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  • 特許-誘導調理器 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-06
(45)【発行日】2022-01-21
(54)【発明の名称】誘導調理器
(51)【国際特許分類】
   H05B 6/12 20060101AFI20220114BHJP
【FI】
H05B6/12 303
H05B6/12 335
H05B6/12 324
【請求項の数】 9
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020039582
(22)【出願日】2020-03-09
(65)【公開番号】P2020149972
(43)【公開日】2020-09-17
【審査請求日】2020-03-31
(31)【優先権主張番号】201910184253.1
(32)【優先日】2019-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】508079120
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス (シャンハイ) カンパニー リミテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】517220508
【氏名又は名称】エムウーアーエス フランス
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100130030
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 夕香子
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】ガロリーニ,ロミュアル
(72)【発明者】
【氏名】ファン,ミィンヂエ
(72)【発明者】
【氏名】ワン,シァオイォン
【審査官】山本 崇昭
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-512366(JP,A)
【文献】特開2012-146423(JP,A)
【文献】特開2008-098189(JP,A)
【文献】特許第5909675(JP,B2)
【文献】独国特許出願公開第102012200294(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 6/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれが伝送コイル(110、120、130)および前記伝送コイル(110、120、130)を駆動して機能させるドライバ(111、121、131)を備える複数のコンロ(1、2、3)と、
各コンロ(1、2、3)の前記ドライバ(111、121、131)を制御して駆動信号を生成するように適合されたコントローラ(100)と
を備える誘導調理器であって、
各コンロ(1、2、3)の前記ドライバ(111、121、131)によって生成された前記駆動信号は、周期的循環変調信号シーケンスを含み、
異なるコンロ(1、2、3)の前記ドライバ(111、121、131)によって生成された前記駆動信号内の前記変調信号シーケンスの振幅および周波数の少なくとも1つは互いに異なり、したがって前記コンロ(1、2、3)は、前記変調信号シーケンスに応じて互いに識別および区別される、誘導調理器。
【請求項2】
前記異なるコンロ(1、2、3)の前記ドライバ(111、121、131)によって生成された前記駆動信号内の前記変調信号シーケンスの前記振幅は異なり、したがって前記コンロ(1、2、3)は、前記変調信号シーケンスの前記振幅に応じて互いに識別および区別される、
請求項1に記載の誘導調理器。
【請求項3】
前記異なるコンロ(1、2、3)の前記ドライバ(111、121、131)によって生成された前記駆動信号内の前記変調信号シーケンスの前記周波数は異なり、したがって前記コンロ(1、2、3)は、前記変調信号シーケンスの前記周波数に応じて互いに識別および区別される、
請求項1に記載の誘導調理器。
【請求項4】
前記誘導調理器は、それぞれ前記複数のコンロ(1、2、3)に配置されるように適合された複数の鍋(10、20、30)をさらに備え、
前記複数のコンロ(1、2、3)の前記伝送コイル(110、120、130)は、それぞれ前記複数のコンロ(1、2、3)に配置された前記複数の鍋(10、20、30)を加熱するように適合されている、
請求項1からのいずれか一項に記載の誘導調理器。
【請求項5】
各鍋(10、20、30)は、前記コンロ(1、2、3)の前記伝送コイル(110、120、130)に電磁結合するように適合された受信コイルを備え、前記受信コイルは、前記伝送コイル(110、120、130)から伝送された前記駆動信号を受信するように構成され、したがってそれぞれの前記鍋(10、20、30)に対応する前記コンロ(1、2、3)は、受信された前記駆動信号内の前記変調信号シーケンスに応じて識別される、
請求項に記載の誘導調理器。
【請求項6】
各鍋(10、20、30)は、前記受信コイルによって受信された前記駆動信号を処理し、前記駆動信号内の前記変調信号シーケンスをデジタル識別信号シーケンスに変換するように適合された信号処理回路をさらに備え、したがって前記それぞれの鍋(10、20、30)に対応する前記コンロ(1、2、3)は、前記デジタル識別信号シーケンスに応じて識別される、
請求項に記載の誘導調理器。
【請求項7】
各鍋(10、20、30)は、温度センサ(11、21、31)および無線伝送モジュール(12、22、32)をさらに備え、前記温度センサ(11、21、31)は、前記鍋(10、20、30)の温度を検出するように構成され、
前記無線伝送モジュール(12、22、32)は、前記デジタル識別信号シーケンスおよび前記検出された温度信号を無線移動通信デバイス(40)および/または前記誘導調理器に設けられた無線通信モジュール(122)へ伝送するように適合されている、
請求項に記載の誘導調理器。
【請求項8】
前記コントローラ(100)は、前記無線移動通信デバイス(40)および/または前記無線通信モジュール(122)によって受信された前記デジタル識別信号シーケンスに基づいてそれぞれの前記温度信号に対応する前記コンロ(1、2、3)を識別するように適合されている、
請求項に記載の誘導調理器。
【請求項9】
前記コントローラ(100)は、それぞれの前記コンロ(1、2、3)の前記温度が所定の温度に到達するように、前記無線通信モジュール(122)によって受信された前記温度信号に基づいてそれぞれの前記コンロ(1、2、3)の前記ドライバ(111、121、131)を制御するように適合されている、
請求項に記載の誘導調理器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、誘導調理器に関し、より詳細には複数のコンロを有する誘導調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
スマート家庭用電気機器の発展に伴い、複数のコンロを有する高級誘導調理器のいくつかは、複数の鍋を同時に加熱することができる。このタイプの誘導調理器の場合、複数のコンロに配置された鍋の温度をそれぞれ検出および制御する必要がある。従来技術では、鍋の温度を検出するために各鍋に温度センサが設けられる。各鍋の検出された温度信号は、コントローラへ伝送される。しかしこの場合、コントローラは、受信された温度信号がどのコンロに対応するかを判定することができない。それによって、それぞれのコンロを制御することによってそれぞれ鍋の温度を調整することが不可能になり、誘導調理器の調理効果が低減される可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、上述した欠点の少なくとも一面を克服または軽減するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一態様によれば、それぞれが伝送コイルおよび伝送コイルを駆動して機能させるドライバを備える複数のコンロと、各コンロのドライバを制御して駆動信号を生成するように適合されたコントローラとを備える誘導調理器が提供され、各コンロのドライバによって生成された駆動信号は、周期的循環変調信号シーケンスを含み、異なるコンロのドライバによって生成された駆動信号内の変調信号シーケンスは互いに異なり、したがってコンロは、変調信号シーケンスに応じて互いに識別および区別される。
【0005】
本発明の例示的な実施形態によれば、異なるコンロのドライバによって生成された駆動信号内の変調信号シーケンスの振幅、位相、および周波数の少なくとも1つは異なる。
【0006】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、異なるコンロのドライバによって生成された駆動信号内の変調信号シーケンスの振幅は異なり、したがってコンロは、変調信号シーケンスの振幅に応じて互いに識別および区別される。
【0007】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、異なるコンロのドライバによって生成された駆動信号内の変調信号シーケンスの位相は異なり、したがってコンロは、変調信号シーケンスの位相に応じて互いに識別および区別される。
【0008】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、異なるコンロのドライバによって生成された駆動信号内の変調信号シーケンスの周波数は異なり、したがってコンロは、変調信号シーケンスの周波数に応じて互いに識別および区別される。
【0009】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、誘導調理器は、それぞれ複数のコンロに配置されるように適合された複数の鍋をさらに備え、複数のコンロの伝送コイルは、それぞれ複数のコンロに配置された複数の鍋を加熱するように適合されている。
【0010】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、各鍋は、コンロの伝送コイルに電磁結合するように適合された受信コイルを備え、受信コイルは、伝送コイルから伝送された駆動信号を受信するように構成され、したがってそれぞれの鍋に対応するコンロは、受信された駆動信号内の変調信号シーケンスに応じて識別される。
【0011】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、各鍋は、受信コイルによって受信された駆動信号を処理し、駆動信号内の変調信号シーケンスをデジタル識別信号シーケンスに変換するように適合された信号処理回路をさらに備え、したがってそれぞれの鍋に対応するコンロは、デジタル識別信号シーケンスに応じて識別される。
【0012】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、各鍋は、温度センサおよび無線伝送モジュールをさらに備え、温度センサは、鍋の温度を検出するように構成され、無線伝送モジュールは、デジタル識別信号シーケンスおよび検出された温度信号を無線移動通信デバイスおよび/または誘導調理器に設けられた無線通信モジュールへ伝送するように適合されている。
【0013】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、コントローラは、無線移動通信デバイスおよび/または無線通信モジュールによって受信されたデジタル識別信号シーケンスに基づいてそれぞれの温度信号に対応するコンロを識別するように適合されている。
【0014】
本発明の別の例示的な実施形態によれば、コントローラは、それぞれのコンロの温度が所定の温度に到達するように、無線移動通信デバイスおよび/または無線通信モジュールによって受信された温度信号に基づいてそれぞれのコンロのドライバを制御するように適合されている。
【0015】
本発明の上記の様々な例示的な実施形態では、各コンロの駆動信号は周期的循環変調信号シーケンスを含み、異なるコンロの変調信号シーケンスは互いに異なる。それによって、変調信号シーケンスに応じてコンロを識別および区別することが可能である。このようにして、本発明では、それぞれのコンロを制御することによって鍋の温度をそれぞれ適度に調整することが可能であり、誘導調理器の調理効果を改善することができる。
【0016】
本発明の上記その他の特徴は、添付の図面を参照して本発明の例示的な実施形態について詳細に説明することによってより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の例示的な実施形態による誘導調理器の例示的な図である。
図2】本発明の例示的な実施形態による駆動信号、変調信号シーケンス、およびデジタル識別信号シーケンスの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本開示の例示的な実施形態について、添付の図面を参照して以下に詳細に説明する。添付の図面では、同じ参照番号は同様の要素を指す。しかし、本開示は多くの異なる形態で実施することができ、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきではなく、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全になり、本開示の概念を当業者に十分に伝えるように提供される。
【0019】
以下の詳細な説明では、説明の目的で、開示する実施形態の徹底的な理解を提供するために多数の具体的な詳細について述べる。しかし、これらの具体的な詳細なしに1つまたは複数の実施形態を実施することができることが明らかであろう。他の例では、よく知られている構造およびデバイスは、図面を簡略化するために概略的に示す。
【0020】
本発明の一般概念によれば、それぞれが伝送コイルおよび伝送コイルを駆動して機能させるドライバを備える複数のコンロと、各コンロのドライバを制御して駆動信号を生成するように適合されたコントローラとを備える誘導調理器が提供され、各コンロのドライバによって生成された駆動信号は、周期的循環変調信号シーケンスを含み、異なるコンロのドライバによって生成された駆動信号内の変調信号シーケンスは互いに異なり、したがってコンロは、変調信号シーケンスに応じて互いに識別および区別される。
【0021】
図1は、本発明の例示的な実施形態による誘導調理器の例示的な図である。
【0022】
図1に示すように、一実施形態では、誘導調理器は主に、複数のコンロ1、2、3およびコントローラ100を備える。図示の実施形態では、誘導調理器は3つのコンロ1、2、3を備えているが、本発明はこれに限定されるものではなく、誘導調理器は2つ、4つ、またはそれ以上のコンロを備えることもできる。
【0023】
図1に示すように、一実施形態では、各コンロ1、2、3は、伝送コイル110、120、130およびドライバ111、121、131を備える。ドライバ111、121、131は、それぞれの伝送コイル110、120、130を駆動して機能させるように構成される。
【0024】
図1に示すように、一実施形態では、説明の便宜上、3つのコンロ1、2、3をそれぞれ第1のコンロ1、第2のコンロ2、および第3のコンロ3と呼ぶ。第1のコンロ1は、第1の伝送コイル110および第1のドライバ111を備える。第2のコンロ2は、第2の伝送コイル120および第2のドライバ121を備える。第3のコンロ3は、第3の伝送コイル130および第3のドライバ131を備える。
【0025】
図1に示すように、一実施形態では、コントローラ100は、各コンロ1、2、3のドライバ111、121、131を制御して駆動信号を生成するように適合される。駆動信号は通常、高周波AC信号である。
【0026】
図2は、本発明の例示的な実施形態による駆動信号、変調信号シーケンス、およびデジタル識別信号シーケンスの概略図を示す。
【0027】
図1図2に示すように、一実施形態では、各コンロ1、2、3のドライバ111、121、131によって生成された駆動信号は、周期的循環変調信号シーケンスを含む。
【0028】
図1図2に示すように、一実施形態では、異なるコンロ1、2、3のドライバ111、121、131によって生成された駆動信号内の変調信号シーケンスは互いに異なり、したがってコンロ1、2、3は、変調信号シーケンスに応じて互いに識別および区別される。
【0029】
本発明の例示的な実施形態では、異なるコンロ1、2、3のドライバ111、121、131によって生成された駆動信号内の変調信号シーケンスの振幅、位相、および周波数の少なくとも1つは異なる。
【0030】
図1図2に示すように、一実施形態では、異なるコンロ1、2、3のドライバ111、121、131によって生成された駆動信号内の変調信号シーケンスの振幅は異なり、したがってコンロ1、2、3は、変調信号シーケンスの振幅に応じて互いに識別および区別される。
【0031】
図1図2に示すように、一実施形態では、第1のコンロ1の第1のドライバ111によって生成された駆動信号内の変調信号シーケンスを第1の変調信号シーケンスと呼び、第2のコンロ2の第2のドライバ121によって生成された駆動信号内の変調信号シーケンスを第2の変調信号シーケンスと呼び、第3のコンロ3の第3のドライバ131によって生成された駆動信号内の変調信号シーケンスを第3の変調信号シーケンスと呼ぶ。
【0032】
図2にはっきりと示すように、一実施形態では、第1の変調信号シーケンス、第2の変調信号シーケンス、および第3の変調信号シーケンスの振幅は互いに異なる。それによって、この場合、第1のコンロ1、第2のコンロ2、および第3のコンロ3は、第1、第2、および第3の変調信号シーケンスの振幅に応じて識別および区別することが可能である。
【0033】
図示しないが、本発明の別の例示的な実施形態では、異なるコンロ1、2、3のドライバ111、121、131によって生成された駆動信号内の変調信号シーケンスの位相は異なってよい。それによって、この場合、第1のコンロ1、第2のコンロ2、および第3のコンロ3は、第1、第2、および第3の変調信号シーケンスの位相に応じて識別および区別することが可能である。
【0034】
図示しないが、本発明の別の例示的な実施形態では、異なるコンロ1、2、3のドライバ111、121、131によって生成された駆動信号内の変調信号シーケンスの周波数は異なってよい。それによって、この場合、第1のコンロ1、第2のコンロ2、および第3のコンロ3は、第1、第2、および第3の変調信号シーケンスの周波数に応じて識別および区別することが可能である。
【0035】
図1に示すように、一実施形態では、誘導調理器は、複数の鍋10、20、30をさらに備える。図示の実施形態では、誘導調理器は3つの鍋10、20、30を備えているが、本発明はこれに限定されるものではなく、誘導調理器は2つ、4つ、またはそれ以上の鍋を備えることもできる。
【0036】
図1に示すように、一実施形態では、複数の鍋10、20、30は、それぞれ複数のコンロ1、2、3に配置されるように適合される。複数のコンロ1、2、3の伝送コイル110、120、130は、それぞれ複数のコンロ1、2、3に配置された複数の鍋10、20、30を加熱するように適合される。
【0037】
図1に示すように、一実施形態では、各鍋10、20、30は、コンロ1、2、3の伝送コイル110、120、130に電磁結合するように適合された受信コイル(図示せず)を備える。受信コイルは、伝送コイル110、120、130から伝送された駆動信号を受信するように構成される。それによって、それぞれの鍋10、20、30に対応するコンロ1、2、3は、受信された駆動信号内の変調信号シーケンスに応じて識別することが可能になる。
【0038】
図1図2に示すように、一実施形態では、各鍋10、20、30は、信号処理回路(図示せず)をさらに備える。信号処理回路は、受信コイルによって受信された駆動信号を処理し、駆動信号内の変調信号シーケンスをデジタル識別信号シーケンスに変換するように適合される。このようにして、それぞれの鍋10、20、30に対応するコンロ1、2、3は、デジタル識別信号シーケンスに応じて識別することが可能である。
【0039】
図2にはっきりと示すように、第1のコンロ1は第1のデジタル識別信号シーケンスに対応し、第2のコンロ2は第2のデジタル識別信号シーケンスに対応し、第3のコンロ3は第3のデジタル識別信号シーケンスに対応する。第1、第2、および第3のデジタル識別信号シーケンスの振幅が互いに異なるため、それぞれ第1の鍋10、第2の鍋20、および第3の鍋30に対応する第1、第2、および第3のコンロ1、2、3は、第1、第2、および第3のデジタル識別信号シーケンスに応じて正確に識別することができる。
【0040】
図1図2に示すように、一実施形態では、各鍋10、20、30は、温度センサ11、21、31および無線伝送モジュール12、22、32をさらに備える。温度センサ11、21、31は、鍋10、20、30の温度を検出するように構成される。無線伝送モジュール12、22、32は、デジタル識別信号シーケンスおよび検出された温度信号を無線移動通信デバイス40および/または誘導調理器に設けられた無線通信モジュール122へ伝送するように適合される。
【0041】
図1図2に示すように、一実施形態では、コントローラ100は、無線移動通信デバイス40および/または無線通信モジュール122によって受信されたデジタル識別信号シーケンスに基づいてそれぞれの温度信号に対応するコンロ1、2、3を識別するように適合される。
【0042】
図1図2に示すように、一実施形態では、コントローラ100は、それぞれのコンロ1、2、3の温度が所定の温度に到達するように、無線移動通信デバイス40および/または無線通信モジュール122によって受信された温度信号に基づいてそれぞれのコンロ1、2、3のドライバ111、121、131を制御するように適合される。
【0043】
上記の実施形態は制限ではなく例示を意図したものであることを、当業者には理解されたい。たとえば、当業者であれば、構造または原理上矛盾することなく、上記の実施形態に多くの修正を加えることができ、異なる実施形態に記載する様々な特徴を互いに自由に組み合わせることができる。
【0044】
いくつかの例示的な実施形態について図示および説明したが、本開示の原理および精神から逸脱することなく、これらの実施形態に様々な変更または修正を加えることができ、本開示の範囲は特許請求の範囲およびその均等物に定義されることが、当業者には理解されよう。
【0045】
本明細書では、「a」または「an」という単語に続いて単数形で記載されている要素は、そのような除外が明示的に示されていない限り、前記要素またはステップの複数を除外するものではないと理解されたい。さらに、本発明の「一実施形態」への言及は、記載の特徴を同様に組み込む追加の実施形態の存在を除外すると解釈されることを意図したものではない。さらに、逆の内容が明示的に示されていない限り、特定の特性を有する1つまたは複数の要素を「備える、含む」または「有する」実施形態は、その特性を有していない追加のそのような要素を含むこともできる。
図1
図2