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特許7004705通気性を改善した二重構造の組立式シューズ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-06
(45)【発行日】2022-02-10
(54)【発明の名称】通気性を改善した二重構造の組立式シューズ
(51)【国際特許分類】
   A43B 3/18 20220101AFI20220203BHJP
   A43B 7/06 20060101ALI20220203BHJP
   A43B 7/12 20060101ALI20220203BHJP
   A43B 13/20 20060101ALI20220203BHJP
【FI】
A43B3/18 Z
A43B7/06
A43B7/12
A43B13/20 Z
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2019518946
(86)(22)【出願日】2019-02-01
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-03-26
(86)【国際出願番号】 KR2019001410
(87)【国際公開番号】W WO2019151816
(87)【国際公開日】2019-08-08
【審査請求日】2019-04-08
(31)【優先権主張番号】10-2018-0012970
(32)【優先日】2018-02-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519024382
【氏名又は名称】ナノテック セラミックス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】NANOTECH CERAMICS CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】42, Noksansaneopjung-ro 167beon-gil, Gangseo-gu, Busan-si, Republic of Korea
(73)【特許権者】
【識別番号】519024393
【氏名又は名称】ヨン サンオク
【氏名又は名称原語表記】JEONG SangOk
【住所又は居所原語表記】214-304, 20, Baegyang-daero 300beon-gil, Busanjin-gu, Busan-si, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100083116
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 憲三
(72)【発明者】
【氏名】ヨン サンオク
(72)【発明者】
【氏名】パク スンヨン
【審査官】田村 惠里加
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第203952590(CN,U)
【文献】特開2014-200413(JP,A)
【文献】特開平11-187904(JP,A)
【文献】特開平09-299103(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0093919(US,A1)
【文献】実開昭63-013002(JP,U)
【文献】特開2010-233789(JP,A)
【文献】特表2013-528099(JP,A)
【文献】米国特許第4941271(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A43B 3/18,7/06,7/12,13/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シューズにおいて、
ユーザーの足に着用できるインナーシューズ;および
上記のインナーシューズを内部に挿入して結合することができるアウターシューズを含め、
上記のインナーシューズは足から発生する水分を排出するための少なくとも一つの排出溝を底の部分に備え、
上記のインナーシューズが上記のアウターシューズの内部に結合される場合、上記のインナーシューズと上記のアウターシューズとの間に、上記の排出溝から足の甲の部分を介してトップラインまで、空気を排出することができる空気排出通路が形成され、
上記のインナーシューズの外部の底面と上記のアウターシューズの内部の底面との間に位置する排気用のポンプをさらに含み、
上記の排気用のポンプは、
ユーザーのかかとの底面に位置するように配置され、ユーザーの荷重により圧着される伸縮性の圧着部;
上記の伸縮性の圧着部を取り囲み、空気が流入することができ上記の圧着の過程で上記のアウターシューズの内部の底面と密着して閉鎖される空気吸入口が一側に形成される、ポンプの外皮;および
上記のポンプの外皮からユーザーの足指部分に向かうように延長され、上記の圧着の過程で内部の空気を上記の足指部分から噴出する空気排出部を含む、
組立式シューズ。
【請求項2】
上記のインナーシューズおよび上記のアウターシューズは天然ゴム、合成ゴム、合成樹脂、革、および織物の中の少なくとも一つの材質からなる、請求項1に記載の組立式シューズ。
【請求項3】
上記のアウターシューズは上記のインナーシューズの間に上記の空気排出通路を確保するための排出通路用の部材をさらに含む、請求項1に記載の組立式シューズ。
【請求項4】
上記の排出通路用の部材は前方外側の表面に足の甲の部分からトップラインまでつながる突出形状のラインからなる、請求項に記載の組立式シューズ。
【請求項5】
上記の排出通路用の部材は前方内側の表面に足の甲の部分からトップラインまでつながる突出形状のラインからなる、請求項に記載の組立式シューズ。
【請求項6】
上記のインナーシューズは上記のアウターシューズとの間に上記の空気排出通路を確保するための排出通路用の部材をさらに含む、請求項1に記載の組立式シューズ。
【請求項7】
上記の排出通路用の部材は前方外側の表面に足の甲の部分からトップラインまでつながる突出形状のラインからなる、請求項に記載の組立式シューズ。
【請求項8】
上記の排出溝は任意の間隔を有する多数の溝からなる、請求項に記載の組立式シューズ。
【請求項9】
上記のインナーシューズは、底面が上記のアウターシューズの底面に接触しないように、外側の底面に複数の底突起をさらに含む、請求項に記載の組立式シューズ。
【請求項10】
上記のアウターシューズは、
内部の底面が上記のインナーシューズの底面と接触しないように、内部の底面に複数の底突起をさらに含む、請求項に記載の組立式シューズ。
【請求項11】
上記のインナーシューズの足指の外側面と上記のアウターシューズの足指の内側面の間に保護部材をさらに含む、請求項1に記載の組立式シューズ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はシューズに関するものであり、より詳しくは分離可能なインナー(Inner)シューズとアウター(Outer)シューズの二重構造で構成され、インナーシューズで発生する汗や湿気を効果的に放出することができる通気性を改善した二重構造の組立式シューズに関するものである。
【背景技術】
【0002】
人間が二足歩行をしながら、足を保護するために用いられてきたシューズは科学技術の発展とともに新しい素材が開発されて、今日では家庭用、歩行用、マウンテン用、身体矯正用、特殊運動用など多様な活動に適合するように様々なシューズが作られている。このようなシューズはこれを着用する人の足を保護するだけではなく、シューズを着用した状態で行う活動の利便性を追求するように作られる。
【0003】
この際、シューズ内に挿入される人の足は、人の全身の汗孔の約2割を占める50万個程度の汗腺の分布を形成しており、額を除いて、汗をもっとも多く分泌する部位である。これにより、シューズを着用している状態で活動する場合には、通常より約12倍まで多くの汗を分泌するようになる。
【0004】
したがって、着用者の足を保護し、着用の便利性を追求することも重要であるが、通気性を確保しなければ、足から発生する熱気によりシューズに足の蒸れと臭いが発生するようになる。結局、シューズを構成する重要な要素の中の一つは足から発生する熱気や汗を効果的に排出することで、これによる問題を解決することだといえる。
【0005】
このような問題を解決するために、従来には表面が露出される外皮の側面または底面に空気が排出されることができるエア・ホールを形成することにより、インソールを通じて空気が外部に排出されることができる技術が提案されており、大韓民国登録実用新案第20-0192510号(空気排出シューズ)、大韓民国公開特許公報第10-2000-0035118号(エア・ホースが設置されたシューズのインソール)、および大韓民国登録特許公報第10-0470751号(外部との空気循環が可能なシューズ)をその例として挙げられる。しかし、このような従来の技術はシューズの底面やシューズの側面を通じて通気が行われるため、地面に水が溜まっている場合には、シューズ内に水が入ってくることを逃げることができず、長靴のような防水機能が要求されるシューズに非常に致命的な弱点として作用することができる。
【0006】
これにより、本発明者は足の甲と足首の部分を通じて、空気が排出されるように、内皮と外皮にそれぞれ通孔が形成された二重構造のシューズを提示したことがある。これは、大韓民国登録特許公報第10-1737910号(甲皮の部分に二重構造部を有する通気性シューズ)と大韓民国登録特許公報第10-1711881号(舌を通じる通気性のシューズ)、大韓民国公開特許公報第10-2017-0122645号(甲皮の部分に二重構造部を有する通気性シューズ)を通じて公開されており、また、大韓民国登録特許公報第10-1767884号(通気性長シューズの製造方法)ではこのようなシューズの製造方法を開示したことがある。
【0007】
しかし、このような従来技術は外皮と内皮の間に空気が排出できる二重構造を一体型に形成するので、シューズの設計から製造まで、空気排出のための二重構造を考慮して行わなければならない難しい点があり、熱気と汗を効果的に排出することにおいて、ある程度の限界を有する短所がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】韓国登録実用新案第20-0192510号公報
【文献】韓国公開特許第10-2000-0035118号公報
【文献】韓国登録特許第10-0470751号公報
【文献】韓国登録特許第10-1737910号公報
【文献】韓国登録特許第10-1711881号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は上記のような問題点を解決するためのものであって、シューズを分離可能なインナー(Inner)シューズとアウター(Outer)シューズの二重構造で構成して、インナーシューズとアウターシューズの間に通気性の通路を形成することによって、足から発生する汗や熱気を効果的に放出することができる通気性を改善した二重構造の組立式シューズを提供するのに、その目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記のような問題点を解決するために、本発明の通気性を改善した二重構造の組立式シューズはユーザーの足に着用できるインナーシューズと、上記のインナーシューズを内部に挿入して結合することができるアウターシューズを含め、上記のインナーシューズは足から発生する熱気を排出するための熱気排出口を備えることができる。
【0011】
上記の組立式シューズは上記のインナーシューズが上記のアウターシューズの内部に結合される場合、上記のインナーシューズと上記のアウターシューズの間に空気が排出することができる一定の空間の排出通路が形成されることができる。
【0012】
上記のインナーシューズおよび上記のアウターシューズは天然ゴム、合成ゴム、合成樹脂、革および織物の中の少なくとも一つの材質からなることができる。
【0013】
上記の熱気排出口はユーザーの足の甲の部分に位置する少なくとも一つの通気孔からなることができる。
【0014】
上記のアウターシューズは上記のインナーシューズとの間に空気排出通路を確保するための排出通路用の部材をさらに含むことができる。
【0015】
上記の排出通路用の部材は前方外側の表面に足の甲の部分からトップラインまでつながる突出形状のラインからなることができる。
【0016】
上記の排出通路用の部材は前方内側の表面に足の甲の部分からトップラインまでつながる突出形状のラインからなることができる。
【0017】
上記のインナーシューズは上記のアウターシューズの間に空気排出通路を確保するための排出通路用の部材をさらに含むことができる。
【0018】
上記の排出通路用の部材は前方外側の表面に足の甲の部分からトップラインまでつながる突出形状のラインからなることができる。
【0019】
上記のインナーシューズはユーザーの足から発生する水分を排出するために、底の部分に少なくとも一つの排出溝をさらに含むことができる。
【0020】
上記の排出溝は任意の間隔を有する複数の溝からなることができる。
【0021】
上記のインナーシューズは底面が上記のアウターシューズの底面に接触されないように、外側の底面に複数の底突起をさらに含むことができる。
【0022】
上記のアウターシューズは内部の底面が上記のインナーシューズの底面に接触されないように、内部の底面に複数の底突起をさらに含むことができる。
【0023】
本発明の組立式シューズは上記のインナーシューズの外部の底面と、上記のアウターシューズの内部の底面の間に位置する排気用のポンプをさらに含むことができる。
【0024】
上記の排気用のポンプはユーザーの荷重により圧着される伸縮性の圧着部と、上記の伸縮性の圧着部を取り囲み、空気が流入できる空気吸入口が一側に形成されるポンプの外皮と、上記のポンプの外皮から延長され圧着過程で内部の空気を外部に排出する空気排出部を含むことができる。
【0025】
本発明の組立式シューズは上記のインナーシューズの足指の外側面と上記のアウターシューズの足指の内側面の間に保護部材をさらに含むことができる。
【0026】
また、本発明の通気性を改善した二重構造の組立式のシューズはユーザーの足に着用できるインナーシューズ;および上記のインナーシューズを内部に挿入して結合することができるアウターシューズを含め、上記のインナーシューズはユーザーの足から発生する水分を排出するために、底の部分に少なくとも一つの排出溝を備えることができる。
【0027】
上記のインナーシューズは足から発生する熱気を排出するための熱気排出口をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式のシューズはインナーシューズとアウターシューズを着脱可能な構造で構成することによって、空気を排出することができる通気性の通路を簡単かつ効果的に形成することができ、その結果、足から発生する汗や熱気を効果的に放出することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1a図1aは本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズにおいて、インナーシューズの断面図である。
図1b図1bは本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズにおいて、インナーシューズがアウターシューズの内に挿入された状態の断面図である。
図2a図2aは本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズにおいて、熱気排出口が備わるインナーシューズを示した平面図である。
図2b図2bは本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズにおいて、熱気排出口が備わるインナーシューズを示した平面図である。
図3図3は本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式のシューズにおいて、熱気排出口が備わるインナーシューズをアウターシューズに結合した状態で熱気が排出通路を通じて排出される場合の断面図である。
図4図4は本発明の他の実施例による通気性を改善した二重構造組立式のシューズにおいて、排出通路用の部材が外部に突出された構造が備わるアウターシューズを示した断面図である。
図5a図5aは本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズにおいて、排出通路用の部材が備わるアウターシューズにインナーシューズを結合した場合の断面図である。
図5b図5bは本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズにおいて、排出通路用の部材が備わるアウターシューズにインナーシューズを結合した場合の平面図である。
図6図6は本発明の他の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズにおいて、排出通路用の部材が内部に突出される構造のアウターシューズを示した断面図である。
図7図7は本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズにおいて、内部方向に突出される排出通路用の部材が備わるアウターシューズにインナーシューズが結合される場合の斜視図である。
図8図8は本発明の他の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズにおいて、排出通路用の部材が外側に形成されたインナーシューズの斜視図である。
図9図9は本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズにおいて、排出通路用の部材が備わるインナーシューズがアウターシューズに結合された場合の平面図である。
図10a図10aは本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式のシューズにおいて、水分排出口が備わるインナーシューズの底面図である。
図10b図10bは本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式のシューズにおいて、水分排出口が備わるインナーシューズの底面図である。
図11図11は本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式のシューズにおいて、排出溝が備わるインナーシューズをアウターシューズに結合した場合の断面図である。
図12図12は本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズにおいて、底突起が備わるインナーシューズをアウターシューズに結合する場合を示した断面図である。
図13図13は本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズにおいて、底突起が備わるアウターシューズにインナーシューズが結合される場合を示した断面図である。
図14a図14aは本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズにおいて、アウターシューズの内部の底面に形成される底突起が格子の形態である場合を示した平面図である。
図14b図14bは本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズにおいて、アウターシューズの内部の底面に形成される底突起がハニカムの形態である場合を示した平面図である。
図15図15は本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズに用いることができる排気用のポンプを示した平面図であって、図15(a)は上面図であり、図15(b)は下面図である。
図16図16は本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズにおいて、排気用のポンプが内部に装着された場合の断面図である。
図17図17は本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズにおいて、インナーシューズとアウターシューズの間に保護部材が結合した場合の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
ここで用いられる専門用語は単に特定の実施例を言及するためのものであり、本発明を限定するものを意図していない。ここで用いられる単数の形態は文句がこれと明らかに反対の意味を示さない限り、複数の形態も含む。明細書で用いられる「含む」の意味は特定な性格、領域、定数、ステップ、動作、要素および/または成分を具体化し、その他の異なる特定な性格や、領域、定数、ステップ、動作、要素、成分および/または群の存在や付加を除外するものではない。
【0031】
他に定義していないが、ここで用いられる技術用語および科学用語を含むすべての用語は本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が一般的に理解する意味と同一な意味を有する。通常用いる辞書に定義された用語は関連する技術文献と現在開示された内容に符合する意味を有するものと追加解釈され、定義されない限り、理想的だったり、非常に公式的な意味で解釈されない。
【0032】
以下、添付された図面により、本発明の望ましい実施例を詳しく説明するようにする。
【0033】
図1aは本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズにおいて、インナーシューズの断面図であり、図1bはインナーシューズがアウターシューズの内に挿入された状態の断面図である。
【0034】
本発明の組立式シューズはユーザーの足に着用できるインナーシューズ100(Inner Shoes)と上記のインナーシューズ100を内部に結合することができるアウターシューズ200(Outer Shoes)からなる。
【0035】
まず、図1aを参考にすれば、本発明の組立式シューズを構成するインナーシューズ100はボディ110がそれ自体にユーザーの足に着用することができるシューズの構造を有することができるが、運動や活動の過程で足から発生する熱気を排出するための熱気排出口120、または図面に図示されていないが、底の部分に汗を下部に排出することができる水分排出口を備えることができる。インナーシューズ100を構成する熱気排出口120または水分排出口に関しては以下でより詳しく説明することにする。
【0036】
インナーシューズ100のボディ110は天然ゴムや合成ゴム、または合成樹脂のような材質からなることができる。例えば、無毒性であり、耐化学性に優れて、絶縁性に優れたポリエチレン(PE)、耐光性・耐薬品性に優れ、電気絶縁性に優れたポリ塩化ビニル(polyvinyl chloride;PVC)、非粘着性であり、非油性および高い絶縁性を有する熱可塑性ゴム、耐寒性および酸やアルカリ成分に強いTPR(Thermoplastic Rubber)、耐熱性に優れて低温でも柔軟性に優れたSBS(Styrene butadiene styrene)、SEBS(Styrene ethylene butylene styrene)またはEPDM(ethylene propylene diene M-class)からなることができる。このほかに、SEPS、SEEBS、SEEPS、EVA、TPU、PU、PS、PP、TPO、TPVなどのゴムや発泡樹脂からなることもできる。その他に、アウターシューズ200の内部に着脱ができるように一定な厚さの革やゴアテックス(登録商標)のような織物で構成されることもできる。すなわち、インナーシューズ100のボディ110はアウターシューズ200の入口を通じて内部に挿入され組み込まれるように伸縮性や弾力性を有する材質であれば、すべて用いることができるだろう。
【0037】
アウターシューズ200はユーザーの足に着用するインナーシューズ100が内部に挿入され組み込まれ固定されることができる。インナーシューズ100の足首の直径、または足指からかかとまでつながる表面積がアウターシューズ200より小さいので、ユーザーが一定のサイズの力を加えることにより、インナーシューズ100をアウターシューズ200の内部に押し込むことができる。
【0038】
図1bは、このように、インナーシューズ100がアウターシューズ200の内部に挿入された場合の断面を示したものである。アウターシューズ200の内部に挿入されたインナーシューズ100は伸縮性または弾力性を有する表面の摩擦力によりアウターシューズ200の内部表面の中の一部分に密着され固定されることができるだろう。
【0039】
この際、インナーシューズ100の外部の表面とアウターシューズ200の内部の表面は一部の領域で密着されることができるが、他の一部領域は一定な程度で離隔された空間が形成されることができるが、このように形成された離隔空間はシューズの内部で発生する熱気や汗の水分が外部に排出することができる排出通路150の役割をすることができる。したがって、インナーシューズ100がアウターシューズ200に挿入され固定された状態で、ユーザーが運動や活動をする過程で発生する熱気や汗の水分がインナーシューズ100とアウターシューズ200の間に形成された排出通路150を通じて排出されることができる。その結果、本発明の組立式シューズは着用したユーザーは足から発生する熱気や汗による不便さを減らすことができる。
【0040】
この際、アウターシューズ200はユーザーの足から発生する熱気や汗が外部に排出されるようにしながら、外部に存在する水などが内部に流入されないように、防水性の材質からなることが望ましい。したがって、ここでは防水効果が要求される長靴や食堂の調理靴またはブーツの場合を仮定して説明するのである。しかし、本発明はこのような長靴やブーツの場合に限定されなく外部からの防水機能が要求されるすべての種類のシューズに適用することができるだろう。アウターシューズ200のボディを構成する材質はインナーシューズ100と同じように天然ゴムや合成ゴム、または合成樹脂のような材質からなることができる。ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(polyvinyl chloride;PVC)、熱可塑性ゴム、TPR(Thermoplastic Rubber)、SBS(Styrene butadiene styrene)、SEBS(Styrene ethylene butylene styrene)またはEPDM(ethylene propylene diene M-class)からなることができる。このほかに、SEPS、SEEBS、SEEPS、EVA、TPU、PU、PS、PP、TPO、TPVなどのゴムや発泡樹脂からなることもできる。その他に、インナーシューズ100が内部に挿入できるように一定な厚さの革やゴアテックス(登録商標)のような織物で構成されることもできる。すなわち、アウターシューズ200はインナーシューズ100が内部に挿入され組み込まれるように伸縮性や弾力性を有する材質であればすべて用いることができるだろう。
【0041】
このように、本発明の組立式シューズはインナーシューズ100とアウターシューズ200が分離することができるので、ユーザーが本発明の組立式シューズを着用して作業を完了した後には、アウターシューズ200からインナーシューズ100を分離することによって、インナーシューズ100の内部と外部、アウターシューズ200の内部と外部に付着された水気や湿気などの異物質を洗浄したり掃除することが容易である。
【0042】
以下では、本発明の組立式シューズにおいて、インナーシューズ100とアウターシューズ200の様々な構成についてより詳しく見ることにする。
【0043】
図2aおよび図2bは本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズにおいて、熱気排出口が備わるインナーシューズを示した平面図である。
【0044】
図2aはユーザーの足の甲の部分に円形の単一通気孔で熱気排出口120が形成された場合を示したものである。運動や活動の過程でユーザーの足から発生する熱気は軽い気体成分からなっているので、足の上側方向に排出されるので、熱気を排出するための熱気排出口120は上側方向を向かうことができる足の甲の部分に形成されることが望ましい。ただし、熱気排出口120をあまり大きく形成する場合には、インナーシューズ100がアウターシューズ200に挿入された状態で熱気排出口120に位置した足の甲の部分がアウターシューズ200の内部表面と摩擦されることができるので、このような摩擦が発生しないような程度のサイズに形成することが望ましい。
【0045】
図2bはユーザーの足の甲の部分に多数の小さい通気孔121を形成することによって、熱気排出口120を構成する場合を示したものである。図2bのように、多数個の小さい通気孔121を用いて熱気排出口120を構成する場合には全体の開放面積が図2aより小さくすることができるが、熱気排出口120を通じてユーザーの足の甲が外部に露出されてアウターシューズ200の内部表面と足の甲の間に摩擦が発生する可能性が減って、ユーザーに対する安全性を高めることができるメリットがある。
【0046】
図3は本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズにおいて、熱気排出口が備わるインナーシューズをアウターシューズに結合した状態で熱気が排出通路を通じて排出される場合の断面図を示したものである。
【0047】
図3を参考にすれば、熱気排出口120が形成されるインナーシューズ100がアウターシューズ200の内部に結合される場合、ユーザーの運動や活動の過程で足から発生する熱気はインナーシューズ100の熱気排出口120を通じてインナーシューズ100とアウターシューズ200の間から排出することができる。熱気排出口120は前で説明するように、足の甲の部分に形成される単一の通気孔からなることもでき、多数の小さい通気孔からなることもできるだろう。特に運動や活動の過程で発生する熱気はユーザーの足から発生する際に温かい温度を示すため、上部に移動するようになる。したがって、足の甲の部分に形成された熱気排出口120は足の甲の部分を含めて足裏や足の側面から発生する熱気が簡単にインナーシューズ100の外部に排出できるようにする。
【0048】
インナーシューズ100がアウターシューズ200の内部に挿入された状態で、インナーシューズ100の表面の中の一部は摩擦力によりアウターシューズ200の内部表面と接触することができる。この際、インナーシューズ100とアウターシューズ200の間に接触される面積はインナーシューズ100とアウターシューズ200の直径とサイズの差に大きく左右されることができる。例えば、インナーシューズ100の足首部分の直径とアウターシューズ200の足首部分の直径の差が5mm以下である場合には摩擦力による引力でインナーシューズ100の外部表面とアウターシューズ200の内部表面が相当部分接触されることができる。したがって、インナーシューズ100の外部表面とアウターシューズ200の内部表面の間に熱気が排出されることができる排出通路150が形成されることができるぐらいインナーシューズ100とアウターシューズの直径およびサイズを決定することが望ましい。
【0049】
インナーシューズ100の外部表面とアウターシューズの内部表面、特にインナーシューズ100の足の甲から足首をつなぐ外部表面とここに隣接するアウターシューズ200の内部表面の間に熱気や空気が移動することできる程度の空間に排出通路150が形成されれば、インナーシューズ100の熱気排出口120を通じて出る熱気が排出通路150を通じて外部に容易に排出されることができるだろう。
【0050】
また、インナーシューズ100の熱気排出口120を通じて排出された熱気または水分排出口200を通じて排出された水分が気化され生成された気体が効果的に排出することができるようにインナーシューズ100またはアウターシューズ200に排出通路用の部材を追加的に形成することも可能である。
【0051】
図4は本発明の他の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズにおいて、排出通路用の部材が外部に突出される構造のアウターシューズを示した断面図である。
【0052】
図4を参考にすれば、本発明の組立式シューズを構成するアウターシューズ200はユーザーの足を取り囲むように構成されるボディ210の前方に外側方向に排出通路用の部材222が追加に備わることができる。外側方向に形成される排出通路用の部材222はアウターシューズ200の足の甲の部分からシューズの最上部に該当するトップラインまでつながるように一定のサイズの凸形状からなることができる。すなわち、排出通路用の部材222はアウターシューズ200の表面に沿って一体型になって、足の甲の部分からトップラインまで一定な幅の厚さを有しながら、前方に向けて外側に突出される構造を有するので、排出通路用の部材222が有する厚さぐらい空気が排出できる排出通路を確保することになる。その結果、運動や活動によりユーザーの足から発生する熱気または汗や水分から発生する湿気が排出通路用の部材222により形成された排出通路を通じて容易に排出することができる。
【0053】
図5aおよび図5bは本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズにおいて、排出通路用の部材が備わるアウターシューズにインナーシューズを結合した場合の断面図と平面図をそれぞれ示したものである。
【0054】
まず、図5aを参考にすれば、インナーシューズ100がアウターシューズ200の内部に結合された場合、ユーザーの運動や活動の過程で足から発生する熱気はインナーシューズ100の熱気排出口120を通じてインナーシューズ100の外部に排出することができる。この際、アウターシューズ200の排出通路用の部材222はインナーシューズ100の熱気排出口120と隣接する部分から始めてトップラインまで前方に向けて一定の厚さで突出される形態で位置する。したがって、インナーシューズ100とアウターシューズ200の間には排出通路用の部材が形成される面積ぐらい熱気や空気を排出することができる空間が確保され、インナーシューズ100の熱気排出口120を通じて流入される熱気がより効果的に組立式シューズの外部に排出されるようになる。
【0055】
図5bを参考にすれば、アウターシューズ200のトップラインから足の甲の部分までつながる排出通路用の部材222はインナーシューズ100と接触される部分に熱気と空気を排出することができる空間を形成することになる。排出通路用の部材222により形成される排出通路はユーザーの足の甲の部分から発生する熱気を排出する経路を提供することもするが、インナーシューズ100の底面を通じてアウターシューズ200の底に溜まった汗や水分が気体に気化する場合にはこのような気体を外部に排出する役割もすることができる。
【0056】
排出通路用の部材222は足から発生する熱気や空気を排出するための程度の幅を維持し、ユーザーの活動に不便さを感じない程度、例えば、2cm以下の幅で形成することが効果的であるだろう。
【0057】
図6は本発明の他の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズにおいて、排出通路用の部材が内部に突出される構造のアウターシューズを示した斜視図である。
【0058】
図6を参考にすれば、本発明の組立式シューズを構成するアウターシューズ200はユーザーの足を取り囲むように構成されるボディ210の前方に内部方向に突出される形態で排出通路用の部材224が形成されることができる。アウターシューズ200の内部表面に沿って形成される排出通路用の部材224はアウターシューズ200の足の甲の部分からシューズのトップラインまで一定な厚さの突出部が形成される構造からなることができる。内部方向に突出される排出通路用の部材224はアウターシューズ200の内部表面とインナーシューズ100の外部表面を一定な距離ぐらい離隔するようになり、その結果、アウターシューズ200とインナーシューズ100の間に熱気や空気が容易に排出することができる排出通路を形成するようになる。この際、内部方向に突出される排出通路用の部材224は一つのラインからなることもあり、二つ以上のラインからなることもできる。
【0059】
図7は本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズにおいて、内部方向に突出される排出通路用の部材が備わるアウターシューズにインナーシューズが結合された場合の平面図を示したものである。
【0060】
図7を参考にすれば、アウターシューズ200のトップラインから足の甲の部分まで内部方向に突出される排出通路用の部材224はインナーシューズ100と接触される部分に熱気と空気が排出することができる空間を形成することになる。ここでは、内部方向に突出される排出通路用の部材224が二つのラインに形成される場合を例に挙げて図示した。このように、アウターシューズ200の内面に内部方向に突出される排出通路用の部材224が形成される場合、排出通路用の部材224によりアウターシューズ200の内面とインナーシューズ100の外面が接触されることを遮断するようになって、二つの排出通路用の部材224の間および排出通路用の部材224と隣接する部分に離隔される空間が形成されて熱気や空気を排出する排出通路の役割をするようになる。もちろん、このように形成された排出通路を通じてアウターシューズ200の底に溜まった汗や水分から気化した気体が外部に排出することもできる。
【0061】
この際、内部方向に突出される排出通路用の部材224の厚さは足から発生する熱気や空気を排出するための程度の幅を維持し、ユーザーがその厚さにより活動に不便さを感じない程度、例えば、2cm以下の幅で形成することが効果的であるだろう。
【0062】
一方、アウターシューズ200とインナーシューズ100の間に排出通路を形成するための排出通路用の部材はインナーシューズ100の外側面に形成することもできる。
【0063】
図8は本発明の他の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズにおいて、排出通路用の部材が外側に形成されるインナーシューズの斜視図を示したものである。
【0064】
図8を参考にすれば、本発明の組立式シューズを構成するインナーシューズ100はユーザーの足を取り囲むように構成されるボディ210の前方に外部方向に突出される形態で排出通路用の部材122が形成することができる。インナーシューズ10の外部表面に沿って形成される排出通路用の部材122はユーザーの足の甲の部分に形成される熱気排出口120の一部領域または熱気排出口120の上段からインナーシューズ100のトップラインまで一定な厚さの突出部が形成される構造からなることができる。したがって、インナーシューズ100がアウターシューズ200の内部に挿入される場合、外部方向に突出される排出通路用の部材122はアウターシューズ200の内部表面とインナーシューズ100の外部表面を一定な距離ぐらい離隔させるようになって、その結果、インナーシューズ100の熱気排出口120を通じて熱気や空気が容易に外部に排出できる排出通路を形成するようになる。この際、外部方向に突出される排出通路用の部材122は一つのラインからなることもでき、二つ以上のラインからなることもできるだろう。
【0065】
図9は本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズにおいて、排出通路用の部材が備わるインナーシューズがアウターシューズに結合された場合の平面図である。
【0066】
図9を参考にすれば、インナーシューズ100の前方外側面に沿って、トップラインから足の甲の部分まで排出通路用の部材122が突出され形成することができる。ここでは、外部方向に突出される排出通路用の部材が二つのラインで形成される場合を、例に挙げて図示した。このように、インナーシューズ100の外部面に突出される排出通路用の部材122がアウターシューズ200の内面とインナーシューズ100の外面が接触されることを遮断することにより、二つの排出通路用の部材122の間および排出通路用の部材122と隣接する部分に離隔される空間が形成されて熱気や空気を排出する排出通路の役割をするようになる。もちろん、このように形成される排出通路を通じてアウターシューズ200の底に溜まった汗や水分から気化した気体が外部に排出することもできる。
【0067】
この際に、外部方向に突出された排出通路用の部材122の厚さは足から発生する熱気や空気を排出するための程度の幅を維持して、ユーザーがその厚さにより活動に不便さを感じない程度、例えば、2cm以下の幅で形成することが効果的であるだろう。
【0068】
また、本発明の組立式シューズのインナーシューズ100はユーザーの足から発生する汗や水分を下部に排出することができる水分排出口を底の部分に含むことができる。図10aおよび図10bは本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズにおいて、水分排出口が備わるインナーシューズの底面図を示したものである。
【0069】
インナーシューズ100の底面に汗や水分が排出することができる水分排出口が備わる場合、ユーザーが本発明の組立式シューズを着用した状態で運動や活動をすれば、足から発生する汗や水分は水分排出口を通じて底面を通過してアウターシューズ200の底面に集まるようになる。この際、アウターシューズ200の底の部分は防水機能を有するので、アウターシューズ200を通じて外部から足裏に水気が流入されない。アウターシューズ200の底の部分に集まった汗や水分は時間が経つことにより気化され気体変わり、インナーシューズ100とアウターシューズ200の間に形成される排出通路150を通じて徐々に排出されることができるだろう。
【0070】
水分排出口はインナーシューズ100の底面に形成される多数の排出溝131からなることができるが、図10aに図示されるように、直線形の排出溝131から形成されることもでき、図10bに図示されるように、円形の排出溝131で形成されることもできる。もちろん、直線形や円形以外に三角形や、多角形など様々な模様で形成することができ、すべて同一なサイズで形成されたり様々なサイズの排出溝131で形成することもできるだろう。
【0071】
図11は本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズにおいて、排出溝が備わるインナーシューズをアウターシューズに結合した場合の断面図を示したものである。
【0072】
図11を参考にすれば、排出溝131が形成されるインナーシューズ100がアウターシューズ200の内部に結合される場合、ユーザーの運動や活動の過程で足から発生する汗や水分はユーザーの足に乗って下に流れるようになり、インナーシューズ100の排出溝131を通じてアウターシューズ200の底の部分に集まることができる。排出溝131は前に説明するように、ユーザーの足裏の部分に形成される直線形または円形などの形態を有する排出溝131からなることもできる。特に、運動や活動の過程で発生する汗や水分は液体成分であるため、その重さにより下に流れるようになるので、排出溝131はインナーシューズ100の足裏の部分に形成することが効果的である。また、排出溝131を通じて排出される水分がインナーシューズ100の底面とアウターシューズ200の底面の間で圧着されなく、アウターシューズ200の内部の底面に溜まるように図面のようにアウターシューズ200の内部の底面を屈曲される形態で形成することが効果的であるだろう。
【0073】
インナーシューズ100がアウターシューズ200の内部に挿入される状態でインナーシューズ100の表面の中の一部は摩擦力によりアウターシューズ200の内部表面と接触することができる。この際、インナーシューズ100の外部の底面とアウターシューズ200の内部の底面が接触することもあるが、一般的にシューズの底が平らな形態になっていなく、ユーザーの足の屈曲に沿って足指の部分と中足骨、およびかかとの部分が底に密着され、中足骨とかかとの間のアーチ部分は地面から凸構造を有するようになる。また、足指と中足骨、かかと部分も同時に底に接触されなく、ユーザーの歩行や運動の過程で順次に地面と接触が行われるため、インナーシューズ100の底面とアウターシューズ200の底面は部分的に接触と非接触が交互に行われるようになる。
【0074】
したがって、排出溝131を通じてアウターシューズ200の底面に溜まった水分は時間が経つことにより、気体成分に気化することになって、インナーシューズ100の底面とアウターシューズ200の底面が接触していない空間に沿って移動した後に、インナーシューズ100とアウターシューズ200の間に形成される排出通路150を通じて外部に排出することができる。
【0075】
また、本発明の組立式シューズのインナーシューズ100は排出溝131を通じて、排出される汗や水分がアウターシューズ200の底面に集まる場合を考慮して、インナーシューズ100の底面とアウターシューズの底面の間に水分が集まることができる空間を形成することができる部材を追加に含むことができる。このような部材はインナーシューズ100の底面に下部方向に突出される形態の突起で形成されることもでき、アウターシューズ200の内部の底面に上部方向に突出される突起に形成されることもできる。
【0076】
図12は本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズにおいて、底突起が備わるインナーシューズをアウターシューズに結合した場合の断面図を示したものであり、図13は底突起が備わるアウターシューズにインナーシューズが結合された場合を示した断面図である。
【0077】
まず、図12を参考にすれば、本発明の実施例による組立式シューズのインナーシューズ100は直線形または円形の排出溝131が底面に形成されることができる。足裏部分から発生した汗や水分は排出溝131を通じてアウターシューズ200の底面に溜まるようになるが、インナーシューズ100の底面とアウターシューズ200の底面が接触される場合に底面に溜まった汗や水分がインナーシューズ100の排出溝131を通じて再びインナーシューズ100の内側に流入されることができる。これを防止するために、インナーシューズ100の底面に下部方向に底突起132が付着されることができる。底突起132はインナーシューズ100の外部の底面とアウターシューズ200の内部の底面が接触されることを防止して、インナーシューズ100の外部の底面とアウターシューズ200の内部の底面の間に汗や水分が集める空間を提供することになる。
【0078】
汗や水分を効果的に排出し、再び流入できないようにするために、インナーシューズ100の底面に形成される底突起132は汗や水分が排出される排出溝131が形成されていない部分に位置することが望ましい。したがって、水分排出口130が直線形の排出溝からなる場合には、排出溝131が形成されていない空間に沿って多数の底突起132が一定な間隔を置いて形成されることができる。水分排出口130が円形の排出溝からなる場合には排出溝131が形成されていない空間と面積を考慮して、底突起132のサイズと位置を決定することができるだろう。底突起132は半円形や四角形で形成されることもでき、その他の様々な模様からなることができる。
【0079】
インナーシューズ100の底突起132により形成される空間が集まった汗や水分は時間が経つことにより、気体に気化することになり、気化された気体はインナーシューズ100の外部面とアウターシューズ200の内部面の間に形成される排出通路を通じて外部に排出されることができる。
【0080】
このような底突起は図13のようにアウターシューズ200の内部の底面に形成されることもできる。アウターシューズ200の内部の底面に底突起232を形成する場合にも、同じようにインナーシューズ100の外部底面とアウターシューズ200の内部の底面が接触されることを防止し、インナーシューズ100の外部の底面とアウターシューズ200の内部の底面の間に汗や水分が集める空間を確保することができる。
【0081】
この際、アウターシューズ200の内部の底面に底突起232を形成する場合には、インナーシューズ100の排出溝131を防がないように配置することが望ましい。したがって、このような場合にはインナーシューズ100の排出溝131の模様と位置を考慮し、お互いに対応する位置を有するように一対のインナーシューズ100とアウターシューズ200を構成するようになるだろう。アウターシューズ200の内部の底面に底突起232が形成される場合にもインナーシューズ100から流れ出した汗や水分がアウターシューズ200の底面に溜まるようになり、時間が経つことによって、気体に気化して排出通路を通じて外部に排出されることができるだろう。
【0082】
この際、アウターシューズ200の内部の底面に形成される底突起232は様々な形態を有することができるが、例えば、図14aのように格好の形態からなり四角形の溝の間に水分や水気が集まったり、図14bのようにハニカム形態からなる底突起により水分や水気が集まることもできるだろう。
【0083】
一方、このような底突起はインナーシューズ100の外部の底面に形成されたりアウターシューズ200の内部の底面に形成されることもできるが、インナーシューズ100の外部の底面とアウターシューズ200の内部の底面に一緒に形成されることもできるだろう。
【0084】
本発明の組立式シューズにおいて、インナーシューズ100の底面がアウターシューズ200の底面に密着される場合には、インナーシューズ100の排出溝131を通じて下側に排出される汗のような水分を外部に排出したり気化するのに困難がありうる。このために、本発明の組立式シューズはインナーシューズ100の外部の底面とアウターシューズ200の内部の底面の間に排気用のポンプが追加に備わることができる。
【0085】
図15は本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズに用いることができる排気用のポンプを示した平面図である。図15(a)は上面図を示したものであり、図15(b)は下面図を示したものである。
【0086】
図15(a)を参考にすれば、排気用のポンプ300はかかと部分に位置して、足裏の荷重が伝達される部分に伸縮性の圧着部310が形成されて、これを取り囲むポンプの外皮320に構成される。
【0087】
伸縮性の圧着部310はユーザーの身体の荷重によって、一定の深さぐらいクッションの役割をすることができるように一定の密度を有するスポンジのような材質からなることができる。伸縮性の圧着部310の中央部位は外部から空気が流入できるように半円形またはその他の形態に切開される空気吸入通路312が形成されることができる。
【0088】
ポンプの外皮320は伸縮性の圧着部310を保護することができるように伸縮性の圧着部310を囲む形態の合成樹脂からなることができ、組立式シューズの内部に存在する空気が外部によく排出されることができるように空気吸入口322と空気排出部330を含むことができる。
【0089】
図15(b)を参考にすれば、ポンプの外皮320の下部には外部から空気が流入できる空気吸入口322が形成されることができる。空気吸入口322はポンプの外皮320の内部に位置する伸縮性の圧着部310の空気吸入通路312に位置することが望ましく、空気吸入口322を通じて流入された空気は空気吸入通路312を通じてポンプの外皮320の内部に移動して、ユーザーのかかとの部分が伸縮性の圧着部310を圧着する場合に、空気排出部330を通じて外部に排出されることができる。
【0090】
図16は本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズにおいて、排気用のポンプが内部に装着された場合の断面図を示したものである。
【0091】
図16を参考にすれば、本発明の組立式シューズで排気用のポンプ300はインナーシューズ100の外部の底面とアウターシューズ200の内部の底面の間に位置することができる。特に排気用のポンプ300の伸縮性の圧着部310はユーザーのかかとの底面に位置するように配置されることが望ましい。
【0092】
排気用のポンプ300が組立式シューズの内部に装着された状態でポンプの外皮320の底面にある空気吸入口322を通じて組立式シューズの内部の空気が流入することができる。流入された空気はポンプの外皮320の内部に流入され、空気吸入通路312および内部の空間を満たすだろう。この状態で組立式シューズのユーザーが活動をする過程でかかとの部分が下に押されるようになると、下方向にユーザーの荷重Fが作用するようになり、ポンプの外皮320の底面にある空気吸入口322はアウターシューズ200の底面と密着するようになり閉鎖される。もう一方、ポンプの外皮320および伸縮性の圧着部310はユーザーの身体荷重により圧着されるので、ポンプの外皮320の内部に存在する空気は空気排出部330を通じて排気用のポンプ300の外部に排出されることである。この際、空気排出部330は組立式シューズの底面から足指部分に向かうように位置するため、排出される空気はユーザーの足指部分から噴出するようになり、結局インナーシューズ100とアウターシューズ200の間に形成される排出通路150を通じて外部に排出されることができるだろう。
【0093】
また、本発明の組立式シューズはインナーシューズ100とアウターシューズ200の間にユーザーの足指を保護することができる保護部材を含むことにより、ユーザーの活動過程でユーザーの足指部分に衝撃を加える危険から保護する安全靴の役割も可能である。
【0094】
図17は本発明の実施例による通気性を改善した二重構造の組立式シューズにおいて、インナーシューズとアウターシューズ200の間に保護部材が結合した場合の断面図である。
【0095】
図17を参考にすれば、本発明の組立式シューズを構成するインナーシューズ100の足指部分の外側、またはアウターシューズ200の足指部分の内側には外部の衝撃からユーザーの足指を保護するための部材140が位置することができる。保護部材140は強化プラスチックのように強度が高い合成樹脂からなったり、柔軟性がある薄い金属材質からなることもできるだろう。保護部材140はインナーシューズ100の外側面に着脱可能な形態で付着されることもあり、インナーシューズ100の外側に固定される形態で付着されることもあるだろう。または、アウターシューズ200の内側面に保護部材140が結合される形態で構成されることもあるだろう。
【0096】
したがって、保護部材140が付着されたインナーシューズ100をアウターシューズ200の内部に結合して用いる場合、ユーザーは上から落ちる重いものや衝突から足指の部分が損傷されることを防止することができる。
【0097】
以上添付された図面を参考にして本発明の実施例を説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は、本発明のその技術的な思想や必須的な特徴が変更されなくて、他の具体的な形態で実施できることを理解できるだろう。したがって、以上で記述した実施例はすべての面で例示的なものであり、限定的なものではないこととして理解するべきである。本発明の範囲は上記の詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲により示されて、特許請求の範囲の意味および範囲そしてその均等概念から導出されるすべての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれるものとして、解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0098】
100:インナーシューズ
110:インナーシューズのボディ
120:熱気排出口
121:通気孔
122:インナーシューズの排出通路用の部材
131:排出溝
132:インナーシューズの底突起
140:保護部材
150:排出通路
200:アウターシューズ
210:アウターシューズのボディ
222、224:アウターシューズの排出通路用の部材
232:アウターシューズの底突起
300:排気用のポンプ
310:伸縮性の圧着部
312:空気吸入通路
320:ポンプの外皮
322:空気吸入口
330:空気排出口
図1a
図1b
図2a
図2b
図3
図4
図5a
図5b
図6
図7
図8
図9
図10a
図10b
図11
図12
図13
図14a
図14b
図15(a)】
図15(b)】
図16
図17