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特許7005086動物患者用待ち時間提供システム、動物患者用待ち時間提供方法、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-07
(45)【発行日】2022-02-14
(54)【発明の名称】動物患者用待ち時間提供システム、動物患者用待ち時間提供方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 40/20 20180101AFI20220114BHJP
【FI】
G16H40/20
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021533778
(86)(22)【出願日】2020-06-12
(86)【国際出願番号】 JP2020023158
【審査請求日】2021-07-08
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515158272
【氏名又は名称】株式会社PECO
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】岡崎 純
【審査官】梅岡 信幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-016994(JP,A)
【文献】特開2015-141628(JP,A)
【文献】特開2012-003552(JP,A)
【文献】特開2002-342479(JP,A)
【文献】特開2007-287039(JP,A)
【文献】松山 龍之介,野口 怜,鳥飼 幸太,齋藤 勇一郎,電子カルテデータを活用した外来患者待ち時間調査,第39回医療情報学連合大会(第20回日本医療情報学会学術大会)論文集,日本,日本医療情報学会,2019年11月24日,第889-891頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
動物患者の診察予定時刻並びに診察内容を前記動物患者の動物種に関連付けて記憶する第1の記憶部と、
動物種及び診察内容毎の診察時間を記憶する第2の記憶部と、
前記第1の記憶部から取得した動物患者の診察予定時刻よりも前に先行して診察される診察待ちの動物患者である先行動物患者の診察内容及び動物種と、当該診察内容及び動物種に基づき前記第2の記憶部から取得した前記先行動物患者の診察内容に対応する診察時間とに基づいて、前記動物患者の診療が開始されるまでの時間である診察待ち時間を算出する算出部と、
前記算出部が算出した診察待ち時間を、可視的に提示する提示部と、を備える、
動物患者用待ち時間提供システム。
【請求項2】
請求項1に記載の動物患者用待ち時間提供システムであって、
第1の記憶部は、動物患者の診察予定時刻並びに診察内容を、診察待ちの動物患者と診察済みの動物患者とを区別して記憶する、
動物患者用待ち時間提供システム。
【請求項3】
請求項2に記載の動物患者用待ち時間提供システムであって、
第1の記憶部は、前記診察済みの動物患者について、診察終了時刻から薬剤の調剤が行われるまでの時間である調剤待ち時間と、調剤終了時刻から会計処理が終了するまでの時間である会計待ち時間とを記憶し、
前記提示部は、前記調剤待ち時間又は前記会計待ち時間を可視的に提示する、
動物患者用待ち時間提供システム。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の動物患者用待ち時間提供システムであって、
前記提示部は、前記算出部が算出した診察待ち時間を動物病院ごとに比較可能に可視的に提示する、
動物患者用待ち時間提供システム。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の動物患者用待ち時間提供システムであって、
前記算出部が算出した診察待ち時間を少なくとも含む評価項目によって、評価対象となる複数の動物病院又は獣医師を評価する評価部と、
前記提示部は、前記評価部による評価結果を可視的に提示する、
動物患者用待ち時間提供システム。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の動物患者用待ち時間提供システムであって、
前記先行動物患者の数を示す診察待ち患者数を記憶する第3の記憶部を備え、
前記算出部は、前記先行動物患者の診察内容と、前記先行動物患者の診察内容に対応する診察時間と、前記診察待ち患者数とに基づいて、前記診察待ち時間を算出する、
動物患者用待ち時間提供システム。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の動物患者用待ち時間提供システムであって、
前記診察内容には、前記動物患者に対する処置又は投薬に関する情報が前記動物患者の来院目的に関する情報として含まれる、
動物患者用待ち時間提供システム。
【請求項8】
動物患者の診察予定時刻並びに診察内容を前記動物患者の動物種に関連付けて第1の記憶部に記憶するステップと、
動物種及び診察内容毎の診察時間を第2の記憶部に記憶するステップと、
前記第1の記憶部から取得した動物患者の診察予定時刻よりも前に先行して診察される診察待ちの動物患者である先行動物患者の診察内容及び動物種と、当該診察内容及び動物種に基づき前記第2の記憶部から取得した前記先行動物患者の診察内容に対応する診察時間とに基づいて、前記動物患者の診療が開始されるまでの時間である診察待ち時間を算出するステップと、
算出した診察待ち時間を、可視的に提示するステップと、を含む、
コンピュータによる動物患者用待ち時間提供方法。
【請求項9】
動物患者の診察予定時刻並びに診察内容を前記動物患者の動物種に関連付けて第1の記憶部に記憶するステップと、
動物種及び診察内容毎の診察時間を第2の記憶部に記憶するステップと、
前記第1の記憶部から取得した動物患者の診察予定時刻よりも前に先行して診察される診察待ちの動物患者である先行動物患者の診察内容及び動物種と、当該診察内容及び動物種に基づき前記第2の記憶部から取得した前記先行動物患者の診察内容に対応する診察時間とに基づいて、前記動物患者の診療が開始されるまでの時間である診察待ち時間を算出するステップと、
算出した診察待ち時間を、可視的に提示するステップと、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、動物患者用待ち時間提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、病院等に医療機関においては、診察を待つ患者の順番待ちを管理するために、種々の順番管理システムが採用されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、病院の外で順番を待つ患者に対して順番が近づいた旨の通知を行う順番通知システムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2003-143648号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般的に、患者の順番待ち時間に影響を与える要因には、予約待ちの患者数や診察内容が想定され得る。それにも関わらず、特許文献1においては、これらの要因を考慮せずに順番待ち時間を推定していたので、推定精度が低下する可能性があった。
【0006】
特に、動物患者の場合、様々な動物種の様々な月例の個体が同一の空間内で待機することとなるため、待ち時間中における動物患者同士のトラブルや、待つという行為自体の動物患者に対するストレスを極力提言する必要性が高い。
【0007】
そこで、本開示は、このような状況に鑑みてなされたものであり、診察待ち時間に影響を与え得る要因を考慮して、診察待ち時間を精度良く提示可能とすることを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、動物患者の診察予定時刻並びに診察内容を記憶する第1の記憶部と、前記診察内容毎の診察時間を記憶する第2の記憶部と、前記第1の記憶部から取得した動物患者の診察予定時刻よりも前に先行して診察される診察待ちの動物患者である先行動物患者の診察内容と、前記第2の記憶部から取得した前記先行動物患者の診察内容に対応する診察時間とに基づいて、前記動物患者の診療が開始されるまでの時間である診察待ち時間を算出する算出部と、前記時刻算出部が算出した診察待ち時間を可視的に提示する提示部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、診察待ち時間に影響を与え得る要因を考慮して、診察待ち時間を精度良く提示可能とし得る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の第1の実施形態に係る動物患者用待ち時間提供システム1の構成例を示す図である。
図2】本開示の第1の実施形態に係るサーバ10を実現するコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。
図3】本開示の第1の実施形態に係るサーバ10のソフトウェア構成例を示す図である。
図4】本開示の第1の実施形態に係る電子カルテDB131の一例を示す図である。
図5】本開示の第1の実施形態に係る動物患者DB132の一例を示す図である。
図6】本開示の第1の実施形態に係る診察種別DB133の一例を示す図である。
図7】本開示の第1の実施形態に係る診察待ち患者数DB134の一例を示す図である。
図8】本開示の第1の実施形態に係る診察待ち情報の提示方法に係るフローチャートの一例である。
図9図1に示すサーバ10により行われる診察待ち時間の算出処理を示すフローチャートの一例である。
図10】本開示の第2の実施形態に係る動物患者用待ち時間提供システム2の構成例を示す図である。
図11】本開示の第2の実施形態に係るサーバ10のソフトウェア構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の実施形態の内容を列記して説明する。本開示は、以下のような構成を備える。
[項目1]
動物患者の診察予定時刻並びに診察内容を記憶する第1の記憶部と、
前記診察内容毎の診察時間を記憶する第2の記憶部と、
前記第1の記憶部から取得した動物患者の診察予定時刻よりも前に先行して診察される診察待ちの動物患者である先行動物患者の診察内容と、前記第2の記憶部から取得した前記先行動物患者の診察内容に対応する診察時間とに基づいて、前記動物患者の診療が開始されるまでの時間である診察待ち時間を算出する算出部と、
前記時刻算出部が算出した診察待ち時間を可視的に提示する提示部と、を備える、
動物患者用待ち時間提供システム。
[項目2]
項目2に記載の動物患者用待ち時間提供システムであって、
第1の記憶部は、動物患者の診察予定時刻並びに診察内容を、診察待ちの動物患者と診察済みの動物患者とを区別して記憶する、
動物患者用待ち時間提供システム。
[項目3]
項目2に記載の動物患者用待ち時間提供システムであって、
第1の記憶部は、前記診察済みの動物患者について、診察終了時刻から薬剤の調剤が行われるまでの時間である調剤待ち時間と、調剤終了時刻から会計処理が終了するまでの時間である会計待ち時間とを記憶し、
前記提示部は、前記調剤待ち時間又は前記会計待ち時間を可視的に提示する、
動物患者用待ち時間提供システム。
[項目4]
項目1乃至項目3の何れか一項に記載の動物患者用待ち時間提供システムであって、
前記提示部は、前記算出部が算出した診察待ち時間を動物病院ごとに比較可能に可視的に提示する、
動物患者用待ち時間提供システム。
[項目5]
項目1乃至項目4の何れか一項に記載の動物患者用待ち時間提供システムであって、
前記算出部が算出した診察待ち時間を少なくとも含む評価項目によって、評価対象となる複数の動物病院又は獣医師を評価する評価部と、
前記提示部は、前記評価部による評価結果を可視的に提示する、
動物患者用待ち時間提供システム。
[項目6]
項目1乃至項目5の何れか一項に記載の動物患者用待ち時間提供システムであって、
前記先行動物患者の数を示す診察待ち患者数を記憶する第3の記憶部を備え、
前記算出部は、前記先行動物患者の診察内容と、前記先行動物患者の診察内容に対応する診察時間と、前記診察待ち患者数とに基づいて、前記診察待ち時間を算出する、
動物患者用待ち時間提供システム。
[項目7]
項目1乃至項目6の何れか一項に記載の動物患者用待ち時間提供システムであって、
前記診察内容には、前記動物患者に対する処置又は投薬に関する情報が前記動物患者の来院目的に関する情報として含まれる、
動物患者用待ち時間提供システム。
[項目8]
項目1乃至項目7の何れか一項に記載の動物患者用待ち時間提供システムであって、
前記診察内容には、前記動物患者が該当する動物種情報が含まれる。
動物患者用待ち時間提供システム。
[項目9]
ネットワークを介して接続される、動物患者に関連する動物患者端末と、動物病院に関連する動物病院端末と、前記動物患者端末と前記動物病院端末とを仲介する仲介サーバと、を備えた動物患者用待ち時間提供システムであって、
前記動物病院端末は、
前記動物患者の来院目的に関する患者情報を前記動物病院における標準的な診察待ち時間である標準待ち時間に関連付けて格納する患者情報データベースを備え、
前記仲介サーバは、
前記動物患者端末から、少なくとも来院目的及び希望診察時刻を含む予約情報を受信する予約情報受信部と、
前記予約情報受信部が受信した来院目的について、当該来院目的に対応する前記標準待ち時間を前記患者情報データベースから読み出して、前記希望診察時刻から前記標準待ち時間が経過した時刻を診察予定時刻として算出する時刻算出部と、
前記時刻算出部が算出した診察予定時刻を前記動物患者端末に送信する送信部と、を備える、
動物患者用待ち時間提供システム。
[項目10]
項目9に記載の動物患者用待ち時間提供システムであって、
前記仲介サーバは、
前記予約情報受信部が受信した来院目的に基づき、前記動物患者が前記標準待ち時間内に診察可能であるか否か判断する判断部と、
前記判断部において前記動物患者が前記標準待ち時間内に診察不可能であると判断された場合には、前記標準待ち時間を長く補正する補正部と、を備える、
動物患者用待ち時間提供システム。
【0012】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0013】
(実施形態1)
図1は、本開示の第1の実施形態に係る動物患者用待ち時間提供システム1の構成例を示す図である。動物患者用待ち時間提供システム1は、動物病院に通院する動物患者の飼い主からの要求に応じて、動物患者の診察までの診察待ち時間を飼い主に提示するシステムである。
【0014】
図示するように、本実施形態の動物患者用待ち時間提供システム1は、動物病院管理サーバ10(以下、サーバ10と称する)を含んで構成される。サーバ10は、ユーザ端末20及び飼い主端末30と、ネットワークNWを介して通信可能に接続されている。なお、本構成は一例であり、ある構成が他の構成を兼ね備えていたり、他の構成が含まれていたりしてもよい。サーバ10は、複数の動物病院(例えば、動物病院A、動物病院B、動物病院C)で共有されてもよく、動物病院毎に設けられても良い。なお以降では、複数の動物病院A~Cで共有されているものとして説明する。
【0015】
本実施形態においてネットワークNWはインターネットを想定している。ネットワークNWは、例えば、公衆電話回線網、携帯電話回線網、無線通信網、イーサネット(登録商標)などにより構築される。
【0016】
サーバ10は、動物患者の状態を管理するコンピュータである。サーバ10は、例えば、動物病院により直接的に管理されてもよいし、動物病院を経営する組織や、少なくとも一の動物病院にかかる動物患者用待ち時間提供システム1を提供するサービサーにより管理されてもよい。サーバ10は、例えば、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはクラウドコンピューティングによって論理的に実現されてもよい。
【0017】
ユーザ端末20は、動物病院に勤務する医療従事者R1が操作するコンピュータである。ユーザ端末20は、医療従事者R1が所有し、または動物医療機関より貸与されている。ユーザ端末20は、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレットコンピュータまたはパーソナルコンピュータ等であり得る。
【0018】
飼い主端末30は、動物病院に通院する動物患者の飼い主R2が操作するコンピュータである。飼い主端末30は、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレットコンピュータまたはパーソナルコンピュータ等であり得る。
【0019】
<ハードウェア構成例>
図2は、本実施形態に係るサーバ10を実現するコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。コンピュータは、少なくとも、制御部11、メモリ12、ストレージ13、通信部14および入出力部15等を備える。これらはバス16を通じて相互に電気的に接続される。
【0020】
制御部11は、サーバ10全体の動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信の制御、及びアプリケーションの実行及び認証処理に必要な情報処理等を行う演算装置である。例えば制御部11は、CPU等のプロセッサであり、ストレージ13に格納されメモリ12に展開されたプログラム等を実行して各情報処理を実施する。
【0021】
メモリ12は、DRAM等の揮発性記憶装置で構成される主記憶と、フラッシュメモリまたはHDD等の不揮発性記憶装置で構成される補助記憶と、を含む。メモリ12は、制御部11のワークエリア等として使用され、また、サーバ10の起動時に実行されるBIOS、及び各種設定情報等を格納する。
【0022】
ストレージ13は、アプリケーション・プログラム等の各種プログラムを格納する。各処理に用いられるデータを格納したデータベースがストレージ13に構築されていてもよい。
【0023】
通信部14は、サーバ10をネットワークに接続する。通信部14は、例えば、有線LAN、無線LAN、Wi-Fi(登録商標)、赤外線通信、Bluetooth(登録商標)、近距離または非接触通信等の方式で、外部機器と直接またはネットワークアクセスポイントを介して通信する。
【0024】
入出力部15は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等の情報入力機器、及びディスプレイ等の出力機器である。
【0025】
バス16は、上記各要素に共通に接続され、例えば、アドレス信号、データ信号及び各種制御信号を伝達する。
【0026】
本実施形態に係るユーザ端末20及び飼い主端末30を実現するコンピュータやスマートフォン等の端末のハードウェア構成は、図2に示すサーバ10のハードウェア構成例と同様であるため、説明を省略する。
【0027】
<サーバ10>
図3は、本実施形態に係るサーバ10のソフトウェア構成例を示す図である。サーバ10は、電子カルテDB131、動物患者DB132、診察種別DB133、診察待ち患者数DB134、算出部111、提示部112、評価部113を備える。算出部111、提示部112、評価部113は、制御部11がストレージ13に記憶されているプログラムをメモリ12に読み出して実行することにより実現され得る。
【0028】
電子カルテDB131、動物患者DB132、診察種別DB133は、メモリ12およびストレージ13が提供する記憶領域の一部として実現され得る。なお、電子カルテDB131、動物患者DB132、診察種別DB133は、サーバ10以外の一または複数のサーバが提供する外部の記憶領域の一部として実現されてもよい。
【0029】
電子カルテDB131は、動物患者の電子カルテ情報を管理するためのデータベースである。図4は、本実施形態に係る電子カルテDB131の一例を示す図である。図4に示すように、電子カルテ情報は、例えば、動物患者を一意に特定する識別子である動物患者IDと関連づけて管理される。また、動物患者毎の電子カルテ情報は、受診日毎に管理される。
【0030】
電子カルテ情報に含まれる項目には、図4に示すように、動物情報、問診情報、身体所見、病歴、検査情報、診断情報、処置/投薬情報、処方情報、メモ、画像情報などがある。
【0031】
動物情報には、当該動物患者が該当する動物種情報が含まれる。動物種情報の例としては、イヌ、キツネ、タヌキ、フェネック、ネコ、ハムスター、モルモット、ハツカネズミ、シマリス、タイワンリス、プレーリードッグ、モモンガ、ウサギ、サル、ミニブタ、フェレット、スカンク、ロバ、ウマ(ミニチュアホース、ファラベラ)、九官鳥、ジュウシマツ、セキセイインコ、オカメインコ、ワカケホンセイインコ、文鳥、鳩、ミズガメ、リクガメ、ヤモリ、トカゲ、ヘビ、ワニ、カエル、サンショウウオ、金魚、錦鯉、熱帯魚、エビ、カブトムシ、クワガタムシ、スズムシ、水生昆虫、カマキリ、クモ、サソリ、サソリモドキ、ウデムシ、ヒヨケムシ、ムカデ、ヤスデなどが例示されるがこの限りではない。更に、イヌにおいても、犬種(犬の品種)等の下位概念が存在し得る。動物情報は、診察カルテ情報、入院カルテ情報及び手術カルテ情報の全てに含まれうる。
【0032】
問診情報は、飼い主から取得する主観的な情報(主訴)である。例えば、「ご飯をあまり食べていない」「足に擦り傷ができている」「太ってきた」「元気がない」「鼻水が出ている」等であり、飼い主が所有する動物を見たときに観察される症状である。問診情報は、動物病院に来院した際に問診表や問診用端末等を利用して飼い主から取得することとしてもよいし、飼い主が所有する携帯端末等で事前に入力してもらい取得することとしてもよい。入院時及び手術時においても問診は行われ、入院カルテ情報及び手術カルテ情報にも問診情報は含まれうる。
【0033】
身体所見は、動物病院等において獣医師等が調べることができ、客観的な数値で表せる身体情報である。例えば「体重」「体温」「心拍」「呼吸数」等である。
【0034】
病歴とは、獣医師等が聴取した主観的な情報である。病歴は、上述した問診情報と同一になる場合も多いが、例えば「喉が赤い」というように飼い主だけでは実際に確認するのが困難な項目も含まれている。また、問診情報では「血尿が出ている」という情報が取得されたとしても、獣医師等によって診察したところ「肛門から出血している」という現病歴が聴取されることもある。
【0035】
検査情報には、少なくとも当該動物患者が過去に受けた検査の内容を含んでいる。検査情報には、過去の通院、入院又は手術において受けたことのある検査や、検診において受けたことのある検査などを含めることができる。その際に、検査に対する反応(嫌がったかどうか等、検査自体の受容性・許容性に関する情報)を関連付けて記憶することとしてもよい。
【0036】
診断情報には、少なくとも当該動物患者が過去に受けた診断の履歴が含まれている。診断情報には、過去に罹患した具体的な疾患名や怪我等の情報を含めることができる。診断情報には、過去の通院、入院又は手術において疑われた診断に関する情報を含めてもよい。
【0037】
処置/投薬情報には、当該動物患者が過去に受けた処置または投薬に関する情報を含んでいる。処置/投薬情報には、処置または投薬に対する反応(嫌がったかどうか、体調に影響を来たしたか等、処置又は投薬自体の受容性・許容性に関する情報)を関連付けて記憶することとしてもよい。処置の内容としては、例えば、肛門腺処置、爪切処置、足裏処置、耳処置、毛抜き、眼科処置、歯科処置、エリザベスカラー・腹帯など、鍼灸処置、留置、便出し、抜糸、消毒、酸素処置、催吐処置、緊急蘇生処置、水抜き、強制給餌、洗浄、圧排、マッサージ、マイクロチップ、トリミング、カテーテル、リハビリ、手術、麻酔、入院、注射、輸血、点滴、検査、放射線治療、各種ドック、介護、衛生処置、シャンプー、しつけ、サプリメント、おやつ、避妊、去勢、ノミダニ駆除、狂犬病薬、ワクチン、フード、内用薬、点耳薬、点鼻薬、点眼薬、外用薬(軟膏・クリーム)、外用薬(消毒薬・スプレー)、外用薬、フィラリア予防などが例示できるがこの限りではない。
【0038】
処方情報は、当該動物患者が過去に処方された薬剤等を含む。処方情報には、自宅にて処方された薬剤を服用できたか否か、嫌がったかどうか、体調に影響を来たしたか等、処置又は投薬自体の受容性・許容性に関する情報をユーザの携帯端末を介して取得して追加するようにしてもよい。
【0039】
メモは、診察、入院又は手術の担当医、担当看護師、担当事務などにより入力されたテキストデータである。画像情報は、動物患者の様子を撮影した画像である。画像情報は、静止画像であっても動画像であってもよい。
【0040】
動物患者DB132は、動物患者に関する動物患者情報を管理するデータベースである。図5は、本実施形態に係る動物患者DB132の一例を示す図である。動物患者DB132は、請求の範囲に記載された、第1の記憶部の一例となる。動物患者DB132は、所定時間毎に電子カルテDB131から抽出された動物患者情報によって更新され得る。図5に示すように、動物患者DB132は、カラム「動物患者ID」、「受付番号」、「予約時刻(診察予定時刻)」、「診療科」、「担当獣医師」、「診察内容」、「状態」、「調剤待ち時間(例えば分単位)」、「会計待ち時間(例えば分単位)」からなるテーブル構造を有している。動物患者DB132には、診察を希望する動物患者毎のレコードが含まれている。
【0041】
カラム「受付番号」には、診察当日の受け付け時に割り当てられる受付番号が記憶されている。カラム「予約時刻(診察予定時刻)」には、動物患者の飼い主が動物患者の診察を予定(予約)している診察予定時刻が記憶されている。カラム「診療科」には、動物患者が診察を受ける診療科が記憶されている。カラム「担当獣医師」には、動物患者が診察を受ける獣医師の情報(この例では氏名)が記憶されている。カラム「診察内容」には、診察種別を示す診察内容が記憶されている。カラム「状態」には、診察待ち、診察中、診察済み、調剤待ち、調剤中、調剤済み、会計待ち、会計中、会計済みなどの動物患者の状態が記憶されている。カラム「調剤待ち時間」には、診察済みの動物患者について、診察終了時刻から薬剤の調剤が行われるまでの時間である調剤待ち時間が記憶されている。カラム「会計待ち時間」には、調剤済みの動物患者について、調剤終了時刻から会計処理が終了するまでの時間である会計待ち時間が記憶されている。
【0042】
診察種別DB133は、診察内容毎の診察時間を管理するデータベースである。図6は、本実施形態に係る診察種別DB133の一例を示す図である。診察種別DB133は、請求の範囲に記載された、第2の記憶部の一例となる。診察種別DB133は、所定時間毎に電子カルテDB131から抽出された動物患者情報によって更新され得る。図6に示すように、診察種別DB133は、カラム「動物種別」、「診察内容」、「診察時間」からなるテーブル構造を有している。カラム「動物種別」には、動物患者が該当する動物種情報が含まれる。カラム「診察内容」には、動物患者に対する処置又は投薬に関する処方情報、問診、検査、手術などの来院目的に関する情報が記憶されている。カラム「診察時間」には、診察内容に対応する診察の診察予定時間(例えば分単位)が記憶されている。
【0043】
診察待ち患者数DB134は、後述する先行動物患者の数を示す診察待ち患者数を管理するデータベースである。図7は、本実施形態に係る診察待ち患者数DB134の一例を示す図である。診察待ち患者数DB134は、請求の範囲に記載された、第3の記憶部の一例となる。診察待ち患者数DB134は、所定時間毎に電子カルテDB131から抽出された動物患者情報によって更新され得る。図7に示すように、診察待ち患者数DB134は、カラム「動物患者ID」、「診察待ち患者数」からなるテーブル構造を有している。
【0044】
算出部111は、動物患者DB132から取得した動物患者の診察予定時刻よりも前に先行して診察される診察待ちの動物患者である先行動物患者の診察内容と、診察種別DB133から取得した先行動物患者の診察内容に対応する診察時間とに基づいて、動物患者の診療が開始されるまでの時間である診察待ち時間を算出する機能を有する。
【0045】
提示部112は、算出部111が算出した診察待ち時間を可視的に提示する機能を有する。「可視的に提示」とは、画面などを通じてその状態をユーザが視認し得ることを指す。提示部112は、動物患者DB132に記憶されている、調剤待ち時間又は会計待ち時間を可視的に提示する機能を有する。
【0046】
提示部112は、算出部111が算出した診察待ち時間を例えば動物病院A~Cごとに比較可能に可視的に提示する機能を有する。「比較可能に可視的に提示」とは、少なくとも2つの診察待ち時間を、画面などを通じて表示することであって、例えば、第1の診察待ち時間と第2の診察待ち時間とを並べて表示することが該当する。並べ方としては、第1の診察待ち時間を左側、第2の診察待ち時間を右側に並べること、第1の診察待ち時間を上側、第2の診察待ち時間を下側に並べること等がある。
【0047】
評価部113は、算出部111が算出した診察待ち時間を少なくとも含む評価項目によって、例えば、評価対象となる動物病院A~C又は当該動物病院A~Cに在籍する獣医師を評価する機能を有する。提示部112は、評価部113による評価結果を可視的に提示する機能を有する。
【0048】
<処理の流れ>
図8を参照しながら、本実施形態の動物患者用待ち時間提供システム1が実行する処理の流れについて説明する。図8は、本開示の第1の実施形態に係る診察待ち情報の提示方法に係るフローチャートの一例である。この例では、動物患者用待ち時間提供システム1で行われる診察待ち情報の提示処理について、飼い主端末30の画面に診察待ち時間が表示される場合を説明する。
【0049】
図8に示すように、飼い主R2が飼い主端末30を操作し、動物患者の患者IDと診察を受ける病院(ここでは動物病院A)の病院IDを含むURLを指定してウェブブラウザを立ち上げると(ステップS100)、URLにより指定されたユーザ端末20は、URLに含まれる病院IDに対応する動物病院Aのサーバ10に患者IDを送信して、飼い主R2に対する診察待ち時間の提示を要求する(ステップS101)。
【0050】
一方、患者IDを受信したサーバ10は、図9に示す診察待ち時間の算出処理を行って、動物患者の診察待ち時間を算出し(ステップS102)、その算出した診察待ち時間を示す情報をユーザ端末20に送信する(ステップS103)。このとき、サーバ10は、診察待ち時間を示す情報に加えて、飼い主R2の氏名や飼い主R2が予約した診療科などの情報をユーザ端末20に送信し得る。
【0051】
ユーザ端末20は、サーバ10から受信した情報に基づいて、診察待ち時間を示す情報を含むウェブ画面を生成する(ステップS104)。そして、ユーザ端末20は、生成したウェブ画面を飼い主端末30に送信し(ステップS105)、飼い主端末30の画面に診察待ち時間を示す情報を提示させる。
【0052】
図9は、図1に示すサーバ10により行われる診察待ち時間の算出処理を示すフローチャートの一例である。図9を参照しながら、サーバ10で行われる診察待ち時間の算出処理(図8のステップS102)について詳細に説明する。
【0053】
サーバ10は、図9に示す処理を開始後、動物患者の患者IDを受信すると(ステップS200)、動物患者DB132を検索して動物患者DB132に当該動物患者の受付番号が記憶されているか否かを判断する(ステップS201)。より具体的には、動物患者DB132を検索して、動物患者DB132からカラム「患者ID」の値が当該動物患者の患者IDであるレコードを抽出して、そのレコードのカラム「受付番号」の値により当該動物患者の受付番号を特定する。その後、当該動物患者の受付番号で動物患者DB132を検索する。
【0054】
動物患者の受付番号が動物患者DB132に記憶されている場合(ステップS201におけるYES)、サーバ10は、動物患者の受付番号が記憶されている動物患者DB132のカラム「状態」を特定し、その値に基づき先行動物患者の数を示す診察待ち患者数を決定する(ステップS202)。
【0055】
具体的には、動物患者の受付番号がカラム「診察済」「診察中」に記憶されている場合、サーバ10は、ステップS202で診察待ち患者数を「0」に決定する。また、動物患者の受付番号がカラム「診察待N(≧1)」に記憶されている場合には、診察待ち患者数を「N」に決定する。サーバ10は、ステップS202で決定した診察待ち患者数を使用して、診察待ち患者数DB134のカラム「診察待ち患者数」を更新する。
【0056】
その後、サーバ10は、ステップS202で決定した診察待ち患者数をユーザ端末20に送信する(ステップS203)。
【0057】
動物患者の受付番号が記憶されている動物患者DB132のカラム「状態」の値が「診察待N(≧1)」の場合(ステップS204におけるYES)、サーバ10は、動物患者DB132を検索して当該動物患者よりも前に診察される動物患者の診察内容を取得する(ステップS205)。
【0058】
具体的には、動物患者DB132からカラム「状態」の値が「診察待3」である患者ID「X5」、飼い主氏名「岐阜一郎」のレコードを抽出して、そのレコードのカラム「予約時刻/11:00」を取得する。さらに、動物患者DB132から、カラム「予約時刻/11:00」よりも前の時刻であって、カラム「状態」の値が「診察待2」である患者ID「X4」のレコードを抽出して、そのレコードのカラム「予定時刻/10:30」「診察内容/検査」「動物種別/ネコ」の各値を取得する。
【0059】
次に、サーバ10は、診察種別DB133を検索して「動物種別/ネコ」「診察内容/検査」に該当するレコードを抽出して、そのレコードのカラム「診察時間」の値(25分)を取得する(ステップS206)。
【0060】
さらに、サーバ10は、ステップS205で取得したカラム「予定時刻」の値(10:30)と、ステップS206で取得したカラム「診察時間」の値(25分)と、に基づいて、患者ID「X4」で特定される動物患者の診察終了時刻を「10:55」として算出する(ステップS207)。
【0061】
その後、サーバ10は、ステップS205で取得したカラム「予定時刻」の値(11:00)と、ステップS207で算出した診察終了時刻「10:55」と、に基づいて、患者ID「X5」で特定される動物患者の診察が開始されるまでの時間である、飼い主「岐阜一郎」の待ち時間を算出する(ステップS208)。
【0062】
より具体的には、患者ID「X4」で特定される動物患者の診察終了時刻「10:55」と、現在時刻との時間差を、飼い主「岐阜一郎」の待ち時間として算出し得る。
【0063】
一般的に、患者の順番待ち時間に影響を与える要因には、予約待ちの患者数や診察内容が想定され得る。それにも関わらず、特許文献1においては、これらの要因を考慮せずに順番待ち時間を推定していたので、推定精度が低下する可能性があった。
【0064】
この点、本実施形態に係る動物患者用待ち時間提供システム1によれば、診察待ち時間に影響を与え得る要因として、「診察待ち患者数」、「予定時刻」、「診察内容」、「動物種別」等の属性値を考慮して診察待ち時間が算出されるので、診察待ち時間を精度良く提示することができる。
【0065】
(実施形態2)
以下、添付図面を参照しながら、本開示の第2の実施形態に係る動物患者用待ち時間提供システム1について詳細に説明する。
【0066】
図10に示すように、本実施形態の動物患者用待ち時間提供システム2は、サーバ10を含んで構成される。サーバ10は、請求の範囲に記載された仲介サーバの一例となる。サーバ10は、ユーザ端末20及び飼い主端末30と、ネットワークNWを介して通信可能に接続されている。ユーザ端末20は、請求の範囲に記載された動物病院端末の一例となる。飼い主端末30は、請求の範囲に記載された動物患者端末の一例となる。
【0067】
<ユーザ端末20>
図10に示すように、ユーザ端末20は、電子カルテDB231を備える。電子カルテDB231は、請求の範囲に記載された患者情報データベースの一例となる。電子カルテDB231は、動物患者の来院目的に関する患者情報を動物病院における標準的な診察待ち時間である標準待ち時間に関連付けて格納する。
【0068】
<サーバ10>
図11は、本実施形態に係るサーバ10のソフトウェア構成例を示す図である。サーバ10は、予約情報受信部114と、時刻算出部115と、送信部116と、判断部117と、補正部118と、を備える。
【0069】
予約情報受信部114は、ユーザ端末20から、少なくとも来院目的及び希望診察時刻を含む予約情報を受信する機能を有する。
【0070】
時刻算出部115は、予約情報受信部114が受信した来院目的について、当該来院目的に対応する標準待ち時間を電子カルテDB231から読み出して、希望診察時刻から標準待ち時間が経過した時刻を診察予定時刻として算出する機能を有する。
【0071】
送信部116は、時刻算出部115が算出した診察予定時刻をユーザ端末20に送信する機能を有する。
【0072】
判断部117は、予約情報受信部114が受信した来院目的に基づき、動物患者が標準待ち時間内に診察可能であるか否か判断する機能を有する。
【0073】
補正部118は、判断部117において動物患者が標準待ち時間内に診察不可能であると判断された場合には、標準待ち時間を長く補正する機能を有する。
【0074】
本実施形態に係る動物患者用待ち時間提供システム2によれば、診察待ち時間に影響を与え得る要因として、動物患者の来院目的を反映して診察予定時刻が算出されるので、診察待ち時間を精度良く提示することができる。
【0075】
また、以上説明した実施の形態によれば、診察等を待つということの理解ができない動物患者に与える待ち時間自体のストレスのみならず、個体同士又は動物種同士の相性や特徴に起因する同一空間で待機することへのストレス等を低減し得る。
【0076】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0077】
本明細書において説明した装置は、単独の装置として実現されてもよく、一部または全部がネットワークで接続された複数の装置(例えばクラウドサーバ)等により実現されてもよい。例えば、サーバ10の制御部11およびストレージ13は、互いにネットワークで接続された異なるサーバにより実現されてもよい。
【0078】
本明細書において説明した装置による一連の処理は、ソフトウェア、ハードウェア、及びソフトウェアとハードウェアとの組合せのいずれを用いて実現されてもよい。本実施形態に係るサーバ10の各機能を実現するためのコンピュータプログラムを作製し、PC等に実装することが可能である。また、このようなコンピュータプログラムが格納された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供することができる。記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等である。また、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信されてもよい。
【0079】
また、本明細書においてフローチャート図を用いて説明した処理は、必ずしも図示された順序で実行されなくてもよい。いくつかの処理ステップは、並列的に実行されてもよい。また、追加的な処理ステップが採用されてもよく、一部の処理ステップが省略されてもよい。
【0080】
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
【符号の説明】
【0081】
1 動物患者用待ち時間提供システム
2 動物患者用待ち時間提供システム
10 動物病院管理サーバ
20 ユーザ端末
30 飼い主端末

【要約】
【課題】診察待ち時間に影響を与え得る要因を考慮して、診察待ち時間を精度良く提示可能とすること。
【解決手段】本開示の動物患者用待ち時間提供システムは、動物患者の診察予定時刻並びに診察内容を記憶する第1の記憶部と、前記診察内容毎の診察時間を記憶する第2の記憶部と、前記第1の記憶部から取得した動物患者の診察予定時刻よりも前に先行して診察される診察待ちの動物患者である先行動物患者の診察内容と、前記第2の記憶部から取得した前記先行動物患者の診察内容に対応する診察時間とに基づいて、前記動物患者の診療が開始されるまでの時間である診察待ち時間を算出する算出部と、前記時刻算出部が算出した診察待ち時間を可視的に提示する提示部と、を備える。
【選択図】図1

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11