(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-07
(45)【発行日】2022-01-21
(54)【発明の名称】ブロックチェーンベースの商用インベントリシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/38 20120101AFI20220114BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20220114BHJP
【FI】
G06Q20/38 310
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2020546896
(86)(22)【出願日】2020-03-06
(86)【国際出願番号】 US2020021587
(87)【国際公開番号】W WO2020181271
(87)【国際公開日】2020-09-10
【審査請求日】2020-11-05
(32)【優先日】2019-03-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520337617
【氏名又は名称】アメリコープ インベストメンツ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シモンズ,ジョーダン
【審査官】岡北 有平
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0115426(US,A1)
【文献】国際公開第2018/225428(WO,A1)
【文献】特開2018-173692(JP,A)
【文献】国際公開第2018/217788(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第107508812(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0343126(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
分散ネットワーク内のエンドポイントに通信可能に結合されたノードのネットワークであって、
ノードの前記ネットワークは、1又は複数のエンドポイントからのエントリを有する分散型台帳を維持し、
前記エントリは、インベントリプロバイダによって提供された商用インベントリに関連する、顧客からのエントリ、及び前記インベントリの可用性ステータスに関する前記インベントリプロバイダからのエントリを含み、
前記エントリをレビュするために必要なアクセスレベルを特定しているマーカが各エントリに関連付けられている、ノードのネットワークと、
前記分散型台帳に記憶された前記エントリのうちの1又は複数の少なくとも一部を閲覧するための要求を受信するための通信コンポーネントであって、
前記要求は、少なくとも1つのアクセスレベルに関連付けられたアクセスコードを含む、通信コンポーネントと、
前記通信コンポーネントを介して受信された前記要求内の前記アクセスコードを評価し、前記要求内で供給された前記少なくとも1つのアクセスレベルでアクセス可能である前記分散型台帳上に記憶された前記1又は複数のエントリ内のセグメントを特定するための、アクセスコントロール層と、
前記分散型台帳内に維持された前記1又は複数のエントリ内の前記セグメントのカスタマイズされたビューを生成するためのアクセスプラットフォーム又は分散型アプリケーションと、
を含む、商用インベントリの追跡、管理、及びフルフィルメントのためのシステム。
【請求項2】
前記システムによって制御されるコーデックスをさらに備え、前記コーデックスは、前記システムのユーザのIDにスクランブルをかけて、前記IDを非公開にするように構成された、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記分散型台帳内のエントリをレビュし、前記エントリのそれぞれをレビュするために必要な前記アクセスレベルを割り当てるための、人工知能エンジンをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記人工知能エンジンは、前記エントリのそれぞれ内のデータを1又は複数のカテゴリに分類する、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記アクセスコントロール層が、次いで、前記人工知能エンジンによって分類された、データの前記1又は複数のカテゴリのそれぞれに対して、異なる暗号化レベルを設定する、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記1又は複数のカテゴリは、電子メールアドレス、口座番号、残高、トランザクションの当事者、郵送先住所、車両識別番号、ナンバプレート番号、生体認証、運転免許証番号、写真、又は社会保障番号を含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記商用インベントリは、パーキング施設におけるパーキングスペースを含む、請求項4に記載のシステム
【請求項8】
前記商用インベントリは、指定されたエリア内のパーキングスペースを含み、前記指定されたエリアは、都市のセクタ、ブロック、パーキングロット、及びガレージのうちの、1又は複数を含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項9】
前記分散型台帳に記憶された前記エントリのうちの1又は複数の、前記少なくとも一部を閲覧するための前記要求は、購入注文、インベントリ追跡要求、リース又はレンタル要求、予約要求、財務監査要求、銃器販売バリデーション要求、小売販売要求、又は医薬品販売要求の、一部である、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記1又は複数のエントリ内のセグメントに関連付けられた前記アクセスレベルは、プライベートアクセスレベル、パーミッシブアクセスレベル、又はパブリックアクセスレベルのうちの、少なくとも1つを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
ブロックチェーン内に維持されたブロックエントリの1又は複数のデータ部分を閲覧するための要求を受信するステップであって、
前記ブロックエントリは、インベントリプロバイダによって提供されたインベントリに関連する、顧客からのエントリ、及び前記インベントリの可用性ステータスに関する前記インベントリプロバイダからのエントリを含む、受信するステップと、
前記要求
に含まれるとともに、少なくとも1つのアクセスレベルに関連付けられたアクセスコードを判断するステップと、
前記アクセスレベルに関連付けられた1又は複数のデータ部分を特定するために、ブロックエントリの前記ブロックチェーンに対して前記要求内の前記アクセスコードを評価するステップと、
前記アクセスレベルに関連付けられた前記1又は複数のデータ部分のいずれかを含む前記ブロックエントリのうちの少なくとも1つの、カスタマイズされたビューを生成するステップと、
を含む、インベントリの追跡、管理、フルフィルメントのためのブロックチェーントランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための方法。
【請求項12】
ブロックエントリの前記ブロックチェーンに対して前記要求内の前記アクセスコードを評価するステップは、前記アクセスレベルに関連付けられた前記1又は複数のデータ部分を閲覧するためのアクセスをバリデーションするために、暗号化されたコードを処理することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
コーデックスを使用して、ユーザのIDを非公開するために前記IDにスクランブルをかけるステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
1又は複数のエンドポイントからデータを受信するステップと、
人工知能エンジンを使用して、前記1又は複数のエンドポイントからの前記データをセグメント化するステップと、
前記データの各セグメントに少なくとも1つのアクセスレベルを自動的に割り当てるステップと、をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記データは制限されたデータを含み、前記データの各セグメントに少なくとも1つのアクセスレベルを自動的に割り当てるステップは、セキュリティクリアランスレベルを前記制限されたデータに割り当てることを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記制限されたデータの制限ステータスを監視するステップと、
前記制限されたデータの制限ステータスが変更されたと判断した時点で、前記少なくとも1つのアクセスレベルを更新するステップと、をさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記インベントリはパーキング施設におけるパーキングスペースを含み、前記1又は複数のエンドポイントは、前記パーキングスペースの可用性ステータスを監視するためのセンサを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記ブロックエントリはプライベート取引に関するトランザクション詳細をさらに含み、前記少なくとも1つのアクセスレベルは、最初はプライベートに設定され、前記方法は、
前記プライベート取引のステータスを監視するステップと、
前記プライベート取引がパブリックになったと判断した時点で、前記少なくとも1つのアクセスレベルを、前記プライベート取引のパブリック部分がパブリックアクセスコードで閲覧されることを可能にするパブリックに更新するステップと、をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記要求は、購入注文、インベントリ追跡要求、リース又はレンタル要求、予約要求、財務監査要求、銃器販売バリデーション要求、小売販売要求、又は医薬品販売要求の、一部である、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記ブロックエントリの前記1又は複数のデータ部分に関連付けられた前記アクセスレベルは、プライベートアクセスレベル、パーミッシブアクセスレベル、及びパブリックアクセスレベルのうちの、少なくとも1つを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項21】
前記1又は複数のデータ部分に関連付けられた前記アクセスレベルは、セキュリティクリアランスレベルを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項22】
前記ブロックエントリは、前記セキュリティクリアランスレベルに基づく編集マッピングを含み、前記ブロックエントリのうちの前記少なくとも1つの、前記カスタマイズされたビューを生成するステップは、前記ブロックエントリの前記1又は複数のデータ部分のうちのいくつかを難読化するために前記編集マッピングを適用することを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記ブロックエントリは、前記アクセスレベルに基づく複数の編集マッピングを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項24】
パーキング施設におけるパーキングスペースのトランザクションの追跡、管理、及びフルフィルメントのためのシステムであって、
ノードの分散ネットワーク内のユーザデバイスから複数のユーザによって要求されたブロックエントリのブロックチェーンを維持する手段であって、
前記複数のユーザは、前記パーキング施設の顧客、及び前記パーキング施設の運用者を含み、
前
記ブロックエントリは、前記パーキング施設の前記運用者によって提供された少なくとも1つのパーキングスペースに関連する、前記顧客からのエントリ、及び前記少なくとも1つのパーキングスペースの可用性ステータスに関する前記パーキング施設
のオペレータからのエントリとを含み、
前記ブロックエントリはそれぞれ、アクセスレベルにそれぞれ関連付けられている複数のデータ部分を含む、
手段と、
ブロックエントリの1又は複数のデータ部分を閲覧するための要求を受信する手段であって、
前記要求は少なくとも1つのアクセスレベルに関連付けられたアクセスコードを含む、
手段と、
ブロックエントリの1又は複数のデータ部分を閲覧するための要求を受信する手段であって、
前記要求は少なくとも1つのアクセスレベルに関連付けられたアクセスコードを含む、
手段と、
前記アクセスレベルに関連付けられた1又は複数のデータ部分を特定するために、ブロックエントリの前記ブロックチェーンに対して前記要求内の前記アクセスコードを評価する手段と、
前記アクセスレベルに関連付けられた前記1又は複数のデータ部分を含む前記ブロックエントリのカスタマイズされたビューを生成する手段と、
を含む、システム。
【請求項25】
前記カスタマイズされたビューは、前記データの部分への編集の適用を含む、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
パーキング施設のトランザクションについてのブロックチェーンデータのカスタマイズされたビューを生成するための方法であって、前記方法は、
ブロックチェーン内に維持されたブロックエントリの1又は複数のデータ部分を閲覧するための要求を受信するステップであって、
前記ブロックエントリの前記1又は複数のデータ部分は制限された情報を含み、
前記ブロックエントリの前記1又は複数のデータ部分はそれぞれ、前記パーキング施設の顧客、及び前記パーキング施設の運用者に関連付けられたユーザに、割り当てられたアクセスレベルに関連付けられている、受信するステップと、
前記アクセスレベルに関連付けられた1又は複数のデータ部分を特定するために、ブロックエントリの前記ブロックチェーンに対して
、前記要求
に含まれるアクセスコードを評価するステップと、
前記アクセスコードによって許可されていない前記制限された情報のいずれかに編集を適用しながら、前記アクセスレベルに関連付けられた前記1又は複数のデータ部分のいずれかを含む前記ブロックエントリのカスタマイズされたビューを生成するステップと、
を含む、方法。
【請求項27】
前記1又は複数のデータ部分に関連付けられた前記アクセスレベルは、セキュリティクリアランスレベルを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記ブロックエントリは、前記セキュリティクリアランスレベルに基づく編集マッピングを含む、請求項27に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2020年3月2日に出願され、「Customized View Of Restricted Information Recorded Into A Blockchain」と題される米国特許出願第16/806,646号の一部継続であり、それは、2019年9月23日に提出され、「Customized View Of Restricted Information Recorded Into A Blockchain」と題される米国特許出願第16/579,697号の継続であり、それは、2019年3月6日に出願され、「Customized View Of Restricted Information Recorded Into A Blockchain」と題される米国特許出願第16/294,745号の継続であり、それは、2018年3月6日に出願され、「Customized View of Restricted Transactions Recorded into a Blockchain」と題される米国仮特許出願第62/639,393号、及び2018年7月23日に出願され、「Customized View of Restricted Information Recorded into a Blockchain」と題される米国仮特許出願第62/701,947号の優先権を主張し、これらのそれぞれは、すべての目的で参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本技術のさまざまな実施形態は、一般に、インベントリトランザクションシステムに関する。より詳細には、いくつかの実施形態は、ブロックチェーンベースのパーキングシステム及び他のインベントリ追跡システムに関する。
【背景技術】
【0003】
ブロックチェーンは、ユーザのネットワークがデータのデジタル台帳を作成してそのデータをネットワーク内の他のユーザ間で共有することを可能にする。従来のデータベース構造とは異なり、ブロックチェーンデータベースは、大規模な分散ネットワークにわたって広がる多数の独立したノードによって維持される。トランザクションがブロックチェーンデータベースに記録されるとき、データは分散ネットワーク内の2つ以上のノードに記憶されるため、データベースから当該データを変更又は削除することは不可能ではないにしても非常に困難である。したがって、データは複数のユーザによってブロックチェーンデータベースに追加され、記録されたデータを変更することは、これらのユーザのおのおの(又は大多数のユーザ)が変更に同意することを要求する。ブロックチェーンデータベースからデータを追加、編集、及び削除するためのこの制御の分散は、特にユーザがお互いによく知らないときに、ネットワーク内でユーザ間の信頼を確立する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本技術のさまざまな実施形態は、一般に、インベントリトランザクションシステムに関する。より詳細には、いくつかの実施形態は、ブロックチェーンベースのパーキングシステム及び他のインベントリ追跡システムに関する。これらのシステムは、本明細書に開示される、ブロックチェーントランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための改良されたシステム、方法、及びソフトウェアアプリケーションを提供する。いくつかの実施形態では、複数のユーザによってユーザデバイスから要求されたブロックエントリのブロックチェーンが、ノードの分散ネットワークで維持される。ブロックエントリはそれぞれ、アクセスレベルにそれぞれ関連付けられている複数のデータ部分を含む。少なくとも1つのアクセスレベルに関連付けられたアクセスコードを含む、ブロックエントリの1又は複数のデータ部分を閲覧するための要求が受信される。アクセスレベルに関連付けられた1又は複数のデータ部分を特定するために、要求内のアクセスコードがブロックエントリのブロックチェーンに対して評価される。アクセスレベルに関連付けられた1又は複数のデータ部分を含む、ブロックエントリのカスタマイズされたビューが生成される。
【0005】
いくつかの実施形態は、パーキング施設におけるパーキングスペースのトランザクションの追跡、管理、及びフルフィルメントのためのシステムを提供する。システムは、ノードの分散ネットワーク内のユーザデバイスから複数のユーザによって要求されたブロックエントリのブロックチェーン(又は分散型台帳)を維持することができる。ユーザの例は、パーキング施設の顧客、及び/又はパーキング施設の運用者を含み得る。ブロックエントリは、パーキング施設の運用者によって提供された少なくとも1つのパーキングスペースに関連する顧客からのエントリ、及び少なくとも1つのパーキングスペースの可用性ステータスに関するパーキング施設の運用者からのエントリを含み得る。ブロックエントリはそれぞれ、アクセスレベルにそれぞれ関連付けられている複数のデータ部分を含むことができる。システムは、ブロックエントリの1又は複数のデータ部分を閲覧するための要求を受信することができる。いくつかの実施形態では、要求は、少なくとも1つのアクセスレベルに関連付けられたアクセスコードを含み得る。次いで、システムは、アクセスレベルに関連付けられた1又は複数のデータ部分を特定するために、要求内のアクセスコードをブロックエントリのブロックチェーンに対して評価することができる。アクセスレベルに関連付けられた1又は複数のデータ部分を含んで、ブロックエントリのカスタマイズされたビューが生成されることができる。
【0006】
いくつかの実施形態では、パーキング施設のトランザクションについてのブロックチェーンデータのカスタマイズされたビューが生成されることができる。方法は、ブロックチェーン内に維持されたブロックエントリの1又は複数のデータ部分を閲覧するための要求を受信することであって、ブロックエントリの1又は複数のデータ部分は制限された情報を含む、受信すること、を含むことができる。ブロックエントリの1又は複数のデータ部分はそれぞれ、パーキング施設の顧客、及びパーキング施設の運用者に関連付けられたユーザに、割り当てられたアクセスレベルに関連付けることができる。方法は、アクセスレベルに関連付けられた1又は複数のデータ部分を特定するために、要求内のアクセスコードをブロックエントリのブロックチェーンに対して評価すること、を含むことができる。方法は、アクセスコードによって許可されていない制限された情報のいずれかに編集を適用しながら、アクセスレベルに関連付けられた1又は複数のデータ部分のいずれかを含む、ブロックエントリのカスタマイズされたビューを生成することを含むことができる。
【0007】
例として、パーキング業界では、車両識別番号(vehicle identification number:VIN)、ナンバプレート番号、アクセスカード番号、加入プランの詳細、利用履歴及び好み、住所、既知の電子ウォレット、携帯電話、電子鍵、デジタル指紋、使用されるクレジット/デビットカード、使用される暗号通貨ウォレットなど、顧客及び顧客の車両の識別情報はすべて、他の顧客情報と共にブロックチェーン上に保持されることができる。顧客はこの情報のどれもパブリックフォーマットで閲覧可能にすることを望まず、パブリックアクセスはパーキング施設の運用者及び所有者に対して法的責任を生じさせ得る。さまざまな実施形態は、データをブロックチェーン上にセキュアに記憶して許可されたユーザのみがデータを閲覧することを可能にするために、さまざまな暗号化及びハッシュ技法を使用する。一例として、ドライバはパーキングガレージに入場し得、パブリックフォーラムでドライバを特定するためにドライバの車両の年式、製造者、及び型式が使用され得るが、他のプライベート情報のどれも、そのユーザ、適切なパーキングガレージスタッフ、監査人、規制者などを含む、正しいアクセス権を有するユーザ以外のだれも見ることがないとし得る。
【0008】
いくつかの実施形態では、本技術が適用可能なパーキング施設は、定義された空間エリア内に多数のパーキングスペースを有するパーキングロット及びパーキングガレージなどの商用パーキング構造、並びに、都市若しくは町のセクタ、近隣、ブロック、又はパーキングロット、パーキングガレージ、若しくは他のパーキング構造の、一部のように、指定されたエリアにわたって分散され得るパーキングスペースを、含み得る。一例では、パーキング施設の顧客は、顧客及び顧客の車両がパーキング施設に入場した時点で請求され得、当該の請求はブロックチェーンベースである。たとえば、一部の人々は、パーキングガレージ又はパーキングロットに入るときに、全日料金で、前払いで請求される。一部の人々は、パーキングロット又はパーキングガレージで費やされた時間に基づいて、全日料金の一部を請求される。一部の人々は、24時間/365日の無制限のアクセスについて、又はパーキング施設が開いているときはいつでも、支払うことができる。一部の人々は、除外日には月間パスでは駐車することができないか、又は超過料金が適用される。本技術の実施形態は、パーキングビジネスの運用における利便性及び効率を高めるために、ブロックチェーンベースのパーキングトランザクション管理及びカスタマイズされたビューが、これらの及び他の従量制又は加入ベースのパーキングのユースケースを処理できるようにする。
【0009】
パーキングの例では、顧客との対話から動的なブロックチェーンへのリアルタイムのトークン化によって、サプライチェーン効率が改善されることができる。種がどこから来たか、動物に与えられた穀物、天候及び気候、消費者の視点からのトレーサビリティ、に関する消費者製品についての純度の認識は、パーキングにとって同じことである。消費者までのサプライチェーンに対するコスト効率は、ノウハウ及びすぐに使用可能な知恵に対応し、そのすべて及びそれ以上のことが、開示されるシステム及び方法を使用して、より迅速に、かつ、より細かく収集及び分析され得る。顧客及びパーキング施設の運用者のエンドポイントのユーザインタフェースを介して共有されるリアルタイムにトークン化されたデータは、データの収集及びカスタマイズされたビューを提供するのみでなく、パーキングビジネス及びその顧客に最も関連のある情報へのタイムリな更新も容易にする。
【0010】
パーキングの施設設備利用効率管理では、パーキング予約の負荷、クレジットカードの処理、チャネルを通じた一括販売パッケージング(たとえば、スタジアムでのパーキングの売り切り、何パーセントが予約されていないと判明したか 対 予約なしでイベントに来た人々の割合)を把握することによって、能力が改善されることができる。パーキングについての支払処理は、本開示のさまざまな実施形態を使用して、支払あり又はなしで予約をとることによって、又はそれぞれのパーキングスペースがユーザ車両によって占められているときにのみリアルタイムでユーザに課金することによって実行され得る。
【0011】
人々は土壇場で決断を下しており、人々にパーキングを供給するために必要な技術は、より迅速に顧客に課金し、車の地理的位置に基づいてパーキングのゲートを開く(VIN番号、ナンバプレート、車を管理下に置いた、クレジットカード決済を有する携帯電話情報/スペース内での使用及びクレジットカードをトランザクションすること、又は、有料道路のトランスポンダと非常によく似た支払方法、などの認証された多くの異なる方法とすることができる)。デバイスは、トランスポンダ又はトランスミッタとすることができる。アプリは、だれかが自身の車両に載ってパーキング施設に到着したときを検証することができ、GPS又は他の地理的位置特定技術が車/電話/ユーザにある場合、顧客は、矢印の地理的位置によく似たエリアに自身が到着したときに課金されることができる。アプリに組み込まれた報酬、及びアプリを通じて支払われることができる違反、及びパーキングスペースの価格がいくらであるかについてのマッピング計算機、が存在し得る。たとえば、1つのパーキングロットは、午後2時~5時には早く到着する人用に8ドル、午後6時には15ドルを課金し、当該の同じパーキングロットは、イベントが午後7時に開始するため、1時間後には25ドルを課金する。この情報のすべてがブロックチェーンに記録され得る。また、異なるパーキングロット、又は1つのパーキング施設内のある特定のスペースは、異なる価格を有することができる。歩行者用出口に最も近いものは、午後7時に50ドルを課金することができ、最も遠いものは5ドルとすることができる。この情報のすべては、パーキングを見つけるアプリのユーザのための指示を有するマップ上に表示されることができる。この情報のすべては、ユーザが、将来、リアルタイム、又は過去に、エリア内で何が起こっているかを見ることを可能にし得る。
【0012】
物流は、技術の別の直接的なアプリケーションを提供する。たとえば、荷物又は貨物の追跡、ある場所から別の場所への商品の移動が有力である。貨物がどこから来てどこへ行くのかというすべての情報が、輸送されている物に含まれることができる。さまざまなポイントで貨物はスキャンされ得るので、特定の時間において貨物について正確な場所が知られる。これは、ブロックチェーン記録に入力されることができる。さらに、貨物は特定の船舶、トラック、バン、又は他の配送メカニズム(たとえば、配送ドローン)に関連付けられることができ、当該の配送メカニズムのGPSロケーションは、要求に応じて、又はある特定の時間間隔で、リアルタイムに追跡されることができる。購入者、販売者、所有者保険情報などの追加情報などが、ブロックチェーン上に記録されたGPSに結び付けられたデマレージと共にレポートされることができる。会社及び/又は政府機関は、さまざまな理由で、あらゆる人が自身のビジネスを知ることを望んでいないが、ある特定の時間/場所においてその人達が何をしているか、又は何をしていたかを、監査し、及び検査官、管理者、又は規制者に対して、それを証明する能力は必要としている。物事を非公開にする能力は必須である。したがって、さまざまな実施形態は、情報を記憶するために、プライベート、パブリック、及びハイブリッドのブロックチェーンの組合せを使用することができる。さらに、必要なときにアクセスを許可しながら、必要とされるか又は要求される場合にはプライバシを確保するために、さまざまな暗号化スキームとアクセスレベルとがデータの個々の部分に関連付けられることができる。
【0013】
いくつかの実施形態では、この技術は、防衛産業に特定のアプリケーションを提供することができる。たとえば、米国政府は、購買、物流、供給、部隊移動などを監査及び管理する能力を必要としている。この情報は、悪人の手に渡った場合、致命的な結果をもたらす可能性がある。情報のある特定の側面を非公開にすることにおいてそれらの難読化が、ミッションの成功にとって必要不可欠である。データを分類してアクセスを許可する能力を有することは、必要とされる人のみがデータにアクセスする能力を有する(たとえば、見るため、監視するため、作業するため、監査するためなど)一方で、アクセス権を有しない人はそのデータ部分を見ることができない、ということを確実にするために必要不可欠である。いくつかの実施形態では、システムは、クエリに関連する文書を自動的にレビュし得、ユーザのクリアランスステータスに基づいて1又は複数の編集フィルタを自動的に適用し得る。
【0014】
技術のさらに別の直接的なアプリケーションは、パーキング施設の運用である。たとえば、パーキングガレージ又はパーキングロットの所有者又は運用者は、必要に応じて(たとえば、時間単位又は日単位)又は加入プランの一部として(たとえば、月極パーキング)、ドライバにパーキングスペースを提供し得る。有料でのパーキングスペースのこの基本的な提供に加えて、パーキング施設の所有者/運用者は、施設を使用している間の利便性、安全性及び快適性を向上させるために、ドライバにさまざまな付帯的なサービスを提供し得る。こうした付帯的なサービスの提供は、特定の施設の所有者又は運用者に市場における競争力を提供して忠実なパーキングの顧客を引き付けてつなぎ留めるように、特定のパーキング施設を近くに位置する他のものと区別し得る。そうすることで、パーキング施設は収入の増加、責任リスクの減少、及びより効率的なビジネスの運用を経験し得る。パーキングのトランザクション関連のデータを取得、送信、記録及び追跡するための、ブロックチェーン及び関連するユーザインタフェースの使用は、以下に例としてより詳細に説明されるように、パーキングの顧客並びに施設の所有者及び運用者に対して前述の利益を促進する。
【0015】
いくつかの実施形態では、本技術を使用して管理され得る物理的構造内のインベントリの単位は、パーキング施設以外の旅行関連のコンテキストを含む。たとえば、1又は複数の建物内のホテルの部屋の予約、支払、及びレビュなどのトランザクションは、たとえチェーンのホテルブランドの多数の場所にわたって分散していても、パーキングスペースについての方法のように、及び定義されたインベントリの類似の単位で、開示されたカスタマイズされたビューを介して管理され得る。一例では、ホテルの顧客は、予約が成功した後に、ホテルに到着した時点で、又は最初に顧客の部屋に入った時点で、課金され得る。カスタマイズされたビュー及びブロックチェーントランザクションの記録は、顧客がホテルでの滞在を楽しむことにおけるプライバシ及びセキュリティの両方を、並びに運用者が予約と支払との間の結合を保証されていることを確実にする。課金及び予約、並びにホテルの関連サービスの提供及びビジネスの運用はブロックチェーンベースであり、本開示に係るカスタマイズされたビューを利用し得る。旅行者の報酬ポイントの自動入金又は引落しのようなユースケースにおいて、本技術に従って、利便性及び事業効率が実現される。開示されたブロックチェーンベースの技術とカスタマイズされたビューとによって提供されるこうした自動化の利益は、ホテルのコンテキストにおいて明らかであるが、航空会社及び他の陸上輸送サービスについても享受され得る。
【0016】
自律車両のフリート管理は、本技術のさらに別の直接的なアプリケーションである。たとえば、1又は複数の自律車両の所有者又は運用者は、平日の特定の時間枠(たとえば、ラッシュアワーの通勤時間)で使用量のピークを経験し得、オフピーク時及び週末には使用量が少なくなり得る。自律車両のある特定の乗客は、特定の場所からある特定の時間に自律車両を呼び止めるなど、特定の方法でそれらを使用し得る。乗客による自律車両の使用パターンを追跡することは、フリートの所有者又は運用者が、経済効率を実現し、ユーザのエクスペリエンスを向上させることができるようにし得る。すべての情報は、だれがどこからどの目的地に運ばれているのか、呼び止められ時点での自律車両の位置、及び自律車両によって目的地まで及び目的地からとられた経路、に含まれることができる。これら及び他の有用なデータは、ブロックチェーン記録に入力されることができる。さらに、自律車両の位置は特定の乗客に関連付けられることができ、そのGPSロケーションは、リアルタイムで、要求に応じて、又はある特定の時間間隔で追跡されることができる。ブロックチェーン内に記録されたデータは、自律的な請求作成及び監査を容易にするために使用され得る。
【0017】
電池のエネルギー使用量、充電履歴、車両のメンテナンス記録、賠償責任保険情報、などの追加情報が、車両及び乗客の識別子と共にブロックチェーン上で報告、追跡、記録されることができる。少なくともいくつかのフリート運用者及び乗客にとって、これらの記録のプライバシを維持することは、ビジネス上及び/又は個人上の理由から重要である。ただし、裁判所命令又は令状などのいくつかのケースでは、ブロックチェーン内に記録されたこうした情報は、検査官、管理者、警察又は規制者に開示される必要があり得る。したがって、さまざまな実施形態は、情報を記憶するために、プライベート、パブリック、及びハイブリッドのブロックチェーンの組合せを使用することができる。さらに、必要なときにアクセスを許可しながら、必要とされるか又は要求される場合にはプライバシを確保するために、さまざまな暗号化スキームとアクセスレベルとがデータの個々の部分に関連付けられることができる。
【0018】
別の例として、陸上輸送業界では、自律型又は人間が運転するバス、シャトル、及びタクシの位置を追跡するために本技術が用いられ得、運用者及び現在又は潜在的な乗客によるこれらのデータのリアルタイムの閲覧を可能にする。たとえば、顧客は、空港で空港外のパーキング施設からシャトルを呼び、ピックアップされることを希望し得る。本技術のカスタマイズされたビューを使用して、顧客は、シャトルが現在どこに位置しているのかを確認し得、正確な推定到着時刻を判断し得、所望の停留所で顧客がシャトルを逃したかどうかを確認し得る。これは、たとえば、顧客が、シャトル又は他の陸上輸送の手段を待つ無駄な時間を最小限に抑えたいケースにおいて、顧客にとって大きな利益になり得る。同様に、ホテルのシャトル及びイベント専用のシャトルの運用者並びにその顧客は、同様の方法で、追加された運用効率及び利便性についての利益を得得る。
【0019】
多種多様なコンテキストにおいて乗客の陸上輸送のために使用される自律車両又は人間が運転する車両について追跡データをブロックチェーンに記録することは、リアルタイムの更新と、単一のフリートにおける、又は2つ以上の車両フリートにわたる、バス、シャトル、及び/又は車の状態の追跡をさらに可能にする。これらのデータは、ブロックチェーンに記録され、ブロックチェーンを使用して追跡される、乗客のピックアップ場所とペアにされることができ、運用者及び乗客の両方は、ピックアップ場所の変更、ステータス更新の提供、並びに変化する需要又は交通状況及び天候などの他の要因に従ってフリート車両を経路決定する、などの、他の便利な機能を実行するときに、運用ステータスを便利に評価するために、開示されたカスタマイズされたビューを利用し得る。
【0020】
陸上輸送における本技術の適用及び使用から生じる追加の技術的利益は、乗客に、プライベートでセキュアなブロックチェーンベースのトランザクションを使用して、乗車についての支払を行う、及び場合によってはドライバにチップも渡すための手段を提供することを含む。開示されたカスタマイズされたビューは、乗客によって、陸上輸送を手配し、乗客の乗車がいつどこに到着するのかを確認するためのみに有利に使用され得るのではなく、乗客は、乗車について前払い、後の日時にための乗車をスケジュール、並びにいくつかの実施形態では、乗客のニーズにより適合するようにピックアップ及び目的地を変更、もし得る。本技術は、乗客のニーズに従って、及び乗客にサービスを提供できるフリート資産の可用性に従って、人間が運転する車両又は自律車両いずれかの方向、ナビゲーション、及びスケジューリングをシームレスに調整し得る。顧客のニーズを満たすための資産及び/又はドライバの可用性の任意の変化とともに、乗客の更新によって、運用条件及び環境条件の変化に従って、乗車料金がリアルタイムに調整され得る。これらの付加価値のある技術的利益は、乗客が、暗号通貨を含む任意の形態の支払を使用して、開示されたカスタマイズされたビューを介して(たとえば、スマートフォンアプリを通じて)支払うことを可能にすることによる、陸上輸送業界における本技術の実践によって支持される。陸上輸送のフリート及び他のサービスの運用者にとって、運用者の車両及び職員のパフォーマンス及び効率は、ブロックチェーン内で継続的に記録され及び更新される、場所、タイミング、及び他のデータを使用して、有意義な測定基準を定義及び分析的に評価するために、容易に定量化可能である。
【0021】
さらに別の例として、ゲーミング業界では、顧客の社会保障番号、生体認証、住所、写真、運転免許証、以前のゲームプレイ、IRSの税通知、勝敗、コンプ、ポイントカード/プレイヤカード番号情報、生年月日、既知の仲間、配偶者/ガールフレンド、好きなチーム、好き/嫌いな活動、チップ金額、施設にいる間のATMの使用、既知の電子ウォレット、使用されたクレジット/デビットカード、使用された暗号通貨ウォレットなどがすべて、他の顧客情報と一緒にブロックチェーン上に保管されることができる。顧客はこの情報のどれもパブリックフォーマットで閲覧可能にすることを望まず、パブリックアクセスはカジノに対して法的責任を生じさせ得る。さまざまな実施形態は、データをブロックチェーン上にセキュアに記憶し、許可されたユーザのみがデータを閲覧することを可能にするために、さまざまな暗号化及びハッシュ技法を使用する。一例として、顧客はトーナメントに参加し得、パブリックフォーラムで顧客を特定するために顧客の名前又はプレイヤ番号が使用され得るが、他のプライベート情報のどれも、そのユーザ、適切なカジノスタッフ、監査人、規制者などを含む、正しいアクセス権を有するユーザ以外は、だれに対しても見るために利用可能ではない。
【0022】
さまざまな実施形態は、許可されたエンティティ又は個人によって見られ及び監査されることができる、非公開であるが公開台帳内に保存することを所有者が意図する情報を、記憶し、及びそれへのアクセスを提供する、ための技術を提供する。情報が非公開にされることを要求するプライバシ法が世界中に存在する。さまざまな実施形態は、データが正しいフォーマットで記憶され、準拠した方法でのみアクセス可能であることを確保することによって、これらのプライバシ法の遵守を確保することができる。別の例として、自身のプライベート情報、知識、トレードシークレットが知られるようになることを望まない企業及び政府機関が存在する。これらのグループは隠すべきものを何も有さないものの、人々、企業、政府機関などが活動する方法についての視認性や知識を、だれでもが有しているオープンフォーラム内に自身の情報のすべてを有することは、損失、盗難、競争の激化を招く。
【0023】
いくつかの実施形態では、賭けのトランザクション又はインベントリ又はパーキング関連及び他の旅行関連(たとえば、ホテルの部屋)のトランザクションは、ユーザのデジタルウォレット(たとえば、イーサリアル 対 ビットコインなど)で運ばれる任意の暗号通貨を使用して実行され得る。こうした例では、本開示の実施形態は、ブロックチェーンと通信している外部データソースによって維持される交換レートに基づいて、暗号通貨のタイプ間、又は暗号通貨と現実通貨との間の価値の形態変化又は交換を可能にし得る。たとえば、第1のプレイヤがビットコインしか有しておらず、300イーサリアムを有する第2のプレイヤに対して2ビットコインを賭け、第1のプレイヤが賭けに勝った場合、適切な額のビットコインが第2のプレイヤのデジタルウォレットから自動的に差し引かれ、換算されたイーサリアムの額で第1のプレイヤのデジタルウォレットに入金される。支払処理のためのこうした自動通貨換算は、インベントリ(たとえば、パーキング、小売など)のトランザクションの追跡、管理、及びフルフィルメントのシナリオを含む、本明細書で説明されるいくつかの例に適用され得る。こうした分散型で自動の通貨交換は、人間の介入が必要とされずに連続動作し得る。同じことが、開示された実施形態において、賭けを行うため、並びにゲームプレイ、イベントの賭け、賭けのタイプ、及び、リスク/オッズ及び払戻金、などの決定を人間の介入なしに行うための、人工知能システム及びユーザインタフェースに等しく適用され得る。
【0024】
いくつかの実施形態では、本技術に係るインベントリのトランザクションの管理、処理、及び追跡は、ビジネス及びその顧客が複数の支払方法を統合できるようにし、さまざまな商品又はサービスの支払に利用可能な任意の価値についてのシームレスな口座を可能にする。たとえば、インベントリのトランザクションに利用可能にされている顧客の支払口座は、前払され得るか、1又は複数の他の口座にリンクされ得る。一ユースケースでは、口座が前払いされている(たとえば、顧客によってお金がチャージされる)か、又は口座が類似若しくは無関係のトランザクションのいずれかについて払い戻しを受けていることによって、口座に通貨が入金されるか又は引き落とされ得る。たとえば、こうしたインベントリのプロバイダのポリシに準拠しているキャンセルされたパーキング又はホテルの予約(たとえば、満了日/満了時刻の前にキャンセルされる)は、別のインベントリのトランザクション、及びブロックチェーン内に記録され、カスタマイズされたビューを介して顧客及び企業の両方に対して利用可能にされる、関連するトランザクション情報、での使用のための通貨として顧客の口座に入金され得る。
【0025】
いくつかの実施形態は、データプラットフォームが電子投票マシンに接続することを可能にする。これらのマシンは、有権者、投票用紙、及び投票に関する情報を、ブロックチェーンへの記憶のためにデータプラットフォームに直接レポートすることができる。データプラットフォームは、投票記録を暗号化し、それへのアクセスのためのアクセスレベルを設定することができる。たとえば、投票マシンは、個人の情報、社会保障番号、住所、政党、生体認証、運転免許証番号、写真などを収集し得る。したがって、選挙において使用されるこの情報の多くを保持し、一般から非公開にされる必要があり、一部の情報は公にされ得る(たとえば、人が特定の選挙で実際に投票を行ったこと、その政党の所属など)。さらに、いくつかの実施形態は、不正投票を特定及び/又は排除するための自動化技法の使用を提供する。たとえば、いくつかの実施形態は、ブロックチェーンに記憶された有権者データをレビュして、2回投票している有権者、不正な有権者などを特定するために、人工知能又はマシンラーニングエンジンを使用し得る。
【0026】
上記で提供された例に加えて、本技術は、銀行取引、陪審員投票、裁判手続、ヘルスケア、銃器販売、小売販売、医薬品、年金、金融取引、保険、及び、監査、データのパブリックな閲覧、データのプライベートな閲覧、などが必要とされる多くの他のアプリケーションにおいて使用され得る。
【0027】
本技術のいくつかの実施形態は、ハイブリッドフォーマットの下でオプションのマーカを使用し得る。たとえば、いくつかの実施形態では、システムは物事をプライベート(アクセス権のない人によって閲覧できない)、パブリック(あらゆる人によって閲覧できる)、又はこれら2つのハイブリッド(一部の情報はパブリックで一部の情報はプライベート)に設定する能力を有し得る。パブリックブロックチェーンが使用されるべきであり、あらゆる人が見るのに完全に透過的とすることができる状況が存在する。プライバシ法を遵守するために、又は、自分が何かをする責任がある人又は組織であることを他の人が知ることを人々が望まないという事実のために、情報の一部からいくらかのプライバシが必要とされるケースもいくつかあり、それはハイブリッドフォーマットである。上記の業界のために、ある特定の情報を難読化又は非公開にする能力が必要不可欠である。
【0028】
プライベート又はハイブリッドフォーマットを使用するさまざまな実施形態によれば、データをセキュアにするための少なくとも2つのオプションがある。たとえば、いくつかの実施形態では、ロック解除するために暗号化を適用することによって、情報の完全な難読化が行われることができる。いくつかの実施形態は、データの部分が制限されてさまざまな個人に対してアクセス可能とすることができるように、複数層の暗号化を使用し得る。ハイブリッドモードの動作では、情報の一部は公開にされるか又は透過的に見られることができ、一方、他の情報は難読化又は非公開にされる。いくつかのケースでは、データアクセスレベルを指定するためにマーカが使用されることができる。マーカは、監査人、選挙管理人、管理者などに対して、ユーザがだれであるかを示すものとすることができ、市民1、又は顧客200のような数字とすることができる。いくつかの実施形態では、ユーザがだれであるかをだれも知らないようにユーザのIDにスクランブルをかけるシステムによって制御されることができるコーデックスが使用され得、IDを非公開にし得る。ブロックチェーンを監査又は管理する責任のある人のみが、説明責任のある当事者がだれであるかを見つけ出すことができる。いくつかの実施形態では、コーデックスは、それが監査及び説明されることを必要とされない限り、この情報を決して提供しない。
【0029】
いくつかの実施形態では、監査機能は、プライベート、パブリック、及び制限されたアクセスのすべての情報又は一部の情報(たとえば、コラム、フォーマット、セクションなど)を許可する能力をユーザに与える(たとえば、仮想ボタンをクリックすることで)ユーザインタフェースに統合されることができる。いくつかの実施形態は、非公開にされているものをユーザがダブル又はトリプルチェックすることを示し、及び可能にする、リアルタイムの監視/監査機能を提供する。いくつかの実施形態では、パスワード、2者認証コード、3者認証コード、複数の署名を伴うパスワードなどは、ブロックチェーンに入る情報をユーザが提示、追加、又は添付すること可能にするブロックチェーンを装備した分散型アプリケーション(decentralized application:DApp)の一部である。いくつかの実施形態では、情報が漏えい、又は許可されていない当事者によってハッキング若しくは見られないように、情報が自動的に挿入されて分散ネットワーク上でリアルタイムにテスト及び監視されるように、この情報は分散方式で設定されることができる。
【0030】
本概要は、「発明を実施するための形態」において以下でさらに説明される、簡略化した形式での概念の選択を紹介するために提供される。本概要は、請求される主題事項の主要な特徴又は本質的な特徴を特定することを意図されておらず、請求される主題事項の範囲を限定するために使用されることも意図されていない。例の追加の態様、特徴、及び/又は利点は、一部は以下の説明に明記され、一部は説明から明らかであるか、又は本開示の実践によって学習され得る。
【図面の簡単な説明】
【0031】
本開示の多くの態様は、以下の図面を参照してよりよく理解されることができる。これらの図面に関連していくつかの実施態様が説明されているが、本開示は、本明細書で開示される実施態様には限定されない。それどころか、その意図は、すべての代替、変更、及び等価物を対象とすることにある。
【0032】
【
図1】ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための改良されたアプリケーションを実施するための運用アーキテクチャを示す。
【0033】
【
図2】ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための改良されたアプリケーションの実施態様において用いられる、ビューカスタマイズプロセスを示す。
【0034】
【
図3】ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための実施態様における分散型台帳アーキテクチャのさまざまなコンポーネントを示す。
【0035】
【
図4】関連するビジネスの運用が、開示されたシステム及び方法を少なくとも部分的に使用して実施され得るパーキング施設を示す。
【0036】
【
図5】ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための改良されたアプリケーションの実施態様におけるブロックダイアグラムを示す。
【0037】
【
図6】ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための改良されたアプリケーションの実施態様におけるフローダイアグラムを示す。
【0038】
【
図7】ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための改良されたアプリケーションの実施態様におけるブロックダイアグラムを示す。
【0039】
【
図8】ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための改良されたアプリケーションの実施態様におけるフローダイアグラムを示す。
【0040】
【
図9】ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための改良されたアプリケーションの実施態様におけるブロックダイアグラムを示す。
【0041】
【
図10】ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための改良されたアプリケーションの実施態様におけるフローダイアグラムを示す。
【0042】
【
図11】ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための改良されたアプリケーションの実施態様におけるブロックダイアグラムを示す。
【0043】
【
図12】ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための改良されたアプリケーションの実施態様におけるフローダイアグラムを示す。
【0044】
【
図13】ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための改良されたアプリケーションの実施態様におけるブロックダイアグラムを示す。
【0045】
【
図14】ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための改良されたアプリケーションの実施態様におけるフローダイアグラムを示す。
【0046】
【
図15】ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための改良されたアプリケーションの実施態様におけるブロックダイアグラムを示す。
【0047】
【
図16】ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための改良されたアプリケーションの実施態様におけるフローダイアグラムを示す。
【0048】
【
図17】ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための財務監査シナリオの実施態様における例示的な運用アーキテクチャを示す。
【0049】
【
図18】ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するためのパーキング施設のビジネスの運用の追跡シナリオの実施態様における代替的な運用アーキテクチャを示す。
【0050】
【
図19】ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するためのホテルのビジネスの運用の追跡シナリオの実施態様における代替的な運用アーキテクチャを示す。
【0051】
【
図20】ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための自律車両フリートのビジネスの運用の追跡シナリオの実施態様における代替的な運用アーキテクチャを示す。
【0052】
【
図21】ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するためのゲーミング規制シナリオの実施態様における代替的な運用アーキテクチャを示す。
【0053】
【
図22】ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するためのインベントリ追跡シナリオの実施態様における代替的な運用アーキテクチャを示す。
【0054】
【
図23】例示的な、ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを示す。
【0055】
【
図24】代替的で、例示的な、ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを示す。
【0056】
【
図25】例示的な、ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを示す。
【0057】
【
図26】代替的で、例示的な、ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを示す。
【0058】
【
図27】ブロックチェーンに記録された制限されているか又は極秘のデータのカスタマイズされたビューを提供することができるデータアクセスシステムの実施態様における代替的な運用アーキテクチャを示す。
【0059】
【
図28】図に示され、技術説明において以下で論じられる、アーキテクチャ、プロセス、動作シナリオ、及び動作シーケンスのいずれかを含む、本明細書に開示される技術を実施するのに適したコンピューティングシステムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0060】
ブロックチェーンは、データのブロックチェーンを生成して分散ネットワーク内のユーザ間でそのデータを共有する上で当たり前になっている。従来のデータベース構造とは異なり、ブロックチェーンデータベースは、ノードの大規模な分散ネットワークにわたって広がる多数の独立したノードによって維持される。パブリックブロックチェーンは、データ(本明細書においてトランザクション又はブロックエントリとも称される)をブロックチェーンのブロックに入力及び記録するために任意のユーザに対してオープンなデジタル台帳である。トランザクションがブロックチェーンデータベースに記録されているとき、データは分散ネットワーク内の2つ以上のノードに記憶されているため、データベースからトランザクションデータを変更又は削除することは不可能ではないにしても非常に困難である。したがって、データは複数のユーザによってブロックチェーンデータベースに追加され、データを追加、編集、又は削除することによって、記録されたデータを変更することは、ユーザの過半数、又は変更を監督するマスタ管理者及と連署者と(たとえば、マネージャと従業員と、監査人とピットボスとなど)が変更に同意することを必要とする。
【0061】
さらに、各ブロックは、データ、現在のブロックのハッシュ、及び前のブロックのハッシュを含んでいる。ブロックチェーンは、トランザクションに関連する他の情報の中でもとりわけ、トランザクションを開始するユーザ名、トランザクションに関連付けられた当事者の他のユーザ名、タイムスタンプ、実行可能コードなど、トランザクションに関する追加の詳細もブロックに記憶し得る。ハッシュは、ブロックとブロック内に記憶されているトランザクションデータとを特定する。ハッシュは、他のすべてのハッシュに対して固有であり、ブロックが変更されるたびに変化する。各ブロックは前のブロックのハッシュを含んでいるため、ブロックは、いわゆるブロックチェーンを形成する。ブロックのいかなる改ざんも、当該ブロックのハッシュの変化を引き起こす。したがって、ブロックチェーン内の他のすべてのブロックは、前のブロックの有効なハッシュをもはや含まないため、無効になる。
【0062】
ブロックチェーン内の後続の各ブロックのハッシュを変更することは可能であり得るものの、プライベートネットワーク及びパブリックネットワークの両方について、分散ネットワーク内の各ノードに記憶されている各ブロックチェーンを変更することはほぼ不可能である。ブロックチェーンを形成するために前のハッシュを記憶することと、ブロックチェーンの完全なコピーを分散ネットワーク(プライベート、パーミッシブ、パブリック)内の各ノードに配布することとの、この組合せは、特にユーザがお互いによく知らない(すなわち、パブリックネットワーク)とき、ユーザ及びネットワークに保存されたトランザクション間の信頼のシステムを生み出す。
【0063】
本開示の例は、ブロックチェーントランザクションのカスタマイズされたビューを生成するためのシステム、プロセス、及びアプリケーションを説明している。ユーザデバイスから複数のユーザによって要求されたブロックエントリのブロックチェーンは、ノードの分散ネットワーク内で維持される。ブロックエントリはそれぞれ、アクセスレベルにそれぞれ関連付けられている複数のデータ部分を含む。少なくとも1つのアクセスレベルに関連付けられたアクセスコード(たとえば、ハッシュ、秘密鍵、生体認証、パスワード、PINなど)を含む、ブロックエントリの1又は複数のデータ部分を閲覧するための要求が受信される。アクセスレベルに関連付けられた1又は複数のデータ部分を特定するために、要求内のアクセスコードがブロックエントリのブロックチェーンに対して評価される。アクセスレベルに関連付けられた1又は複数のデータ部分を含む、ブロックエントリのカスタマイズされたビューが生成される。いくつかの実施形態では、ブロックチェーンに記憶されたデータの部分は、個々に暗号化され得る。したがって、アクセスコードに関連付けられたアクセスのレベルに応じて、データの一部のみの解読が許可又は利用可能にされ得る一方で、他の部分はセキュアなままである。
【0064】
本議論から認識され得る技術的効果は、ユーザがアクセスを許可されているエントリデータ(たとえば、金融機関における財務記録、パーキング施設の顧客及び関連するトランザクションデータ、インベントリを追跡する顧客/サプライヤ、車両フリートの乗客使用量、経路及び位置情報、ゲーミング規制委員会のためのコンプライアンスデータ、政府機関又は半政府機関からの機密文書、医療機関のための健康記録、重要インフラ情報保護(Protected Critical Infrastructure Information:PCII)、政府の監査人/検査官に必要なデータなど)を特定すること、及びブロックチェーントランザクションに記録されたデータのカスタマイズされたビューを提供することにおいて、効率が向上することである。本明細書において説明される実施形態のいくつかは、ユーザがブロックチェーンエントリからのデータの一部にアクセスするための許可を有している場合にユーザに対してのみアクセスを許可することによってセキュリティも向上させる。さらに、いくつかの実施形態は、いつ、だれがさまざまなデータにアクセスしたかを示す不変のログを提供することができる。さらに、いくつかの実施形態では、特定のイベント(たとえば、ユーザ口座アクセスクレデンシャル又は施設アクセスデバイスの盗難、インサイダー取引、マネーロンダリング、不正行為、不正投票など)を検出するために、(たとえば、人工知能又はマシンラーニングエンジンによる)自動レビュが発生することができる。
【0065】
特にPCIIについて、本技術は、顧客のそれぞれのクレジットカード又は支払情報と共に、顧客情報の保護に影響する問題に対処している。本技術は、トランザクションのプライバシを維持するためにユーザ情報を難読化しつつ、ブロックチェーンを介した支払トランザクションのためにブロックチェーンを利用している。本技術の適用は、ユーザに関して、ブロックチェーン内に記憶されているトランザクションの一部の情報が、開示されたカスタマイズされたビューを介して送信されることを依然として可能にしつつ、それぞれのトランザクション情報の一部が、ハイブリッドにプライベートな形式、又は場合によってはパブリックな形式でさえ、のいずれかで利用可能にされるようにできる。これは、顧客が、商用インベントリの単位についてのその使用量又は購入に基づいた透過的な支払/価格設定の利益を得つつ、自身の情報をプライベートに保つことができるようにする。たとえば、パーキング施設のコンテキストでは、電動車両の充電ステーションが、追加の利便性及び商用サービスとしてパーキングスペースのいくつかで利用可能にされる。メインのインベントリトランザクションに付帯するこうしたサービスの効率及び利便性が、顧客及び運用者に対して改善され、メインのインベントリ(パーキング)及び利用可能なすべての付帯的なサービスの両方に関連するすべての情報(たとえば、価格設定、レート及び可用性)が、ブロックチェーン上で記憶及び更新され、カスタマイズされたビューを介して興味のあるすべての当事者に対して利用可能にされる。
【0066】
より具体的には、1つの実施態様は、ユーザの機密情報(たとえば、マネーロンダリング防止(Anti-Money Laundering:AML)又は顧客認識(Know Your Customer:KYC)ポリシ文書、(ADD)口座番号、口座残高、口座取引明細書)を制限するが、取引に利用可能な資金を口座が有していることを外部の金融機関又はユーザが検証することを可能にする、銀行取引のカスタマイズされたビューを生成する非定型的なプロセスを提供し得る。別のシナリオは、監査人がトランザクションの完全なバージョンを閲覧できないようにしながら、ブロックチェーン内のトランザクションを監査する非定型的なプロセスを提供する。たとえば、内国歳入庁(Internal Revenue Service:IRS)は、前課税年度内に実行されたすべての金融取引の監査を必要とし得る。ただし、監査される会社は、各トランザクションについて顧客名及び住所の完全なリストを提供することを必要とされないものとし得る。トランザクションのカスタマイズされたビューを提供することによって、IRSは取引金額の正確性に確信を有し得、会社は自身の顧客の匿名性を維持し得る。
【0067】
本議論のさらなる技術的効果は、ゲーミング規制業界において認識され得る。たとえば、本明細書において説明される1つの実施態様は、賭け額を隠しながらゲーミングの賭けの結果を閲覧する非定型的なプロセスを提供する。これは、プレイヤが自身のマネーポットのプライバシを維持することを可能にしながら、アドバンテージプレイヤ(たとえば、カードカウンタなど)についてゲーミングコミュニティを監視するときに有用であり得る。別の例では、ゲーミング委員会は、各プレイヤに関するいくつかの個人情報を閲覧するために、トランザクションのカスタマイズされたビュー(たとえば、各プレイヤがギャンブルするための法定年齢であることの検証、各プレイヤがブラックリストに載せられていないことの検証、プレイヤのハンドルネーム/ニックネーム)を必要とし得るが、他の個人情報(たとえば、ゲームへのバイインに使用されたクレジットカード番号、各プレイヤの正式な名前など)を閲覧可能にできるようにはしない。
【0068】
いくつかの実施形態では、第三者は、ゲーム、ゲームの関連する統計、及びゲームの勝者又は敗者を閲覧し得る。一例では、ユーザは、閲覧可能なゲームの抜粋から観戦するゲームを選択し得、次いで、自身が観戦しているものに基づいて賭けを行い得る(たとえば、マイクロベット又はパラミューチュアルベット)。別の例では、ゲームエンジンが、開示されたブロックチェーンベースのシステム及び方法を完全に使用してホストされ、運用される。たとえば、乱数ジェネレータ(RNG)は、外部のバリデーションソースによって決定づけられた賭けの勝者がいる現実世界のゲームではなく、可能性のゲームの結果を決定付け得る。RNGを含むゲーム機能は、ブロックチェーン上に保持されるか、又はゲームを実行するための計算付加及びストレージ付加を分散するためにブロックチェーンが分割されるケースでは、シャード上に保持され得る。別の例では、賭けがキャンセルされた場合、すべての賭けが無効にされ得る。開示されたシステム及び方法はまた、将来発生し得るイベントに人々が賭けることを容易にするためにブロックチェーンと共に利用され得る。こうしたケースでは、イベントが発生し得る日付を考慮し、プレイヤの賭けの対象を含む日付のいずれでもイベントが決して発生しない場合、イベントが決して発生し得ないことが賭けにおける前提条件であったため、賭けがキャンセルされ得る。その際、賭け手はブックメーカ、ボット、又は賭けをする人に対して自身のお金を失う。
【0069】
別の例は、ゲーミング施設についてのライセンスを得ようとする申請者からの、以前の取引関係、雇用履歴、前科、及び財政的安定性の開示文書を必要とするネバダ州ゲーミング委員会を含み得る。ただし、申請者は、犯罪行為の抹消された記録を提供することを必要とされないものとし得る。したがって、文書のビューは、ネバダ州ゲーミング委員会によって必要とされる文書の部分のみを表示するようにカスタマイズされ、ライセンスを得ようとするのに関連又は必要とは見なされないデータを省略、編集、又はその他の方法で難読化する。いくつかの実施形態では、賭けトランザクション及び賞金の課税は、賭け手のデバイスのIPアドレス又はGPSロケーションによって判断されるような、賭け手の所在地に基づいて適切なレートでオンラインで自動的に実行され得る。一例では、本開示に係るブロックチェーンは、プラットフォーム上又は賭けの間で通信するためにブロックチェーンに相互運用性を提供する。
【0070】
いくつかの実施形態では、システムは、プライベート情報を取り込み得、基礎となる秘密情報を開示することなしに、決定を行うのに使用され得る、公に閲覧可能なスコア、評価、又は他の指標を生成し得る。いくつかの実施形態では、システムは、追加の情報を収集するために追加のパブリック及びプライベートのデータソースに接続することができる。たとえば、FBI報告書、信用報告書、背景報告書などのパブリック情報である。この追加情報は、個人の記録又はプロファイルの一部としてブロックチェーンに記憶されることができる。これは、検証のための第2の要素として、社会保障番号、運転免許証、顔認識、又は指紋から行われることができる。したがって、人がカジノに入って、プレイするためにカードを登録した時点で、その人が実際にだれであるのかに関するビッグデータが収集され、その情報は、カジノ、監査人、規制者が、その人が自分であると言っている人であり、施設において合法かつ許可されているか又はプレイすることができる、ということを確認するためにのみ利用可能である。事務所ビル及び空港などの商業ビルや政府ビルは、パーキング施設にやってくる車についてナンバプレートを読み取る、又はドライバ及び乗客の顔認識を監視するカメラシステムを有することができることが可能である。この情報は、車又は人が、施設に入るのに安全なのかどうかを確認するために比較及びスコアリングされることができる。
【0071】
一例では、カジノは、ノードの分散ネットワーク上の1つのノードをホスト又は維持し得る。これは、カジノに、カジノがアクセスして制御することができる、イベントの反論できないカジノ自身の記録を与える。ネットワークがダウンした場合、カジノは、賭け、ゲームプレイ、ステーク、報酬などからのその活動のすべてを依然として管理することができる。ネットワークがオンラインに戻った時点で、カジノのノードによってノードの分散ネットワークに対していかなる必要な更新も簡単に行われ得る。このバックアップ機能及び独立したノードのシナリオは、カジノにビジネスの運用の継続性を提供し、こうした利益は、小売店及びパーキングスペースの例において同様に享受され得る。
【0072】
さらに別の実施形態では、荷物の配送及びインベントリの運搬を追跡する非定型的なプロセスについて、技術的効果が認識され得る。たとえば、1又は複数の荷物が出所において、次いでその荷物が1つの貨物ユニットで運搬を開始するときにもう一度、スキャンされ得る。運搬会社は、荷物のうちの1つの受領者が自身のボックスに関連付けられたデータを閲覧することを可能にするが、その受領者が貨物ユニット内の他の荷物に関連付けられたトランザクションに記憶された他のすべてのデータを閲覧することは可能にしない、ということを望み得る。したがって、自身の荷物についての場所、出発時刻、及び推定到着時刻を記載している、受領者ユーザのためのトランザクションのカスタマイズされたビューのみが有効にされる。製品に関連付けられた追加情報も収集され得、製造業者、ベンダ、チェックポイントの場所、チェックポイントの従業員、品質管理マネージャ、テストセンタ、及び出荷プロセスを通した加工・流通過程管理、及び製品の出荷の間に貨物ユニットにアクセスした個人、などの製品物流を詳述するブロックチェーンに記憶され得る。いつでも又は受領時に、受領当事者は、受領者のステータスに応じて、この情報のすべてではなく一部を見ることを可能にされ得る。たとえば、ギャンブル施設又は規制者は、信頼できるさいころ製造業者から送付される間にさいころが損なわれてしまっていないことを検証するために、製造されたさいころに関する選択的製品情報を加工・流通過程管理と共に閲覧することができ得る。このデータは、カスタマイズされたビューに表示され得る。
【0073】
さらに、本明細書における例は、ブロックエントリのブロックチェーンに対して、要求内のアクセスコードが、アクセスレベルに関連付けられた1又は複数のデータ部分を閲覧するためのアクセスをバリデーションするために暗号化コードを処理することによって評価され得ることを説明している。他の例では、ブロックエントリ内の複数のデータ部分のそれぞれについて少なくとも1つの発行された場所を示すポインタも、ブロックエントリ内の複数のデータ部分のそれぞれについて維持される。さらにこの例では、ブロックエントリ内の複数のデータ部分のそれぞれについてのポインタを使用して、アクセスレベルに関連付けられた1又は複数のデータ部分を検索することによって、カスタマイズされたビューが生成される。データの部分へのアクセスは、PINコード、パスワード、指紋、バーコード、網膜スキャン、トークン、アンケート、又は2要素認証コード、多要素認証コード、又は追加のセキュリティ認証コードを含む任意の他のタイプのアクセス決定方法の使用を必要とする。
【0074】
さらに他の実施形態では、パーキング施設における行動、選好及びトランザクションを追跡及び記録する非定型的なプロセスについて、追加の技術的効果が認められ得る。たとえば、入場時刻及び退場時刻が収集されてブロックチェーンに記録され得、車両のIDに関連付けられ得る。パーキング施設を使用する車両のドライバ又は乗客の追加のID情報(たとえば、生体認証、顔認識、又は携帯電話)が、車両のIDと同時に収集され得、パーキング支払トランザクションをバリデーションするために使用され得る。現実又は暗号通貨を含む電子ウォレット、及びパーキングに訪れる前又はほとんど同時にユーザインタフェースを介して受信されたクレジットカード又はデビットカードの口座情報は、パーキングの顧客にセキュアに関連付けられ、リアルタイムのトークン化を使用して迅速かつセキュアな支払トランザクションのために利用され得る。周期的又は頻繁なパーキング施設の顧客に関連付けられた追加の情報(たとえば、特定の顧客によって所有又はその他の方法で使用される複数の車両識別子)も収集されてブロックチェーンに記憶され得、効率的なパーキングビジネスの運用を容易にし、顧客のために利便性を向上させるために利用され得る。ブロックチェーンに記録するための情報の手動でのデータ入力に加えて、例としてより詳細に以下に説明されるように、パーキング施設内又はその近くに配置されたさまざまなデバイスが、パーキングビジネスの運用及び顧客エクスペリエンスの改善を容易にするために利用され得る。これらのデータは、カスタマイズされたビューで、パーキング施設のスタッフ及び顧客に対して表示され得る。
【0075】
さらなる例では、複数のユーザによってユーザデバイスから要求されたブロックエントリのブロックチェーンは、アクセスレベルのそれぞれに関連付けられた1又は複数のデータ部分についての別々のブロックエントリを維持することによって維持される。さらにこのシナリオでは、アクセスレベルのそれぞれに関連付けられた複数又は複数のデータ部分についての1又は複数のブロックエントリを閲覧するために、要求内のアクセスコードがバリデーションされる。いくつかの実施態様では、複数のユーザによってユーザデバイスから要求されたブロックエントリのブロックチェーンは、アクセスレベルのそれぞれに関連付けられた1又は複数のデータ部分についての別々のブロックチェーンを維持することによって維持される。さらにこの実施態様では、アクセスレベルのそれぞれに関連付けられた複数又は複数のデータ部分についての1又は複数のブロックエントリを閲覧するために、要求内のアクセスコードがバリデーションされる。
【0076】
いくつかの例では、ブロックエントリの1又は複数のデータ部分を閲覧するための受信された要求は、製品若しくは荷物、又はパーキング施設において任意の所与の時間における利用可能なパーキングスペース、に関するインベントリ追跡要求を含む。パーキング業界のコンテキストでは、こうした要求は、パーキング施設の所有者若しくは運用者のいずれかによって、又は現在若しくは潜在的なパーキングの顧客によって受信され得る。他の例では、ブロックエントリの1又は複数のデータ部分を閲覧するための受信された要求は、財務監査要求を含む。いくつかのシナリオでは、ブロックエントリの1又は複数のデータ部分を閲覧するための受信された要求は、ゲーム規制要求、又は現在若しくは過去のある時間にパーキング施設内に駐車された車両に関与するか、又は車両が施設に入場若しくは施設を去るときの、調査に関連する要求を含む。他のシナリオでは、ブロックエントリの1又は複数のデータ部分に関連付けられたアクセスレベルは、プライベートアクセスレベル、パーミッシブアクセスレベル、及びパブリックアクセスレベルのうちの、少なくとも1つを含む。ただし、さらにもっと別の例では、ブロックエントリに関連付けられたアクセスレベルは、プライベートアクセスレベル、パーミッシブアクセスレベル、及びパブリックアクセスレベルのうちの、少なくとも1つを含む。
【0077】
本開示はさまざまな実施形態を説明しているが、さらなる業界における技術的改善のためにさらなる例が含まれ得ることが認識されるべきである。例の業界は、防衛・安全保障、金融・保険、小売(たとえば銃器)、販売・ライセンシング、医療記録、会計、出荷・物流、医薬品、麻及びCBD、石油・ガス、エネルギー・商品、国家安全保障、などを含み得る。
【0078】
図を参照して、
図1は、本開示の態様が実践され得る例示的な改良されたシステムの管理のための処理動作に関連する例示的な運用アーキテクチャ100を示している。運用環境100は、ブロックチェーンネットワーク101を含む。ブロックチェーンネットワーク101は、ユーザの承認されたアクセスレベルに基づいてブロックチェーンエントリ内のデータの一部を閲覧することをユーザに許可することとの関連においてビューカスタマイズプロセス200を用いる。ブロックチェーンネットワーク101は、ビューカスタマイズプロセス200を実行するのに適したサポートアーキテクチャにさまざまなハードウェア及びソフトウェア要素を含み得る。こうした代表的な1つのアーキテクチャが、コントローラ2800に関する
図28に示されている。
【0079】
サーバノード110~112は、ブロックチェーンアプリケーションを実行することができる1又は複数のサーバとデバイスとを含む。サーバノード110~112と情報をやり取りするユーザデバイスは、パーソナルコンピュータ、携帯電話、ハンドヘルドデバイス、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ウェアラブルコンピューティングデバイス、投票マシン、ゲーミングマシン、電子金融取引所、セキュリティシステム、トランスポンダ、カメラ若しくは他の撮像デバイス、キーフォブ、センサ、アクセスカード、及び、駐車のためにパーキング施設にアクセスし、及び駐車施設に対して支払を行う、ための情報を符号化する無線データ信号を送信又は受信することができる類似のもの、又は、コンピュータの任意の組合せ若しくはそのバリエーションを含む任意の他の形態の要素、を含み得るが、それには限定されない。
【0080】
より詳細には、
図2は、上述のように、本明細書において説明されるようにブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するために、ブロックチェーンネットワーク101によって用いられ得る、ビューカスタマイズプロセス200を示している。ビューカスタマイズプロセス200のステップの一部又はすべては、カスタマイズされたビューの特徴を実現するために使用されるアプリケーションの1つのコンポーネント又は複数のコンポーネントとの関連においてプログラム命令で実施され得る。
図1との関連において
図2のステップを補足的に参照して、プログラム命令は、ブロックチェーンネットワーク101に以下のように動作するように指示する。
【0081】
動作において、ブロックチェーンネットワーク101は、複数のユーザによってユーザデバイスから要求されたブロックエントリのブロックチェーン120を維持し、ブロックエントリはそれぞれ、アクセスレベルにそれぞれ関連付けられている複数の部分を含む(ステップ201)。ブロックチェーンデータベースは、サーバノード110~112のブロックチェーンネットワーク101にわたって広がる多数の独立したユーザによって維持される。ブロックチェーン120は、ブロックチェーンのブロック130にデータを入力及び記録するために、任意のユーザ(たとえば、パブリックブロックチェーン)、特定のユーザの組(たとえば、プライベートブロックチェーン)、又はプライベートユーザとパブリックユーザとの組合せ(たとえば、ハイブリッドブロックチェーン)に対してオープンなデジタル台帳である。ブロックチェーン120は、複数のユーザによって追加され得、分散ネットワーク内の複数のノード110~112によって記録され得る。
【0082】
パーキング業界のコンテキストでは、パーキング施設の運用者は、パーキング施設の入り口のGPSロケーション、利用可能なパーキングスペースの識別子(たとえば、英数字)、レート、及びパーキングの販売、特別サービス、プロモーションなど、ある一定の記録を、パブリックにアクセス可能としてブロックチェーン上に維持し得る。いくつかの実施形態では、こうした記録は、以下のアクション、すなわち、ウェブサイトにアクセスする、メーリングリストに登録する、スマートフォンアプリをダウンロードする、初めてパーキング施設に駐車する、などのうちの1つを最初に行うユーザに対してパブリックにアクセス可能である。顧客のデジタルウォレット、クレジット/デビットカード口座情報、使用履歴、車両識別情報、ポートレート画像などの、他の記録は、それぞれの顧客及びパーキング施設運用者によってのみアクセス可能なプライベート記録としてブロックチェーン上に維持され得る。いくつかの実施形態では、現在のパーキング位置、車両識別子、及び関連する顧客名などのブロックチェーン記録は、加入ベースを含んで、車両回復又は修理サービスのプロバイダに対して限定的に利用可能にされ得る。このケースでは、車両サービス(たとえば、フロントガラスの交換、ドライクリーニング、ペットの搭乗など)の必要性を経験しているパーキング施設は、車両の所有者がパーキング施設内の車両と同じ場所にいない間でさえ、プロバイダとサービスをスケジューリングし得、サービスを受け得る。パーキング施設の顧客は、ブロックチェーン上に記録された顧客の支払口座情報を使用してパーキング施設にサービスプロバイダへの支払を処理させるために、ユーザインタフェースを介してパーキング施設に任意選択的に許可を与え得る。こうしたケースでは、パーキング施設は、車両のサービサによって施設の運用者に支払われる加入者料金の代わりに、又はそれに加えて、サービス及び支払処理を容易にするために車両サービス支払から手数料を徴収し得る。同じか又は類似の方法でブロックチェーンを利用するパーキング施設における関連する付帯的なサービスは、たとえば、洗車又は細部にわたる清掃サービス、給油、電気自動車の充電、相乗り又はライドシェアの手配、バレーパーキング、自動販売機、コーヒーバー、新聞などを含み得る。
【0083】
ブロック130は、ブロックエントリ140~142を含む。ブロックエントリ140~142は、パーキング施設の顧客の使用及びトランザクションの記録、パーキング施設における利用可能なスペースの数及び場所、セルフパーク又はバレー、ゲーミングの賭け、インベントリ記録、医療記録、銀行取引及び財務記録、スマートコントラクト、及びそれらの他の任意のタイプの組合せ又はバリエーションを含むさまざまなタイプのデータを含み得る。たとえば、ユーザ(たとえば、パーキングの顧客)は、別のユーザ(たとえば、パーキング施設の運用者)とコントラクトを結んで、次いでその契約を分散ネットワーク環境内のノード110~112上のブロックチェーン120内にブロックエントリ140として記憶することによって、ブロックエントリ140を作成し得る。別の例として、電子デバイス(たとえば、パーキング施設のアクセスコントロール及び支払処理のデバイス及びシステム、センサ、パーキング施設におけるパーキングスペースの可用性ステータスを検出するためのビーコン又他のデバイス、電子投票マシン、ギャンブルマシン、1又は複数のサーバ上で動作する監査ソフトウェア、エンドユーザデバイスなど)は、ブロックチェーンネットワークに自動的に接続し得、データがブロックエントリに追加されるように要求し得る。
【0084】
データ部分と共に新しいブロックエントリを追加するために、ブロックチェーンは、プルーフオブステーク(proof of stake:PoS)、又はプルーフオブワーク(proof of work:PoW)、デリゲーテッドプルーフオブステーク(delegated proof of stake:DPoS)などのコンセンサスプロトコルを使用し得る。たとえば、PoWでは、次のブロックエントリ140がブロックチェーンに追加されるように選択されるためのリーダとしてサーバノード110~112が選出されるために、特定のサーバノードは(通常はブルートフォースによって)特定のパズル又は数学的問題に対する解を見つけなければならない。解が見つかった時点で、サーバノードはバリデーションのためにそのソリューションを他のノードに発行する。ソリューションが正しいことにノードのコンセンサスが同意したとき、新しいブロックエントリがブロックチェーンに追加されることができる。プルーフオブワークの例は、SHA-256、Blake-256、CryptoNight、Quark、SHA-256、SHA-3、4crypt、scrypt-jane、HEFTY1など、又はそれらの組合せである。対照的に、PoSは、サーバノードの関与とバリュー・アット・リスク(たとえば利害関係)に基づいている。DPoSは、ブロックチェーンにエントリを追加するかどうかについて投票するために、ネットワーク上のバリデータの数を代表者の組(たとえば有権者)に制限することによって、高レベルのスケーラビリティを提供する、PoSの効率的なバリエーションである。
【0085】
ブロックエントリ140~142はまた、それぞれデータ部分150~155を含む。データ部分150~155は、ブロックエントリ140~142のそれぞれを構成するコンポーネントを含み、ユーザ要求又はトランザクションフォーマット(標準化及びカスタマイズされた両方)に基づいてセグメントに分けられ得る。たとえば、トランザクションからのデータの一部は、ユーザがデータのその部分に機密としてフラグを立てた場合、プライベートとして割り当てられ得る。データの一部はまた、そのデータが、以前にプライベートとして割り当てられていたカテゴリのものである場合、プライベートとして割り当てられ得る。たとえば、ユーザはすべてのクレジットカード番号をプライベートとして分類し得る。逆に、データの一部はまた、ユーザによってパブリック又はパーミッシブとして割り当てられ得る。いくつかの実施態様では、開始又は制御ユーザが許可を提供した場合にのみ、受信ユーザに対して、データの一部がアクセス可能であるとして指定され得る(たとえば、トランザクションの開始当事者がブロックエントリとすべてのデータ部分とをプライベートとして割当て、データの一部を閲覧するための能力は、署名条項及び条件形式による同意を必要とする)。このユーザ同意機能は、ユーザがユーザ同意セクションを通じて同意を提供することを可能にするアクセスプラットフォームに含まれ得る。
【0086】
本技術のいくつかの実施形態は、ブロックチェーンにデータを追加するための従来のプロトコル及びワークフローを変更する。たとえば、いくつかの実施形態では、サーバノード110~112は、データの部分を特定又は1又は複数のカテゴリに分類することを必要とされる。これは、たとえば、データを1又は複数のカテゴリ(たとえば、電子メールアドレス、VIN、ナンバプレート番号、社会保障番号、顔認識アルゴリズムのための人間の顔の全体又は部分画像、デコードされた無線周波数識別(RFID)又は近距離無線通信(NFC)信号に関連付けられたシリアル番号又は顧客口座番号、など)に分類するために、人工知能又はマシンラーニングを使用して行われることができる。いくつかの実施形態では、分散型アプリケーション(DApp)は、データの最初のソート及び分類の責任を負い得る。ブロックエントリ140~142が追加されるとき、エントリ内のデータカテゴリ、各データ部分についてのアクセスレベル、アクセス制限などに関する情報を含めるように、前のブロックのハッシュとタイムスタンプを通常は含むエントリの最初の行が修正され得る。たとえば、いくつかの実施形態は、ブロックエントリ内に記憶されているインデックス及び/又はアクセスレベル情報を作成し得る。したがって、後にデータが検索されるとき、データが簡単に特定されるか、又は適切なアクセスレベルに関連付けられることができる。さらになお一層、いくつかの実施形態では、データを追加する責任を負うサーバノードは、データを整理し得、異なるデータ部分150~155について異なる暗号化レベルを設定し得る。他の実施形態では、ブロックチェーン上に記憶された暗号化されたデータを解読し、情報を分類し、アクセスレベル許可を執行し、それによって、カスタマイズされたビューを作成するために、(たとえば、ブロックチェーンネットワークと接続デバイスとの間にあるデータプラットフォーム上で)ミドルウェアが使用され得る。
【0087】
いくつかのシナリオでは、ユーザは、トランザクション内のデータのすべてをパブリックとして割り当てるデフォルト設定を設定し得、データの個々のセグメントをプライベートとして選択的に割り当て得、逆もしかりである。同様に、データの一部は、データが一般の人々には利用可能ではないが、監査委員会メンバ、法執行官、政府規制担当者、医療スタッフなどのさまざまなグループのユーザに対してはアクセス可能であり得る、パーミッシブとしても割り当てられ得る。他の例では、ブロックチェーン120は、データの部分をプライベート、パーミッシブ、又はパブリックとして割り当てるためのデフォルトのルールを含み得る。
【0088】
たとえば、ブロックチェーン120は、駐車する人の一切の運転免許証番号、RFID、Bluetooth(登録商標)又はNFC、パーキング施設予約済みパーキングスペース識別子、ナンバプレート番号、VIN又は社会保障番号は自動的にプライベートアクセスに設定されるべきであると決定し得る。本明細書に含まれるいくつかの例及び実施形態は、プライベート、パーミッシブ、又はパブリックとして分類されるべき主要なアクセスレベルについて説明しているものの、本開示の範囲内で任意の数のアクセスレベルカテゴリが認識され得ることが理解されるべきである。さらに、アクセスレベルのステータスは、ある特定のイベントの検出に基づいて自動的に変化し得るか又は更新され得る。たとえば、取引に関するすべてのデータは、一定期間プライベートのままであり得、その時点でシステムは関連データの一部又はすべてについてアクセスレベルをパブリックに変更し得る。
【0089】
次の動作において、ブロックチェーンネットワーク101は、少なくとも1つのアクセスレベルに関連付けられたアクセスコードを含む、ユーザからのブロックエントリ140の1又は複数のデータ部分150~155を閲覧するための要求を受信する(ステップ202)。閲覧するための要求は、顧客からデータ要求を受信するパーキング施設の運用者、又はゲーミングの賭けの1人の参加者など、ブロックエントリ140に記憶されたトランザクションに対する当事者であるユーザによって開始され得る。ユーザは、駐車するため便利な場所を探しているドライバ、収入データを検証する税務監査官、株式及び債券を保有する、名義書換代理人又は第三者の財務管理人、最近の会社の配当のトランザクションを閲覧している貸し手又は株主に代わって債務支払を収集するサービサなど、ビジネスの運用又はトランザクションに単に興味を有しているがそのトランザクションに直接関与していないユーザでもあり得る。
【0090】
次の動作において、アクセスレベルに関連付けられた1又は複数のデータ部分を特定するために、アクセスコードがブロックエントリのブロックチェーンに対して評価される(ステップ203)。公務員、荷物配送の従業員、銀行のマネージャ、パーキングガレージの顧客及び運用者、などのユーザステータスに基づいてユーザに対してアクセスコードが指定され得る。アクセスコードは、アクセスレベル又はデータ部分に関連付けられている、ユーザに対して与えられた暗号化されたコード(たとえば、秘密鍵又はハッシュ)に基づいて決定され得る。アクセスコードは、パスワード、署名、指紋、バーコード、処理チップ、アンケート、生体認証、トークン、及び、アクセスレベルに関連付けられたデータ部分150~155にアクセスするための許可をユーザが検証できるようにし得る任意の他の方法、に基づいてさらにバリデーションされ得る。いくつかのシナリオ例では、データ部分150~155は、それらの関連するアクセスレベルに基づいて、異なるブロックチェーン又はブロックエントリに分離され得る。このシナリオでは、アクセスレベルに関連付けられたデータの部分を閲覧するためにブロックチェーン又はブロックエントリにアクセスするために、アクセスコード150が必要とされ得る。
【0091】
最後の動作において、アクセスレベルに関連付けられた1又は複数のデータ部分150~155を含む、ブロックエントリのカスタマイズされたビューが生成される(ステップ204)。カスタマイズされたビューは、データアクセスプラットフォームによって生成され得る。カスタマイズされたビューは、バリデーションされたアクセスレベルに関連付けられたデータ部分のみを組み込むように変更され得るか、又は許可されていないデータ部分が記録ビューから黒で塗りつぶされた状態ですべてのデータ部分150~155を含み得る。カスタマイズされたビューは、ユーザデバイス上のブロックチェーンアプリケーション(たとえばDApp)で見えるようにされ得るか、記録メッセージの形式でユーザに転送され得るか、又は任意の他の方法でユーザ又はユーザグループに対して表示され得る。
【0092】
さまざまな実施形態によれば、ブロックチェーンへのデータの追加、セキュリティレベルのスクリーニング、データの分類、アクセスレベルの割当て、監査及び/又は他の機能は、すべて自律的に行われ得る。たとえば、車両がパーキング施設に入るとき、Bluetooth(登録商標)又は他のワイヤレス信号のレシーバを含むセンサ、カメラ又は他の撮像デバイス、並びにゲート及びアクセスデバイスリーダなどのアクセスコントロールシステムが、車両、そのドライバ、そして場合によってはその乗客も、特定するために使用されるデータを収集する。一方、動き、重量、距離又は近接感知デバイスなどのセンサは、パーキング施設内のパーキングスペースの可用性ステータス(たとえば、使用中 対 空き)を監視するためのデータを収集する。
【0093】
別の例として、ユーザがカジノに入ったとき、さまざまなシステム(たとえば、監視カメラ、パーキングガレージカメラ、ポイントカードシステム、ルームアクセスシステム、エンターテインメントデータベースなど)からブロックチェーンにデータが収集及び追加されることができる。大きな塊のデータが与えられると、ブロックチェーンに追加されることができる関連データを特定、関連付け、及び分類するために、(たとえば、サポートベクタマシン、人工ニューラルネットワーク、ベイジアンネットワーク、教師ありラーニング、教師なしラーニング、及び/又は他の技術を使用する)人工知能及び/又はマシンラーニングエンジンが使用されることができる。データ自体には、検索及び/又は将来の取込みのためにインデックスが付けられ得る。他の実施形態では、データはセグメント化され得、プレイヤのプロファイルに追加され得る。データのさまざまな部分は異なるアクセスレベルが割り当てられることができるため、データを要求する人は、自身のアクセスレベルに適したデータの部分のみが自動的に供給され得る。同様に、データは、違反(たとえば、セキュリティ又は安全上の懸念、パーキング施設内での安全でない運転又は他の好ましくない顧客の行動、ギャンブルルール違反、不正行為、共謀、ギャンブル禁止者、パーキング施設への入場又はその他の方法での使用が許可されていない車両又は人、など)を特定するために、自動的にレビュ又は監査され得る。
【0094】
パーキング施設のビジネスの運用及びカジノの監視と同様に、本技術のさまざまな実施形態は、人間が、トランザクションを実行するために、及びビジネスの運用及び顧客エクスペリエンスを改善するためにすぐに使用可能なインテリジェンスを収集及び利用するために、レビュを監督することなく、データを自動的に記録、追跡、分析、及びレビュすることができる、開示されたシステム及び方法の利益を享受し得るバーティカルに適用されることができる。たとえば、いくつかの実施形態は、個人に関する生体認証又はデータを取得するために、セキュアなデータセット(プライベートブロックチェーンに記憶されている可能性がある)とインタフェースし得る。したがって、政府機関(たとえば、ICE又はDepartment of Homeland Security:国土安全保障省)は、個人を特定し、特定のデータ、活動、及び/又は場所へアクセスすることをその個人が許可されるべきかどうかを判断するために使用されることできるデータを提供することができる。たとえば、システムのさまざまな実施形態は、トラステッドトラベラプログラムのために個人をスクリーニングするために使用され得る。たとえば、個人が空港に入るときに、監視カメラが、人工知能又はマシンラーニングエンジンによって取り込まれることができるビデオデータを収集することができる。このデータは、最初に個人を特定して違反中かどうかを判断し、人を事前にスクリーニングし(たとえば、より迅速なスクリーニングのため)、又はユーザが飛行機又は他の旅行方法へのエントリを拒否されることができるかどうかを判断するために、ナンバプレート、旅行記録、生体認証データなどとリンクされることができる。いくつかの実施形態では、各人が自身の運転免許証をスキャンされ得、意思決定を支援するために、システムは自動的にIDを合法か又は詐欺として分類し、ブロックチェーン内の記録を検索することができる。
【0095】
図3は、本技術のさまざまな実施形態に係る分散型台帳アーキテクチャを利用するブロックチェーンデータプラットフォームのさまざまなコンポーネントを示している。
図3に示されるように、ブロックチェーンデータプラットフォームは、1又は複数のサーバ305A~305Nを使用し得る。各サーバは、ブロックチェーンインタフェース310、監視メカニズム315、クライアントインタフェース320、ルールエンジン325、暗号化/解読モジュール330、分析モジュール335、イベントモジュール340、多要素認証モジュール350、レポートジェネレータ355、及び/又は、ログ、加入者ポリシ、トランザクションポリシ、場所ポリシなどを記憶するためのデータベース360及び/又は365を含むことができる。さらに、ブロックチェーンサーバ305A~205Nは、ブロックチェーン370、クライアント375、信頼されるデータソース380、及び/又は記録385と接続することができる。
【0096】
これらのモジュール、コンポーネント、又はデータベースのそれぞれは、専用ハードウェア(たとえば、1又は複数のASIC、PLD、FPGAなど)として、又はソフトウェア及び/又はファームウェアで適切にプログラムされたプログラマブル回路(たとえば、1又は複数のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、など)として、又は専用ハードウェアとプログラマブル回路との組合せとして、具現化されることができる。本技術の他の実施形態は、他のモジュール、アプリケーション、データベース、及び/又はコンポーネントと共に、これらのモジュール及びコンポーネントの、いくつか又はすべてを含み得るか、又は何も含まなくてもよい。さらになお一層、いくつかの実施形態は、これらのモジュール及びコンポーネントのうちの2つ以上を単一のモジュールに組み込み得、及び/又はこれらのモジュールのうちの1又は複数の機能の一部を異なるモジュールに関連付け得る。たとえば、一実施形態では、ルールエンジン325及びイベントモジュール340は、ユーザ端末上でさまざまなルール及びイベントポリシを特定及び執行するために単一のモジュールに組み合わせられることができる。
【0097】
クライアント375は、クライアントインタフェース320を使用してブロックチェーンサーバ305A~305Nのうちの1つに接続し得る。クライアント375は、クライアント375がブロックエントリ(又はその選択された部分)を入力及び閲覧することを可能にするブロックチェーンサーバ305A~305Nからファームウェア又はソフトウェアをダウンロード(又はプレインストールされている)することができ得る。ブロックエントリは、さまざまなトランザクション(たとえば、金融取引、パーキングガレージにおける顧客のサービス利用履歴及び選好、ゲーミングの賭け、医療記録、インベントリ追跡など)とさまざまなアクセスレベル(プライベート、パーミッシブ、パブリックなど)を含み得る。いくつかの実施形態では、ブロックチェーンサーバ305A~305Nは、各トランザクションの1又は複数の部分を閲覧するためのアクセスをバリデーションするために暗号化コードを処理する。
【0098】
いくつかの実施形態では、ブロックチェーンサーバ305A~305Nは、ブロックエントリ内の複数の部分のそれぞれについての少なくとも1つの発行された場所を示す、ブロックエントリ内の複数の部分のそれぞれについてのポインタを維持し得る。次いで、ブロックエントリ内の部分のそれぞれについてのポインタを使用して、アクセスレベルに関連付けられた部分を検索することによって、ブロックエントリのカスタマイズされたビューが生成され得る。他の実施形態では、ブロックチェーンサーバ305A~305Nは、アクセスレベルのそれぞれに関連付けられたデータ部分について別々のブロックエントリを維持し得る。ブロックチェーンサーバ305A~305Nは、アクセスレベルに関連付けられたデータ部分を特定するために、ブロックチェーン370のブロックエントリに対して、要求内のアクセスコードを評価し得る。いくつかのシナリオでは、ブロックチェーンサーバ305A~305Nは、アクセスレベルのそれぞれに関連付けられたデータ部分について別々のブロックチェーンを維持し得る。次いで、ブロックチェーンサーバ305A~305Nは、アクセスレベルに関連付けられたデータ部分を特定するために、ブロックチェーン370に対して、要求内のアクセスコードを評価し得る。
【0099】
いくつかの例では、ブロックチェーン370に記憶された情報は、暗号化/解読モジュール330を使用して暗号化され得る。いくつかの実施形態では、暗号化/解読モジュール330は、さまざまな非準同型暗号化及び/又は準同型暗号化を使用し得る。非準同型暗号化はより強力なセキュリティ性を提供し得、一方、準同型暗号化の使用は、解読することなしに、符号化されたデータに対する計算を可能にする。結果として、パーキング施設及び顧客の車両の、又はゲーミングシステムの、さまざまなコンポーネントは、極秘データを露出することなく、データの部分に対して相互作用及び動作することができる。
【0100】
監視メカニズム315は、トランザクション及びユーザ活動を監視することができる。これは、外部ソースから情報を受信することを含むことができる。パーキング施設の例では、外部ソースは、パーキング施設用のスマートフォンアプリを使用する顧客、さまざまなビジネス情報技術システム及びクライアントデバイスを使用する施設管理者及びスタッフ、Bluetooth(登録商標)又は他のワイヤレス信号のレシーバ、カメラ又は他の撮像デバイス、並びに、車両、そのドライバ、そして場合によってはそのドライバ及び乗客も特定するために使用されるデータを収集する、ゲート及びアクセスデバイスリーダなどのアクセスコントロールシステム、などの人々、デバイス、又はシステムを含む。パーキング施設におけるさらなる外部データソースのケースは、パーキング施設内のパーキングスペースの可用性ステータス(たとえば、使用中 対 空き)を監視するためのデータを収集する、動き、重量、距離又は近接感知デバイスなどのセンサを含み得る。カジノの例では、外部ソースは、クライアント375、ビデオ監視システム、ポイントカードシステム、鍵エンジン、生体認証センサ、及び他の外部システムなどであるがそれには限定されない、人々、デバイス又はシステムを含む。いくつかの実施形態では、ユーザが、金融取引、パーキング予約、パーキングの支払方法、駐車履歴、車両、ドライバ及び乗客を個人的に特定する情報、医療記録、ゲーミングの賭け、インベントリの動きのログ、などを入力又はアクセスすることを可能にする前に、多要素認証が使用され得る。
【0101】
たとえば、パーキング施設の顧客が自身のクレジット/デビットカードの記録にアクセスするとき、又はスマートフォンアプリを介してパーキングの支払のための口座を確認するとき、必要とされる2つの異なるタイプの認証(たとえば、パスワード、及び、顧客の口座登録データに関連付けられた電話番号へのテキストメッセージ又は電話によって顧客に送信される英数字コード)に対して多要素認証モジュール350が使用され得る。別の例として、患者が医療記録にアクセスするとき、さまざまなタイプの認証(たとえば、個人用PIN、生体認証、トークンなど)を必要とするために、多要素認証モジュール350が使用され得る。ルールエンジン325は、クライアント375に提示されているトランザクションインタフェースにルールを重ね合わせることができる。これらのルールは、データベース365に記憶されているさまざまなポリシ(たとえば、加入者ポリシ、トランザクションポリシ、場所ポリシなど)に基づくことができる。分析モジュール335は、パーキングスペースの利用傾向、層、クライアント、ゲーム、医療診断、給与支払簿、荷物配送、支払、口座、及び/又は他のシステムコンポーネント又は活動に関するさまざまな分析を生成することができる。この情報は、トランザクションのカスタマイズされたビューを作成するためにレポートジェネレータ355によって使用されることができる。
【0102】
制限アクセスモジュール340は、各トランザクション内のデータの異なる部分に対して、及び異なるユーザ/ユーザタイプに対して、カスタマイズされたアクセス要件を作成するために使用されることができる。報酬はブロックチェーン370内で記録385に記憶され得る。アクセス要件は、以前に指定されたユーザ設定に基づいて決定された、トランザクションを入力するユーザによって、又は他の当事者によって必要とされるポリシ(たとえば、1996年の医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律(Heals Insurance Portability and Accountability Act:HIPAA)によって必要とされる医療記録についてのパーミッシブアクセス、ギャンブルの最低年齢についての州法など)によって生成され得、これらのアクセスポリシに基づいて記録のカスタマイズされたビューを提示し得る。データベース360及び/又は365は、ログ、加入者ポリシ、トランザクションポリシ、場所ポリシなどを記憶するために使用されることができる。これらは、ブロックチェーン370に関連付けられた記録385から検索されたデータのローカル記憶であり得る。さらに、サーバ305A~305N及びブロックチェーン370は、記録385内に記憶されたデータを決定するために必要な、外部イベント(たとえば、スポーツイベントの結果、ベンダ/購入者仕訳エントリの調整など)又は情報(たとえば、登録されたユーザが自身のパーキング口座を使用することを許可している、パーキング施設の登録されたユーザ以外の許可されたドライバ、又は、セキュリティクリアランスのステータス)のバリデーションのために、信頼されるデータソース380と接続することができる。
【0103】
図4は、関連するビジネスの運用が、開示されたシステム及び方法を少なくとも部分的に使用して実施され得るパーキング施設400を示している。パーキング施設400は、少なくとも1つの入口402と少なくとも1つの出口404とを有する。アクセスコントロール及び支払ポータルコンソール422は、パーキング施設400の入口402及び出口404に配置される。いくつかの実施形態では、コンソール422は、少なくとも2つの別々ではっきり異なる構造に分割される。たとえば、アクセスコントロールのための第1のコンソール422は入口402に配置され、支払処理のための第2のコンソール422は出口404に配置される。いずれにしても、コンソール422のアクセスコントロール機能は、たとえば、自動的に作動可能な入場424及び退場426のゲートによって達成され得る。
【0104】
パーキング施設400は、路面406上に位置する複数のパーキングスペース408を含む。パーキングスペース408のそれぞれは、路面406上にペイントされるか、又はスペース408又はその近くの隣接する壁、フェンス、又はガードレール上にマークされるなど、数字、アルファベット又は英数字の識別子でマークされ得る。任意の所与の時間において、パーキングスペース408の少なくとも一部は、車両(たとえば、第1の車両410)によって占有され得る。そこに駐車された車両がないスペース408は、顧客が自身の車両を駐車するために当然利用可能である。一例では、複数のスペース408の各スペース408は、パーキング施設400内で現在占有されているか又は現在利用可能であるかのいずれかとして、各スペース408のステータスを監視するためのセンサ418又は他のデバイスを含む。いくつかの実施形態では、複数のこうしたセンサ418又は他のデバイスのうちの1つが施設400内に配置され、少なくとも2つのスペース408の可用性ステータスを監視するように構成される。
【0105】
センサ418は、それぞれのパーキングスペース408によって定義されたエリア内(たとえば、その中央に)で路面406上に配置された近接センサを含み得る。いくつかの実施形態では、近接センサは、ランプ、レベル、天井、壁、又はパーキングスペース408に隣接する他の構造に配置され得る。いずれにしても、パーキングスペース408の可用性ステータスを監視するためのセンサ418又は他のデバイスは、それぞれの単一のスペース408、又はスペース408の有限の組(たとえば、いくつか)が車両によって占有されているか否かを代表するデータを連続的又は周期的に送信するように構成される。したがって、センサ418によって送信されるデータは、特定のパーキングスペース408の識別子及びそれらの可用性ステータスをさらに代表し、それらに関連付けられる。たとえば、第1の車両410がスペース408に現在駐車されており、少なくともさらにいくつかの車両も占有されたスペース416(
図4において「X」で示されている)に駐車されている。一方、少なくともいくつかのスペース408は、路面406上に見える利用可能なスペース414のそれぞれのセンサ418によって
図4に示されるように、車両によって現在占有されていない。これらの現在利用可能なスペース414の中には、第2の車両412がパーキング施設400を離れるために最近出発したスペース408がある。
【0106】
パーキング施設400の現在又は潜在的な顧客は、パーキング施設400に到着する前に、利用可能なパーキングスペース414のインベントリを閲覧し得る。センサ418によって提供されたデータは、ブロックチェーン内に記録され、情報に基づいた決断がタイムリに行われるように、リアルタイム又はほぼリアルタイムで、顧客、スタッフ及び管理者を含むユーザに伝達され得る。施設400内のパーキングスペース408の可用性ステータスのカスタマイズされたビューは、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、又は他の適切なコンピューティングデバイスのディスプレイを介して顧客に提供され得る。いくつかの実施形態では、パーキングスペース408の可用性データは、問合せと同じ日の後の時間に、又はいつか後日、1又は複数のパーキングスペースが、顧客によって使用のために予約され得るか否かに関する、1又は複数のパーキングスペースのステータスを含み得る。したがって、開示されたシステム及び方法の使用は、時間単位、日単位、又は月単位の駐車について、関連するトランザクション及び便利なエクスペリエンスを容易にするために、パーキングシステムの運用者及びその顧客によって採用され得る。
【0107】
センサ418によって提供されるパーキングスペース可用性データに加えて、又はその代わりに、顧客は、たとえば、スマートフォンアプリのための自身の口座登録データと共に、自身の車両又は個人識別情報を含み得る。車両情報は、ナンバプレート440の番号又は車両識別番号(VIN)を含み得、一方、生体認証又は個人情報は、パーキング口座登録に関連付けられたドライバ又は乗客のポートレート画像、又はパーキング施設400へ入場するために使用されるアクセスデバイス(たとえば、キーカード又はキーフォブ)のID番号を含み得る。
【0108】
アクセスコントロール及び支払コンソール422は、車両及び個人識別情報の一方又は両方を検出又はその他の方法で収集するための1又は複数のセンサ若しくは他のデバイスを含み得る。たとえば、コンソール422は、対応する無線周波数トランスミッタ又はトランスポンダ432がパーキング施設400での使用のために置かれている車両の一部を考慮して配置された無線周波数レシーバ428を含み得る。トランスミッタ432は、車両又はその所有者又は許可されたユーザを一意に特定するデータを符号化する無線信号を送信するように構成される。トランスミッタ432はまた、パーキングの顧客によって持ち運ばれ、パーキング施設400に入場する際にレシーバ428の視野に入るように手動で配置されるキーフォブ又はキーカードの形態もとり得る。どちらのケースでも、前述のセンサ418のように、レシーバ428は、ブロックチェーン内に記録されているパーキングビジネスの運用の関連データの外部ソースである。レシーバ428は、これらのデータを、それらがブロックチェーン内に記録される前に、中間トランスミッタ又はプロセッサに中継し得るか、又はレシーバ428は、これらのデータを、ブロックチェーンへのデータの記録を実行するコンピューティングシステム及び通信システムに直接中継又はその他の方法で送信し得る。
【0109】
別の例では、コンソール422は、車両がコンソール422の近位に配置されたときに車両のフロントガラス又はサイドウィンドウを考慮して配置されたカメラ420又は他の撮像デバイスを含む。カメラ420によって取得された静止画像又はビデオストリームは、画像処理分析のためにローカル又はリモートのコンピューティングシステム又はサーバに送信され得る。パーキングの顧客が、ブロックチェーン上に記録された口座登録データの一部としてポートレート画像を以前に提供しているケースでは、当業者に既知の1又は複数の顔認識技術を使用して、入場する車両のドライバ又は乗客のIDを判断するために、画像処理分析が使用され得る。さらに、又は代わりに、カメラ420は、コンソール422上に配置され得、入場する車両のナンバプレート440及びVINのうちの少なくとも1つの画像を取得するように構成され得る。こうした画像データは、車両及びそれに関連付けられたパーキングの顧客の、IDを判断するため、既知の、文字及び数字の文字認識技術による画像処理分析のためにローカル又はリモートのコンピューティングシステム又はサーバに送信され得る。いくつかの実施形態では、カメラ420によって取得された画像又はビデオデータは、ポートレート写真、生体認証、携帯電話、ナンバプレート440の番号、及びVINのうちの、2つ以上を使用して、車両及び顧客の、IDを判断するために使用される。完全又は部分的な顔画像以外か又はそれに加えたソースに基づいて、車両及び顧客の、IDを決定することは、たとえば、登録のポートレート画像と比較して、自然な老化、日焼け、帽子の着用、化粧、かつらの着用、メガネの着用、カラーコンタクトレンズの装着、スカーフ又はマスクの着用、伸びた顔ひげ、のように、顧客の顔の外観が時間がたつにつれて変化するケースでは、顧客及びパーキング施設400の運用者にとって有利であり得る。
【0110】
車両によってパーキング施設400へ入場するために、レシーバ428及び/又はカメラ420によって取得されたデータは、ブロックチェーン内に記録された顧客口座登録データに対してバリデーションされる。顧客とその車両とが良好な状態のパーキングの口座に関連付けられていることを検証するためのバリデーションプロセスが成功した時点で、入場ゲート424が自動的に上げられ、車両が入口402を通過し、路面406によって定義されるメインのパーキングエリアに入るのを許すのに十分な時間、任意の他のアクセスコントロールデバイス(たとえば、タイヤに穴を開けることができるスパイクレール)が取り外される。好ましい実施態様では、車両のドライバは、自身の車両がまだ入口402で止まっている間に(たとえば、入場ゲート424が上がる直前)、最も近い利用可能なパーキングスペース414、又は事前に記録された顧客の好みに従って決定され別の利用可能なパーキングスペース414をドライバ知らせるメッセージを受信する。一例では、ドライバを考慮して配置されたコンソール420上のディスプレイ又はLEDランプのアレイは、利用可能なスペース414のそれぞれの識別子を表示する。別の例では、利用可能なスペース414の識別子は、閉じたガラス窓を通してドライバによって聞こえるのに十分な音量レベルで、パーキング施設400の典型的な背景ノイズを殺して、コンソール420のスピーカから読み上げられる。
【0111】
車両の入場の時刻と日付とを含むタイムスタンプは、車両及び/又はそれぞれの顧客の、IDと関連付けてブロックチェーン内に記録され得る。タイムスタンプデータは、パーキング施設からの顧客の退場時に請求され、顧客から収集されるべき、パーキングレートの決定を容易にする。パーキング施設400の加入のパーキングの使用を含むユースケース(たとえば、週単位又は月単位)では、タイムスタンプデータをブロックチェーン内に記録することは、要望に応じて顧客と運用者とによる使用データの傾向を示すこと及び分析を容易にする。
【0112】
開示されたシステム及び方法は、同様に、施設400を出る車両(たとえば、第2の車両412)の過程における、パーキング施設400のビジネスの運用及び顧客エクスペリエンスの改善を容易にする。レシーバ428、トランスミッタ432、及びカメラ420はそれぞれ、上述のように、出口404に到達してパーキング施設400を離れる前に、コンソール422への接近時又は接近中に車両又は顧客を特定するために、個別に又は任意の組合せで使用され得る。車両又は顧客のIDを決定した時点で、これらのデータはその関連するタイムスタンプと共にブロックチェーン内に記録される。前払いの加入のパーキング口座プランのケースでは、車両412又はその関連する顧客を決定及びバリデーションした時点で、退場ゲート426が自動的に上げられ、車両が出口402を通過してパーキング施設400から外に出るのに十分な時間、任意の他のアクセスコントロールデバイス(たとえば、タイヤに穴を開けることができるスパイクレール)が取り外される。当該のケースでは、口座がプリペイドのパーキング加入であるため、支払処理が実行される必要がない。ただし、非加入の口座のケースでは、前述の車両及び顧客のIDの特定及びバリデーションが、支払処理の前に実行されなければならない。
【0113】
支払処理(たとえば、時間単位又は日単位のパーキング)を必要とするケースにおいて、パーキング施設400を出ることに関連付けられたビジネスの運用及び顧客エクスペリエンスを改善するために、レシーバ428及びカメラ420のうちの少なくとも1つによって取得されたデータは、ブロックチェーン内に再び記録され得、そのそれぞれも又ブロックチェーンに記録されている、パーキングレート、入場及び退場のタイムスタンプ、並びに顧客の支払情報(たとえば、クレジット/デビットカード口座、デジタルウォレット、又は暗号通貨ウォレット)に従って、自動、迅速かつセキュアな支払処理のために使用され得る。したがって、こうしたケースでは、支払金額の無事完了とともに、車及び関連する顧客の特定及びバリデーションの時点で、退場ゲート426は自動的に上げられ、車両が出口402を通過してパーキング施設400から出るのを許すのに十分な時間、任意の他のアクセスコントロールデバイスが取り外される。いくつかの実施形態では、コンソール422は、現金、クレジット/デビットカード、又は収入コントロール機器又はモバイル又はアプリケーション若しくはDappを介した現実通貨又は暗号通貨用のデジタルウォレットを使用した、手動での支払を受け付けるためのデバイス及びサブシステムを含み得る。一例では、コンソール422は、クレジット/デビットリーダ又は現金/コインカウンタなどの支払受付デバイス430と、退場ゲート426の前で停止した車両412のドライバの手の届く範囲に配置されたディスプレイデバイス434とを含む。たとえば、パーキング施設400に事前に登録された口座を持たない顧客は、施設400を出るために、駐車の支払を依然として行い得る。こうした未登録の顧客であっても、ビジネスの運用及び顧客エクスペリエンスは、ブロックチェーンを利用する開示されたシステム及び方法によって、たとえば、ドライバ又は車両の特定を可能にし、カメラ420によって取得されたデータに基づいてレート決定のための経過時間を自動的に計算し、並びに適切な支払指示及び他の有用な情報をディスプレイデバイス434上でドライバに表示することによって、改善され得る。
【0114】
パーキング施設400内の収入コントロール機器は、前述のコンソール422並びに、カメラ420、レシーバ428、及びセンサ418などの関連するデバイス及びサブシステムを含み得る。さらに、又は代わりに、パーキング施設400の収入コントロール機器は、人々が出入りすることを実行及び許可するために、クレジットカード/紙幣識別機/モバイル決済機能を備えたキオスクを含み得る。キオスクは、コンソール422に統合され得るか、又はそれらは、施設400内のさまざまな他の便利な場所に配置されたスタンドアロンデバイスであり得る。収入コントロールは、発券、アクセスコントロール、アクセスカード、レート、税金、統計及び分析、パフォーマンス、パーキングコントロール(アクセスゲート、たとえば、424、426)、監査機能、ウェブ及びモバイル決済インタフェース、プリンタ、などをコントロールする。
【0115】
いくつかの実施形態では、自律車両に統合されるか、又はそれを含む、パーキング施設400の顧客は、これらの車両が、入場時に安全に自身を駐車し得、同様に施設400を出る前又は後に、指定された場所に戻るように追加の施設400サブシステムによって案内され得る。
図4の示された実施形態では、センサ418は、自律車両内の対応するレシーバにホーミング信号を送信するためのビーコンを含む。ビーコン信号は、車両内のレシーバとペアにされ、自律車両が施設400に入り、それに割り当てられた利用可能なスペース408を有することを可能にするパーキングトランザクションの完了時に生成される。自律車両は、アクセスコントロールを可能にし、当該の車両、会社、車両の所有者、などに固有の車両識別を提供するトランスポンダ又は他のデバイスも含み得る。自律車両ユーザのケースでは、自律車両を特定するための手段は、トランスミッタ、トランスポンダ、ナンバプレート440の認識、ナンバプレート440のID、などのうちの1又は複数であり得、人間の関与なしに出入りを可能にする。一例では、非加入のパーキング口座のケースでは、前述の車両及び顧客のIDの特定及びバリデーションが、支払処理の前に実行され得る。
【0116】
いくつかの実施形態では、パーキング施設400の1又は複数のスペース408は、電気自動車充電ステーション436を含む。充電ステーション436は、電気自動車の有線及び無線充電のいずれか又は両方のために構成され得る。充電ステーション436は、それぞれの車両によって占有されているスペース408内の充電ステーション436を利用する車両又は顧客を特定するためのデバイス及びサブシステムを含み得る。一例では、トランスミッタ432を自身の車両内又は車両上に有する登録された顧客は、充電使用統計(たとえば、電気自動車に供給される時間のオン/オフ又は充電エネルギー)をパーキング施設400の顧客の口座に関連付けるために使用され得る。これらの充電ステーション436関連のデータはブロックチェーン内に記録され得、充電ステーション436の使用に対する支払金額が自動的に決定され得、ブロックチェーン内に記録された顧客の支払クレデンシャルから差し引かれ得る。電気自動車の充電のような付帯的なサービスに対するこの支払プロセスなどは、充電ステーション436の使用の完了時点で開始及び完了され得るか、又はパーキング施設400を出る前に支払を完了するための上述のプロセスに追加され得る。当業者は、充電ステーション436の使用以外の付帯的なサービス(たとえば、フロントガラス及び他の車両のメンテナンス/修理サービス、洗車、細部にわたる清掃サービス、ドライクリーナ、ペット搭乗、など)が、開示されたシステム及び方法に従ってビジネスの運用効率及び顧客エクスペリエンスの改善の点で同様に利益を得る方法を容易に考え得る。
【0117】
パーキング運用について、及びこうした付帯的なサービスについての、利便性及び効率は、開示されたシステム及び方法の適用によって、車両及びその所有者をパーキングスペース及び任意の選択された他のサービスに関連付け、情報をトランザクションデータに関連付けてブロックチェーン上に保存することを手段として、さらに改良される。これらのデータは、カスタマイズされたビューを介して顧客及び運用者に対して容易に利用可能である。上記のように、ID管理は、ナンバプレート440の認識、ナンバプレート440のID、などのデータのブロックチェーン上での収集及び記憶によって、及びカメラ420、センサ418、トランスミッタ432、ビーコン、トランスポンダ、Bluetooth(登録商標)、NFCなどの使用によって容易にされる。
【0118】
いくつかの実施形態では、パーキング施設400は、開示されたシステム及び方法に従って、パーキング予約の作成、トランザクションの実施、期間パーキングプログラムへの加入、などの際に申し込むための会員プログラムをその顧客に提供し得る。本技術のブロックチェーン及びカスタマイズされたビューは、メンバのための報酬プログラムを容易にするために使用され得る。パーキングビジネスのコンテキストでは、メンバとして過ごされた時間又は費やされたドルなどの、ある特定のマイルストーンを達成した顧客に提供され得る報酬は、たとえば、無料の洗車、パーキングの無料の日、又は他の特典を含むが、これらに限定されない。報酬も、それぞれの顧客に関連付けられ、ブロックチェーンに記録され及び追跡される。報酬は、企業又は個人に対して利用可能であり得る。こうした報酬プログラムは、航空会社のマイレージプログラムと同様に、顧客及びパーキング施設運用者の利益のために機能し得る。
【0119】
図5は、支払処理を含む、パーキング施設のビジネスの運用及びトランザクションのために、ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための改良されたアプリケーションの実施態様におけるブロックダイアグラム500を示している。ブロックダイアグラム500は、インベントリブロックエントリ501と、データプラットフォーム510と、サーバ520~522と、ブロックチェーン530~532と、記録502とを含む。
【0120】
ブロックエントリ501は、顧客、接続されたデバイス、パーキング施設400、運用者及びスタッフ、並びに外部ソース(たとえば、センサ418、レシーバ428、及びカメラ420)から受信及び記録されたデータなど、ブロックチェーンに永続的に記録される任意のデータトランザクションを代表している。ブロックエントリ501は、引き続いてマイナによって処理され、データプラットフォーム510によってブロックチェーンの最後にあるブロックに追加される。ブロックエントリ501は、本明細書においてパーキングスペース、パーキング施設の顧客、及びパーキングレートによって表されているデータの部分をさらに含む。パーキングスペースは、パーキング施設400内のパーキングスペース408のインベントリ及び可用性ステータスを維持する。パーキング施設の顧客は、顧客の口座関連及び支払関連のデータと共に、顧客に関連付けられた車両、ドライバ、及び場合によっては乗客、の識別子に関連するデータを含む。パーキングレートは、時間単位、週単位、又は月単位ベースを含む、パーキング施設400内での駐車に対する費用を規定するデータを含む。データ部分のそれぞれは別々に表されている一方で、データの部分はブロックエントリ501によって表される1つのトランザクションの部分である、ということが留意されるべきである。ブロックエントリ501は、パーキング施設400の運用を実施する目的ために分散型台帳プラットフォーム環境で実行及び記録されている任意のトランザクション又はコントラクトを含み得る。この例では、ブロックエントリ501は、パーキング施設内のパーキングスペースの使用のための、顧客による注文、予約、又自動的に起きる購入要求を含み得る。いくつかの実施形態では、トークンは、代替的に、又は代わりに、パーキング施設内のパーキングスペースの使用のために顧客による注文、予約、又は自動的に起きる購入要求のうちの1又は複数を含み得る。
【0121】
データプラットフォーム510は、
図28のコントローラ2800が代表する、ブロックチェーンアプリケーションをホストすることができる任意の1又は複数のコンピューティングシステムを表している。データプラットフォーム510は、パーキングトランザクション及びパーキングスペースの可用性ステータスをブロックチェーンに記録するためのセキュアな分散型台帳システムを提供する。データプラットフォーム510は、税務監査官、金融機関、規制当局、顧客、会社の従業員、パーキング施設400の所有者、パーキングの監査人、管理者及びスタッフ、マーケティング会社、広告者など、さまざまなユーザによってアクセスされ得る多数の分散ネットワークノードにわたって実施され得る。
【0122】
データプラットフォーム510は、サーバ520~522も含むことができる。サーバ520~522は、それによって分散ネットワークノードが通信し得る任意の1又は複数のコンピューティングシステムを代表し得る。例は、ブロックチェーンに追加されて分散ネットワークのネットワークノード間に配布されるべきトランザクションを、ユーザデバイスの操作ユーザが転送でき得るように、その上にインストールされた対応するアプリケーション又はサービスを有する他のデバイスを含む。例は、たとえば、とりわけ5G、WIFI、NFC、ミラキャストを含むがこれには限定されない、通信プロトコルを使用して、メディアサーバ、ウェブサーバ、及び、トランザクションデータをユーザデバイス及びネットワークノードに送信し、又は、ユーザデバイス及びネットワークノードから受信し得る、他のタイプのエンドポイントを含む。前述のセンサ、及びアクセスコントロール又は支払処理デバイス及びシステムは、
図3及び
図4を参照しつつ上述されるように、トランザクション又はビジネスの運用のデータをネットワークノードに自動的に転送し得る。いくつかの実施形態では、データプラットフォーム510は、どのサーバ520~522がデータを記憶することを許可されるかを動的に選択することができる。たとえば、会社又は政府は、ブロックチェーンが記憶されているサーバノードに対して、地理的な制限、暗号化標準、ネットワークセキュリティ標準、又は他の制限を有し得る。したがって、データプラットフォーム510は、これらの制限に基づいて、動的に選択されたサーバの物流を管理することができる。たとえば、特定のサーバが攻撃又はハッキングされていると見なされる場合、データプラットフォーム510は当該のサーバをブロックチェーンネットワークから動的に削除し、必要に応じて1又は複数のさらなるサーバを追加することを検討することができる。したがって、データの各所有者は、データが記憶されるべき場所、及び当該のサーバグループに必要な最小限のIT標準、についての選択基準を設定することができる。
【0123】
ブロックダイアグラム500は、ブロックチェーン530~532をさらに含む。ブロックチェーン530~532は、暗号技術を使用してリンクされ及びセキュアにされている、ブロックと呼ばれる、成長し続ける記録のリストを含むことができる。ブロックチェーン530~532内のブロックのそれぞれは、タイムスタンプとハッシュとを含む。ハッシュは、ブロックチェーン内の、現在のブロックの暗号学的ハッシュ及び前のブロックの暗号学的ハッシュの両方を含む。各ブロックは、ブロックエントリに関連付けられたデータも含む。このシナリオ例では、データの各部分(スペース、顧客、及びレート)は、異なるブロックに、及び別々のブロックチェーン530~532内に別々に記録されている。
【0124】
さらに、ブロックチェーン530~532のそれぞれは、別々のアクセスレベルに関連付けられている。たとえば、ブロックチェーン530は、分散型台帳とやり取りする任意のユーザが各ブロック内に記憶されたブロック及びデータ部分を閲覧することを可能にするパブリックアクセスブロックチェーンである。パブリックユーザは、ブロックチェーン530内の、トランザクションのために利用可能である、1又は複数のパーキング施設内のパーキングスペースを、閲覧することに興味のある任意のユーザであり得、データのこの部分についてプライバシは存在しない。逆に、ブロックチェーン531は、データ部分が会社内の従業員などの許可されたユーザによってのみアクセス及び閲覧され得る、プライベートブロックチェーンである。このシナリオ例では、顧客はブロックチェーン531上に別々に記憶されており、トランザクションを開始する会社内のマネージャなど、データへの排他的アクセス権を有するユーザを除いて、ブロックチェーンネットワーク内でやり取りするすべてのユーザから非公開である。ブロックチェーン532は、すべてのユーザではなく、限られた当事者の組が、ブロックに記録されたデータ部分を閲覧し得る、パーミッシブブロックチェーンである。レートはブロックチェーン532内に記憶されており、監査人又は管理者など、データへのアクセスが許可されている当事者によって閲覧され得る。
【0125】
記録502は、ブロックエントリ501に記憶されたトランザクションデータを閲覧することを要求したときに、ユーザが閲覧し得るものを例示している。記録502は、ブロックエントリ501に元々入力されたデータ部分のすべてを含み得るか、又は何も含まなくてもよく、要求しているユーザによって提供される許可と、データの各部分が関連付けられているアクセスレベルと、に基づいて生成される。
【0126】
図6は、パーキング施設400のビジネスの運用及び顧客の使用のために、ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための実施態様におけるフローダイアグラムを示している。ビューカスタマイズプロセス600のステップの一部又はすべては、カスタマイズされたビューの特徴を実現するために使用されるアプリケーションの1つのコンポーネント又は複数のコンポーネントとの関連においてプログラム命令で実施され得る。
【0127】
動作において、データプラットフォーム510は、ブロックチェーン530~532のブロック内に維持されるべきブロックエントリ501を受信する(ステップ601)。ブロックエントリ501は、ユーザによってノードの分散ネットワーク内のユーザデバイスから要求され、データ部分を含む。次いで、データプラットフォーム510は、エントリを許可する(たとえば、マイナがブロック内のハッシュをバリデーションする)(ステップ602)。ブロックがバリデーションされない場合、トランザクション(ブロックエントリ501)はリジェクトされる(ステップ603)。しかしながら、ブロックが受け入れられる場合、データの部分のそれぞれは、アクセスレベルについて評価され、特定されたアクセスレベルに基づいて、ブロックチェーン530~532のそれぞれのブロックに追加される(ステップ604)。
【0128】
次の動作において、データプラットフォーム510は、ブロックエントリのうちの1又は複数のデータ部分を閲覧するための要求を受信し、その要求は、少なくとも1つのアクセスレベルに関連付けられたアクセスコードを含む(ステップ605)。アクセスコードは、パブリック、パーミッシブ、又はプライベートアクセスレベルに関連付けられ得る。次いで、データプラットフォーム510は、データ部分のそれぞれについての別々のブロック記録のそれぞれを維持するブロックチェーン530~532のそれぞれに対して、要求内のアクセスコードを評価する(ステップ606)。要求しているユーザに関連付けられたアクセスコードがパブリックであると判断された場合、ブロックエントリ501からスペースのみを示すカスタマイズされたビュー(たとえば、記録502)が、要求しているユーザに対して生成される(ステップ607)。要求しているユーザに関連付けられたアクセスコードがパーミッシブであると判断された場合、ブロックエントリ501からスペースとレートとを示すカスタマイズされたビューが、要求しているユーザに対して生成される(ステップ608)。要求しているユーザに関連付けられたアクセスコードがプライベートであると判断された場合、ブロックエントリ501からのデータのすべての部分(すなわち、スペース、顧客、及びレート)を示すカスタマイズされたビューが、要求しているユーザに対して生成される(ステップ609)。
【0129】
いくつかの実施形態では、ブロックエントリ501は、顧客がトランザクションを開始した場所及び関与するパーキング施設400、トランザクション及び車両の施設400への出入りの時刻及び日付のスタンプ、並びに施設400に出入り、及び施設400を動き回る車両の写真及び/又はビデオなど、パーキング施設トランザクションに関連する追加のデータをさらに記録する。一例では、ブロックエントリ501内に記憶されることに加えて、こうした撮像は、パーキング施設400に配置されているか、又はパーキング施設400から離れている、セキュリティ監視ステーションへのライブストリーミングを含み得る。さらに、又は代わりに、カメラは、セキュリティ対策としてパーキング施設400内の車両の動きを監視し得、これらのデータをブロックエントリ501及び/又は他の場所に、ガレージ又はパーキング施設/ロット内のセキュリティ対策として記憶し得る。セキュリティ目的のためのこれらの撮像システムは、センサ418に統合され得るか、又はセンサ418と共に配置され得る。たとえば、駐車された車両が、車両のパーキング施設400での滞在の予期される時間枠の外で動きを示すケースにおいて、動き監視及び撮像セキュリティプロトコルが開始され得る。
【0130】
図7は、支払処理を含む、ホテルのビジネスの運用及びトランザクションのために、ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための改良されたアプリケーションの実施態様におけるブロックダイアグラム700を示している。ブロックダイアグラム700は、インベントリブロックエントリ701と、データプラットフォーム710と、サーバ720~722と、ブロックチェーン730~732と、記録702とを含む。
【0131】
ブロックエントリ701は、ホテルの宿泊客、接続されたデバイス、ホテル、運用者及びスタッフ、並びに外部ソース(たとえば、キーカードリーダ、ポイントカード、など)から受信及び記録されたデータなど、ブロックチェーンに永続的に記録される任意のデータトランザクションを代表している。ブロックエントリ701は、引き続いてマイナによって処理され、データプラットフォーム710によってブロックチェーンの最後にあるブロックに追加される。ブロックエントリ701は、本明細書においてホテルの部屋、ホテルの宿泊客、及び部屋のレートによって表されているデータの部分をさらに含む。ホテルの部屋は、ホテル内のホテルの部屋のインベントリ及び可用性ステータスを維持する。ホテルの宿泊客は、登録されている宿泊客の口座関連及び支払関連のデータと共に、その名前でホテルの部屋が登録されている宿泊客、及び場合によってはまた、登録されている宿泊客に関連付けられた他の宿泊客の、識別子に関連するデータを含む。部屋のレートは、一晩単位のベースを含んで、ホテルの部屋に滞在することに対する費用を規定するデータを含む。データ部分のそれぞれは別々に表されている一方で、データの部分はブロックエントリ701によって表される1つのトランザクションの一部である、ということが留意されるべきである。ブロックエントリ701は、ホテルの運用を実施するために分散型台帳プラットフォーム環境で実行及び記録されている任意のトランザクション又はコントラクトを含み得る。この例では、ブロックエントリ701は、ホテルの部屋又はホテル内の関連する商品及びサービスの使用のための、宿泊客による注文、予約、又は自動的に起きる購入要求を含み得る。いくつかの実施形態では、トークンは、代替的に、又は代わりに、ホテルの部屋又はホテル内の関連する商品及びサービスの使用のための、宿泊客による注文、予約、又は自動的に起きる購入要求のうちの1又は複数を含み得る。
【0132】
データプラットフォーム710は、
図28のコントローラ2800が代表する、ブロックチェーンアプリケーションをホストすることができる任意の1又は複数のコンピューティングシステムを表している。データプラットフォーム710は、ホテルトランザクション及び部屋の可用性ステータスをブロックチェーンに記録するためのセキュアな分散型台帳システムを提供する。データプラットフォーム710は、税務監査官、金融機関、規制当局、宿泊客及び他のホテル顧客、ホテルの従業員、ホテルの所有者、ホテルの監査人、管理者及びスタッフ、マーケティング会社、広告者など、さまざまなユーザによってアクセスされ得る多数の分散ネットワークノードにわたって実施され得る。
【0133】
データプラットフォーム710は、サーバ720~722も含むことができる。サーバ720~722は、それによって分散ネットワークノードが通信し得る任意の1又は複数のコンピューティングシステムを代表し得る。例は、ブロックチェーンに追加されて分散ネットワークのネットワークノード間に配布されるべきトランザクションを、ユーザデバイスの操作ユーザが転送でき得るように、その上にインストールされた対応するアプリケーション又はサービスを有する他のデバイスを含む。例は、たとえば、とりわけ5G、WIFI、NFC、ミラキャストを含むがこれには限定されない、通信プロトコルを使用して、メディアサーバ、ウェブサーバ、及び、トランザクションデータをユーザデバイス及びネットワークノードに送信し、又は、ユーザデバイス及びネットワークノードから受信し得る、他のタイプのエンドポイントを含む。ホテルの部屋のキーカードリーダ、ポイントカードレシーバ、並びに、センサ、及びアクセスコントロール又は支払処理デバイス及びシステムを含む他の有用なデバイス及びサブシステムは、
図3を参照しつつ上述されるように、トランザクション又はビジネスの運用のデータをネットワークノードに自動的に転送し得る。いくつかの実施形態では、データプラットフォーム710は、どのサーバ720~722がデータを記憶することを許可されるかを動的に選択することができる。たとえば、会社又は政府は、ブロックチェーンが記憶されているサーバノードに対して、地理的な制限、暗号化標準、ネットワークセキュリティ標準、又は他の制限を有し得る。したがって、データプラットフォーム710は、これらの制限に基づいて、動的に選択されたサーバの物流を管理することができる。たとえば、特定のサーバが攻撃又はハッキングされていると見なされる場合、データプラットフォーム710は当該のサーバをブロックチェーンネットワークから動的に削除し、必要に応じて1又は複数のさらなるサーバを追加することを検討することができる。したがって、データの各所有者は、データが記憶されるべき場所、及び当該のサーバグループに必要な最小限のIT標準、についての選択基準を設定することができる。
【0134】
ブロックダイアグラム700は、ブロックチェーン730~732をさらに含む。ブロックチェーン730~732は、暗号技術を使用してリンクされ及びセキュアにされている、ブロックと呼ばれる、成長し続ける記録のリストを含むことができる。ブロックチェーン730~732内のブロックのそれぞれは、タイムスタンプとハッシュとを含む。ハッシュは、ブロックチェーン内の、現在のブロックの暗号学的ハッシュ及び前のブロックの暗号学的ハッシュの両方を含む。各ブロックは、ブロックエントリに関連付けられたデータも含む。このシナリオ例では、データの各部分(部屋、宿泊客、及びレート)は、異なるブロックに、及び別々のブロックチェーン730~732に別々に記録されている。
【0135】
さらに、ブロックチェーン730~732のそれぞれは、別々のアクセスレベルに関連付けられている。たとえば、ブロックチェーン730は、分散型台帳とやり取りする任意のユーザが各ブロック内に記憶されたブロック及びデータ部分を閲覧することを可能にするパブリックアクセスブロックチェーンである。パブリックユーザは、ブロックチェーン730内の、トランザクションのために利用可能である、1又は複数のホテル内のホテルの部屋を、閲覧することに興味のある任意のユーザであり得、データのこの部分についてプライバシは存在しない。逆に、ブロックチェーン731は、データ部分が会社内の従業員などの許可されたユーザによってのみアクセス及び閲覧され得る、プライベートブロックチェーンである。このシナリオ例では、宿泊客はブロックチェーン731上に別々に記憶されており、トランザクションを開始する会社内のマネージャなど、データへの排他的アクセス権を有するユーザを除いて、ブロックチェーンネットワーク内でやり取りするすべてのユーザから非公開である。ブロックチェーン732は、すべてのユーザではなく、限られた当事者の組が、ブロックに記録されたデータ部分を閲覧し得る、パーミッシブブロックチェーンである。レートはブロックチェーン732内に記憶されており、監査人又は管理者など、データへのアクセスが許可されている当事者によって閲覧され得る。
【0136】
記録702は、ブロックエントリ701に記憶されたトランザクションデータを閲覧することを要求したときに、ユーザが閲覧し得るものを例示している。記録702は、ブロックエントリ701に元々入力されたデータ部分のすべてを含み得るか、又は何も含まなくてもよく、要求しているユーザによって提供される許可と、データの各部分が関連付けられているアクセスレベルと、に基づいて生成される。
【0137】
図8は、ホテルのビジネスの運用及び宿泊客の使用のために、ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための実施態様におけるフローダイアグラムを示している。ビューカスタマイズプロセス800のステップの一部又はすべては、カスタマイズされたビューの特徴を実現するために使用されるアプリケーションの1つのコンポーネント又は複数のコンポーネントとの関連においてプログラム命令で実施され得る。
【0138】
動作において、データプラットフォーム710は、ブロックチェーン730~732のブロック内に維持されるべきブロックエントリ701を受信する(ステップ801)。ブロックエントリ701は、ユーザによってノードの分散ネットワーク内のユーザデバイスから要求され、データ部分を含む。次いで、データプラットフォーム710は、エントリを許可する(たとえば、マイナがブロック内のハッシュをバリデーションする)(ステップ802)。ブロックがバリデーションされない場合、トランザクション(ブロックエントリ701)はリジェクトされる(ステップ803)。しかしながら、ブロックが受け入れられる場合、データの部分のそれぞれは、アクセスレベルについて評価され、特定されたアクセスレベルに基づいて、ブロックチェーン730~732のそれぞれのブロックに追加される(ステップ804)。
【0139】
次の動作において、データプラットフォーム710は、ブロックエントリのうちの1又は複数のデータ部分を閲覧するための要求を受信し、その要求は、少なくとも1つのアクセスレベルに関連付けられたアクセスコードを含む(ステップ805)。アクセスコードは、パブリック、パーミッシブ、又はプライベートアクセスレベルに関連付けられ得る。次いで、データプラットフォーム710は、データ部分のそれぞれについての別々のブロック記録のそれぞれを維持するブロックチェーン730~732のそれぞれに対して、要求内のアクセスコードを評価する(ステップ806)。要求しているユーザに関連付けられたアクセスコードがパブリックであると判断された場合、ブロックエントリ701から部屋のみを示すカスタマイズされたビュー(たとえば、記録702)が、要求しているユーザに対して生成される(ステップ807)。要求しているユーザに関連付けられたアクセスコードがパーミッシブであると判断された場合、ブロックエントリ701から部屋とレートとを示すカスタマイズされたビューが、要求しているユーザに対して生成される(ステップ808)。要求しているユーザに関連付けられたアクセスコードがプライベートであると判断された場合、ブロックエントリ701からのデータのすべての部分(部屋、宿泊客、及びレート)を示すカスタマイズされたビューが、要求しているユーザに対して生成される(ステップ809)。
【0140】
いくつかの実施形態では、ブロックエントリ701は、顧客がトランザクションを開始した場所及び関与するホテルビル、トランザクション並びにホテルに出入りする宿泊客及び/又は宿泊客の車両についての時刻及び日付のスタンプ、並びにホテルに出入り、及びホテルを動き回る宿泊客及び/又は宿泊客の車両の写真及び/又はビデオ、など、ホテルの部屋のトランザクションに関連する追加のデータをさらに記録する。一例では、ブロックエントリ701に記憶されることに加えて、こうした撮像は、ホテルビルに配置されているか、又はホテルビルから離れている、セキュリティ監視ステーションへのライブストリーミングを含み得る。さらに、又は代わりに、カメラは、セキュリティ対策としてホテル内及びホテル周辺での宿泊客及び宿泊客の車両の動きを監視し得、宿泊客及びホテルのスタッフメンバの利益のために、これらのデータをブロックエントリ701及び/又は他の場所に、セキュリティ対策として記憶し得る。セキュリティを目的としたこれらの撮像システムは、ルームキーリーダ並びに、パーキング、プール、フィットネス、カジノ、及びホテルの他の施設の入退場路、などのデバイスに統合され得るか又は共に配置され得る。たとえば、登録された宿泊客以外の人が、登録されたホテルの宿泊客によってのみの使用を意図されている宿泊客の部屋又は他のエリアへ入場することを試みたケースにおいて、動き監視及び撮像セキュリティプロトコルが開始され得る。
【0141】
図9は、支払処理を含む、自律車両のフリートのビジネスの運用及びトランザクションのために、ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための改良されたアプリケーションの実施態様におけるブロックダイアグラム900を示している。ブロックダイアグラム900は、インベントリブロックエントリ901と、データプラットフォーム910と、サーバ920~922と、ブロックチェーン930~932と、記録902とを含む。
【0142】
ブロックエントリ901は、乗車を要求している乗客、接続されたデバイス、自律車両のフリートの管理者及びスタッフ、並びに外部ソース(たとえば、GPSトランシーバ、キーフォブ、ポイントカード、など)から受信及び記録されたデータなど、ブロックチェーンに永続的に記録される任意のデータトランザクションを代表している。ブロックエントリ901は、引き続いてマイナによって処理され、データプラットフォーム910によってブロックチェーンの最後にあるブロックに追加される。ブロックエントリ901は、本明細書において車両ID、乗客、及び乗車価格又はレートによって表されているデータの部分をさらに含む。車両IDは、地理的エリア内の自律車両両のインベントリ及び可用性ステータスを維持する。乗客は、特定された自律車両がその名前で要求されている乗客の識別子に関連するデータを、乗客の口座関連及び支払関連のデータと共に含む。いくつかの実施形態では、乗客は、要求された乗客の目的地を特定するためのデータをさらに含む。レートは、乗客によって自律車両を利用する費用を規定するデータを含む。いくつかの実施形態では、課金されるべきレートは、乗客の現在の場所から要求された目的地までの走行距離に基づく。データ部分のそれぞれは別々に表されている一方で、データの部分はブロックエントリ901によって表される1つのトランザクションの一部である、ということが留意されるべきである。ブロックエントリ901は、自律車両のフリートの運用を実施するために分散型台帳プラットフォーム環境で実行及び記録されている任意のトランザクション又はコントラクトを含み得る。この例では、ブロックエントリ901は、自律車両又は自律車両のフリートの運用者の関連サービスの、使用のための、乗客による注文、予約、又は自動的に起きる配車要求を含み得る。いくつかの実施形態では、トークンは、代替的に、又は代わりに、自律車両又は自律車両のフリートの運用者の関連サービスの、使用のための、乗客による注文、予約、又は自動的に起きる配車要求のうちの、1又は複数を含み得る。
【0143】
データプラットフォーム910は、
図28のコントローラ2800が代表する、ブロックチェーンアプリケーションをホストすることができる任意の1又は複数のコンピューティングシステムを表している。データプラットフォーム910は、自律車両の場所及び可用性ステータスと共に、自律車両のフリートのトランザクションをブロックチェーンに記録するためのセキュアな分散型台帳システムを提供する。データプラットフォーム910は、税務監査官、金融機関、規制当局、乗客及び他の自律車両のフリートの顧客又はサービスプロバイダ、フリートの従業員、フリートの所有者、フリートの監査人、管理者及びスタッフ、マーケティング会社、広告者など、さまざまなユーザによってアクセスされ得る多数の分散ネットワークノードにわたって実施され得る。
【0144】
データプラットフォーム910は、サーバ920~922も含むことができる。サーバ920~922は、それによって分散ネットワークノードが通信し得る任意の1又は複数のコンピューティングシステムを代表し得る。例は、ブロックチェーンに追加されて分散ネットワークのネットワークノード間に配布されるべきトランザクションを、ユーザデバイスの操作ユーザが転送でき得るように、その上にインストールされた対応するアプリケーション又はサービスを有する他のデバイスを含む。例は、たとえば、とりわけ5G、WIFI、NFC、ミラキャストを含むがこれには限定されない、通信プロトコルを使用して、メディアサーバ、ウェブサーバ、及び、トランザクションデータをユーザデバイス及びネットワークノードに送信し、又は、ユーザデバイス及びネットワークノードから受信し得る、他のタイプのエンドポイントを含む。車両のキーフォブ、キーカードリーダ、ポイントカードレシーバ、並びに、位置(たとえばGPS)センサ、及びアクセスコントロール又は支払処理デバイス及びシステムを含む他の有用なデバイス及びサブシステムは、
図3を参照しつつ上述したように、トランザクション又はビジネスの運用のデータをネットワークノードに自動的に転送し得る。
【0145】
いくつかの実施形態では、データプラットフォーム910は、どのサーバ920~922がデータを記憶することを許可されるかを動的に選択することができる。たとえば、会社又は政府は、ブロックチェーンが記憶されているサーバノードに対して、地理的な制限、暗号化標準、ネットワークセキュリティ標準、又は他の制限を有し得る。したがって、データプラットフォーム910は、これらの制限に基づいて、動的に選択されたサーバの物流を管理することができる。たとえば、特定のサーバが攻撃又はハッキングされていると見なされる場合、データプラットフォーム910は当該のサーバをブロックチェーンネットワークから動的に削除し、必要に応じて1又は複数のさらなるサーバを追加することを検討することができる。したがって、データの各所有者は、データが記憶されるべき場所、及び当該のサーバグループに必要な最小限のIT標準、についての選択基準を設定することができる。
【0146】
ブロックダイアグラム900は、ブロックチェーン930~932をさらに含む。ブロックチェーン930~932は、暗号技術を使用してリンクされ及びセキュアにされている、ブロックと呼ばれる、成長し続ける記録のリストを含むことができる。ブロックチェーン930~932内のブロックのそれぞれは、タイムスタンプとハッシュとを含む。ハッシュは、ブロックチェーン内の、現在のブロックの暗号学的ハッシュ及び前のブロックの暗号学的ハッシュの両方を含む。各ブロックは、ブロックエントリに関連付けられたデータも含む。このシナリオ例では、データの各部分(車両、乗客、及びレート)は、異なるブロックに、及び別々のブロックチェーン930~932に別々に記録されている。
【0147】
さらに、ブロックチェーン930~932のそれぞれは、別々のアクセスレベルに関連付けられている。たとえば、ブロックチェーン930は、分散型台帳とやり取りする任意のユーザが各ブロック内に記憶されたブロック及びデータ部分を閲覧することを可能にするパブリックアクセスブロックチェーンである。たとえば、パブリックユーザは、ブロックチェーン930内のトランザクションに利用可能である、現在配車に利用可能なフリート内の自律車両の現在の場所を、特定の車両が任意の時点で有し得る任意の使用制限と共に閲覧することに興味のある任意のユーザであり得、データのこの部分についてのプライバシは存在しない。逆に、ブロックチェーン931は、データ部分が会社内の従業員などの許可されたユーザによってのみアクセス及び閲覧され得る、プライベートブロックチェーンである。このシナリオ例では、乗客はブロックチェーン931上に別々に記憶されており、トランザクションを開始する会社内のマネージャなど、データへの排他的アクセス権を有するユーザを除いて、ブロックチェーンネットワーク内でやり取りするすべてのユーザから非公開である。ブロックチェーン932は、すべてのユーザではなく、限られた当事者の組が、ブロックに記録されたデータ部分を閲覧し得る、パーミッシブブロックチェーンである。レートはブロックチェーン932内に記憶されており、監査人又は管理者など、データへのアクセスが許可されている当事者によって閲覧され得る。
【0148】
記録902は、ブロックエントリ901に記憶されたトランザクションデータを閲覧することを要求したときに、ユーザが閲覧し得るものを例示している。記録902は、ブロックエントリ901に元々入力されたデータ部分のすべてを含み得るか、又は何も含まなくてもよく、要求しているユーザによって提供される許可と、データの各部分が関連付けられているアクセスレベルと、に基づいて生成される。
【0149】
図10は、自律車両のフリートのビジネスの運用及び宿泊客の使用のために、ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための実施態様におけるフローダイアグラムを示している。ビューカスタマイズプロセス1000のステップの一部又はすべては、カスタマイズされたビューの特徴を実現するために使用されるアプリケーションの1つのコンポーネント又は複数のコンポーネントとの関連においてプログラム命令で実施され得る。
【0150】
動作において、データプラットフォーム910は、ブロックチェーン930~932のブロック内に維持されるべきブロックエントリ901を受信する(ステップ1001)。ブロックエントリ901は、ユーザによってノードの分散ネットワーク内のユーザデバイスから要求され、データ部分を含む。次いで、データプラットフォーム910は、エントリを許可する(たとえば、マイナがブロック内のハッシュをバリデーションする)(ステップ1002)。ブロックがバリデーションされない場合、トランザクション(ブロックエントリ901)はリジェクトされる(ステップ1003)。しかしながら、ブロックが受け入れられる場合、データの部分のそれぞれは、アクセスレベルについて評価され、特定されたアクセスレベルに基づいて、ブロックチェーン930~932のそれぞれのブロックに追加される(ステップ1004)。
【0151】
次の動作において、データプラットフォーム910は、ブロックエントリのうちの1又は複数のデータ部分を閲覧するための要求を受信し、その要求は、少なくとも1つのアクセスレベルに関連付けられたアクセスコードを含む(ステップ1005)。アクセスコードは、パブリック、パーミッシブ、又はプライベートアクセスレベルに関連付けられ得る。次いで、データプラットフォーム910は、データ部分のそれぞれについての別々のブロック記録のそれぞれを維持するブロックチェーン930~932のそれぞれに対して、要求内のアクセスコードを評価する(ステップ1006)。要求しているユーザに関連付けられたアクセスコードがパブリックであると判断された場合、ブロックエントリ901から車両のみを示すカスタマイズされたビュー(たとえば、記録902)が、要求しているユーザに対して生成される(ステップ1007)。要求しているユーザに関連付けられたアクセスコードがパーミッシブであると判断された場合、ブロックエントリ901から車両とレートとを示すカスタマイズされたビューが、要求しているユーザに対して生成される(ステップ1008)。要求しているユーザに関連付けられたアクセスコードがプライベートであると判断された場合、ブロックエントリ901からのデータのすべての部分(すなわち、車両、乗客、及びレート)を示すカスタマイズされたビューが、要求しているユーザに対して生成される(ステップ1009)。
【0152】
いくつかの実施形態では、ブロックエントリ901は、乗客がトランザクションを開始した場所及び関与する車両、トランザクション並びにそれぞれの車両に出入りする乗客及び/又は乗客の割り当てられた車両のIDについての時刻及び日付のスタンプ、並びに割り当てられた自律車両に出入り、及びそれによって輸送されている乗客の写真及び/又はビデオ、など、自律車両のフリートのトランザクションに関連する追加のデータをさらに記録する。一例では、ブロックエントリ901に記憶されることに加えて、こうした撮像は、自律車両のフリートのビル若しくは施設に配置されているか、又は自律車両のフリートのビル若しくは施設から離れている、セキュリティ監視ステーションへのライブストリーミングを含み得る。さらに、又は代わりに、カメラは、セキュリティ対策として乗客をその目的地まで運ぶ途中の自律車両の動きを監視し得、乗客及びフリートのスタッフメンバの利益のために、これらのデータをブロックエントリ901及び/又は他の場所に、セキュリティ対策として記憶し得る。セキュリティを目的としたこれらの撮像システムは、乗客又は割り当てられた自律車両に関与する車両事故又は他の事件のケースにおいて有用であり得る。こうしたケースでは、カスタマイズされたビューは、事件後の問題を解決するための有用なデータを提供するために、警察又は保険会社調査員に提供され得る。
【0153】
図11は、ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための改良されたアプリケーションの実施態様におけるブロックダイアグラム1100を示している。ブロックダイアグラム1100は、インベントリブロックエントリ1101と、データプラットフォーム1110と、サーバ1120~1122と、ブロックチェーン1130~1132と、記録1102とを含む。
【0154】
ブロックエントリ1101は、ブロックチェーンに永続的に記録される任意のデータトランザクションを代表している。ブロックエントリ1101は、引き続いてマイナによって処理され、データプラットフォーム1110によってブロックチェーンの最後にあるブロックに追加される。ブロックエントリ1101は、本明細書において製品、購入者、及び価格によって表されているデータの部分をさらに含む。データ部分のそれぞれは別々に表されている一方で、データの部分はブロックエントリ1101によって表される1つのトランザクションの一部である、ということが留意されるべきである。ブロックエントリ1101は、分散型台帳プラットフォーム環境で実行及び記録された任意のトランザクション又はコントラクトを含み得る。この例では、ブロックエントリ1101は、インベントリについての購入注文を含み得る。
【0155】
データプラットフォーム1110は、
図28のコントローラ2800が代表する、ブロックチェーンアプリケーションをホストすることができる任意の1又は複数のコンピューティングシステムを表している。データプラットフォーム1110は、トランザクションをブロックチェーンに記録するためのセキュアな分散型台帳システムを提供する。データプラットフォーム1110は、税務監査官、金融機関、ゲーミング規制委員会、顧客、会社の従業員などのさまざまなユーザによってアクセスされ得る多数の分散ネットワークノードにわたって実施され得る。
【0156】
データプラットフォーム1110は、サーバ1120~1122も含むことができる。サーバ1120~1122は、それによって分散ネットワークノードが通信し得る任意の1又は複数のコンピューティングシステムを代表し得る。例は、ブロックチェーンに追加されて分散ネットワークのネットワークノード間に配布されるべきトランザクションを、ユーザデバイスの操作ユーザが転送でき得るように、その上にインストールされた対応するアプリケーション又はサービスを有する他のデバイスを含む。例は、メディアサーバ、ウェブサーバ、及び、トランザクションデータをユーザデバイス及びネットワークノードに送信し、又は、ユーザデバイス及びネットワークノードから受信し得る、他のタイプのエンドポイントを含む。いくつかの実施形態では、データプラットフォームは、どのサーバ1120~1122がデータを記憶することを許可されるかを動的に選択することができる。たとえば、会社又は政府は、ブロックチェーンが記憶されているサーバノードに対して、地理的な制限、暗号化標準、ネットワークセキュリティ標準、又は他の制限を有し得る。したがって、データプラットフォーム1110は、これらの制限に基づいて、動的に選択されたサーバの物流を管理することができる。たとえば、特定のサーバが攻撃又はハッキングされていると見なされる場合、データプラットフォーム1110は当該のサーバをブロックチェーンネットワークから動的に削除し、必要に応じて1又は複数のさらなるサーバを追加することを検討することができる。したがって、データの各所有者は、データが記憶されるべき場所、及び当該のサーバグループに必要な最小限のIT標準、についての選択基準を設定することができる。
【0157】
ブロックダイアグラム1100は、ブロックチェーン1130~1132をさらに含む。ブロックチェーン1130~1132は、暗号技術を使用してリンクされ及びセキュアにされている、ブロックと呼ばれる、成長し続ける記録のリストを含むことができる。ブロックチェーン1130~1132内のブロックのそれぞれは、タイムスタンプとハッシュとを含む。ハッシュは、ブロックチェーン内の、現在のブロックの暗号学的ハッシュ及び前のブロックの暗号学的ハッシュの両方を含む。各ブロックは、ブロックエントリに関連付けられたデータも含む。このシナリオ例では、データの各部分(製品、購入者、及び価格)は、異なるブロックに、及び別々のブロックチェーン1130~1132に別々に記録されている。
【0158】
さらに、ブロックチェーン1130~1132のそれぞれは、別々のアクセスレベルに関連付けられている。たとえば、ブロックチェーン1130は、分散型台帳とやり取りする任意のユーザが各ブロック内に記憶されたブロック及びデータ部分を閲覧することを可能にするパブリックアクセスブロックチェーンである。パブリックユーザは、ブロックチェーン1130内のトランザクションを閲覧することに興味のある任意のユーザであり得、データのこの部分についてプライバシは存在しない。逆に、ブロックチェーン1131は、データ部分が会社内の従業員などの許可されたユーザによってのみアクセス及び閲覧され得る、プライベートブロックチェーンである。このシナリオ例では、購入者はブロックチェーン1131上に別々に記憶されており、トランザクションを開始する会社内のマネージャなど、データへの排他的アクセス権を有するユーザを除いて、ブロックチェーンネットワーク内でやり取りするすべてのユーザから非公開である。ブロックチェーン1132は、すべてのユーザではなく、限られた当事者の組が、ブロックに記録されたデータ部分を閲覧し得る、パーミッシブブロックチェーンである。価格はブロックチェーン1132内に記憶されており、監査人又は管理者など、データへのアクセスが許可されている当事者によって閲覧され得る。
【0159】
記録1102は、ブロックエントリ1101から記憶されたトランザクションデータを閲覧することを要求したときに、ユーザが閲覧し得るものを例示している。記録1102は、ブロックエントリ1101に元々入力されたデータ部分のすべてを含み得るか、又は何も含まなくてもよく、要求しているユーザによって提供される許可と、データの各部分が関連付けられているアクセスレベルと、に基づいて生成される。
【0160】
図12は、ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための実施態様におけるフローダイアグラムを示している。ビューカスタマイズプロセス1200のステップの一部又はすべては、カスタマイズされたビューの特徴を実現するために使用されるアプリケーションの1つのコンポーネント又は複数のコンポーネントとの関連においてプログラム命令で実施され得る。
【0161】
動作において、データプラットフォーム1110は、ブロックチェーン1130~1132のブロック内に維持されるべきブロックエントリ1101を受信する(ステップ1201)。ブロックエントリ1101は、ユーザによってノードの分散ネットワーク内のユーザデバイスから要求され、データ部分を含む。次いで、データプラットフォーム1110は、エントリを許可する(たとえば、マイナがブロック内のハッシュをバリデーションする)(ステップ1202)。ブロックがバリデーションされない場合、トランザクション(ブロックエントリ1101)はリジェクトされる(ステップ1203)。しかしながら、ブロックが受け入れられる場合、データの部分のそれぞれは、アクセスレベルについて評価され、特定されたアクセスレベルに基づいて、ブロックチェーン1130~1132のそれぞれのブロックに追加される(ステップ1204)。
【0162】
次の動作において、データプラットフォーム1110は、ブロックエントリのうちの1又は複数のデータ部分を閲覧するための要求を受信し、その要求は、少なくとも1つのアクセスレベルに関連付けられたアクセスコードを含む(ステップ1205)。アクセスコードは、パブリック、パーミッシブ、又はプライベートアクセスレベルに関連付けられ得る。次いで、データプラットフォーム1110は、データ部分のそれぞれについての別々のブロック記録のそれぞれを維持するブロックチェーン1130~1132のそれぞれに対して、要求内のアクセスコードを評価する(ステップ1206)。要求しているユーザに関連付けられたアクセスコードがパブリックであると判断された場合、ブロックエントリ1101から製品のみを示すカスタマイズされたビュー(たとえば、記録1102)が、要求しているユーザに対して生成される(ステップ1207)。要求しているユーザに関連付けられたアクセスコードがパーミッシブであると判断された場合、ブロックエントリ1101から製品と価格とを示すカスタマイズされたビューが、要求しているユーザに対して生成される(ステップ1208)。要求しているユーザに関連付けられたアクセスコードがプライベートであると判断された場合、ブロックエントリ1101からのデータのすべての部分(すなわち、製品、購入者、及び価格)を示すカスタマイズされたビューが、要求しているユーザに対して生成される(ステップ1209)。
【0163】
フローダイアグラム1200についての別の実施態様は、ギャンブルバリデーションプロセスとの関連においてであり得る。たとえば、大きな基準値の勝に賭けるユーザは、カジノのマネージャからの承認を必要とし得る。このシナリオ例では、賭けの支払が発生したときに、その賭けがカジノのマネージャによってユーザに対して承認されていたことを確実にするために、ブロックチェーン内のユーザのデータへのアクセスが必要とされ得る。
【0164】
図13は、ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための改良されたアプリケーションの代替的な実施態様におけるブロックダイアグラムを示している。ブロックダイアグラム1300は、ゲーミングの賭けのブロックエントリ1301と、データプラットフォーム1310と、サーバ1320~1322と、ブロックチェーン1330と、アクセスプラットフォーム1340と、記録1302とを含む。
【0165】
ブロックエントリ1301は、ブロックチェーンに永続的に記録される任意のデータトランザクションを代表している。ブロックエントリ1301は、引き続いてマイナによって処理され、データプラットフォーム1310によってブロックチェーンの最後にあるブロックに追加される。ブロックエントリ1301は、本明細書において賭け額、クレジットカード番号、及び年齢によって表されているデータの部分をさらに含む。データ部分のそれぞれは別々に表されている一方で、データの部分はブロックエントリ1301によって表される1つのトランザクションの一部である、ということが留意されるべきである。ブロックエントリ1301は、分散型台帳プラットフォーム環境で実行及び記録された任意のトランザクション又はコントラクトを含み得る。ただし、この例では、ブロックエントリ1301はギャンブルの賭けを含む。賭けの直接参加者ではない第三者のオブザーバなど、要求しているユーザは、ブロックチェーン1330の一部のデータを閲覧することができ得るが、ブロックエントリ1301を閲覧するためにはアクセスコードが必要とされ得る、ということも留意されるべきである。アクセスコードは、生体認証のバリデーションの形式であり得る。
【0166】
データプラットフォーム1310は、
図28のコントローラ2800が代表する、ブロックチェーンアプリケーションをホストすることができる任意の1又は複数のコンピューティングシステムを表している。データプラットフォーム1310は、トランザクションをブロックチェーンに記録するためのセキュアな分散型台帳システムを提供する。データプラットフォーム1310は、監査人、金融機関、ゲーミング規制委員会、顧客、会社の従業員などのさまざまなユーザによってアクセスされ得る多数の分散ネットワークノードにわたって実施され得る。
【0167】
データプラットフォーム1310は、サーバ1320~1322も含む。サーバ1320~1322は、それによって分散ネットワークノードが通信し得る任意の1又は複数のコンピューティングシステムを代表し得る。例は、ブロックチェーンに追加されて分散ネットワークのネットワークノード間に配布されるべきトランザクションを、ユーザデバイスの操作ユーザが転送でき得るように、その上にインストールされた対応するアプリケーション又はサービスを有する他のデバイスを含む。例は、メディアサーバ、ウェブサーバ、及び、トランザクションデータをユーザデバイス及びネットワークノードに送信し、又は、ユーザデバイス及びネットワークノードから受信し得る、他のタイプのエンドポイントを含む。
【0168】
ブロックダイアグラム1300は、ブロックチェーン1330をさらに含む。ブロックチェーン1330は、暗号技術を使用してリンクされ及びセキュアにされている、ブロックと呼ばれる、成長し続ける記録のリストを含むことができる。ブロックチェーン1330内のブロックのそれぞれは、タイムスタンプとハッシュとを含む。ハッシュは、ブロックチェーン内の、現在のブロックの暗号学的ハッシュ及び前のブロックの暗号学的ハッシュの両方を含む。各ブロックは、ブロックエントリに関連付けられたデータも含む。このシナリオ例では、データの各部分(賭け額、クレジットカード番号、及び年齢)は、別々の暗号化コードと共にブロックチェーン1330に記録されている。
【0169】
さらに、ブロックチェーン1330内のデータ部分のそれぞれに関連付けられた暗号化コードのそれぞれは、別々のアクセスレベルに関連付けられている。たとえば、賭け額は、分散型台帳とやり取りする任意のユーザがブロック内のデータの部分を閲覧することを可能にする、パブリックアクセス暗号化コードに関連付けられている。パブリックユーザは、賭け額を閲覧することに興味のある任意のユーザであり得、データのこの部分についてプライバシは存在しない。逆に、クレジットカード番号は、内部の経理部門などの許可されたユーザによってのみアクセス及び閲覧され得るプライベート暗号化コードに関連付けられている。年齢は、すべてのユーザではなく限られた当事者の組によって閲覧され得るパーミッシブ暗号化コードに関連付けられている。たとえば、すべてのプレイヤがギャンブルの賭けを行うための法定年齢であることを確実にするために、ゲーミング委員会によって年齢が閲覧されることが必要とされ得る。ただし、賭けの他のプレイヤ又は賭けのオブザーバは、各プレイヤの年齢を閲覧することができないものとし得る。
【0170】
アクセスプラットフォーム1340は、
図28のコントローラ2800が代表する、ブロックチェーンエントリデータへのアクセスのためのユーザ要求をバリデーションすることができる任意の1又は複数のコンピューティングシステムを表している。アクセスプラットフォーム1340は、ブロックチェーン1330に記録されたデータの部分と要求しているユーザに対する記録1302の生成との間のセキュアな暗号化メディエータを提供する。アクセスプラットフォーム1340は、税務監査官、金融機関、ゲーミング規制委員会、顧客、会社の従業員などのさまざまなユーザによってアクセスされ得る多数の分散ネットワークノードにわたって実施され得る。記録1302は、ブロックエントリ1301から記憶されたトランザクションデータを閲覧することを要求したときに、ユーザが閲覧し得るものを例示している。記録1302は、ブロックエントリ1301に元々入力されたデータ部分のすべてを含み得るか、又は何も含まなくてもよく、要求しているユーザによって提供される許可と、データの各部分が関連付けられているアクセスレベルと、に基づいて生成される。
【0171】
図14は、ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための実施態様におけるフローダイアグラムを示している。ビューカスタマイズプロセス1400のステップの一部又はすべては、カスタマイズされたビューの特徴を実現するために使用されるアプリケーションの1つのコンポーネント又は複数のコンポーネントとの関連においてプログラム命令で実施され得る。
【0172】
動作において、データプラットフォーム1310は、ブロックチェーン1330のブロック内に維持されるべきブロックエントリ1301を受信する(ステップ1401)。ブロックエントリ1301は、ユーザによってノードの分散ネットワーク内のユーザデバイスから要求され、データ部分を含む。次いで、データプラットフォーム1310は、エントリを許可する(たとえば、マイナがブロック内のハッシュをバリデーションする)(ステップ1402)。ブロックがバリデーションされない場合、トランザクション(ブロックエントリ1301)はリジェクトされる(ステップ1403)。しかしながら、ブロックが受け入れられる場合、データの部分のそれぞれは、アクセスレベルについて評価され、特定されたアクセスレベルに基づいて、暗号化コードと共に(ステップ1405)ブロックチェーン1330に追加される(ステップ1404)。
【0173】
次の動作において、アクセスプラットフォーム1340は、ブロックエントリのうちの1又は複数のデータ部分を閲覧するための要求を受信し、その要求は、少なくとも1つのアクセスレベルに関連付けられた暗号化コードを含む(ステップ1406)。暗号化コードは、パブリック、パーミッシブ、又はプライベートアクセスレベルに関連付けられ得る。次いで、アクセスプラットフォーム1340は、ブロックチェーン1330内のデータの部分のそれぞれに対して、要求内の暗号化コードを評価する(ステップ1407)。要求しているユーザに関連付けられた暗号化コードがパブリックであると判断された場合、ブロックエントリ1301から賭け額のみを示すカスタマイズされたビュー(たとえば、記録1302)が、要求しているユーザに対して生成される(ステップ1408)。要求しているユーザに関連付けられている暗号化コードがパーミッシブであると判断された場合、ブロックエントリ1301から賭け額と年齢とを示すカスタマイズされたビューが、要求しているユーザに対して生成される(ステップ1409)。要求しているユーザに関連付けられた暗号化コードがプライベートであると判断された場合、ブロックエントリ1301からのデータのすべての部分(すなわち、賭け額、クレジットカード番号、及び年齢)を示すカスタマイズされたビューが、要求しているユーザに対して生成される(ステップ1410)。
【0174】
図15は、ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための改良されたアプリケーションの代替的な実施態様におけるブロックダイアグラムを示している。ブロックダイアグラム1500は、貨幣的トランスファのブロックエントリ1501と、データプラットフォーム1500と、サーバ1520~1522と、ブロックチェーン1530と、アクセスプラットフォーム1540と、記録1502とを含む。
【0175】
ブロックエントリ1501は、ブロックチェーンに永続的に記録される任意のデータトランザクションを代表している。ブロックエントリ1501は、引き続いてマイナによって処理され、データプラットフォーム1510によってブロックチェーンの最後にあるブロックに追加される。ブロックエントリ1501は、本明細書においてトランザクションに対する当事者、銀行口座番号、及び利用可能な資金によって表されているデータの部分をさらに含む。データ部分のそれぞれは別々に表されている一方で、データの部分はブロックエントリ1501によって表される1つのトランザクションの一部である、ということが留意されるべきである。ブロックエントリ1501は、分散型台帳プラットフォーム環境で実行及び記録された任意のトランザクション又はコントラクトを含み得る。ただし、この例では、ブロックエントリ1501は、あるユーザの銀行口座から別のユーザの銀行口座に送金する銀行取引を含む。
【0176】
データプラットフォーム1510は、
図28のコントローラ2800が代表する、ブロックチェーンアプリケーションをホストすることができる任意の1又は複数のコンピューティングシステムを表している。データプラットフォーム1510は、トランザクションをブロックチェーンに記録するためのセキュアな分散型台帳システムを提供する。データプラットフォーム1510は、税務監査官、金融機関、ゲーミング規制委員会、顧客、会社の従業員などのさまざまなユーザによってアクセスされ得る多数の分散ネットワークノードにわたって実施され得る。
【0177】
データプラットフォーム1510は、サーバ1520~1522も含む。サーバ1520~1522は、それによって分散ネットワークノードが通信し得る任意の1又は複数のコンピューティングシステムを代表し得る。例は、ブロックチェーンに追加されて分散ネットワークのネットワークノード間に配布されるべきトランザクションを、ユーザデバイスの操作ユーザが転送でき得るように、その上にインストールされた対応するアプリケーション又はサービスを有する他のデバイスを含む。例は、メディアサーバ、ウェブサーバ、及び、トランザクションデータをユーザデバイス及びネットワークノードに送信し、又は、ユーザデバイス及びネットワークノードから受信し得る、他のタイプのエンドポイントを含む。
【0178】
ブロックダイアグラム1500は、ブロックチェーン1530をさらに含む。ブロックチェーン1530は、暗号技術を使用してリンクされ及びセキュアにされている、ブロックと呼ばれる、成長し続ける記録のリストを含むことができる。ブロックチェーン1530内のブロックのそれぞれは、タイムスタンプとハッシュとを含む。ハッシュは、ブロックチェーン内の、現在のブロックの暗号学的ハッシュ及び前のブロックの暗号学的ハッシュの両方を含む。各ブロックは、ブロックエントリに関連付けられたデータも含む。このシナリオ例では、データの各部分(当事者、口座番号、及び利用可能な資金)は、別々のアクセスレベルフラグと共にブロックチェーン1530に記録されている。
【0179】
さらに、ブロックチェーン1530内のデータ部分のそれぞれに関連付けられたアクセスレベルフラグのそれぞれは、別々のアクセスレベルに関連付けられている。たとえば、当事者は、分散型台帳とやり取りする任意のユーザがブロック内のデータの部分を閲覧することを可能にする、パブリックアクセスフラグに関連付けられている。パブリックユーザは、トランザクションに対する当事者を閲覧することに興味のある任意のユーザであり得、データのこの部分についてプライバシは存在しない。逆に、口座番号は、各当事者のための送金している銀行などの許可されたユーザによってのみアクセス及び閲覧され得るプライベートアクセスフラグに関連付けられている。利用可能な資金は、すべてのユーザではなく限られた当事者の組によって閲覧され得るパーミッシブアクセスフラグに関連付けられている。たとえば、利用可能な資金は、金融取引を完了するために送金口座において資金が利用可能であることを確実にするために、受け取る銀行によって閲覧される必要があり得る。
【0180】
アクセスプラットフォーム1540は、
図28のコントローラ2800が代表する、ブロックチェーンエントリデータへのアクセスのためのユーザ要求をバリデーションすることができる任意の1又は複数のコンピューティングシステムを表している。アクセスプラットフォーム1540は、ブロックチェーン1530に記録されたデータの部分と要求しているユーザに対する記録1502の生成との間のセキュアなアクセスフラグメディエータを提供する。アクセスプラットフォーム1540は、税務監査官、金融機関、ゲーミング規制委員会、顧客、会社の従業員などのさまざまなユーザによってアクセスされ得る多数の分散ネットワークノードにわたって実施され得る。記録1502は、ブロックエントリ1501から記憶されたトランザクションデータを閲覧することを要求したときに、ユーザが閲覧し得るものを例示している。記録1502は、ブロックエントリ1501に元々入力されたデータ部分のすべてを含み得るか、又は何も含まなくてもよく、要求しているユーザによって提供される許可と、データの各部分が関連付けられているアクセスレベルと、に基づいて生成される。
【0181】
図16は、ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための実施態様におけるフローダイアグラムを示している。ビューカスタマイズプロセス1600のステップの一部又はすべては、カスタマイズされたビューの特徴を実現するために使用されるアプリケーションの1つのコンポーネント又は複数のコンポーネントとの関連においてプログラム命令で実施され得る。
【0182】
動作において、データプラットフォーム1510は、ブロックチェーン1530のブロック内に維持されるべきブロックエントリ1501を受信する(ステップ1601)。ブロックエントリ1501は、ユーザによってノードの分散ネットワーク内のユーザデバイスから要求され、データ部分を含む。次いで、データプラットフォーム1510は、エントリを許可する(たとえば、マイナがブロック内のハッシュをバリデーションする)(ステップ1602)。ブロックがバリデーションされない場合、トランザクション(ブロックエントリ1501)はリジェクトされる(ステップ1603)。しかしながら、ブロックが受け入れられる場合、データの部分のそれぞれは、アクセスレベルについて評価され、特定されたアクセスレベルに基づいて、アクセスフラグと共に(ステップ1605)ブロックチェーン1530に追加される(ステップ1604)。
【0183】
次の動作において、アクセスプラットフォーム1540は、ブロックエントリのうちの1又は複数のデータ部分を閲覧するための要求を受信し、その要求は、少なくとも1つのアクセスレベルに関連付けられたアクセスコードを含む(ステップ1606)。アクセスコードは、パブリック、パーミッシブ、又はプライベートアクセスレベルに関連付けられ得る。次いで、アクセスプラットフォーム1540は、ブロックチェーン1530内のデータの部分のそれぞれに対して、要求内のアクセスコードを評価する(ステップ1607)。要求しているユーザに関連付けられたアクセスコードがパブリックであると判断された場合、ブロックエントリ1501から当事者のみを示すカスタマイズされたビュー(たとえば、記録1502)が、要求しているユーザに対して生成される(ステップ1608)。要求しているユーザに関連付けられたアクセスコードがパーミッシブであると判断された場合、ブロックエントリ1501から当事者と利用可能な資金とを示すカスタマイズされたビューが、要求しているユーザに対して生成される(ステップ1609)。要求しているユーザに関連付けられたアクセスコードがプライベートであると判断された場合、ブロックエントリ1501からのデータのすべての部分(すなわち、当事者、口座番号、及び利用可能な資金)を示すカスタマイズされたビューが、要求しているユーザに対して生成される(ステップ1610)。
【0184】
図17は、ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための財務監査シナリオの実施態様における例示的な運用アーキテクチャ1700を示している。動作において、ユーザ1710は、サービスと引換えに支払小切手1730をユーザ1720に転送する。サービスの名称と費用とを示すトランザクションの記録が、ユーザ1710からデータベース1740に転送される。次いで、記録はサーバ1750を介してブロックチェーン1760内に維持される。このシナリオでは、トランザクションはユーザ1720によって受信側でも記録され、利益とサービスとを示すトランザクションの記録がデータベース1742に転送され、サーバ1750を介してブロックチェーン1760内に維持される、ということが留意されるべきである。
【0185】
次の動作において、政府の税務監査官1770がユーザ1720について記録された利益を閲覧することを要求する。ユーザ1770は、記録に記録されたサービス又はユーザ1710からの費用を閲覧することを許可されていないものとし得る。サーバ1750は、要求を受信し得、この時点でユーザ1770がユーザ1720についての利益を閲覧することのみ許可されていることを示す、アクセスコードを処理し得る。次いで、ユーザ1720についての利益のみを示す、記録のカスタマイズされたビューが、サーバ1750によってユーザ1770に対して生成される。ユーザ1770はトランザクションの完全な記録を閲覧することはできないが、ユーザ1770は、ユーザ1720の利益を示す記録の部分はブロックチェーン1760内に維持されているため、それが有効であることを信頼することができる。
【0186】
図18は、ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するためのパーキング顧客口座及びトランザクションの追跡シナリオの実施態様における代替的な運用アーキテクチャ1800を示している。動作において、スマートフォンアプリケーション上で自身の口座にログインしているユーザ1810は、
図4のパーキング施設400内で車両1820を駐車するためにスペースが利用可能かどうかについての問合せ1830を提示する。ユーザ1810は、パーキング施設400の入口402への自身の推定到着時刻、及び自身が自身の車両1820を駐車する必要があるであろう推定時間を入力する。たとえば、顧客の口座データに従って、アプリケーションは車両1820をナンバプレート番号に関連付ける。推定される出入りの時刻及び車両1820のナンバプレート番号の記録は、ユーザ1810から、パーキングのトランザクションについての予測継続時間を示すデータベース1840に転送される。次いで、記録はサーバ1850を介してブロックチェーン1860内に維持される。このシナリオでは、車両1820についての到着時刻のトランザクションはユーザ1880によって受信側でも記録され、車両1820の推定到着時刻及び実際の到着時刻を示すトランザクションの記録はデータベース1842に転送され、サーバ1850を介してブロックチェーン1860内に維持される、ということが留意されるべきである。いくつかの実施形態では、実際の車両1820の到着時刻が、所定の閾値時間(たとえば、5分)だけ推定の車両1820の到着時刻の後に発生する場合、ユーザ1810は、パーキング施設400内で任意の利用可能なパーキングスペースを割り当てられるために問合せを再び開始しなければならない。
【0187】
次の動作において、別のパーキング顧客、たとえばユーザ1870が、ユーザ1870が好むスペースに駐車した車両1820についての出発時刻と到着時刻とを閲覧することを要求する。ユーザ1870は、車両1820のナンバプレート番号を閲覧することを許可されていないものとし得る。サーバ1850は、要求を受信し得、この時点でユーザ1870が、車両1820及びパーキング施設400について記録された予測継続時間と利用可能なスペースとをそれぞれ閲覧することのみを許可されていることを示す、アクセスコードを処理し得る。次いで、予測継続時間と利用可能なスペースとのみを示す、記録のカスタマイズされたビューが、サーバ1850によってユーザ1870に対して生成される。
【0188】
図19は、ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するためのホテルの宿泊客の口座及びトランザクションの追跡シナリオの実施態様における代替的な運用アーキテクチャ1900を示している。動作において、スマートフォンアプリケーション上で自身の口座にログインしている宿泊客1910は、ホテル1920に滞在するために部屋が利用可能かどうかについての問合せ1930を提示する。宿泊客1910は、ホテル1920で自身の希望するチェックイン日と、ホテル1920に滞在する必要があるであろう宿泊日数を入力する。たとえば、顧客の口座データに従って、アプリケーションは、滞在日数データを、問合せ1930を行っている宿泊客の名前に関連付ける。ホテル1920での滞在のチェックイン時刻及び宿泊日数の記録は、宿泊客1910からデータベース1940に転送される。次いで、記録はサーバ1950を介してブロックチェーン1960内に維持される。このシナリオでは、ホテル1920についてのチェックイン時刻のトランザクションはユーザ1980によって受信側でも記録され、ホテル1920への宿泊客1910の推定到着時刻及び実際の到着時刻を示すトランザクションの記録はデータベース1942に転送され、サーバ1950を介してブロックチェーン1960内に維持される、ということが留意されるべきである。いくつかの実施形態では、実際のホテル1920のチェックイン時刻が、所定の閾値時間(たとえば、18時間)だけ推定のホテル1920の到着時刻の後に発生する場合、宿泊客1910は、ホテル1920内で任意の利用可能なホテルの部屋を割り当てられるために問合せ1930を再び開始しなければならない。
【0189】
次の動作において、別のホテル1920の顧客、たとえば宿泊客1970は、宿泊客1910によって現在占有されているが、宿泊客1970が好む、ホテル1920の部屋についての出発日時を閲覧することを要求する。宿泊客1970は、宿泊客1910の名前を閲覧することを許可されていないものとし得る。サーバ1950は、要求を受信し得、この時点で宿泊客1970が、ホテル1920での他の利用可能な部屋と共に、予測チェックアウト日時を閲覧することのみを許可されていることを示す、アクセスコードを処理し得る。次いで、宿泊客1910の名前ではなく、これらのデータのみを示す、記録のカスタマイズされたビューが、サーバ1950によって宿泊客1970に対して生成される。
図20は、ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するための自律車両のフリートの乗客の口座及びトランザクションの追跡シナリオの実施態様における代替的な運用アーキテクチャ2000を示している。動作において、スマートフォンアプリケーション上で自身の口座にログインしている乗客2010は、フリート2032から自律車両2020が、ある特定の時間に希望する目的地までの乗車について利用可能かどうかについて問合せ2030を提示する。乗客2010は、自身の要求する乗車目的地と共に、自律車両のフリート2032によってサービスが提供される指定される場所での自身の希望するピックアップ日時を入力する。たとえば、顧客の口座データに従って、アプリケーションは、乗車要求関連データを、問合せ2030を行っている乗客の名前に関連付ける。この乗車要求データの記録は、乗客2010からデータベース2040に転送される。次いで、記録はサーバ2050を介してブロックチェーン2060内に維持される。このシナリオでは、自律車両2020についての乗車要求データはユーザ2080によってフリート2032の受信側でも記録され、要求される車両2020、ピックアップ時刻及び場所、並びに乗客2010の目的地、を示すトランザクションの記録はデータベース2042に転送され、サーバ2050を介してブロックチェーン2060内に維持される、ということが留意されるべきである。いくつかの実施形態では、乗客2010が事前に手配されたピックアップ場所に存在せず、所定の時間が経過した場合(たとえば、事前に手配されたピックアップ時刻の10分後)、乗客2010は、フリート2032から任意の利用可能な自律車両2020が割り当てられるために、問合せ2030を再び開始しなければならない。
【0190】
次の動作において、別のフリート2032の顧客、たとえば乗客2070が、現在乗客2010にサービス中であるが、乗客2070によって好まれる、自律車両2020が、再びレンタル可能になる日時を閲覧することを要求する。乗客2070は、乗客2010の名前を閲覧することを許可されていないものとし得る。サーバ2050は、要求を受信し得、この時点で乗客2070が、フリート2032の他の利用可能な車両と共に、予測の車両2020可用性日時を閲覧することのみを許可されていることを示す、アクセスコードを処理し得る。次いで、乗客2010の名前ではなく、これらのデータのみを示す、記録のカスタマイズされたビューが、サーバ2050によって乗客2070に対して生成される。
【0191】
図21は、ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するためのゲーミング規制シナリオの実施態様における代替的な運用アーキテクチャ2100を示している。動作において、ユーザ2110は、ユーザ2120とスポーツベット2130の契約をする。ユーザ2110~2120の、予測されたチームと運転免許証番号とを示す、スポーツベット2130の記録が、ユーザからデータベース2140に転送される。次いで、記録はサーバ2150を介してブロックチェーン2160内に維持される。このシナリオでは、トランザクションは、ゲームの公式スコアを示す、スポーツスコア委員会2132からデータベース2142への転送も開始する、ということが留意されるべきである。ゲームの公式スコアはデータベース2142に転送され、サーバ2150を介してブロックチェーン2160内に維持される。
【0192】
次の動作において、スポーツベット管理ユーザ2170は、ブロックチェーン2160からのゲームの公式スコアと共に予測結果を見ることを要求し得る。ユーザ2170は、ユーザ2110~2120のそれぞれの運転免許証を閲覧することを許可されていないものとし得る。サーバ2150は、要求を受信し得、この時点でユーザ2170が、ユーザ2110~2120のそれぞれの予測結果と公式スコアとを閲覧することのみを許可されていることを示す、アクセスコードを処理し得る。次いで、予測結果と公式スコアとのみを示す、記録のカスタマイズされたビューが、サーバ2150によってユーザ2170に対して生成される。ユーザ2170はトランザクションの完全な記録を閲覧することはできないが、ユーザ2170は、このデータはブロックチェーン2160内に維持されているため、ユーザ2110~2120が有効な運転免許証をファイル上に有していることを示す記録の部分を信頼することができる。
【0193】
図22は、ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを生成するためのインベントリ追跡シナリオの実施態様における代替的な運用アーキテクチャ2200を示している。動作において、ユーザ2210は、荷物の貨物2230を、荷物Aを追跡しているユーザ2270を含むさまざまなユーザに配送されるためにユーザ2220に転送する。荷物A及び荷物Bの出発時刻を示す、荷物の貨物2230についての出発時刻のトランザクションの記録は、ユーザ2210からデータベース2240に転送される。次いで、記録はサーバ2250を介してブロックチェーン2260内で維持される。このシナリオでは、荷物の貨物2230についての到着時刻のトランザクションもユーザ2220によって受信側で記録され、荷物A及び荷物Bの到着時刻を示すトランザクションの記録はデータベース2242に転送され、サーバ2250を介してブロックチェーン2260内に維持される、ということが留意されるべきである。
【0194】
次の動作において、荷物Aを追跡しているユーザ2270は、荷物Aについて記録された出発時刻と到着時刻とを閲覧することを要求する。ユーザ2270は、荷物Bについて記録された出発時刻と到着時刻とを閲覧することを許可されていないものとし得る。サーバ2250は、要求を受信し得、この時点でユーザ2270が荷物Aについて記録された出発時刻と到着時刻とを閲覧することのみ許可されていることを示す、アクセスコードを処理し得る。次いで、荷物Aについて記録された出発時刻と到着時刻とのみを示す、記録のカスタマイズされたビューが、サーバ2250によってユーザ2270に対して生成される。
【0195】
再び
図18を参照して、
図22のインベントリ追跡シナリオは、パーキング施設のケースと同様の方法で、ブロックチェーン並びに開示されたシステム及び方法を実施又はその他の方法で活用する。後者のケースでは、製品はパーキング施設内のパーキングスペースであり、追跡されているインベントリは利用可能なパーキングスペースの数と場所である。製品又はサービスの提供のタイミングが、製品又はサービスの、顧客及びプロバイダにとって重要である、ビジネスの運用についての効率及び顧客エクスペリエンスを改善するために、開示されたシステム及び方法に従ってブロックチェーンが利用され得る。たとえば、
図18に示されるパーキングのケースでは、パーキング施設400への顧客の予想される出入りの時刻に基づいて顧客の駐車要求の予測継続時間を取得することは、収入を最大化するためにパーキングスペースのインベントリを効果的に最大限に活用しながら、運用者がその顧客のニーズを満たすことができるようにする。たとえば、運用者が1つの都市に2つ以上のパーキング施設を有しているケースでは、施設にわたってのインベントリが同じ目的に対して活用され得る。同様に、
図22のインベントリ追跡シナリオ(たとえば、エリア内に複数の店舗場所を有する小売店舗の運用)について、開示されたシステム及び方法、運用者及びその顧客は、現在の場所、及び特定の製品の利用可能な数量(輸送中を含む)に関するリアルタイムデータへのアクセス権を有し得、それによって、そこから高度の利便性及び販売の増加を享受する。
【0196】
図23は、例示的な、ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを示している。
図23は、ブロックチェーンアプリケーションをネイティブに、又はウェブブラウザとの関連において実行するか、アプリケーションをストリーミングするか、又は任意の他の方法でアプリケーションを実行することができる、1又は複数のデバイス、を含むコンピューティングシステム2301を含む。コンピューティングシステム2301は、パーキングのトランザクション記録のカスタマイズされたビューを生成するのに適したサポートアーキテクチャにさまざまなハードウェア及びソフトウェアエレメントを含み得る。こうした代表的な1つのアーキテクチャが、コントローラ2800に関する
図28に示されている。
【0197】
コンピューティングシステム2301は、本明細書において説明されているプロセスに従ってブロックチェーントランザクションの完全な記録を維持することができる、ブロックチェーンアプリケーションのコンポーネント2302も含む。ユーザインタフェース2303は、ブロックチェーンアプリケーションのコンポーネントによって生成され得るカスタマイズされたビュー2310を含む。ユーザインタフェース2303は、カスタマイズされたビュー2310内に、ユーザが閲覧することを許可されている、ブロックエントリからのデータの部分を表示し得る。ユーザは、元々、パーキング施設400に駐車されているか又は駐車する計画をしている車両のサブセットとしてナンバプレート番号など、ブロックエントリのパブリック部分を閲覧するためのアクセス権のみを有し得る。
【0198】
次いで、データのパーミッシブな部分を閲覧するための要求内で暗号化コードが転送され得る。コンピューティングシステム2301が暗号化コードを検証した時点で、データのパーミッシブな部分が、カスタマイズされたビュー2310に追加され得る。データのパーミッシブな部分は、サブセット内の車両に関連付けられた各顧客の名前及びポートレート画像を含む。ただし、サブセット内の顧客のおのおのによって現在占有されているパーキングスペースはプライベートのままになり得、したがって、ユーザはカスタマイズされたビュー2310でパーキングスペースのデータを閲覧できない。
【0199】
図24は、代替的で、例示的な、ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビュー2400を示している。
図24は、ブロックチェーン2402のコピーを記憶するサーバノード2401を含む。ブロックチェーン2402は、ブロック2410及び2412などの、ハッシュコードを使用してチェーンされているブロックを記憶する。各ブロックは、データの部分にさらに分けられ得るトランザクションを含む。たとえば、ブロック2412は、
図4のパーキング施設400でのパーキングのトランザクションの最新のリアルタイム集計2420を記憶する。集計2420は、顧客のおのおのの名前、各顧客の車両のナンバプレート番号、各顧客によってパーキングに費やされた過去1カ月間の金額(又は保持されているパーキング加入プランの表示)、及び顧客の車両が現在駐車されているパーキング施設400内のパーキングスペースの識別子を含む。ブロック2412には、使用された過去1カ月間の付帯的なサービス、及びパーキング施設400でこうしたサービスに費やされた金額、などの追加のデータも含まれ得る、ということが留意されるべきである。
【0200】
図24に示される例に対応するユースケースでは、集計2420内の顧客のうちの1人(たとえばMary)はパーキング口座の所有者であり、集計2420内に示されている残りの顧客はMaryの口座の許可されたユーザである。ユースケースでは、MaryとEdとは離婚した元配偶者であり、Maryは、理由の如何を問わず、パーキング施設400でのEdのパーキング費用のすべてを支払う責任を負う。Maryは、パーキング施設400の近くの大学のクラスに参加する目的で、娘のJessのパーキング費用を支払う。制限されたパーキング記録にアクセスするユーザごとに、ユーザ(たとえば、Mary、Ed、及びJess)のおのおのによってデータのどの部分が閲覧され得るかを示すために、チェックマークが含まれる。たとえば、Maryはモバイルデバイス2430を使用して、過去1カ月間のパーキングトランザクション履歴にアクセスしている。このシナリオ例では、Maryがパーキング施設400にそれらの金額を支払う責任を負うので、Maryは、許可されたユーザ(Ed及びJess)の名前及び使用金額のそれぞれを閲覧することを許可されている。Maryは、彼女自身及びJessのナンバプレート番号、使用金額、及び占有されているパーキングスペースIDへのプライベートアクセスも許可されている。ただし、MaryとEdとの離婚の調停に従って、MaryはEdの居所を追跡するいかなる能力も有していないものとし得る。したがって、MaryはEdのナンバプレート番号へもパーキング施設400内で現在占有されているパーキングスペースへもアクセス権を有していない。モバイルデバイス2430上で閲覧されるカスタマイズされたビューで見られることができるように、Maryは許可されたデータ部分2440を閲覧し、許可されていないデータ部分2441を閲覧することはブロックされる。
【0201】
図25は、例示的な、ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを示している。
図25は、ブロックチェーンアプリケーションをネイティブに、又はウェブブラウザとの関連において実行するか、アプリケーションをストリーミングするか、又は任意の他の方法でアプリケーションを実行することができる、1又は複数のデバイス、を含むコンピューティングシステム2501を含む。コンピューティングシステム2501は、給与支払簿のトランザクション記録のカスタマイズされたビューを生成するのに適したサポートアーキテクチャにさまざまなハードウェア及びソフトウェアエレメントを含み得る。こうした代表的な1つのアーキテクチャが、コントローラ2800に関する
図28に示されている。
【0202】
コンピューティングシステム2501は、本明細書において説明されているプロセスに従ってブロックチェーントランザクションの完全な記録を維持することができる、ブロックチェーンアプリケーションのコンポーネント2502も含む。ユーザインタフェース2503は、ブロックチェーンアプリケーションのコンポーネントによって生成され得るカスタマイズされたビュー2510を含む。ユーザインタフェース2503は、カスタマイズされたビュー2510内に、ユーザが閲覧することを許可されている、ブロックエントリからのデータの部分を表示し得る。ユーザは、元々、給与支払簿に載っている各従業員の名前など、ブロックエントリのパブリック部分を閲覧するためのアクセス権のみを有し得る。
【0203】
次いで、データのパーミッシブな部分を閲覧するための要求内で暗号化コードが転送され得る。コンピューティングシステム2501が暗号化コードを検証した時点で、データのパーミッシブな部分が、カスタマイズされたビュー2510に追加され得る。データのパーミッシブな部分は、給与支払簿のトランザクション上の各従業員の賃金と生年月日とを含む。ただし、従業員のおのおのの社会保障番号はプライベートのままになり得、したがって、ユーザはカスタマイズされたビュー2510で社会保障のデータを閲覧できない。
【0204】
図26は、代替的で、例示的な、ブロックチェーンに記録された制限されたトランザクションのカスタマイズされたビューを示している。
図26は、ブロックチェーン2602のコピーを記憶するサーバノード2601を含む。ブロックチェーン2602は、ブロック2610及び2612などの、ハッシュコードを使用してチェーンされているブロックを記憶する。各ブロックは、データの部分にさらに分けられ得るトランザクションを含む。たとえば、ブロック2612は、オンラインポーカゲームの賭けのエントリ2620を記憶する。賭けのエントリ2620は、プレイヤのおのおのの名前、プレイヤのおのおのの賭け額、賭けをするために利用可能な、各プレイヤが有する資金量、及びプレイヤランクインデックスを含む。ゲーム統計、勝敗の割合などの追加データもブロック2612に含まれ得る、ということが留意されるべきである。
【0205】
各ユーザが賭けのエントリにアクセスするために、ユーザのおのおのによってデータのどの部分が閲覧され得るかを示すためにチェックマークが含まれる。たとえば、Sueはモバイルデバイス2630を使用してポーカゲームの賭けのエントリにアクセスしている。このシナリオ例では、名前と賭け額とは一般に対してアクセス可能であるため、Sueはプレイヤの名前と賭け額とのそれぞれを閲覧することを許可される。Sueは、彼女自身の資金量及びランクへのプライベートアクセスも許可される。ただし、Sueは他のプレイヤの、利用可能な資金及びランクへのアクセス権は有していない。モバイルデバイス2630上に表示されるカスタマイズされたビューに見られるように、Sueは、許可されたデータ部分2640を閲覧し、許可されていないデータ部分2641を閲覧することはブロックされる。
【0206】
図27は、ブロックチェーンに記録された制限されているか又は極秘のデータのカスタマイズされたビューを提供することができるデータアクセスシステムの実施態様における代替的な運用アーキテクチャを示している。
図27に示されるように、ユーザ2710A~2710Nは、文書、電子記録、物理的な場所(たとえば、金庫、部屋、建物、エリアなど)、又は情報へのアクセスを要求するために、さまざまな電子デバイスを使用することができる。たとえば、さまざまな実施形態によれば、ユーザ2710A~2710Nは、機密情報(たとえば、国家又は組織の秘密)へ又は制限されたエリアへのアクセスをユーザに許可するセキュリティクリアランスなどの、異なるアクセスレベルを有し得る。通常、セキュリティクリアランス(たとえば、非公開、極秘、最高機密など)は、すべての文書及び/又はデータにアクセスするには不十分である。代わりに、個人が特定の情報を知る必要性も有していなければならない。
【0207】
要求は、異なるシステム(たとえば、アプリケーション、キーカードシステム、指紋リーダ、生体認証デバイス、パスワード、多要素認証など)からの要求を変換及びバリデーションすることができる、アクセスコントロールフレームワーク2720に提示されることができる。バリデーション時に、アクセスコントロールフレームワークは、さまざまなセキュリティプロトコルを使用して要求を処理することができるセキュリティアプリケータ2730に要求を提示することができる。たとえば、要求文書又は要求場所のセキュリティレベルは、追加の複数のバリデーション(たとえば、パスワード及びハードウェアデバイス、生体認証、場所の検証、PIN、パスワードなど)を必要とし得る。いくつかの実施形態では、セキュリティアプリケーションは、データに関連付けられたブロックチェーン上のブロック内のフィールド又はメタデータからこの情報を引き出し得る。
【0208】
ブロックチェーン2740に記憶されている文書又はデータ2750A~2750Bは、異なる「知る必要性」又はアクセスレベルを有する異なる個人(たとえば、会社のコンプライアンス担当者対低レベルの従業員、高いセキュリティクリアランスレベルを有する個人対低いセキュリティクリアランスレベルを有する個人、など)によってアクセスされることができる異なるフィールド又は部分を有し得る。たとえば、いくつかの実施形態では、ユーザ2710A~2710Nに提示される前に、さまざまな編集マッピングがブロックチェーン内に記憶され得、文書ジェネレータ2760によって適用され得る。したがって、同じ文書又はデータを要求している2人のユーザは、異なる結果を提示され得る。
【0209】
例として、情報公開のアクセス要求は、一般に対して利用可能であると見なされている編集された文書を生成し得、一方、セキュリティクリアランス及び知る必要性を有する個人は、異なるアクセスのレベルを提示される。さまざまな実施形態によれば、元々の要求が、ユーザから受信され得る。システムは、FOIAの要求に対して、要求に準拠する情報を特定し得、要求に応答するためのタイマ期間(たとえば、30日)を設定することができる。次いで、システムは、要求に準拠する各情報が何か分類制限を有しているかどうかを判断することができる。情報のいずれも制限されていない(たとえば、分類レベルがない)と判断された場合、システムは、要求を行ったユーザに対して、検査なしの情報を含む応答の形で応答することができる。このタイプの特徴は、公務員の作業負荷を軽減し、応答のための期間が満足されることを確実にする(たとえば、従業員間でレビュを、優先順位を付け及び再割当てすることによって)。いくつかの実施形態では、十分な時間が残っている場合、システムは、送信の前に、人間によるレビュを要求し得、含まれる情報を承認し得る。
【0210】
システムが秘密情報を特定したとき、次いで、システムはアクセス権及びクリアランスを評価する。たとえば、データを要求している人が管理者よりも高いアクセス権/クリアランスを有している場合、情報は自動的に送信される。セキュリティクリアランスに準拠するために編集が行われる必要がある場合、文書ジェネレータ2760は、必要とされる任意の編集を適用し得、及び/又は応答に含まれるべきではない文書を削除し得る。
図27には示されていないが、いくつかの実施形態は、データ及び/又はメタデータをレビュし、含まれるべきではない部分を特定するためにマシンラーニング/人工知能コンポーネントを含み得る。
【0211】
他の実施形態は、さまざまな情報を求める他のタイプの個人(たとえば、ギャンブラ、銀行の顧客、監査を実行する規制者などに関する情報を求める人々)を有し得る。こうした多くのユースケースが存在する。また、いくつかの実施形態は、要求を送信し、ブロックチェーンから情報を検索し、他のアプリケーション(たとえば、他のDapp)と通信するために、分散型ピア・ツー・ピア・ネットワーク上で動作するバックエンドコードを有する分散型アプリケーション(Dapp)を使用し得る。
【0212】
セキュリティアプリケータ2730は、ユーザの信用証明又はセキュリティレベルのステータスもレビュし得る。ユーザの記録はブロックチェーン2745に記憶され得る。たとえば、身元確認、銀行口座情報、旅行情報、ユーザが関連付けられているプロジェクト(過去及び現在)、家族歴、病歴、信用証明、生体認証、パスワード、署名などに関する情報が、ユーザの記録に記憶されることができる。セキュリティアプリケータ2730は、当該の情報を検索し得、データ又は文書のカスタマイズされたビューを生成するのにその情報を利用し得る。
【0213】
図28は、ホストコンピュータシステムのコンピュータシステム化を表すマシン例を示すブロックダイアグラムを示している。コントローラ2800は、1又は複数のユーザ2825クライアント/端末デバイス2820、ユーザ入力デバイス2805、周辺デバイス2810、オプションのコプロセッサデバイス(たとえば、暗号プロセッサデバイス)2815、及びネットワーク2830を含む、エンティティと通信し得る。ユーザは、端末デバイス2820を介してネットワーク2830を経由してコントローラ2800に関与し得る。いくつかの実施形態では、端末デバイス2820とコントローラ2800との間の通信のすべて又は一部は暗号化されることができる。さまざまな法律、標準、又はベストプラクティスは、さまざまなタイプのデータ、情報、コード、シグナリングなどを記憶、送信、及び/又は利用するために暗号技術を必要とし得る。
【0214】
コンピュータは、情報を処理するために、中央処理装置(central processing unit:CPU)又はプロセッサを用い得る。プロセッサは、プログラマブル汎用マイクロプロセッサ又はプログラマブル専用マイクロプロセッサ、プログラマブルコントローラ、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit:ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(programmable logic device:PLD)、埋込みコンポーネント、こうしたデバイスの組合せ、などを含み得る。プロセッサは、ユーザ及び/又はシステムが生成した要求に応答してプログラムコンポーネントを実行する。これらのコンポーネントの1又は複数は、ソフトウェア、ハードウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの両方で実施され得る。プロセッサは、さまざまな動作を可能にするために、命令(たとえば動作命令又はデータ命令)を走らせる。
【0215】
コントローラ2800は、とりわけ、クロック2865、CPU2870、リードオンリメモリ(read only memory:ROM)2885及びランダムアクセスメモリ(random access memory:RAM)2880などのメモリ、並びにコプロセッサ2875を含み得る。これらのコントローラコンポーネントは、システムバス2860に接続され得、システムバス2860を通してインタフェースバス2835に接続され得る。さらに、ユーザ入力デバイス2805、周辺デバイス2810、コプロセッサデバイス2815などが、インタフェースバス2835を通してシステムバス2860に接続され得る。インタフェースバス2835は、プロセッサインタフェース2840、入出力インタフェース(I/O)2845、ネットワークインタフェース2850、ストレージインタフェース2855などのいくつかのインタフェースアダプタに接続され得る。
【0216】
プロセッサインタフェース2840は、コプロセッサデバイス2815とコプロセッサ2875との間の通信を容易にし得る。一実施態様では、プロセッサインタフェース2840は、要求又はデータの、暗号化及び解読を促進し得る。入出力インタフェース(I/O)2845は、オーディオ、データ、ビデオインタフェース、ワイヤレストランシーバなどを処理するプロトコルなどのプロトコル(たとえば、Bluetooth(登録商標)、IEEE 894a-b、シリアル、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus:USB)、デジタルビジュアルインタフェース(Digital Visual Interface:DVI)、802.11a/b/g/n/x、セルラなど)を使用して、ユーザ入力デバイス2805、周辺デバイス2810、コプロセッサデバイス2815などと、コントローラ2800のコンポーネントとの間の通信を容易にする。ネットワークインタフェース2850は、ネットワーク2830と通信しているものとし得る。ネットワーク2830を通して、コントローラ2800は、リモートの端末デバイス2820にアクセス可能であり得る。ネットワークインタフェース2850は、直接接続、イーサネット(登録商標)、IEEE802.11a-xなどの無線接続、ミラキャスト、などのさまざまな有線及び無線の接続プロトコルを使用し得る。インタラクティブゲーミングシステムのいくつかのコンポーネントは、さまざまなプロトコルを含み得るか、又は異なる協会や規制機関によって定められたさまざまな標準若しくは認定に準拠し得る。たとえば、いくつかの実施形態は、スロット会計システム(slot accounting system:SAS)プロトコルを使用し得るか、又はゲームツーシステム(game to system:G2S)標準に準拠し得る。
【0217】
ネットワーク2830の例は、インターネット、ローカルエリアネットワーク(Local Area Network:LAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(Metropolitan Area Network:MAN)、ワイドエリアネットワーク(Wide Area Network:WAN)、ワイヤレスネットワーク(たとえば、ワイヤレスアプリケーションプロトコル(Wireless Application Protocol:WAP)を使用)、セキュアなカスタム接続などを含む。ネットワークインタフェース2850は、いくつかの態様では、コンピュータネットワーク内のデータへアクセス/プロキシするための許可を支配及び/又は管理し、異なるマシン及び/又はアプリケーション間のさまざまな信頼のレベルを追跡することができるファイアウォールを含むことができる。ファイアウォールは、特定のマシンの組とアプリケーションとの間、マシンとマシンとの間、及び/又はアプリケーションとアプリケーションとの間に、たとえば、これらのさまざまなエンティティ間のトラフィックのフローとリソースシェアリングとを規制するために、所定のアクセス権の組を執行できるハードウェア及び/又はソフトウェアコンポーネントの任意の組合せを有する任意の数のモジュールとすることができる。
【0218】
さらに、ファイアウォールは、たとえば、個人、マシン、及び/又はアプリケーションによるオブジェクトのアクセス権及び動作権、並びに許可権が有効である環境を含む、許可を詳述するアクセスコントロールリストを追加的に管理し得及び/又はアクセスできるものとし得る。本開示の新たな技術から逸脱することなく、ファイアウォールの機能内で実行されるか又はそれに含まれる他のネットワークセキュリティ機能は、たとえば、侵入防止、侵入検知、次世代ファイアウォール、パーソナルファイアウォールなどであるとすることができるが、それには限定されない。コントローラ2800は、支払額を転送及び受信するために、ネットワークインタフェース2850を使用することができ得ることが認識されるべきである。支払は、Bluetooth(登録商標)を使用してNational Fighting Club(NFC)アプリケーションタップなどの、コントローラ2800によって実行されるアプリケーションによって行われ得る。ストレージインタフェース2855は、ストレージデバイス2890、リムーバブルディスクなど、いくつかのストレージデバイスと通信しているものとし得る。ストレージインタフェース2855は、シリアル・アドバンスト・テクノロジ・アタッチメント(Serial Advanced Technology Attachment:SATA)、IEEE 894、イーサネット(登録商標)、ファイバ、ユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus:USB)などの、さまざまな接続プロトコルを使用し得る。
【0219】
ユーザ入力デバイス2805及び周辺デバイス2810は、I/Oインタフェース2845及び潜在的に他のインタフェース、バス及び/又はコンポーネントに接続され得る。ユーザ入力デバイス2805は、カードリーダ、指紋リーダ、ジョイスティック、キーボード、マイク、マウス、リモートコントロール、網膜リーダ、タッチスクリーン、センサなどを含み得る。周辺デバイス2810は、アンテナ、オーディオデバイス(たとえば、マイク、スピーカなど)、カメラ、外部プロセッサ、通信デバイス、無線周波数識別子(radio frequency identifiers:RFID)、スキャナ、プリンタ、ストレージデバイス、トランシーバなどを含み得る。コプロセッサデバイス2815は、インタフェースバス2835を通してコントローラ2800に接続され得、マイクロコントローラ、プロセッサ、インタフェース又は他のデバイスを含み得る。
【0220】
コンピュータ実行可能命令及びデータは、プロセッサによってアクセス可能なメモリ(たとえば、レジスタ、キャッシュメモリ、ランダムアクセスメモリ、フラッシュなど)内に記憶され得る。これらの記憶された命令コード(たとえば、プログラム)は、所望の動作を実行するために、プロセッサコンポーネント、マザーボード、及び/又は他のシステムコンポーネントに関与し得る。コントローラ2800は、オンチップCPUメモリ(たとえば、レジスタ)、RAM2880、ROM2885、及びストレージデバイス2890を含むさまざまな形態のメモリを用い得る。ストレージデバイス2890は、固定又はリムーバブルな磁気ディスクドライブ、光学ドライブ、ソリッドステートメモリデバイス、及び他のプロセッサ可読ストレージ媒体など、任意の数の有形の非一時的なストレージデバイス又はシステムを用い得る。メモリに記憶されたコンピュータ実行可能命令は、特定のタスクを実行するか又は特定の抽象データ型を実施する、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造など、1又は複数のプログラムモジュールを有するインタラクティブなゲーミングプラットフォームを含み得る。たとえば、メモリは、オペレーティングシステム(operating system:OS)コンポーネント2895、モジュール及び他のコンポーネント、データベーステーブルなどを含み得る。これらのモジュール/コンポーネントは、インタフェースバス2835を通してアクセス可能な外部ストレージデバイスからを含んで、ストレージデバイスから記憶及びアクセスされ得る。
【0221】
データベースコンポーネントは、記憶されたデータを処理するためにプロセッサによって実行されるプログラムを記憶することができる。データベースコンポーネントは、リレーショナル、スケーラブル、かつセキュアなデータベースの形で実施され得る。こうしたデータベースの例は、DB2、MySQL、Oracle、Sybaseなどを含む。あるいは、データベースは、アレイ、ハッシュ、リスト、スタック、構造化テキストファイル(たとえば、XML)、テーブルなど、さまざまな標準的なデータ構造を使用して実施され得る。こうしたデータ構造は、メモリ及び/又は構造化ファイルに記憶され得る。
【0222】
コントローラ2800は、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)、ワイドエリアネットワーク(「WAN」)、インターネットなどの通信ネットワークを通してリンクされる、リモート処理デバイスによってタスク又はモジュールが実行される、分散コンピューティング環境で実施され得る。分散コンピューティング環境では、プログラムモジュール又はサブルーチンは、ローカル及びリモートの両方のメモリストレージデバイス内に配置され得る。分散コンピューティングは、処理のために負荷分散及び/又はリソースを集約するために用いられ得る。あるいは、コントローラ2800の態様は、インターネット又は他のネットワーク(無線ネットワークを含む)にわたって電子的に分散され得る。関連技術の当業者は、インタラクティブなゲーミングシステムの部分がサーバコンピュータ上に常駐し得、一方、対応する部分がクライアントコンピュータ上に常駐し得ることを認識するだろう。コントローラ2800の態様に特有のデータ構造及びデータの送信も、本開示の範囲内に包含される。
【0223】
ある特定の発明の態様は、以下がさまざまな例である前述の開示から認識され得る。
【0224】
図において提供される機能ブロックダイアグラム、動作シナリオ及びシーケンス、並びにフローダイアグラムは、本開示の新しい態様を実行するための例示的なシステム、環境、及び方法論を代表している。説明を簡単にするために、本明細書に含まれる方法は、機能ダイアグラム、動作シナリオ若しくはシーケンス、又はフローダイアグラムの形式であり、一連の動作として説明され得るが、いくつかの動作は、それに従って、本明細書に示され説明されたものとは異なる順序で、及び/又は他の動作と同時に発生し得るため、方法は動作の順序によって制限されないことが理解され、認識されるべきである。当業者は、方法は、代替的に、ステートダイアグラムなど、一連の相互に関連するステート又はイベントとして表されることができることを理解及び認識するだろう。さらに、方法論に示されているすべての動作が新しい実施態様のために必要とされるわけではないものとし得る。