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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-05
(45)【発行日】2022-01-20
(54)【発明の名称】自動ドア装置
(51)【国際特許分類】
   E05F 15/70 20150101AFI20220113BHJP
   E05F 15/73 20150101ALI20220113BHJP
   E05F 7/00 20060101ALI20220113BHJP
【FI】
E05F15/70
E05F15/73
E05F7/00 G
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018097773
(22)【出願日】2018-05-22
(65)【公開番号】P2019203281
(43)【公開日】2019-11-28
【審査請求日】2021-02-19
(73)【特許権者】
【識別番号】592131560
【氏名又は名称】日本自動ドア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100126893
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 哲男
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(72)【発明者】
【氏名】南園 直人
【審査官】秋山 斉昭
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-36240(JP,A)
【文献】特許第3847621(JP,B2)
【文献】実開平5-73196(JP,U)
【文献】特開2001-227265(JP,A)
【文献】特開2008-88802(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05F 15/00-15/79
E05F 7/00
E05F 7/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
出入口をスライドして開閉するドアと、
前記出入口の側方に設けられ前記出入口を開放する前記ドアが引き込まれるドア引き込み部と、
前記ドア引き込み部に引き込まれるドアが人や物と衝突することを防止するドア引き込み部衝突防止機構と、
前記ドアをスライドさせる駆動部と、
前記駆動部を制御する制御部と、を有し、
前記ドア引き込み部衝突防止機構は、前記ドアおよび前記ドア引き込み部に取り付けられるシートと、
前記シートを巻き取り・巻き出し可能な巻き取り部と、を有し、
前記巻き取り部は、前記ドアおよび前記ドア引き込み部のいずれか一方に取り付けられ、
前記シートは、前記巻き取り部と接続される巻き取り側縁部が前記巻き取り部を介して前記ドアおよび前記ドア引き込み部のいずれか一方に取り付けられ、前記巻き取り側縁部と反対側となる引き出し側縁部が前記ドアおよび前記ドア引き込み部の他方に取り付けられていて、前記巻き取り部に巻き取られる方向に付勢されていることを特徴とする自動ドア装置。
【請求項2】
前記巻き取り部は、前記ドア引き込み部に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の自動ドア装置。
【請求項3】
前記ドア引き込み部には、前記ドア引き込み部に引き込まれた前記ドアと外部との間に防護柵が設けられていて、
前記シートは、前記ドアおよび前記防護柵に取り付けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の自動ドア装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記ドアが前記出入口を閉鎖する際には、前記巻き取り部が前記シートを巻き取る方向に付勢する力を、前記駆動部が前記ドアを前記出入口を閉鎖する方向に移動させる力よりも小さくすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の自動ドア装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記ドアが前記出入口を閉鎖している状態において、前記巻き取り部が前記シートを巻き取る方向に付勢する力を、前記駆動部が前記ドアを前記出入口を閉鎖する方向に押し付ける力よりも小さくすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の自動ドア装置。
【請求項6】
前記ドア引き込み部の近傍の所定の領域に人や物が進入したことを検知可能なセンサを有し、
前記制御部は、前記ドアが前記出入口に閉鎖している状態において、前記センサが前記ドア引き込み部の近傍の領域に人や物が進入したことを検知すると、前記巻き取り部が前記シートを巻き取る方向に付勢する力、および前記駆動部が前記ドアを前記出入口を閉鎖する方向に押し付ける力の少なくとも一方を大きくすることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一方に記載の自動ドア装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動ドア装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、建物などの出入口をドアがスライドして開閉する自動ドア装置では、出入口を開放する際にドアが出入口の側方のドア引き込み部に引き込まれるように構成されている。
ドア引き込み部に引き込まれるドアが人や物と衝突することを防止する対策として、ドア引き込み部に防護柵を設けたり、ガードを設けて戸袋構造としたりして、ドア引き込み部に人や物が進入できないようにしている。
また、ドア引き込み部に引き込まれるドアが人や物と衝突することを防止する対策として、ドア引き込み部の近傍の所定の領域に進入した人や物を検知可能なセンサを設け、このセンサが人や物を検知すると移動しているドアを減速させたり、停止させたりすることも行われている(例えば、特許文献1参照)。このような対策では、ドアが人や物に衝突することを防止でき、万が一ドアが人や物に衝突した場合でも、人や物に加わる衝撃を低減させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第3847621号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、出入口を開閉するドアが2枚以上となる多重スライド式の自動ドア装置の場合、ドア引き込み部と離間する位置まで移動するドアがあるため、ドア引き込み部に防護柵やガードを設けても、このドアと防護柵やガードとの間に人や物が挟まれてしまう虞がある。
これに対し、ドアとガードとの間にスペースができないように、ガードをドアとともに移動可能な構造とすることが考えられるが、ガードが複雑な構造となったり、大型化したりするため、設置や管理にコストや労力がかかってしまうという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、簡便な構造で、ドア引き込み部に引き込まれるドアが人や物に衝突することを防止できる自動ドア装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明に係る自動ドア装置は、出入口をスライドして開閉するドアと、前記出入口の側方に設けられ前記出入口を開放する前記ドアが引き込まれるドア引き込み部と、前記ドア引き込み部に引き込まれるドアが人や物に衝突することを防止するドア引き込み部衝突防止機構と、前記ドアをスライドさせる駆動部と、前記駆動部を制御する制御部と、を有し、前記ドア引き込み部衝突防止機構は、前記ドアおよび前記ドア引き込み部に取り付けられるシートと、前記シートを巻き取り・巻き出し可能な巻き取り部と、を有し、前記巻き取り部は、前記ドアおよび前記ドア引き込み部のいずれか一方に取り付けられ、前記シートは、前記巻き取り部と接続される巻き取り側縁部が前記巻き取り部を介して前記ドアおよび前記ドア引き込み部のいずれか一方に取り付けられ、前記巻き取り側縁部と反対側となる引き出し側縁部が前記ドアおよび前記ドア引き込み部の他方に取り付けられていて、前記巻き取り部に巻き取られる方向に付勢されていることを特徴とする。
【0007】
本発明では、シートは、ドアおよびドア引き込み部に取り付けられ巻き取り部に巻き取られる方向に付勢されている。これにより、シートは、ドアとドア引き込み部との間に常に張られた状態に維持される。このため、シートがドアとドア引き込み部との間に人や物が進入することを防止でき、ドア引き込み部に引き込まれるドアが人や物に衝突することを防止できる。
また、ドア引き込み部衝突防止機構は、シートと巻き取り部とを有する簡便な構造であるため、設置が容易であるとともに、新設および既設のいずれの自動ドア装置に対しても設置することができる。
【0008】
また、本発明に係る自動ドア装置では、前記巻き取り部は、前記ドア引き込み部に取り付けられていてもよい。
このような構成とすることにより、巻き取り部は、ドアに取り付けられる場合と比べて、ドアとともに移動する際の軌跡などを考慮することなく、容易に設置することができる。
【0009】
また、本発明に係る自動ドア装置では、前記ドア引き込み部には、前記ドア引き込み部に引き込まれた前記ドアと外部との間に防護柵が設けられていて、前記シートは、前記ドアおよび前記防護柵に取り付けられていてもよい。
このような構成とすることにより、防護柵およびドア引き込み部衝突防止機構の両方によってドア引き込み部に引き込まれるドアが人や物に衝突することを防止できる。
【0010】
また、本発明に係る自動ドア装置では、前記制御部は、前記ドアが前記出入口を閉鎖する際には、前記巻き取り部が前記シートを巻き取る方向に付勢する力を、前記駆動部が前記ドアを前記出入口を閉鎖する方向に移動させる力よりも小さくするようにしてもよい。
このような構成とすることにより、巻き取り部がシートを巻き取る方向に付勢する力によって、出入口を閉鎖する方向に移動するドアが停止することを防止できる。
【0011】
また、本発明に係る自動ドア装置では、前記制御部は、前記ドアが前記出入口を閉鎖している状態において、前記巻き取り部が前記シートを巻き取る方向に付勢する力を、前記駆動部が前記ドアを前記出入口を閉鎖する方向に押し付ける力よりも小さくするようにしてもよい。
このような構成とすることにより、巻き取り部がシートを巻き取る方向に付勢する力によって、出入口を閉鎖しているドアが出入口を開放してしまうことを防止できる。
【0012】
また、本発明に係る自動ドア装置では、前記ドア引き込み部の近傍の所定の領域に人や物が進入したことを検知可能なセンサを有し、前記制御部は、前記ドアが前記出入口に閉鎖している状態において、前記センサが前記ドア引き込み部の近傍の領域に人や物が進入したことを検知すると、前記巻き取り部が前記シートを巻き取る方向に付勢する力、および前記駆動部が前記ドアを前記出入口を閉鎖する方向に押し付ける力の少なくとも一方を大きくするようにしてもよい。
このような構成とすることにより、ドアが出入口に閉鎖している状態において、ドア引き込み部の近傍の領域に人や物が進入すると、シートの張り(張力)が強くなるため、人や物がシートと接触した場合に、シートが人や物をドア引き込み部から離れる側にはね返すことができる。その結果、人や物がドア引き込み部に進入することを防止でき、ドア引き込み部に引き込まれるドアが人や物に衝突することを防止できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、簡便な構造で、ドア引き込み部に引き込まれるドアが人や物に衝突することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】(a)は本発明の第1実施形態による自動ドア装置の一例を示す正面図で出入口を閉鎖している状態を示す図、(b)は(a)のA-A線断面図である。
図2】(a)は本発明の第1実施形態による自動ドア装置の一例を示す正面図で出入口を開放している状態を示す図、(b)は(a)のB-B線断面図である。
図3】ドアの閉鎖動作および開放動作を説明するフローチャートである。
図4】本発明の第2実施形態による自動ドア装置の一例を示す正面図で出入口を閉鎖している状態を示す図である。
図5】本発明の第3実施形態による自動ドア装置の一例を示す正面図で出入口を閉鎖している状態を示す図である。
図6】本発明の第4実施形態による自動ドア装置の一例を示す正面図で出入口を閉鎖している状態を示す図である。
図7】本発明の第4実施形態によるドアが閉鎖している状態を説明するフローチャートである。
図8】(a)は本発明の第5実施形態による自動ドア装置の一例を示す正面図で出入口を閉鎖している状態を示す図、(b)は(a)のC-C線断面図、(c)は出入口を開放している状態を示す(a)のC-C線断面に対応する図である。
図9】(a)は本発明の第5実施形態による自動ドア装置の変形例を示す正面図で出入口を閉鎖している状態を示す図、(b)は(a)のD-D線断面図、(c)は出入口を開放している状態を示す(a)のD-D線断面に対応する図である。
図10】本発明の実施形態による自動ドア装置の変形例を示す正面図で出入口を閉鎖している状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態による自動ドア装置1Aについて、図1乃至図4に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施形態による自動ドア装置1Aは、建物の壁部11に形成された開口部12に設けられている。
以下では、壁部11に沿った水平方向を左右方向とし、左右方向に直交する水平方向を室内外方向とする。また、室内外方向の一方側(図1(a)における紙面に直交する方向の奥側、図1(b)における上側)を室内側とし、室内外方向の他方側(図1(a)における紙面に直交する方向の手前側、図1(b)における下側)を室外側とする。
本実施形態では、開口部12の内部における左右方向の一方側には、室内外方向に通過可能となるように貫通した出入口13が設けられ、左右方向の他方側には、後述するFIX41が設けられていて室内外方向に通過できないようになっている。
【0016】
自動ドア装置1Aは、開口部12に設けられた枠体2と、左右方向にスライドして出入口13を開閉する2つのドア3,3と、出入口13の左右方向の他方側に設けられ出入口13を開放する2つのドア3,3が引き込まれるドア引き込み部4と、2つのドア3,3をスライドさせるドア駆動部5と、ドア駆動部5を制御する制御部6と、出入口13近傍の所定の領域に人や物が進入したことを検知する第1センサ7と、ドア引き込み部4において2つのドア3,3が人や物と衝突することを防止するドア引き込み部衝突防止機構8と、を有している。
【0017】
枠体2は、開口部12の上縁部全体に沿って設けられて左右方向に延びる上枠21と、開口部12の左右方向の一方側の縁部全体に沿って設けられて上下方向に延びる第1縦枠22と、開口部12の左右方向の他方側の縁部全体に沿って設けられて上下方向に延びる第2縦枠23と、を有している。枠体2は、第1縦枠22の上端部が上枠21の左右方向の一方側の端部と接合され、第2縦枠23の上端部が上枠21の左右方向の他方側の端部と接合された3方枠に形成されている。
上枠21には、2つのドア3,3のスライドをガイドする2つの上側ガイドレール24,25が室内外方向に間隔をあけて設けられている。2つの上側ガイドレール24,25のうち室内外方向の室外側に設けられた上側ガイドレール24を第1上側ガイドレール24とし、室内側に設けられた上側ガイドレール25を第2上側ガイドレール25とする。
【0018】
本実施形態では、第1縦枠22と第2縦枠23との間における床部14に、左右方向に延びて2つのドア3,3のスライドをガイドする2つの下側ガイドレール26,27が室内外方向に間隔をあけて設けられている。室内外方向の室外側に設けられた下側ガイドレール26を第1下側ガイドレール26とし、室内側に設けられた下側ガイドレール27を第2下側ガイドレール27とする。
枠体2の内側には、左右方向の一方側に出入口13が設けられ、出入口13の左右方向の他方側にドア引き込み部4が設けられている。
【0019】
ドア引き込み部4は、室内外方向の室内側に設けられたFIX窓41と、FIX窓41の室外側に設けられて出入口13を開放した2つのドア3,3が引き込まれて配置されるドア引き込みスペース42と、を有している。
ドア引き込みスペース42には、第1上側ガイドレール24、第2上側ガイドレール、第1下側ガイドレール26および第2下側ガイドレール27の左右方向の他方側の部分が配置されている。
第1上側ガイドレール24、第2上側ガイドレール25、第1下側ガイドレール26および第2下側ガイドレール27の室内側にFIX窓41が設けられている。第2上側ガイドレールおよび第2下側ガイドレール27が、第1上側ガイドレール24および第1下側ガイドレール26よりも室内側に配置されFIX窓41に近接している。
FIX窓41は、床部14から上枠21の下端までの高さ全体に設けられている。FIX窓41の出入口13側(左右方向の一方側)の縁部には、上下方向に延びる方立43が設けられている。
【0020】
2つのドア3,3は、室内外方向にずれた位置に配置されている。室内外方向の室外側に配置されているドア3を第1ドア31とし、室内外方向の室内側に配置されているドア3を第2ドア32とする。第1ドア31は、第1上側ガイドレール24および第1下側ガイドレール26に沿って第1縦枠22と第2縦枠23との間全体にわたってスライド可能に構成されている。第2ドア32は、第2上側ガイドレール25および第2下側ガイドレール27に沿って第1縦枠22と第2縦枠23との間全体にわたってスライド可能に構成されている。
【0021】
第1ドア31は、四方枠状の框311と、框の内部はめ込まれたガラス312と、を有している。框311は、上縁部に沿って左右方向に延びる上框313と、下縁部に沿って左右方向に延びる下框314と、左右方向の一方側の縁部に沿って上下方向に延びる第1縦框315と、左右方向の他方側の縁部に沿って上下方向に延びる第2縦框316と、を有している。
【0022】
図2に示すように、第1ドア31は、出入口13を開放している状態(以下、開放状態とする)では、ドア引き込みスペース42に配置されている。このとき、第1ドア31は、FIX窓41の室外側に配置され、第2縦框316が第2縦枠23と近接している。開放状態の第1ドア31本体は、ドア駆動部5によってドア引き込みスペース42に配置された状態に維持されていてもよい。
図1に示すように、第1ドア31は、出入口13を閉鎖している状態(以下、閉鎖状態とする)では、出入口13の内部における左右方向の一方側に配置されている。第1ドア31は、第1縦框315が第1縦枠22と当接している。閉鎖状態の第1ドア31は、ドア駆動部5によって第1縦枠22に向かって押し付けられている。閉鎖状態の第1ドア31が第1縦枠22に押し付けられる押し付け力は、左右方向の他方側から一方側に向かう方向に作用している。
【0023】
第2ドア32は、四方枠状の框321と、框の内部はめ込まれたガラス322と、を有している。框321は、上縁部に沿って左右方向に延びる上框313と、下縁部に沿って左右方向に延びる下框324と、左右方向の一方側の縁部に沿って上下方向に延びる第1縦框325と、左右方向の他方側の縁部に沿って上下方向に延びる第2縦框326と、を有している。
【0024】
図2に示すように、第2ドア32は、出入口13を開放している状態(以下、開放状態とする)では、ドア引き込みスペース42に配置され、FIX窓41の室外側かつ第1ドア31の室内側に配置され、第1ドア31とFIX窓41とに挟まれている。
このとき、第2ドア32は、第2縦框326が第2縦枠23と近接している。
図1に示すように、第2ドア32は、出入口13を閉鎖している状態(以下、閉鎖状態とする)では、出入口13の内部における左右方向の他方側に配置されている。第2ドア32は、第1縦框325が第1ドア31の第2縦框316の室内側に重なって配置され、第2縦框326がFIX窓41の方立43の室外側に重なって配置されている。
【0025】
第1ドア31と第2ドア32とは、連動してスライドするように構成されている。閉鎖状態から開放状態となる場合、開放状態から閉鎖状態となる場合のいずれにおいても第1ドア31のほうが第2ドア32よりも長い距離を移動することになる。閉鎖状態から開放状態となる場合、開放状態から閉鎖状態となる場合のいずれにおいても、1ドア31および第2ドア32の移動開始は同時となり、第1ドア31のほうが第2ドア32よりもはやい速度で移動するように構成されている。本実施形態では、第1ドア31の移動距離が第2ドア32の移動距離の約2倍となるため、第1ドア31の移動速度が第2ドア32の移動速度の約2倍となるように設定されている。
【0026】
制御部6は、第1センサ7が出入口13近傍の所定の領域に人や物が進入したことを検知すると、ドア駆動部5を駆動させて第1ドア31および第2ドア32を開放状態とし、第1センサ7が出入口13近傍の所定の領域に人や物がないことを検知すると、ドア駆動部5を駆動させて第1ドア31および第2ドア32を閉鎖状態とするように構成されている。
なお、制御部6が第1ドア31および第2ドア32を閉鎖状態とするようにドア駆動部5を駆動させるタイミングは、第1センサ7が出入口13近傍の所定の領域に人や物がないことを検知してから所定の時間が経過した時点とするなど、適宜設定されてよい。
また、自動ドア装置1Aには、上枠21における左右方向の一方側の端部近傍にドア3の全閉位置を検出するドア閉端位置スイッチ65が設けられ、上枠21における左右方向の他方側の端部近傍にドア3の全開位置を検出するドア開端位置スイッチ66が設けられている。制御部6は、ドア閉端位置スイッチ65およびドア開端位置スイッチ66の検出したドア3の全閉位置および全開位置に基づいてドア駆動部5を制御可能に構成されている。
【0027】
ドア引き込み部衝突防止機構8は、第1ドア31およびドア引き込み部4に取り付けられたシート81と、ドア引き込み部4に取り付けられてシート81を巻き取り・巻き出し可能な巻き取り部82と、を有している。
シート81は、布やビニール、ナイロンなどの可撓性を有する面状の部材で、その面が長方形状に形成されている。シート81は、広げられるとその面が室内外方向を向く姿勢で用いられている。シート81は、第1ドア31の移動に伴って広げられた状態となるため、シート81に出入口13を通行する人が視認可能な情報が表示されていてもよい。
シート81は、広げられてその面が室内外方向を向く姿勢における左右方向の一方側の縁部811が第1ドア31の第2縦框316に固定金具83を介して隙間なく固定され、左右方向の他方側の縁部812が巻き取り部82に固定されている。
以下では、シート81における巻き取り部82に固定される縁部812を巻き取り側縁部812とし、その反対側の縁部812を引き出し側縁部811とする。
【0028】
巻き取り部82は、シート81の巻き取り側縁部812が接続され軸線回りに回転する巻き取り軸部84と、巻き取り軸部84を回転させる巻き取り駆動部85と、巻き取り軸部84および巻き取り軸部84に巻き取られたシート81を収容するケース86と、を有している。巻き取り部82は、巻き取り軸部84の軸線が上下方向に延びる姿勢でドア引き込み部4に設けられている。巻き取り部82は、第2縦枠23の室外側に配置されている。巻き取り部82は、第2枠部と当接または僅かな隙間をあけた状態で近接して設けられている。巻き取り部82が設けられている領域もドア引き込みスペース42に含まれている。これにより、巻き取り部82は、ドア引き込みスペース42における左右方向の他方側の端部に設けられていることになる。
【0029】
巻き取り駆動部85は、巻き取り軸部84を軸線回りに回転させることが可能で、制御部6の制御によって駆動可能に構成されている。制御部6には、ドア駆動部5と巻取り駆動部85とを連動させる連動装置61が設けられている。連動装置61によってドア駆動部5と巻取り駆動部85とが同期して駆動可能に構成されている。
巻き取り駆動部85は、取り軸部をシート81を巻き取る方向に付勢可能に構成されている。これにより、シート81は、巻き取られる方向に付勢されている。巻き取り駆動部85は、例えばモータやばねの力を利用して巻き取り軸部84を回転させるように構成されている。
巻き取り駆動部85は、シート81がその下端部が例えば、床部14より約10cm上側の床部14近傍の高さとなり、上端部がドア3,3の高さ方向の中間部で床部14より約120cm上側となる高さに設けられている。本実施形態では、巻き取り駆動部85は、床部14および第2縦枠23に固定されている。
【0030】
このようなドア引き込み部衝突防止機構8は、以下のように作動する。
図1に示すように、第1ドア31および第2ドア32が出入口13を閉鎖した閉鎖状態となると、シート81は、引き出し側縁部811が第1ドア31の第2縦框316とともに出入口13の左右方向の中間部に配置され、巻き取り側縁部812が巻き取り部82の巻き取り軸部84に固定された状態でドア引き込みスペース42における左右方向の他方側の端部に配置されている。このため、シート81は、第2ドア32およびドア引き込みスペース42の室外側に広げられた状態となっている。
【0031】
図2に示すように、第1ドア31および第2ドア32が出入口13を開放した開放状態となると。シート81は、引き出し側縁部811が第1ドア31の第2縦框316とともに、第2枠部の近傍(ドア引き込みスペース42における左右方向の他方側の端部近傍)に配置され、巻き取り側縁部812が巻き取り部82の巻き取り軸部84に固定された状態でドア引き込みスペース42における左右方向の他方側の端部に配置されている。
ドア3,3が閉鎖状態の場合と比べてドア3,3が開放状態の場合のほうが、巻き取り側縁部812と引き出し側縁部811との間隔が小さくなる。このため、第1ドア31が閉鎖状態から開放状態となると、シート81がたるんでしまうことが考えられるが、本実施形態では、巻き取り駆動部85は、巻き取り軸部84をシート81を巻き取る方向に付勢しているため、第1ドア31が閉鎖状態から開放状態となると、巻き取り駆動部85が巻き取り軸部84を巻き取り方向に回転させ、シート81を巻き取るように構成されている。これにより、シート81に所定の張力が生じ、シート81がたるまないように構成されている。
【0032】
本実施形態によるドア引き込み部衝突防止機構8では、巻き取り駆動部85によるシート81を巻き取る力(以下、巻き取り力とする)が、第1ドア31および第2ドア32の開閉動作に応じて変化するように制御されている。
本実施形態では、巻き取り力の強さは3段階に設定されていて、それぞれを巻き取り力A~Cとしている。巻き取り力A~Cは、いずれもシート81の引き出し側縁部811を左右方向の一方側から他方側に移動させる向きに作用している。巻き取り力Aによってシート81に作用する力の方向は、いずれも左右方向の一方側から他方側に向かう方向となっている。
【0033】
巻き取り力Aは、閉鎖状態の第1ドア31が第1縦枠22に押し付けられる押し付け力と反対方向に作用する力で、押し付け力よりも小さく設定される。閉鎖状態において、巻き取り力Aが作用することにより、第1ドア31は第1縦枠22に押し付けられた状態に維持されつつ、シート81は引き出し側縁部811の位置は変わらずに巻き取り側の端部が左右方向の他方側に引っ張られるため、たるまずに張られた状態に維持される。
【0034】
巻き取り力Bは、開放状態の第1ドア31本体がドア引き込みスペース42に引き込まれた状態に維持するための力とほぼ同じ大きさに設定されている。本実施形態では、巻き取り力Bによってシート81に作用する力の方向は、第1ドア31がドア引き込みスペース42に引き込まれた状態に維持するために第1ドア31に作用する方向と同じ方向に設定されている。開放状態において巻き取り力Bが作用することにより、第1ドア31がドア引き込みスペース42に引き込まれた状態に維持されつつ、シート81は引き出し側縁部811の位置は変わらずに巻き取り側の端部が左右方向の他方側に引っ張られるため、たるまずに張られた状態に維持される。
【0035】
なお、開放状態において、シート81がたるまずに張られた状態となっていれば、シート81の引き出し側縁部811が停止しているため、巻き取り力をゼロとしてもシート81がたるまずに張られた状態に維持される。
【0036】
巻き取り力Cは、開放状態から閉鎖状態に向かう閉鎖動作中の第1ドア31からシート81に作用する力よりも小さく設定されている。放状態から閉鎖状態に向かう閉鎖動作中の第1ドア31からシート81に作用する力は、左右方向の他方側から一方側に向かう方向に作用し、巻き取り力Cは左右方向の一方側から他方側に向かう方向に作用している。閉鎖動作中に巻き取り力Cが作用することにより、第1ドア31が閉鎖動作を行いつつ、シート81が左右方向の両側に引っ張られるため、たるまずに張られた状態に維持される。
【0037】
本実施形態では、巻き取り部82は、閉鎖状態から開放状態に向かう開放動作中の第1ドア31と同じ速度でシート81巻き取るように設定されている。このようにすることにより、第1ドア31の開放動作中には、シート81が第1ドア31と同じ速度で巻き取られるため、シート81はたるまずに張られた状態に維持される。
【0038】
図3のフローチャートに示すように、巻き取り力の制御が開始されると(S-1)、第1ドア31が閉鎖状態で停止しているかどうかを判断する(S-2)。第1ドア31が閉鎖状態で停止していると判断すると、巻き取り力Aが作用する(S-3)。第1ドア31が停止状態で停止していないと判断すると、第1ドア31が開放状態で停止しているかどうかを判断する(S-4)。
第1ドア31が開放状態で停止していると判断すると、巻き取り力をゼロとする、または巻き取り力Bが作用する(S-5)。第1ドア31が開放状態で停止していないと判断すると、第1ドア31が開放動作中かどうかを判断する(S-6)。
第1ドア31が開放動作中であると判断すると、巻き取り部82が開放動作中の第1ドア31と同じ速度でシート81巻き取る(S-7)。第1ドア31が開放動作中ではないと判断すると、ドアが閉鎖動作中であると判断し(S-8)、巻き取り力Cが作用する(S-9)。
【0039】
次に、上述した本発明の第1実施形態による自動ドア装置1Aの作用・効果について図面を用いて説明する。
上述した本発明の第1実施形態による自動ドア装置1Aでは、シート81は、第1ドア31およびドア引き込み部4に取り付けられ巻き取り部82に巻き取られる方向に付勢されている。これにより、シート81は、第1ドア31とドア引き込み部4との間に常に張られた状態に維持される。このため、シート81が第1ドア31とドア引き込み部4との間に人や物が進入することを防止でき、ドア引き込み部4に引き込まれる第1ドア31が人や物に衝突することを防止できる。
また、ドア引き込み部衝突防止機構8は、シート81と巻き取り部82とを有する簡便な構造であるため、設置が容易であるとともに、新設および既設のいずれの自動ドア装置に対しても設置することができる。
【0040】
また、巻き取り部82は、ドア引き込み部4に取り付けられていることにより、巻き取り部82は、第1ドア31に取り付けられる場合と比べて、第1ドア31とともに移動する際の軌跡などを考慮することなく、容易に設置することができる。
【0041】
また、制御部6は、第1ドア31が出入口13を閉鎖する際には、巻き取り部82がシート81を巻き取る方向に付勢する力を、ドア駆動部5が第1ドア31を出入口13を閉鎖する方向に移動させる力よりも小さくするようにしている。これにより、巻き取り部82がシート81を巻き取る方向に付勢する力によって、出入口13を閉鎖する方向に移動する第1ドア31が停止することを防止できる。
【0042】
また、制御部6は、第1ドア31が出入口13を閉鎖している状態において、巻き取り部82がシート81を巻き取る方向に付勢する力を、ドア駆動部5が第1ドア31を出入口13を閉鎖する方向に押し付ける力よりも小さくするようにしている。これにより、巻き取り部82がシート81を巻き取る方向に付勢する力によって、出入口13を閉鎖している第1ドア31が出入口13を開放してしまうことを防止できる。
【0043】
(第2実施形態)
次に、本発明の他の実施形態について、添付図面に基づいて説明するが、上述の第1実施形態と同一又は同様な部材、部分には同一の符号を用いて説明を省略し、第1実施形態と異なる構成について説明する。
図4に示すように、第2実施形態による自動ドア装置1Bでは、ドア引き込み部衝突防止機構8Bの巻き取り部82Bが第1ドア31の第2縦框316に取り付けられ、シート81Bの引き出し側縁部811が第2縦枠23に取り付けられている。
第2実施形態では、巻き取り部82Bが第1ドア31とともに移動するように構成されている。
【0044】
第2実施形態による自動ドア装置1Bでは、第1実施形態の効果を奏する。
【0045】
(第3実施形態)
図5に示すように、第3実施形態による自動ドア装置1Cは、1つのドア3Cが出入口13を開閉するように構成されている。ドア3Cは、框部331と、框部331の内部にはめ込まれたガラス332と、を有している。框部331は、上框333、下框334、左右方向の一方側に配置された第1縦框335および左右方向の他方側に配置された第2縦框336と、を有している。
ドア引き込み部衝突防止機構8Cの巻き取り部82Cは、第1実施形態と同様に第2縦枠23に固定され、シート81Cの引き出し側縁部811がドア3Cの第2縦框336に固定されている。
【0046】
第3実施形態による自動ドア装置1Cでは、出入口13を閉鎖するドア3Cが1つの場合でも第1実施形態の効果を奏する。
【0047】
(第4実施形態)
図6に示すように、第4実施形態による自動ドア装置1Dは、第1実施形態による自動ドア装置1Aに、ドア引き込み部4の近傍の所定の範囲に人や物が進入したことを検知可能な第2センサ(センサ)91が設けられている。第2センサ91の検知信号は、制御部6Dに通信される。
図7のフローチャートに示すように、第2センサ91の検知信号による制御が行われると(S-11)、閉鎖状態において、第2センサ91がドア引き込み部4の近傍の所定の範囲に人や物が進入したことを検知しているかどうか判断し(S-12)、第2センサ91がドア引き込み部4の近傍の所定の範囲に人や物が進入したことを検知したとはんだんすると、制御部6は第1ドア31の押し付け力および巻き取り部82の巻き取り力を強めて、シート81の張りを強める制御を行う(S-13)。なお、開放状態や、第1ドア31および第2ドア32が移動している場合は、第2センサ91がドア引き込み部4の近傍の所定の範囲に人や物が進入したことを検知すると、制御部6は第1ドア31の速度および巻き取り部82の巻き取り力の少なくとも一方を調整して、シート81の張りを強める制御を行う。
第2センサ91がドア引き込み部4の近傍の所定の範囲に人や物が進入したことを検知しない場合は、第1実施形態と同様の制御を行う(S-14)。
【0048】
第4実施形態による自動ドア装置1Dでは、ドア3が出入口13に閉鎖している状態において、ドア引き込み部4の近傍の領域に人や物が進入すると、シート81の張り(張力)が強くなるため、人や物がシート81と接触した場合に、シート81が人や物をドア引き込み部4から離れる側にはね返すことができる。その結果、人や物がドア引き込み部4に進入することを防止でき、ドア引き込み部4に引き込まれるドア3が人や物に衝突することを防止できる。
【0049】
(第5実施形態)
図8に示すように、第5実施形態による自動ドア装置1Eは、ドア引き込み部4に防護柵92が設けられていて、ドア引き込み部衝突防止機構8Eの巻き取り部82Eが防護柵92に固定されている。防護柵92は、ドア引き込み部4のドア引き込みスペース42よりも室外側に設けられている。防護柵92は、鋼製の丸パイプなどの棒状の部材が、下側に開放するコの字状(U字形状)に形成され形態で、ドア引き込み部4の左右方向の全体にわたって配置されている。巻き取り部82Eは、防護柵92の左右方向の一方側の縁部921に取り付けられている。シート81Eの引き出し側縁部811は、第1ドア31の第2縦框316に固定されている。
【0050】
このような場合、図8(c)に示すように、開放状態となると、シート81Eの引き出し側縁部811が固定された第1ドア31の第2縦框316は、防護柵92の左右方向の一方側の縁部921に取り付けられた巻き取り部82Eよりも左右方向の他方側に移動することになる、このため、シート81Eは、引き出されて防護柵92と第1ドア31との間に入りこんだ形状となる。
自動ドア装置1Eでは、開放状態から閉鎖状態、また、閉鎖状態から開放状態となる間に、引き出されていたシート81Eが巻き取られ、再度反対側に引き出されることになる。このため、自動ドア装置1Eには、上枠21における左右方向の中間部(ドア閉端位置スイッチ65と開端位置スイッチ66との間)に、シート81Eが巻取り部82Eに巻き取られた状態となるドア3の位置を検出するドア中間位置スイッチ67が設けられている。制御部6は、ドア中間位置スイッチ67の検出したドア3の位置に基づいて巻き取り部82Eの動作を切り替え可能に構成されていてもよい。ドア中間位置スイッチ67としては、モータ内エンコーダやホール素子などの回転数位置制御の装置であってもよい。
【0051】
なお、本実施形態では、防護柵92は、下側に開放するU字形状に形成されているが、図9に示すように、防護柵93がL字形状に形成されていて、左右方向の一方側の縁部931に巻き取り部82Eが設けられていてもよい。
第5実施形態による自動ドア装置1Eでは、防護柵92,93およびドア引き込み部衝突防止機構8Eの両方によってドア引き込み部4に引き込まれるドア3,3が人や物に衝突することを防止できる。
【0052】
以上、本発明による自動ドア装置の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記の実施形態では、ドア引き込み部衝突防止機構8のシート81は、ドア3の高さ寸法の下部側において引き出されたり巻き取られたりするように構成されているが、図10に示す自動ドア装置1Fのように、ドア引き込み部衝突防止機構8Fのシート81Fは、ドア3の高さ寸法の全体において引き出されたり巻き取られたりするように構成されていてもよい。また、ドア引き込み部衝突防止機構8Fのシート81Fは、ドア3の高さ方向の中間部において引き出されたり巻き取られたりするように構成されていてもよい。
【0053】
また、上記の実施形態では、制御部6は、巻き取り部82の巻き取り力と、ドア3,3の速度や押し付け力を調整してシート81の張力が所望の値となるように制御しているが、巻き取り部82の巻き取り力、およびドア3,3の速度や押し付け力のいずれか一方を調整してシート81の張力が所望の値となるように制御してもよい。
また、上記の実施形態では、FIX窓41の室外側にドア3が設けられ、ドア3の室外側にシート81が張られるように構成されている。これに対し、FIX窓41の室内側にドア3が設けられ、ドア3の室内側にシート81が張られるように構成されていてもよい。
また、上記の実施形態では、出入口13を開閉するドア3は1つまたは2つであるが、3つ以上であってもよい。また、上記の実施形態では、出入口13の左右方向の他方側にドア3が引き込まれるように構成されているが、出入口の左右方向の一方側や左右方向の両側にドアが引き込まれるように構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0054】
1A~1E 自動ドア装置
3,3C ドア
4 ドア引き込み部
5 ドア駆動部
6 制御部
8,8B,8C,8E ドア引き込み部衝突防止機構
13 出入口
81 シート
82 巻き取り部
91 第2センサ(センサ)
92 防護柵
811 引き出し側縁部
812 巻き取り側縁部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10