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特許7002938コヒーレントな結合レーザ・パワーの全ファイバ・デリバリのためのアーキテクチャ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-05
(45)【発行日】2022-01-20
(54)【発明の名称】コヒーレントな結合レーザ・パワーの全ファイバ・デリバリのためのアーキテクチャ
(51)【国際特許分類】
   H01S 3/10 20060101AFI20220113BHJP
   H01S 3/067 20060101ALI20220113BHJP
   G02F 1/365 20060101ALI20220113BHJP
   G02B 6/26 20060101ALI20220113BHJP
   G02B 6/02 20060101ALI20220113BHJP
【FI】
H01S3/10 Z
H01S3/067
H01S3/10 D
G02F1/365
G02B6/26
G02B6/02
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2017546664
(86)(22)【出願日】2016-02-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2018-04-26
(86)【国際出願番号】 US2016019838
(87)【国際公開番号】W WO2016144572
(87)【国際公開日】2016-09-15
【審査請求日】2019-01-07
(31)【優先権主張番号】14/656,367
(32)【優先日】2015-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520128820
【氏名又は名称】ノースロップ グラマン システムズ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100173565
【弁理士】
【氏名又は名称】末松 亮太
(72)【発明者】
【氏名】グッドノー,グレゴリー・ディー
(72)【発明者】
【氏名】ローゼンバーグ,ジョシュア・イー
(72)【発明者】
【氏名】シールズ,ヘンリー・エイチ
【審査官】高椋 健司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0212801(US,A1)
【文献】特開2011-043808(JP,A)
【文献】米国特許第08922771(US,B2)
【文献】特開2004-031434(JP,A)
【文献】特開2005-073275(JP,A)
【文献】特開2008-020743(JP,A)
【文献】特開2002-185402(JP,A)
【文献】国際公開第2014/018135(WO,A2)
【文献】国際公開第2013/176927(WO,A2)
【文献】G. D. Goodno, et al,“Multichannel polarization stabilization for coherently combined fiber laser arrays”,OPTICS LETTERS,2012年10月15日,Vol. 37, No. 20,Pages 4272-4274
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01S 3/00 - 3/02
H01S 3/04 - 3/0959
H01S 3/098- 3/102
H01S 3/105- 3/131
H01S 3/136- 3/213
H01S 3/23 - 4/00
H04B 10/00-10/90
H04J 14/00-14/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ファイバ増幅器システムであって、
信号ビームを発生するマスタ発振器と、
前記信号ビームを複数のファイバ・ビームに分割する少なくとも1つのビーム分割器と、
前記ファイバ・ビームの内1つをそれぞれが受け取る複数の偏光変調器であって、それぞれが、前記ファイバ・ビームの偏光制御を提供する、複数の偏光変調器と、
前記ファイバ・ビームの内の1つをそれぞれが受け取る複数の位相変調器であって、それぞれが、前記ファイバ・ビームの位相制御を提供する、複数の位相変調器と、
偏光および位相制御されたファイバ・ビームをそれぞれが受け取る複数のファイバ増幅器であって、それぞれが、ファイバ・ビームを増幅し、出力端を含む、複数のファイバ増幅器と、
複数の入力端ファイバ、複数の出力端ファイバ、および中央混合部を含む、ファイバ連結された結合器であって、各入力端ファイバが、前記ファイバ増幅器が有する前記出力端の別個の1つに連結され、前記中央混合部が、前記入力端ファイバによって受け取られる前記ファイバ・ビームの全てを単一の結合ビームに結合し、各出力端ファイバが、前記結合ビームを、他方の出力端ファイバから別個に受け取ることができる、ファイバ連結された結合器と、
前記ファイバ連結された結合器の各出力端ファイバに連結される別個のデリバリ・ファイバと、
複数の光出力タレットであって、それぞれが、前記ファイバ連結された結合器の反対側で前記デリバリ・ファイバの内の別個の1つに連結されている複数の光出力タレットと、
前記光出力タレットから位相信号を受け取り、前記位相変調器を制御する少なくとも1つの位相コントローラであって、位相制御を提供して、前記光出力タレットの内の選択された主要な1つに前記結合ビームを向け、他の前記光出力タレットが、前記ファイバ連結された結合器から光パワーを受け取らないヌル・タレットである、位相コントローラと、
前記光出力タレットの内の1つ以上から偏光信号を受け取り、前記偏光変調器を制御する少なくとも1つの偏光コントローラと、を備え、
前記主要な出力タレットに連結された前記デリバリ・ファイバの相互位相変調(XPM)の不安定性が、非線形のデリバリ・ファイバを設けることによって制御される、システム。
【請求項2】
ファイバ増幅器システムであって、
信号ビームを発生するマスタ発振器と、
前記信号ビームを複数のファイバ・ビームに分割する少なくとも1つのビーム分割器と、
前記ファイバ・ビームの内1つをそれぞれが受け取る複数の偏光変調器であって、それぞれが、前記ファイバ・ビームの偏光制御を提供する、複数の偏光変調器と、
前記ファイバ・ビームの内の1つをそれぞれが受け取る複数の位相変調器であって、それぞれが、前記ファイバ・ビームの位相制御を提供する、複数の位相変調器と、
偏光および位相制御されたファイバ・ビームをそれぞれが受け取る複数のファイバ増幅器であって、それぞれが、ファイバ・ビームを増幅し、出力端を含む、複数のファイバ増幅器と、
複数の入力端ファイバ、複数の出力端ファイバ、および中央混合部を含む、ファイバ連結された結合器であって、各入力端ファイバが、前記ファイバ増幅器が有する前記出力端の別個の1つに連結され、前記中央混合部が、前記入力端ファイバによって受け取られる前記ファイバ・ビームの全てを単一の結合ビームに結合し、各出力端ファイバが、前記結合ビームを、他方の出力端ファイバから別個に受け取ることができる、ファイバ連結された結合器と、
前記ファイバ連結された結合器の各出力端ファイバに連結される別個の非線形のデリバリ・ファイバと、
複数の光出力タレットであって、それぞれが、前記ファイバ連結された結合器の反対側で前記デリバリ・ファイバの内の別個の1つに連結されている複数の光出力タレットと、
前記光出力タレットから位相信号を受け取り、前記位相変調器を制御する少なくとも1つの位相コントローラであって、位相制御を提供して、前記光出力タレットの内の選択された主要な1つに前記結合ビームを向け、他の前記光出力タレットが、前記ファイバ連結された結合器から光パワーを受け取らないヌル・タレットである、位相コントローラと、
前記光出力タレットの内の1つ以上から偏光信号を受け取り、前記偏光変調器を制御する少なくとも1つの偏光コントローラと、を備え、
前記非線形のデリバリ・ファイバはB積分が1ラジアン未満となるように維持することによって、前記主要な出力タレットに連結された前記デリバリ・ファイバの相互位相変調(XPM)の不安定性が制御され、前記B積分が、
【数1】


で規定され、
ここで、nは前記デリバリ・ファイバの非線形の屈折率であり、λは前記結合ビームの光波長であり、PはTFB結合器より後ろの前記ビームの結合パワーであり、Lは前記デリバリ・ファイバの長さであり、Aeffは前記デリバリ・ファイバにおける有効モード・フィールド領域である、システム。
【請求項3】
請求項2記載のシステムにおいて、前記デリバリ・ファイバが、前記デリバリ・ファイバの前記長さLを、
【数2】

となるように減少することによって、前記B積分が1ラジアン未満となるように維持する、システム。
【請求項4】
請求項2記載のシステムにおいて、前記デリバリ・ファイバが、前記デリバリ・ファイバの有効ファイバ・モード領域Aeffを、
【数3】


となるように増加することによって、前記B積分が1ラジアン未満となるように維持する、システム。
【請求項5】
請求項4記載のシステムにおいて、前記デリバリ・ファイバの前記有効ファイバ・モード領域Aeffは、断熱的にテーパーされたデリバリ・ファイバ、高次モード・ファイバ、キラル連結されたコア・ファイバ、またはフォトニック結晶ファイバを設けることによって増加される、システム。
【請求項6】
請求項2記載のシステムにおいて、前記デリバリ・ファイバが、前記デリバリ・ファイバの前記非線形の屈折率nを、
【数4】


となるように減少することによって、前記B積分が1ラジアン未満となるように維持する、システム。
【請求項7】
請求項6記載のシステムにおいて、前記デリバリ・ファイバの前記非線形の屈折率が、前記デリバリ・ファイバの中空のコアを作ることによって減少される、システム。
【請求項8】
ファイバ増幅器システムであって、
信号ビームを発生するマスタ発振器と、
前記信号ビームを複数のファイバ・ビームに分割する少なくとも1つのビーム分割器と、
前記ファイバ・ビームの内1つをそれぞれが受け取る複数の偏光変調器であって、それぞれが、前記ファイバ・ビームの偏光制御を提供する、複数の偏光変調器と、
前記ファイバ・ビームの内の1つをそれぞれが受け取る複数の位相変調器であって、それぞれが、前記ファイバ・ビームの位相制御を提供する、複数の位相変調器と、
偏光および位相制御されたファイバ・ビームをそれぞれが受け取る複数のファイバ増幅器であって、それぞれが、ファイバ・ビームを増幅し、出力端を含む、複数のファイバ増幅器と、
複数の入力端ファイバ、複数の出力端ファイバ、および中央混合部を含む、ファイバ連結された結合器であって、各入力端ファイバが、前記ファイバ増幅器が有する前記出力端の別個の1つに連結され、前記中央混合部が、前記入力端ファイバによって受け取られる前記ファイバ・ビームの全てを単一の結合ビームに結合し、各出力端ファイバが、前記結合ビームを、他方の出力端ファイバから別個に受け取ることができる、ファイバ連結された結合器と、
前記ファイバ連結された結合器の各出力端ファイバに連結される別個のデリバリ・ファイバと、
複数の光出力タレットであって、それぞれが、前記ファイバ連結された結合器の反対側で前記デリバリ・ファイバの内の別個の1つに連結されている複数の光出力タレットと、
前記光出力タレットから位相信号を受け取り、前記位相変調器を制御する少なくとも1つの位相コントローラであって、位相制御を提供して、前記光出力タレットの内の選択された主要な1つに前記結合ビームを向け、他の前記光出力タレットが、前記ファイバ連結された結合器から光パワーを受け取らないヌル・タレットである、位相コントローラと、
前記光出力タレットの内の1つ以上から偏光信号を受け取り、前記偏光変調器を制御する少なくとも1つの偏光コントローラと、を備え、
前記偏光コントローラが、前記結合ビームの結合パワーを観察することと、前記偏光変調器の各々を別個に制御することとを含む、マルチチャネルの確率的並列勾配降下制御を提供することによって、前記主要な出力タレットに連結された前記デリバリ・ファイバの相互位相変調(XPM)の不安定性が制御される、システム。
【請求項9】
ファイバ増幅器システムであって、
信号ビームを発生するマスタ発振器と、
前記信号ビームを複数のファイバ・ビームに分割する少なくとも1つのビーム分割器と、
前記ファイバ・ビームの内1つをそれぞれが受け取る複数の偏光変調器であって、それぞれが、前記ファイバ・ビームの偏光制御を提供する、複数の偏光変調器と、
前記ファイバ・ビームの内の1つをそれぞれが受け取る複数の位相変調器であって、それぞれが、前記ファイバ・ビームの位相制御を提供する、複数の位相変調器と、
偏光および位相制御されたファイバ・ビームをそれぞれが受け取る複数のファイバ増幅器であって、それぞれが、ファイバ・ビームを増幅し、出力端を含む、複数のファイバ増幅器と、
複数の入力端ファイバ、複数の出力端ファイバ、および中央混合部を含む、ファイバ連結された結合器であって、各入力端ファイバが、前記ファイバ増幅器が有する前記出力端の別個の1つに連結され、前記中央混合部が、前記入力端ファイバによって受け取られる前記ファイバ・ビームの全てを単一の結合ビームに結合し、各出力端ファイバが、前記結合ビームを、他方の出力端ファイバから別個に受け取ることができる、ファイバ連結された結合器と、
前記ファイバ連結された結合器の各出力端ファイバに連結される別個のデリバリ・ファイバと、
複数の光出力タレットであって、それぞれが、前記ファイバ連結された結合器の反対側で前記デリバリ・ファイバの内の別個の1つに連結されている複数の光出力タレットと、
前記光出力タレットから位相信号を受け取り、前記位相変調器を制御する少なくとも1つの位相コントローラであって、位相制御を提供して、前記光出力タレットの内の選択された主要な1つに前記結合ビームを向け、他の前記光出力タレットが、前記ファイバ連結された結合器から光パワーを受け取らないヌル・タレットである、位相コントローラと、
前記光出力タレットの内の1つ以上から偏光信号を受け取り、前記偏光変調器を制御する少なくとも1つの偏光コントローラと、を備え、
前記偏光コントローラが、前記ヌル・タレットの出力パワーがゼロまたはほぼゼロとなるように、ヌルの出力タレットのパワーを検出して前記偏光変調器を制御することによって、前記主要な出力タレットに連結された前記デリバリ・ファイバの相互位相変調(XPM)の不安定性が制御される、システム。
【請求項10】
ファイバ増幅器システムであって、
信号ビームを発生するマスタ発振器と、
前記信号ビームを複数のファイバ・ビームに分割する少なくとも1つのビーム分割器と、
前記ファイバ・ビームの内1つをそれぞれが受け取る複数の偏光変調器であって、それぞれが、前記ファイバ・ビームの偏光制御を提供する、複数の偏光変調器と、
前記ファイバ・ビームの内の1つをそれぞれが受け取る複数の位相変調器であって、それぞれが、前記ファイバ・ビームの位相制御を提供する、複数の位相変調器と、
偏光および位相制御されたファイバ・ビームをそれぞれが受け取る複数のファイバ増幅器であって、それぞれが、ファイバ・ビームを増幅し、出力端を含む、複数のファイバ増幅器と、
複数の入力端ファイバ、複数の出力端ファイバ、および中央混合部を含む、ファイバ連結された結合器であって、各入力端ファイバが、前記ファイバ増幅器が有する前記出力端の別個の1つに連結され、前記中央混合部が、前記入力端ファイバによって受け取られる前記ファイバ・ビームの全てを単一の結合ビームに結合し、各出力端ファイバが、前記結合ビームを、他方の出力端ファイバから別個に受け取ることができる、ファイバ連結された結合器と、
前記ファイバ連結された結合器の各出力端ファイバに連結される別個のデリバリ・ファイバと、
複数の光出力タレットであって、それぞれが、前記ファイバ連結された結合器の反対側で前記デリバリ・ファイバの内の別個の1つに連結されている複数の光出力タレットと、
前記光出力タレットから位相信号を受け取り、前記位相変調器を制御する少なくとも1つの位相コントローラであって、位相制御を提供して、前記光出力タレットの内の選択された主要な1つに前記結合ビームを向け、他の前記光出力タレットが、前記ファイバ連結された結合器から光パワーを受け取らないヌル・タレットである、位相コントローラと、
前記光出力タレットの内の1つ以上から偏光信号を受け取り、前記偏光変調器を制御する少なくとも1つの偏光コントローラと、
前記ファイバ連結された結合器の近くの前記主要な出力タレットにおける前記デリバリ・ファイバの入力端に設けられたタップ・カプラと、を備え、
前記主要な出力タレットに連結された前記デリバリ・ファイバの相互位相変調(XPM)の不安定性が前記デリバリ・ファイバにおいて累積する機会を有しないうちに、前記タップ・カプラが前記結合ビームの小さい部分をタップ・オフし、タップされた光パワーが検出されて、偏光されたパワー信号を発生して、前記偏光変調器を制御するように前記偏光コントローラに送る、システム。
【請求項11】
ファイバ増幅器システムであって、
信号ビームを発生するマスタ発振器と、
前記信号ビームを複数のファイバ・ビームに分割する少なくとも1つのビーム分割器と、
前記ファイバ・ビームの内1つをそれぞれが受け取る複数の偏光変調器であって、それぞれが、前記ファイバ・ビームの偏光制御を提供する、複数の偏光変調器と、
前記ファイバ・ビームの内の1つをそれぞれが受け取る複数の位相変調器であって、それぞれが、前記ファイバ・ビームの位相制御を提供する、複数の位相変調器と、
偏光および位相制御されたファイバ・ビームをそれぞれが受け取る複数のファイバ増幅器であって、それぞれが、ファイバ・ビームを増幅し、出力端を含む、複数のファイバ増幅器と、
複数の入力端ファイバ、複数の出力端ファイバ、および中央混合部を含む、ファイバ連結された結合器であって、各入力端ファイバが、前記ファイバ増幅器が有する前記出力端の別個の1つに連結され、前記中央混合部が、前記入力端ファイバによって受け取られる前記ファイバ・ビームの全てを単一の結合ビームに結合し、各出力端ファイバが、前記結合ビームを、他方の出力端ファイバから別個に受け取ることができる、ファイバ連結された結合器と、
前記ファイバ連結された結合器の各出力端ファイバに連結される別個のデリバリ・ファイバと、
複数の光出力タレットであって、それぞれが、前記ファイバ連結された結合器の反対側で前記デリバリ・ファイバの内の別個の1つに連結されている複数の光出力タレットと、
前記光出力タレットから位相信号を受け取り、前記位相変調器を制御する少なくとも1つの位相コントローラであって、位相制御を提供して、前記光出力タレットの内の選択された主要な1つに前記結合ビームを向け、他の前記光出力タレットが、前記ファイバ連結された結合器から光パワーを受け取らないヌル・タレットである、位相コントローラと、
前記光出力タレットの内の1つ以上から偏光信号を受け取り、前記偏光変調器を制御する少なくとも1つの偏光コントローラと、を備え、
前記主要な出力タレットに連結された前記デリバリ・ファイバの相互位相変調(XPM)の不安定性は、前記デリバリ・ファイバを偏光維持ファイバとすることによって制御される、システム。
【請求項12】
請求項1から11の何れか一項記載のシステムにおいて、前記ファイバ連結された結合器が、テーパーされたファイバ・バンドル結合器である、システム。
【請求項13】
ファイバ増幅器システムであって、
それぞれがファイバ・ビームを受け取る複数のファイバ増幅器であって、それぞれが、ファイバ・ビームを増幅し、出力端を含む、複数のファイバ増幅器と、
複数の入力端ファイバ、複数の出力端ファイバ、および中央バンドル部を含む、ファイバ連結された結合器であって、各入力端ファイバが、前記ファイバ増幅器が有する前記出力端の内の別個の1つに連結され、前記バンドル部が、前記入力端ファイバによって受け取られる前記ファイバ・ビームの全てを単一の結合ビームに結合し、各出力端ファイバが、前記結合ビームを、他方の出力端ファイバから別個に受け取ることができる、ファイバ連結された結合器と、
前記ファイバ連結された結合器の出力端ファイバに連結される非線形のデリバリ・ファイバと、
前記ファイバ連結された結合器の反対側で前記デリバリ・ファイバに連結された光出力タレットと、を備え、
前記デリバリ・ファイバを偏光維持ファイバとすることによって、前記デリバリ・ファイバの相互位相変調(XPM)の不安定性が制御される、システム。
【請求項14】
請求項13記載のシステムにおいて、前記ファイバ連結された結合器が、テーパーされたファイバ・バンドル結合器できある、システム。
【請求項15】
ファイバ増幅器システムであって、
それぞれがファイバ・ビームを受け取る複数のファイバ増幅器であって、それぞれが、ファイバ・ビームを増幅し、出力端を含む、複数のファイバ増幅器と、
複数の入力端ファイバ、複数の出力端ファイバ、および中央バンドル部を含む、ファイバ連結された結合器であって、各入力端ファイバが、前記ファイバ増幅器が有する前記出力端の別個の1つに連結され、前記バンドル部が、前記入力端ファイバによって受け取られる前記ファイバ・ビームの全てを単一の結合ビームに結合し、各出力端ファイバが、前記結合ビームを、他方の出力端ファイバから別個に受け取ることができる、ファイバ連結された結合器と、
前記ファイバ連結された結合器の出力端ファイバに連結される非線形のデリバリ・ファイバと、
前記ファイバ連結された結合器の反対側で前記デリバリ・ファイバに連結される光出力タレットと、
前記光出力タレットから偏光信号を受け取り、偏光変調器を制御して前記ファイバ・ビームの偏光を制御する偏光コントローラと、を備え、
前記偏光コントローラが、前記結合ビームの結合パワーを観察することと、前記偏光変調器の各々を別個に制御することとを含む、マルチチャネルの確率的並列勾配降下制御を提供することによって、前記デリバリ・ファイバの相互位相変調(XPM)の不安定性が制御される、システム。
【請求項16】
ファイバ増幅器システムであって、
それぞれがファイバ・ビームを受け取る複数のファイバ増幅器であって、それぞれが、ファイバ・ビームを増幅し、出力端を含む、複数のファイバ増幅器と、
複数の入力端ファイバ、複数の出力端ファイバ、および中央バンドル部を含む、ファイバ連結された結合器であって、各入力端ファイバが、前記ファイバ増幅器が有する前記出力端の別個の1つに連結され、前記バンドル部が、前記入力端ファイバによって受け取られる前記ファイバ・ビームの全てを単一の結合ビームに結合し、各出力端ファイバが、前記結合ビームを、他方の出力端ファイバから別個に受け取ることができる、ファイバ連結された結合器と、
前記ファイバ連結された結合器の出力端ファイバに連結される非線形のデリバリ・ファイバと、
前記ファイバ連結された結合器の反対側で前記デリバリ・ファイバに連結される光出力タレットであって、前記ファイバ連結された結合器から光パワーを受け取らないヌル・タレットを含む、光出力タレットと、
前記光出力タレットから偏光信号を受け取り、偏光変調器を制御して前記ファイバ・ビームの偏光を制御する偏光コントローラと、を備え、
前記偏光コントローラが、前記ヌル・タレットの出力パワーがゼロまたはほぼゼロとなるように、前記ヌルタレットの出力パワーを検出して前記偏光変調器を制御することによって、前記デリバリ・ファイバの相互位相変調(XPM)の不安定性が制御される、システム。
【請求項17】
前記ファイバ連結された結合器が、テーパーされたファイバ・バンドル結合器である、請求項15または16記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本発明は、全般的に、高パワーを供給する全ファイバのレーザ増幅器に関する。より具体的には、本発明は、非線形の相互位相変調(XPM)の結果として偏光の不安定性を生じることなく、マルチkWのレベルの全ファイバのビーム結合器を通じて、コヒーレントに結合されたレーザ・パワーのデリバリを許容する全ファイバ・アーキテクチャを含んだファイバ・レーザ増幅器に関する。
【0002】
検討
[0002] 高パワーのレーザ増幅器は、産業的、商用的、軍用的等を含む多くの用途を有する。レーザ増幅器の設計者は、これらおよび他の用途のために、レーザ増幅器のパワーを増大させる手法を継続的に研究している。1つの公知の種別のレーザ増幅器は、ファイバ・レーザ増幅器である。ファイバ・レーザ増幅器は、シード・ビームおよびポンプ・ビームを受け取る添加ファイバを採用して、シード・ビームを増幅し、また、レーザ・ビームを発生する。ここでは、ファイバは、約10~20μmのアクティブ・コア径を有するのが通例である。
【0003】
[0003] ファイバ・レーザ増幅器の設計を改良することにより、事実上のパワーおよびビーム品質の限界にアプローチするために、ファイバの出力パワーを増大させてきた。ファイバ増幅器における出力パワーを更に増大させるために、幾らかのファイバ・レーザ増幅器システムは、マルチ・ファイバ・レーザ増幅器を採用するものもある。マルチ・ファイバ・レーザ増幅器は、より高いパワーを発生させる手法で、増幅されるビームを結合する。この種別のファイバ増幅器システムについての設計上の課題は、ビーム径にわたり一様の位相を有する単一のビーム出力をビームが供給する結果、ビームが小さいフォーカル・スポットにフォーカスすることができるような手法で、複数のファイバ増幅器からビームを結合するということである。結合ビームを長い距離(非近接; far-field)で小さいスポットにフォーカスすることによって、ビームの品質が規定される。
【0004】
[0004] 1つの公知のマルチ・ファイバ増幅器の設計では、マスタ発振器(MO)がシード・ビームを発生させる。シード・ビームは、それぞれが共通の波長を有する複数のファイバ・ビームに分割され、ここで各ファイバ・ビームが増幅される。次いで、増幅されたファイバ・シード・ビームは、平行化されて(collimated)、回折光学要素(DOE)に向けられる。DOEは、コヒーレントなファイバ・ビームを、単一の出力ビームに結合する。DOEは、その要素に対して形成される周期構造を有する。その結果、それぞれが僅かに異なった角度方向を有する個々のファイバ・ビームが周期構造によってリダイレクトされるときに、ビームの全てがDOEから同一方向に回折する。各ファイバ・ビームは、位相変調器に供給される。位相変調器は、全てのファイバ・ビームの位相がコヒーレント性を維持するように、ビームの位相を制御する。
【0005】
[0005] 向けられたエネルギ・レーザについて高パワーのほぼ回折限界のビームを発生する1つの公知の方法は、多数の狭線幅のファイバ増幅器におけるスペクタルまたはコヒーレントなビーム結合を利用することである。通常、ビーム結合する光学素子のサイズ、重量および不整列(disalignment)感度は、ファイバの数と直接スケールする。したがって、ファイバ当たりのパワーの最大化は、より小さくよりロバストなパッケージにおいてより高いシステム・パワーへのスケーリングを可能にする。しかしながら、数キロワットを上回る、個々のファイバ・レーザ増幅器のパワーをスケールすることは、多数の物理的かつ工学的な制限のために困難なものである。制限の中には、誘導ブリルアン散乱(SBS)、自己位相変調(SPM)、空間モード不安定性、ポンプ・パワー・ハンドリングに対する熱制限、およびダイオード・ポンプ輝度が含まれる。
【0006】
[0006] 米国特許第8,488,235号は、2013年7月16日付けでRothenbergに対して発行され、本願の譲受人に譲渡される。参照により本明細書に組み込まれる。米国特許第8,488,235号は、幾らかのファイバ増幅器の出力を単一のデリバリ・ファイバにコヒーレントに結合することにより、ファイバ当たりのパワーをスケールするための方法であって、次いでSBCまたはCBCの何れかに基づく自由空間光ビーム結合器に供給することができるものを開示する。この手法では、テーパーされた(tapered)のファイバ・バンドル(TFB)のファイバ分割器が、ファイバ結合器として反対に使用される。ここでは、TFB結合器への各入力ファイバはファイバ増幅器の出力に接合される。増幅器の出力が、サーボ制御技術を用いて、相互にコヒーレント且つ適切に位相ロックおよび偏光ロックされる場合には、ほぼ100%の入力光は、光デリバリ・ファイバの内の任意の1つにTFB結合器から結合することができる。TFB結合器のビーム出力は、入力の間でピストン位相を変更することによって、出力デリバリ・ファイバの任意のものに対するコヒーレントなスイッチを通じて向けることができる。単一のレーザ・システムが多数のSBSまたはCDCビーム・タレットを供給することを可能とするように多数のTFB結合器を配置することができる。
【0007】
[0007] ’235特許に開示されるアーキテクチャでは、TFB結合器の出力デリバリ・ファイバのダウンストリームにおけるビーム間には非線形の相互作用が含まれるという課題が認識されている。異なる偏光を有する入力ビーム間の相互位相変調(XPM)は、ビームが出力デリバリ・ファイバ内で共伝播(co-propagate)すると、非線形の複屈折が導かれる。非線形の複屈折は、カー・シャッター(Kerr shutter)に基づく周知の影響である。換言すれば、結合ビームがデリバリ・ファイバに沿ってTFB結合器から共伝播するにつれて、結合ビームは、累積された(accumulated)非線形相間相互作用を通じて互いに相互作用して、結合ビームがTFB結合器の出力において同位相であってもビーム間で偏波クロストークを生じさせる。例えば、現在の同期型偏光制御手法では、別個のファイバ・ビームを共同偏光(co-polarized)させることが採用され、TFB結合器よりも前にファイバ・ビームの各々に偏光ディザー(polarization dither)を適用することを含む。ここでは、当該偏光ディザーは、TFB結合器によりも後で、結合ビームにおいて検出される。次いで、検出される偏光を用いて、ファイバ・ビームの偏光を調整し、そして、全てのファイバ・ビームが共同偏光される。偏光コントローラは、特定のビームの偏波状態(SOP)を前後に僅かに回転またはディザーするように動作し、その結果、ビームが共同偏光されるときに、対応する出力パワーが最大化されることになり、ここでパワーを検出することができる。しかしながら、高い光放射照度レベルでは、TFB結合器よりも前にファイバ・ビームの内の1つに適用される偏光ディザーは、TFB結合器からのデリバリ・ファイバで他のビームとXPMを介して相互作用する。このことは、当該ビームの偏光を変化させる。つまり、デリバリ・ファイバの長さおよび光放射照度に応じて、XPM変調は、偏光ファイバ・ビーム間で増大したクロストークを生じさせ、ディザーに影響を及ぼす。最終的には、特定のビームへの偏光ディザーについて、その偏光を適切に調整することができるような正確な検出を得ることが不能な結果となる。このことは、TFB結合器の入力で共同偏光されることになるファイバ・ビームの性能を制限する。そして、最終的には、重大な光の部分が、TFB結合器からの、使用されていないデリバリ・ファイバに連結される。通常の20μmのデリバリ・ファイバ・モード・フィールド径およびメートル・クラス長によって、この影響は約1kWパワー・レベルの重大さとなる。
【0008】
[0008] 上述したXPMの非線形性を更に理解するために、複数のビームが垂直に偏光されるときよりも、ビームが共偏光されるときの方がより大きい位相シフトをXPMが発生することについて検討する。したがって、各ビームは、共伝播する他のビームに対し、複屈折の位相シフトを誘発することができる。1つのビームにおける偏光の状態(SOP)の回転により、屈折率楕円体(index ellipsoid)の主軸が回転され、つまり、複屈折を変化させる。このことは、共伝播する他のビームの偏光を回転することができる。複数のビームの内の1つは、ポンプとして作用して、デリバリ・ファイバの波長板を有効に生成する。波長板は、共伝播する他のプローブ・ビームの偏光を回転することができる。ビームの全てが概ね同等のパワーを有する場合に、CBCアーキテクチャにおいて一般的に予測されるように、各ビームは、他の全てのビームのためにポンプとして作用する。このことは、SOPを相互連結し、また、偏光制御が干渉される。その結果、不安定となり、また、コヒーレント結合効果が低減する。
【0009】
[0009] 米国特許第8,922,771号および8,922,772は、Goodnoらに発行され、本出願の譲受人に譲渡されている。参照により本明細書に組み込まれる。米国特許第8,922,771号および8,922,772は、サンプル・ビームおよび基準ビームに応答する混合(mixing)デバイスを含んだマルチチャネルの光偏光コントローラを開示する。基準ビームは、0度の相対位相シフトによって混合されたサンプル・ビームおよび基準ビームを含む同相信号と、90度の相対位相シフトによって混合されたサンプル・ビームおよび基準ビームを含む直交(in-quadrature)信号とを供給する。
【0010】
[0010] ’771および’772特許は、各ビームへの位相ディザーを使用して、結合出力での所与のビームを特定する。次いで、ビームの偏光を訂正するためのフィードバックを供給する。この実装では、入力の偏光が、全ての入力ビームに対して同時にディザーされる。しかし、このことは、XPM連結を通じて他のビームのSOPに変化を付随して生じる。したがって、デリバリ・ファイバでの非線形の影響が重大となる高パワー・レベルでは、非多重化信号内の偏光ディザー情報は、他のチャネルの偏光ディザーから、XPMが引き起すクロストークによって不明瞭にされ、制御ループを不安定なものにする。この偏光制御技術を使用して、XPM機構は、結合器より後の20umコア径のデリバリ・ファイバのメートル・クラス長によって1kWを超える有効なビーム結合およびビーム・スイッチングを妨げる。つまり、高パワーでビーム結合されるレーザ・システムにおいて全ファイバのビーム結合器の出力を制約する。このように、TFB結合器を使用してマルチチャネルのコヒーレントなパワーをデリバする、XPM不安定性を被らないファイバ・レーザ増幅器への必要性がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、テーパーされたファイバ・バンドルを含み、SBCを採用する公知のファイバ・レーザ増幅器の概要図である。
図2図2は、テーパーされたファイバ・バンドルを含み、CBCを採用する公知のファイバ・レーザ増幅器の概要図である。
図3図3は、テーパーされたファイバ・バンドルよりも後のデリバリ・ファイバにおける非線形の相互位相変調の概念的な例示である。
図4図4は、出力デリバリ・ファイバを有する、テーパーされたファイバ・バンドルを含んだファイバ・レーザ増幅器の概要図である。
図5図5は、出力デリバリ・ファイバおよびローカル・タップ偏光コントローラを有する、テーパーされたファイバ・バンドルを含んだファイバ・レーザ増幅器の概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[0016] 本発明の実施形態についての以降の検討は、異なる偏光における入力ビーム間の非線形の相互位相変調の不安定性を低減させる様々な技術を採用するファイバ・レーザ増幅器に向けられ、その性質上、単に例示に過ぎず、本発明やその適用または使用を限定することを何ら意図するのではない。
【0013】
[0017] 図1は、先に参照した’235特許に開示される種別のSBCを採用する公知のファイバ・レーザ増幅器システム10の概要図である。システム10は、ファイバ16上に信号ビームを特定の波長λで発生するマスタ発振器(MO)14であって、各々が異なる波長を発生するMO14と、信号ビームを、ファイバ20上に供給される多数のファイバ・ビームに分割するビーム分割器18と、ファイバ・ビームの全てがコヒーレントとなるようにファイバ・ビームの各々の位相を制御するための位相変調器22と、ビームの全てが共同偏光されるようにファイバ・ビームの各々の偏光を制御する偏光変調器24と、をそれぞれ含む多数の波長チャネル12を含む。ファイバ・ビームの各々はファイバ増幅器26に送られる。ここでは、増幅器26は、通例、ファイバ20における添加増幅部となり、光ポンプ・ビーム(図示せず)を受け取る。
【0014】
[0018] 次いで、コヒーレント且つ共同偏光された増幅器ファイバ・ビームの全ては、TFB結合器に供給される。TFB結合器は、ファイバ20を結合ファイバ塊(combined fiber mass)に結合する。ここでは、ファイバ・ビームは、当業者によってよく理解される手法で、単一の結合ビームにコヒーレントに結合される。本明細書における検討はTFB結合器に特化したものであるが、ファイバ入力、ファイバ・ビームが結合される中央混合部、および出力ファイバを含む他の種別のファイバ連結された結合器がまた適用可能であることが留意される。混合部は、自由空間光通信(例えば、ファイバ連結された入力および出力を有するビーム分割器、または任意の好適なエバネセント導波路カプラ)を含むことができる。TFB結合器30の各々が有する各出力ファイバは、デリバリ・ファイバ32に連結される。ここでは、各光入力チャネル12のTFB結合器30の各々からのデリバリ・ファイバ32の各々の別個の1つは、別個の光出力タレット34に送られる。この非限定的な実施形態は、単に検討目的だけのものであり、各TFB結合器30ごとに3つのデリバリ・ファイバ32が存在するように、光入力チャネルの各々は3つの光ビームに分割される。’235出願で検討されるように、ビーム・パワーの大部分がデリバリ・ファイバ32の内の任意の1つに向けられるようにTFB結合器30の結合ビームの位相を制御することができる。その結果、チャネル12において結合ビームの全てを異なる波長で、スペクトル結合されるように同一の出力タレット34に送ることができる。
【0015】
[0019] TFB結合器30の各々からの出力デリバリ・ファイバ32は、特定の出力タレット34の平行(collimating)光学系36に連結される。出力タレット34は、デリバリ・ファイバ32からのビームをスペクトル・ビーム結合(SBC)格子38に向ける。スペクトル・ビーム結合(SBC)格子38は、異なる波長を有するビームを空間的に結合し、そして、結合したビームをビーム・サンプラ40にリダイレクトする。スペクトル結合されたビームの大部分は、システム10からの出力ビーム42として、ビーム・サンプラ40から反射される。しかしながら、SBC格子38からのビームの一部は、ビーム・サンプラ40を通じて伝播し、そして、波長選択要素48によって波長フィルタされる。波長フィルタされたビーム・サンプルは、サンプル・ファイバ44のセットに連結され、次いで、各波長チャネル12において、マルチチャネルの位相および偏光コントローラ46に供給される。位相および偏光コントローラ46の各々は、’771および’772特許に開示されるように、好適な混合光学素子、光信号を電気信号に変換する光検出器、および制御アルゴリズムを含む。また、各コントローラ46が位相および偏光コントローラとして示され説明されるにも拘わらず、コントローラ46は、実際のところ、別個のコントローラとすることができる。ここでは、1つのコントローラが位相制御を提供し、1つのコントローラが偏光制御を提供する。コントローラ46の各々は、フィードバック制御のために出力タレット34の内の1つからのサンプル・ファイバ44から、サンプル・ビームの内の1つのみを選択することになる。つまり、高パワーのレーザ・エネルギを搬送する出力ビーム42を決定する。従来の偏光コントローラでは、ファイバ20において別個に偏光制御を提供するために、結合されたビームにおいて別個のビームが有する個々の偏光パワーを検出することが必要である。上述したように、また、’771および’772特許でより詳細に検討されたように、これらの公知技術は、別個のコヒーレント信号を分離するためにコヒーレントな非多重化を採用して、結合ビームにおいて個々のビームの3つの別個の偏光パワー測定値を特定する。別個に特定された偏光パワー測定値の各々を使用して、制御信号を発生することができる。次いで制御信号は、独立して、位相および偏光コントローラ46によって特定の偏光変調器24に供給される。
【0016】
[0020] ファイバ・レーザ増幅器システム10は、先に検討したように、多数の波長信号のためのSBCビーム結合器38に基づく出力タレット34を採用する。代替の実施形態では、図2は、当業者にとって周知のCBCビーム結合器に基づいて出力タレットを採用する公知のファイバ・レーザ増幅器システム80の概要図である。ここでは、増幅器システム10と同様の構成要素には同一の符号を付している。システム80では、ビームの全てが同一の波長を有するように単一のMO14だけが使用される。更に、出力タレット34は、当業者にとってよく理解される手法で、別個のデリバリ・ファイバ32からのビームをコヒーレントに結合するCBC要素82を含む。CBC要素82は、例えば、回折光学要素(DOE)のビーム結合器とすることができる。1つの光チャネルおよび単一の波長があるのみなので、単一の位相および偏光コントローラ46だけが必要となる。
【0017】
[0021] 上述したように、デリバリ・ファイバ32の長さおよび個々のチャネル・パワーに応じて、XPM変調は、TFB結合器30から伝播する個々のビーム間での非線形の干渉および不安定性を生じさせる。このことは、位相および偏光コントローラ46が、別個のビームで偏光を訂正する別個のディザー頻度を正確に検出する性能を低減させる。
【0018】
[0022] 図3は、共同伝播するビーム間のXPMを表す概念的な例示50である。例示50では、ライン52は、(例えば、デリバリ・ファイバ32における)2つの別個の結合ビームの伝播を表す。ここでは、複数のビームの内の1つは、プローブ・ビームとして記載され、また、複数のビームの内の1つはポンプ・ビームとして記述される。ポンプ・ビームは、ライン54によって表される水平の偏光を有するように示されている。ポンプ・ビームの水平偏光は、デリバリ・ファイバ32において複屈折Δn-Δnを生じさせる。ここでは、Δnは、ポンプ・ビームと同様に水平に偏光される光の屈折率において誘発される変化である。また、Δnは、ポンプ・ビームと直交して、垂直に偏光される光の屈折率において誘発される変化である。プローブ・ビームはライン56によって表されるポンプ・ビームの偏光とは異なる偏光を有し、一般的に、ポンプ・フィールドと平行または垂直に偏光される2つのフィールドの線形の重ね合わせ(super-position)として記述することができる。それ故、ポンプに誘起される複屈折Δn-Δnに基づいて、ポンプ・ビームと同様の水平偏光を有するプローブ・ビームの一部は、ポンプ・ビームの偏光に対して垂直な偏光を有するプローブ・ビームの成分に対して、複屈折の位相遅延を経験する。つまり、デリバリ・ファイバにおける屈折率の複屈折変化Δn-Δnは、波長板として動作する。波長板はプローブ・ビームの偏光に回転を生じさせる。プローブ・ビームの偏光は、ポンプ・ビームにも同じ影響を有することになる。それらが特に類似の光パワーを有する場合は尚更である。
【0019】
[0023] より詳細に以下に述べるように、本発明は、全ファイバ・アーキテクチャを含むファイバ増幅器システムを提案する。全ファイバ・アーキテクチャは、偏光の不安定性を非線形のXPMから生じさせることなく、全ファイバ・ビーム結合器を通じて、マルチkWのパワー・レベルで、コヒーレントに結合されるレーザ・パワーのデリバリを可能にする。後述するように、幾らかの実施形態では、XPMの不安定性を回避することが開示される。これには、短いデリバリ・ファイバ長の使用、偏光を維持するデリバリ・ファイバの使用、XPMの不安定性の存在においてロバストとなる空間偏光制御方法、およびXPMを完全にバイパスするフィードバック・サンプリング・ジオメトリが含まれる。開示する光システムは、多数のレーザ・タレットを供給するビーム・スイッチとして、また、未処理(raw)のファイバ当たりのパワーを高める(boost)パワー乗算器として、スペクトルまたはコヒーレントにビーム結合されるレーザ・アーキテクチャでの全ファイバ・カプラの使用を可能にする。
【0020】
[0024] 図4は、ファイバ・レーザ・システム60の概要図であり、SBCおよびCDCの両方のためにこれら実施形態の幾らかを例示するのに使用することができる。ここでは、システム10,80の類似の要素は、同一の符号によって特定される。上述したように、ファイバ20におけるファイバ・ビームの位相は制御されて、その結果、パワーの大部分が、TFB結合器30の出力において複数のデリバリ・ファイバの内の特定の1つに向けられる。このことをよりよく例示するために、複数の出力タレット34の内の1つが、主要出力タレット62として示され、どのタレット34にTFB結合器30からのパワーの全てが向けられるかを示す実線を有する。また、他の出力タレット34は、ヌル・タレット64として示され、これはTFB結合器30からどの出力パワーも受け取らないチャネルを示す点線による。
【0021】
[0025] XPMの不安定性はデリバリ・ファイバ32における累積された非線形位相に因るので、TFB結合器30より後の低い非線形性のデリバリ・ファイバを使用することによって、XPMの不安定性は無視できるレベルまで低減することができる。非線形の強度は、次の公知のB積分によってパラメータ化される。
【数1】
ここでは、nはデリバリ・ファイバ32の非線形の屈折率であり、λは光の波長であり、PはTFB結合器30により後ろの結合パワーであり、Lはデリバリ・ファイバ32の長さであり、Aeffは、デリバリ・ファイバ32の有効モード・フィールド領域である。XPMの不安定性は、B>~1ラジアンであるときに標準的な偏光制御方法の有効使用を妨げる。20umのコア径を有する二酸化ケイ素のステップ・インデックス・ファイバ用の通常値(例えば、n=2.5e-20m/W、λ=1.06μm、Aeff=260μm)を使用して、これはP・L<1.7kW・mを制約する。
【0022】
[0026] 上記の分析から、デリバリ・ファイバのXPMの非線形性を低減させ、つまり、パワーPをより高い値にスケールするのを可能とするために、3つの非線形のデリバリ・ファイバの実施形態を提案することができる。第1に、短いデリバリ・ファイバ長を採用して、B<1ラジアンを維持するために、デリバリ・ファイバ32の長さLを次のように制約することができる。
【数2】
【0023】
[0027] 上記の例示の数値について、このことは、3kWの出力パワーに対するデリバリ・ファイバ32の長さをL<60cmに制約することになる。これは、標準的な製造方法および成分を使用してファイバ・チップの終端および機械的取り付けを可能にするのに十分な長さである。したがって、TFB結合器30とこれに続く自由空間光システム(例えば出力タレット34)との間に長い距離を要しない幾らかのファイバ増幅器にとっては有用となることがある。
【0024】
[0028] 第2の低い非線形性のデリバリ・ファイバの実施形態は、より長いファイバを除いて、B<1ラジアンを維持するために、デリバリ・ファイバ32のファイバ・モード・フィールド領域Aeffを増加させることを含む。ここでは、
【数3】
である。
【0025】
[0029] 当業者にとってよく理解されるように、ファイバにおける有効モード・フィールド領域Aeffは、ファイバが有するコア・レイヤおよび他のレイヤにおけるファイバの伝播モードの断面領域である。より大きな有効モード・フィールド領域Aeffは、光の強度が低減されるように、より幅広い断面を通じて光が広がるのを許容する。このことは、デリバリ・ファイバ32の単位長さあたりのXPMの不安定性を低減させるという効果を有する。当該技術分野において、特定の径のファイバが有する有効モード・フィールド領域Aeffを増加させるために、異なる製作技術、異なるファイバ構造、異なるファイバ材料等を含む異なる技術が研究されている。つまり、有効モード・フィールド領域Aeffを増加させることによってXPMの不安定性がデリバリ・ファイバ32で低減される場合は、XPM不安定性が特定ビームの出力偏光への重大な影響を十分に有しないうちに、ファイバ32の長さを増加することができる。
【0026】
[0030] 上述した偏光制御手法は、結合パワーとデリバリ・ファイバ32の長さとを共にスケールするのを可能にすることになる。つまり、上述した短ファイバ長の手法を超えて、付加的な有用性を提供する。例えば3kWの出力パワーによって、デリバリ・ファイバ32のモード・フィールド領域Aeffの増加は、L>6mを可能とすることになる。L>6mは、スイッチとしてTFB結合器30の有用性を提供して、ビーム結合器/ビーム指示器に10mよりも大きいタレット間隔を供給するには十分な長さであり、通常の空、海および陸の移動式プラットフォーム上の動作と互換性を有する。従来のステップ・インデックス・ファイバが容易には大きなモード・フィールド領域にスケールすることができない一方で、断熱的にテーパーされたデリバリ・ファイバ、高位モード・ファイバ、漏洩チャネル・ファイバ、キラル連結されたコア・ファイバ、およびフォトニック結晶ファイバ等を含んだ従来技術の数多くの他のファイバ設計を使用して、ステップ・インデックス・ファイバの制限を超えてモード・フィールド領域を増大させることができる。
【0027】
[0031] 第3の低い非線形性のデリバリ・ファイバの実施形態は、デリバリ・ファイバ32において低い非線形の屈折率nを採用することを含む。デリバリ・ファイバ32の長さLが非線形の屈折率nによって制限されるので、非線形の屈折率nの減少によって、XPMの影響が性能を低下させないうちに、デリバリ・ファイバをより長くすることを許容する。ここでは、
【数4】
である。
【0028】
[0032] 非線形の屈折率nの有効値は、二酸化ケイ素とは異なる材料によるファイバを使用することによって、減少させることができる。例えば、約50倍ほど低い有効な非線形屈折率nを有する中空コアのデリバリ・ファイバを使用することができる。何故ならば、そのモードは主に空中を伝播するからである。他のパラメータがステップ・インデックス・ファイバと同一であると想定すると、中空コア・ファイバの使用により、3kWの出力パワーに対してデリバリ・ファイバ32を長さL>30mとするのを可能となることになる。
【0029】
[0033] 上述した実施形態は、デリバリ・ファイバのXPM非線形性の強度を低減することによって、安定した偏光制御を高パワーで可能にする。別の実施形態では、位相および偏光コントローラ46を修正することによって、強力なXPMの存在にも拘わらず、安定した偏光制御を可能にする。光ビームについてのマルチチャネルの確率的並列勾配降下法(SPGD)による偏光制御は、モデルから独立した、経験に基づく周知の山登り(hill-climbing)アルゴリズムである。そして、結合パワーを最大化するのに個々の偏光状態のナレッジを要しない。図4を参照して上述したファイバ・ビームの偏光制御を提供する従来型の技術は、本実施形態では使用しない。何故ならば、それは、重大なXPM不安定性を被るビームにとって有効ではないからである。本実施形態では、位相および偏光コントローラ46は、通常の偏光コントローラでなく、本明細書で説明するようにマルチチャネルの確率的並列勾配降下法を提供する山登りアルゴリズムを採用する偏光コントローラである。この偏光技術では、ファイバ20のビームの全ては、結合ビームにおいて別個のパワーを非多重化するように試みることなく、結合ビームからの結合出力パワーを最大化する試みにおいて同時にディザーされる偏光となる。それ故、総パワーは、SPGD偏光制御技術で最適化される。
【0030】
[0034] マルチチャネルSPGD偏光制御が従来技術において開示されているにも拘わらず、デリバリ・ファイバにおいて共同伝播する信号間におけるXPM不安定性の軽減への適用性は特定されていない。SPGD技術では、ビームの全ては同時にディザーされる。しかし、フィードバックは、結合された偏光パワーを最大化することに単に基づいて供給される。このことは、昨今の公知の制御技術とは著しく異なる。公知の制御技術は、個々の偏光変調器24の各々にフィードバックするために、各ビームの偏光パワーを明示的に非多重化する。山登り手法の単純性は、ファイバ・ビーム間における偏光の非線形の相互連結から干渉の問題を回避するように見える。XPMの不安定性が尚も存在することになるにも拘わらず、山登り制御方法は、個々のビームSOPの明確なナレッジを要することなく、単に、共通の出力偏光を最大化する。
【0031】
[0035] 他の実施形態によれば、デリバリ・ファイバ32のXPMの不安定性は、ヌル・チャネルの偏光制御を通じて低減される。従来の手法は、デリバリ・ファイバ32の出力において結合ビームをサンプルし、主要な出力タレット62でビーム・パワーを最大化にするようにフィードバックを適用することである。代替では、ヌル・タレット64、即ち、所望の出力チャネルが最大化されるときにスイッチ・オフされることになる全ての出力チャネルにおいて、結合ビームをサンプルすることができる。ヌル・タレット64において総パワーを最小化するように偏光フィードバックを適用することによって、パワーは、主要な出力タレット62で自然と最大化されることになる。この手法は、XPMの不安定性を被らない。何故ならば、ヌル・タレット64における結合パワーと長さの積の結果PLが、存在する低パワーに因ってほぼゼロとなるからである。望まれていないタレットの全ては、同時にヌルにされることになる。XPMの不安定性は、所望の主要な出力タレット62に尚も存在することになる。しかし、XPM不安定性は、この技術を使用してデリバリ・ファイバ入力での安定的なコヒーレント・パワー結合および偏光のロックを妨げることにはならない。本実施形態では、ヌル出力タレット64の全ての出力パワーは、それらのどのチャネルも重大な光パワーを受け取っていないことを確実にするように検出されるのを必要とする。しかし、ヌル出力タレット64の各々の出力パワーを検出するように多数の検出器を使用する必要はない。
【0032】
[0036] 他の実施形態によれば、XPMの不安定性の影響を低減させるために、ローカル・タップ偏光サンプリングが採用される。本実施形態では、ローカル・タップ・カプラが使用されて、主要な出力ビームにおける結合パワーの小さな部分をサンプルする。タップ・カプラは、TFB結合器30の出力の非常に近くに配置される。その結果、共伝播する結合信号について累積された非線形性は1ラジアン未満となる。タップは、潜在的に、TFB結合器の構造に統合されることができる。デリバリ・ファイバ32の入力端で光をサンプルすることによって、任意の標準的なマルチチャネル偏光コントローラを使用して、ファイバ・ビームの偏光をロックすることができる。XPMの不安定性は、所望の主要な出力タレット62に尚も存在することになる。しかし、XPMの不安定性はこの技術を使用する安定偏光ロックを妨げることはない。
【0033】
[0037] 図5は、増幅器60と類似したファイバ・レーザ増幅器システム70の概要図である。ここでは、同様の要素は同一の符号で特定され、ローカル・タップ偏光制御の実施形態を例示する。システム70では、タップ・カプラ72は、主要な出力タレット62のためにデリバリ・ファイバ32の入力端に設けられる。タップ・カプラ72は、結合ビームの小さい部分をサンプル・ファイバ44に分割する。つまり、デリバリ・ファイバ32の結合ビームは、XPMの不安定性が累積されているデリバリ・ファイバ32の位置よりも前でサンプルされることになる。ビーム・サンプラ40はシステム70に図示されないことが留意される。何故ならば、ビーム・サンプラは、位相および偏光制御の目的ではビームをサンプルすることを要されないからある。
【0034】
[0038] 複屈折が大きいデリバリ・ファイバである偏光維持(PM)ファイバの使用は、XPMの偏光不安定性に対する他の潜在的な解決策となる。当業者には十分に理解されるように、偏光維持ファイバは、主軸と称される直交方向に異なる屈折率を有するファイバである。その結果、伝搬方向に対して垂直となる1本の主軸に沿った偏光は、直交する主軸に沿った偏光よりも大きくなる。つまり、主軸の方向に偏光されるPMファイバに沿って伝播する光は、ファイバの伝播長に沿った偏光がXPMの不安定性によって著しく影響されることはないという点で維持されることになる。PMファイバにおいて、ファイバ構造は、ファイバを井引き込む間に、ファイバのコアの周辺に異方性の圧力を課すことによって(例えば、ファイバの方位角の対称性を崩す熱膨張材料の異なるコヒーレント性からなる圧力ロッドを使用して)、通常は、10-4のオーダーの自然の複屈折が存在するように設計される。ファイバの複屈折についてのこの大きいレベルは、XPMによって誘起される複屈折Δn-Δnを圧倒して、約1000倍小さくなる(10-7)ことが予測されることになる。したがって、強力なXPMの不安定性が存在する場合でさえ、ビームの偏光は、PMファイバの主軸に合わせて整列を維持することになる。PMデリバリ・ファイバの出力をサンプルする標準的な偏光コントローラは、PMファイバ入力でビームが共同偏光されるのを確実にすることになる。
【0035】
[0039] 上述した考察は、本発明の例示の実施形態を開示および説明されるに過ぎないものである。当業者は、このような考察から、また、添付した図面および特許請求の範囲から、様々な変更、修正、および変更を、次の特許請求の範囲に規定される発明の主旨および範囲から逸脱することなく行うことが可能であることを容易に認識するであろう。
図1
図2
図3
図4
図5