(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-06
(45)【発行日】2022-01-21
(54)【発明の名称】コネクタ付き機器
(51)【国際特許分類】
H01R 13/639 20060101AFI20220114BHJP
H01R 13/6581 20110101ALI20220114BHJP
H01R 13/518 20060101ALI20220114BHJP
【FI】
H01R13/639 Z
H01R13/6581
H01R13/518
(21)【出願番号】P 2018066980
(22)【出願日】2018-03-30
【審査請求日】2020-06-18
(73)【特許権者】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】特許業務法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】曽根 康介
【審査官】藤島 孝太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-035386(JP,A)
【文献】特開2015-153661(JP,A)
【文献】特開2015-156458(JP,A)
【文献】特開平05-041193(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/639
H01R 13/6581
H01R 13/518
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸線方向に沿って延びる円筒形状をなす機器と、
前記機器の外周面に配されるコネクタ
と、
前記機器の外側に取り付けられると共に、一方の端部が開口した筒状をなす金属製の磁気シールド部材と、を備えたコネクタ付き機器であって、
前記コネクタは、
前記機器の径方向について外方に突出する脚部と、
前記脚部の先端部から前記機器の外周面に沿って形成されると共に、相手方コネクタに嵌合可能なフード部と、
前記脚部に埋設されると共に、前記フード部内において前記機器の外周面に沿って配された複数の端子と、
前記複数の端子の間に配されると共に、前記相手方コネクタを係止するための係止部と、を備え、
前記複数の端子のうち前記フード部内に配された部分と、前記係止部とが、前記機器の外周面に沿って間隔を空けて並んで配されており、
前記複数の端子は、前記機器の周方向に沿って互いに離間する方向に屈曲して
おり、
前記磁気シールド部材は、前記一方の端部の開口端から凹状に形成されて前記脚部との干渉を回避する回避凹部を有する、コネクタ付き機器。
【請求項2】
前記脚部は、前記機器の外周面に沿った方向について、前記フード部の中央位置に設けられている、請求項1に記載の
コネクタ付き機器。
【請求項3】
前記係止部は、前記機器の外周面に沿った方向について、前記フード部の中央位置に設けられている、請求項1または請求項2に記載の
コネクタ付き機器。
【請求項4】
前記機器は、前記軸線方向について前側に位置する前壁と、後側に位置する後壁と、を有し、
前記磁気シールド部材は、前記機器の前記前壁に沿う前方シールド部と、前記機器の側壁に沿う側方シールド部と、を有し、
前記側方シールド部の端部は、前記後壁に沿っており曲がって前記側方シールド部に連なる屈曲部とされる、請求項
1から請求項3のいずれか一項に記載のコネクタ付き機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、円筒形状をなす機器に取り付けられるコネクタ、及びこのコネクタを備えたコネクタ付き機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両のオートマチックトランスミッション内に配された機器に取り付けられて使用される機器コネクタとして、例えば特許文献1に記載されたものが示されている。
【0003】
この技術においては、筒状をなす機器の外周面に、コネクタハウジングが突設されている。コネクタハウジングはフード部を有しており、このフード部内に機器と電気的に接続された端子が突出して配されている。上記の機器としては、例えば、内部にコイルが配されたソレノイドが挙げられる。
【0004】
機器コネクタには、端子の上方の位置に、相手方コネクタを係止するロック孔が機器コネクタの上壁を貫通して設けられている。このロック孔に、相手方コネクタの係止部が弾性的に嵌り込むことにより、相手方コネクタと機器コネクタとが嵌合状態に保持されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしこの技術においては、ロック孔は端子の上方に配されているので、機器コネクタが上方に大型化するという問題があった。
【0007】
本明細書に開示された技術は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、コネクタの低背化に関する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書に開示された技術は、 円筒形状の機器の外周面に配されるコネクタであって、前記機器の径方向について外方に突出する脚部と、前記脚部の先端部から前記機器の外周面に沿って形成されると共に、相手方コネクタに嵌合可能なフード部と、前記脚部に埋設されると共に、前記フード部内において前記機器の外周面に沿って配された複数の端子と、前記複数の端子の間に配されると共に、前記相手方コネクタを係止するための係止部と、を備える。
【0009】
上記の構成によれば、係止部は、複数の端子の間に配されているので、係止部が、複数の端子の上方に配される場合に比べて、コネクタを低背化することができる。
【0010】
本明細書に開示された技術の実施態様としては以下の態様が好ましい。
【0011】
前記脚部は、前記機器の外周面に沿った方向について、前記フード部の中央位置に設けられている。
【0012】
上記の構成によれば、フード部に相手方コネクタが嵌合した場合に、フード部が相手方コネクタから受ける力は、脚部によって、機器の外周面に沿った方向について均等に受けることができる。これにより、相手方コネクタが嵌合した場合に、脚部を軸にしてフード部がねじれる方向の力が加わることを抑制することができる。
【0013】
前記係止部は、前記機器の外周面に沿った方向について、前記フード部の中央位置に設けられている。
【0014】
上記の構成によれば、複数の端子の間のスペースを有効に利用することができるので、コネクタを一層低背化することができる。
【0015】
また、本明細書に開示された技術は、軸線方向に沿って延びる円筒形状をなす機器と、前記機器の外周面に配されるコネクタと、前記機器の外側に取り付けられると共に、一方の端部が開口した筒状をなす金属製の磁気シールド部材と、を備えたコネクタ付き機器であって、前記磁気シールド部材は、前記一方の端部の開口端から凹状に形成されて前記脚部との干渉を回避する回避凹部を有する。
【0016】
上記の構成によれば、機器の側壁から突出する脚部によって、機器とフード部との間に隙間が設けられており、この隙間内に、磁気シールド部材が挿入される。機器のうち磁気シールド部材に覆われない部分は、磁気シールド部材に回避凹部が設けられた領域となっている。これにより、機器のうち、磁気シールド部材で覆われない部分を小さくすることができるので、機器の磁界効率を向上させることができる。
【0017】
前記機器は、前記軸線方向について前側に位置する前壁と、後側に位置する後壁と、を有し、前記磁気シールド部材は、前記機器の前記前壁に沿う前方シールド部と、前記機器の側壁に沿う側方シールド部と、を有し、前記側方シールド部の端部は、前記後壁に沿っており曲がって前記側方シールド部に連なる屈強部とされる。
【0018】
上記の構成によれば、屈曲部によって機器の後壁の少なくとも一部が覆われる。これにより、磁気シールド部材の前方シールド部、側方シールド部、及び屈曲部が磁気的に接続されるので、機器の磁界効率を一層向上させることができる。
【発明の効果】
【0019】
本明細書に開示された技術によれば、コネクタを低背化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】実施形態1に係るコネクタ付き機器を示す正面図
【
図2】コネクタを一点鎖線で表したコネクタ付き機器を示す正面図
【
図3】コネクタを省略した状態のコネクタ付き機器を示す斜視図
【
図4】コネクタを省略した状態のコネクタ付き機器を示す平面図
【発明を実施するための形態】
【0021】
<実施形態1>
本明細書に開示された技術を、車両(図示せず)に搭載されたオートマチックトランスミッション(図示せず)の内部に配されたソレノイド10(コネクタ付き機器の一例)に適用した実施形態1を、
図1から
図4を参照しつつ説明する。以下の説明では、Z方向を上方とし、Y方向を前方とし、X方向を左方として説明する。
【0022】
バルブボディ11
図3及び
図4に示すように、バルブボディ11(機器の一例)は、前後方向(軸線方向の一例)に延びる円筒形状をなしている。バルブボディ11の前端部には前壁が設けられており、バルブボディ11の後端部には後壁13が設けられている。バルブボディ11の側壁14と前壁とは直交しており、また、バルブボディ11の側壁14と後壁13とは直交している。
【0023】
バルブボディ11の内部には図示しないコイルが収容されている。バルブボディ11の後壁13には後方に突出する弁部15が設けられている。弁部15は、バルブボディ11よりも小径な円筒形状をなしている。
【0024】
コネクタ16
図1に示すように、バルブボディ11の側壁14には、後端部寄りの位置から上方に突出してコネクタ16が設けられている。コネクタ16は
、バルブボディ11の側壁14から、バルブボディ11の径方向について外方に突出する脚部17を有する。脚部17のうち、バルブボディ11と反対側の端部には、脚部17と一体にフード部18が形成されている。フード部18は前方に開口しており、図示しない相手方コネクタが前方から嵌合可能になっている。脚部17とフード部18とは、絶縁性の合成樹脂を射出成型してなる。バルブボディ11の側壁14と、フード部18との間には、脚部17によって、隙間19が形成されている。
【0025】
脚部17は、前方から見て、バルブボディ11の外周面に沿った方向についてフード部18の中央位置に設けられている。バルブボディ11の外周面に沿った方向についてフード部18の中央位置とは、完全に中央位置であってもよく、また、中央位置でなくとも実質的に中央位置と認められる程度の領域であってもよい。
【0026】
フード部18の内部には、複数(本実施形態では2個)の端子21が配されている。端子21のうち、フード部18内に配された部分は、前方に延びるタブ状に形成されている。端子21は導電性の金属製であって、棒状をなしている。端子21を構成する金属は、銅、銅合金等、必要に応じて任意の金属を適宜に選択することができる。端子21の表面には、スズ、ニッケル等の金属からなるメッキ層が形成されていてもよい。
【0027】
端子21の後端部は、フード部18の後壁33内に埋設されている。詳細には図示しないが、端子21の後端部は、フード部18の後壁33内において、互いに接近する方向に曲がると共に、バルブボディ11の径方向の内方に曲がった状態で脚部17の内部に埋設されて、バルブボディ11内のコイルと電気的に接続されている。
【0028】
図2に示すように、端子21は、左側に位置する第1端子21Aと、右側に位置する第2端子21Bと、を含む。なお、以下の記述において、第1端子21Aと第2端子21Bとを区別せずに説明する場合には、単に端子21と記載する場合がある。第1端子21Aは、バルブボディ11の側壁14から、バルブボディ11の径方向の外方に突出した後、前方から見て時計回り方向に屈曲した後、前方へ屈曲している。一方、第2端子21Bは、バルブボディ11の側壁14から、バルブボディ11の径方向の外方に突出した後、後方から見て反時計回り方向に屈曲した後、前方へ屈曲している。
【0029】
図1に示すように、フード部18の上壁のうち、前方から見て、第1端子21Aと第2端子21Bとの間の位置には、係止部24が形成されている。この係止部24と、
相手方コネクタに形成されたロック受け部とが、弾性的に係止することにより、フード部18内に嵌合した相手方コネクタが、抜け止め状態で保持されるようになっている。フード部18内に相手方コネクタが嵌合した状態で、コネクタ16のタブ状をなす端子21と、相手方コネクタの雌端子(図示せず)とが、電気的に接続されるようになっている。
【0030】
コネクタ16においては、係止部24と、第1端子21Aの前端部と、第2端子21Bの前端部とが、バルブボディ11の周方向に沿って、バルブボディ11の側壁14の外周面に沿って間隔を空けて並んで配されている。
【0031】
係止部24は、前方から見て、バルブボディ11の外周面に沿った方向についてフード部18の中央位置に設けられている。バルブボディ11の外周面に沿った方向についてフード部18の中央位置とは、完全に中央位置であってもよく、また、中央位置でなくとも実質的に中央位置と認められる程度の領域であってもよい。
【0032】
磁気シールド部材26
図3に示すように、バルブボディ11の外側には、金属製の磁気シールド部材26が、前方から取り付けられている。磁気シールド部材26を構成する金属としては、銅、銅合金、鉄、鉄合金等、必要に応じて任意の金属を適宜に選択することができる。
【0033】
磁気シールド部材26は、前後方向に延びると共に、前側が塞がれて後側が開口した円筒形状をなしている。磁気シールド部材26の内径寸法は、バルブボディ11の外径寸法と略同じに設定されている。磁気シールド部材26の開口端34には、前方について凹状をなす回避凹部27が設けられている。回避凹部27は、磁気シールド部材26がバルブボディ11に外嵌された状態で、コネクタ16の脚部17に対応する位置に設けられている。回避凹部27の左右方向の幅寸法は、脚部17の左右方向の幅寸法と、同じか、又はやや大きく設定されている。これにより、磁気シールド部材26がバルブボディ11の外嵌された状態で、コネクタ16の脚部17と、磁気シールド部材26とが干渉しないようになっている。フード部18と、バルブボディ11との間の隙間19にも、後述する、磁気シールド部材26の側方シールド部32が配されるようになっている。
【0034】
磁気シールド部材26の側方シールド部32のうち開口端34寄りの領域は、バルブボディ11の径方向について内方に折れ曲がって、バルブボディ11の後壁13に沿う屈曲部29とされる。屈曲部29の下端縁は、弁部15と干渉しない位置に設定されている。
【0035】
磁気シールド部材26は、バルブボディ11の外嵌された状態で、バルブボディ11の前壁の前方に位置する前方シールド部31と、バルブボディ11の側壁14をバルブボディ11の径方向の外側から覆う側方シールド部32と、を有する。屈曲部29は、バルブボディ11の後壁13に沿って折れ曲がって側方シールド部32に連なっている。
【0036】
バルブボディ11の前壁の全部は、前方シールド部31によって覆われている。
図4に示すように、バルブボディ11の側壁14は、磁気シールド部材26の回避凹部27に対応する領域を除いて、側方シールド部32によって覆われている。磁気シールド部材26の回避凹部27が設けられた領域においては、バルブボディ11の側壁14が外部に露出している。
図3に示すように、バルブボディ11の後壁13の一部は、磁気シールド部材26の屈曲部29によって覆われている。
【0037】
上記の構成により、バルブボディ11の前方は前方シールド部31によって磁気的にシールドされており、バルブボディ11の側方は回避凹部27に対応する領域を除いて側方シールド部32によって磁気的にシールドされており、バルブボディ11の後方は屈曲部29に対応する領域が磁気的にシールドされている。
【0038】
実施形態の製造工程
続いて、本実施形態に係るソレノイド10の製造工程の一例について説明する。なお、ソレノイド10の製造工程は以下の記載に限定されない。
【0039】
金属製の棒材をプレス加工することにより、第1端子21A、及び第2端子21Bを所定の形状に形成する。コイルに端子21を接続した後、絶縁性の合成樹脂でインサート成型することにより、バルブボディ11にコネクタ16を一体に形成する。金属板材を所定の形状にプレス加工することにより、磁気シールド部材26を形成する。
【0040】
磁気シールド部材26を、バルブボディ11の前方から外嵌させる。このとき、磁気シールド部材26の回避凹部27の内部に脚部17が配されるようにする。
【0041】
次に、磁気シールド部材26の後端縁をバルブボディ11の径方向について内方に折り曲げることにより屈曲部29を形成する。これにより、ソレノイド10が完成する。
【0042】
その後、相手方コネクタをフード部18内に嵌合させることにより、ソレノイド10と、相手方コネクタとが電気的に接続される。
【0043】
実施形態の作用効果
続いて、本実施形態の作用効果について説明する。本実施形態は、円筒形状のバルブボディ11の外周面に配されるコネクタ16であって、バルブボディ11の径方向について外方に突出する脚部17と、脚部17の先端部からバルブボディ1の外周面に沿って形成されると共に、相手方コネクタに嵌合可能なフード部18と、脚部17に埋設されると共に、フード部18内においてバルブボディ11の外周面に沿って配された複数の端子21A,21Bと、複数の端子21A,21Bの間に配されると共に、相手方コネクタを係止するための係止部24と、を備える。
【0044】
上記の構成によれば、係止部24は、第1端子21Aと第2端子21Bとの間に配されているので、係止部21が、第1端子21A及び第2端子21Bの上方に配される場合に比べて、コネクタ16を低背化することができる。
【0045】
また、本実施形態によれば、脚部17は、バルブボディ11の外周面に沿った方向について、フード部18の中央位置に設けられている。
【0046】
上記の構成によれば、フード部18に相手方コネクタが嵌合した場合に、フード部18が相手方コネクタから受ける力は、脚部17によって、バルブボディ11の外周面に沿った方向について均等に受けることができる。これにより、相手方コネクタが嵌合した場合に、脚部17を軸にしてフード部18がねじれる方向の力が加わることを抑制することができる。
【0047】
また、本実施形態によれば、係止部24は、バルブボディ11の外周面に沿った方向について、フード部18の中央位置に設けられている。
【0048】
上記の構成によれば、複数の端子21A,21Bの間のスペースを有効に利用することができるので、コネクタ16を一層低背化することができる。
【0049】
また、本実施形態に係るソレノイド10は、軸線方向に沿って延びる円筒形状をなすバルブボディ11と、バルブボディ11の外周面に配されるコネクタ16と、バルブボディ11の外側に取り付けられると共に、一方の端部が開口した筒状をなす金属製の磁気シールド部材26と、を備えたソレノイド10であって、磁気シールド部材26は、一方の端部の開口端34から凹状に形成されて脚部17との干渉を回避する回避凹部27を有する。
【0050】
上記の構成によれば、バルブボディ11の側壁から突出する脚部17によって、バルブボディ11とフード部18との間に隙間19が設けられており、この隙間19内に、磁気シールド部材26が挿入される。バルブボディ11のうち磁気シールド部材26に覆われない部分は、磁気シールド部材26に回避凹部27が設けられた領域となっている。これにより、バルブボディ11のうち、磁気シールド部材26で覆われない部分を小さくすることができるので、バルブボディ11の磁界効率を向上させることができる。
【0051】
また、本実施形態によれば、バルブボディ11は、前後方向(軸線方向)について前側に位置する前壁と、後側に位置する後壁13と、を有し、磁気シールド部材26は、バルブボディ11の前壁に沿う前方シールド部31と、バルブボディ11の側壁14に沿う側方シールド部32と、を有し、側方シールド部32の端部は、後壁13に沿っており曲がって側方シールド部32に連なる屈曲部29とされる。
【0052】
上記の構成によれば、屈曲部29によってバルブボディ11の後壁13の少なくとも一部が覆われる。これにより、磁気シールド部材26の前方シールド部31、側方シールド部32、及び屈曲部29が磁気的に接続されるので、バルブボディ11の磁界効率を一層向上させることができる。
【0053】
<他の実施形態>
本明細書に開示された技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本明細書に開示された技術の技術的範囲に含まれる。
【0054】
(1)実施形態1においては、コネクタには2個の端子21A,21Bが配される構成としたが、これに限られず、端子は、3個以上でもよい。
【0055】
(2)実施形態1においては、係止部24は、バルブボディ11の外周面に沿う方向についてフード部18の中央位置に配される構成としたが、これに限られず、係止部24は、フード部18の左端部、又は右端部でもよく、中央位置に限られない。
【0056】
(3)実施形態1においては、脚部17は、バルブボディ11の外周面に沿う方向についてフード部18の中央位置に配される構成としたが、これに限られず、脚部17は、フード部18の左端部、又は右端部でもよく、中央位置に限られない。
【0057】
(4)実施形態1においては、バルブボディ11には磁気シールド部材26が外嵌される構成としたが、磁気シールド部材26は省略してもよい。
【0058】
(5)実施形態1においては、磁気シールド部材26は屈曲部29を有する構成としたが、これに限られず、屈曲部29は省略してもよい。
【0059】
(6)実施形態1においては、コネクタ16にはタブ状をなす端子21が配され、相手方コネクタには雌端子が配される構成としたが、これに限られず、コネクタに雌端子が配されて、相手方コネクタにタブ状をなす端子が配される構成としてもよい。
【符号の説明】
【0060】
10: ソレノイド
11: バルブボディ
13: 後壁
14: 側壁
15: 弁部
16: コネクタ
17: 脚部
18: フード部
19: 隙間
20: 開口部
21: 端子
21A: 第1端子
21B: 第2端子
24: 係止部
26: 磁気シールド部材
27: 回避凹部
29: 屈曲部
31: 前方シールド部
32: 側方シールド部
33: 後壁
34: 開口端