(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-05
(45)【発行日】2022-01-20
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20220113BHJP
【FI】
G06Q30/02 322
G06Q30/02 338
G06Q30/02 346
G06Q30/02 378
(21)【出願番号】P 2021138722
(22)【出願日】2021-08-27
(62)【分割の表示】P 2019004780の分割
【原出願日】2019-01-15
【審査請求日】2021-08-27
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムをウェブサイトに掲載した。https://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2018/11/13/3482.html https://kddi-cf.co.jp/news/2018/11/13/1/(ウェブサイトの掲載日:平成30年11月13日)
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100124084
【氏名又は名称】黒岩 久人
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】小林 正和
(72)【発明者】
【氏名】川渕 広季
(72)【発明者】
【氏名】山口 薫
(72)【発明者】
【氏名】中江 裕理
【審査官】小山 和俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-352148(JP,A)
【文献】特開2003-085429(JP,A)
【文献】特開2003-283613(JP,A)
【文献】特開2002-281157(JP,A)
【文献】特開2017-073157(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置であって、
通信回線を介してユーザが支払った商品又はサービスの代金である購入額と、前記ユーザが通信端末を用いて通信するために契約した通信回線に設定された識別子と、前記ユーザが契約した通信回線を前記通信端末が利用するために支払う料金である利用料金と、を紐づけて記憶する記憶部と、
前記購入額に応じた前記利用料金の割引サービスを利用するか否かを指定する設定を前記ユーザから受け付けて前記識別子と紐づけて前記記憶部に記憶させる受付部と、
前記受付部が受け付けた設定が前記割引サービスを利用することを指定している場合、前記購入額に基づいて前記利用料金の割引額を算出する割引額算出部と、
前記利用料金から前記割引額を減算した額を請求額として算出する請求額決定部と、
を備え、
前記割引額算出部は、前記ユーザが前記商品又はサービスの代金を支払う毎に、当該代金に基づく前記利用料金の割引額の暫定値を算出し、
前記情報処理装置は、前記商品又はサービスの代金と前記利用料金の割引額の暫定値とが併記された前記ユーザの通信端末に表示させるための割引額の速報画面を生成する画面生成部をさらに備える、
情報処理装置。
【請求項2】
前記記憶部は、前記利用料金の割引額を算出するための通信料金割引率と、前記購入額に応じて前記ユーザに付与されるポイントであって、前記ユーザが支払うべき商品又はサービスの代金に充当可能なポイントを算出するためのポイント還元率とをさらに記憶しており、
前記通信料金割引率と前記ポイント還元率とは異なる値である、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記通信料金割引率と前記ポイント還元率とは対象期間ごとに設定される、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記割引額算出部は、算出した割引額が前記利用料金を上回る場合、前記割引額と前記利用料金との差額をさらに算出し、
前記記憶部は、前記割引額算出部が算出した差額を前記識別子と紐づけてさらに記憶し、
前記請求額決定部は、前記識別子に前記差額が紐付けられている場合、前記割引額と前記差額との和を前記利用料金から減算した額を請求額として算出する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記記憶部は、前記ユーザが通信事業者との間で前記通信端末で使用するための通信回線の利用契約を結ぶと前記購入額と前記識別子と前記利用料金とを紐づけて記憶し、
前記受付部は、前記記憶部に前記識別子が記憶されていることを条件として、前記購入額に応じた前記利用料金の割引サービスを利用することを指定する設定を前記ユーザから受け付ける、
請求項1から4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記購入額に応じて前記ユーザに付与されるポイントであって、前記ユーザが支払うべき商品又はサービスの代金に充当可能なポイントを算出するポイント算出部をさらに備え、
前記受付部は、前記購入額に応じて前記利用料金の割引サービスを利用するか、又は前記購入額に応じた前記ポイントの付与サービスを利用するかの選択を前記ユーザから受け付ける、
請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記割引額算出部は、前記記憶部から読み出した通信料金割引率を前記購入額に乗じることで前記利用料金の割引額を算出し、
前記ポイント算出部は、前記記憶部から読み出したポイント還元率を前記購入額に乗じることで前記ポイントを算出する、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記画面生成部は、前記利用料金の割引サービス又は前記ポイントの付与サービスを選択可能な態様で前記ユーザの通信端末に表示させるための選択画面であって、前記割引額算出部が算出した前記利用料金の割引額と、前記ポイント算出部が算出した前記ポイントとが含まれる前記選択画面を生成する、
請求項6又は7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記記憶部は、初期設定として、前記購入額に応じた前記利用料金の割引サービスを利用することを指定する設定を前記識別子と紐づけて記憶する、
請求項1から8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記記憶部が、前記購入額に応じた前記利用料金の割引サービスを利用しないことを指定する設定を前記識別子と紐づけて記憶していることを条件として、前記利用料金の割引サービスの利用を促すメッセージを前記ユーザの通信端末に通知する割引利用促進部をさらに備える、
請求項1から9のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
プロセッサが、
通信回線を介してユーザが支払った商品又はサービスの代金である購入額と、前記ユーザが通信端末を用いて通信するために契約した通信回線に設定された識別子と、前記ユーザが契約した通信回線を前記通信端末が利用するために支払う料金である利用料金と、を紐づけて記憶部に記憶させるステップと、
前記購入額に応じた前記利用料金の割引サービスを利用するか否かを指定する設定を前記ユーザから受け付けるステップと、
受け付けた前記設定が前記割引サービスを利用することを指定している場合、前記購入額に基づいて前記利用料金の割引額を算出するステップと、
前記利用料金から前記割引額を減算した額を請求額として算出するステップと、
前記ユーザが前記商品又はサービスの代金を支払う毎に、当該代金に基づく前記利用料金の割引額の暫定値を算出するステップと、
前記商品又はサービスの代金と前記利用料金の割引額の暫定値とが併記された前記ユーザの通信端末に表示させるための割引額の速報画面を生成するステップと、
を実行する情報処理方法。
【請求項12】
コンピュータに、
通信回線を介してユーザが支払った商品又はサービスの代金である購入額と、前記ユーザが通信端末を用いて通信するために契約した通信回線に設定された識別子と、前記ユーザが契約した通信回線を前記通信端末が利用するために支払う料金である利用料金と、を紐づけて記憶部に記憶させる機能と、
前記購入額に応じた前記利用料金の割引サービスを利用するか否かを指定する設定を前記ユーザから受け付ける機能と、
受け付けた前記設定が前記割引サービスを利用することを指定している場合、前記購入額に基づいて前記利用料金の割引額を算出する機能と、
前記利用料金から前記割引額を減算した額を請求額として算出する機能と、
前記ユーザが前記商品又はサービスの代金を支払う毎に、当該代金に基づく前記利用料金の割引額の暫定値を算出する機能と、
前記商品又はサービスの代金と前記利用料金の割引額の暫定値とが併記された前記ユーザの通信端末に表示させるための割引額の速報画面を生成する機能と、
を実現させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォンをはじめとする近年の通信端末の急速な発展、及びインターネットの爆発的な普及により、携帯電話は単なる通話機ではなくネットショッピング等の種々のサービスにも用いられるようになった。このようなネットショッピングでは、商品又はサービスの購入代金に応じて購入者であるユーザにいわゆる「ポイント」を付与することが行われている。ポイントが付与されたユーザは、ポイントを購入代金に充当させることを指示することによって購入代金を減額することができるので、ユーザによる再購入の契機となっている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ネットショッピングで商品等を購入するためには、ユーザはコンピュータ等でEC(Electronic Commerce)サイトにアクセスすることが必要であり、このとき場合によっては通信回線の利用料が発生しうる。
【0005】
本願の発明者は、ユーザが商品等を購入した場合にその購入代金に応じて通信回線の利用料金を割り引くことにより、ユーザによるネットショッピングの利用がより促進できる可能性について認識した。このとき、上述のポイントのようなユーザによる明示的な指示を介することなく購入代金に応じて通信回線の利用料金を自動で割り引くことができれば、ユーザにとってより利便性が高い相乗的なサービスを提供できる。
【0006】
本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、商品等の購入代金に応じてユーザが契約した通信回線の利用料金を割り引く技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様は、情報処理装置である。この装置は、通信回線を介してユーザが支払った商品又はサービスの代金である購入額と、前記ユーザが通信端末を用いて通信するために契約した通信回線に設定された識別子と、前記ユーザが契約した通信回線を前記通信端末が利用するために支払う料金である利用料金と、を紐づけて記憶する記憶部と、前記購入額に応じた前記利用料金の割引サービスを利用するか否かを指定する設定を前記ユーザから受け付けて前記識別子と紐づけて前記記憶部に記憶させる受付部と、前記受付部が受け付けた設定が前記割引サービスを利用することを指定している場合、前記購入額に基づいて前記利用料金の割引額を算出する割引額算出部と、前記利用料金から前記割引額を減算した額を請求額として算出する請求額決定部と、を備える。前記割引額算出部は、前記ユーザが前記商品又はサービスの代金を支払う毎に、当該代金に基づく前記利用料金の割引額の暫定値を算出し、前記情報処理装置は、前記商品又はサービスの代金と前記利用料金の割引額の暫定値とが併記された前記ユーザの通信端末に表示させるための割引額の速報画面を生成する画面生成部をさらに備える。
【0008】
前記記憶部は、前記利用料金の割引額を算出するための通信料金割引率と、前記購入額に応じて前記ユーザに付与されるポイントであって、前記ユーザが支払うべき商品又はサービスの代金に充当可能なポイントを算出するためのポイント還元率とをさらに記憶してもよく、前記通信料金割引率と前記ポイント還元率とは異なる値であってもよい。
【0009】
前記通信料金割引率と前記ポイント還元率とは対象期間ごとに設定されてもよい。
【0010】
前記割引額算出部は、算出した割引額が前記利用料金を上回る場合、前記割引額と前記利用料金との差額をさらに算出してもよく、前記記憶部は、前記割引額算出部が算出した差額を前記識別子と紐づけてさらに記憶してもよく、前記請求額決定部は、前記識別子に前記差額が紐付けられている場合、前記割引額と前記差額との和を前記利用料金から減算した額を請求額として算出してもよい。
【0011】
前記記憶部は、前記ユーザが通信事業者との間で前記通信端末で使用するための通信回線の利用契約を結ぶと前記購入額と前記識別子と前記利用料金とを紐づけて記憶してもよく、前記受付部は、前記記憶部に前記識別子が記憶されていることを条件として、前記購入額に応じた前記利用料金の割引サービスを利用することを指定する設定を前記ユーザから受け付けてもよい。
【0012】
前記情報処理装置は、前記購入額に応じて前記ユーザに付与されるポイントであって、前記ユーザが支払うべき商品又はサービスの代金に充当可能なポイントを算出するポイント算出部をさらに備えてもよく、前記受付部は、前記購入額に応じて前記利用料金の割引サービスを利用するか、又は前記購入額に応じた前記ポイントの付与サービスを利用するかの選択を前記ユーザから受け付けてもよい。
【0013】
前記割引額算出部は、前記記憶部から読み出した通信料金割引率を前記購入額に乗じることで前記利用料金の割引額を算出してもよく、前記ポイント算出部は、前記記憶部から読み出したポイント還元率を前記購入額に乗じることで前記ポイントを算出してもよい。
【0014】
前記画面生成部は、前記利用料金の割引サービス又は前記ポイントの付与サービスを選択可能な態様で前記ユーザの通信端末に表示させるための選択画面であって、前記割引額算出部が算出した前記利用料金の割引額と、前記ポイント算出部が算出した前記ポイントとが含まれる前記選択画面を生成してもよい。
【0015】
前記記憶部は、初期設定として、前記購入額に応じた前記利用料金の割引サービスを利用することを指定する設定を前記識別子と紐づけて記憶してもよい。
【0016】
前記記憶部が、前記購入額に応じた前記利用料金の割引サービスを利用しないことを指定する設定を前記識別子と紐づけて記憶していることを条件として、前記利用料金の割引サービスの利用を促すメッセージを前記ユーザの通信端末に通知する割引利用促進部をさらに備えてもよい。
【0017】
本発明の第2の態様は、情報処理方法である。この方法において、プロセッサが、通信回線を介してユーザが支払った商品又はサービスの代金である購入額と、前記ユーザが通信端末を用いて通信するために契約した通信回線に設定された識別子と、前記ユーザが契約した通信回線を前記通信端末が利用するために支払う料金である利用料金と、を紐づけて記憶部に記憶させるステップと、前記購入額に応じた前記利用料金の割引サービスを利用するか否かを指定する設定を前記ユーザから受け付けるステップと、受け付けた前記設定が前記割引サービスを利用することを指定している場合、前記購入額に基づいて前記利用料金の割引額を算出するステップと、前記利用料金から前記割引額を減算した額を請求額として算出するステップと、前記ユーザが前記商品又はサービスの代金を支払う毎に、当該代金に基づく前記利用料金の割引額の暫定値を算出するステップと、前記商品又はサービスの代金と前記利用料金の割引額の暫定値とが併記された前記ユーザの通信端末に表示させるための割引額の速報画面を生成するステップと、を実行する。
【0018】
本発明の第3の態様は、プログラムである。このプログラムは、コンピュータに、通信回線を介してユーザが支払った商品又はサービスの代金である購入額と、前記ユーザが通信端末を用いて通信するために契約した通信回線に設定された識別子と、前記ユーザが契約した通信回線を前記通信端末が利用するために支払う料金である利用料金と、を紐づけて記憶部に記憶させる機能と、前記購入額に応じた前記利用料金の割引サービスを利用するか否かを指定する設定を前記ユーザから受け付ける機能と、受け付けた前記設定が前記割引サービスを利用することを指定している場合、前記購入額に基づいて前記利用料金の割引額を算出する機能と、前記利用料金から前記割引額を減算した額を請求額として算出する機能と、前記ユーザが前記商品又はサービスの代金を支払う毎に、当該代金に基づく前記利用料金の割引額の暫定値を算出する機能と、前記商品又はサービスの代金と前記利用料金の割引額の暫定値とが併記された前記ユーザの通信端末に表示させるための割引額の速報画面を生成する機能と、を実現させる。
【0019】
このプログラムを提供するため、あるいはプログラムの一部をアップデートするために、このプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供されてもよく、また、このプログラムが通信回線で伝送されてもよい。なお、以上の構成要素の任意の組み合わせ、本発明の表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、データ構造、記録媒体などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、商品等の購入代金に応じてユーザが契約した通信回線の利用料金を割り引くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】実施の形態に係る情報処理装置が実行する情報処理の流れの概要を模式的に示す図である。
【
図2】実施の形態に係る情報処理装置の機能構成を模式的に示す図である。
【
図3】実施の形態に係る制御部に格納されている還元処理データベースのデータ構造を模式的に示す図である。
【
図4】実施の形態に係る画面生成部が生成する選択画面の一例を模式的に示す図である。
【
図5】実施の形態に係る制御部に格納されている割引率・還元率データベースのデータ構造を模式的に示す図である。
【
図6】実施の形態に係る画面生成部が生成する速報画面の一例を模式的に示す図である。
【
図7】実施の形態に係る情報処理装置が実行する情報処理の流れを説明するためのフローチャートである。
【
図8】実施の形態の第2の変形例に係る割引率・還元率データベースのデータ構造を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
<実施の形態の概要>
図1は、実施の形態に係る情報処理装置1が実行する情報処理の流れの概要を模式的に示す図である。以下、
図1を参照して実施の形態の概要を述べる。
【0023】
実施の形態に係る情報処理装置1は、情報処理装置1にユーザ登録をしているユーザUが商品又はサービスの代金を支払った場合、その代金に応じて定まる額を情報処理装置1が利用契約をしている通信回線の通信料に自動的に充当する。
【0024】
より具体的には、情報処理装置1は、通信回線を介してユーザUが商品又はサービスに対して支払った代金である購入額を管理する。例えば、情報処理装置1が直接的又は間接的に管理しているECサイトでユーザUが購入した商品の代金を記憶する。また、情報処理装置1は、ユーザUが実店舗においてQRコード(登録商標)を用いて商品又はサービスを購入した場合に、その決済処理を行う。これにより、情報処理装置1は、通信回線を介してユーザUが支払った商品又はサービスの代金を管理することができる。
【0025】
情報処理装置1は、ユーザUが通信事業者と契約した通信回線を通信端末Tが利用するために支払う料金である利用料金も管理する。ここで利用料金は、通信回線の使用料金の他、通信端末Tの購入代金や違約金等も含まれる。
【0026】
さらに、情報処理装置1は、ユーザUが商品又はサービスの代金に応じてユーザUに付与されるポイントであって、ユーザUが支払うべき商品又はサービスの代金に充当可能なポイントも管理している。このため、情報処理装置1は、購入額に応じて通信回線の利用料金の割引サービスを利用するか、又はポイント付与のサービスを利用するかの選択をユーザUから受け付ける。
【0027】
実施の形態に係る情報処理装置1は、購入額に応じた通信回線の利用料金の割引サービスを利用することを示す指示をユーザUから受け付けている場合には、購入額に応じて定まる割引額を利用料金から自動的に割り引く。これにより、情報処理装置1は、ユーザUの手を煩わせることなく、ユーザによる商品等の購入代金に応じて通信回線の利用料金を自動で割り引くことができる。
【0028】
<実施の形態に係る情報処理装置1の機能構成>
図2は、実施の形態に係る情報処理装置1の機能構成を模式的に示す図である。情報処理装置1は、記憶部2と制御部3とを備える。
図2において、矢印は主なデータの流れを示しており、
図2に示していないデータの流れがあってもよい。
図2において、各機能ブロックはハードウェア(装置)単位の構成ではなく、機能単位の構成を示している。そのため、
図2に示す機能ブロックは単一の装置内に実装されてもよく、あるいは複数の装置内に分かれて実装されてもよい。機能ブロック間のデータの授受は、データバス、ネットワーク、可搬記憶媒体等、任意の手段を介して行われてもよい。
【0029】
記憶部2は、情報処理装置1を実現するコンピュータのBIOS(Basic Input Output System)等を格納するROM(Read Only Memory)や情報処理装置1の作業領域となるRAM(Random Access Memory)、OS(Operating System)やアプリケーションプログラム、当該アプリケーションプログラムの実行時に参照される種々の情報を格納するHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の大容量記憶装置である。
【0030】
制御部3は、情報処理装置1のCPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサであり、記憶部2に記憶されたプログラムを実行することによって画面生成部31、割引額算出部32、請求額決定部33、ポイント算出部34、及び割引利用促進部35として機能する。
【0031】
なお、
図2は、情報処理装置1が単一の装置で構成されている場合の例を示している。しかしながら、情報処理装置1は、例えばクラウドコンピューティングシステムのように複数のプロセッサやメモリ等の計算リソースによって実現されてもよい。この場合、制御部3を構成する各部は、複数の異なるプロセッサの中の少なくともいずれかのプロセッサがプログラムを実行することによって実現される。
【0032】
制御部3は、通信回線を介してユーザUが支払った商品又はサービスの代金である購入額と、ユーザUが通信端末を用いて通信するために契約した通信回線に設定された識別子と、ユーザUが契約した通信回線を通信端末Tが利用するために支払う料金である利用料金と、を紐づけて記憶する。
【0033】
図3は、実施の形態に係る制御部3に格納されている還元処理データベースDのデータ構造を模式的に示す図である。ユーザUが通信事業者との間で通信端末Tで使用するための通信回線の利用契約を結ぶと、通信回線には識別子と電話番号とが割り当てられる。
図3は、識別子がID00001であり、電話番号が080-XXXX-XXXXである通信回線に紐づけられた各種情報を例示している。例えば、識別子がID00001である通信回線を契約したユーザUは、通信回線を介して商品又はサービスの代金として107432円の支払いが発生している。また、このユーザUは、契約した通信回線を通信端末Tが利用するために8439円の支払いが発生している。
【0034】
受付部30は、購入額に応じた利用料金の割引サービスを利用するか否かを指定する設定をユーザUから受け付けて識別子と紐づけて記憶部2に記憶させる。より具体的には、画面生成部31は、利用料金の割引サービス又はポイントの付与サービスを選択可能な態様でユーザUの通信端末Tに表示させるための選択画面を生成する。ここで、「ポイント」とは、商品又はサービスの購入額に応じてユーザUに付与されるポイントであり、ユーザUが支払うべき商品又はサービスの代金に充当可能なポイントである。受付部30は、購入額に応じて利用料金の割引サービスを利用するか、又は購入額に応じたポイントの付与サービスを利用するかの選択を選択画面を介してユーザUから受け付ける。なお、利用料金の割引サービス又はポイントの付与サービスの対象となる購入代金は、ユーザが通信事業者と契約した通信回線を用いて購入する場合に限られず、その他のインターネット回線等を用いて購入した場合も含まれる。
【0035】
図4は、実施の形態に係る画面生成部31が生成する選択画面の一例を模式的に示す図である。
図3に示す選択画面は、例えばユーザUの通信端末Tの表示部に表示される。選択画面において、ユーザUはラジオボタンBを選択することにより、利用料金の割引サービスとポイント付与サービスとのいずれかを選択することができる。
図4は、ユーザUが利用料金の割引サービスを選択している場合の選択画面の例を示している。これは、
図3に示す還元処理データベースDの「還元設定」フィールにおいて、「ポイント」ではなく「利用料金」にチェックが入っていることに対応する。
【0036】
図2の説明に戻る。割引額算出部32は、受付部30が受け付けた設定が割引サービスを利用することを指定している場合、購入額に基づいて利用料金の割引額を算出する。請求額決定部33は、利用料金から割引額を減算した額を請求額として算出する。これにより、情報処理装置1は、商品等の購入代金に応じてユーザが契約した通信回線の利用料金を割り引くことができる。
【0037】
受付部30が受け付けた設定がポイント付与サービスを利用することを指定している場合には、ポイント算出部34は、購入額に応じてユーザUに付与するポイントを算出する。ポイント算出部34は、識別子と紐づけて算出したポイントを制御部3に記憶させる。ユーザUは、通信端末Tに表示されたポイント使用指示画面(不図示)で明示的な操作をすることにより、所持するポイントの一部又は全部を購入額に充当することができる。
【0038】
当然ながら、ユーザUが通信事業者との間で通信端末Tを用いて通信するための契約をしていない場合には、情報処理装置1は、購入額に応じた利用料金の割引を実施することができない。したがって、受付部30は、ユーザUが通信端末Tを用いて通信するための契約をしていることを条件として、購入額に応じた利用料金の割引サービスを利用することを指定する設定をユーザUから受け付ける。すなわち、ユーザUが通信事業者との間で通信端末Tを用いて通信するための契約をしていない場合には、受付部30は、ポイント付与サービスを利用することを指定する設定を受け付けたとみなす。これにより、情報処理装置1は、ユーザUの設定ミスによって商品等の購入額に基づく還元サービスが無駄になることを抑制できる。
【0039】
ここで、制御部3は、利用料金の割引額を算出する際に参照される通信料金割引率と、ユーザUに付与するポイントを算出する際に参照されるポイント還元率とをさらに記憶している。割引額算出部32は、利用料金の割引額を算出する際、記憶部2から読み出した通信料金割引率を購入額に乗じることで利用料金の割引額を算出する。同様に、ポイント算出部34は、ユーザUに付与するポイントを算出する際、記憶部2から読み出したポイント還元率を購入額に乗じることでポイントを算出する。
【0040】
なお、通信料金割引率とポイント還元率とはともに0以上1未満の値であり、典型的には0.01から0.2の間の値であるが、これらに限定されるものではない。通信料金割引率とポイント還元率とは同じ値とは限らず異なる値であってもよい。また、通信料金割引率とポイント還元率とは、異なる通信回線毎にそれぞれ異なる値であってもよい。
【0041】
図5は、実施の形態に係る制御部3に格納されている割引率・還元率データベースRのデータ構造を模式的に示す図である。
図5に示すように、割引率・還元率データベースRは、異なる識別子それぞれに、通信料金割引率とポイント還元率とを紐づけて格納している。割引額算出部32とポイント算出部34とはそれぞれ、識別子に基づいて割引率・還元率データベースRを参照することにより、その識別子に対応する通信料金割引率又はポイント還元率を取得することができる。
【0042】
このように、通信料金割引率とポイント還元率とは異なる場合があるため、画面生成部31は、利用料金の割引サービス又はポイントの付与サービスを選択可能な態様でユーザUの通信端末Tに表示させるための選択画面を生成する。
図4に示すように、画面生成部31は、割引額算出部32が算出した利用料金の割引額と、ポイント算出部34が算出したポイントとが含まれる選択画面を生成する。
【0043】
選択画面に表示される割引額及びポイントは、それぞれあらかじめ定められた所定の期間における購入額に基づいて算出されたものである。すなわち、割引額算出部32及びポイント算出部34とは、あらかじめ定められた所定の期間における購入額に基づいて、それぞれ利用料金の割引額とポイントとを算出する。ここで「所定の期間」とは、割引額算出部32及びポイント算出部34とがそれぞれ割引額とポイントとを算出するときの単位となる「還元プログラム算出単位期間」であり、具体的には1ヶ月単位である。
【0044】
図4は、所定の期間が毎月1日の午前10時から、翌月1日の午前10時までの1ヶ月間である場合の例を示しており、具体的には12月1日から1月1日までの1ヶ月間の割引額とポイントとが含まれている。なお、
図4に示す選択画面では、所定の期間中の12月22日時点における割引額とポイントとの暫定額が速報の形で示されている。
【0045】
ユーザUは、通信端末Tの表示部に表示された選択画面中の詳細表示アイコンI(ポイント還元詳細表示アイコンI1及び利用料金還元詳細表示アイコンI2)を押下することにより、ポイント及び割引額の内訳を確認することができる。
【0046】
図6は、実施の形態に係る画面生成部31が生成する速報画面の一例を模式的に示す図であり、選択画面においてユーザUが利用料金還元詳細表示アイコンI2を押下したときに通信端末Tの表示部に表示される画面を示す図である。
図6に示すように、速報画面では、ユーザUが購入した商品等の代金と、その代金に対応する割引額とが表形式で一覧表示されている。
【0047】
これを実現するために、割引額算出部32は、ユーザUが商品又はサービスの代金を支払う毎に、都度その代金に基づく利用料金の割引額の暫定値を算出する。これにより、画面生成部31は、商品又はサービスの代金と利用料金の割引額の暫定値とが併記された速報画面を生成することができる。
【0048】
一方、割引額算出部32は、所定の期間が経過することを契機として、その期間における購入額の総和に基づいて利用料金の割引額を算出し、最終的な割引額を決定する。このように、画面生成部31が所定の期間中に通信回線の利用料金の割引額に関する速報画面を生成することにより、ユーザUは、いち早く還元額を把握することができる。結果として、情報処理装置1は、ユーザUが再度商品又はサービスを購買することのモチベーションを高めることができる。
【0049】
さらに、ユーザUは、速報画面においてユーザUが購入した商品等の代金とその代金に対応する割引額とを表形式で確認することができるので、還元額に漏れがないか否かを確認することができる。なお、
図4に示す選択画面において、ユーザUがポイント還元詳細表示アイコンI1を押下すると、通信端末Tの表示部に表示される画面は、ポイント還元に関する速報画面(不図示)に遷移する。
【0050】
[割引額の繰り越し]
続いて、通信料金の割引額の繰り越しついて説明する。
上述したように、割引額算出部32は、ユーザUによる商品等の購入額に通信料金割引率を乗じることで利用料金の割引額を算出する。したがって、購入額が高額な場合や、高い通信料金割引率が割り当てられている場合には、割引額が利用料金を上回ることも起こりうる。そのような場合、割引額と利用料金との差額をどのように扱うかが問題となる。
【0051】
割引額は所定の期間を単位として算出されるため、その期間における通信回線の利用料金にのみ充当するという考え方も一案としてあり得る。一方で、通信料回線の利用料金の割引額はユーザUが商品等に対して支払った代金に基づいて発生するので、割引額の余剰分は他の期間の割引に充当することによってユーザUの購買意欲をさらに喚起することもできる。実施の形態に係る情報処理装置1は後者の立場に立ち、通信料金の割引額の繰り越しサービスをユーザUに提供する。
【0052】
割引額算出部32は、算出した割引額が利用料金を上回る場合、割引額と利用料金との差額を算出する。記憶部2は、割引額算出部32が算出した差額を識別子と紐づけて記憶する。
図3に示す還元処理データベースDにおいて、「割引額繰越額」のフィールドに格納された値である346円が、識別子ID00001に紐付けられた差額の累計である。
【0053】
請求額決定部33は、識別子に差額が紐付けられている場合は、割引額と差額との和を利用料金から減算した額を請求額として算出する。これにより、情報処理装置1は、割引額が利用料金を上回る場合はその差額を繰り越して他の期間における通信回線の利用料金に充当させることができる。なお、割引額と差額との和が利用料金を上回る場合には、その差額が繰り越される。
【0054】
[初期設定]
上述したように、実施の形態に係る情報処理装置1は、通信回線を介してユーザが支払った商品又はサービスの代金である購入額に応じて、通信端末Tで通信回線を利用するために支払う料金である利用料金を割り引く。ここで、商品等の購入代金に充当できるポイントと異なり、通信回線の利用料金の割引は、商品等の購入との関係性が薄いと言える。したがって、受付部30がユーザUから明示的な設定を受け付けた場合に、情報処理装置1は購入額に応じた通信回線の利用料金の割引を実施する。
【0055】
ここで、ユーザUが通信端末Tを用いて通信するための契約を通信事業者との間で取り交わすことができる場所は種々の態様が存在する。この中には、ユーザUが店員等が存在する実在の店舗に赴いて契約を取り交わす態様も含まれる。この場合、ユーザUは店舗において店員から商品等の購入と通信回線の利用料金の割引との関係について説明を受ける機会を得ることができる。
【0056】
そこで、受付部30は、ユーザUがあらかじめ定められた所定の店舗において契約をした場合には、ユーザUからの明示的な設定を受け付けていなくても、購入額に応じた利用料金の割引サービスを利用することを指定する設定を識別子と紐づけて記憶部2に記憶させる。いわば、購入額に応じた利用料金の割引サービスの利用が初期設定となる。
【0057】
ここで「あらかじめ定められた所定の店舗」とは、商品等の購入と通信回線の利用料金の割引との関係についてユーザUに対して説明することができる店員等が存在する店舗である。これにより、情報処理装置1は、ユーザUの手をわずらわすことなく、商品等の購入代金に応じてユーザUが契約した通信回線の利用料金を割り引くことができる。
【0058】
ユーザUがあらかじめ定められた所定の店舗以外の場所、例えばユーザUがインターネット上のウェブサイトにおいて契約をした場合には、ユーザUは商品等の購入と通信回線の利用料金の割引との関係について口頭で説明を受ける機会を得ることが難しい。そのため、ユーザUがあらかじめ定められた所定の店舗以外の場所において契約をした場合には、記憶部2は、初期設定としてポイントの付与サービスを利用することを示す設定を識別子と紐づけて格納する。
【0059】
通信回線の利用料金の割引は、商品等の購入との関係性が薄いため、あらかじめ定められた所定の店舗以外の場所で契約をしたユーザUは、割引サービスを利用することを指定する設定に変更する契機を得にくいと考えられる。そこで、割引利用促進部35は、記憶部2が割引サービスを利用しないことを指定する設定を識別子と紐づけて記憶していることを条件として、利用料金の割引サービスの利用を促すメッセージをユーザUの通信端末Tに通知する。
【0060】
例えば、割引利用促進部35は、ユーザUがECサイトで商品等の購入手続きをしたときに、利用料金の割引サービスの利用を促すメッセージをユーザUの通信端末Tに通知する。また、割引利用促進部35は、上述した還元プログラム算出単位期間の末尾までの残日数が所定の日数を下回った場合、利用料金の割引サービスの利用を促すメッセージをユーザUの通信端末Tに通知してもよい。これにより、情報処理装置1は、ユーザUに対して利用料金の割引サービスの利用のきっかけを提供することができる。
【0061】
<情報処理装置1が実行する情報処理方法の処理フロー>
図7は、実施の形態に係る情報処理装置1が実行する情報処理の流れを説明するためのフローチャートである。本フローチャートにおける処理は、例えば情報処理装置1が起動したときに開始する。
【0062】
記憶部2は、通信回線を介してユーザUが支払った商品又はサービスの代金である購入額と、ユーザUが通信端末Tを用いて通信するために契約した通信回線に設定された識別子と、ユーザUが契約した通信回線を通信端末Tが利用するために支払う料金である利用料金と、を紐づけて記憶する(S2)。
【0063】
受付部30は、購入額に応じた利用料金の割引サービスを利用するか否かを指定する設定をユーザUから受け付ける(S4)。
【0064】
受付部30が受け付けた設定が割引サービスを利用することを指定している場合(S6のYes)、割引額算出部32は、購入額に基づいて利用料金の割引額を算出する(S8)。記憶部2において識別子に差額が紐付けられている場合、すなわち割引が繰り越されている場合(S10)、請求額決定部33は、記憶部2を参照して差額の繰越額を取得する(S12)。
【0065】
差額が繰り越されていない場合(S10のNo)、又は差額の繰越額を取得すると、請求額決定部33は、割引額と、もし存在する場合には繰越額との総和を利用料金から減算することにより、請求額を決定する(S14)。
【0066】
受付部30が受け付けた設定が割引サービスを利用することを指定していない場合(S6のNo)、ポイント算出部34は、購入額に基づいてポイントを算出する(S16)。請求額決定部33が請求額を決定するか、又はポイント算出部34がポイントを算出すると、本フローチャートにおける処理は終了する。
【0067】
<実施の形態に係る情報処理装置1が奏する効果>
以上説明したように、実施の形態に係る情報処理装置1によれば、商品等の購入代金に応じてユーザUが契約した通信回線の利用料金を割り引くことができる。
【0068】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の分散・統合の具体的な実施の形態は、以上の実施の形態に限られず、その全部又は一部について、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を合わせ持つ。
【0069】
<第1の変形例>
上記では、商品等の購入代金の請求処理と通信回線の利用料金の請求処理とをともに情報処理装置1が実行することを前提として説明した。しかしながら、商品等の購入代金の請求処理と通信回線の利用料金の請求処理とは異なるサーバが実行してもよい。例えば、商品等の購入代金の請求処理はECサイトを実現するサーバが実行し、通信回線の利用料金の請求処理は通信回線を提供する通信事業者のサーバが実行する。この場合、通信事業者のサーバは、ECサイトを実現するサーバから少なくとも商品等の購入代金を取得することにより、通信回線の利用料金の割引額を算出する。また、割引額の繰越額は、通信事業者のサーバが管理すればよい。
【0070】
<第2の変形例>
また、
図5において、通信料金割引率とポイント還元率とは異なる場合があることについて説明した。しかしながら、割引率・還元率データベースRのデータ構造は
図5に示す内容に限定されない。例えば、割引率・還元率は対象期間ごとに設定してもよい。
【0071】
図8は、実施の形態の第2の変形例に係る割引率・還元率データベースR2のデータ構造を模式的に示す図である。
図8に示すように、割引率・還元率データベースR2は、異なる期間ごとに、通信料金割引率とポイント還元率とを紐づけて格納している。割引額算出部32とポイント算出部34とはそれぞれ、識別子に対応するユーザUが商品を購入した日時に関する情報に基づいて割引率・還元率データベースR2を参照することにより、通信料金割引率又はポイント還元率を取得することができる。さらに、識別子と期間の両方に基づいて割引率・還元率を設定してもよい。
【符号の説明】
【0072】
1・・・情報処理装置
2・・・記憶部
3・・・制御部
30・・・受付部
31・・・画面生成部
32・・・割引額算出部
33・・・請求額決定部
34・・・ポイント算出部
35・・・割引利用促進部
T・・・通信端末