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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-05
(45)【発行日】2022-01-20
(54)【発明の名称】角度可変骨プレート
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/80 20060101AFI20220113BHJP
   A61B 17/86 20060101ALI20220113BHJP
【FI】
A61B17/80
A61B17/86
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2019513041
(86)(22)【出願日】2017-08-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-09-19
(86)【国際出願番号】 US2017049050
(87)【国際公開番号】W WO2018048668
(87)【国際公開日】2018-03-15
【審査請求日】2020-07-06
(31)【優先権主張番号】62/385,107
(32)【優先日】2016-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/260,919
(32)【優先日】2016-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513069064
【氏名又は名称】デピュイ・シンセス・プロダクツ・インコーポレイテッド
【住所又は居所原語表記】325 Paramount Drive, Raynham MA 02767-0350 United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ロペス・エラズモ・エイ
(72)【発明者】
【氏名】スナイダー・クリスティーナ
【審査官】家辺 信太郎
(56)【参考文献】
【文献】特表2010-536427(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102005042766(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/80
A61B 17/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨プレートであって、
骨に面するように構成された内側表面、及び前記内側表面の反対側にある外側表面と、
前記外側表面から前記内側表面まで延在する内面であって、前記内面は固定孔を画定し、前記固定孔は、孔中心軸線に沿って前記外側表面から前記内側表面まで延在し、かつアンカー中心軸線に沿って骨アンカーのねじ付きヘッドに対して延出する前記骨アンカーのシャフトを受容するようにサイズ決めされている、内面と、を含み、
前記内面は、1)前記孔中心軸線を中心に互いに円周方向に離間し、かつ対応する複数の凹所によって互いに離間している複数のねじ付き縦列を含むテーパ状ねじ付き領域と、2)前記テーパ状ねじ付き領域と前記外側表面との間に延在する第2の領域であって、前記第2の領域は、前記孔中心軸線を含む平面及び前記孔中心軸線に対して垂直に向けられている平面の両方に沿って延在するにつれて凹状になる、第2の領域と、を画定し、
1)前記テーパ状ねじ付き領域は、前記骨アンカーが前記孔中心軸線に対して第1の向きで配置されている間に前記ねじ付きヘッドとねじ式に嵌合するように構成されており、2)前記テーパ状ねじ付き領域は、前記骨アンカーが前記アンカー中心軸線に対して、前記第1の向きと異なる第2の向きの角度で配置されているときに前記ねじ付きヘッドとねじ式に嵌合するように更に構成されており、3)前記第2の領域は、圧縮ねじのヘッドが前記第2の領域と当接するように前記固定孔に挿入されている前記圧縮ねじから圧縮力を受けるように構成されており
前記第2の領域が、前記外側表面から前記内側表面に向かって延在するにつれての曲率を有し、この曲率は、前記孔中心軸線を中心とした円周方向における前記第2の領域の曲率よりも大きい、骨プレート。
【請求項2】
前記第2の領域の第1の位置は、前記孔中心軸線を含むそれぞれの平面に沿って前記縦列のうちのそれぞれの縦列と整列し、前記第2の領域の第2の位置は、前記孔中心軸線を含むそれぞれの平面に沿って前記凹所のうちのそれぞれの凹所と一列に並んでいる、請求項1に記載の骨プレート。
【請求項3】
前記縦列における前記内面は、前記第2の領域における前記内面に対して、前記孔中心軸線に向かってオフセットされている、請求項1又は2に記載の骨プレート。
【請求項4】
前記第2の領域は、前記孔中心軸線に対して垂直に向けられている前記平面に沿って、前記孔中心軸線を中心に一定の曲率を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の骨プレート。
【請求項5】
前記第2の領域は、円周方向に連続的であり、かつ、前記孔中心軸線に対して垂直に向けられている前記平面に沿った、前記孔中心軸線を中心とした全回転に沿って途切れていない、請求項4に記載の骨プレート。
【請求項6】
前記第2の領域は、前記外側表面から前記内側表面に向かう方向に延在するにつれて湾曲している、請求項1~5のいずれか一項に記載の骨プレート。
【請求項7】
前記第2の領域は、ねじ付きねじヘッドと係合するように構成されたねじ山を有していない、請求項1~のいずれか一項に記載の骨プレート。
【請求項8】
前記内側表面は、前記テーパ状ねじ付き領域から前記第2の領域まで半径方向外向きに延在する段差部を更に画定する、請求項1~のいずれか一項に記載の骨プレート。
【請求項9】
前記段差部は、前記凹所から前記第2の領域まで半径方向外向きに更に延在する、請求項に記載の骨プレート。
【請求項10】
前記縦列のうちの少なくとも1つは、前記孔中心軸線を中心にした第1の円周方向長さを有する軸方向外縁部と、前記第1の円周方向長さの約45%~約90%である、前記孔中心軸線を中心にした第2の円周方向長さを有する軸方向内縁部とを画定する、請求項1~のいずれか一項に記載の骨プレート。
【請求項11】
前記内側表面は、軸方向内側方向に沿って前記外側表面から前記内側表面に向かって延在するにつれて半径方向外向きに広がるアンダーカットを画定する、請求項1~10のいずれか一項に記載の骨プレート。
【請求項12】
前記テーパ状ねじ付き領域における前記内側表面は、前記外側表面から前記内側表面に向かう方向に延在するにつれて半径方向内側方向にテーパ状である、請求項1~11のいずれか一項に記載の骨プレート。
【請求項13】
前記縦列は、螺旋ねじ山経路に沿って延在し、かつ前記凹所によって途切れている、少なくとも1つのねじ山を画定する、請求項1~12のいずれか一項に記載の骨プレート。
【請求項14】
前記凹所は、それぞれの凹面によって画定されており、前記第2の領域は、前記孔中心軸線に直角な方向に向けられている平面に沿った第1の曲率によって画定されており、前記凹面は、前記第1の曲率より大きい、前記平面に沿った第2の曲率によって画定されている、請求項1~13のいずれか一項に記載の骨プレート。
【請求項15】
前記凹所は、前記内側表面に隣接する第1の端部から、前記孔中心軸線に直角な方向に向けられている平面に沿って前記内側表面に隣接する第2の端部まで連続的に湾曲している凹面によって画定されている、請求項1~14のいずれか一項に記載の骨プレート。
【請求項16】
前記凹面はそれぞれ、前記第1の端部から前記第2の端部まで一定の曲率を画定する、請求項15に記載の骨プレート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して、骨固定インプラントに関し、より詳細には、骨プレートが骨ねじを係止可能に受容することができる許容角度方向の範囲内の角度方向で骨ねじを係止可能に受容するように構成された骨プレートに関する。
【背景技術】
【0002】
骨が外傷、疾患、仮骨延長術、又は顎矯正手術によって損傷を受けると、典型的には欠損が整復され、望ましい位置で確実に結合されるように通常は欠損を挟んで骨に骨固定プレートが適用される。骨プレートは、典型的にはチタンなどの硬質材料で製造され、かつ固定孔を含んでおり、この固定孔は、骨プレートを骨に固定するために固定孔を通して下にある骨に打ち込まれるように寸法決めされている。そのような用途で使用される一般的な骨ねじの一種は、一般に圧縮ねじと呼ばれる。圧縮ねじは、ねじ山のないヘッドとねじ付きシャフトとを有する。したがって、圧縮ねじは、ヘッドが下にある骨に向かって骨プレートに対して圧縮力を加えるまで、固定孔を介して下にある骨に打ち込まれることができる。そのような用途で使用される別の一般的な骨ねじは、一般に止めねじと呼ばれる。止めねじは、ねじ付きヘッドとねじ付きシャフトとを有する。したがって、止めねじは、ヘッドが固定孔内で骨プレートとねじ式に嵌合するまで、固定孔を介して下にある骨に打ち込まれることができる。このため、止めねじのヘッドは骨プレートに対して下にある骨に向かって圧縮力を加えない。
【0003】
従来より、止めねじは、ねじ付きねじヘッドをねじ付き固定孔内で骨プレートと確実に嵌合させるために、ねじ孔を通してねじ孔中心軸線に沿って挿入された。しかしながら、近年では、止めねじをある軌道範囲内の異なる軌道で受容するように構成されたねじ付き固定孔を有する骨プレートが開発されており、この場合の所定の軌道範囲とは、骨プレートがねじ付き孔内で止めねじヘッドとねじ式に嵌合する軌道である。一般に角度可変孔と呼ばれるそのような孔を有する骨プレートは、それらの意図された目的にとって満足のいくものであることが証明されているが、それでもなお、改善された角度可変孔が望まれる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態によると、骨プレートは、骨に面するように構成された内側表面、及び内側表面の反対側にある外側表面を含み得る。骨プレートは、外側表面から内側表面まで延在する内面であって、当該内面は固定孔を画定し、固定孔は、孔中心軸線に沿って外側表面から内側表面まで延在し、かつアンカー中心軸線に沿って骨アンカーのねじ付きヘッドに対して延出する骨アンカーのシャフトを受容するようにサイズ決めされている、内面、を更に含み得る。内面は、1)孔中心軸線を中心に円周方向に互いに円周方向に離間し、かつ対応する複数の凹所によって互いに離間している複数のねじ付き縦列を含むテーパ状ねじ付き領域と、2)テーパ状ねじ付き領域と外側表面との間に延在する第2の領域であって、当該第2の領域は、孔中心軸線を含む平面及び孔中心軸線に対して垂直に向けられている平面の両方に沿って延在するにつれて凹状になる、第2の領域と、を画定することができる。テーパ状ねじ付き領域は、骨アンカーが孔中心軸線に対して第1の向きで配置されている間にねじ付きヘッドとねじ式に嵌合するように構成され得る。テーパ状領域は、骨アンカーがアンカー中心軸線に対して、第1の向きと異なる第2の向きの角度で配置されているときにねじ付きヘッドとねじ式に嵌合するように更に構成され得る。第2の領域は、圧縮ねじのヘッドが第2の領域と当接するように固定孔に挿入されている圧縮ねじから圧縮力を受けるように構成され得る。
【図面の簡単な説明】
【0005】
上述の要約、並びに以下の発明を実施するための形態は、添付の図面と併せて読むことで、更に理解される。再建デバイス及びその関連する方法を例示するために、図面において例示的な実施形態が示され、図面全体において、類似の参照符号は、類似の参照符号に対応する。再建デバイス及び関連する方法は、開示される具体的な実施形態及び方法に限定されず、その目的のために、特許請求の範囲が参照される。
図1】骨プレートと、骨プレートを下にある骨に取り付ける複数の固定部材とを含む、一実施形態に従って構成された骨固定システムの斜視図である。
図2A】一実施形態に従って構成された、図1に示した骨プレートの斜視図である。
図2B】別の実施形態に従って構成された骨プレートの斜視図である。
図2C】更なる一実施形態に従って構成された骨プレートの斜視図である。
図3A】角度可変係止孔を示している、図1に示した骨プレートの一部の斜視図である。
図3B図3Aに示した骨プレートの一部の別の斜視図である。
図4図3Aに示した骨プレートの一部の上面図である。
図5図4に示した骨プレートの一部の、線5-5に沿った側断面図である。
図6図4に示した骨プレートの一部の、線6-6に沿った側断面図である。
図7】角度可変係止孔の内部で骨アンカーが骨プレートに第1の方向でねじ式に嵌合しているところを示す、図3Aに示した骨プレートの一部の側断面図である。
図8】角度可変係止孔の内部で骨アンカーが骨プレートに、第1の方向と異なる第2の方向でねじ式に嵌合しているところを示す、図7に示した骨プレートの一部の側断面図である。
図9A図4に示されているが、代替実施形態に従って示されている、骨プレートの一部の斜視図である。
図9B図9Aに示した骨プレートの一部の断面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
最初に図1を参照すると、骨固定システム20は、欠損28によって第1の骨セグメント24から分離した第2の骨セグメント26に対して第1の骨セグメント24を安定化させるために、骨22の上に埋め込まれるように構成されている。一例において、第1の骨セグメント24は骨の骨幹によって画定され得、第2の骨セグメント26は骨の骨幹端によって画定され得る。しかしながら、第1の骨セグメント24及び第2の骨セグメント26は、所望に応じて骨22の任意の領域によって画定され得ることを理解すべきである。更に、骨22は、人体又は動物の解剖学的構造において骨プレート固定に適した任意の骨であってよい。更になお、骨22は第1の骨セグメント24と第2の骨セグメント26とを有するものとして例示されているが、当然のことながら、骨22は、骨固定システム20を使用して固定するように構成された所望に応じた任意の数の欠損又は骨片を含むことができる。例えば、骨の骨幹は複数の骨片を含むことができる。
【0007】
骨固定システム20は、骨プレート30と、骨プレート30を下にある骨22、具体的には第1の骨セグメント22及び第2の骨セグメント24のそれぞれに固定するように構成された複数の骨アンカー32とを含むことができる。骨アンカー32は、ヘッド33と、アンカー中心軸線53に沿ってヘッド33に対して延出するシャフト35とを含む。シャフト35は、ヘッドから直接延びていてもよく、又はヘッド33とシャフト35との間に配設されるネックから延びていてもよい。シャフト35は螺刻されていてもよく、そうすることで、骨アンカー32は、そのシャフト35がアンカー中心軸線53に沿ってヘッド33に対して延出する骨ねじ37として構成され、アンカー中心軸線53はねじ中心軸線と呼ぶこともできる。ねじ付きシャフト35は、下にある骨22の中にねじ式に係合(purchase)するように構成され得る。例えば、骨ねじ37の1つ又は2つ以上、最大で全てが、それらのねじ付きシャフト35が皮質骨とねじ式に嵌合するように設計され、構成されている皮質ねじとして構成されてもよい。代替的に又は追加的に、骨ねじ37の1つ又は2つ以上は、それらのねじ付きシャフト35が海綿骨とねじ式に嵌合するように設計され、構成されている海綿ねじとして構成されてもよい。海綿骨ねじは、皮質骨ねじのねじ山よりも大きいピッチを有するねじ山を有することが理解される。更に、海綿骨ねじのねじ山が骨ねじのシャフトから延出する距離は、典型的には皮質骨ねじのねじ山よりも長い。
【0008】
骨プレート30は骨プレート本体31を画定する。骨プレート本体31、したがって骨プレート30は、下にある骨22に面するように構成された内側表面34、及び横断方向Tに沿って内側表面34の反対側にある外側表面36を画定する。骨プレート30は、骨プレート本体31を貫通して内側表面34から外側表面36まで延在する複数の固定孔38を更に画定する。具体的には、骨プレート本体31、したがって骨プレート30は、外側表面36から内側表面34まで延在する複数の内面39を含み、孔中心軸線45に沿って外側表面36から内側表面34まで延在するそれぞれの固定孔38を画定する(図7図8参照)。孔中心軸線45は、横断方向Tに沿った方向に向けられることができる。このため、孔中心軸線45は、内側表面34及び側表面36のそれぞれに直角な方向に向けられることができる。当然ながら、孔中心軸線45は、所望に応じて、内側表面34及び外側表面36に対して任意の好適な方向に沿って方向付けられてもよいことを理解すべきである。
【0009】
固定孔38は、骨ねじ37のうちのそれぞれの骨ねじのシャフト35を受容するように寸法決めされる。よって、固定孔38を貫通する骨ねじ37は、恒久的な骨ねじである、つまり、外科的処置の完了後も残留する。これは、例えば、外科的処置の完了前に除去される、キルシュナー鋼線などの一時的な固定部材を受容するように構成され得る一時的な固定孔と区別される。この点に関して、固定孔38を恒久的固定孔と呼ぶことができる。したがって、手述中に骨ねじ37のシャフト35を固定孔38のうちのそれぞれの固定孔を介して下にある骨22に挿入することができる。次に、ねじ付きシャフト35が下にある骨とねじ式に係合したときに、骨ねじ37を回転させてねじ付きシャフト35を下にある骨に打ち込むことができる。ねじ付きシャフト35は、ヘッド33が骨プレート30と係合するまで下にある骨に打ち込まれ得る。ヘッド33が内面39と接触した後にシャフト35が下にある骨(the underlying)に更に打ち込まれると、下にある骨22に向かって骨プレート30に対して圧縮力が加わるように、骨ねじ37の1つ又は2つ以上、最大で全ては、それらのヘッド33が骨プレート30と当接するように構成された圧縮ねじとして構成されてもよい。シャフト35は、所望の圧縮力が骨プレート30に付与されるまで、下にある骨に十分な距離だけ打ち込まれ得る。圧縮ねじのヘッド33は、多くの場合ねじ山を有していない。同様に、内面39の少なくとも一部、最大で全体は、ねじ山を有していなくてもよい。
【0010】
別の例において、骨ねじ37の1つ又は2つ以上、最大で全ては、骨プレート30を係止するように構成された止めねじとして構成され得る。具体的には、ヘッド33は、外面が螺刻されていてもよい。内面39も同様に螺刻されて、ねじ付きヘッド33とねじ式に嵌合するように構成されてもよい。したがって、上記に述べたように、手述中にシャフト35を固定孔38を介して挿入し、下にある骨に打ち込むことができる。具体的には、骨ねじ37が止めねじである場合、ねじ37を回転させることによって、ねじ付きヘッドは内面39とねじ式に嵌合する。その結果、ねじヘッド33は、下にある骨に対する圧縮力を骨プレート30に加えることなく、骨プレート30を下にある骨に締結する。骨プレート30は、ヘッド33に係止されたときに、下にある骨から離間していてもよい。あるいは、骨プレート30は、ヘッド33に係止されたときに、下にある骨と当接してもよい。内面39の少なくとも一部は、典型的には、軸方向内側方向に外側表面36から内側表面34に向かって延びるにつれてテーパ状になっている。このため、内面39は、ヘッド33が固定孔38を完全に通り抜けるのを防止するように構成されている。ヘッド33は、あたかもその全体が本明細書に記載されているかのようにその開示内容が参照によって本明細書に組み込まれる米国特許第8,574,268号に記載されている任意の実施形態に従って構成され得る。よって、ヘッド33は、アンカー中心軸線53を中心に円周方向に連続する少なくとも1つの雄ねじを画定することができることが理解される。しかしながら、ヘッド33は、本明細書に記載されるように内面39とねじ式に嵌合するように、任意の所望の方法で代替的に構築されてもよいことを理解すべきである。
【0011】
ここで図1及び図3A図3Bを参照すると、骨プレート30の固定孔38のうちの少なくとも1つは、骨ねじ37と、孔中心軸線45に対して異なる骨ねじ37の向きにおいてねじ式に嵌合するように構成された、角度可変係止孔44として構成されている。すなわち、固定孔38が角度可変係止孔44として構成されている場合、骨プレート本体31、したがって骨プレート30は、内面39から固定孔38内へと突出した少なくとも1つのねじ山46を含む。
【0012】
骨ねじ37は、孔中心軸線45に対するアンカー中心軸線53が、所定の向きの範囲内の複数の向きのうちの1つとなるように、固定孔38に挿入されるように構成されており、この場合の所定の向きの範囲とは、ねじ付きヘッド33が固定孔38内の少なくとも1つのねじ山46とねじ式に嵌合するように構成されている向きの範囲である。例えば、骨ねじ37は、アンカー中心軸線53が、アンカー中心軸線53と孔中心軸線45とによって画定される角度の範囲内の複数の角度のうちの1つとなるように、固定孔38に挿入されるように構成されており、この角度の範囲は、ねじ付きヘッド33が固定孔38内の少なくとも1つのねじ山46とねじ式に嵌合するように構成されている角度の範囲である。角度の範囲は、約0度~約15度であり得る。したがって、角度の範囲は、最大30度の円錐を画定し得る。したがって、少なくとも1つのねじ山46は、骨ねじ37が固定孔38に挿入されている間に、アンカー中心軸線53が孔中心軸線45に対する第1の角度で向けられるようにねじ付きねじヘッド33とねじ式に嵌合するように構成されており、少なくとも1つのねじ山46は、骨ねじ37が固定孔38に挿入されているときに、アンカー中心軸線53が孔中心軸線45に対する第1の角度と異なる第2の角度で向けられるようにねじ付きねじヘッド33とねじ式に嵌合するように更に構成されていると言うことができる。第1の角度及び第2の角度の少なくとも一方又は両方は、非ゼロ角度であってよい。あるいは、アンカー中心軸線53は、向きの範囲内の1つの向きにおいて、孔中心軸線45と一致してもよい。ねじ山46及びヘッド33のねじ山は、骨ねじ37を角度可変係止孔44に挿入する前に画定されている。すなわち、内面39は、骨ねじヘッド33内にねじ山を切るように設計又は構成されていない。同様に、骨ねじヘッド33は、内面39内にねじ山を切るように設計又は構成されていない。角度可変係止孔44については以下でより詳細に説明する。
【0013】
ここで図2A図2Cを参照すると、骨プレート30は、所望に応じた任意の好適な方法で構成され得る。一例において、骨プレート本体31、したがって骨プレート30は、第1のプレート部分40と第2のプレート部分42とを含むことができる。一例において、第1のプレート部分40は、第2の骨セグメント26を覆うように構成されたプレートヘッド部分41を画定することができ、第2のプレート部分42は、第1の骨セグメント24を覆うように構成されたプレートシャフト部分43と呼ぶことができる。プレートヘッド部分41及びプレートシャフト(shat)部分43のそれぞれは、少なくとも1つ、最大で複数の骨固定孔38を含むことができる。よって、プレートヘッド部分41の対応の固定孔38を貫通する骨アンカー32は、下にある骨の骨幹端領域内に打ち込まれることができ、プレートシャフト部分43の対応の固定孔38を貫通する骨アンカー32は、下にある骨の骨幹領域内に打ち込まれることができる。骨幹端領域は、例えば、橈骨の遠位領域によって画定され得る。骨プレート30の固定孔38の任意の1つ又は2つ以上、最大で全ては、圧縮孔、係止孔、又は角度可変係止孔44であってよい。
【0014】
一例において、第1のプレート部分40内の全ての固定孔38は、角度可変係止孔44である。更に、一例において、第2のプレート部分42内の固定孔38の全ては、皮質骨ねじを受容するように構成された圧縮孔である。更に、圧縮孔の少なくとも1つ又は2つ以上、最大で全ては、中に受容される骨ねじの位置自由度を可能にするために、骨プレートの長手方向中心線に沿って細長いスロットとして構成されてもよい。代替的に又は追加的に、圧縮孔の少なくとも1つ又は2つ以上、最大で全ては、内部に受容した骨ねじの位置を特定することができるように円形の断面を有することができる。しかしながら、上記に述べたように、骨プレート30は、人体又は動物の解剖学的構造において骨プレート固定に適した任意の好適な骨の任意の領域(複数可)に付着するように構成され得ることを理解すべきである。
【0015】
図2A図2Cを参照すると、骨プレート30が3つの非限定的な実施例に従って図示されている。図2A図2Cにおいて、骨プレート30は、長手方向Lに沿って延びる長さと、当該長さより短く、かつ長手方向Lに対して垂直である横方向Aに沿って延びる幅と、当該長さ及び当該幅の両方より小さく、かつ長手方向L及び横方向Aのそれぞれに対して垂直である横断方向Tに沿って延びる厚さとを画定する。骨プレート30は、プレートシャフト部分43からプレートヘッド部分41に向かう遠位方向、及びプレートヘッド部分41からプレートシャフト部分43に向かう近位方向を画定する。遠位方向及び近位方向は、長手方向Lに沿って方向付けられ得る。図2A図2Cに示される骨プレート30は、プレートシャフト部分43及びプレートヘッド部分41によって画定される外周48を有する。更に、図2A図2Cに示される骨プレート30のプレートヘッド部分41の少なくとも一部は、プレートシャフト部分43から離れて遠位方向に延びるにつれて外側に広がるように角度が付けられていてもよい。
【0016】
ここで図2Aを詳細に参照すると、外周48は略Y字形であってよい。すなわち、外周48は、プレートシャフト部分43から遠位方向に沿って延びるにつれて外側に離れるように広がっていてもよい。したがって、プレートヘッド部分41における骨プレート30の幅は、遠位方向に延びるにつれて増加する。幅は、一定の割合で増加してもよい。あるいは、幅は、増加していく割合で増加してもよい。あるいは更に、幅は、減少していく割合で増加してもよい。プレートヘッド部分41は、複数の固定孔38を画定することができる。プレートヘッド部分41の固定開口の1つ又は2つ以上、最大で全ては、角度可変係止孔44として構成されてもよい。
【0017】
ヘッド部分41の固定孔38は、第1の列50a、及び第1の列50aから近位方向にオフセットされた第2の列50bで配置され得る。第1の列50aは、第2の列50bより多くの数の固定孔38を含むことができる。例えば、第1の列50aは、第2の列50bの2倍の数の固定開口を含むことができる。一例において、第1の列50aは4つの固定孔38を含むことができ、第1の列50aの固定孔38のうちの第1及び第2の固定孔38a及び38bは、骨プレート30の長手方向中心線の第1の側に配設され、第1の列50aの固定孔38のうちの第3及び第4の固定孔38c及び38dは、骨プレート30の長手方向中心線の、第1の側の反対側である第2の側に配設される。第1の列50aの固定孔38のうちの第1の固定孔38aは、第1の列50aの固定孔38のうちの第2の固定孔38bに対して横方向外側に配設され得る。同様に、第1の列50aの固定孔38のうちの第3の固定孔38cは、第1の列50aの固定孔38のうちの第4の固定孔38dに対して横方向外側に配設され得る。更になお、第1の列50aの固定孔38のうちの第4の固定孔38dの孔中心軸線は、第1の列50aの固定孔38の他の全ての固定孔の孔中心軸線から遠位方向にオフセットされていてもよい。言うまでもなく、第1の列50aは、所望に応じた任意の数の固定孔38を所望の配列で含むことができることを理解すべきである。更に、第1及び第2の列50a及び50bは、線形列であってもよく、又は所望に応じて湾曲していてもよい。一例において、所定列の各固定孔38の各孔中心軸線は、非線形経路上に位置する。
【0018】
第2の列50bも同様に、所望に応じた任意の数の固定孔38を含むことができる。一例において、第2の列50bは、固定孔38のうちの第1の固定孔38eと第2の固定孔38fとをそれぞれ含むことができる。第2の列50bの固定孔38の孔中心軸線は、第1の列50aの固定孔38の孔中心軸線から近位方向に離間している。第2の列50bの固定孔38のうちの第1の固定孔38eは、横方向Aに対して、第1の列50aの固定孔38のうちの第1の固定孔38aと第2の固定孔38bとの間に配設され得る。同様に、第2の列50bの固定孔38のうちの第2の固定孔38fは、横方向Aに対して、第1の列50aの固定孔38のうちの第3の固定孔38cと第4の固定孔38dとの間に配設され得る。
【0019】
第1の列50aの固定孔38のうちの第1の固定孔38a及び第2の固定孔38b、並びに第2の列50bの固定孔38のうちの第1の固定孔38eは、月状骨窩及びS字切痕の一方に打ち込まれる骨ねじを受容するように構成され得る。第1の列50aの固定孔38のうちの第3の固定孔38cは、舟状窩に打ち込まれる骨ねじを受容するように構成され得る。第1の列50aの固定孔38のうちの第4の固定孔38d、及び第2の列50bの固定孔38のうちの第2の固定孔38fは、茎状突起の1つに打ち込まれる骨ねじを受容するように構成され得る。固定孔38a~38fの1つ又は2つ以上、最大で全ての孔中心軸線45は、骨プレート表面34及び36の一方又は両方に対して垂直であってもよく、又は骨プレート表面34及び36の一方又は両方に対して垂直でなくてもよいことが認識される。一例において、固定孔38d及び38fのそれぞれの孔中心軸線45は、骨プレート表面34及び36の一方又は両方に対して、他の固定孔38a~38c及び38eの孔中心軸線と、骨プレート表面34及び36の一方又は両方とによって画定される角度より小さい角度を画定してもよい。このため、骨固定孔38d及び38fは他の固定孔38a~38c及び38eに対する増加した角度を有すると言うことができる。角度の増加により、固定孔38d及び38fに挿入された骨ねじを茎状突起の長さと整列させて、茎状突起の長さに固定することが可能となり得る。
【0020】
ここで図2Bを詳細に参照すると、外周48は略T字形であってよい。すなわち、外周48は、プレートシャフト部分43から横方向Aに沿って外側に離れるように広がって、プレートヘッド部分41の最近位の外観を画定する対向する肩部を画定することができる。外周48は、肩部から遠位方向に延びるにつれて横方向Aに沿って外側に広がっていてよい。したがって、プレートヘッド部分41における骨プレート30の幅は、遠位方向に延びるにつれて増大する。幅は、一定の割合で増加してもよい。あるいは、幅は、増加していく割合で増加してもよい。あるいは更に、幅は、減少していく割合で増加してもよい。プレートヘッド部分41は、複数の固定孔38を画定することができる。プレートヘッド部分41内の固定開口の1つ又は2つ以上、最大で全ては、角度可変係止孔44として構成されてもよい。
【0021】
ヘッド部分41の固定孔38は、第1の列50a、及び第1の列50aから近位方向にオフセットされた第2の列50bで配置され得る。第1の列50aは、第2の列50bよりも多くの数の固定孔38を含むことができる。例えば、第1の列50aは、第2の列50bの2倍の数の固定開口を含むことができる。一例において、第1の列50aは4つの固定孔38を含むことができ、第1の列50aの固定孔38のうちの第1及び第2の固定孔38a及び38bは、骨プレート30の長手方向中心線の第1の側に配設され、第1の列50aの固定孔38のうちの第3及び第4の固定孔38c及び38dは、骨プレート30の長手方向中心線の、第1の側の反対側である第2の側に配設される。第1の列50aの固定孔38のうちの第1の固定孔38aは、第1の列50aの固定孔38のうちの第2の固定孔38bに対して横方向外側に配設され得る。同様に、第1の列50aの固定孔38のうちの第3の固定孔38cは、第1の列50aの固定孔38のうちの第4の固定孔38dに対して横方向外側に配設され得る。更になお、第1の列50aの固定孔38のうちの第4の固定孔38dの孔中心軸線は、第1の列50aの固定孔38の他の全ての固定孔の孔中心軸線から遠位方向にオフセットされていてもよい。言うまでもなく、第1の列50aは、所望に応じた任意の数の固定孔38を所望の配列で含むことができることを理解すべきである。更に、第1及び第2の列50a及び50bは、線形列であってもよく、又は所望に応じて湾曲していてもよい。一例において、所定列の各固定孔38の各孔中心軸線は、非線形経路上に位置する。
【0022】
第2の列50bも同様に、所望に応じた任意の数の固定孔38を含むことができる。一例において、第2の列50bは、固定孔38のうちの第1の固定孔38eと第2の固定孔38fとをそれぞれ含むことができる。第2の列50bの固定孔38の孔中心軸線は、第1の列50aの固定孔38の孔中心軸線から近位方向に離間している。第2の列50bの固定孔38のうちの第1の固定孔38eは、横方向Aに対して、第1の列50aの固定孔38のうちの第1の固定孔38aと第2の固定孔38bとの間に配設され得る。同様に、第2の列50bの固定孔38のうちの第2の固定孔38fは、横方向Aに対して、第1の列50aの固定孔38のうちの第3の固定孔38cと第4の固定孔38dとの間に配設され得る。
【0023】
第1の列50aの固定孔38のうちの第1の固定孔38a及び第2の固定孔38b、及び第2の列50bの固定孔38のうちの第1の固定孔38eは、月状骨窩及びS字切痕の一方に打ち込まれる骨ねじを受容するように構成され得る。第1の列50aの固定孔38のうちの第3の固定孔38cは、舟状窩に打ち込まれる骨ねじを受容するように構成され得る。第1の列50aの固定孔38のうちの第4の固定孔38d、及び第2の列50bの固定孔38のうちの第2の固定孔38fは、茎状突起の1つに打ち込まれる骨ねじを受容するように構成され得る。図2Aに関して上記に述べたように、固定孔38a~38fの1つ又は2つ以上、最大で全ての孔中心軸線45は、骨プレート表面34及び36の一方又は両方に対して垂直であってもよく、又は骨プレート表面34及び36の一方又は両方に対して垂直でなくてもよいことが認識される。一例において、固定孔38d及び38fのそれぞれの孔中心軸線45は、骨プレート表面34及び36の一方又は両方に対して、他の固定孔38a~38c及び38eの孔中心軸線と、骨プレート表面34及び36の一方又は両方とによって画定される角度より小さい角度を画定してもよい。このため、骨固定孔38d及び38fは他の固定孔38a~38c及び38eに対する増加した角度を有すると言うことができる。角度の増加により、固定孔38d及び38fに挿入された骨ねじを茎状突起の長さと整列させて、茎状突起の長さに固定させることが可能となり得る。
【0024】
ここで図2Cを詳細に参照すると、外周48は分岐していてもよい。すなわち、プレートヘッド部分41は、プレートシャフト部分43から離れて延びる遠位方向に延在し、かつ横方向Aに沿って相互に離間する、第1及び第2のアーム部41a及び41bを画定することができる。第1のアーム部41a及び第2のアーム部41bのそれぞれの第1の部分は、プレートシャフト部分43から離れて延びる方向に延在するにつれて、横方向Aに沿って互いから離れる方向に広がることができる。したがって、プレートヘッド部分41の第1の部分における横方向外周48は、遠位方向に延びるにつれて横方向Aに沿って外方に広がることができる。第1のアーム部41a及び第2のアーム部41bのそれぞれの第2の部分は、それぞれの第1の部分から離れて延びる方向に延在するにつれて、横方向Aに沿って互いに向かって広がることができる。したがって、プレートヘッド部分41の第2の部分における横方向外周48は、遠位方向に延びるにつれて横方向Aに沿って内方に広がることができる。アーム部41a及び41bは、プレート30の長手方向中心線の両側に配設され得る。
【0025】
第1のアーム部41a及び第2のアーム部41bのそれぞれは、複数の固定孔38などの少なくとも1つの固定孔38を含むことができる。プレートヘッド部分41の固定開口の1つ又は2つ以上、最大で全ては、角度可変係止孔44として構成されてもよい。アーム部41a及び41bのそれぞれの固定孔38は、それぞれの第1の列50a、及び第1の列50aから近位方向にオフセットされた第2の列50bで配置され得る。第1の列50aは、対応のアーム部41a及び41bの最遠位端において、外周48に対して略平行な方向に向けられ得る。例えば、第1の列50aは、第2の列50bの2倍の数の固定開口を含むことができる。一例において、第1の列50aは、第1及び第2のアーム部41a及び41bの固定孔38のうちの第1及び第2の固定孔38a及び38bをそれぞれ含むことができる。言うまでもなく、第1の列50aは、所望に応じた任意の数の固定孔38を所望の配列で含むことができることを理解すべきである。
【0026】
第1のアーム部41a及び第2のアーム部41bのそれぞれの第2の列50bも同様に、所望に応じた任意の数の固定孔38を含むことができる。一例において、第2の列50bは、固定孔38の各固定孔38cを含むことができる。第2の列50bの固定孔38の孔中心軸線は、第1の列50aの固定孔38の孔中心軸線から近位方向に離間している。第2の列50bの固定孔38の各固定孔38cは、横方向Aに対して第1の列50aの第1の固定孔38aと第2の固定孔38bとの間に配設され得る。
【0027】
第1の列50aの固定孔38のうちの第1の固定孔38a及び第2の固定孔38bは、月状骨窩及びS字切痕に打ち込まれる骨ねじを受容するように構成され得る。孔38cに挿入された骨ねじは、舟状窩に打ち込まれるように位置合わせされ得る。孔38dに挿入された骨ねじは、茎状突起骨片に打ち込まれるように位置合わせされてもよい。第2の列50bの固定孔38は、月状骨窩及びS字切痕に打ち込まれる骨ねじを受容するように構成され得る。骨ねじは、茎状突起骨片に達して該骨片を支持するために、第2の列の孔38fに打ち込まれ得る。
【0028】
次に、まず図3A図6を参照しながら角度可変係止孔44について説明する。具体的には、上記に述べたように、骨プレート30は、少なくとも1つ、最大で複数の角度可変係止孔44を含むことができる。ここでは係止孔44のうちの1つについて詳細に説明するが、この説明は骨プレート30の他の係止孔に当てはまる。骨プレート30は、内側表面34から外側表面36まで延在する内面39を含む。内面39は、同様に孔中心軸線45に沿って外側表面から内側表面まで骨プレート本体31を貫通する固定孔38を画定する。一例において、孔中心軸線45は、横断方向Tに沿って延びていてもよい。言うまでもなく、孔中心軸線45は、横断方向Tに対して角度オフセットされた方向を含む所望に応じた任意の方向に沿って方向付けられ得ることを理解すべきである。上記に述べたように、内側表面34と外側表面36とは、横断方向Tに沿って向かい合っている。したがって、いくつかの例では、骨プレート30のヘッド部分41によって画定される横断方向Tは、骨プレート30のシャフト部分43によって画定される横断方向Tに対して角度オフセットされている場合がある。いくつかの例では、横断方向Tは、骨プレート30の長さ全体に沿って一定であり得る。
【0029】
固定孔38は、骨アンカー32のシャフト35を受容するようにサイズ決めされる。具体的には、固定孔38は、孔中心軸線45を通過しかつ孔中心軸線45に対して垂直である直線方向に沿って、内面39のある位置から、内面39の半径方向に反対側の別の位置まで画定される断面寸法を有する。一例において、断面寸法は、内面39の直径を画定する。よって、内面39は、孔中心軸線45に直角な方向に向けられた平面に沿った断面内の円形路に沿って延在することができる。しかしながら、内面39は、所望に応じた任意の好適な幾何学的形状を画定することができることが認識される。シャフト35が角度可変係止孔44を通過して移動して、内側表面34から外に延びて下にある骨に入ることができるように、断面寸法は、骨アンカーシャフト35の少なくとも1つのねじ山の外径直径よりも大きい。
【0030】
角度可変係止孔44は、骨アンカー32のねじ付きヘッド33とねじ式に嵌合するように構成された少なくとも1つのねじ山46を含むことができる。具体的には、少なくとも1つのねじ山46は、内面39の少なくとも一部から固定孔38の中に延びることができる。一例において、ねじ山46は、内面39と一体であってもよい。少なくとも1つのねじ山46は、少なくとも1つの雌ねじ山46であるので、この少なくとも1つのねじ山46は、この少なくとも1つのねじ山46と内面39との間の境界面において外径を画定する。少なくとも1つのねじ山46は、外径から半径方向内側に離間した小径まで、内面から延出していてもよい。小径は、シャフト35が角度可変係止孔44を通過して移動して、内側表面34から外に延びて下にある骨に入ることができるように、骨アンカーシャフト35の少なくとも1つのねじ山の外径よりも大きい。半径方向内側方向とは、本明細書で使用するとき、孔中心軸線45に向かう方向と定義することができる。半径方向外側方向は、半径方向内側方向と反対の方向である。したがって、半径方向外側方向とは、本明細書で使用するとき、孔中心軸線45から離れる方向と定義することができる。孔中心軸線45に対して垂直な方向は、半径方向であると言える。
【0031】
一実施形態では、少なくとも1つのねじ山46は、内面39の軸長の一部に沿って延びる。あるいは、少なくとも1つのねじ山46は、内面39の軸長全体に沿って延びることができる。少なくとも1つのねじ山46は、基準面に対して傾斜を持ったねじ山経路を画定することができる。基準面は、孔中心軸線45に対して垂直であり得る。したがって、基準面は半径方向によって画定され得る。ねじ山経路は、ねじ山の頂を画定する少なくとも1つのねじ山46の小径によって画定され得る。一例において、少なくとも1つのねじ山46は、螺旋ねじ山であり得る。したがって、ねじ山経路は螺旋を画定することができる。更に、少なくとも1つのねじ山46は、一条ねじを画定することができる。あるいは、少なくとも1つのねじ山46は、複数のねじ山を含むことができる。例えば、少なくとも1つのねじ山46は、二条ねじ、又は代替として多条ねじとして構成され得る。
【0032】
内面39は、内側表面34まで延在し得る軸方向内側端部52を画定する。軸方向内側端部52は、内側表面34によって共有される縁部を画定することができる。あるいは、軸方向内側端部52は、内側表面34に向かって軸方向内側方向に延在するにつれて半径方向外向きに広がっていてもよい。一例において、軸方向内側端部52は、軸方向内側方向に延在するにつれて半径方向外向きに広がる。内面39の軸方向内側端部は、軸方向内側表面34まで半径方向外向きに広がるアンダーカット56によって画定され得る。例えば、アンダーカット56は、軸方向内側表面34まで直線的に広がっていてもよい。あるいは、アンダーカット56の少なくとも一部、又は最大で全ては、軸方向内側表面34まで延在するにつれて湾曲状になっていてもよい。アンダーカット56は、角度可変係止孔44の外周全体の周りに延在してもよい。更に、アンダーカット56の軸方向外側端部は、約0.75mm~約1.75mm(例えば約1mm~約1.5mmなど)、例えば約1.4mmの半径によって画定され得る。縁部は、以下でより詳細に説明されるように凹所60によって途切れ得る。
【0033】
少なくとも1つのねじ山46は、内側表面34のアンダーカット56から半径方向内側に延びることができる。あるいは、アンダーカット56はねじ山を含まなくてもよく、実質的に平滑であってもよい。以下の記述から分かるように、アンダーカット56により、アンダーカット56がない場合には内面39とシャフト35とが接触することにより防止されていたであろう、アンカー中心軸線53と孔中心軸線45との間の角度で、内面39がシャフト35と接触するのを防ぐことができる。このため、アンダーカット56は、固定孔38内の少なくとも1つのねじ山46とねじ付きヘッド33とがねじ式に嵌合するように構成されている角度である、アンカー中心軸線53と孔中心軸線45とによって画定される当該角度の範囲を広げることができる。
【0034】
内面39は、軸方向内側端部52の反対側にある軸方向外側端部54を画定する。軸方向外側端部54は、外側表面36まで延在し得る。軸方向外側端部54は、内側表面34によって共有される縁部を画定することができる。以下より詳細に説明されるように、軸方向外側端部54は、内面39の第2の領域49によって画定され得る。第2の領域はねじ山を有しなくてもよい。内面39の第2の領域49は、孔中心軸線45から半径方向外側方向の視点に対して凹状であり得る。固定孔38は、圧縮ねじのヘッドを受容するように構成されることができ、これにより、圧縮ねじが下にある骨に打ち込まれるときに、圧縮ねじのヘッドが第2の領域49に当接して、骨プレートを、例えば、下にある骨に向かって付勢する圧縮力を骨プレートに加えるようになっている。軸方向内側方向及び軸方向外側方向は、横断方向Tに沿って方向付けられ得、又は横断方向Tに対する角度を画定することができることを理解すべきである。例えば、内面39は、軸方向内側方向及び軸方向外側方向の両方を含む軸方向に沿ってテーパ状であり、延在することができる。
【0035】
少なくとも1つのねじ山46は、第1の位置46aから、軸方向外側方向に沿って第1の位置46aからオフセットされている第2の位置46bまで延在することができる。少なくとも1つのねじ山は、第1の位置46a及び第2の位置46bで終端する。第1の位置46aは、内面39の内側端部52に延在していてもよい。よって、第1の位置46aは、内側表面34に延在していてもよい。あるいは、第1の位置46aは、軸方向外側方向に沿って内側表面34からオフセットされていてもよい。第2の位置46aは、内面39の外側端部54に延在していてもよい。このため、第1の位置46aは、内面39の第2の領域49まで延在していてもよい。あるいは、第2の位置46bは、外側表面36に延在していてもよい。あるいは、第2の位置46bは、軸方向内側方向に沿って外側表面36からオフセットされていてもよい。
【0036】
引き続き図3A図6を参照すると、プレート本体31、したがって骨プレート30は、少なくとも1つのねじ山46を複数(例えば、少なくとも2つ)の縦列62に分割する複数(例えば、少なくとも2つ)の凹所60を画定することができる。具体的には、凹所60は、少なくとも1つのねじ山46を、以下でより詳細に説明されるねじ山セグメント64の複数の縦列62に分割する。縦列62のそれぞれは、それぞれの縦列の軸方向外側端部から、それぞれの縦列の軸方向内側端部まで延在することができる。縦列62の軸方向外側端部は、第2の領域49において終端してもよい。あるいは、図9A図9Bに示すように、縦列62の軸方向外側端部は、外側表面36において終端してもよい。縦列62の軸方向内側端部は、アンダーカット56において終端してもよい。あるいは、縦列62の軸方向内側端部は、軸方向内側表面34において終端してもよい。例えば、少なくとも1つのねじ山46は、アンダーカット56に沿って延びてもよく、凹所60は、縦列62の軸方向内側端部が軸方向内側表面34まで延びるように、アンダーカット56内まで延びてもよい。あるいは、少なくとも1つのねじ山46は、アンダーカット56に沿って延びずに終端してもよく、凹所60は、縦列62の軸方向内側端部が軸方向内側表面34まで延びるように、アンダーカット56内まで延びてもよい。あるいは更に、骨プレートは、縦列62の軸方向内側端部が軸方向内側表面34まで延びるように、アンダーカット56を有しなくてもよい。
【0037】
対向する複数対の縦列62が、孔中心軸線45を通して互いに半径方向反対側に配設され得る。凹所60のそれぞれの少なくとも一部、最大で全体は、ねじ付き領域47を通って孔中心軸線45から離れる半径方向外側方向に沿って少なくとも内面39に延在することができる。例えば、凹所のそれぞれの少なくとも一部、最大で全体は、孔中心軸線45から離れる半径方向外側方向に沿って、内面39に延在することができる。したがって、凹所60の少なくとも一部、最大で全体は、内面39が有する少なくとも1つのねじ山46を通って半径方向外向きに更に延在することができる。凹所60のそれぞれは、プレート本体31の対応の凹面61において半径方向に終端する。したがって、凹所60は、凹面61によって少なくとも部分的に又は完全に画定され得ると言うことができる。更に、各凹面61は、対応の凹所60の半径方向外周と言うことができる。凹所60は、骨プレート本体31を通って軸方向内側表面34から軸方向外側表面36まで延在することができる。縦列62のうちの隣接する縦列62の間の凹所60のそれぞれの凹面61は、所望に応じた任意の好適な表面積を画定することができる。例えば、凹所60のそれぞれの凹面61の、内側表面34から外側表面36までの表面積は、約3mm~約5mm(例えば約4mm~約4.5mmなど)、例えば約4.4mmであり得る。本明細書において寸法及び形状に関して用いられる「約(approximate)」及び「実質的に、略(substantially)」という用語により、製造公差に加えて四捨五入などの他の要因により、測定値及び距離に変動が生じ得ることが認識される。更に、寸法の範囲に関する「の間」という用語は、本明細書において、各寸法も含むものとして用いられている。
【0038】
一例において、プレート本体31は、円周方向に相互に離間した4つの凹所60を含むことができる。しかしながら、プレート本体31は、本明細書に記載される種類の角度可変係止孔44を画定するために、所望に応じて、2つ以上の任意の数の凹所60を含むことができることが理解される。更に、凹所60のそれぞれの凹面の円周方向距離は、孔中心軸線45に直角な方向に向けられた共通の平面に沿って互いに同一であり得る。この点に関して、凹所60のそれぞれは、互いに略同一の寸法及び形状になっていてもよい。更に、凹所60は、孔中心軸線45を中心に、円周方向に等距離で相互に離間していてもよい。あるいは、凹所60は、孔中心軸線45を中心に、可変距離で円周方向に相互に離間していてもよい。同様に、プレート本体31は、円周方向に相互に離間したねじ山セグメント64の4つの縦列62を含むことができる。しかしながら、プレート本体31は、本明細書に記載される種類の角度可変係止孔44を画定するために、所望に応じて、2つ以上の任意の数の縦列62を含むことができることが理解される。縦列62は、互いに略同一の寸法及び形状になっていてもよい。更に、縦列62は、孔中心軸線45を中心に、円周方向に等距離で相互に離間していてもよい。あるいは、縦列62は、孔中心軸線45を中心に、可変距離で円周方向に相互に離間していてもよい。
【0039】
凹所60は、凹面61が半径方向外側方向に沿って内面39に対して凹状になるように、十分な径方向深さを有することができる。すなわち、凹面61は、孔中心軸線45から少なくとも1つのねじ山46の外径までの半径方向距離より大きい、孔中心軸線45からの半径方向距離を画定することができる。更に、凹面61の全体は、孔中心軸線45に直角な方向に向けられた平面に沿って、縦列62のうちの1つの内面39に隣接する凹面61の第1の端部から、縦列62のうちの別の1つの内面39に隣接する凹面61の第2の端部までの曲率を画定することができる。曲率は、第1の端部から第2の端部まで一定の曲率であってもよい。一例において、凹面61は、孔中心軸線45に直角な方向に向けられた平面に沿った円形路に沿って延在する。
【0040】
凹所60は、軸方向内側表面34から外側表面36に向かって画定される軸方向外側方向に更に延在する。一例において、凹所60のそれぞれは、それぞれの軸方向の第1の又は内側末端部から、それぞれの反対側の軸方向の第2の又は外側末端部まで延在することができる。内側末端部は、軸方向内側表面34に配置され得る。代替的に又は追加的に、アンダーカット56の寸法によっては、内側末端部はアンダーカット56内に延びていてよい。あるいは更に、凹所60の内側末端部は、縦列62内側末端部と円周方向に整列させてもよい。アンダーカット56は、縦列62を円周方向に越えて延在しないように、縦列62と位置合わせされた位置に局在し得る。あるいは、アンダーカット56は、角度可変係止孔44の外周全体の周りに延在してもよい。凹所60の外側末端部は、軸方向外側表面36から軸方向内向きに離間していてもよい。あるいは、図9A図9Bに示すように、外側末端部60は、軸方向外側表面36まで延在していてもよい。
【0041】
軸方向外側表面36は、角度可変係止孔44の開口部29を画定することができる。よって、開口部29は、骨プレート30の軸方向外側表面36によって画定された外周を有する。開口部29における軸方向外側表面36は、内面39によって完全に画定され得る。凹所60のそれぞれの凹面61は、それぞれの全体が、開口部29の外周から半径方向内側方向に、すなわち孔中心軸線45に向かって、オフセットされてもよい。よって、開口部29における軸方向外側表面36は、円を画定し得る。言うまでもなく、開口部29における軸方向外側表面36は、所望に応じた任意の好適な代替の形状を画定できることを理解すべきである。例えば、図9A図9Bに示すように、凹所60は、凹面が外周を部分的に画定するように、骨プレート本体を通って軸方向外側表面36まで延在することができる。よって、開口部29における軸方向外側表面36は、内面39と凹面61の両方によって画定され得る。内面39によって画定された位置での、開口部29における軸方向外側表面36は、孔中心軸線45に対して凹状であり、かつ第1の曲率よって画定され得、凹面61によって画定された位置での、開口部29における軸方向外側表面36は、孔中心軸線45に対して凹状であり、かつ、第1の曲率より大きい第2の曲率よって画定され得る。
【0042】
縦列62の隣接する縦列62は、凹所60のうちの共通の凹所60によって離間されていてもよい。縦列62の隣接する縦列62は、縦列62のうちの円周方向に隣接する縦列62と呼ぶことができる。縦列62及び凹所60は、孔中心軸線45と交差する平面に沿って延びる円周方向中心線を画定することができる。縦列の円周方向中心線は、凹所60の円周方向中心線から45度だけ円周方向にオフセットされ得る。縦列62のそれぞれは、複数のねじ山セグメント64を含む。ねじ山セグメント64は、凹所60によってねじ山セグメント64に分割される少なくとも1つの(the least one)ねじ山46によって画定され得る。よって、ねじ山セグメントの縦列62のうちの円周方向に隣接する縦列62は、凹所60のうちのそれぞれの凹所によって相互に離間される。縦列62のそれぞれのねじ山セグメント64は、凹所60で縦列62のうちの他の縦列62のねじ山セグメント64に対して不連続であってよい。このように、凹所60のそれぞれは、少なくとも1つのねじ山46を途切れさせ、かつ少なくとも1つのねじ山46を、対応する複数のねじ山セグメント64に分割する。
【0043】
このため、縦列62のそれぞれのねじ山セグメント64は、縦列62のうちの他の縦列62のねじ山セグメント64から円周方向にオフセットされ得る。更に、円周方向に離間したねじ山セグメント64のうちの隣接するねじ山セグメント64は、凹所60のうちの共通の凹所60によって離間されていてもよい。よって、少なくとも1つ又は複数のねじ山セグメント64、最大で全てのねじ山セグメント64は、縦列62のうちの隣接する縦列62の少なくとも1つの他のねじ山セグメント64と、ねじ山経路に沿って整列する。例えば、少なくとも1つ又は複数のねじ山セグメント64、最大で全てのねじ山セグメント64は、縦列62のうちの隣接する縦列62の少なくとも1つの他のねじ山セグメント64と、螺旋経路に沿って整列する。一例において、縦列62のうちのそれぞれの縦列の複数のねじ山セグメント64のそれぞれは、ねじ山経路に沿って、1)縦列62のうちのそれぞれの縦列と第1の円周方向に沿って隣接する、縦列62のうちの第1の他の縦列62のねじ山セグメント64のうちの第1のねじ山セグメント64、及び2)縦列62のうちのそれぞれ縦列と、第1の円周方向と反対方向の第2の円周方向に沿って隣接する、縦列62のうちの第2の他の縦列62のねじ山セグメント64のうちの第2のねじ山セグメント64、と整列する。したがって、縦列62のうちのそれぞれの縦列は、縦列のうちの第1の他の縦列と、縦列のうちの第2の他の縦列との間に円周方向に配設される。更に、縦列62のうちのそれぞれの縦列のねじ山セグメント64は、横断方向Tに対して、ねじ山セグメント64のうちの第1のねじ山セグメント64と、ねじ山セグメント64のうちの第2のねじ山セグメント64との間に配設される。
【0044】
縦列62のそれぞれは、孔中心軸線45に直角な方向に向けられた各平面内に円周方向長さを画定することができる。縦列62のそれぞれの円周方向長さは、半径方向内側方向に減少し得る。縦列62のそれぞれのねじ山セグメント64は、横断方向Tに沿って相互にオフセットされている。更に、ねじ山セグメント64のそれぞれは、円周方向に対向する第1及び第2の末端部を画定する。ねじ山セグメント64のそれぞれは、第1の円周方向末端部から第2の円周方向末端部までのそれぞれの円周方向長さを画定する。円周方向長さは、小径によって画定される、ねじ山セグメント64のねじ山頂部において測定することができる。一例において、ねじ山セグメント64の円周方向長さは、軸方向内側方向に減少する。具体的には、縦列62は、ねじ山セグメント64のうちの少なくとも3つの連続するねじ山セグメント64を画定し、それらの円周方向長さは軸方向内側方向に減少する。したがって、ねじ山セグメント64のうちの少なくとも3つの連続するねじ山セグメント64の円周方向長さは、軸方向外側方向に増加するとも言うことができる。よって、縦列のそれぞれのねじ山セグメント64の軸方向に最外側のねじ山セグメント64は、縦列のそれぞれのねじ山セグメント64の軸方向に最内側のねじ山セグメント64より大きい円周方向長さを有する。アンダーカット56は、ねじ山を有さず、平滑であってもよい。あるいは、アンダーカット56は、縦列62のそれぞれのねじ山セグメント64の軸方向に最内側のねじ山セグメント64とねじ山経路に沿って連続的な、少なくとも1つのねじ山セグメント64を画定することができる。
【0045】
縦列62のそれぞれのねじ山セグメント64の円周方向長さは、軸方向内側方向に一定の割合で減少し得る。よって、ねじ山セグメント64の縦列62は、円錐形にテーパ状であり得る。あるいは、縦列62のそれぞれのねじ山セグメント64の円周方向長さは、軸方向内側方向に増加していく割合で減少してもよい。あるいは更に、縦列62のそれぞれのねじ山セグメント64の円周方向長さは、軸方向内側方向に減少していく割合で減少してもよい。
【0046】
ねじ山セグメント64の縦列62はそれぞれ、骨アンカー32のアンカー中心軸線53が孔中心軸線45に対して所定の向きになったときに、骨アンカー32のねじ付きヘッド33と係合するように位置付けられており、この場合の所定の向きとは、ねじ付きヘッド33が縦列62のうちの少なくとも2つの複数のねじ山セグメント64と嵌合するように構成されている向きである。上記の向きの範囲内の複数の向きのうちの1つにおいて、アンカー中心軸線53は孔中心軸線45と、所定の角度範囲内の角度を画定することができ、この角度の範囲は、ねじ付きヘッド33が固定孔38内の少なくとも1つのねじ山46とねじ式に嵌合するように構成されている角度範囲である。具体的には、ねじ付きヘッドは、アンカー中心軸線53と孔軸線45とによって形成された角度が当該角度範囲内であるように骨アンカー32が配置されたときに、縦列62のうちの少なくとも2つの少なくとも一部とねじ式に嵌合するように構成されている。上記の向きの範囲内の向きのうちの1つにおいて、アンカー中心軸線53は孔中心軸線45一致してもよい。
【0047】
プレート本体31、したがってプレート30は、縦列62において内面39に対して半径方向外向き突出する少なくとも1つの段差部58を画定することができる。例えば、段差部58は、縦列62において内面39から半径方向外向きに突出することができる。段差部58は、孔中心軸線45に直角な方向に向けられた平面に対して傾斜を持った平面に沿って方向付けられ得る。例えば、段差部58のそれぞれは、半径方向内側方向に延在するにつれて軸方向内側方向に延在することができる。あるいは、段差部58は、孔中心軸線45に直角な方向に向けられた平面に沿って方向付けられ得る。このように、段差部58は、所望に応じた任意の好適な方向に沿って方向付けられ得ることを理解すべきである。
【0048】
段差部58は、縦列62における内面39を第2の領域49から分離することができる。凹所60は、円周方向に隣接する段差部58を相互に分離することができる。よって、凹面61の軸方向外側端部は、隣接する段差部58の間で円周方向に延在することができる。あるいは、凹所60は、段差部58の軸方向内向きで終端してもよく、これにより、段差部58は、第2の領域49と、縦列62及び凹面61の両方との間に円周方向に連続的に延在することになる。更に、開口部29の外周における外側表面36は、内面39の第2の領域49によって画定され得る。
【0049】
上述したように、内面39は、軸方向外側表面36と、縦列62及び凹面61の両方との間に延在する第2の領域49を画定することができる。一例において、第2の領域49は、軸方向外側表面36から縦列62及び凹面61まで延在することができる。よって、第2の領域49の位置は、孔中心軸線45を含むそれぞれの平面に沿って、横断方向に対して、縦列62うちのそれぞれの縦列と一列に並ぶことができ、第2の領域49の他の位置は、孔中心軸線45を含むそれぞれの平面に沿って、凹面61のうちのそれぞれの凹面と一列に並ぶことができる。よって、内面39の軸方向内側端部54は、第2の領域49によって画定され得る。縦列62における内面39は、第2の領域49から半径方向内側方向にオフセットされ得ることを理解すべきである。すなわち、縦列62における内面39は、半径方向に対して第2の領域49と孔中心軸線45との間に配設され得る。第2の領域49は、円周方向に連続的であってよく、かつ、孔中心軸線に対して垂直に向けられた平面に沿った、孔中心軸線を中心として一定の曲率に沿った全回転に沿って途切れなくてもよい。
【0050】
第2の領域49は、軸方向内側方向に延びるにつれて半径方向内向きにテーパ状になっていてもよい。例えば、第2の領域49は、軸方向外側表面36から段差部58まで半径方向内側にテーパ状であってもよい。一例では、第2の領域49は、内側方向に延在するにつれて湾曲状になっていてもよい。例えば、第2の領域49は、孔中心軸線を含む平面及び孔中心軸線に対して垂直に向けられた平面の両方に沿って延在するにつれて、凹状になっていてもよい。このため、第2の領域49は、固定孔38の内部からの視点に対して、円周方向及び軸方向の両方に沿って凹状であってもよい。例えば、第2の領域49は皿型であってもよい。第2の領域49の曲率は、円周方向に延在するにつれての第2の領域49の曲率より、軸方向に延在するにつれての方が大きくてもよい。円周方向の第2の領域49の曲率は一定であり得る。代替的に又は追加的に、軸方向の第2の領域49の曲率は一定であり得る。一例において、第2の領域49は、その軸方向外側端部からその軸方向内側端部に向かって半径方向内向き延在するにつれて球状になってもよい。第2の領域49は、ねじ山を有しておらず、その全体に沿って円滑であってもよい。あるいは、第2の領域49は、上記に述べたように圧縮ねじのヘッドと当接するように構成された、所望に応じた様々なテクスチャを形成してもよい。したがって、第2の領域49は、ねじ付きねじヘッドと係合するように構成されたねじ山を有していなくてもよいと言うことができる。
【0051】
縦列62の軸方向外側端部は、段差部58まで延在し得る。段差部58は、円周方向に対して凹所60のうちの隣接する凹所60の間に配設されることができる。よって、段差部58は、横断方向Tに対して縦列62と整列し得る。このため、縦列62は、段差部58から軸方向内側表面34まで延在することができる。あるいは、縦列62は、段差部58からアンダーカット56まで延在することができる。更に、段差部58のそれぞれは、半径方向外側端部から半径方向内側端部まで半径方向内側に延びるにつれて、円周方向及び内向きにテーパ状になっていてもよい。段差部58は、半径方向外側端部において第2の領域49に隣接している。
【0052】
更に、縦列62のそれぞれの内面39の少なくとも一部、又は最大で全ては、軸方向内側方向に延在するにつれて、その長さに沿って半径方向内側にテーパ状であってもよい。例えば、内面39はそれぞれの領域63を画定し、この領域63は、その軸方向外側端部からアンダーカット56まで、又は代替として、アンダーカット56が存在しない場合にはその軸方向内側表面34まで、テーパ状であってもよい。領域63は、テーパ状ねじ付き領域と呼ぶことができる。テーパ状ねじ付き領域63は、上記に述べたように複数の縦列62を含むことができる。テーパ状ねじ付き領域63は、円錐形であってもよく、又は代替的に、所望に応じた形状であってもよい。テーパ状ねじ付き領域63は、軸方向外側端部及び軸方向内側端部を画定することができる。テーパ状ねじ付き領域63の軸方向外側端部は、段差部58のうちのそれぞれの段差部において終端してもよい。
【0053】
第2の領域49は、外側表面36と、段差部58及び凹面61の両方との間に延在することができる。すなわち、第2の領域49は、段差部58及び凹面61によって、その軸方向内側端部において画定され得る。第2の領域は、外側表面36によって、その軸方向外側端部において画定され得る。あるいは、骨プレート30が段差部58を含まない場合、第2の領域49は、外側表面36と、段差部58及び凹面61の両方との間に延在することができる。すなわち、第2の領域49は、段差部58及び凹面61によって、その軸方向内側端部において画定されてもよく、第2の領域49は、縦列62及び凹面61によって、その軸方向内側端部において画定されてもよい。したがって、骨プレート30が段差部58を含まない場合、テーパ状ねじ付き領域63の軸方向外側端部は、第2の領域49においてそれらの対応の軸方向外側端部において終端し得る。よって、第2の領域49は、第2の領域49から軸方向外向きに延在してもよい。
【0054】
あるいは更に、図9A図9Bに示すように、骨プレート30が第2の領域49を含まない場合には、テーパ状ねじ付き領域63の軸方向外側端部は、軸方向外側表面36において終端し得る。テーパ状ねじ付き領域63の軸方向内側端部は、アンダーカット56において画定され得る。あるいは、骨プレート30がアンダーカット56を含まない場合には、テーパ状ねじ付き領域63の軸方向内側端部は、軸方向内側表面34によって画定され得る。縦列62のそれぞれの連続するねじ山セグメント64の円周方向長さは、軸方向内側方向に増加してもよい。連続するねじ山セグメントは、テーパ状ねじ付き領域63によって画定され得る。
【0055】
段差部58の半径方向最内側の縁部における内面39は、孔中心軸線45に直角な方向に向けられた平面に沿ったその円周方向長さに沿って一定の曲率を画定することができる。一定の曲率は、例えば、円形路に沿って延在することができる。同様に、凹面61は、孔中心軸線45に直角な方向に向けられた同じ平面に沿って一定の円周方向の曲率を画定することができる。凹面61の円周方向の曲率は、段差部58の円周方向の曲率より大きくてもよい。よって、段差部58の円周方向の曲率は第1の半径によって画定され得、凹面61の円周方向の曲率は、第1の半径より小さい第2の半径によって画定され得る。段差部58は、半径方向最内側の縁部の反対側にある半径方向最外側の縁部によって画定され得る。段差部の半径方向最外側の縁部は、6mm~10mm(例えば約7mm~約9mm)、例えば約8.8mmの合計円周方向長さを有し得る。
【0056】
各軸方向位置、それぞれの凹所60における凹面61全体の第1及び第2の端部は、内面39に隣接すると、互いに離れるように分岐し得る。更に、凹所60の各軸方向位置における凹面61の第1の端部から凹面61の第2の端部まで延びる直線は、凹面61の円形路を画定する円の弦を画定し得る。この弦は、円の中心と凹面61との間に配置することができる。したがって、凹面の第1の端部と第2の端部とは、孔中心軸線45に垂直である平面に沿った凹面61の円形路を画定する円の180度と等しい又はこれより小さい(例えば、以下)、凹所60のそれぞれの全体に沿った円周方向長さを画定することができる。例えば、直線は、代替として、円の直径を画定することができる。凹面61の円周方向長さは、軸方向外側方向に沿って減少してもよい。例えば、凹面61は、凹所60のそれぞれの全体に沿った、凹面61の第1の端部から凹面61の第2の端部までの平面に沿って、劣弧を形成する場合がある。凹面61は、孔中心軸線45に対して垂直に向けられた共通の平面に沿って、縦列62における内面39の曲率より大きい、円周方向の曲率を画定する。
【0057】
凹所60は、所望に応じた任意の方向に配置され得る。例えば、凹面61はそれぞれ、軸方向外側方向に沿って延在するにつれて、孔中心軸線45に対して半径方向外向きの傾斜を有してもよい。あるいは、凹面61は、孔中心軸線45を含む平面に沿ったそれらの軸方向長さの全体に沿って、孔中心軸線45から一定の距離、離間していてもよい。更に、凹面61の円周方向長さは、凹面61が、1)孔中心軸線45に対して垂直に向けられた平面、及び2)凹面61が縦列62内に更に延びていく位置に配置された平面、のそれぞれ沿って軸方向内側方向に延在するにつれて増加してもよい。
【0058】
アンダーカット56は、内面39のテーパ状ねじ付き領域63の軸方向内側端部から半径方向外向きに延出することができる。更に、アンダーカット56は、少なくとも1つのねじ山46の一部を有することができ、したがって、縦列62の一部を画定することができる。あるいは、アンダーカット56はねじ山を含まなくてもよい。一例において、内面39の段差部58及び第2の領域49の一方又は両方は、骨アンカー32のねじ付きヘッド33と係合するように設計されたねじ山を有していなくてもよい。よって、内面39の段差部58及び第2の領域49の一方又は両方は、実質的に平滑であると言える。
【0059】
縦列の軸方向外側端部から縦列62の軸方向内側端部までの縦列62のそれぞれにおける内面39は、所望に応じ任意の好適な表面積を画定することができる。例えば、縦列62は、約3mm~約6mm、例えば約4mm~約5mmなどである表面積を累積的に画定することができ、一例では、表面積は約4.2mmであり得る。縦列の少なくとも1つ、最大で縦列62の全ての軸方向外縁部は、第1の円周方向長さを有することができ、縦列の少なくとも1つ、最大で縦列62の全ての軸方向内縁部は、第1の円周方向長さの約45%~約90%の第2の円周方向長さを有することができる。例えば、第2の円周方向長さは、第1の円周方向長さの約60%~約80%であり得る。一例において、第2の円周方向長さは、第1の円周方向長さの約75%~80%であり得る。例えば、第1の円周方向長さは、第1の円周方向長さの約77%であり得る。第1の円周方向長さは、約0.75mm~約2.5mm(例えば約1mm~約2mmなど)、例えば約1.5mmであり得る。第2の円周方向長さは、約0.5mm~約2mm(例えば約.75mm~約1.5mmなど)、例えば約1.2mmであり得る。
【0060】
骨プレート30の製造は、軸方向外側表面36から軸方向内側表面34まで骨プレート本体31を貫通する貫通孔を形成する工程を含むことができる。形成する工程は、例えば、骨プレート本体31を貫通する貫通孔を形成して骨プレート本体31の内表面を画定する工程を含む。貫通孔は、上記に述べたように、貫通孔が軸方向内側方向に延在するにつれて、骨プレート本体の内表面が孔中心軸線45に向かって半径方向内向きにテーパ状になるように、形成され得る。形成する工程は、一例において、骨プレート本体31を貫通させて貫通孔を穿設する工程を含む。穿設工程は、単一工程で、又は、貫通孔を形成した後、貫通孔が円錐形状を有するように画定する複数工程で行うことができる。更に、穿設工程は、上記に述べた段差部58及び対応する第2の領域49を画定するために座ぐりを形成する工程を含むことができる。しかしながら、以下の記述から理解されるように、骨プレート30は、内面39が縦列62を画定するが第2の領域49を画定しないように、段差部58を含まなくてもよい。よって、座ぐりを形成する工程は、段差部58を画定することなく第2の領域49を画定してもよい。したがって、内面39は、軸方向外側表面36からアンダーカット56まで、又は骨プレート30がアンダーカットを含んでいない場合には軸方向内側表面34まで一定のテーパを画定することができる。方法は、軸方向内側表面34にアンダーカット56を形成する工程を更に含み得る。アンダーカット56は、貫通孔を形成する工程の間に、又は貫通孔が形成された後に形成され得る。
【0061】
次に、方法は、内面39と少なくとも1つのねじ山46とを画定するように、内表面内に少なくとも1つのねじ山46を切る工程を含み得る。少なくとも1つのねじ山46の小径は、少なくとも1つのねじ山のねじ山頂部によって規画され得、少なくとも1つのねじ山の外径は、内面39によって画定され得ることを理解すべきである。少なくとも1つのねじ山46は、その長さに沿った小径から外径までの高さを画定することができる。一例において、高さは、少なくとも1つのねじ山46の、孔中心軸線45を中心とした少なくとも複数回の回転に沿って一定であってもよい。したがって、ねじ山の小径は、円錐の幾何学的形状上にあり得る。別の例において、高さは、少なくとも1つのねじ山46が軸方向内側方向に延在するにつれて、少なくとも1つのねじ山46の長さに沿って増減してもよい。当該方法は、内面39内に凹所60を形成する工程を含み得る。凹所60を形成する工程は、縦列62も同様に形成することができる。よって、凹所60を形成する工程は、少なくとも1つのねじ山46が形成された後に行うことができる。あるいは、凹所60を形成する工程は、少なくとも1つのねじ山46を形成する前に行うことができる。凹所60を内表面に形成して縦列62を画定することができ、次に、縦列62内に少なくとも1つのねじ山46を形成して、内表面39と少なくとも1つのねじ山とを画定することができる。凹面61は、孔中心軸線45に直角な方向に向けられた平面に沿ったそれらの長さ全体に沿って湾曲しているため、凹所60を形成する工程は、内面39又は内表面の少なくとも一部に沿って骨プレート30に穿設することによって達成され得る。このため、凹所60のそれぞれは、内面39に開けられた外周端を画定する。一例において、凹所60のそれぞれは、凹所60の内側端部が、凹所60が軸方向外側方向に延在するにつれて増加する径方向深さを有するように、軸方向内側方向に沿って軸方向内側表面34に穿設され得る。凹所60の径方向深さは、上記に述べたねじ山セグメント64の縦列62を画定するように選択することができる。
【0062】
骨プレート本体31は、横断方向Tに沿った軸方向内側表面34から軸方向外側表面36までの高さを画定することができる。骨プレート本体31は、約0.9mm~約3.0mm、例えば約2.25mmである、アンダーカット56の軸方向外縁部から第2の領域までの高さを画定することができる。骨プレート本体31は、約.75mm~約2mm(例えば約1mm~約1.5mmなど)、例えば約1.3mmである、軸方向内側表面34から縦列62の軸方向外側端部(したがってテーパ状ねじ付き領域63)までの高さを有することができる。縦列62のそれぞれの高さは、アンダーカット56の軸方向外縁部(又は、アンダーカット56が含まれない場合には、軸方向内側表面34)から縦列62の軸方向外縁部までであり、約0.7mm~約1.3mm、例えば約1.2mmであり得る。
【0063】
次に図7図8を更に参照して、骨固定システム20を使用する骨固定の方法について説明する。具体的には、骨プレート30を下にある骨と近接させる。例えば、軸方向内側表面34を下にある骨と接触させてもよく、又は下にある骨から離間させてもよい。複数の骨アンカーを、骨プレート30の各骨固定孔38を通して挿入し、下にある骨の骨欠損と反対の位置において骨プレート30を下にある骨に固定することができる。角度可変係止孔44を介して骨プレート30を下にある骨に固定する方法は、骨アンカー32のシャフト35を、角度可変係止孔44として構成され得る固定孔38に通して下にある骨に挿入する工程を含む。アンカー中心軸線53を中心にして骨アンカー32を回転させて、シャフト35を下にある骨に打ち込むことができる。骨アンカー32が骨に打ち込まれているとき、アンカー中心軸線53は孔中心軸線45に対する、所定の角度範囲内の任意の好適な角度を画定することができる。この角度範囲は、孔中心軸線45を中心に全360度周囲に沿った、孔中心軸線45に関して任意の方向の、アンカー中心軸線53と孔中心軸線45とによって画定される0度~15度に及び得る。角度範囲は、ドリルガイドなどの骨ねじ固定器具類が更に固定孔38に挿入されたときに達成され得る。アンカー中心軸線53に対する孔中心軸線45の角度範囲は、孔中心軸線45を中心とした円錐を画定し得る。したがって、孔中心軸線45は、円錐の軸線を画定することができる。
【0064】
アンカー中心軸線53と孔中心軸線45とによって画された角度が角度範囲内にある状態で骨アンカー32を引き続き回転させて、ねじ付きヘッド33を角度可変係止孔44の中に進めることにより、ねじ付きヘッド33を角度可変係止孔44の少なくとも1つのねじ山46とねじ式に嵌合させる。例えば、ねじ付きヘッド33の一部は、複数の(例えば、少なくとも2つの)縦列62において、少なくとも1つのねじ山とねじ式に嵌合することができる。アンカー中心軸線53と孔中心軸線45との間の角度が異なると、ねじ付きヘッド33は、少なくとも1つのねじ山46の横断方向Tに対して異なる位置とねじ式に係合することになることが認識される。
【0065】
圧縮ねじは、1)圧縮ねじのシャフトが下にある骨にねじ方式で打ち込まれるまで、及び2)圧縮ねじのヘッドが第2の領域49に当接して、下にある骨に向かって骨プレートに対して圧縮力を加えるまで、固定孔38のうちの第2の固定孔38を通して挿入され得る。
【0066】
理論に束縛されるものではないが、凹所60は、骨アンカー32が、少なくとも1つのねじ山46とねじ込み式に係合しながら、孔中心軸線45に対して角度範囲内で角度形成する能力を支援すると考えられている。更に、理論に束縛されるものではないが、ねじ付きヘッド33がねじ山セグメント64の縦列62とねじ式に係合する能力は、従来の角度可変係止孔よりも確実な固定を提供することができると考えられている。
【0067】
ここで図9A図9Bを参照すると、プレート30は、多くの例に従って構成され得ることが認識され、そのうちのいくつかについては上記に述べた。一例において、骨プレート30は、内面39の段差部58及び第2の領域49を含まなくてもよい。したがって、これまで骨プレート30の段差部58を画定していた表面は、軸方向外側表面36を画定し得る。このため、縦列62のそれぞれは、軸方向外側表面36からアンダーカット56まで延在することができる。あるいは、少なくとも1つのねじ山46は、縦列62が軸方向外側表面36から軸方向内側表面34まで延在するように、アンダーカット56まで延在することができる。あるいは、骨プレートは、縦列62が軸方向外側表面36から軸方向内側表面34まで延在するように、アンダーカット56を有していなくてもよい。
【0068】
理論に束縛されるものではないが、第2の領域49を除去することによって、角度可変係止孔44内でのねじ付きねじヘッド33と骨プレート30との間の確実な係合を示すのと同時に、骨プレート30の高さを従来の角度可変骨プレートと比べて小さくすることができると考えられている。このため、一例において、横断方向Tに沿った軸方向内側表面34から軸方向外側表面36までの骨プレート30の高さは、約.75mm~約2mm(例えば約1mm~約1.5mmなど)、例えば約1.3mmであり得る。
【0069】
例示の実施形態に関して記載される実施形態は、実例として示され、本発明は、したがって、開示された実施形態に限定されるとは意図されない。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲に記載されるように、本発明の趣旨及び範囲に含まれる全ての修正及び代替の構成を包含するように意図されるということを、当業者は理解するであろう。
【0070】
〔実施の態様〕
(1) 骨プレートであって、
骨に面するように構成された内側表面、及び前記内側表面の反対側にある外側表面と、
前記外側表面から前記内側表面まで延在する内面であって、前記内面は固定孔を画定し、前記固定孔は、孔中心軸線に沿って前記外側表面から前記内側表面まで延在し、かつアンカー中心軸線に沿って骨アンカーのねじ付きヘッドに対して延出する前記骨アンカーのシャフトを受容するようにサイズ決めされている、内面と、を含み、
前記内面は、1)前記孔中心軸線を中心に互いに円周方向に離間し、かつ対応する複数の凹所によって互いに離間している複数のねじ付き縦列を含むテーパ状ねじ付き領域と、2)前記テーパ状ねじ付き領域と前記外側表面との間に延在する第2の領域であって、前記第2の領域は、前記孔中心軸線を含む平面及び前記孔中心軸線に対して垂直に向けられている平面の両方に沿って延在するにつれて凹状になる、第2の領域と、を画定し、
1)前記テーパ状ねじ付き領域は、前記骨アンカーが前記孔中心軸線に対して第1の向きで配置されている間に前記ねじ付きヘッドとねじ式に嵌合するように構成されており、2)前記テーパ状ねじ付き領域は、前記骨アンカーが前記アンカー中心軸線に対して、前記第1の向きと異なる第2の向きの角度で配置されているときに前記ねじ付きヘッドとねじ式に嵌合するように更に構成されており、3)前記第2の領域は、圧縮ねじのヘッドが前記第2の領域と当接するように前記固定孔に挿入されている前記圧縮ねじから圧縮力を受けるように構成されている、骨プレート。
(2) 前記第2の領域の第1の位置は、前記孔中心軸線を含むそれぞれの平面に沿って前記縦列のうちのそれぞれの縦列と整列し、前記第2の領域の第2の位置は、前記孔中心軸線を含むそれぞれの平面に沿って前記凹所のうちのそれぞれの凹所と一列に並んでいる、実施態様1に記載の骨プレート。
(3) 前記縦列における前記内面は、前記第2の領域における前記内面に対して、前記孔中心軸線に向かってオフセットされている、実施態様1又は2に記載の骨プレート。
(4) 前記第2の領域は、前記孔中心軸線に対して垂直に向けられている前記平面に沿って、前記孔中心軸線を中心に一定の曲率を有する、実施態様1~3のいずれかに記載の骨プレート。
(5) 前記第2の領域は、円周方向に連続的であり、かつ、前記孔中心軸線に対して垂直に向けられている前記平面に沿った、前記孔中心軸線を中心とした全回転に沿って途切れていない、実施態様4に記載の骨プレート。
【0071】
(6) 前記第2の領域は、前記外側表面から前記内側表面に向かう方向に延在するにつれて前記孔中心軸線に向かってテーパ状である、実施態様1~5のいずれかに記載の骨プレート。
(7) 前記第2の領域は、前記外側表面から前記内側表面に向かう方向に延在するにつれて湾曲している、実施態様1~6のいずれかに記載の骨プレート。
(8) 前記第2の領域は皿型である、実施態様1~7のいずれかに記載の骨プレート。
(9) 前記第2の領域は、前記外側表面から前記内側表面まである方向に沿って延在するにつれて、前記孔中心軸線を中心とした円周方向における前記第2の領域の曲率より大きい曲率を有する、実施態様1~8のいずれかに記載の骨プレート。
(10) 前記第2の領域は、前記孔中心軸線を中心として円周方向に延在するにつれて、実質的に一定の曲率を有する、実施態様1~9のいずれかに記載の骨プレート。
【0072】
(11) 前記第2の領域は、ねじ付きねじヘッドと係合するように構成されたねじ山を有していない、実施態様1~10のいずれかに記載の骨プレート。
(12) 前記内側表面は、前記テーパ状ねじ付き領域から前記第2の領域まで半径方向外向きに延在する段差部を更に画定する、実施態様1~11のいずれかに記載の骨プレート。
(13) 前記段差部は、前記凹所から前記第2の領域まで半径方向外向きに更に延在する、実施態様12に記載の骨プレート。
(14) 前記縦列のうちの少なくとも1つは、前記孔中心軸線を中心にした第1の円周方向長さを有する軸方向外縁部と、前記第1の円周方向長さの約45%~約90%である、前記孔中心軸線を中心にした第2の円周方向長さを有する軸方向内縁部とを画定する、実施態様1~13のいずれかに記載の骨プレート。
(15) 前記第2の円周方向長さは、前記第1の円周方向長さの約60%~約80%である、実施態様14に記載の骨プレート。
【0073】
(16) 前記第2の円周方向長さは、前記第1の円周方向長さの約75%~80%である、実施態様15に記載の骨プレート。
(17) 前記第2の円周方向長さは、前記第1の円周方向長さの約77%である、実施態様16に記載の骨プレート。
(18) 前記第1の円周方向長さは、約0.75mm~約2.5mmである、実施態様14~17のいずれかに記載の骨プレート。
(19) 前記第1の円周方向長さは、約1mm~約2mmである、実施態様18に記載の骨プレート。
(20) 前記第1の円周方向長さは、約1.5mmである、実施態様19に記載の骨プレート。
【0074】
(21) 前記第2の円周方向長さは、約0.5mm~約2mmである、実施態様14~20のいずれかに記載の骨プレート。
(22) 前記第2の円周方向長さは、約0.75mm~約1.5mmである、実施態様21に記載の骨プレート。
(23) 前記第2の円周方向長さは、約1.2mmである、実施態様22に記載の骨プレート。
(24) 前記縦列のそれぞれは、相互に連続している少なくとも3つのねじ山セグメントを画定し、前記少なくとも3つのねじ山セグメントの円周方向長さは、前記軸方向内側方向に増加する、実施態様1~23のいずれかに記載の骨プレート。
(25) 前記連続するねじ山セグメントの前記円周方向長さは、前記軸方向内側方向に一定の割合で増加する、実施態様24に記載の骨プレート。
【0075】
(26) 前記内側表面は、軸方向内側方向に沿って前記外側表面から前記内側表面に向かって延在するにつれて半径方向外向きに広がるアンダーカットを画定する、実施態様1~25のいずれかに記載の骨プレート。
(27) 前記縦列は、前記アンダーカットの一部を更に含む、実施態様26に記載の骨プレート。
(28) 前記アンダーカットは、前記縦列の前記ねじ山セグメントのうちの軸方向最内側のねじ山セグメントと連続しているねじ山セグメントを画定し、かつ、前記縦列の前記ねじ山セグメントのうちの前記軸方向最内側のねじ山セグメントの円周方向長さより短い円周方向長さを画定する、実施態様4又は5に記載の骨プレート。
(29) 前記テーパ状ねじ付き領域における前記内側表面は、前記外側表面から前記内側表面に向かう方向に延在するにつれて半径方向内側方向にテーパ状である、実施態様1~28のいずれかに記載の骨プレート。
(30) 前記縦列は、螺旋ねじ山経路に沿って延在し、かつ前記凹所によって途切れている、少なくとも1つのねじ山を画定する、実施態様1~29のいずれかに記載の骨プレート。
【0076】
(31) 前記凹所は、それぞれの凹面によって画定されており、前記第2の領域は、前記孔中心軸線に直角な方向に向けられている平面に沿った第1の曲率によって画定されており、前記凹面は、前記第1の曲率より大きい、前記平面に沿った第2の曲率によって画定されている、実施態様1~30のいずれかに記載の骨プレート。
(32) 前記凹所は、前記内側表面に隣接する第1の端部から、前記孔中心軸線に直角な方向に向けられている平面に沿って前記内側表面に隣接する第2の端部まで連続的に湾曲している凹面によって画定されている、実施態様1~31のいずれかに記載の骨プレート。
(33) 前記凹面はそれぞれ、前記第1の端部から前記第2の端部まで一定の曲率を画定する、実施態様32に記載の骨プレート。
(34) 骨固定システムであって、
実施態様1~33のいずれかに記載の骨プレートと、
実施態様1~33のいずれかに記載の骨アンカー及び圧縮ねじと、を含む、骨固定システム。
(35) 実施態様1~33のいずれかに記載の骨プレートの製造方法であって、
前記外側表面から前記内側表面に向かう軸方向内側方向に延在するにつれて前記半径方向外側方向と反対方向の半径方向内側方向にテーパ状になる前記骨プレートの内表面を画定するように、前記骨プレートの本体を貫通する貫通孔を形成する工程と、
前記内表面を切って前記少なくとも1つのねじ山を画定する工程と、
前記凹所を形成することにより前記複数の縦列を画定する工程と、を含む、方法。
【0077】
(36) 前記切る工程は、前記形成する工程の前に行われる、実施態様35に記載の方法。
(37) 前記切る工程は、前記内面を更に画定する、実施態様35又は36に記載の方法。
(38) 前記形成する工程は、前記少なくとも1つのねじ山を通って前記凹所を形成することを含む、実施態様37に記載の方法。
(39) 前記形成する工程は、前記切る工程の前に行われる、実施態様35に記載の方法。
(40) 前記切る工程は、前記内面を更に画定する、実施態様35又は39に記載の方法。
【0078】
(41) 前記第2の領域を画定するように、前記外側表面内に座ぐりを形成する工程を更に含む、実施態様35~40のいずれかに記載の方法。
(42) 骨固定の方法であって、
実施態様1~33のいずれかに記載の骨プレートを、下にある骨に近接させる工程であって、前記骨プレートは、第1の固定孔と第2の固定孔とを含む、工程と、
所定の角度範囲内である前記孔中心軸線に対する角度を形成するように前記第1の固定孔の前記アンカー中心軸線を方向付ける工程であって、前記所定の角度範囲は、前記ヘッドが前記第1の固定孔の前記少なくとも1つのねじ山とねじ式に嵌合するように構成されている角度範囲である、工程と、
前記骨アンカーの前記シャフトを前記固定孔を介して下にある骨に打ち込むために、前記アンカー中心軸線が前記角度である間に前記骨アンカーを回転させる工程であって、前記回転させる工程は、前記ねじ付きヘッドを、複数の前記縦列において、前記第1の固定孔の前記少なくとも1つのねじ山とねじ式に係合させる工程を含む、工程と、
前記圧縮ねじを前記第2の固定孔を通して挿入し、前記圧縮ねじを回転させて、前記圧縮ねじの前記ヘッドが前記第2の領域と当接するまで前記圧縮ねじの前記シャフトを下にある骨に打ち込み、前記圧縮ねじの前記ヘッドが前記下にある骨に向かって前記骨プレートに対して圧縮力を加えるように、前記圧縮ねじを引き続き回転させる工程と、を含む、方法。
(43) 骨プレートであって、
骨に面するように構成された軸方向内側表面、及び前記軸方向内側表面の反対側にある軸方向外側表面と、
前記外側表面から前記内側表面まで延在する内面であって、前記内面は固定孔を画定し、前記固定孔は、孔中心軸線に沿って前記外側表面から前記内側表面まで延在し、かつアンカー中心軸線に沿って骨アンカーのねじ付きヘッドに対して延出する前記骨アンカーのシャフトを受容するようにサイズ決めされている、内面と、
前記内面から前記固定孔内に延びる少なくとも1つのねじ山と、を含み、
前記骨プレートは、複数の凹所を更に画定し、前記凹所は、前記少なくとも1つのねじ山を通って少なくとも前記内面まで、前記孔中心軸線から離れる半径方向外側方向に延びることにより、前記少なくとも1つのねじ山を途切れさせ、かつ前記少なくとも1つのねじ山をねじ山セグメントの複数の縦列に分割し、
前記縦列のうちの少なくとも1つは、前記孔中心軸線を中心にした第1の円周方向長さを有する軸方向外縁部と、前記第1の円周方向長さの約45%~約90%である、前記孔中心軸線を中心にした第2の円周方向長さを有する軸方向内縁部とを画定し、
前記少なくとも1つのねじ山は、前記骨アンカーが前記孔中心軸線に対して第1の向きで配置されている間に前記ねじ付きヘッドとねじ式に嵌合するように構成されており、前記少なくとも1つのねじ山は、前記骨アンカーが前記アンカー中心軸線に対して、前記第1の向きと異なる第2の向きの角度で配置されているときに前記ねじ付きヘッドとねじ式に嵌合するように更に構成されている、骨プレート。
(44) 前記第2の円周方向長さは、前記第1の円周方向長さの約60%~約80%である、実施態様43に記載の骨プレート。
(45) 前記第2の円周方向長さは、前記第1の円周方向長さの約75%~80%である、実施態様44に記載の骨プレート。
【0079】
(46) 前記第2の円周方向長さは、前記第1の円周方向長さの約77%である、実施態様5に記載の骨プレート。
(47) 前記第1の円周方向長さは、約0.75mm~約2.5mmである、実施態様43~46のいずれかに記載の骨プレート。
(48) 前記第1の円周方向長さは、約1mm~約2mmである、実施態様47に記載の骨プレート。
(49) 前記第1の円周方向長さは、約1.5mmである、実施態様48に記載の骨プレート。
(50) 前記第2の円周方向長さは、約0.5mm~約2mmである、実施態様43~49のいずれかに記載の骨プレート。
【0080】
(51) 前記第2の円周方向長さは、約0.75mm~約1.5mmである、実施態様50に記載の骨プレート。
(52) 前記第2の円周方向長さは、約1.2mmである、実施態様51に記載の骨プレート。
(53) 骨固定システムであって、
実施態様43~52のいずれかに記載の骨プレートと、
実施態様43~52のいずれかに記載の骨アンカーと、を含む、骨固定システム。
(54) 実施態様43~52のいずれかに記載の骨プレートの製造方法であって、
前記外側表面から前記内側表面に向かう軸方向内側方向に延在するにつれて前記半径方向外側方向と反対方向の半径方向内側方向にテーパ状になる前記骨プレートの内表面を画定するように、前記骨プレートの本体を貫通する貫通孔を形成する工程と、
前記内表面を切って前記少なくとも1つのねじ山を画定する工程と、
前記凹所を形成することにより前記複数の縦列を画定する工程と、を含む、方法。
(55) 前記切る工程は、前記形成する工程の前に行われる、実施態様54に記載の方法。
【0081】
(56) 前記切る工程は、前記内面を更に画定する、実施態様54又は55に記載の方法。
(57) 前記形成する工程は、前記内面に前記凹所を形成することを含む、実施態様56に記載の方法。
(58) 前記形成する工程は、前記切る工程の前に行われる行われる、実施態様54に記載の方法。
(59) 前記切る工程は、前記内面を更に画定する、実施態様54又は58に記載の方法。
(60) 骨固定の方法であって、
実施態様43~52のいずれかに記載の骨プレートを、下にある骨に近接させる工程と、
所定の角度範囲内である前記孔中心軸線に対する角度を形成するように前記アンカー中心軸線を方向付ける工程であって、前記所定の角度範囲は、前記ヘッドが前記骨プレートの前記少なくとも1つのねじ山とねじ式に嵌合するように構成されている角度範囲である、工程と、
前記骨アンカーの前記シャフトを前記固定孔を介して前記下にある骨に打ち込むために、前記アンカー中心軸線が前記角度である間に前記骨アンカーを回転させる工程と、を含み、
前記回転させる工程は、前記ねじ付きヘッドを、複数の前記縦列において、前記骨プレートの前記少なくとも1つのねじ山とねじ式に係合させる工程を含む、方法。
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B