(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-05
(45)【発行日】2022-01-20
(54)【発明の名称】携帯端末スタンド
(51)【国際特許分類】
H04M 1/11 20060101AFI20220113BHJP
F16M 13/00 20060101ALI20220113BHJP
H04M 1/02 20060101ALI20220113BHJP
【FI】
H04M1/11 Z
F16M13/00 S
H04M1/02 C
(21)【出願番号】P 2018019765
(22)【出願日】2018-02-07
【審査請求日】2020-12-24
(31)【優先権主張番号】P 2017218639
(32)【優先日】2017-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】515252422
【氏名又は名称】古瀬 由美子
(74)【代理人】
【識別番号】100091292
【氏名又は名称】増田 達哉
(74)【代理人】
【識別番号】100091627
【氏名又は名称】朝比 一夫
(72)【発明者】
【氏名】古瀬 淳史
【審査官】大橋 達也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0077728(US,A1)
【文献】米国特許第07969732(US,B1)
【文献】特開2004-289902(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 1/02
F16M 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の面上に載置されて用いられ、携帯端末が前記所定の面に対して起立した起立状態を保持する携帯端末スタンドであって、
厚さが1mm以上30mm以下である板状のスタンド本体を備え、
前記スタンド本体は、その厚さ方向に貫通する貫通孔で構成され、前記携帯端末が挿入された状態で前記起立状態を保持する保持部を有
し、
前記保持部は、前記スタンド本体の平面視で長尺状をなし、その幅が前記スタンド本体の一方の主面側に向って漸減している部分を有し、
前記保持部の幅方向に対向する内面は、前記スタンド本体の厚さ方向に対して傾斜した平面で構成され、
前記一方の主面と反対側の他方の主面が前記所定の面側に位置する向きで前記所定の面上に載置されて用いられることを特徴とする携帯端末スタンド。
【請求項2】
前記保持部の幅方向に対向する内面には、前記携帯端末との摩擦抵抗を高める処理が施されている請求項
1に記載の携帯端末スタンド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末スタンドに関する。
【背景技術】
【0002】
タブレット端末や、スマートフォン等の携帯端末を支持するスタンドが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載されているスタンドは、例えばデスク上に載置される底板(中央板)と、底板から立設する一対の側壁(左板、右板)とを有している。底板上に携帯端末を載置し、携帯端末を一対の側壁に立て掛けることにより、携帯端末を起立した状態で保持することができる。
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されているスタンドは、使用している状態や、使用していない状態においても、非常にかさばって邪魔になる。また、使用していない状態において収納しやすくするために、底板および一対の側壁を別体で構成して組立式とすることも考えられるが、この場合、組立てるのに手間が掛かったり、部品を紛失してしまったりすることもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、簡素な構成で、携帯端末を安定的に保持することができる携帯端末スタンドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的は、下記(1)~(2)に記載の本発明により達成される。
(1) 所定の面上に載置されて用いられ、携帯端末が前記所定の面に対して起立した起立状態を保持する携帯端末スタンドであって、
厚さが1mm以上30mm以下である板状のスタンド本体を備え、
前記スタンド本体は、その厚さ方向に貫通する貫通孔で構成され、前記携帯端末が挿入された状態で前記起立状態を保持する保持部を有し、
前記保持部は、前記スタンド本体の平面視で長尺状をなし、その幅が前記スタンド本体の一方の主面側に向って漸減している部分を有し、
前記保持部の幅方向に対向する内面は、前記スタンド本体の厚さ方向に対して傾斜した平面で構成され、
前記一方の主面と反対側の他方の主面が前記所定の面側に位置する向きで前記所定の面上に載置されて用いられることを特徴とする携帯端末スタンド。
【0008】
このような板状の携帯端末スタンドによれば、使用時、未使用時に関わらず、使用者の邪魔になるのを防止することができる。また、保持部が貫通孔により構成されているため、簡素な構成で携帯端末の起立状態を保持することができる。特に、有底の凹部ではなく貫通孔とすることにより、携帯端末と当接して保持する部分を十分に確保し易く、携帯端末スタンド全体として薄型化を図ることができる。また、起立状態を保持したまま、携帯端末を携帯端末ごと、載置面上でスライドさせることもできる。
【0017】
(2) 前記保持部の幅方向に対向する内面には、前記携帯端末との摩擦抵抗を高める処理が施されている上記(1)に記載の携帯端末スタンド。
【0018】
これにより、保持部が所定の面上で不本意に移動してしまうのを防止することができる。よって、携帯端末をさらに安定的に保持することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、簡素な構成で、携帯端末を安定的に保持することができる携帯端末スタンドを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】
図1は、本発明の携帯端末スタンド(第1実施形態)を示す斜視図である。
【
図3】
図3は、本発明の携帯端末スタンド(第2実施形態)を示す断面図である。
【
図4】
図4は、本発明の携帯端末スタンド(第3実施形態)を示す断面図である。
【
図5】
図5は、本発明の携帯端末スタンド(第4実施形態)を示す断面図である。
【
図6】
図6は、本発明の携帯端末スタンド(第5実施形態)を示す断面図である。
【
図7】
図7は、本発明の携帯端末スタンド(第6実施形態)を示す側面図である。
【
図8】
図8は、
図7に示す携帯端末スタンドを折り曲げた状態を示す側面図である。
【
図9】
図9は、本発明の携帯端末スタンド(第7実施形態)を示す斜視図である。
【
図11】
図11は、本発明の携帯端末スタンド(第8実施形態)を示す斜視図である。
【
図12】
図12は、本発明の携帯端末スタンド(第9実施形態)を示す斜視図である。
【
図13】
図13は、本発明の携帯端末スタンド(第10実施形態)を示す斜視図である。
【
図14】
図14は、本発明の携帯端末スタンド(第11実施形態)を示す斜視図である。
【
図15】
図15は、本発明の携帯端末スタンド(第12実施形態)を示す断面図である。
【
図16】
図16は、本発明の携帯端末スタンド(第13実施形態)が備える傾斜角度調節手段を示す斜視図である。
【
図18】
図18は、本発明の携帯端末スタンド(第14実施形態)が備える傾斜角度調節手段を示す斜視図である。
【
図19】
図19は、本発明の携帯端末スタンド(第15実施形態)が備える傾斜角度調節手段を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の携帯端末スタンドを添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0022】
<第1実施形態>
図1は、本発明の携帯端末スタンド(第1実施形態)を示す斜視図である。
図2は、
図1中A-A線断面図である。なお、以下では、説明の都合上、
図1および
図2(
図3~
図13についても同様)中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
【0023】
図1に示すように、携帯端末スタンド1は、載置面100(所定の面)上に載置されて用いられ、携帯端末10が所定の面に対して起立した起立状態を保持する板状のスタンド本体2を備えている。このような携帯端末スタンド1によれば、携帯端末10が起立した状態(以下、「起立状態」と言う)で携帯端末10を保持することができ、使用者が携帯端末10を手で支持することなく携帯端末10を視認することができる。
【0024】
なお、載置面100は、例えば、机の上面や、家具等の天面等の平面が挙げられる。なお、携帯端末スタンド1は、平面に限らず、凹凸が形成された面上に載置して用いられてもよい。この場合、凸部の頂部を含む平面(仮想面)が載置面100となる。
【0025】
また、携帯端末10としては、例えば、アップルアイフォーン(登録商標)、ブラックベリー(登録商標)、アンドロイド系電話(登録商標)等のスマートフォンや、アップルアイポッド(登録商標)等の携帯型メディアプレーヤーや、各種タブレット型コンピューターや、各種薄型ゲーム機や、各種表示装置等の電子機器が挙げられる。なお、以下では、
図1に示すように、携帯端末10として、スマートフォンを用いる場合について説明する。
【0026】
スタンド本体2は、第1の主面21と、第2の主面22とを有する板状をなしている。図示の構成では、携帯端末スタンド1は、第2の主面22が下側に位置して載置面100と接触する向きで用いられている。
【0027】
スタンド本体2は、平面視で、矩形(図示の構成では、長方形)をなしている。なお、これに限定されず、スタンド本体2は、平面視で、三角形、正方形、五角形以上の多角形や、円形、楕円形、星形等、いかなる形状であってもよい。
【0028】
スタンド本体2の長辺は、特に限定されないが、例えば、50mm以上200mm以下であるのが好ましく、60mm以上140mm以下であるのがより好ましい。これにより、後述する保持部3が携帯端末10を保持するのに十分な大きさの貫通孔を形成することができる。
【0029】
スタンド本体2の短辺は、特に限定されないが、例えば、30mm以上100mm以下であるのが好ましく、40mm以上90mm以下であるのがより好ましい。これにより、携帯端末10を安定的に保持することができるとともに、スタンド本体2の小型化を図ることができる。
【0030】
スタンド本体2の厚さT(保持部3が形成されていない部分の平均厚さ)は、その材質にもよるが、例えば、1mm以上30mm以下であるのが好ましく、5mm以上20mm以下であるのがより好ましい。これにより、携帯端末10を安定的に保持することができるとともに、携帯端末スタンドの小型化(薄型化)を図ることができる。
【0031】
スタンド本体2の構成材料としては、各種樹脂材料や、各種金属材料や、各種セラミックス材料や、各種ゴム材料や、紙、竹、コルク、木等の天然物を原料とした材料等が挙げられる。スタンド本体2を、飲み物の容器を載置するコースターとしても用いる場合、例えば、紙、コルク、木等、吸水性を有する材料を用いるのが好ましい。これにより、コースターとして用いる際に飲み物の容器が水滴で滑ったり、飲み物の容器を持ち上げた際に、飲み物の容器にスタンド本体2が吸着してしまったりするのを防止することができる。
【0032】
なお、スタンド本体2を、各種樹脂材料、各種金属材料、各種セラミックス材料で構成する場合、その表面(第1の主面21および第2の主面22のうちの少なくとも一方の面)に、粗面化処理を施すのが好ましい。これにより、上記と同等の効果を得ることができるとともに、さらに、スタンド本体2の重量を十分に確保することができる。その結果、携帯端末をより安定的に保持することができる。
【0033】
このようなスタンド本体2の略中央部には、保持部3が形成されている。
保持部3は、スタンド本体2の厚さ方向に貫通する貫通孔で構成され、携帯端末10が挿入された状態で起立状態を保持する機能を有する。
【0034】
保持部3は、スタンド本体2の平面視で、長方形をなしている。本実施形態では、保持部3は、スタンド本体2の平面視で、スタンド本体2の長手方向に沿って延在している。これにより、スタンド本体2の幅(短辺の長さ)を比較的短くすることができ、携帯端末スタンド1の小型化に寄与する。
【0035】
保持部3の長さL3は、携帯端末10の幅より大きければ特に限定されないが、例えば、40mm以上190mm以下程度とされる。
【0036】
また、
図2に示すように、保持部3は、その幅がスタンド本体2の第1の主面21(一方の主面)側に向って減少している。本実施形態では、保持部3は、その幅が、第1の主面21(一方の主面)側に向って漸減している。すなわち、保持部3の内面のうち、保持部3の幅方向(
図2中左右方向)に対向する一対の内面31は、平面で構成され、スタンド本体2の厚さ方向(
図2中上下方向)に対して傾斜している。本実施形態では、各内面31は、傾斜方向が異なっており、互いに下側を向くように傾斜している。
【0037】
このような構成によれば、
図2に示すように、携帯端末10を傾斜して起立した状態で保持することができる。この状態では、一方の内面31と携帯端末10とが当接(面接触)し、他方の内面31の縁部(保持部3の開口の縁部)と携帯端末10とが当接(線接触)する。これにより、携帯端末10を両側から支持することができる。よって、従来のような単に携帯端末10を立て掛ける構成、すなわち、一方側からのみ支持する構成に比べて、より安定的に起立状態を保持することができる。さらに、携帯端末10が保持された状態での傾斜方向と反対側(例えば、手前側)に倒れそうになっても、一方の内面31と他方の内面31とで規制することができる。その結果、携帯端末10の不本意な転倒を防止することができる。
【0038】
また、携帯端末スタンド1は、スタンド本体2の2つの長辺のうち、どちらが使用者の手前側に位置する向きでも使用することができる。
【0039】
例えば、使用者が位置P1に居る場合、
図2中実線で示すように、使用者の奥側、すなわち、右側に傾けて使用することができる。この場合、位置P1の手前側、すなわち、左側の内面31(内面31A)が携帯端末10と面接触し、位置P1に対して奥側、すなわち、右側の内面31(内面31B)の縁部が携帯端末10と線接触する。
【0040】
一方、使用者が位置P1とは反対側の位置P2に居る場合、
図2中二点鎖線で示すように、使用者の奥側、すなわち、左側に傾けて使用することができる。この場合、位置P2の手前側、すなわち、右側の内面31(内面31B)が携帯端末10と面接触し、位置P2に対して奥側、すなわち、左側の内面31(内面31A)の縁部が携帯端末10と線接触する。
【0041】
このように、携帯端末スタンド1は、向きを問わずに使用することができる。これにより、例えば、使用者が携帯端末スタンド1を使用しようとしたとき、向きを確認したりする作業を省略することができる。よって、迅速に携帯端末10を起立状態とすることができる。
【0042】
このような保持部3の第1の主面21側の開口の幅W3-1は、携帯端末10の厚さ以上であれば特に限定されないが、5mm以上20mm以下であるのが好ましく、8mm以上15mm以下であるのがより好ましい。これにより、携帯端末10を保持部3に挿入する際、携帯端末10と保持部3の第1の主面21側の開口の縁部とが不本意に擦れてしまうのを防止または抑制することができる。
【0043】
このような保持部3の第2の主面22側の開口の幅W3-2は、特に限定されないが、6mm以上22mm以下であるのが好ましく、9mm以上17mm以下であるのがより好ましい。これにより、図示のように、保持部3の幅がスタンド本体2の第1の主面21(一方の主面)側に向って減少する構成とすることができる。
【0044】
また、内面31Aおよび内面31Bの、スタンド本体2の厚さ方向に対する傾斜角度θは、特に限定されないが、2°以上40°以下であるのが好ましく、10°以上25°以下であるのがより好ましい。これにより、起立状態の携帯端末10を使用者が視認し易くなる。
【0045】
なお、内面31Aおよび内面31Bの傾斜角度θは、同じであってもよく、異なっていてもよい。異なっていた場合、使用者は、所望の傾斜角度に合わせて、携帯端末スタンド1の向きを選択することができる。
【0046】
また、内面31Aおよび内面31Bの傾斜向きは、互いに同方向であってもよい。この場合、傾斜角度が同じであってもよく、異なっていてもよい。
【0047】
このように、携帯端末スタンド1は、全体として板状をなしているため、使用状態(携帯端末10の起立状態を保持している状態)において、使用者は、ストレスなく携帯端末10の操作を行うことができる。また、未使用状態においては、例えば、棚等に立てて収納することもできるし、例えば、机の上に置いておいても邪魔にならない。
【0048】
また、保持部が貫通孔により構成されているため、簡素な構成で携帯端末の起立状態を保持することができる。特に、有底の凹部ではなく貫通孔とすることにより、携帯端末10と当接して保持する部分、すなわち、内面31Aまたは内面31Bの面積を十分に確保し易く、携帯端末スタンド1全体として薄型化を図ることができる。
【0049】
また、携帯端末スタンド1は、1つの部材で構成されており、組立式の場合に比べて、組立作業を省略することができるとともに、部品を紛失してしまったりするのを防止することができる。
【0050】
以上より、携帯端末スタンド1は、簡素な構成で、携帯端末を安定的に保持することができる。
【0051】
なお、携帯端末10の高さにもよるが、携帯端末10を触って操作を行う場合には、使用者が操作に使わない指、または、操作しない方の手で携帯端末スタンド1を指で載置面100に押さえつけることにより、さらに安定して操作を行うことができる。
【0052】
さらに、携帯端末スタンド1の表面、特に、第1の主面21および第2の主面22は、情報が担持された情報表示部としても機能する。この情報としては、例えば、模様、風景、キャラクター、人物等の絵または写真や、企業名、組織名、人物名等のロゴまたは文字や、数字、バーコード等の記号等が挙げられる。また、これらの情報を携帯端末スタンド1に担持させる方法としては、第1の主面21および第2の主面22のうちの少なくとも一方の面に、インクを用いて前記情報を印刷する方法や、前記情報が印刷されたフィルム(シート)を貼着する方法や、金属膜等を情報のパターンに応じて部分的に蒸着させる方法や、前記情報を彫刻により形成する方法等が挙げられる。
【0053】
なお、スタンド本体2が光透過性を有する場合、前記情報を含む層(印刷層またはフィルム等)が、スタンド本体2の厚さ方向の途中に埋設されていてもよい。この場合、スタンド本体2をその厚さ方向の途中で分割可能に構成され、分割された構造体同士で、前記情報を含む層を挟む構成であってもよい。この場合、使用者が自分好みにカスタムすることができる。また、分割された構造体は、一方が光透過性を有していればよい。
【0054】
インクを用いた印刷によって携帯端末スタンド1に情報を担持させる場合、インクの色は、特に限定されず、例えば、黒色、白色、青色、赤色、黄色、緑色や、これらのうちの2色以上を組み合わせた色や、これらのうちの2色以上を組み合わせた蛍光色等が挙げられる。
【0055】
インクを用いた印刷によって携帯端末スタンド1に情報を担持させる場合、携帯端末スタンド1には、インクとの密着性を高める処理が施されているのが好ましい。これにより、インクの密着性を高めることができ、情報を長時間携帯端末スタンド1に担持させることができる。
【0056】
インクとの密着性を高める処理としては、例えば、スパッタリング処理、ブラスト処理のような物理的表面処理や、酸素プラズマ、窒素プラズマ等を用いたプラズマ処理、コロナ放電処理、エッチング処理、電子線照射処理、紫外線照射処理、オゾン暴露処理のような化学的表面処理、または、これらを組み合わせた処理等が挙げられる。
【0057】
また、携帯端末スタンド1の表面にインクとの密着性が比較的高い印刷用コート層を設けてもよい。印刷用コート層としては、インクの組成にもよるが、例えば、ウレタン樹脂等の各種樹脂材料を用いることができる。
【0058】
また、携帯端末スタンド1は、担持された情報(インク)を覆って保護する保護層が設けられていてもよい。この保護層としては、例えば、携帯端末スタンド1に貼着された透明フィルムや、グロス印刷(クリアインクを用いた印刷)により形成されたコート層等とすることができる。
【0059】
また、インクを用いた印刷によって携帯端末スタンド1に情報を担持させる場合、そのインクは、光を蓄え暗い場所で発光する性質を有する蓄光材を含んでいるのが好ましい。これにより、例えば、夜間の部屋の中等、暗い場所であっても、携帯端末スタンド1がどこにあるかを把握することができる。すなわち、暗い場所であっても、携帯端末スタンド1に保持された携帯端末10がどこにあるかを把握することができる。
【0060】
蓄光材としては、例えば、硫化亜鉛系、アルミン酸系ストロンチウムなどの蓄光顔料を用いることができる。これらの中でも、発光特性に優れる点および放射性物質を使用しない点で、アルミン酸系ストロンチウムを用いることが好ましい。
【0061】
なお、蓄光材をインクに含有させるのを省略して、蓄光材を含むシール等を携帯端末スタンド1に表面に貼着してもよい。
【0062】
この情報担持部は、第1の主面21および第2の主面22の一方の面に形成され、他方の面には省略されていてもよい。また、情報担持部は、第1の主面21および第2の主面22の一部であってもよく、全面に形成されていてもよい。
【0063】
また、蓄光材を含むインクを用いて、光透過性を有さないスタンド本体2に印刷を行う場合、第1の主面21および第2の主面22のうちのいずれか一方の面のみに印刷を行うのが好ましい。これにより、印刷された面が載置面100と接するようにして伏せて携帯端末スタンド1を用いることにより、例えば、暗い部屋の中で携帯端末スタンド1が眩しく感じるのを防止することができる。
【0064】
また、スタンド本体2が樹脂材料で構成されている場合、成形時に顔料や蓄光材等を練り込み、所望のパターン(情報)となるよう成形してもよい。
【0065】
また、第1の主面21および第2の主面22のうちの少なくとも一方の面(本実施形態では、第2の主面22)には、載置面100に対する摩擦抵抗を高める処理が施してあるのが好ましい。これにより、携帯端末10を操作する際、不本意に携帯端末スタンド1が、携帯端末ごと使用者の奥側に移動してしまうのを防止することができる。
【0066】
摩擦抵抗を高める処理としては、摩擦抵抗が高い滑り止め層を形成する方法や、粗面加工を施す方法等が挙げられる。滑り止め層の構成材料としては、例えば、各種ゴム材料等や、各種樹脂材料の高摩擦材料が挙げられる。粗面加工を施す方法としては、ショットブラスト、サンドブラスト等のブラスト処理等が挙げられる。
【0067】
<第2実施形態>
図3は、本発明の携帯端末スタンド(第2実施形態)を示す断面図である。
【0068】
以下、この図を参照して本発明の携帯端末スタンドの第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、保持部の形状が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
【0069】
図3に示すように、本実施形態では、保持部3の幅方向に対向する内面31は、段差形状をなしており、保持部3は、その幅が第1の主面21(一方の主面)側に向って段階的に減少している。このため、保持部3の内面31には、複数の角部32が形成されている。
【0070】
このような構成によれば、携帯端末10(図示せず)を前記第1実施形態と同様に保持した際、携帯端末10と、一方の内面31の角部32とが複数か所で当接(線接触)するとともに、携帯端末10と、他方の内面31の縁部とが当接(線接触)する。これにより、安定的に起立状態を保持することができる。
【0071】
特に、本実施形態では、複数の角部32が携帯端末10と当接するため、アンカー効果が得られ、不本意に携帯端末10が保持部3から離脱するのをより確実に防止することができる。
【0072】
<第3実施形態>
図4は、本発明の携帯端末スタンド(第3実施形態)を示す断面図である。
【0073】
以下、この図を参照して本発明の携帯端末スタンドの第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、保持部の形状が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
【0074】
図4に示すように、本実施形態では、保持部3は、幅が大きい幅広部と、幅が狭い幅狭部とが、スタンド本体2の厚さ方向に交互に配置された形状となっている。すなわち、保持部3の内面31は、凹凸形状をなしている。また、内面31の凸部の頂部33は、鋭利な形状となっている。
【0075】
このような構成によれば、携帯端末10(図示せず)を前記第1実施形態と同様に保持した際、携帯端末10と、一方の内面31の頂部33とが当接(線接触)するとともに、携帯端末10と、他方の内面31の頂部33とが当接(線接触)する。これにより、安定的に起立状態を保持することができる。
【0076】
特に、本実施形態では、複数の角部32が携帯端末10と当接するため、アンカー効果が得られ、不本意に携帯端末10が保持部3から離脱するのをより確実に防止することができる。
【0077】
<第4実施形態>
図5は、本発明の携帯端末スタンド(第4実施形態)を示す断面図である。
【0078】
以下、この図を参照して本発明の携帯端末スタンドの第4実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、保持部の形状が異なること以外は前記第3実施形態と同様である。
【0079】
図5に示すように、本実施形態では、保持部3の内面31は、凹凸形状をなしている。また、内面31の凸部の頂部33は、丸みを帯びた形状となっている。
【0080】
これにより、前記各実施形態と同様の効果が得られるとともに、頂部33が携帯端末10と接触した際、携帯端末10に傷が付くのを確実に防止することができる。
【0081】
<第5実施形態>
図6は、本発明の携帯端末スタンド(第5実施形態)を示す断面図である。
【0082】
以下、この図を参照して本発明の携帯端末スタンドの第5実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、保持部の形状が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
【0083】
図6に示すように、本実施形態では、保持部3は、スタンド本体2の厚さ方向の全域にわたって、幅が一定となっている。また、保持部3の内面31の表面には、携帯端末10との摩擦抵抗を高める処理が施されており、本実施形態では、滑り止め層34が設けられている。これにより、不本意に携帯端末10が保持部3から離脱するのをより確実に防止することができる。
【0084】
滑り止め層34の構成材料としては、例えば、各種ゴム材料等や、各種樹脂材料の高摩擦材料が挙げられる。なお、滑り止め層34に代えて、前述したラスト処理等、粗面加工を施して摩擦抵抗を高める処理を行ってもよい。
【0085】
<第6実施形態>
図7は、本発明の携帯端末スタンド(第6実施形態)を示す側面図である。
図8は、
図7に示す携帯端末スタンドを折り曲げた状態を示す側面図である。
【0086】
以下、これらの図を参照して本発明の携帯端末スタンドの第6実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0087】
本実施形態は、スタンド本体が折り曲げ可能に構成されていること以外は前記第1実施形態と同様である。
【0088】
図7および
図8に示すように、本実施形態では、スタンド本体2は、2枚の板材2A、2Bに分割されている。また、2枚の板材2A、2Bは、スタンド本体2を幅方向に2分割する構成となっており、各板材2A、2Bに形成された凹部を突き合わせることにより保持部3が形成される。
【0089】
また、2枚の板材2A、2Bの間で、かつ、第2の主面22側には、ヒンジ(回動支持部)23が設けられている。これにより、
図7に示す展開状態と、
図8に示す折り畳み状態とをとり得る。展開状態では、前述した各実施形態と同様に、携帯端末10(図示せず)の起立状態を保持することができる。一方、折り畳み状態では、携帯端末スタンド1全体で見たとき、前記各実施形態に比べて、幅が半分になり、より小型化を図ることができる。また、持ち運びも容易となる。
【0090】
<第7実施形態>
図9は、本発明の携帯端末スタンド(第7実施形態)を示す斜視図である。
図10は、
図9中B-B線断面図である。
【0091】
以下、これらの図を参照して本発明の携帯端末スタンドの第7実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、保持溝が設けられていること以外は前記第1実施形態と同様である。
【0092】
図9および
図10に示すように、本実施形態では、保持部3は、貫通孔35に加えて溝36をさらに有している。溝36は、貫通孔35と同じ幅であり、貫通孔35と重なって設けられている。すなわち、溝36は、スタンド本体2の平面視で貫通孔35を包含している。また、溝36は、第1の主面21側に開放しており、かつ、スタンド本体2の両短辺側にも開放している。なお、本実施形態では、貫通孔35は、その幅が、第1の主面21側から第2の主面22側に向って漸減している。
【0093】
このような構成によれば、
図9に示すように、携帯端末10を横にした状態、すなわち、携帯端末10の長辺側を溝36に差し込んで保持することができる。よって、画面の向きを変えることができ、その状態で保持することができる。
【0094】
なお、本明細書では、本実施形態のように、携帯端末10を横向きにしていても起立状態とする。
【0095】
<第8実施形態>
図11は、本発明の携帯端末スタンド(第8実施形態)を示す斜視図である。
【0096】
以下、この図を参照して本発明の携帯端末スタンドの第8実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、保持部の形状が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
【0097】
図11に示すように、本実施形態では、保持部3は、幅方向に対向する内面37に形成された指挿入部38を有している。この指挿入部38は、内面37に切り欠かれて形成された切欠きで構成されている。また、この指挿入部38は、スタンド本体2の平面視で半円状をなしている。
【0098】
このような本実施形態によれば、携帯端末10を保持した状態で、指挿入部38に指を入れて、携帯端末10の下方に設けられているボタン101を操作することができる。
【0099】
<第9実施形態>
図12は、本発明の携帯端末スタンド(第9実施形態)を示す斜視図である。
【0100】
以下、この図を参照して本発明の携帯端末スタンドの第9実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、保持部の形状が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
【0101】
図12に示すように、本実施形態では、保持部3は、スタンド本体2の一方の長辺に開放している。これにより、携帯端末10の下部の一部がスタンド本体2の長辺側(使用者にとって手前側)に露出している。よって、携帯端末10の下部にスピーカー102が設けられていた場合、スピーカー102から出力される音が携帯端末スタンド1によって遮られるのを防止または抑制することができる。その結果、保持部3が携帯端末10を保持した状態において、使用者は、スピーカー102から出力された音を鮮明に聞くことができる。
【0102】
<第10実施形態>
図13は、本発明の携帯端末スタンド(第10実施形態)を示す斜視図である。
【0103】
以下、この図を参照して本発明の携帯端末スタンドの第10実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0104】
本実施形態は、携帯端末を保持する方法が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
【0105】
図13に示すように、本実施形態では、携帯端末10の保持を、2枚の携帯端末スタンド1を用いて行う。2枚の携帯端末スタンド1のうちの一方の携帯端末スタンド1の保持部3に携帯端末10の一端部(短辺側の端部)を挿入し、他方の携帯端末スタンド1の保持部3に携帯端末10の他端部(短辺側の端部)を挿入する。そして、この状態で、各携帯端末スタンド1の短辺側の側面が載置面100と接するように各携帯端末スタンド1を立てる。これにより、携帯端末10を横にした状態で保持することができる。
【0106】
<第11実施形態>
図14は、本発明の携帯端末スタンド(第11実施形態)を示す斜視図である。
【0107】
以下、この図を参照して本発明の携帯端末スタンドの第11実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、逃げ部が設けられていること以外は前記第1実施形態と同様である。
【0108】
図14に示すように、本実施形態では、携帯端末10は、その画面を保護するカバー103を有している。このカバー103は、折り畳み可能に構成されており、折り畳まれて画面を保護する状態と、展開されて画面を露出させる状態とをとり得る。
【0109】
また、保持部3は、スタンド本体2の一方の短辺側に開放する溝で構成された逃げ部39を有する。この逃げ部39は、スタンド本体2の平面視で直線状をなす溝で構成されている。
【0110】
このような本実施形態では、携帯端末10にカバー103が装着されていたとしても、カバー103を展開した状態で携帯端末10を保持することができる。その結果、携帯端末10にカバー103が装着されていたとしても、使用者は画面を視認することができ、さらに利便性に優れる。
【0111】
<第12実施形態>
図15は、本発明の携帯端末スタンド(第12実施形態)を示す断面図である。
【0112】
以下、この図を参照して本発明の携帯端末スタンドの第12実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0113】
本実施形態は、傾斜角度調整手段が設けられていること以外は前記第1実施形態と同様である。
【0114】
図15に示すように、本実施形態では、保持部3は、携帯端末10の傾斜角度を調整する傾斜角度調整手段4を有する。傾斜角度調整手段4は、操作ネジ41と、操作ネジ41と噛合するスライド部材42とを有する。
【0115】
操作ネジ41は、外周部に螺旋状のリブが形成された雄ネジ部411と、雄ネジ部411の一端部に設けられた頭部412とを有している。
【0116】
雄ネジ部411は、スタンド本体2の厚さ方向の途中に設けられ、保持部3の内面と、スタンド本体2の側面とを貫通する貫通孔23内に設置されている。
【0117】
また、頭部412は、貫通孔23の外側に位置しており、使用者が回転操作する操作部として機能する。なお、頭部412がスタンド本体2の内側(内部)に位置している(内蔵されている)構成であってもよい。この場合、貫通孔23の頭部412を収納する部分は、外側と連通する開口を有しているのが好ましい。これにより、該開口を介して頭部412の回転操作を行うことができる。
【0118】
スライド部材42は、操作ネジ41の雄ネジ部411と噛合する歯部421を有する。また、スライド部材42は、貫通孔23内にてスライド可能に構成されている。また、スライド部材42は、一端部が保持部3内の露出した際、携帯端末10と当接する部分である。
【0119】
スライド部材42は、板状をなしていてもよく、棒状をなしていてもよい。また、スライド部材42は、携帯端末10と接触する端部は、丸みを帯びていたり、前記実施形態で述べたような携帯端末10との摩擦抵抗を高める処理が施されているのが好ましい。
【0120】
使用者が、頭部412を回転操作すると、雄ネジ部411が回転し、雄ネジ部411と噛合しているスライド部材42が、雄ネジ部411と噛合した状態で、スライド操作される。これにより、スライド部材42は、保持部3内に突出したり、保持部3から退避することができる。すなわち、頭部412を一方向に回転操作すると、スライド部材42は、保持部3内に突出する方向に移動し、前記とは反対方向に回転操作すると、スライド部材42は、保持部3内から退避する方向に移動することができる。
【0121】
このような傾斜角度調整手段4によれば、使用者が操作ネジ41を回転操作してスライド部材42の保持部3内での突出の程度を調整することができ、スライド部材42によって、保持部3内で携帯端末10と接触する位置を調整(変更)することができる。その結果、携帯端末10の厚さによらず、携帯端末10の傾斜角度を所望のものとすることができる。
【0122】
<第13実施形態>
図16は、本発明の携帯端末スタンド(第13実施形態)が備える傾斜角度調節手段を示す斜視図である。
図17は、
図16に示す携帯端末スタンドを示す断面図である。
【0123】
以下、これらの図を参照して本発明の携帯端末スタンドの第13実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0124】
本実施形態は、傾斜角度調整手段の構成が異なること以外は前記第12実施形態と同様である。
【0125】
図16および
図17に示すように、本実施形態では、保持部3の内面31には、溝311が設けられている。この溝311は、スタンド本体2の厚さ方向に延在しており、図示の構成では、第1の主面21および第2の主面22に開放している。なお、溝311は、第1の主面21および第2の主面22のいずれか一方にのみ開放していてもよく、双方に開放していなくてもよい。
【0126】
また、本実施形態では、傾斜角度調整手段4は、溝311内に設置された板片43と、板片43の一端部を回動可能に支持する回動支持部44とを有している。
【0127】
板片43は、平面視で長方形をなしており、その一端部が溝311の内面に回動支持部44によって固定されている。また、板片43は、溝311の延在方向(スタンド本体2の厚さ方向)の中央部に設置されている。なお、図示の構成に限定されず、板片43は、溝311において端部(第1の主面21または第2の主面22の近傍)に回動支持部44によって固定されていてもよい。
【0128】
このような板片43は、回動支持部44によって回動可能に支持されており、
図16および
図17に示すような起立状態と、
図17中二点鎖線で示すような伏倒状態と、をとり得る。
【0129】
起立状態では、保持部3内に突出した状態となり、保持部3内で携帯端末10と接触する位置を調整(変更)することができる。よって、携帯端末10の厚さによらず、携帯端末10の傾斜角度を所望のものとすることができる。一方、伏倒状態では、板片43が溝311内に収納されて板片43が保持部3内に突出していない状態となる。これにより、比較的厚い携帯端末10を保持する場合や、携帯端末10を比較的大きい傾斜角度で用いる場合等に、板片43が携帯端末10と接触するのを防止することができる。
【0130】
なお、板片43の厚さは、特に限定されないが、溝311の深さと同じかまたは薄いのが好ましい。これにより、伏倒状態において、板片43が保持部3の内側に突出するのを防止することができる。
【0131】
また、板片43の長さは、特に限定されないが、溝311の長さの半分よりも短いのが好ましい。これにより、伏倒状態において、板片43が第1の主面21または第2の主面22側に突出するのを防止することができる。
【0132】
<第14実施形態>
図18は、本発明の携帯端末スタンド(第14実施形態)が備える傾斜角度調節手段を示す斜視図である。
【0133】
以下、この図を参照して本発明の携帯端末スタンドの第14実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0134】
本実施形態は、傾斜角度調整手段の構成が異なること以外は前記第13実施形態と同様である。
【0135】
図18に示すように、本実施形態では、傾斜角度調整手段4は、保持部3の内面31に着脱自在に装着されるスペーサー45で構成されている。このスペーサー45は、板状またはシート状をなしており、保持部3の内面31と接する面が粘着性を有している。これにより、スペーサー45を保持部3の内面31に装着した装着状態を維持することができる。
【0136】
このようなスペーサー45を保持部3の内面31に装着することにより、保持部3の幅を調節することができる。よって、携帯端末10の厚さによらず、携帯端末10の傾斜角度を所望のものとすることができる。
このスペーサー45は、可撓性を有していてもよく、硬質であってもよい。
【0137】
また、スペーサー45の構成材料としては、特に限定されず、例えば、各種樹脂材料、各種金属材料、各種ゴム材料等が挙げられる。
【0138】
また、図示の構成では、スペーサー45は、保持部3の内面31に1枚装着されているが、これに限定されず、複数枚を重ねた状態で保持部3の内面31に装着してもよい。
【0139】
また、図示の構成では、スペーサー45は、保持部3の内面31のうちの一方の内面のみに装着されているが、本発明ではこれに限定されず、両方の内面31にそれぞれ装着してもよい。
【0140】
<第15実施形態>
図19は、本発明の携帯端末スタンド(第15実施形態)が備える傾斜角度調節手段を示す斜視図である。
図20は、
図19に示す傾斜角度調節手段の斜視図である。
【0141】
以下、この図を参照して本発明の携帯端末スタンドの第15実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0142】
本実施形態は、傾斜角度調整手段の構成が異なること以外は前記第14実施形態と同様である。
【0143】
図19に示すように、本実施形態では、傾斜角度調整手段4は、保持部3の内面31に着脱自在に装着されるスペーサー46で構成されている。このスペーサー46は、
図20に示すように、平面視で半円状をなす舌片で構成されている。このスペーサー46を保持部3の内面31に装着することにより、保持部3の内側にスペーサー46が突出した状態となる。よって、保持部3内で携帯端末10と接触する位置を調整(変更)することができる。その結果、携帯端末10の厚さによらず、携帯端末10の傾斜角度を所望のものとすることができる。
【0144】
なお、スペーサー46は、図示の構成に限定されず、平面視形状が、三角形、四角形、多角形等いかなる形状をなしていてもよい。
【0145】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。また、本発明の携帯端末スタンドを構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。また、本発明の携帯端末スタンドは、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
【0146】
なお、前記各実施形態では、保持部は、スタンド本体の厚さ方向の全域にわたって、その幅が一方の主面側に向って減少している構成について説明したが、本発明では、これに限定されず、幅が一方の主面側に向って、減少している部分を有していてもよい。
【0147】
また、前記各実施形態では、保持部は、スタンド本体の平面視で略中央部に設けられている場合について説明したが、本発明ではこれに限定されず、例えば、スタンド本体の一方の長辺側に偏在する構成であってもよい。この場合、保持部が偏在している側を手前とすることにより、携帯端末を保持した状態をより安定的に維持することができる。
【0148】
なお、第3実施形態、第4実施形態および第5実施形態では、スタンド本体(携帯端末スタンド)の表裏を問わず使用することができる。すなわち、第1の主面および第2の主面のどちらが載置面と接触する向きでも、携帯端末を安定的に保持することができる。
【符号の説明】
【0149】
1 携帯端末スタンド
2 スタンド本体
2A 板材
2B 板材
21 第1の主面
22 第2の主面
23 貫通孔
3 保持部
31 内面
31A 内面
31B 内面
311 溝
32 角部
33 頂部
34 滑り止め層
35 貫通孔
36 溝
37 内面
38 指挿入部
39 逃げ部
4 傾斜角度調整手段
41 操作ネジ
411 雄ネジ部
412 頭部
42 スライド部材
421 歯部
43 板片
44 回動支持部
45 スペーサー
46 スペーサー
10 携帯端末
101 ボタン
102 スピーカー
103 カバー
100 載置面
θ 傾斜角度
P1 位置
P2 位置
L3 長さ
T 厚さ
W3-1 幅
W3-2 幅