(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-05
(45)【発行日】2022-01-20
(54)【発明の名称】コロニーを選択するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
C12M 1/34 20060101AFI20220113BHJP
C12M 1/00 20060101ALI20220113BHJP
G01N 1/04 20060101ALI20220113BHJP
【FI】
C12M1/34 B
C12M1/00 A
G01N1/04 H
(21)【出願番号】P 2019522689
(86)(22)【出願日】2017-11-02
(86)【国際出願番号】 US2017059745
(87)【国際公開番号】W WO2018085559
(87)【国際公開日】2018-05-11
【審査請求日】2020-10-23
(32)【優先日】2016-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
【住所又は居所原語表記】1 BECTON DRIVE, FRANKLIN LAKES, NEW JERSEY 07417-1880, UNITED STATES OF AMERICA
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100176418
【氏名又は名称】工藤 嘉晃
(72)【発明者】
【氏名】ニコルソン ストレット ロジャー
(72)【発明者】
【氏名】サコフスキー マーク
(72)【発明者】
【氏名】フィエニ ポール
(72)【発明者】
【氏名】ラーセン マーク
(72)【発明者】
【氏名】アマン ケリー リン ジョーンズ
(72)【発明者】
【氏名】ランソ エイミー アルコット
(72)【発明者】
【氏名】チョウ ハリー ユーヘン
【審査官】大久保 智之
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-080802(JP,A)
【文献】国際公開第2011/055791(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12M 1/00-42
G01N 1/00-44
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
培養プレート画像上のコロニー位置を選択するためのシステムであって、
培養プレート画像と選択ツールとを表示するように構成されたユーザインターフェイスと、
プロセッサと、
を含むコンピュータシステムを備え、
前記プロセッサは、
前記培養プレート画像上の前記選択ツールの位置を特定し、
前記培養プレート画像上の潜在的エラー原因
であって、前記培養プレート画像内に示される培養プレートの縁部、前記培養プレートの分割部、以前に選択されたコロニー位置、及び前記培養プレートの外側の位置のうち1つを含む、潜在的エラー原因の位置を特定し、
前記選択ツールの位置を前記潜在的エラー原因の位置と比較し、
前記選択ツールの位置が前記潜在的エラー原因の位置に重なっている場合にエラーを判定する、
ように構成される、
ことを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記潜在的エラー原因は、前記培養プレート画像内に示される
前記培養プレートの
前記縁部を含む、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
培養プレートから1又は2以上のコロニー試料を取り出すように構成された自動採取ツールを含む採取計装をさらに備える、
請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記選択ツールは、自動採取ツールの機械的公差と相関する形状及びサイズを有する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記選択ツールを介して少なくとも1つのコロニー位置の選択を受け取るように構成される、
請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記少なくとも1つのコロニー位置の選択にマークキングする視覚的インジケータを前記培養プレート画像に追加するように構成される、
請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記視覚的インジケータは、自動採取ツールの機械的公差と相関する形状及びサイズを有する、
請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つのコロニー位置の選択に対応する微生物コロニーを採取するように構成された自動採取ツールをさらに備える、
請求項5に記載のシステム。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記培養プレート画像の地理的座標と比較して前記選択ツールの地理的座標を特定することによって、前記培養プレート画像上の前記選択ツールの位置を特定するように構成される、
請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記プロセッサは、前記ユーザインターフェイス上の前記選択ツールの地理的座標を前記培養プレート画像内に示される培養プレートの特徴の地理的座標と照合することによって、前記選択ツールの位置を前記潜在的エラー原因の位置と比較するように構成される、
請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
培養プレート画像上のコロニー位置を選択する方法であって、
前記培養プレート画像上の選択ツールの位置を特定するステップと、
前記培養プレート画像上の潜在的エラー原因の位置
であって、前記培養プレート画像内に示される培養プレートの縁部、前記培養プレートの分割部、以前に選択されたコロニー位置、及び前記培養プレートの外側の位置のうち1つを含む、潜在的エラー原因を特定するステップと、
前記選択ツールの位置を前記潜在的エラー原因の位置と比較するステップと、
前記選択ツールの位置が前記潜在的エラー原因の位置に重なっている場合にエラーを判定するステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項12】
前記選択ツールは、自動採取ツールの機械的公差と相関する形状及びサイズを有する、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記潜在的エラー原因は、前記培養プレート画像内に示される
前記培養プレートの
前記縁部を含む、
請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記選択ツールを用いて少なくとも1つのコロニー位置の選択を実行するステップをさらに含む、
請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記少なくとも1つのコロニー位置の選択にマーキングする視覚的インジケータを前記培養プレート画像に追加するステップをさらに含む、
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記視覚的インジケータは、自動採取ツールの機械的公差と相関する形状及びサイズを有する、
請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記潜在的エラー原因は、
前記以前に選択されたコロニー位置を含む、
請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記少なくとも1つのコロニー位置選択に対応する微生物コロニーをピペット採取するステップをさらに含む、
請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記培養プレート画像上の前記選択ツールの位置を特定するステップは、前記培養プレート画像の地理的座標と比較して前記選択ツールの地理的座標を特定するステップを含む、
請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記選択ツールの位置を前記潜在的エラー原因の位置と比較するステップは、前記ユーザインターフェイス上の前記選択ツールの地理的座標を前記培養プレート画像内に示される培養プレートの特徴の地理的座標と照合するステップを含む、
請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔米国関連出願〕
本出願は、2016年11月4日に出願された米国仮特許出願第62/417942号に対する優先権を主張するものであり、この文献はその全体が引用により本明細書に組み入れられる。
【0002】
本発明は、培養プレート分析に関し、具体的には、培養プレート画像のレビュー及び解析を行うためのソフトウェアに関する。
【背景技術】
【0003】
微生物コロニーの位置を特定して選択する方法及びシステムが知られている。例えば、質量分析法、具体的にはMALDI-TOF-MS(マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析法)を用いて微生物を同定する方法、及びこのような方法を実行する関連システムが知られている。このようなシステム及び方法は、例えばBotma他に付与された国際公開第2013/147610号に記載されており、この文献の開示は引用により本明細書に組み入れられる。Botmaらは、培養皿の初期画像を取得し、初期画像内の微生物コロニーを研究者又は分析者に手動で選択させることによって微生物コロニーの位置を特定して選択する方法を教示している。その後、このシステムは、培養皿から微生物試料を採取する装置の下方位置からの培養皿の第2の画像を取り込む。この結果、初期画像と第2の画像とを比較してどのコロニーが選択されたかを判断する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の態様は、培養プレート画像上のコロニー位置を選択するためのシステム、装置及び方法を含む。
【0006】
1つの実施形態は、培養プレート画像上のコロニー位置を選択するためのシステムである。このシステムは、コンピュータシステムを含む。コンピュータシステムは、培養プレート画像と選択ツールとを表示するように構成されたユーザインターフェイスと、プロセッサとを含む。プロセッサは、培養プレート画像上の選択ツールの位置を特定し、培養プレート画像上の潜在的エラー原因の位置を特定し、選択ツールの位置を潜在的エラー原因の位置と比較し、選択ツールの位置が潜在的エラー原因の位置に重なっている場合にエラーを判定するように構成される。
【0007】
別の実施形態は、培養プレート画像上のコロニー位置を選択する方法である。この方法は、培養プレート画像上の選択ツールの位置を特定するステップと、培養プレート画像上の潜在的エラー原因の位置を特定するステップと、選択ツールの位置を潜在的エラー原因の位置と比較するステップと、選択ツールの位置が潜在的エラー原因の位置に重なっている場合にエラーを判定するステップとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の例示的な実施形態によるコロニー選択システムの概略図である。
【
図2】本発明の例示的な実施形態による、コロニー位置を選択する実施形態のフローチャートである。
【
図3】本発明の例示的な実施形態による、選択ツールの位置を分析する実施形態のフローチャートである。
【
図4】本発明の例示的な実施形態による、選択ツールの位置を分析する実施形態のフローチャートである。
【
図5】本発明の例示的な実施形態による、選択ツールの位置を分析する実施形態のフローチャートである。
【
図6】本発明の例示的な実施形態による、培養プレートの画像上に位置する選択ツールを示す図である。
【
図7】本発明の例示的な実施形態による、培養プレートの画像上に位置する選択ツールを示す図である。
【
図8】本発明の例示的な実施形態による、培養プレートの画像上に位置する選択ツールを示す図である。
【
図9】本発明の例示的な実施形態による、培養プレートの画像上に位置する選択ツールを示す図である。
【
図10】本発明の例示的な実施形態による、培養プレートの画像上に位置する選択ツールを示す図である。
【
図11】本発明の例示的な実施形態による、培養プレートの画像上に位置する選択ツールを示す図である。
【
図12】本発明の例示的な実施形態による、培養プレートの画像上に位置する選択ツールを示す図である。
【
図13】本発明の例示的な実施形態による、培養プレートの画像上に位置する選択ツールを示す図である。
【
図14】本発明の例示的な実施形態による、培養プレートの画像上に位置する選択ツールを示す図である。
【
図15】本発明の例示的な実施形態による、培養プレートの画像上に位置する選択ツールを示す図である。
【
図16】本発明の例示的な実施形態による、培養プレートの画像上に位置する選択ツールを示す図である。
【
図17】本発明の例示的な実施形態による、培養プレートの画像上に位置する選択ツールを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
当業者であれば理解するように、本明細書に開示する本発明の実施形態によるコロニー選択のための実施例、改善及び構成を実行する方法は非常に多く存在する。図面に示す例示的な実施形態及び以下の説明を参照するが、これらの実施形態は、開示する発明に含まれる様々な別の設計及び実施形態を網羅するように意図されたものではない。当業者であれば、本発明から逸脱することなく様々な修正及び様々な組み合わせを行うこともできると容易に理解するであろう。
【0010】
実施形態は、培養プレートからコロニー又はその他の特徴を選択するためのシステム及び方法に関する。1つの実施形態では、培養プレートがペトリ皿であり、システムは、後で処理するための特定のコロニーを電子的に選択するように適合された様々な選択ツールを提供する。選択ツールは、培養物読み取りシステムのコロニー選択ディスプレイ画面上に表示された培養プレート画像上の1又は2以上のコロニー位置の選択を可能にするように構成された修正マウスカーソルとすることができる。使用時には、システムが、撮影した培養プレートの1又は2以上の画像からユーザが特定のコロニー位置を都合よく選択できるようにするインターフェイスを提供する。システムは、バックエンド処理を行うことにより、所定の基準を満たさないコロニー位置をユーザが選択したことを検出してこれを防ぐことができる。ユーザ又は計装設備は、選択されたコロニー位置を使用して、選択されたコロニー位置に対応する培養プレート上のコロニーを物理的に除去することができる。
【0011】
1つの実施形態では、システムが、選択されたコロニー位置が既に選択された隣接するコロニー位置に近すぎないかどうかを判定する。従って、ユーザが別の選択されたコロニー位置の所定の境界内のコロニー位置を選択しようと試みた場合、画面上の選択ツールは、このような選択が利用不可である旨を示すことができる。1つの実施形態では、選択ツールが標的インジケータから取り消し線付きの赤い丸印に変化して、選択されたコロニー位置が選択不可である旨を示すことができる。別の実施形態では、画面上の選択ツールが他の又は異なる地理的標識に変化して選択が利用不可である旨を示すことができる。このプロセスは、ユーザが別のコロニー位置に近すぎるコロニー位置を選択するのを防ぐ。培養プレートは複数の生命体を含むことができ、隣接するコロニーは異なる生命体を表すことができる。ユーザが別のコロニー位置に近すぎるコロニー位置を選択するのを制限することにより、隣接するコロニー位置が異なる生命体に対応する時に望ましくない生命体の除去又は生命体の混合を防ぐことができる。いくつかの実施形態では、システムが、縁部、リップ部又は培養プレートからの他の突出部などの培養プレートの他の特徴に隣接するコロニー位置をユーザが選択しようと試みているかどうかも検出する。この機能は、選択されたコロニー位置に対応するコロニーに接触するように構成された電子コロニー採取装置が培養プレートの特徴に衝突又は作用するのを防ぐ。
【0012】
図1は、コロニー選択システム100の例示的な実施形態の概略図である。コロニー選択システム100は、培養物読み取りシステム110と、インキュベーションシステム120と、採取計装(picking instrumentation)130とを含む。
【0013】
インキュベーションシステム120は、インキュベータ122及び撮像装置124を含む。インキュベータ122は、微生物と、増殖する微生物を培養するための培地とを含む1又は2以上の培養プレートを収容して培養するように構成することができる。撮像装置124は、インキュベータ122内に収容された培養プレートの画像を取り込んで記憶するように構成することができる。いくつかの実施形態では、インキュベーションシステム120がReadAコンパクトインキュベータである。
【0014】
インキュベーションシステム120は、有線又は無線通信、セル通信、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、LAN、WLAN、RF、IR、或いは当業で周知の他のいずれかの通信方法又はシステムを介して培養物読み取りシステム110と通信するように構成することができる。例えば、インキュベーションシステム120は、インキュベータ122内に収容された培養プレートの画像を培養物読み取りシステム110に送信するように構成することができる。
【0015】
いくつかの実施形態では、インキュベーションシステム120を、インキュベータ122内に収容された培養プレートの画像を外部データベース又は画像ファイル記憶システムに送信するように構成することができる。外部データベース又は画像ファイル記憶システムは、使用する画像を培養物読み取りシステム110に送信するように構成することができる。
【0016】
培養物読み取りシステム110は、プロセッサ102と、メモリ104と、入力部106と、ディスプレイ108とを含む。リードオンリメモリ(ROM)及びランダムアクセスメモリ(RAM)の両方を含むことができるメモリ104は、プロセッサ102に命令及びデータを提供するように構成することができる。例えば、メモリ104は、培養物読み取りシステム110の機能を実行するようにプロセッサ102を構成する命令を定めるデータ値を記憶する1又は2以上のモジュールを記憶することができる。
図1に示すように、メモリ104は、本明細書で説明する選択ツール機能を実行するようにプロセッサ102を構成する命令を含む選択ツールモジュール112を含む。メモリ104は、インキュベーションシステム120から受け取った培養プレート画像を記憶するように構成することもできる。
【0017】
ディスプレイ108は、メモリ104からのデータと、入力部106から受け取ったデータとを表示するように構成することができる。入力部106は、ユーザが培養物読み取りシステム110にデータを入力できるようにする1又は2以上の装置を含むことができる。例えば、入力部106は、ディスプレイ108に関連するキーボード、マウス及び/又はタッチ画面を含むことができる。入力部106及びディスプレイ108は、ディスプレイ108上に提示されるユーザインターフェイスを形成するように動作することができる。ユーザインターフェイスは、ユーザに培養プレートデータを提供してデータの選択及び操作を可能にする1又は2以上の対話型ディスプレイ画面を含むことができる。
【0018】
本発明の例示的な実施形態では、培養物読み取りシステム110を、ディスプレイ108上に提供されるユーザインターフェイス上に1又は2以上の培養プレート画像を表示するように構成することができる。いくつかの実施形態では、培養物読み取りシステム110を、複数の培養プレート画像を同時に表示するように構成することができる。培養プレート画像は、メモリ104から読み出すことも、インキュベーションシステム120から受け取ることも、及び/又は別の外部装置から受け取ることもできる。培養物読み取りシステム110は、ディスプレイ108上に提示されたユーザインターフェイスを介して、プレート画像のうちの1つ又は2つ以上を選択及び/又は操作可能にすることができる。本発明の例示的な実施形態では、培養物読み取りシステム110が、培養プレート画像上の1又は2以上のコロニー位置の選択を容易にすることができ、各コロニー位置は、選択ツールモジュール112に記憶された命令に基づいて、画像が対応する培養プレート上の生物材料のコロニーの位置を表す。例えば、培養物読み取りシステム110は、入力部106を介したユーザからのコマンドなどのコロニー選択開始イベントに応答して、ディスプレイ108上に対話型コロニー選択ディスプレイ画面を表示するように構成することができる。
【0019】
いくつかの実施形態では、選択ツールモジュール112が、培養物読み取りシステム110に、コロニー選択ディスプレイ画面内にコロニー位置選択のための選択ツールを提示させるように構成される。選択ツールは、培養物読み取りシステム110のコロニー選択ディスプレイ画面上に表示された培養プレート画像上の1又は2以上のコロニー位置の選択を可能にするように構成されたカーソルとすることができる。コロニー選択ディスプレイ画面上の選択ツールの位置は、入力部106を用いて操作することができる。
【0020】
いくつかの実施形態では、培養物読み取りシステム110を、コロニー選択ディスプレイ画面上の培養プレート画像の位置を特定するように構成することができる。例えば、培養物読み取りシステム110は、培養プレート画像の地理的座標を特定し又は割り当てることができる。培養物読み取りシステム110は、選択ツールの位置を特定するように構成することもできる。例えば、培養物読み取りシステム110は、培養プレート画像の地理的座標と比較して選択ツールの地理的座標を特定することができる。いくつかの実施形態では、選択ツールが、ユーザインターフェイスと相互作用するためのカーソルが培養プレート画像上をスクロールした時に視覚化されるように構成される。例えば、カーソルは、培養プレート画像上に位置する時には見た目が変化して選択ツールになることができる。
【0021】
いくつかの実施形態では、選択ツールが、診断試験で使用することが望ましいコロニーなどの、対応する培養プレート上の関心コロニーに対応する培養プレート画像上のコロニー位置の選択を可能にすることができる。培養物読み取りシステム110は、選択されたコロニー位置を、ピペットツールなどの採取ツールを適用して所望のコロニーを採取できる、培養プレート画像内に示される培養プレート上の座標と相関させるように構成することができる。例えば、各選択されたコロニー位置を、培養プレート上の既知の/固定位置からの座標として記憶することができる。いくつかの実施形態では、各選択されたコロニー位置が、培養プレートの中心からの座標として記憶される。いくつかの実施形態では、各選択されたコロニー位置を、コロニー位置が選択された順番を示す番号と共に記憶することもできる。いくつかの実施形態では、コロニー位置が選択された順番が、培養プレートから所望のコロニーを採取する順番に対応する。いくつかの実施形態では、選択ツールモジュール112が、培養物読み取りシステム110に、視覚的アイコン又は図形標識を用いて培養プレート画像上の選択されたコロニー位置にマーキングさせるように構成される。選択されたコロニー位置と相関する視覚的アイコン及び/又は座標は、ユーザ又は自動採取ツールに、培養プレートから所望のコロニーを採取するための指針をもたらすことができる。
【0022】
いくつかの実施形態では、採取計装130によって培養プレートから所望のコロニーを採取することができる。採取計装130は、培養プレートから所望のコロニーを採取、ピペット採取(pipette)又は別様に除去するように採取ツール132をロボット制御する自動プラットフォームを含むことができる。培養物読み取りシステム110は、選択ツールを用いて行われたコロニー位置の選択に基づいて所望のコロニーの座標を表すデータ、又は所望のコロニー位置のマーキングを含む培養プレート画像を送信するように構成することができる。培養物読み取りシステム110は、有線又は無線通信、セル通信、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、LAN、WLAN、RF、IR、又は当業で周知の他のいずれかの通信方法又はシステムを介して採取計装130と通信するように構成することができる。採取計装130は、培養物読み取りシステム110から受け取った培養プレート上の座標、又は培養物読み取りシステム110によって提供された培養プレート画像上に示されるマーキングの位置において採取ツールを使用するように構成することができる。いくつかの実施形態では、採取計装130を、培養プレート画像上の選択されたコロニーの座標及び/又はマーキングをピペット採取の前に培養プレート上の所望のコロニーと照合するために、培養物読み取りシステムから受け取った培養プレート画像を培養プレートと同じ配向に整列させるように構成することができる。例えば、採取計装130は、培養プレートの配向を培養プレート画像の配向と比較して、選択されたコロニーマーカーが培養プレート上の所望のコロニーと合致するように培養プレート画像を整列させるソフトウェアを実行するように構成することができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、コロニー選択ディスプレイ画面上の選択ツールが、採取ツール132の形状及びサイズ、及び/又は採取ツール132の機械的公差を考慮した形状及びサイズを有することができる。例えば、選択ツールを使用して選択されたコロニー位置が表す座標が採取計装130に提供される場合、選択ツールの外縁部は、採取計装132が培養物を採取できる培養プレート上の位置の範囲を示すような形状及びサイズを有することができる。換言すれば、選択ツールの位置においてコロニー位置の選択が行われる場合、選択ツールは、培養プレート画像上に示される選択ツールの外縁部内の内容物のいずれかを採取ツール132が採取できるような形状及びサイズを有することができる。
【0024】
コロニー選択ディスプレイ画面上の位置の中には、コロニー選択が無効なものもある。いくつかの実施形態では、培養物読み取りシステム110を、選択ツールモジュール112からの命令に基づいて無効なコロニー選択位置を特定するように構成することができる。無効なコロニー選択位置は、採取ツール132によるピペット採取が上手くいかない又はエラーを生じる可能性があるコロニー選択位置を含むことができる。例えば、採取ツール132がその許容誤差によって培養プレートの縁部又は培養プレートの分割部に衝突する可能性があるコロニー位置を選択することは望ましくないと考えられる。また、採取計装130の許容誤差に基づいて採取ツール132が以前に選択されたコロニー位置のコロニーと同じコロニーを採取する可能性がある、培養プレートの以前に選択されたコロニー位置に近接する培養プレートのコロニー位置を選択することも望ましくないと考えられる。
【0025】
例示的な実施形態では、選択ツールモジュール112を、培養プレートの縁部、培養プレートの分割部、以前に選択されたコロニーなどの、潜在的エラー原因として作用し得る1又は2以上の培養プレートの特徴の位置を培養物読み取りシステム110に画像処理ソフトウェアなどを使用して特定させるように構成することができる。メモリ104は、培養プレートの特徴に関連する潜在的エラーのテーブルを記憶することができる。いくつかの実施形態では、培養物読み取りシステム110を、潜在的エラー原因として作用し得る培養プレートの特徴の地理的座標を特定するように構成することができる。選択ツールモジュール112は、培養物読み取りシステム110に潜在的エラー原因の位置を選択ツールの位置と比較させるようにさらに構成することができる。例えば、培養物読み取りシステム110は、選択ツールの地理的座標を培養プレートの1又は2以上の特徴の地理的座標と比較するように構成することができる。選択ツールモジュール112は、選択ツールが潜在的エラー原因に重なっている時を培養物読み取りシステム110に判定させるように構成することもできる。例えば、培養物読み取りシステム110は、採取ツール132が培養プレートの縁部に衝突するリスクがある時、例えば培養プレートの縁部を表す培養プレート画像の一部が選択ツールの外縁部内に位置している時を判定するように構成することができる。培養物読み取りシステム110は、採取ツール132が2つのコロニー位置を選択する場合に同じコロニーを採取するリスクがある時、例えば以前のコロニー位置選択を示すマーカーが選択ツールの外縁部内に位置している時を判定するように構成することもできる。培養物読み取りシステム110は、選択ツールの位置と、培養プレートの縁部及び/又は培養プレートの内部の位置との比較に基づいて、採取ツール132が培養プレートの外側の位置に展開されるリスクがある時を判定するように構成することもできる。
【0026】
いくつかの実施形態では、選択ツールモジュール112を、培養プレート画像上の全ての潜在的なコロニー位置選択の座標位置を培養物読み取りシステム110に画像処理ソフトウェアなどを使用して特定させるように構成することができる。培養物読み取りシステム110は、培養プレート上のコロニーに対応する培養プレート画像上の各位置の座標位置を特定することができる。培養物読み取りシステム110は、培養プレート上のコロニーに対応する培養プレート画像上の無効なコロニーを選択するリスクがない位置を判定することもできる。いくつかの実施形態では、培養物読み取りシステム110を、コロニーが対応する生命体、或いは培養プレート画像上に示される、コロニーが異なる生命体に対応することを示す異なる培地タイプ上の異なる色又は形状などのコロニー間の相違を、画像処理ソフトウェアなどを使用して識別するように構成することができる。いくつかの実施形態では、培養物読み取りシステム110を、特定の生命体のコロニーに対応するコロニー位置の選択を可能にするように構成することができる。いくつかの実施形態では、現在コロニー選択ツールが異なるタイプの位置を選択するように構成されている場合、培養物読み取りシステム110を、1つのタイプの生命体に対応するコロニー位置の選択を防ぐように構成することができる。いくつかの実施形態では、選択ツールを、特定の生命体に対応するコロニーを示す単離番号の選択、及びその単離番号を用いた1又は2以上のコロニーのマーキングを可能にするように構成することができる。培養物読み取りシステムは、異なる単離番号が選択されない限り、異なる特定の生命体に対応するコロニーに対応するコロニー位置の選択を防ぐことができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、選択ツールを、選択ツールの現在位置において有効なコロニー位置の選択を実行できるかどうかについての視覚的指示を行うために見た目を変化させるように構成することができる。例えば、培養プレート画像上に示される、本明細書で説明したエラー原因などの様々な内容と比較した選択ツールの位置に基づいて、選択ツールのサイズ、形状及び/又は色が変化することができる。例えば、選択ツールは、培養プレート画像内の培養プレート内に選択ツールが位置していることを示すために見た目を変化させるように構成することができる。選択ツールは、培養プレート画像内の培養プレートの縁部の外側に選択ツールが位置していることを示すために見た目を変化させるように構成することもできる。選択ツールは、培養プレート画像上に示される培養プレートの縁部又は培養プレート内の分割部上に選択ツールが位置していることを示すために見た目を変化させるように構成することもできる。いくつかの実施形態では、選択ツールが、以前に選択されたコロニー上に選択ツールが位置していることを示すために見た目を変化させることができる。
【0028】
いくつかの実施形態では、選択ツールモジュール112を、あるコロニー位置が採取計装130のエラーを引き起こす可能性があると判断された場合に培養物読み取りシステム110にこのコロニー位置の選択を禁止させるように構成することができる。例えば、培養物読み取りシステム110は、あるコロニー位置が培養プレートの縁部の外側に存在しており、培養プレートの縁部又は培養プレート内の分割部に重なっており、或いは以前に選択されたコロニー位置に重なっていると判定された場合にこのコロニー位置の選択を禁止するように構成することができる。
【0029】
図2は、培養物読み取りシステム110などの培養物読み取りシステムを用いてコロニー位置を選択する方法の例示的な実施形態のプロセス200のフローチャートである。プロセス200は、コロニー選択インターフェイスを起動するステップ210から開始する。コロニー選択インターフェイスは、培養プレートの画像上のコロニー位置の選択を可能にする、ディスプレイ108などのディスプレイ上の1又は2以上のディスプレイ画面を含むことができる。コロニー選択インターフェイスは、コロニー位置選択のための選択ツールを含むこともできる。上述したように、選択ツールは、ディスプレイを横切って動いてコロニー選択インターフェイス上に表示された培養プレート画像上の1又は2以上のコロニー位置の選択を可能にするように構成されたカーソルとすることができる。コロニー選択インターフェイスは、1又は2以上の培養プレート画像の解析及び操作のための様々なオプションを提供する培養物読み取りソフトウェアアプリケーションの一部とすることができる。コロニー選択インターフェイスは、培養物読み取りソフトウェアアプリケーションを通じてコロニー選択インターフェイスにナビゲートすることによって起動することができる。
【0030】
プロセス200は、コロニー選択インターフェイスの起動後にステップ220に進み、ディスプレイ上の選択ツールの位置のモニタリングを開始する。選択ツールの位置は、ソフトウェアアプリケーションを実行するプロセッサ102などのプロセッサによってモニタすることができる。プロセッサは、ディスプレイ上の選択ツールの位置、又は培養プレート画像上の基準点に対する選択ツールの位置をモニタすることができる。選択ツールは、培養プレート画像上に示される所望のコロニーに重なるような形状及びサイズを有することができる。選択ツールは、培養プレートからコロニーをピペット採取する採取ツール132などの採取ツールの形状及びサイズ、及び/又は採取計装130などの自動ピペットシステムによって動作する採取ツールの機械的公差を考慮した形状及びサイズを有することもできる。従って、採取ツールは、培養プレート画像上の一定の座標範囲にわたって広がることができる。プロセッサは、所与の時点に選択ツールが重なる各座標をモニタすることができる。プロセッサは、所与の時点の選択ツールの中心を表す中心座標をモニタすることもできる。いくつかの実施形態では、プロセッサが、所与の時点の選択ツールの外縁部の座標をモニタすることができる。
【0031】
プロセス200は、選択ツールの位置のモニタリングを開始した後に、プロセスステップ230に進んで選択ツールの位置を分析する。選択ツールの位置は、プロセッサ102などのプロセッサがソフトウェアアプリケーションを実行することによって分析することができる。いくつかの実施形態では、選択ツールの位置の分析が、選択ツールの位置と、培養プレート画像上に示される培養プレートの1又は2以上の特徴の位置との比較を含む。例えば、いくつかの実施形態では、選択ツールの位置の分析が、選択ツールの位置と、培養プレートの縁部の位置、培養プレートの分割部の位置及び/又は培養プレート画像上の以前に選択されたコロニー位置との比較を含む。プロセッサは、培養プレートから所望のコロニーを採取するための潜在的エラー原因である培養プレートの特徴に選択ツールの位置が重なっている場合に、選択ツールの位置に関連するエラーが存在すると判定するように構成することができる。例えば、プロセッサは、選択ツールの位置が培養プレートの縁部の外側に存在する場合、或いは培養プレートの縁部、培養プレートの分割部及び培養プレート画像上の以前に選択されたコロニー位置のうちの1つ又は2つ以上に重なっている場合に、選択ツールに関連するエラーが存在すると判定するように構成することができる。このような選択ツールの位置は、例えば培養プレートの縁部又は分割部による妨害に起因して、或いは以前に選択されたコロニー位置からコロニーをピペット採取するリスクに起因して、採取ツールが適切なコロニーを採取できない可能性がある位置を表すことができる。いくつかの実施形態では、選択ツールがカバーする各座標を培養プレートの1又は2以上の特徴の位置と比較する。いくつかの実施形態では、選択ツールの中心座標を培養プレートの1又は2以上の特徴の位置と比較して、選択ツールの中心から所定の距離内に培養プレートの1又は2以上の特徴のうちのいずれかが存在するかどうかを判定する。選択ツールの中心からの距離は、培養プレート画像上に示される選択ツールの外縁部に対応することができる。
【0032】
プロセス200は、選択ツールの位置を分析した後に判定ステップ240に進み、選択ツールの位置でエラーが判定されたかどうかを判定する。エラーが判定された場合、プロセス200は、ステップ250に進んでエラー処理を実行する。エラー処理は、エラーを示すように選択ツールの見た目を変化させることを含むことができる。例えば、エラー処理は、選択ツールが培養プレートの縁部の外側、培養プレートの縁部又は分割部上、或いは以前に選択されたコロニー位置上に位置することを示すように、選択ツールの見た目を変化させることを含むことができる。いくつかの実施形態では、選択ツールの形状、サイズ又は色を変化させてエラーを示すことができる。エラー処理は、エラーが判定された時にコロニー位置の選択を防ぐことを含むこともできる。プロセス200は、エラー処理後にステップ220に戻る。
【0033】
ステップ240においてエラーが発生しなかったと判定された場合、プロセス200はステップ260に進んで、選択ツールの位置におけるコロニー位置の選択を可能にする。いくつかの実施形態では、コロニー位置の選択が可能になると、ユーザが入力部106などの入力部を使用してコロニー位置を選択することができる。いくつかの実施形態では、コロニー位置の選択をソフトウェアアプリケーションによって実行することができる。
【0034】
プロセス200は、コロニー位置の選択が可能になった後に判定ステップ270に進み、コロニー位置が選択されたかどうかを判定する。コロニー位置が選択されたと判定された場合、プロセス200はステップ280に進んで、選択されたコロニーにコロニー位置マーカーを割り当てる。コロニー位置マーカーは、特定のコロニーの追跡及び識別を可能にするコロニー位置番号を含むことができる。いくつかの実施形態では、各コロニー位置マーカーが、コロニー位置が選択された順番に基づく番号を受け取る。いくつかの実施形態では、コロニー位置マーカーが、そのコロニー位置に対応するコロニーに対応する生命体を示す単離番号を受け取ることができる。同じ生命体について複数のコロニー位置を選択することもできる。従って、複数のコロニー位置マーカーが同じ単離番号を含むこともできる。コロニー位置マーカーは、選択ツールの形状及びサイズに対応することもできる。コロニー位置マーカーは、採取ツールの形状及びサイズ、及び/又は自動ピペットシステムの機械的公差に対応することもできる。マーカーの形状及びサイズは、ステップ230に関して説明したようにマーカーの位置と選択ツールの位置とを比較して、選択ツールの位置がマーカーの位置に重なっているかどうかの判定を可能にすることができる。
【0035】
ステップ280においてコロニーマーカーが割り当てられた後、又はステップ270においてコロニー位置が選択されていないと判定された場合、プロセス200は判定ステップ290に進み、コロニー位置の選択が終了したかどうかを判定する。コロニー位置の選択は、ユーザによる入力に基づいて終了したと判定することができる。いくつかの実施形態では、最大数のコロニー位置が選択された場合にコロニー位置の選択が終了したと判定することができる。コロニー位置の最大数は、培養プレートのタイプ、又は培養プレート上の生命体の計画された診断試験手順に特有のものとすることができる。
【0036】
コロニー位置の選択が終了していない場合、プロセス200はステップ220に戻る。コロニー位置の選択が終了した場合、プロセス200は終了する。
【0037】
図3~
図5の各々は、選択ツールの位置を分析するプロセス230の異なる例示的な実施形態のフローチャートである。明確にするために、
図3~
図5に示すプロセス230の実施形態については、それぞれプロセス230a、230b及び230cとして参照する。
【0038】
プロセス230aは、選択ツールの位置を分析して、培養プレート画像上に表される培養プレートの周縁部の外側に選択ツールが位置しているかどうかを判定する例を示す。
図3に示すように、プロセス230aは、選択ツールの位置を特定するステップ310から開始する。上述したように、選択ツールは一定の座標範囲にわたって広がることができ、これらの座標のうちの1つ又は2つ以上を特定することができる。選択ツールの位置は、プロセッサがソフトウェアアプリケーションを実行することによって特定することができる。
【0039】
プロセス230aは、選択ツールの位置が特定された後にステップ320に進み、培養プレート画像内に示される培養プレートの縁部の位置を特定する。上述したように、培養プレートの縁部の位置は、培養プレートの特徴を分析してユーザに表示する画像と相関させる画像処理ソフトウェアをプロセッサが実行することによって特定することができる。
【0040】
プロセス230aは、培養プレートの縁部の位置が特定された後にステップ330に進み、特定された選択ツールの位置を特定された培養プレートの縁部の位置と比較する。
【0041】
プロセス230aは、特定された選択ツールの位置と特定された培養プレートの縁部の位置とを比較した後に判定ステップ340に進み、選択ツールの位置が培養プレートの縁部の外側にあるかどうかを判定する。選択ツールの位置が培養プレートの縁部の外側にある場合、プロセス230aはステップ350に進んでエラーを判定する。ステップ350においてエラーが判定された後、又は選択ツールの位置が培養プレートの縁部の外側に存在しない場合、プロセス230aは終了する。
【0042】
図4に示すように、プロセス230bは、選択ツールの位置を特定するステップ410から開始する。上述したように、選択ツールは一定の座標範囲にわたって広がることができ、これらの座標のうちの1つ又は2つ以上を特定することができる。選択ツールの位置は、プロセッサがソフトウェアアプリケーションを実行することによって特定することができる。
【0043】
プロセス230bは、選択ツールの位置を分析して、培養プレート画像上に表される培養プレートの分割部又は縁部などの培養プレートの内部境界上に選択ツールが位置しているかどうかを判定する例を示す。プロセス230bは、選択ツールの位置が特定された後にステップ420に進み、培養プレート画像内に示される培養プレートの縁部の位置を特定する。上述したように、培養プレートの縁部の位置は、この培養プレートの特徴を計算して表示画像と相関させる画像処理ソフトウェアをプロセッサが実行することによって特定することができる。
【0044】
プロセス230bは、培養プレートの縁部の位置が特定された後にステップ430に進み、特定された選択ツールの位置を特定された培養プレートの縁部の位置と比較する。
【0045】
プロセス230bは、特定された選択ツールの位置と特定された培養プレートの縁部の位置とを比較した後に判定ステップ440に進み、選択ツールの位置が培養プレートの縁部に重なっているかどうかを判定する。選択ツールの位置が培養プレートの縁部に重なっている場合、プロセス230bはステップ450に進んでエラーを判定する。ステップ450においてエラーが判定された後、又は選択ツールの位置が培養プレートの縁部に重なっていない場合、プロセス230bは終了する。
【0046】
プロセス230cは、選択ツールの位置を分析して、選択ツールが以前に選択されたコロニー位置上に位置しているかどうかを判定する例を示す。
図5に示すように、プロセス230cは、選択ツールの位置を特定するステップ510から開始する。上述したように、選択ツールは一定の座標範囲にわたって広がることができ、これらの座標のうちの1つ又は2つ以上を特定することができる。選択ツールの位置は、プロセッサがソフトウェアアプリケーションを実行することによって特定することができる。
【0047】
プロセス230cは、選択ツールの位置が特定された後にステップ520に進み、いずれかの以前に選択されたコロニー位置の位置を特定する。以前に選択されたコロニー位置の位置は、ソフトウェアアプリケーションを実行するプロセッサによって決定することができる。
【0048】
プロセス230cは、以前に選択されたコロニー位置の位置が特定された後にステップ530に進み、特定された選択ツールの位置を特定された以前に選択されたコロニー位置の位置と比較する。
【0049】
プロセス230cは、特定された選択ツールの位置と特定された以前に選択されたコロニー位置の位置とを比較した後に判定ステップ540に進み、選択ツールの位置が以前に選択されたコロニー位置に重なっているかどうかを判定する。選択ツールの位置が以前に選択されたコロニー位置と重なっている場合、プロセス230cはステップ550に進んでエラーを判定する。ステップ550においてエラーが判定された後、又は選択ツールの位置が以前に選択されたコロニー位置に重なっていない場合、プロセス230cは終了する。
【0050】
プロセス230a、230b及び230cについては別個のプロセスとして示しているが、プロセスステップ230ではこれらのプロセスのうちの2つ又は3つ以上を組み合わせて又は並行して実行することもできると理解されたい。プロセス230a、230b及び230cでは特定の潜在的エラー原因に対処しているが、培養プレート上の他のいずれかの潜在的エラー原因についても、例えば選択ツールの位置を特定し、潜在的エラー原因の位置を特定し、選択ツールの位置を潜在的エラー原因の位置と比較し、選択ツールの位置が潜在的エラー原因に重なっている場合にエラーを判定することによって同様のプロセスを実行することもできると認識されたい。いくつかの実施形態では、選択ツールの位置を特定するステップが、培養プレート画像の地理的座標と比較して選択ツールの地理的座標を特定するステップを含む。潜在的エラー原因の位置を特定するステップは、培養プレート画像上に示されている、潜在的なエラーを引き起こす可能性がある培養プレートの特徴の地理的座標を特定するステップを含むことができる。選択ツールの位置を潜在的エラー原因の位置と比較するステップは、選択ツールの地理的座標を培養プレート画像上に示される培養プレートの特徴の地理的座標と比較するステップを含むことができる。エラーを判定するステップは、培養プレートの特徴に関連する潜在的エラーのテーブルを参照するステップを含むことができる。潜在的エラーのテーブルは、メモリ104などのメモリに記憶することができる。潜在的エラーのテーブルは、例えば選択ツールが以前に選択されたコロニーに重なっていること、選択ツールが縁部又は分割部などの培養プレート画像上の突出部に重なっていること、及び選択ツールが培養プレート画像上に示される培養プレートの外側に位置していることについてのエントリを含むことができる。
【0051】
図6~
図9に、本発明による選択ツールの実施形態を示す。
図6には、コロニー650を含む複数のコロニーを有する培養プレート640を示す画像630上に位置する選択ツール600の実施形態を示す。選択ツール600は、内側リング610及び外側リング620を含む。いくつかの実施形態では、内側リングが、採取ツール132などのピペットツールの先端の形状及びサイズと実質的に一致する形状及びサイズを有することができる。内側リングの内部は、培養プレート640上の採取ツールによってピペット採取を行う目標位置を表すことができる。
【0052】
上述したように、採取ツールは、採取計装130などの自動プラットフォームによって制御することができる。自動プラットフォームによって制御される採取ツールは、所望のピペット採取位置からの許容誤差範囲を有することができる。外側リング620は、所望のピペット採取位置からの採取ツールの許容誤差範囲に対応することができる。本明細書で説明したように、外側リング620の位置を分析して、例えば障害物への衝突、又は2つの選択されたコロニー位置に基づく同じコロニーのピペット採取などのエラーの可能性があるかどうかを判定することができる。
【0053】
選択ツール600は、選択ツール600からy軸及びx軸に沿ってそれぞれ延びる案内線660A及び660Bをさらに含むことができる。案内線660A及び660Bは、画像630上に選択ツール600を位置付けるための追加的な視覚補助を行うことができる。案内線660A及び660Bは、培養プレート画像における選択ツールの視認性を高めるために、培養プレート画像とのコントラストをもたらすこともできる。
【0054】
図7には、コロニー750を含む複数のコロニーを有する培養プレート740を示す画像730上に位置する選択ツール700の実施形態を示す。この選択ツールは、選択ツール700の中心点に位置する中心ドット710と、破線の外側リング720と、複数の照準線725とを含む。中心ドット710は、培養プレート740上でピペット採取を行う採取ツール132などの採取ツールの目標中心位置を表すことができる。
【0055】
上述したように、採取ツールは、採取計装130などの自動プラットフォームによって制御することができる。自動プラットフォームによって制御される採取ツールは、所望のピペット採取位置からの許容誤差範囲を有することができる。外側リング720は、所望のピペット採取位置からの採取ツールの許容誤差範囲に対応することができる。本明細書で説明したように、外側リング720の位置を分析して、例えば障害物への衝突、又は2つの選択されたコロニー位置に基づく同じコロニーのピペット採取などのエラーの可能性があるかどうかを判定することができる。
【0056】
選択ツール700は、4つの照準線725を含むことができる。x軸上には一対の照準線725が位置し、各照準線が中心ドット710の両側に位置することができる。y軸上には第2の対の照準線725が位置し、各照準線が中心ドット710の両側に位置することができる。これらの照準線は、選択ツール700を位置付けるための視覚補助を行うことができる。これらの照準線は、
図6の内側リング610と比べて、選択ツールの下方のコロニー位置に対する視認性を高めることができる。選択ツール700は、選択ツール700からy軸及びx軸に沿ってそれぞれ延びる案内線760A及び760Bをさらに含むことができる。案内線760A及び760Bは、画像730上に選択ツール700を位置付けるための追加的な視覚補助を行うことができる。案内線760A及び760Bは、培養プレート画像における選択ツールの視認性を高めるために、培養プレート画像とのコントラストをもたらすこともできる。
【0057】
図8には、コロニー850を含む複数のコロニーを有する培養プレート840を示す画像830上に位置する選択ツール800の実施形態を示す。選択ツール800は、内側リング810と、外側リング820と、複数の照準線825とを含む。いくつかの実施形態では、内側リングが、採取ツール132などの採取ツールの先端の形状及びサイズと実質的に一致する形状及びサイズを有することができる。内側リングの内部は、培養プレート840上の採取ツールによってピペット採取を行う目標位置を表すことができる。
【0058】
上述したように、採取ツールは、採取計装130などの自動プラットフォームによって制御することができる。自動プラットフォームによって制御される採取ツールは、所望のピペット採取位置からの許容誤差範囲を有することができる。外側リング820は、所望のピペット採取位置からの採取ツールの許容誤差範囲に対応することができる。本明細書で説明したように、外側リング820の位置を分析して、例えば障害物への衝突、又は2つの選択されたコロニー位置に基づく同じコロニーのピペット採取などのエラーの可能性があるかどうかを判定することができる。
【0059】
選択ツール800は、4つの照準線825を含むことができる。x軸上には一対の照準線825が位置し、各照準線が外側リング820の両側に位置することができる。y軸上には第2の対の照準線825が位置し、各照準線が外側リング820の両側に位置することができる。これらの照準線は、選択ツール800を位置付けるための視覚補助を行うことができる。選択ツール800は、選択ツール800からy軸及びx軸に沿ってそれぞれ延びる案内線860A及び860Bをさらに含むことができる。案内線860A及び860Bは、画像830上に選択ツール800を位置付けるための追加的な視覚補助を行うことができる。案内線860A及び860Bは、培養プレート画像における選択ツールの視認性を高めるために、培養プレート画像とのコントラストをもたらすこともできる。
【0060】
図9には、複数のコロニーを有する培養プレート940を示す画像930上に位置する選択ツール900の実施形態を示す。選択ツール900は、リング920を含むことができる。リング920の内部には、リング920の下方にある画像930の部分の拡大図を示すことができる。上述したように、採取ツールは、採取計装130などの自動プラットフォームによって制御することができる。自動プラットフォームによって制御される採取ツールは、所望のピペット採取位置からの許容誤差範囲を有することができる。リング920は、所望のピペット採取位置からの採取ツールの許容誤差範囲に対応することができる。本明細書で説明したように、外側リング920の位置を分析して、例えば障害物への衝突、又は2つの選択されたコロニー位置に基づく同じコロニーのピペット採取などのエラーの可能性があるかどうかを判定することができる。いくつかの実施形態では、エラーの可能性を判定するために分析される外側リング920の位置の座標よりも画像930上に示される外側リング920の位置の方が大きく見えるように、外側リング920の位置自体が拡大される。
【0061】
選択ツール900は、選択ツール900からy軸及びx軸に沿ってそれぞれ延びる案内線960A及び960Bをさらに含むことができる。案内線960A及び960Bは、画像930上に選択ツール900を位置付けるための追加的な視覚補助を行うことができる。案内線960A及び960Bは、培養プレート画像における選択ツールの視認性を高めるために、培養プレート画像とのコントラストをもたらすこともできる。
【0062】
いくつかの実施形態では、コロニー選択インターフェイスが、
図6~
図9に示すような複数の異なる選択ツール構成からの選択を可能にする。
図6~
図9に示すコロニー選択ツールの構成は限定的なものではないと理解されたい。本発明によれば、コロニー選択ツールは、コロニー位置の選択及び潜在的エラー原因の視覚的指示を行うのに適したあらゆるサイズ及び形状を有することができる。例えば、
図6~
図9に示す実施形態のいずれかからの特徴を組み合わせてコロニー選択ツールを形成することもできる。
【0063】
図10に、複数のコロニー1050を有する培養プレート1040を示す画像1030上に位置する選択ツール1000の例示的な実施形態を示す。
図11は、
図10に示す画像1030の一部の拡大図である。例示的な実施形態では、画像1030を表示するコロニー選択インターフェイスが、例えば画像1030の倍率を変更することによって画像1030の操作を可能にすることができる。
図10及び
図11に示すように、選択ツール1000は、画像1030の倍率の変化に対応するように、サイズが変化するように構成することができる。選択ツール1000の拡大は、採取計装130などの採取計装の機械的公差を各倍率において示すように実行することができる。
【0064】
図12には、複数のコロニー1250を有する培養プレート1240を示す画像1230上に位置する選択ツール1200の例示的な実施形態を示す。培養プレート1240は、培養プレート縁部1245を有する。
図12に示すように、選択ツール1200は、培養プレート縁部1245の外側に位置する。
図12は、例えば
図3のステップ340に関して説明したような選択ツールの位置が培養プレート1245の縁部の外側に存在する時の、
図2のステップ250において説明したようなエラー処理の例を示すものである。
図12に示すように、選択ツール1200は斜線入りの円として示されている。この選択ツール1200の形状は、選択された場合にエラーを引き起こす可能性がある位置に選択ツールが存在することを示す。
図12に示すような選択ツール1200の形状は、培養プレート1200の縁部1245内に位置する場合の選択ツール1200の形状とは異なるように構成される。
【0065】
図13には、コロニー1350を含む複数のコロニーを有する培養プレート1340を示す画像1330上に位置する選択ツール1300の例示的な実施形態を示す。培養プレート1340は、培養プレート縁部1345を有する。
図13には、縁部1345の内壁付近に位置する選択ツール1300を示す。
図14には、選択ツール1300が縁部1345を越えてさらに進んだ後の画像1330上に位置する選択ツール1300を示す。
図14に示すように、選択ツール1300の形状は、
図13に示す形状と比べて変化している。
図13、
図14間の選択ツール1300の形状の変化は、例えば
図4のステップ440に関して説明したような選択ツールの位置が培養プレート1300の縁部1345に重なっている時の、
図2のステップ250で説明したようなエラー処理の例を示すものである。
【0066】
図15には、コロニー1550を含む複数のコロニーを有する培養プレート1540を示す画像1530上に位置する選択ツール1500の例示的な実施形態を示す。培養プレート1540は、培養プレート縁部1545及び分割部1555を含む。
図15は、選択ツールの位置が分割部1555の位置に重なっている時の、
図2のステップ250で説明したようなエラー処理の例を示すものである。この選択ツール1500の形状は、選択された場合にエラーを引き起こす可能性がある位置に選択ツールが存在することを示すように構成される。
【0067】
図16には、コロニー1650を含む複数のコロニーを有する培養プレート1640を示す画像1630上に位置する選択ツール1600の例示的な実施形態を示す。
図16には、コロニーマーカー1670、及びコロニー位置マーカー1670に関連するコロニー位置マーカー番号1675も示す。コロニー位置マーカー1670は、選択ツール1600と実質的に同じ形状及びサイズを有することができる。しかしながら、コロニー位置マーカー1670は、コロニーの位置を示すのに十分なあらゆる形状及びサイズを有することができる。例えば、コロニー位置マーカー1670のサイズ及び形状は、選択ツール600、選択ツール700、選択ツール800及び選択ツール900のいずれかのサイズ及び形状、又はこれらのいずれかの組み合わせと同様とすることができる。
【0068】
本明細書で説明したように、コロニー位置マーカー1670は、採取ツール132などの採取ツールによるピペット採取のために選択された所望の位置を表すことができる。コロニー位置マーカー1670は、採取ツールの許容誤差に対応するサイズ及び形状を有することができる。本明細書で説明する選択ツール1600も、採取ツールの許容誤差に対応するサイズ及び形状を有する。
図16では、選択ツール1600がマーカー1670から離れて位置する。
図17には、画像1630上に位置する選択ツール1600を示す。
図17では、選択ツール1600が、その外縁部がマーカー1670の一部に重なるように位置付けられている。
図17に示すように、選択ツール1600の形状は、
図16に示す形状と比べて変化している。
図16、
図17間の選択ツール1600の形状の変化は、例えば
図5のステップ540に関して説明したように選択ツールの位置が以前のコロニー選択位置に重なっている時の、
図2のステップ250で説明したようなエラー処理の実施例を示すものである。
【0069】
本明細書に開示した実装は、コロニー位置を選択するためのシステム、方法及び装置を提供する。当業者であれば、これらの実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はこれらのいずれかの組み合わせで実装することができると認識するであろう。
【0070】
本明細書で説明した機能は、1又は2以上の命令としてプロセッサ可読媒体又はコンピュータ可読媒体に記憶することができる。「コンピュータ可読媒体」という用語は、コンピュータ又はプロセッサがアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を意味する。限定ではなく一例として、このような媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、CD-ROM又はその他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気記憶装置、或いは所望のプログラムコードを命令又はデータ構造の形で記憶するために使用できるとともにコンピュータがアクセスできる他のあらゆる媒体を含むことができる。本明細書で使用するディスク(disk及びdisc)は、コンパクトディスク(「CD」)、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、デジタル多用途ディスク(「DVD」)、フロッピーディスク及びブルーレイディスクを含み、この場合、diskは、通常データを磁気的に再生し、discは、レーザーを用いてデータを光学的に再生する。なお、コンピュータ可読媒体は、有形の非一時的なものとすることもできる。「コンピュータプログラム製品」という用語は、コンピュータ装置又はプロセッサと、これらが実行、処理又は計算できるコード又は命令(例えば「プログラム」)とを組み合わせたものを意味する。本明細書で使用する「コード」という用語は、コンピュータ装置又はプロセッサが実行できるソフトウェア、命令、コード又はデータを意味する。
【0071】
ソフトウェア又は命令は、伝送媒体を介して送信することもできる。例えば、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(「DSL」)、又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を用いてウェブサイト、サーバ又はその他の遠隔ソースからソフトウェアを送信する場合、これらの同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術も伝送媒体の定義に含まれる。
【0072】
本明細書に開示した方法は、説明した方法を達成するための1又は2以上のステップ又は動作を含む。方法のステップ及び/又は動作は、特許請求の範囲から逸脱することなく互いに入れ替えることができる。換言すれば、説明している方法の適正な動作に特定のステップ順又は動作順が必要でない限り、特定のステップ及び/又は動作の順序及び/又は使用は、特許請求の範囲から逸脱することなく修正することができる。
【0073】
なお、本明細書で使用する「結合する(couple、coupling、coupled)」という用語及びこの単語の他の活用形は、間接的な接続又は直接的な接続のどちらを示すこともできる。例えば、第1のコンポーネントが第2のコンポーネントに「結合される」場合、第1のコンポーネントは、第2のコンポーネントに間接的に接続することも、又は直接的に接続することもできる。本明細書で使用する「複数(plurality)」という用語は、2又は3以上を示す。例えば、複数のコンポーネントは、2又は3以上のコンポーネントを示す。
【0074】
「決定する(determining)」という用語は様々な動作を含み、従って計算すること(calculating、computing)、処理すること(processing)、導出すること(deriving)、調査すること(investigating)、参照すること(looking up)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造を参照すること)及び確認すること(ascertaining)などを含むことができる。また、「determining」は、受け取ること(receivind)(例えば、情報を受け取ること)及びアクセスすること(accessing)(例えば、メモリ内のデータにアクセスすること)などを含むこともできる。さらに、「determining」は、解決すること(resolving)、選択すること(selecting、choosing)及び確立すること(establishing)などを含むこともできる。
【0075】
「~に基づく(based on)」という表現は、別途明示していない限り「~のみに基づく(based only on)」ことを意味するものではない。換言すれば、「~に基づく」という表現は、「~のみに基づく」ことと、「少なくとも~に基づく」ことの両方を表す。
【0076】
上記の説明では、実施例を完全に理解できるように特定の詳細を示した。しかしながら、当業者であれば、これらの特定の詳細を伴わずに実施例を実施することもできると理解するであろう。例えば、これらの実施例を不必要な詳細で曖昧にしないように、電気的な構成要素/装置についてはブロック図で示していることもある。その他の場合には、実施例をさらに説明するためにこのような構成要素、他の構造及び手法を詳細に示していることもある。
【0077】
本明細書には、参照用に、及び様々な節の位置を特定するのに役立つように見出しを含めている。これらの見出しは、関連して説明した概念の範囲を限定するものではない。このような概念は、本明細書全体を通じて適用することができる。
【0078】
また、実施例は、フローチャート、フロー図、有限状態図、構造図又はブロック図として示すプロセスとして説明することもできる。フローチャートには、動作を逐次プロセスとして説明していることもあるが、動作の多くは、並行して又は同時に実行することもでき、プロセスを繰り返すこともできる。また、動作の順序は並べ替えることもできる。プロセスは、その動作の完了時に終了する。プロセスは、方法、関数、手順、サブルーチン又はサブプログラムなどに対応することができる。プロセスがソフトウェア関数に対応する場合、そのプロセスの終了は、関数が呼び出し関数又はメイン関数に戻ることに対応する。
【0079】
開示した実装についての上記説明は、本発明をあらゆる当業者が実施又は利用できるように行ったものである。当業者には、これらの実装の様々な修正が容易に明らかになると思われ、また本明細書で定めた一般的原理は、本発明の趣旨又は範囲から逸脱することなく他の実装にも適用することができる。従って、本発明は、本明細書に示した実装に限定されることを意図するものではなく、本明細書に開示した原理及び新規の特徴と一致する最も広い範囲を許容すべきものである。
【符号の説明】
【0080】
200 プロセス
210 コロニー選択インターフェイスを起動
220 選択ツールの位置のモニタリングを開始
230 選択ツールの位置を分析
240 エラーが判定されたか?
250 エラー処理
260 コロニー位置の選択を許可
270 コロニー位置が選択されたか?
250 コロニー位置マーカーを割り当て
290 コロニー位置の選択が終了したか?