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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-05
(45)【発行日】2022-01-20
(54)【発明の名称】車両用制御装置
(51)【国際特許分類】
   B60W 10/02 20060101AFI20220113BHJP
   B60K 6/387 20071001ALI20220113BHJP
   B60K 6/48 20071001ALI20220113BHJP
   B60K 6/543 20071001ALI20220113BHJP
   B60L 50/16 20190101ALI20220113BHJP
   B60W 10/06 20060101ALI20220113BHJP
   B60W 10/08 20060101ALI20220113BHJP
   B60W 10/10 20120101ALI20220113BHJP
   B60W 20/40 20160101ALI20220113BHJP
【FI】
B60W10/02 900
B60K6/387
B60K6/48
B60K6/543
B60L50/16
B60W10/06 900
B60W10/08 900
B60W10/10 900
B60W20/40 ZHV
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2017248570
(22)【出願日】2017-12-26
(65)【公開番号】P2019111995
(43)【公開日】2019-07-11
【審査請求日】2020-11-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】株式会社SUBARU
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】特許業務法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小室 正樹
【審査官】岩田 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-159767(JP,A)
【文献】特開2017-094854(JP,A)
【文献】特開2011-189800(JP,A)
【文献】特開2004-210123(JP,A)
【文献】国際公開第2014/065302(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0126329(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W 10/02
B60K 6/387
B60K 6/48
B60K 6/543
B60L 50/16
B60W 10/06
B60W 10/08
B60W 10/10
B60W 20/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンおよび走行用モータを備えたハイブリッド車両に適用される車両用制御装置であって、
前記エンジンと前記走行用モータとの間に設けられ、締結状態と解放状態とに切り替えられる第1クラッチと、
前記エンジンおよび前記走行用モータからなる動力系と前記動力系に接続される駆動輪との間に設けられ、締結状態と解放状態とに切り替えられる第2クラッチと、
前記エンジンと前記第1クラッチとの間に設けられ、締結状態と解放状態とに切り替えられるロックアップクラッチと、
前記エンジンを作動させ、かつ前記第2クラッチを締結状態に制御し、エンジン動力を前記駆動輪に伝達するエンジン走行モードを実行する第1走行モード制御部と、
前記エンジンを停止させ、かつ前記第2クラッチを解放状態に制御し、車両を慣性走行させる慣性走行モードを実行する第2走行モード制御部と、
前記慣性走行モードでの車両状態に基づいて、前記慣性走行モードから前記エンジン走行モードへの移行を決定する走行モード移行決定部と、
前記慣性走行モードから前記エンジン走行モードに移行させる際に、前記第1クラッチ、前記第2クラッチ、前記ロックアップクラッチおよび前記走行用モータを制御する走行モード移行制御部と、
を有し、
前記走行モード移行制御部は、
前記エンジン走行モードへの移行が決定される前から、前記慣性走行モードの実行中に前記第1クラッチおよび前記ロックアップクラッチを締結状態に制御し、
前記エンジン走行モードへの移行が決定された後に、前記第1クラッチおよび前記ロックアップクラッチが締結状態に制御された状態のもとで、前記走行用モータによって前記動力系を回転させ、前記第2クラッチを解放状態から締結状態に切り替える、
車両用制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車両用制御装置において、
前記走行モード移行制御部は、前記走行用モータによって前記動力系を回転させ、前記動力系を構成する前記エンジンを作動させた後に、前記第2クラッチを解放状態から締結状態に切り替える、
車両用制御装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の車両用制御装置において、
前記第2クラッチは、油圧制御される油圧クラッチである、
車両用制御装置。
【請求項4】
請求項1~のいずれか1項に記載の車両用制御装置において、
前記第1クラッチと前記第2クラッチとの間には、油圧制御される変速機構が設けられる、
車両用制御装置。
【請求項5】
請求項に記載の車両用制御装置において、
前記変速機構は、油圧プーリを備えた無段変速機である、
車両用制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイブリッド車両に適用される車両用制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ハイブリッド車両には、動力源としてエンジンおよび走行用モータが搭載されている(特許文献1および2参照)。このハイブリッド車両には、走行モードとして、エンジン動力を駆動輪に伝達するエンジン走行モードや、モータ動力を駆動輪に伝達するモータ走行モード等がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2004-210123号公報
【文献】特開2011-189800号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ハイブリッド車両の燃費性能を向上させるため、走行モードとして、定常走行時に駆動輪からエンジンや走行用モータを切り離し、車両を慣性で走行させるようにした慣性走行モードが考えられる。この慣性走行モードでの走行中にアクセルペダルが踏み込まれた場合には、ハイブリッド車両に対する要求駆動力が増大するため、走行モードをエンジン走行モードに素早く切り替えることが必要である。しかしながら、エンジン走行モードに切り替えるためには、停止中のエンジンを始動することやクラッチを締結して駆動輪にエンジンを接続すること等が必要であるため、走行モードを素早く切り替えることは困難であった。
【0005】
本発明の目的は、慣性走行モードからエンジン走行モードに素早く切り替えることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の車両用制御装置は、エンジンおよび走行用モータを備えたハイブリッド車両に適用される車両用制御装置であって、前記エンジンと前記走行用モータとの間に設けられ、締結状態と解放状態とに切り替えられる第1クラッチと、前記エンジンおよび前記走行用モータからなる動力系と前記動力系に接続される駆動輪との間に設けられ、締結状態と解放状態とに切り替えられる第2クラッチと、前記エンジンと前記第1クラッチとの間に設けられ、締結状態と解放状態とに切り替えられるロックアップクラッチと、前記エンジンを作動させ、かつ前記第2クラッチを締結状態に制御し、エンジン動力を前記駆動輪に伝達するエンジン走行モードを実行する第1走行モード制御部と、前記エンジンを停止させ、かつ前記第2クラッチを解放状態に制御し、車両を慣性走行させる慣性走行モードを実行する第2走行モード制御部と、前記慣性走行モードでの車両状態に基づいて、前記慣性走行モードから前記エンジン走行モードへの移行を決定する走行モード移行決定部と、前記慣性走行モードから前記エンジン走行モードに移行させる際に、前記第1クラッチ、前記第2クラッチ、前記ロックアップクラッチおよび前記走行用モータを制御する走行モード移行制御部と、を有し、前記走行モード移行制御部は、前記エンジン走行モードへの移行が決定される前から、前記慣性走行モードの実行中に前記第1クラッチおよび前記ロックアップクラッチを締結状態に制御し、前記エンジン走行モードへの移行が決定された後に、前記第1クラッチおよび前記ロックアップクラッチが締結状態に制御された状態のもとで、前記走行用モータによって前記動力系を回転させ、前記第2クラッチを解放状態から締結状態に切り替える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、走行モード移行制御部は、エンジン走行モードへの移行が決定される前から、慣性走行モードの実行中に第1クラッチを締結状態に制御し、エンジン走行モードへの移行が決定された後に、走行用モータによって動力系を回転させ、第2クラッチを解放状態から締結状態に切り替える。これにより、慣性走行モードからエンジン走行モードに素早く切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施の形態である車両用制御装置が適用されるハイブリッド車両を示す概略図である。
図2】パワーユニットおよびその制御系の一例を示す概略図である。
図3】(a)~(c)は、各走行モードにおけるパワーユニットの作動状況を示す概略図である。
図4】セーリング走行モードの実行状況の一例を示すタイミングチャートである。
図5】走行モード切替制御の実行状況の一例を示すタイミングチャートである。
図6】(a)~(d)は、走行モード切替制御の実行過程におけるパワーユニットの作動状況を示す概略図である。
図7】走行モードの切替制御の実行手順の一例を示すフローチャートである。
図8】走行モードの切替制御の実行手順の一例を示すフローチャートである。
図9】他の油圧系を備えたハイブリッド車両を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[パワーユニット]
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態である車両用制御装置10が適用されるハイブリッド車両11を示す概略図である。図1に示すように、ハイブリッド車両11に搭載されるパワーユニット12には、動力源としてエンジン13およびモータジェネレータ(走行用モータ)14が設けられている。また、パワーユニット12には、プライマリプーリ15およびセカンダリプーリ16を備えた無段変速機(変速機構)17が設けられている。このように、ハイブリッド車両11には、エンジン13、モータジェネレータ14および無段変速機17等からなる動力系18が設けられている。
【0010】
プライマリプーリ15の一方側には、入力クラッチ20およびトルクコンバータ21を介してエンジン13が連結されている。一方、プライマリプーリ15の他方側には、ロータ軸22を介してモータジェネレータ14が連結されている。また、セカンダリプーリ16には、出力クラッチ23を介して駆動輪出力軸24が連結されている。駆動輪出力軸24には、ディファレンシャル機構25を介して駆動輪26が連結されている。さらに、エンジン13のクランク軸27には、発電機および電動機として機能するスタータジェネレータ28が連結されている。
【0011】
トルクコンバータ21とプライマリプーリ15との間、つまりエンジン13とモータジェネレータ14との間には、締結状態と解放状態とに切り替えられる入力クラッチ(第1クラッチ)20が設けられている。この入力クラッチ20は、締結油室20aを備えるとともに油圧制御される油圧クラッチである。締結油室20aに作動油を供給することにより、入力クラッチ20は締結状態に制御される一方、締結油室20aから作動油を排出することにより、入力クラッチ20は解放状態に制御される。この入力クラッチ20を締結することにより、エンジン13とモータジェネレータ14とは互いに接続される一方、入力クラッチ20を解放することにより、エンジン13とモータジェネレータ14とは互いに切り離される。
【0012】
エンジン13と入力クラッチ20との間に設けられるトルクコンバータ21には、クラッチプレート30aを備えたロックアップクラッチ30が組み込まれている。クラッチプレート30aの一方面側にはアプライ室31が区画されており、クラッチプレート30aの他方面側にはリリース室32が区画されている。アプライ室31に作動油を供給してリリース室32から作動油を排出することにより、クラッチプレート30aはフロントカバー33に押し付けられ、ロックアップクラッチ30は締結状態に制御される。一方、リリース室32に作動油を供給してアプライ室31から作動油を排出することにより、クラッチプレート30aはフロントカバー33から引き離され、ロックアップクラッチ30は解放状態に制御される。
【0013】
油圧制御される無段変速機17は、プライマリ軸41に設けられるプライマリプーリ15と、セカンダリ軸42に設けられるセカンダリプーリ16と、を有している。プライマリプーリ(油圧プーリ)15にはプライマリ油室15aが区画されており、セカンダリプーリ(油圧プーリ)16にはセカンダリ油室16aが区画されている。また、プライマリプーリ15およびセカンダリプーリ16には駆動チェーン43が巻き掛けられている。プライマリ油室15aとセカンダリ油室16aとの油圧を調整することにより、駆動チェーン43の巻き付け径を変化させることができ、プライマリ軸41からセカンダリ軸42に対する無段変速が可能となる。
【0014】
前述したように、パワーユニット12には、エンジン13およびモータジェネレータ14からなる動力系18が設けられている。この動力系18とこれに接続される駆動輪26との間には、締結状態と解放状態とに切り替えられる出力クラッチ(第2クラッチ)23が設けられている。この出力クラッチ23は、締結油室23aを備えるとともに油圧制御される油圧クラッチである。締結油室23aに作動油を供給することにより、出力クラッチ23は締結状態に制御される一方、締結油室23aから作動油を排出することにより、出力クラッチ23は解放状態に制御される。この出力クラッチ23を締結することにより、動力系18と駆動輪26とは互いに接続される一方、出力クラッチ23を解放することにより、動力系18と駆動輪26とは互いに切り離される。
【0015】
[油圧系]
無段変速機17、トルクコンバータ21、入力クラッチ20、出力クラッチ23等に作動油を供給する油圧系50について説明する。図1に示すように、無段変速機17等に対して作動油を供給するため、パワーユニット12には油圧系50が設けられている。この油圧系50には、プライマリ軸41等によって回転駆動されるメカオイルポンプ51と、電動モータ52によって回転駆動される電動オイルポンプ53と、が設けられている。また、油圧系50には、作動油の供給先や圧力を制御するため、複数の電磁バルブや油路によって構成されるバルブユニット54が設けられている。
【0016】
メカオイルポンプ51には、一方向クラッチ55を備えたチェーン機構56を介してプライマリ軸41が連結されるとともに、一方向クラッチ57を備えたチェーン機構58を介してトルクコンバータ21の中空軸59が連結されている。このように、メカオイルポンプ51の駆動系に一方向クラッチ55,57を組み込むことにより、プライマリ軸41と中空軸59との回転速度に応じてメカオイルポンプ51の駆動系が切り替えられる。つまり、プライマリ軸41の回転速度が中空軸59よりも速い場合には、一方向クラッチ55が締結状態に切り替えられ、プライマリ軸41によってメカオイルポンプ51が駆動される。一方、中空軸59の回転速度がプライマリ軸41よりも速い場合には、一方向クラッチ57が締結状態に切り替えられ、中空軸59によってメカオイルポンプ51が駆動される。
【0017】
このようなメカオイルポンプ51を油圧系50に設けることにより、エンジン13が作動するエンジン走行モードだけでなく、エンジン13が停止するモータ走行モードであっても、メカオイルポンプ51の作動状態を継続することができる。つまり、エンジン13が作動するエンジン走行モードにおいては、エンジン13によって中空軸59が常に駆動されることから、中空軸59によってメカオイルポンプ51を駆動することができ、メカオイルポンプ51からバルブユニット54に作動油を供給することができる。また、エンジン13が停止するモータ走行モードであっても、車両走行時にはプライマリ軸41が駆動されることから、プライマリ軸41によってメカオイルポンプ51を駆動することができ、メカオイルポンプ51からバルブユニット54に作動油を供給することができる。
【0018】
また、エンジン13が停止するモータ走行モードでの走行中に、車速が低下してプライマリ軸41の回転速度が低下すると、メカオイルポンプ51からバルブユニット54に供給される作動油が不足する虞がある。そこで、油圧系50には電動オイルポンプ53が設けられており、モータ走行モードでの走行中に車速が閾値を下回った場合には、メカオイルポンプ51を補うように電動オイルポンプ53が駆動される。なお、モータ走行モードでの車両停止時には、電動オイルポンプ53の駆動状態が継続されるが、発進後に車速が閾値を上回った場合には、電動オイルポンプ53は停止状態に制御される。
【0019】
[制御系]
パワーユニット12の作動状態を制御する制御系について説明する。図2はパワーユニット12およびその制御系の一例を示す概略図である。なお、図2において、図1に示した部品と同様の部品については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0020】
図2に示すように、車両用制御装置10には、パワーユニット12の作動状態を制御するため、マイコン等によって構成されるコントローラ60が設けられている。コントローラ60は、各種センサから送信される情報に基づいて、エンジン13、インバータ61、バルブユニット54、電動オイルポンプ53およびスタータジェネレータ28等の各作動部に制御信号を出力する。
【0021】
コントローラ60に接続されるセンサとして、エンジン13の回転速度を検出するエンジン回転センサ62、モータジェネレータ14の回転速度を検出するモータ回転センサ63、駆動輪出力軸24の回転速度を検出する出力軸回転センサ64、タービン軸65の回転速度を検出するタービン回転センサ66、プライマリ軸41の回転速度を検出するプライマリ回転センサ67、およびセカンダリ軸42の回転速度を検出するセカンダリ回転センサ68がある。また、コントローラ60に接続されるセンサとして、アクセルペダルの操作状況を検出するアクセルセンサ69、ブレーキペダルの操作状況を検出するブレーキセンサ70、定速走行制御であるクルーズコントロールを実行する際に操作されるクルコンスイッチ71、およびハイブリッド車両11の前後方向の加速度を検出する加速度センサ72等がある。
【0022】
また、コントローラ60には、エンジン走行制御部(第1走行モード制御部)73、モータ走行制御部74、セーリング走行制御部(第2走行モード制御部)75、走行モード移行決定部76および走行モード移行制御部77等の各機能部が設けられている。エンジン走行制御部73は、エンジン走行モードを実行する際に、パワーユニット12の各作動部に制御信号を出力する。モータ走行制御部74は、モータ走行モードを実行する際に、パワーユニット12の各作動部に制御信号を出力する。セーリング走行制御部75は、後述するセーリング走行モードを実行する際に、パワーユニット12の各作動部に制御信号を出力する。また、走行モード移行決定部76は、ハイブリッド車両11の車両状態つまり車両走行状況や運転操作状況に基づいて、走行モードの切り替えを決定する。さらに、走行モード移行制御部77は、走行モードを切り替える際に、応答性を確保しつつクラッチの締結ショック等を回避する観点から、パワーユニット12の各作動部に制御信号を出力する。
【0023】
[走行モード]
図3(a)~(c)は、各走行モードにおけるパワーユニット12の作動状況を示す概略図である。ハイブリッド車両11は、走行モードとして、エンジン走行モード、モータ走行モードおよびセーリング走行モードを有している。エンジン走行モードとはエンジン13を作動させる走行モードであり、モータ走行モードとはエンジン13を停止させてモータジェネレータ14を作動させる走行モードである。また、セーリング走行モード(慣性走行モード)とは、ハイブリッド車両(車両)11を慣性で走行させる走行モードである。このセーリング走行モードを実行する際には、エンジン走行モードやモータ走行モードでの走行中に出力クラッチ23が解放される。
【0024】
図3(a)に示すように、エンジン走行モードにおいては、エンジン走行制御部73から出力される制御信号に基づいて、入力クラッチ20が締結状態に制御され、出力クラッチ23が締結状態に制御され、エンジン13が作動状態つまり運転状態に制御される。これにより、エンジン13から出力されるエンジン動力は、入力クラッチ20から無段変速機17および出力クラッチ23を経て駆動輪26に伝達される。なお、エンジン走行モードを実行する際には、モータジェネレータ14を力行状態や回生状態に制御しても良く、モータジェネレータ14を空転状態に制御しても良い。
【0025】
図3(b)に示すように、モータ走行モードにおいては、モータ走行制御部74から出力される制御信号に基づいて、入力クラッチ20が解放状態に制御され、出力クラッチ23が締結状態に制御され、エンジン13が停止状態に制御され、モータジェネレータ14が作動状態に制御される。これにより、モータジェネレータ14と駆動輪26とは無段変速機17および出力クラッチ23を介して連結されるため、モータジェネレータ14によってハイブリッド車両11の走行状況が制御される。なお、モータジェネレータ14の作動状態とは、モータジェネレータ14の力行状態や回生状態を含む状態である。モータジェネレータ14の力行状態とは、駆動輪26を加速する力行トルクがモータジェネレータ14から発生する状態であり、モータジェネレータ14の回生状態とは、駆動輪26を減速させる回生トルクがモータジェネレータ14に発生する状態である。
【0026】
図3(c)に示すように、セーリング走行モードにおいては、セーリング走行制御部75から出力される制御信号に基づいて、出力クラッチ23が解放状態に制御され、エンジン13が停止状態に制御され、モータジェネレータ14が停止状態に制御される。これにより、走行中に駆動輪26から動力系18が切り離されるため、エンジン13およびモータジェネレータ14を停止させたまま、ハイブリッド車両11を慣性で走行させることができる。このセーリング走行モードを実行することにより、エンジン13およびモータジェネレータ14を積極的に停止させることができ、ハイブリッド車両11のエネルギー効率を高めることができる。なお、セーリング走行モードを実行する際には、エンジン走行モードやモータ走行モードでの走行中に出力クラッチ23が解放され、エンジン13やモータジェネレータ14が停止状態に制御される。
【0027】
[セーリング走行モード]
セーリング走行モードの実行状況について説明する。図4はセーリング走行モードの実行状況の一例を示すタイミングチャートである。前述したように、セーリング走行モードとは、ハイブリッド車両11を慣性で走行させる走行モードであり、大きな加減速が要求されない状況下で実行される走行モードである。本実施形態の車両用制御装置10においては、セーリング走行モードを実行するセーリング条件として、クルーズコントロール中であること、車速が所定の下限速度VLを上回ること、アクセルペダルが踏み込まれていないこと、および登坂路を走行していないこと等が判定される。なお、下限速度VLや後述する上限速度VHとは、クルーズコントロールの目標車速Vccを基準に設定される速度である。
【0028】
図4に時刻T1で示すように、エンジン走行モードでの走行中に、前述したセーリング条件が成立すると、出力クラッチ23が締結状態から解放状態に切り替えられ(符号A1)、走行モードがセーリング走行モードに切り替えられる(符号B1)。このように、慣性走行であるセーリング走行モードが実行されると、走行抵抗によって車速が徐々に低下する(符号C1)。そして、時刻T2で示すように、セーリング走行モード中に車速が下限速度VLまで低下すると(符号C2)、セーリング条件が解除されるため、出力クラッチ23が解放状態から締結状態に切り替えられ(符号A2)、走行モードがエンジン走行モードに切り替えられる(符号B2)。
【0029】
続いて、エンジン走行モードが実行されると、エンジン動力によって駆動輪26が駆動されることから車速が徐々に上昇する(符号C3)。そして、時刻T3で示すように、エンジン走行モード中に車速が上限速度VHまで上昇すると(符号C4)、クルーズコントロールにおけるエンジン走行モードが停止されることから、再び前述したセーリング条件が成立する。これにより、出力クラッチ23が締結状態から解放状態に切り替えられ(符号A3)、走行モードがセーリング走行モードに切り替えられる(符号B3)。このように、クルーズコントロール中には、目標車速Vccを中心とした速度範囲Vxに車速が収まるように、セーリング走行モードとエンジン走行モードとが交互に切り替えられる。これにより、運転手に違和感を与えることなくセーリング走行モードを積極的に実行することができ、ハイブリッド車両11のエネルギー効率を高めることができる。
【0030】
[走行モード切替制御(タイミングチャート)]
前述したように、セーリング走行モードとエンジン走行モードとを切り替える際には、エンジン13を制御するだけでなく、入力クラッチ20や出力クラッチ23を制御する必要がある。特に、セーリング走行モードからエンジン走行モードに切り替える際には、エンジン13の始動制御を行い、モータジェネレータ14や無段変速機17を制御して出力クラッチ23の前後回転を同期させた後に、出力クラッチ23を締結状態に切り替える必要があるため、エンジン走行モードに素早く切り替えることが困難であった。そこで、車両用制御装置10は、エンジン走行モードへの素早い切り替えを達成するため、以下の手順に沿って、セーリング走行モードからエンジン走行モードに切り替える走行モード切替制御を実行する。
【0031】
図5は走行モード切替制御の実行状況の一例を示すタイミングチャートである。また、図6(a)~(d)は、走行モード切替制御の実行過程におけるパワーユニット12の作動状況を示す概略図である。なお、図5に示される状況とは、図4の時刻T2およびその前後を拡大した状況である。また、図5において、エンジン回転数Neとはクランク軸27の回転速度であり、出力クラッチ23の入力回転数Ciとはセカンダリ軸42の回転速度であり、出力クラッチ23の出力回転数Coとは駆動輪出力軸24の回転速度である。また、図5に示した符号A2,C2,T2は、図4に示した符号A2,C2,T2と同一の状況を示している。
【0032】
図5に時刻t10で示すように、セーリング走行モードでの走行中には、エンジン13に対する燃料噴射がカットされ(符号d1)、エンジン回転数Neはゼロのまま保持される(符号e1)。また、出力クラッチ23が解放されることから(符号a10)、出力クラッチ23の入力回転数Ciと出力回転数Coとは互いに離れている(符号f1)。つまり、セーリング走行モードにおいては、出力クラッチ23の前後に回転数差が生じている。また、セーリング走行モードにおいては、コントローラ60の走行モード移行制御部77によって、電動オイルポンプ53が駆動されており(符号g1)、ロックアップクラッチ30と入力クラッチ20との双方が締結される(符号h1,i1)。このように、動力系18内のクラッチ20,30が締結されることから、図6(a)に示すように、セーリング走行モードでの走行中には、エンジン13とモータジェネレータ14とが直結された状態になる。なお、セーリング走行モードにおいては、電動オイルポンプ53からバルブユニット54に作動油が供給されることから、プライマリプーリ15やセカンダリプーリ16には作動油が充填され、解放中の出力クラッチ23には潤滑用の作動油が供給される。
【0033】
図5に時刻T2で示すように、セーリング走行モード中に車速が下限速度VLまで低下すると(符号C2)、コントローラ60の走行モード移行決定部76によって、セーリング走行モードからエンジン走行モードへの切り替えが決定される。このように、エンジン走行モードへの切り替えが決定されると、コントローラ60の走行モード移行制御部77によって、モータジェネレータ14、エンジン13および出力クラッチ23が制御される。つまり、図6(b)に示すように、モータジェネレータ14が力行状態に制御され、モータジェネレータ14によって動力系18つまりエンジン13および無段変速機17が回転駆動される。そして、図5に示すように、エンジン回転数Neが所定の完爆回転数N1に到達すると(符号e2)、エンジン13に対する燃料噴射が開始され(符号d2)、エンジン13が始動される。また、エンジン13の始動に伴ってメカオイルポンプ51が駆動されるため、パワーユニット12に作動油を供給していた電動オイルポンプ53が止められる(符号e2)。
【0034】
続いて、図6(c)に示すように、出力クラッチ23の出力回転数Coに対し、出力クラッチ23の入力回転数Ciを近づけるように、モータジェネレータ14の力行制御が継続される。そして、図5に示すように、出力回転数Coに入力回転数Ciが到達し(符号f2)、出力クラッチ23の前後の回転数差が解消されると、出力クラッチ23が締結状態に制御される(符号A2)。これにより、図6(d)に示すように、エンジン13が作動状態に制御されるとともに、ロックアップクラッチ30、入力クラッチ20および出力クラッチ23が全て締結状態に制御されるため、エンジン走行モードへの切り替えが完了する。
【0035】
これまで説明したように、セーリング走行モードからエンジン走行モードに切り替える際には、エンジン走行モードへの移行が決定される前から、セーリング走行モードでの走行中つまりセーリング走行モードの実行中に、入力クラッチ20が締結状態に制御される。そして、エンジン走行モードへの移行が決定された後には、モータジェネレータ14によって動力系18が回転駆動され、出力クラッチ23が解放状態から締結状態に切り替えられる。このように、エンジン走行モードへの移行が決定される前から、入力クラッチ20を締結するようにしたので、入力クラッチ20の締結を待たずに走行モードを素早く切り替えることができる。しかも、セーリング走行モードにおいては、入力クラッチ20の前後の回転が停止した状態であることから、同期制御を行うことなく入力クラッチ20を簡単に締結することができる。
【0036】
[走行モード切替制御(フローチャート)]
続いて、前述した走行モード切替制御をフローチャートに沿って説明する。図7および図8は走行モードの切替制御の実行手順の一例を示すフローチャートである。図7および図8に示したフローチャートは、符号Aの箇所で互いに接続されている。
【0037】
図7に示すように、ステップS10では、セーリング走行モードを実行するセーリング条件が成立しているか否かが判定される。ステップS10において、セーリング条件が成立していると判定された場合には、ステップS11に進み、セーリング走行モードが実行される。このように、セーリング走行モードが実行されると、ステップS12において、電動オイルポンプ53が駆動され、続くステップS13において、ロックアップクラッチ30および入力クラッチ20が締結される。また、電動オイルポンプ53が駆動されることから、ステップS14において、解放中の出力クラッチ23に潤滑用の作動油が供給され、無段変速機17に対して作動油が充填される。このように、セーリング走行モードにおいては、エンジン走行モードへの移行が決定される前から、油圧系50が立ち上げられるとともに、ロックアップクラッチ30や入力クラッチ20が締結される。
【0038】
ステップS15においては、セーリング条件が解除されるか否かが判定される。例えば、前述した下限速度VLまで車速が低下した場合、クルーズコントロールが解除された場合、アクセルペダルが踏み込まれた場合、走行路面が所定の上り勾配に達した場合等には、セーリング条件が解除されたと判定される。そして、セーリング条件が解除された場合には、図8のステップS16に進み、モータジェネレータ14が力行状態に制御される。つまり、セーリング条件の解除によってエンジン走行モードへの移行が決定すると、モータジェネレータ14によって動力系18が回転駆動され、エンジン13や無段変速機17の回転速度が上昇する。
【0039】
続くステップS17では、エンジン回転数Neが所定の完爆回転数N1以上であるか否かが判定される。エンジン回転数Neが完爆回転数N1以上に達した場合には、ステップS18に進み、エンジン13の始動制御が実行される。つまり、エンジン13に対する燃料噴射制御や点火制御が開始され、クランキング中のエンジン13が始動される。このようにエンジン13が始動されると、ステップS19に進み、モータジェネレータ14の力行制御は継続され、出力クラッチ23の前後の回転数差ΔNcを解消する同期制御が実行される。続くステップS20では、出力クラッチ23の前後の回転数差ΔNcが所定の閾値N2以下であるか否かが判定される。そして、ステップS20において、回転数差ΔNcが閾値N2以下であると判定された場合には、出力クラッチ23の入力回転数Ciが出力回転数Coに接近した状況であることから、ステップS21に進み、締結ショックを発生させることなく出力クラッチ23が締結状態に切り替えられる。なお、出力クラッチ23の回転数差ΔNcとは、出力回転数Coと入力回転数Ciとの回転数差である。
【0040】
これまで説明したように、セーリング走行モードからエンジン走行モードに切り替える際には、エンジン走行モードへの移行が決定される前から、セーリング走行モードでの走行中に入力クラッチ20が締結状態に制御される。そして、エンジン走行モードへの移行が決定された後には、モータジェネレータ14によって動力系18が回転駆動され、出力クラッチ23が解放状態から締結状態に切り替えられる。このように、エンジン走行モードへの移行が決定される前から、入力クラッチ20を締結するようにしたので、入力クラッチ20の締結を待たずに走行モードを素早く切り替えることができる。しかも、セーリング走行モードにおいては、入力クラッチ20の前後の回転が停止した状態であることから、同期制御を行うことなく入力クラッチ20を簡単に締結することができる。
【0041】
また、エンジン走行モードへの移行が決定される前から、セーリング走行モードでの走行中に、出力クラッチ23に対して潤滑用の作動油が供給されている。これにより、エンジン走行モードへの切り替えに伴い、出力クラッチ23を素早く締結する場合であっても、出力クラッチ23の焼き付きを防止することができる。また、エンジン走行モードへの移行が決定される前から、セーリング走行モードでの走行中に、無段変速機17のプライマリプーリ15やセカンダリプーリ16に対して作動油が充填されている。これにより、モータジェネレータ14によって動力系18を回転させる場合であっても、無段変速機17に対する作動油の充填を待たずに動力系18を回転させることができ、走行モードをエンジン走行モードに素早く切り替えることができる。
【0042】
前述の説明では、セーリング走行モードからエンジン走行モードに切り替える際に、エンジン13を始動してから出力クラッチ23を締結しているが、これに限られることはなく、出力クラッチ23を締結してからエンジン13を始動しても良い。また、前述の説明では、セーリング走行モードからエンジン走行モードに切り替える際に、モータジェネレータ14のみの動力によって動力系18を回転させているが、これに限られることはなく、モータジェネレータ14およびスタータジェネレータ28の動力によって動力系18を回転させても良い。さらに、モータジェネレータ14によって動力系18を回転させる際に、出力クラッチ23を締結することにより、モータジェネレータ14からの動力だけでなく駆動輪26からの動力を用いて動力系18を回転させても良い。また、前述の説明では、セーリング走行モードでの走行中に、出力クラッチ23に対して潤滑用の作動油を供給しているが、これに限られることはなく、出力クラッチ23が高い耐久性を有している場合には、出力クラッチ23に対する作動油の供給を停止しても良い。また、前述の説明では、出力クラッチ23の回転数差ΔNcが閾値N2以下に収束してから出力クラッチ23を締結しているが、これに限られることはなく、下り勾配等の締結ショックが許容される走行状況においては、回転数差ΔNcが大きな状況で出力クラッチ23を締結しても良い。
【0043】
[油圧系の他の実施形態]
前述の説明では、電動モータ52によって駆動される電動オイルポンプ53を、油圧系50に組み込んでいるが、これに限られることはない。ここで、図9は他の油圧系80を備えたハイブリッド車両81を示す概略図である。なお、図9において、図1に示した部品と同様の部品については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0044】
図9に示すように、油圧系80には、チェーン機構82を介してトルクコンバータ21の中空軸59が連結されるメカオイルポンプ83と、チェーン機構84を介して駆動輪出力軸24に連結されるメカオイルポンプ85と、が設けられている。このように、2つのメカオイルポンプ83,85を油圧系80に設けることにより、エンジン13が作動するエンジン走行モードだけでなく、エンジン13が停止するモータ走行モードであっても、バルブユニット54に対する作動油の供給状態を継続することができる。つまり、エンジン13が作動するエンジン走行モードにおいては、エンジン13によってメカオイルポンプ83が駆動されることから、メカオイルポンプ83からバルブユニット54に作動油を供給することができる。また、エンジン13が停止するモータ走行モードやセーリング走行モードであっても、車両走行時には駆動輪出力軸24が駆動されることから、駆動輪出力軸24によってメカオイルポンプ85を駆動することができ、メカオイルポンプ85からバルブユニット54に作動油を供給することができる。
【0045】
このように、電動オイルポンプ53を備えてないハイブリッド車両11であっても、セーリング走行モードにおいては、メカオイルポンプ85からバルブユニット54に作動油を供給することができる。つまり、前述したハイブリッド車両11と同様に、エンジン走行モードへの移行が決定される前から、セーリング走行モードでの走行中に入力クラッチ20を締結状態に制御することができる。これにより、エンジン走行モードへの移行が決定された場合には、入力クラッチ20の締結を待たずにモータジェネレータ14によって動力系18を回転させることができ、走行モードをエンジン走行モードに素早く切り替えることができる。
【0046】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。本発明の一実施の形態である車両用制御装置10が適用されるハイブリッド車両としては、図示する構成のハイブリッド車両11,81に限られることはなく、エンジンおよび走行用モータを備えるハイブリッド車両であれば、如何なるハイブリッド車両であっても良い。また、前述の説明では、油圧クラッチによって入力クラッチ20および出力クラッチ23を構成しているが、これに限られることはなく、電磁クラッチによって入力クラッチ20や出力クラッチ23を構成しても良い。また、前述の説明では、摩擦クラッチによって入力クラッチ20および出力クラッチ23を構成しているが、これに限られることはなく、噛合クラッチによって入力クラッチ20や出力クラッチ23を構成しても良い。また、前述の説明では、変速機構として無段変速機17を設けているが、これに限られることはなく、平行軸式や遊星歯車式等の変速機構を設けても良い。また、前述の説明では、エンジン13と入力クラッチ20との間に、ロックアップクラッチ30が設けられているが、これに限られることはなく、エンジン13と入力クラッチ20との間からロックアップクラッチ30を削減しても良い。
【符号の説明】
【0047】
10 車両用制御装置
11 ハイブリッド車両(車両)
13 エンジン
14 モータジェネレータ(走行用モータ)
15 プライマリプーリ(油圧プーリ)
16 セカンダリプーリ(油圧プーリ)
17 無段変速機(変速機構)
18 動力系
20 入力クラッチ(第1クラッチ)
23 出力クラッチ(第2クラッチ,油圧クラッチ)
26 駆動輪
30 ロックアップクラッチ
73 エンジン走行制御部(第1走行モード制御部)
75 セーリング走行制御部(第2走行モード制御部)
76 走行モード移行決定部
77 走行モード移行制御部
81 ハイブリッド車両(車両)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9