(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-06
(45)【発行日】2022-01-21
(54)【発明の名称】コンパクト容器
(51)【国際特許分類】
A45D 33/00 20060101AFI20220114BHJP
【FI】
A45D33/00 615F
(21)【出願番号】P 2017231196
(22)【出願日】2017-11-30
【審査請求日】2020-06-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100094400
【氏名又は名称】鈴木 三義
(74)【代理人】
【識別番号】100140718
【氏名又は名称】仁内 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】當麻 徹
【審査官】関口 知寿
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-532108(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1566109(KR,B1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0296957(US,A1)
【文献】特開2008-087790(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0238675(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 33/00-40/30
A61K 8/02
B65D 47/20
B65D 83/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物が収容され、内容物の減少に伴い減容する透明な内容器と、
前記内容器の内部を封止し、前記内容器内に連通する連通孔が形成された内蓋と、
前記内蓋の上方に設けられ、前記内蓋との間に前記連通孔に連通する連絡空間を画成するとともに、前記連絡空間に連通して前記内容物を吐出させる吐出孔が形成された中蓋と、
前記連通孔と前記連絡空間との連通、およびその遮断を切り替える第1弁体と、
前記吐出孔と前記連絡空間との連通、およびその遮断を切り替える第2弁体と、
前記内容器内に配置され、減容した前記内容器が当接する表示部と、を備え、
前記中蓋は、前記連絡空間を画成するとともに弾性変形可能に形成され、弾性変形することで前記連絡空間の内圧を増減させる操作部を備え、
前記操作部が下方移動して前記連絡空間の内圧が上昇したときに、前記第1弁体は前記連通孔と前記連絡空間との連通を遮断し、かつ、前記第2弁体は前記吐出孔と前記連絡空間とを連通させ、
前記操作部が上方移動して前記連絡空間の内圧が下降したときに、前記第2弁体は前記吐出孔と前記連絡空間との連通を遮断し、かつ、前記第1弁体は前記連通孔と前記連絡空間とを連通させ
、
前記表示部は、
前記連通孔の軸線上に位置する本体部と、
前記本体部を、前記連通孔の軸線方向に沿う前記連通孔側に向けて移動可能に支持する弾性変形可能な支持部と、を備え、
前記内容器が減容する過程で、減容した前記内容器が前記本体部に当接して前記支持部の弾性力に抗して前記内容器が更に減容変形することで、前記本体部が前記連通孔側に向けて移動するコンパクト容器。
【請求項2】
前記内容器を収容する外殻体を更に備え、
前記外殻体には、前記内容器を通して前記表示部を視認可能な窓部が設けられている請求項
1に記載のコンパクト容器。
【請求項3】
前記窓部は、前記外殻体の内部に向けて窪む凹球面状をなすレンズ部材により形成されていることを特徴とする請求項
2に記載のコンパクト容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンパクト容器に関する。
【背景技術】
【0002】
化粧料を収納した中皿容器を備える化粧料収納容器が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の化粧料収納容器では、中皿容器の上面はネットで覆われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような化粧料収納容器においては、中皿容器を覆うネットをパフ等で押圧することで、化粧料をネットの網目を通して滲み出させて外部に吐出させる。しかし、この場合、化粧料の吐出量を調整しにくく、所望の量だけ化粧料を吐出させることが困難であった。
【0005】
本発明は、上述の問題点に鑑み、内容物の吐出量の調整が容易なコンパクト容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係るコンパクト容器は、内容物が収容され、内容物の減少に伴い減容する透明な内容器と、前記内容器の内部を封止し、前記内容器内に連通する連通孔が形成された内蓋と、前記内蓋の上方に設けられ、前記内蓋との間に前記連通孔に連通する連絡空間を画成するとともに、前記連絡空間に連通して前記内容物を吐出させる吐出孔が形成された中蓋と、前記連通孔と前記連絡空間との連通、およびその遮断を切り替える第1弁体と、前記吐出孔と前記連絡空間との連通、およびその遮断を切り替える第2弁体と、前記内容器内に配置され、減容した前記内容器が当接する表示部と、を備え、前記中蓋は、前記連絡空間を画成するとともに弾性変形可能に形成され、弾性変形することで前記連絡空間の内圧を増減させる操作部を備え、前記操作部が下方移動して前記連絡空間の内圧が上昇したときに、前記第1弁体は前記連通孔と前記連絡空間との連通を遮断し、かつ、前記第2弁体は前記吐出孔と前記連絡空間とを連通させ、前記操作部が上方移動して前記連絡空間の内圧が下降したときに、前記第2弁体は前記吐出孔と前記連絡空間との連通を遮断し、かつ、前記第1弁体は前記連通孔と前記連絡空間とを連通させ、前記表示部は、前記連通孔の軸線上に位置する本体部と、前記本体部を、前記連通孔の軸線方向に沿う前記連通孔側に向けて移動可能に支持する弾性変形可能な支持部と、を備え、前記内容器が減容変形するとき、減容した前記内容器が前記本体部に当接して前記支持部の弾性力に抗して前記内容器が更に減容変形することで、前記本体部が前記連通孔側に向けて移動する。
【0007】
このコンパクト容器によれば、操作部が下方移動して連絡空間の内圧を上昇させたときに、第1弁体は連通孔と連絡空間との連通を遮断し、かつ、第2弁体は吐出孔と連絡空間とを連通させる。また、操作部が上方移動して連絡空間の内圧を下降させたときに、第2弁体は吐出孔と連絡空間との連通を遮断し、かつ、第1弁体は連通孔と連絡空間とを連通させる。このため、使用者は、操作部を押し下げたりその押し下げを解除したりして操作部を弾性変形させることによって連絡空間の内圧の増減を行うことで、連絡空間内を負圧にして内容器内の内容物を連絡空間内に流入させ、連絡空間内に内容物を充填することができる。この状態で、操作部を押し下げて連絡空間の内圧を上昇させると、連絡空間の内圧の上昇に対応した量だけ、内容物を吐出孔から吐出させることができる。
【0008】
また、内容器内に表示部が設けられている。内容器が減容して表示部に当接したときには、透明な内容器を通して使用者が表示部を視認し、内容器が表示部に当接したことを起因とした内容器の形状の変化や色の変化などを確認することで、使用者は、内容器が表示部に当接したことを認識することができる。これにより、内容器内の内容物の残量を使用者が認識し、例えば、交換の時期を把握すること等ができる。
【0010】
内容器が減容する過程で、内容器のうち、連通孔の軸線上に位置する部分(以下、「軸上部分」という。)が、他の部分に比べて優先的に減容変形すると、軸上部分が連通孔を閉塞するおそれがある。この場合、内容器内に内容物が残留していても、その内容物は連通孔を通過することができず、内容物が内容器内に残留したままとなる。
このコンパクト容器によれば、表示部が、連通孔の軸線上に位置した状態で、連通孔の軸線方向に沿う連通孔側に向けて移動可能に支持されている。したがって、内容器の軸上部分が、前述のように他の部分に比べて優先的に減容変形しようとしても、表示部がその減容変形に抵抗する。これにより、前記他の部分を軸上部分に比べて優先的に減容変形させることができる。その結果、内容器内の内容物が残留するのを抑制することが可能になり、内容物を効率的に使用することができる。
【0011】
前記内容器を収容する外殻体を更に備え、前記外殻体には、前記内容器を通して前記表示部を視認可能な窓部が設けられていてもよい。
【0012】
この場合、外殻体に窓部が設けられている。したがって、外殻体が内容器を保護した状態を維持しつつ、減容した内容器が表示部に当接したことを、外殻体の外部から窓部を通して視認することができる。
【0013】
前記窓部は、前記外殻体の内部に向けて窪む凹球面状をなすレンズ部材により形成されていてもよい。
【0014】
この場合、窓部がレンズ部材により形成されている。したがって、減容した内容器が表示部に当接したか否かを外殻体の外部からレンズ部材を通して視認することで、内容器や表示部を、それぞれが拡大された状態で視認することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明のコンパクト容器によれば、内容物の吐出量の調整が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の一実施形態に係るコンパクト容器の上面図である。
【
図5】
図2に示すコンパクト容器において、内容器が減容変形した状態を示す断面図である。
【
図6】
図2に示すコンパクト容器において、内容器が減容変形した状態を示す要部の断面図である。
【
図7】
図6に示すコンパクト容器から、内容物を更に吐出した状態を示す断面図である。
【
図8】本発明の一変形例に係るコンパクト容器を構成する表示部の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態に係るコンパクト容器10について、
図1および
図2を参照して説明する。なお、実施形態の説明に用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために、要部となる部分を拡大、強調、抜粋して示す場合がある。
【0018】
図1および
図2に示すように、本実施形態のコンパクト容器10は、平面視円形状の扁平容器である。コンパクト容器10は、外殻体11と、内容器12と、内蓋13と、中蓋14と、第1弁体15と、第2弁体16と、付勢部101と、表示部111と、を備える。
外殻体11は、内容器12、内蓋13および中蓋14を覆って、これらを内部に収容する。つまりコンパクト容器10のうち、外殻体11以外の部材は、外殻体11の内部に収容される。外殻体11は、底部材21と、蓋部材22と、を備える。底部材21は、有底円筒状である。蓋部材22は、有頂円筒状である。蓋部材22は、底部材21に対して回転軸R回りに回動可能に取り付けられている。
【0019】
以下では、外殻体11の中心軸線(コンパクト容器10の中心軸線)を容器軸Oと呼び、容器軸Oに沿う方向(容器軸Oが延在する方向)を上下方向Zと呼ぶ。上下方向Zに沿って底部材21から蓋部材22へ向かう方向を上方と呼び、蓋部材22から底部材21へ向かう方向を下方と呼ぶ。
上下方向Zから見た平面視で、容器軸Oに直交する方向を径方向と呼ぶ。径方向に沿って容器軸Oに接近する方向を径方向内側と呼び、容器軸Oから離間する方向を径方向外側と呼ぶ。径方向のうち、回転軸Rに平行な方向を左右方向Yと呼び、回転軸Rに直交する方向を前後方向Xと呼ぶ。前後方向Xに沿って、容器軸Oから回転軸Rへ向かう方向を後方と呼び、回転軸Rから容器軸Oへ向かう方向を前方と呼ぶ。
容器軸O回りに周回する方向を周方向と呼ぶ。
【0020】
図2に示すように、底部材21は、容器軸Oと同軸に配置された円板状の底板部23と、底板部23の外周縁から上方に延びる円筒状の筒状壁部24と、を備える。
筒状壁部24の前方端部には、後方に向けて窪む係合空間25が設けられている。係合空間25は、前方および上方に向けて開口している。係合空間25は、前方を向く後壁部26と、上方を向く底壁部27と、により画成されている。
【0021】
後壁部26のうち左右方向Yの中央に位置する部分には、前方に向けて突出したガイド壁部28が形成されている。ガイド壁部28の上面は、前方に向かうにしたがい下方に向けて傾斜する傾斜面とされている。後壁部26のうちガイド壁部28よりも上方に位置する部分には、前方に向けて突出した第1係合部29が形成されている。後壁部26のうちガイド壁部28よりも下方に位置する部分には、後壁部26を前後方向Xに貫通する逃げ孔30が形成されている。
【0022】
底部材21は、底板部23から上方に延びる係合板部(図示省略)を備える。係合板部は、周方向に沿って等間隔に複数形成されている。係合板部の表裏面は、径方向と直交するように配置される。係合板部の上端部には、径方向内側に突出する係合爪が設けられる。
【0023】
蓋部材22は、底部材21における筒状壁部24の後方端部に取り付けられている。蓋部材22は、底部材21の上端開口を開閉可能に閉塞する。
蓋部材22は、容器軸Oと同軸に配置された円板状の天板部33と、天板部33の外周縁から下方に延びる円筒状の筒部34と、を備える。蓋部材22の天板部33の下面には、鏡Mが固定される。
【0024】
蓋部材22のうち前方端部には、下方に向けて係合片35が突設されている。係合片35は、筒部34における内周面から下方に向けて突出するとともに左右方向Yに延びた板状に形成され、係合空間25内に上方から入り込んでいる。
係合片35の下端部には、後方に向けて突出するとともに、底部材21に形成された第1係合部29に対して離脱可能にアンダーカット嵌合される第2係合部36が形成されている。第1係合部29に対して第2係合部36が下方から係合することによって、蓋部材22は閉状態でロックされる。
【0025】
係合空間25内には、第1係合部29と第2係合部36との係合を解除するプッシュピース37が設けられている。
プッシュピース37は、係合片35よりも前方に配置された操作壁部38と、操作壁部38から後方に向けて突設され、ガイド壁部28の傾斜面上に位置する解除突起39と、操作壁部38の下端部から後方に向けて突設され、底壁部27に載置されるベース部40と、を備える。プッシュピース37は、後方に向けて押し込まれたときに、底部材21および蓋部材22に対して後方へ移動可能である。
【0026】
解除突起39は、プッシュピース37の後方への移動にともなってガイド壁部28の傾斜面に沿って後方に移動し、第2係合部36を下方から押し上げて、第1係合部29から離脱させる。これにより、第1係合部29と第2係合部36との係合を解除することができ、蓋部材22を開操作可能な状態とすることができる。
なお、プッシュピース37は、後方に移動したときに、解除突起39の復元変形によって、前方に向けて復元移動する。
【0027】
ベース部40は、プッシュピース37の後方への移動にともなって、後壁部26に形成された逃げ孔30内に前方から入り込む。また、ベース部40には、下方に向けて突出し、底壁部27に形成された係止凹部41に係止する係止凸部42が形成されている。これにより、プッシュピース37は、前方への抜け止めがされた状態で、外殻体11に組み合わされている。
【0028】
なお、上述したプッシュピース37は必須な構成ではなく、具備しなくても構わない。
例えば指先等によって、係合片35の下端部を前方に向けて僅かに撓ませるように変形させることで、第1係合部29と第2係合部36との係合を解除し、蓋部材22の閉状態のロックを解除しても構わない。
【0029】
内容器12には、内容物が収容される。内容器12は、内容物の減少に伴い減容する。内容器12は、透明である。なお内容器12は、内部を視認可能な程度の透明性を有していればよい。例えば、内容器12は、無色透明、有色透明(着色された透明)のいずれであってもよい。さらに内容器12は、完全な透明、半透明のいずれであってもよい。
【0030】
内容器12は、底部材21の筒状壁部24の径方向内側に配置されている。内容器12は、容器軸Oと同軸に配置され、上方に開口する扁平円筒状の容器である。内容器12は、可撓性を有し減容可能(減容変形可能)である。内容器12は、例えば、積層のフィルムや薄肉の樹脂成形品などで構成されている。内容器12は、可撓性に富む内側容器が、内側容器よりも硬質な外側容器の内面に積層されてなる、いわゆるデラミ容器などであってもよい。内容器12内(後述の収容空間45)が減容可能なその他の構成などを採用してもよい。内容器12の上端部には、内容器12の上端部を径方向外側から囲む環状の取付けリング43が固定されている。取付けリング43は、上方に突出する係合筒部44を有する。係合筒部44は、取付けリング43の内周縁部に配置されている。取付けリング43は、係合筒部44よりも径方向の内側に張り出していない。
【0031】
内容器12の内部である収容空間45には、流動性を有する内容物が収容されている。
内容物は、液状であっても、ゲル状であっても、ゼリー状であってもよい。内容物は、例えば、リキッドファンデーション等の化粧品である。
【0032】
内蓋13は、内容器12の上方に配設されている。内蓋13は、内容器12の上方の開口を塞ぎ、内容器12の内部を封止している。内蓋13は、内容器12に直接装着された下部材46と、下部材46を介して内容器12に装着された上部材47と、を備える。
【0033】
下部材46は、内蓋円板部48と、内側筒部49と、外側筒部50と、装着筒部51と、を備える。
内蓋円板部48は、容器軸Oと同軸に配置された円板状である。内蓋円板部48は、内容器12の上方の開口を覆っている。内蓋円板部48は、外周部48aと、内周部48bと、を備えている。外周部48aおよび内周部48bは、いずれも容器軸Oと同軸に配置された円環状である。内周部48bは、外周部48aに対して径方向の内側に位置している。
【0034】
外周部48aの上下面は、容器軸Oと直交する方向に延びている。外周部48aの下面には、径方向に延びる突条部48cが設けられている。突条部48cは、周方向に間隔をあけて複数設けられている。
内周部48bは、外周部48aの内周縁部から径方向の内側に向けて延びている。内周部48bは、外周部48aよりも薄肉である。内周部48bの上面と外周部48aの上面とは、段部を介して連結されている。内周部48bは、径方向の内側に向かうに従い上方に向けて延びている。内周部48bは、上下方向Zに沿う縦断面視において、下方に向けて凸となる曲線状に形成されている。
【0035】
装着筒部51は、内蓋円板部48の内周端から下方に向けて突設される。
図3に示すように、装着筒部51は、容器軸Oと同軸に配置されている。装着筒部51は、内容器12内に開口する。装着筒部51の下端には、径方向の内側に向けて突出する係止部51aが設けられている。係止部51aは、容器軸Oと同軸の円環状に形成されている。
図2に示すように、内側筒部49は、内蓋円板部48(外周部48a)の外周縁から上方に延びる円筒状である。
外側筒部50は、内側筒部49よりも径方向外側において、容器軸Oと同軸に配置された円筒状である。外側筒部50の上端部は、内側筒部49の上端部と連結されている。
【0036】
径方向に沿う外側筒部50と内側筒部49との間には、取付けリング43の係合筒部44が嵌合されている。これにより、取付けリング43を介して内容器12と内蓋13とが固定されている。外側筒部50の下端は、取付けリング43と接触しているが、内側筒部49の下端は、取付けリング43と接触していない。
なお取付けリング43と、外側筒部50や内側筒部49の各下端と、の接触状態については、図示の例に限られない。例えば本実施形態では、取付けリング43が、係合筒部44よりも径方向の内側に張り出しておらず、内側筒部49の下端が、取付けリング43と接触していないが、取付けリング43が、係合筒部44よりも径方向の内側に張り出していて、内側筒部49の下端が、取付けリング43と接触していてもよい。また、外側筒部50の下端が、取付けリング43と接触していなくてもよい。
【0037】
上部材47は、取付け筒部52と、第1弁座部53と、外周筒部54と、連結環部55と、を備える。
図3に示すように、取付け筒部52は、容器軸Oと同軸の円筒状に形成されている。取付け筒部52は、装着筒部51内に嵌合している。
第1弁座部53は、容器軸Oと同軸に配置され、取付け筒部52よりも小径とされた筒部53a(周壁部)と、筒部53aの上端部から径方向内側へ広がる弁座板53bと、を備える。第1弁座部53の筒部53aの下端部は、取付け筒部52の下端部に、連結部53cを介して連結される。連結部53cの外周縁部は、下部材46の前記係止部51aに当接している。連結部53cにおいて外周縁部よりも内側に位置する中央部は、前記係止部51aに当接しておらず、下部材46から下方に向けて露出している。この中央部の下面には、径方向に延びる連通溝53dが形成されている。連通溝53dは、周方向に間隔をあけて複数設けられている。
【0038】
第1弁座部53の弁座板53bは、取付け筒部52の上端よりも下方に位置している。第1弁座部53の弁座板53bの中央部には、この弁座板53bを上下方向Zに貫通する連通孔56が形成されている。このため弁座板53bは、リング板状である。連通孔56は、容器軸Oと同軸に配置された円孔状である。連通孔56は、内容器12内に連通する。つまり、内蓋13には、内容器12内に連通する連通孔56が形成される。
【0039】
図2に示すように、外周筒部54は、容器軸Oと同軸の円筒状である。外周筒部54は、取付け筒部52よりも大径であり、内側筒部49よりも小径である。外周筒部54は、内側筒部49内に配置されている。外周筒部54の下端部には、この下端部から径方向外側へ広がるフランジ部が形成されている。外周筒部54のフランジ部は、内蓋円板部48の上面における径方向外側の端部に対して、その上方から対向している。
【0040】
連結環部55は、容器軸Oと同軸に配置されている。連結環部55は、板面が上下方向Zを向くリング板状である。連結環部55の内周縁部は、取付け筒部52の上端部に連結されている。連結環部55の外周縁部は、外周筒部54の上端部に連結されている。連結環部55の外周縁部は、外周筒部54の上端よりも下方で、かつ、外周筒部54の上下方向Zの中央よりも上方に位置している。
【0041】
連結環部55には、周方向に間隔をあけて複数の収容凹部77が形成されている。本実施形態の例では、収容凹部77が、容器軸Oの左方、右方および後方に配置されている(
図1参照)。
図2に示すように、収容凹部77は、連結環部55において下方に窪む凹状である。
連結環部55のうち、容器軸Oよりも前方に位置する部分には、第2弁座部67が配置される。第2弁座部67は、連結環部55において上方に突出する凸状である。本実施形態では、第2弁座部67が有頂筒状である。図示の例では、第2弁座部67が、有底筒状の窪み部78の底壁から、上方に向けて突設されている。窪み部78は、連結環部55のうち、容器軸Oよりも前方に位置する部分に配置される。窪み部78は、連結環部55において下方に窪む凹状である。
図1に示すように、本実施形態の例では、第2弁座部67および窪み部78が、周方向に延びる円弧状をなす。
【0042】
図2に示すように、中蓋14は、内蓋13の上方に設けられる。中蓋14は、有頂筒状に形成されている。中蓋14は、中蓋14の周壁を形成する装着リング57と、中蓋14の頂壁を形成する操作部58と、を備える。
【0043】
装着リング57は、内蓋13に装着されている。装着リング57は、上端部同士が連結された内筒59および外筒60を有する二重円筒状に形成されている。外筒60の外周面の下部には、周方向に延びる周溝(図示省略)が周方向に互いに間隔をあけて複数形成されている。周溝には、底部材21の図示しない係合板部の係合爪が係合する。これにより、装着リング57が底部材21から外れることが抑制される。
【0044】
装着リング57における内筒59と外筒60との間には、内蓋13の下部材46(内側筒部49および外側筒部50)が嵌合されて固定されている。これにより、内容器12が、取付けリング43を介して装着リング57(中蓋14)に固定される。内容器12は、中蓋14に固定された状態において、底部材21の底板部23から上方に離れて配置される。
【0045】
装着リング57の上面には、上方に突出する隆起部62が形成されている。隆起部62は、環状である。隆起部62の平面視形状は、容器軸Oと同軸に配置された円形リング状である。隆起部62の内周面は、上方に向かうにしたがい径方向外側へ向けて延びる曲面状である。コンパクト容器10が閉じた状態において、隆起部62の径方向内側に位置する操作部58の上面には、パフP(塗布具)が設置される。
【0046】
装着リング57の外周面には、径方向外側に広がるフランジ部63が設けられている。
フランジ部63は、装着リング57の外周面において、全周にわたって設けられている。
フランジ部63の下面は、底部材21の筒状壁部24の上面に対して、その上方から接触する。
【0047】
操作部58は、装着リング57の内部を上方から閉塞する。本実施形態では、操作部58が円板状である。操作部58の外周縁部は、装着リング57において隆起部62よりも径方向内側に位置する部分の上面に連結されている。操作部58の上面は、装着リング57において操作部58に径方向外側から連なる部分と段差なく面一に形成されている。
操作部58は、上下方向Zから見て、後述する第1弁体15に重なる位置に配置される。
【0048】
操作部58は、弾性変形可能に形成されている。操作部58の材質は、例えばエラストマー、ニトリルゴム、ブチルゴム、シリコンゴム、軟質ポリエチレンおよびウレタン等(以下、単に「エラストマー等」という)の軟材質である。操作部58は、装着リング57よりも軟質であり、装着リング57は、操作部58より硬質である。図示の例では、操作部58において外周縁部(装着リング57に連結されている部分)よりも径方向内側に位置する中央部が、上下方向Zに弾性変形可能に形成されている。
【0049】
操作部58の下面には、垂下筒部79と、規制壁部81と、弾性板82と、が備えられる。
垂下筒部79は、容器軸Oに同軸に配置される。垂下筒部79は、操作部58の下面から下方へ向けて突設された円筒状である。垂下筒部79は、内筒59の径方向内側に嵌合し、かつ外周筒部54の径方向外側に嵌合する。垂下筒部79は、内筒59と外周筒部54とによって径方向から挟まれ、固定されている。
図示の例では、操作部58の下面に、外周筒部54の上端が当接している。
【0050】
規制壁部81は、操作部58の下面から下方へ向けて突設された筒状である。規制壁部81は、第2弁座部67を上下方向Z以外の方向(前後方向Xおよび左右方向Y)から囲う。図示の例では、規制壁部81内に、第2弁座部67が嵌合している。また、規制壁部81の下端部は、窪み部78の周壁内に嵌合する。これにより、規制壁部81の下端部は、第2弁座部67の周壁と窪み部78の周壁とによって、上下方向Z以外の方向から挟まれ、固定されている。また、規制壁部81の下端は、窪み部78の底壁に対して、その上方から当接している。特に図示しないが、操作部58の下面視において、規制壁部81は、第2弁座部67および窪み部78の形状に対応して、周方向に延びる円弧状をなす。
【0051】
弾性板82は、操作部58の下面から下方へ向けて突設された板状である。弾性板82は、弾性変形可能である。
図1に示すように、本実施形態の例では、弾性板82が四角形板状である。操作部58の下面には、周方向に間隔をあけて複数の弾性板82が形成されている。弾性板82は、容器軸Oの左方、右方および後方に配置されている。
図2に示すように、弾性板82は、操作部58の下面から下方へ向かうにしたがい後方へ向けて延びる。弾性板82は、収容凹部77内に配置される。弾性板82の下端部は、収容凹部77の底面に当接する。弾性板82は、操作部58と一体に形成される。
【0052】
操作部58には、環状の薄肉部64が形成されている。薄肉部64は、容器軸Oに同軸に配置される。薄肉部64は、操作部58において後述する連絡空間65を画成する部分に形成されている。薄肉部64は、操作部58の中央部における外周部分に形成されている。薄肉部64は、操作部58の下面が上方に向けて窪むことで形成されている。操作部58の上面は、薄肉部64を径方向にまたぐ両側(内外)で面一とされている。
【0053】
中蓋14は、内蓋13との間に、連通孔56に連通する連絡空間65を画成する。本実施形態において連絡空間65は、外周筒部54(上部材47)の上方の開口が操作部58によって閉じられて形成されている。操作部58は、装着リング57の内部を上方から閉塞して装着リング57の内部に連絡空間65を画成する。連絡空間65は、平面視円形状に形成されている。連絡空間65の上下方向Zの大きさ(高さ)は、外周筒部54の上下方向Zの大きさの1/2よりも小さくなっている。操作部58は、弾性変形することで連絡空間65の内圧を増減させる。
【0054】
図1および
図2に示すように、中蓋14には、内容物を吐出させる吐出孔66が形成されている。吐出孔66の平面視形状は、円形状である。吐出孔66は、中蓋14に複数形成されている。本実施形態では、吐出孔66が、中蓋14のうち容器軸Oよりも前方に位置する部分に位置しており、周方向に円弧状に配列している。
【0055】
図2に示すように、吐出孔66は、操作部58に形成され、操作部58を上下方向Zに貫通する。吐出孔66は、連絡空間65と連通する。本実施形態では、吐出孔66と連絡空間65とが、第2弁座部67の周壁、窪み部78の底壁および周壁に形成された複数の溝部83によって、互いに連通する。吐出孔66は、内蓋13に設けられた第2弁座部67により閉塞される。吐出孔66は、第2弁座部67の頂壁によって、下方から塞がれる。
中蓋14は、例えば、装着リング57をインサート品としたインサート成形により作製される。
【0056】
第1弁体15は、内蓋13の連通孔56と連絡空間65との連通、およびその遮断を切り替える弁である。本実施形態において第1弁体15は、内蓋13に設けられている。
第1弁体15は、弁筒84と、弁本体85と、を備えている。
本実施形態では、弁筒84が、内蓋13の取付け筒部52内に嵌合している。
図3に示すように、弁筒84内には、第1弁座部53の筒部(周壁部)が配置される。弁筒84の下端は、内蓋13の前記連結部53cに対して、その上方から当接する。
弁本体85は、弁筒84の上端部に連結される。弁本体85は、弁筒84内に配置される。弁本体85は、円板状の弁板と、弁板と弁筒84とを連結する複数の弾性脚と、を備える。弁本体85は、弁筒84に対して上下方向Zに移動可能である。第1弁座部53の弁座板53bが、弁本体85の弁板に対して、その下方から当接する。
【0057】
第1弁体15は、連通孔56の上方を覆っている。第1弁体15は、逆止弁である。第1弁体15は、内容器12の収容空間45から連絡空間65への流体(内容物。以下同様)の流れを許容し、連絡空間65から収容空間45への流体の流れを遮断する。本実施形態の例では、第1弁体15として、三点弁を用いている。なお、内容器12に収容する内容物の性状などに応じて、例えば、三点弁の形状を適宜変更することや、三点弁とは異なる構成の逆止弁を第1弁体15として採用することができる。
【0058】
図2に示すように、第2弁体16は、中蓋14の吐出孔66と連絡空間65との連通、およびその遮断を切り替える弁である。本実施形態において第2弁体16は、中蓋14に設けられている。第2弁体16は、操作部58と一体に形成されている。
第2弁体16は、操作部58において吐出孔66の開口周縁部を含む部分により形成されている。本実施形態では第2弁体16が、操作部58のうち、筒状の規制壁部81に囲まれた部分に形成される。
【0059】
第2弁体16は、操作部58における他の部分よりも薄肉に形成され、薄肉部64よりも薄肉に形成されている。第2弁体16の平面視形状は、第2弁座部67の平面視形状と相似形状であり、第2弁座部67の平面視形状よりも大きい(
図1参照)。
図2に示すように、第2弁体16は、第2弁座部67に着座することで、吐出孔66と連絡空間65との連通を遮断している。第2弁体16は、第2弁体16が弾性変形して第2弁座部67から離れたときに、吐出孔66と連絡空間65とを連通させる。第2弁体16は、逆止弁である。第2弁体16は、連絡空間65から外部への流体の流れを許容し、外部から連絡空間65への流体の流れを遮断する。
【0060】
付勢部101は、下方移動した操作部58を上方に向けて付勢する。付勢部101は、弾性変形可能である。
図2に示すように、付勢部101は、内蓋13と中蓋14の間に配置されている。付勢部101は、内蓋13の上部材47と、中蓋14の操作部58との間に配置される。付勢部101は、連絡空間65内に配置される。
【0061】
付勢部101は、操作部58のうち、上下方向Zから見て第1弁体15に重なる部分を、上方に向けて付勢する。付勢部101は、中蓋14および第1弁体15には一体に設けられていない。付勢部101は、内蓋13と中蓋14との間に、独立した部材として設けられている。
【0062】
付勢部101は、弾性変形可能である。付勢部101は、容器軸Oに同軸に配置された環状部102と、環状部102の上端部に接続され、環状部102の内部空間をその上方から覆うドーム壁部103と、を備える。
環状部102は、取付け筒部52内に嵌合する。環状部102の下端は、弁筒84の上端面に対して、その上方から当接する。
【0063】
ドーム壁部103は、上方に向けて凸となるドーム状である。ドーム壁部103の中央部(頂部)は、操作部58の下面に対して、その下方から当接する。ドーム壁部103には、ドーム壁部103を上下方向Zに貫通する貫通孔104が形成される。貫通孔104は、ドーム壁部103において周方向に互いに間隔をあけて複数形成される。貫通孔104は、付勢部101の内部空間と外部空間とを連通する。貫通孔104内を通して、内容物が流通する。
【0064】
操作部58が押し下げられたときに、付勢部101は弾性変形する。このとき、付勢部101は、復元変形力によって操作部58を上方に向けて付勢する。
【0065】
表示部111は、内容器12内に配置されている。表示部111には、減容した内容器12が当接する。コンパクト容器10から内容物が吐出される前の未開封状態(未使用状態、初期状態)で、表示部111は、内容器12内に、内容器12の内面および内蓋13の前記上部材47の下面から離間した状態で配置されている。表示部111は、容器軸O(連通孔56の軸線)上に位置した状態で、上下方向Z(連通孔56の軸線方向)に沿う連通孔56側である上側に向けて移動可能に支持されている。
【0066】
表示部111は、本体部112と、支持部113と、を備えている。
本体部112は、容器軸Oと同軸に配置された板状(円板状)に形成されている。
図3および
図4に示すように、本体部112は、内蓋13の前記係止部51aよりも小径である。本体部112の下面には、窪み部112aが設けられている。窪み部112aは、本体部112の下面から上方に向けて窪んでいる。窪み部112aは、本体部112の外周縁部を除く部分に形成されている。
図4に示すように、窪み部112aは、本体部112を下面から見た平面視において円形状に形成されている。
【0067】
窪み部112aの底面(表示部111の下面)には、標識部114が設けられている。標識部114は、窪み部112aの底面に設けられた凹凸部115により形成されている。本実施形態では、窪み部112aの底面に凹部116が設けられている。凹部116は、前記平面視において矩形状に形成されている。前記平面視における凹部116の外周縁部は、表示部111の外周縁部に形成された第1溝部117を通して外部に連通する。凹部116における底面には、前記平面視において文字をなす凸部118が設けられている。本実施形態では、凸部118は、前記平面視において「END」という文字列をなす。凸部118のうち、「D」をなす部分には、前記平面視における「D」の内側と外側とを連通する第2溝部119が設けられている。
【0068】
図3に示すように、支持部113は、本体部112を、容器軸O上に位置させた状態で、上側に向けて移動可能に支持している。支持部113は、本体部112と内蓋13とを連結している。支持部113は、弾性変形可能とされている。支持部113は、その自然長の状態(弾性変形させられていない状態)で、本体部112を、内容器12内において、内容器12の内面および内蓋13の前記上部材47の下面から離間した位置に配置させている。支持部113は、本体部112が上方に向けて移動すると、弾性変形させられる。
【0069】
図4に示すように、支持部113は、複数の弾性連結片120を備えている。複数の弾性連結片120は、周方向に間隔をあけて配置されている。各弾性連結片120は、本体片121と、第1連結片122と、第2連結片123と、を備えている。本体片121は、周方向に延びている。第1連結片122は、本体片121における周方向の一端部と本体部112とを連結している。第2連結片123は、本体片121における周方向の他端部と内蓋13とを連結している。
【0070】
図2に示すように、本実施形態において内容器12と内蓋13と中蓋14とは、リフィル容器17を構成している。リフィル容器17は、外殻体11に対して着脱自在に設けられている。これにより、使用者は、内容器12内の内容物を使い切った後に、リフィル容器17を、内容物が充填された新しいリフィル容器17と交換することができる。
外殻体11からリフィル容器17を取り外す際、使用者は、底部材21の係合板部の係合爪と、装着リング57の周溝との係合状態を解除する。
【0071】
外殻体11には、内容器12を通して表示部111を視認可能な窓部11aが設けられている。窓部11aは、外殻体11の前記底部材21に設けられている。窓部11aは、容器軸Oと同軸に配置されている。窓部11aは、レンズ部材11bによって形成されている。レンズ部材11bは、上方(外殻体11の内部)に向けて窪む凹球面状をなす。本実施形態では、底部材21に、容器軸Oと同軸の開口部11cが形成されていて、開口部11cにレンズ部材11bが装着されている。レンズ部材11bは、無色の完全な透明である。レンズ部材11bは、外殻体11の下面以上の高さ位置に位置している。レンズ部材11bは、表示部111(本体部112)よりも大径であり、レンズ部材11bを通して表示部111の全体を視認可能である。
【0072】
なお図示の例では、レンズ部材11bには、固定リング11dが設けられている。固定リング11dは、レンズ部材11bの外周縁部から径方向の外側に向けて突出している。固定リング11dの下面が、底部材21における開口部11cの開口周縁部に上方から嵌合することで、レンズ部材11bが固定リング11dを介して外殻体11に固定されている。
【0073】
次に、本実施形態のコンパクト容器10の内容物の吐出方法について説明する。
コンパクト容器10が未使用状態の場合、内容物は、収容空間45内にのみ収容されており、連絡空間65には、例えば空気が充填されている。
まず、使用者は、プッシュピース37を操作して、外殻体11の蓋部材22を開く。操作部58を上方から押圧して、下方に窪ませるように弾性変形させる。操作部58が下方に窪むように弾性変形すると連絡空間65の容積が小さくなるため、連絡空間65の内圧が上昇する。つまり、操作部58の少なくとも一部が下方移動させられることにより、連絡空間65の内圧が上昇する。すると、連絡空間65の内圧によって第2弁体16が上方に向けて弾性的に膨出変形して第2弁座部67から離間し、吐出孔66の閉塞状態が解除され、連絡空間65内の空気の一部が吐出孔66から外部へと排出される。その後、第2弁体16が復元変形して第2弁座部67に着座し、吐出孔66を閉塞する。このとき、第1弁体15は連絡空間65から収容空間45への流体の移動を遮断するため、第1弁体15によって連通孔56が閉塞されており、連絡空間65内の空気が連通孔56から収容空間45に流れることが抑制される。このように、操作部58が下方移動して連絡空間65の内圧が上昇したときに、第1弁体15は連通孔56と連絡空間65との連通を遮断し、かつ、第2弁体16は吐出孔66と連絡空間65とを連通させる。
【0074】
次に、使用者は、操作部58に加えている押圧力を解除して、弾性変形していた操作部58を元の状態に復元させる。このとき、付勢部101は、操作部58を上方に向けて付勢して復元変形を促す。また、弾性板82が、操作部58の復元変形をアシストする。これにより、連絡空間65の容積が増加して、連絡空間65内が負圧となる。つまり、下方移動させられた操作部58の部分が、元の位置へ向けて上方移動させられることにより、連絡空間65の内圧が下降する。このとき、吐出孔66は第2弁体16によって閉塞されているため、外部から連絡空間65へ空気が入ることが抑制される。そのため、連通孔56を通して、収容空間45内の内容物が連絡空間65内に吸い上げられる。第1弁体15は収容空間45から連絡空間65への流体の流れを許容するため、第1弁体15は、連通孔56と連絡空間65とを連通させた状態となっており、内容物の流れを阻害しない。これにより、連絡空間65内に内容物が流入される。このように、操作部58が上方移動して連絡空間65の内圧が下降したときに、第2弁体16は吐出孔66と連絡空間65との連通を遮断し、かつ、第1弁体15は連通孔56と連絡空間65とを連通させる。
【0075】
使用者は、上述した操作部58の弾性変形と復元とを複数回行うことにより、連絡空間65の空気を外部に排出するとともに、連絡空間65内に内容物を充填させていくことができる。ここで、内容器12は可撓性を有しており、内容物が連通孔56を通して連絡空間65に流出することにともない減容する(減容変形する)ため、内容物の減少にともなって収容空間45の内圧が小さくなると、内容器12が縮小変形して収容空間45の容積が小さくなる。これにより、内容物が連絡空間65に流入して収容空間45内の内容物の総量が減った場合であっても、収容空間45から連絡空間65へと安定して内容物を送ることが可能である。
【0076】
連絡空間65に内容物が充填された状態において、操作部58を弾性変形させると、連絡空間65の内圧が上昇する。これにより、第2弁体16が上方に向けて膨出変形し、吐出孔66の閉塞が解除される。したがって、連絡空間65内から押し出された分の内容物が吐出孔66から外部へと吐出される。このようにして、使用者は、内容物を吐出させることができる。内容物は、吐出孔66から中蓋14の上面のうち隆起部62の内側に吐出される。そのため、内容物が中蓋14の上面上からこぼれることを抑制できる。使用者は、パフP等によって中蓋14の上面を拭うことで内容物をパフP等に付着させて使用する。
【0077】
ところで、操作部58の弾性変形と復元とを複数回行う過程で、内容物が内容器12内の収容空間45から連絡空間65に流出するときには、まず、内容器12のうち容器軸O上(連通孔56の軸線上)に位置する部分(以下、「軸上部分12a」という。)が、他の部分に比べて優先的に減容変形する。このとき、軸上部分12aは上方に向けて変形し、内容器12のうち、軸上部分12aに対して径方向の外側に位置する部分(以下、「周縁部分12b」という。)は、軸上部分12aよりも変形量が小さいか、変形しない状態で維持される。
【0078】
軸上部分12aが表示部111に当接すると、軸上部分12aの更なる変形は、表示部111(支持部113)の弾性力により抑制される。その後、内容器12の周縁部分12bが優先的に、内蓋13(下部材46)の下面に当接するまで減容変形する。このとき内容器12の周縁部分12bが、内蓋13の前記外周部48aの下面に当接すると、収容空間45が、外周部48aよりも径方向の外側の周縁空間45a(
図5参照)と、外周部48aよりも径方向の内側の中央空間45b(
図5参照)と、に分断されるものの、これらの両空間45a、45bは、周方向に隣り合う突条部48cの間の隙間を通して連通される。そのため、仮に周縁空間45aに内容物が残留していても、この内容物を、前記隙間および中央空間45bを通してコンパクト容器10から吐出することができる。
【0079】
内容物の吐出を複数回実施すると、内容器12の軸上部分12aが、表示部111の弾性力に抗して表示部111とともに徐々に上昇し、
図5および
図6に示すように、表示部111が内蓋13(上部材47)の下面に当接する。その後、内容物を更に吐出しようとすると、内容器12が更に減容変形することで、
図7に示すように、凹部116内の内容物が第1溝部117を通して凹部116から内容器12によって押し出される。これにより、内容器12(軸上部分12a)が表示部111に圧接し、標識部114の文字列(「END」)が立体的に浮き上がる。なお、凹部116から押し出された内容物は、第1溝部117を通して表示部111の外部に排出された後、表示部111と支持部113との間の隙間を通して連通溝53dに流入し、連通溝53dから連通孔56に向けて流通する。
【0080】
以上説明したように、本実施形態のコンパクト容器10によれば、操作部58が下方移動して連絡空間65の内圧を上昇させたときに、第1弁体15は連通孔56と連絡空間65との連通を遮断し、かつ、第2弁体16は吐出孔66と連絡空間65とを連通させる。
また、操作部58が上方移動して連絡空間65の内圧を下降させたときに、第2弁体16は吐出孔66と連絡空間65との連通を遮断し、かつ、第1弁体15は連通孔56と連絡空間65とを連通させる。このため、使用者は、操作部58を押し下げたりその押し下げを解除したりして操作部58を弾性変形させることによって連絡空間65の内圧の増減を行うことで、連絡空間65内を負圧にして内容器12内の内容物を連絡空間65内に流入させ、連絡空間65内に内容物を充填することができる。この状態で、操作部58を押し下げて連絡空間65の内圧を上昇させると、連絡空間65の内圧の上昇に対応した量だけ、内容物を吐出孔66から吐出させることができる。
【0081】
また、内容器12内に表示部111が設けられている。内容器12が減容して表示部111に当接したときには、透明な内容器12を通して使用者が表示部111を視認し、内容器12が表示部111に当接したことを起因とした内容器12の形状の変化や色の変化などを確認することで、使用者は、内容器12が表示部111に当接したことを認識することができる。これにより、内容器12内の内容物の残量を使用者が認識し、例えば、交換の時期を把握すること等ができる。
【0082】
また、外殻体11に窓部11aが設けられている。したがって、外殻体11が内容器12を保護した状態を維持しつつ、減容した内容器12が表示部111に当接したことを、外殻体11の外部から窓部11aを通して視認することができる。
さらに、窓部11aがレンズ部材11bにより形成されている。したがって、減容した内容器12が表示部111に当接したか否かを外殻体11の外部からレンズ部材11bを通して視認することで、内容器12や表示部111を、それぞれが拡大された状態で視認することができる。
【0083】
ところで、内容器12が減容する過程で、内容器12の軸上部分12aが、周縁部分12b(他の部分)に比べて優先的に減容変形すると、軸上部分12aが連通孔56を閉塞するおそれがある。この場合、内容器12内に内容物が残留していても、その内容物は連通孔56を通過することができず、内容物が内容器12内に残留したままとなる。
このコンパクト容器10によれば、表示部111が、容器軸O上に位置した状態で上側に向けて移動可能に支持されている。したがって、内容器12の軸上部分12aが、前述のように周縁部分12bに比べて優先的に減容変形しようとしても、表示部111がその減容変形に抵抗する。これにより、周縁部分12bを軸上部分12aに比べて優先的に減容変形させることができる。その結果、内容器12内の内容物が残留するのを抑制することが可能になり、内容物を効率的に使用することができる。
【0084】
また、下方移動した操作部58を上方に向けて付勢する付勢部101が備えられる。このため、操作部58の押し下げを解除したときに、付勢部101が、操作部58を押し下げ前の元の位置まで安定して戻す。つまり、弾性変形させられた操作部58が復元変形することを、付勢部101がアシストする。これにより、内容器12から連絡空間65へと内容物が安定して吸い込まれ、次に操作部58を押し下げたときの内容物の吐出量を、所望の量の通りとすることができる。
したがって、本実施形態のコンパクト容器10は、内容物の吐出量の調整が容易である。
【0085】
また、付勢部101によって操作部58が押し下げ前の位置に安定して戻されるため、操作部58の操作性がよい。これにより、操作部58を、例えばエラストマー等の弾性変形可能な軟材質で形成することで、第2弁体16によるシール性を確保した場合でも、良好な復元性を持たせることができる。
【0086】
また操作部58が、連絡空間65を画成しているので、例えば、操作部58を連絡空間65の大きさに応じて大きく形成することが可能になり、内容物の吐出に際して使用者が操作可能な範囲を広げることができる。
また本実施形態では、付勢部101が、操作部58のうち、上下方向Zから見て第1弁体15に重なる部分を付勢するので、下記の作用効果が得られる。
すなわちこの場合、操作部58、付勢部101および第1弁体15を上下方向Zに並べて配置できる。操作部58と第1弁体15とを近い位置に配置できるので、操作部58が操作されたときの連絡空間65の内圧の変動(正圧、負圧)を、第1弁体15に作用させやすくすることができる。したがって、第1弁体15の動作が安定する。
また、操作部58のうち、特に復元変形しにくい第1弁体15の直上に位置する部分を、付勢部101によって確実に元の位置に戻すことができる。
【0087】
また本実施形態では、付勢部101が、内蓋13と中蓋14の間に配置されているので、付勢部101を設けやすい。また、付勢部101が連絡空間65内から操作部58を押し上げるように作用して、操作部58の復元性が良好に維持される。
また本実施形態では、付勢部101がドーム状であるので、弾性変形した後の復元性がよい。
また本実施形態では、付勢部101を、操作部58を上方付勢するための最適の材質で形成できる。つまり、付勢部101が第1弁体15および第2弁体16と別体なので、付勢部101の材質の選択の自由度を高められる。また、付勢部101の成形性がよい。
【0088】
また、操作部58に環状の薄肉部64が形成されている。したがって、操作部58において薄肉部64の径方向内側に位置する部分を、薄肉部64を起点として大きく弾性変形させやすくすることができる。これにより、連絡空間65の内圧を大きく増減させることが可能になり、内容物の吐出量の調整をより容易にすることができる。
【0089】
また中蓋14が、装着リング57を備えている。したがって、操作部58の弾性変形に基づく操作性を確保しつつも装着リング57を適度に硬質に形成し、中蓋14の内蓋13への装着性を装着リング57により確保することができる。これにより、操作部58の操作性および中蓋14の装着性の両方を確保することができる。
【0090】
なお、本発明は前述の実施形態に限定されず、例えば下記に説明するように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0091】
前述の実施形態では、標識部114の文字が凸部118により形成されているが、凹部により形成されていてもよい。この場合、凹部内に残留する内容物を、凹部内から表示部の外周縁部に逃がすための逃がし溝部を更に設けてもよい。
また、標識部114が文字をなさなくてもよい。例えば標識部114が、文字とは異なる記号、符号、図形などを形成してもよい。前記第1実施形態では、使用者が標識部114を視認したときに、標識部114が示す意味内容(「END」)に基づいて、内容物の残量が無くなったことを認識することができるが、標識部114が示す意味内容はこれに限られない。
【0092】
また、内容物の色と、表示部111の色と、を適宜調整してもよい。
例えば、内容物の色と、表示部111の色と、が同じで、前記第1実施形態のように、標識部114の文字(記号、符号、図形などの標識)が凸部118により形成されている場合、標識部114が示す意味内容を、前記第1実施形態と同様に残量が無いことを使用者に認識させることが可能なものにしてもよい。この場合、内容器12の減容変形により、凸部118に内容器12が当接しても、文字列を認識しにくい一方、内容物が無くなり、内容器12が表示部111の下面に圧接すると、文字列(凸部118)を内容器12から浮び上らせることで、文字列が視認可能になるため、残量が無いことを使用者に認識させることができる。
例えば、内容物の色と、表示部111の色と、が異なり、前記第1実施形態のように、標識部114の文字(記号、符号、図形などの標識)が凸部118により形成されている場合、標識部114が示す文字列の意味内容を、前記第1実施形態とは異なり、残量がわずかであることを使用者に認識させることが可能なものにしてもよい。この場合、内容器12の減容変形により、凸部118に内容器12が当接すると、文字列(凸部118)が視認可能になるため、残量がわずかであることを使用者に認識させることができる。一方、内容物が無くなり、内容器12が表示部111に圧接すると、文字列が内容器12から浮かび上ることで、残量が無いことを使用者に認識させることができる。
例えば、内容物の色と、表示部111の色と、が異なり、標識部114の文字(記号、符号、図形などの標識)が、前記第1実施形態とは異なり凹部により形成されている場合、標識部114が示す文字列の意味内容を、前記第1実施形態と同様に残量が無いことを使用者に認識させることが可能なものにしてもよい。この場合、内容器12の減容変形により、表示部111の下面に内容器12が近接、当接しても、文字列を認識しにくい一方、内容物が無くなり、内容器12が表示部111の下面に圧接するときに、表示部111の下面から内容物を排出させながら、凹部内に内容物を残存させることで、文字列(凹部)が視認可能になるため、残量が無いことを使用者に認識させることができる。
例えば、内容物の色と、表示部111の色と、が同じで、標識部114の文字(記号、符号、図形などの標識)が、前記第1実施形態とは異なり凹部により形成されている場合、標識部114が示す文字列の意味内容を、前記第1実施形態と同様に残量が無いことを使用者に認識させることが可能なものにしてもよい。この場合、内容器12の減容変形により、表示部111の下面に内容器12が近接、当接しても、文字列を認識しにくい一方、内容物が無くなり、内容器12が表示部111の下面に圧接するときに、表示部111の下面からだけでなく凹部内からも前記逃がし溝部を通して内容物を排出することで、文字列(凹部)を窪ませて立体的に視認可能になるため、残量が無いことを使用者に認識させることができる。
【0093】
さらに、標識部114がなくてもよい。例えば
図8に示す変形例に係る表示部131のように、表示部131が、弾性変形可能な帯状部材132により形成されていてもよい。帯状部材132は、上下方向Zから見た平面視においてらせん状をなす。帯状部材132の一端部は、他端部よりも径方向の外側に位置する。帯状部材132の一端部は、内蓋13の係止部51aに連結されている。帯状部材132は、一端部から他端部に向かうに従い下方に向けて延びている。
この場合、内容器12内の内容物が減少して内容器12が減容変形すると、まず、帯状部材132の他端部(帯状部材132がなすらせん形状の中央部分)が内容器12に当接する。その後、さらに内容器12が減容変形すると、帯状部材132が上下方向Zに徐々に圧縮変形させられ、内容器12と帯状部材132との接触面積が大きくなる。このとき、帯状部材132は、その他端部から一端部に向けて(らせん形状の中央部分から外周部分に向けて)徐々に内容器12と当接する。帯状部材132において、係止部51aとの連結部分を含む全体が内容器12に当接し、帯状部材132の全体が内容器12を通して視認可能になったら、使用者は、内容器12内の残量がなくなったことを認識することができる。
【0094】
前述の実施形態では、付勢部101が、操作部58のうち、上下方向Zから見て第1弁体15に重なる部分を付勢する。付勢部は、操作部58のうち、上下方向Zから見て第1弁体15に重ならない部分を付勢してもよい。
付勢部は、内蓋13と中蓋14の間に配置されなくてもよい。
【0095】
特に図示しないが、連絡空間65が、連通孔56が開口する主連絡空間と、主連絡空間に連通する副連絡空間と、を備え、副連絡空間を画成する壁面の少なくとも一部を、操作部としてもよい。この場合、副連絡空間内に付勢部を設けるとともに、付勢部が操作部を上方に向けて付勢してもよい。さらにこの場合、前記副連絡空間を、容器軸と同軸の環状とし、操作部を、前記副連絡空間を画成する環状に形成してもよい。
操作部は、上方に向けて膨出するボタン状またはドーム状であってもよい。
【0096】
付勢部は、内蓋13に一体に形成されてもよい。
この場合、付勢部が内蓋13に一体に形成されるので、部品点数を削減でき、コンパクト容器の構造を簡素化できる。また、付勢部が容器内で移動することが抑制されるので、付勢部の機能が良好に維持される。
付勢部がなくてもよい。
【0097】
弾性板82は、操作部58と一体に形成される代わりに、内蓋13の上部材47と一体に形成されてもよい。弾性板82の形状は、四角形板状に限らず、それ以外の板状、および板状以外の形状等に適宜変更してよい。
【0098】
操作部58の平面視形状は、特に限定されず、楕円形状であってもよいし、三角形状であってもよいし、四角形状であっても、五角形以上の多角形状であってもよい。
操作部58が、上部材47と一体に形成されず、上部材47とは別体により形成され、上部材47に装着されてもよい。
また、内容器12の形状は、特に限定されず、例えば、楕円筒状であってもよいし、角筒状であってもよい。
また、内容器12と内蓋13と中蓋14とは、リフィル容器17を構成していなくてもよい。すなわち、内容物を使い切った際に、内容器12を交換できない構成であってもよい。
【0099】
装着リング57が設けられなくてもよい。装着リング57を備えることに代えて、弾性変形可能な操作部58(弾性変形部)が、例えば有頂筒状に形成される等して内蓋13に装着されてもよい。
吐出孔66が、操作部58に形成されていなくてもよい。例えば、装着リング57に、径方向内側に向けて突出するとともに連絡空間65を画成するフランジを設け、このフランジに吐出孔66を設けてもよい。
吐出孔66が、1つだけ形成されていてもよい。
第2弁体16が、操作部58によって形成されていなくてもよく、第2弁体16を、操作部58とは別の部材によって形成してもよい。
操作部58に薄肉部64が形成されなくてもよい。
【0100】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した実施形態および変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0101】
10 コンパクト容器
11 外殻体
11a 窓部
11b レンズ部材
12 内容器
13 内蓋
14 中蓋
15 第1弁体
16 第2弁体
56 連通孔
58 操作部
65 連絡空間
66 吐出孔
111、131 表示部
O 容器軸