(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-06
(45)【発行日】2022-01-20
(54)【発明の名称】取引を処理するコンピュータ実施方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/20 20120101AFI20220113BHJP
【FI】
G06Q20/20 350
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019032025
(22)【出願日】2019-02-25
(62)【分割の表示】P 2016543628の分割
【原出願日】2015-02-06
【審査請求日】2019-03-18
(32)【優先日】2014-02-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SG
(32)【優先日】2014-02-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SG
(73)【特許権者】
【識別番号】514208998
【氏名又は名称】グローバル ブルー エス.エー.
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】タン, プアイ ヒャン
(72)【発明者】
【氏名】メンチンスキー, リチャード
【審査官】久宗 義明
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0004528(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0261967(US,A1)
【文献】特表2008-506202(JP,A)
【文献】国際公開第2010/147360(WO,A2)
【文献】米国特許出願公開第2011/0016043(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
取引を処理するコンピュータ実施方法であって、
ユーザのための取引を処理するために、前記ユーザの口座に関連付けられた口座通貨情報を判定するステップであり、前記ユーザの口座に関連付けられた口座通貨情報を判定するステップは、端末の支払デバイスリーダにより読み取られる支払デバイスによって伝搬される口座通貨コードを識別するステップを含む、ステップと、
前記口座通貨情報を一の基準通貨情報と比較するステップと、
前記口座通貨情報が前記基準通貨情報と異なる場合に、前記取引に関する前記ユーザに対する税金還付提供を自動的に開始するステップと、
を含む、コンピュータ実施方法。
【請求項2】
前記基準通貨情報が、前記端末に関連付けられた基準通貨を識別する、請求項1に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項3】
前記支払デバイスが、EMVカードであり、前記支払デバイスリーダが、接触チップカードリーダ又は非接触チップカードリーダのうち少なくとも1つである、請求項1又は2に記載のコンピュータ実施方法。
【請求項4】
少なくとも1つのプロセッサを備えるシステムであって、
ユーザのための取引を処理するために、前記ユーザの口座に関連付けられた口座通貨情報を判定し、前記ユーザの口座に関連付けられた口座通貨情報を判定することは、端末の支払デバイスリーダにより読み取られる支払デバイスによって伝搬される口座通貨コードを識別することを含み、
前記口座通貨情報を一の基準通貨情報と比較し、
前記口座通貨情報が前記基準通貨情報と異なる場合に、前記取引に関する前記ユーザに対する税金還付提供を開始する、
ように構成される、システム。
【請求項5】
前記基準通貨情報が、前記端末に関連付けられた基準通貨を識別する、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記支払デバイスが、EMVカードであり、前記支払デバイスリーダが、接触チップカードリーダ又は非接触チップカードリーダのうち少なくとも1つである、請求項4又は5に記載のシステム。
【請求項7】
前記取引に関する前記ユーザに対する税金還付提供を開始することは、
前記ユーザに税金還付提供の権利を与えるという表示を商店に出力することを含む、請求項4~6のいずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【背景】
【0001】
本発明は、購入に関連付けられた税金還付を得るための装置、システム及び方法に関する。
【0002】
多くの国々では、税金還付システムが旅行者に提供されている。免税ショッピングの提供は、その国への訪問者にとって魅力的であり、観光旅行を促進する助けになり得る。しかしながら、従来、免税ショッピング方式の管理は、商店が販売時に領収書又は勘定書を発行し、その後、税関が国境で商品の国外持ち出しを確認するといった紙ベースのものであった。規則は国毎に様々であるが、免税ショッピングを提供するための従来の手順は、ユーザ(顧客)が税金還付の権利を与えられた訪問中の旅行者であることを、国内の商店が識別及び確認し、その後、ユーザ及び購入品目についての詳細を含む領収書を発行し、その後、税関が、国外に持ち出される品目及びユーザが領収書上で識別される品目及び旅行者と一致することを出国時に確認するというものである。還付は、その後に行われ得る。税金還付業者は、この処理の手続きを円滑化し、関連する事務処理を管理するために、商店及び税関とともに対処する。
【0003】
このような処理は、従来、非常に大きな労働力と費用を要する。さらに、上述したように、処理の1つの側面は、ユーザが、税金還付を受ける資格がある旅行者であるかどうかを判定することにある。そのような判定を自動的に行おうとする、様々なアプローチが提案されてきた。例えば、国際公開第2004/081838号には、端末によって読み取られ得る、ユーザを識別するカードなどの情報担体を、ユーザが携行することが提案されている。国際公開第2005/057453号には、ユーザが、ユーザ及びユーザの居住国を識別するスマートカードを備えることが提案されている。しかしながら、ユーザは、支払いに使用するカードの他にもカードを携行する必要がある。国際公開第03/079249号には、VAT還付の適格性の判定を、ペイメントカードから読み取られるイシュアコードに基づいて行うことが提案されている。しかしながら、端末システム及び/又は端末システムに接続されるホストに、正確なイシュアの記録を維持することは、記録を更新し、端末から利用可能な状態に保つ必要があるという理由から、重大な技術的課題をもたらす。
【0004】
本出願は、イシュアコードの記憶及び維持に依存する必要なく、ユーザが使用するペイメントカードに基づいて、税金還付を受けるための適格性の自動判定を提供することを目的とする。本発明は、そのような問題に対する技術的解決策を提供しようとするものである。
【概要】
【0005】
本発明の態様は、特許請求の範囲において定義される。
【0006】
例示的な実施形態は、取引を処理するコンピュータ実施方法を含み、上記方法は、
ユーザのための取引を処理するために、ユーザの口座に関連付けられた通貨を特定する口座通貨情報を判定するステップと、
口座通貨情報を、基準通貨を特定する基準通貨情報と比較するステップと、
口座通貨情報が、基準通貨情報と異なる場合に、取引に関するユーザに対する税金還付提供を開始するステップと、を備える。
【0007】
例示的な実施形態は、取引端末システムのカードリーダにより読み取られるペイメントカードによって伝搬される口座通貨コードが、取引端末システムについての通貨コードと異なるかどうかを判定するステップと、カードリーダにより読み取られるペイメントカードによって伝搬される口座通貨コードが、取引端末システムについての通貨コードと異なると判定される場合に、ユーザに対し、税金還付提供を自動的に行うステップと、を含む、コンピュータにより実施される方法を提供する。
【0008】
例示的な実施形態は、そのようなコンピュータ実施方法を実行するためのプログラム命令を含むプログラム製品を提供する。
【0009】
例示的な実施形態は、少なくとも1つのプロセッサを備えるシステムを提供し、上記システムは、ユーザのための取引を処理するために、ユーザの口座に関連付けられた通貨を特定する口座通貨情報を判定し、口座通貨情報を、基準通貨を特定する基準通貨情報と比較し、口座通貨を特定する口座通貨情報が、基準通貨情報によって特定される基準通貨と異なる場合に、取引に関するユーザに対する税金還付提供を開始するように構成される。
【0010】
本発明の様々な態様が、添付の特許請求の範囲において提示されているが、本発明の他の態様は、添付の特許請求の範囲で明示的に提示される組み合わせだけでなく、説明する実施形態及び/又は添付の独立請求項の特徴を有する従属請求項からの特徴の任意の組み合わせを含む。
【0011】
添付図面を参照して、ほんの一例として、実施形態を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、単純な還付アプローチの例を示す、概略的なブロック図である。
【0013】
【
図2】
図2は、本発明の実施形態による、還付システムの例示的な実施形態の概略図である。
【0014】
【
図3】
図3は、例示的な動作を示すフロー図である。
【
図4】
図4は、例示的な動作を示すフロー図である。
【
図5】
図5は、例示的な動作を示すフロー図である。
【0015】
【0016】
【
図7】
図7は、例示的な動作を示すフロー図である。
【
図8】
図8は、例示的な動作を示すフロー図である。
【
図9】
図9は、例示的な動作を示すフロー図である。
【詳細な説明】
【0017】
図1は、購入に関連付けられた税金の還付を得るための単純なアプローチを示す。
図1に示すアプローチは、ユーザ(旅行者)が、購入時に商店から従来型の店舗のレシートを受け取ることを含む。次いで、店舗のレシートが、商品とともに税関に提出される。次いで、税関は、適格性を判定し、店舗のレシートを検査する。次いで、税務当局は、検査済みのレシートを受領し、税金還付処理を行い、ユーザに支払いを行う。
【0018】
商業上の観点及び技術的観点の双方から、このようなシステムにはいくつかの欠点がある。このようなシステム内にある商店は、旅行者との関係性を持たない。旅行者が、税金還付についての自己の適格性をそれまでに意識していない限り、旅行者販売を刺激するためのさらなる店舗内の活動はない。還付を受けない場合、購入後の旅行者の認識は肯定的なものではなく、この単純なシステムでは、資格があるが還付を受けていない顧客の数は多い。さらに、旅行者は、出発時に必要な事務処理を受けることを忘れた場合、還付を要求することができない。
【0019】
さらに、税務当局は、還付フォームを発行し、記入済みのフォーム及びレシートを回収し、要求を処理し、並びに支払いを行う必要がある。旅行者及び各店舗とともに店舗のレシートの経過を把握することの管理は、大量であり、これは、商店からの税金申告を調整してできるようにする必要がある。さらに、紛争の解決と旅行者及び商店からの問い合わせも、税務当局によって扱われなければならない。
【0020】
例示的な実施形態は、動作が単純であることが維持されているが、以前のアプローチの整合性及び有用性双方の欠点に対処する。例示的な実施形態では、少なくとも1つのシステムが、ユーザのペイメントカードを使用して、購入及び還付の処理を統合する。少なくとも1つのシステムは、税金還付業者(TRO)によって運用され得る。
【0021】
TROは、還付業務の管理を行うだけでなく、処理全体を通して、旅行者及び商店のための教育を行うことができる。TROは、情報技術システムの使用を通じて、システムの整合性を確保することができる。
【0022】
図2は、還付処理を管理するための例示的な方法、装置及びシステムを示す。例示的な処理では、買い物とレシートの受け取り(イシュイング30)は、さらに先の処理(アクワイアリング32、オーソリゼーション34及びペイメント36)から分離されている。
【0023】
クレジットカード及びデビットカードと同様に、イシュイングサービスには複数の提供者が、取引及びプロセシングには複数のアクワイアラ(acquirer)が存在し得る。例えば、複数のTROが存在し得る。取引のイシュイングは、オーソリゼーション及びペイメントシステムに送信するための標準的なメッセージタイプに従うことができる。幅広い販売時点(POS:point of sale)デバイス、及び旅行者の買い物のための店舗内でのサポートが提供され得る。
【0024】
例示的な実施形態では、商店システムは、TRO提供のPOSデバイス及び/又はソフトウェアを使用して、取引のイシュイング30を行い、TROホストシステムは、アクワイアリング32を実行し、税関承認システムは、オーソリゼーション34を実行し、TROホストシステムは、領土からの出国地点でキオスク(検査ステーション)を使用して還付のペイメント36を実行する。例示的な実施形態では、還付についての適格性の判定は、ペイメントカードからの情報の読み取りに基づく。例示的な実施形態は、整合性の改善をもたらしながら、システムのユーザに理解されるように、
図1を参照して説明したアプローチを用いた単純性を提供することができる。
【0025】
従来型のアプローチでは、店員及び勘定場のレジ係は、旅行者のパスポートを調べることにより、税金還付の適格性を確認することができると見られている。現実には、多くの旅行者は、買い物に出かける間、自分のパスポートを携行したがらず、したがって、実際には、商店は、旅行者が店を出た後で、還付領収書で必要とされるそのような詳細を記入することを認めている。
【0026】
これに対して、例示的な実施形態では、潜在的な適格性を、旅行者が使用するペイメントカードから自動的に判定することができる。適格性の自動判定を提供することによって、あまりよく訓練されていない人々への依存を減少させることができる。
【0027】
例示的な実施形態では、端末システムは、ペイメントカードから情報を読み取り、ペイメントカードが、電子チップを有するカードであるEMVカード(その技術を開発した、Europay、MasterCard、及びVisaにちなんで名付けられた)かどうかを判定し、ペイメントカードがEMVカードである場合に、適用通貨コード(ACC:Application Currency Code)が端末システムが使用する通貨と同一か否かを判定するために、カードがACCを伝搬するかどうかを判定するように動作可能である。後者の場合、ペイメントカードが、端末システムが使用するものとは「異なる(foreign)」通貨用であると判定され得、それに応じて、税金還付提供がユーザに対して行われ得る。
【0028】
例示的な実施形態では、EMVカードのみが発行される国内の端末システムについて、ペイメントカードがEMVカードでないと判定される場合、カードが、端末システムのものとは異なる管轄で発行されたこと、及び税金還付提供がユーザに対して行われ得ることが、自動的に判定され得る。例えば、磁気ストライプ付きのカードについては、そのカードがEMVチップカードであるかどうかを示すために、磁気ストライプのトラック1及び2の双方に指標(サービスコードの1桁目)がある。したがって、磁気ストライプカードが使用され、かつサービスコードの1桁目が、2又は6ではない場合、カードは、EMVカードではなく、磁気ストライプのみのカードであると判定され得る。
【0029】
ACCコードが「異なる」通貨用であること、及び/又は(該当する場合)ペイメントカードがEMVカードではないことが判定された結果として、次いで、税金還付提供が自動的に行われ得る。1つの例では、還付取引記録が、ペイメントカード又は別のトークンと、少なくとも1つの購入についての購入取引についての取引識別子(例えば、販売レシート)との間の関連付けを行うことを、自動的に開始することができる。別の例では、商店は、還付を処理するために税金還付発行デスクへ進むようユーザに勧めるメッセージを受信することができる。種々の例では、ペイメントカード又は他のトークンは、続いて、購入時に還付を検査するために、領土からの出国時に取引記録(複数可)を取得するために使用され得る。
【0030】
以下では、領土についての税金還付システムの例示的な実施形態のシステム及び方法について、
図2を参照して説明する。上記システムでは、複数のTROが商店と提携して、領土からの出国地点においてセルフサービスのキオスク22のユーザを通じて、税金還付を旅行者に提供する。
【0031】
第1段階102において、ユーザは、任意選択で、ペイメントカード又は別のトークンを上記ユーザに関連付けることができ、この情報は、中央記録に記憶され得る。これは、領土への入国前若しくは入国時、又は販売時点において、行われ得る。ユーザは、使用するペイメントカード又はトークンを選択することができる。ユーザは、例えば、ウェブサイトを介して、若しくは販売時点端末において、又は、商店によって質問されることに応答して、使用する予定の特定のトークンを指定することができる。例えば、ユーザは、TROが提供するウェブサイト上で登録することによって、自分の詳細を登録し、自分の詳細をペイメントカード又はトークンに関連付けることができる。次いで、TROは、還付の機会及び処理についての情報をユーザに提供することができる。代替的に、又はそれに加えて、ユーザは、トークン(例えば、訪問者カード)を支給されてもよい。次いで、ユーザの詳細は、例えば、入国地点又は販売地点において、発行地点現地の入力ステーションで記録され得、又は、発行されたトークンは、TROウェブサイト上で予め入力されたユーザの詳細にリンク付けされ得る。適切な入力ステーションは、例えば、コンピュータプロセッサ及びメモリと、キーパッド、キーボード、タッチ感知型スクリーン、カードリーダ、機械可読識別子リーダ、文書スキャナ、音声起動入力のうち少なくとも1つの形態の少なくとも1つの入力インターフェースと、ディスプレイ、プリンタ、カードライタ、スピーカのうち少なくとも1つの形態の少なくとも1つの出力インターフェースとを含むことができる。入力ステーションには、機械可読ユーザ識別子(例えば、パスポートなどのID文書)に保持されている生体情報を確認するための指紋読み取り技術及び/又はカメラ技術を備えることができる。
【0032】
ユーザ(旅行者)の詳細とともに、トークン識別子(例えば、トークン固有の番号)及び/又はペイメントカードの詳細が、識別子及びユーザの詳細が記録(記憶)されている、アクワイアリングホストサーバシステム20に提供103されて、保持され得る。ホストサーバシステム20は、少なくとも1つのサーバコンピュータを含むことができ、各サーバコンピュータは、単一の場所又は分散システムに位置する、少なくとも1つのプロセッサ及びメモリを含む。トークンについての識別子及びユーザの詳細がホストサーバシステムに転送され、リアルタイムに記録される場合において、システムの効率が向上する。
【0033】
次の段階104では、ユーザ12は、例えば商店で購入を行うことができる。
図3は、ステップ104の例をより詳細に示す。
【0034】
図3を参照して、ユーザが、支払いのためにペイメントカードを提供するとき、ペイメントカードリーダ(例えば、磁気ストライプリーダ、接触チップリーダ、又は近距離無線通信(NFC:near field communication)カードリーダ)が、ペイメントカードから情報を読み取るように動作可能であることができる。
【0035】
例えば、ステップ302で、端末システムが、磁気ストライプリーダを使用してカードを読み取る場合に、端末システムは、ステップ304で、1桁目が2又は6である(例えば、磁気ストライプのトラック1又は2上の)サービスコードを、カード上の磁気ストライプが含むかどうかを判定するように動作可能であることができる。ステップ304で、1桁目が2又は6である(例えば、磁気ストライプのトラック1又は2上の)サービスコードを、カード上の磁気ストライプが含むと判定される場合、端末システムは、カードがEMVカードであると判定し、端末システムは、EMVカード用の接触チップリーダにペイメントカードを供給するようユーザに促すために、ユーザ及び/又は商店に対し、端末システムのディスプレイにメッセージを表示するように動作可能であることができる。
【0036】
言い換えると、磁気ストライプリーダを介してカードを読み取るとき、接触チップ対応デバイスは、磁気ストライプ上のサービスコードを調べて、カードがチップ使用可能(2xx又は6xx)であるかどうかを判定する。カードがチップ使用可能であるとサービスコードが示す場合、フォールバック条件下での動作でない限り、デバイスは、カードの所有者又は商店に、カードを接触チップリーダに挿入するように促す。
【0037】
EMVカードのみが発行される国に端末がある場合、ステップ304で、(例えば、磁気ストライプのトラック1又は2上の)サービスコードの1桁目は、2又は6以外のいずれかであると判定され、次いで、ペイメントカードが外国のカードであり、後述のようにステップ306で税金還付提供がユーザに対して行われ得ると自動的に判定され得る。
【0038】
ステップ308又は310で、EMVカードのチップが、取引端末システムの接触チップリーダによって読み取られる場合、又はステップ312で、取引端末システムの近距離無線通信(NFC)インターフェースを介して読み取られる場合、ステップ314で、適用通貨コード(ACC)が、EMVチップ上で提供されているかどうかを判定する。
【0039】
ステップ314で、ACCが、カードから読み取られる場合、ステップ316で、取引端末システムは、ACCによって表される通貨が、端末通貨コード(TCC:Terminal Currency Code)として表され得る、取引端末システムに関連付けられた通貨(以下では、ローカル通貨とも呼ばれる)と同一であるかどうかを判定するように動作可能である。このステップでは、ACCによって表される通貨が、取引端末システムに関連付けられた通貨と同一であるかどうかを判定するために、カードから読み取られたACCが、取引端末システムの記憶装置に記憶されているTCCと比較され得る。
【0040】
ステップ316で、ACCがTCCと同一ではないと、取引端末システムによって判定される場合、ペイメントカードは外国のカードであり、後述のステップ306で、税金還付提供がユーザに対して開始され得ると自動的に判定され得る。
【0041】
ステップ316で、ACCがTCCと同一であると、取引端末システムによって判定される場合、ペイメントカードはローカルカードであり、ステップ318で、税金還付提供を行うことなく取引が実行されることになると自動的に判定され得る。
【0042】
ステップ314で、EMVチップからACCが読み取られないと判定される場合、ステップ320で、取引端末システムは、代替の処理を開始することができる。例えば、ユーザが旅行者であるかどうか、及び、税金還付提供を受けることを希望するかどうかを、ユーザは商店から質問されてもよい。
【0043】
取引端末システムの記憶装置に保持され、取引端末システムの少なくとも1つのプロセッサを制御するように動作可能なプログラムコードによって、取引端末システムは、
図3に示すステップを実行するようにプログラミングされ得る。
【0044】
図4は、税金還付提供を開始し、実行するための、ステップ306についての処理の一例を示す。
【0045】
ステップ400では、取引記録を生成する処理が開始する。
【0046】
旅行者記録からネットワークを介してユーザの詳細にアクセスするために、取引端末システムによって、ステップ402で使用され得る、ペイメントカードについてのペイメントカード番号(例えば、クレジットカード番号CC#)、又は、ステップ404で使用され得る、別のトークンの識別子のいずれかが、取引記録を生成するTROホストシステム20の記憶装置に保持される。取引端末システムは、取得したユーザの詳細を使用して、取引記録を生成することができる。
【0047】
ステップ406では、任意選択で、商店又はユーザが、パスポートの詳細を入力するように促すことができる。これは、パスポート番号又は他の旅行者識別子の手入力によって、又は、パスポートリーダを使用してパスポート若しくは他の渡航文書からユーザの詳細を読み取ることによって、達成され得る。取引端末システムは、取引記録にこの情報を追加するように、及び/又はTROホストシステム20において記憶装置に保持されている旅行者記録から取得した情報を確認するように動作可能であることができる。
【0048】
ステップ408では、取引端末システムは、取引端末システムにおいてスキャンされた、又は他の方法で入力された購入情報に関する購入の詳細、及び取引端末システムについての商店の詳細を、取引記録に追加するように動作可能であることができる。
【0049】
ステップ410では、取引端末システムは、任意選択で、商品識別子のカテゴリを取引端末に追加することができる。商品のカテゴリは、例えば、税金還付カテゴリを識別することができる。
【0050】
ステップ412では、取引端末システムは、税金還付取引を発行するように動作可能であることができる。これは、TROホストシステムで保持されているユーザ記録に取引記録を関連付けるために、税金還付取引記録をTROホストに送信する形態であってもよい。それに加えて、又は、代替的に、税金還付勘定書又は他の確認書が、ユーザに出力される(例えば、印刷される)ことができる。
【0051】
図5は、税金還付提供を開始し、実行するための、ステップ306についての処理の別の例を示す。
【0052】
処理は、ステップ500で開始し、ステップ502で、税金還付の処理を行うため税金還付発行デスクに進むようにユーザに勧めるために、メッセージが商店に表示される。税金還付発行デスクで行われる税金還付処理は、例えば、
図4を参照して説明したように、税金還付記録を生成することになり得る。
【0053】
他の例では、税金還付提供は、例えば、税金の還付のための処理を進めるかどうかをユーザに提示する形であってもよい。これは、例えば、選択肢をユーザに表示し、ユーザが、例えば、タッチスクリーンパネル又は他のユーザ入力によって、還付要求を進めることを受け入れるか拒否することができるようにする形であってもよい。
【0054】
320で説明される代替処理では、様々な選択肢が利用可能である。例えば、税金還付が必要かどうかをユーザに質問するために、メッセージが商店に表示されてもよく、次いで、還付の要求を受け入れるか否かを確認するために、コードを入力、又は表示ボタン若しくは物理的なボタンを押す。この手動の選択処理に続いて、例えば、
図4を参照して説明した処理を用いて、還付記録が生成され得る。代替的に、ユーザは、還付勘定書などの準備のため、店内の還付処理デスクに進むように勧められてもよい。
【0055】
商店システム14は、少なくとも1つのコンピュータを含むことができ、各コンピュータは、単一の場所又は分散システムに位置する、少なくとも1つのプロセッサ及びメモリを含む。
【0056】
市場には複数のTROが存在するため、複数のアクワイアリングシステムホスト20が存在し得る。商店とTROとの関係は、(クレジットカード/デビットカードの例を用いると)商店とアクワイアラとの関係である。各TROは、独自の商店を加入させ、販売時点(POS)デバイス及び税金還付取引を生成する統合ソフトウェアに対する責任を有する。
【0057】
図2に戻って、取引記録についての情報を含む取引メッセージは、したがって、TROアクワイアリングホストシステム20に送信105され得、TROアクワイアリングホストシステム20で、さらなる処理が実行され得る。POSとアクワイアリングホストとの間の取引メッセージのフォーマットは、これが専用であり得る、任意の適切な形態をとることができる。一例では、商店システム14とアクワイアリングホスト20との間で送信される取引メッセージは、トークン識別子(例えば、トークン番号)、レシート識別子(例えば、レシート番号)、購入された商品の参照番号、商店識別子、TRO識別子、時間及び日付スタンプ、及び(改ざん防止に使用される)セキュリティハッシュを含む。取引メッセージは、ツアーガイド、販売促進コード、又はTROが収集を希望する他の任意のデータに関する情報をさらに含んでもよい。
【0058】
個々のアクワイアリングホストシステム20は、各TROについて提供され得、その結果、商業的な機密情報は、各TROに別々に保持され、各TROのみが、加入している商店で発生する取引を見ることができる。加入している商店で発生する全ての税金還付取引は、アクワイアリングホストシステム20のデータベースに記憶され得る。アクワイアリングホストシステムのメモリに記憶される取引記録は、例えば、トークン識別子(例えば、トークン番号)、レシート識別子(例えば、レシート番号)、少なくとも1つの商品又は購入された商品の参照番号、商店識別子、並びに時間及び日付スタンプを含むことができる。アクワイアリングホストシステム20は、処理中の取引を追跡するためシステム内で固有の番号を利用できるように、固有の取引識別子(例えば、固有の取引番号)を取引に割り当てることもできる。
【0059】
メッセージインターフェース24(本明細書でメッセージスイッチとも呼ばれる)は、全てのメッセージが受信及び送信されるため、及び、メッセージが適切にフォーマットされ、送付されるための中立的な場所を提供する。例えば、取引メッセージは、取引識別子(例えば、取引番号)、トークン識別子(例えば、ペイメントカード番号又は他のトークン番号)、レシート識別子(例えば、レシート番号)、購入された商品の参照番号、商店識別子、TRO識別子、時間及び日付スタンプ、及び(改ざん防止に使用される)セキュリティハッシュのうち少なくとも1つを含むことができる。メッセージスイッチ24は、特定の実装に従って、税関承認システム26と別々のシステムであってもよく、又は税関承認システム26と結合されてもよい。
【0060】
アクワイアリングホストシステム20のそれぞれによって受信される取引は、メッセージスイッチ24を通じて税関承認システム26に転送され得る。税関承認システムは、少なくとも1つのコンピュータを含むことができ、各コンピュータは、少なくとも1つのプロセッサ及びメモリを備える。
【0061】
アクワイアリングホストシステム20でTROが受信する取引メッセージは、標準(例えば、ISO8583又はその変形)に従ってフォーマットされ得、メッセージスイッチ24に送信され得る。
図2に示すように、GBISOは、TFS又はDCC関連情報が入れられるプライベートフィールド(private field)を有する、ISO8583メッセージフォーマットである。メッセージスイッチは、税関承認システム26に取引メッセージを渡すように動作可能であることができる。
【0062】
税関承認システム26は、還付を認可するための認可システムを提供し、税関当局によって、又は第三者による代理で、実行され得る。税関承認システム26は、税関によってシステムに設定されたルールに基づいて、自動的に税金還付取引を承認又は却下することができる。税関承認システム26は、税関職員によって手動でアクセスされることもできる。
【0063】
領土の出国地点にあるセルフサービスの検査ステーション(キオスク)22は、メッセージスイッチ24に接続され得る。検査ステーション22は、読み取られることになる識別子(例えば、ペイメントカード、又は他のトークン)を提出するよう、ユーザに勧めるように構成され得る。検査ステーション22は、例えば、キーパッド、キーボード、タッチ感知型スクリーン、カードリーダ、スキャナ、音声起動入力のうち少なくとも1つの形態の少なくとも1つの入力インターフェース、及び、例えば、ディスプレイ、プリンタ、カードライタ、スピーカのうち少なくとも1つの形態の少なくとも1つの出力インターフェースを備えることができる。検査ステーション22は、機械可読ユーザ識別子(例えば、パスポートなどのID文書)に保持されている生体情報を確認するために、指紋読み取り技術及び/又はカメラ技術を任意選択で備えてもよい。
【0064】
検査ステーション22は、税金還付についての支払いに関連付けられる、ペイメントカード又はトークンを提出するようユーザに促すように動作であることができる。ユーザがトークンを提出する場合、検査ステーション22は、少なくとも1つの検査要求メッセージを、メッセージスイッチ24を通じて税関承認システム26に渡し、全てのTROからの全ての税金還付取引のリストを要求するように動作可能であってもよい。
【0065】
税関承認システム26は、独自のデータベースから、及び/又はアクワイアリングホストシステム20から、トークンに関連付けられた全ての取引を取得するための検査要求メッセージに応答するように動作可能であることができ、承認又は却下を決定するために定められたルールを適用することができる。
【0066】
一例では、税関承認システム26は、設定されたルールに基づいて取引を自動的に承認する(「グリーンチャネル(green channel)」)か、又は、税関承認システム26内で設定されたルールに再度基づいて、承認のために税関職員がその品目を検査する必要があると自動的に特定する(「レッドチャネル(red channel)」)かのいずれかに設定され得る。
【0067】
税関承認システム26が、取引についての決定(承認/却下)を行ったとき、認可メッセージ(検査要求応答メッセージ)が、メッセージスイッチ24を通じて適当なアクワイアリングホストシステム20に自動的に送付される。アクワイアリングホストシステム20は、認可メッセージ(承認、承認のための提出、変更)を伴う取引についての、既存の税金還付の取引記録を更新する。
【0068】
取引についての税務当局に対する責任は、TROが負うため、還付支払いの決定は、TROにかかっている。そのような理由から、税関承認ホストは、支払認可ホストとしては機能せず、どちらかといえば、TROのアクワイアリングホストシステム20は、記録のためのシステムである。
【0069】
各アクワイアリングホストシステム20は、どの取引が「グリーンチャネル」の自動支払いについて承認されたかを示す、還付メッセージをフォーマットして、検査ステーションに送信する。トークンを発行したTROは、検査ステーション上で最初の位置を与えられ、そのTROの取引が表示される。
【0070】
全ての取得済みの取引が承認されたコードを有する場合、ユーザは、「グリーンチャネル」サービスを与えられ、還付がどのようにして支払われるべきか質問される。取引のうちいずれかが自動的に承認されない場合、ユーザは、「レッドチャネル」サービスを与えられ、さらなる処理のため、税関職員のところへ出頭を求められる。
【0071】
還付の選択が、ペイメントカード(例えば、クレジットカード)を介してである場合、還付は、登録済みのペイメントカードに対して自動的に行われ得る。ペイメントカードが登録されていない場合、検査ステーションは、還付が行われるはずのカードをスワイプするようにユーザに促すことができる。
【0072】
ユーザが、還付相当の現金を要求し、かつ、TROが発行した、現金有高を記憶することができるトークンをユーザが使用した場合、還付金額を、トークンに充当することができる。
【0073】
ユーザが、還付相当の現金を要求し、かつ、ユーザが、TROが発行したトークンを使用していなかった場合、バリュー保持カードが、検査ステーション22から発行され得る。
【0074】
上記で述べた処理は、トークンに関連付けられた取引を有する、残りの各TRO毎に繰り返され得る。
【0075】
レッドチャネル処理が指示される場合、検査ステーションは、トークン及び識別子を税関職員に提出するようにユーザに促し、税関職員は、トークンを使用して、処理を開始することができる。税関職員には、税関承認システム26にリンク付けされ、又は税関承認システム26の一部を形成する、承認ステーションが提供されてもよい。一方、他の例では、承認ステーションは、税関承認システムから分離され、及び/又は遠く離れていてもよく、例えば、メッセージスイッチを介して通信してもよい。
【0076】
トークン識別子の入力(例えば、トークンが磁気ストライプカードの場合に、カードをスワイプすることによって)に応答して、承認ステーションは、トークン識別子を使用して、情報取得メッセージを税関承認システム26に送信するように構成され得る。税関承認システム26は、次いで、トークンに関連付けられる、承認された取引及び却下された取引のリストを取得することができる。
【0077】
次いで、税関職員は、各取引を承認若しくは却下、又は量を変更することができる。税関職員は、承認ステーション28の入力デバイス(複数可)を使用して、自己の決定の結果を入力することができる。税関職員の決定の結果は、税関承認システム26によって、メッセージスイッチ24を通じて適当なアクワイアリングホストシステム20に伝達される。アクワイアリングホストシステム20は、ここで、承認コード(承認、却下、値変更)を有する税金還付取引を含む。
【0078】
次いで、ユーザは、検査ステーション22に戻り、自己のトークンをもう一度提出し、上述のような還付の方法について促される。
【0079】
税関承認システム26は、2つの動作モードのうち1つ又は両方で動作するように構成され得る。両方の動作モードでは、取引のための情報は、それぞれのアクワイアリングホストシステム20に記憶される。第1の動作モードでは、税関承認システム26は、還付を検査するために、それぞれのアクワイアリングホストシステム20から取引情報を取得するように動作可能である。認可の結果は、メッセージスイッチ24を通じて適当なアクワイアリングホストシステム20に伝達される。ここで、アクワイアリングホストシステム20は、(承認、却下、値変更の)承認コードを有する税金還付取引を含む。第2の動作モードでは、税関承認システム26(CAS)は、各取引のコピーを、関連するトークン識別子だけでなく、アクワイアリングホストシステムの識別子にも関連付けて、税関承認システム26のデータベースに保持する。この場合、税関承認システム26は、関係するアクワイアリングホストシステム20にも取引及び承認コードを渡す。2つのモードの差異は、第2のモードでは、CASが、全てのアクワイアリングホストシステム20からの全データのコピーを保持するということである。
【0080】
電子決済用として知られる、セキュアな金融取引を扱うための既存のソフトウェア、機器及び処理を用いて情報を通信するために、セキュアな伝送、メッセージ及びプロトコルが、使用され得る。したがって、標準ベースのメッセージフォーマットが、還付取引の伝送用に使用され得る。税関及び内国税収入サービスが、承認のために単一のシステムを扱うだけでよいということを確保しながら、複数のTRO提供者に対して、標準のメッセージフォーマットを使用することが許可され得る。
【0081】
取引識別子、購入の価格及びペイメントカード又は他のトークン識別子を用いて、アクワイアリングホストシステム20及び/又は税関承認システム26上に取引を記録することによって、並びに、トークン識別子にリンク付けされたユーザ詳細の記録をアクワイアリングホストシステム20でさらに維持することによって、税関承認システム26は、還付の許可に対する要求に、「可/不可」の応答を示すため、及び、アクワイアリングホストシステム20にその結果を送信するために、トークンの提示に基づいて、TROのアクワイアリングホストシステム20から還付取引を取得するように動作可能であり得る。
【0082】
図示される例では、アクワイアリングホストシステム(複数可)20と税関承認システム26との間の通信は、メッセージスイッチ24によって実現され得る。メッセージスイッチ24は、税関承認システム26と少なくとも1つのTROのためのアクワイアリングホストシステム20との間に専用ネットワークを提供することができる。どちらかといえば、専用ネットワークよりも、インターネットなどの公衆回線上で動作するセキュアなスイッチングチャネルを介して通信が行われ得る。
【0083】
例示的な実施形態では、自動検査ステーション(キオスク)22は、還付取引の自動予備検査が、人間の介入なしに「レッドチャネル/グリーンチャネル」の応答を発生させることを可能にすることができる。自動予備検査処理は、領土からの出国地点で、例えば、検査ステーション22(例えば、キオスク)を使用して実現されてもよい。
【0084】
検査ステーション22又は検査ステーション22と通信する承認システム(例えば、税関承認システム26)には、例えば、高額の購入に対して、及び/又は、特定の種類の購入に対して、「レッドチャネル」の要件を定義する規則が提供され得る。「レッドチャネル」での振る舞いは、ユーザが、承認のために、トークン、買い物のレシート、パスポート、及び購入した商品を税関職員に提出する必要があることであってもよい。
【0085】
検査ステーション22、又は検査ステーションと通信する税関承認システム26には、低価格の品目に対して、及び/又は、特定国からの旅行者による購入に対して、など、「グリーンチャネル」の自動承認を行う状況を定義する規則が提供され得る。
【0086】
図6は、例示的な実施形態の例示的なシステム構成全体の概要を示す概略的なシステム図である。
【0087】
図6は、ネットワーク15、例えば、インターネットを介して接続された様々なシステムを示す。
【0088】
図6は、ネットワーク15に接続された、複数のネットワーク接続可能なコンピューティングデバイス13(例えば、デスクトップ、ラップトップ、携帯情報端末、携帯電話など)を示す。ユーザコンピュータ13は、ユーザ(例えば、旅行者)がウェブサイトにアクセスしてトークンを登録するために、使用することができる。ウェブサイトは、複数のTROのうちの1つである、観光客又は旅行の組織又は当局によって提供され得るが、これはほんの一例である。後述するように、そのようなネットワーク接続可能なコンピューティングデバイス13は、取引を開始又は処理するためにも使用され得る。
【0089】
図6は、ネットワーク15に接続される複数の入力ステーション17を示す。入力ステーション17は、例えば、入国地点(例えば、空港の入国管理区域)、観光案内所、小売業者などにおいて、提供され得る。入力ステーション17には、例えば、キーパッド、キーボード、タッチ感知型スクリーン、パスポートリーダ又は他のID文書リーダ、カードリーダ、スキャナ、音声起動入力のうち少なくとも1つの形態の少なくとも1つの入力インターフェース、並びに、例えば、ディスプレイ、プリンタ、カードライタ及び/又はカードディスペンサ、スピーカのうち少なくとも1つの形態の少なくとも1つの出力インターフェースを備えることができる。例示的な実施形態では、入力ステーション17は、トークン、例えば、固有の識別子を有するカードを発行するように動作可能であってもよい。
【0090】
図6は、ネットワーク15に接続される、複数の商店システム14を示す。各商店システム14は、少なくとも1つのコンピュータシステムを含むことができ、各コンピュータシステムは、少なくとも1つのプロセッサ及びメモリと、少なくとも1つの販売時点デバイスと、を含む。販売時点デバイスは、例えば、キーパッド、キーボード、タッチ感知型スクリーン、カードリーダ、スキャナ、音声起動入力のうち少なくとも1つの形態の少なくとも1つの入力インターフェースと、例えば、ディスプレイ、プリンタ、カードライタ、スピーカのうち少なくとも1つの形態の少なくとも1つの出力インターフェースとを含むことができる。
【0091】
図6は、ネットワーク15に接続される複数のTROアクワイアリングホストシステム20を示す。各アクワイアリングホストシステム20は、少なくとも1つのコンピュータシステムを含むことができ、各コンピュータシステムは、少なくとも1つのプロセッサ及びメモリを含む。
【0092】
図6は、ネットワーク15に接続される、(
図2のメッセージインターフェース24に相当する)メッセージスイッチ24を示す。この例では、メッセージスイッチ24は、アクワイアリングホストシステム20、検査ステーション22及び税関承認システム26の間の通信インターフェースとして機能する。
【0093】
図6は、ネットワーク15に接続される複数の検査ステーション22を示す。検査ステーション22は、出国地点(例えば、空港の出発区域)に位置することができる。検査ステーション22は、例えば、キーパッド、キーボード、タッチ感知型スクリーン、パスポートリーダ又は他のID文書リーダ、カードリーダ、スキャナ、音声起動入力のうち少なくとも1つの形態の少なくとも1つの入力インターフェースと、例えば、ディスプレイ、プリンタ、カードライタ及び/又はカードディスペンサ、スピーカのうち少なくとも1つの形態の少なくとも1つの出力インターフェースとを備えることができる。検査ステーション22は、指紋スキャナ又はカメラなどの、ユーザ生体情報を入力するための少なくとも1つのデバイスを備えてもよい。
【0094】
ユーザが現金自動預払機などに精通していることは、出国地点におけるセルフサービスのキオスク形態の検査ステーション22が、ユーザにとって喜ばれるものであることを意味している。
【0095】
上述のように、一例では、検査ステーション22は、機械可読識別子(例えば、機械可読パスポートなどの機械可読識別文書)を自動的に読み取るためのリーダを備えることができ、以て、還付についてのユーザの身元及び適格性の自動確認を可能にすることができる。検査ステーション22は、トークン識別子を提出するようにユーザに促すことができる。上記でも示したように、トークンは、磁気ストライプカード、チップカード、バーコード、キーパッドで入力すべき番号などの形態であってもよい。
【0096】
次いで、検査ステーション22は、少なくとも1つの購入に関連付けられた還付を検査するかどうかを決定するために、識別子に関連付けられた少なくとも1つの購入を定義する、税関承認システム26又はTROアクワイアリングホストシステム20に保持される情報に基づいて、還付についての適格性を判定することができる。任意選択で、検査ステーション22は、生体情報を受信し、ユーザの身元を確認するための機械可読識別子に保持されている情報と、生体情報とを比べてクロスチェックしてもよい。
【0097】
一例では、検査ステーション22は、トークン識別子の入力に応答して、識別子に関連付けられた少なくとも1つの購入を定義する情報に対するサーバへの要求を送信し、識別子に関連付けられた少なくとも1つの購入を定義する、サーバから受信した情報を、還付を検査するかどうかを決定するための予め定義された規則と比較し、還付が自動的に検査されたかどうか(即ち、検査が自動的に行われるかどうか)を、ユーザに対し出力インターフェースに表示させることができる。還付が検査される場合、検査ステーション22は、還付について検査が行われたことの確認を、サーバに送信することができる。
【0098】
別の例では、検査ステーション22は、トークン識別子の入力に応答して、還付を検査するかどうかを決定するための要求をサーバに送信し、少なくとも1つの購入についての還付が検査されたかどうかを示す、サーバからの応答に反応して、還付が検査されたかどうか(即ち、検査が自動的に行われるかどうか)をユーザに対し出力インターフェースに表示させることができる。
【0099】
代替的に、ユーザは、税関職員による手動の検査チェックに出頭するように促されることもある。
【0100】
検査ステーション22は、還付がどのように行われるべきか(例えば、クレジットカードに、又は現金で)を特定するように、ユーザに促すように動作することもできる。ユーザが、クレジットカードを選択する場合、取引は、自動的に還付され得る。ユーザが現金を選択する場合、ユーザは、還付額を有する完全に有効なデビットカードを発行されてもよく、又は、エアサイドにおいて、現金を受け取るために還付カウンタへ行くように促されてもよい。
【0101】
結果の応答が「レッドチャネル」である場合、ユーザは、承認の場合に還付がどのように行われるべきかを示すように促され得、次いで、ユーザは、さらなるチェックのために税関のデスクに向かうことができる。
【0102】
税関デスクにおいて、税関職員は、承認ステーションを使用して、トークン識別子を用いてサーバシステムから情報を取得することができる。
【0103】
承認ステーションは、例えば、キーパッド、キーボード、タッチ感知型スクリーン、カードリーダ、スキャナ、音声起動入力のうち少なくとも1つの形態の少なくとも1つの入力インターフェースと、例えば、ディスプレイ、プリンタ、カードライタ、スピーカのうち少なくとも1つの形態の少なくとも1つの出力インターフェースとを備えることができる。
【0104】
トークン識別子を使用して、税関職員は、サーバシステムから取引情報を呼び出し、書類及び商品を検査し、還付を承認するか、それとも却下するかを決定することができる。
【0105】
還付が承認され、ユーザがクレジットカード還付を要求した場合、税関職員が承認ステーションを使用して還付を承認することに応じて、クレジットカード振替が、自動的に実行され得る。代替的に、デビットカードが、承認ステーションによって、又は検査ステーション22によって生成されてもよい。
【0106】
図7は、ユーザが領土を出発し、710で、領土からの出国地点の検査ステーション(キオスク)において、トークン(ペイメントカード)リーダ又はIDリーダにトークン(例えば、ペイメントカード)又は機械可読ID(例えば、パスポート)を提示することに応じて実行される、ステップの例を示す。
【0107】
この例では、712で、
図3を参照して上述したように、トークンの読み取りに応じて、又はIDの読み取りに応じて、キオスクが、記憶された情報に基づいてユーザを識別するように動作可能であることができる。
【0108】
714で、ユーザが、資格のあるユーザとして認識されない場合、ユーザは、キオスクで適当なメッセージを提供されることになり、処理は、716で終了する。例えば、ユーザは、手動での処理のために税関のデスクに呼ばれることがある。
【0109】
代替的に、機械可読IDに基づいて適格性が検出される場合、718で、ユーザは、ユーザについての取引記録を取得するために、ユーザに関連付けられたトークンを提示することを勧められることがある。
【0110】
720で、キオスクは、(例えば、トークンがカードの場合、カードリーダを用いて)トークンを読み取ることができ、トークン識別子を含む、検査要求を税関承認システム26に送信することができる。
【0111】
722で、承認システムは、関連する取引を取得するために、トークン識別子を用いて(承認システムにおいて利用可能な、及び/又は必要に応じてアクワイアリングホストシステムから利用可能な)取引をチェックすることができる。
【0112】
724で、承認が自動的に与えられない場合、730でのさらなる処理が、
図9を参照して説明される。
【0113】
代替的に、724で承認が自動的に与えられる場合、726で、承認システムは、承認された取引毎に、承認メッセージをそれぞれのアクワイアリングホストシステムに送信することができ、728でのさらなる処理が、
図8を参照して説明される。
【0114】
図8に移って、承認システムから承認メッセージを受信した各アクワイアリングホストシステム毎に、810で、アクワイアリングホストシステムは、適当な承認メッセージをキオスクに送信することができる。
【0115】
812で、キオスクは、支払方法を選択するように、ユーザに促すことができる。
【0116】
814で、キオスクは、例えば、還付が充当されるべき支払いを入力するようにユーザに求めることによって、又は、還付額が付加されているカードを引き出すことによって、支払いを実行することができる。
【0117】
図9に移って、724で承認が自動的に与えられない場合、910で、承認システムは、承認されない取引毎に、非承認メッセージをそれぞれのアクワイアリングホストシステムに送信することができる。
【0118】
912で、そのような非承認メッセージを受信したアクワイアリングホストシステムは、適当な非承認メッセージをキオスクに送信する。
【0119】
914で、キオスクは、非承認メッセージを受信する場合、手動の検査チェックのために税関に出頭するように旅行者に促すことができる。
【0120】
916で、税関職員は、ユーザからトークンを受信することができ、又は、税関承認ステーションで、トークンを入れるようにユーザに勧めることができる。
【0121】
918で、承認ステーションは、トークン識別子を含む情報要求を承認システムに送信する。
【0122】
920で、承認システムは、関連する取引を識別するためのトークン識別子を使用して、(承認システムにおいて利用可能な、及び/又は必要に応じてアクワイアリングホストシステムから利用可能な)取引情報を取得して、取引情報を返す。
【0123】
922で、税関職員が、取引を承認しない場合、取引が承認されないことをユーザ(旅行者)が税関職員から伝えられ、所与の取引に関する還付に対する承認が与えられないことに関係する承認システム及びアクワイアリングホストへ、承認ステーションからメッセージが返されることによって、924で処理が終了する。
【0124】
代替的に、922で、還付に対し承認が与えられる場合、926で、承認ステーションは、所与の取引についての承認が与えられることに関連するアクワイアリングホストシステムに、承認システムを介して適当なメッセージを送信する。
【0125】
928で、ユーザは、トークンをキオスクに提示することができ、還付メッセージが、トークンに関連付けられた取引についてのアクワイアリングホストに送信され得る。
【0126】
930で示されるように、
図8のステップ810~814で示される、還付をもたらす処理をさらに続行することができる。
【0127】
還付システムは、還付についてのユーザの適格性を検出するために提供され、トークンを用いて、購入を識別し、その購入に関する還付を処理するために、その購入に関する情報を取得する。
【0128】
ペイメントカードの使用、及び任意選択でトークン識別子の使用も組み合わせて、サーバシステムから利用可能な情報と統合されたシステムを提供することによって、購入が、旅行者に関連付けられ、購入取引後の出国地点において、適格性が判定され得る。
【0129】
上記の例では、支払いは、取引端末システムを使用するペイメントカードを用いて行われると仮定する。
【0130】
本明細書で用いられる用語「ペイメントカード」は、関連付けられた口座に基づく取引をもたらすために使用される、トークン又はデバイス若しくは担体を説明する一般的な方法で使用されることに留意すべきである。「ペイメントカード」は、従来型の長方形のプラスチック製クレジットカードなどの形態をとる必要はなく、集積された集積チップでも可能であるが、「ペイメントカード」は、本明細書で適用される意味の範囲内で、クレジット、デビット、又は他の形態の支払トークン、デバイス又は担体として動作可能な他の任意の形態をとってもよいことに留意すべきである。例えば、本明細書で使用される用語「ペイメントカード」の意味の範囲内において、支払システムは、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、又は他の情報担体を「ペイメントカード」として使用することに基づいてもよく、使用することを可能にしてもよい。ペイメントカードとして構成される携帯電話は、チップ型ペイメントカードのチップの機能と同等の機能又は、さらに、例えば電子財布の形態での他の機能を有する、例えば、回路又はソフトウェアを含むことができる。したがって、本明細書でペイメントカードを参照する場合、「ペイメントカード」は、例えば、(例えば、接触により、又は非接触の方法で)支払端末システムと情報を伝送する、適当なソフトウェア手段及び/又は機構である、関連付けられた口座に基づいて取引を処理するように構成される支払トークン、デバイス又は担体として動作可能な、任意の適切な形態をとることができることが、上記の例で理解されるべきである。
【0131】
取引端末システムを使用することなく動作する例示的な実施形態も、想定される。
【0132】
一例では、購入は、ユーザが、
図6に示すネットワーク接続可能なコンピューティングデバイス13(例えば、携帯電話、タブレット、装着型携帯コンピューティングデバイスなどの移動通信デバイス)を使用して、支払チャネルに(例えば、無線で)接続することにより、処理されてもよい。例示的な実施形態では、ユーザの口座に関連付けられた通貨を識別する口座情報の通貨情報を判定することは、ネットワーク接続可能なコンピューティングデバイス、又はネットワーク接続可能なコンピューティングデバイス13のアプリケーション(例えば、買い物アプリケーション、電子財布など)のうち少なくとも1つに関連付けられた口座通貨コードを識別することを含む。例示的な実施形態では、基準通貨を識別する基準通貨情報が判定され、基準通貨は、取引を処理するために、
ネットワーク接続可能なコンピューティングデバイスがネットワークに接続される位置、及び/又は、
端末が、ネットワーク接続可能なコンピューティングデバイスから口座通貨情報を受信するように動作可能な端末の位置
に関連付けられる。
【0133】
例示的な実施形態では、口座通貨情報及び基準通貨情報の判定は、ネットワーク接続可能なコンピューティングデバイス13がネットワークに接続するために経由する端末によって、又は、(例えば、TROホストシステム20における)支払チャネル内の、又は支払チャネルに直接又は間接的に接続される少なくとも1つのコンピュータシステムの少なくとも1つのプロセッサによって行われる。ネットワーク接続可能なコンピューティングデバイスのアプリケーション(例えば、買い物アプリケーション、電子財布など)は、アプリケーションが購入を行うのに使用される場合に、適当な端末又はコンピュータシステム(複数可)が、判定を行うことを保証するように構成される。例えば、アプリケーションは、取引の詳細、(例えば、支払口座及び支払口座のACCを識別する)使用される支払チャネル、及び、ネットワーク接続可能なコンピューティングデバイス又はネットワーク接続可能なコンピューティングデバイスから口座通貨情報を受信するように動作可能な端末の現在位置に関するジオロケーション情報を含むメッセージを、ネットワークを介してTROホストシステムに送信するように動作可能であってもよい。
【0134】
ネットワーク接続可能なコンピューティングデバイス13のネットワーク15への接続は、例えば、携帯電話接続(例えば、セルラ接続)、WiFi接続、Bluetooth(登録商標)接続、近距離無線通信(NFC)接続、イーサネット(登録商標)接続、又はさらに任意の無線若しくは有線接続のうち少なくとも1つを介することができる。
【0135】
例示的な実施形態では、(例えば、TROホストシステムにおける)支払チャネル内の、又は支払チャネルに直接又は間接的に接続される、少なくとも1つのコンピュータシステムの少なくとも1つのプロセッサは、例えば、少なくとも1つのコンピューティングシステムに関連付けられた記憶装置に記憶されたユーザ記録から、ユーザについての取引を処理するためのユーザの口座に関連付けられた通貨を識別する口座通貨情報を判定し、基準通貨を識別する基準通貨情報と口座通貨情報を比較し、及び、口座通貨情報が、基準通貨情報によって識別される基準通貨とは異なる口座通貨を識別する場合において、取引に関するユーザに対する税金還付の提供を開始するようにプログラムされる。上記で示したように、少なくとも1つのコンピューティングシステムの少なくとも1つのプロセッサは、ネットワーク接続可能なコンピューティングデバイスが(例えば、ジオロケーション技術を使用して)取引を処理するためにネットワークに接続している位置、及び/又は(例えば、端末の位置に関して記憶された情報を使用して)ネットワーク接続可能なコンピューティングデバイスから口座通貨情報を受信するように動作可能な端末の位置に基づいて、基準通貨を判定するように動作可能であってもよい。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、上記位置に関連付けられた基準通貨を判定するために、そのような位置を基準通貨にマッピング又は関連付ける、(例えば、少なくとも1つのコンピュータシステムの記憶装置に保持される)記憶された情報にアクセスするように動作可能であってもよい。
【0136】
単に通貨を識別するというよりむしろ、例示的な実装では、口座通貨情報は、その代わりに又はそれに加えて、その口座通貨に関連付けられた位置、国又は地域を含むか又は特定してもよく、基準通貨情報は、その代わりに又はそれに加えて、ネットワーク接続可能なコンピューティングデバイスがネットワークに接続する位置、国又は地域を含むか又は特定してもよいと想定される。そのような場合、口座通貨情報を基準通貨情報と比較した結果として、口座通貨に関連付けられた位置、国又は地域が、ネットワーク接続可能なコンピューティングデバイスがネットワークに接続する位置、国又は地域とは異なると、少なくとも1つのプロセッサが判定する場合に、少なくとも1つのプロセッサは、取引に関するユーザに対する税金還付の提供を自動的に開始するようにプログラムされる。
【0137】
例示的な実施形態では、少なくとも1つのコンピュータシステムの少なくとも1つのプロセッサは、取引に関するユーザに対する税金還付の提供を開始するかどうかを決定するために、通貨情報を判定及び比較するようにプログラムされるが、別の例では、ネットワーク接続可能なコンピューティングデバイスのアプリケーションが、この判定を行うように動作可能であってもよい。例えば、アプリケーションは、ACCによって表される口座通貨が、基準通貨情報によって表される基準通貨と同一であるか、それとも異なるかを判定するため、及び、それに基づき、ネットワーク接続可能なコンピューティングデバイスを用いて開始される取引に関するユーザに対する税金還付の提供を開始するかどうかを決定するために、アプリケーションに関連付けられた支払口座についてのACC及び基準通貨情報を使用するように構成され得る。ネットワーク接続可能なコンピューティングデバイスの現在位置に関連付けられた基準通貨情報(例えば、基準通貨コード)を判定するために、アプリケーションは、ジオロケーションを用いて、ネットワーク接続可能なコンピューティングデバイスの現在位置を判定し、及び、そのような基準通貨情報に位置をマッピングし、又は関連付ける(例えば、ネットワーク接続可能なコンピューティングデバイスの記憶装置に保持され、又はネットワークによってアクセス可能な)情報を使用するように構成され得る。
【0138】
さらなる例では、購入は、eコマースチャネルを使用して処理されてもよい。購入を処理するに際し、ユーザは、所与の位置で、又は所与の国又は地域で、ネットワーク接続可能なコンピューティングデバイス13のブラウザを使用してウェブサイトにアクセスしてもよく、所与の口座通貨が関連付けられた口座(例えば、従来型のクレジット又はデビット口座、ペイパル(PayPal)(商標)口座など)を用いて購入を処理してもよい。ウェブサイトは、例えば、少なくとも1つのプロセッサを含むサーバコンピュータシステムによって提供され得る。そのような例では、サーバコンピュータシステム(又は、その通信関係にある別のシステム、例えば、TROホストシステム20)の少なくとも1つのプロセッサが、そのブラウザを用いて得られる情報を使用して、ブラウザが使用されている位置、国又は地域を識別し、及び、記憶されている情報及びブラウザの使用から受信する情報に基づいて、その位置、国又は地域に関連付けられた基準通貨を識別する基準通貨情報をこれから識別するようにプログラムされる。サーバコンピュータシステム(又は、その通信関係にある別のシステム、例えば、TROホストシステム20)の少なくとも1つのプロセッサは、口座通貨を識別する口座通貨情報を、基準通貨を識別する基準通貨情報と比較し、口座通貨情報が、基準通貨とは異なる口座通貨を識別する場合に、取引に関するユーザに対する税金還付の提供を開始するようにプログラムされ得る。
【0139】
上述のように、単に通貨を識別するというよりむしろ、例示的な実装では、口座通貨は、その代わりに又はそれに加えて、その口座通貨に関連付けられた位置、国又は地域を含むか又は識別してもよく、基準通貨情報は、その代わりに、又はそれに加えて、ブラウザが使用されている位置、国又は地域を含んでもよいと想定される。そのような場合、口座通貨情報を基準通貨情報と比較した結果として、ブラウザが使用されている位置、国又は地域が、その口座通貨に関連付けられた位置、国又は地域とは異なると、少なくとも1つのプロセッサが判定する場合に、少なくとも1つのプロセッサは、取引に関するユーザに対する税金還付の提供を自動的に開始するようにプログラムされる。
【0140】
取引に関するユーザに対する税金還付の提供を開始することは、商店又はユーザに対して、ユーザが税金還付提供の権利を与えられることを示す表示(例えば、ディスプレイデバイスを介した視覚的な表示)を出力することを含むことができる。
【0141】
取引に関するユーザに対する税金還付の提供を開始することは、遠隔システムで保持されているユーザ記録を参照するために使用されるトークンの識別子、パスポート若しくは他の渡航文書から得られるユーザの身元を示す情報、購入した商品若しくはサービスを示す取引情報、取引端末システム若しくはウェブサイトについての商店の詳細、又は商品若しくはサービスのカテゴリのうち少なくとも1つを含む、税金還付提供についての取引記憶を生成することを含み得る。そのようなトークンは、パスポート番号、パスポート、身分証明カード番号、身分証明カード、運転免許番号、運転免許証、ペイメントカード番号、ペイメントカード、カード払戻業者カード番号、カード払戻業者カード、訪問者カード番号、訪問者カード、又はユーザ定義識別子のうちの1つであってもよい。
【0142】
いくつかの例では、税金還付取引の記録の印刷が発生するようにされてもよい。
【0143】
取引記録は、ホストシステムに関連付けられた記憶装置に記憶され得る。取引記録は、トークン識別子及び商店識別子に関連する少なくとも1つの購入を識別し、ホストシステムは、トークン識別子及び商店識別子に関連する上記少なくとも1つの購入を識別する取引記録を、上記記憶装置に記憶するように動作可能である。
【0144】
例示的な実施形態は、例えば、支払チャネル内の、又は支払チャネルに直接又は間接的に接続される、例えば、ホストシステム、取引端末システム、ネットワーク接続可能なコンピューティングデバイス又は他のコンピュータシステムの少なくとも1つのプロセッサを使用するプログラム命令を含む、少なくとも1つのプログラム製品によって実装され得る。
【0145】
コンピュータプログラム製品は、搬送媒体上のコンピュータプログラムの形態であってもよい。搬送媒体は、固体素子、磁気、光学、光磁気又は他の記憶媒体などの記憶媒体であってもよい。搬送媒体は、放送、電話、コンピュータネットワーク、有線、無線、電気、電磁気光学又は任意の他の伝送媒体であってもよい。
【0146】
本明細書で説明した主題の態様が、以下の番号付与された条項に提示される。
1.取引を処理するコンピュータ実施方法であって、
ユーザのための取引を処理するために、前記ユーザの口座に関連付けられた口座通貨情報を判定するステップと、
前記口座通貨情報を基準通貨情報と比較するステップと、
前記口座通貨情報が前記基準通貨情報と異なる場合に、前記取引に関する前記ユーザに対する税金還付提供を開始するステップと、
を含むコンピュータ実施方法。
2.ユーザの口座に関連付けられた口座通貨情報を判定するステップが、
ネットワーク接続可能なコンピューティングデバイス、
ネットワーク接続可能なコンピューティングデバイスのアプリケーション
のうち少なくとも1つに関連付けられた口座通貨コードを識別するステップを含む、条項1に記載のコンピュータ実施方法。
3.前記ネットワーク接続可能なコンピューティングデバイスが、移動通信デバイスである、条項2に記載のコンピュータ実施方法。
4.前記移動通信デバイスが、携帯電話である、条項3に記載のコンピュータ実施方法。
5.前記基準通貨情報は、前記ネットワーク接続可能なコンピューティングデバイスが前記取引を処理するためにネットワークに接続されている位置に関連付けられた基準通貨を識別する、条項2~4のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
6.前記基準通貨情報は、前記ネットワーク接続可能なコンピューティングデバイスから前記口座通貨情報を受信するように動作可能な端末の位置に関連付けられた基準通貨を識別する、条項2~5のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
7.ユーザの口座に関連付けられた口座通貨情報を判定するステップが、端末の支払デバイスリーダにより読み取られる支払デバイスによって伝搬される口座通貨コードを識別するステップを含む、条項1に記載のコンピュータ実施方法。
8.前記基準通貨情報が、前記端末に関連付けられた基準通貨を識別する、条項7に記載のコンピュータ実施方法。
9.前記支払デバイスが、EMVカードであり、前記支払デバイスリーダが、接触チップカードリーダ又は非接触チップカードリーダのうち少なくとも1つである、条項7又は8に記載のコンピュータ実施方法。
10.前記取引に関する前記ユーザに対する税金還付提供を開始するステップは、
ユーザに税金還付提供の権利を与えるという表示を商店に出力するステップを含む、条項1~9のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
11.前記取引に関する前記ユーザに対する税金還付提供を開始するステップは、
遠隔システムで保持されているユーザ記録を参照するために使用されるトークンの識別子、
パスポート若しくは他の渡航文書から得られる前記ユーザの身元を示す情報、
購入された商品若しくはサービスを示す取引情報、
前記取引端末システムについての商店の詳細、
商品若しくはサービスのカテゴリ
のうち少なくとも1つを含む、税金還付提供についての取引記録を生成するステップを含む、条項1~10のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
12.前記トークンが、パスポート番号、パスポート、身分証明カード番号、身分証明カード、運転免許番号、運転免許証、ペイメントカード番号、ペイメントカード、カード払戻業者カード番号、カード払戻業者カード、訪問者カード番号、訪問者カード、ユーザ定義識別子のうちの1つである、条項11に記載のコンピュータ実施方法。
13.前記税金還付取引の記録の印刷を行わせるステップを含む、条項11又は12に記載のコンピュータ実施方法。
14.ホストシステムに関連付けられた記憶装置に取引記録を記憶するステップを含み、前記取引記録が、トークン識別子及び商店識別子に関連する少なくとも1つの購入を識別し、前記ホストシステムが、トークン識別子及び商店識別子に関連する上記少なくとも1つの購入を識別する前記取引記録を、前記記憶装置に記憶するように動作可能である、条項1~13のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
15.前記ホストシステムが、条項1~14のいずれか一項の方法を実行するように動作可能な、条項14に記載のコンピュータ実施方法。
16.コンピュータシステム又は取引端末システムのうち少なくとも1つによって実行される、条項1~13のいずれか一項に記載のコンピュータ実施方法。
17.条項1~13のいずれか一項の方法が、ネットワークを介して前記ホストシステムに接続されるコンピュータシステム又は取引端末システムのうち少なくとも1つによって実行される、条項14に記載のコンピュータ実施方法。
18.少なくとも1つのプロセッサに、条項1~17のいずれか一項に記載の方法を実行させるためのプログラム命令を含む、コンピュータプログラム製品。
19.前記命令を保持する非一時的記憶媒体を備える、条項18に記載のコンピュータプログラム製品。
20.少なくとも1つのプロセッサを備えるシステムであって、
ユーザのための取引を処理するために、前記ユーザの口座に関連付けられた口座通貨情報を判定し、
前記口座通貨情報を基準通貨情報と比較し、
前記口座通貨情報が前記基準通貨情報と異なる場合に、前記取引に関する前記ユーザに対する税金還付提供を開始するように構成される、システム。
21.ユーザの口座に関連付けられた口座通貨情報を判定することが、
ネットワーク接続可能なコンピューティングデバイス、
ネットワーク接続可能なコンピューティングデバイスのアプリケーション
のうち少なくとも1つに関連付けられた口座通貨コードを識別することを含む、条項20に記載のシステム。
22.前記ネットワーク接続可能なコンピューティングデバイスが、移動通信デバイスである、条項21に記載のシステム。
23.前記移動通信デバイスが、携帯電話である、条項22に記載のシステム。
24.前記基準通貨情報は、前記ネットワーク接続可能なコンピューティングデバイスが取引を処理するためにネットワークに接続されている位置に関連付けられた基準通貨を識別する、条項21~23のいずれか一項に記載のシステム。
25.前記基準通貨情報は、前記ネットワーク接続可能なコンピューティングデバイスから前記口座通貨情報を受信するように動作可能な端末の位置に関連付けられた基準通貨を識別する、条項21~24のいずれか一項に記載のシステム。
26.ユーザの口座に関連付けられた口座通貨情報を判定することは、端末の支払デバイスリーダにより読み取られる支払デバイスによって伝搬される口座通貨コードを識別することを含む、条項20に記載のシステム。
27.前記基準通貨情報が、前記端末に関連付けられた基準通貨を識別する、条項26に記載のシステム。
28.前記支払デバイスが、EMVカードであり、前記支払デバイスリーダが、接触チップカードリーダ又は非接触チップカードリーダのうち少なくとも1つである、条項26又は27に記載のシステム。
29.前記取引に関する前記ユーザに対する税金還付提供を開始することは、
ユーザに税金還付提供の権利を与えるという表示を商店に出力することを含む、条項20~28のいずれか一項に記載のシステム。
30.前記取引に関する前記ユーザに対する税金還付提供を開始することは、
遠隔システムで保持されているユーザ記録を参照するために使用されるトークンの識別子、
パスポート若しくは他の渡航文書から得られる前記ユーザの身元を示す情報、
購入された商品若しくはサービスを示す取引情報、
前記取引端末システムについての商店の詳細、
商品若しくはサービスのカテゴリ
のうち少なくとも1つを含む、税金還付提供についての取引記録を生成することを含む、条項20~29のいずれか一項に記載のシステム。
31.前記トークンが、パスポート番号、パスポート、身分証明カード番号、身分証明カード、運転免許番号、運転免許証、ペイメントカード番号、ペイメントカード、カード払戻業者カード番号、カード払戻業者カード、訪問者カード番号、訪問者カード、又はユーザ定義識別子のうちの1つである、条項30に記載のシステム。
32.前記税金還付取引の記録を印刷するプリンタを備える、条項29又は30に記載のシステム。
33.ホストシステムに関連付けられた記憶装置に取引記録を記憶する前記ホストシステムを備え、前記取引記録が、トークン識別子及び商店識別子に関連する少なくとも1つの購入を識別し、前記ホストシステムが、前記トークン識別子及び前記商店識別子に関連する前記少なくとも1つの購入を識別する前記取引記録を、前記記憶装置に記憶するように動作可能である、条項20~32のいずれか一項に記載のシステム。
34.前記ホストシステムが、前記少なくとも1つのプロセッサを備える、条項33に記載のシステム。
35.コンピュータシステム又は取引端末システムが、前記少なくとも1つのプロセッサを備える、条項20~32のいずれか一項に記載のシステム。
36.コンピュータシステム又は取引端末システムのうち少なくとも1つが、前記少なくとも1つのプロセッサを備え、前記コンピュータシステム又は前記取引端末システムのうち前記少なくとも1つが、ネットワークを介してホストシステムに接続され、前記ホストシステムが、前記ホストシステムに関連付けられた記憶装置に取引記録を記憶するように動作可能であり、前記取引記録が、トークン識別子及び商店識別子に関連する少なくとも1つの購入を識別し、前記ホストシステムが、前記トークン識別子及び前記商店識別子に関連する前記少なくとも1つの購入を識別する前記取引記録を、前記記憶装置に記憶するように動作可能である、条項20~32のいずれか一項に記載のシステム。
37.取引端末システムであって、ユーザのペイメントカードを読み取るカードリーダを備え、前記取引端末システムが、磁気ストライプリーダを備え、前記カード上の磁気ストライプが、前記カードがEMVカードであることを示す、サービスコードの1桁目を含むかどうかを判定し、前記サービスコードの1桁目が、前記カードがEMVカードであることを示さない場合、前記ユーザに対する税金還付提供を開始するように動作可能である、取引端末システム。
38.前記サービスコードの1桁目が、前記カードがEMVカードであることを示す場合、前記カード上の前記EMVチップの読み取りのために、前記ペイメントカードを提出するように前記ユーザに促す、条項37に記載の取引端末システム。
39.接触チップカードリーダ又は非接触チップカードリーダのうち少なくとも1つである、カードリーダを備える、条項38に記載の取引端末システム。
40.前記カード上の前記EMVチップの読み取りのために前記ユーザが前記ペイメントカードを提出することに応答して、
前記取引端末システムは、
接触チップカードリーダ又は非接触チップカードリーダのうち少なくとも1つに読み取られるペイメントカードによって伝搬される口座通貨コードが、前記取引端末システムについての通貨コードと異なるかどうかを判定し、
前記カードリーダに読み取られるペイメントカードによって伝搬される口座通貨コードが、前記取引端末システムについての前記通貨コードと異なると判定される場合に、前記ユーザに対する税金還付提供を開始する
ように動作可能である、条項37又は38に記載の取引端末システム。
41.前記ユーザに対する税金還付提供を開始することが、
ユーザに税金還付提供の権利を与えるという表示を商店に出力すること、を含む、第37~40項のいずれか一項に記載の取引端末システム。
42.前記ユーザに対する税金還付提供を開始することは、前記取引端末システムが、
遠隔システムで保持されているユーザ記録を参照するために使用されるトークンの識別子、
パスポート若しくは他の渡航文書から得られる前記ユーザの身元を示す情報、
購入された商品若しくはサービスを示す取引情報、
前記取引端末システムについての商店の詳細、
商品若しくはサービスのカテゴリ、
のうち少なくとも1つを含む、税金還付提供についての取引記録を生成すること、を含む、条項37~41のいずれか一項に記載の取引端末システム。
43.前記トークンが、パスポート番号、パスポート、身分証明カード番号、身分証明カード、運転免許番号、運転免許証、ペイメントカード番号、ペイメントカード、カード払戻業者カード番号、カード払戻業者カード、訪問者カード番号、訪問者カード、又はユーザ定義識別子のうちの1つである、条項42に記載の取引端末システム。
44.前記取引記録を含む取引メッセージを、ネットワークを介して遠隔システムに送信するように動作可能な前記取引端末システムを備える、条項42又は43の記載の取引端末システム。
45.前記取引端末システムは、プリンタを備え、前記税金還付取引の記録を印刷するように動作可能な、条項42~44のいずれか一項に記載の取引端末システム。
46.条項37~45のいずれか一項に記載の取引端末システム及び遠隔ホストシステムを備えるシステムであって、前記遠隔ホストシステムが、トークン識別子及び商店識別子に関連する少なくとも1つの購入を識別する取引記録を記憶するための記憶装置に関連付けられ、前記遠隔ホストシステムは、ネットワークを介して前記取引端末システムから前記取引記録を含む取引メッセージを受信することに応答して、前記トークン識別子及び前記商店識別子に関連する前記少なくとも1つの購入を識別する前記取引記録を、前記記憶装置に記憶するように動作可能である、システム。
47.コンピュータ実装方法であって、
取引端末システムの磁気ストライプリーダによって読み取られる、ユーザのペイメントカード上の磁気ストライプが、前記カードがEMVカードであることを示す、サービスコードの1桁目を含むかどうかを判定するステップと、
前記サービスコードの1桁目が、前記カードがEMVカードであることを示さない場合、前記ユーザに対する税金還付提供を開始するステップと、を含む、コンピュータ実装方法。
48.前記サービスコードの1桁目が、前記カードがEMVカードであることを示す場合、前記カード上の前記EMVチップの読み取りのために前記ペイメントカードを提出するように前記ユーザに促す、条項47に記載の方法。
49.前記カード上の前記EMVチップの読み取りのために、接触チップカードリーダ又は非接触チップカードリーダのうち少なくとも1つに、前記ペイメントカードを提出するように前記ユーザに促すステップを含む、条項48に記載の方法。
50.前記カード上の前記EMVチップの読み取りのために前記ユーザが前記ペイメントカードを提出することに応答して、
取引端末システムのカードリーダで読み取られるペイメントカードによって伝搬される、口座通貨コードが、前記取引端末システムについての通貨コードと異なるかどうかを判定し、前記カードリーダが、接触カードリーダ又は非接触カードリーダのうち少なくとも1つであり、
前記カードリーダで読み取られるペイメントカードによって伝搬される口座通貨コードが、前記取引端末システムについての前記通貨コードと異なると判定される場合に、前記ユーザに対する税金還付提供を開始する、条項47又は48に記載の方法。
51.前記ユーザに対する税金還付提供を開始するステップが、
ユーザに税金還付提供の権利を与えるという表示を商店に出力するステップ、を含む、条項47~50のいずれか一項に記載の方法。
52.前記ユーザに対する税金還付提供を開始するステップが、
遠隔システムで保持されているユーザ記録を参照するために使用されるトークンの識別子、
パスポート若しくは他の渡航文書から得られる前記ユーザの身元を示す情報、
購入された商品若しくはサービスを示す取引情報、
前記取引端末システムについての商店の詳細、又は
商品若しくはサービスのカテゴリ
のうち少なくとも1つを含む、税金還付提供についての取引記録を生成するステップ、を含む、条項47~51のいずれか一項に記載の方法。
53.前記トークンが、パスポート番号、パスポート、身分証明カード番号、身分証明カード、運転免許番号、運転免許証、ペイメントカード番号、ペイメントカード、カード払戻業者カード番号、カード払戻業者カード、訪問者カード番号、訪問者カード、又はユーザ定義識別子のうちの1つである、条項52に記載の方法。
54.前記取引記録を含む取引メッセージを、前記取引端末システムから、ネットワークを介して遠隔システムに送信するステップを含む、条項52又は53の記載の方法。
55.前記取引端末システムに関連付けられたプリンタを使用して、前記税金還付取引の記録を印刷するステップを含む、条項47~54のいずれか一項に記載の方法。
56.ホストシステムに関連付けられた記憶装置に取引記録を記憶させるステップを含み、システムは、前項のいずれか一項に記載の前記取引端末システムと、遠隔ホストシステムとを含んでおり、前記遠隔ホストシステムは、トークン識別子及び商店識別子に関連付けられた少なくとも1つの購入を識別する取引記録を記憶するための記憶装置に関連付けられ、前記遠隔ホストシステムは、前記取引端末システムからネットワークを介して受信した前記取引記録を含む取引メッセージに応答、前記トークン識別子及び前記商店識別子に関連付けられた前記少なくとも1つの購入を識別する、上記記憶装置に前記取引記録を記憶させるように動作可能である、条項47~55のいずれか一項に記載の方法。
56.少なくとも1つのプロセッサに、条項47~56のいずれか一項に記載の方法を実行させるプログラム命令を含む、コンピュータプログラム製品。
57.前記命令を保持する非一時的記憶媒体を含む、条項56に記載のコンピュータプログラム製品。
【0147】
上述の実施形態を詳細に説明してきたが、上記の開示を完全に理解すると、当業者であれば多数の変形及び修正が明らかとなるであろう。以下の特許請求の範囲は、そのような変形及び修正並びにそれらの均等物の全てを含むように解釈されると意図される。