(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-06
(45)【発行日】2022-01-21
(54)【発明の名称】動作状態判別装置
(51)【国際特許分類】
H02P 29/00 20160101AFI20220114BHJP
H01L 31/12 20060101ALI20220114BHJP
【FI】
H02P29/00
H01L31/12 E
(21)【出願番号】P 2018082049
(22)【出願日】2018-04-23
【審査請求日】2020-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000135036
【氏名又は名称】ニプロ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】廣瀬 智之
【審査官】池田 貴俊
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-319297(JP,A)
【文献】実開平03-052485(JP,U)
【文献】特開2017-166582(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02P 29/00
H01L 31/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸を有するモータと、
前記モータが一方向に回転駆動することにより一の動作状態および他の動作状態のいずれか一方を交互に取り得る被動作体と、
光を出射する発光部、および、前記光を検出する受光部を有する1つのみのフォトセンサと、
前記回転軸から前記回転軸の径方向外側に向けて延在し、前記発光部から出射された前記光の光路を横切るように前記回転軸を中心に前記回転軸とともに回転する、
複数の回転板とを備え、
前記
複数の回転板
の各々は、前記回転軸の周方向の両端に、前記回転軸の径方向に沿う1対の縁部を有し、
前記
複数の回転板
の各々は、前記被動作体が前記一の動作状態になったときに前記1対の縁部のうちの一方が前記光を遮断しない位置から遮断する位置に移り、かつ、前記被動作体が前記他の動作状態になったときに前記1対の縁部のうちの他方が前記光を遮断する位置から遮断しない位置に移るように配置されている、または、前記被動作体が前記一の動作状態になったときに前記1対の縁部のうちの前記一方が前記光を前記受光部に向けて反射しない位置から反射する位置に移り、かつ、前記被動作体が前記他の動作状態になったときに前記1対の縁部のうちの前記他方が前記光を前記受光部に向けて反射する位置から反射しない位置に移るように配置されている、動作状態判別装置。
【請求項2】
前記受光部が前記光の受光の有無の変化を検出した変化時点から設定時間内に前記受光部が前記光の受光の有無の変化を検出した場合に、前記変化時点での前記変化はノイズであると判別する、請求項1に記載の動作状態判別装置。
【請求項3】
前記
複数の回転板
の各々は、扇形状の外形を有する、請求項1または請求項2に記載の動作状態判別装置。
【請求項4】
前記被動作体は、前記回転軸に連結されたカムを介して駆動される、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の動作状態判別装置。
【請求項5】
前記被動作体は、開状態および閉状態のいずれか一方を交互に取り得るバルブである、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の動作状態判別装置。
【請求項6】
前記モータは、ステッピングモータである、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の動作状態判別装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動作状態判別装置に関する。
【背景技術】
【0002】
位置決め動作装置の構成を開示した先行文献として、特開2003-348895号公報(特許文献1)がある。特許文献1に記載された位置決め動作装置は、被動作体と、ステッピングモータと、螺旋送り軸と、複数のスリット部が形成された固定子と、複数のスリット部を検出するフォトセンサとを備える。
【0003】
螺旋送り軸は、被動作体と螺合している。ステッピングモータは、螺旋送り軸を回転駆動することにより、被動作体を位置決め動作させる。固定子は、螺旋送り軸の上方に並設されている。複数のスリット部の各々の幅寸法は、互いに異なるように設定されている。
【0004】
位置決め動作装置においては、スリット部の幅の違いによるフォトセンサの信号変化の推移の違いによって被動作体の現在位置を判別し、この現在位置を基準にしてステッピングモータの駆動制御するための原点を設定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載された位置決め動作装置は、螺旋送り軸を回転駆動することにより被動作体を螺旋送り軸の軸方向の両方に移動可能に構成されているため、ステッピングモータの駆動制御するための原点を設定する必要がある。
【0007】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、モータの駆動制御するための原点を設定することなく、フォトセンサの検出値から被動作体の動作状態を判別することができる、動作状態判別装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に基づく動作状態判別装置は、モータと、被動作体と、1つのみのフォトセンサと、少なくとも1つの回転板とを備える。モータは、回転軸を有する。被動作体は、モータが一方向に回転駆動することにより一の動作状態および他の動作状態のいずれか一方を交互に取り得る。フォトセンサは、光を出射する発光部、および、上記光を検出する受光部を有する。回転板は、回転軸から回転軸の径方向外側に向けて延在している。回転板は、発光部から出射された上記光の光路を横切るように回転軸を中心に回転軸とともに回転する。回転板は、回転軸の周方向の両端に、回転軸の径方向に沿う1対の縁部を有する。回転板は、被動作体が上記一の動作状態になったときに1対の縁部のうちの一方が上記光を遮断しない位置から遮断する位置に移り、かつ、被動作体が上記他の動作状態になったときに1対の縁部のうちの他方が上記光を遮断する位置から遮断しない位置に移るように配置されている、または、被動作体が上記一の動作状態になったときに1対の縁部のうちの上記一方が上記光を受光部に向けて反射しない位置から反射する位置に移り、かつ、被動作体が上記他の動作状態になったときに1対の縁部のうちの上記他方が上記光を受光部に向けて反射する位置から反射しない位置に移るように配置されている。
【0009】
本発明の一形態においては、受光部が上記光の受光の有無の変化を検出した変化時点から設定時間内に受光部が上記光の受光の有無の変化を検出た場合に、上記変化時点での上記変化はノイズであると判別する。
【0010】
本発明の一形態においては、回転板は、扇形状の外形を有する。
本発明の一形態においては、被動作体は、回転軸に連結されたカムを介して駆動される。
【0011】
本発明の一形態においては、被動作体は、開状態および閉状態のいずれか一方を交互に取り得るバルブである。
【0012】
本発明の一形態においては、モータは、ステッピングモータである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、モータの駆動制御するための原点を設定することなく、フォトセンサの検出値から被動作体の動作状態を判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施形態1に係る動作状態判別装置において、被動作体が一の動作状態になったときの構成を示す断面図である。
【
図2】
図1の動作状態判別装置を矢印II方向から見た正面図である。
【
図3】
図1の動作状態判別装置をIII-III線矢印方向から見た断面図である。
【
図4】本発明の実施形態1に係る動作状態判別装置において、被動作体が他の動作状態になったときの構成を示す断面図である。
【
図5】
図4の動作状態判別装置を矢印V方向から見た正面図である。
【
図6】
図4の動作状態判別装置をVI-VI線矢印方向から見た断面図である。
【
図7】本発明の実施形態1に係る動作状態判別装置が備えるフォトセンサの検出信号波形を示すグラフである。
【
図8】本発明の実施形態1に係る動作状態判別装置が備えるフォトセンサのノイズを含む検出信号波形を示すグラフである。
【
図9】本発明の実施形態2に係る動作状態判別装置における回転軸と被動作体との連結部の構成を示す部分断面図である。
【
図10】本発明の実施形態3に係る動作状態判別装置における回転軸と被動作体との連結部の構成を示す部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の各実施形態に係る動作状態判別装置について図を参照して説明する。以下の実施形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
【0016】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る動作状態判別装置において、被動作体が一の動作状態になったときの構成を示す断面図である。
図2は、
図1の動作状態判別装置を矢印II方向から見た正面図である。
図3は、
図1の動作状態判別装置をIII-III線矢印方向から見た断面図である。
【0017】
図1~
図3に示すように、本発明の実施形態1に係る動作状態判別装置100は、モータ110と、被動作体120と、1つのみのフォトセンサ150と、少なくとも1つの回転板140とを備える。
【0018】
モータ110は、回転軸111を有する。本実施形態においては、モータ110は、ステッピングモータであるが、モータ110は、ステッピングモータに限られず、その他のモータでもよい。
【0019】
被動作体120は、モータ110が矢印1で示す一方向に回転駆動することにより一の動作状態および他の動作状態のいずれか一方を交互に取り得る。本実施形態においては、被動作体120は、一の動作状態である開状態および他の動作状態である閉状態のいずれか一方を交互に取り得るバルブである。なお、一の動作状態が閉状態であり、他の動作状態が開状態であってもよい。
【0020】
被動作体120は、弁箱部121、弁体部122、および、案内筒123を含む。弁箱部121には、流体の流路121p、および、弁体部122の通路121hが設けられている。
【0021】
弁体部122は、案内筒123の内周面に沿って上下方向に移動する。弁体部122が上昇した状態において流路121pが開放され、弁体部122が下降した状態において流路121pが閉鎖される。被動作体120の開状態においては、弁体部122が最も上昇した状態になり、流路121pは弁体部122によって閉鎖されずに開放している。被動作体120の閉状態においては、弁体部122が最も下降した状態になり、流路121pは弁体部122によって閉鎖されている。
【0022】
本実施形態においては、被動作体120は、ゲートバルブであるが、被動作体120は、ゲートバルブに限られず、その他のバルブであってもよいし、バルブ以外の開閉装置などの2つの状態のいずれか一方を交互に取り得る装置であってもよい。
【0023】
本実施形態においては、被動作体120は、回転軸111に連結されたカム130を介して駆動される。具体的には、弁体部122が、カム130のカムフォロワとして構成されており、カム130の回転に伴って、カム130の外形と摺接しつつ上下方向に移動する。
【0024】
フォトセンサ150は、光を出射する発光部151、および、上記光を検出する受光部152を有する。本実施形態においては、フォトセンサ150は、反射型のフォトセンサであるが、フォトセンサ150は、反射型のフォトセンサに限られず、透過型のフォトセンサであってもよい。
【0025】
回転板140は、回転軸111から回転軸111の径方向外側に向けて延在している。回転板140は、回転軸111の周方向の両端に、回転軸111の径方向に沿う1対の縁部を有する。具体的には、回転板140は、1対の縁部のうちの一方である、回転方向1の前方側に位置する前縁部142と、1対の縁部のうちの他方である、回転方向1の後方側に位置する後縁部143とを有する。
【0026】
本実施形態においては、回転板140は、扇形状の外形を有するが、回転板140の形状は、扇形状に限られず、矩形状または多角形状などでもよい。本実施形態においては、扇形形状の中心角が180°であるが、扇形形状の中心角は、180°に限られず、任意の角度でよい。
【0027】
回転板140は、発光部151から出射された光の光路を横切るように回転軸111を中心に回転軸111とともに回転する。本実施形態においては、フォトセンサ150が反射型のフォトセンサであるため、回転板140は、フォトセンサ150の発光部151および受光部152の各々と対向する反射面141を有している。回転板140は、被動作体120が開状態になったときに、前縁部142が発光部151から出射された光を受光部152に向けて反射しない位置から反射する位置に移るように、配置されている。
【0028】
なお、フォトセンサ150が透過型である場合には、発光部151と受光部152とが、互いに間隔をあけて対向して配置されている。回転板140は、回転軸111の回転によって、発光部151と受光部152との間を通過するように回転する。回転板140は、被動作体120が開状態になったときに、前縁部142が発光部151から出射された光を遮断しない位置から遮断する位置に移るように、配置されている。
【0029】
図4は、本発明の実施形態1に係る動作状態判別装置において、被動作体が他の動作状態になったときの構成を示す断面図である。
図5は、
図4の動作状態判別装置を矢印V方向から見た正面図である。
図6は、
図4の動作状態判別装置をVI-VI線矢印方向から見た断面図である。
【0030】
図4~
図6に示すように、被動作体120の閉状態においては、流路121pが弁体部122によって完全に閉鎖されている。
【0031】
本実施形態においては、フォトセンサ150が反射型のフォトセンサであるため、回転板140は、被動作体120が閉状態になったときに、後縁部143が発光部151から出射された光を受光部152に向けて反射する位置から反射しない位置に移るように、配置されている。
【0032】
なお、フォトセンサ150が透過型である場合には、回転板140は、被動作体120が閉状態になったときに、後縁部143が発光部151から出射された光を遮断する位置から遮断しない位置に移るように、配置されている。
【0033】
図7は、本発明の実施形態1に係る動作状態判別装置が備えるフォトセンサの検出信号波形を示すグラフである。
図7においては、横軸に回転軸111の回転角度、縦軸にフォトセンサの検出値を示している。なお、回転軸111の回転角度が0°の位置は任意である。
【0034】
図7に示すように、フォトセンサ150の検出値から、回転軸111の回転角度が180°のとき、受光部152が発光部151から出射された光を受光開始したことが分かる。そのため、フォトセンサ150が反射型である場合には、被動作体120が開状態になったことが分かる。フォトセンサ150が透過型である場合には、被動作体120が閉状態になったことが分かる。
【0035】
同様に、フォトセンサ150の検出値から、回転軸111の回転角度が360°のとき、受光部152が発光部151から出射された光を受光停止したことが分かる。そのため、フォトセンサ150が反射型である場合には、被動作体120が閉状態になったことが分かる。フォトセンサ150が透過型である場合には、被動作体120が開状態になったことが分かる。
【0036】
このように、本実施形態に係る動作状態判別装置100においては、モータ110の駆動制御するための原点を設定することなく、フォトセンサ150の検出値から被動作体120の動作状態を判別することができる。
【0037】
なお、フォトセンサ150の検出値に瞬間的にノイズが入る場合がある。
図8は、本発明の実施形態1に係る動作状態判別装置が備えるフォトセンサのノイズを含む検出信号波形を示すグラフである。
図8においては、横軸に回転軸111の回転角度、縦軸にフォトセンサの検出値を示している。
【0038】
図8に示すようにフォトセンサ150の受光部152が発光部151から出射された光の受光の有無の変化を検出した変化時点Tcにおいて、ノイズによる誤判別を防止するために、動作状態判別装置100は下記の判別動作を行なってもよい。
【0039】
動作状態判別装置100は、受光部152が発光部151から出射された光の受光の有無の変化を検出した変化時点Tcから設定時間Ts内に受光部152が発光部151から出射された光の受光の有無の変化を検出した場合に、変化時点Tcでの被動作体の動作状態の変化はノイズであると判別する。すなわち、変化時点Tcから設定時間Ts内にフォトセンサ150の検出値が元に戻った場合にはノイズであると判断し、フォトセンサ150の検出値が変化したままである場合にはノイズではないと判断するようにしてもよい。
【0040】
動作状態判別装置100が上記の判別動作を行なうことにより、フォトセンサ150の検出値の瞬間的なノイズによる誤判別を防止することができる。
【0041】
なお、設定時間Tsの間、モータ110の駆動を停止するようにしてもよい。このようにした場合、ノイズかどうかを判断する間にモータ110が回転することを防止できるため、ノイズの影響を受けずに被動作体の動作状態を正確に判別することができる。
【0042】
本実施形態に係る動作状態判別装置100は、フォトセンサ150を1つのみ備えているため、フォトセンサ150を複数備えている場合に比較して、構成が簡易であり、装置コストを低減することができる。また、モータ110を用いてバルブの開閉しているため、ソレノイドバルブを用いた場合に比較して、開閉に必要な電力消費量を低減することができる。
【0043】
(実施形態2)
以下、本発明の実施形態2に係る動作状態判別装置について図を参照して説明する。なお、本発明の実施形態2に係る動作状態判別装置は、回転軸と被動作体との連結形態のみ実施形態1に係る動作状態判別装置100と異なるため、実施形態1に係る動作状態判別装置100と同様である構成については説明を繰り返さない。
【0044】
図9は、本発明の実施形態2に係る動作状態判別装置における回転軸と被動作体との連結部の構成を示す部分断面図である。
図9においては、案内筒のみ断面視にて示している。
【0045】
図9に示すように、本発明の実施形態2に係る動作状態判別装置においては、カム130と弁体部122とが、連結棒260を介して互いに接続されている。よって、カム130が矢印1で示す方向に回転することにより、弁体部122が矢印2で示すように上下方向に移動する。
【0046】
本実施形態においても、モータ110の駆動制御するための原点を設定することなく、フォトセンサ150の検出値から被動作体120の動作状態を判別することができる。
【0047】
(実施形態3)
以下、本発明の実施形態3に係る動作状態判別装置について図を参照して説明する。なお、本発明の実施形態3に係る動作状態判別装置は、回転板が2つ設けられている点が実施形態1に係る動作状態判別装置100と異なるため、実施形態1に係る動作状態判別装置100と同様である構成については説明を繰り返さない。
【0048】
図10は、本発明の実施形態3に係る動作状態判別装置における回転軸と被動作体との連結部の構成を示す正面である。
図10においては、
図2と同一方向から見て図示している。
【0049】
図10に示すように、本発明の実施形態3に係る動作状態判別装置においては、第1回転板340aおよび第2回転板340bを備える。第1回転板340aおよび第2回転板340bの各々は、回転軸111から回転軸111の径方向外側に向けて延在している。
【0050】
第1回転板340aおよび第2回転板340bの各々は、回転軸111の周方向の両端に、回転軸111の径方向に沿う1対の縁部を有する。具体的には、第1回転板340aは、1対の縁部のうちの一方である、回転方向1の前方側に位置する前縁部342aと、1対の縁部のうちの他方である、回転方向1の後方側に位置する後縁部343aとを有する。第2回転板340bは、1対の縁部のうちの一方である、回転方向1の前方側に位置する前縁部342bと、1対の縁部のうちの他方である、回転方向1の後方側に位置する後縁部343bとを有する。
【0051】
本実施形態においては、第1回転板340aおよび第2回転板340bの各々は、扇形状の外形を有するが、第1回転板340aおよび第2回転板340bの各々の形状は、扇形状に限られず、矩形状または多角形状などでもよい。
【0052】
本実施形態においては、第1回転板340aおよび第2回転板340bの各々の扇形形状の中心角が90°であるが、扇形形状の中心角は、90°に限られず、任意の角度でよい。第1回転板340aと第2回転板340bとは、回転軸111の周方向において互いに90°間隔をあけて配置されている。
【0053】
第1回転板340aおよび第2回転板340bの各々は、発光部151から出射された光の光路を横切るように回転軸111を中心に回転軸111とともに回転する。本実施形態においては、フォトセンサ150が反射型のフォトセンサであるため、第1回転板340aは、フォトセンサ150の発光部151および受光部152の各々と対向する反射面341aを有している。第2回転板340bは、フォトセンサ150の発光部151および受光部152の各々と対向する反射面341bを有している。
【0054】
フォトセンサ150が反射型のフォトセンサである場合、第1回転板340aは、被動作体120が開状態になったときに、前縁部342aが発光部151から出射された光を受光部152に向けて反射しない位置から反射する位置に移るように、配置されている。第2回転板340bは、被動作体120が開状態になったときに、前縁部342bが発光部151から出射された光を受光部152に向けて反射しない位置から反射する位置に移るように、配置されている。
【0055】
フォトセンサ150が反射型のフォトセンサである場合、第1回転板340aは、被動作体120が閉状態になったときに、後縁部343aが発光部151から出射された光を受光部152に向けて反射する位置から反射しない位置に移るように、配置されている。第2回転板340bは、被動作体120が閉状態になったときに、後縁部343bが発光部151から出射された光を受光部152に向けて反射する位置から反射しない位置に移るように、配置されている。
【0056】
なお、フォトセンサ150が透過型である場合には、発光部151と受光部152とが、互いに間隔をあけて対向して配置されている。第1回転板340aおよび第2回転板340bの各々は、回転軸111の回転によって、発光部151と受光部152との間を通過するように回転する。
【0057】
フォトセンサ150が透過型のフォトセンサである場合、第1回転板340aは、被動作体120が開状態になったときに、前縁部342aが発光部151から出射された光を遮断しない位置から遮断する位置に移るように、配置されている。第2回転板340bは、被動作体120が開状態になったときに、前縁部342bが発光部151から出射された光を遮断しない位置から遮断する位置に移るように、配置されている。
【0058】
フォトセンサ150が透過型のフォトセンサである場合、第1回転板340aは、被動作体120が閉状態になったときに、後縁部343aが発光部151から出射された光を遮断する位置から遮断しない位置に移るように、配置されている。第2回転板340bは、後縁部343bが被動作体120が閉状態になったときに、後縁部343bが発光部151から出射された光を遮断する位置から遮断しない位置に移るように、配置されている。
【0059】
本実施形態に係る動作状態判別装置においては、回転軸111が1周回転する間に、被動作体120が一の動作状態と他の動作状態とを交互に2回繰り返す場合に、モータ110の駆動制御するための原点を設定することなく、フォトセンサ150の検出値から被動作体120の動作状態を判別することができる。
【0060】
なお、動作状態判別装置が備える回転板の数は、2つに限られず、3つ以上でもよい。また、各回転板の扇形状の中心角度が互いに異なっていてもよい。さらに、回転軸111の周方向において互いに隣接する回転板同士の各間隔が、互いに異なっていてもよい。
【0061】
なお、今回開示した上記実施形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0062】
100 動作状態判別装置、110 モータ、111 回転軸、120 被動作体、121 弁箱部、121h 通路、121p 流路、122 弁体部、123 案内筒、130 カム、140 回転板、141,341a,341b 反射面、142,342a,342b 前縁部、143,343a,343b 後縁部、150 フォトセンサ、151 発光部、152 受光部、260 連結棒、340a 第1回転板、340b 第2回転板。