(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-06
(45)【発行日】2022-01-21
(54)【発明の名称】訓練用計装迫撃砲システム
(51)【国際特許分類】
F41A 33/00 20060101AFI20220114BHJP
F41F 1/06 20060101ALI20220114BHJP
F41G 1/50 20060101ALI20220114BHJP
F41G 3/26 20060101ALI20220114BHJP
F42B 5/38 20060101ALI20220114BHJP
F42B 8/00 20060101ALI20220114BHJP
F42B 8/20 20060101ALI20220114BHJP
F42B 30/10 20060101ALI20220114BHJP
【FI】
F41A33/00
F41F1/06
F41G1/50
F41G3/26
F42B5/38
F42B8/00
F42B8/20
F42B30/10
(21)【出願番号】P 2019570517
(86)(22)【出願日】2018-02-27
(86)【国際出願番号】 US2018019884
(87)【国際公開番号】W WO2018236426
(87)【国際公開日】2018-12-27
【審査請求日】2021-02-22
(32)【優先日】2017-06-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500120059
【氏名又は名称】キュービック コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】CUBIC CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100137969
【氏名又は名称】岡部 憲昭
(74)【代理人】
【識別番号】100104824
【氏名又は名称】穐場 仁
(74)【代理人】
【識別番号】100121463
【氏名又は名称】矢口 哲也
(72)【発明者】
【氏名】レイマン,ステファン
(72)【発明者】
【氏名】スミス,ギャビン
【審査官】長谷井 雅昭
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第06193517(US,B1)
【文献】米国特許第5201658(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0073302(US,A1)
【文献】米国特許第4711180(US,A)
【文献】米国特許第4898097(US,A)
【文献】特開2012-163271(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F41A 33/00
F42B 8/20
F41F 1/06
F41G 1/50
F41G 3/26
F42B 5/38
F42B 8/00
F42B 30/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
武器訓練システムであって、
間接発砲武器の砲弾に挿入できる、またはこれと一体化される磁気センサシステムであって、前記磁気センサシステムは、
少なくとも1つの磁気センサと、
前記少なくとも1つの磁気センサに通信可能式に結合されるマイクロコントローラであって、前記マイクロコントローラは、
前記少なくとも1つの磁気センサから少なくとも1つの近接信号を受信することであって、前記少なくとも1つの近接信号は、少なくとも1つの装薬の少なくとも1つの磁石の前記少なくとも1つの磁気センサへの近接を示し、かつ前記少なくとも1つの装薬は、前記砲弾へ取外し可能に付着するように構成される、受信することと、
前記少なくとも1つの近接信号に基づいて、前記少なくとも1つの装薬が前記砲弾へ取外し可能に付着されていると決定することと、
前記少なくとも1つの装薬が前記砲弾へ取外し可能に付着されていることを示す出力信号を生成することと、
前記出力信号を電子デバイスへ無線送信すること、を含む動作を実行するように構成される、マイクロコントローラと、を備える磁気センサシステムと、
前記少なくとも1つの装薬と、
前記マイクロコントローラへ通信可能式に結合される前記電子デバイスであって、前記電子デバイスは、前記マイクロコントローラから前記出力信号を受信し、かつ前記出力信号に基づいて、前記間接発砲武器のシミュレートされた発砲が実行されるものと決定するように構成される、前記電子デバイスと、
砲身を含む前記間接発砲武器であって、前記砲身は、前記砲身への前記砲弾の挿入が可能であるべく前記砲弾を受け入れるように構成される、前記間接発砲武器と、
を備える武器訓練システム。
【請求項2】
前記磁気センサシステムは、さらに、
移動信号を生成し、かつ前記移動信号を前記マイクロコントローラへ送信するように構成される慣性計測ユニット(IMU)を備える、請求項1に記載の武器訓練システム。
【請求項3】
前記動作は、さらに、
前記IMUから前記移動信号を受信することと、
前記移動信号に基づいて、前記砲身に前記砲弾が挿入されたことを決定することと、
前記砲身に前記砲弾が挿入されたことを示すべく前記出力信号を修正すること、を含む、請求項2に記載の武器訓練システム。
【請求項4】
前記磁気センサシステムは、さらに、第1の側面と、前記第1の側面の反対側の第2の側面とを有する基板を備え、
前記少なくとも1つの磁気センサのうちの第1の磁気センサは、前記基板の前記第1の側面へ第1のエクステンダを介して結合され、
前記少なくとも1つの磁気センサのうちの第2の磁気センサは、前記基板の前記第2の側面へ第2のエクステンダを介して結合される、請求項1に記載の武器訓練システム。
【請求項5】
前記第1の磁気センサは、前記基板の前記第1の側面へ第1のエクステンダを介して結合され、
前記第2の磁気センサは、前記基板の前記第2の側面へ第2のエクステンダを介して結合され、
前記第1のエクステンダは、前記第2のエクステンダと平行である、請求項4に記載の武器訓練システム。
【請求項6】
前記少なくとも1つの磁気センサのうちの第3の磁気センサは、前記基板の前記第1の側面へ第3のエクステンダを介して結合され、
前記少なくとも1つの磁気センサのうちの第4の磁気センサは、前記基板の前記第2の側面へ第4のエクステンダを介して結合され、
前記第1のエクステンダ、前記第2のエクステンダ、前記第3のエクステンダおよび前記第4のエクステンダは、互いに平行である、請求項5に記載の武器訓練システム。
【請求項7】
前記少なくとも1つの磁石は、第1の磁石と、第2の磁石とを含み、
前記少なくとも1つの装薬は、前記第1の磁石と前記第2の磁石とを含む第1の装薬を含み、
前記第1の磁石および前記第2の磁石は、前記第1の装薬内で、前記第1の装薬が前記砲弾へ取り外し可能に付着されると、前記第1の磁石および前記第2の磁石が前記砲弾の長手方向軸に対して90度の角度を形成するように位置合わせされる、請求項4に記載の武器訓練システム。
【請求項8】
前記間接発砲武器へ結合される全球測位衛星システム(GNSS)受信機をさらに備え、前記GNSS受信機は、前記間接発砲武器の位置を決定し、かつ前記位置を前記電子デバイスへ無線送信するように構成される、請求項1に記載の武器訓練システム。
【請求項9】
前記間接発砲武器へ結合される方位センサをさらに備え、前記方位センサは、前記砲身の方位を決定し、かつ前記方位を前記電子デバイスへ無線送信するように構成される、請求項1に記載の武器訓練システム。
【請求項10】
間接発砲武器の砲弾に挿入できる、またはこれと一体化される磁気センサシステムであって、前記磁気センサシステムは、
少なくとも1つの磁気センサと、
前記少なくとも1つの磁気センサに通信可能式に結合されるマイクロコントローラとを備え、前記マイクロコントローラは、
前記少なくとも1つの磁気センサから少なくとも1つの近接信号を受信することであって、前記少なくとも1つの近接信号は、少なくとも1つの装薬の少なくとも1つの磁石の前記少なくとも1つの磁気センサへの近接を示し、かつ前記少なくとも1つの装薬は、前記砲弾へ取外し可能に付着するように構成される、受信することと、
前記少なくとも1つの近接信号に基づいて、前記少なくとも1つの装薬が前記砲弾へ取外し可能に付着されていると決定することと、
前記少なくとも1つの装薬が前記砲弾へ取外し可能に付着されていることを示す出力信号を生成すること、を含む動作を実行するように構成される、磁気センサシステム。
【請求項11】
前記動作は、さらに、
前記出力信号を電子デバイスへ無線送信することを含む、請求項10に記載の磁気センサシステム。
【請求項12】
移動信号を生成しかつ前記移動信号を前記マイクロコントローラへ送信するように構成される慣性計測ユニット(IMU)をさらに備える、請求項10に記載の磁気センサシステム。
【請求項13】
前記動作は、さらに、
前記IMUから前記移動信号を受信することと、
前記移動信号に基づいて、前記間接発砲武器の砲身に前記砲弾が挿入されたことを決定することと、
前記砲身に前記砲弾が挿入されたことを示すべく前記出力信号を修正すること、を含む、請求項12に記載の磁気センサシステム。
【請求項14】
第1の側面と、前記第1の側面の反対側の第2の側面とを有する基板をさらに備え、
前記少なくとも1つの磁気センサのうちの第1の磁気センサは、前記基板の前記第1の側面へ第1のエクステンダを介して結合され、
前記少なくとも1つの磁気センサのうちの第2の磁気センサは、前記基板の前記第2の側面へ第2のエクステンダを介して結合される、請求項10に記載の磁気センサシステム。
【請求項15】
前記第1の磁気センサは、前記基板の前記第1の側面へ第1のエクステンダを介して結合され、
前記第2の磁気センサは、前記基板の前記第2の側面へ第2のエクステンダを介して結合され、
前記第1のエクステンダは、前記第2のエクステンダと平行である、請求項14に記載の磁気センサシステム。
【請求項16】
武器訓練システムを実装するための方法であって、
間接発砲武器の砲弾に挿入できる、またはこれと一体化される磁気センサシステムの少なくとも1つの磁気センサから少なくとも1つの近接信号を受信することであって、前記少なくとも1つの近接信号は、少なくとも1つの装薬の少なくとも1つの磁石の前記少なくとも1つの磁気センサへの近接を示し、かつ前記少なくとも1つの装薬は、前記砲弾へ取外し可能に付着するように構成される、受信することと、
前記少なくとも1つの近接信号に基づいて、前記少なくとも1つの装薬が前記砲弾へ取外し可能に付着されていると決定することと、
前記少なくとも1つの装薬が前記砲弾へ取外し可能に付着されていることを示す出力信号を生成すること、を含む方法。
【請求項17】
前記出力信号を電子デバイスへ無線送信することをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記磁気センサシステムは、さらに、移動信号を生成するように構成される慣性計測ユニット(IMU)を備え、かつ前記方法は、さらに、
前記IMUから前記移動信号を受信することと、
前記移動信号に基づいて、前記間接発砲武器の砲身に前記砲弾が挿入されたことを決定することと、
前記砲身に前記砲弾が挿入されたことを示すべく前記出力信号を修正すること、を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記磁気センサシステムは、さらに、第1の側面と、前記第1の側面の反対側の第2の側面とを有する基板を備え、
前記少なくとも1つの磁気センサのうちの第1の磁気センサは、前記基板の前記第1の側面へ第1のエクステンダを介して結合され、かつ、
前記少なくとも1つの磁気センサのうちの第2の磁気センサは、前記基板の前記第2の側面へ第2のエクステンダを介して結合される、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の磁気センサは、前記基板の前記第1の側面へ第1のエクステンダを介して結合され、
前記第2の磁気センサは、前記基板の前記第2の側面へ第2のエクステンダを介して結合され、かつ、
前記第1のエクステンダは、前記第2のエクステンダと平行である、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]
本出願は、2018年2月23日に提出された非仮出願第15/903,558号明細書に対する優先権を主張するものであり、上記非仮出願は、2017年6月20日に提出された「INSTRUMENTED TRAINING MORTAR SYSTEM」と題する米国仮特許出願第62/522,197号明細書に対する優先権の利益を主張するものであって、その内容全体が本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
[0002]個人および隊レベルにおいて、間接発砲訓練(たとえば、大砲、迫撃砲、ロケット、グレネードランチャ、機関銃など)は、典型的には、実弾使用、弾薬なし(空砲訓練)、または専門のパートタスクトレーナの使用のいずれかで実行される。安全上実弾の使用が制約される合同訓練レベルでは、目下、砲座/武器上のドライドリルを、戦地で戦術的に使用されている合同訓練用計装システムとリンクする能力がない。その結果、間接発砲システムが訓練を支援して策動し得る一方で、発砲の必要性は、砲兵支隊による交戦を必要とすることなく合成によってエミュレートされ、全ての参加者にとって訓練の価値が著しく下がる。したがって、間接発砲訓練を改善するための新しいシステム、方法および他の技術が必要とされている。
【発明の概要】
【0003】
[0003]本明細書に記述する実施形態は、武器訓練システムを実装するための方法、システムおよび他の技術を含み得る。武器訓練システムは、間接発砲武器の砲弾に挿入できる、またはこれと一体化される磁気センサシステムを含み得る。磁気センサシステムは、少なくとも1つの磁気センサと、少なくとも1つの磁気センサに通信可能式に結合されるマイクロコントローラとを含み得る。いくつかの実施形態において、マイクロコントローラは、少なくとも1つの磁気センサから少なくとも1つの近接信号を受信することであって、少なくとも1つの近接信号は、少なくとも1つの装薬の少なくとも1つの磁石の少なくとも1つの磁気センサへの近接を示し、かつ少なくとも1つの装薬は、砲弾へ取外し可能に付着するように構成される、受信することと、少なくとも1つの近接信号に基づいて、少なくとも1つの装薬が砲弾へ取外し可能に付着されていると決定することと、少なくとも1つの装薬が砲弾へ取外し可能に付着されていることを示す出力信号を生成することと、出力信号を電子デバイスへ無線送信すること、を含む動作を実行するように構成される。武器訓練システムは、少なくとも1つの装薬も含み得る。武器訓練システムは、さらに、マイクロコントローラへ通信可能式に結合される電子デバイスを含み得、該電子デバイスは、マイクロコントローラから出力信号を受信しかつこの出力信号に基づいて、間接発砲武器のシミュレートされた発砲が実行されるものと決定するように構成される。武器訓練システムは、砲身を含む間接発砲武器も含み得、砲身は、砲身への砲弾挿入が可能であるべく砲弾を受け入れるように構成される。
【0004】
[0004]実施形態によっては、磁気センサシステムは、さらに、移動信号を生成しかつ該移動信号をマイクロコントローラへ送信するように構成される慣性計測ユニット(IMU)を含み得る。実施形態によっては、動作は、さらに、IMUから移動信号を受信することと、該移動信号に基づいて、砲身に砲弾が挿入されたことを決定することと、砲身に砲弾が挿入されたことを示すべく出力信号を修正すること、を含み得る。実施形態によっては、磁気センサシステムは、さらに、第1の側面と、第1の側面の反対側の第2の側面とを有する基板を備える。実施形態によっては、少なくとも1つの磁気センサのうちの第1の磁気センサは、基板の第1の側面へ第1のエクステンダを介して結合される。実施形態によっては、少なくとも1つの磁気センサのうちの第2の磁気センサは、基板の第2の側面へ第2のエクステンダを介して結合される。実施形態によっては、第1の磁気センサは、基板の第1の側面へ第1のエクステンダを介して結合される。実施形態によっては、第2の磁気センサは、基板の第2の側面へ第2のエクステンダを介して結合される。実施形態によっては、第1のエクステンダは第2のエクステンダと平行である。
【0005】
[0005]実施形態によっては、少なくとも1つの磁気センサのうちの第3の磁気センサは、基板の第1の側面へ第3のエクステンダを介して結合される。実施形態によっては、少なくとも1つの磁気センサのうちの第4の磁気センサは、基板の第2の側面へ第4のエクステンダを介して結合される。実施形態によっては、第1のエクステンダ、第2のエクステンダ、第3のエクステンダおよび第4のエクステンダは、互いに平行である。実施形態によっては、少なくとも1つの磁石は、第1の磁石と、第2の磁石とを含む。実施形態によっては、少なくとも1つの装薬は、第1の磁石と第2の磁石とを含む第1の装薬を含む。実施形態によっては、第1の磁石および第2の磁石は、第1の装薬内で、第1の装薬が砲弾へ取り外し可能に付着されると、第1の磁石および第2の磁石が砲弾の長手方向軸に対して90度の角度を形成するように位置合わせされる。実施形態によっては、武器訓練システムは、間接発砲武器へ結合される全球測位衛星システム(GNSS)受信機を含む。実施形態によっては、GNSS受信機は、間接発砲武器の位置を決定しかつこの位置を電子デバイスへ無線送信するように構成され得る。武器訓練システムは、さらに、間接発砲武器へ結合される方位センサも含み得、該方位センサは、砲身の方位を決定しかつこの方位を電子デバイスへ無線送信するように構成される。
【0006】
[0006]本明細書に記述する実施形態は、さらに、武器訓練システムを実装するための方法を含み得る。本方法は、間接発砲武器の砲弾に挿入できる、またはこれと一体化される磁気センサシステムの少なくとも1つの磁気センサから少なくとも1つの近接信号を受信することを含み得、少なくとも1つの近接信号は、少なくとも1つの装薬の少なくとも1つの磁石の少なくとも1つの磁気センサへの近接を示し、かつ少なくとも1つの装薬は、砲弾へ取外し可能に付着するように構成される。本方法は、少なくとも1つの近接信号に基づいて、少なくとも1つの装薬が砲弾へ取外し可能に付着されていると決定することも含み得る。本方法は、さらに、少なくとも1つの装薬が砲弾へ取外し可能に付着されていることを示す出力信号を生成することを含み得る。実施形態によっては、本方法は、出力信号を電子デバイスへ無線送信することを含み得る。実施形態によっては、磁気センサシステムは、さらに、移動信号を生成するように構成されるIMUを備える。実施形態によっては、本方法は、IMUから移動信号を受信することと、該移動信号に基づいて、間接発砲武器の砲身に砲弾が挿入されたと決定することと、砲身に砲弾が挿入されたことを示すべく出力信号を修正すること、を含み得る。
【0007】
[0007]本発明をさらに理解するために包含される添付の図面は、本明細書に組み込まれてその一部を構成し、本発明の実施形態を例示しかつ詳細な説明と共に本発明の原理を説明する手助けをする。本発明の構造的詳細の提示は、本発明および本発明を実施し得る様々な方法の基本的な理解に必要であり得るものより詳細であることを試みるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示の一部の実施形態による、武器訓練システムの一例を示す。
【
図2】本開示の一部の実施形態による、様々なセンサが取り付けられた武器システムの一例を示す。
【
図3】本開示の一部の実施形態による、磁気センサシステムの一例を示す斜視図である。
【
図4】本開示の一部の実施形態による、武器システムの一例を示す側面図である。
【
図5】本開示の一部の実施形態による、武器システムの一例を示す上面図である。
【
図6】本開示の一部の実施形態による、武器システムの一例を示す上面図である。
【
図7】本開示の一部の実施形態による、装薬の様々な構造を示す上面図である。
【
図8】本開示の一部の実施形態による、装薬の様々な構造を示す側面図である。
【
図9】本開示の一部の実施形態による、武器訓練システムを実装するための一方法を示す。
【
図10】本開示の一部の実施形態による、簡易化されたコンピュータシステムの一例を示す。
【0009】
[0018]添付の図面において、類似のコンポーネントおよび/または機能には、同じ参照数字ラベルが付されている場合がある。さらに、同じ種類の様々なコンポーネントは、参照ラベルの後に文字を続けること、または参照ラベルの後にダッシュを付して、類似のコンポーネントおよび/または機能間を区別する第2の参照数字ラベルを続けることにより、区別される場合がある。明細書において最初の参照数字ラベルのみが使用される場合、その説明は、接尾辞に関わりなく、同じ最初の参照数字ラベルを有する類似のコンポーネントおよび/または機能のうちのいずれにも当てはまる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0019]本開示の実施形態は、武器訓練システムに関する。開示する武器訓練システムは、重大な欠点を有する実弾発砲訓練および空砲発砲訓練の代替手段を提供する。たとえば、実弾発砲訓練は、高価で、環境に損害を与え、しかも規制および安全上の理由でいずれの潜在的発砲ゾーンからも十分離れた距離に留まらなければならないダウンレンジの歩兵にとって現実的な経験となるものではない。一方で、空砲発砲訓練では、迫撃砲支隊が発砲プロトコルの全ての行為を体験することはできず、これにより、訓練の価値が大幅に下がる。さらに、空砲発砲訓練は、教官が発砲演習の各段階で個々の行為を視覚的に確認しなければならないことに加えて、それが発砲プロトコルに準じたものであったかどうかを判断する手段を提供しない。また、空砲発砲訓練は、潜在的な発砲ゾーンが適正に標的とされたかどうかについても監視しない。
【0011】
[0020]本明細書に記述する武器訓練システムは、支隊が武器/プラットフォームの適正な演習を実行し、かつこれらの演習が、より広範な実地、仮想および建設的(LVC)訓練システムの一部として電子的に捕捉されることを可能にする。武器訓練システムからのデータは、要員を訓練し、かつ彼らが有能で通用するものであることを保証するために使用されてもよい。データは、既存のLVC訓練ドメインへも入力されてもよく、これにより、間接発砲プラットフォームを合同訓練システムに統合することが可能にされる。場合によっては、データは、訓練を精査するためにログされ、かつ認定評価のために訓練記録へ入力される。武器訓練のリアルタイム分析は、迫撃砲支隊または教官が使用する電子デバイス上に提示されてもよい。電子デバイスは、訓練プロトコルの1つまたは複数の要件が満たされているかどうかを示してもよく、かつ現行の武器訓練をシステム全体の平均またはベンチマークと比較してもよい。
【0012】
[0021]本明細書に記述する武器訓練システムは、迫撃砲支隊が稼働中の機器を用いて訓練に必要な全種類の演習を実施し、コンピテンシおよび通用性を維持することを可能にする。支隊は、弾薬に、それが適正であることを保証すべく行われる行為を捕捉しかつ記録するように計装される、間接発砲システムの全てのエレメントを装填することができる。たとえば、支隊は、実弾または模擬弾を実際の間接発砲武器に装填することができ、これらの砲弾は、意図的に取り外されるまで砲身内に積まれたままで留まることができる。評価デバイスは、教官が、適正な装填および発砲プロトコルの遵守を確認すべく支隊の行為を視覚的かつ/または電子的に監視することを可能にする。この同じインタフェースを介して、教官は、支隊が対応すべき誤りを挿入する場合もある。
【0013】
[0022]分散対話型シミュレーション(DIS)および/または高レベルアーキテクチャ(HLA)を用いて、システムの出力は、砲床における演習が、より広範な建設的訓練システム内で実施される他の演習とインタラクティブであることを可能にし得る。たとえば、砲床は、友軍を支援しかつ敵軍を回避するように操作されてもよい。武器訓練システムは、敵の間接発砲(対砲兵発砲)が砲床に与える効果を、発砲を表すために使用される同じスピーカで音響キューを再生することによって表してもよい。標的の端において、友軍および/または敵軍は、シミュレートされた負傷および/または死亡の通知などのシミュレートされた発砲の効果を体験し得る。砲床における支隊は、ダウンレンジの友軍から敵軍である可能性のある部隊のロケーションの通信を受信し得、続いてこのロケーションが、間接発砲武器に関連づけられる砲の方位、仰角、砲耳軸傾斜、装薬の種類、装薬の量、ヒューズおよび/または弾薬の種類を修正することによって標的とされ得る。
【0014】
[0023]本明細書に記述する武器訓練システムの利点には、既存の訓練用擲弾/砲弾への低コストで電力効率的なセンサシステムの後付け、再充電が不要な長時間動作サイクルおよび/または設定ステップなしの即時動作を見込み得るコネクションレス型の無線送信を用いる低電力センサシステム、生産が安価であり得、ほとんどまたは全くメンテナンスがいらない受動的な訓練用装薬の使用、システムを現行のLVCシミュレーションに直接組み込むために必要であり得る全てのデータポイントの収集、使用法が実システムと変わらない兵士向けの完全な訓練ケイパビリティ、およびこれらに類似するものが含まれるが、この限りではない。
【0015】
[0024]
図1は、本開示の一部の実施形態による、武器訓練システムの一例100を示す。ある実装において、武器訓練システム100は、支隊における一人または複数の個人が、迫撃砲152と、装薬158と、砲弾160とを含み得る武器システム150を用いて訓練することを可能にする。迫撃砲152は、任意のタイプの間接発砲武器であってもよい。具体的には、迫撃砲152は、武器と標的との間の真っ直ぐな照準線に依存することなく発射物を発射する、大砲、戦車、ロケット、ロケットランチャ、グレネードランチャ、重機関銃、艦砲およびこれらに類似するものを含む、但しこれに限定されない広範な武器のうちのいずれか1つであってもよい。迫撃砲152は、他の可能性の中でも特に実弾を発射できる実際の武器または特定の訓練目的用に製造された模造武器であってもよい。ある具体的な実装において、迫撃砲152は、ベースプレート154と、安定性を高めるためのバイポッド148とを含んでもよい。
【0016】
[0025]砲弾160は、装薬158の点火に応じて標的へと推進されるあらゆるタイプの発射物であってもよい。砲弾160は、替わりに破裂弾、臼砲弾、弾薬または擲弾と称されることもあり、実施形態によっては、装薬158の点火による砲弾160の推進からしばらくして(たとえば、数秒後)ダウンレンジで点火される爆発性充填物を含み得る。砲弾160は、迫撃砲152の砲身156の遠位端における開口内へ砲弾160を挿入することによって砲弾160が迫撃砲152に先込めされ得るように、迫撃砲152に適合するものであってもよい。したがって、砲弾160の直径は、砲身156の内径以下であってもよい。実施形態によっては、砲弾160は、砲弾160が実弾と同様のサイズ、重量および/または寸法を有し得るような、前述の安価で安全な模造物である
【0017】
[0026]砲弾160は、砲弾160の本体164へ、概して尾翼166の反対端に取り付けられる、または一体化されるヒューズ162を含み得る。ヒューズ162は、他の可能性の中でも特に迫撃砲152から発射後の経過時間に基づいて、または標的からの距離に基づいて、特定の時間に砲弾160を点火できるプログラム可能なデバイスであってもよい。たとえば、ヒューズ162は、砲弾160を、砲弾160が標的への到達まで約50フィートの時点で点火するように構成されてもよい。別の例として、ヒューズ162は、砲弾160を、標的に命中後約1秒で点火するように構成されてもよい。実施形態によっては、ヒューズ162は、ヒューズ162が実際のヒューズと同様のサイズ、重量および/または寸法を有し得るような、前述の安価で安全な模造物である
【0018】
[0027]装薬158は、砲弾160を標的に向けて推進するための推進薬として使用されるあらゆるタイプの爆薬を含み得る。装薬158は、爆燃するが爆轟しない弱火薬であってもよい。装薬158は、装薬158が砲弾160の取付け部分165に把持、接着、スナップ嵌め、他などの様々な取付け手段のうちのいずれかを介して取り外し可能に取り付けられるように、砲弾160に適合するものであってもよい。実施形態によっては、装薬158は、装薬158が取付け部分165へ把持によって取り付けられ得るように、文字「C」に似た半円形のドーナツを含む1つまたは複数の「C字形装薬」を含んでもよい。装薬158は、装薬158の外径が砲身156の内径以下であり得るような、迫撃砲152と適合するものであってもよい。装薬158はタイプ(すなわち装薬の種類)が変わってもよく、かつ/または砲弾160へ取り付けられる装薬158の数(すなわち、装薬の量)が変わってもよい。たとえば、第1の砲弾160は、A型の3ポンド装薬2つを必要としてもよく、第2の砲弾160は、A型の3ポンド装薬1つを必要としてもよく、かつ第3の砲弾160は、B型の3ポンド装薬1つを必要としてもよい。実施形態によっては、装薬158は、装薬158が実際の装薬と同様のサイズ、重量および/または寸法を有し得るような、前述の安価で安全な模造物である
【0019】
[0028]武器訓練システム100は、電子デバイス110と、方位センサ116と、全球測位衛星システム(GNSS)受信機118と、ヒューズセンサ120と、磁気センサシステム122と、スピーカ130と、出力インタフェース134とを含む、但しこれらに限定されない、互いに通信可能に結合される様々なコンポーネントを含み得る。実施形態によっては、電子デバイス110は、列挙したコンポーネントの各々により生成されるデータの中央受信機およびプロセッサとして挙動する。実施形態によっては、列挙したコンポーネントの各々により生成されるデータは、1つまたは複数の通信技術を用いて電子デバイス110へ直接送信される。実施形態によっては、列挙したコンポーネントのうちの1つまたはそれ以上により生成されるデータは、電子デバイス110によって受信される前に、まず、1つまたは複数の異なるコンポーネントを介して通信される。列挙したコンポーネントにより採用される通信技術には、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth(登録商標)ローエネルギー(LE)、Wi-Fi、電気電子技術者協会(IEEE)802.11、マイクロ波アクセスのための世界的相互運用性(WiMAX)、ロング・ターム・エボリューション(LTE)、3G、4G、自由空間光通信、光ファイバ、有線通信、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)およびこれらに類似するもののうちの1つまたはそれ以上が含まれてもよい。
【0020】
[0029]電子デバイス110は、
図1の様々なコンポーネントにより生成されるデータを受信しかつ処理するように構成され得る。電子デバイス110は、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数の記憶デバイスとを含んでもよい。実施形態によっては、電子デバイス110は、発砲支隊の個人が容易にアクセスし得るように、迫撃砲152に取り付けられても、迫撃砲152に一体化されてもよい。たとえば、電子デバイス110は、砲身156へ取り付けられてもよい。あるいは、または追加的に、電子デバイス110は、スマートフォンまたはタブレットコンピュータなどのハンドヘルドデバイスであってもよい。実施形態によっては、電子デバイス110は、磁気センサシステム122から受信されるデータに基づいて、迫撃砲152のシミュレーション発射が実行されることを決定してもよい。この決定は、磁気センサシステム122から受信される生データを分析することによって、または磁気センサシステム122から、シミュレーション発射が実行されることを示す出力信号を直に受信することによって下されてもよい。
【0021】
[0030]方位センサ116は、電子デバイス110へ通信可能に結合されてもよく、かつ実施形態によっては、迫撃砲152に取り付けられても、迫撃砲152と一体化されてもよい。方位センサ116は、砲身156の方位に対応し得る迫撃砲152の方位を決定するために、1つまたは複数の加速度計および/または1つまたは複数のジャイロスコープを含んでもよい。迫撃砲152の方位は、三次元値であってもよく、または実施形態によっては、砲身156と地面とにより形成される角度、砲身156と所定の方向(たとえば、北)とにより形成される角度または砲身156の仰角に対応する単一の値であってもよい。実施形態によっては、方位センサ116は、武器プラットフォームの方位角、仰角および砲耳軸傾斜を監視してもよい。ある実装において、方位センサ116は、再充電可能な電源を含み、かつBluetooth(登録商標)LEを介してデータ(たとえば、迫撃砲152の方位)を電子デバイス110へ通信する。
【0022】
[0031]GNSS受信機118は、電子デバイス110へ通信可能に結合されてもよく、かつ実施形態によっては、間接発砲武器152に取り付けられても、間接発砲武器152と一体化されてもよい。GNSS受信機118は、砲身156の地理空間位置に対応し得る迫撃砲152の地理空間位置を決定するように構成されてもよい。GNSS受信機118は、1つまたは複数のGNSS衛星により送信される無線信号を受信するように構成されてもよく、かつ三辺測量技法を実行して迫撃砲152の三次元または二次元の地理空間位置を決定してもよい。三次元の地理空間位置は、他の可能性の中でも特に、X、YおよびZ値を含んでも、経度、緯度および高度値を含んでもよい。二次元の地理空間位置は、他の可能性の中でも特に、XおよびY値を含んでも、経度および緯度値を含んでもよい。
【0023】
[0032]磁気センサシステム122は、電子デバイス110へ通信可能に結合されてもよく、かつ実施形態によっては、砲弾160に挿入可能であっても、砲弾160と一体化されてもよい。たとえば、磁気センサシステム122は、砲弾160内へ、本体164、ヒューズ162および/または尾翼166の近くに位置合わせされるボトムカバーを取り外すことによって作られる穴を通して挿入されてもよい。挿入されると、磁気センサシステム122は、装薬158が取付け部分165へ取り付けられると装薬158が少なくとも部分的に磁気センサシステム122と位置合わせされるように、取付け部分165に対応する砲弾160の内容積を占めてもよい。あるいは、磁気センサシステム122は、砲弾160と磁気センサシステム122とが互いに恒久的に固定されるように砲弾160と一体化されてもよい。このような実施形態では、砲弾160は、特に武器訓練システム100用に製造されてもよく、かつ磁気センサシステム122と一体化されてもよい。
【0024】
[0033]磁気センサシステム122は、1つまたは複数の磁気センサ126および慣性計測ユニット(IMU)136へ通信可能に結合されるマイクロコントローラ124を含んでもよい。磁気センサ126は、装薬158に含まれる磁石142の近接を示す近接信号127を生成してもよい。磁気センサ126は、近接信号127をマイクロコントローラ124へ、他の可能性の中でも特にマイクロコントローラ124から要求があった時点で、周期的間隔で、または有線接続への電圧印加によって連続的に、送信してもよい。実施形態によっては、磁気センサ126は、検出された磁場に応答して出力電圧を生成するホール効果センサを備えてもよい。実施形態によっては、出力電圧は、検出された磁場の大きさに比例する。IMU136は、1つまたは複数の加速度計および/または1つまたは複数のジャイロスコープの組合せを含んでもよく、かつIMU136の移動を示す移動信号137を生成してもよい。場合によっては、IMU136は、移動信号137をマイクロコントローラ124へ、他の可能性の中でも特にマイクロコントローラ124から要求があった時点で、周期的間隔で、または有線接続への電圧印加によって連続的に、送信してもよい。マイクロコントローラ124は、充電ポート132を介して再充電され得るバッテリ128から電力を受け取ってもよい。ある特定の実装では、バッテリ128は、リチウムイオンバッテリである。
【0025】
[0034]迫撃砲152のシミュレーション発砲が実行されるという決定に応答して、電子デバイス110は、方位センサ116およびGNSS受信機118からデータを(生の形式または処理された形のいずれかで)、他のセンサからのデータと共に受信/検索/取得してもよい。電子デバイス110は、次に、迫撃砲152の地理空間位置、迫撃砲152の方位、発射された砲弾の軌道、発射された砲弾に関連づけられる損害範囲およびこれらに類似するもののうちの1つまたはそれ以上を決定してもよい。発射された砲弾について決定される軌道は、砲弾160の地理空間位置、方位および出口速度(これは、砲弾160および装薬158に基づいて決定され得る)に基づいてもよい。実施形態によっては、決定される軌道は、古典的な力学方程式および/または電子デバイス110に記憶されているルックアップテーブルを用いて計算されてもよい。たとえば、出口速度は、ルックアップテーブルを用いて決定されてもよく、発射された砲弾の軌道は、少なくとも3つの変数、すなわち位置、方位および出口速度、を有する古典的な力学方程式に基づいて決定されてもよい。
【0026】
[0035]ヒューズセンサ122は、発射ボックス110へ通信可能に結合されてもよく、かつ実施形態によっては、砲弾160に取り付けられても、砲弾160と一体化されてもよい。たとえば、ヒューズセンサ122は、ヒューズ162に取り付けられても、ヒューズ162と一体化されても、本体164に取り付けられても、本体164と一体化されてもよい。ヒューズセンサ122は、砲弾の種類(たとえば、榴弾、弱火薬、スモーク、ナパーム、他)を識別する情報で符号化されてもよい。実施形態によっては、ヒューズセンサ122は、ヒューズ162に関連づけられるヒューズ設定を識別する情報で符号化される。ヒューズ設定は、別のデバイス(たとえば、電子デバイス110)によってプログラムされてもよく、迫撃砲152のシミュレーション発射からシミュレーション点火までの時間量、迫撃砲152のシミュレーション発射からシミュレーション点火までの飛行距離、標的に到達するまでの時間、標的に当たるまでの距離、標的に到達してからの時間、およびこれらに類似するものを含んでもよい。実施形態によっては、ヒューズセンサ122は、砲弾タイプおよび/またはヒューズ設定を示すデータを電子デバイス110へ直に通信してもよい。他の実施形態(または同じ実施形態)では、ヒューズセンサ122は、砲弾タイプおよび/またはヒューズ設定を示すデータをマイクロコントローラ124に通信してもよく、マイクロコントローラ124は、このデータを電子デバイス110に通信してもよい。
【0027】
[0036]スピーカ130は、電子デバイス110へ通信可能に結合されてもよく、かつ実施形態によっては、迫撃砲152に取り付けられても、迫撃砲152と一体化されてもよい。迫撃砲152のシミュレーション発射に応答して、スピーカ130は、武器の発射を示すオーディオ信号を出力するように構成されてもよい。オーディオ信号は、迫撃砲のタイプ、砲弾のタイプ、装薬のタイプおよび装薬量を含むいくつかのファクタに依存してもよい。実施形態によっては、迫撃砲タイプ、砲弾タイプ、装薬タイプおよび装薬量の可能な各組合せに関連づけられるオーディオファイルが、電子デバイス110に記憶されて、シミュレーション発射が実行されると検索されてもよい。実施形態によっては、スピーカ130は、砲床に対する敵の直接および/または間接発砲を示すオーディオ信号を出力するようにも構成されてもよい。さらに、オーディオ信号は、残り時間または訓練任務が終了した時点などの訓練任務を示す情報も含んでもよい。
【0028】
[0037]場合によっては、電子デバイス110は、教官により、正しい発砲プロトコルが守られていることを確認すべく発砲支隊の行為を監視するために使用される。実施形態によっては、電子デバイス110は、迫撃砲152を囲むカメラを用いて捕捉される画像およびビデオ、ならびに訓練プロトコルおよび他の統計の分析を表示するように構成されるGUIを備えたデジタルディスプレイを含む。訓練プロトコルの分析は、迫撃砲152のシミュレーション発射が行われたという指示、訓練プロトコルの1つまたは複数の要件の各々が満たされたという指示、訓練プロトコルの1つまたは複数の要件が満たされなかったという指示およびこれらに類似するもののうちの1つまたはそれ以上を含んでもよい。実施形態によっては、教官は、電子デバイス110を用いて訓練任務に誤りを導入することがある。たとえば、教官は、GUIを用いて、迫撃砲152のシミュレートされた誤動作を引き起こすオプションを選択してもよい。電子デバイス110は、武器の誤動作を解決するために満たされる必要がある要件、ならびに要件の各々が満たされているかどうかの指示を表示してもよい。実施形態によっては、訓練任務の開始前に予備指示を与えようとする、または訓練任務中または完了後にフィードバックを与えようとする教官は、電子デバイス110を用いて発砲支隊と通信してもよい。たとえば、電子デバイス110を用いてオーディオ通信が受信/記録されてもよく、かつ発砲支隊の近くに位置合わせされるスピーカ130によって出力されてもよい。ある実装において、電子デバイス110は、教官に迫撃砲152の全体的な状態を表示する。迫撃砲152の全体的な状態には、武器の地理空間位置、武器の方位、武器の温度、武器の調子、砲弾の発射数、命中した標的の数、失敗した標的の数、武器の精度(たとえば、標的と砲弾が当たった場所との平均距離)およびこれらに類似するもの、が含まれてもよい。
【0029】
[0038]実施形態によっては、武器訓練システム100により生成される情報は、出力インタフェース134を用いて外部システムへ出力されてもよい。実施形態によっては、出力インタフェース134は、DISおよび/またはHLAを利用してもよい。武器訓練システム100の出力には、発射された砲弾の軌道、発射された砲弾のヒューズ設定、砲弾のタイプ、発射された砲弾に関連づけられる損害範囲、迫撃砲152が破壊されたという指示、迫撃砲152に関連づけられる発砲支隊が排除されたという指示、発砲支隊からダウンレンジの友軍への通信およびこれらに類似するもののうちの1つまたはそれ以上が含まれてもよい。武器訓練システム100の出力には、任務の成功、任務の失敗、完了した目的の数およびこれらに類似するものなどの、訓練任務の全体的結果も含まれてもよい。実施形態によっては、武器訓練システム100は、出力インタフェース134を介して外部システムからもデータを受信してもよい。ある実装において、出力インタフェース134は、LTE技術を使用する。
【0030】
[0039]実施形態によっては、より多くのユーザを訓練するために、複数の武器訓練システム100が並んで設定されてもよい。このような実施形態において、電子デバイス110は、異なる武器システム150を、異なるマイクロコントローラ124から受信される信号強度を分析して最大の信号強度を識別することにより区別してもよい。武器訓練システム100が並列構成で実装される場合、電子デバイス110は、対応するマイクロコントローラ124が正確に識別され得るように迫撃砲152へ直に取り付けられてもよい。
【0031】
[0040]
図2は、本開示の一部の実施形態による、様々なセンサが取り付けられた武器システムの一例150を示す。
図2に示す実装において、方位センサ116は、砲身156へ、方位センサ116の一部が砲身156と位置合わせされ得るように長手方向に取り付けられ、GNSS受信機118は、砲身156へ取り付けられ、ヒューズセンサ122は、ヒューズ162へ取り付けられ、かつ磁気センサシステム122は、ヒューズ162と本体164との間の開口を介して砲弾160に挿入される。
【0032】
[0041]
図3は、本開示の一部の実施形態による、磁気センサシステム122の一例を示す斜視図である。
図3に示す実装において、磁気センサシステムは、8つのエクステンダ138を介して基板140へ結合される8つの磁気センサ126を備える。実施形態によっては、基板140は、第1の側面と、第1の側面の反対側の第2の側面とを含む。
図3に示す実装では、基板140の第1の側面に磁気センサ126のうちの4つが結合され、基板140の第2の側面に磁気センサ126のうちの4つが結合される。基板140は、略平坦であってもよく、かつマイクロコントローラ124をエクステンダ138の各々へ電気的に結合するための有線接続を含んでもよい。エクステンダ138は、基板140を磁気センサ126へ電気的に結合するための有線接続を含む剛性の棒状構造体であってもよい。実施形態によっては、エクステンダ138の各々は、互いに平行である。実施形態によっては、エクステンダ138のうちの第1のエクステンダは、磁気センサ126のうちの第1のエクステンダへ結合される第1の磁気センサが、磁気センサ126のうちの第2のエクステンダへ結合される第2の磁気センサと反対になるように、エクステンダ138のうちの第2のエクステンダと同一線上にある。第1の磁気センサおよび第2の磁気センサは、基板140から等距離にあってもよく、かつ長手方向に位置合わせされてもよい。
【0033】
[0042]実施形態によっては、基板140は、マイクロコントローラ124へ複数の導電体を備えるリボンケーブルを介して物理的かつ/または電気的に結合される。実施形態によっては、基板140は、基板140とマイクロコントローラ124とが互いに固定されるように剛性接続部を介してマイクロコントローラ124へ結合される。実施形態によっては、IMU136は、マイクロコントローラ124と一体化されるが、他の実施形態では、IMU136は、基板140へ取り付けられても、リボンケーブルまたは他の有線接続部を介してマイクロコントローラ124へ結合される別個のチップを占有してもよい。
【0034】
[0043]
図4は、本開示の一部の実施形態による、武器システムの一例150を示す側面図である。
図4に示す実装において、装薬158は、砲弾160の取付け部分165へ、磁石142が磁気センサ126のうちの2つと長手方向に位置合わせされるように取り付けられる。磁石142の検出に応答して、磁気センサ126は、磁石142が磁気センサ126へ近接していることを示す近接信号127を生成してマイクロコントローラ124へ送信してもよい。さらに、近接信号127は、単一の装薬158が砲弾160へ取り付けられていることを示してもよい。実施形態によっては、異なる磁石142は、磁気強度が異なり得、かつ装薬158に対応する装薬タイプおよび/または装薬量を示し得る。実施形態によっては、追加の装薬158は、異なる磁気センサ126と長手方向に位置合わせされるように砲弾160へ取り付けられてもよい。
【0035】
[0044]
図5は、本開示の一部の実施形態による、武器システムの一例150を示す上面図である。
図5に示す実装において、第1の磁石142-1および第2の磁石142-2は、装薬158内に、2つの磁石が砲弾160の長手方向軸に対して90度の角度を形成するように位置合わせされる。このような実施形態において、磁石142-1および磁石142-2のうちの少なくとも一方は、磁気センサ126-1および126-2のうちの一方から最大45度になって、装薬158は、より少ない量の磁石142を含むことが可能になると同時に、なおも磁気センサ126によって検出されるに足る磁石142を有する。
【0036】
[0045]
図6は、本開示の一部の実施形態による、武器システムの一例150を示す上面図である。
図6に示す実装において、第1の磁石142-1、第2の磁石142-2および第3の磁石142-3は、装薬158内に、磁石142-1および142-2が砲弾160の長手方向軸に対して90度の角度を形成し、かつ磁石142-2および142-3が砲弾160の長手方向軸に対して90度の角度を形成するように位置合わせされる。磁石142-3を包含することにより、
図5に示す実装よりも強い磁気信号が検出され得る。
【0037】
[0046]
図7は、本開示の一部の実施形態による、装薬158の様々な構造を示す上面図である。磁石142の極性を図示されているように横方向に配置することにより、装薬158は、間に大きな反発力なしに長手方向に積み重なり得る。
【0038】
[0047]
図8は、本開示の一部の実施形態による、装薬158の様々な構造を示す側面図である。磁石142の極性を図示されているように長手方向に配置することにより、装薬158は、間に大きな反発力なしに長手方向に積み重なり得る。
【0039】
[0048]
図9は、本開示の一部の実施形態による、武器訓練システム100を実装するための方法900を示す。方法900の1つまたは複数のステップは、マイクロコントローラ124によって実行されてもよい。あるいは、または追加的に、実施形態によっては、方法900は、部分的または完全に電子デバイス110によって実行されてもよい。方法900のステップは、図とは異なる順序で実行されてもよく、また、全てのステップが実行される必要はない。たとえば、実施形態によっては、ステップ906、ステップ908およびステップ912は、破線で示されているように任意選択であってもよい。
【0040】
[0049]ステップ902において、磁気センサ126から近接信号127が受信される。近接信号127は、装薬158の磁石142が磁気センサ126に近接していることを示してもよい。たとえば、近接信号127は、検出される磁場の大きさに比例する大きさを有する直流(DC)または交流(AC)電圧であってもよい。実施形態によっては、近接信号127は、検出される磁場の大きさに対応する数値を示す変調情報を含んでもよい。実施形態によっては、近接信号127は、磁場が検出されるかどうか、または磁石142が磁気センサ126の閾値距離内にあるかどうかを示す二値信号(オンまたはオフ)であってもよい。実施形態によっては、複数の磁気センサ126から複数の近接信号127が受信されてもよい。このような実施形態では、各近接信号127は、他の近接信号127とは独立して情報を伝達してもよい。たとえば、第1の近接信号127は、最も近い磁石までの近接性1cmを示してもよく、第2の近接信号127は、最も近い磁石までの近接性5cmを示してもよい。
【0041】
[0050]ステップ904では、近接信号127に基づいて、装薬158が砲弾160へ取外し可能に取り付けられていることが決定される。実施形態によっては、近接信号127の各々によって示される近接が閾値と比較され、少なくとも1つの近接が閾値未満であれば、装薬158が砲弾160に取り付けられていることが決定され得る。実施形態によっては、隣接する2つの磁気センサ126(すなわち、長手方向に位置合わせされるセンサ)に対応する2つの近接信号127が各々閾値未満の近接性を示す場合にのみ、装薬158が砲弾160に取り付けられていることが決定される。実施形態によっては、マイクロコントローラ124は、デジタル信号処理技術を用いて磁石142のロケーションを概算し、砲弾160に取り付けられている装薬158の数を決定する。実施形態によっては、マイクロコントローラ124は、近接信号127に基づいて、装薬158に関連づけられる装薬タイプおよび/または装薬量を決定してもよい。
【0042】
[0051]ステップ906では、IMU136から移動信号137が受信される。移動信号137は、移動の大きさおよび移動の方向を含んでもよい。実施形態によっては、IMU136は、移動パラメータが時間の関数として追跡され得るように、移動信号137をマイクロコントローラ124へ連続的または周期的に送信してもよい。実施形態によっては、IMU136は、IMU136の移動の検出に応答して移動信号137を送信する。
【0043】
[0052]ステップ908では、移動信号137に基づいて、砲弾160が砲身156に挿入されたことが決定される。たとえば、移動の大きさが一定期間に渡って連続し(砲弾160が砲身156内を下へ地面に向かって進んでいることを示す)、その後急に停止される(砲弾160が砲身156の底に達したことを示す)場合、砲弾160が砲身156内へ挿入されたと決定されてもよい。ある特定の実装において、移動の大きさが連続的である時間期間は、第1の閾値と比較されてもよく、停止の急激さ(減速時間)は、第2の閾値と比較されてもよい。双方の閾値が満たされると、砲弾160が砲身156に挿入されたと決定されてもよい。このような実施形態において、第1の閾値は、超えられなければならず、第2の閾値は、超えられてはならない。
【0044】
[0053]ステップ910では、出力信号が生成される。出力信号は、近接信号127、近接信号127により示される近接性、装薬158が砲弾160へ取外し可能に取り付けられていることが決定されたかどうか、装薬158に関連づけられる装薬タイプおよび/または装薬量、移動信号137、移動信号137により示される移動量および/または移動方向、砲弾160が砲身156に挿入されたことが決定されたかどうか、およびこれらに類似するもののうちの1つまたはそれ以上を示してもよい。したがって、出力信号には、生データおよび/または処理済みデータが含まれてもよい。
【0045】
[0054]ステップ912では、出力信号が電子デバイス110へ無線送信される。実施形態によっては、電子デバイス110は、マイクロコントローラ124から出力信号を受信した時点で、迫撃砲152のシミュレーション発射が実行されるものかどうかを決定してもよい。たとえば、電子デバイス110は、装薬158が砲弾160へ取外し可能に取り付けられているかどうか、および砲弾160が砲身156に挿入されたかどうかを決定してもよく、これらの双方の発生が決定されれば、電子デバイス110は、迫撃砲152のシミュレーション発射が実行されると決定してもよい。次いで、電子デバイス110は、シミュレーション発射のパラメータが出力インタフェース134を用いて外部システムへ出力され得るように、GNSS受信機118から迫撃砲152の位置を、方位センサ116から砲身156の方位を、かつヒューズセンサ120からヒューズ設定を検索してもよい。さらに、電子デバイス110は、たとえば、スピーカ130に武器の発射を示すオーディオ信号を出力させることにより、迫撃砲支隊へ触覚および/またはオーディオフィードバックを提供してもよい。
【0046】
[0055]実施形態によっては、方法900は、迫撃砲152から砲弾160を取り出す必要なしに複数回実行されてもよい。たとえば、砲弾160は、迫撃砲支隊が1回の訓練セッションの間に砲身156へ複数の砲弾160を挿入し得るように、砲身156内に積み重ねて貯蔵されてもよい。訓練セッションの完了後は、迫撃砲支隊が砲身156を持ち上げて挿入されている砲弾を取り出すこともあれば、砲身156にツールを挿入して砲弾が取り出されることもある。ある特定の実装では、容量に達する前に8つ以上の砲弾が砲身156に挿入されてもよい。実施形態によっては、移動パラメータ(移動信号137を用いて決定される)に関連して使用される第1の閾値および第2の閾値は、追加の砲弾160が迫撃砲152のシミュレーション発射の開始に使用される度に調整される。たとえば、(IMU136の連続する移動長さと比較される)第1の閾値および(IMU136の減速時間と比較される)第2の閾値は、各々、追加の砲弾160が挿入される度に低減されてもよい。
【0047】
[0056]
図10は、本開示の一部の実施形態による、簡易化されたコンピュータシステムの一例1000を示す。
図10に示すコンピュータシステム1000は、電子デバイス110、マイクロコントローラ124、磁気センサ126、IMU136、方位センサ116、GNSS受信機118および/またはヒューズセンサ120などのデバイスに組み込まれてもよい。
図10は、様々な実施形態により提供される方法ステップの一部または全てを実行できるコンピュータシステム1000の一実施形態を略示したものである。
図10の意図が、単に、そのいずれか、または全てが適切なものとして利用され得る様々なコンポーネントを一般化して例示することにある点は、留意されるべきである。したがって、
図10は、個々のシステムエレメントが比較的分離された方法または比較的統合された方法で如何に実装され得るかを広義に示している。
【0048】
[0057]コンピュータシステム1000は、バス1005を介して電気的に結合されることが可能な、または適宜別段で通信状態にあり得るハードウェアエレメントを備えて示されている。ハードウェアエレメントには、1つまたは複数の汎用プロセッサおよび/またはデジタル信号処理チップ、グラフィックス・アクセラレーション・プロセッサおよび/またはこれらに類似するものなどの1つまたは複数の専用プロセッサを限定なしに含む1つまたは複数のプロセッサ1010と、マウス、キーボード、カメラおよび/またはこれらに類似するものを限定なしに含み得る1つまたは複数の入力デバイス1015と、ディスプレイデバイス、プリンタおよび/またはこれらに類似するものを限定なしに含み得る出力デバイス1020とが含まれてもよい。
【0049】
[0058]コンピュータシステム1000は、さらに、1つまたは複数の非一時的記憶デバイス1025を含んでも、かつ/またはこれと通信状態にあってもよく、該非一時的記憶デバイス1025は、限定なしにローカルおよび/またはネットワークアクセス可能ストレージを備えることができ、かつ/または限定なしにディスクドライブ、ドライブアレイ、光記憶デバイス、プログラム可能、フラッシュ更新可能であり得るランダム・アクセス・メモリ(「RAM」)および/または読取り専用メモリ(「ROM」)などのソリッドステート記憶デバイス、および/またはこれらに類似するものを含むことが可能である。このような記憶デバイスは、限定なしに様々なファイルシステム、データベース構造および/またはこれらに類似するものを含む任意の適切なデータストアを実装するように構成されてもよい。
【0050】
[0059]コンピュータシステム1000は、通信サブシステム1030も含む場合もあり、該通信サブシステム1030は、限定なしにモデム、ネットワークカード(無線または有線)、赤外線通信デバイス、無線通信デバイス、および/またはBluetooth(登録商標)デバイス、802.11デバイス、Wi-Fiデバイス、WiMAX(商標)デバイス、セルラ通信ファシリティ、他などのチップセット、および/またはこれらに類似するものを含むことが可能である。通信サブシステム1030は、一例を挙げて後述するネットワークなどのネットワーク、他のコンピュータシステム、テレビおよび/または本明細書に記述する他の任意のデバイスとのデータ交換を可能にする、1つまたは複数の入力および/または出力通信インタフェースを含んでもよい。所望される機能および/または他の実装上の関心事に依存して、携帯電子デバイスまたは類似のデバイスは、通信サブシステム1030を介して画像および/または他の情報を通信してもよい。他の実施形態において、携帯電子デバイス、たとえば第1の電子デバイスは、コンピュータシステム1000、たとえば電子デバイスに、入力デバイス1015として組み込まれてもよい。実施形態によっては、コンピュータシステム1000は、さらに、ワーキングメモリ1035を備え、該ワーキングメモリ1035は、先に述べたようなRAMまたはROMデバイスを包含することができる。
【0051】
[0060]コンピュータシステム1000は、ワーキングメモリ1035内に現行で位置決めされて示されている、オペレーティングシステム1040、デバイスドライバ、実行可能ライブラリ、および/または1つまたは複数のアプリケーションプログラム1045などの他のコードを含むソフトウェアエレメントも包含することができ、アプリケーションプログラム1045は、様々な実施形態により提供されるコンピュータプログラムを含んでもよく、かつ/または本明細書に記述しているような他の実施形態により提供される方法を実装しかつ/またはシステムを構成するように設計されてもよい。単に例示として、先に論じた方法に関して記述した、
図10に関連して説明したものなどの1つまたは複数の手順は、コンピュータおよび/またはコンピュータ内のプロセッサによって実行可能なコードおよび/または命令として実装される場合もあり、よって、ある態様において、このようなコードおよび/または命令は、汎用コンピュータまたは他のデバイスを、記述した方法に従って1つまたは複数のオペレーションを実行するように設定しかつ/または適合化するために使用されることが可能である。
【0052】
[0061]これらの命令および/またはコードのセットは、先に述べた記憶デバイス1025などの非一時的コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。場合によっては、記憶媒体は、コンピュータシステム1000などのコンピュータシステムに組み込まれる場合もある。他の実施形態において、記憶媒体は、たとえばコンパクトディスクなどのリムーバブル媒体でコンピュータシステムとは別個である場合もあり、かつ/またはインストールパッケージで提供される場合もあり、よって記憶媒体は、記憶媒体に記憶されている命令/コードによって汎用コンピュータをプログラムし、設定しかつ/または適合化するために使用されることが可能である。これらの命令は、コンピュータシステム1000により実行可能な実行可能コードの形式をとる場合もあり、かつ/またはソースおよび/またはインストール可能コードの形式をとる場合もあって、該ソースおよび/またはインストール可能コードは、コンピュータシステム1000上に、たとえば様々な一般的に利用可能なコンパイラ、インストールプログラム、圧縮/解凍ユーティリティ、他のうちのいずれかを用いてコンパイルされかつ/またはインストールされると、実行可能コードの形式をとる。
【0053】
[0062]当業者には、特定の要件に従って実質的な変更が行われ得ることが明らかであろう。たとえば、カスタマイズされたハードウェアが使用される場合もあり、かつ/または特定のエレメントがハードウェア、アプレット他などのポータブルソフトウェアを含むソフトウェア、または双方に実装される場合もある。さらに、ネットワーク入力/出力デバイスなどの他のコンピューティングデバイスへの接続が使用されてもよい。
【0054】
[0063]先に述べたように、ある態様において、一部の実施形態は、コンピュータシステム1000などのコンピュータシステムを用いて、本技術の様々な実施形態による方法を実行してもよい。ある実施形態セットによれば、このような方法手順のうちの一部または全ては、コンピュータシステム1000により、1つまたは複数の命令の1つまたは複数のシーケンスを実行するプロセッサ1010に応答して実行され、1つまたは複数の命令は、ワーキングメモリ1035に含まれるオペレーティングシステム1040および/またはアプリケーションプログラム1045などの他のコードに組み込まれる場合もある。このような命令は、記憶デバイス1025のうちの1つまたはそれ以上などの別のコンピュータ可読媒体からワーキングメモリ1035に読み込まれてもよい。単に例示として、ワーキングメモリ1035に含まれる命令シーケンスの実行により、プロセッサ1010が、本明細書に記述する方法の1つまたは複数の手順を実行する場合もある。あるいは、または追加的に、本明細書に記述する方法の一部は、専用ハードウェアを介して実行されてもよい。
【0055】
[0064]本明細書で使用する「機械可読媒体」および「コンピュータ可読媒体」という用語は、機械を特定の方法で動作させるデータの提供に関与する任意の媒体を指す。コンピュータシステム1000を用いて実装される実施形態では、様々なコンピュータ可読媒体が、プロセッサ1010への実行命令/コードの提供に関与する場合もあり、かつ/またはこのような命令/コードを記憶しかつ/または伝えるために使用される場合もある。多くの実装において、コンピュータ可読媒体は、物理的および/または有形の記憶媒体である。このような媒体は、不揮発性媒体の形式をとる場合も、揮発性媒体の形式をとる場合もある。不揮発性媒体には、たとえば、記憶デバイス1025などの光学および/または磁気ディスクが含まれる。揮発性媒体には、ワーキングメモリ1035などのダイナミックメモリが含まれるが、この限りではない。
【0056】
[0065]物理的および/または有形のコンピュータ可読媒体の一般的な形式には、たとえば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープまたは他の任意の磁気媒体、CD-ROM、他の任意の光学媒体、パンチカード、ペーパーテープ、穴パターンを有する他の任意の物理媒体、RAM、PROM、EPROM、FLASH-EPROM、他の任意のメモリチップまたはカートリッジ、またはコンピュータが命令および/またはコードを読み取れる他の任意の媒体が含まれる。
【0057】
[0066]様々な形式のコンピュータ可読媒体は、プロセッサ1010へ1つまたは複数の実行命令の1つまたは複数のシーケンスを伝えることに関与してもよい。単に例示として、命令は、まず、リモートコンピュータの磁気ディスクおよび/または光ディスク上で伝送されてもよい。リモートコンピュータは、命令をそのダイナミックメモリにロードし、かつこの命令を送信媒体上で、コンピュータシステム1000により受信されかつ/または実行されるべき信号として送信する場合もある。
【0058】
[0067]通信サブシステム1030および/またはそのコンポーネントは、概して、信号を受信し、次いで、バス1005が、信号により運ばれる信号および/またはデータ、命令、他をワーキングメモリ1035へ伝送する場合もあり、プロセッサ1010は、ワーキングメモリ1035から命令を検索して実行する。ワーキングメモリ1035により受信される命令は、場合により、プロセッサ1010による実行の前または後のいずれかで、非一時的記憶デバイス1025に記憶されてもよい。
【0059】
[0068]これまでに論じた方法、システムおよびデバイスは、例である。様々な構成は、適宜、様々な手順またはコンポーネントを省略し、置換し、または追加してもよい。たとえば、代替構成において、方法は、記述されているものとは異なる順序で実行されてもよく、かつ/または様々な段階が追加され、省略されかつ/または組み合わされてもよい。また、所定の構成に関連して記述されている機能は、様々な他の構成で組み合わされてもよい。構成の異なる態様およびエレメントは、同様の方法で組み合わされてもよい。また、技術は、進化するものであり、よって、エレメントの多くは、例であって、本開示または特許請求の範囲を限定するものではない。
【0060】
[0069]明細書本文における具体的な詳細は、実装を含む例示的な構成を完全に理解するために記載されている。しかしながら、構成は、これらの具体的な詳細なしで実施されてもよい。たとえば、周知の回路、プロセス、アルゴリズム、構造および手法は、構成を不明瞭にすることを避けるために、不必要な詳細を省いて示されている。この明細書本文は、単に例示的な構成を提供するものであって、特許請求の範囲、適用可能性または構成を限定するものではない。むしろ、構成に関するこれまでの記述は、当業者にとって、記述されている技術の実装を可能にするための説明となるであろう。エレメントの機能および配置については、本開示の趣旨または範囲を逸脱することなく様々な変更が行われてもよい。
【0061】
[0070]また、構成は、概略的なフローチャートまたはブロック図として描かれるプロセスとして記述されてもよい。各プロセスは、動作を順次プロセスとして記述する場合があるが、動作の多くは、並行して、または同時に実行されることが可能である。さらに、動作の順序は、並べ替えられてもよい。プロセスには、図示されていない追加のステップがあってもよい。さらに、方法の例は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語またはこれらの任意の組合せによって実装されてもよい。ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェアまたはマイクロコードに実装される場合、必要なタスクを実行するためのプログラムコードまたはコードセグメントは、記憶媒体などの非一時的コンピュータ可読媒体に記憶されてもよい。プロセッサは、記述されたタスクを実行してもよい。
【0062】
[0071]いくつかの例示的な構成を記述してきたが、本開示の趣旨を逸脱することなく、様々な変更、代替構造および同等物が使用されてもよい。たとえば、これまでに述べたエレメントは、より大きいシステムのコンポーネントであってもよく、その場合、他の規則が本技術の適用に優先する、または、別段で本技術の適用を修正する場合がある。また、いくつかのステップは、これまでに述べたエレメントの考察前、考察中または考察後に実行されてもよい。したがって、これまでの説明は、特許請求の範囲を拘束するものではない。
【0063】
[0072]本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される、単数形の冠詞「1つの(a)」、「ある(an)」および「その(the)」は、文脈上別段で明確な指摘のない限り、複数形の指示対象を含む。したがって、たとえば、「1名のユーザ(a user)」という言及は、複数のこうしたユーザをも含み、「そのプロセッサ(the processor)」という言及は、1つまたは複数のプロセッサおよび当業者に知られるその複数の等価物をも含み、以下同様である。
【0064】
[0073]また、明細書本文および添付の特許請求の範囲において使用される場合の「備える(comprise)」、「備えている(comprising)」、「包含する(contains)」、「包含している(containing)」、「含む(include)」、「含んでいる(including)」、および「含む(includes)」という単語は、記述される特徴、完全体、コンポーネントまたはステップの存在の明記を意図するものであって、1つまたは複数の他の特徴、整数、コンポーネント、ステップ、行為またはグループの存在または追加を排除しない。