(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-07
(45)【発行日】2022-02-04
(54)【発明の名称】車両用ランプおよびこれを含む車両
(51)【国際特許分類】
F21S 43/20 20180101AFI20220128BHJP
F21S 43/50 20180101ALI20220128BHJP
F21S 43/14 20180101ALI20220128BHJP
F21V 5/02 20060101ALI20220128BHJP
F21V 9/00 20180101ALI20220128BHJP
G02B 5/00 20060101ALI20220128BHJP
F21W 104/00 20180101ALN20220128BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20220128BHJP
【FI】
F21S43/20
F21S43/50
F21S43/14
F21V5/02
F21V9/00 200
G02B5/00 Z
F21W104:00
F21Y115:10
(21)【出願番号】P 2018566376
(86)(22)【出願日】2017-06-13
(86)【国際出願番号】 KR2017006113
(87)【国際公開番号】W WO2017222227
(87)【国際公開日】2017-12-28
【審査請求日】2020-06-11
(31)【優先権主張番号】10-2016-0078668
(32)【優先日】2016-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【氏名又は名称】青木 孝博
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100203035
【氏名又は名称】五味渕 琢也
(74)【代理人】
【識別番号】100185959
【氏名又は名称】今藤 敏和
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100202267
【氏名又は名称】森山 正浩
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ヨンジェ
(72)【発明者】
【氏名】パク,グァンフォ
(72)【発明者】
【氏名】チャン,ジェヒョク
(72)【発明者】
【氏名】イ,ドンヒョン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,ヒョンダク
(72)【発明者】
【氏名】ハン,サラム
【審査官】河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0346422(US,A1)
【文献】特開2007-007988(JP,A)
【文献】特開2000-299004(JP,A)
【文献】実開昭59-126742(JP,U)
【文献】特開2014-010918(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 43/20
F21S 43/50
F21S 43/14
F21V 5/02
F21V 9/00
G02B 5/00
F21W 104/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンズ部と、
前記レンズ部に向かって光を照射する光源部と、を具備し、
前記レンズ部は、
少なくとも1つの曲面を有する本体と、
該本体の一側に配置され、前記光を利用して3次元イメージを形成するように構成されたフィルム部と、を含み、
該フィルム部が、
前記3次元イメージを形成するように構成された複数個の単位オプティカルフィルムと、
前記単位オプティカルフィルムと前記本体との間に配置されるベースフィルムと、を含み、
前記複数個の単位オプティカルフィルムの各々が、オプティカルフィルム本体と、前記3次元イメージを形成するために該オプティカルフィルム本体の一側及び他側の各々に形成される複数のパターンと、を含み、
前記他側に形成される前記複数のパターンが、該複数のパターンとの間に前記オプティカルフィルム本体を挟んで前記一側に形成される前記複数のパターンの長手方向に対して、所定の角度(θ)により傾斜して配置され、
前記複数個の単位オプティカルフィルムが、所定の隔離距離(d2)により相互に距離をおいて配置され、前記複数個の単位オプティカルフィルムの間にスリットを形成し、
前記単位オプティカルフィルムの幅(W)に基づく前記隔離距離(d2)が、0.01×W~0.05×Wの範囲にある、車両用ランプ。
【請求項2】
前記単位オプティカルフィルムが前記ベースフィルムの一側に印刷される、請求項1に記載の車両用ランプ。
【請求項3】
レンズ部と、
該レンズ部に向かって光を発するように構成された光源部と、を具備し、
前記レンズ部は、
少なくとも1つの曲面を有する本体と、
前記本体の一側に配置され、前記光を利用して3次元イメージを形成するように構成されたフィルム部と、を含み、
該フィルム部が、
各々が同一の形状を有し前記3次元イメージを形成するように構成された複数個の第1単位オプティカルフィルムと、
各々が同一の形状を有し前記3次元イメージを形成する複数個の第2単位オプティカルフィルムと、
ベースフィルムと、を含み、
前記第1単位オプティカルフィルムと前記第2単位オプティカルフィルムとが、所定の隔離距離(d3)により相互に距離をおいて前記ベースフィルムの一側に配置され、
前記複数個の第1単位オプティカルフィルムの各々が、オプティカルフィルム本体と、前記3次元イメージを形成するために該オプティカルフィルム本体の一側及び他側の各々に形成される複数のパターンと、を含み、
前記複数個の第2単位オプティカルフィルムの各々が、オプティカルフィルム本体と、前記3次元イメージを形成するために該オプティカルフィルム本体の一側及び他側の各々に形成される複数のパターンと、を含み、
前記複数個の第1オプティカルフィルムの各々及び前記複数個の第2オプティカルフィルムの各々において、前記他側に形成される前記複数のパターンが、
該複数のパターンとの間に前記オプティカルフィルム本体を挟んで前記一側に形成される前記複数のパターンの長手方向に対して
、所定の角度により傾斜して形成される、車両用ランプ。
【請求項4】
前記ベースフィルムの一側に配置される前記第1単位オプティカルフィルムが、三角形、四角形及び台形のうち少なくとも1つの形状に形成される、請求項
3に記載の車両用ランプ。
【請求項5】
前記複数のパターンが、所定の隔離距離(d1)により相互に距離をおいて配置される、請求項
1又は請求項
3に記載の車両用ランプ。
【請求項6】
レンズ部と、
該レンズ部に向かって光を発する光源部と、を具備し、
前記レンズ部が、
少なくとも1つの曲面を有する本体と、
該本体の一側に配置され、前記光を利用して3次元イメージを形成するように構成されたフィルム部と、を含み、
前記レンズ部が、金型を利用してアイエムエル(IML:In-mold Labelling)方式により射出され、
フィルム部が、
前記3次元イメージを形成するように構成されたオプティカルフィルムと、
該オプティカルフィルムと前記本体との間に挟まれたベースフィルムと、を含み、
前記オプティカルフィルムが、オプティカルフィルム本体と、前記3次元イメージを形成するために該オプティカルフィルム本体の一側及び他側の各々に形成される複数のパターンと、を含み、
前記他側に形成される前記複数のパターンが、該複数のパターンとの間に前記オプティカルフィルム本体を挟んで前記一側に形成される前記複数のパターンの長手方向に対して、所定の角度(θ)により傾斜して配置され、
接着層が、前記ベースフィルムと前記本体との間にさらに挟まれて、接着を向上させ、該接着により該ベースフィルムが該本体に付着させられ、
保護フィルムが、前記オプティカルフィルムの一側に配置され、該オプティカルフィルムを保護するように構成され、
反射層が、前記オプティカルフィルムと前記保護フィルムとの間にさらに挟まれる、車両用ランプ。
【請求項7】
酸化防止層が、前記反射層と前記保護フィルムとの間に酸化防止層がさらに挟まれ、アルミニウム又は銀を含有する前記反射層の酸化を防止する、請求項
6に記載の車両用ランプ。
【請求項8】
前記酸化防止層がシリコン又はステンレス鋼を含有する、請求項
7に記載の車両用ランプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例は3Dフィルムが配置される車両用ランプおよびこれを含む車両に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近照明装置は、点、線、面の形態を経て立体照明に発展している。例えば、点光源の形態の白熱灯、線光源の形態の蛍光灯、面光源の形態のLED平面照明を経て立体的に巻かれ捩れた蛍光灯や、立体的な構造物に複数のLED光源を配置した3D立体照明に対する研究開発が進んでいる。
【0003】
3D立体照明は、通常複数の光源が立体的な構造に配列され、立体的に配列された複数の光源が多様な形態で点灯されることを指したりもする。このような3D立体照明は、建物の外壁や車両用照明装置などに適用され得る。
【0004】
一部の高級な車種に適用される車両用立体照明装置は、車両の曲面に沿って設置される階段型構造物のような立体構造物に複数のLED光源を配置し、立体構造物の内側面に形成されたミラーを通じて光を反射させることによって立体照明を提供するように構成される。
【0005】
しかし、従来の車両用立体照明装置では、立体照明の実現のために立体構造物に複数のLED光源を配置するため設計および製作が複雑であり、しかも照射角の狭いLED光源で立体照明装置の広い発光面積をカバーして車両に要求される照度を合わせなければならないため、多くの個数のLED光源を使用しなければならない。このため、費用が増加する短所がある。
【0006】
また、従来の車両用立体照明装置は立体構造物を基盤として立体照明を設置するため、自然な立体照明を作り出すためには立体構造物の間隙に複数のLED照明を密に配置するか、複数のLED照明の輝度を徐々に明るくするか暗く制御するなどの複雑な構造と制御プロセスが必要であり、その結果、このような環境が費用増加の原因となる短所がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
車両用ランプのデザイン自由度を向上させて美感を増大させ、製造工程を単純化させて生産性を向上できる車両用ランプを提供する。
【0008】
また、3D立体イメージを形成するにおいて、3D立体イメージを形成できるフィルムを利用して空間活用度を向上できる車両用ランプを提供する。
【0009】
実施例が解決しようとする課題は以上で言及された課題に限定されず、ここで言及されていないさらに他の課題は下記の記載から当業者に明確に理解されるはずである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題は実施例により、レンズ部;および前記レンズ部に向かって光を照射する光源部を含み、前記レンズ部は少なくとも一つの曲面を有する本体;および前記本体の一側に配置され、前記光を利用して3D立体イメージを形成するフィルム部を含み、前記フィルム部は3D立体イメージを形成する複数個の単位オプティカルフィルム;および前記単位オプティカルフィルムと前記本体の間に配置されるベースフィルム;を含み、複数個の前記単位オプティカルフィルムが所定の離隔距離d2で離隔して配置されることによって前記単位オプティカルフィルムの間にスリットが形成される車両用ランプによって達成される。
【0011】
前記単位オプティカルフィルムは前記ベースフィルムの一側に印刷されて形成され得る。
【0012】
また、前記単位オプティカルフィルムの幅Wを基準として前記スリットを形成するための前記単位オプティカルフィルム間の離隔距離d2は、下記の範囲内に該当し得る。
【0013】
d2=0.01~0.05W
W:単位オプティカルフィルムの幅、d2:単位オプティカルフィルム間の離隔距離
【0014】
一方、前記単位オプティカルフィルムの一側または他側のうち少なくともいずれか一つには、3D立体イメージを形成するパターンが形成され得る。
【0015】
そして、複数個で形成される前記パターンは、所定の離隔距離dで離隔して配置され得る。
【0016】
また、前記単位オプティカルフィルムの一側と他側のそれぞれに3D立体イメージを形成するパターンが形成されるものの、一側に形成される前記パターンの長さ方向を基準として他側に形成される前記パターンは所定の角度で傾斜するように配置され得る。
【0017】
そして、複数個で形成される前記パターンは所定の離隔距離d1で離隔して配置され得る。
【0018】
前記課題は本発明の実施例により、レンズ部;および前記レンズ部に向かって光を照射する光源部を含み、前記レンズ部は、少なくとも一つの曲面を有する本体;および前記本体の一側に配置され、前記光を利用して3D立体イメージを形成するフィルム部を含み、前記フィルム部は、3D立体イメージを形成する複数個の第1単位オプティカルフィルム;3D立体イメージを形成する複数個の第2単位オプティカルフィルム;およびベースフィルム;を含み、前記第1単位オプティカルフィルムと前記第2単位オプティカルフィルムは所定の離隔距離d3で離隔して前記ベースフィルムの一側に配置される車両用ランプによって達成される。
【0019】
前記ベースフィルムの一側に配置される前記第1単位オプティカルフィルムは、三角形、四角形または台形のうち少なくともいずれか一つの形状に形成され得る。
【0020】
また、前記第1単位オプティカルフィルムおよび前記第2単位オプティカルフィルムのそれぞれの一側または他側のうち少なくともいずれか一つには、3D立体イメージを形成するパターンが形成され得る。
【0021】
そして、複数個で形成される前記パターンは、所定の離隔距離dで離隔して配置され得る。
【0022】
また、前記第1単位オプティカルフィルムおよび前記第2単位オプティカルフィルムのそれぞれの一側と他側のそれぞれに3D立体イメージを形成するパターンが形成されるものの、一側に形成される前記パターンの長さ方向を基準として他側に形成される前記パターンは所定の角度で傾斜するように配置され得る。
【0023】
そして、複数個で形成される前記パターンは、所定の離隔距離d1で離隔して配置され得る。
【0024】
前記課題は本発明の実施例により、レンズ部;前記レンズ部に向かって光を照射する光源部を含み、前記レンズ部は、少なくとも一つの曲面を有する本体;と前記本体の一側に配置され、前記光を利用して3D立体イメージを形成するフィルム部を含み、前記レンズ部は金型を利用してアイエムエル(IML:In-mold Labelling)方式で射出される車両用ランプによって達成される。
【0025】
前記フィルム部は、3D立体イメージを形成するオプティカルフィルム;および前記オプティカルフィルムと前記本体の間に配置されるベースフィルム;を含むことができる。
【0026】
また、前記オプティカルフィルムの一側または他側のうち少なくともいずれか一つには、3D立体イメージを形成するパターンが形成され得る。
【0027】
そして、複数個で形成される前記パターンは、所定の離隔距離dで離隔して配置され得る。
【0028】
また、前記オプティカルフィルムの一側と他側のそれぞれに3D立体イメージを形成するパターンが形成される場合、一側に形成される前記パターンの長さ方向を基準として他側に形成される前記パターンは所定の角度で傾斜するように配置され得る。
【0029】
そして、複数個で形成される前記パターンは、所定の離隔距離d1で離隔して配置され得る。
【0030】
一方、前記ベースフィルムが前記本体に接着される接着性が向上されるように、前記ベースフィルムと前記本体の間に接着層がさらに配置され得る。
【0031】
また、前記オプティカルフィルムの一側に配置されて前記オプティカルフィルムを保護する保護フィルムをさらに含むことができる。
【0032】
そして、反射度を向上させて前記光の光効率を増加させるように、前記オプティカルフィルムと前記保護フィルムの間に反射層がさらに配置され得る。
【0033】
そして、アルミニウムまたは銀を含有する前記反射層の酸化を防止するように、前記反射層と前記保護フィルムの間に酸化防止層がさらに配置され得る。
【0034】
ここで、前記酸化防止層はシリコンまたはステンレスを含有して形成され得る。
【0035】
前記課題は本発明の実施例により、ハウジング;レンズ部;および前記レンズ部に向かって光を照射する光源部を含み、前記レンズ部は、少なくとも一つの曲面を有する本体;と前記本体の一側に配置され、前記光を利用して3D立体イメージを形成するフィルム部を含み、前記レンズ部は金型を利用してアイエムエル(IML:In-mold Labelling)方式で射出される車両によって達成される。
【0036】
前記光源部は前記本体の一側または他側のうち少なくともいずれか一箇所に配置され、前記光源部から照射される光は前記本体を透過して前記フィルム部に向かって照射され得る。
【発明の効果】
【0037】
前記のような構成を有する実施例に係る車両用ランプは、3D立体イメージを形成できるフィルムを利用するため、デザイン自由度を向上させて美感を増大させ、製造工程を単純化させて生産性を向上させることができる。
【0038】
また、実施例に係る車両用ランプは、3D立体イメージを形成できるフィルムを利用するため、光源部の配置自由度を向上させることができる。したがって、従来の立体構造物を利用する車両用ランプより空間活用度を向上させることができる。
【0039】
一方、前記車両用ランプのレンズ部は、金型を利用してアイエムエル(IML:In-mold Labelling)方式で射出され得る。それにより、3D立体イメージを形成するオプティカルフィルムのみを変えることによって多様なデザインのレンズ部に対する射出物を製作できるため、急変する車両用ランプのデザインに適用することができる。
【0040】
また、アイエムエル(IML:In-mold Labelling)方式により、前記車両用ランプが製作されるため、曲面射出に有利である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【
図2】実施例に係る車両用ランプのレンズ部を示す図面。
【
図3】
図2のA-A線を基準としてレンズ部の構造を示す図面。
【
図4】実施例に係る車両用ランプの光源部とオプティカルフィルムのパターンが光源部側に配置された第1実施例を示す図面。
【
図5】実施例に係る車両用ランプの光源部とオプティカルフィルムのパターンが光源部の反対側に配置された第2実施例を示す図面。
【
図6】実施例に係る車両用ランプの光源部とオプティカルフィルムのパターンがオプティカルフィルムの一側と他側に形成された第3実施例を示す図面。
【
図7】実施例に係る車両用ランプの光源部とオプティカルフィルムのパターンがオプティカルフィルムの一側と他側に形成されるものの、前記パターンの方向が異なる第4実施例を示す図面。
【
図8】実施例に係る車両用ランプに配置されるレンズ部の他の実施例を示す図面。
【
図9】実施例に係る車両用ランプのベースフィルムと複数個の単位オプティカルフィルムを示す図面。
【
図10】実施例に係る車両用ランプのレンズ部の断面を示す図面。
【
図11】実施例に係る車両用ランプに配置されるレンズ部のさらに他の実施例を示す図面。
【
図12】実施例に係る車両用ランプのベースフィルム、複数個の第1単位オプティカルフィルムおよび複数個の第2単位オプティカルフィルムを示す図面。
【
図13】実施例に係る車両用ランプのレンズ部の製作過程を示すブロック図。
【
図14】実施例に係る車両用ランプのレンズ部の製作過程を示す図面。
【
図15】実施例に係る車両用ランプのレンズ部に設置される光源部を示す図面。
【発明を実施するための形態】
【0042】
本発明は多様な変更を加えることができ、多様な実施例を有することができるところ、特定の実施例を図面に例示して説明する。しかし、これは本発明を特定の実施形態について限定しようとするものではなく、本発明の思想および技術範囲に含まれるすべての変更、均等物乃至代替物を含むものと理解されるべきである。
【0043】
第2、第1等のように序数を含む用語は、多様な構成要素の説明に使用され得るが、前記構成要素は前記用語によって限定されはしない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使用される。例えば、本発明の技術的範囲を逸脱することなく第2構成要素は第1構成要素と命名され得、同様に第1構成要素も第2構成要素と命名され得る。および/またはという用語は複数の関連した記載された項目の組み合わせまたは複数の関連した記載された項目のうちいずれかの項目を含む。
【0044】
ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」あるとか「接続されて」あると言及された時には、その他の構成要素に直接的に連結されているかまたは接続されていてもよいが、中間に他の構成要素が存在してもよいと理解されるべきである。その反面、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」あるとか「直接接続されて」あると言及された時には、中間に他の構成要素が存在しないものと理解されるべきである。
【0045】
実施例の説明において、いずれか一つの構成要素が他の構成要素の「上(うえ)または下(した)(on or under)」に形成されるものと記載される場合において、上(うえ)または下(した)(on or under)は二つの構成要素が互いに直接(directly)接触するか、一つ以上の他の構成要素が前記二つの構成要素の間に配置されて(indirectly)形成されるものをすべて含む。また「上(うえ)または下(した)(on or under)」と表現される場合、一つの構成要素を基準として上側方向だけでなく下側方向の意味も含むことができる。
【0046】
本出願で使用した用語は単に特定の実施例を説明するために使用されたものであって、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は文脈上明白に異なることを意味しない限り、複数の表現を含む。本出願で、「含む」または「有する」等の用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加の可能性をあらかじめ排除しないものと理解されるべきである。
【0047】
異なって定義されない限り、技術的または科学的な用語を含んで、ここで使用されるすべての用語は、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。一般的に使用される辞書に定義されているような用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本出願で明白に定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味と解釈されない。
【0048】
以下、添付された図面を参照して実施例を詳細に説明するものの、図面符号に関係なく同じであるか対応する構成要素は同じ参照番号を付与し、これに対する重複する説明は省略する。
【0049】
実施例に係る車両用ランプ1は、3D立体イメージを形成できるフィルムを利用して車両用ランプのデザイン自由度を向上させて美感を増大させることができる。
【0050】
また、前記車両用ランプ1は、空間を少なく占めるフィルムを利用して3D立体イメージを具現するため、製造工程が単純であり、車両に装着時に空間活用度を向上させることができる。
【0051】
図1~
図15を参照して詳説すると、前記車両用ランプ1は、レンズ部100、100a、100bと光源部200を含むことができる。ここで、レンズ部100、100a、100bは、少なくとも一つの曲面を有する本体110と光源部200から照射される光を利用して3D立体イメージを形成するフィルム部120、120a、120bを含むことができる。
【0052】
したがって、光源部200はレンズ部100、100a、100bに向かって光を照射することができる。それにより、レンズ部100、100a、100bは光源部200の光照射線上に配置され得る。
【0053】
ここで、光源部200の光源210としてLEDが利用され得る。そして、光源210はPCB220に配置されて電源の供給を受けることができる。
【0054】
一方、
図3~
図7に図示されたレンズ部100は、金型を利用してアイエムエル(IML:In-mold Labelling)方式で射出されて形成され得る。
【0055】
前記レンズ部100を形成するにおいて利用される前記アイエムエル方式は、熱フォーミング化されたフィルムをカッティングし、金型に挿入した後に本体110を射出する方式である。このため、両縁部分に曲面が形成された本体110にフィルム部120を容易に配置することができ、それにより、前記曲面によって本体110とフィルム部120の間に浮き現象が発生することを防止することができる。
【0056】
本体110は少なくとも一つの曲面を有するように形成され得る。この時、本体110はレンズ部100の外形を形成し、プラスチック材質で形成され得る。例えば、本体110はレジンを利用して形成され得、前記レジンはポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレ-ト(PMMA)等で形成され得る。
【0057】
本体110は、
図14に図示された通り、熱フォーミングされてカッティングされたフィルム部120を金型に挿入した後、フィルム部120に前記レジンを射出することによって形成され得る。
【0058】
図3を参照して詳説すると、前記レンズ部100のフィルム部120はオプティカルフィルム121とベースフィルム125を含むことができる。
【0059】
オプティカルフィルム121は前記光によって3D立体イメージを形成することができる。
【0060】
ここで、オプティカルフィルム121はベースフィルム125に印刷方式を通じて形成され得る。
【0061】
また、3D立体イメージを形成するために、オプティカルフィルム121を構成するオプティカルフィルム本体122の一側または他側のうち少なくともいずれか一つに、3D立体イメージを形成するパターン123、124、124aが形成されてもよい。そして、パターン123、124、124aはオプティカルフィルム本体122の一側または他側のうち少なくともいずれか一つに印刷方式を通じて形成され得る。
【0062】
以下、オプティカルフィルム本体122とパターン123、124、124aで構成されるオプティカルフィルム121の場合、パターン123、124、124aの配置位置によって多様な実施例として提示され得るため、これについて詳説する。例えば、オプティカルフィルム121は、パターン123、124、124aの配置位置および方向により、第1実施例に係るオプティカルフィルム121a、第2実施例に係るオプティカルフィルム121b、第3実施例に係るオプティカルフィルム121cおよび第4実施例に係るオプティカルフィルム121dとして具現され得る。
【0063】
図4は実施例に係る車両用ランプの光源部とオプティカルフィルムのパターンが光源部側に配置されたオプティカルフィルムの第1実施例を示す図面であって、
図4の(a)はオプティカルフィルムの第1実施例に係る車両用ランプの光源部とオプティカルフィルムのパターンの配置を示す図面、
図4の(b)は
図4の(a)によるレンズ部の光イメージを示す図面である。
【0064】
図4はパターンの形成位置によるオプティカルフィルム121aの第1実施例を示す図面であって、前記第1実施例は、
図4の(a)に図示された通り、オプティカルフィルム本体122の一側にパターン123が形成され得る。
【0065】
オプティカルフィルム121aのパターン123は、光源部200の光源210と向かい合うようにオプティカルフィルム本体122に配置され得る。この時、光源210はパターン123と離隔して配置され得る。
【0066】
また、オプティカルフィルム本体122の一側に配置される複数個のパターン123のそれぞれは所定の離隔距離dで離隔して配置され得る。ここで、パターン123は所定の方向に長く形成され得る。
【0067】
それにより、
図4の(b)に図示された通り、オプティカルフィルム121aによるレンズ部の光イメージを具現することができる。すなわち、前記光イメージはパターン123により一領域が明るく形成され得、光源210が配置される位置ではさらに明るく形成され得る。
【0068】
図5は実施例に係る車両用ランプの光源部とオプティカルフィルムのパターンが光源部の反対側に配置されたオプティカルフィルムの第2実施例を示す図面であって、
図5の(a)はオプティカルフィルムの第2実施例に係る車両用ランプの光源部とオプティカルフィルムのパターンの配置を示す図面、
図5の(b)は
図5の(a)によるレンズ部の光イメージを示す図面である。
【0069】
図5の(a)に図示された通り、オプティカルフィルム121bのパターン124は、光源部200の光源210を基準としてオプティカルフィルム本体122の他側に配置され得る。
【0070】
例えば、
図5の(a)に図示された通り、オプティカルフィルム本体122の他側に配置される複数個のパターン124のそれぞれは所定の離隔距離dで離隔して配置され得る。
【0071】
それにより、
図5の(b)に図示された通り、オプティカルフィルム121bによるレンズ部の光イメージを具現することができる。第1実施例に係るオプティカルフィルム121と比較する時、第2実施例に係るオプティカルフィルム121bは光源210とパターン124の間に離隔する距離で差が発生するため、第2実施例に係るオプティカルフィルム121bによる光イメージは第1実施例に係るオプティカルフィルム121による光イメージと異なる光イメージを具現することになる。
【0072】
図6は実施例に係る車両用ランプの光源部とオプティカルフィルムのパターンがオプティカルフィルム本体の一側と他側にそれぞれ形成されたオプティカルフィルムの第3実施例を示す図面であって、
図6の(a)はオプティカルフィルムの第3実施例に係る車両用ランプの光源部とオプティカルフィルムのパターンの配置を示す図面、
図6の(b)および(c)は
図6の(a)によるレンズ部の光イメージを示す図面である。
【0073】
オプティカルフィルム121cの第3実施例により、
図6の(a)に図示された通り、パターン123、124はオプティカルフィルム本体122の一側と他側にそれぞれ形成され得る。
【0074】
それにより、
図6の(b)、(c)に図示された通り、オプティカルフィルム121cによるレンズ部の光イメージを具現することができる。ここで、
図6の(c)に図示されたレンズ部の光イメージの場合、
図6の(b)に図示されたパターン123、124の間の相互の隔離距離dがより大きい場合を示す。
【0075】
すなわち、パターン123、124の間の相互の隔離距離dにより多様な光イメージを具現することができる。
【0076】
図7は実施例に係る車両用ランプの光源部とオプティカルフィルムのパターンがオプティカルフィルムの一側と他側に形成されるものの、前記パターンの方向が異なるオプティカルフィルムの第4実施例を示す図面であって、
図7の(a)はオプティカルフィルムの第4実施例に係る車両用ランプの光源部とオプティカルフィルムのパターンの配置を示す図面、
図7の(b)および(c)は
図7の(a)によるレンズ部の光イメージを示す図面である。
【0077】
オプティカルフィルム121dの第4実施例により、
図7の(a)に図示された通り、パターン123、124aはオプティカルフィルム本体122の一側と他側にそれぞれ形成されるものの、パターン123、124aの形成方向が互いに異なるように配置され得る。ここで、パターン123は光源210と向かい合うようにオプティカルフィルム本体122に配置され得るが必ずしもこれに限定されない。
【0078】
この時、オプティカルフィルム本体122の一側と他側にそれぞれ配置される複数個のパターン123、124aは所定の離隔距離d1で離隔して配置され得る。
【0079】
すなわち、オプティカルフィルム121dの一側と他側のそれぞれに3D立体イメージを形成するパターン123、124aが形成され得る。そして、前記光の照射線上から見る時、一側に形成されるパターン123の長さ方向を基準として他側に形成されるパターン124aは、パターン123と交差するように配置され得る。
【0080】
図7の(a)に図示された通り、オプティカルフィルム本体122の他側に配置されたパターン124aの場合、オプティカルフィルム本体122の一側に配置されたパターン123を基準として所定の角度θで傾斜して配置され得る。
【0081】
それにより、
図7の(b)、(c)に図示されたようなレンズ部の光イメージを具現することができる。ここで、
図7の(c)に図示されたレンズ部の光イメージの場合、
図7の(b)に図示されたパターン123、124aの間の相互の隔離距離d1がより大きい場合を示す。
【0082】
すなわち、オプティカルフィルム121cの第3実施例よりオプティカルフィルム121dの第4実施例の場合、光イメージの縁で光潰れ効果がさらに向上してやわらかい光イメージを具現することができる。
【0083】
図3を参照して詳説すると、前記レンズ部100は接着層130をさらに含むことができる。
【0084】
接着層130は本体110とベースフィルム125の間に配置され得る。そして、接着層130はベースフィルム125が本体110に接着される接着性を向上させる。例えば、接着層130は本体110と同じ材料のプライマー(Primer)を使用することができる。
【0085】
一方、レンズ部100はオプティカルフィルム121の一側に配置される保護フィルム140をさらに含むことができる。
図3に図示された通り、保護フィルム140はオプティカルフィルム121を挟んでオプティカルフィルム本体122の反対側に配置され得る。
【0086】
保護フィルム140は外部から加えられる外力、高温、多湿などによってオプティカルフィルム121が損傷することを防止することができる。ここで、保護フィルム140は、熱、湿度などに強い材質で形成され得る。
【0087】
また、ベースフィルム125の一側に複数個の単位オプティカルフィルム126、128、129がオプティカルフィルム121の代わりに配置され得るところ、保護フィルム140は外部から加えられる外力、高温、多湿などによって単位オプティカルフィルム126、128、129が損傷することを防止することもできる。
【0088】
また、レンズ部100は反射度を向上させて前記光の光効率を増加させる反射層150をさらに含むことができる。
【0089】
図3に図示された通り、反射層150はオプティカルフィルム121と保護フィルム140の間に配置され得る。また、反射層150は複数個の単位オプティカルフィルム126、128、129と保護フィルム140の間に配置されてもよい。
【0090】
ここで、反射層150はアルミニウムまたは銀を含有する材質で形成され得る。そして、反射層150はフィルム形態に配置されてもよい。
【0091】
また、レンズ部100は反射層150の酸化を防止する酸化防止層160をさらに含むことができる。
【0092】
図3に図示された通り、酸化防止層160は保護フィルム140と反射層150の間に配置され得る。
【0093】
ここで、酸化防止層160は反射層150の酸化を防止して高温、多湿などに対する信頼性を向上させることができる。そして、酸化防止層160はシリコンまたはステンレスを含有して形成され得る。
【0094】
また、酸化防止層160は蒸着を通じて形成され得る。
【0095】
図8は実施例に係る車両用ランプに配置されるレンズ部の他の実施例を示す図面、
図9は実施例に係る車両用ランプのベースフィルムと複数個の単位オプティカルフィルムを示す図面である。
【0096】
図8および
図9を参照してレンズ部100aを説明するにおいて、前記レンズ部100と同じ構成要素は同じ番号で記載されるところ、これに対する具体的な説明は省略する。
【0097】
前記レンズ部100aは金型を利用してアイエムエル(IML:In-mold Labelling)方式で射出されて形成され得る。
【0098】
前記レンズ部100aは本体110とフィルム部120aを含むことができる。
【0099】
すなわち、前記レンズ部100と他の実施例である前記レンズ部100aを比較する時、フィルム部の形状に差がある。
【0100】
図9を参照して詳説すると、レンズ部100aのフィルム部120aは、ベースフィルム125およびベースフィルム125の一側に相互離隔して配置される複数個の単位オプティカルフィルム126を含んでもよい。ここで、フィルム部120aは
図3に図示されたフィルム部120を代替して配置され得る。
【0101】
ここで、単位オプティカルフィルム126はベースフィルム125に印刷方式を通じて形成され得る。
【0102】
また、複数個の単位オプティカルフィルム126のそれぞれは、前述した通り、オプティカルフィルム本体122およびオプティカルフィルム本体122の一側または他側のうち少なくともいずれか一つに形成されるパターン123、124、124aを含むこともできる。
【0103】
そして、前記パターン123、124、124aは印刷方式を通じてオプティカルフィルム本体122の一側または他側のうち少なくともいずれか一つに形成され得る。
【0104】
図9に図示された通り、複数個の単位オプティカルフィルム126は所定の離隔距離d2で相互離隔して配置され得る。それにより、単位オプティカルフィルム126の間にはスリット127が形成され得る。
【0105】
この時、スリット127は単位オプティカルフィルム126が膨張できる膨張面を補償できるように形成されなければならない。
【0106】
例えば、一つのオプティカルフィルム121をベースフィルム125に配置する場合、熱によってオプティカルフィルム121がベースフィルム125から浮く現象が発生し得る。したがって、フィルム部120aは互いに離隔して配置される単位オプティカルフィルム126を利用して熱によって浮く現象を防止することができる。
【0107】
また、
図10に図示された通り、前記本体110は少なくとも一つの曲面または角を具備できるため、B領域でフィルム部120は内側に折れ曲がり得る。それにより、B領域でオプティカルフィルム121がベースフィルム125から浮く現象が発生し得る。
【0108】
したがって、フィルム部120aは互いに離隔して配置される単位オプティカルフィルム126を利用して折れ曲がりによって浮く現象を防止することができる。
【0109】
すなわち、前記単位オプティカルフィルム126は所定の離隔距離d2を維持できるように配置されなければならない。
【0110】
前記単位オプティカルフィルムの幅Wを基準として前記スリット127を形成するための前記単位オプティカルフィルム126間の離隔距離d2は、下記の範囲内に該当し得る。それにより、前記レンズ部100aは膨張に対する補償を遂行しつつも照度を確保することができる。
【0111】
d2=0.01~0.05W
W:単位オプティカルフィルムの幅、d2:単位オプティカルフィルム間の離隔距離
【0112】
例えば、前記単位オプティカルフィルム126の幅Wを1とする時、前記浮き現象を考慮して前記スリット127を形成する前記単位オプティカルフィルム126間の離隔距離d2は0.01~0.05で形成され得る。
【0113】
一方、前記レンズ部100aは、
図8に図示された通り、接着層130、保護フィルム140、反射層150および酸化防止層160をさらに含むことができる。
【0114】
図11は実施例に係る車両用ランプに配置されるレンズ部のさらに他の実施例を示す図面、
図12は実施例に係る車両用ランプのベースフィルム、複数個の第1単位オプティカルフィルムおよび複数個の第2単位オプティカルフィルムを示す図面である。
【0115】
図11および
図12を参照してレンズ部100bを説明するにおいて、前記レンズ部100、100aと同じ構成要素は同じ番号で記載されるところ、これに対する具体的な説明は省略する。
【0116】
前記レンズ部100bは金型を利用してアイエムエル(IML:In-mold Labelling)方式で射出されて形成され得る。
【0117】
前記レンズ部100bは本体110とフィルム部120bを含むことができる。
【0118】
すなわち、前記レンズ部100、100aとさらに他の実施例である前記レンズ部100bを比較する時、フィルム部の形状に差がある。
【0119】
一方、
図12を参照して詳説すると、レンズ部100のフィルム部120bはベースフィルム125およびベースフィルム125の一側に相互離隔して配置される複数個の第1単位オプティカルフィルム128と複数個の第2単位オプティカルフィルム129を含むことができる。
【0120】
ここで、第1単位オプティカルフィルム128と第2単位オプティカルフィルム129は、単位オプティカルフィルム126のように3D立体イメージを形成することができる。例えば、第1単位オプティカルフィルム128と第2単位オプティカルフィルム129のそれぞれは、オプティカルフィルム本体122の一側または他側のうち少なくともいずれか一つに、3D立体イメージを形成するパターン123、124、124aが形成され得る。
【0121】
また、第1単位オプティカルフィルム128と第2単位オプティカルフィルム129は所定の離隔距離d3で離隔して配置され得る。
【0122】
それにより、第1単位オプティカルフィルム128と第2単位オプティカルフィルム129の間にはスリット127aが形成され得る。この時、スリット127aは、前述した通り、浮き現象を考慮して所定の離隔距離d3を有するように形成されなければならない。
【0123】
図12に図示された通り、第1単位オプティカルフィルム128は台形状に形成され得、第2単位オプティカルフィルム129は三角形状に形成され得る。それにより、フィルム部120bは第1単位オプティカルフィルム128と第2単位オプティカルフィルム129をスリット127aが形成されるようにベースフィルム125に配置して形成され得る。
【0124】
フィルム部120bにおいて、第1単位オプティカルフィルム128が台形状に形成され、第2単位オプティカルフィルム129は三角形状に形成されたものをその例としているが必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、本体110の形状を考慮してフィルム部120bには、五角形、六角形または多角形などの多様な形状の単位オプティカルフィルムを利用してもよい。
【0125】
また、フィルム部120bは、第1単位オプティカルフィルム128または第2単位オプティカルフィルム129のうちいずれか一つのみで形成されてもよく、第3単位オプティカルフィルム(図示されず)が追加として形成されてもよい。
【0126】
一方、前記レンズ部100bは、
図11に図示された通り、接着層130、保護フィルム140、反射層150および酸化防止層160をさらに含むことができる。
【0127】
以下、
図13および
図14を参照してアイエムエル(IML:In-mold Labelling)方式を利用したレンズ部の製作方法S1について詳説する。レンズ部の製作方法を説明するにおいて、前記車両用ランプ1のレンズ部100、100a、100bの構成は同じ図面番号で記載されるところ、これに対する詳細な説明は省略する。
【0128】
前記レンズ部の製作方法S1は、ベースフィルムにオプティカルフィルムを配置してフィルム部を形成する段階S10、前記フィルム部をフォーミングする段階S20、前記フィルム部をカッティングする段階S30、前記フィルム部を金型に挿入する段階S40、レジンを射出して本体を形成する段階S50および取り出す段階S60を含むことができる。
【0129】
ベースフィルムにオプティカルフィルムを配置してフィルム部を形成する段階S10では、ベースフィルム125の一側にオプティカルフィルム121を配置してフィルム部120を形成することができる。この時、オプティカルフィルム121は印刷方式を通じてベースフィルム125に形成され得る。
【0130】
また、フィルム部120の他の実施例としてフィルム部120a、120bが利用されてもよい。
【0131】
また、フィルム部120の一側には保護フィルム140等がさらに配置されてもよい。
【0132】
前記フィルム部をフォーミングする段階S20では、熱などを利用してフィルム部120を成形することができる。すなわち、レンズ部100の形状を考慮してフィルム部120の形状を成形することが好ましい。
【0133】
フィルム部をカッティングする段階S30では、
図11に図示された通り、レンズ部100の形状を考慮してフィルム部120の一領域をカッティングすることができる。
【0134】
フィルム部を金型に挿入する段階S40では、金型10にカッティングされたフィルム部120を挿入する。
【0135】
レジンを射出して本体を形成する段階S50では、金型10に挿入されたフィルム部120の一側にレジンを射出して本体110を形成することができる。
【0136】
ただし、レジンを射出して本体110を形成する前に、フィルム部120に接着層130をさらに配置することができる。
【0137】
取り出す段階S60では、本体110とフィルム部120により形成されたレンズ部100を金型10から取り出す。
【0138】
したがって、レンズ部100、100a、100bは前述した過程を通じてのアイエムエル(IML:In-mold Labelling)方式を利用して形成され得る。
【0139】
図1および
図15を参照して詳説すると、実施例に係る車両(図示されず)は前記車両用ランプ1とハウジング2を含むことができる。
【0140】
ハウジング2には前記車両用ランプ1が配置され、ハウジング2を通じて前記車両用ランプ1は前記車両に設置され得る。そして、ハウジング2は前記車両の構造を考慮して多様な形状に形成され得る。
【0141】
ここで、車両用ランプ1は、レンズ部100、100a、100bと光源部200を含むことができる。そして、レンズ部100は金型10を利用してアイエムエル(IML:In-mold Labelling)方式で射出されて形成され得る。
【0142】
この時、レンズ部100、100a、100bの本体110は少なくとも一つの曲面を有するように形成され得る。
【0143】
光源部200は、
図13に図示された通り、本体110の一側または他側のうち少なくともいずれか一箇所に配置され得る。ここで、光源部200は光源210とPCB220を含むことができる。
【0144】
光源210としてLEDが利用され得る。そして、光源210はPCB220に配置されて電源の供給を受けることができる。
【0145】
それにより、光源部200から照射される光はレンズ部100、100a、100bの本体110を透過してフィルム部120、120a、120bに向かって照射される。それにより、車両(図示されず)は前記車両用ランプ1のフィルム部120、120a、120bを通じて3D立体イメージを形成することができる。
【0146】
したがって、前記車両の車両用ランプ1は、フィルム部120、120a、120bを利用して3D立体イメージを具現しながらも、本体110の一側に光源210を設置することによって空間活用度を向上させることができる。それにより、前記車両用ランプ1のデザイン自由度も向上され得る。
【0147】
前記では本発明の実施例を参照して説明したが、該当技術分野の通常の知識を有する者は、下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想および領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正および変更できることが理解できるはずである。そして、このような修正と変更に関係した差異点も添付された特許請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0148】
1:車両用ランプ
2:ハウジング
100、100a、100b:レンズ部
110:本体
120、120a、120b:フィルム部
121:オプティカルフィルム
125:ベースフィルム
126:単位オプティカルフィルム
140:保護フィルム
150:反射層
160:酸化防止層
200:光源部
210:光源