(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-07
(45)【発行日】2022-01-24
(54)【発明の名称】スマートカード
(51)【国際特許分類】
G06K 19/077 20060101AFI20220114BHJP
G06K 19/07 20060101ALI20220114BHJP
G06K 19/073 20060101ALI20220114BHJP
B42D 25/305 20140101ALI20220114BHJP
【FI】
G06K19/077 240
G06K19/07 080
G06K19/073 054
G06K19/07 020
B42D25/305 100
(21)【出願番号】P 2020133862
(22)【出願日】2020-08-06
【審査請求日】2020-08-06
(31)【優先権主張番号】10-2020-0076878
(32)【優先日】2020-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】516102186
【氏名又は名称】コナ アイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003339
【氏名又は名称】特許業務法人南青山国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100104215
【氏名又は名称】大森 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100196575
【氏名又は名称】高橋 満
(74)【代理人】
【識別番号】100168181
【氏名又は名称】中村 哲平
(74)【代理人】
【識別番号】100160989
【氏名又は名称】関根 正好
(74)【代理人】
【識別番号】100117330
【氏名又は名称】折居 章
(74)【代理人】
【識別番号】100168745
【氏名又は名称】金子 彩子
(74)【代理人】
【識別番号】100176131
【氏名又は名称】金山 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100197398
【氏名又は名称】千葉 絢子
(74)【代理人】
【識別番号】100197619
【氏名又は名称】白鹿 智久
(72)【発明者】
【氏名】イ、スンギ
(72)【発明者】
【氏名】キム,チャン キル
(72)【発明者】
【氏名】キム,ユン フアン
【審査官】殿川 雅也
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-181499(JP,A)
【文献】特開2014-112853(JP,A)
【文献】特表2020-509502(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 19/00-19/18
H01Q 1/00-25/00
H04B 5/00
B42D 25/305
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カードリーダーとの無線周波数通信を行うための第1アンテナ及び第2アンテナで構成されたデュアルアンテナ;
前記第1アンテナと電気的に接続され、前記第1アンテナを介して無線周波数通信を行うICチップ;
前記第2アンテナを介して受信される無線周波数信号を変換し、直流電源を生成する電源生成部;
前記電源生成部から生成された直流電源が供給され、様々なモジュールに対する制御を行う制御部;及び、
前記第1アンテナと前記ICチップと間に配置し、前記制御部の制御下で前記第1アンテナを介して受信される無線周波数信号を遮断する遮断部
;を含み、
前記遮断部は、
前記第1アンテナを介して受信される無線周波数信号を整流する整流器;及び前記制御部の制御信号に応じて前記整流器の出力端を接地と接続するスイッチ;を含むことを特徴とするスマートカード。
【請求項2】
前記制御信号が、前記ICチップの非活性化状態を示す低レベルで提供されれば、前記スイッチは、ターンオンされることを特徴とする請求項
1に記載のスマートカード。
【請求項3】
前記制御信号が、前記ICチップの活性化状態を示す高レベルで提供されれば、前記スイッチは、ターンオフされることを特徴とする請求項
1に記載のスマートカード。
【請求項4】
前記第1アンテナを介して受信される無線周波数信号は、前記ICチップに提供され、前記遮断部に提供された無線周波数信号は、直流電源に整流され、接地と遮断されることを特徴とする請求項
3に記載のスマートカード。
【請求項5】
前記電源生成部から生成された直流電源を貯蔵し、前記制御部の制御下で前記様々なモジュールの動作に必要な直流電源を供給する内蔵バッテリ;をさらに含む請求項1に記載のスマートカード。
【請求項6】
前記様々なモジュールは、ユーザーインタフェース、ディスプレイ、指紋認識モジュール、無線充電のいずれか1つ以上であることを特徴とする請求項1に記載のスマートカード。
【請求項7】
カードリーダーとの無線周波数通信を行うための第1アンテナ及び第2アンテナで構成されたデュアルアンテナ;
前記第1アンテナと電気的に接続され、前記第1アンテナを介して無線周波数通信を行うICチップ;
前記第2アンテナを介して受信される無線周波数信号を変換し、直流電源を生成する電源生成部;
前記電源生成部から生成された直流電源が供給され、様々なモジュールに対する制御を行う制御部;及び、
前記第1アンテナと前記ICチップと間に配置し、前記制御部の制御下で前記第1アンテナを介して受信される無線周波数信号を遮断する遮断部;を含み、
前記遮断部は、
前記第1アンテナを介して受信される無線周波数信号を整流する整流器;及び
キャパシターと直列接続され、前記制御部の制御信号に応じて前記第1アンテナを介して受信される無線周波数信号を、前記キャパシターを介して接地と接続するスイッチ;を含み、
前記整流器の接地は、前記スイッチ及び前記制御部の接地と共通に接続されることを特徴とす
るスマートカード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スマートカードに関し、特に、スマートカードのアンテナ端を制御することで、スマートカードを活性化及び非活性化するための方法に関するものである。
また、本発明は、スマートカードのアンテナ端より発生する交流信号の干渉を除去することで、スマートカード内の誤動作を防止し、無線周波数通信の安定性を向上させるスマートカードに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、スマートカードは、NFCカード、ICカードなどと呼ばれており、このようなスマートカードは、カードリーダー(Card reader)との通信方法によって接触式カードと非接触式カードとに分かれる。接触式カード(Contact Card)は、金メッキが施された接触面をカードリーダーに接触することでカードリーダーと通信できるカードを意味し、非接触式カード(Contactless Card)は、カード内に内蔵されている無線アンテナを利用して無線周波数(Radio Frequency)方式でカードリーダーと通信できるカードを意味する。さらに、接触式カードと非接触式カードとが全部結合されているコンビカード(Combi Card)とハイブリッドカード(Hybrid Card)もある。
【0003】
非接触式カード、特に、スマートカードは、カードリーダーが無線周波数信号を利用して近距離に位置するスマートカードを認識する。カードリーダーとスマートカードは、無線周波数信号を通して情報を交換することができる。このようなスマートカードは、カード内のICチップ(Integrated Circuit Chip)を駆動するための電源供給が無線アンテナの電子結合を通して行われており、カードリーダーと通信のために、電磁気誘導方式を利用する。即ち、スマートカードは、カードリーダーに接近させれば、無線アンテナに誘導起電力が生じ、情報をカードリーダーが読み取ることができるようになる。これに対し、非接触式スマートカードは、外部との直接的な接触がないため、外部環境に強く、カードリーダーに挿入するか、接触させる必要がなく、一定の距離内に接近すれば動作するので、カード使用の便利性と活用性に優れる。
【0004】
スマートカードの電源供給機能及び情報交換のために提案された従来の構造を説明する。
図1及び
図2は、従来の電子カードを含むスマートカードの構造を示す図である。
図1及び
図2を参照すれば、一般的な電子回路が内蔵された従来のスマートカードであり、スマートカードチップ20以外に、特定の応用機能を支援するための一般回路30が付加され、スマートカードチップ20と一般回路30がアンテナ10_1、10_2を介して電源が供給され、外部のカードリーダーと無線周波数通信を行う。このとき、アンテナ10_1とスマートカードチップ20が電気的に接続され、スイッチ25を介してアンテナ10_1とスマートカードチップ20の電気的接続がオン/オフされる。スイッチ25は、接続線31を介して接続された一般回路30の制御によってオン/オフされる。
図1は、スマートカード内にスイッチ25、及びスマートカードチップ20が直列接続された場合であり、
図2は、スマートカード内にスイッチ25とスマートカードチップ20が並列接続された例である。
【0005】
このような、従来のスマートカードは、外部のカードリーダーと無線周波数通信を行う間、アンテナ10_1を介して受信される無線周波数の交流信号が接続線31を乗って逆流入され、一般回路30に損傷が生じる問題が発生する。このような損傷は、スマートカードの誤動作を惹き起こす原因となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前述のような問題点を解決するためのものであり、アンテナ端より発生する交流信号の干渉を除去することで、電子回路を含むスマートカード内の誤動作を防止し、無線周波数通信の安定性を向上させるスマートカードを提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述のような目的を達成するために、本発明の一実施例に係るスマートカードは、カードリーダーとの無線周波数通信を行うための第1アンテナ及び第2アンテナで構成されたデュアルアンテナ;前記第1アンテナと電気的に接続され、前記第1アンテナを介して無線周波数通信を行うICチップ;前記第2アンテナを介して受信される無線周波数信号を変換し、直流電源を生成する電源生成部;前記電源生成部から生成された直流電源が供給され、様々なモジュールに対する制御を行う制御部;及び、前記第1アンテナと前記ICチップと間に配置し、前記制御部の制御下で前記第1アンテナを介して受信される無線周波数信号を遮断する遮断部;を含むことができる。
【0008】
また、前記遮断部は、前記第1アンテナを介して受信される無線周波数信号を整流する整流器;及び前記制御部の制御信号に応じて前記整流器の出力端を接地と接続するスイッチ;を含むことができる。
【0009】
ここで、前記制御信号が、前記ICチップの非活性化状態を示す低レベルで提供されれば、前記スイッチはターンオン(turn-on)される。
【0010】
反面、前記制御信号が、前記ICチップの活性化状態を示す高レベルで提供されれば、前記スイッチはターンオフ(turn-off)される。これに対し、前記第1アンテナを介して受信される無線周波数信号は、前記ICチップに提供され、前記遮断部に提供された無線周波数信号は直流電源に整流され、接地と遮断される。
【0011】
また、前記電源生成部から生成された直流電源を貯蔵し、前記制御部の制御下で前記様々なモジュールの動作に必要な直流電源を供給する内蔵バッテリ;をさらに含むことができる。
【0012】
ここで、前記様々なモジュールは、ユーザーインタフェース、ディスプレイ、指紋認識モジュール、無線充電のいずれか一つ以上であってもよい。
【0013】
他の実施例において、前記遮断部は、前記第1アンテナを介して受信される無線周波数信号を整流する整流器;及びキャパシターと直列連結され、前記制御部の制御信号に応じて前記第1アンテナを介して受信される無線周波数信号を、前記キャパシターを介して接地と接続するスイッチ;を含み、前記整流器の接地、は前記スイッチ及び前記制御部の接地と共通に接続される。
【発明の効果】
【0014】
前記のような本発明に係るスマートカードは、アンテナ端を効果的に制御することで、スマートカードの活性化及び非活性化をエラーなしで動作させることができ、電子回路に逆流入される交流信号の干渉を除去し、スマートカード内の誤動作を防止し、無線周波数通信の安定性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】従来の電子カードを含むスマートカードの構造を示す図である。
【
図2】従来の電子カードを含むスマートカードの構造を示す図である。
【
図3】本発明の一実施例に係るスマートカードの構造を示す図である。
【
図4】本発明の他の実施例に係るスマートカードの構造を示す図である。
【
図5】
図4のスイッチング状態の遮断部の動作を簡略に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下で、本発明の技術的思想を明確化するために添付された図面を参照して、本発明の好ましい実施例を詳細に説明するする。本発明の説明において、関連した公示機能又は構成要素に対する具体的な説明が本発明の要旨を不要に曇らせると判断される場合、その詳細な説明を省略する。図面中、実質的に同じ機能構成を有する構成要素については、たとい他の図面上に表示されてもできるだけ同じ参照番号及び符号を付する。説明の便宜のために必要な場合には、装置と方法を共に叙述する。
【0017】
以下では、本発明の好ましい実施例を添付された図面を参照して説明する。
【0018】
図3は、本発明の一実施例に係るスマートカードの構造を示す図である。
【0019】
図3を参照すれば、スマートカードは、第1アンテナ110_1及び第2アンテナ110_2からなるデュアルアンテナ110_1、110_2、電源生成部115、ICチップ120、制御部130及び遮断部140を含むことができる。
【0020】
デュアルアンテナ110_1、110_2は、外部のカードリーダーとの無線周波数通信を行うことができる。ここで、無線周波数通信は、NFC(Near Field Communication)モジュール(未図示)を介して行われており、10cm以内の近い距離で様々な無線データを授受する通信技術である。ここで、NFCは、通信距離が短いので、相対的にセキュリティに優れ、価格が安く、注目される次世代近距離通信技術である。これにより、デュアルアンテナ110_1、110_2を利用してカードリーダーとの無線周波数通信を通した電力供給及び情報交換を非接触式で行うことができる。
【0021】
第1アンテナ110_1は、ICチップ120と電気的に接続され、ICチップ120とカードリーダーとの無線周波数通信を行うことができる。
【0022】
第2アンテナ110_2は、窮極的に制御部130と電気的に接続され、制御部130への無線周波数通信を行うことができる。
【0023】
デュアルアンテナ110_1、110_2が物理的に互いに分離された構造を有するようにした状態で、ICチップ120と制御部130への無線周波数通信が行われるように構成することによって、カードリーダーとスマートカードと間の無線周波数通信の安定性が向上され、スマートカードがカードリーダーから受信する電力量が増加する効果を奏することができる。
【0024】
電源生成部115は、第2アンテナ110_2と制御部130と間に配置され、第2アンテナ110_2を介して受信される無線周波数信号を変換し、直流電源を生成して供給することができる。第2アンテナ110_2を介して受信される無線周波数信号は、交流信号であるため、制御部130を動作させるための直流電源への変換が必要となる。
【0025】
それ故に、電源生成部115は、第2アンテナ110_2が受信する無線周波数信号を直流電源に変換することができる。このような電源生成部115は、電波整流(Full-Wave Rectifier)方式のブリッジ結合される4個のダイオードを利用した整流回路で構成され得る。
【0026】
ICチップ120は、第1アンテナ110_1から受信される無線周波数信号を通して活性化される。このような、ICチップ120は、第1アンテナ110_1から受信される無線周波数信号を直流電源に整流する整流器(Rectifier)、自体演算機能付きマイクロ・プロセッサ(MPU)、チップ運営体制(COS;Chip Operation System)が保存される不揮発性メモリーであるROM(Read Only Memory)、アプリケーションプログラムとそのデータが保存される不揮発性メモリーである電気的消去可能ROM(EEPROM;Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、様々な変数を含むデータを一時的に保存するための揮発性メモリーであるRAM(Random Access Memory)及びICチップ120外部とのデータ交換のための入出力インターフェースを含んで構成される。
【0027】
また、ICチップ120は、セキュアエレメント(Secure Element)をさらに含んで具現されてもよい。ここで、セキュアエレメントは、UICC(Universal Integrated Circuit Card)、embedded SE(eSE)及びMicro SDを含むことができる。また、セキュアエレメントは、自体的な暗号化システムを備えており、制御部130とも分離されて提供されるため、ハッキングなどに強く、セキュリティが高い。セキュアエレメントには、相当なセキュリティが求められる情報が保存される。
【0028】
制御部130は、電子回路であり、印刷回路又はチップ形態のMCU(Micro Controller Unit)を含むことができる。電源生成部115から直流電源が供給されて動作することができる。
【0029】
それ故に、制御部130は、スマートカード内の全般的な動作を制御することができる。即ち、制御部130は、スマートカードに付加される様々な応用モジュールを動作させるように制御することができる。
【0030】
例えば、スマートカードが残額表示機能を支援するディスプレイを追加的に構成する場合、制御部130は、ICチップ120とのデータ交換によってディスプレイを動作させるための機能を制御するように構成される。
【0031】
また、制御部130は、ICチップ120を非活性化させために、遮断部140に制御信号を出力することができる。
【0032】
例えば、制御部130は、無線充電機器を介したスマートカードの無線充電が行われる場合、ICチップ120を非活性化させようと遮断部140がターンオンされるように制御信号を出力することができる。無線充電(WPC;Wireless Power Charging)は、データ通信を行うときと違って、高い領域の周波数を使用して無線周波数信号の影響によりICチップ120が破損される恐れがある。そこで、制御部130は、ICチップ120を非活性化させて破損を防止する。
【0033】
また別の例として、スマートカードがセキュリティモジュールである指紋認識モジュールを追加的に構成する場合、制御部130は、指紋が一致しなければICチップ120を非活性化させるため、遮断部140がターンオンされるように制御信号を出力することができる。
【0034】
遮断部140は、第1アンテナ110_1とICチップ120と間に配置し、制御部130の制御下で第1アンテナ110_1を介して受信される無線周波数信号を遮断することができる。このような遮断部140は、整流器141及びスイッチ143を含むことができる。
【0035】
整流器141は、第1アンテナ110_1を介して受信される無線周波数信号を直流電源に整流することができる。整流器141は、4個のダイオードをブリッジ形態に連結した電波整流回路で構成され得る。これにより、整流器141の両端L1/L2に受信される交流信号は、電波整流された直流電源として出力される。
【0036】
これにより、整流器141は、ICチップ120に提供される無線周波数信号とは別に、第1アンテナ110_1を介して受信される無線周波数信号を整流することで、スイッチ143に整流された直流電源を供給することができる。
【0037】
スイッチ143は、制御部130の制御信号に応じて整流器141の出力端を接地と接続することができる。即ち、スイッチ143は、制御信号に応じてターンオン又はターンオフ動作を行い、整流器141の出力端を接地と接続するか、遮断することができる。
【0038】
これにより、遮断部140は、無線周波数信号を遮断するか、接続することができる。
【0039】
ここで、制御部130とスイッチ143を接続する接続線131を介して提供される制御信号がICチップ120の非活性化状態を示す低レベルLで提供されれば、スイッチ143はターンオンされる。これにより、整流器141の出力端が接地と接続され整流された直流電源は、接地に流れていく。結局、第1アンテナ110_1を介して受信される無線周波数信号は、遮断部140により直流電源に整流され、接地に接続されることで遮断される。
【0040】
反面、制御信号がICチップ120の活性化状態を示す高レベルHで提供されれば、スイッチ143はターンオフされる。これにより、整流器141の出力端が接地と遮断される。結局、第1アンテナ110_1を介して受信される無線周波数信号は、ICチップ120に提供され、無線周波数通信を行うことになり、遮断部140に提供された無線周波数信号は、直流電源に整流されたまま接地と遮断される。
【0041】
これにより、接続線131を介して制御部130に交流信号が流れて行く問題が解消される。即ち、受信される無線周波数信号は、遮断部140により直流電源に整流され、制御部130に影響を及ぼすことなく、ICチップ120が動作するのに何ら干渉を惹き起こさない
【0042】
スマートカードは、内蔵バッテリ(未図示)をさらに含むことができる。内蔵バッテリ(未図示)は、電源生成部115から生成された直流電源を貯蔵し、制御部130の制御下で様々なモジュールの動作に必要な直流電源を供給することができる。即ち、内蔵バッテリ(未図示)でICチップ120、ディスプレイ、指紋認識モジュールなどのモジュールにそれぞれ駆動電源を供給することができる。内蔵バッテリ(未図示)は、ディスプレイと指紋認識モジュールなどの電気的信号によって駆動される構成要素を作動させるために、スマートカード120内に設けられてもよく、ペーパーバッテリ(paper battery)形態で内蔵されてもよい。このとき、内蔵バッテリ(未図示)は、別途の薄膜型無線充電モジュールで構成されてもよく、クロックジェネレータ(clock generator)又は軟性印刷回路基板(FPCB;Flexible Printed Circuit Board)形態で内蔵されてもよい。
【0043】
また、スマートカードは、ユーザーインタフェース(未図示)をさらに含むことができる。ユーザーインタフェースは、ユーザーがスマートカードの機能を選択するための入力データの入力を受けることができる。ユーザーインタフェースは、入力された入力データを制御部130に提供することができる。このようなユーザーインタフェースは、キーボード(keyboard)、キーパッド(key pad)、タッチパッド(touch pad)、ドームスイッチ(dome switch)等で構成され得る。特に、タッチパッドは、タッチスクリーン(touch screen)で通用され得る。
【0044】
また、スマートカードは、ディスプレイ(未図示)をさらに含むことができる。ディスプレイは、ユーザーにカード情報及び様々な選択情報を表示することができる。即ち、ディスプレイは、スマートカードで処理される情報を表示することができる。このようなディスプレイは、E-ペーパー(E-paper)、有機発光ダイオード(OLED)、軟性ディスプレイ(Flexible Display)、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜トランジスター液晶ディスプレイ(thin film transistor-liquid crystal display)等で構成され得る。
【0045】
また、スマートカードは、指紋認識モジュール(未図示)をさらに含むことができる。指紋認識モジュールは、指紋センサーと保存部を含む。指紋センサーは、スマートカードの表面に一面が露出され、指の指紋を認識することができ、認識された指紋情報は保存部に保存される。このとき、認識された指紋情報は、ユーザーの特定の指の指紋のみ保存してもよく、複数の指の指紋が保存されるようにしてもよい。指紋センサーを介して認識された指紋情報と保存部に既保存された指紋情報とを比較して、ICチップ120を活性化する動作は、制御部130を介して具現され得る。
【0046】
図4は、本発明の他の実施例に係るスマートカードの構造を示す図であり、
図5は、
図4のスイッチング状態の遮断部の動作を簡略に示す図である。
【0047】
図4を参照すれば、スマートカードは、第1アンテナ110_1及び第2アンテナ110_2からなるデュアルアンテナ110_1、110_2、電源生成部115、ICチップ120、制御部130及び遮断部240を含むことができる。
図3と同じ符号は、その説明が同じであるので、詳細な説明は省略する。
【0048】
遮断部240は、第1アンテナ110_1とICチップ120と間に配置し、制御部130の制御下で第1アンテナ110_1を介して受信される無線周波数信号を遮断することができる。
【0049】
遮断部240は、整流器241及びキャパシターC1、C2とそれぞれ直列接続されたスイッチ243_1、243_2を含むことができる。
【0050】
整流器241は、第1アンテナ110_1を介して受信される無線周波数信号を直流電源に整流することができる。整流器241は、4個のダイオードをブリッジ形態に連結した電波整流回路で構成され得る。整流器241の接地は、スイッチ243_1、243_2及び物理的に分離されている制御部130の接地と共通に接続されるように具現され得る。
【0051】
第1アンテナ110_1の一端LAでキャパシターC1と直列接続されたスイッチ243_1及び第1アンテナ110_1の他端LBでキャパシターC2と直列接続されたスイッチ243_2は、制御部130の制御信号に応じてキャパシターC1、C2を通過した無線周波数信号を接地に接続することができる。即ち、スイッチ243_1、243_2は、制御信号に応じてターンオン又はターンオフ動作を行い、キャパシターC1、C2を通過した無線周波数信号を接地と接続するか、遮断することができる。
【0052】
これにより、遮断部240は、無線周波数信号を遮断するか、接続することができる。ここで、制御部130とスイッチ243_1、243_2を接続する接続線131を介して提供される制御信号がICチップ120の非活性化状態を示す低レベルLで提供されれば、スイッチ243_1、243_2はターンオンされる。
【0053】
図5に示されるように、キャパシターC1、C2を通過した無線周波数信号が接地に流れて行く。結局、第1アンテナ110_1を介して受信される無線周波数信号は、遮断部240により周波数が減殺され、接地に接続されることで遮断される。
【0054】
反面、制御信号がICチップ120の活性化状態を示す高レベルHで提供されれば、スイッチ143はターンオフされる。これにより、キャパシターC1、C2を通過した無線周波数信号は接地と接続が遮断される。
【0055】
結局、第1アンテナ110_1を介して受信される無線周波数信号は、ICチップ120に提供され、無線周波数通信を行うことになり、遮断部240に提供された無線周波数信号は、直流電源に整流されるか、キャパシターC1、C2により周波数が減殺されたまま接地と遮断される。
【0056】
これにより、接続線131を介して制御部130に交流信号が逆流入される問題が解消される。即ち、受信される無線周波数信号は、遮断部240により直流電源に整流されるか、周波数が減殺され、制御部130に影響を及ぼすことなく、ICチップ120が動作するのに何ら干渉を惹き起こさない。
【0057】
これにより、スマートカードは、アンテナ端を効果的に制御することで、スマートカードの活性化及び非活性化をエラーなしで動作させることができ、電子回路に逆流入される交流信号の干渉を除去し、スマートカード内の誤動作を防止し、無線周波数通信の安定性を向上させることができる。
【0058】
以上で、本発明について図面に図示された好ましい実施例を中心に詳細した。このような実施例は、この発明を限定するものではなく、例示的なものに過ぎなく、限定的な観点ではなく説明的な観点で考慮しなければならない。本発明の真の技術的保護範囲は、前述した説明ではなく添付された特許請求の範囲の技術的思想によって決まる。本明細書に特定の用語が使用されたとしても、これは単に本発明の概念を説明するための目的で使用されたものであり、意味限定や特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を制限するために使用されたものではない。本発明の各ステップは、必ず記載順に行われなければならない必要はなく、並列的、選択的又は個別的に行われてもよい。本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者は、特許請求の範囲で請求する本発明の本質的な技術思想から逸脱しない範囲で様々な変形形態及び均等の他の実施例が可能である。均等物は、現在の公示された均等物だけでなく、将来に開発される均等物、即ち構造と関係がなく同じ機能を遂行するように発明された全ての構成要素を含むと理解されなければならない。
【符号の説明】
【0059】
110_1、110_2:デュアルアンテナ
115:電源生成部
120:ICチップ
130:制御部
140、240:遮断部
141、241:整流器
143、243_1、243_2:スイッチ