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▶ ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニーの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-05
(45)【発行日】2022-01-20
(54)【発明の名称】輸液セット
(51)【国際特許分類】
   A61M 5/14 20060101AFI20220113BHJP
   A61M 5/142 20060101ALI20220113BHJP
   A61M 39/02 20060101ALI20220113BHJP
   A61M 25/02 20060101ALI20220113BHJP
【FI】
A61M5/14 500
A61M5/142 522
A61M39/02 110
A61M25/02 502
A61M25/02 510
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019137167
(22)【出願日】2019-07-25
(62)【分割の表示】P 2018039061の分割
【原出願日】2010-01-21
(65)【公開番号】P2019177248
(43)【公開日】2019-10-17
【審査請求日】2019-08-08
(31)【優先権主張番号】61/202,019
(32)【優先日】2009-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
【住所又は居所原語表記】1 BECTON DRIVE, FRANKLIN LAKES, NEW JERSEY 07417-1880, UNITED STATES OF AMERICA
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】タイソン ローレンス
(72)【発明者】
【氏名】ジェイムズ マギー
(72)【発明者】
【氏名】トッド テイラー
(72)【発明者】
【氏名】ロブ コロンナ
(72)【発明者】
【氏名】エリック スガルスキー
(72)【発明者】
【氏名】ゼナス リュー
(72)【発明者】
【氏名】クリス バルモア
(72)【発明者】
【氏名】ロバート バニク
(72)【発明者】
【氏名】ピーター スクートニク
【審査官】上石 大
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2008/0243084(US,A1)
【文献】特開昭57-211353(JP,A)
【文献】特表2008-501483(JP,A)
【文献】特表2005-503242(JP,A)
【文献】特開2000-279508(JP,A)
【文献】特表2007-511325(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/14
A61M 5/142
A61M 39/02
A61M 25/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
輸液セットであって、
皮膚接触表面および前記皮膚接触表面から延在するカテーテルの少なくとも一方を備えるセットと、
第1の径まで拡張して、前記セットの上への設置を可能にし、第2の径まで収縮して、前記セットの外径に確実に外接するように構成された軟質リングと、
前記軟質リングから延び、前記軟質リングに固定されたチュービングと、
テーパ付きチュービング端、1つまたは複数のデテントを有するチュービング端、および磁気誘因性チュービング端の少なくとも1つを備える少なくとも1つのチュービング接続と
を備え、前記チュービングは前記チュービング接続を介して前記セットと連結されることを特徴とする輸液セット。
【請求項2】
前記チュービング接続は、取外されると、可聴表示を生成するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の輸液セット。
【請求項3】
前記セットは、少なくとも1つのプッシュボタン要素を備え、前記プッシュボタン要素の作動は、前記チュービング接続を前記セットから解除するように構成される請求項1に記載の輸液セット。
【請求項4】
少なくとも1つの薬剤容器、チュービングセグメント、およびチュービング接続を備える薬剤供給部をさらに備え、前記薬剤容器は、前記薬剤容器内の内容物の量を示すように構成されることを特徴とする請求項1に記載の輸液セット。
【請求項5】
前記カテーテルはスプラインを有するスプライン管腔を備え、前記スプラインは直線軸および螺旋軸の一方を含むことを特徴とする請求項1に記載の輸液セット。
【請求項6】
前記カテーテルは、前記カテーテルの本体長さに沿って少なくとも1つの穴または開口を備えることを特徴とする請求項1に記載の輸液セット。
【請求項7】
前記カテーテルは、身体温度軟化ポリウレタンで作られることを特徴とする請求項1に記載の輸液セット。
【請求項8】
前記セットは、本体および前記本体から延在する少なくとも1つのピンを備える接続ツールを受取るように構成され、前記セットは、前記接続ツールの前記ピンに係合し、応答して、前記チュービング接続を前記セットから解除するように構成された回転可能ラッチを備えることを特徴とする請求項1に記載の輸液セット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、チューブ管理、部位管理、セット接着、セット挿入、セット設置、ならびに変更操作およびパッケージングの領域におけるフィーチャおよび要素を含む、輸液セットのコンポーネント、要素、およびパッケージングに関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は、2009年1月21日に出願された「Infusion Set」という名称の米国特許仮出願第61/202,019号明細書の米国特許法119条(a)の下での利益を主張し、本出願の全体の内容、開示、および主題は参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0003】
糖尿病などの病状を患うような多数の人々は、自分のグルコースレベルの厳密な制御を維持するために、毎日のインスリン注入などのある形態の注入療法を使用する。現在、インスリン注入処置例では、2つの主要なモードの毎日のインスリン療法が存在する。第1のモードは、シリンジおよびインスリンペンを含む。これらのデバイスは、使用するのが簡単で、コストが比較的低いが、通常、日に3回または4回、注入のたびに針穿刺を必要とする。第2のモードは、注入ポンプ療法を含み、注入ポンプ療法は、約3年間持続するインスリンポンプの購入を伴う。ポンプの初期コストは、かなり大きいが、ユーザの観点から、ポンプを使用した患者の圧倒的多数は、自分の人生の残りの期間、ポンプと共にあることを好む。これは、シリンジおよびペンより複雑であるが、注入ポンプが、インスリンの連続注入、精密投与、およびプログラム可能な送出スケジュールという利点を提供するからである。これは、厳密な血中グルコース制御およびウェルネス感(feeling of wellness)の改善をもたらす。
【0004】
経口薬剤に頼る患者が最終的にインスリンに移行し、集中療法(intensive therapy)への患者の関心が増加するにつれて、ユーザは、通常、自分の病状の管理の改善についてこれらのインスリンポンプを当てにする。したがって、よりよいポンプ関連療法への関心が高まっている。この例および同様な例において、この高まった関心を完全に満たすのに必要とされるものは、チューブ管理、部位管理、セット接着、セット挿入、セット設置、ならびに変更操作およびパッケージングの領域におけるフィーチャおよび要素を含む、現在のまた将来のインスリン輸液セットの、進歩し、改良された、全く新しいコンポーネント、要素、およびパッケージングである。
【0005】
したがって、インスリン用途と非インスリン用途の両方について製造の簡単さおよび使用の改善をさらに提供する、現在のまた将来の輸液セットの、こうして進歩し、改良された、全く新しいコンポーネント、要素、およびパッケージングについての必要性が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、上記および他の関心事に実質的に対処し、インスリン用途と非インスリン用途の両方について製造の簡単さおよび使用の改善をさらに提供する、現在のまた将来の輸液セットの、進歩し、改良された、全く新しいコンポーネント、要素、およびパッケージングを提供することである。
【0007】
本発明の別の目的は、ユーザによる輸液セットの組立および使用を簡略化するために、単一パッケージで、進歩し、改良された、全く新しいコンポーネントおよび要素の集合体を提供することである。
【0008】
本発明の別の目的は、ユーザによる輸液セットの組立および使用を簡略化するために単一パッケージで提供されうる、例示的なプッシュボタンタイプ挿入器、スクイーズタイプ挿入器、接触タイプ挿入器、皮膚ピンチングタイプ挿入器、折畳み後退タイプ挿入器、および/または少なくとも1つの再使用段を有する多段タイプ挿入器を提供することである。
【0009】
本発明の別の目的は、ユーザによる輸液セットの組立および使用を簡略化するために単一パッケージで提供されうる、2つ以上のユーザ選択可能な接着強度の程度を有する例示的な接着手段を提供することである。
【0010】
本発明の別の目的は、ユーザによる輸液セットの組立および使用を簡略化するために単一パッケージで提供されうる、例示的な自己シール型チューブ接続手段を提供することである。
【0011】
本発明の別の目的は、ユーザによる輸液セットの組立および使用を簡略化するために単一パッケージで提供されうる、セットの下の部位を観察するための1つまたは複数のクリアおよび/または拡大レンズフィーチャを有する例示的なセットを提供することである。
【0012】
本発明の別の目的は、ユーザによる輸液セットの組立および使用を簡略化するために単一パッケージで提供されうる、チューブまたはチューブループを管理するための、ばね式円形チューブリール、チュービングプルタイ、弾性アコーディオン、パウチ、または短縮した長さを有する例示的なチューブ管理要素を提供することである。
【0013】
本発明の別の目的は、ユーザによる輸液セットの組立および使用を簡略化するために単一パッケージで提供されうる、テーパ付きコネクタ、デテントコネクタ、および/または磁気誘因コネクタを含む例示的なチューブ接続要素を提供することである。
【0014】
本発明の別の目的は、ユーザによる輸液セットの組立および使用を簡略化するために単一パッケージで提供されうる、一旦所定位置になるとセットを隠蔽する例示的な接着隠蔽手段および/または一旦所定位置になるとセットを装飾する装飾手段を提供することである。
【0015】
本発明の別の目的は、ユーザによる輸液セットの組立および使用を簡略化するために単一パッケージで提供されうる、セット設置を補助するための、例示的なセット設置ガイダンスリングおよび/または挿入器上の1つまたは複数のフィンガーループを提供することである。
【0016】
本発明の別の目的は、ユーザによる輸液セットの組立および使用を簡略化するために挿入器の一部として提供されうるかまたはその他の方法で単一パッケージに含まれうる、例示的な部位準備ワイプまたはスプレイを提供することである。
【0017】
本発明の別の目的は、ユーザによる輸液セットの組立および使用を簡略化するために挿入器によってトレイから容易に解除され取出されうる、いくつかのセットを保持しうる例示的なパッケージを提供することである。
【0018】
本発明の別の目的は、ユーザによる輸液セットの組立および使用を簡略化するために単一パッケージで提供されうる、例示的な挿入針ハンドルおよびシュラウドを提供することである。
【0019】
本発明の別の目的は、ユーザによる輸液セットの組立および使用を簡略化するために単一パッケージで提供されうる、セットの上側部分と下側部分との間の例示的なスクイーズタイプラッチおよび/またはセットのツール取外し可能上側部分を提供することである。
【0020】
本発明の別の目的は、十分に大きなチューブセットコネクタ幾何形状を維持しながらハブ内へのチューブセットコネクタの貫通距離を極小化(significantly minimize)しうる、環状流体リザーバおよび/または流体経路をセットハブ内に設けることである。
【0021】
本発明の別の目的は、挿入針によって生成されるどんな挿入開口も再シールし、チューブセットコネクタ針による貫通を可能にしうる、実質的に閉じたまたはシールされた環状流体リザーバおよび/または流体経路をセットハブ内に設けることである。
【0022】
本発明の別の目的は、材料の弾性が、チューブセットコネクタのチューブ「リング(ring)」をハブに固着させることを可能にする程度まで輸液セットが軟質であるかまたは柔軟であるように、軟質材料、柔軟および/または弾性材料、または同様の材料で構成された輸液セットを提供することである。
【0023】
本発明の別の目的は、チューブセットコネクタのチューブリングが、ハブに貫入するチューブセットコネクタ針を含みうるように構成された輸液セットを提供することであり、材料の弾性が、チューブセットコネクタ針の挿入部位をシールするように機能する。
【0024】
本発明の別の目的は、チューブセットコネクタのチューブリングのチューブセットコネクタ針が、任意の回転位置でハブに貫入しうるように構成された輸液セットを提供することであり、材料の弾性が、チューブセットコネクタ針の挿入部位をシールするように機能し、それにより、チューブセットコネクタのチューブリングのチューブセットコネクタ針が引出され、チューブリングが異なる回転アライメント位置に再位置決めされうる。
【0025】
本発明の別の目的は、身体温度軟化ポリウレタンまたは同様の材料で構成されたカテーテルを提供し、スプライン管腔および交差穿孔式(cross-drilled)穴を含む身体長さに沿う穴または開口を含む1つまたは複数のフィーチャを含むことである。
【課題を解決するための手段】
【0026】
これらのまた他の目的は、例示的なプッシュボタンタイプ挿入器、スクイーズタイプ挿入器、接触タイプ挿入器、皮膚ピンチングタイプ挿入器、折畳み後退タイプ挿入器、および/または少なくとも1つの再使用段を有する多段タイプ挿入器の1つまたは複数を含む、ユーザによる輸液セットの組立および使用を簡略化するために、単一パッケージ内に、進歩し、改良された、全く新しいコンポーネントおよび要素の集合体を提供することによって実質的に達成される。例示的な実施形態の1つまたは複数は、ユーザ把持表面と、セット設置用の発射用ばね(firing spring)を解除する手段と、ユーザに対する任意の危険を回避し、安全な廃棄を可能にするために挿入針を後退させる1つまたは複数の後退フィーチャとを備える。さらに、例示的な実施形態の1つまたは複数は、セットの解除前に、挿入器が適切に位置決めされていることを保証するために、挿入部位上に設置され、挿入器の端部に嵌合するセット設置ガイダンスリングを備えうる。さらに、例示的な実施形態の1つまたは複数は、セット設置を補助するために、挿入器の本体から延在する1つまたは複数のフィンガーループを備えうる。なおさらに、例示的な実施形態の1つまたは複数は、1つまたは複数のプッシュボタンを備えるセットの上側部分と下側部分との間のスクイーズタイプラッチを備えることができ、1つまたは複数のプッシュボタンは、上側部分と下側部分との間のラッチを関節接続し、それにより、所定位置のままでありうる下側部分からセットの上側部分を解除する。本発明のなお他の実施形態では、上側部分は、ツール取外し可能であるように構成され、それにより、ツールは、下側部分内に挿入され上側部分と下側部分との間のラッチを解除する1つまたは複数のピンを備え、それにより、所定位置のままでありうる下側部分からセットの上側部分を解除しうる。なおさらに、例示的な実施形態の1つまたは複数は、使用後に突出する針を覆うために屈曲できる1つまたは複数のヒンジ付き平坦部材を備える挿入針ハンドルおよびシュラウドを備えうる。
【0027】
これらのまた他の目的はまた、異なる接着強度の程度を有する少なくとも第1の接着リングおよび第2の接着リングを備える2つ以上のユーザ選択可能な接着強度の程度を有する例示的な接着手段の1つまたは複数を含む、ユーザによる輸液セットの組立および使用を簡略化するために、単一パッケージ内に、進歩し、改良された、全く新しいコンポーネントおよび要素の集合体を提供することによって実質的に達成される。ユーザは、所望のリングのカバーを取外し、残りのリングをカバーしたままにすることによってどのリングを使用するかを選択しうる。自己シール型チューブ接続手段が設けられ、自己シール型チューブ接続手段は、溝を有するセットを備え、弾性リングおよびチューブコネクタは、弾性リングが、チューブをセットに固定し、チューブとセットとの間の接続をシールするように、溝内に位置決めされることができる。セットは、セットの下の部位を観察するために1つまたは複数のクリアおよび/または拡大プラスチックコンポーネントを備えることができ、接着パッドが、視覚アクセスを可能にする1つまたは複数の隙間を持った状態で設けられる。
【0028】
これらのまた他の目的はまた、リールばねによって付勢されると、過剰のチューブを送出または後退させるのに役立つばね式円形チューブリール、大きなループ内に格納されるチュービングを固定するかまたは解除するために引張られうる1つまたは複数のチュービングプルタイ、チューブをその中に格納する弾性アコーディオンまたはパウチを備える、または、セットとポンプとの間に短縮したチューブ長さを提供する1つまたは複数のチューブ管理要素を含む、ユーザによる輸液セットの組立および使用を簡略化するために、単一パッケージ内に、進歩し、改良された、全く新しいコンポーネントおよび要素の集合体を提供することによって実質的に達成される。こうしたチュービングは、密接係合が接続を提供するテーパ付きコネクタ、突出デテントおよび窪んだデテントが接続を提供するデテントコネクタ、および磁気誘引が接続を提供する磁気コネクタを含むチューブ接続部の1つまたは複数の実施形態をさらに含みうる。なおさらに、インスリン内容物、供給バイアル、およびチュービングを備えるインスリン供給部は、チュービングおよびチュービングコネクタを備えうる。
【0029】
これらのまた他の目的はまた、セットを隠蔽するためにセットを覆って設置される接着性パッドまたはセットを魅力的にするためにセットを覆って設置される装飾的接着性パッドを備える、一旦所定位置になるとセットを隠蔽する接着隠蔽手段の1つまたは複数を含む、ユーザによる輸液セットの組立および使用を簡略化するために、単一パッケージ内に、進歩し、改良された、全く新しいコンポーネントおよび要素の集合体を提供することによって実質的に達成される。部位準備溶液を含む使い捨てパッドを備える部位準備ワイプならびにスプレイ機構および部位準備溶液内容物を備える改良型挿入器本体が設けられうる。
【0030】
これらのまた他の目的はまた、セットが、整列され、フォイルなどのカバーリングによって固定されるいくつかの開口を備え、また、フォイルに貫入し、セットを捕捉し、トレイからセットを取外すように構成された挿入器によるセット取外しを可能にする例示的なパッケーシ内に、進歩し、改良された、全く新しいコンポーネントおよび要素の集合体を提供することによって実質的に達成される。
【0031】
本発明の好ましい実施形態の種々の目的、利点、および新規な特徴は、添付図面と共に読まれると、以下の詳細な説明からより容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明の例示的な実施形態による、輸液セット要素の集合体および関連パッケージングの斜視図である。
図2】本発明の例示的な実施形態による、輸液セット要素の集合体および関連パッケージングの斜視図である。
図3a】本発明の例示的な実施形態による例示的な単一ボタン挿入デバイスの断面図である。
図3b】本発明の例示的な実施形態による例示的な単一ボタン挿入デバイスの断面図である。
図3c】本発明の例示的な実施形態による例示的な単一ボタン挿入デバイスの断面図である。
図3d】本発明の例示的な実施形態による例示的な単一ボタン挿入デバイスの断面図である。
図3e】本発明の例示的な実施形態による例示的な単一ボタン挿入デバイスの断面図である。
図4a】本発明の例示的な実施形態による例示的なセット接着要素の斜視図である。
図4b】本発明の例示的な実施形態による例示的なセット接着要素の斜視図である。
図4c】本発明の例示的な実施形態による例示的なセット接着要素の斜視図である。
図5a】本発明の例示的な実施形態による例示的なセット接続方法の図である。
図5b】本発明の例示的な実施形態による例示的なセット接続方法の図である。
図5c】本発明の例示的な実施形態による例示的なセット接続方法の図である。
図5d】本発明の例示的な実施形態による例示的なセット接続方法の図である。
図6a】本発明の例示的な実施形態による例示的なセット部位検査要素の図である。
図6b】本発明の例示的な実施形態による例示的なセット部位検査要素の図である。
図7a】本発明の例示的な実施形態による例示的なセットチュービング管理要素の図である。
図7b】本発明の例示的な実施形態による例示的なセットチュービング管理要素の図である。
図8】本発明の例示的な実施形態による代替のインスリン供給部および関連チュービングの斜視図である。
図9a】本発明の例示的な実施形態による例示的なセット隠蔽要素の斜視図である。
図9b】本発明の例示的な実施形態による例示的なセット隠蔽要素の斜視図である。
図10a】本発明の例示的な実施形態による例示的なセット設置要素の斜視図である。
図10b】本発明の例示的な実施形態による例示的なセット設置要素の斜視図である。
図10c】本発明の例示的な実施形態による例示的なセット設置要素の斜視図である。
図11】本発明の例示的な実施形態による例示的なセット部位設置準備要素の斜視図である。
図12a】本発明の例示的な実施形態による例示的なトレイパッキング上のセットの図である。
図12b】本発明の例示的な実施形態による例示的なトレイパッキング上のセットの図である。
図12c】本発明の例示的な実施形態による例示的なトレイパッキング上のセットの図である。
図12d】本発明の例示的な実施形態による例示的なトレイパッキング上のセットの図である。
図12e】本発明の例示的な実施形態による例示的なトレイパッキング上のセットの図である。
図12f】本発明の例示的な実施形態による例示的なトレイパッキング上のセットの図である。
図13a】本発明の例示的な実施形態による例示的な多段挿入デバイスの図である。
図13b】本発明の例示的な実施形態による例示的な多段挿入デバイスの図である。
図13c】本発明の例示的な実施形態による例示的な多段挿入デバイスの図である。
図13d】本発明の例示的な実施形態による例示的な多段挿入デバイスの図である。
図13e】本発明の例示的な実施形態による例示的な多段挿入デバイスの図である。
図13f】本発明の例示的な実施形態による例示的な多段挿入デバイスの図である。
図14a】本発明の例示的な実施形態による例示的な「スクイーズタイプ(squeeze-type)」挿入器の断面図である。
図14b】本発明の例示的な実施形態による例示的な「スクイーズタイプ」挿入器の断面図である。
図14c】本発明の例示的な実施形態による例示的な「スクイーズタイプ」挿入器の断面図である。
図14d】本発明の例示的な実施形態による例示的な「スクイーズタイプ」挿入器の断面図である。
図15a】本発明の例示的な実施形態による例示的な「接触タイプ(contact-type)」挿入器の図である。
図15b】本発明の例示的な実施形態による例示的な「接触タイプ」挿入器の図である。
図15c】本発明の例示的な実施形態による例示的な「接触タイプ」挿入器の図である。
図15d】本発明の例示的な実施形態による例示的な「接触タイプ」挿入器の図である。
図15e】本発明の例示的な実施形態による例示的な「接触タイプ」挿入器の図である。
図16a】本発明の例示的な実施形態による例示的な針ハンドルおよびシュラウドの図である。
図16b】本発明の例示的な実施形態による例示的な針ハンドルおよびシュラウドの図である。
図16c】本発明の例示的な実施形態による例示的な針ハンドルおよびシュラウドの図である。
図17a】本発明の例示的な実施形態による例示的な「皮膚ピンチタイプ(skin pinch-type)」挿入器の図である。
図17b】本発明の例示的な実施形態による例示的な「皮膚ピンチタイプ」挿入器の図である。
図17c】本発明の例示的な実施形態による例示的な「皮膚ピンチタイプ」挿入器の図である。
図17d】本発明の例示的な実施形態による例示的な「皮膚ピンチタイプ」挿入器の図である。
図18a】本発明の例示的な実施形態による例示的な「折畳み/後退タイプ(folding/retracting-type)」挿入器の図である。
図18b】本発明の例示的な実施形態による例示的な「折畳み/後退タイプ」挿入器の図である。
図18c】本発明の例示的な実施形態による例示的な「折畳み/後退タイプ」挿入器の図である。
図18d】本発明の例示的な実施形態による例示的な「折畳み/後退タイプ」挿入器の図である。
図18e】本発明の例示的な実施形態による例示的な「折畳み/後退タイプ」挿入器の図である。
図19a】本発明の例示的な実施形態による接続方法として設けられる例示的な「スクイーズタイプ」ラッチの図である。
図19b】本発明の例示的な実施形態による接続方法として設けられる例示的な「スクイーズタイプ」ラッチの図である。
図19c】本発明の例示的な実施形態による接続方法として設けられる例示的な「スクイーズタイプ」ラッチの図である。
図20a】本発明の例示的な実施形態による接続方法として設けられる例示的な「ツールタイプ(tool-type)」ラッチの図である。
図20b】本発明の例示的な実施形態による接続方法として設けられる例示的な「ツールタイプ」ラッチの図である。
図20c】本発明の例示的な実施形態による接続方法として設けられる例示的な「ツールタイプ」ラッチの図である。
図20d】本発明の例示的な実施形態による接続方法として設けられる例示的な「ツールタイプ」ラッチの図である。
図21a】本発明の例示的な実施形態による例示的なプルタイのチュービング管理要素の斜視図である。
図21b】本発明の例示的な実施形態による例示的なプルタイのチュービング管理要素の斜視図である。
図21c】本発明の例示的な実施形態による例示的なプルタイのチュービング管理要素の斜視図である。
図22a】本発明の例示的な実施形態による例示的なチュービング接続要素の斜視図である。
図22b】本発明の例示的な実施形態による例示的なチュービング接続要素の斜視図である。
図22c】本発明の例示的な実施形態による例示的なチュービング接続要素の斜視図である。
図23a】本発明の例示的な実施形態による例示的な弾性アコーディオンのチュービング管理要素の斜視図である。
図23b】本発明の例示的な実施形態による例示的な弾性アコーディオンのチュービング管理要素の斜視図である。
図24a】本発明の例示的な実施形態による例示的なショートチューブのチュービング管理要素の斜視図である。
図24b】本発明の例示的な実施形態による例示的なショートチューブのチュービング管理要素の斜視図である。
図24c】本発明の例示的な実施形態による例示的なショートチューブのチュービング管理要素の斜視図である。
図25a】本発明の例示的な実施形態による例示的なパウチタイプのチュービング管理要素の斜視図である。
図25b】本発明の例示的な実施形態による例示的なパウチタイプのチュービング管理要素の斜視図である。
図26a】本発明の例示的な実施形態による例示的な装飾的で機能的なカバーリング要素の斜視図である。
図26b】本発明の例示的な実施形態による例示的な装飾的で機能的なカバーリング要素の斜視図である。
図26c】本発明の例示的な実施形態による例示的な装飾的で機能的なカバーリング要素の斜視図である。
図27a】本発明の例示的な実施形態による例示的な2フィンガー設置(two-finger, placement)要素の斜視図である。
図27b】本発明の例示的な実施形態による例示的な2フィンガー設置要素の斜視図である。
図28】本発明の例示的な実施形態による例示的な挿入ツール搭載式スプレイの部位準備要素の斜視図である。
図29a】本発明の1つまたは複数の例示的な実施形態と共に使用するための、環状流体リザーバおよび/または流体経路を含む例示的なハブの図である。
図29b】本発明の1つまたは複数の例示的な実施形態と共に使用するための、環状流体リザーバおよび/または流体経路を含む例示的なハブの図である。
図29c】本発明の1つまたは複数の例示的な実施形態と共に使用するための、環状流体リザーバおよび/または流体経路を含む例示的なハブの図である。
図30】本発明の例示的な実施形態による1つまたは複数の交差穿孔穴およびスプライン管腔を含むカテーテルの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図面全体を通して、同じ参照数字は、同じ部品、コンポーネント、および構造を指すものと理解されるであろう。
【0034】
以下で述べる本デバイスの実施形態は、インスリン用途と非インスリン用途の両方について製造の簡単さおよび使用の改善をさらに提供する、現在のまた将来の輸液セットの、いくつかの進歩し、改良された、全く新しいコンポーネント、要素、およびパッケージングを示す。例示的な実施形態は、別々の説明で提示されるが、これらの実施形態の個々の特徴は、ユーザのニーズを満たすように任意の数の方法で組合されうる。
【0035】
当業者によって理解されるように、本明細書に開示されるインスリン関連デバイスの例、改良、および配置構成を実行する多数の方法が存在する。図面および以下の説明で示される実施形態に対して参照が行われるが、本明細書で開示される実施形態は、開示される発明によって包含される種々の代替の設計および実施形態を網羅することを意図されない。
【0036】
以下で述べる本デバイスの実施形態は、チューブ管理、部位管理、セット接着、セット挿入、セット設置、ならびに変更操作およびパッケージングの領域における多数のフィーチャおよび要素を示す。本発明の例示的な実施形態の集合体は、図1および図2の例によって示され、以下でより詳細に述べる要素を導入するのに役立つ。図1は、以下のフィーチャを含む例示的な輸液セット10を示す。図1に示すように、例示的な輸液セットは、リングシール式セット350などのセットと共に使用するためのスクイーズタイプ挿入器700などの挿入器を備えうる。チューブおよび円形リール450などの関連するチューブ管理デバイスは、インスリンポンプ(図示せず)またはインスリン供給部475などのインスリン供給部と連通するために設けられうる。設置補助リング526などの設置補助要素が設けられ、全体の配置構成は、いくつかの、パッド550などの部位準備要素およびパッド500などの部位隠蔽要素と共にシール式トレイ12内に設置されうる。トレイは、コンポーネントに適合性がある任意の適したプラスチック、ファイバ、または複合材料で構成され、区画、パッディング用または要素固定用デテントまたはモールディングを提供しうる。セットは、トレイ12内にパッケージングされ、クリアおよび/またはラベル付きカバー14でシールされることができ、図2に示すように、セットならびにインスリン475自体を位置決めし、接続し、挿入し、装着するのに必要とされる全てのコンポーネントを含む。いくつかの付加的なまたは代替のコンポーネントを含む例示的なコンポーネントはそれぞれ、ここでより詳細に個々に述べられる。
【0037】
本発明の例示的な実施形態は、ユーザによって所望される挿入デバイスを備えうる。例示的な挿入デバイス100は、図3a~3eに示される。図3a~3eの例示的な挿入デバイス100は、開口した患者接触端にセットを収容しうる挿入デバイスを設け、対向端に作動ボタンを設ける。作動されると、挿入デバイスは、セットを設置し、挿入デバイス内に挿入針を自動的に後退させる。
【0038】
図3aに示すように、挿入デバイスは、実質的に円柱のハウジング102を備えることができ、そのハウジング102からばね偏移式突出部またはプッシュボタン104が延在し、そのハウジング102内で使用のためにセット106が位置決めされうる。ハウジング102は、その下側部分にセット106が位置決めされうる第1の径を有し、対向端において、プッシュボタン104の径に実質的に等しい減少した第2の径に移行しうる。
【0039】
ハウジング102の本体内には、セット106を所定位置に発射し、その後、挿入針を後退させるのに役立ついくつかの要素が収容される。そうするために、ハウジング102は、異なる幅の第1、第2、および第3のチャンバ108、110、および112を備える。ハウジング102の最も上側の部分の第1のチャンバ108は、挿入器ロッド114の端部を摺動可能に受取るのに十分な幅を有する。第1のチャンバ108の上側端では、プッシュボタン104がそれを通して第1のチャンバ108に摺動可能に入る開口が設けられ、第1のチャンバの下側端は、以下でより詳細に述べるように、第2のチャンバ110を生成するために開口する。第1のチャンバは、さらに、第1のチャンバ108の内壁上に配設された少なくとも1つの傾斜デテント116を備え、傾斜デテント116は、挿入器ロッド114の上側端に、同様の偏向可能デテント118を捕捉し固定するのに役立つ。1つまたは複数の付加的な同様の偏向可能デテント120が、第1のチャンバ108内のプッシュボタン104の端部122上に配設される。プッシュボタン104の端部122は、操作中にプッシュボタン104を整列させ誘導するために、第1のチャンバ108の幅に実質的に等しい幅を有するように設けられる。ばね124は、プッシュボタン104と同心に配設され、ハウジング102の外側表面とプッシュボタン104の拡張したヘッドとの間に捕捉されて、プッシュボタン104を上方向に絶えず付勢する。
【0040】
先に述べたように、プッシュボタン104は、1つまたは複数の傾斜デテント120を有する端部122を備える。下方向に押されると、傾斜デテント120は、第1のチャンバ108のデテント116によって保持されている挿入器ロッド114の傾斜デテント118に接触する。接触は、デテント118を解除し、ハウジング102の第2のチャンバ110内に配設された発射用ばね126によって挿入器ロッド114が下方向に付勢されることを可能にする。
【0041】
第2のチャンバ110は、挿入器ロッド114を摺動可能に受取るのに十分である第1のチャンバ108の幅より広い幅、より具体的には、挿入器ロッド114の平坦部材128および132を摺動可能に収容するのに十分な幅を有する。発射用ばね126は、第2のチャンバ110内に捕捉されると、挿入器ロッド本体の外周の周りで挿入器ロッド114と同心に配設される。すなわち、発射用ばね126は、第2のチャンバ110の上側壁と挿入器ロッド114の平坦部材128の上側表面との間でハウジング102の第2のチャンバ110内に捕捉される。こうするときに、発射用ばね126は、挿入器ロッド114を下方向に絶えず付勢する。
【0042】
ハウジング102の下側部分では、第3のチャンバ112が設けられ、第2のチャンバ110の幅より広い幅を有し、それにより、第3のチャンバ112と第2のチャンバ110との間に肩部130を生成する。以下でより詳細に述べるように、肩部130は、挿入器ロッド114の下方向の移動を可能にし、挿入器ロッド114の外側表面上に1つまたは複数のデテントを捕捉して、挿入器ロッド114の後退を防止するが、針キャリアおよび挿入器針の完全な後退を可能にするように構成される。
【0043】
先に述べたように、挿入器ロッド114は、ハウジング102の第1、第2、および第3のチャンバ108、110、および112のそれぞれを通して摺動可能に移動(travel)するように構成される。挿入器ロッド114は、実質的に円柱であり、使用中に第1のチャンバ108によって方向付けられ誘導されるように、第1のチャンバ108の幅に実質的に等しい径を上側部分に含む。挿入器ロッド114の下側部分は、使用中に第2のチャンバによって方向付けられ誘導されるように、第2のチャンバ110の幅に実質的に等しい径を含む第1および第2の平坦部材128および132を備える。
【0044】
先に述べたように、挿入器ロッド114は、第1および第2の平坦部材128および132を備える。挿入器ロッド114は、さらに、挿入器針ガイド144、ならびに第1の平坦部材128と第2の平坦部材132との間に延在する少なくとも第3および第4の要素136および138を備える。ばね140は、針ガイド144と第4の要素138との間に捕捉され、第3の要素136内の開口を通過して、第3および第4の要素136および138を共に、挿入デバイスの中心軸から外方向で、かつ、第2および第3のチャンバ110および112の内壁に対して絶えず付勢する。第4の要素138は、第2および第3のチャンバ110および112の内壁に対して付勢される傾斜デテント142を備える。そうすると、挿入器ロッド114が下方向に付勢され、デテント142が肩部130を通過すると、ばね140が、第3のチャンバ112の内壁に対して要素138を付勢し、それにより、図3cおよび3dに示すように、デテント142が、肩部130によって捕捉され、挿入器ロッド114の後退を防止する。針キャリアおよび挿入器針は、以下でより詳細に述べるように後退することを許容される。
【0045】
第3の要素136は、挿入器ロッド114の内部開口内に摺動可能に配設された針キャリア148内の溝154を捕捉するように構成されている少なくとも1つの突出部146を備える。挿入器針が、針ガイド144を通りまた挿入器ロッド114の平坦部材132内の開口を通って延在するように、針キャリア148は、下側端で挿入器針134を固定する。針キャリア148は、さらに、突出部146によって捕捉されうる溝154を備える。針キャリア148の残りは、平坦部材128を通り、挿入器ロッド114の内部開口内に延在し、平坦端部150で終端する。針キャリア148の平坦端部150は、後退中に針キャリア148を整列させ誘導するために、挿入器ロッド114の内部開口の幅と実質的に同じ幅を有する。後退ばね152は、針キャリア148の平坦端部150と挿入器ロッド114の平坦部材128との間に捕捉される。そうすると、後退ばね152は、針キャリア148を上方向に絶えず付勢する。
【0046】
使用前の位置にある間、第2のチャンバ110の大部分は、デバイスの端部に対して開口したままである。そうすると、セット106は、挿入器ロッド114の第2の平坦部材132の対向する側において、延在する針134上に位置決めされうる。セット106は、チャンバの壁との接触によって、かつ/または、挿入器針134との接触によって第2のチャンバ110内に軽く保持されうる。他の所で述べたように、セット106は、挿入デバイス100によって対応されうる、任意の数または構成の接着性パッド(図示せず)および他の接続フィーチャを含みうる。
【0047】
図3a~3eに示すように、プッシュボタン104の圧縮は、図3aに示すように挿入器ロッド114の傾斜デテント118を解除し、発射用ばね126が、図3bに示すようにデバイスの第3のチャンバ112の下の皮膚の領域内に針134、セット106、および接着性パッドを押出すことを可能にし、同様に、ばね140を解除して、図3cに示すように、伸張位置に挿入器ロッド114をロックする。すなわち、解除されると、挿入器ロッド114は、トラップされたばね126によって付勢されると、下方向に自由に移動する。そうすると、その端部132および針134を含む挿入器ロッド114は、第3のチャンバ112を通して下方向に移動し、セット106をそれと共に下方向に付勢する。
挿入器ロッド114の移動限界に達したときまたは達する前に、セット106が位置決めされ、針キャリア148および針134の後退が起こり、デバイスは、図3dに示すように取外されることができ、それにより、図3eに示すように所望の挿入部位にセット106が残される。
【0048】
針キャリア148および針134を後退させるために、ユーザアクションは必要とされない。図3c~3dに示すように、肩部130は、挿入器ロッド114を下位置に保持するのに役立つ。挿入が完了し、部材136および138の外側移動によって挿入器ロッド114が下位置に捕捉されると、移動は、図3cおよび3dに示すように、同時に、針キャリア148および針134を解除し、針キャリア148および針134が、後退ばね152によって付勢されて上方向に後退することを可能にする。針キャリア148および針134は、挿入器ロッド114の上側端に配設された上側停止部156に接触するまで後退する。
【0049】
図3a~3eの挿入デバイス100は、プッシュボタン104の1回ボタン押下を使用して、発射用機構を解除し、セット106を挿入し、挿入後に針134を安全に後退させる。挿入デバイス100は、発射用機構が直立しかつロックされた位置にある状態で、発射用スプリング126が図示するように圧縮された状態でパッケージングされ格納される。挿入器ロッド114は、その上部に可撓性楔状タブまたはラッチ120を有し、可撓性楔状タブまたはラッチ120は、図3aに示すように、挿入器の本体102の内部上部において溝内にロックされるかまたはデテント116によって捕捉される。
【0050】
作動ボタン104を押すことは、図3bに示すようにユニットの上部で発射用タブをラッチ解除し、発射用ばね126がその自由長に向かって延在することを可能にし、図3cに示すように挿入器ロッド114の針キャリア組立体148を下方向に推進する。第3のチャンバ112において本体内部シャフトの幅広領域に達すると、針キャリア組立体148の2つのばね式ロック用ハーフまたは部材136および138は、図3dに示すように外側に移動し、発射用機構を下位置にロックし、図3eに示すように針キャリア組立体148の中心部が上方向に自由に移動できるようにし、挿入器ロッド114の残りを下位置に残す。
【0051】
このときまでに、針134は、皮膚に貫入し、カニューレおよびセット106を設置し、皮膚に接着させる。下方向に押出されロックされた挿入器ロッド114から外されて、針キャリア組立体148は、図3eに示すように後退ばね152によって自由に跳ね返り、上方向に推進される。上方向に完全に後退した後、針134は、挿入デバイスハウジング102の内部に永久的にかつアクセスできないように格納され、デバイスは不活性である。
【0052】
この挿入器の実施形態また以下で述べる他の挿入器の実施形態では、挿入器本体および要素は、プラスチックまたは金属などの任意の適しかつ適合性がある材料で構成されうる。スプリングは、プラスチックまたは金属で作られたコイルスプリングとして設けられうるが、本発明の実施形態は、それに限定されず、リーフスプリングまたは単なる材料の弾力性などの他のスプリングまたは偏移手段が使用されうる。挿入針は、セット挿入に適した長さ、厚さ、およびベベル寸法を有する、金属またはプラスチックの任意の適したセット挿入針を備えうる。
【0053】
本明細書で述べる本発明の例示的な実施形態の1つまたは複数は、ユーザによって所望されるある方法でデバイスの接着の程度を管理する付加的なフィーチャまたは要素をさらに備えうる。例として示すように、接着管理要素は図4a~4cに示される。図4a~4cに示すように、セット314およびカテーテル316は、接着剤302および306の同心リングによって取り囲まれて示される。本発明の例示的な実施形態では、1つのリングが、より高い程度の接着強度を有する接着剤を提供し、別のリングが、より低い程度の接着強度を有する接着剤を提供することができ、それにより、ユーザが、ユーザの活動プランに対してセットの接着の程度を調節することを可能にする。異なった接着剤の2つの同心リングだけが図4a~4cで示されるが、本発明のなお他の実施形態では、より多くのリングが設けられうる、または、リングは、代替の非円形状(すなわち卵形状など)で設けられてもよい。さらに、図4a~4cに示す例示的な実施形態では、内側リング306は、より高い程度の接着強度を有する接着剤を備え、外側リング302は、より低い程度の接着強度を有する接着剤を備えるが、本発明の実施形態はそれに限定されない。本発明のなお他の実施形態では、順序は逆にされうる、または、付加的な接着剤のリングが設けられうる。
【0054】
当業者によって留意されるように、セットは、通常、デバイスの適切な位置決めを維持するために、ある程度の接着を必要とする。したがって、本発明の例示的な実施形態は、セットがそこで装着されることになる予想される環境にセットを適応させるために、ユーザ選択可能接着機構を有する接着性パッドまたはパッチを下側に備えるセットを提供する。図4aに示すように、接着性パッドまたはパッチは、ユーザ選好に応じて可変に暴露され利用されうる2つ以上の選択可能強度で設けられうる。他のカバーから区分化された取外し可能カバー304を有する基本接着剤の領域302は、毎日のニーズのために使用されることができ、一方、特別強力な接着剤の領域306は、図4bに示すように同様の区分化カバー308によって覆われたままになる。運動競技活動が、図4cに示すようにセット接着に応力を与えると予想される場合、特別強力な接着剤の領域306は、カバー308の取外しによって暴露されうる。使用をさらに簡単にするために、各領域の各カバー304および308は、各接着性カバーの取外しを補助するために、タブ310および312をそれぞれ備えうる。カバー304および308はまた、下の接着剤強度を示すために、ラベル付けされうる、色分けされうる、またはテクスチャー化されうる。
【0055】
本明細書で述べる本発明の例示的な実施形態の1つまたは複数は、ユーザによって所望される単純であるが効果的な接続システムを提供するために、付加的なフィーチャおよび要素をさらに備えうる。例として示すように、こうした接続方法350は図5a~5dに示される。
【0056】
こうした例示的な実施形態では、セット352は、設置されると、インスリンポンプ(図示せず)につながるチュービング358に関して容易に接続し外されることができるべきであるポート354を有する。そうするために、セット352は、図5aに示すように、セット352の本体上の円周溝356内で、セット352の外側円形周縁上に「自己シール(self-sealing)」接続ポート354を備えうる。入って来るチューブ358は、端部に取付け具360を備えることができ、取付け具360は、図5bに示すように取付け具360から外側に延在する可撓性弾性リング362の補助を使用して、セット352上のポート354に確実に嵌合しシールするように設計される。
【0057】
セット352に対するチューブ358の接続は、図5cおよび5dに示すように、溝356によって誘導されると、セット352の遠い側の周りのリング362を、設置を可能にする第1の径まで伸張させ、次に、図示するようなポート354内に接続取付け具360を設置し、弾性リング362を確実に保持する第2の径まで弾性リング362が収縮することを可能にすることによって達成されうる。チューブ、セット、およびコネクタは、本明細書で述べるように任意の適した材料で構成され、リング362は、所望の形状に容易に成形され、かつ、少なくともデバイスの予想される保管寿命の間、弾性を維持しうる任意の適合性がある弾性材料で構成されうる。同様に、以下でより詳細に述べる図29a~29cに示す本発明の例示的な実施形態は、輸液セットを備え、輸液セットは、任意の数の回転位置で材料の弾性がチューブセットコネクタのチューブリングをハブに固着させることを可能にする程度まで軟質であるかまたは柔軟であるように、軟質材料、柔軟および/または弾性材料、または同様の材料で構成され、また、ハブに貫入するチューブセットコネクタ針をさらに含み、材料の弾性が、チューブセットコネクタ針の挿入部位をシールするように機能する。
【0058】
本明細書で述べる本発明の例示的な実施形態の1つまたは複数は、ユーザによって所望されるある方法で部位検査を可能にする付加的なフィーチャまたは要素をさらに備えうる。例として示すように、部位検査実施形態400は図6a~6dに示される。図6a~6bに示すように、セット404およびそのハウジングは、その部位が良好な状態にあることを保証するために、挿入地点を直近で囲む皮膚の領域を検査する手段を含みうる。本発明の例示的な実施形態では、セット404は、挿入部位の近くのある地点においてセット404の上部表面から底部表面まで延在する要素402を含みうる。図6a~6bに示すように、要素402は、部位を完全に取り囲むが、本発明の実施形態はそれに限定されない。本発明のなお他の実施形態では、要素402は、より狭い部分を覆って設けられうるが、デバイスの上から部位を観察するのに十分である。
【0059】
要素402は、容易に製造され、セット404の残りの要素に結合され、皮膚表面を含む内容物または他の材料との適合性を提供し、セット404の上部表面と底部表面との間のある程度の可視性を提供しうる任意の適した材料で構成されうる。図6bに示すように、要素402の側面は、セット404の本体によって所定場所に保持されるフィーチャを持つように構成され、輪郭付けされ、またはその他の方法でフィーチャを備えることができ、上部表面は、ある程度の拡大を付加するように輪郭付けされうる。たとえば、セット404のハウジングまたは要素402の上部表面は、さらに一層の部位検査能力を可能にする透明プラスチック拡大要素を含むかまたは備えうる。
【0060】
さらに、要素402は、隔壁(septum)414を固定し、カテーテル410内に設置針408を挿入するための上側表面開口412を備えうる。要素402は、さらに、チュービング406を通した注入物質の導入を容易にする開口416を提供しうる。なおさらに、セット404の下側表面が、セット404のベースに接着性パッド(図示せず)を備える場合、接着性パッドは、要素402を通した可視性を可能にする切り欠き部を含みうる。
【0061】
本明細書で述べる本発明の例示的な実施形態の1つまたは複数は、ユーザによって所望されるある方法でデバイスのチュービングを固定する、収容する、かつ/または隠蔽する付加的なフィーチャまたは要素をさらに備えうる。例として示すように、チューブ管理ルール450が図7a~7bに示される。インスリン供給部およびポンプ(図示せず)を輸液セット(図示せず)に接続するチュービング452は、リールハウジング456の一方の側面内にまたは一方の側面に配設されたばね式円形リール454上にパッケーシングされうる。
【0062】
図7bの断面図で示すように、チュービング452は、上側表面の近くの対向する側面でハウジング456に出入りし、ピン458を使用してばね機構の周りに巻き付きうる。
ばね式円形リールの構成は、当業者に知られているため、明確にするためのそのさらなる特徴は省略される。しかし、円形リールは、ハウジング456内でチューブ452がその間に固定されるピン458を備え、それにより、ハウジングからのチュービングの送出は、円形リールがより緊密に巻かれることをもたらし、ハウジング内へのチュービングの送出は、円形リールが巻き戻され緩むことをもたらす。したがって、円形リールおよびピンは、ハウジング内にチュービングを付勢する張力をチューブ452上に維持する。
【0063】
円形リールは、さらに、当業者に知られるキャッチ/ラッチ機構を備えることができ、それにより、チューブ452を最初に引張ると、ある長さのチューブが送出され、逆向きのばね付勢動作を防止するキャッチが設けられる。2回目にチューブ452を引張ると、キャッチが解除され、それにより、逆向きのばね付勢動作が解除されて、チューブ452をハウジング456内に戻すように付勢する。そうすると、リールデバイスは、緩んだチュービングが、精密に送出されることを可能にし、ばね抵抗が、過剰のチュービングを巻き上げ格納するように維持する。ロッキングスイッチまたはラッチが設けられることができ、一旦十分な長さのチュービングが配置されると、ユーザが意図しない後退または伸張を防止することを可能にする。デバイスは、さらに、チューブ回収を作動させるスイッチ460を備えうる。
【0064】
本明細書で述べる本発明の例示的な実施形態の1つまたは複数は、ユーザによって所望されるある方法でインスリン供給部を提供する付加的なフィーチャまたは要素をさらに備えうる。例として示すように、インスリン供給部475は図8に示される。図8は、チュービング接続手段480を含むインスリン容器476および関連するチュービング478の例示的な実施形態を示す。インスリン供給部476は、ある長さのチュービング478に予め接続されている小さなシール式またはシール可能容器内にパッケージングされうる。インスリン容器476は、ユーザが容易に実施しうるインストールプロセスによって、ポンプ機構(図示せず)と外部的に一体化されうる。インスリン容器476およびチュービング478は、セットおよびポンプに接続されると、適切な機能のためにプライミングする(prime)必要がないシステムを形成する。
【0065】
インスリン容器476は、内容物を示すためにクリアであるか、または、光から内容物を保護するためにクリアでないまたは不透明であるために、ガラスまたはプラスチックなどの任意の適した材料で構成されうる。容器476は、さらに、内容物送達中に使用するための、1つまたは複数の表面に沿う漸次用量測定マークを含みうる。関連チュービング478および接続手段480は、可撓性および内容物との適合性を提供するために、ゴムなどの任意の適した材料で構成されうる。接続手段480は、たとえば図22a~22cに関して以下でより詳細に述べる接続手段を含む、任意の数の方法で構成されうる。
【0066】
本明細書で述べる本発明の例示的な実施形態の1つまたは複数は、ユーザによって所望されるある方法でセット隠蔽を提供する付加的なフィーチャまたは要素をさらに備えうる。例として示すように、隠蔽要素500は図9a~9bに示される。図9aでは、大きな接着性バンデージと同様の接着性カバーリング502が設けられることができ、ユーザが、セット504を含む部位を目立たない包帯で覆うことを可能にする。本発明の例示的な実施形態では、カバーリング502は、接着性面および非接着性面を有しうる可撓性で肌色の接着性カバーリングを備える。接着性面は、ユーザ取外し可能カバー(図示せず)で覆われることができ、ユーザ取外し可能カバーは、取外されると、カバーリング502が部位上に固定されることを可能にし、それにより、図9bに示すようにセット504がカバーされ、大幅に隠蔽される。
【0067】
本明細書で述べる本発明の例示的な実施形態の1つまたは複数は、ユーザによって所望されるある方法でデバイスの設置を補助する、かつ/または、簡略化する付加的なフィーチャまたは要素をさらに備えうる。例として示すように、設置補助要素の集合体525は図10a~10cに示される。セットおよび対応する挿入デバイスは、不可避的に径が大きく、状況によっては正確に位置付けることが難しいため、本発明の実施形態を含む例示的なキットは、さらに、セットの設置を補助する設置リングを含みうる。例示的な設置リング526は、図10aに示され、その周縁上にキーなどの1つまたは複数の配向性フィーチャ530を有するリング状プラスチック部品、および、下面(図示せず)に自己接着性カバー付きパッドを備えうる。低プロファイルの輪郭を持つ円形プラスチックリングが示されるが、本発明の実施形態はそれに限定されない。リング526は、接着性パッドを備えうるため、図10bに示すように目標挿入部位を中心にした状態で皮膚表面にはじめに軽く接着されうる。これは、リング526の中心開口を通して挿入部位が今やよりよく可視化されうるため、注意深いセット設置を可能にし、挿入デバイス528またはツールは、設置リング526によって、最終位置に整列されうる、または、誘導されうる。
【0068】
挿入デバイス528は、設置リング526と共に使用するために設けられ、本明細書の他の所で述べたように構成されることができ、さらに設置リング526の配向フィーチャ530に整列しそれを受取るために対応するデテントまたはキー溝532を有する。挿入デバイス528は、図10cに示すように設置リング526の上に設置されると、セット534の精密な場所について自己整列し配向する。図示する例示的な実施形態では、配向フィーチャ530は、隆起した輪郭を持つデテントとして形成される。したがって、各配向フィーチャ530は、設置されると、挿入デバイス528を誘導し、センタリグし、整列させるのに役立つ。すなわち、こうした輪郭を持つ要素は、たとえば正方形要素によっては容易に実現されない、ある程度の自己整列を実現する。挿入後、挿入デバイス528を取外すと、セット534は、リング526の中心に留まったままになる。設置リング526は、その後、取外され、廃棄されうる。
【0069】
本明細書で述べる本発明の例示的な実施形態の1つまたは複数は、部位準備の使用のための付加的な要素をさらに備えうる。こうした例示的なフィーチャは、図11の要素550に示される。図11に示す例示的な実施形態では、セットパッケージングは、さらに、保存容器552内に収容される部位準備ワイプ554を含みうる。セットについてのパッケージングは、殺菌剤、局部麻酔剤、または他の有用な物質を浸漬しまたは含浸されている多用途使い捨てワイプ、ペーパ、または布パッドなどのワイプ554を含みうる。パッドまたはワイプ554は、麻酔効果を補助するために剥離能力を提供しうるテクスチャー、コーティング、または他の表面フィーチャ556を有するように構成されてもよい。
【0070】
本明細書で述べる本発明の例示的な実施形態の1つまたは複数は、ユーザによって所望されるように、トレイ上にいくつかのセットとしてのパッケージングを提供する単純であるが効果的な手段を提供する付加的なフィーチャまたは要素をさらに備えうる。例として示すように、「トレイ上のセット(sets on tray)」パッケージング配置構成575が図12a~12fに示される。図12a~12fに示すように、いくつかの例示的なセット576は、トレイ578上でパッケージングされうる。図12aの例示的なトレイは3つのセットの包含を示すが、任意の数または配置構成のセットが、ユーザによって所望されるように含まれうる。
【0071】
図12aに示すように、いくつかの使い捨てセットまたはセットコンポーネント576は、例示的なマルチユニットのフォイルまたはプラスチックシールトレイ578内にパッケージングされうる。図12aに示す本発明の例示的な実施形態では、トレイ578は、トレイ578内に格納されるセットまたはセットコンポーネントに適合性がある任意の適した材料で構成され、セットまたはセット要素576がその中に位置決めされうる、いくつかの窪んだ、所定輪郭の、またはその他の方法で構成された開口580を提供しうる。
開口580は、使用前にセットを確実に保持し保護し、フォイルまたは他の材料などのシール手段を用いたセットおよびトレイ表面の容易なカバーリングを可能にするように構成されることができ、シール手段は、その後、図12aに示すように所望のセットにアクセスし、残りのセットの保護を維持するようにユーザによって容易に取外されるかまたは穿孔され、また、図12c~12fに示すように挿入器デバイス582を使用した、こうしたアクセスおよび取外しを可能にする。
【0072】
図12c~12fの断面図に示すように、例示的な挿入デバイス582は、セット576がその中に捕捉されうる所定輪郭を持つ形状を有するように示される。そうするために、挿入デバイス582は、1つまたは複数の偏向可能端584を備えることができ、偏向可能端584は、傾斜ラッチ590であって、図12dに示すようにトレイカバーリング588に貫入し、セット576との接触によってわずかに外側に偏向し、次に、傾斜ラッチ590が完全に挿入されると、セット576の外周を捕捉する、傾斜ラッチ590を有しうる。そうすると、挿入デバイス582は、パッケージング材料の封切りおよびシール解除にユーザが取組む必要がないように、パッケージから新しいセット576を取出すために使用されうる。たとえば、こうしたトレイと共に使用するための例示的でかつ再使用可能な挿入デバイス582は、ラッチ590の係合フィーチャがセット576に向かって内側方向に配向された状態で、中空の底部または下側表面を備えることができ、それにより、ユーザは、挿入デバイス582をセットに整列させ、十分な深さまで挿入し、使用するためにセット576を取出すことを必要とされるだけである。セット576を操作することに関して、さらなるユーザアクションは全く必要とされない。
【0073】
図12cに示すように、セット576は、セットの任意の要素を収容するのに十分な隙間をセットの下に有した状態で、トレイの各開口内に整列される。セットの上側表面のかなりの部分が、露出されることができ、フォイルまたは他のカバーリング588が、トレイ内でセット576を固定し、汚染物質または他の損傷からトレイの内容物およびセット576をシールするために使用されうる。本発明のこの例示的な実施形態では、フォイル588は、各デバイスを囲む制限された空間をカバーするように示されるが、それに限定されない。本発明のなお他の実施形態では、フォイルまたはカバーリングは、所望に応じてトレイ表面上で多少広範囲にわたりうる。
【0074】
図12dに示すように、挿入デバイス582は、トレイ578上のセット576のブリスタータイプパッケージ上に自己整列することができ、押下されると、図12cおよび12dに示すようにフォイルまたはプラスチックシール588を切断しうる。挿入デバイス582は、さらに押下されると、挿入器本体の周縁によって、パッケージングトレイ578からセット576を脱係合させる。セット576の縁部を通過して押された後、挿入デバイス582上のロッキングタブまたはラッチ590は、セット576の外周に係合し固定し、図12fに示すようにトレイ578から挿入デバイス582とセット576の両方をユーザが取出すことを可能にする。挿入デバイスおよびセットは、その後、通常使用時に発射する準備ができている。トレイの残りのセットは、完全なままであり、後で使用する準備ができている。本発明の例示的な実施形態では、トレイからのセット576の取外しはまた、トレイ578と共に残される任意の針カバーおよび接着性裏当ての自動的な取外しをもたらす。
【0075】
本明細書で述べる本発明の例示的な実施形態の1つまたは複数は、ユーザによって所望されるように単純であるが効果的な多段タイプ挿入器を提供する付加的なフィーチャまたは要素をさらに備えうる。例として示すように、「多段タイプ(multistage-type)」挿入器デバイス600は図13a~13fに示される。こうした例示的な実施形態では、挿入デバイスは、高コスト部品を低コスト部品から分離し、低コスト部品が安全に廃棄されることを可能にしながら、高コスト部品を再使用可能機構内に維持するように構成されうる。
【0076】
図13aに示すように、多段タイプ挿入器デバイス600は、実質的に円柱の上側および下側要素602および604をそれぞれ備えうる。上側要素602は、その下側部分に、下側要素604にシームレスに嵌合する第1の径を有しうる。上側要素602の上側部分は、以下でより詳細に述べるようにヒンジ付きラッチ606の動作のための十分な空間を提供するためにフレア状になったまたは伸張した第2の径を有しうる。下側要素604はまた、その上側部分に、上側要素602にシームレスに嵌合する第1の径を、また、その下側部分に、セット642を収容するためにフレア状になったまたは伸張した第2の径を有しうる。
【0077】
上側要素602は、ピン608または他の手段の周りに回転可能で、かつ、傾斜突出部610を有する少なくとも1つのヒンジ付きラッチ606からなる少なくとも1つの発射用機構を備えうる。各突出部610は、以下でより詳細に述べるように、下側要素604に関する組立を容易にする傾斜した下側表面、および、挿入器ロッド614のある部分に抗する実質的に平坦な上側表面を含む。上側要素602は、さらに、発射用ばね624がその中に捕捉される第1のチャンバ612を備える。上側要素602およびその内容物は、セット、針、接着性パッド、および挿入機構の一部分を含みうる下側要素604の使い捨て機構上にインストールされうる再使用可能要素を備えうる。
【0078】
挿入器ロッド614は、上側要素602と下側要素604の両方を通って延在し、交差部材616、肩部618、および平坦端部620を備える。挿入器ロッド614は、さらに、挿入器ロッド614の中心開口内に固定され、端部620においてロッドから下方向に延在しうる挿入器針622を備える。交差部材616および下側端部620は共に、使用中に挿入器ロッド614のアライメントおよび移動を容易にするためにそれぞれがその中に位置決めされるチャンバの幅に実質的に等しい幅を有するように構成される。以下でより詳細に述べるように、交差部材616は、ラッチ606の突出部610によって上位置に保持されるように構成され、下側要素604の突出部633によって下位置でブロックされるように構成される。さらに、肩部618の下部は、後退ばね638が載る部分的に平坦な表面、および、発射用ばね624によって肩部が仕切り634の開口を容易に押し通されうるような部分的に傾斜した表面を有するように構成される。肩部618の上部は、仕切り634の開口によって捕捉され、かつ、解除されるまで、後退のための挿入器ロッド614の上方向移動を防止する実質的に平坦な表面を有するように構成される。
【0079】
上側部分602は、発射用ばね624がその中に捕捉される第1のチャンバ612を備える。発射用ばね624は、挿入器ロッド614の周りに同心に配設され、第1のチャンバ612の上側壁と挿入器ロッド614の交差部材616との間に捕捉される。そうすると、発射用ばね624は、挿入器ロッド614を絶えず下方向に付勢するように構成される。使用前に、挿入器ロッド614は、ヒンジ付きラッチ606の突出部610の1つまたは複数によって上位置に保持される。具体的には、ヒンジ付きラッチ606の内側表面は、ヒンジ付きラッチ606の内側表面からわずかな距離だけ延在し、挿入器ロッド614の交差部材616の移動をブロックする突出部610の1つまたは複数を備える。こうした位置で、図13bに示すように、発射用ばね624は圧縮され、ラッチ606は、針組立体の上側部分を捕捉する。使用前の位置にある間の、ラッチ606の突出部610による挿入器ロッド614の上側部分の捕捉および発射用ばね624によって加えられる力はまた、使用前に上側ハウジング602を底部ハウジング604に固定するのに役立つ。
ラッチ606が挿入器ロッド614から解除されると、図13c~13dに示すように、上側ハウジング602は、下側ハウジング604から自由になり、持上げられ除去されうる。
【0080】
上側ハウジング602は、さらに、発射用ばね624を所定位置で支持するのに役立ち、また、使用中に挿入器ロッド614を誘導するのに役立つ開口642を備えうる。開口642は、さらに、要素が全て存在し、適切に組立てられ、使用の準備ができていることを、ユーザが視覚的にまたは接触によって確認できるように、図13bに示すように、挿入器ロッド614の伸張部を暴露しうる。
【0081】
下側部分604は、第2、第3、および第4のチャンバ626、628、および630を備える。第2のチャンバ626は、解除されると発射用ばね624によって下方向に付勢される交差部材616によって誘導される挿入器ロッド614を摺動可能に受取るために、上側表面において実質的に開口している。第2のチャンバ626は、第2のチャンバ626の内側表面から内側に延在する少なくとも1つの突出部633を備える。そうすると、突出部633は、交差部材616と突出部633との間の接触によって挿入器ロッド614の下方向移動限界を提供する。先に述べたように、第2のチャンバおよび交差部材616の幅は、挿入器ロッド614が、それぞれによってセンタリングされ誘導されるように構成される。
【0082】
第2および第3のチャンバ626および628は、挿入器ロッド614がそれを通して延在する開口640を有する仕切り634によって分離される。仕切り634の開口640は、発射用ばね624によって下方向に付勢されるときに肩部618の傾斜した下側表面がより容易にそこを通過できる傾斜した上側開口表面を有するように構成される。仕切り634の開口640の下側表面は、以下でより詳細に述べるように、後退のために解除されるまで、肩部618の平坦な上側表面が仕切り634を逆に通過できないように実質的に平坦になるように構成される。さらに、仕切り634は、以下でより詳細に述べるように、後退のためにユーザーによって仕切り634が偏向されうるように、下側要素604の外側表面からある距離だけ延在する少なくとも1つのセグメント(すなわち伸張したユーザレバー)を備える。
【0083】
第3および第4のチャンバもまた、挿入器ロッド614がそれを通して延在する開口を同様に含む仕切り636によって分離される。第3のチャンバ628は、さらに後退ばね638を備える。後退ばねは、挿入器ロッド614と同心に位置決めされ、仕切り636と挿入器ロッド614の肩部618との間の第3のチャンバ628内に捕捉される。そうすると、後退ばね638は、挿入器ロッド614を絶えず上方向に付勢するように構成される。
【0084】
使用前に、図13bに示すように、上側部分602内の発射用ばね624は圧縮され、下側部分604内の後退ばね638は弛緩している。使用中、発射用ばね624の解除は、以下でより詳細に述べるように挿入器を動作させ、さらに、図13cに示すように後退ばね638を圧縮するのに役立つ。使用後、挿入器ロッド614は、図13dに示すように、肩部618と仕切り634との間の接触によって所定位置に保持される。挿入器ロッド614を後退させるために、ユーザは、その後、仕切り634の伸張部を押す。図13dおよび13eに示すように、仕切り634の制限開口640は、挿入器ロッド614を下位置で保持するのに役立つ。挿入が完了し、上側部分602が取外されると、ユーザは、仕切り634の伸張部を押すことができ、開口640は、拡大し、図13eに示すように、後退ばね638によって付勢されるときに肩部618が上方向に後退することを可能にする。
【0085】
使用前の位置にある間に、下側部分604の大部分は、デバイスの端部に対して開口したままである。そうすると、セット642は、挿入器ロッド614の端部620の対向面において伸張針622上に位置決めされうる。セット642は、部分604の壁との接触によって、かつ/または、挿入器針622との接触によって部分604内に軽く保持されうる。他の所で述べたように、セットは、2部品挿入器によって対応されうる任意の数または構成の接着性パッド(図示せず)および他の接続フィーチャを含みうる。
【0086】
図13a~13fに示すように、ラッチ606の圧縮は、挿入器ロッド614の針組立体上の突出ラッチを解除し、発射用ばね624が、部分604の下の皮膚の領域内に針622、セット642、および接着性パッドを押出すことを可能にし、また、同様に後退ばね638を圧縮する。すなわち、解除されると、挿入器ロッド614は、トラップされたばね624によって付勢されると、下方向に自由に移動する。そうすると、その端部620および針622を含む挿入器ロッド614は、部分604を通して下方向に移動し、セット642をそれと共に下方向に付勢する。挿入器ロッド614の移動限界に達すると、または、達する前に、セットは位置決めされ、デバイスは、図13fに示すように取外されることができ、それにより、セット642を所望の挿入部位に残す。
【0087】
そして、その端部620および針622を含む挿入器ロッド614を後退させるために、ユーザは、次に、仕切り634の伸張部を押す。図13dおよび13eに示すように、仕切り634の制限開口640は、挿入器ロッド614を下位置で保持するのに役立つ。
挿入が完了し、上側部分602が取外されると、ユーザは、仕切り634の伸張部を押すことができ、開口640は、拡大し、図13eに示すように、後退ばね638によって付勢されるときに肩部618が上方向に後退することを可能にする。挿入器ロッド614は、下側端部620と仕切り636との間の接触によって、下側部分604を完全に出ることを防止される。
【0088】
先に述べたように、本発明の例示的な実施形態は、図13aに示すように、高コスト部品を低コスト部品から分離し、低コスト部品が安全に廃棄されることを可能にしながら、高コスト部品を再使用可能機構内に維持するように構成されうる挿入デバイス600を示す。ヒンジ付きラッチ606および伸張した大きなばねからなる発射用機構は、セット642、針622、接着性パッド、および挿入機構の一部分を含む使い捨て機構上にインストールされる。図示するように、発射用ばね624は圧縮され、ラッチ606は、図13bに示すように針組立体または挿入器ロッド614の上側部分を捕捉する。デバイスは、今や設置され発射される準備ができている。
【0089】
ユーザが、デバイスの上側部品のラッチ606を圧迫すると、図13cに示すように、針組立体または挿入器ロッド614は自由に移動し、発射用ばね624によって下方向に押出され、皮膚に貫入し、セット642を挿入し接着させる。針組立体または挿入器ロッド614の下方向移動はまた、デバイスの下側部分上の2つの2次ラッチを外側に押出して、挿入器ロッド614を開口640内に捕捉し、戻りまたは後退ばね638を圧縮する。デバイス600の再使用可能部品602を取外した後に、デバイス604の下側部品は所定場所にあるままであり、針は、図13dに示すように依然として皮膚内に挿入されていることになる。針622を取外すために、ラッチまたは部材634が、図13eに示すように偏向されて、戻りまたは後退ばね638が、針622を取出し、また、組立体600の下側部品604を不活性でかつ使い捨てにすることを可能にする。挿入器ロッド614は、下側端部620と仕切り636との間の接触によって下側部分604を完全に出ることを防止される。
【0090】
本明細書で述べる本発明の例示的な実施形態の1つまたは複数は、ユーザによって所望されるように単純であるが効果的な「スクイーズタイプ(squeeze-type)」挿入器を提供する付加的なフィーチャまたは要素をさらに備えうる。例として示すように、「スクイーズタイプ」挿入器デバイス700は図14a~14dに示される。図14a~14dに示すように、本発明の例示的な実施形態は、皮膚の目標とする部分に対してデバイスを押し付け、次に、挿入器本体の一部分を圧迫することによって作動されうる。
【0091】
スクイーズタイプ挿入器デバイス700の例示的な構成は、少なくとも3つの部分702、704、および706を有する本体を備えうる。部分702および706は、両者間に配設された可撓性のユーザ偏向可能な部分704を有する硬質構造を備えうる。上側部分702は、丸みがありかつ閉じた端部を有する実質的に円柱の外側表面、および、ユーザ偏向可能な部分704の外側表面にシームレスに嵌合する対向端部を備えうる。下側部分706は、ユーザ偏向可能な部分704の外側表面にシームレスに嵌合するように構成された輪郭を有する、大きな径の実質的に円柱の外側表面を有しうる。したがって、ユーザ偏向可能な部分704は、上側および下側部分分702および706の外側表面とのシームレスな嵌合を提供する輪郭を有する実質的に円柱の外側表面を有しうる。部分702、704、および706は、単一要素として構成されることができ、各セクションは、以下でより詳細に述べるように、セグメントが組立体を維持することを可能にするが、ユーザ偏向可能な部分704の偏向を可能にする1つまたは複数の切断によって隣接セクションから分離される。さらに、挿入器ロッド712は、デバイス700内に摺動可能に捕捉され、挿入器ロッド交差部材714によって誘導されると各部分を通して延在する。挿入器ロッド712は、さらに、下側平坦端部722および挿入器針724を備え、挿入器針724は、挿入器ロッド708の中心開口内で固定され、端部722において挿入器ロッド712から下方向に延在しうる。交差部材714および下側端部722は共に、使用中に挿入器ロッド712のアライメントおよび移動を容易にするためにそれぞれがその中に位置決めされるチャンバの幅に実質的に等しい幅を有するように構成される。
【0092】
図14a~14cに示すように、上側部分702は、発射用ばね710がその中に捕捉される第1のチャンバ708を提供する。具体的には、発射用ばね710は、挿入器ロッド712と同心に位置決めされ、第1のチャンバ708の上側壁によって一端に捕捉され、挿入器ロッド交差部材714によって対向端に捕捉される。そうすると、発射用ばね710は、挿入器ロッド712を下方向に絶えず付勢するように構成される。
【0093】
使用前に、挿入器ロッド712は、1つまたは複数の突出部716によって所定位置に保持される。具体的には、ユーザ偏向可能な部分704の内側円周は、ユーザ偏向可能な部分704の内側円周からわずかな距離だけ延在し、挿入器ロッド712の交差部材714の下方向移動をブロックする突出部716の1つまたは複数を備える。突出部716は、部分704の最も上の地点に設けられる。その理由は、以下でより詳細に述べるように、この地点が、ユーザ偏向中に最も高い程度の偏向を受けるからである。したがって、こうした地点では、突出部716の偏向の程度は、図14bに示すように最大にされて、挿入器ロッド712の解除を簡略化する。
【0094】
ユーザ偏向可能な部分704は、挿入器ロッド712がそれを通して位置決めされ、移動制限要素720を含む第2のチャンバ718を提供する。ユーザ偏向可能な部分704のいずれの部品も、ユーザによって圧縮されうるが、本発明の例示的な実施形態は、ユーザ偏向可能な部分704の外側表面に1つまたは複数の指定部を設けて、各指定部を好ましい「スクイーズボタン」エリアとして識別しうる。ユーザ偏向可能な部分704が、図14bに示すようにユーザによって圧縮されると、突出部716が、挿入器ロッド712の交差部材714を解除し、図14cに示すように移動制限要素720によって交差部材714が、下方向へのさらなる移動を制限されるまで、発射用ばね710が、第2のチャンバ718を通して下方向に挿入器ロッド712を付勢する。先に述べたように、部分702、704、および706は、単一要素として構成されることができ、各セクションは、セグメントが組立体を維持することを可能にするが、ユーザ偏向可能な部分704の偏向を可能にする1つまたは複数の切断によって隣接セクションから分離される。したがって、部分704と708との間の係合は、挿入器ロッド712の解除に関して上述した部分702と704との間の偏向の方法と同様の方法で偏向されうる。
【0095】
使用前の位置にある間に、下側部分706の大部分は、デバイスの端部に対して開口したままである。そうすると、セット726は、挿入器ロッド712の端部722の対向する側において伸張針724上に位置決めされうる。セット726は、部分の壁との接触によって、かつ/または、挿入器針724との接触によって部分706内に軽く保持されうる。他の所で述べたように、セット726は、スクイーズタイプ挿入器によって対応されうる、任意の数または構成の接着性パッド(図示せず)および他の接続フィーチャを含みうる。
【0096】
図14a~14dに示すように、ユーザ偏向可能な部分704の圧縮は、挿入器ロッド712の針組立体上の突出ラッチ716を解除し、発射用ばね710が、部分706の下の皮膚の領域内に針724、セット726、および接着性パッドを押出すことを可能にする。すなわち、解除されると、挿入器ロッド712は、トラップされたばね710によって付勢されるため、下方向に自由に移動する。そうすると、その端部722および針724を含む挿入器ロッド712は、部分706を通して下方向に移動し、セット726をピッタリくっつけて下方向に付勢する。挿入器ロッド712の移動限界に達したときまたは達する前に、セット726が位置決めされ、デバイス700は、図14dに示すように取外されることができ、それにより、所望の挿入部位にセット726が残される。
【0097】
本発明のこうした例示的な実施形態は、図14aに示すようにプロセスを始動するために単に「スクイーズ」ボタンを使用することによって挿入デバイスを作動させるより好都合な手段を提供する。図14bに示すように、ユーザ偏向可能な部分704のデバイスの側面のボタンは、図14bおよび14cに示すように、内側に押されることができ、針組立体または挿入器ロッド712をラッチ解除し、発射用ばね710によってそれが下方向に推進されることを可能にする。ばね式針は、セット726および接着性パッドを皮膚に送達する。デバイス700は、その後、図14dに示すように取外されることができ、それにより、所望の挿入部位にセット726を残す。
【0098】
本明細書で述べる他の挿入器デバイスと対照的に、スクイーズタイプ挿入器700の材料は、1つまたは複数の部分のスクイーズアクションを可能にする、すなわち、1つまたは複数の部分の構成は、より薄く、それにより偏向可能な部品を有する。
【0099】
本明細書で述べる本発明の例示的な実施形態の1つまたは複数は、ユーザによって所望されるように単純であるが効果的な皮膚接触タイプ挿入器を提供する付加的なフィーチャまたは要素をさらに備えうる。例として示すように、「皮膚接触タイプ」挿入器デバイス800は図15a~15eに示される。図15a~15eに示すように、本発明の例示的な実施形態が示され、挿入デバイスは、皮膚の目標とする部分に対してデバイスを押し付けることによって作動されうる。
【0100】
挿入デバイス800の例示的な構成は、上側および下側の部分802および804をそれぞれ備えうる。上側部分802は、摺動可能に係合した下側部分804がその中に捕捉されうるドーム状要素からなりうる。具体的には、上側部分802は、最も上の地点に平坦化部を有する実質的に丸いドーム状要素を備えうる。上側部分802は、以下でより詳細に述べるように、さらに、本体円周の周りに、1つまたは複数の偏向可能なタブ806または切断部を備えうる。タブ806の内側表面は、傾斜面824および各傾斜面の最も上の地点に突出部818を備える。
【0101】
上側部分802内で、本発明の例示的な実施形態は、上側部分内に摺動可能に配設され、タブ806によって所定場所に保持される挿入器ロッド808を備える。図15b~15eに示すように、挿入器ロッド808は、平坦端部814を備え、平坦端部814の両側にノッチ816が設けられ、ノッチ816は、上側部分802内に延在するタブ806の突出部818に係合する。したがって、使用前に、突出部818は、挿入器ロッド808の平坦端部814のノッチ816を固定し、挿入器ロッド808の移動を防止する。挿入器ロッド808は、さらに、挿入器ロッド808の中心開口内で固定されることができ、平坦端部814においてロッドから下方向に延在しうる挿入器針828を備える。
【0102】
上側部分802は、さらに、発射用ばね810を備え、発射用ばね810は、挿入器ロッド808と同心に配設され、挿入器ロッド808の端部814と上側部分802の上側平坦化表面の1つまたは複数のフィーチャとの間に捕捉される。図示する例示的な実施形態では、上側部分802の上側平坦化表面は、発射用ばね810の端部を捕捉し保持するサイズに作られているカップ状開口812を有するモールディング820を備えうる。この位置で、発射用ばね810は、挿入器ロッド808を下方向に絶えず付勢するのに役立つ。しかし、先に述べたように、使用前に、挿入器ロッド808は、タブ806によって所定場所に保持される。
【0103】
したがって、デバイス800は、さらに、摺動可能に係合した下側部分804を備え、摺動可能に係合した下側部分804は、部分804の1つまたは複数の接触タブ822および上側部分802のタブ832によって上側部分802の端部で摺動可能に捕捉される。下側部分804は、使用前には所定場所に軽く保持されるが、皮膚表面に接触すると、上方向に容易に摺動して上側部分802内に入りうるように上側部分802の内径よりわずかに小さい径を有する。そうすると、下側部分804のタブ822は、上側部分802の内周に当たり、タブ806上に移動する。具体的には、下側部分804のタブ822は、タブ806の傾斜面824に当たって移動し、それにより、図15cに示すように、タブ806を外側に押しやり、挿入器ロッド808の平坦端部814のノッチ816から突出部818を解除する。こうして解除されると、挿入器ロッド808は、発射用ばね810によって付勢されると下方向に自由に移動する。
【0104】
使用前の位置にある間に、上側および下側部分802および804の大部分は、デバイス800の端部に対して開口したままである。そうすると、セット826は、挿入器ロッド808の平坦端部814の対向する側において伸張針828上に位置決めされうる。セット826は、上側または下側部分の壁との接触によって、かつ/または、挿入器針828との接触によって上側部分802内に軽く保持されうる。他の所で述べたように、セット826は、皮膚接触挿入器によって対応されうる、任意の数または構成の接着性パッド(図示せず)および他の接続フィーチャを含みうる。
【0105】
図15b~15dに示すように、上側部分802内への下側部分804の摺動移動は、挿入器ロッド808の針組立体上のピンラッチ818を解除し、発射用ばね810が、下側部分804の下の皮膚の領域内に針828、セット826、および接着性パッドを押出すことを可能にする。すなわち、解除されると、挿入器ロッド808は、トラップされた発射用ばね810によって付勢されると、下方向に自由に移動する。そうすると、その端部814および針828を含む挿入器ロッド810は、下側部分804を通して下方向に移動し、セット826をピッタリくっつけて下方向に付勢する。挿入器ロッド808の移動限界に達したときまたは達する前に、セット826が位置決めされ、デバイス800は、図15eに示すように取外されることができ、それにより、所望の挿入部位にセット826が残される。
【0106】
上述したように、デバイスの下側部分804は、可動の作動機構になる。この場合、セット826および針828を囲むデバイスの下側部分804の下側周縁の周りの円周またはリングは、皮膚表面(図示せず)に当たって設置される。デバイス800の全体が、その後、下方向にしっかりと押さえ付けられる。下側部分804の下側リングは、入れ子式にデバイスの上側部分802の主本体内に入り、内側/外側に移動するにつれて、タブ806によって設けられた周縁の周りで複数のラッチを偏向させ、発射用ばね810が、皮膚内に針828、セット826、および接着性パッドを押出すことを可能にする。デバイス800は、図15eに示すように取外されることができ、それにより、所望の挿入部位にセット826が残される。
【0107】
本明細書で述べる本発明の例示的な実施形態の1つまたは複数は、ユーザによって所望されるある方法で針ハンドルおよび/またはシュラウドを提供する付加的なフィーチャまたは要素をさらに備えうる。例として示すように、針ハンドルおよびシュラウド900は図16a~16cに示される。そうすると、針906およびセット(図示せず)と共に使用するためのプラスチックハンドル902および実質的に円形でかつヒンジ付きのシールド904を実装することによって、セット挿入のために手動で挿入される目下の針に対して強化が提供されうる。図示する円形シールド904が、図16aに示すように、セットおよびセット接着剤をしっかり押さえて所定場所に留めるのに役立ちながら、ハンドル902は、挿入のための針906に対する確実な把持を可能にする。設置後、針906が引出されると、シールド904のヒンジ付き部分は、図16bおよび図16cの断面図に示すようにヒンジ908のそれぞれにおいて下に折畳まれて、安全な針の廃棄を可能にしうる。
【0108】
本明細書で述べる本発明の例示的な実施形態の1つまたは複数は、ユーザによって所望されるように単純であるが効果的な皮膚ピンチタイプ挿入器を提供する付加的なフィーチャまたは要素をさらに備えうる。例として示すように、「皮膚ピンチタイプ」挿入器デバイス925は図17a~17dに示される。図17a~17dに示すように、例示的なセットは、皮膚ピンチタイプ挿入器925によってパッケージングされることができ、皮膚ピンチタイプ挿入器925を用いて、ユーザは、ユーザの皮膚の一部分を把持して、セットの挿入を改善しうる。例示的な挿入デバイス925は、こうするためのフィーチャを組込む以下でより詳細に述べる機構内に一体化されうる。
【0109】
挿入デバイス925の例示的な構成は、ピンまたは他の固定手段930の周りに回転する対向する側面または脚部928を有する大きな洗濯挟み状クランプ926を備えうる。
こうした例示的なクランプ926は、さらに、いくつかの残りのコンポーネントがその中でセンタリングされうるクランプ926内の空間を提供しうる。大きな洗濯挟み状クランプ926は、図17a~17bに示すように幅広で手動で作動される脚部928を含みうる。脚部928は、皮膚接触表面における脚部928間の幅が、対向端における脚部928間の幅より広くなるように、静止状態にある間、わずかな角度にあるように構成されうる。ユーザによって作動されると、ユーザは、より広い開口が皮膚表面に接触するように皮膚表面に対してデバイス925全体を設置する。ユーザは、その後、皮膚表面の近くの地点で脚部928を把持し、脚部928を実質的に平行な位置に「締付け(pinches)」、それにより、脚部928は、図17cに示すように皮膚表面から垂直に延在する。すなわち、デバイスは、皮膚表面上に設置され、目標エリアを囲むことができ、ピンチング脚部928は、内側に圧迫される。締付けられると、皮膚表面に接触している脚部928は、限定はしないが、部位において皮膚を伸張させること、部位において皮膚を平らにすること、および/または、部位において皮膚を持上げることを含む、セット設置のためのいくつかの異なる方法で皮膚表面を準備するのに役立つ。
【0110】
脚部928の圧迫はまた、デバイス925の中心セクション内のラッチ機構に結合される。すなわち、所望の程度の皮膚ピンチが達成されると、デバイスは、セットを解除し設置するプロセスを自動的に開始する。そうするために、デバイス925は、さらに、内部に第1および第のチャンバを備えうる。第1のチャンバ932は、第2のチャンバ934に固定され、第2のチャンバ934は、対向する角部で脚部928の内側表面に固定される。脚部928は、さらに、少なくとも1つの関節接続式ピン936を備え、ピン936は、デバイスが図17bに示すように静止状態にあるときに第1のチャンバ932内に挿入される。関節接続式ピン936は、動作中に脚部928の移動に対する干渉が存在しないように、その長さに沿って1つまたは複数の継手またはセグメントを含みうる。
【0111】
関節接続式ピン936は、脚部928の内側表面から第1のチャンバ932の側面内の開口を通って延在し、挿入器ロッド940の平坦端部938を固定する。図17bに示すように、そうすると、ピン936は、挿入器ロッド940を上位置でかつ後退位置で保持する。脚部928が締付けられるため、関節接続式ピン936は、平坦端部938から離れるように引張られ、それにより、挿入器ロッド940が、発射用ばね946によって付勢されると、前方に移動することが可能になる。
【0112】
図17b~17cに示すように、発射用ばね946は、第2のチャンバ934内に捕捉される。具体的には、第1および第2のチャンバは、両者の間の開口を介して連通し、その開口を通して挿入器ロッド940が延在する。挿入器ロッド940の平坦端部938は、第1のチャンバ内に捕捉され、第1のチャンバ内で関節接続式ピン936によって上位置でかつ後退位置で保持されうる。挿入器ロッドの残りは、第2のチャンバ934内に延在し、対向する平坦端部944で終端し、さらに挿入器針942を備える。挿入器針942は、挿入器ロッド940の中心開口内で固定され、ロッドから平坦端部944において第2のチャンバ934内に延在しうる。平坦端部938および944は共に、使用中に挿入器ロッド940のアライメントおよび移動を容易にするために各端部が位置決めされるチャンバの幅に実質的に等しい幅を有するように構成される。
【0113】
発射用ばね946は、挿入器ロッド940の周りで同心に設置され、端部944と第2のチャンバ934の上側壁との間で挿入器ロッド940によって第2のチャンバ934内に捕捉され、使用前に圧縮状態にあるように構成され、関節接続式ピン936が解除されると、さらに、挿入器ロッド940を、挿入部位に向かって下方向に付勢するように構成される。図17bに示すように、使用前の位置にある間、平坦端部944の対向する側の第2のチャンバ934の大部分は、デバイスの端部に対して開口したままである。そうすると、セット948は、挿入器ロッド940の平坦端部944の対向する側において第2のチャンバ934内で伸張針942上に位置決めされうる。セット948は、チャンバの壁との接触によって、かつ/または、挿入器針942との接触によって第2のチャンバ934内に軽く保持されうる。他の所で述べたように、セット948は、皮膚ピンチ挿入器によって対応されうる、任意の数または構成の接着性パッド(図示せず)および他の接続フィーチャを含みうる。
【0114】
図17b~17cに示すように、脚部928の移動は、挿入器ロッド940の針組立体に対するピン936のラッチを解除し、発射用ばね946が、皮膚の締付けられた領域内に針942、セット948、および接着性パッドを押出すことを可能にする。すなわち、第1のチャンバ932から関節接続式ピン936が解除されると、挿入器ロッド940は、トラップされた発射用ばね946によって付勢されると、下方向に自由に移動する。そうすると、その平坦端部944および針942を含む挿入器ロッド940は、第2のチャンバ934を通して下方向に移動し、セット948をピッタリくっ付けて下方向に付勢する。挿入器ロッド940の移動限界に達すると、または、達する前に、セット948は位置決めされ、デバイス925は、図17dに示すように取外されることができ、それにより、セット948を所望の挿入部位に残す。
【0115】
本明細書で述べる本発明の例示的な実施形態の1つまたは複数は、ユーザによって所望されるように単純であるが効果的な折畳み式/後退可能挿入器を提供する付加的なフィーチャまたは要素をさらに備えうる。例として示すように、「折畳み式/後退可能」挿入器デバイス100は図18a~18eに示される。図18a~18eに示すように、例示的なセットは、ヒンジ付きの垂直の突出ハンドル1002によってパッケージングされることができ、ハンドル1002は、図18b~18cに示すように設置し挿入するユーザの能力を改善するが、図18aおよび18dに示すように邪魔にならないように折畳まれうる。そうするために、挿入器1004は、特にセット1008が皮膚表面に接着されると、ハンドルがいくつかの角度でセット1008から延在することを可能にする、ヒンジ、ピボットピンもしくはピボット点、または他の可撓性要素1006を有するように構成されうる。
【0116】
図18b~18dの断面図に示すように、折畳み式/後退可能挿入器1000は、挿入針1012および後退ばね1014を収容するために、その中にチャンバ1010が設けられるハンドル1002を備えうる。ハンドル1002は、さらに、ユーザアクセス可能ボタン1018がそれを通して延在しうる少なくとも1つの開口1016を備える。図18bに示すように、開口1016およびユーザアクセス可能ボタン1018は、後退ばね1014が圧縮され、図18bに示す状態に保持されるように針1012の端部の移動を制限する。こうした位置で、挿入器は、従来の方法で使用されうる。セットが所定場所になると、ユーザは、ボタン1018を押すことができ、それにより、針1012が解除され、後退ばね1014が、図18cに示すように、セットから、ハンドル1002のチャンバ1010内の、保護されかつカバーされた位置内に針1012を後退させうる。
【0117】
図18cにより明瞭に示すように、ハンドル1002、ヒンジ1006、およびチャンバ1010は、さらに、針1012がそれを通って伸張および後退されうる開口1020を備えうる。開口1020は、ハンドル1002が直立位置でかつ垂直位置にあるときに整列する。針1012がチャンバ1010内に後退すると、ハンドル1002は、ヒンジ1006の周りに回転して任意の数の位置に至るが、好ましくは、図18dに示すように下位置でかつ実質的に平行な位置まで回転する。一旦この位置になると、挿入器は、セットが部位にある状態のままにされるが、ハンドル1002の回転によって低プロファイルを維持する。さらに、針1012がハンドル1002のチャンバ1010内に完全に後退され、開口1020が今や閉鎖されているためさらなる逸脱を阻止されるため、挿入器の針1012によって危険が全く提示されない。
【0118】
先に述べたように、デバイス1000は、ボタン1018が、図18bに示すように挿入の伸張位置で針1012をロックするように、ハンドル1002に沿う任意の好都合な場所にユーザアクセス可能なボタン1018を含みうる。挿入後、ボタン1018は、作動またはトグルされて、図18cに示すように、内部後退ばね1014が、ハンドル1002のチャンバ1010内の安全な位置に針1012を垂直にかつ自動的に後退されうる。針1012がハンドル本体内に完全に後退した状態で、ハンドルは、図18dに示すようにヒンジ1006によって下に折畳まれうる。こうしたヒンジ1006は、さらに、図18eに示すようにハンドル1002の折畳み位置または直立位置を維持するのを補助し、また、折畳み位置では、鋭利なコンポーネントが完全にアクセス不能でかつデバイスが低プロファイルをとり維持することを保証するためのデテント付きヒンジを備えうる。そうするために、いくつかのデテント1022が、上位置または下位置でハンドル1002を軽く固定するために設けられうる。
【0119】
本明細書で述べる本発明の例示的な実施形態の1つまたは複数は、ユーザによって所望されるある方法でチューブ接続部とセットとの間での単純であるが効果的な接続方法を提供する付加的なフィーチャまたは要素をさらに備えうる。例として示すように、「スクイーズタイプ」接続デバイス1100が図19a~19cに示される。図19a~19cに示すように、接続方法は、デバイス内に1つまたは複数のヒンジ付きかつ回転可能プッシュボタンを有し、押されると、肩部、ノッチ、またはセットの他の要素を解除するスクイーズラッチ1100として設けられる。
【0120】
たとえば、図19aに示すように、セット1104の本体の内部に、図19aおよび19cに示すように配置されたピボット点1108を有する回転可能L状要素を備え、チューブ接続部1106をセット1104に固定するために使用されうる2つのプッシュボタンラッチ1102が設けられる。ラッチ1102は、ばね、材料の弾性、または他の手段(図示せず)を使用して図19aの固定位置内に付勢されうる。2つのラッチ1102の露出部分をデバイス1100の中心に向かって圧迫することによって、ラッチ1102の内部腕が、図19cに示すように、揺動してセット1104との接続をなくさせ、セット1104を解除する。一旦解除されると、チューブ接続部1106およびラッチ1102は、セット1104から持上げられうる。同様に、2つのラッチ1102の露出部分をデバイス1100の中心に向かって圧迫することは、チューブ接続部1106をセット1104上に戻すために使用されうる。さらに、こうしたラッチの実施形態は、組立の前、組立中、および組立後に、チューブ接続部1106がセット1104の周りに回転することを可能にする。
【0121】
本明細書で述べる本発明の例示的な実施形態の1つまたは複数は、ユーザによって所望されるある方法で接続ツールおよびこうした接続ツールと共に使用されるために構成されたセットを提供する付加的なフィーチャまたは要素をさらに備えうる。例として示すように、接続ツール1154、チュービング接続部1152、およびセット1158が図20a~20dに示される。すなわち、図20a~20dのデバイスは、ツール取外し可能接続部の例示的な実施形態を示す。ユーザアクセス可能接続機構は、かさばるかまたは意図せずに作動されうるため、図20aに示すように、解除機構を設けるが、解除機構をトリガーするために取外しツールの使用を必要とするという妥協が存在しうる。
【0122】
図20a~20cに示すように、セット1158の上部に存在するチュービング接続部1152は、低プロファイルを有することになり、チュービング接続部1152のハウジングは、図示する1つまたは複数のアクセス開口1162を備える。これらの開口1162は、意図しない取外しに抗するのに十分に小さいが、外部接続ツール1154上の特別なフィーチャの挿入を可能にし、外部接続ツール1154は、図20b~20dの断面図に示すように、チュービング接続部1152内部に位置決めされたヒンジ付きかつ回転可能ラッチ1156を作動して、セット1158を解除する。
【0123】
具体的には、低プロファイルのチューブ接続部1152は、チューブ接続部1152の内部に位置決めされたヒンジ付きかつ回転可能なラッチ1156を使用してセット1158に固定される。チューブ接続部1152は、ピン1170の周りに回転するように構成されている1つまたは複数の回転可能ブラケット1156を備える。回転可能ラッチはそれぞれ、セット1158上に設けられた同様の肩部1174を捕捉し確実に保持するように構成された肩部1172を備える。したがって、図20bに示すような組立てられた位置において、ブラケット1156はセット1158を固定する位置へと回転される。すなわち、接続ツール1154が、低プロファイルのチューブ接続部1152およびセット1158と組立てられないとき、ヒンジ付きかつ回転可能ラッチ1156は、図20bに示すように直立位置でかつ固定位置にある。ばね、材料の弾性、および/または皮膚表面との接触などの、任意の数の手段が、ラッチ1156をこうした直立位置で維持するために使用されうる。この位置にある間に、ラッチ1156は、セット1158の肩部1174の1つまたは複数を捕捉し固定するのに役立つ。
【0124】
接続ツール1154は、下側表面から延在する1つまたは複数の突出部またはピン1160を有する実質的に円柱の本体を備える。下側表面は、チューブ接続部1152の上側表面により密接に一致するように輪郭付けされうる。さらに、ピン1160および/または開口1162の数および配置構成は、特定の接続ツールが1つまたは複数のセットだけに関して使用されうるように、または、ユニバーサルツールが全てのセットに関して働くように設けられうるように、セットに基づいて提供されうる。ツール1154は、プラスチックまたは金属などの任意の軽量で強固な材料で作られ、ピン1160は、製造を簡略化するために同様の材料で構成されうる。
【0125】
接続ツール1154が、低プロファイルのチューブ接続部1152の上側表面に押し付けられると、ツール1154から延在するピン1160の1つまたは複数は、開口1162の1つまたは複数を通って接続部1152に入り、ラッチ1156に接触する。ノッチ1164が、チューブ1166用の隙間を可能にするためにツール1154内に設けられることができ、ツールは、さらに、輪郭1168および/または他の表面または把持フィーチャを備えうる。一旦係合すると、ツール1154のピン1160は、図20cに示すように、直立位置および固定位置から下方向にラッチ1156を押し、それにより、セット1158を解除する。接続部1152がセット1158から解除された後、セット1158およびチューブ接続部1152は、図20dに示すように、セット1158がない状態で持上げられうる。
【0126】
本明細書で述べる本発明の例示的な実施形態の1つまたは複数は、ユーザによって所望されるある方法でデバイスのチュービングを管理する付加的なフィーチャまたは要素1200をさらに備えうる。例として示すように、チューブ管理要素1204および1206が図21a~21cに示される。図21a~21bに示すように、1つまたは複数のループ制御要素1204および1206が、ユーザによって所望されるようにチュービング1202の長さを管理するために設けられうる。具体的には、こうしたチュービング管理は、1つまたは複数のチュービングプルタイ1204および1206を備えうる。2つのタイ1204および1206は、一体のプルタブ1210および1212をそれぞれ有するように構成され、図示するようにチュービング1202のループ1208上にインストールされうる。チュービング1202のポンプ端部およびセット端部を引張ることは、ループ1208の緩みを解除させ、図21bのループを、図21aに示すように収縮させる。
そして、プルタブ1210および1212を外側に引張ることは、図21bに示すようにループ1208を伸張させ、チュービング内の緩みを減少させるために使用されうる。
【0127】
図21cに示すように、プルタイの1つまたは複数は、さらに、チュービングのループをユーザに付着させるクリップ1214を備えることができ、クリップ1214は、矢印Aの方向に押されて、ユーザのベルトまたは他の衣服からクリップおよびチュービングのループを解除しうる。
【0128】
さらに、本明細書で述べる本発明の例示的な実施形態の1つまたは複数は、ユーザによって所望されるある方法でデバイスのチュービング接続を管理する付加的なフィーチャまたは要素をさらに備えうる。例として示すように、チューブ1226と1240との間の「ブレークアウェイ(breakaway)」結合および/または接続管理が図22a~22cに示される。図22a~22cに示す例示的な実施形態の利点は、ユーザによるプッシュ接続アクションによって容易に組立てられ、また大きな程度の張力を生じることなく、チュービング干渉が起こると自動的に脱係合しうる、確実な漏れ無し接続の提供である。すなわち、図22a~22cに示す例示的な実施形態は、好ましくは、セットまたはポンプが、ユーザ無しで引張られないように、対向するチューブ端の最小の「引張り(pulling)」による取外しを可能にする。
【0129】
図22a~22cに示すそれぞれの例示的な実施形態は、好ましくはプッシュ接続部として動作する。チュービングピースは、選択されたフィーチャがその中で所望の程度の係合を提供する雄端部および雌端部を有しうる。図22aに示すように、チューブ1226の雄端部1228は、チューブ1240の雌端部1234とのインラインでシール可能なプレスばめの役をする径および表面特性を有するテーパ付き形状を有しうる。図22bでは、雄端部1230は、雌端部1236内に設けられる同様な窪んだデテントとのスナップフィットを提供する1つまたは複数の突出性デテント1242を含みうる。なお別の例示的な実施形態では、雄および雌端部1232および1238は、さらに、チューブ間で磁気誘引を提供するように配列された磁石1244(すなわち、北/南磁気配置)を含みうる。なお別の他の実施形態では、磁石の一方は、金属要素(図示せず)と置換されることができ、その金属要素は、残りの磁石との実質的に同様な誘引をもたらす。
【0130】
各実施形態では、チューブ間の結合および/または接続係合は、チュービングの偶然の障害が起こる場合に、容易な取外しおよび/または安全なブレークアウェイを可能にする。さらに、例示的な実施形態のいずれもが、さらに、「ポップ(pop)」音または他の警報などの取外しの可聴表示を提供するように構成されうる。図22a~22cはチューブ1226と1240との間の結合および/または接続係合を示すが、本発明のなお他の実施形態では、チューブとセット、チューブとリザーバ、およびチューブとポンプとの間の接続のためのフィーチャが使用されうる。
【0131】
なおさらに、本明細書で述べる本発明の例示的な実施形態の1つまたは複数は、ユーザによって所望されるある方法でデバイスのチュービングを管理する他の付加的なフィーチャまたは要素をさらに備えうる。例として示すように、チューブ管理要素1250が図23a~23bに示される。図23a~23bに示すように、弾性アコーディオン要素1254が、ユーザによって所望されるようにチュービング1252の長さを管理するために設けられる。チュービング1252の長さは、図示するように、弾性バインディング1254内で巻付けられたチュービング1252の前後のループ状部分1256によって制御されうる。操作中に弾性バインディングの適切な操作を維持するようにチュービングの、入るセグメントおよび出て行くセグメントを保持しかつ/または送るために、1つまたは複数の縫われたまたはその他の方法で生成されたシーム1258を有する弾性バインディング1254が設けられうる。この弾性チュービングアレイは、チュービングの理想的な管理を可能にするために必要に応じて伸張されまた収縮されうる。
【0132】
なおさらに、本明細書で述べる本発明の例示的な実施形態の1つまたは複数は、ユーザによって所望されるある方法でデバイスのチュービングを最小にする付加的なフィーチャまたは要素をさらに備えうる。長い長さのチュービングは、しばしば、いくつかの望ましくない問題をもたらしうる。したがって、そうすることが可能である場合、本発明の例示的な実施形態は、図24a~24cに示すように短いチューブ1278を使用して安全に実装されうるシステム1275を提供する。
【0133】
セット1276とポンプ1280との間に設けられる短いチューブ1278は、長さが最小であることができ、からまりまたは汚損の危険を呈する可能性がある緩みを全く含まない。短いチューブ1278はまた、短い長さのチュービングが部位に依然として付着されたままで、上述した取外し手段の任意の手段などを通して、ポンプ1280における取外しを可能にするのに十分に短くありうる。本発明の例示的な実施形態では、短いチューブ1278は、長さが2インチ(5.08cm)と12インチ(30.48cm)との間、好ましくは長さが3インチ(7.62cm)と9インチ(22.86cm)との間、より好ましくは長さが4インチ(10.16cm)と6インチ(15.24cm)との間でありうる。接続部1282は、迅速取外しタイプであり、矢印Aで示すようにポンプ1280の1つまたは複数のボタン1284を押すことによって解除されるように構成されうる。
【0134】
なおさらに、本明細書で述べる本発明の例示的な実施形態の1つまたは複数は、ユーザによって所望されるある方法でデバイスのチュービングを固定し、収容し、かつ/または隠蔽する付加的なフィーチャまたは要素1285をさらに備えうる。例として示すように、チューブ収容パウチ1288が図25aに示される。キットは、必要とされる長さ1286だけが使用のために自由になるように、過剰のチュービング1290がまとめられ詰め込まれることを可能にするパウチ1288を含みうる。パウチ1288は、布バッグの方法と実質的に同様な方法で構成され、ベルクロエンクロージャを有するが、それに限定されない。たとえば、別の例示的な実施形態が、図25bに示され、チュービング1286が容易に挿入され、邪魔にならないように格納されることを可能にする可撓性部品1292が設けられうる。可撓性部品1292は、ゴムなどの任意の適した材料で構成され、ユーザによって所望されるように、チュービングサイズとチュービング挿入の容易さの両方を促進にするためにいろいろなスロット1298寸法を有するいくつかのスロット付き開口1294および1296を備えうる。部品1292は、扱いやすい形状構成を維持しながらチューブ収容空間を最大にするために半球として設けられうる。パウチ1288または収容部品1292は、チューブと共に廃棄されうる。
【0135】
本明細書で述べる本発明の例示的な実施形態の1つまたは複数は、ユーザによって所望されるある方法でデバイスの外観を隠蔽する、装飾する、または変更する付加的なフィーチャまたは要素をさらに備えうる。例として示すように、図26aの組立てられたデバイス1300は、デバイスの外観を隠蔽する、装飾する、または変更するいくつかのこうした付加的なフィーチャまたは要素を示す。図示する例示的な実施形態では、付加的な要素は、デバイスを隠蔽するのではなく、むしろ所望の方法で外観を装飾するかまたは変更するために設けられる。具体的には。セット1302およびチューブ1304を隠蔽する手段を設ける代わりに、挿入されたセットは、カスタマイズ可能な付加的な部品1306および1308によって装飾されるかまたは飾られる。たとえば、図26bおよび26cの拡大図に示すように、セットは、イメージ要素1306を備えることができ、イメージ要素1306は、スナップフィット、または、他の摩擦タイプ、接着タイプ、もしくは他の付着によってセット1302に固定されうる、または、カバーピース1308によってセット1302に対してトラップされうる。こうして、セット1302は、クリアなスナップオンカバーピース1308によってトラップされた、保護された、かつ/またはさらにカスタマイズされたイメージ要素1306によって個人化されうる。
【0136】
本明細書で述べる本発明の例示的な実施形態の1つまたは複数は、挿入器の把持およびユーザ位置決めを簡略化する付加的なフィーチャまたは要素をさらに備えうる。こうした例示的なフィーチャは、図27a~27bの要素1325に示される。図27a~27bの例示的なフィーチャでは、挿入器1326は、デバイスの設置で使用するための1つまたは複数のフィンガーループを備えうる。図示する実施形態では、フィンガーループ1328は、図27bに示すように2つの指の設置を可能にする。セットは、図示するように2フィンガーループ1328を有するこうした挿入デバイス1326を使用して設置され、セット設置の安定性および精度を高めうる。2つの完全に取り囲まれたフィンガーループが示されるが、本発明の実施形態はそれに限定されない。本発明のなお他の実施形態では、完全ループと部分的ループ(すなわちスパー)の組合せが使用されうる。
【0137】
本明細書で述べる本発明の例示的な実施形態の1つまたは複数は、部位準備の使用のための付加的なフィーチャまたは要素をさらに備えうる。こうした例示的なフィーチャは、図28の要素1350に示される。図28に示す例示的な実施形態では、上述したような挿入器1352は、少量の部位準備内容物を収容するスプレイ機構1354を挿入器の最も上の地点に備えうる。スプレイ機構は、部位準備のための内容物を部位上に噴霧するためにユーザによって使用されうるフィンガーアクチュエータ1356を備えうる。内容物は、麻酔剤、殺菌剤、または両方の組合せを含みうるが、それに限定されず、挿入デバイス内に組み込まれた小さなリザーバ(図示せず)および出口からの噴霧によって塗布されうる。
【0138】
本明細書で述べる本発明の例示的な実施形態の1つまたは複数は、進歩した設計の輸液セットの提供および使用のための付加的なフィーチャまたは要素をさらに備えうる。こうした例示的な進歩した設計の輸液セットは、図29a~29cの要素1360を部分的に備えるように示される。図29aは、輸液セットのハブ1362の断面図であり、ハブ1362は、十分に大きなチューブセットコネクタ幾何形状を維持しながら、ハブ内へのチューブセットコネクタの貫通距離を極小化しうる環状流体リザーバおよび/または流体経路1364を提供する。
【0139】
輸液セットは、本明細書で述べる他の輸液セットの場合と同様に、インスリンまたは他の薬品の連続皮下注入のために設けられうる。輸液セットは、上述した接着剤によって、身体の皮膚表面1366に固着されるハブ1362を備え、またさらに、注入ポンプおよび/またはリザーバ(図示せず)およびハブ1362からの流体経路を生成し最小にするチューブセット1368を備える。図29aに示す例示的なハブ1362は、ハブ1362から皮膚表面1366を通して皮下組織内まで延在するポリウレタンカテーテル1370を備える。ハブは、熱可塑性エラストマー(TPE)、熱可塑性ウレタン(TPU)、シリコーン、または同様の材料などの、粘弾性特性を有しかつ可撓性がある材料で構成されうる。本明細書で述べる本発明の例示的な実施形態の多くの場合と同様に、ハブ1362は、衣服または戸枠もしくはキャビネットなどの固定物体に引っ掛かるなどの干渉を最小にするために低プロファイルを有するように構成される。ハブ1362は、さらに、部位可視化および検査を可能にする1つまたは複数のクリアまたは透明フィーチャを有するために本明細書で述べるように構成されうる。
【0140】
ハブ1362の中心部分は、カテーテル1370管腔に流体連通している環状空間1364を備えうる。環状空間1364は、以下でより詳細に述べるように、ハブ1362内のデッドスペース最小にするが、挿入針貫通とその後の貫通部位の閉鎖を可能にし、チューブセットの任意の数の回転位置からのチューブセット針貫通を提供するために、任意の数の方法で構成されうる。環状内部を有するこうしたハブ1362を設ける利点は、十分に大きなチューブセットコネクタ幾何形状を維持しながらハブ内へのチューブセットコネクタの貫通距離を最小にできることである。なお別の利点は、ハブ流体キャビティ内に残るインスリンまたは他の薬品の容量を最小にできることである。
【0141】
本発明の例示的な実施形態では、環状空間1364は、挿入針1372によって貫通される上側表面がカテーテル1370管腔に近くなるように浅いまたは狭い中心部分を備える。環状空間1364の周辺エリアは、ハブ1362の内側壁に沿って延在するより広い空間を備える。そうすると、チューブセットコネクタとの係合は、簡略化され、さらに、任意の回転位置でのチューブセット係合を可能にする。
【0142】
ハブ1362は、ハブ1362の上部表面を通り、環状空間1364を通り、カテーテル1370管腔を通って延在する挿入針1372を介して皮膚表面1366を通して皮下組織内に挿入されうる。皮膚内への挿入後、挿入針1372(および針ハブ)は引出されることができ、ハブ上部表面上で結果得られる穴は、置かれた後のハブ材料のエラストマー品質のために自己シールするように構成されうる。すなわち、環状流体空間1364は、以下でより詳細に述べるように、挿入針1372によって生成されるいずれの挿入開口も再シールし、チューブセットコネクタ針による貫通を可能にしうる。
【0143】
例示的なチューブセットコネクタ1368はまた、少なくとも部分的に同じまたは同様な構成材料を含む。チューブセットコネクタ1368は、粘弾性材料で構成され、ハブ1362との接続を生成し維持する材料特性を利用しうる。チューブセットコネクタ1368は、ハブ1362の中心の窪んだまたは溝付きの部分1375およびチューブ1378に一致する内径、形状、およびプロファイルを有する弾性のあるリング1374を備える。図29aに示すように、ハブ1362の中心部分1375は、弾性のあるリング1374を誘導し、受取り、固定する溝または輪郭を備えうる。そうするために、弾性のあるリング1374は、ユーザによって軽く伸張され、中心部分1375内に設置されることができ、それにより、解除されると、弾性のあるリング1374は、ハブ1362内にチューブセット1368を固定するサイズおよび形状に弛緩する。
【0144】
弾性のあるリング1374内側表面の1つの場所において、チューブセット針またはスパイク1376が設けられ、半径方向内側に突出する。したがって、弾性のあるリング1374が上述したようにハブ1362上に設置されると、チューブセット針1376は、ハブ1362の中心部分1375の壁を穿刺し、それにより、チューブセット1368からハブ1362の環状キャビティ1364までの流体経路を生成する。ハブ材料のエラストマー品質は、針穿刺部が、針除去によって自己シールすることを可能にする。そうすると、チューブセット1368は、弾性のあるリング1374コネクタを使用して、任意の回転アライメント位置でハブ1362に固着されうる。さらに、材料の弾性は、弾性のあるリング1374が1つの位置から取除かれ、所望に応じて他の所に再位置決めされることを可能にし、それぞれの未使用挿入部位がシールされる。
【0145】
本明細書で述べる本発明の例示的な実施形態の1つまたは複数は、進歩した設計のカテーテルの提供および使用のための付加的なフィーチャまたは要素をさらに備えうる。こうした例示的な進歩した設計のカテーテルは、図30の要素1380に示される。図30は、本発明の例示的な実施形態による1つまたは複数の交差穿孔穴およびスプライン管腔を含むカテーテルの断面図である。図示する例示的な実施形態では、カテーテル1380は、独占のバイアロン材料などの身体温度軟化ポリウレタンまたは同様な材料で構成され、スプライン管腔および交差穿孔穴を含む本体長さに沿う穴または開口を含む1つまたは複数のフィーチャを含みうる。たとえば、カテーテルは、もつれおよびもつれたカテーテルまたはその他が起こる場合の流れの閉塞を防止するためにスプライン管腔1383を備えうる。スプライン1382は、均等に離間し、カテーテルの軸に沿って延在するために、カテーテル1380の内側壁から隆起した部材として設けられる、かつ/または、カテーテル1380の内側壁内に窪んだ部材として設けられうる。たとえば、スプラインは、カテーテルの軸に平行に延びる直線軸を備えうる、かつ/または、カテーテルの軸の周りに螺旋曲線を形成する、右周りまたは左周りの螺旋軸を備えうる。4つの同一間隔のスプライン1382が図30に示されるが、本発明の実施形態はそれに限定されない。
【0146】
さらに、カテーテル1380は、図30に示すように交差穿孔穴1384などの1つまたは複数の穴または開口を備えうる。図示するように、穴は、カテーテルの本体に沿う地点の穴を通した穿孔、打抜き、またはその他の方法のモールディングからもたらされると整列しうる。任意の数の穴が、カテーテルの本体にわたって一様に、または、いろいろな濃度の配置で設けられ、カテーテルの内径の約1/4の開口を備えうるが、それぞれの穴はそれに限定されない。穴は、カテーテル先端にある組織に加えてまたはその代わりに、カテーテルに隣接する皮下組織内への、インスリンまたは他の薬品などの内容物の注入を容易にするために設けられうる。
【0147】
この時点までに、現在のまた将来のインスリン輸液セットのいくつかの進歩し、改良された、全く新しいコンポーネント、要素、およびパッケージングが述べられた。したがって、既存のシステムおよび方法に勝るいくつかの利点および改善は、セットおよびその周辺部品の一部または全てを1つのパッケージ内に設けるというフィーチャを含む。提案された挿入デバイスの多くは、針を挿入すると共に後退させ、その後、安全な廃棄のために針をカバーする。ポンプから部位への述べた流体接続は、可動部品を全く必要とせず、容易な取外しを可能にする。他のフィーチャは、ユーザが、部位内の拡大窓を介して挿入後の刺激用の挿入エリアを検査することを可能にし、チューブリール、または、ユーザが過剰なチューブ長さを好都合に管理し、必要に応じて長さを調整することを可能にする他の実施形態を使用することによって、チューブ管理が得られる。述べたインスリンリザーバおよびチューブは、再充填され、ユーザによるプライミングを必要とせず、隠蔽および装飾パッチは、ユーザが、目立たずにまたは目立つように部位をカバーし保護することを可能にする。延べた部位ターゲッティングリングは、ユーザが、挿入前に部位をより正確に位置特定することを可能にし、使い捨てワイプおよびスプレイは、殺菌剤および麻酔剤塗布ステップを1つのステップに結合する。
【0148】
本発明の少数の例示的な実施形態だけが先に詳細に述べられたが、本発明の新規な教示および利点から実質的に逸脱することなく、例示的な実施形態において多くの変更が考えられることを当業者は容易に理解するであろう。したがって、全てのこうした変更は、本発明の範囲内に含まれることが意図される。
図1
図2
図3a
図3b
図3c
図3d
図3e
図4a
図4b
図4c
図5a
図5b
図5c
図5d
図6a
図6b
図7a
図7b
図8
図9a
図9b
図10a
図10b
図10c
図11
図12a
図12b
図12c
図12d
図12e
図12f
図13a
図13b
図13c
図13d
図13e
図13f
図14a
図14b
図14c
図14d
図15a
図15b
図15c
図15d
図15e
図16a
図16b
図16c
図17a
図17b
図17c
図17d
図18a
図18b
図18c
図18d
図18e
図19a
図19b
図19c
図20a
図20b
図20c
図20d
図21a
図21b
図21c
図22a
図22b
図22c
図23a
図23b
図24a
図24b
図24c
図25a
図25b
図26a
図26b
図26c
図27a
図27b
図28
図29a
図29b
図29c
図30