(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-07
(45)【発行日】2022-02-07
(54)【発明の名称】水素と酸素を燃焼するエンジン。
(51)【国際特許分類】
F02M 21/02 20060101AFI20220114BHJP
F02M 25/03 20060101ALI20220114BHJP
F02D 19/02 20060101ALI20220114BHJP
F02C 3/22 20060101ALI20220114BHJP
【FI】
F02M21/02 G
F02M25/03
F02D19/02 B
F02C3/22
(21)【出願番号】P 2020197816
(22)【出願日】2020-11-30
【審査請求日】2021-05-26
(31)【優先権主張番号】P 2019218424
(32)【優先日】2019-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】305051886
【氏名又は名称】泉 寛治
(72)【発明者】
【氏名】泉 寛治
【審査官】小関 峰夫
(56)【参考文献】
【文献】特開昭58-187728(JP,A)
【文献】特開平02-279903(JP,A)
【文献】特開平03-100332(JP,A)
【文献】特開平05-256160(JP,A)
【文献】特開平08-193504(JP,A)
【文献】特開2000-161015(JP,A)
【文献】特表2005-522629(JP,A)
【文献】特開2006-017367(JP,A)
【文献】特開2007-278114(JP,A)
【文献】特開2008-063980(JP,A)
【文献】特開2008-169719(JP,A)
【文献】特開2012-052162(JP,A)
【文献】特表2012-528270(JP,A)
【文献】特開2013-160048(JP,A)
【文献】特開2016-151179(JP,A)
【文献】特開2018-025375(JP,A)
【文献】特許第5967682(JP,B1)
【文献】実開平04-025967(JP,U)
【文献】国際公開第2011/125976(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/145955(WO,A2)
【文献】国際公開第2019/044275(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/130619(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02B 43/00
F02C 3/22
F02D 19/02
F02M 21/02
F02M 25/025
F23R 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水素を燃焼する内燃機関エンジンの吸気か、圧縮か、爆発か、排気かの何れか1以上のステップで水か酸素か水素かの何れか1以上を
供給する供給順を、吸気ステップで水を、爆発ステップで水素と酸素と水を供給する、水素供給手段HSと酸素供給手段OSと水供給手段WSを設けて水素と酸素と水をエンジンに供給し、
上記吸気ステップで
供給された水は燃焼室内の熱を吸熱し体積を膨張させた水蒸気
Aaを生成し、更に爆発ステップで供給された水は、水素と酸素の燃焼熱を吸熱して水蒸気Abを生成し、燃焼室内の熱を吸熱して生成された水蒸気Aaと水素と酸素の燃焼熱を吸熱して生成された水蒸気Abとを合わせて水蒸気Aとした水蒸気生成手段としており、
エンジンに導入された酸素と水素に点火する点火手段を設けて燃焼し,該酸素と水素の燃焼で生成した水蒸気Bと前記水蒸気Aを排気として排出しておる事を特徴とする水素と酸素を燃焼
するエンジン。
【請求項2】
水素と酸素を燃焼し水を供給するエンジンの構成であって、
水素を燃焼ノズルに供給する、水素供給手段HSと、
酸素を燃焼ノズルに供給する、酸素供給手段OSと、
供給された水素と酸素に点火する点火手段と、
点火により水素と酸素を燃焼して火炎3Fを生成し、
該火炎3Fとエンジンの燃焼室壁3uとの間に水を噴射する該水を供給する、水供給手段WSと、
供給された該水を排気口5S方向に噴射する水噴射手段WJとを設けた構造で、
噴射した水は、水素と酸素の燃焼熱を吸熱して水蒸気Abを生成する水蒸気生成手段としており、
水素と酸素の燃焼により生成される水蒸気Bとともに排気として排気口5Sから排出する構成にしておる事を特徴とする、水素と酸素を燃焼するエンジン。
【請求項3】
請求項1に記載のエンジンで生成した水蒸気か、請求項2に記載のエンジンで生成した水蒸気かの何れかを導入し、電気を生成する電気生成手段か、該水蒸気を導入し水素・酸素を生成する水素生成手段ZU及び酸素生成手段ZUOの何れか一方か両方かを設けておることを特徴とする水素と酸素を燃焼するエンジン。
【請求項4】
請求項3に記載の電気生成手段及び水素・酸素生成手段を備えたエンジン搭載機器の駐機器場に上記エンジンで生成した電気を受電する受電手段と該エンジンに水を供給する水供給手段を設け、上記エンジン搭載機器の駐機器中に当該エンジンを稼働させ、
電気を製造し該電気を上記受電設備に供給し、上記水を受給することを特徴とする水素と酸素を燃焼
するエンジン。
【請求項5】
請求項3に記載の電気生成手段及び水素・酸素生成手段を備えたエンジンは海を航行する移動体及び海水の真水化装置の前記エンジンに導入される前記水として海水を導入する場合に、前記導入された海水から真水と塩を生成する手段SPを設けたことを特徴とする、水素と酸素を燃焼するエンジン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
現在製造されておるエンジンの燃焼気体を水素と酸素(空気から分離された純酸素=富酸素、)あるいは酸素生成手段により生成された酸素(例えば水の電気分解))とした構成で窒素を含まないかつ、二酸化炭素を排出しないエンジンに係る。
【背景技術】
【0002】
窒素NOx及び二酸化炭素CO2を排出しないエンジンで現在製造されておる物には水素と酸素で電気を製造する燃料電池DJや蓄電器に充電された電気のみを動力とする電気自動車EJがあるが、上記燃料電池DJは水素の製造コストに搬送コストが必要であり、さらに水素製造過程で二酸化炭素を排出するケースもある。
上記電気自動車EJでは蓄電器に充電する電気の製造で二酸化炭素を排出するケースもある。
【0003】
富化酸素と水素を燃焼出来るエンジンの燃焼工程の燃焼室部の構成についてPCT/JP2018/018606にて提案いたしており該技術は酸素(分離装置1により分離された)と水素を燃焼させた熱で水を水蒸気にしており、該水蒸気を反応(例えば電気分解・水蒸気改質・部分酸化反応等)させて水素を生成する構成を設けたエンジン燃焼装置Zであって該燃焼装置Zの燃焼ノズル2Nに酸素及び水素を供給し点火栓2Pにより点火し燃焼室NE内で燃焼しており、該燃焼室に設けておる燃焼による直射熱を受ける耐熱構造部SCと該耐熱構造部に設けておる(水タンクより水を供給し供給された)水を耐熱構造部SCを通過する間に上記燃焼による直射熱を受けて水を水蒸気にする通水路MHaと、該通水路MHa内で水蒸気Aを生成する水蒸気A生成手段と,上記耐熱構造部の外殻体(外側)に設けておる水素生成手段ZUと、該水素生成手段ZUに上記水蒸気Aを供給する供給ノズルZjと該供給ノズルZjから該水素生成手段ZUに供給しており該水素生成手段ZUにて水蒸気Aを反応させる副材料SBを供給する副材料SB供給手段と、該水素生成手段ZUに供給された水蒸気Aと副材料SB供給手段で供給された副材料SBを使用して水素若しくは水素を含む混合ガスを生成する水素若しくは水素を含む混合ガス生成手段と、該混合ガスから水素を分離する分離装置と、該分離装置に水素若しくは水素を含む混合ガスを導入して水素を取り出しており、得られた水素を上記エンジン燃焼装置Zの燃料の水素としており、上記通水路MHaで生成した水蒸気Aを燃焼室NEに供給する供給ノズルZjと該供給ノズルZjから供給された水蒸気Aは燃焼室NE内の熱を吸熱してさらに高熱に成った水蒸気Aaと、該水蒸気Aaは上記燃焼で生成される水蒸気Bと水素生成手段ZUで分解されなかった未分解水蒸気(STn及び未分解水蒸気STm)とともに下流に排気として排出される排気流5と、を備えておる水素を燃焼し水素を生成するエンジン燃焼装置Zを特徴とする技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第5967682 富化酸素空気と燃料の燃焼で燃料を生成するエンジン。 炭素か、水素を含む、炭化水素系燃料を富化酸素空気で燃焼させるエンジンの構成で該エンジンの燃焼室部を酸素と水素の燃焼熱に耐えられる手段を設け該手段の耐熱構造部に水を噴射する噴射ノズルを設けて耐熱構造部に水を噴射して水を水蒸気にしており、水蒸気生成時の吸熱により酸素と水素の燃焼を可能にしており、該燃焼室部からの排気ガス流路中に水蒸気改質か、水生ガスシフトか、ドライリフォーミングかの改質路を設けて該改質路にて生成した水素を水素燃料電池に供給して電気を生成しており、更に燃焼ガスと生成ガスとの両方でタービン翼を回転してその回転力を運搬機器の駆動力とするか発電機の発電動力とするかにしておる技術。
【0005】
【文献】特開2012-52162水素および酸素の製造・使用方法。製鉄所(製鉄プロセス)で副次的に発生する低品位の水蒸気を用いて、クリーンな水素および酸素を安価に製造して使用することができる水素および酸素の製造・使用方法であって、上記低品位の水蒸気を加熱して高温の水蒸気とする水蒸気加熱装置Aと、前記水蒸気加熱装置で得られた高温の水蒸気を電気分解により水素と酸素に分解する水蒸気電気分解装置Bと、前記水蒸気電気分解装置で得られた水素および酸素から顕熱を回収する顕熱回収装置C1と、前記水蒸気電気分解装置で得られた水素および酸素と前記顕熱回収装置で回収した顕熱を製鉄プロセスで利用する利用装置E1とを備えていることを特徴とする水素および酸素の製造・利用方法。*該文献技術の製鉄プロセスで副次的に発生する低品位の水蒸気を加熱して高温の水蒸気とする水蒸気加熱装置Aを設けておるのに対して本願はエンジン燃焼装置での水素と酸素の燃焼による直接燃焼熱及び間接熱により高温水蒸気を生成しておる点が大きな相違点であるが、該文献の水蒸気電気分解装置及び熱電エネルギー変換装置の技術部分は本願に採用しておる。
【0006】
【文献】特開2006-298658 水素発生剤及びその製造法方。二酸化珪素皮膜で被覆された酸化鉄を還元して得られる鉄-二酸化珪素複合体に、水蒸気を供給して水素を発生させる技術で水素を取り出した後の気体は酸素であり、酸素生成手段とすることが出来る。*本願の水素生成手段・酸素生成手段として現在製造されておるエンジン(ディゼルエンジンDYかレシプロエンジンRSかロータリーエンジンREかターボエンジンTAかロケットエンジンかのエンジン)に適応出来る技術である。
【0007】
【文献】特開平6-241055少なくとも一部が水素で構成された気体燃料を筒内への空気の吸入が終了した後で吸気ポートを介することなく直接的に供給する直噴燃料供給手段が設けられた気体燃料エンジンにおいて、筒内に供給される気体燃料の、筒内の点火プラグから遠い部位への配分を燃料配分調整手段-が設けられていることを特徴とする気体燃料エンジンの技術。*本願の水蒸気の吸気中に酸素と水素燃料を噴射する技術として使用できる1技術である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記PCT/JP2018/018606や特許文献1の特許第5967682は試作・試運転もされておらない技術であり、この技術に至るには多種の問題を解決する必要があり、仮に該問題を解決して量産体制の設備(量産ライン)を設けるにしても、10万台/月のエンジン工場の規模で少なくとも100億円(土地代除く)の費用と専用機を含む設計に早くて5~8年は必要である、
そこで上記条件の費用を安く、かつ、必要期間を短くし、地球温暖化の二酸化炭素の排出削減が出来る策を発明する事である。
1、その為の具体策として、現段階で商品化され流通しておる燃料を水素と酸素としたレシプロエンジンかロータリーエンジンかディゼルエンジンかのエンジンを主構造とした構成で上記、地球温暖化の二酸化炭素の排出削減が出来る策を発明する。
2、水素と酸素を燃料とする上記エンジン内への水素と酸素と水の供給手段と水蒸気生成手段を上記PCT/JP2018/018606からより簡単な構造を発明する。
3、上記2の構造を航空機、船舶、ロケットに展開した構成を発明。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第一の発明は
水素を燃焼する内燃機関エンジンの吸気か、圧縮か、爆発か、排気かの何れか1以上のステップで水か酸素か水素かの何れか1以上を供給する供給順を、吸気ステップで水を、爆発ステップで水素と酸素と水を供給する、水素供給手段HSと酸素供給手段OSと水供給手段WSを設けて水素と酸素と水をエンジンに供給し、上記吸気ステップで供給された水は燃焼室内の熱を吸熱し体積を膨張させた水蒸気Aaを生成し、更に爆発ステップで供給された水は、水素と酸素の燃焼熱を吸熱して水蒸気Abを生成し、燃焼室内の熱を吸熱して生成された水蒸気Aaと水素と酸素の燃焼熱を吸熱して生成された水蒸気Abとを合わせて水蒸気Aとした水蒸気生成手段としており、
エンジンに導入された酸素と水素に点火する点火手段を設けて燃焼し,酸素と水素の燃焼で生成した水蒸気Bと前記水蒸気Aを排気として排出しておる事を特徴とする水素と酸素を燃焼するエンジンを提供する。
*上記第一の発明では水か酸素か水素かの何れか1以上を供給する供給順を、吸気ステップで水を、爆発ステップで水素と酸素と水を供給する、水素供給手段HSと酸素供給手段OSと水供給手段WSを設けて水素と酸素と水をエンジンに供給し、としておるが水か酸素か水素かの何れか1以上を供給する供給順を、
1、吸気ステップで水と酸素を、爆発ステップで水素と水を供給する、供給順にすることも、
2、吸気ステップで水と水素を、爆発ステップで酸素と水を供給する、供給順にすることも
3、爆発工程で上記酸素と水素に点火し、点火直後のタイミングで水を供給する、「点火直後のタイミング」以外のタイミングでの水を供給する水供給順とすることも出来る。
*該水素供給手段HSで水素と酸素供給手段OSで酸素と水供給手段WSで水を供給し、供給された水は該水が上記水素と酸素の燃焼による熱で水を水蒸気Abにしており(水1CCが水蒸気になると1800倍~1900倍の1.8L~1.9Lの水蒸気となる、)該水蒸気化でエンジン内の熱を吸熱しており、かつ、水の気化により、上記酸素と水素の燃焼に耐えれる(耐熱手段を設けた)エンジンEとした技術を特徴とするものである。
*上記供給した水が気化する事によりピストン下降時の気化ではエンジンの仕事量を多くしており、圧縮ステップ前の水の供給では気化による体積の増大分ほど圧縮比をあげることが出来ており、爆発ステップでは点火直後のタイミングで水を供給してエンジンの仕事量を多くして、更に水素生成手段ZU(後記)及び酸素生成手段ZUO(後記)に導入する水蒸気を生成する水蒸気生成手段としておる。(又は電気生成装置3E(後記)を設けた構成では電気生成装置3Eに導入する水蒸気)
*上記水か酸素か水素かの何れか1以上を供給する供給手段により該エンジン内で生成し排気口から排出される排気の(水蒸気)排気流の増大エネルギーを受けて上記水か酸素か水素かの何れか1以上を供給する供給物を圧縮(例えば遠心式・軸流式)し該エンジンに供給出来る。
*(富化)酸素と水素の燃焼では燃焼炎の中心温度は2800℃程度で空気(中の酸素)と水素の燃焼では燃焼炎の中心温度は1900℃程度で(富化)酸素の使用により47%程度燃焼炎の中心温度が上がる、(富化)酸素を使用したエンジンと、空気(の酸素)を使用したエンジンとでは上記水素生成手段ZU及び酸素生成手段ZUOの何れか一方か両方かに導入する水蒸気の製造を計算上47%多く出来る(酸素密度の差であり、本願ではこれを酸素エネルギーと呼ぶ)。
*上記エンジンの点火手段であるが、通念上、水(水蒸気)の中で燃料を燃焼させる事は思考常識から除外された技術であるが水素を燃料とした自動車が開発され、該水素自動車の点火手段が数多く発明されており、(例えば燃料直噴射技術)本願に於いては上記水素と酸素の点火技術としては公開され常識となった技術で対応すれば良い。
*燃焼ガスの持つ全エネルギー量はガス流量とその温度の積に比例するので、水素と(富化)酸素の燃焼で燃焼温度をUPした排気ガスを生成し、さらに水を水蒸気にする水蒸気生成手段で生成した水蒸気との両方でガス流量を多くしておりその上酸素の発熱反応による熱エネルギーで該燃焼ガスの持つ全エネルギー量を多くしておる。
【0010】
第二の発明は
水素と酸素を燃焼し水を供給するエンジンの構成であって、
水素を燃焼ノズルに供給する、水素供給手段HSと、
酸素を燃焼ノズルに供給する、酸素供給手段OSと、
供給された水素と酸素に点火する点火手段と、
点火により水素と酸素を燃焼して火炎3Fを生成し、
該火炎3Fとエンジンの燃焼室壁3uとの間に水を噴射する該水を供給する、水供給手段WSと、
供給された該水を排気口5S方向に噴射する水噴射手段WJとを設けた構造で、
噴射した水は、水素と酸素の燃焼熱を吸熱して水蒸気Abを生成する水蒸気生成手段としており、
水素と酸素の燃焼により生成される水蒸気Bとともに排気として排気口5Sから排出する構成にしておる事を特徴とする、水素と酸素を燃焼するエンジン
を提供する。
*上記水素供給手段であるが、例えば水素ボンベ(水素製造所で製造され充填した高圧水素(例えば圧縮された水素を充填した水素ボンベ))か、該エンジン内に設けておる水素生成手段ZUで生成され(又はタンク経由で)供給される水素か、或いは定置形態での太陽光発電で製造した電気で水を電気分解して製造された水素か可視光で分解し水素を得る技術で得られた水素かを供給する形態等々あるが本願では上記水素ボンベか該エンジン内に設けておる水素生成手段ZUで生成される水素かの何れかの供給手段を解説事例として記載しておる。
*上記酸素供給手段OSであるが、例えば酸素ボンベ(酸素製造所で製造され充填した高圧酸素(例えば圧縮された酸素を充填した酸素ボンベ))か該エンジン内に設けておる酸素生成手段ZUOで生成され(るか又はタンク経由で)供給される酸素か、或いは定置形態での太陽光発電で製造した電気で水を電気分解して製造された酸素を供給する形態等々あるが本願では上記酸素ボンベか分離手段により分離された酸素か該エンジン内に設けておる酸素生成手段ZUOで生成される酸素かの何れかの供給手段を解説事例として記載しておる。(上記水素生成手段ZUで生成される材料を水とした生成手段では水素生成分離後の気体は酸素+水蒸気(鉄の酸化反応利用の水素生成技術では、鉄は酸素と反応するので酸素は生成しない)である.
*現在製造されておる水素自動車は上記水素ボンベを水素供給手段としており、該自動車のエンジンに水を供給する手段を設けた構成が実現に一番近い構成であり該構成であってもエンジンの圧縮比を大きく出来ることで現在の燃費の向上に寄与する。
*更に酸素供給手段OSを上記酸素ボンベにする事で酸素と水素の燃焼温度を上げ上記水供給手段の水供給量(水蒸気生成量)を増量する事が出来、エンジンの仕事量を多くするので走行距離を伸ばせ500/Km走行(1充填当たりの)が可能となる。
*さらに上記水素供給手段を当該エンジン内で生成する水素生成手段ZUで水素を酸素生成手段ZUOで酸素を生成し供給するエンジンの構成にすればエンジン外からの水素の供給を不要に近づけられる(又は自給出来る)。
*該発明の水素と酸素を燃焼し水を噴射する構造は、特許第5967682 富化酸素空気と燃料の燃焼で燃料を生成するエンジンの燃焼装置2,2aでは、燃焼室内外壁間に通水路MHを設けて該通水路に水を導入し、水素と酸素を燃焼する燃焼ノズル2Nと燃焼室内壁間に耐熱構造部を設け、上記通水路に導入した水を該耐熱構造部に噴射する噴射ノズルTJを複数設け該耐熱構造部に噴射する構成であり、(エンジンの燃焼装置2)上記耐熱構造部を設けないで通水路から燃焼室内壁に水を噴射する水の噴射方向を変えた燃焼室内壁に直接水を噴射する噴射ノズルMJを設けて噴射する構成であり、(エンジンの燃焼装置2a)、
上記PCT/JP2018/018606では上記耐熱構造部内に通水路を設けて該通水路に水を導入し、導入した水が通水路を通過する過程で水蒸気を生成し、生成した水蒸気を燃焼室及び水素生成手段に噴射する構成であり、(エンジンの燃焼装置Z)
・・上記構成に対して本願は上記耐熱構造部及びエンジン内外壁間の通水路及び耐熱構造部内の通水路かの何れかは設けておらず、該耐熱構造部や燃焼室内壁から水を噴射する水噴射ノズル(内壁から噴射する)も設けない構成であり、上記火炎3Fと燃焼室内壁間に火炎3Fの直射熱を遮り排気口5S方向に噴射して水噴射層を形成する水噴射手段WJを設けておるだけの構成で水蒸気生成手段及び燃焼室内の熱を吸熱する吸熱手段とした上記エンジン燃焼装置2及び2a及びZのいずれの構造より簡単な構造(のエンジンに出来る)としており、簡単な構造にしたことがより早期に地球温暖化の二酸化炭素の排出削減が実施出来る策となった。
・・上記簡単な構造のエンジンを現在製造されておる電気自動車EJや、燃料電池DJ車の補助機能を提供する補助エンジンとする事が出来る、例えば燃料電池DJ車では走行距離を伸ばす為水素タンクを70MPaを採用しておるが35MPaで対応する事も出来更に水素・酸素の供給手段の補助とする事もでき、電気自動車EJに電気を供給する補器とした蓄電池の搭載容量を少なくする策となった。
【0011】
第三の発明は
第一の発明に記載のエンジンで生成した水蒸気か、第二の発明に記載のエンジンの何れかのエンジンで生成した水蒸気かの何れかを導入し、電気を生成する電気生成手段か、該水蒸気を導入し水素・酸素を生成する水素生成手段ZU及び酸素生成手段ZUOの何れか一方か両方かを設けておることを特徴とする水素と酸素を燃焼するエンジンを提供する。
【0012】
第四の発明は
第三の発明に記載の電気生成手段及び水素・酸素生成手段を備えたエンジン搭載機器の駐機器場に上記エンジンで生成した電気を受電する受電手段と該エンジンに水を供給する水供給手段を設け、上記エンジン搭載機器の駐機器中に当該エンジンを稼働させ、電気を製造し該電気を上記受電設備に供給し、上記水を受給することを特徴とする水素と酸素を燃焼するエンジンンを提供する。
*上記エンジン搭載機器(例えば自動車・船舶(エンジンで海上を走行する例えばマリンジェットスキー等も含む)・航空機・建設機械(例えばショベルカー)・農耕機器(例えば耕運機・草刈り機)林業作業機器(例えばチェンソー)鉄道(例えばレール上を走行する電車)等)の駐機器場(例えば駐車場・船舶係留場・飛行場・建設機械保管場・農耕機器保管場・林業作業機器保管場・電車車庫)等)に上記エンジンで生成した電気を受電する受電手段と該エンジンに水を供給する水供給手段を設け上記エンジン搭載機器の駐機器中に当該エンジンを稼働させ電気を製造し該電気を上記受電設備に供給し上記水を受給する事を特徴とするもの。
*上記水供給手段であるが使用済みの水(水蒸気)を循環して再使用する構成(例えば役割を果たした水蒸気を水タンクに戻し入れる構成)では水をエンジンに供給して循環使用する過程での水の消費ロス分を供給する供給手段である。((排気をエンジン外に排出する構成では排出分(水蒸気)に相当する相当分がプラスされる。))。
*上記移動体非稼働時を活用する手段によりエンジン内の停止・稼働の繰り返しによる該エンジンの構成材の疲労による亀裂破壊等を防止出来該エンジンの寿命延長に繋げるとともに該エンジン生成物の電気の販売もしくは使用(例えば自工場で使用)により該エンジンの原価償却を早く出来る。
・すなわち上記移動体移動時は上記エンジンを稼働して燃料の水素(及び酸素)を生成し移動体のエネルギーとする仕事をし、移動と言う仕事を終えた後は上記移動体エンジンを稼働させ水を供給する水供給手段を設け、生成される電気を引き取り設備(外部社会電力エネルギー供給インフラへの電力供給)にて引き取らせるか更には電気駆動のエンジンに於いては蓄電装置の充電手段電気とするかのいずれかにすることで該移動体非稼働時を活用する手段とする。
【0013】
第五の発明は
第三の発明に記載の電気生成手段及び水素・酸素生成手段を備えたエンジンは海を航行する移動体及び海水の真水化装置の前記エンジンに導入される前記水として海水を導入する場合に、前記導入された海水から真水と塩を生成する手段SPを設けたことを特徴とする、水素と酸素を燃焼するエンジン。
【0014】
・その他の発明1(補正前第六の発明)のエンジンEWかエンジンEJWかエンジンEJA搭載機を成層圏近くを周回する周回軌道を周回させ、該エンジン搭載機を空中水供給スタンド機EWSSとして燃料の水を搭載し航行する航空機に空中給水する構成にしたことを特徴とするもの。
*上記エンジンを搭載機に宇宙に発射するロケットを載せて該成層圏近くの空中水供給スタンド機から燃料の水の供給を受けロケットを発射する形態であり、地上から発射するときは成層圏近くまで運ぶため補助ロケットを複数着けておるので成層圏近くから発射すれば補助ロケットが不要となる。
*現在の旅客機はエンジンに供給する酸素を大気から調達しておるため高度1万メートル程度で運行しており、軍事用は1万5千メートルが精一杯であるが本願のエンジンは酸素供給は不要であり水の供給手段があれば(空中水供給スタンド機)成層圏外でも飛行出来る。
【0015】
・その他の発明2(補正前第六の発明)
エンジンEWの排気を該エンジン搭載機外に噴出する噴出流(ジェット流)とし該エンジン搭載機の推進力とした構成のエンジンEjWであって、上記電気生成装置手段の電気生成手段EEからの排気5WJを分岐し分岐した一方を機外に噴出する噴出流(ジェット流)手段JWに導入し該エンジン搭載機の推進力としており、分岐した他方を酸素生成手段ZUO及び水素生成手段ZUに導入して該酸素生成手段ZUO及び水素生成手段ZUに副材料(例えば上記電力生成手段EEで生成した電気)を導入して上記エンジンEWの燃料の酸素と水素を生成してエンジンEJWとした事を特徴とする水素と酸素を燃焼し、且つ、水素と酸素を生成するエンジン。
*上記機器外に噴出する噴出流(ジェット流)手段JWに供給しておる排気5WJの全量の供給分を上記該酸素生成手段ZUO及び水素生成手段ZUに供給出来る切換え手段(切換え弁)を設けて上記エンジン駐機器中にエンジンを稼働させ電気を生成する手段とする。
*上記エンジンEJWを移動体に搭載し移動と言う仕事をしているときは上記機外に噴出する噴出流(ジェット流)手段JWと該酸素生成手段ZUO及び水素生成手段ZUの両方に上記電力生成手段EEからの排気5WJを供給し燃料の酸素及び水素を生成しており、分岐した機外に噴出する噴出流(ジェット流)手段JWに導入した排気5WJは該エンジン搭載機の推進力としており、移動と言う仕事をしない時に該エンジンを稼働させる時は上記機器機外に噴出する噴出流(ジェット流)手段JWに供給しておる排気5WJの全量の供給分を上記該酸素生成手段ZUO及び水素生成手段ZUに供給出来る切換え手段(切換え弁)を設けて供給し水素と酸素を生成する構成にしておる。
【0016】
・その他の発明3(補正前第七の発明)エンジンEJWの上流に大気を集気する集気手段又は水(海水・真水)を集水する集水手段(の一方か両方か)を設けたエンジンEJAであって、該集気手段からバイパス流路を経て電力生成手段EEに導入し電気を生成する電気生成量を増加させる手段とするか、大気に該エンジン搭載機外に噴出する噴出流A(ジェット流)と合流させた噴出流Bとするかの何れかにしており、該集気し圧縮された大気でエネルギーを得る構成とした事を特徴とする水素と酸素を燃焼し、且つ、水素と酸素を生成するエンジン。
【0017】
・その他の発明4(補正前第八の発明) 上記第二の発明から第五の発明に記載のエンジンEWかエンジンEJWかエンジンEJA搭載機を成層圏近くを周回する周回軌道を周回させ、該エンジン搭載機を空中水供給スタンド機EWSSとして燃料の水を搭載し航行する航空機に空中給水する構成にしたことを特徴とする水素と酸素を燃焼し、且つ、水素と酸素を生成するエンジンを提供する。
*上記エンジンを搭載機に宇宙に発射するロケットを載せて該成層圏近くの空中水供給スタンド機から燃料の水の供給を受けロケットを発射する形態であり、地上から発射するときは成層圏近くまで運ぶため補助ロケットを複数着けておるので成層圏近くから発射すれば補助ロケットが不要となる。
*現在の旅客機はエンジンに供給する酸素を大気から調達しておるため高度1万メートル程度で運行しており、軍事用は1万5千メートルが精一杯であるが本願のエンジンは酸素供給は不要であり水の供給手段があれば(空中水供給スタンド機)成層圏外でも飛行出来る。
【0018】
段落[0012]に記載
【0019】
その他の発明5の惰力運転制御に係る技術(削除)。
【0020】
<上記問題を解決する手段の補足説明>
(吸気に関する理論)
*空燃比 1CCのガソリンに対して850CCの空気が必要で分離した酸素を使用すれば、165CCの酸素で良く660CCの窒素と25CCのアルゴンの混合ガスが分離され、窒素とアルゴンの混合ガスは畜ガスタンクに畜ガスされる理論量であり、このアルゴンも分離畜ガスすれば価値あるガスとして利用される構成にもできる。165/850は19%で窒素とアルゴンの取り扱い構造が約80%不要となり、仮に排気量2000CCのエンジンであれば理論上400CC(水素エンジンの水素濃度を4%とした場合)の排気量のエンジンで同じ出力が得られることになるがほとんどの科学反応は反応物の濃度が高い程早く進む(上記O2濃度・水素濃度の差により上記理論値より反応速度が異なり)更に少ない排気量のエンジンで良い事になる。
例えばスチールウールはO2濃度が約20%の空気中ではゆっくりとしか燃えないが、純酸素の中では炎を上げて燃える。・・・O2濃度の差。
【0021】
<高温水蒸気電解(HTES)>
*1a,電解法による水素製造法とそのコスト(阿部 勲夫)から引用。
高温水蒸気電解(HTES : High Temperature Electrolysis of Steam又はSOEC:Solid Oxide Electrolysis Cellと呼ばれる)とはアルカリ水電解やPEM水電解とは異なり、800℃から1000℃で水蒸気を、酸化ジルコニウムを主体とした無機の薄い固体電解質を用いて電解する方法である。逆反応の高温型燃料電池の技術を応用したもので、新しい方法であるため、開発の段階は未だ基礎的なものに留っている。
図6に示すように固体酸化物電解質薄膜の両側に電極を付けて電解セルとする。通常は電解質薄膜を円筒形にして内外に両極を付けて電解セルを構成する。
両極で以下の反応が起こる。
(陰極) H2O + 2e- → O2-- + H2 ↑
(陽極) O2-- →2e- + 1 / 2 O2 ↑
全体で、 H2O → H2 + 1/ 2 O2
陰極側に供給された水蒸気は一部が水素になり、水素と水蒸気の混合物となる。ここで生成した酸化物イオンが固体電解質の薄膜の内部を、陰極側から陽極側に移動して酸素となる。固体電解質にはイットリウム等で修飾した酸化ジルコニウムの薄膜が使われる。前述の
図1のように温度が高くなると水電解のギブズエネルギー変化が常温より小さくなり、理論電解電圧が低くなる。また高温下では電極反応の速度が早くなるため、活性の強い触媒を用いなくても過電圧が低くなり、水の電解が熱中性電圧(理論稼働電圧)以下で可能であり、
図1の吸熱領域で電解できる。電力はギブズエネルギー変化分(理論電解電圧)以上あれば、分解に必要な残りのエネルギーは熱の形で供給することができる。このため原理的には電解電圧はアルカリ水電解法やPEM水電解法のような液体電解よりもずっと低く出来る。
熱を直接反応に供給できるので電力が節約でき、熱を電力に変換する効率の悪さを回避できる。このため他の電解方式よりもずっと高い効率が期待できる。
*本願はエンジンE及びエンジンEW及びエンジンEWJの排気(水蒸気)の排出温度を上記800℃~1000℃以上に出来るのでこの電解法が好ましい。
【0022】
*1b、「電気分解装置F1及びF2」
特開2012-52162の水蒸気電気分解技術を上記エンジンの燃料の水素と酸素に分解する技術とすることも出来る技術であり、上記エンジン燃焼装置から排出される排気ガスを上記電気生成装置3Eを貫流させ貫流後の熱を持つ高温の水蒸気を水蒸気電気分解装置F1,F2にて電気分解(水蒸気電解)し、水素および酸素を発生させる。水蒸気電解温度は高温ほど、熱源の直接利用に有利となる。600℃で作動する中温水蒸気電解装置を用いても良く、1000℃で作動する電気分解装置を用いればさらによい。なお、中温水蒸気電解装置は、電解質としてプロトン伝導体:SrZr0.5Ce0.4Y0.1O3-aを用い、電極として、水を分解するアノードには、高活性であるSm0.5Sr0.5CoO3という組成の酸化物電極、また、水素発生極であるカソードにはニッケル電極と電解質の間にセレート系のプロトン伝導体の薄い層を挿入する構造を採用することにより、600℃、0.2A/cm2の条件で0.3Vという低過電圧で作動する技術。
*本願のエンジンの水素・酸素生成手段の電気分解装置F1及びF2として採用出来る技術である。
【0023】
*1c、「電気分解装置F1及びF2」
水蒸気電気分解装置の技術に属する技術であり、
高温水蒸気ガスが固体電解質セル内を通過する間に電気分解する構成の技術が開示されておる特開2006-307290や特開平9-228085や特開2017-33816等に記載されており該開示技術記載では約900℃前後の高温条件下において、水蒸気を吹き込みながら外部電源によって燃料極及び空気極に通電することにより、水分子が分解される。具体的には、燃料極において水分子由来の水素ガスが取り出され、空気極において水分子由来の酸素ガスが取り出される。この高温水蒸気電解は、低温の水分解に比べて理論分解電圧が低い(例えば1000℃では0.9V)としておる技術。
【0024】
*1d, 固体酸化物形水蒸気電解装置(特開2008-243744記載技術)
400℃~600℃の作動温度においても、原子の透過性を向上させることができる金属薄膜を用いた水蒸気電解装置で該金属薄膜を金属組成物と、前記金属組成物の結晶粒界に分散させた酸化物とを含有する。前記金属組成物を構成する金属ターゲットと、前記酸化物を構成する酸化物ターゲットとを同時にスパッタリングして形成した技術であり、上記高温水蒸気電解にて未分解となった水蒸気を更に分解する技術(電気分解装置F2)に出来る。
【0025】
*二酸化珪素皮膜で被覆された酸化鉄を還元して得られる鉄-二酸化珪素複合体に水蒸気を供給して水素を発生させる技術で同時に酸素生成手段を兼ねる技術。
...上記特許文献3に記載の技術。
【0026】
「熱交換器G,G3」
上記エンジンE・EW・EWJの構成外殻体((例えば、エンジン燃焼室・排気路、電気生成装置3E(回転力取り出し手段)・水素生成手段ZU,酸素生成手段ZUO及びその手段を連結する連結路))に水若しくは水蒸気を熱搬送体とした該水蒸気の流路を設け該構成手段(装置)外殻体からの熱を該流路中を流れる熱搬送体の水若しくは水蒸気に吸熱させる吸熱手段とした熱交換器とする。
【0027】
「熱電エネルギー変換装置、」
特開2012-52162水素および酸素の製造・使用方法。
熱を電気に直接変換する熱電変換装置となる技術に係る熱で熱電変換モジュールが試作され、発電試験が実施されており、発電試験の結果(300℃に加熱し無負荷=電流ゼロ)起電力0.39Vを取り出すのに成功した事例が公開されておる、上記施策された発電モジュールは、p型材料にFe2V0.9Ti0.1Al2,n型材料にFe2val0.9si0.1を用いて18個の熱電素子からなるのである、
電極には銅が使用され、p,n各材料と拡散接合で接合しており、該モジュールの片方は20℃で一定とし、他方面を300℃に加熱し上下面の温度差により発電する技術である。
【0028】
排気流力STを動力・電気を生成する電気生成装置(回転力取出し装置)3Eであるが、流体(水、水蒸気、燃焼ガス)の略直線方向の流力を回転力にして取り出す構造にはダムからの落水力や潮流の干満潮の流力、農業用水路の水流力等の水の流れる力を回転力に替える技術及び蒸気機関(水蒸気の圧力を利用してピストンの往復運動を回転力にする原動機)やタービン〔水蒸気を吹き付けて羽根車を回転運動させる原動機の翼体やガスタービンの圧縮空気に燃料をまぜて燃焼させた高温・高圧のガスを使ってタービンを回す原動機の翼体(動翼)等〕があり、本願では常識化(公知の技術)されておる翼体(羽根車)であれば良く、上記回転力取出し構造部3を貫流する排気ガス及び水蒸気は少なくとも600℃の高温なので必要に応じて耐熱構造手段(例えばニッケル合金にセラミックコーティング等の加工をする)を設けるかあるいは水供給手段の水を上記回転力取出し構造部3の回転翼体の軸部から水を導入する手段(例えば水を散水するスプリンクラーの回転する回転体に水を供給する構造)にて回転翼体に水を供給し該回転翼体の熱を吸熱した水もしくは水蒸気を回転翼体外に放出し該回転翼体を貫流しておる排気流STと合流し下流に流す構造として翼体(羽根車)の冷却手段とする構成でも良い。
【発明の効果】
【0029】
発明が解決しようとする課題に記載されておる
1、現段階で商品化され流通しておる燃料を水素と酸素としたレシプロエンジンかロータリーエンジンかディゼルエンジンかのエンジンを主構造とした構成で上記、地球温暖化の二酸化炭素の排出削減が出来る策を発明出来た。
2、水素と酸素を燃料とする上記エンジン内への水素と酸素と水の供給手段と水蒸気生成手段を上記PCT/JP2018/018606からより簡単な構造を発明出来た。
3、上記2の構造を航空機、船舶、ロケットに展開した構成を発明出来た。
【実施例1】
【0030】
現在商品化されておるエンジンの代表として4サイクルレシプロエンジンの吸気・圧縮・爆発・排気の工程で水及び水素及び酸素を導入するタイミングを表した
図1で
・パターン1 (パターンの一例)
上記吸気工程で水を導入し、導入した水がシリンダー内の熱を吸熱し水蒸気Aを生成し該水蒸気を圧縮工程で圧縮し、爆発工程で水素及び酸素を直噴射で導入され、点火手段で点火し水素と酸素を燃焼し更に点火直後のタイミングで水を導入する。(この作業は排気の全量が多くなると排出圧が高くなる、(この排出力を使った遠心式圧縮機の概略図が
図1下部図 ))該排気圧がエンジンの仕事量を多くする。
*排出圧を水及び酸素・水素の導入圧とする事ができる。
【0031】
*上記パターンに於ける水素供給手段HSを水素ボンベ(例えば圧縮された水素を充填した水素ボンベ)として、酸素供給手段OSを例えば酸素ボンベ(酸素製造所で製造され充填した高圧酸素(例えば圧縮された酸素を充填した酸素ボンベ))か空気より分離された酸素の何れかの供給手段とすれば,燃焼温度を高くして、高くした分だけシリンダー内への水の供給量を増やす事が出来る、例えば排気量2000CC4気筒のエンジンで1気筒当たり500CCであり、ここに導入する水を1CC増やすと1800CCの水蒸気を製造出来ることになる。
【0032】
・例示パターン2は吸気工程で酸素と水を導入しており、圧縮後爆発工程で水素を直噴射で導入され、点火手段で点火され、水素と酸素が燃焼し、更に点火直後のタイミングで水を導入し排気工程に入る。
・例示パターン3は吸気工程で水素と水を導入しており、圧縮後爆発工程で酸素を直噴射で導入され、点火手段で点火され、水素と酸素が燃焼し、燃焼したタイミングで水を導入しておる。
該爆発工程で上記水素と酸素が燃焼した点火直後のタイミングで水を導入する作業を省略する事も出来ることを表したもの。
【0033】
上記の外のパターンでは
圧縮工程で水を供給することも出来るが、該水の供給を吸入工程でするのも同じ効果であり又排気工程で水を供給することも出来るが、排気工程での水の供給は
水蒸気の生成量を増大させる効果しかなく該エンジン内の熱で水蒸気を生成するのであれば吸入工程で及び爆発工程で水を導入するのが好ましい。
水をエンジン内に供給出来る量は上記爆発の熱エネルギーで水を水蒸気に生成出来る量であり、更に下流に電気生成装置3Eと水素及び酸素生成手段の水素及び酸素生成装置を設ける場合は該水素及び酸素生成装置の入口温度を(例えば水蒸気電気分解装置の場合入口温度を少なくとも該水蒸気分解装置の耐熱温度上限近くの温度)水素を生成出来る温度に確保する必要がある。
【実施例2】
【0034】
上記構成をフローチャートで記載した
図2であり、エンジンEに水と水素・酸素を供給し該燃料の燃焼によるエンジンの回転力で動力・電気を生成するとともに該エンジンで生成した水蒸気(排気)を電気生成装置3Eに導入し該手段3Eにて動力・電気を生成し、該電気生成装置3Eの下流に水素生成手段ZUと・酸素生成手段ZUOを設けており、(水素生成手段の材料が水の場合水素を取り出した後の気体は概酸素であるので、材料を水とした水素・酸素生成装置(手段)として記載しておる、)
該水素生成手段ZUと・酸素生成手段ZUOに該電気生成装置3Eを貫流した水蒸気を導入し該生成手段で水素及び酸素を生成し生成した水素及び酸素を上記エンジンEの酸素供給手段及び水素供給手段の水素及び酸素としておる。
*すなわち水素・酸素を燃焼し燃焼熱で水を水蒸気Aとし、水素・酸素の燃焼で生成される水蒸気Bとともに排気として下流に排出し該排出された水蒸気の流力で電気・動力を得、(電気生成装置3E)電気・動力取り出し後の水蒸気を受けて酸素水素を生成する。
*上記エンジンEの回転力で電気を生成し、該電力で駆動(例えば走行)する形態では、エンジンからの水を水蒸気にした該1800倍に体積を増大した排気力を使用した電気製造手段EPは現在公開されておる技術で対応出来る。
*水素酸素生成装置で水素・酸素を生成し生成した水素・酸素を該エンジンEの燃料とする循環サイクルであり更に水素酸素を生成する生成装置で未改質及び未分解となった水蒸気STmをエンジンEの排気管路(又は水供給手段の水タンク)に戻し入れる手段を設けることで水の補給は該エンジンEのサイクルでの水のロス分を補充するだけで、エンジンEの駆動力を得る事が出来る技術である事を記載した図。
【実施例3】
【0035】
図3に記載のエンジンは燃焼室部内に圧縮・回転に係る機械的構造を持たないエンジンで(筒型エンジン)該エンジンの特徴は水素と酸素(略100%の純度)を燃焼室NE内で燃焼し燃焼により形成される火炎3F(中心温度は略2800℃となる)と燃焼室壁の間に火炎の直射熱の伝熱をさえぎり、かつ、該熱を吸熱してくれる吸熱手段(水蒸気生成手段)の噴射水層WSを形成する形状に水を噴射する水噴射手段WJを設けており、該水噴射手段により噴射した水は火炎3Fの熱で水を水蒸気Aにする水蒸気生成手段(水の体積を概略1800倍に膨張させた水蒸気で水蒸気爆発の形態)とするとともに、燃焼室NE内の熱を吸熱しており、水素と酸素の燃焼で生成される水蒸気Bと水蒸気Aを排気(水蒸気)として排出しておる。
*上記水噴射手段WJの水噴射ノズルから噴射された噴射水層WSの噴射ノズルから噴射され形成された噴射水層の形態例を図示した図であり、WJ1及びWJ2は噴射水層が火炎3Fを囲む形態で燃焼室壁2Uへの直射熱を遮る構成で、WJ2は噴射ノズル部を凹部と凸部との間に形成しておる溝部を水噴射ノズルとした構成。WJ3は噴射水層中に水柱形状も混在しておる形態を表した水噴射手段WJ部の図。
【実施例4】
【0036】
図4はエンジンEの下流に水素生成手段ZU及び酸素生成手段ZUOを設け該水素生成手段ZU及び酸素生成手段ZUOにエンジンEで生成された水蒸気とエンジンE及びエネルギー変換手段TEで生成された電気を導入して水素を生成し、水素から熱を取り出す熱交換器TR1にて熱を取り出しており該水素は燃料の水素としており、水素を取り出された水蒸気は酸素と未分解の水蒸気で該酸素と未分解の水蒸気から熱交換TR2で熱を取り出し更に水蒸気の水分を除去し、水分を除去した酸素は燃料の酸素としており、上記TR1・TR2で取り出した熱をエネルギー変換手段TEに導入し該エネルギー変換手段にて電気を生成し該電気を水素生成手段ZU及び酸素生成手段ZUOの副材料とした構成。
【実施例5】
【0037】
図5は上記エンジンEWの下流に電気生成手段3Eを設け、該電気生成装置3EにエンジンEWからの排気を導入しており、該電気生成装置3Eに該排気を貫流させ電気か動力かの何れか一方か両方かを取り出しており該電気生成装置3Eを貫流した排気は上記水素生成手段ZU及び酸素生成手段ZUOに導入される水蒸気の排気と大気若しくは水中(水上を移動する移動体例えば船舶の推進力)に排出される排気(ジェット流)とに分岐さる分岐手段を設けており、該分岐手段により、推進力と燃料生成手段との両方を兼ね備えた構成としておる。
更に上記推進力と燃料生成手段との何れかを使用しない時には何れか1方のみを使用出来る切換え手段を設けた構造としておる。
【実施例6】
【0038】
上記エンジンEWの構造の上流に大気を集気する集気手段を設けて、集気した大気をバイパス流路から上記電気生成装置3Eに導入するか(
図5A)上記燃料生成手段の下流の排気と合流させジェット流として排出する(
図5B)かの何れかに導入した構成である。
*上記の構成は空気抵抗をエネルギーに変える手段を設けたもので集気手段で集気口の面積分の空気を電気生成装置3Eに導入する取り込み口の面積との割合分程圧縮された空気で電気生成装置3Eの(例えば回転翼体)回転力を多く出来る。
上記集気し圧縮された空気を該エンジンで生成された水蒸気の排気で押し出す事により、より大きな推進力を得ることが出来る。
【実施例7】
【0039】
図7は上記エンジンEW・EWJの水を海水としたエンジンESPであり、該エンジンに塩取り出し手段SPを設けた物で海水を水蒸気化すると塩が分離される。この分離された塩を取り出す手段(例えばスチームトラップ形態)を設けて塩をを分離除去した水蒸気Cは真水であり、一巡の仕事を終えた水蒸気を冷却(自然冷却でも良い)する。・・・・飲料水になる。(海水の真水化手段になる。)
【産業上の利用性】
【0040】
エネルギーの供給元として地球温室効果ガスを排出しないエンジンとしてあらゆる産業に適応出来るエンジンである。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【
図1】4サイクルエンジンに水と酸素と・水素を入れる構成概略図。
【
図3】水噴射手段JWを有するエンジンEW概略図。
【
図4】水素を分離後の熱を電気に変換する手段を設けたフロー図。
【
図5】エンジンEWを航空機のエンジンとしたフロー図。
【
図6】5図のエンジンに集気構造を設けたエンジンEWJの概略図。。
【
図7】エンジンEW・EWJに供給する水を海水としたエンジンESPの概略図。