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特許7003012配線回路基板集合体シートおよびその製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-05
(45)【発行日】2022-02-04
(54)【発明の名称】配線回路基板集合体シートおよびその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/06 20060101AFI20220128BHJP
   H05K 1/02 20060101ALI20220128BHJP
   H05K 3/00 20060101ALI20220128BHJP
【FI】
H05K3/06 E
H05K1/02 G
H05K1/02 E
H05K3/00 K
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2018151348
(22)【出願日】2018-08-10
(65)【公開番号】P2020027848
(43)【公開日】2020-02-20
【審査請求日】2021-07-26
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003964
【氏名又は名称】日東電工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103517
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 寛之
(74)【代理人】
【識別番号】100149607
【弁理士】
【氏名又は名称】宇田 新一
(72)【発明者】
【氏名】谷内 卓矢
(72)【発明者】
【氏名】垣内 良平
(72)【発明者】
【氏名】柴田 直樹
(72)【発明者】
【氏名】大薮 恭也
【審査官】齊藤 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-19027(JP,A)
【文献】特開2001-15888(JP,A)
【文献】特開2007-48963(JP,A)
【文献】特開2006-120867(JP,A)
【文献】特開2012-38380(JP,A)
【文献】特開2004-140587(JP,A)
【文献】特開2012-38914(JP,A)
【文献】特開昭59-94894(JP,A)
【文献】特開2006-49425(JP,A)
【文献】特開2011-135153(JP,A)
【文献】特開2000-200957(JP,A)
【文献】特開2010-192530(JP,A)
【文献】特開2000-208881(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K1/00―3/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品となる複数の配線回路基板が整列配置される製品領域と、前記製品領域を囲むマージン領域とが区画されており、前記マージン領域が、前記製品領域に隣接する第1エリアと、前記第1エリアに対して前記製品領域の反対側に位置する第2エリアとを有する配線回路集合体シートであり、
前記第1エリアの少なくとも一部に配置され、前記配線回路基板よりも小さいダミー配線回路基板を備え
前記第1エリアは、前記製品領域を囲む枠形状に区画され、
前記ダミー配線回路基板は、前記第1エリアを成す枠に沿って、1列で、互いに間隔を隔てて複数配置されていることを特徴とする、配線回路基板集合体シート。
【請求項2】
前記配線回路基板は、導体層からなる配線を備え、
前記ダミー配線回路基板は、前記導体層からなるダミー配線を備えることを特徴とする、請求項に記載の配線回路基板集合体シート。
【請求項3】
前記配線回路集合体シートは、長尺形状を有しており、前記第2エリアに含まれ、長尺方向に直交する幅方向両端部を有し、
前記幅方向両端部に配置され、前記導体層からなる導体端部を備えることを特徴とする、請求項に記載の配線回路基板集合体シート。
【請求項4】
前記配線回路基板は、金属系層からなる支持基板を備え、
前記ダミー配線回路基板は、前記金属系層からなるダミー支持基板を備えることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の配線回路基板集合体シート。
【請求項5】
前記配線回路集合体シートは、長尺形状を有しており、前記第2エリアに含まれ、長尺方向に直交する幅方向両端部を有し、
前記幅方向両端部に配置され、前記金属系層からなる金属系端部を備えることを特徴とする、請求項に記載の配線回路基板集合体シート。
【請求項6】
製品となる複数の配線回路基板が整列配置される製品領域と、前記製品領域を囲むマージン領域とが区画される配線回路集合体シートであり、
前記配線回路基板は、導体層からなる配線を備え、
前記配線回路集合体シートは、長尺形状を有しており、前記マージン領域に含まれ、長尺方向に直交する幅方向両端部を有し、
前記幅方向両端部に配置され、前記導体層からなる導体端部を備えることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の配線回路基板集合体シート。
【請求項7】
製品となる複数の配線回路基板が整列配置される製品領域と、前記製品領域を囲むマージン領域とが区画される配線回路集合体シートであり、
前記配線回路基板は、金属系層からなる支持基板を備え、
前記配線回路集合体シートは、長尺形状を有しており、前記マージン領域に含まれ、長尺方向に直交する幅方向両端部を有し、
前記幅方向両端部に配置され、前記金属系層からなる金属系端部を備えることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の配線回路基板集合体シート。
【請求項8】
請求項に記載の配線回路集合体シートの製造方法であって、
第1エッチングレジストを、前記配線および前記ダミー配線に対応するように、前記導体層に配置する第1工程、および、
前記第1エッチングレジストから露出する前記導体層をエッチングして、前記配線および前記ダミー配線を形成する第2工程を備えることを特徴とする、配線回路基板集合体シートの製造方法。
【請求項9】
前記導体層は、第2工程において搬送方向に沿って搬送されており、前記第2エリアに含まれ、前記搬送方向に直交する幅方向両端部を有し、
前記第1工程では、前記第1エッチングレジストを、前記導体層の前記幅方向両端部の厚み方向一方面を被覆し、かつ、前記導体層の前記幅方向両端部から前記幅方向両外側に突出するように、形成することを特徴とする、請求項に記載の配線回路基板集合体シートの製造方法。
【請求項10】
請求項に記載の配線回路集合体シートの製造方法であって、
第2エッチングレジストを、前記支持基板および前記ダミー支持基板に対応するように、前記金属系層に配置する第3工程、および、
前記第2エッチングレジストから露出する前記金属系層をエッチングして、前記支持基板および前記ダミー支持基板を形成する第4工程を備えることを特徴とする、配線回路基板集合体シートの製造方法。
【請求項11】
前記金属系層は、第4工程において搬送方向に沿って搬送されており、前記第2エリアに含まれ、前記搬送方向に直交する幅方向両端部を有し、
前記第3工程では、前記第2エッチングレジストを、前記金属系層の前記幅方向両端部の厚み方向一方面を被覆し、かつ、前記金属系層の前記幅方向両端部から前記幅方向両外側に突出するように、形成することを特徴とする、請求項10に記載の配線回路基板集合体シートの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線回路基板集合体シートおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、銅箔の上面にレジスト膜を形成し、その後、エッチングを実施することにより、銅箔から回路パターンを複数形成する、プリント基板の製造方法が知られている。
【0003】
例えば、間隔が隔てられた複数の線路を含む回路パターンを形成するプリント基板の製造方法において、レジスト膜を、線路間隔が広い箇所にダミーパターンを有するパターンに形成することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
特許文献1では、エッチングにおいて、ダミーパターンがエッチング液の流れを制限し、これにより、線路間のサイドエッチングの進行量を抑制し、回路パターンにおける所望の線路幅が確保される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2000-200957号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1では、まず、複数の線路において上記した線路間隔の広い箇所を特定し、そして、その箇所毎にダミーパターンに対応するレジスト膜を配置する必要があり、煩雑である。
【0007】
さらに、特許文献1に記載の方法では、複数の回路パターンが配置されるエリアの内部(中央部)において、線路間隔が広い箇所の両側の回路パターンでは、所望の線路幅を確保できるものの、エリアの周端部(外端部)に配置される回路パターンついては、エリアの外側にレジストが配置されていないことから、エッチング液の流れ(速度)が制限さず、その結果、上記した回路パターンにおける線路幅が狭くなり、所望の線路幅が確保されないという不具合がある。
【0008】
本発明は、配線回路基板を、高い信頼性で、簡便に製造することのできる、配線回路基板集合体シートの製造方法、および、それにより得られる配線回路基板集合体シートを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明(1)は、製品となる複数の配線回路基板が整列配置される製品領域と、前記製品領域を囲むマージン領域とが区画されており、前記マージン領域が、前記製品領域に隣接する第1エリアと、前記第1エリアに対して前記製品領域の反対側に位置する第2エリアとを有する配線回路集合体シートであり、前記第1エリアの少なくとも一部に配置され、前記配線回路基板よりも小さいダミー配線回路基板を備える、配線回路基板集合体シートを含む。
【0010】
しかるに、製品となる複数の配線回路基板が整列配置される製品領域と、製品領域を囲むマージン領域とが区画されている配線回路集合体シートでは、その製造工程において、導体層からなる配線や、金属系層からなる支持基板をエッチングにより形成する。この場合に、エッチングレジストを製品領域に配置して、エッチングを実施すると、エッチング液がエッチングレジストに接触しながら、配線や支持基板などを形成しながら、上記したエッチング液は、マージン領域に至る。
【0011】
しかし、マージン領域には、エッチングレジストが配置されていない。そのため、エッチング液が、製品領域からマージン領域に至るときに、エッチング液が勢いよく落ち込み、エッチング液において乱流を生じる。その結果、製品領域においてマージン領域の内側に位置する配線回路基板の配線や支持基板の精度が低下する。
【0012】
しかし、この配線回路基板集合体シートでは、マージン領域が、製品領域に隣接する第1エリアと、第1エリアに対して製品領域の反対側に位置する第2エリアとを有し、ダミー配線回路基板が、第1エリアの少なくとも一部に配置されるので、エッチング液が製品領域から第2エリアに至るときに、エッチング液が落ち込み、乱流を生じても、ダミー配線回路基板の精度が低下するものの、配線回路基板に対するエッチング液の乱流の影響が低減されるので、配線回路基板の精度の低下は抑制される。そのため、この配線回路基板集合体シートでは、配線回路基板の信頼性に優れる。
【0013】
本発明(2)は、前記ダミー配線回路基板は、前記第1エリア全体に配置されている、(1)に記載の配線回路基板集合体シートを含む。
【0014】
この配線回路基板集合体シートでは、第2エリア全体で、エッチング液の乱流が生じても、第1エリア全体にダミー配線回路基板が配置されているので、製品領域全体に対するエッチング液の乱流の影響を低減することができる。
【0015】
本発明(3)は、前記配線回路基板は、導体層からなる配線を備え、前記ダミー配線回路基板は、前記導体層からなるダミー配線を備える、(1)または(2)に記載の配線回路基板集合体シートを含む。
【0016】
配線回路基板が、導体層からなる配線を備え、ダミー配線回路基板は、導体層からなるダミー配線を備える場合には、配線回路基板集合体シートの製造において、配線およびダミー配線に対応する導体層にエッチングレジストを配置する。そして、エッチング液が第1エリアから第2エリアに至るときに、エッチング液が落ち込み、乱流を生じても、ダミー配線の精度が低下するものの、配線の精度の低下が抑制される。そのため、この配線回路基板集合体シートでは、配線の信頼性に優れる。
【0017】
本発明(4)は、前記配線回路集合体シートは、長尺形状を有しており、前記第2エリアに含まれ、長尺方向に直交する幅方向両端部を有し、前記幅方向両端部に配置され、前記導体層からなる導体端部を備える、(3)に記載の配線回路基板集合体シートを含む。
【0018】
配線回路集合体シートが長尺形状を有していれば、長尺方向に搬送しながら、配線回路基板集合体シートをエッチングして製造する。
【0019】
エッチング工程では、エッチング液が、配線回路基板集合体シートの幅方向両端縁から落下することから、幅方向両端部でエッチング液の乱流を生じる。
【0020】
しかし、導体端部を形成する場合には、第2エリアに含まれる幅方向両端部およびこれから幅方向両外側に突出するエッチングレジストを設けるため、上記したエッチングにおいて、乱流が生じても、製品領域は、その影響を受け難い。そのため、信頼性に優れる配線回路基板を得ることができる。
【0021】
本発明(5)は、前記配線回路基板は、金属系層からなる支持基板を備え、前記ダミー配線回路基板は、前記金属系層からなるダミー支持基板を備える、(1)~(4)のいずれか一項に記載の配線回路基板集合体シートを含む。
【0022】
配線回路基板が、金属系層からなる支持基板を備え、ダミー配線回路基板は、金属系層からなる支持基板を備える場合には、配線回路基板集合体シートの製造において、支持基板およびダミー支持基板に対応する金属系層にエッチングレジストを配置する。そして、エッチング液が第1エリアから第2エリアに至るときに、エッチング液が落ち込み、乱流を生じても、ダミー支持基板の精度が低下するものの、支持基板の精度の低下が抑制される。そのため、この配線回路基板集合体シートでは、支持基板の信頼性に優れる。
【0023】
本発明(6)は、前記配線回路集合体シートは、長尺形状を有しており、前記第2エリアに含まれ、長尺方向に直交する幅方向両端部を有し、前記幅方向両端部に配置され、前記金属系層からなる金属系端部を備える、(5)に記載の配線回路基板集合体シートを含む。
【0024】
配線回路集合体シートが長尺形状を有していれば、長尺方向に搬送しながら、配線回路基板集合体シートをエッチングして製造する。
【0025】
エッチング工程では、エッチング液が、配線回路基板集合体シートの幅方向両端縁から落下することから、幅方向両端部でエッチング液の乱流を生じる。
【0026】
しかし、支持基板端部を形成する場合には、第2エリアに含まれる幅方向両端部およびこれから幅方向両外側に突出するエッチングレジストを設けるため、上記したエッチングにおいて、乱流が生じても、製品領域は、その影響を受け難い。そのため、信頼性に優れる配線回路基板を得ることができる。
【0027】
本発明(7)は、製品となる複数の配線回路基板が整列配置される製品領域と、前記製品領域を囲むマージン領域とが区画される配線回路集合体シートであり、前記配線回路基板は、導体層からなる配線を備え、前記配線回路集合体シートは、長尺形状を有しており、前記マージン領域に含まれ、長尺方向に直交する幅方向両端部を有し、前記幅方向両端部に配置され、前記導体層からなる導体端部を備える、配線回路基板集合体シートを含む。
【0028】
エッチング工程では、エッチング液が、配線回路基板集合体シートの幅方向両端縁から落下することから、幅方向両端部でエッチング液の乱流を生じる。
【0029】
しかし、導体端部を形成する場合には、第2エリアに含まれる幅方向両端部およびこれから幅方向両外側に突出するエッチングレジストを設けるため、上記したエッチングにおいて、乱流が生じても、製品領域は、その影響を受け難い。そのため、信頼性に優れる配線回路基板を得ることができる。
【0030】
本発明(8)は、製品となる複数の配線回路基板が整列配置される製品領域と、前記製品領域を囲むマージン領域とが区画される配線回路集合体シートであり、前記配線回路基板は、金属系層からなる支持基板を備え、前記配線回路集合体シートは、長尺形状を有しており、前記マージン領域に含まれ、長尺方向に直交する幅方向両端部を有し、前記幅方向両端部に配置され、前記金属系層からなる金属系端部を備える、配線回路基板集合体シートを含む。
【0031】
エッチング工程では、エッチング液が、配線回路基板集合体シートの幅方向両端縁から落下することから、幅方向両端部でエッチング液の乱流を生じる。
【0032】
しかし、支持基板端部を形成する場合には、第2エリアに含まれる幅方向両端部およびこれから幅方向両外側に突出するエッチングレジストを設けるため、上記したエッチングにおいて、乱流が生じても、製品領域は、その影響を受け難い。そのため、信頼性に優れる配線回路基板を得ることができる。
【0033】
本発明(9)は、(3)に記載の配線回路集合体シートの製造方法であって、第1エッチングレジストを、前記配線および前記ダミー配線に対応するように、前記導体層に配置する第1工程、および、前記第1エッチングレジストから露出する前記導体層をエッチングして、前記配線および前記ダミー配線を形成する第2工程を備える、配線回路基板集合体シートの製造方法を含む。
【0034】
第1工程で、第1エッチングレジストを、配線およびダミー配線に対応するように、導体層に配置すれば、第2工程において、第1エリアにおけるエッチング液の乱流に起因するダミー配線のサイドエッチングによって、ダミー配線の幅を十分に確保できなくても、製品領域は、乱流の影響を受け難く、配線の幅を十分に確保することができる。
【0035】
本発明(10)は、前記導体層は、第2工程において搬送方向に沿って搬送されており、前記第2エリアに含まれ、前記搬送方向に直交する幅方向両端部を有し、前記第1工程では、前記第1エッチングレジストを、前記導体層の前記幅方向両端部の厚み方向一方面を被覆し、かつ、前記導体層の前記幅方向両端部から前記幅方向両外側に突出するように、形成する、(9)に記載の配線回路基板集合体シートの製造方法を含む。
【0036】
第1エッチングレジストを、導体層の幅方向両端部の厚み方向一方面を被覆し、かつ、導体層の幅方向両端部から幅方向両外側に突出するように、形成することにより、エッチング工程において、エッチング液の乱れが生じ易い場所を、製品領域から遠ざけることができる。これによって、エッチング液の乱れの影響を製品領域で低減することができる。
【0037】
本発明(11)は、(5)に記載の配線回路集合体シートの製造方法であって、第2エッチングレジストを、前記支持基板および前記ダミー支持基板に対応するように、前記金属系層に配置する第3工程、および、前記第2エッチングレジストから露出する前記金属系層をエッチングして、前記支持基板および前記ダミー支持基板を形成する第4工程を備える、配線回路基板集合体シートの製造方法を含む。
【0038】
第1工程で、第1エッチングレジストを、支持基板およびダミー支持基板に対応するように、金属系層に配置すれば、第2工程において、第1エリアにおけるエッチング液の乱流に起因するダミー支持基板のサイドエッチングによって、ダミー支持基板の幅を十分に確保できなくても、製品領域は、乱流の影響を受け難く、配線の幅を十分に確保することができる。
【0039】
本発明(12)は、前記金属系層は、第4工程において搬送方向に沿って搬送されており、前記第2エリアに含まれ、前記搬送方向に直交する幅方向両端部を有し、前記第3工程では、前記第2エッチングレジストを、前記金属系層の前記幅方向両端部の厚み方向一方面を被覆し、かつ、前記金属系層の前記幅方向両端部から前記幅方向両外側に突出するように、形成する、(11)に記載の配線回路基板集合体シートの製造方法を含む。
【0040】
第1エッチングレジストを、金属系層の幅方向両端部の厚み方向一方面を被覆し、かつ、金属系層の幅方向両端部から幅方向両外側に突出するように、形成することにより、エッチング工程において、エッチング液の乱れが生じ易い場所を、製品領域から遠ざけることができる。これによって、エッチング液の乱れの影響を製品領域で低減することができる。
【発明の効果】
【0041】
本発明の配線回路基板集合体シートでは、配線回路基板の信頼性に優れる。
【0042】
本発明の配線回路基板集合体シートの製造方法は、信頼性に優れる配線回路基板を簡便に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1図1は、本発明の配線回路基板集合体シートの第1実施形態の平面図を示す。
図2図2A図2Dは、図1に示す配線回路基板集合体シートの製造工程図であって、図1のA-A線に沿う断面図であり、図2Aが、基材準備工程、図2Bが、レジスト配置工程、図2Cが、エッチング工程、図2Dが、レジスト除去工程、および、カバー工程を示す。
図3図3は、第1実施形態の変形例の平面図を示す。
図4図4は、第2実施形態の配線回路基板集合体シートの平面図を示す。
図5図5A図5Cは、図4に示す配線回路基板集合体シートの製造工程図であって、図4のA-A線に沿う断面図であり、図5Aが、レジスト配置工程、図5Bが、エッチング工程、図5Cが、レジスト除去工程、および、カバー工程を示す。
図6図6は、第3実施形態の配線回路基板集合体シートの製造工程図(断面図)であり、図6Aが、基材準備工程、図6Bが、第1レジスト配置工程、図6Cが、第1エッチング工程を示す。
図7図7は、図6Cに引き続き、第3実施形態の配線回路基板集合体シートの製造工程図(断面図)であり、図7Dが、第1レジスト除去工程、図7Eが、ベース層形成工程、図7Fが、カバー工程を示す。
図8図8は、図7Fに引き続き、第3実施形態の配線回路基板集合体シートの製造工程図(断面図)であり、図8Gが、第2レジスト配置工程、図8Hが、第2エッチング工程、図Iが、第2レジスト除去工程を示す。
【発明を実施するための形態】
【0044】
本発明の配線回路基板集合体シートの第1実施形態を、図1図2Dを参照して説明する。
【0045】
なお、図1における右上の囲み図は、配線回路基板およびダミー配線回路基板の拡大図であり、また、右下においてハッチングが施された図は、各エリアをハッチングの種類によって区分けした図である。
【0046】
図1に示すように、この配線回路基板集合体シート1は、長手方向に沿って延びる長尺シート形状を有する。なお、配線回路基板集合体シート1は、長手方向に直交する幅方向において所定長さを有する。図2Dに示すように、配線回路基板集合体シート1は、長手方向および幅方向に直交する厚み方向に間隔を隔てて対向する一方面および他方面を有する。
【0047】
図1および図2Dに示すように、配線回路基板集合体シート1は、支持シート2と、複数の配線回路基板3とを備える。
【0048】
支持シート2は、配線回路基板集合体シート1と同一の平面視形状(外形形状)を有する。支持シート2の材料としては、例えば、ポリイミドなどの樹脂が挙げられる。支持シート2の厚みは、例えば、1μm以上、1mm以下である。
【0049】
配線回路基板3は、平面視略矩形状を有する。配線回路基板3は、支持シート2において複数整列配置されている。また、複数の配線回路基板3のそれぞれは、支持シート2に対して分離可能に支持されている。具体的には、図1の右上の拡大図で示すように、配線回路基板3の周囲には、開口部14が形成されており、また、配線回路基板3は、ジョイント24を介して、周囲の支持シート2に連結されている。開口部14は、配線回路基板3を囲む平面視略矩形枠形状を有しており、また、支持シート2の厚み方向を貫通する。なお、ジョイント24は、開口部14を横断しており、これにより、支持シート2を配線回路基板3に懸架している。ジョイント24は、支持シート2と同様の材料および厚みを有する。なお、配線回路基板3における層構成は、後述する。この配線回路基板3は、後述するダミー配線回路基板11と異なり、配線回路基板集合体シート1における製品である。
【0050】
この配線回路基板集合体シート1では、製品領域4と、マージン領域5とが区画される。
【0051】
製品領域4は、平面視略矩形状に区画される領域であって、配線回路基板集合体シート1において、長手方向および幅方向に互いに十分な間隔(具体的には、後述するマージン領域5が設けられる領域)を隔てて整列配置されている。
【0052】
複数の製品領域4のそれぞれでは、複数の配線回路基板3が互いにわずかな隙間25を隔てて整列配置されている。具体的には、製品領域4においては、隣接する配線回路基板3は、微小な隙間25が隔てられるが、この隙間25は、配線回路基板集合体シート1における配線回路基板3の歩留まりを向上させる観点から、できるだけ小さく(狭く)設定されている。隣接する配線回路基板3を隔てる隙間25の長さ(幅)の配線回路基板3の幅に対する比は、例えば、0.1以下、好ましくは、0.01以下、より好ましくは、0.001以下であり、また、例えば、0.0001以上である。具体的には、隣接する配線回路基板3を隔てる隙間25の長さ(幅)は、例えば、100μm以下、好ましくは、50μm以下、より好ましくは、10μm以下であり、また、例えば、0.1μm以上である。なお、製品領域4において、いずれの隙間25も、同一の幅を有する。つまり、配線回路基板3は、幅が等しい隙間25を隔てて整列配置されている。
【0053】
マージン領域5は、製品領域4を囲む。具体的には、マージン領域5は、1つの製品領域4に対しては、これを囲む略矩形枠形状を有する。詳しくは、マージン領域5は、配線回路基板集合体シート1において、平面視で、略井桁形状と、支持シート2の幅方向両端縁部に沿って長手方向に延びる帯状形状とを有している。つまり、略井桁形状を有するマージン領域5に関し、一の製品領域4Aに対応する一のマージン領域5と、一の製品領域4Aに隣接する他の製品領域4Bに対応する他のマージン領域5とは、連続している。
【0054】
マージン領域5は、第1エリア6と、第2エリア7とを有する。
【0055】
なお、図1の右下において、第1エリア6は、左上から右下に向かう斜線でハッチされ、第2エリア7は、右上から左下に向かう斜線でハッチされている。
【0056】
第1エリア6は、製品領域4に隣接する。具体的には、第1エリア6は、製品領域4の近傍に配置されており、すなわち、製品領域4の周囲に近接している。第1エリア6は、製品領域4のすぐ外側近傍を囲む平面視略矩形枠形状に区画されている。つまり、第1エリア6の内寸は、製品領域4の外寸と略同一に設定される。
【0057】
この第1エリア6には、後述するダミー配線回路基板11が配置されている。
【0058】
第2エリア7は、第1エリア6に対して製品領域4の反対側に位置する。つまり、第2エリア7は、製品領域4の外側に第1エリア6を隔てて遠隔している。換言すれば、第2エリア7は、第1エリア6を囲んでいる。
【0059】
第2エリア7は、第1エリア6のすぐ外側近傍を囲む平面視略矩形枠形状に区画されている。つまり、第2エリア7の内寸は、第1エリア6の外寸と略同一に設定される。
【0060】
なお、隣接配置される2つの製品領域4Aおよび4B間に位置する第2エリア7は、2つの製品領域4Aおよび4Bに共有されている。
【0061】
この第2エリア7には、配線回路基板3およびダミー配線回路基板11(後述)のいずれも配置されておらず、このため、第2エリア7は、マージン領域5における空白エリアとして区画される。
【0062】
配線回路基板集合体シート1では、製品領域4の外側(厚み方向に直交する面方向外側)に向かって、第1エリア6および第2エリア7が順に配置されている。
【0063】
なお、マージン領域5は、製品領域4内の隙間25を含まず、つまり、隙間25と区別される。マージン領域5の幅は、十分に広く、具体的には、マージン領域5の幅の、製品領域4の幅に対する比(マージン領域5の幅/製品領域4の幅)は、例えば、10以上、好ましくは、100以上、より好ましくは、1,000以上であり、また、例えば、100,000以下である。
【0064】
なお、幅方向に隣接する製品領域4Aおよび4B間のマージン領域5の幅は、幅方向長さである。また、長手方向に隣接する製品領域4Aおよび4C間のマージン領域5の幅は、長手方向長さである。さらには、幅方向最外側に位置するマージン領域5の幅は、マージン領域5の幅方向端縁と幅方向最外側に位置する製品領域4A(または4C)との間の幅方向長さである。なお、上記したマージン領域5の幅方向長さ、長手方向長さ等は、マージン領域5の短手方向長さと総称することができる。
【0065】
具体的には、マージン領域5の短手方向長さは、例えば、5mm以上、好ましくは、10mm以上、より好ましくは、20mm以上であり、また、例えば、50mm以下である。
【0066】
次に、配線回路基板3の層構成と、ダミー配線回路基板11の配置および層構成とを順に詳説する。
【0067】
図2Dに示すように、配線回路基板3は、ベース層8と、ベース層8の厚み方向一方面に配置される配線9と、ベース層8の厚み方向一方面に、配線9を被覆するように配置されるカバー層10(仮想線)とを備える。
【0068】
ベース層8は、配線回路基板3と同一の平面視形状を有する。ベース層8は、開口部14(図1参照)によって、周囲の支持シート2と仕切られている。ベース層8の材料および厚みは、支持シート2のそれらと同様である。
【0069】
配線9は、平面視において、ベース層8内に含まれるパターンを有する。配線9のパターン形状は、特に限定されず、用途および目的に応じて適宜設定される。配線9は、例えば、信号線(差動配線など)、パワー線(電源配線など)、グランド線(接地線など)、アンテナ線(送受信線など)などを含む。なお、配線9は、例えば、平面視において、上記した各配線の機能に対応する補助部(端子など)(図示せず)をさらに有してもよい。
【0070】
配線9は、後述する導体層15(図2A図2B参照)からなる。
【0071】
配線9の材料としては、例えば、金属系材料(具体的には、金属材料)などの導体が挙げられる。金属系材料としては、周期表で、第1族~第16族に分類されている金属元素や、これらの金属元素を2種類以上含む合金などが挙げられる。なお、金属系材料としては、遷移金属、典型金属のいずれであってもよい。より具体的には、金属系材料としては、例えば、カルシウムなどの第2族金属元素、チタン、ジルコニウムなどの第4族金属元素、バナジウムなどの第5族金属元素、クロム、モリブデン、タングステンなどの第6族金属元素、マンガンなどの第7族金属元素、鉄などの第8族金属元素、コバルトなどの第9族金属元素、ニッケル、白金などの第10族金属元素、銅、銀、金などの第11族金属元素、亜鉛などの第12族金属元素、アルミニウム、ガリウムなどの第13族金属元素、ゲルマニウム、錫などの第14族金属元素が挙げられる。これらは、単独使用または併用することができる。
【0072】
配線9の厚みの、ベース層8の厚みに対する比は、例えば、0.5以上、好ましくは、1.0以上、より好ましくは、1.5以上であり、また、例えば、3.0以下である。具体的には、配線9の厚みは、例えば、1μm以上、1000μm以下である。配線9の幅は、例えば、10μm以上、1000μm以下である。
【0073】
カバー層10は、配線9から露出するベース層8の一方面と、配線9の側面および厚み方向一方面とを被覆している。カバー層10の材料は、ベース層8の材料と同様である。カバー層10の厚みの、ベース層8の厚みに対する比は、例えば、0.2以上、好ましくは、0.3以上、より好ましくは、0.5以上であり、また、例えば、2.0以下である。具体的には、カバー層10の厚みは、例えば、25μm以上、1000μm以下である。 ダミー配線回路基板11は、第1エリア6に配置されている。具体的には、ダミー配線回路基板11は、第1エリア6内全体に配置されている。具体的には、ダミー配線回路基板11は、第1エリア6において、第1エリア6を成す枠に沿って、1列で、互いに間隔を隔てて複数配置されている。
【0074】
具体的には、ダミー配線回路基板11は、製品領域4の長手方向両側および幅方向両側に配置される第1ダミー配線回路基板26と、製品領域4の斜め外側に配置される第2ダミー配線回路基板27とを有する。
【0075】
製品領域4の長手方向両側のそれぞれに配置される第1ダミー配線回路基板26Aは、幅方向に間隔を隔てて、1列で配置されている。第1ダミー配線回路基板26Aの幅方向のピッチと、配線回路基板3の幅方向のピッチとは、同一である。具体的には、第1ダミー配線回路基板26Aの幅方向における長さおよび間隔のそれぞれと、配線回路基板3の幅方向における長さおよび間隔のそれぞれとは、同一である。
【0076】
一方、第1ダミー配線回路基板26Aの長手方向長さL1と、配線回路基板3の長手方向長さL0とは、例えば、下記式(5)を満足し、好ましくは、下記式(6)を満足し、より好ましくは、下記式(7)を満足し、また、下記式(8)を満足する。
【0077】
L1<L0 (5)
L1<0.5×L0 (6)
L1<0.25×L0 (7)
0.001×L0<L1 (8)
製品領域4の幅方向両側のそれぞれに配置される第1ダミー配線回路基板26Bは、長手方向に間隔を隔てて、1列で配置されている。第1ダミー配線回路基板26Bの長手方向のピッチと、配線回路基板3の長手方向のピッチとは、同一である。具体的には、第1ダミー配線回路基板26Bの長手方向における長さおよび間隔のそれぞれと、配線回路基板3の長手方向における長さおよび間隔のそれぞれとは、同一である。
【0078】
一方、第1ダミー配線回路基板26Bの幅方向長さW1と、配線回路基板3の幅方向長さW0とは、例えば、下記式(9)を満足し、好ましくは、下記式(10)を満足し、より好ましくは、下記式(11)を満足し、また、下記式(12)を満足する。
【0079】
W1<W0 (9)
W1<0.5×W0 (10)
W1<0.25×W0 (11)
0.001×W0<W1 (12)
第2ダミー配線回路基板27は、第1ダミー配線回路基板26より小さい。具体的には、第2ダミー配線回路基板27の長さL2および幅W2のそれぞれは、製品領域4の長手方向両側に配置される第1ダミー配線回路基板26Aの長さL1、および、製品領域4の幅方向両側に配置される第1ダミー配線回路基板26Bの幅W1のそれぞれと同一である。
【0080】
第2ダミー配線回路基板27は、第1エリア6を成す枠の4つの隅部のそれぞれに配置されている。
【0081】
これにより、製品領域4および第1エリア6を合わせたエリアにおいて、配線回路基板3、第1ダミー配線回路基板26および第2ダミー配線回路基板27が、等間隔(微小な隙間25)を隔てて整列配置されている。
【0082】
ダミー配線回路基板11は、配線回路基板3より小さい。具体的には、ダミー配線回路基板11は、平面視において配線回路基板3より小さく、詳しくは、ダミー配線回路基板11の平面積S1とは、配線回路基板3の平面積S0とは、下記式(13)を満足し、好ましくは、下記式(14)を満足し、より好ましくは、下記式(15)を満足し、さらに好ましくは、下記式(16)を満足する。
【0083】
S1<S0 (13)
S1<0.8×S0 (14)
S1<0.5×S0 (15)
S1<0.3×S0 (16)
なお、ダミー配線回路基板11の平面積が互いに異なる場合、具体的には、ダミー配線回路基板11が、第1ダミー配線回路基板26、および、第1ダミー配線回路基板26の平面積より小さい平面積を有する第2ダミー配線回路基板27を有する場合には、上記したダミー配線回路基板11の上記した平面積S1は、第1ダミー配線回路基板26の平面積を意味する。
【0084】
ダミー配線回路基板11は、配線回路基板3と同一の層構成を有するものの、配線回路基板3と異なり、製品として配線回路基板集合体シート1から回収(採取)されず、支持シート2に支持された状態とままとなる。つまり、ダミー配線回路基板11は、製品ではない。
【0085】
図2Dに示すように、具体的には、ダミー配線回路基板11は、ダミーベース層12と、ダミーベース層12の厚み方向一方面に配置されるダミー配線13とを備える。ダミーベース層12およびダミー配線13は、配線回路基板3のベース層8および配線9と同一の層構成および厚みを有する。
【0086】
なお、ダミーベース層12は、開口部14(図1参照)によって仕切られている。ダミー配線13は、導体層15 (図2A図2B参照)からなる。
【0087】
また、ダミー配線13の幅は、また、配線9の幅より狭いことが許容される。具体的には、ダミー配線13の幅W6と、配線9の幅W5とは、下記式(17)を満足し、さらには、下記式(18)を満足する。
【0088】
W6<W5 (17)
0.01×W5<W6<0.5×W5 (18)
次に、この配線回路基板集合体シート1の製造方法を説明する。
【0089】
図2A図2Dに示すように、配線回路基板集合体シート1の製造方法は、基材準備工程、第1工程の一例としてのレジスト配置工程、第2工程の一例としてのエッチング工程、レジスト除去工程、および、カバー工程を備える。
【0090】
配線回路基板集合体シート1の製造方法では、上記した各工程が順に実施される。
【0091】
また、配線回路基板集合体シート1の製造方法は、例えば、ロールトゥロール法に従って、実施される。ロールトゥロール法では、図示しない各層を製造する装置において配線回路基板集合体シート1の長尺方向(図2A図2Dにおける紙面奥行き方向)両外側に配置される操出ロールおよび巻取ロール(いずれも図示せず)が用いられ、各工程において、操出ロールから繰り出される各部材が、巻取ロールに向けて繰り出される。
【0092】
図2Aに示すように、基材準備工程では、支持シート2と、支持シート2の厚み方向一方面に配置される導体層15とを備える二層基材16を準備する。二層基材16は、好ましくは、支持シート2と、導体層15とのみを備える。
【0093】
支持シート2は、基材準備工程では、上記した開口部14(図1の右上図参照)がまだ形成されておらず、そのため、長手方向に連続し、開口部14を有しない長尺シートとして準備される。
【0094】
導体層15は、支持シート2の厚み方向一方面全面に配置されている。導体層15は、基材準備工程では、上記した配線9およびダミー配線13に対応するパターンがまだ形成されておらず、長手方向に連続する長尺導体シートとして準備される。導体層15の材料および厚みは、上記した配線9のそれらと同様である。
【0095】
二層基材16を準備するには、例えば、導体層15の厚み方向他方面に樹脂を塗布し、その後、乾燥して、支持シート2を形成する。あるいは、支持シート2および導体層15を予め備える二層基材16をそのまま準備することもできる。
【0096】
図2Bに示すように、レジスト配置工程では、第1エッチングレジスト17を、配線9およびダミー配線13(図2C参照)に対応するように、導体層15の厚み方向一方面に配置する。
【0097】
第1エッチングレジスト17を導体層15に配置するには、図示しないが、例えば、まず、シート状のドライフィルムレジストを、導体層15の厚み方向一方面全面に配置する。次いで、ドライフィルムレジストから、フォトリソグラフィー(露光および現像すること)により、配線9およびダミー配線13に対応する形状を有するように、第1エッチングレジスト17を形成する。
【0098】
具体的には、第1エッチングレジスト17は、配線9に対応するレジスト製品部18と、ダミー配線13に対応するレジストダミー部19とを備える。なお、レジスト製品部18およびレジストダミー部19は、いずれも平面視において、次に形成する配線9と同幅を有する。
【0099】
これによって、支持シート2と、導体層15と、第1エッチングレジスト17とを、厚み方向一方側に向かって順に備えるレジスト積層体20を作製する。
【0100】
図2Cに示すように、エッチング工程では、第1エッチングレジスト17から露出する導体層15をエッチングして、配線9およびダミー配線13を形成する。
【0101】
具体的には、エッチング工程では、吐出口(ノズル、シャワーヘッドなど)を有するエッチング装置(図示せず)が用いられる。吐出口(図示せず)は、レジスト積層体20の厚み方向一方側に配置されており、また、レジスト積層体20の幅方向において並列配置されており、具体的には、少なくともレジスト製品部18に対向するように、設けられている。
【0102】
エッチング工程では、図2Bの太線矢印で示すように、吐出口からエッチング液がレジスト製品部18およびそれから露出する導体層15に接触しながら、その外側に配置されるレジストダミー部19に至り、続いて、第2エリア7に対応する導体層15に落ち込む。
【0103】
エッチング液が、レジスト製品部18からレジストダミー部19に向かって広がり、続いて、レジストダミー部19から、第2エリア7に対応する導体層15に落ち込む寸前のエッチング液、つまり、レジストダミー部19の周囲のエッチングでは、乱流を生じる。そのため、エッチング液が、レジストダミー部19から露出する導体層15に高速で接触するので、かかる導体層15のエッチング速度も早くなる。そうすると、図2Cに示すように、オーバーエッチングされたダミー配線13が形成される。例えば、ダミー配線13の幅は、レジストダミー部19の幅より狭い。
【0104】
一方、レジスト製品部18は、上記した落ち込む場所よりも、レジストダミー部19を隔てて内側に配置されていることから、上記した乱流の影響が少なく(影響を受け難く)、そのため、乱流に起因するエッチング液の高速化が抑制される。そのため、エッチング速度が早くなることも抑制されるので、上記したオーバーエッチングが抑制される。その結果、配線9の幅は、レジスト製品部18の幅と同一となる。つまり、配線9のパターンニング精度が高い。
【0105】
その後、レジスト除去工程において、第1エッチングレジスト17を、例えば、剥離などによって、除去する。
【0106】
その後、図2Dの仮想線で示すように、カバー工程において、カバー層10を、支持シート2の厚み方向一方側に、配線9の厚み方向一方面および側面を被覆するように、配置する。
【0107】
その後、支持シート2を外形加工して、開口部14を形成する。同時に、ジョイント24(図1参照)を形成する。
【0108】
これにより、配線回路基板集合体シート1を製造する。
【0109】
その後、配線回路基板3が支持シート2から切り離されて、配線回路基板集合体シート1から回収(採取)される。一方、ダミー配線回路基板11は、支持シート2に支持されたままであり、その後、支持シート2とともに廃棄される。
【0110】
そして、この配線回路基板集合体シート1の製造方法では、エッチング工程において、エッチング液が製品領域4から第2エリア7に至るときに、エッチング液が落ち込み、乱流を生じても第1エリア6に配置されるダミー配線回路基板11の精度が低下するものの、配線回路基板3に対するエッチング液の乱流の影響が低減されるので、製品領域4に配置される配線回路基板3の精度の低下は抑制される。そのため、この配線回路基板集合体シート1では、配線回路基板3の信頼性に優れる。
【0111】
また、第2エリア7全体で、エッチング液の乱流が生じても、第1エリア6全体にダミー配線回路基板11が配置されているので、製品領域4全体に対するエッチング液の乱流の影響を低減することができる。
【0112】
さらに、配線回路基板3が、導体層15からなる配線9を備え、ダミー配線回路基板11は、導体層15からなるダミー配線13を備える。そのため、配線回路基板集合体シート1の製造において、配線9およびダミー配線13に対応する導体層15に第1エッチングレジスト17を配置する。そして、エッチング液が第1エリア6から第2エリア7に至るときに、エッチング液が落ち込み、乱流を生じても、ダミー配線13の精度が低下するものの、配線9の精度の低下が抑制される。そのため、この配線回路基板集合体シート1では、配線9の信頼性に優れる。
【0113】
変形例
次に、第1実施形態の変形例を説明する。以下の各変形例において、上記した第1実施形態と同様の部材および工程については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、第1実施形態および各変形例を適宜組み合わせることができる。さらに、各変形例は、特記する以外、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0114】
第1実施形態では、図1に示すように、ダミー配線回路基板11が第1エリア6の全体に配置されているが、ダミー配線回路基板11が第1エリア6の一部に配置されてもよい。
【0115】
具体的には、ダミー配線回路基板11が、第1ダミー配線回路基板26を有し、第2ダミー配線回路基板27を有さない第1態様、ダミー配線回路基板11が、第2ダミー配線回路基板27を有し、第1ダミー配線回路基板26を有さない第2態様などが挙げられる。
【0116】
また、図3に示すように、長手方向に隣接(近接)する製品領域4の間に配置される第1エリア6に、ダミー配線回路基板11が配置されず、他方、それ以外の第1エリア6にダミー配線回路基板11が配置されていてもよい。
【0117】
この変形例では、各第1エリア6において、ダミー配線回路基板11が、平面視略コ字(U字)形状のラインに沿って、配置されている。
【0118】
第2実施形態
以下の第2実施形態において、上記した第1実施形態と同様の部材および工程については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、第1実施形態および第2実施形態を適宜組み合わせることができる。さらに、第2実施形態は、特記する以外、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0119】
第2実施形態を、図4図5Cを参照して説明する。なお、図4において、導体端部28(後述)は、その配置および形状を明確に示すために、ハッチングで示している。また、レジスト端部21(後述)は、配線回路基板集合体シート1が備えないが、その製造途中で用いられることから、仮想線で示している。
【0120】
第1実施形態では、図1に示すように、第2エリア7の全部を空白エリアとして区画されているが、図4および図5Cに示すように、導体端部28が、第2エリア7の一部に含まれるように、配線回路基板集合体シート1に備えられてもよい。
【0121】
第2実施形態では、配線回路基板集合体シート1は、配線9およびダミー配線13と独立する導体端部28を備える。
【0122】
導体端部28は、支持シート2の幅方向両端部に配置されている。2つの導体端部28のそれぞれは、長手方向に延びる略帯形状を有する。なお、導体端部28は、第2エリア7に部分的に含まれる一方、第1エリア6には、含まれない。
【0123】
導体端部28の幅方向外端縁は、平面視において、支持シート2の幅方向外端縁と一致する。一方、導体端部28の幅方向内端縁は、平面視において、第2エリア7と第1エリア6との境界と一致しており、具体的には、外側のダミー配線13とわずかな間隔を隔てて配置されている。
【0124】
この配線回路基板集合体シート1を製造するには、図5Aに示すように、レジスト配置工程において、レジスト端部21を備える第1エッチングレジスト17を二層基材16に配置する。具体的には、第1エッチングレジスト17は、レジスト製品部18およびレジストダミー部19を備え、さらに、レジスト端部21を備える。レジスト端部21は、レジスト基端部22と、レジスト突出部23とを一体的に備える。
【0125】
レジスト基端部22は、導体端部28に対応して配置されており、具体的には、導体端部28と同一パターンで、二層基材16の厚み方向一方面および他方面に配置されている。
【0126】
レジスト突出部23は、レジスト基端部22の幅方向外端面のそれぞれから幅方向両外側のそれぞれに突出する遊端部である。また、レジスト突出部23は、二層基材16の幅方向外端面のそれぞれから幅方向両外側のそれぞれに延びる略羽根形状を有する。また、レジスト突出部23は、図4の仮想線で示すように、レジスト基端部22と並行して、長手方向に延びる平面視略帯形状を有する。
【0127】
レジスト突出部23の幅(突出長さ)W7、および、レジスト基端部22の幅(幅方向長さ)W8は、レジスト端部21が、レジスト突出部23の先端(幅方向外端縁)から落下する寸前のエッチング液が十分に滞留(後述)する場所(エリア)となるように、設定される。
【0128】
エッチング工程において、太線矢印で示すように、吐出口からレジスト製品部18およびレジストダミー部19に吐出されたエッチング液は、レジスト基端部22において緩やかに流れた(あるいは滞留した)後、レジスト突出部23の先端縁から厚み方向他方側に落下する。
【0129】
図5Bに示すように、エッチング工程では、レジスト基端部22に被覆される導体層15から、導体端部28が形成される。
【0130】
図5Cに示すように、レジスト除去工程では、第1エッチングレジスト17を除去する。
【0131】
これにより、導体端部28を備える配線回路基板集合体シート1を製造する。
【0132】
そして、この配線回路集合体シート1は、長尺形状を有しており、レジスト積層体20を長尺方向に搬送しながら、配線回路基板集合体シート1を製造する。
【0133】
しかるに、図2Bの仮想線矢印で示すように、エッチング液が、レジスト積層体20の幅方向両端縁から落下することから、幅方向両端部において落下する寸前のエッチング液で乱流を生じる。
【0134】
しかし、この第2実施形態では、図5Aに示すように、導体端部28が形成されることから、第2エリア7に含まれる幅方向両端部およびこれから幅方向両外側に突出するレジスト突出部23を設けるため、上記したエッチングにおいて、乱流が生じても、製品領域4は、その影響を受け難い。そのため、信頼性に優れる配線回路基板3を得ることができる。つまり、レジスト製品部18に対応する配線9の寸法精度が優れる。
【0135】
また、エッチング工程では、エッチング液の乱れが生じ易い場所を、図5Aに示すように、レジスト突出部23によって、レジスト製品部18から遠ざけることができる。これによって、エッチング液の乱れの影響をレジスト製品部18で低減することができる。
【0136】
また、レジスト基端部22は、レジスト突出部23を支持する。レジスト基端部22は、二層基材16の厚み方向両側に配置されているので、レジスト突出部23をより強固に支持する。
【0137】
変形例
次に、第2実施形態の変形例を説明する。以下の変形例において、上記した第2実施形態と同様の部材および工程については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、第2実施形態および変形例を適宜組み合わせることができる。さらに、変形例は、特記する以外、第2実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0138】
第2実施形態では、レジスト配置工程において、レジスト端部21が、レジスト基端部22およびレジスト突出部23を有するが、例えば、図示しないが、レジスト突出部23を有さず、レジスト基端部22を有することもできる。この変形例であっても、製造される配線回路基板集合体シート1は、導体端部28を備える。
【0139】
第2実施形態では、配線回路基板集合体シート1は、ダミー配線回路基板11および導体端部28を備えるが、例えば、図示しないが、ダミー配線回路基板11を備えず、導体端部28を備えることもできる。
【0140】
配線回路基板集合体シート1が導体端部28を備えれば、エッチング工程において、レジスト端部21においてエッチング液を十分に滞留でき、製品領域4におけるエッチング液の乱れを抑制することができる。
【0141】
第3実施形態
次に、第3実施形態を、図6A図8Iを参照して説明する。
【0142】
以下の第3実施形態において、上記した第1~第2実施形態と同様の部材および工程については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、第1実施形態~第3実施形態を適宜組み合わせることができる。さらに、第3実施形態は、特記する以外、第1~第2実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0143】
図2Dに示すように、第1実施形態では、ダミー配線回路基板11が配線9を備えるが、第3実施形態では、図8Iに示すように、ダミー配線回路基板11が、さらに、ダミー支持基板32を備える。
【0144】
第3実施形態では、例えば、配線回路基板集合体シート1の製造方法では、図6B図6Cに示すように、ダミー配線13を形成し、その後、図8G図8Hに示すように、ダミー支持基板32を形成する。
【0145】
具体的には、第3実施形態において、配線回路基板集合体シート1の製造方法は、2つのレジスト配置工程と、2つのエッチング工程と、2つのレジスト除去工程とを備える。詳しくは、配線回路基板集合体シート1の製造方法は、基材準備工程、第1工程の一例としての第1レジスト配置工程、第2工程の一例としての第1エッチング工程、第1レジスト除去工程、ベース層形成工程、カバー工程、第3工程の一例としての第2レジスト配置工程、第4工程の一例としての第2エッチング工程、および、第2レジスト除去工程を備える。
【0146】
基材準備工程では、例えば、図6Aに示すように、まず、金属系層30と、樹脂層33と、導体層15とを備える三層基材34を準備する。
【0147】
金属系層30は、三層基材34の厚み方向他方面を形成するシートである。金属系層30の材料としては、金属系層30の材料として例示した金属系材料が挙げられる。
【0148】
樹脂層33は、金属系層30の厚み方向一方面に配置されている。樹脂層33の材料としては、第1実施形態の支持シート2で例示した樹脂が挙げられる。
【0149】
導体層15は、樹脂層33の厚み方向一方面に配置されており、三層基材34の厚み方向一方面を形成する。
【0150】
図6Bに示すように、第1レジスト配置工程では、レジスト端部21を備える第1エッチングレジスト17を、三層基材34の厚み方向一方面および他方面に配置する。
【0151】
図6Cに示すように、第1エッチング工程は、レジスト製品部18、レジストダミー部19およびレジスト端部21から露出する導体層15をエッチングして、配線9、ダミー配線13および導体端部28を形成する。
【0152】
図7Dに示すように、第1レジスト除去工程では、第1エッチングレジスト17を除去する。
【0153】
図7Eに示すように、樹脂層33をパターンニングして、ベース層8、ダミーベース層12およびベース端部37を形成する。ベース端部37は、導体端部28に対応するパターンを有する。
【0154】
図7Fに示すように、カバー工程では、カバー層10を配置する。
【0155】
図8Gに示すように、第2レジスト配置工程では、第2エッチングレジスト29を、金属系層30に配置する。第2エッチングレジスト29は、支持基板31に対応する第2レジスト製品部38と、ダミー支持基板32に対応する第2レジストダミー部39と、レジスト端部21とを備える。
【0156】
第2レジスト製品部38は、金属系層30の厚み方向他方面に配置されており、平面視で、支持基板31(図8H参照)と同一パターンを有する。
【0157】
第2レジストダミー部39は、金属系層30の厚み方向他方面、および、ダミーベース層12の厚み方向一方面に配置されており、平面視において、ダミー支持基板32(図8H参照)と同一パターンを有する。
【0158】
レジスト端部21は、レジスト基端部22とレジスト突出部23とを一体的に有する。
【0159】
図8Hに示すように、第2エッチング工程では、第2エッチングレジスト29(、ベース層8およびカバー層10)から露出する金属系層30をエッチングして、支持基板31、ダミー支持基板32および支持基板端部36を形成する。支持基板端部36は、平面視において、導体端部28と同様の形状を有する。
【0160】
図8Iに示すように、第2レジスト除去工程では、第2エッチングレジスト29を除去する。
【0161】
これにより、配線回路基板3と、ダミー配線回路基板11と、導体端部28および支持基板端部36とを備える配線回路基板集合体シート1を得る。
【0162】
第3実施形態の配線回路基板集合体シート1の製造において、支持基板31およびダミー支持基板32に対応する第2エッチングレジスト29を金属系層30に配置する。そして、エッチング液が第1エリア6から第2エリア7に至るときに、エッチング液が落ち込み、乱流を生じて、ダミー支持基板32の精度が低下するものの、配線回路基板3に対するエッチング液の乱流の影響が低減されるので、支持基板31の精度の低下が抑制される。そのため、この配線回路基板集合体シート1では、支持基板31の信頼性に優れる。
【0163】
また、この配線回路基板集合体シート1は、配線回路基板集合体シート1が長尺形状を有しおり、第2エッチングレジスト29が設けられた金属系層30を、長尺方向に搬送しながら、配線回路基板集合体シート1をエッチングして製造する。
【0164】
第2エッチング工程では、エッチング液が、配線回路基板集合体シート1の幅方向両端縁から落下することから、幅方向両端部でエッチング液の乱流を生じる。
【0165】
しかし、支持基板端部36が形成されることから、第2エリア7に含まれる幅方向両端部およびこれから幅方向両外側に突出するレジスト突出部23を設けるため、上記したエッチングにおいて、乱流が生じても、製品領域4は、影響を受け難い。そのため、信頼性に優れる配線回路基板3を得ることができる。つまり、レジスト製品部18に対応する支持基板31の寸法精度が優れる。
【0166】
また、第2エッチング工程では、エッチング液の乱れが生じ易い場所を、図8Gに示すように、レジスト突出部23によって、レジスト製品部18から遠ざけることができる。これによって、エッチング液の乱れの影響をレジスト製品部18で低減することができる。
【0167】
また、レジスト基端部22は、レジスト突出部23を支持する。レジスト基端部22は、二層基材16の厚み方向両側に配置されているので、レジスト突出部23をより強固に支持する。
【0168】
変形例
次に、第3実施形態の変形例を説明する。以下の各変形例において、上記した第3実施形態と同様の部材および工程については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、第1~第3実施形態および各変形例を適宜組み合わせることができる。さらに、各変形例は、特記する以外、第3実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0169】
第3実施形態では、ダミー支持基板32およびダミー配線13を形成している。また、第1実施形態では、ダミー配線13を形成している。
【0170】
この変形例では、図示しないが、ダミー配線13を形成せず、ダミー支持基板32を形成することもできる。
【符号の説明】
【0171】
1 配線回路基板集合体シート1
2 支持シート2
3 配線回路基板3
4 製品領域4
5 マージン領域5
6 第1エリア6
7 第2エリア7
9 配線9
11 ダミー配線回路基板11
13 ダミー配線13
15 導体層15
17 第1エッチングレジスト17
28 導体端部28
29 第2エッチングレジスト29
30 金属系層30
31 支持基板31
32 ダミー支持基板32
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8