(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-06
(45)【発行日】2022-01-21
(54)【発明の名称】シールアセンブリ
(51)【国際特許分類】
H02G 15/013 20060101AFI20220114BHJP
H02G 3/22 20060101ALI20220114BHJP
F16J 15/10 20060101ALI20220114BHJP
【FI】
H02G15/013
H02G3/22
F16J15/10 U
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2017224627
(22)【出願日】2017-11-22
【審査請求日】2020-08-11
(31)【優先権主張番号】201621283277.0
(32)【優先日】2016-11-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】508079120
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス (シャンハイ) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100130030
【氏名又は名称】大竹 夕香子
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】ガオ,ボ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ホア
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ヤンリー
(72)【発明者】
【氏名】レン,チャンチュン
【審査官】須藤 竜也
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-089640(JP,A)
【文献】実開昭63-074021(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 3/22
H02G 15/00 - 15/196
F16J 15/06 - 15/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
細長い要素(10)が通過することを可能にするために貫通孔(101)が形成されたハウジング(100)と、
前記細長い要素(10)上にスリーブ接続するように適合されたゴム封止スリーブ(400)と、
前記ゴム封止スリーブ(400)上にスリーブ接続するように適合され、前記ハウジング(100)に連結するように適合された金属封止カバー(200)とを備え、
前記金属封止カバー(200)は、前記ゴム封止スリーブ(400)を押圧するように構成され、その結果、前記ゴム封止スリーブ(400)が弾性変形し、前記細長い要素(10)と前記ハウジング(100)の前記貫通孔(101)との間の嵌合境界面を封止する、シールアセンブリであって
前記金属封止カバー(200)を前記ゴム封止スリーブ(400)から物理的に分離するように、前記金属封止カバー(200)と前記ゴム封止スリーブ(400)との間に設けられたプラスチックブッシング(300)をさらに備
え、
前記ゴム封止スリーブ(400)は、前記ハウジング(100)の前記貫通孔(101)内へ組み立てられるように適合された前部(410)と、前記金属封止カバー(200)がそこにスリーブ接続するように適合されている後部(420)とを備え、
前記ゴム封止スリーブ(400)の前記後部(420)は、円筒形外面を有する第1の直線部分(421)と、円錐形外面を有する第1の傾斜部分(422)とを備え、
前記第1の直線部分(421)は、前記第1の傾斜部分(422)の後側に位置し、前記第1の傾斜部分(422)の前記円錐形外面は、前記直線部分(421)から前記前部(410)に向かって徐々に拡大している、
シールアセンブリ。
【請求項2】
前記プラスチックブッシング(300)は、円筒形の形状を有する第2の直線部分(320)と、円錐形の形状を有する第2の傾斜部分(310)とを備え、前記第2の直線部分(320)は、前記ゴム封止スリーブ(400)の前記第1の直線部分(421)上にスリーブ接続するように適合され、前記第2の傾斜部分(310)は、前記ゴム封止スリーブ(400)の前記第1の傾斜部分(422)上にスリーブ接続するように適合されている、
請求項
1に記載のシールアセンブリ。
【請求項3】
前記プラスチックブッシング(300)の前記第2の傾斜部分(310)の弾性を増大させるように、前記プラスチックブッシング(300)の前記第2の傾斜部分(310)内にノッチ(311)が形成されている、
請求項
2に記載のシールアセンブリ。
【請求項4】
前記金属封止カバー(200)は、取付け孔(201)を有し、前記取付け孔(201)の内面は、円筒形の形状を有する第3の直線部分(220)と、円錐形の形状を有する第3の傾斜部分(210)とを備え、前記第3の直線部分(220)は、締まり嵌めによって前記プラスチックブッシング(300)の前記第2の直線部分(320)上にスリーブ接続するように適合され、前記第3の傾斜部分(210)は、締まり嵌めによって前記プラスチックブッシング(300)の前記第2の傾斜部分(310)上にスリーブ接続するように適合されている、
請求項
2に記載のシールアセンブリ。
【請求項5】
前記ゴム封止スリーブ(400)の前記前部(410)は、前記ゴム封止スリーブ(400)の前記後部(420)から前方へ徐々に先細りする円錐形外面(411)を有し、
前記ハウジング(100)の前記貫通孔(101)は、内側から外へ徐々に拡大して前記ゴム封止スリーブ(400)の前記前部(410)の前記円錐形外面(411)と嵌合するように適合された円錐形内面(110)を有する、
請求項1に記載のシールアセンブリ。
【請求項6】
前記金属封止カバー(200)内に複数の連結孔(202)が形成され、前記ハウジング(100)内で前記複数の連結孔(202)にそれぞれ対応する位置に複数のねじ付き孔(102)が形成され、
前記シールアセンブリは、前記金属封止カバー(200)を前記ハウジング(100)に連結するために、前記複数の連結孔(202)をそれぞれ通過して前記複数のねじ付き孔(102)内へそれぞれねじ込まれるように適合された複数のねじ付き連結部材(500)をさらに備える、
請求項1に記載のシールアセンブリ。
【請求項7】
前記細長い要素(10)は、ケーブルを含む、請求項1
~6のいずれか一項に記載のシールアセンブリ。
【請求項8】
前記ゴム封止スリーブ(400)の前記第1の傾斜部分(422)、前記プラスチックブッシング(300)の前記第2の傾斜部分(310)、および前記金属封止カバー(200)の前記第3の傾斜部分(210)はそれぞれ、1~30度のテーパを有する、
請求項
4に記載のシールアセンブリ。
【請求項9】
前記ゴム封止スリーブ(400)の前記第1の傾斜部分(422)、前記プラスチックブッシング(300)の前記第2の傾斜部分(310)、および前記金属封止カバー(200)の前記第3の傾斜部分(210)はそれぞれ、5~15度のテーパを有する、
請求項
4に記載のシールアセンブリ。
【請求項10】
前記ゴム封止スリーブ(400)の前記第1の傾斜部分(422)、前記プラスチックブッシング(300)の前記第2の傾斜部分(310)、および前記金属封止カバー(200)の前記第3の傾斜部分(210)はそれぞれ、10度のテーパを有する、
請求項
4に記載のシールアセンブリ。
【請求項11】
前記ゴム封止スリーブ(400)の前記前部(410)の前記円錐形外面(411)および前記ハウジング(100)の前記貫通孔(101)の前記円錐形内面(110)はそれぞれ、1~20度のテーパを有する、
請求項
5に記載のシールアセンブリ。
【請求項12】
前記ゴム封止スリーブ(400)の前記前部(410)の前記円錐形外面(411)および前記ハウジング(100)の前記貫通孔(101)の前記円錐形内面(110)はそれぞれ、3~10度のテーパを有する、
請求項
5に記載のシールアセンブリ。
【請求項13】
前記ゴム封止スリーブ(400)の前記前部(410)の前記円錐形外面(411)および前記ハウジング(100)の前記貫通孔(101)の前記円錐形内面(110)はそれぞれ、6度のテーパを有する、
請求項
5に記載のシールアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、開示全体が参照により本明細書に組み込まれている、中国国家知識産権局に2016年11月28日に出願された中国特許出願第CN201621283277.0号の利益を主張するものである。
【0002】
本開示は、シールアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
従来技術では、多くの場合、ケーブルの連結端をハウジング内で気密封止して維持することが必要である。たとえば、電化鉄道の適用分野では、防水性を提供するために、ケーブルの連結端をハウジング内において封止状態で保持しなければならない。現在、電化鉄道の適用分野では、ケーブルを封止するシールアセンブリは、概して、ハウジング、ゴム封止リング、および金属封止カバーを備える。ケーブルの連結端は、ハウジング内に形成された貫通孔を通ってハウジング内へ導入される。ゴム封止リングは、ケーブル上に直接スリーブ接続され、ハウジングの貫通孔内へ挿入される。金属封止カバーは、ゴム封止リング上にスリーブ接続され、ハウジングの外壁に連結される。
【0004】
従来技術では、金属封止カバーは、ゴム封止リングに直接押し付けられ、その結果、ゴム封止リングが弾性変形する。それによって、ゴム封止リングは、ケーブルとハウジングの貫通孔との間の嵌合境界面を封止することができる。
【0005】
しかし、従来技術のシールアセンブリは、次の技術的な問題を有することがある。
(1)金属封止カバーの硬度がゴム封止リングの硬度よりはるかに大きく、したがって金属封止カバーがゴム封止リングに直接押し付けられるとき、ゴム封止リングが金属封止カバーによって容易に摩耗することがあり、封止できなくなる可能性がある。
(2)金属封止カバーは、締まり嵌めによってゴム封止リング上にスリーブ接続され、したがって金属封止カバーとゴム封止リングとの間に大きな摩擦が生じ、金属封止カバーをゴム封止リングから取り外すのが困難になる。
(3)ゴム封止リングは、締まり嵌めによってハウジングの貫通孔内へ組み立てられ、ゴム封止リングとハウジングの貫通孔との間に大きな摩擦が生じ、ゴム封止リングをハウジングから取り外すのが困難になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示は、上記その他の欠点または問題の少なくとも1つの態様を克服または軽減するためになされたものである。
【0007】
本開示の目的は、ゴム封止リングが押圧されたときに金属封止カバーによって摩耗および損傷されるのを実質上回避することができるシールアセンブリを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の態様によれば、細長い要素が通過することを可能にするために貫通孔が形成されたハウジングと、細長い要素上にスリーブ接続するように適合されたゴム封止スリーブと、ゴム封止スリーブ上にスリーブ接続するように適合され、ハウジングに連結するように適合された金属封止カバーとを備えるシールアセンブリが提供され、金属封止カバーは、ゴム封止スリーブを押圧するように構成され、その結果、ゴム封止スリーブが弾性変形し、細長い要素とハウジングの貫通孔との間の嵌合境界面を封止し、シールアセンブリは、金属封止カバーをゴム封止スリーブから物理的に分離するように、金属封止カバーとゴム封止スリーブとの間に設けられたプラスチックブッシングをさらに備える。
【0009】
本開示の例示的な実施形態によれば、ゴム封止スリーブは、ハウジングの貫通孔内へ組み立てられるように適合された前部と、金属封止カバーがそこにスリーブ接続するように適合されている後部とを備える。
【0010】
本開示の別の例示的な実施形態によれば、ゴム封止スリーブの後部は、円筒形外面を有する第1の直線部分と、円錐形外面を有する第1の傾斜部分とを備え、第1の直線部分は、第1の傾斜部分の後側に位置し、第1の傾斜部分の円錐形外面は、直線部分から前部に向かって徐々に拡大している。
【0011】
本開示の別の例示的な実施形態によれば、プラスチックブッシングは、円筒形の形状を有する第2の直線部分と、円錐形の形状を有する第2の傾斜部分とを備え、第2の直線部分は、ゴム封止スリーブの第1の直線部分上にスリーブ接続するように適合され、第2の傾斜部分は、ゴム封止スリーブの第1の傾斜部分上にスリーブ接続するように適合されている。
【0012】
本開示の別の例示的な実施形態によれば、プラスチックブッシングの第2の傾斜部分の弾性を増大させるように、プラスチックブッシングの第2の傾斜部分内にノッチが形成されている。
【0013】
本開示の別の例示的な実施形態によれば、金属封止カバーは、取付け孔を有し、取付け孔の内面は、円筒形の形状を有する第3の直線部分と、円錐形の形状を有する第3の傾斜部分とを備え、第3の直線部分は、締まり嵌めによってプラスチックブッシングの第2の直線部分上にスリーブ接続するように適合され、第3の傾斜部分は、締まり嵌めによってプラスチックブッシングの第2の傾斜部分上にスリーブ接続するように適合されている。
【0014】
本開示の別の例示的な実施形態によれば、ゴム封止スリーブの前部は、ゴム封止スリーブの後部から前方へ徐々に先細りする円錐形外面を有し、ハウジングの貫通孔は、内側から外へ徐々に拡大してゴム封止スリーブの前部の円錐形外面と嵌合するように適合された円錐形内面を有する。
【0015】
本開示の別の例示的な実施形態によれば、金属封止カバー内に複数の連結孔が形成され、ハウジング内で複数の連結孔にそれぞれ対応する位置に複数のねじ付き孔が形成され、シールアセンブリは、金属封止カバーをハウジングに連結するために、複数の連結孔をそれぞれ通過して複数のねじ付き孔内へそれぞれねじ込まれるように適合された複数のねじ付き連結部材をさらに備える。
【0016】
本開示の別の例示的な実施形態によれば、細長い要素は、ケーブルを含む。
【0017】
本開示の別の例示的な実施形態によれば、ゴム封止スリーブの第1の傾斜部分、プラスチックブッシングの第2の傾斜部分、および金属封止カバーの第3の傾斜部分はそれぞれ、1~30度のテーパを有する。
【0018】
本開示の別の例示的な実施形態によれば、ゴム封止スリーブの第1の傾斜部分、プラスチックブッシングの第2の傾斜部分、および金属封止カバーの第3の傾斜部分はそれぞれ、5~15度のテーパを有する。
【0019】
本開示の別の例示的な実施形態によれば、ゴム封止スリーブの第1の傾斜部分、プラスチックブッシングの第2の傾斜部分、および金属封止カバーの第3の傾斜部分はそれぞれ、10度のテーパを有する。
【0020】
本開示の別の例示的な実施形態によれば、ゴム封止スリーブの前部の円錐形外面およびハウジングの貫通孔の円錐形内面はそれぞれ、1~20度のテーパを有する。
【0021】
本開示の別の例示的な実施形態によれば、ゴム封止スリーブの前部の円錐形外面およびハウジングの貫通孔の円錐形内面はそれぞれ、3~10度のテーパを有する。
【0022】
本開示の別の例示的な実施形態によれば、ゴム封止スリーブの前部の円錐形外面およびハウジングの貫通孔の円錐形内面はそれぞれ、6度のテーパを有する。
【0023】
本開示の上記の様々な例示的な実施形態では、プラスチックブッシングは、金属封止カバーをゴム封止部材から物理的に分離する。それによって、金属封止カバーは、ゴム封止部材に直接接触しなくなり、ゴム封止部材が金属封止カバーによって押圧されたときに摩耗および損傷されるのを実質上回避することができる。
【0024】
本開示のいくつかの例示的な実施形態では、ゴム封止部材、プラスチックブッシング、および金属封止カバーには、円錐形表面が互いに嵌合するように形成され、金属封止カバーをゴム封止部材から取り外すのを容易にする。
【0025】
本開示のいくつかの例示的な実施形態では、ゴム封止部材およびハウジングには、円錐形表面が互いに嵌合するように形成され、ゴム封止部材をハウジングから取り外すのを容易にする。
【0026】
本開示の他の目的および利点は、添付の図面と併せて本開示の以下の説明から明らかになり、本開示の包括的な理解を与えることができる。
【0027】
本開示の上記その他の特徴は、本開示の例示的な実施形態について添付の図面を参照して詳細に説明することによってより明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本開示の例示的な実施形態によるシールアセンブリの例示的な斜視図である。
【
図2】
図1のシールアセンブリの長手方向断面図である。
【
図3】
図1のシールアセンブリのゴム封止スリーブの例示的な斜視図である。
【
図5】
図1のシールアセンブリのプラスチックブッシングの例示的な斜視図である。
【
図6】
図5のプラスチックブッシングの断面図である。
【
図7】
図1のシールアセンブリのハウジングの例示的な斜視図である。
【
図9】
図1のシールアセンブリの金属封止カバーの例示的な斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本開示の例示的な実施形態について、添付の図面を参照して詳細に説明する。添付の図面では、同じ参照番号が同様の要素を指す。しかし、本開示は、多くの異なる形態で実施することができ、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきではなく、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完璧になり、本開示の概念を当業者に完全に伝えるように提供される。
【0030】
以下の詳細な説明では、説明の目的で、開示する実施形態の徹底的な理解を提供するために、多数の具体的な詳細について述べる。しかし、これらの具体的な詳細がなくても1つまたは複数の実施形態を実行することができることが明らかである。他の場合、図面を簡略にするために、よく知られている構造およびデバイスは概略的に示す。
【0031】
本開示の一般概念によれば、細長い要素が通過することを可能にするために貫通孔が形成されたハウジングと、細長い要素の上に嵌るように適合されたゴム封止スリーブと、ゴム封止スリーブの上に嵌るように適合され、ハウジングに連結するように適合された金属封止カバーとを備えるシールアセンブリが提供され、金属封止カバーは、ゴム封止スリーブを押圧するように構成され、その結果、ゴム封止スリーブが弾性変形し、細長い要素とハウジングの貫通孔との間の嵌合境界面を封止し、シールアセンブリは、金属封止カバーをゴム封止スリーブから物理的に分離するように、金属封止カバーとゴム封止スリーブとの間に設けられたプラスチックブッシングをさらに備える。
【0032】
図1は、本開示の例示的な実施形態によるシールアセンブリの例示的な斜視図であり、
図2は、
図1のシールアセンブリの長手方向断面図である。
【0033】
一実施形態では、
図1および
図2に示すように、シールアセンブリは主に、ハウジング100、金属封止カバー200、プラスチックブッシング300、およびゴム封止スリーブまたはリング400を備える。
【0034】
図7は、
図1のシールアセンブリのハウジング100の例示的な斜視図であり、
図8は、
図7のハウジング100の断面図である。
【0035】
一実施形態では、
図1~2および
図7~8に示すように、ハウジング100は、細長い要素10が通過することを可能にするために貫通孔101が形成される。ゴム封止スリーブ400は、細長い要素10上にスリーブ接続しまたは嵌るように適合される。
【0036】
一実施形態では、
図1~2に示すように、金属封止カバー200は、ゴム封止スリーブ400上にスリーブ接続しまたは嵌るように適合され、ハウジング100に連結するように適合される。プラスチックブッシング300は、金属封止カバー200をゴム封止スリーブ400から物理的に分離するように、金属封止カバー200とゴム封止スリーブ400との間に設けられる。
【0037】
一実施形態では、
図1~2に示すように、金属封止カバー200がハウジング100に連結されたとき、金属封止カバー200は、プラスチックブッシング300を押圧し、プラスチックブッシング300を介してゴム封止スリーブ400を押圧し、その結果、ゴム封止スリーブ400が弾性変形し、細長い要素10とハウジング100の貫通孔101との間の嵌合境界面を封止する。
【0038】
図3は、
図1のシールアセンブリのゴム封止スリーブ400の例示的な斜視図であり、
図4は、
図3のゴム封止スリーブ400の平面図である。
【0039】
一実施形態では、
図3および
図4に示すように、ゴム封止スリーブ400は、ハウジング100の貫通孔101内へ組み立てられるように適合された前部410と、金属封止カバー200がそこにスリーブ接続するように適合されている後部420とを備える。
【0040】
一実施形態では、
図3および
図4に示すように、ゴム封止スリーブ400の後部420は、円筒形外面を有する第1の直線部分421と、円錐形外面を有する第1の傾斜部分422とを備える。第1の直線部分421は、第1の傾斜部分422の後側に位置し、第1の傾斜部分422の円錐形外面は、直線部分421から前部410に向かって徐々に拡大している。
【0041】
図5は、
図1のシールアセンブリのプラスチックブッシング300の例示的な斜視図であり、
図6は、
図5のプラスチックブッシング300の断面図である。
【0042】
一実施形態では、
図5および
図6に示すように、プラスチックブッシング300は、円筒形の形状を有する第2の直線部分320と、円錐形の形状を有する第2の傾斜部分310とを備え、第2の直線部分320は、ゴム封止スリーブ400の第1の直線部分421上にスリーブ接続しまたは嵌るように適合され、第2の傾斜部分310は、ゴム封止スリーブ400の第1の傾斜部分422上にスリーブ接続しまたは嵌るように適合されている。
【0043】
一実施形態では、
図5および
図6に示すように、プラスチックブッシング300の第2の傾斜部分310の弾性を増大させるように、プラスチックブッシング300の第2の傾斜部分310内にノッチ311が形成されている。
【0044】
図9は、
図1のシールアセンブリの金属封止カバー200の例示的な斜視図であり、
図10は、
図9の金属封止カバー200の断面図である。
【0045】
一実施形態では、
図9および
図10に示すように、金属封止カバー200は、取付け孔201を有し、取付け孔201の内面は、円筒形の形状を有する第3の直線部分220と、円錐形の形状を有する第3の傾斜部分210とを備え、第3の直線部分220は、締まり嵌めによってプラスチックブッシング300の第2の直線部分320上にスリーブ接続しまたは嵌るように適合され、第3の傾斜部分210は、締まり嵌めによってプラスチックブッシング300の第2の傾斜部分310上にスリーブ接続しまたは嵌るように適合されている。
【0046】
一実施形態では、
図3~4および
図7~8に示すように、ゴム封止スリーブ400の前部410は、ゴム封止スリーブ400の後部420から前方へ徐々に先細りする円錐形外面411を有する。ハウジング100の貫通孔101は、内側から外へ徐々に拡大してゴム封止スリーブ400の前部410の円錐形外面411と嵌合するように適合された円錐形内面110を有する。
【0047】
一実施形態では、
図1~2および
図7~8に示すように、金属封止カバー200内に複数の連結孔202が形成され、ハウジング100内には、複数の連結孔202にそれぞれ対応する(たとえば、位置合わせされる)複数のねじ付き孔102が形成されている。シールアセンブリは、金属封止カバー200をハウジング100に連結するために、複数の連結孔202をそれぞれ通過して複数のねじ付き孔102内へそれぞれねじ込まれるように適合された複数のねじ付き連結部材500をさらに備える。
【0048】
一実施形態では、
図1~2に示すように、細長い要素10は、ケーブルを備えることができる。
【0049】
本開示の例示的な実施形態では、
図3~10に示すように、ゴム封止スリーブ400の第1の傾斜部分422、プラスチックブッシング300の第2の傾斜部分310、および金属封止カバー200の第3の傾斜部分310はそれぞれ、1~30度のテーパを有することができ、好ましくは5~15度のテーパを有することができ、より好ましくは10度のテーパを有することができる。
【0050】
本開示の例示的な実施形態では、
図3~4および
図7~8に示すように、ゴム封止スリーブ400の前部410の円錐形外面411およびハウジング100の貫通孔101の円錐形内面110はそれぞれ、1~20度のテーパを有することができ、好ましくは3~10度のテーパを有することができる、より好ましくは6度のテーパを有することができる。
【0051】
上記の実施形態は例示的であり、制限的でないことを、当業者には理解されたい。たとえば、当業者であれば、構成上または原理上矛盾することなく、上記の実施形態に多くの修正を加えることができ、異なる実施形態に記載する様々な特徴を互いに自由に組み合わせることができる。
【0052】
いくつかの例示的な実施形態について図示および説明したが、これらの実施形態では、本開示の原理および精神から逸脱することなく、様々な変更または修正を加えることができることが、当業者には理解されよう。本開示の範囲は、特許請求の範囲およびその均等物に定義される。
【0053】
本明細書では、「a」または「an」という単語に続く単数形で示した要素は、その除外が明示されない限り、前記要素またはステップの複数を除外するものではないと理解されたい。さらに、本開示の「一実施形態(one embodiment)」または「一実施形態(an embodiment)」への言及は、同じく記載の特徴を組み込む追加の実施形態の存在を除外すると解釈されることを意図するものではない。さらに、逆の内容が明示されない限り、特定の特性を有する1つまたは複数の要素を「備える(comprising)」または「有する(having)」実施形態は、その特性を有していない追加のそのような要素を含むこともできる。