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特許7005076金融サービス仲介装置、プログラム及び金融サービス仲介方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-07
(45)【発行日】2022-01-21
(54)【発明の名称】金融サービス仲介装置、プログラム及び金融サービス仲介方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/02 20120101AFI20220114BHJP
【FI】
G06Q40/02
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2021153598
(22)【出願日】2021-09-21
【審査請求日】2021-10-08
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514042303
【氏名又は名称】株式会社MRS
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】特許業務法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】眞野 篤師
【審査官】速水 雄太
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-064371(JP,A)
【文献】特開2009-075925(JP,A)
【文献】加藤亮,機械学習による個人ローン審査 業務のイノベーション,ESTRELA [オンライン],2016年11月,第2-8頁,[検索日 2021年10月15日],インターネット:<URL: https://www.feg.co.jp/pdf/specialtopics_ESTRELA.pdf>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金融サービス仲介装置であって、
受付部と、取得部と、算出部と、判断部と、通知部とを備え、
前記受付部は、ユーザが仲介されることを希望する金融サービスに係る希望情報を受け付け、
前記ユーザは、外国人労働者であり、
前記取得部は、前記ユーザの勤務先による前記ユーザの評価を示す第1評価情報を取得し、
前記算出部は、前記第1評価情報と、前記ユーザが加入した年金保険の脱退一時金の支給額に係る情報と、参照情報とに基づいて、前記金融サービスの第1仲介可能範囲を算出し、
前記参照情報は、企業による被雇用者の評価を示す第2評価情報と、任意の金融サービスの第2仲介可能範囲との関係を示す情報であり、
前記判断部は、前記希望情報と、前記第1仲介可能範囲とに基づいて、前記金融サービスの仲介可否を判断し、
前記通知部は、前記金融サービスの仲介可否に係る情報を前記ユーザの端末に通知する、
金融サービス仲介装置。
【請求項2】
金融サービス仲介装置であって、
受付部と、取得部と、算出部と、判断部と、通知部とを備え、
前記受付部は、ユーザが仲介されることを希望する金融サービスに係る希望情報を受け付け、
前記ユーザは、外国人労働者であり、
前記取得部は、前記ユーザの勤務先による前記ユーザの評価を示す第1評価情報を取得し、
前記算出部は、前記第1評価情報と、前記ユーザの年金保険の加入予定期間に基づいた脱退一時金の支給予定額に係る情報と、参照情報とに基づいて、前記金融サービスの第1仲介可能範囲を算出し、
前記参照情報は、企業による被雇用者の評価を示す第2評価情報と、任意の金融サービスの第2仲介可能範囲との関係を示す情報であり、
前記判断部は、前記希望情報と、前記第1仲介可能範囲とに基づいて、前記金融サービスの仲介可否を判断し、
前記通知部は、前記金融サービスの仲介可否に係る情報を前記ユーザの端末に通知する、
金融サービス仲介装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の金融サービス仲介装置において、
前記参照情報は、前記第2評価情報と、前記第2仲介可能範囲との関係を教師データとして、予め学習させた学習済みモデルである、
金融サービス仲介装置。
【請求項4】
請求項に記載の金融サービス仲介装置において、
学習部を備え、
前記学習部は、前記第1評価情報と、前記第1仲介可能範囲との関係を教師データとして、前記学習済みモデルを生成又は更新する、
金融サービス仲介装置。
【請求項5】
請求項1~請求項のいずれか1項に記載の金融サービス仲介装置において、
前記第1評価情報は、勤務態度、役職及び勤続年数の少なくとも1つを含む、
金融サービス仲介装置。
【請求項6】
請求項1~請求項のいずれか1項に記載の金融サービス仲介装置において、
前記通知部は、仲介可能となった金融サービスに係る情報を前記ユーザの端末に通知する、
金融サービス仲介装置。
【請求項7】
請求項1~請求項のいずれか1項に記載の金融サービス仲介装置において、
前記通知部は、前記第1仲介可能範囲に係る情報を前記ユーザの端末に通知する、
金融サービス仲介装置。
【請求項8】
請求項1~請求項のいずれか1項に記載の金融サービス仲介装置において、
前記取得部は、前記ユーザの個人情報を取得し、
前記個人情報は、犯罪経歴、金融事故歴及び懲戒処分歴の少なくとも1つを含み、
前記判断部は、前記個人情報に基づいて、前記金融サービスの仲介可否を判断する、
金融サービス仲介装置。
【請求項9】
プログラムであって、
請求項1~請求項のいずれか1項に記載の金融サービス仲介装置の各部としてコンピュータを機能させる、
プログラム。
【請求項10】
コンピュータが実行する金融サービス仲介方法であって、
受付工程と、取得工程と、算出工程と、判断工程と、通知工程とを備え、
前記受付工程では、ユーザが仲介されることを希望する金融サービスに係る希望情報を受け付け、
前記ユーザは、外国人労働者であり、
前記取得工程では、前記ユーザの勤務先による前記ユーザの評価を示す第1評価情報を取得し、
前記算出工程では、前記第1評価情報と、前記ユーザが加入した年金保険の脱退一時金の支給額に係る情報と、参照情報とに基づいて、前記金融サービスの第1仲介可能範囲を算出し、
前記参照情報は、企業による被雇用者の評価を示す第2評価情報と、任意の金融サービスの第2仲介可能範囲との関係を示す情報であり、
前記判断工程では、前記希望情報と、前記第1仲介可能範囲とに基づいて、前記金融サービスの仲介可否を判断し、
前記通知工程では、前記金融サービスの仲介可否に係る情報を前記ユーザの端末に通知する、
金融サービス仲介方法。
【請求項11】
コンピュータが実行する金融サービス仲介方法であって、
受付工程と、取得工程と、算出工程と、判断工程と、通知工程とを備え、
前記受付工程では、ユーザが仲介されることを希望する金融サービスに係る希望情報を受け付け、
前記ユーザは、外国人労働者であり、
前記取得工程では、前記ユーザの勤務先による前記ユーザの評価を示す第1評価情報を取得し、
前記算出工程では、前記第1評価情報と、前記ユーザの年金保険の加入予定期間に基づいた脱退一時金の支給予定額に係る情報と、参照情報とに基づいて、前記金融サービスの第1仲介可能範囲を算出し、
前記参照情報は、企業による被雇用者の評価を示す第2評価情報と、任意の金融サービスの第2仲介可能範囲との関係を示す情報であり、
前記判断工程では、前記希望情報と、前記第1仲介可能範囲とに基づいて、前記金融サービスの仲介可否を判断し、
前記通知工程では、前記金融サービスの仲介可否に係る情報を前記ユーザの端末に通知する、
金融サービス仲介方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金融サービス仲介装置、プログラム及び金融サービス仲介方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金融機関から提供されたAPIを利用して金融サービスを提供する金融機関システムが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-068032号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ユーザが金融サービスを利用しようとする場合、金融機関は、ユーザの年齢、職業、年収等の個人情報に基づいて、当該ユーザに金融サービスを提供するか否かを審査する。この審査では、勤務先によるユーザの評価が考慮されることはない。したがって、ユーザは、勤務先に対して真面目に働く動機が生じない場合があった。
【0005】
本発明では上記事情を鑑み、勤務先に対してユーザが真面目に働く動機を生じさせることができる金融サービス仲介装置を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、金融サービス仲介装置が提供される。この金融サービス仲介装置は、受付部と、取得部と、算出部と、判断部と、通知部とを備える。受付部は、ユーザが仲介されることを希望する金融サービスに係る希望情報を受け付ける。取得部は、ユーザの勤務先によるユーザの評価を示す第1評価情報を取得する。算出部は、第1評価情報と、参照情報とに基づいて、金融サービスの第1仲介可能範囲を算出する。参照情報は、企業による被雇用者の評価を示す第2評価情報と、任意の金融サービスの第2仲介可能範囲との関係を示す情報である。判断部は、希望情報と、第1仲介可能範囲とに基づいて、金融サービスの仲介可否を判断する。通知部は、金融サービスの仲介可否に係る情報をユーザの端末に通知する。
【0007】
上記の開示によれば、勤務先に対してユーザが真面目に働く動機を生じさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る金融サービス仲介システム100を表す構成図である。
図2】サーバ装置200のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】金融サービス仲介装置300のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4】金融サービス仲介装置300(制御部310)によって実現される機能を示すブロック図である。
図5】金融サービス仲介装置300によって実行される情報処理の流れを示すアクティビティ図である。
図6】ユーザAの評価を示す第1評価情報の一例を示す図である。
図7】ユーザAの年金保険に係る情報の一例を示す図である。
図8】第1仲介可能範囲の算出方法を示す図である。
図9】判断部314による判断処理の実行結果の一例を示す図である。
図10】ユーザ端末400に表示される、自動車ローンの仲介可否に係る通知結果の一例を示す図である。
図11】ユーザ端末400に表示される、仲介可能となった金融サービスに係る情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
1.ハードウェア構成
第1節では、本実施形態のハードウェア構成について説明する。
【0014】
1.1 金融サービス仲介システム100
図1は、本実施形態に係る金融サービス仲介システム100を表す構成図である。金融サービス仲介システム100は、サーバ装置200と、金融サービス仲介装置300と、ユーザ端末400とを備え、これらがネットワークを通じて接続されている。これらの構成要素についてさらに説明する。ここで、金融サービス仲介システム100に例示されるシステムとは、1つ又はそれ以上の装置又は構成要素からなるものである。なお、ユーザ端末400は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、ノートパソコン、デスクトップパソコン等であってもよい。ユーザ端末400のハードウェア構成の説明は、金融サービス仲介装置300のハードウェア構成の説明と略同様のため省略する。
【0015】
1.2 サーバ装置200
図2は、サーバ装置200のハードウェア構成を示すブロック図である。サーバ装置200は、制御部210と、記憶部220と、通信部250とを有し、これらの構成要素がサーバ装置200の内部において通信バス260を介して電気的に接続されている。各構成要素についてさらに説明する。
【0016】
制御部210は、サーバ装置200に関連する全体動作の処理・制御を行う。制御部210は、例えば、不図示の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部210は、記憶部220に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、サーバ装置200に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部220に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部210によって具体的に実現されることで、制御部210に含まれる各機能部として実行されうる。これらについては、次節においてさらに詳述する。なお、制御部210は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部210を有するように実施してもよい。またそれらの組み合わせであってもよい。
【0017】
記憶部220は、サーバ装置200の情報処理に必要な様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部210によって実行されるサーバ装置200に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。また、これらの組み合わせであってもよい。
【0018】
通信部250は、USB、IEEE1394、Thunderbolt、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、5G/LTE/3G等のモバイル通信、Bluetooth(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、これら複数の通信手段の集合として実施することがより好ましい。すなわち、サーバ装置200は、通信部250を介して、金融サービス仲介装置300及びユーザ端末400とネットワークを介して種々の情報を通信する。
【0019】
1.3 金融サービス仲介装置300
図3は、金融サービス仲介装置300のハードウェア構成を示すブロック図である。金融サービス仲介装置300は、制御部310と、記憶部320と、表示情報生成部330と、入力受付部340と、通信部350とを有し、これらの構成要素が金融サービス仲介装置300の内部において通信バス360を介して電気的に接続されている。制御部310、記憶部320及び通信部350の説明は、サーバ装置200における制御部210、記憶部220及び通信部250と略同様のため省略する。
【0020】
表示情報生成部330は、テキスト、画像(静止画及び動画を含む)を表示するものであり、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ及びプラズマディスプレイ等の表示デバイスに表示する情報を生成する。
【0021】
入力受付部340は、金融サービス仲介装置300に種々の情報を入力するものであり、マウス、キーボード、ポインティングデバイス等から入力される信号を受け付ける。ユーザによってなされた操作入力は、命令信号として、通信バス360を介して制御部310に転送される。そして、制御部310は、必要に応じて所定の制御や演算を実行しうる。
【0022】
2.機能構成
第2節では、本実施形態の機能構成について説明する。前述の通り、記憶部320に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部310によって具体的に実現されることで、制御部310に含まれる各機能部として実現されうる。
【0023】
図4は、金融サービス仲介装置300(制御部310)によって実現される機能を示すブロック図である。具体的には、金融サービス仲介装置300(制御部310)は、受付部311と、取得部312と、算出部313と、判断部314と、通知部315と、学習部316とを備える。
【0024】
受付部311は、種々の情報を受け付けるように構成される。例えば、受付部311は、ユーザが仲介されることを希望する金融サービスに係る希望情報を受け付ける。
【0025】
取得部312は、種々の情報を取得するように構成される。例えば、取得部312は、ユーザの勤務先による当該ユーザの評価を示す第1評価情報を取得する。
【0026】
算出部313は、種々の情報を算出するように構成される。例えば、算出部313は、取得した第1評価情報と、予め記憶された参照情報とに基づいて、受け付けた希望情報に係る金融サービスの第1仲介可能範囲を算出する。
【0027】
判断部314は、種々の情報を判断するように構成される。例えば、判断部314は、受け付けたユーザの希望情報と、算出した第1仲介可能範囲とに基づいて、希望情報に係る金融サービスの仲介可否を判断する。
【0028】
通知部315は、種々の情報を通知するように構成される。例えば、通知部315は、金融サービスの仲介可否に係る情報をユーザ端末400に通知する。
【0029】
学習部316は、種々の情報を学習するように構成される。例えば、学習部316は、取得した第1評価情報と、算出した第1仲介可能範囲との関係を教師データとして、学習済みモデルを生成又は更新する。機械学習のアルゴリズムは特に限定されず、k近傍法、ロジスティック回帰、サポートベクターマシン、ニューラルネットワーク、トピックモデル、混合ガウスモデル等が適宜採用されればよい。
【0030】
3.情報処理方法
第3節では、前述した金融サービス仲介装置300の情報処理方法、すなわち金融サービス仲介方法について説明する。この金融サービス仲介方法は、コンピュータが実行する金融サービス仲介方法である。金融サービス仲介方法は、受付工程と、取得工程と、算出工程と、判断工程と、通知工程とを備える。受付工程では、ユーザが仲介されることを希望する金融サービスに係る希望情報を受け付ける。取得工程では、ユーザの勤務先によるユーザの評価を示す第1評価情報を取得する。算出工程では、取得した第1評価情報と、参照情報とに基づいて、ユーザが希望する金融サービスの第1仲介可能範囲を算出する。参照情報は、企業による被雇用者の評価を示す第2評価情報と、任意の金融サービスの第2仲介可能範囲との関係を示す情報である。判断工程では、ユーザが希望する金融サービスに係る希望情報と、当該金融サービスの第1仲介可能範囲とに基づいて、当該金融サービスの仲介可否を判断する。通知工程では、当該金融サービスの仲介可否に係る情報をユーザの端末に通知する。
【0031】
図5は、金融サービス仲介装置300によって実行される情報処理の流れを示すアクティビティ図である。以下、このアクティビティ図の各アクティビティに沿って、説明するものとする。ここでは、ユーザは、金融サービスの利用を考えている外国人労働者(以下「ユーザA」とする。)であるものとして説明する。
【0032】
まず、受付部311は、ユーザAが仲介されることを希望する金融サービスに係る希望情報を受け付ける(アクティビティA110)。すなわち、例えば、ユーザ端末400から送信された希望情報を通信部350が受信し、制御部310が、受信した希望情報を記憶部320に記憶させる。
【0033】
ここで、金融サービスは、例えば、銀行、クレジットカード、保険、会計、証券取引、投資ファンド等のサービスのことを示し、具体的には、各種保険(例えば、生命保険や損害保険)、住宅ローン、自動車ローン、投資信託、海外送金等を示す。本実施形態では、金融サービスは適宜自動車ローンを示すものとして説明する。また、金融サービスに係る希望情報は、自動車ローンであれば、借入希望額、返済期間等の情報を示す。
【0034】
続いて、取得部312は、ユーザAの勤務先によるユーザAの評価を示す第1評価情報を取得する(アクティビティA120)。すなわち、例えば、制御部310は、通信部350を介してサーバ装置200にアクセスし、取得処理を実行することで、当該第1評価情報を取得する。サーバ装置200は、ユーザAの勤務先、及びユーザAの勤務先以外の企業が使用するサーバであり、ユーザA等の被雇用者の評価情報を格納している。
【0035】
図6は、ユーザAの評価を示す第1評価情報の一例を示す図である。図6では、第1評価情報として、勤務態度、役職及び勤続年数の例を挙げているが、第1評価情報は、勤務態度、役職及び勤続年数の少なくとも1つを含めばよく、その他の評価項目を含んでもよい。ここで、ユーザAは、勤務態度が「優」、役職が「主任」、勤続年数が「2年」と評価されている。第1評価情報は、便宜のために、数値化されて利用されてもよい。
【0036】
ここで、第1評価情報を数値化する一例を記載する。勤務態度は、例えば、秀を4点、優を3点、良を2点、可を1点、不可を0点としてもよい。役職は、例えば、課長以上を4点、係長を3点、主任を2点、一般社員を1点としてもよい。勤続年数は、例えば、5年以上を5点、4年を4点、3年を3点、2年を2点、1年を1点、1年未満を0点としてもよい。第1評価情報は、各数値の総和であってもよく、各数値の総乗であってもよい。
【0037】
なお、第1評価情報は、詳細に評価されたものであってもよく、例えば、勤務態度は、文章形式で記載されてもよい。この場合、勤務態度は、テキストマイニング等の分析手法により数値化されてもよい。
【0038】
このように、第1評価情報として、勤務態度、役職及び勤続年数を含むことにより、ユーザAは、金融サービスを利用するためには、勤務先に対して真面目に働く必要が生じる。したがって、勤務先等の雇用主は、勤勉な被雇用者を雇用することができる。
【0039】
続いて、取得部312は、ユーザAの個人情報を取得する(アクティビティA125)。すなわち、例えば、制御部310は、通信部350を介してサーバ装置200にアクセスし、取得処理を実行することで、ユーザAの個人情報を取得する。ここで、個人情報は、犯罪経歴、金融事故歴及び懲戒処分歴の少なくとも1つを含み、これら以外の情報を含んでもよい。
【0040】
サーバ装置200は、各国の機関(例えば、情報機関、金融機関、警察機関、民間企業、非営利団体等)と連携し、本実施形態で取り扱う各情報のやり取りをしてもよい。また、サーバ装置200は、別の金融サービス仲介業者が用いている、サーバ装置200と同等の機能を有する装置と連携し、本実施形態で取り扱う各情報のやり取りをしてもよい。
【0041】
サーバ装置200が上記のように連携することで、例えば、犯罪経歴がある者の入国制限等に活用することができる。すなわち、犯罪経歴がある者、金融事故歴がある者、及び懲戒処分歴がある者等の情報を蓄積・共有することで、行政機関との連携を図り、国家の安全保障に資することができる。
【0042】
続いて、算出部313は、ユーザAの年金保険の加入予定期間に基づいた脱退一時金の支給予定額を算出する(アクティビティA130)。すなわち、例えば、制御部310は、通信部350を介してサーバ装置200にアクセスし、サーバ装置200からユーザAの年金保険に係る情報を取得し、この情報を所定の関数に代入することで、当該脱退一時金の支給予定額を算出する。
【0043】
図7は、ユーザAの年金保険に係る情報の一例を示す図である。ユーザAは、特定技能1号の在留資格認定を受け、3年の在留期間を予定しているものとする。また、ユーザAの標準報酬月額は20万円であり、標準賞与額は40万円であるものとする。さらに、ユーザAは、厚生年金保険に加入しているものとする。ここで、厚生年金保険の脱退一時金は、次の式で計算可能である。
【0044】
【数1】
【0045】
ユーザAの賞与が年2回支給されるものとすると、平均標準報酬額は、266,666円となる。また、厚生年金保険料率は、18.3%とする。さらに、3年(36ヶ月)の係数を36とする。これらの値を上記式に当てはめると、ユーザAの年金保険の加入予定期間に基づいた脱退一時金の支給予定額は、878,398円と算出される。
【0046】
このように、制御部310は、記憶部320に記憶された、所定のルックアップテーブルや関数を読み出し、年金保険に係る情報を代入することで、ユーザAの脱退一時金の支給予定額を算出する。
【0047】
続いて、算出部313は、ユーザAの勤務先によるユーザAの評価を示す第1評価情報と、参照情報とに基づいて、金融サービスの第1仲介可能範囲を算出する(アクティビティA140)。すなわち、例えば、制御部310は、記憶部320に記憶された第1評価情報と、参照情報とを読み出し、算出処理を実行することで、金融サービスの第1仲介可能範囲を算出する。ここで、第1仲介可能範囲は、ユーザAに対する金融サービスの仲介が可能な範囲を示し、例えば、各種保険の場合、保険料の上限額を示し、住宅ローンや自動車ローンの場合、借入限度額を示し、投資信託の場合、投資金額の上限値を示し、海外送金の場合、一回あたりの送金限度額を示す。
【0048】
ここで、参照情報は、企業による被雇用者の評価を示す第2評価情報と、任意の金融サービスの第2仲介可能範囲との関係を示す情報である。ここで、第2評価情報は、ユーザAとは直接関係がない被雇用者(例えばユーザB)の評価を示す。また、第2仲介可能範囲は、ユーザBに対する、金融サービスの仲介が可能な範囲を示す。すなわち、参照情報は、複数の被雇用者の評価情報と、これに対応する仲介可能範囲との関係を示す情報である。
【0049】
好ましくは、参照情報は、企業による被雇用者の評価を示す第2評価情報と、任意の金融サービスの第2仲介可能範囲との関係を教師データとして、予め学習させた学習済みモデルである。機械学習を用いることで、金融サービスの仲介が可能な範囲を高精度に特定することができる。本実施形態では、参照情報を学習済みモデルとして説明する。
【0050】
図8は、第1仲介可能範囲の算出方法を示す図である。制御部310は、ユーザAの金融サービスに係る希望情報と、ユーザAの第1評価情報と、ユーザAの年金保険の脱退一時金の支給予定額とを読み出す。続いて、制御部310は、読みだした各情報を学習済みモデルに入力する。学習済みモデルは、各情報に基づいて内部処理し、ユーザAに対する金融サービスの仲介が可能な範囲を出力する。ここでは、仲介可能範囲として280万円と算出されたものとする。
【0051】
本実施形態では、算出部313は、ユーザAの年金保険の加入予定期間に基づいた脱退一時金の支給予定額に応じて、第1仲介可能範囲を算出している。
【0052】
アクティビティA140によれば、年金保険の脱退一時金の支給予定額を金融サービスの審査に利用することができる。したがって、通常であれば金融サービスの利用が困難であるユーザであっても、より容易に金融サービスを利用することができる。また、金融サービスの利用促進により、金融業界の活性化を図ることができる。
【0053】
続いて、判断部314は、ユーザAが仲介されることを希望する金融サービスに係る希望情報と、当該金融サービスの第1仲介可能範囲と、ユーザAの個人情報とに基づいて、当該金融サービスの仲介可否を判断する(アクティビティA150)。すなわち、例えば、制御部310は、記憶部320に記憶された、当該希望情報、当該第1仲介可能範囲及びユーザAの個人情報を読み出し、判断処理を実行することで、ユーザAが希望する金融サービスの仲介可否を判断する。
【0054】
図9は、判断部314による判断処理の実行結果の一例を示す図である。判断部314は、金融サービスの仲介可能範囲の金額と、ユーザAの借入希望額とを比較し、さらにユーザAの個人情報に基づいた処理を行うことで、ユーザAの借入希望額が仲介可能範囲以内であれば、金融サービスの仲介が可能であると判断する。図9では、ユーザAの個人情報に基づく補正はないものとする。
【0055】
図9では、仲介可能範囲280万円よりもユーザAの借入希望額300万円の方が大きいため、判断部314は、ユーザAが希望する自動車ローンの仲介が不可能であると判断している。この判断処理は、例えば、制御部310が、記憶部320に記憶された、所定のルックアップテーブルや関数を読み出し、同じく読みだした各情報を当該ルックアップテーブルや関数に代入することで実行される。
【0056】
ここで、ユーザAの個人情報に基づく補正について説明する。個人情報のうち、犯罪経歴は、前歴と前科とに分けられ、前科は、具体的には、死刑、懲役、禁固、罰金、拘留、科料に分けられる。例えば、ユーザAの犯罪経歴が「罰金」に該当する場合、判断部314は、金融サービスの仲介可能範囲を100万円引く補正をした上で、借入希望額と比較してもよい。また、ユーザAの犯罪経歴が「前科」に該当する場合、ユーザAの借入希望額に関わらず、判断部314は、金融サービスの仲介が不可能であると判断してもよい。ユーザAの金融事故歴及び懲戒処分歴がある場合も、同様の処理が実行されればよい。
【0057】
このように、ユーザの個人情報を利用して金融サービスの仲介可否を判断することにより、ユーザの信用度に基づいて金融サービスの仲介可否を高精度に判断することができる。
【0058】
続いて、通知部315は、ユーザAが仲介されることを希望する金融サービスの仲介可否に係る情報をユーザ端末400に通知する(アクティビティA160)。すなわち、例えば、制御部310は、記憶部320に記憶された、当該金融サービスの仲介可否に係る情報を読み出し、通知処理を実行することで、当該金融サービスの仲介可否に係る情報を、通信部350を介してユーザ端末400に通知する。通知の態様は、特に限定されないが、例えば、プッシュ通知であってもよい。
【0059】
続いて、通知部315は、ユーザAが仲介されることを希望する金融サービスの第1仲介可能範囲に係る情報をユーザ端末400に通知する(アクティビティA170)。すなわち、例えば、制御部310は、記憶部320に記憶された当該第1仲介可能範囲に係る情報を読み出し、通知処理を実行することで、当該第1仲介可能範囲に係る情報を、通信部350を介してユーザ端末400に通知する。通知の態様は、特に限定されないが、例えば、プッシュ通知であってもよい。
【0060】
図10は、ユーザ端末400に表示される、自動車ローンの仲介可否に係る通知結果の一例を示す図である。ユーザAは、自動車ローンで300万円の借り入れを希望したが、自動車ローンの仲介が可能な範囲が280万円であったため、今回の条件では自動車ローンを利用できないことを通知結果で知ることができる。なお、ユーザAは外国人労働者であるため、ユーザ端末400に表示される通知結果の言語を選択可能としてもよい。
【0061】
アクティビティA170によれば、ユーザAは、金融サービスの仲介可否と、金融サービスの仲介が可能な範囲とを把握することができるため、金融サービスの仲介可能範囲に応じて、金融サービスの利用内容を設定することができる。
【0062】
続いて、学習部316は、ユーザAの勤務先によるユーザAの評価を示す第1評価情報と、ユーザAが仲介されることを希望する金融サービスの第1仲介可能範囲との関係を教師データとして、学習済みモデルを生成又は更新する(アクティビティA180)。すなわち、金融サービス仲介装置300の動作中に得られる、当該第1評価情報と、当該第1仲介可能範囲との関係を教師データとして、学習済みモデルを生成又は更新することができる。
【0063】
アクティビティA180によれば、実データを教師データとすることで、例えばユーザAの勤務先に特化して学習させた学習済みモデルを生成することができるため、ユーザAの勤務先の他の被雇用者に対して、金融サービスの仲介が可能な範囲を高精度に特定することができる。
【0064】
続いて、制御部310は、ユーザAに仲介可能な金融サービスがあるか否かを検証する(アクティビティA190)。ユーザAに仲介可能な金融サービスがある場合(アクティビティA190のYES)、通知部315は、仲介可能となった金融サービスに係る情報をユーザ端末400に通知する(アクティビティA200)。すなわち、例えば、ユーザAが興味を持っている金融サービスの種類を予めユーザ端末400から受信していた場合、制御部310は、この金融サービスが仲介可能となったときに、その旨をユーザ端末400に通知する。通知の態様は、特に限定されないが、例えば、プッシュ通知であってもよい。
【0065】
図11は、ユーザ端末400に表示される、仲介可能となった金融サービスに係る情報の一例を示す図である。ユーザAは、自動車ローンで300万円の借り入れを希望したが、この借入金額では自動車ローンを利用できなかった。そこで例えば、ユーザAの評価情報が更新された結果、自動車ローンが300万円まで仲介可能であると算出されたとする。通知部315は、この算出結果に係る情報をユーザ端末400に通知する。
【0066】
アクティビティA190からアクティビティA200によれば、ユーザは、所望する金融サービスが利用できる旨を把握することができる。したがって、金融サービスの利用促進により、金融業界の活性化を図ることができる。
【0067】
第3節で説明したアクティビティA110からアクティビティA200までの情報処理は、適宜繰り返される。これによれば、勤務先に対してユーザが真面目に働く動機を生じさせることができる。
【0068】
本実施形態の態様は、プログラムであってもよい。このプログラムは、金融サービス仲介装置300の各部としてコンピュータを機能させる。
【0069】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0070】
第1の変形例として、算出部313は、ユーザAが加入した年金保険の脱退一時金の支給額に応じて、ユーザAが仲介されることを希望する金融サービスの第1仲介可能範囲を算出してもよい。例えば、ユーザAが帰国した後、支給された年金保険の脱退一時金を担保にして、金融サービスの仲介が可能な範囲を算出する。
【0071】
第1の変形例によれば、通常であれば金融サービスの利用が困難であるユーザであっても、より容易に金融サービスを利用することができる。したがって、ユーザの生活の質を向上させることができるとともに、金融サービスの利用促進により、金融業界の活性化を図ることができる。
【0072】
第2の変形例として、算出部313は、金融サービスの仲介可能範囲の内訳をさらに算出してもよい。例えば、基本の仲介可能範囲200万円に、年金保険の脱退一時金80万円を加算して、金融サービスの仲介可能範囲を280万円と算出してもよい。また、算出部313は、基本の仲介可能範囲の内訳をさらに算出してもよい。
【0073】
第2の変形例によれば、通知部315が、金融サービスの仲介可能範囲の内訳をユーザ端末400に通知することで、ユーザは、金融サービスを利用するために必要な情報を得ることができる。したがって、勤務先に対してユーザが真面目に働く動機を生じさせることができる。
【0074】
第3の変形例として、通知部315は、任意の金融サービスが仲介可能になるまでの期間をユーザ端末400に通知してもよい。例えば、自動車ローンが300万円まで仲介可能になるまであと半年である旨をユーザ端末400に通知してもよい。通知部315は、この通知を定期的にユーザ端末400に通知してもよい。
【0075】
第3の変形例によれば、ユーザは、所望する金融サービスが利用可能になるまでの期間を把握することができる。したがって、勤務先に対してユーザが真面目に働く動機を生じさせることができる。
【0076】
第4の変形例として、本実施形態では厚生年金保険の脱退一時金について記載したが、これに限られず、国民年金保険の脱退一時金についても、国民年金保険の脱退一時金を計算する式に基づいて、算出可能である。
【0077】
第5の変形例として、取得したユーザの個人情報は、金融サービスの仲介可能範囲を算出する際に利用してもよい。例えば、ユーザの犯罪経歴が「罰金」に該当する場合、算出部313は、金融サービスの仲介可能範囲を犯罪経歴がないときと比較して100万円引いた値として算出してもよい。
【0078】
第6の変形例として、金融サービス仲介装置300を利用するユーザに対して、本人性確認を行ってもよい。本人性確認は、例えば、金融サービス仲介装置300へのユーザ登録をする際に行ってもよいし、アクティビティA120やアクティビティA125が実行される際に行ってもよい。本人性確認は、例えば、eKYC(electronic Know Your Customer)のことを示す。
【0079】
第6の変形例によれば、金融サービスを仲介することによる、犯罪組織のマネーロンダリング、テロ組織への資金流入等の防止を図ることができる。
【0080】
次に記載の各態様で提供されてもよい。
前記金融サービス仲介装置において、前記参照情報は、前記第2評価情報と、前記第2仲介可能範囲との関係を教師データとして、予め学習させた学習済みモデルである、金融サービス仲介装置。
前記金融サービス仲介装置において、学習部を備え、前記学習部は、前記第1評価情報と、前記第1仲介可能範囲との関係を教師データとして、前記学習済みモデルを生成又は更新する、金融サービス仲介装置。
前記金融サービス仲介装置において、前記第1評価情報は、勤務態度、役職及び勤続年数の少なくとも1つを含む、金融サービス仲介装置。
前記金融サービス仲介装置において、前記ユーザは、外国人労働者であり、前記算出部は、前記外国人労働者が加入した年金保険の脱退一時金の支給額に応じて、前記第1仲介可能範囲を算出する、金融サービス仲介装置。
前記金融サービス仲介装置において、前記ユーザは、外国人労働者であり、前記算出部は、前記外国人労働者の年金保険の加入予定期間に基づいた脱退一時金の支給予定額に応じて、前記第1仲介可能範囲を算出する、金融サービス仲介装置。
前記金融サービス仲介装置において、前記通知部は、仲介可能となった金融サービスに係る情報を前記ユーザの端末に通知する、金融サービス仲介装置。
前記金融サービス仲介装置において、前記通知部は、前記第1仲介可能範囲に係る情報を前記ユーザの端末に通知する、金融サービス仲介装置。
前記金融サービス仲介装置において、前記取得部は、前記ユーザの個人情報を取得し、前記個人情報は、犯罪経歴、金融事故歴及び懲戒処分歴の少なくとも1つを含み、前記判断部は、前記個人情報に基づいて、前記金融サービスの仲介可否を判断する、金融サービス仲介装置。
プログラムであって、前記金融サービス仲介装置の各部としてコンピュータを機能させる、プログラム。
コンピュータが実行する金融サービス仲介方法であって、受付工程と、取得工程と、算出工程と、判断工程と、通知工程とを備え、前記受付工程では、ユーザが仲介されることを希望する金融サービスに係る希望情報を受け付け、前記取得工程では、前記ユーザの勤務先による前記ユーザの評価を示す第1評価情報を取得し、前記算出工程では、前記第1評価情報と、参照情報とに基づいて、前記金融サービスの第1仲介可能範囲を算出し、前記参照情報は、企業による被雇用者の評価を示す第2評価情報と、任意の金融サービスの第2仲介可能範囲との関係を示す情報であり、前記判断工程では、前記希望情報と、前記第1仲介可能範囲とに基づいて、前記金融サービスの仲介可否を判断し、前記通知工程では、前記金融サービスの仲介可否に係る情報を前記ユーザの端末に通知する、金融サービス仲介方法。
もちろん、この限りではない。
【符号の説明】
【0081】
100 :金融サービス仲介システム
200 :サーバ装置
210 :制御部
220 :記憶部
250 :通信部
260 :通信バス
300 :金融サービス仲介装置
310 :制御部
311 :受付部
312 :取得部
313 :算出部
314 :判断部
315 :通知部
316 :学習部
320 :記憶部
330 :表示情報生成部
340 :入力受付部
350 :通信部
360 :通信バス
400 :ユーザ端末
【要約】
【課題】勤務先に対してユーザが真面目に働く動機を生じさせることができる金融サービス仲介装置を提供すること。
【解決手段】本発明の一態様によれば、金融サービス仲介装置が提供される。この金融サービス仲介装置は、受付部と、取得部と、算出部と、判断部と、通知部とを備える。受付部は、ユーザが仲介されることを希望する金融サービスに係る希望情報を受け付ける。取得部は、ユーザの勤務先によるユーザの評価を示す第1評価情報を取得する。算出部は、第1評価情報と、参照情報とに基づいて、金融サービスの第1仲介可能範囲を算出する。参照情報は、企業による被雇用者の評価を示す第2評価情報と、任意の金融サービスの第2仲介可能範囲との関係を示す情報である。判断部は、希望情報と、第1仲介可能範囲とに基づいて、金融サービスの仲介可否を判断する。通知部は、金融サービスの仲介可否に係る情報をユーザの端末に通知する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11