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特許7002944ガイドまたはアームの一端部からフェイス組み立てを可能にするチェーンテンショナーアームまたはチェーンガイドフラットフェイス機構
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-05
(45)【発行日】2022-01-20
(54)【発明の名称】ガイドまたはアームの一端部からフェイス組み立てを可能にするチェーンテンショナーアームまたはチェーンガイドフラットフェイス機構
(51)【国際特許分類】
   F16H 7/08 20060101AFI20220113BHJP
   F16H 7/18 20060101ALI20220113BHJP
【FI】
F16H7/08 B
F16H7/18 B
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2018000587
(22)【出願日】2018-01-05
(65)【公開番号】P2018112315
(43)【公開日】2018-07-19
【審査請求日】2020-11-16
(31)【優先権主張番号】15/401,206
(32)【優先日】2017-01-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500124378
【氏名又は名称】ボーグワーナー インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100093861
【弁理士】
【氏名又は名称】大賀 眞司
(74)【代理人】
【識別番号】100129218
【弁理士】
【氏名又は名称】百本 宏之
(72)【発明者】
【氏名】シャオジャン・ルー
(72)【発明者】
【氏名】ジュン・ソン
【審査官】前田 浩
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-032815(JP,A)
【文献】特開2016-089874(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16H 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
チェーンに張力を加えるためのテンショナーアームまたはチェーンガイドであって、
レッジ(ledge)をそれぞれ画定する側壁を含む、長手方向に延びる本体であって、第1の端部を有し、前記第1の端部は、前記第1の端部から前記本体の中心に向かって内側に延びる1組の第1の溝によって形成され、第1のタブ端部を有する第1のタブを含み、前記第1のタブ端部は、前記本体から遠く延びる第1の突出部を含む、前記本体;及び
前記チェーンが摺動するチェーン摺動面を有するシューであって、前記シューの各側面に沿って長手方向に延びる側面突出部を含み、前記側面突出部は、前記本体の前記レッジに嵌合される、前記シューを含む、テンショナーアームまたはチェーンガイド。
【請求項2】
前記本体は、前記第1の端部に対向する第2の閉鎖端部を有する、請求項1に記載のテンショナーアームまたはチェーンガイド。
【請求項3】
前記側壁は、逆L字形状を形成する、請求項1に記載のテンショナーアームまたはチェーンガイド。
【請求項4】
前記側壁は、前記本体の側面に沿って連続的に延びる、請求項1に記載のテンショナーアームまたはチェーンガイド。
【請求項5】
前記シューの前記チェーン摺動面は、第1の幅及び第2の幅を有し、前記第2の幅は、前記第1の幅よりも大きく、前記シューは、前記チェーン摺動面の少なくとも中間に沿って前記第1の幅を有し、前記シューは、前記シューの少なくとも1つの端部で前記第2の幅を有する、請求項1に記載のテンショナーアームまたはチェーンガイド。
【請求項6】
前記シューは、前記シューの第1の端部に第2の幅を有し、前記側壁の間の距離は、第3の幅及び第4の幅を有し、前記第4の幅は、前記第3の幅よりも狭く、前記第4の幅は、前記テンショナーアームまたはチェーンガイドが組み立てられるときに、前記シューの前記第1の端部に対向する前記本体の第2の端部に対して求められる、請求項5に記載のテンショナーアームまたはチェーンガイド。
【請求項7】
前記側壁の間の距離は、第1の幅及び第2の幅を有し、前記第2の幅は、前記第1の幅よりも狭く、前記第2の幅は、前記本体の少なくとも1つの端部に対して求められる、請求項1に記載のテンショナーアームまたはチェーンガイド。
【請求項8】
前記シューの前記チェーン摺動面は、第1の厚さ及び第2の厚さを有し、前記第2の厚さは、前記第1の厚さよりも厚く、前記シューは、前記チェーン摺動面の少なくとも中間に沿って前記第1の厚さを有し、前記シューは、前記シューの少なくとも1つの端部で前記第2の厚さを有する、請求項1に記載のテンショナーアームまたはチェーンガイド。
【請求項9】
前記本体は、第1の厚さ及び第2の厚さを有し、前記第2の厚さは、前記第1の厚さよりも厚く、前記第2の厚さは、前記本体の少なくとも一端部に対して求められる、請求項1に記載のテンショナーアームまたはチェーンガイド。
【請求項10】
チェーンに張力を加えるためのテンショナーアームまたはチェーンガイドであって、
前記チェーンが摺動するチェーン摺動面を有するシューであって、第1の端部から長手方向の内側に延びる第1の溝を有し、前記溝から遠く延びる前記第1の端部の各側面上のシュータブ及び前記シューの各側面に沿って長手方向に延びる側面突出部を含む、前記シュー;及び
前記側面突出部が嵌合されるレッジ及び前記シュータブが延びる第2の溝を各々画定する側壁を含む長手方向に延びる本体を含む、テンショナーアームまたはチェーンガイド。
【請求項11】
前記シューの前記チェーン摺動面は、第1の幅及び第2の幅を有し、前記第2の幅は、前記第1の幅よりも厚く、前記シューは、前記チェーン摺動面の少なくとも中間に沿って前記第1の幅を有し、前記シューは、前記シューの少なくとも1つの端部で前記第2の幅を有する、請求項10に記載のテンショナーアームまたはチェーンガイド。
【請求項12】
前記側壁の間の距離は、第1の幅及び第2の幅を有し、前記第2の幅は、前記第1の幅よりも狭く、前記第2の幅は、前記本体の少なくとも1つの端部に対して求められる、請求項10に記載のテンショナーアームまたはチェーンガイド。
【請求項13】
前記シューの前記チェーン摺動面は、第1の厚さ及び第2の厚さを有し、前記第2の厚さは、前記第1の厚さよりも厚く、前記シューは、前記チェーン摺動面の少なくとも中間に沿って前記第1の厚さを有し、前記シューは、前記シューの少なくとも1つの端部で前記第2の厚さを有する、請求項10に記載のテンショナーアームまたはチェーンガイド。
【請求項14】
チェーンに張力を加えるためのテンショナーアームまたはチェーンガイドであって、
レッジを各々画定する側壁を含む長手方向に延びる本体であって、各側壁は、前記側壁の端部上に形成され、前記側壁から前記本体の中心に向かって内側に延びるタブを含む、前記本体;及び
前記チェーンが摺動するチェーン摺動面を有するシューであって、前記シューの各側面に沿って長手方向に延びる側面突出部を含み、前記側面突出部は、前記本体の前記レッジに嵌合される、前記シューを含む、テンショナーアームまたはチェーンガイド。
【請求項15】
前記タブは、各タブが組み立て後に前記シューの側面を過ぎて前記本体の中心に向かって内側に延びるようにする長さを有する、請求項14に記載のテンショナーアームまたはチェーンガイド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チェーンテンショナーアーム及びチェーンガイドの分野に関する。より詳細には、本発明は、シュー(shoe)(フェイス(face))を有する改善されたチェーンガイドまたはチェーンテンショナーアームに関する。
【背景技術】
【0002】
チェーン装置、例えば、自動車エンジンにおけるタイミングチェーンシステムでは、チェーンの移動を案内するためのチェーンガイドが、一般的にチェーンの引張側(tension-side)に設けられる一方、チェーンに張力を加えるためのチェーンテンショナーアームは、一般的にチェーンの緩み側(slack-side)に設けられる。
【0003】
通常のチェーンガイド及びチェーンテンショナーアームは、本明細書に参照として含まれる日本国特許公開第2000-97300号に記載されたように、本体部、及び例えば、本体部のチェーン当接側(abutment side)に設けられる、樹脂で製造されたシューを含む。シューには、複数のロッキングクリップが設けられており(日本国特許公開第2000-97300号の段落[0016]及び図1図2図4及び図6参照)、シューはこれらのロッキングクリップを介して本体部に取り付けられている。
【0004】
このような従来構成では、これらのロッキングクリップのような突出部がシュー上に設けられて、製造の複雑性及びコストを増加させる。
【0005】
本明細書に参照として含まれるPCT公開WO2016/069315号は、どのようなクリップもないシューを開示している。シューは、全長にわたって、または少なくともシューの端部を除いた領域において、均一な断面形状を有するのが好ましい。ロッキング部がガイド本体上に設けられ、シューが挿入されるロッキング凹部を有する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
チェーンに張力を加えるためのテンショナーアームまたはガイドは、長手方向に延び、側壁などを含む本体を含み、各側壁はレッジ(ledge)を画定する。本体は、第1のタブを含む第1の端部を有し、第1のタブは第1の端部から本体の中心に向かって内側に延びる1組の第1の溝によって形成され、タブ端部を有する。第1のタブのタブ端部は、本体から遠く延びる第1の突出部を含む。テンショナーアームまたはガイドはまた、チェーンが摺動するチェーン摺動面を有するシューを含む。シューは、シューの各側面に沿って長手方向に延びる側面突出部を含む。側面突出部は、本体のレッジに嵌合される。
【0007】
別の実施形態において、チェーンに張力を加えるためのテンショナーアームまたはガイドは、チェーンが摺動するチェーン摺動面を有するシューを含み、シューは、第1の端部から長手方向の内側に延びる第1の溝を有し、溝から遠く延びる第1の端部の各側面上のシュータブ及びシューの各側面に沿って長手方向に延びる側面突出部を含む。テンショナーアームまたはガイドはまた、側面突出部が嵌合されるレッジ及びシュータブなどが延びる第2の溝をそれぞれ画定する側壁などを含む長手方向に延びる本体を含む。
【0008】
別の実施形態において、チェーンに張力を加えるためのテンショナーアームまたはガイドは、レッジを各々画定する側壁などを含む長手方向に延びる本体を含み、各側壁は、側壁の端部上に形成され、側壁などから本体の中心に向かって内側に延びるタブを含む。テンショナーアームまたはガイドはまた、チェーンが摺動するチェーン摺動面を有するシューを含む。シューは、シューの各側面に沿って長手方向に延びる側面突出部を含む。側面突出部は、本体のレッジに嵌合される。タブなどは、各タブが組み立て後にシューの側面を過ぎて本体の中心に向かって内側に延びるようにする長さを有するのが好ましい。
【0009】
チェーンに張力を加えるためのテンショナーアームまたはガイドを組み立てる方法において、テンショナーアームまたはガイドは、本体及びシューを含む。本体は、長手方向に延び、側壁などを含み、各側壁は、レッジを画定する。本体は、第1のタブを含む第1の端部を有し、第1のタブは、第1の端部から本体の中心に向かって内側に延びる1組の第1の溝によって形成され、タブ端部を有する。第1のタブのタブ端部は、本体から遠く延びる第1の突出部を含む。シューは、チェーンが摺動するチェーン摺動面を有し、シューの各側面に沿って長手方向に延びる側面突出部を含む。側面突出部は、本体のレッジに嵌合される。前記方法は、本体のレッジ内に摺動するシューの側面突出部によって画定された摺動経路から第1の突出部を除去するために、タブ上に下向きの圧力を加えるステップ及び本体の第1の開放端部内にシューの第1の端部を挿入するステップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1A図1Aは本発明の実施形態における本体のタブ端部及びシューの端部を有しンショナーアームを示す。
図1B図1Bは組み立て中に変形された端部フック及びタブの概路図を示す。
図2A図2Aは本体内にフェイスが挿入された本体のタブ端部を有しンショナーアームを示す。
図2B図2Bは組み立て後に自分の元の位置に復帰するフック及びタブを有する図2Aのテンショナーアームの概路図を示す。
図3図3はテンショナーアームまたはガイド本体を示す。
図4図4は本体の拡大図を示す。
図5図5は本体端部の断面図を示す。
図6A図6Aは本発明の一実施形態におけるプレス嵌合(press fit)構成の概路図を示す。
図6B図6Bは本発明の別の実施形態におけるプレス嵌合構成の概路図を示す。
図7A図7Aは本発明の別の実施形態におけるプレス嵌合構成の概路図を示す。
図7B図7Bは本発明の別の実施形態におけるプレス嵌合構成の概路図を示す。
図8図8は本発明の別の実施形態における組み合わせプレス嵌合構成の概路図を示す。
図9A図9Aは本発明の別の実施形態における厚さ方向へのプレス嵌合構成を示す。
図9B図9Bは本発明の別の実施形態における厚さ方向への他のプレス嵌合構成を示す。
図10A図10Aはシュー上にタブなどを有しンショナーアームの別の実施形態の概路図を示す。
図10B図10Bは内部幾何学的構造を示すために本体の最上部が除去された図10Aのテンショナーアームの概路図を示す。
図10C図10Cは組み立て中にシューが変形された図10Bのテンショナーアームの概路図を示す。
図10D図10D図10Aの端部の断面図を示す。
図10E図10E図10Aのテンショナーアームを示す。
図11図11は本体の側壁など上にタブを有する、別の実施形態におけるテンショナーアームの概路図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、チェーンの引張側でチェーンの移動を案内するためのチェーンガイドなど及びチェーンの緩み側の移動を案内するためのチェーンテンショナーアームなどを含む。実施形態などが一般的に本明細書においてチェーンテンショナーアームについて記載されているとき、これらは代替的にチェーンガイドで使用されることもでき、その逆であることもできる。用語“フェイス(face)”及び“シュー(shoe)”は、本明細書において相互交換可能に使用される。
【0012】
一実施形態において、チェーンガイドは、長手方向に延びるガイド本体、及びガイド本体に可逆的に取り付けられ、チェーンが摺動するチェーン摺動面を有するシュー(フェイスとも知られている)を含む。チェーンガイド本体は、シューが摺動するチェーンガイド本体の少なくとも1つの端部上に少なくとも1つのタブを含む。タブは、2つの溝によって形成され、一応ガイド本体上に組み立てられると、シューの後方向の移動を防止する上向きフック突出部を含む。
【0013】
別の実施形態において、チェーンテンショナーアームは、長手方向に延びるテンショナーアーム本体、及びテンショナーアーム本体に可逆的に取り付けられ、チェーンが摺動するチェーン摺動面を有するシューを含む。テンショナーアーム本体は、シューが摺動するテンショナーアーム本体の少なくとも1つの端部上に少なくとも1つのタブを含む。タブは、2つの溝によって形成され、一応テンショナーアーム本体上に組み立てられると、シューの後方向の移動を防止する上向きフック突出部を含む。
【0014】
他の実施形態などにおいて、タブなどは、端部の代わりに本体の側壁など上にある。また他の実施形態などにおいて、タブなどはシュー上にある。
【0015】
本明細書に記載されたチェーンテンショナーアームまたはチェーンガイド及びシューは、エンジンタイミングシステムで使用され得る。代替的に、本明細書に記載された装置は、バランサチェーン(balancer chain)またはオイルポンプ駆動チェーンのようなエンジン用の補助駆動チェーンを含むが、これに限定されない他のチェーン装置に適用され得る。
【0016】
チェーンテンショナーアームまたはチェーンガイドの少なくとも1つの端部は開放され、組み立て中にシューが摺動することができる表面またはレッジを含む。この端部はまた、溝などによって形成されたタブを含み、タブは、組み立て後にシューが摺動することを防止する上向きフック突出部を含む。テンショナーアームまたはガイドは、従来技術のテンショナーアーム及びガイドよりもさらに軽く、使いやすく、よりコスト効果的である。
【0017】
一部の実施形態では、シューと本体との間にプレス嵌合が存在する。一部の好ましい実施形態において、テンショナーアーム本体またはガイド本体は、シューと本体との間にプレス嵌合するための形状を有する。これらの実施形態において、本体は、本体の一端部上の幅が本体の残り部分に沿った幅よりもさらに狭い。これらの実施形態において、シューに対しては、単一の幅が存在し、本体の一端部ではより狭い幅が存在する。
【0018】
他の好ましい実施形態などにおいて、シューは、シューとテンショナーアームまたはガイド本体との間にプレス嵌合するための形状を有する。これらの実施形態において、シューは、シューの残り部分にそってよりも一端部でさらに広い。好ましくは、一定の幅を有する本体の各側面上には、逆L字形の壁があり、端部などのうちの1つの端部ではシュー上の幅が増加されるかより広い。より広い幅が依然として本体の側壁などに嵌合されるのが好ましい。シューの幅はチェーン幅に左右される。フェイスと本体との間のギャップ/干渉は、熱衝撃(一般に、タイミングチェーンシステムで-40℃~150℃)による許容誤差累積によってチェックされる。
【0019】
他の好ましい実施形態などにおいて、シュー及び本体の両方とも、シューとテンショナーアームまたはガイド本体との間にプレス嵌合するための形状を有する。これらの実施形態において、シューは、シューの一端部でより広く、本体は、対向端部でより狭い。本明細書に記載されたフック及びタブと組み合わせる実施形態などにおいて、本体は、フック及びタブと対向する端部でより狭く、シューは、タブが配置される端部と同一のシューの端部でより広い。
【0020】
プレス嵌合機構などは、シューを保持し、テンショナーアームまたはガイドが使用中であるとき、シューが自由に移動することを防止する。
【0021】
また他の実施形態などにおいて、シュー及び/または本体の厚さは、プレス嵌合機構を生成するために可変され得る。例えば、シューは、シューの一端部でシューの残り部分に沿ったよりもさらに厚い厚さを有することができる。別の例として、本体は、端部などのうちの1つの端部で本体の残り部分でよりもさらに厚いことができる。第3の例として、シューは、一端部でより厚い厚さを有することができ、本体は、シューがより厚い端部に対向する端部でより厚いことができる。フック及びタブ形状を有する実施形態などにおいて、シューは、フック及びタブが配置される同一の端部でより厚くなり、及び/または本体は対向端部でより厚くなるだろう。
【0022】
一部の好ましい実施形態において、テンショナーアーム本体またはガイド本体は、本体の両側面に沿って長手方向に延びる連続壁を含む。壁などは、シューが摺動する本体に沿って長手方向にレッジまたは溝を形成する逆L字形状を含むのが好ましい。レッジ及びL字形状壁などは、組み立て中にシューを本体内に案内する。他の実施形態などにおいて、壁は、不連続であるが(例えば、多数の分離された垂直タブを含む壁)、依然としてシューを案内してシューを保持することを助けるための表面またはレッジを生成する。
【0023】
フック位置及び幾何学的構造は、同一の機能を得るために修正されて最適化され得る。例えば、フック及びタブは、側壁などのうちの1つの側壁の開放端部に配置されることができ、本体ベースの中心に向かって内側に延びる。別の例として、フック及びタブは、本体の端部の代わりにシューの端部に配置され得る。
【0024】
一部の実施形態において、本体は、プラスチックまたは樹脂で製造される。他の実施形態などにおいて、本体は、粉末金属またはアルミニウムを含むが、これに限定されない他の物質などで製造される。本体は、冷間引抜き(cold drawing)工程、冷間成形(cold forming)工程、または鋳造(casting)工程を含むが、これに限定されない、テンショナーアームまたはチェーンガイド本体を製造するための任意の工程によって製造され得る。本体のタブ部分は、容易に曲がることができる可撓性の弾性物質で製造されるのが好ましい。
【0025】
シューは、容易に曲がり得るプラスチック、樹脂または他の可撓性物質で製造されるのが好ましい。フェイスを製造するのに使用され得る一部の特定の物質は、PA66(ポリアミド66)、PA46(ポリアミド46)、PA66+PTFE(ポリアミド66及びポリテトラフルオロエチレン)、及びPA46+PTFE(ポリアミド46及びポリテトラフルオロエチレン)を含むが、これに限定されない。シューは、射出成形または押出成形を含むが、これに限定されない、テンショノシューを製造するための任意の工程によって製造され得る。
【0026】
図面における例などは、シューと組み合わせるチェーンテンショナーアームまたはチェーンガイド本体を記述するためのものである。
【0027】
図1図5は、第1の端部でピボット孔2aを貫通するボス部2bを有する本体2、及び本体2のベース上面10内に摺動され得るシュー3を有するチェーンテンショナーアームまたはガイド1を示す。図1Aは、本体2のフック端部6がシュー3から分離されている、組み立て前(pre-assembly)のテンショナーアームまたはガイドを示す。図1Bは、組み立て中に変形されたフック端部6を示す。図2A及び図2Bは、シュー3が本体2内に挿入された後に本体2のフック端部6がシュー3内に保持されている、組み立て後(post-assembly)のテンショナーアームまたはガイドを示す。図3及び図4は、本体2の図面を示す。
【0028】
本体2は、フック開放端部6上に、シュー3を本体2内に摺動するためのタブ5を有する。タブ5は、本体2の端部上に溝など14によって形成され、本体2から上方に延びるフック突出部4を含む。本体2(タブ5を含む)は、例えば、ガラス繊維を含む強化プラスチックまたは樹脂から単一片として成形されるのが好ましいが、代替的に、例えば、ダイカストアルミニウムのような金属で製造されることができるか、または樹脂が成形された後に金属補強材で補強され得る。好ましい実施形態などにおいて、シュー3は、プラスチックまたは樹脂で製造される。
【0029】
溝など14は、本体2の開放端部6からベース10の本体2の内部に長手方向内側に延びる。溝14などの長さ及びフック突出部4の高さは、テンショナーアームまたはガイド本体2の構造に左右される。一部の代替実施形態において、タブ5は、側壁に移動され、溝14などを不要にする。
【0030】
シュー3は、図1Bに示されたように、フック突出部4がシュー3の摺動進入を遮断するのが防止される組み立て位置に本体2を置くために、圧力がタブ5上に下方に加えられるときに本体2上に摺動することができる。一応シュー3が本体2上に完全に摺動されると、フック突出部4は、図2Bに示されたように、自分の元の静止位置(resting position)に戻って、テンショナーアームまたはガイドの使用中に本体2からシュー3の後方向の移動を防止する。本体2の側面に沿って好ましく形成された表面またはレッジ9は、また、組み立て後にシュー3を定位置に保持させる。フック突出部4とシュー3の端部18との間のギャップ21は、使用中に許容誤差及び熱影響をカバーする。
【0031】
本体2のベース上面10は、円弧状に湾曲される。ベース上面10は、シュー3が取り付けられるときにシュー3の下面に隣接する面を画定する。本体2はまた、側壁など12を含むのが好ましい。側壁など12は、本体2の湾曲された幾何学的構造を維持するように設計される。側壁など12は、連続(図1図4図6及び図7に示されたように)または不連続(例えば、個別垂直タブなどが互いから遠く離隔されている壁など)であり得る。連続壁など12は、本体2のベース上面10の全長に沿って延びる壁など12である。連続壁は、組み立て工程をより容易にする。図5は、L字形の壁など12を示す、本体端部の断面図を示す。側壁など12は、逆L字形状15を形成するのが好ましく、“L”15の脚など11は、部分的にレッジ9を形成する。
【0032】
シュー3は、移動チェーン(図示せず)が摺動するチェーン摺動面7を有する。一対のレール8は、チェーン摺動面7に沿って長手方向に延び、チェーン摺動面7から上方に延びる。レールなどまたはガイドなど8は、移動チェーンを案内する。シュー3の最外側部13は、本体2のベース10と壁など12の脚など11との間で本体2のいずれかの側面上に形成されたレッジ9に嵌合される。壁など12の脚など11は、テンショナーアームまたはガイド本体2の中心に向かって内側に延びる。
【0033】
好ましい実施形態などにおいて、本体の第1の端部はタブ5を含み、本体の第2の端部は閉鎖端部17である(例えば、図3及び図6の端部17を参照)。他の実施形態などでは、本体2の両端部上にタブ5がある。
【0034】
図1図5は、本体2の壁など12がシュー3の全長を延長させるタブ5及びフック4の実施形態を示すが、他の実施形態などでは、壁など12が本体2の端部18に延びられない(図6A及び図7Aにおける壁など12を参照)。
【0035】
前述した構造を有するチェーンテンショナーアームまたはチェーンガイド1を組み立てるための方法では、組み立て位置において、下向きの圧力がタブ5上に加えられて本体2内へのシュー3の摺動経路からフック突出部4を除去する(図1B参照)。その後、シュー3の第1の端部が本体2の開放端部内に摺動される。シュー3は、本体のレッジ9及び壁など12によって案内され、シュー3は、本体2の他の端部17に向かって摺動される。一応シュー3が本体2内に完全に摺動されると、タブ5の上向きフック突出部4は、自分の元の静止位置に戻り(図2B参照)、シュー3が上向きフック突出部4を過ぎて後方へ移動することを防止する。
【0036】
図10A図10Eは、タブなど115がシュー113上にあるチェーンテンショナーアームまたはガイド110の代替実施形態を示す。図10A図10Eは、本体2上にフック突出部4を有するタブ5の代わりに、図10A図10Eがシュー113の端部上に外向きに突出するタブなど115を含むということから、図1図5と異なる。
【0037】
シュー113は、一端部128の両側面から外側に延びるタブなど115を有する。シュー113はまた、シュー113の端部128から長手方向内側に延びる溝124を含む。本体112は、側壁など122を含むのが好ましい。側壁など122は、本体112の湾曲された幾何学的構造を維持するように設計される。側壁など122は、連続(図1図4図6図7及び図10Eに示されたように)または不連続(例えば、互いから遠く離隔された個別垂直タブなどを有する壁など)であり得る。連続壁など122は、本体112のベース上面の全長に沿って延びる壁など122である。連続壁は、組み立て工程をより容易にする。側壁など122は、逆L字形状125を形成するのが好ましく、“L”125の脚など121は、部分的にレッジ119を形成する。側壁など122は、組み立て後のシュータブなど115が延びる本体112の端部116付近に窓などまたは溝など111を含む。
【0038】
シュー113は、移動チェーン(図示せず)が摺動するチェーン摺動面117を有する。一対のレール(図2に示される)は、チェーン摺動面117に沿って長手方向に延び、チェーン摺動面117から上方に延びる。レールなどまたはガイドなどは、移動チェーンを案内する。シュー113の最外側部は、本体112のベースと壁など122の脚など121との間で本体112のいずれかの側面上に形成されたレッジ119に嵌合される。壁など122の脚など121は、テンショナーアーム本体112の中心に向かって内側に延びる。
【0039】
シュー113は、図10Cに示されたように、シュー113が本体112内に摺動することをタブなど115が遮断しない組み立て位置にシュー113を置くために、圧力がシュータブなど115上に内側に加えられるときに本体112上に摺動することができる。一応シュー113が本体112上に完全に摺動されると、シュータブなど115は、図10A及び図10Bに示されたように、本体112の溝など111内の自分の元の静止位置に戻って、チェーンテンショナーアームまたはガイド110の使用中に本体112からシュー113の後方向の移動を防止する。本体112の側面に沿って好ましく形成された表面またはレッジ119は、また、組み立て後にシュー113を定位置に保持させる。
【0040】
前述した構造を有するチェーンテンショナーアームまたはチェーンガイド110を組み立てるための方法では、組み立て位置において、内向き圧力がタブなど115上に加えられて、本体側壁など122の摺動経路からタブなど115を除去する。その後、シュー113の第1の端部126が本体112の開放端部116に摺動される。シュー113は、本体のレッジ119及び壁など122によって案内され、シュー113は、本体112の他の端部127に向かって摺動される。一応シュー113が本体112内に完全に摺動されると、側面タブなど115は、本体112の側壁など122の溝など111内の自分の元の静止位置に戻され、シュー113が後方に移動することを防止する。
【0041】
図11は、タブなど135が本体132の側面など上にあるチェーンテンショナーアームまたはガイド130の代替実施形態を示す。この実施形態は、本体2の端部上に配置されたタブ5及びフック突出部4の代わりに、本体132の側壁など142上にタブなど135があることを除いては図1図5に示された実施形態と同様である。
【0042】
本体132は、側壁など142の端部など131上に2つのタブ135を有する。シュー133は、タブなど135がシュー133の摺動進入を遮断することが防止される組み立て位置に本体132を置くために、圧力がタブなど135上に外側に加えられるときに本体132上に摺動することができる。一応シュー133が本体132上に完全に摺動されると、タブなど135は、自分の静止位置に戻って、テンショナーアームまたはガイドの使用中に本体132からシュー133の後方向の移動を防止する。側面タブなど135は、組み立て後にシュー133の各側面よりもさらに遠く内側に延びるように大きさが決まるのが好ましい。本体132の側面に沿って好ましく形成された表面またはレッジ(図1A図2A図3図5、及び図10Aに示される)は、また組み立て後にシュー133を定位置に保持させる。
【0043】
本体132はまた、側壁など142を含むのが好ましい。側壁など142は、本体132の湾曲された幾何学的構造を維持するように設計される。側壁など142は、連続(図1図4図6図7及び図10Eに示されたように)または不連続(例えば、互いから遠く離隔された個別垂直タブなどを有する壁など)であり得る。連続壁など142は、本体142のベース上面の全長に沿って延びる壁など142である。連続壁は、組み立て工程をより容易にする。側壁など142は、逆L字形状(図1A図2A図3図5、及び図10Aに示される)を形成するのが好ましく、“L”の脚などは部分的にレッジを形成する。
【0044】
シュー133は、移動チェーン(図示せず)が摺動するチェーン摺動面137を有する。一対のレール(図2に示される)は、チェーン摺動面137に沿って長手方向に延び、チェーン摺動面137から上方に延びる。レールなどまたはガイドなどは、移動チェーンを案内する。シュー133の最外側部は、本体132のベースと壁などの脚などとの間で本体132のいずれかの側面上に形成されたレッジに嵌合される。壁などの脚などは、テンショナーアームまたはガイド本体の中心に向かって内側に延びる。
【0045】
前述した構造を有するチェーンテンショナーアームまたはチェーンガイド130を組み立てるための方法では、組み立て位置において、外向き圧力がタブなど135に加えられて、シュー133の摺動経路から側面タブなど135を除去する。その後、シュー133の第1の端部146は、本体132の開放端部136内に摺動される。シュー133は、本体132のレッジ及び壁など142によって案内され、シュー133は、本体132の他の端部147に向かって摺動される。一応シュー133が本体132内に完全に摺動されると、側面タブなど135は、シュー133の側面などを過ぎて内側に延びる自分の元の静止位置に戻されて、シュー133が本体側面タブなど135を過ぎて後方に移動することを防止する。
【0046】
図6A及び図6Bは、本体32及びシュー33を有するチェーンテンショナーアームまたはガイド30の実施形態を示し、ここで、シュー33は、本体32にプレス嵌合され得る。本体32の第1の端部36は、タブ5及びフック突出部4を含み、本体32の第2の端部37は閉鎖端部である。図6A及び図6Bは、第1の端部36に沿う壁など42の長さが互いに異なる。図6Aにおいて、壁など42は、本体42の端部36に延びられない。図6Bにおいて、壁など42は、シュー33の全長を延長させる。
【0047】
これらの実施形態において、本体32の壁など42は、互いに同一の距離20を維持する。簡略化のために、図6及び図7では、L字形の壁など42が直線状の連続壁として示されている。テンショナーアーム本体32の開放端部36内に摺動するシュー33の端部46を含む大部分のシュー33は、シュー33の他の端部36上の第2の幅W2よりもさらに狭い第1の幅W1を有し、これは、シュー33が組み立て後に定位置に保持されることを保障する。前述したL字形の壁など42を使用する実施形態などでは、より狭いW1シュー側面などと壁など42のエッジなどとの間にギャップがある一方に、シュー33のより広いW2部分は、壁など42のエッジなどに延びる。この実施形態において、レールなど38は、図6A及び図6Bに示されたように、シュー33のより広いW2部分48に延びられないことがある。しかしながら、レールなど38は、代替的に、シュー33のより広いW2部分48に延びることができる。
【0048】
図7A及び図7Bは、本体52及びシュー53を有するチェーンテンショナーアームまたはガイド50の他の実施形態を示し、ここで、シュー53は、本体52にプレス嵌合され得る。図7A及び図7Bは、第1の端部56に沿う壁など62の長さが互いに異なる。図7Aにおいて、壁など62は、本体52の端部56に延びられない。図7Bにおいて、壁など62は、シュー53の全長を延長させる。本体52の第1の端部56は、タブ5及びフック突出部4を含み、本体52の第2の端部67は閉鎖端部である。この実施形態において、本体52の壁など62の間の距離W3は、第1の端部67で本体52の長さの残り部分に沿う壁など62の間の距離W4よりもさらに狭い。図面などに示されたように、壁など62の間の距離は、タブ5を有する開放端部56に対向する第1の端部67でより狭いW3。第1の端部67における壁など62のより短い距離W3は、依然としてシュー53を受け入れるのに十分に広い。シュー53のレールなど58が、図7において、本体52のより狭いW3端部でシュー53の部分に延びられないが、代替実施形態などでは、レールなど58がシュー53の全長に沿って延びることができる。この実施形態では、シュー53と壁など62の間のより広い距離W4との間にギャップがあるのが好ましい。ギャップは、組み立てをより容易にする。壁など62のより狭いW3第1の端部67は、シュー53がぴったりと嵌合され、組み立て後にシュー53を定位置に保持することを保障する。
【0049】
図8は、図6及び図7の実施形態を組み合わせたプレス嵌合機構を有するチェーンテンショナーアームまたはガイド80を示す。本体72の第1の端部76は、タブ5及びフック突出部4を含み、本体72の第2の端部87は閉鎖端部である。これらの実施形態において、テンショナーアーム本体72の開放端部76内に摺動するシュー73の端部86を含んだ大部分のシュー73は、シューの他の端部88上の第2の幅W2よりもさらに狭い第1の幅W1を有し、これは、組み立て後にシュー73が定位置に保持されることを保障する。また、本体72の壁など82の間の距離W3は、第1の端部87で本体72の長さの残り部分に沿う壁などの間の距離W4よりもさらに狭い。図面に示されたように、壁など82の間の距離通りは、タブ5を有する開放端部76に対向する第1の端部87でより短いW3。第1の端部87における壁など82のより短い距離W3は、依然としてシュー73を受け入れるのに十分に広い。壁など82のより狭いW3第1の端部87は、シュー73が本体72内にぴったりと嵌合され、組み立て後にシュー73を定位置に保持することを保障する。前述したL字形の壁など82を使用する実施形態などでは、より狭いW1シュー側面などと、壁など82の間のより広い距離W4との間にギャップがある一方に、シュー73のより広いW2部分は、壁など82のエッジなどに延びる。ギャップは、組み立てをより容易にする。この実施形態において、レールなど78は、図8に示されたように、シュー73のより広いW2部分88に延びられないことがある。しかしながら、レールなど78は、代替的に、シュー73のより広いW2部分88に延びることができる。
【0050】
図9A及び図9Bは、テンショナーアームまたはガイド90のシュー93及び/または本体92の厚さがプレス嵌合機構を生成するために変化する実施形態を示す。図9Aにおいて、シュー93は、一端部108においてシュー93の残り部分に沿う厚さT2よりもさらに厚い厚さT1を有する。図9Bにおいて、本体92は、端部などのうちの1つの端部107において本体92の残り部分の厚さT4よりもさらに厚いT3。図9Aにおいて、シュー92は、フック4及びタブ5が配置される同一の端部108においてより厚くT1、図9Bにおいて、本体92は、対向端部107においてより厚いT3。図9A及び図9Bの厚さプレス嵌合機構などを組み合わせる代替実施形態において、シューは、一端部でより厚い厚さを有し、本体は、シューがより厚い端部に対向する端部でより厚い。
【0051】
図8及び図9は、本体72、92の壁など82、102がシュー73、93の全長を延長させないが、他の実施形態などにおいて、壁などは、本体の端部に延びる(図6B及び図7B参照)。
【0052】
図6図9に示されたプレス嵌合機構は、図1図5図10または図11のタブ機構と別個にまたはそれと組み合わせて使用され得る。同様に、連続L字形の壁などまたは不連続壁などは、タブ機構、プレス嵌合機構、またはタブ機構とプレス嵌合機構の両方と別個にまたはそれと組み合わせて使用され得る。
【0053】
従って、本明細書に記載された本発明の実施形態などは、単に本発明の原理などの適用を例示するものと理解されるべきである。示された実施形態などの詳細に対する本明細書における言及は、それ自体が本発明に必須であると見なされる該当機構を列挙する特許請求の範囲の範囲を制限しようとするものではない。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C
図10D
図10E
図11