1及びVSSa2は実質的にシステム接地電圧VSSと同じ又はそれ以上であってもよく、かつ実質的に電源供給によるシステム電源供給電圧VDDと同じ又はそれ以下であってもよい。保持及び待機モードにおいて、正常時は第1ワード線WL1及び第2ワード線WL2のワード線補助電圧はシステム接地電圧VSSに等しい。また、第1ワード線WL1及び第2ワード線WL2のワード線補助電圧はシステム電源供給電圧VDDよりも小さくてもよく、かつシステム接地電圧VSSより大きくてもよい。電源供給補助電圧VDDa、VDDa1、VDDa2、ソース補助電圧VSSaa、VSSab、VSSa1、VSSa2、第1ワード線WL1及び第2ワード線WL2のワード線補助電圧はSRAMセルの1つ又は複数のトランジスターに提供される。システム電源供給電圧VDDは様々な応用に適した正の供給電圧とすることが可能だが、負の電圧又は接地電圧を排除する必要がある。
【0051】
第1ローカル電源供給補助電圧ノードはSRAMセルの2つのプルアップPチャネルMOSFETのベースであり、第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び第3ローカル電源供給補助電圧ノードはそれぞれ2つのプルアップPチャネルMOSFETのソースである。第1ローカルソース補助電圧ノード及び第2ローカルソース補助電圧ノードはそれぞれSRAMセルの2つのプルダウンNチャネルMOSFETのベースであり、第3ローカルソース補助電圧ノード及び第4ローカルソース補助電圧ノードは2つのプルダウンNチャネルMOSFETのソースである。
【0052】
いくつかの実施形態において、電源供給補助電圧VDDa1/VDDa2又はVDDa/VDDa1/VDDa2はVDDより小さく、VDDa1/VDDa2又はVDDa/VDDa1/VDDa2は書き込み操作の書き込みマージンを増加できるとともに、保持モード及び待機モードにおけるリーク電流を低減できる。
いくつかの実施形態において、電源供給補助電圧VDDa1/VDDa2又はVDDa/VDDa1/VDDa2はVDDより小さく、書き込み補助に用いられるVDDa/VDDa1/VDDa2の数値は保持又は待機補助に用いられるVDDa/VDDa1/VDDa2の数値と異なってもよい。
いくつかの実施例において、ソース補助電圧VSSa1/VSSa2又はVSSaa/VSSab/VSSa1/VSSa2はVSSより大きく、VSSa1/VSSa2又はVSSaa/VSSab/VSSa1/VSSa2はGSC 6Tメモリーセルの読み出し操作における読み出し安定性を高められ、かつ差動6T又はGSC 6Tメモリーセルの保持又は待機(又はパワーダウン)操作におけるリーク電流を低減できる。
いくつかの実施例において、ソース補助電圧VSSa1/VSSa2又はVSSaa/VSSab/VSSa1/VSSa2はVSSより大きく、読み出し補助に用いられるVSSaa/VSSab/VSSa1/VSSa2の数値は保持又は待機補助に用いられる数値と異なる可能性がある。電源供給補助電圧VDDa1/VDDa2又はVDDa/VDDa1/VDDa2はVDDより小さく、かつソース補助電圧VSSa1/VSSa2又はVSSaa/VSSab/VSSa1/VSSa2はVSSより大きく、VDDa1/VDDa2又はVDDa/VDDa1/VDDa2と、VSSa1/VSSa2又はVSSaa/VSSab/VSSa1/VSSa2は、GSC 6Tメモリーセルの書き込み補助に共に用いることができ、保持又は待機補助操作中の差動6T又はGSC 6Tメモリーセルに単独又は共に用いることもできる。VDDa1/VDDa2又はVDDa/VDDa1/VDDa2と、VSSa1/VSSa2又はVSSaa/VSSab/VSSa1/VSSa2は、差動6T又はGSC 6Tメモリーセルの保持又は待機補助における実施形態で共に用いられる。VDDa/VDDa1/VDDa2の数値は、VDDa1/VDDa2又はVDDa/VDDa1/VDDa2の単独保持及び単独待機の補助時におけるVDDa/VDDa1/VDDa2とは異なる可能性がある。VDDa1/VDDa2又はVDDa/VDDa1/VDDa2と、VSSa1/VSSa2又はVSSaa/VSSab/VSSa1/VSSa2が差動6T又はGSC 6Tメモリーセルの保持又は待機補助における実施形態で共に用いられ、VSSaa/VSSab/VSSa1/VSSa2の数値は、VSSa1/VSSa2又はVSSaa/VSSab/VSSa1/VSSa2の単独保持及び単独待機の補助時におけるVSSaa/VSSab/VSSa1/VSSa2とは異なる可能性がある。
様々な実施形態によれば、第1ワード線WL1及び第2ワード線WL2のワード線補助電圧は基本的にはVDDに等しくてもよく、GSC 6Tメモリーセルの読み出し又は書き込み操作を実行するのに用いられる。
様々な実施形態によれば、第1ワード線WL1及び第2ワード線WLのワード線補助電圧は保持及び待機モードにおいて通常はVSSに等しいが、VDDよりも小さい電圧でもよく、差動6Tメモリーセルの読み出し又は書き込み操作を実行するのに用いられる。
【0053】
図4aに示すように、応用次第では、記憶装置は、同期又は非同期のSRAMであってもよい。つまり、記憶装置はシステムクロックパルスに対し同期又は非同期が可能である。
記憶装置はSRAMセル40、電源供給補助電圧発生回路41、ソース補助電圧発生回路42及びワード線補助電圧発生回路43を備える。
電源供給補助電圧発生回路41の入力端はVDDを受け、ソース補助電圧発生回路42の入力端はVSSを受ける。電源供給補助電圧発生回路41はVDDをSRAMセル40に出力でき、あるいは入力端に合わせてVDDをSRAMセル40に提供できる。ソース補助電圧発生回路42はVSSをSRAMセル40に出力でき、あるいは入力端に合わせてVSSをSRAMセル40に提供できる。SRAMセル40が両側差動6Tメモリーセルとして配置されたとき、第1ワード線WL1及び第2ワード線WL2は単一ワード線WLと見なすことができる。また、電源供給補助電圧発生回路41が提供するVDDaはVDDに等しい。差動6Tメモリーセルにおいて、VSSaa、VSSab、VSSa1及びVSSa2は通常VSSに等しい。従来の差動6Tメモリーセルの操作については、説明が本発明の理解に役立つ場合を除き、本文中では詳細に説明しない。SRAMセル40がGSC 6Tメモリーセルとして配置されるとき、第1ワード線WL1の第1ワード線補助電圧及び第2ワード線WL2の第2ワード線補助電圧、電源供給補助電圧VDDa、VDDa1及びVDDa2、並びにソース補助電圧VSSaa、VSSab、VSSa1及びVSSa2を受けることができる。
【0054】
様々な実施形態によれば、電源供給補助電圧発生回路41は、電源供給補助電圧VDDa、VDDa1及びVDDa2をそれぞれ第1ローカル電源供給補助電圧ノード、第2ローカル電源供給補助電圧ノード及び第3ローカル電源供給補助電圧ノードに提供するよう配置されることが可能である。
様々な実施形態によれば、ソース補助電圧発生回路42は、ソース補助電圧VSSaa、VSSab、VSSa1及びVSSa2をそれぞれ第1ローカルソース補助電圧ノード、第2ローカルソース補助電圧ノード、第3ローカルソース補助電圧ノード及び第4ローカルソース補助電圧ノードに提供するよう配置されることが可能である。
様々な実施形態によれば、ワード線補助電圧発生回路43は、第1ワード線補助電圧又は第2ワード線補助電圧をそれぞれ第1ローカルワード線補助電圧ノード及び第2ローカルワード線補助電圧ノードに提供するよう配置されることが可能である。
【0055】
電源供給補助電圧、ソース補助電圧及びワード線補助電圧は少なくとも一部をSRAMセル40の状態により決定できる。例えば、SRAMセル40は、時には読み出しモード、書き込みモード、保持モード、rHSを考慮した保持モード及びwHSを考慮した保持モード、又はパワーダウンモードにすることができる。保持モードに関して、いくつかのその他メモリーセルが読み出し、書き込み又は保持モードにあるとき、保持モードは通常アクセスしていないメモリーセルのデータ保持モードを指すことができる。rHSを考慮した保持モードに関して、このような状態は通常ワード線の電圧がプルアップされたメモリーセルを有するデータ保持モードを指すことができる。しかし、実際保持したい保存データは変わらない。wHSを考慮した保持モードに関しては、このような状態は通常アクセスしていないメモリーセルのデータ保持モードを指すことができ、かつこのメモリーセル上には書き込み補助電圧及び/又は読み出し若しくは書き込み操作の干渉を受けるビット線電圧が印加される。パワーダウンモードに関して、このような状態は通常記憶装置中全てのメモリーセルの低電力消費のデータ保留モードを指すことができる。パワーダウンモードは待機モードを指すことができる。
【0056】
様々な実施形態によれば、本発明に基づく記憶装置は集積回路により製造でき、特に、CMOS製造工程又は簡単なCMOS製造工程により製造できる。CMOS製造工程では同時にPチャネルMOSFET及びNチャネルMOSFETを製造できる。CMOS製造工程はP型基板上で開始するとともに、以下の製造工程ステップでディープNウェル(N-Well)を形成する。このようなCMOS製造工程はディープNウェルCMOS製造工程と呼ばれる。ディープNウェルCMOS製造工程により、Pウェル(P-Well)を埋め込んでNチャネルMOSFETを製造するとともに、Nウェル(N-Well)を埋め込んでPチャネルMOSFETを製造することもできる。このようなディープNウェルCMOS製造工程により、NチャネルMOSFETを異なるグループに分けて分離したPウェル中に製造でき、かつPチャネルMOSFETを異なるグループに分けて分離したNウェル中に製造できる。一般的には、各NチャネルMOSFETは独立したベース、独立したドレイン、独立したゲート及び独立したソースを有することができ、かつ各PチャネルMOSFETも独立したベース、独立したドレイン、独立したゲート及び独立したソースを有することができる。PチャネルMOSFETであろうと、NチャネルMOSFETであろうと、補助電圧は独立してソース及びベースに印加できる。
【0057】
CMOS製造工程は、後続のNウェル処理ステップを行わない状況下においてP型基板上で開始することもできる。このようなCMOS製造工程はNウェルCMOS製造工程と呼ばれる。NウェルCMOS製造工程により、全てのNチャネルMOSFETは1つの共通のP型基板上に位置するため、これらは共通のベースを有し、かつ異なるソースを有することができる。通常は共通のベースはシステム接地電圧VSSを提供する。NウェルCMOS製造工程により、Nウェルを埋め込んでPチャネルMOSFETを製造できる。一般的な意味では、各PチャネルMOSFETは独立したベース、独立したドレイン、独立したゲート及び独立したソースを有することができる。
図4bはNウェルCMOS製造工程により製造されたSRAMセルを示すもう1つの図である。
図4cはNウェルCMOS製造工程により製造されたSRAMセルを示すさらに別の図であり、図4aと比較すると、VDDa1及びVDDa2はVDDaに等しい。
図4dはディープNウェルCMOS製造工程により製造されたSRAMセルを示すまた別の図であり、図4aと比較すると、VDDa1及びVDDa2はVDDaに等しく、図4cと比較すると、VSSが省略されるとともに、VSSa1及びVSSa2がプルダウントランジスター424、426のソース及びベースに提供される。
一般性を失わないという前提の下、主に図4cを参照しながら実施形態について以下に説明する。
【0058】
図5は、図4中のGSC 6Tセルを使用する記憶装置の様々な実施形態における保持及び読み出し操作を例示するタイミングチャートである。
様々な実施形態によれば、保持モード期間において、ローカル電源供給補助電圧ノード442の電源供給補助電圧VDDaは、基本的にVDDに等しい電圧でもよい。保持モード期間において、ソース補助電圧発生回路42から第3ローカルソース補助電圧ノード454に提供されるソース補助電圧VSSa1及び第4ローカルソース補助電圧ノード456に提供されるソース補助電圧VSSa2は、VSSよりΔV1だけ高い電圧であってもよい。ΔV1の影響により、保持モードにおけるSRAMセルの有効電源電圧はVD-ΔV1に等しいのであって、VDDに等しいのではなく、プルダウントランジスター424、426のベースとソースの間には負のベースバイアス効果が存在する。VSSa1/VSSa2がVSSに等しい従来の操作条件と比べ、保持補助方式を有するSRAMセルのリーク電流条件の方がより低くなる。
【0059】
読み出し操作の前、ビット線BL及びBLBの電圧はプルアップ(又はあらかじめ高電圧になるまで充電)できる。その後、第1ワード線WL1はプルアップされて高電圧になり、かつVSSa1はVSSまでプルダウンされて読み出し操作を開始する。アクセストランジスター416はオンになり、ノードQに保存された値はBLに伝送される。例えば、ノードQがロジック1を保持し、かつノードQBはロジック0を保持する場合は、BLはあらかじめ充電された高電圧状態を保持できる。ノードQがロジック0を保持し、かつノードQBがロジック1を保持する場合、BLはアクセストランジスター416及びプルダウントランジスター424を通じてロジック0まで放電することができる。
様々な実施形態によれば、読み出しモードにおいて、ワード線補助電圧発生回路43により第1ワード線WL1に提供される補助電圧は、基本的にVDDと同等の電圧であってよく、ワード線補助電圧発生回路43により第2ワード線WL2に提供される補助電圧は、基本的にVSSと同等の電圧であってもよい。
様々な実施形態によれば、読み出しモード期間において、ソース補助電圧発生回路42により第3ローカルソース補助電圧ノード454に提供されるソース補助電圧VSSa1は、基本的にVSSに等しい電圧であってもよく、かつ第4ローカルソース補助電圧ノード456に提供されるソース補助電圧VSSa2は、VSSと比べてΔV1だけ高い電圧であってもよい。単側読み出し操作(single-sided Read operation)について、VSSa1はVSSとして設定されて保存データの信号強度を増強し、VSSa2はVSSよりΔV1だけ高く設定され、インバーター414からインバーター412までの干渉を弱める。したがって、GSC 6Tメモリーセルはより高い読み出し安定性とより高い読み出しスタティック ノイズ マージンを有する。
【0060】
1つのメモリーセルを読み出しモードにあってアクセスされるメモリーセルと同一行中に置くが、実際は保存されたデータを残したい場合、当該メモリーセルはrHSという問題に直面する。このようなrHSメモリーセルについて、そのVDDaはVDDに等しく、VSSa1はVSSに等しく、かつ、VSSa2はVSSよりΔV1だけ高い。したがって、rHSメモリーセルと、読み出しモードにあるメモリーセルは、同じ操作条件に直面し、かつ同じ安定性を有する。1つのメモリーセルを読み出しモードにあってアクセスされるメモリーセルと同一列中に置く場合、ワード線の電圧はプルアップされていないため、そのセルは実際保持モードになる。
様々な実施形態によれば、そのメモリーセルは保持モードにあり、かつ読み出しモードにあってアクセスされるメモリーセルと同一列中に置かれ、そのVDDaはVDDに等しく、かつVSSa1及びVSSa2はVSSよりΔV1だけ高い。したがって、このようなメモリーセルは高い保持ノイズマージンを有する。
1つのメモリーセルを読み出しモードにあってアクセスされるメモリーセルと同一列又は同一行中に置かない場合、ワード線の電圧をプルアップしておらず、かつビット線はあらかじめ充電された状態を保持しているため、このメモリーセルは穏やかな保持モードになる。したがって、このようなメモリーセルは高い保持ノイズマージンを有する。
【0061】
図6は、GSC 6Tメモリーセルを使用した記憶装置の様々な実施形態における保持及び書き込み操作を例示するタイミングチャートである。
保持モードの詳細については既に説明したとおりである。
書き込み操作の前に、書き込みたいデータに基づいてBL又はBLBの電圧をVSSまでプルダウンする。書き込み操作の1つ目の半周期期間において、VSSa1はVSSまでプルダウンされ、かつ第1ワード線WL1はプルアップされて高電圧になる。アクセストランジスター416はオンになった後、VDDaを低下させることによりBL上の値をノードQに書き込むことができる。例えば、ノードQがロジック1の値を保持し、かつBLの電圧があらかじめVSSまでプルダウンされる場合、より低いVDDaを利用してアクセストランジスター416を通じてノードQをロジック0まで放電することができ、これは駆動トランジスター420の駆動能力を弱める。
様々な実施形態によれば、書き込みモード期間において、電源供給補助電圧発生回路41によりローカル電源供給補助電圧ノード442に提供される電源供給補助電圧VDDaはVDDよりΔV2だけ低くなってもよい。
様々な実施形態によれば、書き込みモードの前半周期(インターバル)期間において、ソース補助電圧発生回路42から第3ローカルソース補助電圧ノード454に提供されるソース補助電圧VSSa1は基本的にVSSに等しくなるよう設定され、かつソース補助電圧発生回路42から第4ローカルソース補助電圧ノード456に提供されるソース補助電圧VSSa2はVSSよりΔV1だけ高くてもよい。
様々な実施形態によれば、書き込みモードの1つ目の半周期(インターバル)期間において、ワード線補助電圧発生回路43から第1ワード線WL1に提供される電圧は、基本的にVDDに等しくてもよく、かつワード線補助電圧発生回路43から第2ワード線WL2に提供される電圧は基本的にVSSに等しくてもよい。ノードQがロジック値を保持し、かつノードQBがロジック値を保持する場合、VSSa2について高くなったΔV1も駆動トランジスター420の駆動能力を弱め、これによりシングルエンドの書き込み操作の書き込みマージンが増加する。一方、ノードQがロジック値を保持し、かつノードQBがロジック値を保持する場合、単側操作条件と読み出しモードの条件は同じであり、かつ優れた読み出し安定性を有し、SRAMセル40はもう1つの半周期に書き込み操作を完了させる必要がある。
【0062】
書き込みモードの2つ目の半周期(インターバル)内において、VSSa1は、VSSとの位相差ΔV1まで次第にプルアップされ、VSSa2はVSSまでプルダウンされる。同時に、書き込みモードの2つ目の半周期期間において、第1ワード線WL1の電圧はVSSまでプルダウンされ、かつ第2ワード線WL2の電圧はプルアップされる。アクセストランジスター418はオンになった後、VDDaの低下現象のため、BLB上の値をノードQBに書き込むことができる。例えば、ノードQBがロジック1の値を保持し、かつBLBの電圧がVSSまでプルダウンされた場合、より低いVDDaを利用し、アクセストランジスター418を通じてノードQBをロジック0まで放電でき、これは駆動トランジスター422の駆動能力を弱める。
様々な実施形態によれば、書き込みモードの2つ目の半周期(インターバル)期間において、ソース補助電圧発生回路42から第4ローカルソース補助電圧ノード456に提供されるソース補助電圧VSSa2は、基本的にVSSに等しくなるよう設定され、かつソース補助電圧発生回路42から第3ローカルソース補助電圧ノード454に提供されるソース補助電圧VSSa1はVSSよりΔV1だけ高くてもよい。
各種実施形態によれば、書き込みモードの2つ目の半周期(インターバル)期間において、ワード線補助電圧発生回路43から第2ワード線WL2に提供される電圧は、基本的にVDDに等しくてもよく、かつワード線補助電圧発生回路43から第1ワード線WL1に提供される電圧は基本的にVSSに等しくてもよい。ノードQBがロジック値を保持し、かつノードQがロジック値を保持する場合、VSSa1の高くなったΔV1も駆動トランジスター422の駆動能力を弱め、これによりシングルエンドの書き込み操作の書き込みマージンが増加する。一方、ノードQBがロジック値を保持し、かつノードQがロジック値を保持する場合、単側書き込み操作は1つ目の半周期中において既に完了している。
【0063】
あるメモリーセルが書き込みモードにあってアクセスされるメモリーセルと同一行中に位置するが、実際は保持モードにおいて保持したい場合、当該メモリーセルは書き込みモードの前半分の周期及び後ろ半分の周期において1つのrHSという問題に直面する。このようなメモリーセルについて、そのVDDaはVDDに等しい。同時に、1つ目の半周期においてWL1は高電圧になり、VSSa1はVSSまでプルダウンされ、2つ目の半周期においてWL2は高電圧になり、VSSa2はVSSまでプルダウンされる。このため、このメモリーセルは書き込みモードの前半分の周期及び後ろ半分の周期において半読み出し状態の保持モードになる。rHSメモリーセルと、読み出しモードにあるメモリーセルは、同じ操作条件に直面するため、両者は同じ読み出し安定性を有する。
1つのメモリーセルを書き込みモードにあってアクセスされるメモリーセルと同一列中に置く場合、ワード線の電圧はプルアップされていないため、そのセルは実際保持モードになる。
様々な実施形態によれば、そのメモリーセルは保持モードになり、かつ書き込みモードにあってアクセスされるメモリーセルと同一列中に位置し、電源供給補助電圧発生回路41からローカル電源供給補助電圧ノード442に提供される電源供給補助電圧VDDaは、VDDよりΔV2だけ小さい電圧として設定することができ、かつソース補助電圧発生回路42からソース補助電圧VSSa1及びVSSa2がそれぞれ第3ローカルソース補助電圧ノード454及び第4ローカルソース補助電圧ノード456に提供され、このソース補助電圧VSSa1及びVSSa2はVSSよりΔV1だけ高くてもよい。したがって、このようなメモリーセルはwHSの問題に直面するため、このようなメモリーセルはwHSメモリーセルと呼ばれる。ソース補助電圧発生回路42及び電源供給補助電圧発生回路41はそれぞれΔV1及びΔV2を選択し、これにより、このようなwHSメモリーセルは十分な保持マージンを有するようになる。
書き込みモードにおいてあるメモリーセルとアクセスされるメモリーセルを同一列又は同一行中に置かない場合、ワード線の電圧はプルアップされていないため、このメモリーセルは保持モードで保持され、ビット線はあらかじめ充電状態を保持し、かつVDDaはVDDに等しい。したがって、このようなメモリーセルは高い保持ノイズマージンを有する。
【0064】
様々な実施形態について、電源供給補助電圧発生回路41及びソース補助電圧発生回路42は、パワーダウンモード期間においてSRAMセル40のリーク電流をさらに最小化するよう配置されることができる。
図7は、保持及び待機モードにおけるGSC 6Tメモリーセルを使用した記憶装置の様々な実施形態を例示するタイミングチャートである。
保持モードの詳細については既に説明したとおりである。
様々な実施形態によれば、待機モード期間において、ワード線補助電圧発生回路43から第1ワード線WL1に提供される補助電圧と、ワード線補助電圧発生回路43から第2ワード線WL2に提供される補助電圧は、基本的にVSSに等しい電圧であってもよい。
様々な実施形態によれば、待機モードにおいて、電源供給補助電圧発生回路41からローカル電源供給補助電圧ノード442に提供される電源供給補助電圧VDDaは、VDDよりΔV3だけ小さい電圧であってもよく、かつソース補助電圧発生回路42から第3ローカルソース補助電圧ノード454及び第4ローカルソース補助電圧ノード456に提供されるソース補助電圧VSSa1及びVSSa2は、VSSよりΔV1だけ高くてもよい。電源供給補助電圧発生回路41及びソース補助電圧発生回路42を通じてそれぞれΔV3及びΔV1を選択することができるので、このような待機モードにあるメモリーセルは十分な保持マージンを有する。この時点ではΔV3及びΔV1があるので、待機モードにあるSRAMセルの有効電源電圧はVDD―ΔV3―ΔV1に等しいのであって、VDDに等しいのではなく、かつSRAMセルにあるプルダウントランジスターとプルダウントランジスターのベース及びソースの間にはより強い負のベースバイアス効果を有する。上述の待機補助機能を有するSRAMセルは非常に低いリーク電流状態になる。
【0065】
図8は、保持及び待機モードにおけるGSC 6Tユニットを使用した記憶装置の様々な実施形態を例示するもう1つのタイミングチャートである。
待機モード期間において、電源供給補助電圧発生回路41からローカル電源供給補助電圧ノード442に提供される電源供給補助電圧VDDaはVDDの電圧でもよく、かつソース補助電圧発生回路42から第3ローカルソース補助電圧ノード454、第4ローカルソース補助電圧ノード456に提供されるソース補助電圧VSSa1及びVSSa2はVSSよりΔV1だけ高くてもよい。
【0066】
図9は、保持及び待機モードにおけるGSC 6Tユニットを使用した記憶装置の様々な実施形態を例示するさらに別のタイミングチャートである。
保持モードの詳細については既に説明したとおりである。
様々な実施形態によれば、待機モード期間において、ワード線補助電圧発生回路43から第1ワード線WL1に提供される補助電圧と、ワード線補助電圧発生回路43から第2ワード線WL2に提供される補助電圧は、基本的にVSSに等しい電圧であってもよい。
様々な実施形態によれば、待機モードにおいて、電源供給補助電圧発生回路41からローカル電源供給補助電圧ノード442に提供される電源供給補助電圧VDDaは、基本的にVDDに等しくてもよく、かつソース補助電圧発生回路42から第3ローカルソース補助電圧ノード454及び第4ローカルソース補助電圧ノード456に提供されるソース補助電圧VSSa1及びVSSa2は、VSSよりΔV4だけ高くてもよい。ソース補助電圧発生回路42はΔV4に対する選択を実現でき、これにより待機モードにあるメモリーセルは十分な保持マージンを有する。この時点ではΔV4の存在があるので、待機モードにあるSRAMセルの有効電源電圧はVDD―ΔV4に等しいのであって、VDDに等しいのではなく、かつSRAMセルにあるプルダウントランジスターのベース及びソースの間にはより大きい負のベースバイアス効果を有する。上述の待機補助機能を有するSRAMセルは非常に低いリーク電流状態になる。
【0067】
様々な実施形態によれば、読み、書き、保持及び待機の補助回路は差動6Tメモリーセルにも応用できる。
図10は本発明に基づく様々な実施形態における差動6T SRAMセルの使用を示すもう1つの図である。図10中の差動6T SRAMセル40は、ワード線補助電圧発生回路43から提供されるワード線補助電圧、電源供給補助電圧発生回路41から提供される電源供給補助電圧VDDa及びソース補助電圧発生回路42から提供されるソース補助電圧VSSaを受けるように配置される。
図11は、保持、書き込み、読み出し及び待機操作中に、差動6Tメモリーセルを使用したこのような記憶装置の様々な実施形態を例示するタイミング図である。
様々な実施形態によれば、保持モード期間において、電源供給補助電圧発生回路41からローカル電源供給補助電圧ノード442に提供される電源供給補助電圧VDDaは、基本的にVDDに等しくてもよく、かつソース補助電圧発生回路42か3ローカルソース補助電圧ノード452に提供されるソース補助電圧VSSaは、VSSよりΔV1だけ高くてもよい。書き込み操作の前に、書き込みたいデータに基づいてBL又はBLBの電圧をVSSまでプルダウンする。ダブルエンド書き込みモードにおいて、ソース補助電圧発生回路42はVSSaをVSSとして設置する。rHSの問題を回避するため、ワード線補助電圧発生回路43はWLのワード線補助電圧をVDDよりΔV5低い電圧に設定する。VDDaを低下させることによりダブルエンド書き込みモードを完成させる。
様々な実施形態によれば、書き込みモードにおいて、電源供給補助電圧発生回路41からローカル電源供給補助電圧ノード442に提供される電源供給補助電圧VDDaは、VDDよりΔV2だけ低くてもよい。この時点で、ダブルエンド書き込み操作はセルのVDDを低下させる補助方式(CVDDL)を用いた差動6T SRAMセルの書き込み操作に類似するので、ここでは説明を繰り返さない。読み出し操作の前、BL及びBLBはあらかじめ充電して高電圧になってもよい。ダブルエンド読み出し操作期間において、VSSaはVSSまでプルダウンされる。ワード線WLの電圧はVDDよりΔV5だけ低い値までプルダウンされることにより、読み出し操作が開始する。この時点では、ダブルエンド読み出しモードと、ワード線駆動抑制制御信号(WLUD)方式を用いた差動6T SRAMセルの読み出しモードは類似しているので、ここでは説明を繰り返さない。
様々な実施形態によれば、待機モード期間において、ワード線補助電圧発生回路43からワード線WLに提供される電圧は、基本的にVSSと等しい電圧であってもよく、電源供給補助電圧発生回路41からローカル電源供給補助電圧ノード442に提供される電源供給補助電圧VDDaは、基本的にVDDに等しくてもよく、ソース補助電圧発生回路42からローカルソース補助電圧ノード452に提供されるソース補助電圧VSSaは、VSSよりΔV4だけ高くてもよい。
様々な実施形態によれば、待機モードにおいて、ワード線補助電圧発生回路43からワード線WLに提供される電圧は、基本的にVSSと等しい電圧であってもよく、電源供給補助電圧発生回路41からローカル電源供給補助電圧ノード442に提供される電源供給補助電圧VDDaは、VDDよりΔV3だけ低くてもよく、ソース補助電圧発生回路42からローカルソース補助電圧ノード452に提供されるソース補助電圧VSSaは、VSSよりΔV1だけ高い電圧でもよい(図中未表示)。
【0068】
図4c、図12a、図12b及び図12cに示すように、記憶装置は、SRAMセル40、電源供給補助電圧発生回路41、ソース補助電圧発生回路42及びワード線補助電圧発生回路43を備える。
SRAMセル40は差動6Tメモリーセル又はGSC 6Tメモリーセルとして配置されてもよい。
図に示すように、記憶装置はSRAMセル40を備えることができ、SRAMセル40はローカル電源供給補助電圧ノード442を備え、ローカル電源供給補助電圧ノード442は電源供給補助電圧発生回路41から発生した電源供給補助電圧VDDaを受けるのに用いられる。SRAMセル40は第3ローカルソース補助電圧ノード454及び第4ローカルソース補助電圧ノード456をさらに備え、第3ローカルソース補助電圧ノード454及び第4ローカルソース補助電圧ノード456はそれぞれソース補助電圧発生回路42から発生したソース補助電圧VSSa1及びVSSa2を受けるのに用いられる。
図に示すように、記憶装置はSRAMセル40を備えることができ、SRAMセル40は第1ワード線WL1及び第2ワード線WL2を備え、第1ワード線WL1はワード線補助電圧発生回路43から発生した第1ワード線補助電圧を受けるのに用いられ、第2ワード線WL2はワード線補助電圧発生回路43から発生した第2ワード線補助電圧を受けるのに用いられる。
【0069】
様々な実施形態について、電源供給補助電圧発生回路41は1つ又は複数の制御トランジスターを備えることができ、それがオン又はオフになるとき、少なくとも部分的にローカル電源供給補助電圧ノード442の電圧を制御する。例えば、電源供給補助電圧発生回路41は制御トランジスター460及び461を備える。読み出しモード又は保持モード期間において、制御トランジスター460及び461はオンになりローカル電源供給補助電圧ノード442を基本的にVDDと等しくなるまで駆動できる。制御トランジスター460及び461のスイッチングは少なくとも部分的に1つ又は複数の制御信号により制御することができる。例えば、制御トランジスター460は待機制御信号Standbyによりスイッチングし、制御トランジスター461は書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号Write/DeepSによりスイッチングすることができる。制御トランジスター460及び461は低圧動作(active low)トランジスターにより実現されるが、具体的な応用に基づき、1つ又は複数の高圧動作(active high)トランジスターにより代替することも可能である。
【0070】
書き込みモード期間において、電源供給補助電圧発生回路41はローカル電源供給補助電圧ノード442をVDDよりも小さい電圧まで駆動するのに用いることができる。示されている実施形態について、電源供給補助電圧発生回路41は制御トランジスター461及び462を備えることができ、これらは書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号Write/DeepSによりスイッチングするように配置されてもよく、この書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号Write/DeepSは一つのトランジスターがオンになりもう一つのトランジスターがオフになる事態を引き起こす。制御トランジスター461は低圧動作トランジスターにより実現し、かつ制御トランジスター462は高圧動作トランジスターにより実現するが、応用に基づき、逆の配置でもよい。つまり、制御トランジスター461は高圧動作トランジスターで代替して実現し、かつ制御トランジスター462は低圧動作トランジスターによって実現することもできる。
【0071】
制御トランジスター461及び462は、書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号Write/DeepSの電圧がプルアップされる時、それぞれオフ及びオンになるように配置されてもよい。制御トランジスター462の抵抗の存在により、制御トランジスター461及び462をスイッチングしてローカル電源供給補助電圧ノード442をVDDより小さい電圧まで駆動することができる。
図示された実施形態において、制御トランジスター462をオンにしてローカル電源供給補助電圧ノード442と電源供給補助電圧発生回路41のシステム接地端子の間に接続を確立することができ、これによりローカル電源供給補助電圧ノード442はVDDに対してより低い電圧になるまで駆動される可能性がある。本文で述べたように、ローカル電源供給補助電圧ノード442の電圧は駆動トランジスター420及び422の駆動能力を低下させることができ、これによりSRAMセル40のマージンが増加し、ビットがより速くより精確にノードQ及び/又はノードQBに書き込まれる。
【0072】
電源供給補助電圧発生回路41は、書き込みモード期間においてローカル電源供給補助電圧ノード442の電圧をさらに選択的に制御するのに用いられる1つ又は複数のその他制御トランジスターを備えることができる。
例えば、電源供給補助電圧発生回路41は制御トランジスター460及び461以外にもさらに1つ又は複数のその他制御トランジスターを備えることができ、かつ1つ又は複数のその他制御トランジスターは制御トランジスター462と電源供給補助電圧発生回路41のシステム接地端子の間に接続することができる。
例えば、制御トランジスター463は制御トランジスター462とシステム接地端子の間に設置され、かつ制御トランジスター466及び467はシステム電源供給電圧端子とローカル電源供給補助電圧ノード442の間に設置される。
制御トランジスター466をスイッチングするため、トランジスター464及び465により構成され、かつ書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号Write/DeepSにより制御されるインバーター410を増設した。書き込みモード期間において書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号Write/DeepSは高電圧であり、インバーター410を駆動して出力を低電圧にすることにより、制御トランジスター466がオンになる。そして、ローカル電源供給補助電圧ノード442の電圧は、制御トランジスター466、467、462及び463の抵抗により決定されてVDDよりΔV2だけ低い電圧になる。
【0073】
待機モードにおいて、異なる設計のニーズにより、上述したように、電源供給補助電圧発生回路41からローカル電源供給補助電圧ノード442に提供される補助電圧は、VDDよりΔV3だけ低い又は実質的にVDDに等しい電圧でもよい。
様々な実施形態について、電源供給補助電圧発生回路41は1つ又は複数の制御トランジスターを備えることにより、ローカル電源供給補助電圧ノード442の電圧を判断することができる。例えば、電源供給補助電圧発生回路41は制御トランジスター468及び469を別に備え、かつ待機モードにおいて待機制御信号Standby及び書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号Write/DeepS対する3つの異なる設定がある。
1つ目は、待機制御信号Standby及び書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号Write/DeepSはいずれも高電圧に設定され、それぞれ制御トランジスター460及び466をオン及びオフにし、かつ制御トランジスター466、467、468、469、462及び463の抵抗によりノード442の補助電圧が確定する。このような状況において、ローカル電源供給補助電圧ノード442の補助電圧はVDDより約ΔV2だけ小さい。
2つ目は、待機制御信号Standby及び書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号Write/DeepSがそれぞれ高電圧及び低電圧に設定される場合、2つの制御トランジスター460及び466はいずれもオフになり、かつローカル電源供給補助電圧ノード442の補助電圧は制御トランジスター468、469、462及び463の抵抗により決定される。このような状況では、ローカル電源供給補助電圧ノード442の補助電圧はVDDよりΔV3だけ小さく、かつ1つ目の状況のノード442の補助電圧より小さい。
3つ目は、待機制御信号Standby及び書き込みモード若しくはディープスリープ制御信号Write/DeepSがいずれも低電圧に設定される場合、ローカル電源供給補助電圧ノード442の補助電圧は基本的にVDDに等しい。
【0074】
1つ目及び2つ目の設定について、ここではローカル電源供給補助電圧ノード442に提供される電源供給補助電圧VDDaはVDDよりもΔV2又はΔV3だけ低く、ソース補助電圧発生回路42が待機補助を提供するか否かにかかわらず、第3ローカルソース補助電圧ノード454、第4ローカルソース補助電圧ノード456のソース補助電圧を上昇させ、待機モードにおいて、SRAMセル40の有効電源電圧はVDD―ΔV2又はVDD―ΔV3に等しいのであって、VDDに等しいのではなく、かつSRAMセル40はより低いリーク電流状態にある。
図4a及び図4bに示すように、いかなる状況においても、電源供給補助電圧VDDa1及びVDDa2はVDDよりΔV2又はΔV3だけ低いが、ローカル電源供給補助電圧ノード442の電圧が基本的にVDDに等しいとき、2つの駆動トランジスター420及び422のソースとベースは逆バイアスされ、リーク電流がさらに減少し、電力消費がさらに低減される可能性がある。ここにおけるVDDaがVDDに等しい3つ目の設定について、リーク電流の電力を減少させるため、VSSa1及びVSSa2はVSSよりはΔV4だけ高い。ΔV4の存在により、待機モードにあるSRAMセル40の有効電源電圧はVDD―ΔV4に等しくなるのであって、VDDに等しいのではなく、かつこのような待機補助を有するSRAMセル40も非常に低いリーク電流状態にある。
【0075】
図4c、図12a、図12b及び図12cに示すように、様々な実施形態について、ソース補助電圧発生回路42はSRAMセル40に用いられるソース補助電圧VSSa1及びVSSa2を発生させる。
ソース補助電圧発生回路42は、第1補助電圧発生サブ回路421及び第2補助電圧発生サブ回路423を備えることができ、これらはそれぞれソース補助電圧VSSa1及びVSSa2を発生させるのに用いられる。第1補助電圧発生サブ回路421はソース補助電圧VSSa1が対応するローカル電源供給補助電圧ノードに結合し、第2補助電圧発生サブ回路423はソース補助電圧VSSa2が対応するローカル電源供給補助電圧ノードに結合する。様々な実施形態について、第1補助電圧発生サブ回路421及び第2補助電圧発生サブ回路423は異なる可能性がある。しかし、一般性を失わない状況においては、第1補助電圧発生サブ回路421及び第2補助電圧発生サブ回路423は同じであると仮定する。
【0076】
様々な実施形態について、第1補助電圧発生サブ回路421は1つ又は複数の制御トランジスターを備えることができ、これらのトランジスターはオンまたはオフの時VDDa1を制御する。例えば、第1補助電圧発生サブ回路421は制御トランジスター470及び471を備える。
インバーター436は待機制御信号Standbyの反転制御信号を提供し、もう1つのインバーター438は第1保持モード制御信号Hold1の反転制御信号を提供する。 保持モード期間において、制御信号Standby及びHold1はそれぞれ低電圧及び高電圧であり、第1補助電圧発生サブ回路421中の制御トランジスター470及び471はそれぞれオン及びオフにでき、SRAMセル40並びに制御トランジスター470及び471のリーク電流経路の分圧効果により、第3ローカルソース補助電圧ノード454のVSSa1はVSSよりΔV1だけ高い電圧まで駆動される。同様に、保持モード期間において、第4ローカルソース補助電圧ノード456のVSSa2もVSSよりΔV1だけ高い電圧まで駆動される。
制御トランジスター470及び471のスイッチングは少なくとも1つ又は複数の制御信号により制御することができる。例えば、待機制御信号Standbyの反転制御信号により制御トランジスター470をスイッチングすることができ、第1保持モード制御信号Hold1の反転制御信号により制御トランジスター471をスイッチングすることができる。制御トランジスター470及び471は高圧動作トランジスターにより実現されるが、特定の応用次第では、1つ又は複数の低圧動作トランジスターで代替使用することもできる。
【0077】
シングルエンド読み出しモード期間において、制御信号Standby及びHold1はいずれも低電圧に設定され、かつ第1補助電圧発生サブ回路421中の制御トランジスター470及び471はオンにして、第3ローカルソース補助電圧ノード454をVSSまで駆動することができる。しかし、GSC 6Tメモリーセルの読み出しモード期間において、第4ローカルソース補助電圧ノード456は依然としてVSSよりΔV1だけ高い電圧を保持する。
一方、差動6Tメモリーセルのダブルエンド読み出しモード期間において、ソース補助電圧VSSa2は同様にVSSまで駆動される。留意すべきは、差動6Tメモリーセルのダブルエンド読み出しモード期間においてワード線WLに提供される電圧はVDDよりΔV6だけ低い電圧まで駆動される点である。
【0078】
GST 6Tメモリーセルを有する交互式シングルエンド操作の書き込みモード期間において、制御信号Standbyは低電圧に設定することにより、制御トランジスター470をオンにする。
書き込みモードの1つ目及び2つ目の半周期(インターバル)期間においてそれぞれ、第1保持モード制御信号Hold1及び第2保持モード制御信号Hold2を低電圧に設定する。そして、書き込みモードの1つ目の半周期(インターバル)期間において、第1補助電圧発生サブ回路421中の制御トランジスター471はオンになり、第3ローカルソース補助電圧ノード454の電圧をVSSまで駆動する。書き込みモードの2つ目の半周期(インターバル)期間において、第3ローカルソース補助電圧ノード454のソース補助電圧VSSa1は次第にVSSよりΔV1だけ高い電圧まで戻る。逆に、書き込みモードの1つ目の半周期(インターバル)期間において、第4ローカルソース補助電圧ノード456のソース補助電圧VSSa2はVSSよりΔV1だけ高い電圧に保持され、かつ書き込みモードの2つ目の半周期(インターバル)期間においてVSSまで駆動される。
【0079】
差動6Tメモリーセルのダブルエンド書き込みモード期間において、制御信号Standbyの電圧はプルダウンされて低くなることにより、制御トランジスター470をオンにし、かつ制御信号Hold1及びHold2の電圧もプルダウンされて低くなる。このため、第1補助電圧発生サブ回路421中の制御トランジスター471はオンになり、第3ローカルソース補助電圧ノード454の電圧はVSSまで駆動され、かつソース補助電圧VSSa2も同様にVSSまで駆動される。また、差動6Tメモリーセルのダブルエンド書き込みモード期間において、ワード線WLに提供される電圧は駆動されてVDDよりΔV6だけ低い電圧になり、かつ電源供給補助電圧VDDaはVDDよりΔV7だけ低い電圧になる。
【0080】
第1補助電圧発生サブ回路421及び第2補助電圧発生サブ回路423は、読み出し/書き込みモード期間において第3ローカルソース補助電圧ノード454及び第4ローカルソース補助電圧ノード456の補助電圧をさらに選択的に制御するのに用いられる、1つ又は複数の制御トランジスターを備えることができる。
第1補助電圧発生サブ回路421は、例えば制御トランジスター470及び471以外にも、1つ又は複数のその他制御トランジスターを備えることができ、かつ、1つ又は複数のその他制御トランジスターは制御トランジスター470とシステム接地端子の間に備えられる。例えば、制御トランジスター470とシステム接地端子の間に設置される制御トランジスター474及び475がある。保持、読み出し又は書き込みモードにおいて、制御トランジスター471がオフの場合、第3ローカルソース補助電圧ノード454は制御トランジスター474及び475の閾値電圧Vにより決定される電圧まで駆動され、制御トランジスター471がオンの場合、第3ローカルソース補助電圧ノード454はVSSまで駆動される。例えば、様々な実施形態において、制御トランジスター471がオフにされた場合、第3ローカルソース補助電圧ノード454の電圧は約Vになってもよい。
待機モードにおいて、待機制御信号Standbyは高電圧に設定され、Hold1及びHold2も高電圧に設定される。したがって、第3ローカルソース補助電圧ノード454は制御トランジスター472、473、474及び475の閾値電圧Vにより決定される電圧まで駆動される。例えば、様々な実施形態おいて、第3ローカルソース補助電圧ノード454の電圧はVSSよりΔV4又はΔV5だけ高くてもよく、ここではΔV4又はΔV5は約2Vである。
【0081】
第1補助電圧発生サブ回路421及び第2補助電圧発生サブ回路423は、第3ローカルソース補助電圧ノード454及び第4ローカルソース補助電圧ノード456の補助電圧をさらに選択的に制御するのに用いられる、1つ又は複数のその他制御トランジスターを備えることができる。例えば、第1補助電圧発生サブ回路421は第3ローカルソース補助電圧ノード454とシステム電源端子の間にある1つ又は複数のその他制御トランジスターを備えることができ、例えば、制御トランジスター476、477及び478があり、ここでは制御トランジスター476は制御信号Fast_charge1により制御され、かつ制御トランジスター477及び478はダイオードになる。GSC 6Tメモリーセルの操作を例に挙げるので、同時に図13を参照されたい。保持モードにおいて、Fast_charge1の電圧はプルアップされて“High”になることにより、制御トランジスター476をオフにし、制御トランジスター476、477、478が第1補助電圧発生サブ回路421の別の一部の操作を中断しないようにし、かつ第3ローカルソース補助電圧ノード454に向かう電圧はVSSよりΔV1だけ高くなるまで駆動される。同様に、第4ローカルソース補助電圧ノード456の電圧もVSSよりΔV1だけ高くなるまで駆動される。書き込みモードの1つ目の半周期期間において、VSSa1はVSSまでプルダウンされ、かつ第1ワード線WL1の電圧はプルアップされて高くなる。Fast_charge1の電圧がプルアップされて“High”になることにより、制御トランジスター476をオフにし、制御トランジスター476、477、478が第1補助電圧発生サブ回路421の別の一部の操作を中断しないようにし、当該操作は前述した操作と同じである。
1つ目の半周期の後、Fast_charge1の電圧が短時間で“Low”に設定されることにより、制御トランジスター476がオンになり、これによりVSSa1はVSSよりΔV1だけ高くなるまで迅速にプルアップされる。再度Fast_charge1の電圧を“High”に設定することにより、制御トランジスター476をオフにした後、VSSa1はVSSよりΔV1だけ高い電圧によって安定する。
書き込みモードの2つ目の半周期(インターバル)期間において、VSSa2はVSSまでプルダウンされ、第1ワード線WL1の電圧もVSSまでプルダウンされ、かつ第2ワード線WL2の電圧はプルアップされて高くなる。第2補助電圧発生サブ回路423の別の一部の操作を中断しないよう、制御信号Fast_charge2の電圧はプルアップされて“High”になり、当該操作は前述の操作と同じである。2つ目の半周期の後、Fast_charge2の電圧が短時間で“Low”に設定され、これによりVSSa2はVSSよりΔV1だけ高い電圧になるまで迅速にプルアップされる。再度Fast_charge2の電圧がプルアップされて“High”になった後、VSSa2はVSSよりΔV1だけ高い電圧によって安定する。読み出しモード期間において、VSSa1はVSSまでプルダウンされ、かつ第1ワード線WL1の電圧はプルアップされて高くなる。第1補助電圧発生サブ回路421の別の一部の操作を中断しないよう、Fast_charge1の電圧はプルアップされて“High”になり、当該操作は前述の操作と同じである。読み出し操作の後、Fast_charge1の電圧が短時間で“Low”に設定され、制御トランジスター476がオンになり、これによりVSSa1はVSSよりΔV1だけ高い電圧になるまで迅速にプルアップされる。再度Fast_charge1の電圧を“High”に設定し、制御トランジスター476をオフにした後、VSSa1はシステム接地電圧VSSよりΔV1だけ高い電圧によって安定する。SRAMセルが待機モードに入った場合、待機操作が始まると、Fast_charge1及びFast_charge2の電圧はより長い時間プルダウンされて“Low”になり、VSSa1及びVSSa2はVSSよりΔV5だけ高い電圧になるまで迅速にプルアップされる。再度Fast_charge1及びFast_charge2の電圧を“High”に設定した後、VSSa1及びVSSa2はVSSよりΔV5だけ高い電圧により安定する。
【0082】
様々な実施形態について、ワード線補助電圧発生回路43はSRAMセル40に用いられる第1ワード線WL1の第1ワード線補助電圧及び第2ワード線WL2の第2ワード線補助電圧を発生させる。
【0083】
ワード線補助電圧発生回路43は第1ワード線補助電圧発生サブ回路431及び第2ワード線補助電圧発生サブ回路432を備えることができ、これらはそれぞれ第1ワード線補助電圧及び第2ワード線補助電圧を発生させるのに用いられる。
第1ワード線補助電圧発生サブ回路431は、第1ローカルワード線補助電圧ノードに結合するとともに、補助電圧を第1ローカルワード線補助電圧ノードに提供し、第2ワード線補助電圧発生サブ回路432は、第2ローカルワード線補助電圧ノードに結合するとともに、補助電圧を第2ローカルワード線補助電圧ノードに提供する。
様々な実施形態について、第1ワード線補助電圧発生サブ回路431及び第2ワード線補助電圧発生サブ回路432は異なる可能性があるが、一般性を失わない前提では、第1ワード線補助電圧発生サブ回路431及び第2ワード線補助電圧発生サブ回路432は同じであると仮定する。
【0084】
第1ワード線補助電圧発生サブ回路431の操作を例に挙げる。
第1デコードワード線信号WL1_inはアドレスデコーダー及びタイミングコントローラー(図中未表示)からの入力信号であり、ワード線駆動抑制制御信号WLUDは、ワード線補助電圧の発生を助けるのに用いられる制御信号である。SRAMセル40がGSC 6Tメモリーセルである場合、制御信号WLUDの電圧がプルダウンされて“Low”になることでトランジスター483はオンになり、類似ダイオードのトランジスター482がトランジスター480及び481の操作に影響しなくなる。この時点における、第1ワード線補助電圧発生サブ回路431は簡単なインバーター又は反転バッファになり、第1ワード線補助電圧を第1ワード線に提供するのに用いられる。SRAMセル40が差動6Tメモリーセルである場合、WLUDの電圧がプルアップされて“High”になることにより、トランジスター483はオフになり、これにより類似ダイオードのトランジスター482のドレインとVDDは閾値電圧の分だけ差が出る。この時点では、第1ワード線補助電圧発生サブ回路431はインバーター又は反転バッファとして用いられ、その電源供給電圧はVDDよりΔV2だけ低い。言い換えれば、WL1_inがプルダウンされて定電圧になった時、第1ワード線補助電圧はVDDよりΔV2だけ低い電圧まで上昇する。待機モードでは、WL1_in及びWL2_inはいずれも“高電圧”に設定されるので、第1ワード線の第1ワード線補助電圧及び第2ワード線の第2ワード線補助電圧はプルアップされて基本的にVSSに等しい電圧になる。
【0085】
図4a、図4b、図4c及び図4dは単一の電源供給補助電圧発生回路41を表しており、それは1つのSRAMセル40のローカル電源供給補助電圧ノードを選択された電圧まで駆動するように配置される。
様々な実施形態において、電源供給補助電圧発生回路41は2つ又はそれより多いSRAMセルのローカル電源供給補助電圧ノードを駆動して選択された電圧に達するように配置されてもよい。
また、図4a、図4b、図4c及び図4dは単一のソース補助電圧発生回路42を表しており、それは1つのSRAMセル40のローカルソース補助電圧ノードを選択された電圧まで駆動するように配置される。
様々な実施形態において、ソース補助電圧発生回路42は2つ又はそれより多いSRAMセルのローカルソース補助電圧ノードを駆動して選択された電圧に達するように配置されてもよい。
最後に、図4a、図4b、図4c及び図4dは単一のワード線補助電圧発生回路43を表しており、それは1つのSRAMセル40のワード線補助電圧ノードを選択された電圧まで駆動するように配置される。
しかし、様々な実施形態において、ワード線補助電圧発生回路43は2つ又はそれより多いSRAMセルのワード線補助電圧ノードを選択された電圧まで駆動するように配置されてもよい。
図14に示すように、例えば、記憶装置は、電源供給補助電圧発生回路41、ソース補助電圧発生回路42、ワード線補助電圧発生回路43及びSRAMセル40のアレイを備えることができる。従来のSRAMセルアレイのように、1組のSRAMセル40は“行0”から“行(n-1)”及び“列0”から“列(m-1)”を含むことができる。記憶装置は多くのSRAMセルを含むことができる。記憶装置は電源供給補助電圧発生回路41、ソース補助電圧発生回路42及び多くのSRAMセル40を含むことができ、SRAMセル40の各組はいずれもワード線補助電圧発生回路43を備える。
【0086】
様々な実施形態によれば、電源供給補助電圧発生回路41、ソース補助電圧発生回路42及びワード線補助電圧発生回路43をSRAMセル40の外部に設置するのに有利であるため、SRAMセルのチップ面積を増大する必要がない。
図12a、図12b及び図12cに示すように、応用次第では、電源供給補助電圧発生回路41、ソース補助電圧発生回路42及びワード線補助電圧発生回路43はSRAMセルアレイに集積することができ、あるいはその外部で代替できる。したがって、SRAMセルアレイのサイズが応用に必要な大きさまで増大するのを避けることができる。
【0087】
以上は本発明の好ましい実施形態の説明に過ぎず、本発明の権利範囲を限定するものではない。本発明の要旨を逸脱しない変更や潤色は全て、本発明の権利範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0088】
100 セル
112 インバーター
114 インバーター
116 転送トランジスター
118 転送トランジスター
120 トランジスター
122 トランジスター
124 トランジスター
126 トランジスター
140 電源端子
150 ソース端子
200 書き込み補助回路
40 SRAMセル
41 電源供給補助電圧発生回路
42 ソース補助電圧発生回路
43 ワード線補助電圧発生回路
410、412、412、414 インバーター
416 アクセストランジスター
418 アクセストランジスター
420 駆動トランジスター
422 駆動トランジスター
424 プルダウントランジスター
426 プルダウントランジスター
442 ローカル電源供給補助電圧ノード
452 ローカルソース補助電圧ノード
454 第3ローカルソース補助電圧ノード
456 第4ローカルソース補助電圧ノード
460、461、462、463、466、467、468、469 制御トランジスター
464、465 トランジスター
421 第1補助電圧発生サブ回路
423 第2補助電圧発生サブ回路
436、438 インバーター
431 第1ワード線補助電圧発生サブ回路
432 第2ワード線補助電圧発生サブ回路
470、471、472、473、474、475、476、477、478 制御トランジスター
480、481、482、483 トランジスター
Q 第1ラッチノード
QB 第2ラッチノード
WL ワード線
BL ビット線
BLB ビット線
CVDD セル電源電圧
CVSS セルソース電圧
VDD システム電源供給電圧
VSS システム接地電圧
WL1 第1ワード線
WL2 第2ワード線
VDDa、VDDa1、VDDa2 電源供給補助電圧
VSSa、VSSaa、VSSab、VSSa1、VSSa2 ソース補助電圧
BL、BLB ビット線
WL ワード線
Q、QB ノード
Standby 待機制御信号
Write/DeepS 書き込み/ディープスリープ制御信号
Hold1 第1保持モード制御信号
Hold2 第2保持モード制御信号
Fast_charge1 制御信号
Fast_charge2 制御信号
WL1_in 第1デコードワード線信号
WL2_in 第2デコードワード線信号
WLUD ワード線駆動抑制制御信号
【要約】
【課題】読み出しの安定性を高め、書き込みマージンを増加させ、保持マージンを維持し、保持及び待機のリーク電流を低減する記憶装置及びその操作方法を提供すること。
【解決手段】記憶装置はSRAMセル40、電源供給補助電圧発生回路41、ソース補助電圧発生回路42及びワード線補助電圧発生回路43を備え、電源供給補助電圧発生回路41、ソース補助電圧発生回路42及びワード線補助電圧発生回路43は保持モードにおいてアクセスしていない行のメモリーセルで用いられる有効電源電圧を低下させ、アクティブモードにおいてアクセスするメモリーセルで用いられる有効電源電圧を上昇させ、かつ待機モードにおける全てのSRAMセルの有効電源電圧をさらに低下させる。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4a
図4b
図4c
図4d
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12a
図12b
図12c
図13
図14