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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-05
(45)【発行日】2022-01-20
(54)【発明の名称】超音波診断装置および制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/06 20060101AFI20220113BHJP
【FI】
A61B8/06
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2017137899
(22)【出願日】2017-07-14
(65)【公開番号】P2019017640
(43)【公開日】2019-02-07
【審査請求日】2020-06-04
(73)【特許権者】
【識別番号】594164542
【氏名又は名称】キヤノンメディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001380
【氏名又は名称】特許業務法人東京国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉新 寛樹
(72)【発明者】
【氏名】五十嵐 悠
【審査官】宮川 哲伸
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-272741(JP,A)
【文献】特開2009-028194(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0203112(US,A1)
【文献】特表2012-513278(JP,A)
【文献】特開2010-094220(JP,A)
【文献】特開2004-321688(JP,A)
【文献】特開2006-102126(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00 - 8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
造影剤が投与された被検体に対する超音波走査を繰り返し実行する送受信部と、
前記超音波走査により収集された画像データに基づいて、前記被検体内の関心領域における前記造影剤の動態を解析する解析部と、
を備え、
前記解析部は、
前記画像データに基づいて、前記関心領域において前記造影剤が流入過程にあるか前記造影剤の流入が完了したかのいずれの状態にあるかを少なくとも解析し、
前記送受信部は、
前記関心領域において前記造影剤が流入過程にあると解析されると第1のフレームレートまたは第1のボリュームレートで前記超音波走査を実行する一方、前記関心領域において前記造影剤の流入が完了したと解析されると前記第1のフレームレートまたは前記第1のボリュームレートよりも低い第2のフレームレートまたは第2のボリュームレートで前記超音波走査を実行する、
超音波診断装置。
【請求項2】
前記解析部は、
前記画像データに基づいて前記関心領域内の画素値に関するヒストグラムを生成し、前記ヒストグラムに基づいて前記造影剤の動態を解析する、
請求項1記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記解析部は、
前記画像データに基づいて前記関心領域内の画素値の代表値を算出し、前記代表値に基づいて前記造影剤の動態を解析する、
請求項1記載の超音波診断装置。
【請求項4】
前記画像データに基づく画像に前記関心領域を設定する設定部、
をさらに備え、
前記解析部は、
前記画像データに基づいて前記関心領域内において所定値以上の画素値を有する画素数を計数し、当該計数の結果に基づいて前記造影剤の動態を解析する、
請求項1記載の超音波診断装置。
【請求項5】
前記送受信部は、
前記第2のフレームレートまたは前記第2のボリュームレートで前記超音波走査を実行しているときに、走査領域内の造影剤バブルを一掃するためのフラッシュを実行すると、前記フラッシュの実行に伴い前記第1のフレームレートまたは前記第1のボリュームレートに切り替えて前記超音波走査を実行する、
請求項1記載の超音波診断装置。
【請求項6】
前記送受信部は、
前記フラッシュの実行に伴い前記第1のフレームレートまたは前記第1のボリュームレートに切り替えた後、前記解析部により前記造影剤の流入が完了したと解析されると、前記第2のフレームレートまたは前記第2のボリュームレートに切り替えて前記超音波走査を実行する、
請求項5記載の超音波診断装置。
【請求項7】
前記超音波走査により繰り返し収集される前記画像データに基づいて、前記関心領域内の画素ごとに画素値の最高値を保持し、前記画素値の最高値を用いて前記関心領域の画像を生成してディスプレイに表示させるピークホールド部、
をさらに備えた請求項1ないし4のいずれか1項に記載の超音波診断装置。
【請求項8】
前記超音波走査により繰り返し収集される前記画像データに基づいて、前記関心領域内の画素ごとに画素値の最高値を保持し、前記画素値の最高値を用いて前記関心領域を画像化してディスプレイに表示させるとともに、前記フラッシュが実行されると、前記関心領域内の画素ごとに保持していた画素値の最高値をリセットするピークホールド部、
をさらに備えた請求項5または6に記載の超音波診断装置。
【請求項9】
前記送受信部がフレームレートまたはボリュームレートを変更すると、その旨の情報をディスプレイに表示させる通知部、
をさらに備えた請求項1ないし8のいずれか1項に記載の超音波診断装置。
【請求項10】
前記超音波走査により収集された前記画像データを記憶部に記憶させるとともに、前記送受信部がフレームレートまたはボリュームレートを変更するごとに、前記画像データを異なる保存ファイルに記憶させる保存制御部、
をさらに備えた請求項1ないし9のいずれか1項に記載の超音波診断装置。
【請求項11】
前記解析部は、
動脈優位相にあると前記関心領域において前記造影剤が流入過程にあると解析するとともに、動脈優位相から門脈優位相に切り替わると前記造影剤の流入が完了したと解析する、
請求項1ないし10のいずれか1項に記載の超音波診断装置。
【請求項12】
コンピュータに、
造影剤が投与された被検体に対する超音波走査を繰り返し実行し、
前記超音波走査により収集された画像データに基づいて、前記被検体の関心領域において前記造影剤が流入過程にあるか前記造影剤の流入が完了したかのいずれの状態にあるかを少なくとも解析し、
前記関心領域において前記造影剤が流入過程にあると解析されると第1のフレームレートまたは第1のボリュームレートで前記超音波走査を実行する一方、前記関心領域において前記造影剤の流入が完了したと解析されると前記第1のフレームレートまたは前記第1のボリュームレートよりも低い第2のフレームレートまたは第2のボリュームレートで前記超音波走査を実行する、
手順を実行させるための制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、超音波診断装置および制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、超音波診断装置では、静脈投与型の超音波造影剤を用いた造影エコー法が行われるようになってきている。この方法は、たとえば、心臓および肝臓などの検査で静脈から超音波造影剤を注入して血流信号を増強し、血流動態の評価を行うことを目的としている。造影剤の多くは微小気泡(マイクロバブル) が反射源として機能するものである。
【0003】
気泡というデリケートな基材の性質上、通常の診断レベルの超音波照射であっても、その機械的作用によって気泡は壊れ、結果的にスキャン面からの信号強度は低下してしまう。したがって、環流の動的な様子をリアルタイムに観察するためには、低音圧の超音波送信によって画像化する等、スキャンによる気泡の崩壊を比較的低減させることが必要となってくる。この様な低音圧の超音波送信による画像化は信号/ノイズ比(S/N比)も低下してしまうため、それを補うための種々の信号処理法も考案されている。これらの映像化手法により、リアルタイムで高信号/ノイズ比で映像化されるようになってきた。造影超音波はそのリアルタイム性や高空間分解能から、CT(Computed Tomography)やMRI(Magnetic Resonance Imaging)では見えない微小構造や微小血管構造の精査に利用される。
【0004】
ところで、造影剤投与直後の動脈優位相の速い流入過程を詳細に観察するためには、高時間分解能の映像法が望まれ、高速なフレームレートによる映像法も開発されている。一方、造影剤の流入完了後は、不要な造影剤破壊を防ぎ、静的な後血管相を観察するために、通常のフレームレートが適している。このため、造影剤の動態(造影剤の流入状態が動脈優位相の速い流入過程か、後血管相などの流入完了後か)に応じたフレームレートでデータ収集することが好ましい。そこで、超音波走査のフレームレートまたはボリュームレートを、あらかじめ設定された時間で切り替える技術が提案されている。
【0005】
しかし、造影剤の流入速度は、被検体や病変に応じて変化する。このため、あらかじめ設定された時間でフレームレートを切り替える技術では、造影剤の動態(造影剤の流入状態が動脈優位相の速い流入過程か、後血管相などの流入完了後か)に応じた好適なフレームレートで超音波走査を行うことが難しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2003-153900号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、造影剤の動態に応じて超音波走査のフレームレートまたはボリュームレートを変更することができる超音波診断装置および制御プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態に係る超音波診断装置は、上述した課題を解決するために、造影剤が投与された被検体に対する超音波走査を繰り返し実行する送受信部と、前記超音波走査により収集された画像データに基づいて、前記被検体内の関心領域における前記造影剤の動態を解析する解析部と、を備え、前記送受信部は、前記解析部による解析結果に応じたフレームレートまたはボリュームレートで前記超音波走査を実行するものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態に係る超音波診断装置の一構成例を示すブロック図。
図2】処理回路のプロセッサによる実現機能例を示す概略的なブロック図。
図3図1に示す処理回路により、造影剤の動態に応じて超音波走査のフレームレートまたはボリュームレートを変更する際の概略的な手順の一例を示すフローチャート。
図4】造影剤の投与直後から所定時間経過後までの時間濃度曲線と超音波画像との関係の一例を示す説明図。
図5】造影剤の投与直後において、図1に示す処理回路により、造影剤の動態に応じて超音波走査のフレームレートまたはボリュームレートを変更する際の手順の一例を示すフローチャート。
図6図4に示すt=t1、t2、t3のそれぞれにおける超音波画像と、関心領域72の輝度ヒストグラムとの関係の一例を示す説明図。
図7】TICと信号強度の閾値Ithとの関係の一例を示す説明図。
図8】第3の流入完了判定方法を説明するための図。
図9】フラッシュの前後において、図1に示す処理回路により、造影剤の動態に応じて超音波走査のフレームレートまたはボリュームレートを変更する際の手順の一例を示すフローチャート。
図10】フラッシュの前後におけるTICの一例を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明に係る超音波診断装置および制御プログラムの実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態に係る超音波診断装置10の一構成例を示すブロック図である。超音波診断装置10は、超音波プローブ11、操作パネル20、ディスプレイ30および装置本体40を有する。
【0012】
超音波プローブ11は、複数の超音波振動子(圧電振動子)を有する。これら複数の超音波振動子は、装置本体40から供給される駆動信号にもとづいて超音波を発生させる。超音波プローブ11は、複数の超音波振動子から発生する超音波を被検体Pの体内へ送信し、さらに、被検体Pからのエコー信号を受信して電気信号に変換する。また、超音波プローブ11は、圧電振動子に設けられる整合層と、圧電振動子から後方への超音波の伝播を防止するバッキング材などを有する。
【0013】
超音波プローブ11から被検体Pに超音波ビームが送信されると、送信された超音波ビームは、被検体Pの体内組織における音響インピーダンスの不連続面で次々と反射され、反射波がエコー信号として複数の超音波振動子にて受信される。受信されるエコー信号の振幅は、超音波ビームが反射される不連続面における音響インピーダンスの差に依存する。なお、送信された超音波パルスが移動している血流や心臓壁などの表面で反射された場合の反射波信号は、ドプラ効果により、移動態の超音波送信方向に対する速度成分に依存して、周波数偏移を受ける。
【0014】
操作パネル20は、タッチコマンドスクリーンとして機能し、ディスプレイと、このディスプレイの近傍に設けられたタッチ入力回路と、ハードキーとを有する。タッチ入力回路は、ユーザによるタッチ入力回路上の指示位置の情報を装置本体40に与える。ハードキーは、キーボード、マウス、フットスイッチ、トラックボール、各種ボタン等を含む。タッチ入力回路およびハードキーは入力回路を構成し、それぞれ、超音波診断装置10のユーザからの各種指示を受け付ける。
【0015】
ディスプレイ30は、たとえば液晶ディスプレイやOLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイなどの一般的な表示出力装置により構成され、装置本体40において生成された超音波画像を表示する。また、ディスプレイ30は、たとえば超音波診断装置10のユーザが操作パネル20を用いて各種指示を入力するための画像を表示する。また、ディスプレイ30は、装置本体40から受けたユーザに対する通知情報を表示する。
【0016】
装置本体40は、超音波プローブ11が受信した被検体Pからのエコー信号にもとづいて超音波画像を生成する。装置本体40は、図1に示すように、送受信回路50、Bモード処理回路51、ドプラ処理回路52、画像生成回路53、画像メモリ54、表示制御回路55、記憶回路56、および処理回路57を有する。
【0017】
送受信回路50は、送信回路50aおよび受信回路50bを有する。送受信回路50は、超音波の送受信における送信指向性と受信指向性とを制御して、超音波プローブ11から被検体Pに対して超音波を送信させるとともに、超音波プローブ11が受信したエコー信号にもとづいてエコーデータを生成する。
【0018】
また、送受信回路50は、処理回路57により、超音波走査のフレームレートまたはボリュームレートを制御される。
【0019】
なお、本実施形態に係る超音波診断装置10は、複数の圧電振動子が格子状に2次元で配置された2次元超音波プローブである超音波プローブ11により、被検体Pを3次元でスキャンする場合であっても、複数の圧電振動子が一列で配置された1次元超音波プローブである超音波プローブ11により、被検体Pを2次元でスキャンする又はこれら複数の超音波振動子を回転させることで被検体Pを3次元でスキャンする場合であっても、1次元超音波プローブの複数の圧電振動子を機械的に揺動する超音波プローブ11であっても、適用可能である。
【0020】
以下の説明では、超音波プローブ11が複数の圧電振動子が一列で配置された1次元超音波プローブであり、処理回路57により超音波走査のフレームレートを制御される場合の例について示す。なお、超音波プローブ11が3次元スキャン可能に構成される場合は、処理回路57は超音波走査のボリュームレートを制御するとよい。
【0021】
送信回路50aは、パルス発生器、送信遅延回路およびパルサ回路などを有し、超音波プローブ11に駆動信号を供給する。パルス発生器は、所定のレート周波数で、送信超音波を形成するためのレートパルスを繰り返し発生する。送信遅延回路は、超音波プローブ11から発生される超音波をビーム状に集束して送信指向性を決定するために必要な圧電振動子ごとの遅延時間を、パルス発生器が発生する各レートパルスに対し与える。また、パルサ回路は、レートパルスにもとづくタイミングで、超音波プローブ11に駆動パルスを印加する。送信遅延回路は、各レートパルスに対し与える遅延時間を変化させることで、圧電振動子面から送信される超音波ビームの送信方向を任意に調整する。
【0022】
また、送信回路50aは、処理回路57に制御されて、所定のスキャンシーケンスを実行するために、送信周波数、送信駆動電圧などを瞬時に変更可能な機能を有する。送信駆動電圧の変更機能は、瞬間にその値を切り替え可能なリニアアンプ型の発信回路、または、複数の電源ユニットを電気的に切り替える機構によって実現される。
【0023】
受信回路50bは、アンプ回路、A/D変換器、加算器などを有し、超音波プローブ11が受信したエコー信号を受け、このエコー信号に対して各種処理を行なってエコーデータを生成する。アンプ回路は、エコー信号をチャンネルごとに増幅してゲイン補正処理を行なう。A/D変換器は、ゲイン補正されたエコー信号をA/D変換し、デジタルデータに受信指向性を決定するのに必要な遅延時間を与える。加算器は、A/D変換器によって処理されたエコー信号の加算処理を行なってエコーデータを生成する。加算器の加算処理により、エコー信号の受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調される。
【0024】
本実施形態では、送信回路50aは、超音波プローブ11から被検体Pに対して2次元の超音波ビームを送信させることができる。また、受信回路50bは、超音波プローブ11が受信した2次元のエコー信号から2次元のエコーデータを生成することができる。また、処理回路57は、超音波プローブ11が移動しながら所定のフレームレートで収集された複数の2次元のエコーデータと、各エコーデータの収集時における超音波プローブ11の位置情報と、にもとづいてボリュームデータを生成してもよい。
【0025】
Bモード処理回路51は、受信回路50bからエコーデータを受信し、対数増幅、包絡線検波処理などを行なって、信号強度が輝度の明るさで表現されるデータ(Bモードデータ)を生成する。
【0026】
ドプラ処理回路52は、受信回路50bから受信したエコーデータから速度情報を周波数解析し、ドプラ効果による血流や組織、造影剤エコー成分を抽出し、平均速度、分散、パワーなどの移動態情報を多点について抽出したデータ(ドプラデータ)を生成する。
【0027】
画像生成回路53は、超音波プローブ11が受信したエコー信号にもとづいて超音波画像データを生成する。たとえば、画像生成回路53は、Bモード処理回路51が生成した2次元のBモードデータから反射波の強度を輝度にて表した2次元Bモード画像データを生成する。また、画像生成回路53は、ドプラ処理回路52が生成した2次元のドプラデータから移動態情報を表す平均速度画像、分散画像、パワー画像、または、これらの組み合わせ画像としての2次元のカラードプラ画像の画像データを生成する。
【0028】
画像メモリ54は、処理回路57が生成した2次元超音波画像を記憶する記憶回路である。
【0029】
表示制御回路55は、GPU(Graphics Processing Unit)およびVRAM(Video RAM)などを含み、処理回路57により制御されて、処理回路57から表示出力要求のあった画像をディスプレイ30に表示させる。表示制御回路55は、ディスプレイ30に表示される画像と同等の画像を操作パネル20のディスプレイに表示させてもよい。
【0030】
記憶回路56は、磁気的もしくは光学的記録媒体または半導体メモリなどの、プロセッサにより読み取り可能な記録媒体を含んだ構成を有する。これら記憶媒体内のプログラムおよびデータの一部または全部は電子ネットワークを介した通信によりダウンロードされるように構成してもよい。
【0031】
記憶回路56は、処理回路57に制御されて、画像データの保存先となる保存ファイルを、フレームレートまたはボリュームレートが変更されるごとに異ならせて格納する。また、記憶回路56は、たとえば処理回路57がピークホールド機能を有する場合は、ピークホールド処理を実行する前のBモードデータやドプラデータを記憶しておいてもよい。
【0032】
処理回路57は、超音波診断装置10を統括制御する機能を実現するほか、記憶回路56に記憶された制御プログラムを読み出して実行することにより、造影剤の動態に応じて超音波走査のフレームレートまたはボリュームレートを変更するための処理を実行するプロセッサである。
【0033】
図2は、処理回路57のプロセッサによる実現機能例を示す概略的なブロック図である。図2に示すように、処理回路57のプロセッサは、スキャン制御機能61、画像生成機能62、設定機能63、ピークホールド機能64、解析機能65、通知機能66、および保存制御機能67を実現する。これらの各機能61-67は、それぞれプログラムの形態で記憶回路56に記憶されている。
【0034】
スキャン制御機能61は、送受信回路50を制御し、解析機能65による造影剤の動態の解析結果に応じて超音波走査のフレームレートまたはボリュームレートを変更させる。
【0035】
画像生成機能62は、超音波走査により収集されたエコーデータにもとづいて画像生成回路53によって生成された画像データ(以下、超音波走査により収集された画像データという)にもとづいて、ディスプレイ30に表示するための超音波画像を生成する。
【0036】
設定機能63は、操作パネル20を介したユーザ指示にもとづいて、超音波画像に関心領域72を設定する。
【0037】
ピークホールド機能64は、超音波走査により繰り返し収集される画像データにもとづいて、関心領域72に属する画素のそれぞれについて画素値の最高値を保持する処理(ピークホールド処理)を実行する。このとき、記憶回路56には、ピークホールド処理を実行する前のBモードデータやドプラデータを記憶しておくとよい。そして、ピークホールド機能64は、この画素値の最高値を用いて関心領域72を画像化してディスプレイ30に表示させる。また、ピークホールド機能64は、フラッシュが実行されると、関心領域72に属する画素ごとに保持していた画素値の最高値をリセットする。なお、超音波診断装置10はピークホールド機能64を備えなくてもよい。
【0038】
なお、ピークホールド処理(MFI、Micro flow imagingとも呼ばれる)とは、画素ごとに、最高輝度に達した輝度を保持してゆく処理である。この結果、1フレームごとの血管内のバブルの数がまばらであっても、各画素の輝度値は現時点までの最高値となっているため、フレームを重ねることにより血管走行が明瞭化する。
【0039】
解析機能65は、超音波走査により収集された画像データにもとづいて、被検体Pの関心領域72における造影剤の動態を解析する。スキャン制御機能61は、この造影剤の動態の解析結果に応じて送受信回路50を制御して超音波走査のフレームレートまたはボリュームレートを変更させる。
【0040】
通知機能66は、送受信回路50がフレームレートまたはボリュームレートを変更すると、その旨の情報や現在のフレームレートの情報などをディスプレイ30に表示させる。
【0041】
保存制御機能67は、超音波走査により収集された画像データを記憶回路56に記憶させるとともに、送受信回路50がフレームレートまたはボリュームレートを変更するごとに、画像データを異なる保存ファイルに記憶させる。
【0042】
次に、本実施形態に係る超音波診断装置10および制御プログラムの動作の一例について説明する。
【0043】
まず、本実施形態に係る超音波診断装置10および制御プログラムの動作の概略について図3を用いて説明する。
【0044】
図3は、図1に示す処理回路57により、造影剤の動態に応じて超音波走査のフレームレートまたはボリュームレートを変更する際の概略的な手順の一例を示すフローチャートである。図3において、Sに数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。
【0045】
まず、ステップS1において、送受信回路50は、造影剤が投与された被検体Pに対して超音波走査を実行する。
【0046】
次に、ステップS2において、解析機能65は、超音波走査により収集された画像データにもとづいて、造影剤の動態を解析する。
【0047】
次に、ステップS3において、スキャン制御機能61は、解析機能65により解析された造影剤の動態に応じてフレームレートまたはボリュームレートを適宜に変更する。
【0048】
次に、ステップS4において、処理回路57は、超音波走査を終了すべきか否かを判定する。たとえばユーザにより操作パネル20を介して超音波走査を終了すべき旨の指示を受け付けた場合は終了すべきと判定し、一連の手順は終了となる。一方、終了すべきでないと判定した場合は、ステップS1に戻る。
【0049】
以上の手順により、あらかじめ設定された時間ごとにフレームレートを変更するのではなく、造影剤の動態に応じて超音波走査のフレームレートまたはボリュームレートを変更することができる。
【0050】
続いて、造影剤の動態に応じた超音波走査のフレームレートまたはボリュームレートの変更方法について詳細に説明する。なお、以下の説明では、処理回路57により超音波走査のフレームレートを制御される場合の例について示す。
【0051】
まず、造影剤の投与直後の動作について詳細に説明する。
図4は、造影剤の投与直後から所定時間経過後までの時間濃度曲線(Time Intensity Curve、以下TICという)70と超音波画像71との関係の一例を示す説明図である。
【0052】
上述の通り、造影剤投与直後の動脈優位相の速い流入過程を詳細に観察するためには、高速フレームレートによる高時間分解能の映像法が望まれる。一方、造影剤の流入完了後は、不要な造影剤破壊を防ぎ、静的な後血管相を観察するために、通常のフレームレートが適している。このため、造影剤の動態(造影剤の流入状態が動脈優位相の速い流入過程か、後血管相などの流入完了後か)に応じたフレームレートでデータ収集することが好ましい。
【0053】
図4に示すように、超音波画像71の関心領域72の画像の変化にもとづいて、造影剤の動態を解析することができる。たとえば、造影剤の投与からt1時間経過後およびt2時間経過後の超音波画像71の関心領域72は、造影剤の流入過程にあると考えられる。一方、造影剤の投与からt3時間経過後の関心領域72は、造影剤の主要な流入が完了したと考えられる。このため、時間t=t3は、高速フレームレート(第1のフレームレート)から通常フレームレート(第2のフレームレート)に切り替えるタイミングtcとして好適であると考えられる。そこで、解析機能65は、超音波画像71の関心領域72の画像データの変化にもとづいて、フレームレートを切り替えるタイミングtcを決定する。なお、造影剤の主要な流入が完了するタイミングとしては、たとえば動脈優位相から門脈優位相に移行したタイミング等を挙げることができる。
【0054】
図5は、造影剤の投与直後において、図1に示す処理回路57により、造影剤の動態に応じて超音波走査のフレームレートまたはボリュームレートを変更する際の手順の一例を示すフローチャートである。
【0055】
図5に示す手順は、被検体Pに造影剤が投与されてすぐスタートとなる。
【0056】
まず、ステップS11において、スキャン制御機能61は、高速フレームレートで超音波走査するよう、送受信回路50を制御する。
【0057】
次に、ステップS12において、解析機能65は、超音波画像71の関心領域72の画像データにもとづいて、関心領域72に造影剤の流入が完了した状態にあるか否かを判定する。関心領域72において造影剤の流入が完了したと解析されると(ステップS12のYES)、スキャン制御機能61は、通常フレームレートに切り替えて超音波走査するよう、送受信回路50を制御する(ステップS13)。一方、関心領域72において造影剤が流入過程にあると解析されると(ステップS12のNO)、スキャン制御機能61は、高速フレームレートのまま超音波走査を行うよう送受信回路50を制御する。
【0058】
以上の手順により、造影剤の投与直後は高速フレームレートによる超音波走査を実行するとともに、造影剤の動態にもとづいて関心領域72において造影剤の流入が完了したと解析されると、自動的に通常フレームレートに切り替えて超音波走査を実行することができる。
【0059】
次に、超音波画像71の関心領域72の画像データにもとづいて、関心領域72に造影剤の流入が完了した状態にあるか否かを判定する方法の例を3つ説明する。
【0060】
第1の判定方法は、この関心領域72の輝度ヒストグラム73にもとづいて関心領域72に造影剤の流入が完了した状態にあるか否かを判定する方法である。
【0061】
図6は、図4に示すt=t1、t2、t3のそれぞれにおける超音波画像71と、関心領域72の輝度ヒストグラム73との関係の一例を示す説明図である。図6に示すように、造影剤の動態に応じて、関心領域72の輝度ヒストグラム73は変化する。そこで、解析機能65は、たとえば、超音波走査により収集された画像データにもとづいて関心領域72内の画素値に関するヒストグラム(輝度ヒストグラム73)を生成し、輝度ヒストグラム73の重心が閾値を超えると、関心領域72に造影剤の流入が完了したと判定するとよい。
【0062】
また、輝度ヒストグラム73が極大値を有するか否かなど、輝度ヒストグラム73の形状に応じて関心領域72に造影剤の流入が完了したか否かを判定してもよい。また、輝度ヒストグラム73の形状に応じて関心領域72に造影剤の流入が完了したか否かを判定する方法としては、極大値の有無を用いるほか、近年、画像認識の分野で利用されている深層学習の1つである畳込みニューラルネットワーク(Convolutional Neural Network、以下、CNNという)を利用してもよい。CNNを用いる場合、あらかじめ図6の最下段に示すようなヒストグラム形状をニューラルネットワークに学習させておく。
【0063】
第2の判定方法は、関心領域72の所定の画素のTIC70にもとづいて関心領域72に造影剤の流入が完了した状態にあるか否かを判定する方法である。
【0064】
図7は、TIC70と信号強度の閾値Ithとの関係の一例を示す説明図である。図7に示すように、TIC70の信号強度にもとづいてタイミングtc1を決定してもよい。この場合、解析機能65は、超音波走査により収集された画像データにもとづいて関心領域72内の画素値の代表値を算出し、代表値の時間曲線(TIC70)の信号強度が閾値Ithを超えたときにフレームレートを切り替えるタイミングtc1であると判定するとよい。閾値Ithは、ベースラインからたとえば10dBなどに設定するとよい。
【0065】
また、たとえば肝細胞がん(HCC、HepatoCellular Carcinoma)では、クッパー細胞が無いために、造影剤の流入後、所定時間経過後にTIC70がピークを迎えてしまうとともに、たとえば10分以上待って後血管相に属する時間になっても、ウォッシュアウトしたままTIC70が回復しない。このようにTIC70がピークを有する場合は、ピークを迎えた時点をフレームレートの切り替えタイミングtcであると決定してもよい。
【0066】
また、超音波診断装置10がピークホールド機能64を有する場合であっても、記憶回路56にピークホールド処理を実行する前のBモードデータやドプラデータが記憶されている場合は、この第2の判定方法を利用することができる。
【0067】
第3の判定方法は、関心領域72の造影剤到達画素数にもとづいて関心領域72に造影剤の流入が完了した状態にあるか否かを判定する方法である。
【0068】
図8は、第3の流入完了判定方法を説明するための図である。所定の輝度値以上の画素を造影剤が到達した画素とする。この所定の輝度値以上の画素が関心領域72のほぼ全域を占めれば、関心領域72に造影剤の流入が完了したと考えてよい。そこで、たとえば、関心領域72内で造影剤が到達したと計数された画素数をN_contrast、関心領域72内の全画素数をN_all、割合の閾値をRatio_thとすると、N_contorast/N_all>Ratio_thを満たしたときに、関心領域72に造影剤の流入が完了したとみなすとよい。
【0069】
また、関心領域72の総画素数N_allがあらかじめ決まっている場合は、N_allに応じた画素数の閾値N_thを設定しておき、N_contrast>N_thとなったときに関心領域72に造影剤の流入が完了したとみなしてもよい。
【0070】
これらの3つの方法のいずれによっても、超音波画像71の関心領域72の画像データにもとづいて、関心領域72に造影剤の流入が完了した状態にあるか否かを判定することができ、フレームレートの切り替えタイミングtcを決定することができる。
【0071】
次に、走査領域内の造影剤バブルを一掃するためのフラッシュを実行する場合におけるフレームレートの変更方法について説明する。
【0072】
図9は、フラッシュの前後において、図1に示す処理回路57により、造影剤の動態に応じて超音波走査のフレームレートまたはボリュームレートを変更する際の手順の一例を示すフローチャートである。図5と同等のステップには同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図10は、フラッシュの前後におけるTIC70の一例を示す説明図である。
【0073】
この手順は、造影剤の投与後、所定の時間が経過して後血管相に移行してスタートとなる。
【0074】
まず、図5に示す手順に従い、ステップ13において、スキャン制御機能61は、t=tcにおいて通常フレームレートに切り替えて超音波走査するよう送受信回路50を制御する。
【0075】
次に、ステップS20において、フラッシュが実行される。ここで、フラッシュは、走査領域内の造影剤バブルを高音圧で一掃するために実行される。本実施形態に係る超音波診断装置10は、たとえば観察部位が肝臓の場合、造影剤を投与した後に所定の時間が経過して門脈優位相以降になると、肝臓全体に灌流する末梢血管のバブルを通常フレームレートで低音圧により観察することができる。しかし、関心病変の腫瘍血管は埋もれてしまい観察が難しくなる。そこで、門脈優位相以降に、たとえば後血管相において、高音圧で走査領域内のバブルを一掃するフラッシュを実行することにより、再環流する様子を観察することができる。なお、フラッシュと同時またはその前後に、造影剤を再投与(リインジェクション)してもよい。
【0076】
たとえば、ユーザによる操作パネル20を介した指示に従ってフラッシュが実行されると、TIC70の信号強度はほぼゼロに戻る(図10参照)。そこで、スキャン制御機能61は、フラッシュのタイミングt=tc2において再度高速フレームレートに切り替えて超音波走査するよう送受信回路50を制御する。
【0077】
なお、超音波診断装置10がピークホールド機能64を有する場合、ピークホールド機能64は、フラッシュが実行されると、関心領域72に属する画素ごとに保持していた画素値の最高値をリセットする。
【0078】
次に、ステップS22において、図5のステップS12と同様に、解析機能65は、超音波画像71の関心領域72の画像データにもとづいて、関心領域72に造影剤の流入が完了した状態にあるか否かを判定する。関心領域72において造影剤の流入が完了したと解析されると(ステップS22のYES、図10のt=tc3参照)、スキャン制御機能61は、通常フレームレートに切り替えて超音波走査するよう、送受信回路50を制御する(ステップS23)。一方、関心領域72において造影剤が流入過程にあると解析されると(ステップS22のNO)、スキャン制御機能61は、高速フレームレートのまま超音波走査を行うよう送受信回路50を制御する。なお、関心領域72の画像データにもとづいて関心領域72に造影剤の流入が完了した状態にあるか否かを判定する方法については、上述の3通りのいずれの方法を利用してもよい。
【0079】
以上の手順により、造影剤の動態に応じて超音波走査のフレームレートまたはボリュームレートを変更することができるとともに、フラッシュの実行に伴い超音波走査を確実に高速フレームレートに変更することができる。
【0080】
また、通知機能66は、送受信回路50がフレームレートまたはボリュームレートを変更すると、その旨の情報や現在のフレームレートの情報などをディスプレイ30に表示させるとよい。ユーザはこれらの表示を確認することにより、確実にフレームレートが変更されたことを認識することができる。
【0081】
また、保存制御機能67は、送受信回路50がフレームレートまたはボリュームレートを変更するごとに、画像データを異なる保存ファイルに記憶させるとよい。フレームレートが変更されるごとに別ファイルにデータが保存されることにより、後処理が非常に容易となる。なお、造影剤の投与直後の保存開始タイミングは、ユーザによる操作パネル20を介した指示を受け付けたタイミングであってもよいし、解析機能65により超音波画像71の関心領域72に造影剤の流入が始まったと解析されたタイミングでもよい。
【0082】
また、フレームレートが変更されるごとに、各フレームレートで走査された期間の画像データが区別されればよく、必ずしも別ファイルに保存されずともよい。具体的には、たとえば、全ての期間のデータが同一ファイルに保存されつつ、フレームレートの変更タイミングが識別可能な付帯情報(たとえば動画データに付された栞など)が画像データに付加されていてもよい。
【0083】
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、造影剤の動態に応じて超音波走査のフレームレートまたはボリュームレートを変更することができる。
【0084】
なお、本実施形態における処理回路57の設定機能63、ピークホールド機能64、解析機能65、通知機能66および保存制御機能67は、それぞれ特許請求の範囲における設定部、ピークホールド部、解析部、通知部および保存制御部の一例である。また、本実施形態における送受信回路50および記憶回路56は、それぞれ特許請求の範囲における送受信部および記憶部の一例である。
【0085】
なお、上記実施形態において、「プロセッサ」という文言は、たとえば、専用または汎用のCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、または、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(たとえば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、およびFPGA)等の回路を意味するものとする。プロセッサは、記憶媒体に保存されたプログラムを読み出して実行することにより、各種機能を実現する。
【0086】
また、上記実施形態では処理回路の単一のプロセッサが各機能を実現する場合の例について示したが、複数の独立したプロセッサを組み合わせて処理回路を構成し、各プロセッサが各機能を実現してもよい。また、プロセッサが複数設けられる場合、プログラムを記憶する記憶媒体は、プロセッサごとに個別に設けられてもよいし、1つの記憶媒体が全てのプロセッサの機能に対応するプログラムを一括して記憶してもよい。
【0087】
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0088】
10…超音波診断装置
30…ディスプレイ
50…送受信回路
56…記憶回路
57…処理回路
63…設定機能
64…ピークホールド機能
65…解析機能
66…通知機能
67…保存制御機能
72…関心領域
73…輝度ヒストグラム
図1
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