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特許7004335撮像アセンブリ及びそのパッケージング方法、レンズモジュール、電子機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-06
(45)【発行日】2022-01-21
(54)【発明の名称】撮像アセンブリ及びそのパッケージング方法、レンズモジュール、電子機器
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/12 20060101AFI20220114BHJP
   G02B 7/02 20210101ALI20220114BHJP
   G03B 11/00 20210101ALI20220114BHJP
   H01L 21/60 20060101ALI20220114BHJP
   H04N 5/225 20060101ALI20220114BHJP
   H01L 27/146 20060101ALI20220114BHJP
【FI】
H01L23/12 501P
G02B7/02 Z
G03B11/00
H01L21/60 311Q
H04N5/225 700
H04N5/225 100
H01L27/146 D
【請求項の数】 26
(21)【出願番号】P 2019568298
(86)(22)【出願日】2018-12-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-05-06
(86)【国際出願番号】 CN2018119988
(87)【国際公開番号】W WO2020103215
(87)【国際公開日】2020-05-28
【審査請求日】2019-12-06
(31)【優先権主張番号】201811386732.3
(32)【優先日】2018-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519437928
【氏名又は名称】中芯集成電路(寧波)有限公司上海分公司
【氏名又は名称原語表記】NINGBO SEMICONDUCTOR INTERNATIONAL CORPORATION(SHANGHAI BRANCH)
【住所又は居所原語表記】Room 309, Area C, F3, Building 1,No.95, Lane 85, Cailun Road, China(Shanghai) Pilot Free Trade Zone, Shanghai 201210 China
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】特許業務法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】陳 達
(72)【発明者】
【氏名】劉 孟彬
【審査官】正山 旭
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0294299(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第103456754(CN,A)
【文献】特開2006-147921(JP,A)
【文献】特開2007-141957(JP,A)
【文献】特開2006-005612(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第106206485(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第103700634(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第107958881(CN,A)
【文献】中国実用新案第203895459(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第105244359(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0038813(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/12
H01L 27/146
G02B 7/02
G03B 11/00
H01L 21/60
H04N 5/225
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像アセンブリのパッケージング方法であって、
キャリア基板を提供し、前記キャリア基板に再配線構造を形成することと、
はんだパッドを備える機能素子を提供することと、
はんだパッドを備える感光性チップと、前記感光性チップのはんだパッドに対向するように前記感光性チップに装着されるフィルタとを含む感光性ユニットを形成することと、
前記感光性ユニット中のフィルタを前記キャリア基板に仮ボンディングし、前記機能素子を前記再配線構造に配置し、前記感光性チップのはんだパッドと前記機能素子のはんだパッドを、いずれも前記再配線構造に対向させて、前記再配線構造に電気的に接続することと、
前記キャリア基板を覆う封止層を形成し、前記封止層は、前記感光性チップと機能素子のうちの最も高い方と面一にすることと、
前記キャリア基板を除去することとを含む、
ことを特徴とする撮像アセンブリのパッケージング方法。
【請求項2】
前記キャリア基板に再配線構造を形成することは、
前記キャリア基板に第1誘電体層を形成することと、
前記第1誘電体層をパターン化し、前記第1誘電体層内に前記第1誘電体層の厚さを貫通する相互接続トレンチを形成することと、
前記相互接続トレンチ内に導電性材料を充填して、前記再配線構造を形成することと、
前記第1誘電体層を除去することとを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像アセンブリのパッケージング方法。
【請求項3】
前記キャリア基板に再配線構造を形成することは、
前記キャリア基板に第1誘電体層を形成すること、
前記第1誘電体層をパターン化し、前記第1誘電体層内に前記第1誘電体層の厚さを貫通する相互接続トレンチを形成することと、
前記相互接続トレンチ内に、前記第1誘電体層の頂部を覆う導電性材料を充填することと、
導電性ピラーの位置を定義するために導電性材料の一部領域を遮蔽するパターン化されたマスク層を前記導電性材料に形成することと、
パターン化された前記マスク層をマスクとして、前記導電性材料を前記第1誘電体層に至るまでエッチングして、前記相互接続トレンチ内に位置する相互接続線と、前記相互接続線から突出する導電性ピラーとを形成することと、
前記マスク層及び第1誘電体層を除去することとを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像アセンブリのパッケージング方法。
【請求項4】
反応性イオンエッチング工程により前記第1誘電体層を除去する、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の撮像アセンブリのパッケージング方法。
【請求項5】
前記感光性ユニット中のフィルタを前記キャリア基板に仮ボンディングし、前記機能素子を前記再配線構造に配置する前に、
前記再配線構造に複数の導電性バンプを形成することをさらに含み、
前記感光性ユニット中のフィルタを前記キャリア基板に仮ボンディングし、前記機能素子を前記再配線構造に配置した後に、前記感光性チップのはんだパッドと前記機能素子のはんだパッドを、対応する前記導電性バンプにボンディングする、
ことを特徴とする請求項2に記載の撮像アセンブリのパッケージング方法。
【請求項6】
前記再配線構造に複数の導電性バンプを形成することは、
前記キャリア基板及び再配線構造を覆う第2誘電体層を形成することと、
前記第2誘電体層をパターン化し、前記第2誘電体層内に相互接続ビアホールを形成して、前記再配線構造の一部を露出することと、
前記相互接続ビアホールに導電性材料を充填して、前記導電性バンプを形成することと、
前記第2誘電体層を除去することとを含む、
ことを特徴とする請求項5に記載の撮像アセンブリのパッケージング方法。
【請求項7】
反応性イオンエッチング工程により前記第2誘電体層を除去する、
ことを特徴とする請求項6に記載の撮像アセンブリのパッケージング方法。
【請求項8】
前記感光性ユニット中のフィルタを前記キャリア基板に仮ボンディングし、前記機能素子を前記再配線構造に配置する前に、
前記感光性チップのはんだパッドと前記機能素子のはんだパッドに、それぞれ導電性バンプを形成することをさらに含み、
前記感光性ユニット中のフィルタを前記キャリア基板に仮ボンディングし、前記機能素子を前記再配線構造に配置した後に、前記導電性バンプを前記再配線構造にボンディングする、
ことを特徴とする請求項2に記載の撮像アセンブリのパッケージング方法。
【請求項9】
前記感光性ユニット中のフィルタを前記キャリア基板に仮ボンディングし、前記機能素子を前記再配線構造に配置した後、前記感光性チップのはんだパッドと前記機能素子のはんだパッドを、対応する前記導電性ピラーにボンディングする、
ことを特徴とする請求項3に記載の撮像アセンブリのパッケージング方法。
【請求項10】
電気メッキ工程により前記導電性材料を充填する、
ことを特徴とする請求項2、3又は6に記載の撮像アセンブリのパッケージング方法。
【請求項11】
バンピング工程(Bumping Process)により前記導電性バンプを形成する、
ことを特徴とする請求項8に記載の撮像アセンブリのパッケージング方法。
【請求項12】
メタルボンディング工程により、前記感光性チップのはんだパッドと機能素子のはんだパッドを前記再配線構造に電気的に接続させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像アセンブリのパッケージング方法。
【請求項13】
前記メタルボンディング工程は、その工程温度が250℃以下であり、その工程圧力が200kPa以上であり、その工程時間が30min以上である、
ことを特徴とする請求項12に記載の撮像アセンブリのパッケージング方法。
【請求項14】
前記封止層を形成することは、
前記キャリア基板、感光性チップ及び機能素子を覆う材料封止層を形成することと、
前記材料封止層に対し平坦化処理を行って、前記感光性チップと機能素子のうちの最も高い方と面一にする前記封止層を形成することとを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像アセンブリのパッケージング方法。
【請求項15】
仮ボンディングする前に、
前記フィルタの側壁を覆う応力緩衝層を形成することをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像アセンブリのパッケージング方法。
【請求項16】
前記キャリア基板を除去した後に、
前記封止層に露出された再配線構造にFPC基板をボンディングすることをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像アセンブリのパッケージング方法。
【請求項17】
撮像アセンブリであって、
封止層と、前記封止層に嵌め込まれた感光性ユニット、機能素子及び再配線構造とを含み、
前記感光性ユニットは、感光性チップ及び前記感光性チップに装着されるフィルタを含み、前記封止層の上面において前記再配線構造及びフィルタを露出し、前記再配線構造の上面と前記フィルタの上面とがほぼ面一となり、前記封止層の底面において前記感光性チップと機能素子のうちの最も高い方を露出し、前記感光性チップ及び機能素子は、いずれも前記再配線構造に対向し、前記再配線構造に電気的に接続されるはんだパッドを備える、
ことを特徴とする撮像アセンブリ。
【請求項18】
前記再配線構造は、相互接続線である、
ことを特徴とする請求項17に記載の撮像アセンブリ。
【請求項19】
前記再配線構造と、対応する前記はんだパッドとの間に位置する導電性バンプをさらに含む、
ことを特徴とする請求項18に記載の撮像アセンブリ。
【請求項20】
前記導電性バンプは、バンプボールである、
ことを特徴とする請求項19に記載の撮像アセンブリ。
【請求項21】
前記再配線構造は、相互接続線及び前記相互接続線から突出する導電性ピラーを含み、前記導電性ピラーは、前記相互接続線と、対応する前記はんだパッドとの間に位置する、
ことを特徴とする請求項17に記載の撮像アセンブリ。
【請求項22】
前記フィルタの側壁と前記封止層との間に位置する応力緩衝層をさらに含む、
ことを特徴とする請求項17に記載の撮像アセンブリ。
【請求項23】
前記機能素子は、周辺チップ及び受動素子のうちの少なくとも1つを含み、前記周辺チップは、デジタルシグナルプロセッサチップ及びメモリチップのうち1つまたは2つを含む、
ことを特徴とする請求項17に記載の撮像アセンブリ。
【請求項24】
前記封止層に露出された再配線構造に位置するFPC基板をさらに含む、
ことを特徴とする請求項17に記載の撮像アセンブリ。
【請求項25】
レンズモジュールであって、
請求項17~24のいずれか一項に記載の撮像アセンブリと、
前記封止層の上面に装着され、前記感光性ユニット及び機能素子を囲むホルダーを含み、前記感光性チップ及び機能素子に電気的に接続されるレンズアセンブリとを含む、
ことを特徴とするレンズモジュール。
【請求項26】
電子機器であって、
請求項25に記載のレンズモジュールを含む、
ことを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は、レンズモジュール分野に関し、特に、撮像アセンブリ及びそのパッケージング方法、レンズモジュール、電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
人々の生活レベルの絶え間ない向上に伴い、余暇生活も豊かになり、撮像はますます人々が旅行及び様々な日常生活を記録するのに常に使用される手段となっているので、撮像機能を備える電子機器(例えば、携帯電話、タブレットPC、カメラなど)は、人々の日常生活と仕事にますます多く使用されていて、撮像機能を備える電子機器は、現代の生活の中で必要で重要なツールとなっている。
【0003】
撮像機能を備える電子機器には、一般的に、レンズモジュールが設置され、レンズモジュールの設計レベルは、撮像の品質を決定する重要な要素の1つである。レンズモジュールは、一般的に感光性チップを備える撮像アセンブリ及び前記撮像アセンブリ上方に固定されて、被写体の映像を形成するためのレンズアセンブリを含む。
【0004】
また、レンズモジュールのイメージング能力を向上させるために、より大きなイメージング面積を備える感光性チップを備えなければならず、一般的に前記レンズモジュールには、レジスタ、コンデンサなどの受動素子及び周辺チップが配置されることもある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施例が解決しようとする課題は、レンズモジュールの使用性能を向上させ、レンズモジュールの合計の厚さを減少させることができる撮像アセンブリ及びそのパッケージング方法、レンズモジュール、電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の実施例は、キャリア基板を提供し、前記キャリア基板に再配線構造を形成することと、はんだパッドを備える機能素子を提供することと、はんだパッドを備える感光性チップと、前記感光性チップのはんだパッドに対向するように前記感光性チップに装着されるフィルタとを含む感光性ユニットを形成することと、前記感光性ユニット中のフィルタを前記キャリア基板に仮ボンディングし、前記機能素子を前記再配線構造に配置し、前記感光性チップのはんだパッドと前記機能素子のはんだパッドを、いずれも前記再配線構造に対向させて、前記再配線構造に電気的に接続することと、前記キャリア基板を覆うパッケージング層を形成し、前記パッケージング層は、前記感光性チップと機能素子のうちの最も高い方と面一にすることと、前記キャリア基板を除去することとを含む撮像アセンブリのパッケージング方法を提供する。
【0007】
それに対応して、本発明の実施例は、パッケージング層と、及び前記パッケージング層に嵌め込まれた感光性ユニット、機能素子及び再配線構造とを含み、前記感光性ユニットは、感光性チップ及び前記感光性チップに装着されるフィルタを含み、前記パッケージング層の上面に前記再配線構造及びフィルタを露出し、前記パッケージング層の底面に前記感光性チップと機能素子のうちの最も高い方を露出し、前記感光性チップ及び機能素子は、いずれも前記再配線構造に対向し、また前記再配線構造に電気的に接続されるはんだパッドを備える撮像アセンブリをさらに提供する。
【0008】
それに対応して、本発明の実施例は、本発明の実施例による撮像アセンブリと、及び前記パッケージング層の上面に装着され、また前記感光性ユニット及び機能素子を囲むホルダーを含み、前記感光性チップ及び機能素子に電気的に接続されるレンズアセンブリとを含むレンズモジュールをさらに提供する。
【0009】
それに対応して、本発明の実施例は、本発明の実施例によるレンズモジュールを含む電子機器をさらに提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の実施例による技術的解決手段は、先行技術に比べて、下記のような利点を備える。
【0011】
本発明の実施例は、感光性チップと機能素子をパッケージング層に集積させ、また再配線構造を介して電気的接続を実現し、本発明の実施例は、機能素子を周辺マザーボードに装着する解決手段に比べて、感光性チップと機能素子との間の距離を減少させることができ、それに対応して、感光性チップと機能素子との間の電気的接続距離を減少させることにより、信号を伝送する速度を向上させて、レンズモジュールの使用性能を向上させる(例えば、撮像速度及び保存速度を向上させる)。また、前記パッケージング層及び再配線構造により、回路基板(例えば、PCB)を省略して、レンズモジュールの合計の厚さを減少させることで、レンズモジュールの小型化、薄型化の要求を満足させる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係る撮像アセンブリのパッケージング方法の一実施例における各ステップに対応する構造模式図である。
図2】本発明に係る撮像アセンブリのパッケージング方法の一実施例における各ステップに対応する構造模式図である。
図3】本発明に係る撮像アセンブリのパッケージング方法の一実施例における各ステップに対応する構造模式図である。
図4】本発明に係る撮像アセンブリのパッケージング方法の一実施例における各ステップに対応する構造模式図である。
図5】本発明に係る撮像アセンブリのパッケージング方法の一実施例における各ステップに対応する構造模式図である。
図6】本発明に係る撮像アセンブリのパッケージング方法の一実施例における各ステップに対応する構造模式図である。
図7】本発明に係る撮像アセンブリのパッケージング方法の一実施例における各ステップに対応する構造模式図である。
図8】本発明に係る撮像アセンブリのパッケージング方法の一実施例における各ステップに対応する構造模式図である。
図9】本発明に係る撮像アセンブリのパッケージング方法の一実施例における各ステップに対応する構造模式図である。
図10】本発明に係る撮像アセンブリのパッケージング方法の一実施例における各ステップに対応する構造模式図である。
図11】本発明に係る撮像アセンブリのパッケージング方法の一実施例における各ステップに対応する構造模式図である。
図12】本発明に係る撮像アセンブリのパッケージング方法の一実施例における各ステップに対応する構造模式図である。
図13】本発明に係る撮像アセンブリのパッケージング方法の一実施例における各ステップに対応する構造模式図である。
図14】本発明に係る撮像アセンブリのパッケージング方法の他の実施例における各ステップに対応する構造模式図である。
図15】本発明に係る撮像アセンブリのパッケージング方法の他の実施例における各ステップに対応する構造模式図である。
図16】本発明に係る撮像アセンブリのパッケージング方法の他の実施例における各ステップに対応する構造模式図である。
図17】本発明に係る撮像アセンブリのパッケージング方法のもう1つの実施例における各ステップに対応する構造模式図である。
図18】本発明に係る撮像アセンブリのパッケージング方法のもう1つの実施例における各ステップに対応する構造模式図である。
図19】本発明に係る撮像アセンブリのパッケージング方法のもう1つの実施例における各ステップに対応する構造模式図である。
図20】本発明に係る撮像アセンブリのパッケージング方法のもう1つの実施例における各ステップに対応する構造模式図である。
図21】本発明に係るレンズモジュールの一実施例の構造模式図である。
図22】本発明に係る電子機器の一実施例の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
現在、レンズモジュールの使用性能は向上させる必要があり、レンズモジュールは、レンズモジュールの小型化、薄型化の要求を満足させることができない。その原因を分析した結果、下記の通りである。
【0014】
既存のレンズモジュールは、主に回路基板、感光性チップ、機能素子(例えば、周辺チップ)及びレンズアセンブリで組み立てられ、周辺チップは、一般的に周辺メインボードに装着され、感光性チップと機能素子との間は、互いに分離される。ここで、回路基板は、感光性チップ、機能素子及びレンズアセンブリに対して支持作用をし、回路基板を介して前記感光性チップ、機能素子とレンズモジュールとの間の電気的接続を実現する。
【0015】
しかし、ハイピクセル、超薄型レンズモジュールの要求に応じて、レンズモジュールのイメージングに対する要求もますます高まっており、感光性チップの面積は相応に増加され、機能素子も相応に多くなって、レンズモジュールのサイズはますます大きくなるので、レンズモジュールの小型化、薄型化の要求を満足させない。また、感光性チップは、一般的に、レンズモジュール中のホルダーの内部に設置され、周辺チップは、一般的にホルダーの外部に設置されるので、周辺チップと感光性チップの間には一定の距離があることにより、信号を伝送する速度を減少させる。周辺チップは、一般的に、デジタルシグナルプロセッサ(DSP:digital signal processor)チップとメモリチップを含むので、撮像速度と保存速度に対して悪い影響を与えやすいので、レンズモジュールの使用性能を低下させる。
【0016】
上記の技術的課題を解決するために、本発明の実施例は、感光性チップと機能素子をパッケージング層に集積させ、また再配線構造を介して電気的接続を実現し、本発明の実施例は、機能素子を周辺マザーボードに装着する解決手段に比べて、感光性チップと機能素子との間の距離を減少させることができ、相応に感光性チップと機能素子との間の電気的接続距離を減少させることにより、信号を伝送する速度を向上させて、レンズモジュールの使用性能を向上させる(例えば、撮像速度及び保存速度を向上させる)。また、前記パッケージング層及び再配線構造により、回路基板(例えば、PCB)を省略して、レンズモジュールの合計の厚さを減少させることで、レンズモジュールの小型化、薄型化の要求を満足させる。
【0017】
本発明の上記目的、特徴、及び利点がより明確かつ容易に理解されるように、以下、図面を結びつけて、本発明の具体的な実施例を詳細に説明する。
【0018】
図1図13は、本発明に係る撮像アセンブリのパッケージング方法の一実施例における各ステップに対応する構造模式図である。
【0019】
図1図5を参照すると、図2は、図1の1つの感光性チップの拡大図であり、図4は、図3の1つのフィルタの拡大図である。感光性チップ200(図5に示されたように)及び前記感光性チップ200に装着されるフィルタ400(図5に示されたように)を含み、前記感光性チップ200は、前記フィルタ400に対向するはんだパッドを備える感光性ユニット250(図5に示す)を形成する。
【0020】
前記感光性チップ200は、イメージセンサチップである。本実施例において、前記感光性チップ200は、CMOSイメージセンサ(CIS: CMOSimage sensor)チップである。他の実施例において、前記感光性チップは、電荷結合素子(CCD:charge coupled device)イメージセンサチップであることもできる。
【0021】
本実施例において、前記感光性チップ200は、光信号受信面201(図2に示されたように)を備え、前記感光性チップ200は、前記光信号受信面201を介して光放射感知信号を受信する。
【0022】
具体的に、図2に示されたように、前記感光性チップ200は、感光性領域200C及び前記感光性領域200Cを囲む周辺領域200Eを含み、前記光信号受信面201は、前記感光性領域200Eに位置する。
【0023】
前記感光性チップ200は、複数のピクセルユニットを含むので、感光性チップ200は、複数の半導体感光素子(図示せず)及び半導体感光素子に位置する複数のフィルタコーティング(filter coating)(図示せず)を含み、フィルタコーティングは、光信号受信面201によって受信された光信号を選択的に吸収させたり通過させる。前記感光性チップ200は、上記フィルタのコーティングに位置するマイクロレンズ210をさらに含み、マイクロレンズ210は、半導体感光素子と一対一に対応されることによって、受信された光放射信号光を半導体感光素子に集束させる。前記光信号受信面201は、相応に、前記マイクロレンズ210の上面である。
【0024】
説明すべき点は、前記感光性チップ200は、一般的に、シリコン基板のチップであり、集積回路製作技術で製作され、前記感光性チップ200は、前記感光性チップ200と他のチップまたは部品の電気的接続を実現するためのはんだパッドを備える。本実施例において、前記感光性チップ200は、周辺領域200Eに形成され、前記フィルタ400に対向する第1チップはんだパッド220を備える。具体的に、前記光信号受信面201の同じ側に位置する感光性チップ200の表面は、前記第1チップはんだパッド220を露出させる。
【0025】
前記感光性チップ200は、一般的に複数の感光性チップ200が集積されたデバイスウエハを切断することにより得られる。それに対応して、切断することの前に、デバイスウエハの光信号受信面201に後ろ向き面に、精度を向上させるために前記デバイスウエハに対して位置決めするために使用され、切断された後に、前記複数の感光性チップ200に対して固定及び位置決めする第1UVフィルム310(図1に示されたように)を接着することをさらに含む。
【0026】
具体的に、図1に示されたように、ラミネーターを使用して、前記第1UVフィルム310を、デバイスウエハの光信号受信面201に後ろ向きの面に密着させ、第1UVフィルム310はまた、直径が比較的大きい第1フレーム315の底部に接着され、前記第1フレーム315は、ストレッチフィルム作用して、切断された後の前記感光性チップ200が第1UVフィルム310に分割固定されるようにする。第1UVフィルム310及び第1フレーム315の具体的な説明にいて、本実施例は、ここでは繰り返して説明しない。
【0027】
前記フィルタ400は、前記感光性チップ200に装着されて、後続的なパッケージング工程が前記光信号受信面201を汚染させることを防止し、後続的なレンズモジュールの合計の厚さを減少させ、レンズモジュールの小型化、薄型化の要求を満足させることに有利である。
【0028】
前記フィルタ400は、赤外線フィルタガラス片または全透過ガラス片であることができる。本実施例において、前記フィルタ400は、赤外線フィルタガラス片であり、入射光のうち赤外線が感光性チップ200の性能への影響を除去し、イメージング効果の向上に有利である。具体的に、前記フィルタ400は、赤外線カットフィルター(IRCF:infrared cut filter)であり、前記赤外線カットフィルターは、青色ガラス赤外線カットフィルターであることができ、またはガラス及び前記ガラス表面に位置する赤外線カットコーティング(IR cut coating)を含む。
【0029】
本実施例において、前記フィルタ400は、組み立て面401(図3に示されたように)を含む。前記組み立て面401は、感光性チップ200との装着を実現する面であり、前記感光性チップ200に対向する面である。
【0030】
具体的に、フィルタ400が青色ガラス赤外線カットフィルターである場合、青色ガラス赤外線カットフィルターの1つの表面には反射防止コーティング(refection reducing coating)または反射防止膜(antireflection coating)が塗布され、反射防止コーティングまたは反射防止膜の表面に後ろ向きの面は、組み立て面401である。フィルタ400がガラス及びガラス表面に位置する赤外線カットコーティングを含む場合、赤外線カットコーティングに後ろ向けのガラス表面は、組み立て面401である。他の実施例において、フィルタが全透過ガラス片である場合、全透過ガラス片のいずれかの1つの表面は、組み立て面である。
【0031】
図4に示されたように、前記フィルタ400は、光透過領域400C及び光透過領域400Cを囲むエッジ領域400Eを含む。前記光透過領域400Cは、外部の入射光を透過させるようにすることにより、感光性チップ200の光信号受信面201が光信号を受信するようにして、レンズモジュールの正常の使用機能を保証する。前記エッジ領域400Eは、フィルタ400と感光性チップ200の装着のためのスペースの位置を残す。
【0032】
図5に示されたように、本実施例において、前記フィルタ400は、接着構造410を介して感光性チップ200に装着され、前記接着構造410は、前記光信号受信面201を囲む。
【0033】
前記接着構造410は、フィルタ400と感光性チップ200を物理的に接続させる。前記フィルタ400、接着構造410及び感光性チップ200は、キャビティ(図示せず)をなし、フィルタ400と感光性チップ200の直接的な接触を防止することにより、フィルタ400が感光性チップ200の性能に対して悪い影響を与えることを防止する。
【0034】
本実施例において、前記接着構造410は、前記光信号受信面201を囲むことにより、前記光信号受信面201上方のフィルタ400が前記感光性チップ200の感光性パスに位置するようにして、前記感光性チップ200の性能を保証する。
【0035】
具体的に、前記接着構造410の材料は、フォトリソグラフィ可能な材料であるので、接着構造410の形の品質とサイズ精度を向上させ、パッケージ効率及び生産能力を向上させることに有利だけでなく、接着構造410の接着強度への影響を低減させることできる。
【0036】
本実施例において、前記接着構造410の材料は、フォトリソグラフィ可能なドライフィルム(dry film)である。他の実施例において、前記接着構造の材料は、フォトリソグラフィ可能なポリイミド(polyimide)、フォトリソグラフィ可能なポリベンゾオキサゾール(PBO)、またはフォトリソグラフィ可能なベンゾシクロブテン(BCB)であることもできる。
【0037】
本実施例において、前記接着構造410を形成する工程の難易度を減少させて工程を簡素化し、前記接着構造410の形成工程が光信号受信面201に対する影響を減らすために、前記フィルタ400に前記接着構造410を形成する。
【0038】
具体的に、図3に示されたように、前記装着ステップは、第1キャリア基板340を提供することと、前記フィルタ400の組み立て面401に後ろ向きの面を前記第1キャリア基板340に仮ボンディングすることと、前記仮ボンディングすること後に、前記フィルタ400のエッジ領域400E(図4に示されたように)に環状の接着構造410を形成することと、図5に示されたように、前記感光性チップ200の光信号受信面201を前記環状接着構造410を対向するように、前記感光性チップ200の周辺領域200E(図2に示されたように)を前記環状接着構造410に装着させることにより前記感光性ユニット250を形成することとを含む。
【0039】
前記第1キャリア基板340は、接着構造410の形成及び装着ステップのために工程プラットフォームを提供する。本実施例において、前記第1キャリア基板340は、ウェハキャリア(carrier wafer)である。他の実施例において、前記第1キャリア基板は、他のタイプの基板であることもできる。
【0040】
具体的に、第1仮ボンディング層345を介してフィルタ400を第1キャリア基板340に仮ボンディングする。前記第1仮ボンディング層345は、剥離層として、後続的のデボンディングを実現する。
【0041】
本実施例において、前記第1仮ボンディング層345は、発泡膜である。発泡膜は、対向する微細粘着面と発泡面を含み、発泡膜は、常温で接着性を備え、発泡面は、第1キャリア基板340に接着されるので、後続的に発泡膜に加熱して、発泡面の接着性を除去することにより、ボンディングを実現することができる。他の実施例において、前記第1仮ボンディング層は、ダイアタッチフィルム(DAF:die attach film)であることもできる。
【0042】
続いて図1図2を参照すると、本実施例において、前記パッケージング方法は、前記第1チップはんだパッド220に第1導電性バンプ362を形成することを含む。
【0043】
前記第1導電性バンプ362は、感光性チップ200の表面から突出し、感光性チップ200の外部電極として、第1チップはんだパッド220と後続的の再配線構造との電気的接続のために工程準備し、後続的に第1チップはんだパッド220と再配線構造との電気的接続の信頼性を向上させることに有利である。
【0044】
本実施例において、バンピング工程を利用して前記第1導電性バンプ362を形成する。前記フィルタ400と接着構造410の全体の厚は、比較的に大きく(一般に、200μm~300μmである)、バンピング工程によって形成された第1導電性バンプ362は、体積が比較的に大きく、第1導電性バンプ362と再配線構造との接触を容易に実現する。
【0045】
本実施例において、感光性チップ200が集積されたデバイスウエハを切断する前に、前記感光性チップ200に対応する第1チップはんだパッド220表面に前記第1導電性バンプ362を形成する。
【0046】
バンピング工程は、リフローステップを含み、リフローステップの工程温度は、一般に180℃~350℃の範囲内であり、リフローステップの工程温度が高すぎると、切断する前に前記第1導電性バンプ362を形成することにより、前記第1UVフィルム310と第1仮ボンディング層345(図5に示されたように)との接着性が高温の影響を受けることを防止する。また、第1チップはんだパッド220の表面に第1導電性バンプ362を形成することにより、第1導電性バンプ362の形成位置の精度を向上させることができ、後続的の電気的接続工程の可能性及び電気的接続の信頼性を向上させることに有利である。
【0047】
図6を参照すると、前記感光性ユニット250(図5に示されたように)を形成し後、前記感光性チップ200を第2UVフィルム320に接着することと、前記接着ステップ後、第1ディボンディング処理を行い、前記第1キャリア基板340(図5に示されたように)を除去することをさらに含む。
【0048】
前記接着ステップによって、前記感光性ユニット250が他のキャリア基板での位置精度を向上させることに有利である。ここで、UVフィルム310は、紫外線の照射で接着力が弱まり、後続的に前記感光性ユニット250を前記第2UVフィルム320から容易に取り外す。
【0049】
具体的に、前記第2UVフィルム320は、前記感光性チップ200の光信号受信面201に後ろ向きの面に密着し、また直径が比較的に大きい第2フレーム325の底部に接着され、前記第2フレーム325を介してストレッチフィルム作用することにより、前記感光性ユニット250が前記第2UVフィルム320に別に固定されるようにする。第2UVフィルム320及び第2フレーム325の具体的な説明について、本実施例は、ここでは繰り返さない。
【0050】
本実施例において、前記第1仮ボンディング層345(図5に示されたように)は、発泡膜であるので、熱分解ボンディング工程を経て、前記第1ディボンディング処理を行う。具体的に、第1仮ボンディング層345に加熱処理を行い、発泡膜の発泡面の接着性を除去することにより、第1キャリア基板340を除去する。その後、引き裂き方法で前記第1仮ボンディング層345を除去する。
【0051】
続いて図6を参照すると、説明すべき点は、前記パッケージング方法は、前記フィルタ400の側壁を覆う応力緩衝層420を形成することをさらに含む。
【0052】
前記応力緩衝層420は、後続的に形成されるパッケージング層がフィルタ400に対して発生する応力低減して、フィルタ400が破裂する確率を低減することにより、パッケージング工程の信頼性及び品質を向上させることに有利である。特に、フィルタ400は、赤外線フィルタガラス片または全透過ガラス片であり、ガラス片は、応力の影響により破裂される可能性が比較的に高いが、応力緩衝層420を介して、フィルタ400の破裂する確率を顕著に低減することができる。
【0053】
前記応力緩衝層420は、フィルタ400への接着を確実にするための粘性を有する。本実施例において、前記応力緩衝層420の材料は、エポキシ系接着剤である。エポキシ系接着剤は、エポキシ樹脂接着剤(epoxy resin adhesive)であり、エポキシ系接着剤は、様々な形で有し、組成を変えることで弾性率の異なる材料を得ることができ、これにより実際の状況に応じて、フィルタ400が受ける応力を調節することができる。
【0054】
本実施例において、前記応力緩衝層420はまた、接着構造410の側壁を覆い、パッケージング層が前記接着構造410に対して発生する応力を低減して、パッケージング工程の信頼性及び品質をさらに向上させる。
【0055】
本実施例において、前記感光性ユニット250(図5に示されたように)を前記第2UVフィルム320に接着させた後、ディスペンス工程を介して前記応力緩衝層420を形成する。ディスペンス工程を選択することによって、応力緩衝層420を形成すること及び現在のパッケージング工程の互換性を向上させ、工程が簡単である。
【0056】
図7図8を参照すると、第2キャリア基板330を提供し、前記第2キャリア基板330に再配線(RDL:redistribution layer)構造360(図8に示されたように)を形成する。
【0057】
前記第2キャリア基板330は、再配線構造360の形成のために工程プラットフォームを提供する。本実施例において、前記第2キャリア基板330は、ウェハキャリアである。他の実施例において、前記第2キャリア基板は、他のタイプの基板であることもできる。
【0058】
本実施例において、前記パッケージング方法は、前記第2キャリア基板330に第2仮ボンディング層331を形成することをさらに含む。前記第2仮ボンディング層331は、剥離層として、後続的に前記再配線構造360と第2キャリア基板330を容易に分離させることができる。前記第2仮ボンディング層331は、発泡膜であることができ、第2仮ボンディング層331に対する具体的な説明は、前述した第2仮ボンディング層345(図5に示されたように)の相応する説明を参照することができ、ここでは繰り返して説明しない。
【0059】
説明すべき点は、他の実施例において、前記第2仮ボンディング層を形成する前に、前記第2キャリア基板にパッシベーション層を形成することをさらに含む。前記パッシベーション層を介して前記第2キャリア基板がパッシベーション層を形成する過程に汚染される確率を低減して、前記第2キャリア基板の重複使用率を増加する。ここで、前記パッシベーション層の材料は、酸化ケイ素または窒化ケイ素であることができる。
【0060】
前記再配線構造360は、撮像アセンブリを形成する電気的集積を実現し、また各チップと構成要素との間の距離を短くしながら電気的接続工程の実現可能性を向上させる。なお、伸線工程と比較して、再配線構造360は、大量生産を実現し、パッケージング効率を向上させる。
【0061】
具体的に、前記再配線構造360を形成することは、第2仮ボンディング層331に第1誘電体層332を形成すること(図7に示されたように)と、前記第1誘電体層332をパターン化し、前記第1誘電体層332内に前記第1誘電体層332の厚さを貫通する相互接続トレンチ335を形成すること(図7に示されたように)と、前記相互接続トレンチ335内に導電性材料を充填し、前記再配線構造360を形成することと、及び前記第1誘電体層332を除去することとを含む。
【0062】
前記第1誘電体層332中の相互接続トレンチ335は、前記再配線構造360の形状、位置及びサイズを定義する。本実施例において、前記第1誘電体層332の材料は、感光性材料であり、相応に、リソグラフィー工程を介してパターン化を実現することができる。具体的に、第1誘電体層332の材料は、感光性ポリイミド、感光性ベンゾシクロブテンまたは感光性ポリベンゾオキサゾールである。
【0063】
本実施例において、前記再配線構造360は、前記相互接続トレンチ335内に形成され、前記再配線構造360は対応して相互接続線であることにより、前記再配線構造360を形成する工程の複雑さを低減する。具体的に、電気メッキ工程を介して前記相互接続トレンチ335内に導電性材料を充填する。
【0064】
本実施例において、前記再配線構造360の材料はすべて銅である。銅材料を選択することにより、再配線構造360の電気的接続の信頼性及び導電性を向上させることに有利である。なお、銅の充填特性が良好であり、相応に、前記相互接続トレンチ335内の導電性材料の充填品質を向上させることができる。他の実施例において、前記再配線構造の材料は他の適用可能な導電性材料であるもできる。
【0065】
前記材料の第1誘電体層332の耐腐食性が良いので、本実施例において、前記再配線構造360を形成した後、反応性イオンエッチング工程を使用して第1誘電体層332を除去し、前記第2仮ボンディング層331を露出させることにより、後続の工程のために工程準備する。
【0066】
説明すべき点は、他の実施例において、エッチングによって再配線構造を直接に形成することができる。具体的に、前記再配線構造を形成することは、第2仮接合層上に導電層を形成する工程と、導電層をエッチングする工程と、エッチング後の導電層を再配線構造として残す工程とを含む。
【0067】
具体的に、前記第2仮ボンディング層に導電層を形成することと、前記導電層をエッチングし、エッチングした後に残された導電層を前記再配線構造とすることを含む。
【0068】
当該実施例において、前記再配線構造の材料は、エッチング工程よって容易にパターン化されるアルミニウムなどの導電性材料であることができる。
【0069】
図9を参照すると、はんだパッドを備える機能素子(図示せず)を提供し、前記感光性ユニット250(図5に示されたように)中のフィルタ400を前記第2キャリア基板330に仮ボンディングし、前記機能素子を前記再配線構造360に配置し、前記感光性チップ200のはんだパッドと前記機能素子のはんだパッドの両方とも前記再配線構造360に対向し、また前記再配線構造360に電気的に接続するようにする。
【0070】
具体的に、1つの感光性ユニット250の位置側の第2UVフィルム320(図6に示されたように)に紫外線を照射して、紫外線照射を受けた第2UVフィルム320が粘性を失うようにし、前記感光性ユニット250を第2UVフィルム320から順次に剥離させ、前記第2キャリア基板330の予め設定された位置に配置する。前記感光性ユニット250を1つずつ第2キャリア基板330に配置することによって、感光性ユニット250が前記第2キャリア基板330での位置精度を向上させることに有利である。
【0071】
本実施例において、前記フィルタ400を前記第2キャリア基板330に仮ボンディングした後、前記第1導電性バンプ362は前記再配線構造360と接触する。
【0072】
本実施例は、ただ1つの感光性ユニット250を示した。他の実施例において、形成されたレンズモジュールが二重撮像またはアレイモジュール製品に適用される場合、前記感光性ユニットの数量は複数個であることもある。
【0073】
前記機能素子は、撮像アセンブリのうち感光性チップ200を除いた特定の機能素子であり、周辺チップ230及び受動素子240中の少なくとも1つを含む。
【0074】
本実施例において、前記機能素子は、周辺チップ230及び受動素子240を含む。
【0075】
前記周辺チップ230は、能動素子であり、後続的に感光性チップ200との電気的に接続を実現した後、前記感光性チップ200にアナログ電源回路、デジタル電源回路、電圧緩衝回路、シャッター回路、シャッター駆動回路などのような周辺回路を提供する。
【0076】
本実施例において、前記周辺チップ230は、デジタルシグナルプロセッサチップとメモリチップ中の1つまたは2つを含む。他の実施例において、前記周辺チップは、他のタイプのチップを含むこともできる。図9は、ただ1つの周辺チップ230を示すが、周辺チップ230の数は、1つだけに限定されない。
【0077】
前記周辺チップ230は、一般にシリコン基板のチップであり、集積回路製作技術で製作され、前記周辺チップ230と他のチップまたは部品の電気的接続を実現するためのはんだパッドを備える。本実施例において、前記周辺チップ230は、第2チップはんだパッド235を含み、前記周辺チップ230を再配線構造360に配置した後、前記第2チップはんだパッド235は、前記再配線構造360に対向する。
【0078】
前記受動素子240は、感光性チップ200の感光性作業に対して特定の作用をする。前記受動素子240は、レジスタ、キャパシタンス、インダクタンス、ダイオード、三極管、ポテンショメータ、リレーまたはドライバなどの体積が比較的に小さい電子素子を含むことができる。図9は、ただ1つの受動素子240を示したが、前記受動素子240の数は、1つだけに限定されない。
【0079】
前記受動素子240は、前記受動素子240と他のチップまたは部品との電気的接続を実現するためのはんだパッドも備える。本実施例において、前記受動素子240のはんだパッドは、電極245であり、前記受動素子240を再配線構造360に配置した後、前記電極245は、前記再配線構造360に対向する。
【0080】
本実施例において、前記周辺チップ230及び受動素子240を前記再配線構造360に配置することの前に、前記第2チップはんだパッド235及び電極245に第2導電性バンプ363を形成することをさらに含む。
【0081】
前記第2導電性バンプ363は、周辺チップ230及び受動素子240の外部電極のための周辺チップ230の表面及び受動素子240の表面から突出され、後続的に周辺チップ230及び受動素子240と再配線構造360との電気的接続の信頼性を向上せさせる。
【0082】
さらに、前記第2導電性バンプ363は、周辺チップ230及び受動素子240の第2キャリア基板330に後ろ向きの面と感光性チップ200の第2キャリア基板330に後ろ向きの面との間の高さの差を減少することに有利であり、後続的にボンディング工程の工程複雑さを軽減することに有利である。
【0083】
本実施例において、バンピング工程を介して前記第2導電性バンプ363を形成する。一般に、バンピングの体積は比較的に大きく、周辺チップ230及び受動素子240の第2キャリア基板330に後ろ向きの面と感光性チップ200の第2キャリア基板330に後ろ向きの面との間の高さの差を容易に減少する。
【0084】
ここで、周辺チップ230及び受動素子240を再配線構造360に配置する前に、前記第2導電性バンプ363を形成する方法によって、リフローことが第2仮ボンディング層331の接着性及びその他のチップまたは素子に対する影響を防止する。さらに、第2導電性バンプ363の形成位置の精度を向上させることもできる。第2導電性バンプ363に対する具体的な説明は、第1導電性バンプ362の関連説明を参照することができ、ここでは繰り返して説明しない。
【0085】
それに対応して、前記周辺チップ230及び受動素子240を再配線構造360に配置した後、前記第2導電性バンプ363は前記再配線構造360と接触する。
【0086】
本実施例において、前記フィルタ400を前記第2キャリア基板330仮ボンディングし、前記機能素子を前記再配線構造360に配置した後、前記第1導電性バンプ362及び第2導電性バンプ363を前記再配線構造360にボンディングする。
【0087】
具体的に、メタルボンディング工程を利用して前記ボンディングことを行う。
【0088】
本実施例において、同じメタルボンディング工程ことで、前記第1導電性バンプ362及び第2導電性バンプ363を前記再配線構造360にボンディングすることにより、パッケージング効率を向上させ、複数回のメタルボンディング工程の工程温度がもたらす悪影響を防止する。
【0089】
具体的に、前記メタルボンディング工程は、熱圧着工程である。前記メタルボンディング工程において、前記第1導電性バンプ362、第2導電性バンプ363と前記再配線構造360の接触面は、圧力の作用の下で、塑性変形して、接触面の原子がお互いに接触するようにし、ボンディング温度の上昇するにつれて、接触面の原子拡散が加速して、クロスボーダー拡散を実現する。あるボンディング時間に達すると、接触面の格子が再結合し、それによりボンディングを実現し、またボンディング強度、導電性及び熱伝導性、エレクトロマイグレーション耐性及び機械的接続特性が比較的に高い。
【0090】
説明すべき点は、ボンディング温度の上昇につれて、接触面の原子はより多いエネルギーを獲得し、原子間の拡散はより明白になり、ボンディング温度の上昇は結晶粒子成長も促進し、エネルギーを得ることができる結晶粒子はインターフェースを超えて成長することができ、インターフェースを除去し、接触面の材料を一体化するのに有利である。しかし、ボンディング温度が高すぎると、前記感光性チップ200及び周辺チップ230の性能に、特に形成されたアセンブリの敏感素子に、悪影響を及ぼし易い。また工程温度が高すぎると、アライメント精度の低下、工程コストの増加、生産効率の低下などの問題を引き起こす。そのために、本実施例において、前記メタルボンディング工程は、金属低温ボンディング工程であり、前記メタルボンディング工程のボンディング温度は、250℃より小さいか等しい。ここで、ボンディング温度の最低値は、ボンディングを実現できればよい。
【0091】
前記ボンディング温度の設定の下で、圧力を増加して、原子の間の相互拡散をより容易にすることにより、前記第1導電性バンプ362、第2導電性バンプ363と前記再配線構造360との間のボンディング品質を向上させる。そのために、本実施例において、前記メタルボンディング工程の圧力は200kPaより大きいか等しい。ここで、前記圧力は、プレスツールによって発生する。
【0092】
ボンディング時間を増加すると、ボンディング品質も状況させることができる。そのために、本実施例において、前記メタルボンディング工程ボンディング時間は、30minより大きいか等しい。
【0093】
説明すべき点は、実際の工程において、前記ボンディング温度、圧力及びボンディング時間を合理的に調整することができ、また相互協力することにより、金属ボンディングの品質と効率を保証する。また説明すべき点は、接触面の酸化または汚染の可能性を減らすために、真空環境で前記メタルボンディング工程を実行することができる。
【0094】
図10及び図11を参照すると、前記第2キャリア基板330、前記パッケージング層350及び前記感光性チップ200を覆い、機能素子(図示せず)中の最も高い方に平行するパッケージング層350を形成する。
【0095】
前記パッケージング層350は、感光性チップ200及び機能素子(例えば、周辺チップ230、受動素子240)に対して固定作用をして、感光性チップ200及び機能素子のパッケージング集積を実現するようにする。
【0096】
ここで、パッケージング層350を介して、レンズアセンブリのホルダーが占めるスペースを減少させることができ、回路基板(例えば、PCB)を省略することができることにより、後続的に、レンズモジュールを形成する合計の厚さを顕著に減少させ、レンズモジュールの小型化、薄型化の要求を満足させる。また、機能素子を周辺マザーボードに装着する解決手段に比べて、感光性チップと機能素子の両方をパッケージング層350に集積させる方式は、感光性チップ200と各機能素子の間の距離を減少させることができ、相応に感光性チップと各機能素子との間の電気的接続距離を短縮させることに有利であることにより、信号を伝送する速度を向上させ、レンズモジュールの使用性能を向上させる(例えば、撮像速度、保存速度を向上させる)。
【0097】
前記パッケージング層350の材料は、成形(molding)材料であり、絶縁、シール及び防湿作用もすることができるので、レンズモジュールの信頼性を向上させることにも有利である。本実施例において、前記パッケージング層350の材料は、エポキシ樹脂である。エポキシ樹脂は、低収縮性、優れた接着性、優れた耐食性、優れた電気的性質及び低コストなどの利点を有しているので、電子デバイスおよび集積回路用の封止材として広く使用される。
【0098】
具体的に、前記パッケージング層350を形成することは、前記第2キャリア基板330、感光性チップ2000及び機能素子を覆う材料パッケージング層355(図10に示されたように)を形成することと、前記材料パッケージング層355に研削(grinding)を行って、前記感光性チップ200と機能素子のうち最も高い方と面一にする前記パッケージング層350を形成することとを含む。
【0099】
本実施例において、射出成形(injection molding)工程を介して前記材料パッケージング層355を形成する。射出成形工程は、生産速度が速く、効率が高く、操作の自動化が可能などの特徴を備え、射出成形工程を使用すると、生産量を向上させ、工程コストを削減させることに有利である。他の実施例において、他の成形工程を使用して前記パッケージング層を形成することができる。
【0100】
前記材料パッケージング層355は、前記感光性チップ200及び機能素子を覆い、前記パッケージング層350の工程が感光性チップ200と機能素子との間の厚さの差による影響を防止し、相応に、射出成形工程に必要な金型をカスタマイズする必要がなく、工程が簡単である。
【0101】
さらに、前記パッケージング層350は、前記フィルタ400の側壁さらに覆うことにより、前記感光性ユニット250のキャビティシール性を向上させ、水蒸気、酸化性ガスなどが前記キャビティ内に入る確率を減らして、感光性チップ200の性能を保証する。
【0102】
なお、前記感光性ユニット250、機能素子及び再配線構造360はすべて前記パッケージング層350内に位置されて、感光性ユニット250、機能素子及び再配線構造360のすべてが保護されるようにし、撮像アセンブリの信頼性及び安定性を向上させることに有利である。
【0103】
説明すべき点は、前記パッケージング層350の作用の下で、回路基板を省略することにより、レンズモジュールの厚さを減少させる効果を発生するので、感光性チップ200及び周辺チップ230の薄化処理を行う必要がなく、これにより前記感光性チップ200及び周辺チップ230の機械的強度と信頼性を向上させる。他の実施例では、工程の要求に応じて、前記感光性チップ及び周辺チップの厚さを適切に減少させることができるが、その機械的強度及び信頼性に影響を受けないように薄化量が比較的に少ない。
【0104】
本実施例において、前記平坦化処理によりパッケージング層350の厚さを減少させることにより、形成されたレンズモジュールの合計の厚さを減少させる。他の実施例おいて、前記平坦化処理を行わずに、パッケージングことを簡素化して、形成されたパッケージング層が、前記感光性チップ及び機能素子を相応に覆うようにすることもできる。
【0105】
図12を参照すると、第2ディボンディング処理を行い、前記第2キャリア基板330(図11に示されたように)を除去する。
【0106】
本実施例において、前記第2ディボンディング処理のことは、前記第2キャリア基板330と第2仮ボンディング層331(図11に示されたように)を順次に除去することを含む。前記第2ディボンディング処理に対する具体的な説明は、前記第1ディボンディング処理の関連する説明を参照することができ、ここでは繰り返して説明しない。
【0107】
図13を参照すると、前記第2ディボンディング処理後に、前記パッケージング層350にダイシング(dicing)処理を行うことをさらに含む。
【0108】
ダイシング処理を介してサイズが工程の要求に合致する1つの撮像アセンブリ260を形成することにより、後続的にレンズアセンブリを装着するために工程の準備をする。本実施例において、レーザー切断工程を利用して前記ダイシング処理を行う。
【0109】
続いて図13を参照すると、説明すべき点は、前記第2キャリア基板330(図11に示されたように)を除去した後に、前記パッケージング層350が露出される再配線構造360にFPC基板(flexible printed circuit board)510をボンディングさせることをさらに含む。
【0110】
前記FPC基板510は、回路基板を省略した場合、前記撮像アセンブリ260と後続的なレンズアセンブリとの間の電気的接続、及び形成されたレンズモジュールと他の素子との間の電気的接続を実現する。後続的に、レンズモジュールを形成した後、前記レンズモジュールはまた、前記FPC基板510を介して電子機器中の他の素子と電気的に接続することにより、電子機器の正常な撮像機能を実現する。
【0111】
本実施例において、前記FPC基板510に回路構造が備えので、メタルボンディング工程を介して前記FPC基板510を、前記再配線構造360にボンディングさせることにより、電気的接続を実現する。
【0112】
本実施例において、工程の可能性を向上させるために、前記第2ディボンディング処理及びダイシング処理した後、前記再配線構造360に前記FPC基板510をボンディングさせる。
【0113】
説明すべき点は、前記FPC基板510には、他の回路素子を電気的に接続させるコネクタ(connector)520が形成される。レンズモジュールが電子機器に適用される場合には、前記コネクタ520は、前記電子機器のマザーボードに電気的に接続されることにより、前記レンズモジュールと前記電子機器中の他の素子との間の情報の伝送を実現し、前記レンズモジュールのイメージ情報を前記電子機器に送信する。具体的には、前記コネクタ520は、ゴールドフィンガーコネクタであることができる。
【0114】
図14図16は、本発明に係る撮像アセンブリのパッケージング方法の他の実施例における各ことに対応する構造模式図である。
【0115】
本実施例と前述した実施例の同じ部分は、ここでは繰り返して説明しない。本実施例と前述した実施例の異なる部分は、再配線構造360aに複数の導電性バンプ365a(図15に示されたように)を形成することである。
【0116】
具体的に、前記再配線構造360aに複数の導電性バンプ365aを形成することは、図14を参照すると、第2キャリア基板330a及び再配線構造360aを覆う第2誘電体層333aを形成することと、前記第2誘電体層333aをパターン化して、前記第2誘電体層333a内に相互接続ビアホール385aを形成し、前記再配線構造360aの一部の露出することとを含む。
【0117】
前記相互接続ビアホール385aは、後続的に導電性バンプを形成するためのスペースの場所を提供する。
【0118】
前記第2誘電体層333a及び前記相互接続ビアホール385aを形成する工程を具体的な説明は、前述した実施例中の第1誘電体層と相互接続トレンチの関連する説明を参照することができ、ここでは繰り返して説明しない。
【0119】
図15を参照すると、前記相互接続ビアホール385a(図14に示されたように)に導電性材料を充填して前記導電性バンプ365aを形成する。
【0120】
本実施例において、電気メッキ工程を利用して前記導電性材料を充填する。それに対応して、前記導電性バンプ365aの材料は、前記再配線構造360aの材料と同じであることもできる。
【0121】
図16を参照すると、前記第2誘電体層333a(図14に示されたように)を除去する。
【0122】
本実施例において、反応性イオンエッチング工程を使用して前記第2誘電体層333aを除去する。
【0123】
それに対応して、後続的に感光性ユニット中のフィルタを前記第2キャリア基板330aに仮ボンディングし、機能素子を前記再配線構造360aに配置した後、感光性チップのはんだパッドと機能素子のはんだパッド対応する前記導電性バンプ365aにボンディングする。
【0124】
後続的なことの具体的な説明は、前述した実施例中の相応の説明を参照することができ、ここでは繰り返して説明しない。
【0125】
図17図20は、本発明に係る撮像アセンブリのパッケージング方法別の一実施例における各ことに対応する構造模式図である。
【0126】
本実施例と前述した実施例の同じ部分は、ここでは繰り返して説明しない。本実施例と前述した実施例の異なる部分は、図20に示されたように、形成された再配線構造360bは、相互接続線361b及び前記相互接続線361bに突出する導電性ピラー365bを含む。
【0127】
具体的に、第2キャリア基板330bに前記再配線構造360bを形成することは、図17を参照すると、前記第2キャリア基板330bに第1誘電体層332bを形成することと、前記第1誘電体層332bをパターン化して、前記第1誘電体層332b内に前記第1誘電体層332bの厚さを貫通する相互接続トレンチ335bを形成することとを含む。
【0128】
前記相互接続トレンチ335bは、後続的に形成される相互接続線の形状、位置及びサイズを定義する。
【0129】
前記第1誘電体層332bに対する具体的な説明は、第1実施例の相応の説明を参照することができ、ここでは繰り返して説明しない。
【0130】
図18を参照すると、前記相互接続トレンチ335b(図17に示されたように)内に前記第1誘電体層332bの上部をさらに覆う導電性材料366bを充填し、前記導電性材料366bにパターン化されたマスク層367bを形成し、前記パターン化されたマスク層367bは、後続的に導電性ピラーが位置する導電性材料366bをブロックする。
【0131】
本実施例において、電気メッキ工程を利用して前記相互接続トレンチ335b内に導電性材料366bを充填する。
【0132】
本実施例において、前記導電性材料366bは、銅である。銅材料を選択することにより、再配線構造の電気的接続の信頼性を向上させることに有利であり、銅の電気抵抗率は比較的低いので、再配線構造の導電性能の向上に有利である。なお、銅の充填性が比較的良いので、相応に導電性材料366bが相互接続トレンチ335b内に充填される効果を向上させることもできる。他の実施例において、他の適用可能な導電性材料を選択することもできる。
【0133】
前記パターン化されたマスク層367bは、後続的に前記導電性材料366bをエッチングするエッチングマスクである。前記マスク層367の材料は、フォトレジスト(photoresist)である。他の実施例において、前記マスク層は、エッチング工程に適用可能な他の材料を選択することもでき、前記マスク層は、単層構造または積層構造であることができる。
【0134】
図19を参照すると、前記パターン化されたマスク層367bをマスクとし、前記導電性材料366b(図18に示されたように)を前記第1誘電体層332bにエッチングして、前記相互接続トレンチ335b(図17に示されたように)内に位置する相互接続線361b及び前記相互接続線361bに突出する導電性ピラー365bを形成し、前記相互接続線361b及び導電性ピラー365bは、前記再配線構造360bを構成する。
【0135】
本実施例において、ドライエッチング方式を介して前記導電性材料366bをエッチングして、前記再配線構造360bの形の品質を向上させることができる。
【0136】
図20を参照すると、前記マスク層367b(図19に示されたように)及び第1誘電体層332b(図19に示されたように)を除去する。
【0137】
本実施例において、前記マスク層367bの材料は、フォトレジストであるので、灰化(ashing)またはウェットタルゴム(degumming)方式を介して当該マスク層367bを除去することができる。
【0138】
前述した材料の第1誘電体層332bの耐腐食性が比較的強いので、反応性イオンエッチング工程を介して前記第1誘電体層332bを除去して、第2キャリア基板330bを前記相互接続線361bに露出させるようにすることにより、後続的の電気的接続のために準備をする。
【0139】
それに対応して、後続的に感光性ユニット中のフィルタを前記第2キャリア基板330bに仮ボンディングし、機能素子を前記再配線構造360bに配置した後、感光性チップのはんだパッドと機能素子のはんだパッドを、対応する前記導電性ピラー365bにボンディングさせる。
【0140】
後続的のステップの具体的な説明は、前述した実施例中の相応の説明を参照することができ、ここでは繰り返して説明しない。
【0141】
それに対応して、本発明の実施例は、撮像アセンブリをさらに提供する。続いて図13を参照すると、本発明撮像アセンブリ一実施例の構造模式図を示す。
【0142】
前記撮像アセンブリ260は、パッケージング350層と、及び前記パッケージング層350に嵌め込まれた感光性ユニット250、(図5に示されたように)、機能素子(図示せず)及び再配線構造360とを含み、前記感光性ユニット250は、感光性チップ200及び前記感光性チップ200に装着されるフィルタ400を含み、前記パッケージング層350の上面は、前記再配線構造360及びフィルタ400を露出し、前記パッケージング層350の底面は、前記感光性チップ200と機能素子のうち最も高い方を露出し、ここで、前記感光性チップ200及び機能素子はそれぞれ、前記再配線構造360に対向し、また前記再配線構造360に電気的に接続されるはんだパッドを備える。
【0143】
前記パッケージング層350は、感光性チップ200、機能素子及び再配線構造360に対して固定作用をして、感光性チップ200、機能素子及び再配線構造360のパッケージング集積を実現するようにする。ここで、パッケージング層350を介して、レンズアセンブリのホルダーが占めるスペースを減少させることができ、回路基板を省略することもできることにより、レンズモジュールの厚さを減少させ、レンズモジュールの小型化、薄型化の要求を満足させる。
【0144】
前記パッケージング層350の材料は、成形材料であり、絶縁、シール及び防湿作用もすることができるので、レンズモジュールの信頼性も向上させることにも有利である。本実施例において、前記パッケージング層350の材料は、エポキシ樹脂である。
【0145】
本実施例において、前記パッケージング層350は、対向する上面と底面を含む。ここで、前記パッケージング層350の上面は、レンズアセンブリを装着するための面である。
【0146】
本実施例において、前記パッケージング層350の上面は、前記再配線構造360及びフィルタ400を露出し、前記パッケージング層350の底面は、前記感光性チップ200と機能素子のうち最も高い方を露出する。ここで、前記感光性チップ200及び機能素子はそれぞれ、前記再配線構造360に対向し、また前記再配線構造360に電気的に接続されるはんだパッドを備える。それに対応して、感光性チップ200と機能素子との間の厚さの差による前記パッケージング層350の形成工程への影響を防止し、相応に、前記パッケージング層350の製造過程において、金型をカスタマイズする必要がなく、工程が簡単である。
【0147】
それに対応して、前記パッケージング層350は、前記フィルタ400の側壁さらに覆うことにより、前記感光性ユニット250のキャビティシール性を向上させ、水蒸気、酸化性ガスなどが前記キャビティ内に入る確率を減らして、感光性チップ200の性能を保証する。なお、前記感光性ユニット250、機能素子及び再配線構造360はすべて前記パッケージング層350内に位置されて、撮像アセンブリの信頼性及び安定性を向上させることに有利である。
【0148】
前記感光性チップ200は、イメージセンサチップである。本実施例において、前記感光性チップ200は、CMOSイメージセンサチップである。他の実施例において、前記感光性チップは、CCDイメージセンサチップであることもできる。
【0149】
本実施例において、前記感光性チップ200は、感光性領域200C(図2に示されたように)及び前記感光性領域200Cを囲む周辺領域200E(図2に示されたように)を含み、前記感光性チップ200は、前記感光性領域200Eに位置する光信号受信面201をさらに備える。
【0150】
前記感光性チップ200は、一般に、シリコン基板のチップであり、感光性チップ200のはんだパッドは、感光性チップ200と他のチップまたは部品との電気的接続を実現する。本実施例において、前記感光性チップ200は、周辺領域200Eに位置する第1チップはんだパッド220を備える。
【0151】
本実施例において、前記第1チップはんだパッド220は、再配線構造360に対向することにより、第1チップはんだパッド220と再配線構造360との電気的接続を実現する。
【0152】
前記感光性チップ200の光信号受信面201は、フィルタ400に対向し、また感光性チップ200はフィルタ400と接着されて、パッケージング工程が光信号受信面201を汚染させることを防止し、接着方法を介してレンズモジュールの合計の厚さを減少させる。
【0153】
前記フィルタ400は、赤外線フィルタガラス片または全透過ガラス片であることができる。本実施例において、前記フィルタ400は、赤外線フィルタガラス片であり、入射光のうち赤外線が感光性チップ200の性能への影響を除去し、イメージング効果の向上に有利である。
【0154】
本実施例において、前記フィルタ400と感光性チップ200は、両方の間に設置される接着構造410を介して結合され、前記接着構造410は、前記感光性チップ200の光信号受信面201を囲む。
【0155】
前記接着構造410は、前記フィルタ400と感光性チップ200との物理接続を実現する。前記フィルタ400と前記感光性チップ200との直接的な接触を防止することにより、前記感光性チップ200の性能に対する悪影響を与えることを防止する。本実施例において、前記接着構造410の材料は、フォトリソグラフィ可能なドライフィルムである。他の実施例において、前記接着構造の材料は、フォトリソグラフィ可能なポリイミド、フォトリソグラフィ可能なポリベンゾオキサゾール、またはフォトリソグラフィ可能なベンゾシクロブテンであることもできる。
【0156】
本実施例において、前記接着構造410は、前記光信号受信面201を囲むことにより、前記光信号受信面201の上方のフィルタ400が前記感光性チップ200の感光性パスに位置するようにして、前記感光性チップ200の性能を保証する。
【0157】
説明すべき点は、本実施例は、ただ1つの感光性ユニット250を示した。他の実施例において、形成されたレンズモジュールが二重撮像またはアレイモジュール製品に適用される場合、感光性ユニットの数量は複数個であることもある。
【0158】
本実施例において、前記撮像アセンブリ260は、前記パッケージング層350と前記フィルタ400の側壁との間に位置する応力緩衝層420をさらに含む。前記応力緩衝層420は、パッケージング層350がフィルタ400に対して発生する応力低減して、フィルタ400が破裂する確率を低減することにより、撮像アセンブリ260の信頼性を向上させることに有利である。本実施例において、前記応力緩衝層420は、感光性緩衝剤である。
【0159】
具体的に、前記応力緩衝層420の材料は、エポキシ系接着剤である。エポキシ系接着剤は、本実施例において、前記応力緩衝層420の材料は、エポキシ系接着剤である。エポキシ系接着剤は、エポキシ樹脂接着剤であり、エポキシ系接着剤は、様々な形で有し、組成を変えることで弾性率の異なる材料を得ることができ、これにより実際の状況に応じて、前記フィルタ400が受ける応力を調節することができる。
【0160】
本実施例において、前記応力緩衝層420はまた、前記パッケージング層350と前記接着構造410の側壁との間に位置することにより、パッケージング層350が前記接着構造410に発生する応力を減少させて、前記撮像アセンブリ260の信頼性及び品質をさらに向上させることに有利である。
【0161】
再配線構造360は、撮像アセンブリ260における各チップと素子との間の電気的接続を実現する。再配線構造360を選択することにより、また各チップと素子との間の距離を減少させながら、電気的接続工程の実現可能性を向上させ、また再配線構造360は、大量生産を実現し、パッケージング効率を向上させる。
【0162】
本実施例において、前記再配線構造360が相互接続線であることにより、前記再配線構造360を形成する工程の複雑さを減少させる。
【0163】
本実施例において、前記再配線構造360の材料はすべて銅である。
【0164】
本実施例において、前記第1チップはんだパッド220と再配線構造360との電気的接続の信頼性を向上させるために、前記撮像アセンブリ260は、前記第1チップはんだパッド220と再配線構造360との間に位置する第1導電性バンプ362をさらに含む。
【0165】
本実施例において、前記第1導電性バンプ362は、バンプボールである。バンプボールを選択することにより、第1導電性バンプ362の体積を比較的に大きくするので、第1導電性バンプ362と再配線構造360との接触を実現しやすい。
【0166】
前記機能素子は、撮像アセンブリの感光性チップ200を除いた特定の機能を備える素子であり、周辺チップ230及び受動素子240の少なくとも1つを含む。
【0167】
本実施例において、前記機能素子は、周辺チップ230及び受動素子240を含む。
【0168】
前記周辺チップ230は、能動素子であり、前記感光性チップ200に周辺回路を提供する。
【0169】
本実施例において、前記周辺チップ230は、デジタルシグナルプロセッサチップとメモリチップ中の1つまたは2つを含む。他の実施例において、前記周辺チップは、他のタイプのチップを含むこともできる。図13は、ただ1つの周辺チップ230を示すが、周辺チップ230の数は、1つだけに限定されない。
【0170】
前記周辺チップ230は、一般にシリコン基板のチップであり、前記周辺チップ230のはんだパッドは、前記周辺チップ230と他のチップまたは部品の電気的接続を実現する。本実施例において、前記周辺チップ230は、第2チップはんだパッド235を含み、前記第2チップはんだパッド235は、前記再配線構造360に対向することにより、第2チップはんだパッド235と再配線構造360の電気的接続を実現する。
【0171】
前記受動素子240は、感光性チップ200の感光性作業に対して特定の作用をする。前記受動素子240は、レジスタ、キャパシタンス、インダクタンス、ダイオード、三極管、ポテンショメータ、リレーまたはドライバなどの体積が比較的に小さい電子素子を含むことができる。図13は、ただ1つの受動素子240を示したが、前記受動素子240の数は、1つだけに限定されない。
【0172】
前記受動素子240のはんだパッドは、前記受動素子240と他のチップまたは部品の電気的接続を実現する。本実施例において、前記受動素子240のはんだパッドは、電極245であり、前記電極245は、再配線構造360に対向することにより、前記電極245と再配線構造360の電気的接続を実現する。
【0173】
本実施例において、前記撮像アセンブリ260は、前記第2チップはんだパッド235と再配線構造360との間、及び前記電極245と再配線構造360との間にそれぞれ位置する第2導電性バンプ363をさらに含む。前記第2導電性バンプ363は、前記周辺チップ230の表面及び受動素子240の表面から突出されて、前記周辺チップ230、受動素子240と前記再配線構造360の電気的接続の信頼性を向上させる。
【0174】
本実施例において、前記第2導電性バンプ363は、バンプボールである。
【0175】
説明すべき点は、他の実施例において、前記再配線構造は、相互接続層及び前記相互接続層から突出された導電性ピラーをさらに含み、前記導電性ピラーは、前記相互接続層と対応する前記はんだパッドとの間に位置する。当該実施例において、前記撮像アセンブリは、相応に第1導電性バンプと第2導電性バンプを含まない。
【0176】
本実施例において、前記撮像アセンブリ260は、前記再配線構造360に位置するFPC基板510を含む。前記FPC基板510は、回路基板を省略した場合、前記撮像アセンブリ260とレンズアセンブリの電気的接続、及びレンズモジュールと他の素子の間の電気的接続を実現する。
【0177】
具体的に、前記FPC基板510は、前記再配線構造360にボンディングされる。
【0178】
本実施例において、前記FPC基板510は、FPC基板である。レンズモジュールは、前記FPC基板510を介して電子機器中の他の素子と電気的に接続されることにより、電子機器の正常な撮像機能を実現する。
【0179】
説明すべき点は、前記FPC基板510にコネクタ520が設置される。具体的に、前記コネクタ520は、ゴールドフィンガーコネクタであることができる。
【0180】
本実施例に係る撮像アセンブリは、前述した実施例によるパッケージング方法によって形成されることができ、他のパッケージング方法によって形成されることもできる。本実施例前記撮像アセンブリに対する具体的な説明は、前述した実施例中の相応の説明を参照することができ、本実施例は、ここでは繰り返して説明しない。
【0181】
それに対応して、本発明の実施例は、レンズモジュールをさらに提供する。図21を参照すると、本発明に係るレンズモジュールの一実施例の構造模式図を示す。
【0182】
前記レンズモジュール600は、本発明の実施例に係る撮像アセンブリ(例えば、図21の破線ブロックに示されたように)と、前記パッケージング層(図示せず)の上面に装着され、前記感光性ユニット(図示せず)及び機能素子を囲む前記ホルダー535を含むレンズアセンブリ530とを含み、前記レンズアセンブリ530は、前記感光性チップ(図示せず)と機能素子(図示せず)とを電気的に接続させる。
【0183】
前記レンズアセンブリ530は、一般的にホルダー535、前記ホルダー535に装着されるモーター(図示せず)、及び前記モーターに装着されるレンズシステム(図示せず)を含み、前記ホルダー535を介して前記レンズアセンブリ530の組み立てを実現して、レンズシステムが感光性ユニットの感光性パスに位置するようにする。
【0184】
本実施例において、前記撮像アセンブリの厚さは比較的に薄いので、前記レンズアセンブリ530の厚さを減少し、それにより前記レンズモジュール600の合計の厚さを減少する。
【0185】
さらに、前記感光性ユニット及び機能素子がすべて前記ホルダー535の内部に設置されるので、前記レンズモジュール600の信号伝送速度を向上させ、さらにレンズモジュール600の使用性能(例えば、撮像速度及び保存速度)を向上させる。
【0186】
また、前記感光性ユニット、機能素子及び再配線構造はすべてパッケージング層内に集積され、また前記ホルダー535の内部に設置されて、前記感光性ユニット、機能素子及び再配線構造が保護されるようにし、前記レンズモジュール600の信頼性及び安定性を提供することに有利であり、また前記レンズモジュール600の結像品質を保証することができる。
【0187】
本実施例において、前記再配線構造にFPC基板がボンディングされているので、ホルダー535の一部が前記パッケージング層に接着され、ホルダー535の一部がFPC基板に接着される。前記レンズアセンブリ530中のモーターは、相応に前記FPC基板を介して前記感光性チップ及び機能素子と電気的接続を実現することにより、レンズアセンブリ530と撮像アセンブリとの電気的接続を実現する。
【0188】
説明すべき点は、本実施例に係る撮像アセンブリの具体的な説明は、前述した実施例中の相応する説明を参照することができ、本実施例は、ここでは繰り返して説明しない。
【0189】
それに対応して、本発明の実施例は、電子機器をさらに提供する。図22を参照すると、本発明に係る電子機器の一実施例の構造模式図を示す。
【0190】
本実施例において、前記電子機器700は、本発明の実施例に係るレンズモジュール600を含む。
【0191】
前記レンズモジュール600の信頼性と性能は、比較的に高く、相応に前記電子機器700の撮像品質、撮像速度、保存速度を向上させる。さらに、前記レンズモジュール600の合計の厚さが比較的小さいので、ユーザーの使用体験を向上させることに有利である。
【0192】
具体的に、前記電子機器700は、携帯電話、タブレット、カメラまたはビデオカメラなどの各種撮像機能を備える機器であることができる。
【0193】
本発明は、上述したように開示したが、本発明はこれに限定されない。任意の当業者は、本発明の思想と範囲を逸脱しない前提の下で、すべて様々な変更や修正を行うことができるので、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲に限られた範囲を基準にしなければならない。
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