IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エルジー エレクトロニクス インコーポレイティドの特許一覧

特許7005749無線LANシステムにおけるリソースユニットの大きさに対する情報を送受信する方法及び装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-07
(45)【発行日】2022-01-24
(54)【発明の名称】無線LANシステムにおけるリソースユニットの大きさに対する情報を送受信する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 74/04 20090101AFI20220117BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20220117BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20220117BHJP
   H04W 28/18 20090101ALI20220117BHJP
【FI】
H04W74/04
H04W84/12
H04W72/04 111
H04W72/04 133
H04W28/18 110
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020513338
(86)(22)【出願日】2019-08-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-11-26
(86)【国際出願番号】 KR2019010661
(87)【国際公開番号】W WO2020040553
(87)【国際公開日】2020-02-27
【審査請求日】2020-03-04
(31)【優先権主張番号】10-2018-0098869
(32)【優先日】2018-08-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0099503
(32)【優先日】2018-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】キム チョンキ
(72)【発明者】
【氏名】リュ キソン
(72)【発明者】
【氏名】チェ チンス
【審査官】齋藤 浩兵
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/196658(WO,A1)
【文献】特開2017-092538(JP,A)
【文献】国際公開第2017/196968(WO,A1)
【文献】特開2015-181310(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0208580(US,A1)
【文献】特表2019-515584(JP,A)
【文献】Frank Hsu (MediaTek Inc.),lb225 cr-27.13 Link adaptation using the HLA Control field text,IEEE 802.11-17/1377r3,2017年09月05日,Internet<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/17/11-17-1377-03-00ax-lb225-cr-27-13-link-adaptation-using-the-hla-control-field-text.docx>
【文献】Kiseon Ryu (LG Electronics),CR for CID 15105,IEEE 802.11-18/1548r0,2018年09月06日,Internet<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/18/11-18-1548-00-00ax-cr-for-cid-15105.docx>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線LAN(Wireless Local Area Network)システムのAP(Access Point)で実行される方法において、
前記APがSTA(Station)から、前記STAの推薦RU(Resource Unit)のための第1のフィールド、前記STAの推薦MCS(modulation and coding scheme)のための第2のフィールド、及び前記STAのUL MU(Uplink Multi-User)通信のためのRU大きさ(size)に関連した第3のフィールドを含むリンク適応化(Link Adaptation)のための制御メッセージを受信するステップと、
前記APが、前記STAのUL-MU通信をトリガ(trigger)するトリガフレームを送信するステップとを含み、
前記トリガフレームにより割り当てられるアップリンクRUの大きさは、前記第3のフィールドに基づいて(based on)決定され、
前記第3のフィールドが第1の値を有する場合、前記第1のフィールドは前記UL MU通信のための推薦RUについての情報を含み
前記アップリンクRUの大きさは、前記UL MU通信のための前記推薦RUの大きさと等しいか、小さく設定され
前記第3のフィールドが第2の値を有する場合、前記第2のフィールドは、前記STAのためのダウンリンクフレームのMCSのために使われ、前記ダウンリンクフレームの送信のためのダウンリンクRUは、前記第1のフィールドに基づいて決定される、方法。
【請求項2】
前記第3のフィールドが第1の値を有する時、前記アップリンクRUの大きさは、前記推薦RUの大きさを超過しない、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第3のフィールドが前記第1の値を有する時、前記第2のフィールドは、前記UL-MU通信のためのアップリンクフレームのMCSのために使われる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のフィールドは、8ビットの長さを有し、前記第1のフィールドは、推薦RUの位置(location)に関連した情報を含み、
前記第3のフィールドは、1ビットの長さを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
無線LAN(Wireless Local Area Network)システムのSTA(Station)で実行される方法において、
前記STAがAP(Access Point)に、前記STAの推薦RU(Resource Unit)のための第1のフィールド、前記STAの推薦MCS(modulation and coding scheme)のための第2のフィールド、及び前記STAのUL MU(Uplink Multi-User)通信のためのRU大きさ(size)に関連した第3のフィールドを含むリンク適応化(Link Adaptation)のための制御メッセージを送信するステップと、
前記APから、前記STAのUL-MU通信をトリガ(trigger)するトリガフレームを受信するステップとを含み、
前記トリガフレームにより割り当てられるアップリンクRUの大きさは、前記第3のフィールドに基づいて決定され、
前記第3のフィールドが第1の値を有する場合、前記第1のフィールドは前記UL MU通信のための推薦RUについての情報を含み
前記アップリンクRUの大きさは、前記UL MU通信のための前記推薦RUの大きさと等しいか、小さく設定され
前記第3のフィールドが第2の値を有する場合、前記第2のフィールドは、前記STAのためのダウンリンクフレームのMCSのために使われ、前記ダウンリンクフレームの送信のためのダウンリンクRUは、前記第1のフィールドに基づいて決定される、方法。
【請求項6】
前記第3のフィールドが第1の値を有する時、前記アップリンクRUの大きさは、前記推薦RUの大きさを超過しない、請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記第3のフィールドが前記第1の値を有する時、前記第2のフィールドは、前記UL-MU通信のためのアップリンクフレームのMCSのために使われる、請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のフィールドは、8ビットの長さを有し、前記第1のフィールドは、推薦RUの位置(location)に関連した情報を含み、
前記第3のフィールドは、1ビットの長さを有する、請求項に記載の方法。
【請求項9】
無線LAN(Wireless Local Area Network)システムのSTA(station)において、
無線信号を送受信するトランシーバと、
前記トランシーバを制御するプロセッサとを含み、
前記プロセッサは、
アクセスポイント(AP)へ、前記STAの推薦RU(Resource Unit)のための第1のフィールド、前記STAの推薦MCS(modulation and coding scheme)のための第2のフィールド、及び前記STAのUL MU(Uplink Multi-User)通信のためのRU大きさ(size)に関連した第3のフィールドを含むリンク適応化(Link Adaptation)のための制御メッセージを送信し、
前記STAのUL-MU通信をトリガ(trigger)するトリガフレームを前記APから受信するように構成され、
前記トリガフレームにより割当てられたアップリンクRUの大きさは、前記第3のフィールドに基づいて決定され、
前記第3のフィールドが第1の値を有する場合、前記第1のフィールドは前記UL MU通信のための推薦RUについての情報を含み
前記アップリンクRUの大きさは、前記UL MU通信のための前記推薦RUの大きさと等しいか、小さく設定され
前記第3のフィールドが第2の値を有する場合、前記第2のフィールドは、前記STAのためのダウンリンクフレームのMCSのために使われ、前記ダウンリンクフレームの送信のためのダウンリンクRUは、前記第1のフィールドに基づいて決定される、STA。
【請求項10】
前記第3のフィールドが第1の値を有する時、前記アップリンクRUの大きさは、前記推薦RUの大きさを超過しない、請求項に記載のSTA。
【請求項11】
前記第3のフィールドが前記第1の値を有する時、前記第2のフィールドは、前記UL-MU通信のためのアップリンクフレームのMCSのために使われる、請求項に記載のSTA。
【請求項12】
前記第1のフィールドは、8ビットの長さを有し、前記第1のフィールドは、推薦RUの位置(location)に関連した情報を含み、
前記第3のフィールドは、1ビットの長さを有する、請求項に記載のSTA。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、無線通信におけるデータを送受信する技法に関し、より詳しくは、無線LAN(Wireless LAN)システムにおけるアップリンクのためのリソースユニットの大きさに対する情報を伝達する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11は、一般的に無線LANまたはワイファイ(Wi-Fi)と呼ぶ無線近距離通信ネットワーク(Local Area Network;LAN)のためのコンピュータ無線ネットワークに使われる技術である。具体的に、IEEE802.11は、IEEEのLAN標準委員会(IEEE802)の11番目のワーキンググループで開発された標準技術を意味する。
【0003】
IEEE802.11は、有線LAN形態であるイーサネットの短所を補完するために考案された技術である。IEEE802.11は、イーサネットネットワークの末端に位置し、必要ない配線作業と維持管理費用を最小化するために広く使われる。
【0004】
無線LAN技術は、草創期にIEEE802.11/11b/11a/11g/11nなどの規格を介して発展した。例えば、IEEE802.11n(即ち、High ThroughputまたはHT規格)は、2.4GHzバンド及び5GHzバンドを使用し、最高600Mbpsまでの速度をサポートする通信規格として知られている。
【0005】
以後、無線LANは、IEEE802.11ac規格(即ち、Very High ThroughputまたはVHT規格)を介してさらに発展する。例えば、IEEE802.11ac規格(VHT規格)は、160MHZチャネルをサポートし、改善されたMIMO(multi-user multiple input、multiple output)技法を介して最大8個の空間ストリーム(spatial stream;SS)をサポートし、ダウンリンク(Downlink;DL)に対してMU(Multi-User)MIMOをサポートする特徴を有する。
【0006】
以後、無線LANは、IEEE802.11ax規格(または、High EfficiencyまたはHE規格)を介してさらに発展する。IEEE802.11ax規格は、OFDMA(orthogonal frequency division multiple access)及びMU MIMO(downlink multi-user multiple input、multiple output)の組み合わせをサポートする。また、IEEE802.11ax規格は、アップリンク(Uplink;UL)に対してもMU通信をサポートする。
【0007】
本明細書は、従来の無線LAN(WLAN)を改善し、または新しい通信標準で活用可能な技術的特徴を提案する。例えば、本明細書の技術的特徴は、IEEE802.11ax規格をさらに改善できる。または、本明細書の技術的特徴は、IEEE802.11be規格(即ち、Extreme high throughput;EHT)規格をさらに改善できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
端末がBSSの境界に存在し、またはチャネル環境に問題が発生し、または周辺の干渉が強い場合は、ステーション(STA)のアップリンク通信に問題が発生できる。具体的に、ステーション(STA)は、コンテンションベースのアップリンク(Uplink)通信が困難である。コンテンションベースのアップリンク通信の一例は、EDCA(Enhanced Distributed Channel Access)に基づいているアップリンク通信である。例えば、STAがBSS(basic service set)のエッジ(edge)に位置する場合、STAの送信電力が足りなくてコンテンションベースのアップリンク送信が困難である。また、トリガフレームを介してAP(Access Point)でスケジューリングを実行しても、STAによって最適化されたスケジューリングが困難である。
【0009】
このような問題を解決するために、本明細書は、アップリンク通信を制御する改善された技法を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本明細書による一例は、無線LAN(Wireless Local Area Network;WLAN)システムのための方法及び/または装置に関する。本明細書の一例は、APまたはnon-APなどの多様なSTAに適用されることができる。
【0011】
例えば、本明細書の一例によるAPは、STA(Station)から、前記STAの推薦RU(Resource Unit)のための第1のフィールド、前記STAの推薦MCS(modulation and coding scheme)のための第2のフィールド、及び前記STAのUL MU(Uplink Multi-User)通信のためのRU大きさ(size)に関連した第3のフィールドを含むリンク適応化(Link Adaptation)のための制御メッセージを受信する。
【0012】
例えば、前記APは、前記STAのUL-MU通信をトリガ(trigger)するトリガフレームを送信する。
【0013】
この場合、前記トリガフレームにより割り当てられるアップリンクRUの大きさは、前記第3のフィールドの値に基づいて(based on)決定される。
【0014】
また、前記第3のフィールドは、第1の値を含み、前記アップリンクRUの大きさは、前記推薦RUの大きさと同じまたは小さく設定される。
【発明の効果】
【0015】
本明細書による一例は、コンテンションベースのアップリンク通信を制御する効果を提供する。例えば、本明細書の一例は、コンテンションベースのアップリンク接続を不能/遮断(disable)する機能を提案する。それによって、STAは、トリガフレームに基づくUL MU(Uplink Multi-user)技法を介してアップリンク通信を実行している。結果的に、STAは、コンテンションベースの接続が困難な状況でも、アップリンク通信を正常に実行することができる。
【0016】
また、本明細書による一例は、狭帯域(narrowband)を介したアップリンク通信を使用するかどうかに対する識別情報及び狭帯域アップリンク通信のためのリソースユニットに対する情報を送信することを提案する。これを介して、APは、STAが送信する選好/推薦大きさ以下の幅にアップリンク通信をスケジューリングすることができ、それによって、アップリンク通信の成功率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】無線LAN(WLAN)の構造を示す概念図である。
図2】一般的なリンクセットアップ(link setup)過程を説明する図面である。
図3】IEEE規格で使われるPPDUの一例を示す。
図4】20MHz帯域上で使われるリソースユニット(RU)の配置を示す。
図5】40MHz帯域上で使われるリソースユニット(RU)の配置を示す。
図6】80MHz帯域上で使われるリソースユニット(RU)の配置を示す。
図7】HE-PPDUの他の一例を示す。
図8】IEEE802.11システムで使われるフレーム構造の一例を説明するための図面である。
図9】トリガフレームの一例を示す。
図10】トリガフレームの共通情報(common information)フィールドの一例を示す。
図11】ユーザ情報(per user information)フィールドに含まれるサブフィールドの一例を示す。
図12】無線LANシステムでEDCAベースのチャネルアクセス方法を示す。
図13】EDCAのバックオフ手順を示す概念図である。
図14】無線LANシステムでフレームの送信手順を説明するための図面である。
図15】NAV設定(setting)の一例を示す。
図16】本明細書によるEDCA不能動作の一例を示す手順流れ図である。
図17】OM制御フィールドの一例である。
図18】本明細書によるEDCA不能動作の追加的な一例を示す手順流れ図である。
図19】無線LANシステムでUORAを実行する方法を説明する図面である。
図20】トリガフレームのUser Infoフィールド内に含まれる追加的な情報の一例である。
図21】本明細書の一例による制御情報の一例である。
図22】本明細書の一例によって提案される制御フィールドの一例である。
図23】本明細書の一例によって提案される制御フィールドの他の一例である。
図24】本明細書の一例によって提案される制御フィールドの他の一例である。
図25】本明細書の一例によるSTA間の動作を説明する図面である。
図26】本明細書の一例によるSTA間の他の動作を説明する図面である。
図27】APにより実行される動作を説明する手順流れ図である。
図28】STAにより実行される動作を説明する手順流れ図である。
図29】本明細書の一例が適用されるUser-STAまたはAPを示す。
図30】トランシーバの詳細ブロック図の他の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本明細書で使われるスラッシュ(/)やコマ(comma)は“及び/または(and/or)”を意味することができる。例えば、“A/B”は“A及び/またはB”を意味するため、“ただA”や“ただB”や“AとBのうちいずれか一つ”を意味することができる。また、一つの図面内で個別的に説明される技術的特徴は、個別的に具現されることもでき、同時に具現されることもできる。
【0019】
また、本明細書で使われる括弧は“例えば(for example)”を意味することができる。具体的に、“制御情報(SIG field)”で表示された場合、“制御情報”の一例として“SIG field”が提案されたものである。また、“制御情報(即ち、SIG field)”で表示された場合も、“制御情報”の一例として“SIG field”が提案されたものである。
【0020】
本明細書の以下の一例は、多様な無線通信システムに適用されることができる。例えば、本明細書の以下の一例は、無線LAN(wireless local area network、WLAN)システムに適用されることができる。例えば、本明細書は、IEEE802.11a/g/n/acの規格や、IEEE802.11ax規格に適用されることができる。また、本明細書は、新しく提案されるEHT規格またはIEEE802.11be規格にも適用されることができる。
【0021】
以下、本明細書の技術的特徴を説明するために、本明細書が適用されることができる無線LANシステムの技術的特徴を説明する。
【0022】
図1は、無線LAN(wireless local area network、WLAN)の構造を示す概念図である。
【0023】
図1の上段は、IEEE(institute of electrical and electronic engineers)802.11のインフラストラクチャBSS(basic service set)の構造を示す。
【0024】
図1の上段を参照すると、無線LANシステムは、一つまたはそれ以上のインフラストラクチャBSS100、105(以下、BSS)を含むことができる。BSS100、105は、成功裏に同期化されて互いに通信できるAP(access point)125及びSTA1(Station)100-1のようなAPとSTAのセットであり、特定領域を示す概念ではない。BSS105は、一つのAP130に一つ以上の結合可能なSTA105-1、105-2を含むこともできる。
【0025】
BSSは、少なくとも一つのSTA、分散サービス(Distribution Service)を提供するAP125、130及び複数のAPを連結させる分散システム(Distribution System、DS)110を含むことができる。
【0026】
分散システム110は、複数のBSS100、105を連結して拡張されたサービスセットであるESS(extended service set)140を具現することができる。ESS140は、一つまたは複数個のAP125、230が分散システム110を介して連結されて構成された一つのネットワークを指示する用語として使われることができる。一つのESS140に含まれるAPは、同じSSID(service set identification)を有することができる。
【0027】
ポータル(portal)120は、無線LANネットワーク(IEEE802.11)と他のネットワーク(例えば、802.X)との連結を実行するブリッジ役割を遂行することができる。
【0028】
図1の上段のようなBSSでは、AP125、130間のネットワーク及びAP125、130とSTA100-1、105-1、105-2との間のネットワークが具現されることができる。しかし、AP125、130無しでSTA間でもネットワークを設定して通信を実行することも可能である。AP125、130無しでSTA間でもネットワークを設定して通信を実行するネットワークをアドホックネットワーク(Ad-Hoc network)または独立BSS(independent basic service set、IBSS)と定義する。
【0029】
図1の下段は、IBSSを示す概念図である。
【0030】
図1の下段を参照すると、IBSSは、アドホックモードで動作するBSSである。IBSSは、APを含まないため、中央で管理機能を遂行するエンティティ(centralized management entity)がない。即ち、IBSSにおいて、STA150-1、150-2、150-3、155-4、155-5は、分散された方式(distributed manner)に管理される。IBSSにおいて、全てのSTA150-1、150-2、150-3、155-4、155-5は、移動STAからなることができ、分散システムへの接続が許容されなくて自己完備的ネットワーク(self-contained network)を構築する。
【0031】
STAは、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11標準の規定に従う媒体接続制御(Medium Access Control、MAC)と無線媒体に対する物理階層(Physical Layer)インターフェースを含む任意の機能媒体であり、広義では、APと非AP STA(Non-AP Station)を両方とも含む意味として使われることができる。
【0032】
STAは、移動端末(mobile terminal)、無線機器(wireless device)、無線送受信ユニット(Wireless Transmit/Receive Unit;WTRU)、ユーザ装備(User Equipment;UE)、移動局(Mobile Station;MS)、モバイル加入者ユニット(Mobile Subscriber Unit)または単純にユーザ(user)などの多様な名称で呼ばれることもある。
【0033】
図2は、一般的なリンクセットアップ(link setup)過程を説明する図面である。
【0034】
図示されたS210ステップにおいて、STAは、ネットワーク発見動作を実行することができる。ネットワーク発見動作は、STAのスキャニング(scanning)動作を含むことができる。即ち、STAがネットワークにアクセスするためには参与可能なネットワークを探さなければならない。STAは、無線ネットワークに参与する前に互換可能なネットワークを識別しなければならず、特定領域に存在するネットワーク識別過程をスキャニングという。スキャニング方式には、能動的スキャニング(active scanning)と受動的スキャニング(passive scanning)がある。
【0035】
図2では例示的に能動的スキャニング過程を含むネットワーク発見動作を示す。能動的スキャニングでスキャニングを実行するSTAは、チャネルを移動しながら周辺にどのようなAPが存在するかを探索するためにプローブ要求フレーム(probe request frame)を送信し、これに対する応答を待つ。応答者(responder)は、プローブ要求フレームを送信したSTAにプローブ要求フレームに対する応答としてプローブ応答フレーム(probe response frame)を送信する。ここで、応答者は、スキャニングされているチャネルのBSSで最後にビーコンフレーム(beacon frame)を送信したSTAである。BSSでは、APがビーコンフレームを送信するため、APが応答者になり、IBSSでは、IBSS内のSTAが交互にビーコンフレームを送信するため、応答者が一定でない。例えば、1番チャネルでプローブ要求フレームを送信し、1番チャネルでプローブ応答フレームを受信したSTAは、受信したプローブ応答フレームに含まれているBSS関連情報を格納し、次のチャネル(例えば、2番チャネル)に移動して同じ方法でスキャニング(即ち、2番チャネル上でプローブ要求/応答送受信)を実行することができる。
【0036】
図2の一例には表示されていないが、スキャニング動作は、受動的スキャニング方式に実行されることもできる。受動的スキャニングに基づいてスキャニングを実行するSTAは、チャネルを移動しながらビーコンフレームを待つことができる。ビーコンフレームは、IEEE802.11で管理フレーム(management frame)のうち一つであって、無線ネットワークの存在を知らせ、スキャニングを実行するSTAをして無線ネットワークを探して無線ネットワークに参与せしめるように周期的に送信される。BSSではAPがビーコンフレームを周期的に送信する役割を遂行し、IBSSではIBSS内のSTAが交互にビーコンフレームを送信する。スキャニングを実行するSTAはビーコンフレームを受信すると、ビーコンフレームに含まれているBSSに対する情報を格納し、他のチャネルに移動しながら各チャネルでビーコンフレーム情報を記録する。ビーコンフレームを受信したSTAは、受信したビーコンフレームに含まれているBSS関連情報を格納し、次のチャネルに移動して同じ方法で次のチャネルでスキャニングを実行することができる。
【0037】
ネットワークを発見したSTAは、ステップS220を介して認証過程を実行することができる。このような認証過程は、後述するステップS240のセキュリティセットアップ動作と明確に区分するために1番目の認証(first authentication)過程という。S220の認証過程は、STAが認証要求フレーム(authentication request frame)をAPに送信し、これに応答してAPが認証応答フレーム(authentication response frame)をSTAに送信する過程を含むことができる。認証要求/応答に使われる認証フレーム(authentication frame)は、管理フレームに該当する。
【0038】
認証フレームは、認証アルゴリズム番号(authentication algorithm number)、認証トランザクションシーケンス番号(authentication transaction sequence number)、状態コード(status code)、検問テキスト(challenge text)、RSN(Robust Security Network)、有限循環グループ(Finite Cyclic Group)などに対する情報を含むことができる。
【0039】
STAは、認証要求フレームをAPに送信できる。APは、受信された認証要求フレームに含まれている情報に基づいて、該当STAに対する認証を許容するかどうかを決定することができる。APは、認証処理の結果を認証応答フレームを介してSTAに提供できる。
【0040】
成功裏に認証されたSTAは、ステップS230に基づいて連結過程を実行することができる。連結過程は、STAが連結要求フレーム(association request frame)をAPに送信し、これに応答してAPが連結応答フレーム(association response frame)をSTAに送信する過程を含む。例えば、連結要求フレームは、多様な能力(capability)に関連した情報、ビーコン聴取間隔(listen interval)、SSID(service set identifier)、サポートレート(supported rates)、サポートチャネル(supported channels)、RSN、移動性ドメイン、サポートオペレーティングクラス(supported operating classes)、TIM放送要求(Traffic Indication Map Broadcast request)、相互動作(interworking)サービス能力などに対する情報を含むことができる。例えば、連結応答フレームは、多様な能力に関連した情報、状態コード、AID(Association ID)、サポートレート、EDCA(Enhanced Distributed Channel Access)パラメータセット、RCPI(Received Channel Power Indicator)、RSNI(Received Signal to Noise Indicator)、移動性ドメイン、タイムアウト間隔(連関カムバック時間(association comeback time))、重複(overlapping)BSSスキャンパラメータ、TIM放送応答、QoSマップなどの情報を含むことができる。
【0041】
以後S240ステップにおいて、STAは、セキュリティセットアップ過程を実行することができる。ステップS240のセキュリティセットアップ過程は、例えば、EAPOL(Extensible Authentication Protocol over LAN)フレームを介した4-ウェイ(way)ハンドシェイキングを介して、プライベートキーセットアップ(private key setup)をする過程を含むことができる。
【0042】
図3は、IEEE規格で使われるPPDUの一例を示す。
【0043】
図示されたように、IEEEa/g/n/acなどの規格では多様な形態のPPDU(PHY protocol data unit)が使われた。具体的に、LTF、STFフィールドには、トレーニング信号が含まれ、SIG-A、SIG-Bには受信ステーションのための制御情報が含まれ、データフィールドにはPSDU(MAC PDU/Aggregated MAC PDU)に相応するユーザデータが含まれている。
【0044】
また、図3は、IEEE802.11ax規格のHE PPDUの一例も含む。図3によるHE PPDUは、多重ユーザのためのPPDUの一例であって、HE-SIG-Bは、多重ユーザのための場合にのみ含まれ、単一ユーザのためのPPDUには該当HE-SIG-Bが省略されることができる。
【0045】
図示されたように、多重ユーザ(Multiple User;MU)のためのHE-PPDUは、L-STF(legacy-short training field)、L-LTF(legacy-long training field)、L-SIG(legacy-signal)、HE-SIG-A(high efficiency-signalA)、HE-SIG-B(high efficiency-signal-B)、HE-STF(high efficiency-short training field)、HE-LTF(high efficiency-long training field)、データフィールド(または、MACペイロード)及びPE(Packet Extension)フィールドを含むことができる。各々のフィールドは、図示された時間区間(即ち、4または8μs等)の間に送信されることができる。
【0046】
以下、PPDUで使われるリソースユニット(RU)を説明する。リソースユニットは、複数個のサブキャリア(または、トーン)を含むことができる。リソースユニットは、OFDMA技法に基づいて多数のSTAに信号を送信する場合に使われることができる。また、一つのSTAに信号を送信する場合もリソースユニットが定義されることができる。リソースユニットは、STF、LTF、データフィールドなどのために使われることができる。
【0047】
図4は、20MHz帯域上で使われるリソースユニット(RU)の配置を示す。
【0048】
図4に示すように、互いに異なる個数のトーン(即ち、サブキャリア)に対応されるリソースユニット(Resource Unit;RU)が使われてHE-PPDUの一部フィールドを構成することができる。例えば、HE-STF、HE-LTF、データフィールドに対して図示されたRU単位でリソースが割り当てられることができる。
【0049】
図4の最上段に示すように、26-ユニット(即ち、26個のトーンに相応するユニット)が配置されることができる。20MHz帯域の最左側(leftmost)帯域には6個のトーンがガード(Guard)帯域として使われ、20MHz帯域の最右側(rightmost)帯域には5個のトーンがガード帯域として使われることができる。また、中心帯域、即ち、DC帯域には7個のDCトーンが挿入され、DC帯域の左右側に各13個のトーンに相応する26-ユニットが存在できる。また、その他の帯域には26-ユニット、52-ユニット、106-ユニットが割り当てられることができる。各ユニットは、受信ステーション、即ち、ユーザのために割り当てられることができる。
【0050】
一方、図4のRU配置は、多数のユーザ(MU)のための状況だけでなく、単一ユーザ(SU)のための状況でも活用され、この場合、図4の最下段に示すように、1個の242-ユニットを使用することが可能であり、この場合、3個のDCトーンが挿入されることができる。
【0051】
図4の一例では、多様な大きさのRU、即ち、26-RU、52-RU、106-RU、242-RUなどが提案される。このようなRUの具体的な大きさは、拡張または増加できるため、本実施例は、各RUの具体的な大きさ(即ち、相応するトーンの個数)に制限されるものではない。
【0052】
図5は、40MHz帯域上で使われるリソースユニット(RU)の配置を示す。
【0053】
図4の一例で多様な大きさのRUが使われたことと同様に、図5の一例も26-RU、52-RU、106-RU、242-RU、484-RUなどが使われることができる。また、中心周波数には5個のDCトーンが挿入されることができ、40MHz帯域の最左側(leftmost)帯域には12個のトーンがガード(Guard)帯域として使われ、40MHz帯域の最右側(rightmost)帯域には11個のトーンがガード帯域として使われることができる。
【0054】
また、図示されたように、単一ユーザのために使われる場合、484-RUが使われることができる。一方、RUの具体的な個数が変更されることができるという点は、図4の一例と同じである。
【0055】
図6は、80MHz帯域上で使われるリソースユニット(RU)の配置を示す。
【0056】
図4及び図5の一例で多様な大きさのRUが使われたことと同様に、図6の一例も26-RU、52-RU、106-RU、242-RU、484-RU、996-RUなどが使われることができる。また、中心周波数には7個のDCトーンが挿入されることができ、80MHz帯域の最左側(leftmost)帯域には12個のトーンがガード(Guard)帯域として使われ、80MHz帯域の最右側(rightmost)帯域には11個のトーンがガード帯域として使われることができる。また、DC帯域左右に位置する各々13個のトーンを使用した26-RUを使用することができる。
【0057】
また、図示されたように、単一ユーザのために使われる場合、996-RUが使われることができ、この場合、5個のDCトーンが挿入されることができる。
【0058】
一方、RUの具体的な個数が変更されることができるという点は、図4及び図5の一例と同じである。
【0059】
図7は、HE-PPDUの他の一例を示す。
【0060】
図7に示すHE-PPDUの技術的特徴は、新しく提案されるEHT-PPDUにも適用されることができる。例えば、HE-SIGに適用された技術的特徴は、EHT-SIGにも適用されることができ、HE-STF/LTFに適用された技術的特徴は、EHT-SFT/LTFにも適用されることができる。
【0061】
図示されたL-STF700は、短いトレーニングOFDMシンボル(short training orthogonal frequency division multiplexing symbol)を含むことができる。L-STF700は、フレーム探知(frame detection)、AGC(automatic gain control)、ダイバーシティ探知(diversity detection)、コース周波数/時間同期化(coarse frequency/time synchronization)のために使われることができる。
【0062】
L-LTF710は、長いトレーニングOFDMシンボル(long training orthogonal frequency division multiplexing symbol)を含むことができる。L-LTF710は、ファイン周波数/時間同期化(fine frequency/time synchronization)及びチャネル予測のために使われることができる。
【0063】
L-SIG720は、制御情報を送信するために使われることができる。L-SIG720は、データ送信率(rate)、データ長さ(length)に対する情報を含むことができる。また、L-SIG720は、繰り返して送信されることができる。即ち、L-SIG720が繰り返しされるフォーマット(例えば、R-LSIGという)で構成されることができる。
【0064】
HE-SIG-A730は、受信ステーションに共通する制御情報を含むことができる。
【0065】
具体的に、HE-SIG-A730は、1)DL/UL指示子、2)BSSの識別子であるBSSカラー(color)フィールド、3)現行TXOP区間の残余時間を指示するフィールド、4)20、40、80、160、80+80MHz可否を指示する帯域幅フィールド、5)HE-SIG-Bに適用されるMCS技法を指示するフィールド、6)HE-SIG-BがMCSのためにデュアルサブキャリアモジュレーション(dual subcarrier modulation)技法でモジュレーションされるかに対する指示フィールド、7)HE-SIG-Bのために使われるシンボルの個数を指示するフィールド、8)HE-SIG-Bが全帯域にわたって生成されるかどうかを指示するフィールド、9)HE-LTFのシンボルの個数を指示するフィールド、10)HE-LTFの長さ及びCP長さを指示するフィールド、11)LDPCコーディングのために追加のOFDMシンボルが存在するかを指示するフィールド、12)PE(Packet Extension)に対する制御情報を指示するフィールド、13)HE-SIG-AのCRCフィールドに対する情報を指示するフィールドなどに対する情報を含むことができる。このようなHE-SIG-Aの具体的なフィールドは、追加されたり、一部が省略されたりすることができる。また、HE-SIG-Aが多重ユーザ(MU)環境でないその他の環境では一部フィールドが追加されたり省略されたりすることができる。
【0066】
HE-SIG-B740は、前述したように多重ユーザ(MU)のためのPPDUである場合にのみ含まれることができる。基本的に、HE-SIG-A750またはHE-SIG-B760は、少なくとも一つの受信STAに対するリソース割当情報(または、仮想リソース割当情報)を含むことができる。
【0067】
HE-STF750は、MIMO(multiple input multiple output)環境またはOFDMA環境で自動利得制御推定(automatic gain control estimation)を向上させるために使われることができる。
【0068】
HE-LTF760は、MIMO環境またはOFDMA環境でチャネルを推定するために使われることができる。
【0069】
HE-STF750及びHE-STF750以後のフィールドに適用されるFFT/IFFTの大きさとHE-STF750以前のフィールドに適用されるFFT/IFFTの大きさは、互いに異なる。例えば、HE-STF750及びHE-STF750以後のフィールドに適用されるFFT/IFFTの大きさは、HE-STF750以前のフィールドに適用されるIFFTの大きさより4倍大きい。
【0070】
例えば、図7のPPDU上のL-STF700、L-LTF710、L-SIG720、HE-SIG-A730、HE-SIG-B740のうち少なくとも一つのフィールドを第1のフィールドとする場合、データフィールド770、HE-STF750、HE-LTF760のうち少なくとも一つを第2のフィールドとすることができる。前記第1のフィールドは、従来(legacy)システムに関連したフィールドを含むことができ、前記第2のフィールドは、HEシステムに関連したフィールドを含むことができる。この場合、FFT(fast Fourier transform)サイズ/IFFT(inverse fast Fourier transform)サイズは、既存の無線LANシステムで使われたFFT/IFFTサイズのN倍(Nは、自然数、例えば、N=1、2、4)に定義されることができる。即ち、HE PPDUの第1のフィールドに比べてHE PPDUの第2のフィールドにN(=4)倍サイズのFFT/IFFTが適用されることができる。例えば、20MHzの帯域幅に対して256FFT/IFFTが適用され、40MHzの帯域幅に対して512FFT/IFFTが適用され、80MHzの帯域幅に対して1024FFT/IFFTが適用され、連続160MHzまたは不連続160MHzの帯域幅に対して2048FFT/IFFTが適用されることができる。
【0071】
他の表現として、サブキャリア空間/スペーシング(subcarrier spacing)は、既存の無線LANシステムで使われたサブキャリア空間の1/N倍(Nは、自然数、例えば、N=4の場合、78.125kHz)の大きさである。即ち、HE PPDUの第1のフィールドは、従来のサブキャリアスペーシングである312.5kHz大きさのサブキャリアスペーシングが適用されることができ、HE PPDUの第2のフィールドは、78.125kHz大きさのサブキャリア空間が適用されることができる。
【0072】
または、前記第1のフィールドの各シンボルに適用されるIDFT/DFT区間(IDFT/DFT period)は、前記第2のフィールドの各データシンボルに適用されるIDFT/DFT区間に比べてN(=4)倍短いと表現できる。即ち、HE PPDUの第1のフィールドの各シンボルに対して適用されるIDFT/DFT長さは、3.2μsであり、HE PPDUの第2のフィールドの各シンボルに対して適用されるIDFT/DFT長さは、3.2μs*4(=12.8μs)で表現できる。OFDMシンボルの長さは、IDFT/DFT長さにGI(guard interval)の長さを加えた値である。GIの長さは、0.4μs、0.8μs、1.6μs、2.4μs、3.2μsのような多様な値である。
【0073】
説明の便宜上、図7では第1のフィールドが使用する周波数帯域と第2のフィールドが使用する周波数帯域は、正確に一致すると表現されているが、実際互いに完全に一致しない場合もある。例えば、第1の周波数帯域に相応する第1のフィールド(L-STF、L-LTF、L-SIG、HE-SIG-A、HE-SIG-B)の主要帯域が第2のフィールド(HE-STF、HE-LTF、Data)の主要帯域と同じであるが、各周波数帯域ではその境界面が一致しない。図4乃至図6に示すように、RUを配置する過程で多数のナルサブキャリア、DCトーン、ガードトーンなどが挿入されることによって、正確に境界面を合わせることが困難であるためである。
【0074】
ユーザ、即ち、受信ステーションは、HE-SIG-A730を受信し、HE-SIG-A730に基づいてダウンリンクPPDUの受信指示を受けることができる。このような場合、STAは、HE-STF750及びHE-STF750以後フィールドから変更されたFFTサイズに基づいてデコーディングを実行することができる。それに対して、STAがHE-SIG-A730に基づいてダウンリンクPPDUの受信指示を受けていない場合、STAは、デコーディングを中断し、NAV(network allocation vector)を設定することができる。HE-STF750のCP(cyclic prefix)は、他のフィールドのCPより大きい大きさを有することができ、このようなCP区間の間に、STAは、FFTサイズを変化させてダウンリンクPPDUに対するデコーディングを実行することができる。
【0075】
以下、本実施例では、APからSTAへ送信されるデータ(または、フレーム)はダウンリンクデータ(または、ダウンリンクフレーム)、STAからAPへ送信されるデータ(または、フレーム)はアップリンクデータ(または、アップリンクフレーム)という用語で表現されることができる。また、APからSTAへの送信はダウンリンク送信、STAからAPへの送信はアップリンク送信という用語で表現できる。
【0076】
図8は、IEEE802.11システムで使われるフレーム構造の一例を説明するための図面である。図8に示すSTF、LTF、SIGフィールドは、図3または図7に示す(HT/VHT/EHT)-STF、LTF、SIGフィールドと同じ、または対応されることができる。また、図8に示すDATAフィールドは、図3図7に示すDATAフィールドと同じ、または対応されることができる。
【0077】
データフィールドは、SERVICEフィールド、PSDU(Physical layer Service Data Unit)、PPDU TAILビットを含むことができ、必要な場合はパディングビットも含むことができる。SERVICEフィールドの一部ビットは、受信端でのデスクランブラの同期化のために使われることができる。PSDUは、MAC階層で定義されるMPDU(MAC Protocol Data Unit)に対応し、上位階層で生成/利用されるデータを含むことができる。PPDU TAILビットは、エンコーダを0状態にリターンするために利用されることができる。パディングビットは、データフィールドの長さを所定の単位に合わせるために利用されることができる。
【0078】
MPDUは、多様なMACフレームフォーマットによって定義され、基本的なMACフレームは、MACヘッダ、フレームボディ、及びFCS(Frame Check Sequence)で構成される。MACフレームは、MPDUで構成されてPPDUフレームフォーマットのデータ部分のPSDUを介して送信/受信されることができる。
【0079】
MACヘッダは、フレーム制御(Frame Control)フィールド、期間(Duration)/IDフィールド、アドレス(Address)フィールドなどを含む。フレーム制御フィールドは、フレーム送信/受信に必要な制御情報を含むことができる。期間/IDフィールドは、該当フレームなどを送信するための時間に設定されることができる。
【0080】
MACヘッダに含まれている期間/IDフィールドは、16ビット長さ(例えば、B0~B15)に設定されることができる。期間/IDフィールドに含まれるコンテンツは、フレームタイプ及びサブタイプ、CFP(contention free period)の間に送信されるか、送信STAのQoSケイパビリティ等によって変わることができる。(i)サブタイプがPS-Pollである制御フレームで、期間/IDフィールドは、送信STAのAIDを含むことができ(例えば、14LSBビットを介して)、2MSBビットは1に設定されることができる。(ii)PC(point coordinator)またはnon-QoS STAによりCFPの間に送信されるフレームで、期間/IDフィールドは、固定された値(例えば、32768)に設定されることができる。(iii)その他、non-QoS STAにより送信される他のフレームまたはQoS STAにより送信される制御フレームで、期間/IDフィールドは、各フレームタイプ別に定義されたduration値を含むことができる。QoS STAにより送信されるデータフレームまたはマネジメントフレームで、期間/IDフィールドは、各フレームタイプに対して定義されたduration値を含むことができる。例えば、期間/IDフィールドのB15=0に設定される場合、期間/IDフィールドがTXOP Durationを指示するときに使われるということを示し、B0~B14は、実際TXOP Durationを指示するときに使われることができる。B0~B14により指示される実際TXOP Durationは、0~32767のうちいずれか一つであり、その単位は、マイクロセカンド(μs)である。ただし、期間/IDフィールドが固定されたTXOP Duration値(例えば、32768)を指示する場合はB15=1であり、B0~B14=0に設定されることができる。その他、B14=1、B15=1に設定される場合、期間/IDフィールドがAIDを指示するために使われ、B0~B13は、1~2007のうち一つのAIDを指示する。
【0081】
MACヘッダのフレーム制御フィールドは、Protocol Version、Type、Subtype、To DS、From DS、More Fragment、Retry、Power Management、More Data、Protected Frame、Orderサブフィールドを含むことができる。
【0082】
以下、本明細書に適用されるMU(multi-user)Transmissionに対して説明する。本明細書の方法及び装置は、MU送信をサポートする。例えば、DLデータのために、OFDMA(orthogonal frequency division multiple access)技法及びMU MIMO(multi-user multiple input、multiple output)技法を使用することができ、OFDMA技法とMU MIMO技法を組み合わせて使用することもできる。即ち、本明細書の送信STAは、多数のユーザに互いに異なるRUを割り当て(即ち、OFDMA)、または同じRU上で互いに異なる空間ストリーム(spatial stream)を割り当てる(即ち、MU-MIMO)ことができる。また、送信STAは、OFDMA技法とMU MIMO技法を一つのPPDU内で同時に使用することができる。
【0083】
また、本明細書の送信STAは、トリガフレーム(Trigger Frame)を使用してUL-MU通信を実行することができる。トリガフレームの具体的特徴は、図9乃至図11を介して説明される。
【0084】
UL-MU通信をトリガ(trigger)するために、送信STA(即ち、AP)は、媒体に接続するためのコンテンション(contention)を経てトリガフレームを送信するTXOPを取得することができる。トリガフレームの送信が完了すると、一定の時間(例えば、SIFS)以後UL-MU通信に参与する多数の受信STAが同時にTB(trigger-based)PPDUを送信する。TB-PPDUに適用される基本的な技術的特徴は、図3図7に説明されている。
【0085】
UL-MU通信が使われる場合も、OFDMA技法またはMU MIMO技法が使われることができ、OFDMA及びMU MIMO技法が同時に使われることもできる。
【0086】
図9は、トリガフレームの一例を示す。図9のトリガフレームは、アップリンクMU送信(Uplink Multiple-User transmission)のためのリソースを割り当て、APから送信されることができる。トリガフレームは、MACフレームで構成されることができ、PPDUに含まれることができる。例えば、図3に示すPPDUを介して送信されることができる。もし、図3のPPDUを介して送信される場合、図示されたデータフィールドに前記トリガフレームが含まれることができる。
【0087】
図9に示す各々のフィールドは、一部省略されることもでき、他のフィールドが追加されることもできる。また、フィールド各々の長さは、図示したものと異なるように変化されることができる。
【0088】
図9のフレームコントロール(frame、control)フィールド910は、MACプロトコルのバージョンに対する情報及びその他の追加的な制御情報が含まれ、デュレーションフィールド920は、NAV設定のための時間情報やSTAの識別子(例えば、AID)に対する情報が含まれることができる。
【0089】
また、RAフィールド930は、該当トリガフレームの受信STAのアドレス情報が含まれ、必要によって省略されることができる。TAフィールド940は、該当トリガフレームを送信するSTA(例えば、AP)のアドレス情報が含まれ、共通情報(common information)フィールド950は、該当トリガフレームを受信する受信STAに適用される共通制御情報を含む。例えば、該当トリガフレームに対応して送信されるアップリンクPPDUのL-SIGフィールドの長さを指示するフィールドや、該当トリガフレームに対応して送信されるアップリンクPPDUのSIG-Aフィールド(即ち、HE-SIG-Aフィールド)の内容(content)を制御する情報が含まれることができる。また、共通制御情報として、該当トリガフレームに対応して送信されるアップリンクPPDUのCPの長さに対する情報やLTFフィールドの長さに対する情報が含まれることができる。
【0090】
また、図9のトリガフレームを受信する受信STAの個数に相応する個別ユーザ情報(per user information)フィールド(960#1乃至960#N)を含むことが好ましい。前記個別ユーザ情報フィールドは、“割当フィールド”とも呼ばれる。
【0091】
また、図9のトリガフレームは、パディングフィールド970と、フレームチェックシーケンスフィールド980を含むことができる。
【0092】
図9に示す、個別ユーザ情報(per user information)フィールド(960#1乃至960#N)各々は、再び多数のサブフィールドを含むことが好ましい。
【0093】
図10は、トリガフレームの共通情報(common information)フィールドの一例を示す。図10のサブフィールドのうち一部は省略されることができ、その他のサブフィールドが追加されることもできる。また、図示されたサブフィールド各々の長さは変形されることができる。
【0094】
図示された長さフィールド1010は、該当トリガフレームに対応して送信されるアップリンクPPDUのL-SIGフィールドの長さフィールドと同じ値を有し、アップリンクPPDUのL-SIGフィールドの長さフィールドは、アップリンクPPDUの長さを示す。結果的に、トリガフレームの長さフィールド1010は、対応されるアップリンクPPDUの長さを指示するときに使われることができる。
【0095】
また、カスケード指示子フィールド1020は、カスケード動作が実行されるかどうかを指示する。カスケード動作は、同じTXOP内にダウンリンクMU送信とアップリンクMU送信が共に実行されることを意味する。即ち、ダウンリンクMU送信が実行された以後、既設定された時間(例えば、SIFS)以後アップリンクMU送信が実行されることを意味する。カスケード動作中には、ダウンリンク通信を実行する送信装置(例えば、AP)は、1個のみが存在し、アップリンク通信を実行する送信装置(例えば、non-AP)は、複数個存在できる。
【0096】
CS要求フィールド1030は、該当トリガフレームを受信した受信装置が対応されるアップリンクPPDUを送信する状況で無線媒体の状態やNAVなどを考慮すべきかどうかを指示する。
【0097】
HE-SIG-A情報フィールド1040は、該当トリガフレームに対応して送信されるアップリンクPPDUのSIG-Aフィールド(即ち、HE-SIG-Aフィールド)の内容(content)を制御する情報が含まれることができる。
【0098】
CP及びLTFタイプフィールド1050は、該当トリガフレームに対応して送信されるアップリンクPPDUのLTFの長さ及びCP長さに対する情報を含むことができる。トリガタイプフィールド1060は、該当トリガフレームが使われる目的、例えば、通常のトリガリング、ビームフォーミングのためのトリガリング、Block ACK/NACKに対する要求などを指示することができる。
【0099】
本明細書において、トリガフレームのトリガタイプフィールド1060は、通常のトリガリングのための基本(Basic)タイプのトリガフレームを指示すると仮定することができる。例えば、基本(Basic)タイプのトリガフレームは、基本トリガフレームと言及されることができる。
【0100】
図11は、ユーザ情報(per user information)フィールドに含まれるサブフィールドの一例を示す。図11のユーザ情報フィールド1100は、前記図9で言及された個別ユーザ情報フィールド960#1乃至960#Nのうちいずれか一つと理解されることができる。図11のユーザ情報フィールド1100に含まれているサブフィールドのうち一部は省略されることもでき、その他のサブフィールドが追加されることもできる。また、図示されたサブフィールド各々の長さは変形されることができる。
【0101】
図11のユーザ識別子(User Identifier)フィールド1110は、個別ユーザ情報(per user information)に相応するSTA(即ち、受信STA)の識別子を示し、識別子の一例は、受信STAのAID(association identifier)値の全部または一部になることができる。
【0102】
また、RU割当(RU Allocation)フィールド1120が含まれることができる。即ち、ユーザ識別子フィールド1110で識別された受信STAが、図9のトリガフレームに対応してアップリンクPPDUを送信する場合、RU割当(RU Allocation)フィールド1120が指示したRUを介して該当アップリンクPPDUを送信する。この場合、RU割当(RU Allocation)フィールド1120により指示されるRUは、図4図5図6に示すRUを指示することが好ましい。
【0103】
図11のサブフィールドは、コーディングタイプフィールド1130を含むことができる。コーディングタイプフィールド1130は、図9のトリガフレームに対応して送信されるアップリンクPPDUのコーディングタイプを指示することができる。例えば、前記アップリンクPPDUにBCCコーディングが適用される場合、前記コーディングタイプフィールド1130は‘1’に設定され、LDPCコーディングが適用される場合、前記コーディングタイプフィールド1130は‘0’に設定されることができる。
【0104】
また、図11のサブフィールドは、MCSフィールド1140を含むことができる。MCSフィールド1140は、図9のトリガフレームに対応して送信されるアップリンクPPDUに適用されるMCS技法を指示することができる。例えば、前記アップリンクPPDUにBCCコーディングが適用される場合、前記コーディングタイプフィールド1130は‘1’に設定され、LDPCコーディングが適用される場合、前記コーディングタイプフィールド1130は‘0’に設定されることができる。
【0105】
本明細書において、基本トリガフレームは、トリガフレームの変形(variant)と理解されることができる。基本トリガフレームは、個別ユーザ情報フィールド960#1乃至960#Nにトリガ従属ユーザ情報(Trigger dependent User Info)フィールド1150をさらに含むことができる。
【0106】
以下、EDCA(enhanced distributed channel access)技法、即ち、EDCAベースのチャネルアクセス方法を説明する。
【0107】
図12は、無線LANシステムでEDCAベースのチャネルアクセス方法を示す。無線LANシステムにおいて、STA(または、AP)は、EDCA(enhanced distributed channel access)のために定義された多数のユーザ優先順位(user priority)によってチャネルアクセスを実行することができる。
【0108】
具体的に、多数のユーザ優先順位に基づくQoS(quality of service)データフレームの送信のために、4個のアクセスカテゴリ(access category;AC)(AC_BK(background)、AC_BE(best effort)、AC_VI(video)、AC_VO(voice))が定義されることができる。
【0109】
STAは、上位階層(例えば、LLC(logical link control)階層)からあらかじめ設定されたユーザ優先順位を有するトラフィックデータ(例えば、MSDU(MAC service data unit))を受信することができる。
【0110】
例えば、STAにより送信されるMACフレームの送信順序を決定するために、ユーザ優先順位には各トラフィックデータ毎に微分された(differential)値が設定されることができる。本明細書において、ユーザ優先順位は、トラフィックデータの特性を示すトラフィック識別子(Traffic identifier、以下‘TID’)と理解されることができる。例えば、TID1、2、0、3、4、5、6、7は、各々(respectively)AC_BK、AC_BK、AC_BE、AC_BE、AC_VI、AC_VI、AC_VO、AC_VOにマッピングされることができる。
【0111】
即ち、ユーザ優先順位(即ち、TID)が‘1’または‘2’であるトラフィックデータは、AC_BKタイプの送信キュー1250でバッファされることができる。ユーザ優先順位(即ち、TID)が‘0’または‘3’であるトラフィックデータは、AC_BEタイプの送信キュー1240でバッファされることができる。
【0112】
ユーザ優先順位(即ち、TID)が‘4’または‘5’であるトラフィックデータは、AC_VIタイプの送信キュー1230でバッファされることができる。ユーザ優先順位(即ち、TID)が‘6’または‘7’であるトラフィックデータは、AC_VOタイプの送信キュー1220でバッファされることができる。
【0113】
既存DCF(distributed coordination function)に基づくバックオフ手順のためのパラメータであるDIFS(DCF interframe space)、CWmin、CWmaxの代わりに、EDCAを実行するSTAのバックオフ手順のためにEDCAパラメータセットであるAIFS(arbitration interframe space)[AC]、CWmin[AC]、CWmax[AC]及びTXOP limit[AC]が使われることができる。
【0114】
微分されたEDCAパラメータセットに基づいてAC間送信優先順位の差異が具現されることができる。各ACに相応するEDCAパラメータセット(即ち、AIFS[AC]、CWmin[AC]、CWmax[AC]、TXOP limit[AC])のデフォルト(default)値は、WLAN規格によって固定的に決定されることができる。
【0115】
例えば、AC_BKのためのCWmin[AC]、CWmax[AC]、AIFS[AC]、TXOP limit[AC]は、各々、31、1023、7、0msに決定されることができる。また、AC_BEのためのCWmin[AC]、CWmax[AC]、AIFS[AC]、TXOP limit[AC]は、各々、31、1023、3、0msに決定されることができる。また、AC_VIのためのCWmin[AC]、CWmax[AC]、AIFS[AC]、TXOP limit[AC]は、各々、15、31、2、3.008msに決定されることができる。また、AC_VOのためのCWmin[AC]、CWmax[AC]、AIFS[AC]、TXOP limit[AC]は、各々、7、15、2、1.504msに決定されることができる。前述した具体的な数値は変更されることができる。
【0116】
各ACのためのEDCAパラメータセットは、デフォルト(default)値に設定され、またはビーコンフレームに載せられてAPから各STAに伝達されることができる。AIFS[AC]とCWmin[AC]の値が小さいほど高い優先順位を有し、それによって、チャネル接近遅延が短くなって与えられたトラフィック環境でより多くの帯域が使用可能になる。
【0117】
EDCAパラメータセットは、各ACのためのチャネルアクセスパラメータ(例えば、AIFS[AC]、CWmin[AC]、CWmax[AC])に対する情報を含むことができる。
【0118】
EDCAのためのバックオフ手順は、各STAに含まれている4個のACに個別的に設定されたEDCAパラメータセットに基づいて実行されることができる。各AC別互いに異なるチャネルアクセスパラメータを定義したEDCAパラメータ値の適切な設定は、ネットワーク性能を最適化する同時にトラフィックの優先順位による送信効果を増加させることができる。
【0119】
したがって、無線LANシステムのAPは、ネットワークに参与した全てのSTAに公平な媒体接近保障のためにEDCAパラメータに対する全体的な管理と調整機能を遂行しなければならない。
【0120】
図12を参照すると、一つのSTA(または、AP1200)は、仮想マッパ1210、複数の送信キュー1220~1250及び仮想衝突ハンドラ1260を含むことができる。図12の仮想マッパ1210は、LLC(logical link control)階層から受信されたMSDUを前記表1によって各ACに相応する送信キューにマッピングする役割を遂行することができる。
【0121】
図12の複数の送信キュー1220~1250は、一つのSTA(または、AP)内で無線媒体アクセスのために個別的なEDCAコンテンションエンティティとして役割を遂行することができる。例えば、図12のAC_VOタイプの送信キュー1220は、第2のSTA(図示せず)のための1個のフレーム1221を含むことができる。
【0122】
AC_VIタイプの送信キュー1230は、物理階層に送信される順序によって、第1のSTA(図示せず)のための3個のフレーム1231~1233と第3のSTAのための1個のフレーム1234を含むことができる。
【0123】
図12のAC_BEタイプの送信キュー1240は、物理階層に送信される順序によって、第2のSTA(図示せず)のための1個のフレーム1241、第3のSTA(図示せず)のための1個のフレーム1242及び第2のSTA(図示せず)のための1個のフレーム1243を含むことができる。
【0124】
例示的に、図12のAC_BKタイプの送信キュー1250は、物理階層に送信されるフレームを含めない。
【0125】
例えば、図12のAC_VOタイプの送信キュー1220に含まれているフレーム1221は、上位階層(即ち、LLC階層)から受信された複数のトラフィックデータ(即ち、MSDU)が連結された(concatenate)一つのMPDU(MAC Protocol Data Unit)と理解されることができる。
【0126】
また、AC_VOタイプの送信キュー1220に含まれているフレーム1221は‘6’及び‘7’のうちいずれか一つのトラフィック識別子(TID)を有する複数のトラフィックデータ(即ち、MSDU)が連結された一つのMPDUと理解されることができる。
【0127】
図12のAC_VIタイプの送信キュー1230に含まれているフレーム1231は、上位階層(即ち、LLC階層)から受信された複数のトラフィックデータ(即ち、MSDU)が連結された(concatenate)一つのMPDU(MAC Protocol Data Unit)と理解されることができる。
【0128】
また、AC_VIタイプの送信キュー1230に含まれているフレーム1231は‘4’及び‘5’のうちいずれか一つのトラフィック識別子(TID)を有する複数のトラフィックデータ(即ち、MSDU)が連結された一つのMPDUと理解されることができる。
【0129】
同様に、AC_VIタイプの送信キュー1230に含まれている他のフレーム1232、1233、1234の各々は‘4’及び‘5’のうちいずれか一つのトラフィック識別子(TID)を有する複数のトラフィックデータ(即ち、MSDU)が連結(concatenate)された一つのMPDUと理解されることができる。
【0130】
また、AC_BEタイプの送信キュー1240に含まれているフレーム1241は‘0’及び‘3’のうちいずれか一つのトラフィック識別子(TID)を有する複数のトラフィックデータ(即ち、MSDU)が連結された一つのMPDUと理解されることができる。
【0131】
同様に、AC_BEタイプの送信キュー1240に含まれている他のフレーム1242、1243の各々は‘0’及び‘3’のうちいずれか一つのトラフィック識別子(TID)を有する複数のトラフィックデータ(即ち、MSDU)が連結(concatenate)された一つのMPDUと理解されることができる。
【0132】
各フレーム1221、1231~1234、1241~1243は、あらかじめ決まったトラフィックサイズを超過しないフレームと理解されることができる。
【0133】
もし、同時にバックオフを終えたACが一つ以上存在する場合、AC間の衝突は、仮想衝突ハンドラ(virtual collision handler)1260に含まれている関数(EDCA function、EDCAF)によって調整されることができる。
【0134】
具体的に、衝突されたACのうち高い優先順位を有するACに含まれているフレームを先に送信することによってSTA内の衝突問題を解決することができる。この場合、他のACは、コンテンションウィンドウを増加させ、増加されたコンテンションウィンドウに基づいて再び選択されたバックオフ値にバックオフカウンタを更新することができる。
【0135】
TXOP(transmission opportunity)は、EDCA規則によってチャネルに接近した時に始まることができる。もし、一ACに二つ以上のフレームが重なっている時、EDCA TXOPが取得される場合、EDCA MAC階層のACは、複数個のフレーム送信を試みることができる。STAが既に一フレームを送信し、残ったTXOP時間内に同じACにある次のフレームの送信とこれに対するACKまで受けることができる場合、STAは、そのフレームに対する送信をSIFS時間間隔後に試みることができる。
【0136】
TXOP制限値(TXOP limit value)は、AP及びSTAにデフォルト値に設定され、またはAPからTXOP制限値と関連したフレームがSTAに伝達されることができる。
【0137】
もし、送信しようとするデータフレームの大きさがTXOP制限値を超過する場合、APは、フレームを複数個の小さいフレームに分割(fragmentation)できる。次に、分割されたフレームがTXOP制限値を超過しない範囲で送信されることができる。
【0138】
図13は、EDCAのバックオフ手順を示す概念図である。
【0139】
複数のSTAは、コンテンションベースの関数である分散調整関数(distributed coordination function、以下‘DCF’)に基づいて無線媒体(wireless medium)を共有することができる。DCFは、STA間の衝突を調整するために接続プロトコルで搬送波検知多重アクセス/衝突回避(carrier sense multiple access/collision avoidance、以下、CSMA/CA)を使用することができる。
【0140】
DCFを利用したチャネルアクセス技法は、DIFS(DCF inter frame space)の間に媒体が使われない場合(即ち、チャネルがidle)、STAは、内部的に決定されたMPDUを送信することができる。
【0141】
STAの搬送波検知メカニズム(carrier sensing mechanism)により無線媒体が他のSTAにより使われると判断されると(即ち、チャネルがbusy)、STAは、コンテンションウィンドウ(contention window、以下‘CW’)のサイズを決定してバックオフ手順を実行することができる。
【0142】
バックオフ手順を実行するために、各STAは、コンテンションウィンドウ(CW)内で任意に選択されたバックオフ値をバックオフカウンタに設定できる。本明細書において、各STAにより選択されたバックオフ値をスロットタイム(slot time)単位で表す時間は、図13のバックオフウィンドウと理解されることができる。
【0143】
各STAは、バックオフウィンドウをスロットタイム単位でカウントダウンすることでチャネルアクセスのためのバックオフ手順を実行することができる。複数のSTAで相対的に最も短いバックオフウィンドウを選択したSTAは、媒体を占有することができる権限である送信機会(transmission opportunity、以下‘TXOP’)を取得することができる。
【0144】
送信機会(TXOP)のための時間区間の間に、残りのSTAは、カウントダウン動作を中止することができる。残りのSTAは、送信機会(TXOP)のための時間区間が終了される時まで待機できる。送信機会(TXOP)のための時間区間が終了された後、残りのSTAは、無線媒体を占有するために、中止されたカウントダウン動作を再開(resume)することができる。
【0145】
このようなDCFに基づく前ソング方法によると、複数のSTAが同時にフレームを送信する時に発生できる衝突現象が防止されることができる。ただし、DCFを利用したチャネルアクセス技法は、送信優先順位(即ち、ユーザ優先順位)に対する概念がない。即ち、DCFが使われる時、STAで送信しようとするトラフィック(traffic)のQoS(quality of service)が保障されることができない。
【0146】
このような問題点を解決するために、802.11eで新しい調整関数(coordination function)であるハイブリッド調整関数(hybrid coordination function、以下‘HCF’)を定義した。新しく定義されたHCFは、既存DCFのチャネルアクセス性能より向上した性能を有する。HCFは、QoS向上目的として、二つのチャネルアクセス技法であるポーリング技法のHCCA(HCF controlled channel access)及びコンテンションベースのEDCA(enhanced distributed channel access)を共に利用できる。
【0147】
図13を参照すると、STAは、STAにバッファされたトラフィックデータの送信のためにEDCAを実行すると仮定する。表1を参照すると、各トラフィックデータに設定されたユーザ優先順位は、8ステップに差等(differentiate)されることができる。
【0148】
各STAは、表1の8ステップのユーザ優先順位とマッピングされた4つのタイプ(AC_BK、AC_BE、AC_VI、AC_VO)の出力キューを含むことができる。
【0149】
本実施例によるSTAは、既存に使われたDIFS(DCF Interframe Space)の代わりにユーザ優先順位に相応するAIFS(Arbitration Interframe Space)に基づいてトラフィックデータを送信することができる。
【0150】
本明細書の円滑な説明のために、802.11で言及されるインターフレーム間隔(Inter-Frame Spacing)が説明される。例えば、インターフレーム間隔(IFS)は、縮小されたフレーム間隔(RIFS:reduced interframe space)、短いフレーム間隔(SIFS:short interframe space)、PCFフレーム間隔(PIFS:PCF interframe space)、DCFフレーム間隔(DIFS:DCF interframe space)、調整フレーム間隔(AIFS:arbitration interframe space)または拡張フレーム間隔(EIFS:extended interframe space)である。
【0151】
インターフレーム間隔(IFS)は、STAのビット率(bitrate)にかかわらずSTAの物理階層により特定された属性によって決定されることができる。インターフレーム間隔(IFS)のうち、AIFSを除外した残りは、各物理階層別に固定された値と理解されることができる。
【0152】
AIFSは、表2で示されるように、ユーザ優先順位とマッピングされた4つのタイプの送信キューに相応する値に設定されることができる。
【0153】
SIFSは、前記言及されたIFSのうち最も短い時間ギャップ(time gap)を有する。それによって、無線媒体を占有しているSTAが、フレーム交換シーケンス(frame exchange sequence)が実行される区間で他のSTAによる妨害無しで媒体の占有を維持する必要がある時に使われることができる。
【0154】
即ち、フレーム交換シーケンス内の送信間最も小さいギャップを使用することによって、進行中であるフレーム交換シーケンスが完了するときに優先権が付与されることができる。また、SIFSを利用して無線媒体にアクセスするSTAは、媒体がビジー(Busy)するかどうかを判断せずにSIFSバウンダリ(boundary)で送信を始めることができる。
【0155】
特定物理(PHY)階層のためのSIFSのデュレーションは、aSIFSTime parameterにより定義されることができる。例えば、IEEE802.11a、IEEE802.11g、IEEE802.11n及びIEEE802.11ac規格の物理階層(PHY)でSIFS値は16μsである。
【0156】
PIFSは、SIFSの次に高い優先順位をSTAに提供するために利用されることができる。即ち、PIFSは、無線媒体をアクセスするための優先権を取得するために使われることができる。
【0157】
DIFSは、DCFに基づいてデータフレーム(MPDU)及び管理フレーム(Mac Protocol Data Unit;MPDU)を送信するSTAにより使われることができる。受信されたフレーム及びバックオフタイムが満了された以後、CS(carrier sense)メカニズムを介して媒体がアイドル状態と決定されると、STAは、フレームを送信することができる。
【0158】
図14は、無線LANシステムでフレームの送信手順を説明するための図面である。
【0159】
前記説明したように、本実施例による各STA1410、1420、1430、1440、1450は、バックオフ手順のためのバックオフ値を個別的に選択できる。
【0160】
そして、各STA1410、1420、1430、1440、1450は、選択されたバックオフ値をスロットタイム(slot time)単位で表す時間(即ち、図13のバックオフウィンドウ)ほど待機した後に送信を試みることができる。
【0161】
また、各STA1410、1420、1430、1440、1450は、バックオフウィンドウをスロットタイム単位でカウントダウンできる。無線媒体に対するチャネルアクセスのためのカウントダウン(countdown)動作は、各STAにより個別的に実行されることができる。
【0162】
以下、バックオフウィンドウに相応する時間は、バックオフ時間(random back offtime、Tb[i])と言及されることができる。即ち、各STAは、各STAのバックオフカウンタにバックオフ時間(Tb[i])を個別的に設定できる。
【0163】
具体的に、バックオフ時間(Tb[i])は、疑似ランダム整数(pseudo-random integer)値であり、下記数式1に基づいて演算されることができる。
【0164】
Tb[i]=Random(i)*SlotTime
【0165】
数式1のRandom(i)は、均等分布(uniform distribution)を使用し、0とCW[i]との間の任意の整数を発生する関数である。CW[i]は、最小コンテンションウィンドウ(CWmin[i])と最大コンテンションウィンドウ(CWmax[i])との間から選択されたコンテンションウィンドウと理解されることができる。最小コンテンションウィンドウ(CWmin[i])及び最大コンテンションウィンドウ(CWmax[i])は、表2のデフォルト値であるCWmin[AC]及びCWmax[AC]に対応できる。
【0166】
初期チャネルアクセスで、STAは、CW[i]をCWmin[i]とし、Random(i)を介してOとCWmin[i]との間から任意の整数を選択することができる。本実施例において、選択された任意の整数は、バックオフ値と言及されることができる。
【0167】
iは、トラフィックデータのユーザ優先順位と理解されることができる。数式1のiは、表1によってAC_VO、AC_VI、AC_BEまたはAC_BKのうちいずれか一つに対応すると理解されることができる。
【0168】
数式1のスロットタイム(Slot Time)は、送信STAのプリアンブル(preamble)が隣接STAにより十分に探知されることができるように十分の時間を提供するために使われることができる。数式1のスロットタイム(Slot Time)は、前記言及されたPIFSとDIFSを定義するために利用されることができる。一例として、スロットタイム(Slot Time)は9μsである。
【0169】
例えば、ユーザ優先順位(i)が‘7’である場合、AC_VOタイプの送信キューのための初期のバックオフ時間(Tb[AC_VO])は、0とCWmin[AC_VO]との間から選択されたバックオフ値をスロットタイム(Slot Time)の単位で表現した時間である。
【0170】
バックオフ手順によってSTA間衝突が発生した場合(または、送信されたフレームに対するACKフレームを受信することができない場合)、STAは、下記の数式2に基づいて増加されたバックオフ時間(Tb[i]′)を演算することができる。
【0171】
CWnew[i]=((CWold[i]+1)*PF)-1
【0172】
数式2を参照すると、新しいコンテンションウィンドウ(CWnew[i])は、以前ウィンドウ(CWold[i])に基づいて演算されることがきる。数式2のPF値は、IEEE802.11e標準に定義された手順によって計算されることができる。一例として、数式2のPF値は‘2’に設定されることができる。
【0173】
本実施例において、増加されたバックオフ時間(Tb[i]′)は、0と新しいコンテンションウィンドウ(CWnew[i])との間から選択された任意の整数(即ち、バックオフ値)をスロットタイム(slot time)単位で表す時間と理解されることができる。
【0174】
図14で言及されたCWmin[i]、CWmax[i]、AIFS[i]及びPF値は、管理フレーム(management frame)であるQoSパラメータセット要素(QoS parameter set element)を介してAPからシグナリングされることができる。CWmin[i]、CWmax[i]、AIFS[i]及びPF値は、AP及びSTAによりあらかじめ設定された値である。
【0175】
図14を参照すると、第1乃至第5のSTA1410~1450のための横軸(t1~t5)は、時間軸を示すことができる。また、第1乃至第5のSTA1410~1450のための縦軸は、バックオフ時間を示すことができる。
【0176】
図13及び図14を参照すると、特定媒体が占有(occupyまたはbusy)状態からアイドル(idle)状態へ変更されると、複数のSTAは、データ(または、フレーム)送信を試みることができる。
【0177】
このとき、STA間衝突を最小化するための方案として、各STAは、数式1のバックオフ時間(back offtime、Tb[i])を選択し、それに該当するスロット時間(slot time)ほど待機した後に送信を試みることができる。
【0178】
バックオフ手順が開始されると、各STAは、個別的に選択されたバックオフカウンタ時間をスロットタイム単位でカウントダウンできる。各STAは、カウントダウンする間に持続的に媒体をモニタリングすることができる。
【0179】
もし、無線媒体が占有状態とモニタリングされる場合、STAは、カウントダウンを中断して待機できる。もし、無線媒体がアイドル(idle)状態とモニタリングされる場合、STAは、カウントダウンを再開することができる。
【0180】
図14を参照すると、第3のSTA1430のためのフレームが第3のSTA1430のMAC階層に到達する場合、第3のSTA1430は、DIFSの間に媒体がアイドル状態かどうかを確認することができる。次に、媒体がDIFSの間にアイドル状態と判断される場合、第3のSTA1430は、フレームをAP(図示せず)に送信できる。ただし、図14のインターフレーム空間(inter frame space、IFS)は、DIFSで図示されるが、本明細書がこれに限定されるものではないことを理解することができる。
【0181】
第3のSTA1430からフレームが送信される間に、残りのSTAは、媒体の占有状態を確認し、フレームの送信区間の間に待機できる。第1のSTA1410、第2のSTA1420及び第5のSTA1450各々のMAC階層にフレームが到達できる。媒体がアイドル状態と確認される場合、各STAは、DIFSほど待機した後、各STAにより選択された個別的なバックオフ時間をカウントダウンすることができる。
【0182】
図14を参照すると、第2のSTA1420が最も小さいバックオフ時間を選択し、第1のSTA1410が最も大きいバックオフ時間を選択した場合を示す。第2のSTA1420により選択されたバックオフ時間に対するバックオフ手順を終えてフレーム送信を始める時点(T1)で、第5のSTA1450の残余バックオフ時間は、第1のSTA1410の残余バックオフ時間より短い場合を示す。
【0183】
第2のSTA1420により媒体が占有される時、第1のSTA1410及び第5のSTA1450は、バックオフ手順を中止(suspend)して待機できる。次に、第2のSTA1420の媒体占有が終了(即ち、媒体が再びアイドル状態)される場合、第1のSTA1410及び第5のSTA1450は、DIFSほど待機できる。
【0184】
次に、第1のSTA1410及び第5のSTA1450は、中止された残余バックオフ時間に基づいてバックオフ手順を再開(resume)することができる。この場合、第5のSTA1450の残余バックオフ時間が第1のSTA1410の残余バックオフ時間より短いため、第5のSTA1450は、第1のSTA1410より先にバックオフ手順を完了することができる。
【0185】
一方、図14を参考すると、第2のSTA1420により媒体が占有される時、第4のSTA1440のためのフレームが第4のSTA1440のMAC階層に到達できる。媒体がアイドル状態になる場合、第4のSTA1440は、DIFSほど待機できる。次に、第4のSTA1440は、第4のSTA1440により選択されたバックオフ時間をカウントダウンすることができる。
【0186】
図14を参考すると、第5のSTA1450の残余バックオフ時間が第4のSTA1440のバックオフ時間と偶然に一致することができる。この場合、第4のSTA1440と第5のSTA1450との間に衝突が発生できる。STA間衝突が発生する場合、第4のSTA1440と第5のSTA1450は、両方ともACKを受信することができなくて、データ送信に失敗できる。
【0187】
それによって、第4のSTA1440及び第5のSTA1450は、前記数式2によって新しいコンテンションウィンドウ(CWnew[i])を個別的に演算できる。次に、第4のSTA1440及び第5のSTA1450は、前記数式2によって新しく演算したバックオフ時間に対するカウントダウンを個別的に実行することができる。
【0188】
一方、第4のSTA1440と第5のSTA1450の送信によって媒体が占有状態であるとき、第1のSTA1410は待機できる。次に、媒体がアイドル状態になる場合、第1のSTA1410は、DIFSほど待機した後、バックオフカウンティングを再開することができる。第1のSTA1410の残余バックオフ時間が経過する場合、第1のSTA1410は、フレームを送信することができる。
【0189】
CSMA/CAメカニズムは、AP及び/またはSTAが媒体を直接センシングする物理的キャリアセンシング(physical carrier sensing)外に仮想キャリアセンシング(virtual carrier sensing)も含むことができる。
【0190】
仮想キャリアセンシングは、隠れノード問題(hidden node problem)などのように媒体接近上発生できる問題を補完するためである。仮想キャリアセンシングのために、WLANシステムのMACは、ネットワーク割当ベクトル(NAV:Network Allocation Vector)を利用する。NAVは、現在媒体を使用しており、または使用する権限があるAP及び/またはSTAが、媒体が利用可能な状態になるまで残っている時間を他のAP及び/またはSTAに指示する値である。
【0191】
したがって、NAVに設定された値は、該当フレームを送信するAP及び/またはSTAにより媒体の使用が予定されている期間に該当し、NAV値を受信するSTAは、該当期間の間に媒体アクセスが禁止される。NAVは、例えば、フレームのMACヘッダ(header)のデュレーション(duration)フィールドの値によって設定されることができる。
【0192】
NAVは、送信STA(例えば、TXOP holder)のTXOPを保護するための一種のタイマと理解されることができる。STAは、自分に設定されたNAVが有効な期間の間はチャネルアクセスを実行しないことで、他のSTAのTXOPを保護することができる。
【0193】
図15は、NAV設定(setting)の一例を示す。
【0194】
図15を参照すると、Source STAは、RTSフレームを送信し、Destinationは、CTSフレームを送信する。前述したように、RTSフレームを介して受信者として指定されたdestination STAは、NAVを設定しない。残りのSTAのうち、一部は、RTSフレームを受信してNAVを設定し、他の一部は、CTSフレームを受信してNAVを設定することができる。
【0195】
RTSフレームが受信された時点から(例えば、MACがRTSフレームに対応するPHY-RXEND.indication primitiveを受信した時点)一定期間内でCTSフレーム(例えば、PHY-RXSTART.indication primitive)が受信されない場合、RTSフレームを介してNAVを設定またはアップデートしたSTAは、NAVをリセット(例えば、0)することができる。一定期間は、(2*aSIFSTime+CTS_Time+aRxPHYStartDelay+2*aSlotTime)である。CTS_Timeは、RTSフレームが指示するCTSフレームの長さ及びデータレートに基づいて計算されることができる。
【0196】
図15では便宜のためにRTSフレームまたはCTSフレームを介してNAVを設定またはアップデートすることを例示したが、NAV設定/再設定/アップデートは、他の多様なフレーム、例えば、non-HT PPDU、HT PPDU、VHT PPDUまたはHE PPDUのdurationフィールド(例えば、MACフレームのMACヘッダ内のduration field)に基づいて実行されることもできる。例えば、受信されたMACフレームでRAフィールドが自分のアドレス(例えば、MACアドレス)と一致しない場合、STAは、NAVを設定/再設定/アップデートすることができる。
【0197】
以下では本明細書によってSTAのアップリンク通信を制御する技法を説明する。本明細書は、無線LANシステムでSTAのアップリンク接続(access)の方法を制御する技法を提案する。例えば、アップリンク接続は、コンテンションベースのアップリンク接続である。例えば、コンテンションベースのアップリンク接続の一例は、図12乃至図14に示すEDCA(Enhanced Distributed Channel Access)である。
【0198】
本明細書のSTAは、アップリンク通信のために少なくとも二つの技法を使用することができる。例えば、APからのトリガフレームに基づく第1の技法と、前述したようにコンテンションに基づく第2の技法が使われることができる。より具体的に、STAは、第1の技法によって、UL MU通信をトリガ(trigger)するトリガフレームをAPから受信し、トリガフレームに含まれているアップリンクリソース情報に基づいてTB(Trigger Based)PPDUを構成してアップリンク通信を実行することができる。また、第2の技法によって、EDCAに基づいて媒体に接続してアップリンク通信を実行することができる。本明細書のSTAは、ビーコンなどにより設定される特定の期間区間の間は、第1及び第2の技法を介してのみアップリンク通信を実行することができる。または、本明細書のSTAは、前記第1/第2の技法以外にも追加的な技法を介してアップリンク通信を実行することができる。
【0199】
従来IEEE802.11ax標準は、MU EDCAパラメータを提案してUL MU利得(gain)を高める技法を提案した。例えば、APがMU EDCAパラメータを相対的に大きく設定する方式として、STAのEDCA接続確率を低くする技法が提案された。より具体的に、IEEE802.11ax標準は、既存のEDCAパラメータ以外に新しいMU EDCA parameterを定義し、UL MUが可能なSTAは、既存のEDCAパラメータの代わりにMU EDCAパラメータに基づいてEDCAを実行する技法を提案した。
【0200】
しかし、STAがEDCAを実行することが好ましくない場合が存在する。即ち、STAがEDCAに基づいてアップリンクデータを送信する相当困難な場合が存在できる。例えば、STAがBSSのエッジ(edge)に存在する場合は、STAの送信電力などの問題によって、EDCAの代わりにUL MUを介してアップリンクデータを送信することが好ましい。即ち、STAがトリガフレームに基づいてTB PPDUを送信することが好ましい。
【0201】
STAがTB PPDUを介してアップリンク通信を実行すると、EDCAに比較して相対的に少ない帯域幅でアップリンク通信が実行可能で、制限された送信電力から成功裏にアップリンク通信を実行することができるためである。例えば、EDCAを介してアップリンクデータを送信する場合、20MHz帯域(または、20*N MHz)を介して送信しなければならないが、TB PPDUを使用する場合、26-RUまたは52-RUのような狭帯域(narrowband)送信が可能であるため、BSSの境界に位置するSTAに有利な状況が発生できる。
【0202】
それによって、本明細書は、STAのEDCA動作(operation)を不能(disable)/中断(suspension)/不活性化(inactivate)/禁止(prohibit)させる新しい動作/モード/状態を提案する。説明の便宜上、STAのEDCA動作/接続が不能/中断/不活性化/禁止される場合、“EDCA不能動作”が実行/適用されると表現することもできる。それによって、EDCA不能動作が実行/適用されると、STAは、EDCA動作が再開(resume)される時までEDCA動作(即ち、EDCAに基づいく媒体接続)をすることができず、それによって、STAは、UL MU(即ち、TB PPDU)を介してアップリンク通信を実行することができる。場合によって、特定STAに対してEDCA不能動作が実行/適用されると、該当STAは、UL MU(即ち、TB PPDU)を介してのみアップリンク通信を実行することができる。
【0203】
EDCA不能条件
【0204】
以下、EDCA不能動作が実行/適用される条件(即ち、EDCA不能条件)に対して説明する。EDCAの不能条件の一例は、次の通りである。即ち、下記の条件に基づいて、STAのEDCA動作/接続が不能/中断/不活性化/禁止されることができる。下記条件は、個別的に使われることもでき、互いに異なる条件が同時に使われることもできる。
【0205】
条件1:DL RSSI(Downlink Received Signal Strength Indication)及び/またはDL SNR(signal-to-noise ratio)の閾値:
【0206】
ダウンリンクのDL RSSI及び/またはDL SNRの閾値を満たすことができない場合、EDCA不能動作が実行されることができる。例えば、前記閾値より小さい値が測定される場合、STAのEDCA不能動作が実行されることができる。
【0207】
条件2:ULパワーヘッドルーム(Uplink power headroom)の閾値
【0208】
UL power headroomの閾値を満たすことができない場合、EDCA不能動作が実行されることができる。例えば、トリガフレームは、TB PPDUのUL power headroomの閾値を含むことができる。STAが取得したUL power headroom値が、トリガフレームに含まれている値より小さい場合、STAのEDCA不能動作が実行されることができる。
【0209】
条件3:失敗したSU送信の個数の閾値
【0210】
STAで失敗したSU送信の個数が閾値を超過する場合、EDCA不能動作が実行されることができる。例えば、条件3は、連続に失敗したSU送信の個数に対する情報である。
【0211】
条件4:MU EDCA parameterのうちcontention window大きさ
【0212】
STAのcontention windowが最大値に到達したかどうかに基づいてEDCA不能動作が実行されることができる。例えば、STAのcontention windowが最大値(例えば、1024)に到達した時、STAのEDCA不能動作が実行されることができる。Contention windowが最大値に到達したという意味は、相当混雑した状況を示すため、Contention windowが最大値に到達した状況でEDCA接続を実行すると、チャネル状況をさらに悪化させることができる。それによって、STAのcontention windowに基づいてEDCA不能動作が実行されることができる。
【0213】
EDCA不能条件は、多様な方式にSTAに伝達されることができる。例えば、Association Response/ビーコンを介して受信され、または最近受信されたTrigger Frameを介して受信され、またはその他の多様なMACフレーム、その他の多様なPHY preambleを介してAPからEDCA不能条件に関連した情報が伝達されることができる。または、EDCA不能条件がSTA内に既に格納されていることもある。
【0214】
EDCA不能動作
【0215】
STAのEDCA不能動作は、多様な方式に実行されることができる。例えば、STAが直接EDCA動作を不能(disable)にするかどうかを判断することができる。または、APがEDCA不能(EDCA disable)に対する判断をすることができる。以下、EDCA不能動作に対する多様な実施例を説明する。
【0216】
以下、STAが直接EDCA動作を不能(disable)にするかどうかを判断する一例を提案する。
【0217】
まず、STAのEDCA動作が不能になると、他のSTAに比べて該当STAのUL Access機会が少なくなる問題(即ち、fairnessの問題)が発生できる。そのために、本明細書によるSTAは、EDCA動作を不能(disable)にするかどうかを判断した以後、前記判断に関連した情報(即ち、判断結果に対する情報)をAPに送信できる。即ち、STAによりEDCA動作がdisableされる場合、STAは、UL frameを介してEDCA disableに対する情報(即ち、EDCA disableを指示する情報)を送信することができる。
【0218】
APは、EDCA disableに対する情報を受信し、これに基づいてトリガフレームを構成することができる。即ち、APは、EDCA disableに対する情報に基づいてトリガフレームに含まれるUL RU(即ち、TB PPDUのために使われるUL RU)の位置及び/または大きさを決定することができる。例えば、APは、EDCA disabled STAに対しては、以後に送信されるトリガフレーム内に第1の大きさ以下のRU(例えば、26-RUまたは52-RU)のみを割り当てることができる。第1の大きさは、多様な方式に決定されることができる。例えば、STAが事前に第1の大きさに対する情報(例えば、26-RUまたは52-RU)を多様なMACフレームまたはMACヘッダ情報を介して報告できる。即ち、STAは、事前に第1の大きさに対する推薦情報を提供することができる。前述した動作を介して前述したfairnessの問題が減少されることができる。
【0219】
図16は、本明細書によるEDCA不能動作の一例を示す手順流れ図である。図示された各ステップの一部は省略されることもでき、図示された順序は変形されることもできる。図16の一例は、STAが直接EDCA動作を不能(disable)にするかどうかを判断する一例に関連する。
【0220】
S1610ステップに基づいて、STAは、EDCA不能動作に関連した制御情報を受信/取得することができる。例えば、STAは、S1610ステップを介してSTAのためのEDCA不能条件に関連した少なくとも一つのパラメータ(例えば、前述したDL RSSI)を受信することができる。
【0221】
STAは、S1610ステップを介して受信/取得した制御情報に基づいて前記STAのEDCA動作を不能にするかどうかを判断することができる(S1620)。例えば、STAは、EDCA不能条件が満たされるかどうかを判断し、これに基づいて前記STAのEDCA動作を不能にすることを決定/判断することができる。
【0222】
STAがEDCA disableを判断する場合、APに追加的な信号を送る以前に、EDCA不能動作を適用できる。この場合、S1630ステップやS1640ステップは省略されることができる。
【0223】
追加的にまたは一般的に、STAがS1620の判断結果をAPに送信する動作(S1630)を実行し、APから追加的な制御情報(S1640)が受信された以後にEDCA不能動作を適用することもできる。例えば、S1630ステップは、EDCA disableのための要求(request)である。また、S1640ステップは、S1630ステップに対する応答(response)である。S1640ステップの応答は、許諾(accept)または拒絶(reject)に対する情報を含むことができる。
【0224】
例えば、S1630ステップは、通常のUL frame(例えば、MACヘッダの既存または新しいフィールドにフラグフィールドが含まれているUL PPDU)を介して実行されることができる。また、S1640ステップは、S1630ステップのUL frameに対応するimmediate responseに基づいて実行されることができる。例えば、S1640の情報は、S1630ステップによるUL FrameのためのACKやBA(Block ACK)フレームを介して受信されることができる。または、S1640の情報は、別途のDLフレームを介して受信されることができる。
【0225】
S1630ステップがEDCA disableのための要求(request)である場合、APは、多様な情報に基づいて該当要求を許諾(accept)または拒絶(reject)することができる。例えば、APは、S1630ステップが実行される時点でUL MUのためのリソースの大きさに基づいて許諾/拒絶を判断することができる。即ち、APは、UL MUのためのリソースの大きさが閾値以下である場合はS1630ステップの要求を拒絶することができる。
【0226】
S1610ステップ及び/またはS1620ステップは、繰り返して実行されることができる。例えば、EDCA不能条件がアップデートされる場合、APは、S1610ステップを追加で実行することができる。または、EDCA不能条件がアップデートされなくても、S1610ステップは、既設定された時間区間に繰り返して実行されることができる。
【0227】
STAは、既に受信/確保したEDCA不能条件に基づいてEDCA不能条件が満たされるかどうかを繰り返して判断できる。例えば、EDCA不能条件が満たされた以後、STAでEDCA不能条件がそれ以上満たされないと判断される場合(S1620)、前記STAのEDCA動作を再開(resume)することができる。EDCA動作の再開(resumption)は、EDCA動作の連続参与(continuation of participation of EDCA operation)で表現されることもできる。
【0228】
EDCA動作の再開は、S1620ステップ直後に実行されることもでき、S1640ステップ以後に実行されることもできる。即ち、STAは、EDCA動作の再開に対する要求/許諾無しでまさにEDCA動作を再開することができる。または、STAは、S1630ステップを介してEDCA動作の再開に関連した情報をAPに送信(例えば、MACヘッダの既存または新しいフィールドにフラグフィールドが含まれているUL PPDUを送信)し、S1640ステップを介してEDCA動作の再開に対する許諾(accept)または拒絶(reject)に対する情報を受信することができる。
【0229】
EDCA動作の再開のための条件は、前述したEDCA不能条件と同じであってもよく、別途に定義されてもよい。即ち、EDCA不能のための閾値とEDCA再開のための閾値の大きさが別途に定義されることができる。
【0230】
前記内容によって、STAは、次のような動作を実行することができる。STAは、最近受けたTrigger frameに含まれているAPのtarget RSSI、Scheduled RU大きさ、MCS、AP TX power、STA Power headroom情報に基づいてSU PPDUを送信する時、APのtarget RSSIを満たすことができるかを計算することができる。もし、該当Target RSSIを満たしながらTX power headroom情報がある場合、STAは、SUに送信させることができると判断し、EDCA Accessを再開することができる。即ち、STAは、EDCA不能条件(または、EDCA動作の再開のための条件)を取得し(S1610)、それに基づいてEDCA不能または再開を判断することができる(S1620)。
【0231】
前述したように、S1630ステップは、多様なフォーマットのフレームを介して実行されることができる。例えば、STAは、従来のOM制御フィールドに1ビットフラグを挿入する方式に、EDCA disableに対する情報を含めることができる。
【0232】
図17は、S1630ステップのためのOM制御フィールドの一例である。図示されたように、EDCA access disableビットは、OM制御フィールドに含まれることができ、EDCA disableに対する情報(例えば、S1620ステップの判断結果に対する情報)を指示することができる。
【0233】
図18は、本明細書によるEDCA不能動作の追加的な一例を示す手順流れ図である。図示された各ステップの一部は省略されることもでき、図示された順序は変形されることもできる。図18の一例は、APがSTAのEDCA動作を不能(disable)にするかどうかを判断する一例に関連する。
【0234】
図示されたS1810ステップにおいて、APは、EDCA不能動作に関連した制御情報(即ち、前述したEDCA不能条件)に基づいて、前記STAのEDCA動作を不能(disable)にするかどうかを判断することができる。例えば、APは、S1810ステップ以前にTrigger frameを送信し、STAからHE TB PPDUを受信した時、STAが送信したTX Power headroom情報とRSSI情報を利用して、該当STAのEDCA AccessをDisableするかまたはenableするかを決定することができる。図1810ステップに使われるEDCA不能条件は、S1610ステップに使われた条件と同じである。
【0235】
APは、S1810ステップに基づいて、STAにEDCA disableを指示/命令することができる(S1820)。S1820ステップは、多様なDL frame(例えば、MACヘッダの既存または新しいフィールドにフラグフィールドが含まれているDL PPDU)に基づいて実行されることができる。
【0236】
STAは、S1820ステップを介してEDCA disableに対する指示/命令を受信した直後、該当STAのEDCA動作を不能(disable)にすることができる(S1830)。
【0237】
S1830ステップにおいて、STAは、直ちにEDCA不能動作を適用しない。例えば、STAは、S1830ステップでAPからの指示/命令をacceptするかまたはrejectするかを判断することができる。この過程で、STAは、ULバッファ内に格納されたbuffered trafficの大きさ、優先順位、ULパワーheadroom、DL及び/またはULチャネル状態を考慮してAPからの指示/命令をacceptするかまたはrejectするかを判断することができる。
【0238】
S1840ステップにおいて、STAは、S1830ステップの判断結果に関連した情報をAPに送信できる。即ち、STAがAPからの指示/命令をacceptするかまたはrejectするかに対する情報がS1840ステップを介して伝達されることができる。S1840ステップは、多様な種類のUL frame(例えば、MACヘッダの既存または新しいフィールドにフラグフィールドが含まれているUL PPDU)を介して実行されることができる。例えば、S1840ステップは、図17のOM制御フィールドを介して実行されることができる。
【0239】
STAがAPからの指示/命令をacceptする場合、S1840ステップ直後にEDCA不能動作を適用することができる。もし、STAがAPからの指示/命令をrejectする場合、STAは、EDCA動作に基づいて媒体に接続できる。
【0240】
図16の一例と同様に、図18のステップは、繰り返して実行されることができる。例えば、図16の一例と同様に、EDCA不能条件がアップデートされる場合、S1810からのステップを再び実行することができる。また、図16の一例と同様に、S1810ステップを介して、APが、EDCA不能条件がそれ以上満たされないということを確認すると、EDCA再開を指示/命令することができる。EDCA再開の指示/命令は、S1820ステップを介して実行されることができる。
【0241】
本明細書は、STAのEDCA動作を不能(disable)にするかどうかをAPまたはSTAが判断できる。例えば、STAがEDCA不能を判断するモードを第1の判断モードといい、APがEDCA不能を判断するモードを第2の判断モードということができる。即ち、第1の判断モードは、図16の一例に関連し、第2の判断モードは、図18の一例に関連する。
【0242】
STAとAPは、第1/第2の判断モードを選択的に使用することができる。例えば、特定のSTAは、いずれか一つの判断モードのみをサポートし、または全ての判断モードをサポートすることができる。また、特定のAPは、いずれか一つの判断モードのみをサポートし、または全ての判断モードをサポートすることができる。STAとAPは、図2等に説明されたAssociation過程を介して判断モードに対するcapability情報を協議(negotiate)することができる。以後、STAとAPは、協議された判断モードに基づいて第1の判断モードまたは第2の判断モードを選択的に使用することができる。
【0243】
本明細書の一例は、以下で追加で変形されることができる。
【0244】
前述したように、STAまたはAPの判断によって、STAのEDCA動作は、不能/中断/不活性化/禁止されることができる。図16乃至図18の多様な一例を介して特定のSTAのEDCA動作が不能(disabled)になった場合、APは、Trigger Frameを介してアップリンクRU(即ち、TB PPDUのために使われるUL MUリソース)をよく割り当てることが好ましい。例えば、APは、EDCA動作が不能になったSTAのために、Trigger Frameを介して小さい帯域幅(例えば、26-RU、52-RU)を割り当て、該当STAによくRUリソースを割り当てることが好ましい。このような動作のためにはSTAがBSR(buffer status report)リソースをより多く割当を受けることが重要である。即ち、APは、STAのBSRに基づいてUL MUリソースを決定することができるため、EDCAがdisabledされたSTA(即ち、EDCA disabled STA)にはBSRリソースをより多く割り当てることが好ましい。
【0245】
STAは、IEEE802.11ax規格によって定義されたUORA(UL OFDMA Random Access)に基づいてBSRを送信することができる。
【0246】
図19は、無線LANシステムでUORAを実行する方法を説明する図面である。
【0247】
図示されたように、APは、トリガフレーム(例えば、図9乃至図11)を介して図19に示すように6個のRUリソースを割り当てることができる。具体的に、APは、第1のRUリソースAID0、RU1、第2のRUリソースAID0、RU2、第3のRUリソースAID0、RU3、第4のRUリソースAID2045、RU4、第5のRUリソースAID2045、RU5、第6のRUリソースAID2045、RU6を割り当てることができる。AID0またはAID2045に対する情報は、例えば、図11のユーザ識別フィールド1110に含まれることができる。RU1乃至RU6に対する情報は、例えば、図11のRU割当フィールド1120に含まれることができる。AID=0は、連結された(associated)STAのためのUORAリソースを意味することができて、AID=2045は、連結されない(un-associated)STAのためのUORAリソースを意味することができる。それによって、図19の第1乃至第3のRUリソースは、連結された(associated)STAのためのUORAリソースとして使われることができ、図19の第4乃至第5のRUリソースは、連結されない(un-associated)STAのためのUORAリソースとして使われることができ、図19の第6のRUリソースは、通常のUL MUのためのリソースとして使われることができる。
【0248】
図19の一例では、STA1のOBO(OFDMA random access BackOff)カウンタが0に減少し、STA1が第2のRUリソースAID0、RU2をランダムに選択する。また、STA2/3のOBOカウンタは0より大きいため、STA2/3にはアップリンクリソースが割り当てられなかった。また、図19において、STA4は、トリガフレーム内に自分のAID(即ち、AID=3)が含まれているため、バックオフ無しでRU6のリソースが割り当てられた。
【0249】
具体的に、図19のSTA1は、連結された(associated)STAであるため、STA1のためのeligible RA RUは、総3個(RU1、RU2、RU3)であり、それによって、STA1は、OBOカウンタを3ほど減少させてOBOカウンタが0になった。また、図19のSTA2は、連結された(associated)STAであるため、STA2のためのeligible RA RUは、総3個(RU1、RU2、RU3)であり、それによって、STA2は、OBOカウンタを3ほど減少させたが、OBOカウンタが0より大きい状態である。また、図19のSTA3は、連結されない(un-associated)STAであるため、STA3のためのeligible RA RUは、総2個(RU4、RU5)であり、それによって、STA3は、OBOカウンタを2ほど減少させたが、OBOカウンタが0より大きい状態である。
【0250】
図19の一例を見ると、従来のトリガフレームは、特定のランダムRUリソース(即ち、UORA RU)が、連結された(associated)STAのために割り当てられたものか、または連結されない(un-associated)STAのために割り当てられたものかを表示した。しかし、従来のトリガフレームは、特定のランダムRUリソースがEDCA不能動作を実行するSTAのためのものかに対する情報を含んでいない。
【0251】
本明細書の一例は、このような従来のトリガフレームを改善する一例を提案する。即ち、前述したように、EDCA動作が不能になったSTAにはランダムRUリソースを使用する機会が保障されることが好ましい。そのために、APは、EDCA disabled STAのみが使用することができるランダムRUリソースを割り当てることができる。
【0252】
EDCA disabled STAのためのランダムRUリソースを割り当てる方法は、多様に決定されることができる。
【0253】
第1の例示:
【0254】
前述したように、図11のユーザ識別フィールド1110が第1の値(即ち、0)に設定される場合、該当フィールドに連続するRU割当フィールド1120は、連結された(associated)STAのためのランダムRUリソースのために使われ、図11のユーザ識別フィールド1110が第2の値(即ち、2045)に設定される場合、該当フィールドに連続するRU割当フィールド1120は、連結されない(un-associated)STAのためのランダムRUリソースのために使われることができる。本明細書は、図11のユーザ識別フィールド1110が第3の値(例えば、2044)に設定される場合、該当フィールドに連続するRU割当フィールド1120は、EDCA disabled STAのためのランダムRUリソースのために使われることを提案する。
【0255】
この場合、ランダムRUリソース(UORA RU)は、三つの種類に区分されることができる。即ち、STAのOBOカウンタを減少させるときに使われるランダムリソース(即ち、eligible RA RU)は、三つの種類に区分されることができる。即ち、一つのトリガフレーム内で第1の値(即ち、AID=0)に設定されたユーザ識別フィールド1110に連続するRU割当フィールド1120の全体個数は、連結された(associated)STAのOBOカウンタ減少のために使われることができる。また、一つのトリガフレーム内で第2の値(即ち、AID=2045)に設定されたユーザ識別フィールド1110に連続するRU割当フィールド1120の全体個数は、連結されない(un-associated)STAのOBOカウンタ減少のために使われることができる。また、一つのトリガフレーム内で第3の値(例えば、2044)に設定されたユーザ識別フィールド1110に連続するRU割当フィールド1120の全体個数は、EDCA disabled STAのOBOカウンタ減少のために使われることができる。
【0256】
前記第1の例示は、多様に変形されることができる。
【0257】
第1の例示で、EDCA disabled STAは、自分の連結状態によって第3の値(例えば、2044)に設定されたユーザ識別フィールドに連続するRU割当フィールド(他の表現として、AID=2044に設定されたトリガフレームで割り当てられたRU)だけでなく、第1/2の値(例えば、0、2045)に設定されたユーザ識別フィールドに連続するRU割当フィールド(即ち、AID=0やAID=2045に設定されたTrigger frameで割り当てられたRU)も共に利用できる。
【0258】
例えば、APに連結(associate)されたEDCA disabled STAは、AIDが2044に設定されたトリガフレームで割り当てられたRUと、AIDが0に設定されたトリガフレームで割り当てられたRUと、を両方とも利用してUORAプロシージャを実行し、連結されないEDCA disabled STAは、AIDが2044に設定されたトリガフレームで割り当てられたRUと、AIDが2045に設定されたトリガフレームで割り当てられたRUと、を両方とも利用してUORAプロシージャを実行することができる。
【0259】
第2の例示:
【0260】
本明細書は、EDCA disabled STAのためのランダムRUリソースを割り当てる追加的な一例を提案する。
【0261】
図20は、トリガフレームのUser Infoフィールド内に含まれる追加的な情報の一例である。即ち、図20は、トリガフレームのUser Infoフィールド(例えば、図9の960#1乃至906#N)内に含まれる制御情報の一例である。具体的に、図20のフィールドは、図11のユーザ識別フィールド1110が0または2045に設定される場合、トリガフレームのuser infoフィールドに含まれる情報である。具体的に、図20のNumber of RA-RUフィールドは、UORAのために割り当てられる連続的なRUの個数を指示する。例えば、図20のNumber of RA-RUフィールドの値は、実際連続的なRUの個数より1ほど小さい。また、図20のMore RA-RUフィールドは、次回のトリガフレームでランダムRUリソースが割り当てられるかどうかに対する情報を含むことができる。
【0262】
本明細書は、図20のフィールドを変形してEDCA disabled STAのためのランダムRUリソースを割り当てる追加的な一例を提案する。
【0263】
図21は、本明細書の一例による制御情報の一例である。
【0264】
図21に示すように、新しく提案されるRestricted RA RUフィールドが特定の値(例えば、1)に設定されると、トリガフレームのUser Infoフィールド(例えば、図9の960#1乃至906#N)により割り当てられるランダムRUは、ECDA disabled STAのみのために使われることができる。
【0265】
第2の例示において、STAのOBOカウンタを減少させるときに使われるランダムリソース(即ち、eligible RA RU)を判断する方法は、第1の例示の方法と同じである。
【0266】
前記第2の例示は、多様に変形されることができる。
【0267】
第2の例示において、Restricted RA RUフィールドが特定の値(例えば、1)に設定されると、割り当てられたランダムRUを使用するEDCA disabled STAがAID値により制限されることもできる。例えば、AIDが第1の値(例えば、0)である場合、連結(associate)されたEDCA disabled STAのみが割り当てられたランダムRUを使用し、AIDが第2の値(例えば、2045)である場合、連結されない(un-associate)EDCA disabled STAのみが割り当てられたランダムRUを使用する。他の方法に連結されたEDCA disabled STAは、AIDが第1の値(例えば、0)であり、Restricted RA RUフィールドが特定値(例えば、1)に設定されたトリガフレームで割り当てられたランダムRUだけでなく、AIDが第1の値(例えば、0)であり、Restricted RA RUフィールドが0に設定されたTrigger frameで割り当てられたランダムRUも共に使用してUORA動作を実行することができ、連結されないEDCA disabled STAは、AIDが2045であり、Restricted RA RUフィールドが特定値(例、1)に設定されたトリガフレームで割り当てられたランダムRUだけでなく、AIDが2045であり、Restricted RA RUフィールドが0に設定されたTrigger frameで割り当てられたランダムRUも共に使用してUORA動作を実行することができる。
【0268】
前述した技術的特徴は、STAのEDCA動作(operation)を不能(disable)/中断(suspension)/不活性化(inactivate)/禁止(prohibit)させる新しい動作に関連する。以下で説明される技術的特徴は、選好するリソースユニット(Resource Unit、RU)の大きさを指示する多様な技法に関連する。STAが選好(prefer)または推薦(recommend)するリソースユニット(RU)の大きさは、UL MU通信のために使われることができる。以下で説明される技術的特徴は、EDCA動作の不能/中断/不活性化を指示する技術的特徴と共に使われることができる。例えば、図16乃至図21の動作をサポートするAP及びnon-APは、以下の技法によって選好/推薦するリソースユニット(RU)の大きさを指示する制御情報を生成して送受信できる。
【0269】
以下の技術的特徴は、制限された状況でのみ具現されるものではなく、多様な状況で具現されることができる。例えば、STAは、EDCA動作の不能/中断/不活性化を知らせるためにAPで明示的な信号を送信する代わりに(例えば、図16図18の一例を使用する代わりに)、STAが選好/推薦するRU大きさに対する情報をAPに知らせることができる。例えば、STAは、図9乃至図11等に説明されたトリガフレーム(Trigger Frame)を介して割り当てられたRUを介して成功裏にUL MU通信を実行するために、小さい大きさのRUに基づいてUL MU通信を実行することを選好することができる。即ち、STAは、UL MU通信の成功可能性を高めるために狭帯域(narrowband)送信を試みることができ、そのために、STAは、STAが選好/推薦するRUの大きさに対する情報を送信することができる。
【0270】
例えば、STAの選好/推薦RUの大きさが106-RUである場合、該当情報を受信したAPは、106-RUを超過しない大きさのRUに基づいてUL MU通信を実行することが好ましい。具体的に、STAが送信した選好/推薦RUが、106-RUである場合、APは、トリガフレームを介して106/52/26トーンのRUを割り当てることが好ましい。
【0271】
本明細書ではSTAの選好/推薦RUのための多様な制御メッセージ/フレームを提案する。制御メッセージ/フレームは、多様なメッセージ/フレームを介して具現されることができる。例えば、以下の第1のオプションではリンク適応化(Link Adaptation)のために使われるIEEE802.11ax規格で提案されたHLA(High Efficiency Link Adaptation)Control Subfieldを変形する一例を提案する。また、以下の第2のオプションではIEEE802.11ax規格で提案されたCAS(Command and Status)Control Subfieldを変形する一例を提案する。本明細書で使用するHLA、CASサブフィールドは、MACヘッダに挿入される制御フィールドの一種である。IEEE802.11ax規格は、OM(Operating Mode)、BSR(Buffer Status Report)、UPH(UL Power Headroom)などに関連した情報を送受信するために多様なControl Subfieldを提案した。本明細書で使用するHLA、CASサブフィールドは、このような多様なControl Subfieldの一例である。
【0272】
第1のオプション
【0273】
図22は、本明細書の一例によって提案される制御フィールドの一例である。図22は、IEEE802.11ax規格で提案されたHLA(High Efficiency Link Adaptation)Control Subfieldを変形する一例に関連する。図22に開示された多数のフィールドの名称は変更されることができる。
【0274】
AP及び/またはUser STAは、図22のフィールドを送信することができる。例えば、User STAが図22のフィールドを送信する場合、図22のフィールドは、前記STAの推薦RU(Resource Unit)のための第1のフィールド、前記STAの推薦MCS(modulation and coding scheme)のための第2のフィールド、及び前記STAのUL MU(Uplink Multi-User)通信のためのRU大きさ(size)に関連した第3のフィールドを含むことができる。具体的に、前記第1のフィールドは、図22のRU allocationフィールド2215を介して具現されることができ、前記第2のフィールドは、図22のHE-MCSフィールド2213を介して具現されることができ、前記第3のフィールドは、図22のNarrowband RUフィールド2220を介して具現されることができる。図22のNarrowband RUフィールド2220は、1ビットで具現されることができ、具体的なフィールドの名称は変更されることができる。
【0275】
図22のフィールドは、MFB(MCS feedback)要求者/応答者Requester/Responder)間に使われることができる。MFB要求者は、MCSを含む多様な情報のFeedbackを要求するSTAであり、MFB応答者は、MFB要求者の要求によって応答信号をfeedbackするSTAである。MCSを含む多様な情報に対する要求はHLA requestということができ、HLA要求に対する応答はHLA feedbacということができる。MCSを含む多様な情報のFeedbackは、solicited MFBとunsolicited MFBとに区分されることができる。
【0276】
図22のUnsolicited MFBフィールド2210及びMRQフィールド2211は、従来のIEEE802.11ax規格によって定義されることができる。即ち、図22のUnsolicited MFBフィールド2210及びMRQフィールド2211は、図22のフィールドがsolicited MFBのために使われるかどうか、図22のフィールドがunsolicited MFBのために使われるかどうか、及び/または図22のフィールドがMRQ(MCS Request)のために使われるかどうかに関連した情報を含むことができる。
【0277】
図22は、Narrowband RUフィールド2220は、第1の値(例えば、1)または第2の値(例えば、0)を有することができる。Narrowband RUフィールド2220が第1の値を有するかまたは第2の値を有するかによって、図22に示す多数のフィールドのうち一部は、異なるように解釈(differently interpreted)されることができる。
【0278】
例えば、Narrowband RUフィールド2220が第1の値を有する場合、図22に示すフィールドは、User STAのUL MU通信のために使われることができる。例えば、Narrowband RUフィールド2220が第1の値を有する場合、図22のRU Allocationフィールド2215は、UL MU通信のための選好/推薦RUに関連した情報を含むことができる。具体的に、APが第1の値を有するNarrowband RUフィールド2220を受信する場合、該当APは、RU Allocationフィールド2215に基づいてTrigger frameを構成することができる。より具体的に、該当APがTrigger frameを構成する時、該当Trigger Frameにより割り当てられるUL RUの大きさは、RU Allocationフィールド2215に含まれるRUの大きさを超過(exceed)することができない。例えば、User STAが構成したRU Allocationフィールド2215が、任意の106-RUに関連し、該当User STAが構成したNarrowband RUフィールド2220が、第1の値を有する場合、APは、該当User STAのUL MU通信のために106/52/26-RUを割り当てることができる。即ち、APは、Trigger FrameのRU allocationフィールド(例えば、図11の1120フィールド)を介してUser STAに106/52/26-RUを割り当てることができる。
【0279】
図22は、RU Allocationフィールド2215以外にもUser STAの推薦MCSのためのHE-MCSフィールド2213を含むことができる。例えば、Narrowband RUフィールド2220が第1の値を有する場合、HE-MCSフィールド2213は、UL MU通信のための選好/推薦MCSに関連した情報を含むことができる。具体的に、APが第1の値を有するNarrowband RUフィールド2220を受信する場合、該当APは、HE-MCSフィールド2213に基づいてTrigger frameを構成することができる。即ち、APは、Trigger FrameのMCSフィールド(例えば、図11の1140フィールド)を介してUser STAにHE-MCSフィールド2213に含まれているMCSインデックスを割り当てることができる。
【0280】
図22は、RU Allocationフィールド2215以外にもUser STAの推薦空間ストリームのためのNSSフィールド2212を含むことができる。例えば、Narrowband RUフィールド2220が第1の値を有する場合、NSSフィールド2212は、UL MU通信のために選好/推薦される空間ストリーム(spatial stream)の個数に対する情報を含むことができる。具体的に、APが第1の値を有するNarrowband RUフィールド2220を受信する場合、該当APは、NSSフィールド2212に基づいてTrigger frameを構成することができる。即ち、APは、NSSフィールド2212を送信したUser STAのUL MU通信のためにNSSフィールド2212により指示された空間ストリームを割り当てることができる。
【0281】
図22は、RU Allocationフィールド2215以外にもUser STAの推薦空間帯域幅のためのBWフィールド2216を含むことができる。例えば、Narrowband RUフィールド2220が第1の値を有する場合、BWフィールド2216は、UL MU通信のために選好/推薦される帯域幅(例えば、20/40/80MHz等)に対する情報を含むことができる。具体的に、APが第1の値を有するNarrowband RUフィールド2220を受信する場合、該当APは、BWフィールド2216に基づいてTrigger frameを構成することができる。即ち、BWフィールド2216を送信したUser STAのTrigger-Based PPDUはBWフィールド2216により指示される帯域幅を有することができる。
【0282】
例えば、Narrowband RUフィールド2220が第2の値を有する場合、図22に示す多数のフィールド2212、2213、2215、2216等は、User STAのUL MU通信でない他の通信のために使われることができる。例えば、Narrowband RUフィールド2220が第2の値を有する場合、図22に示す多数のフィールド2212、2213、2215、2216等は、User STAのためのDL通信(例えば、該当User STAに伝達されるMU/SU PPDU)のために使われることができる。または、Narrowband RUフィールド2220が第2の値を有する場合、図22に示す多数のフィールド2212、2213、2215、2216等は、User STAがAPに送信するフィードバック通信のために使われることができる。
【0283】
以下、Narrowband RUフィールド2220が第2の値を有する場合、図22に示す多数のフィールドがUser STAのDL通信のために使われる一例を説明する。例えば、Narrowband RUフィールド2220が第2の値を有する場合、図22のRU Allocationフィールド2215は、User STAのDL通信のための選好/推薦RUのための情報を含むことができる。具体的に、APが第2の値を有するNarrowband RUフィールド2220を受信する場合、該当APは、RU Allocationフィールド2215に基づいてDL PPDUを構成することができる。より具体的に、該当APがDL PPDUを構成する時、該当User STAのためのDL RUの大きさは、RU Allocationフィールド2215に含まれるRUの大きさに基づいて決定されることができる。
【0284】
他の一例によると、Narrowband RUフィールド2220が第2の値を有する場合、HE-MCSフィールド2213は、DL通信のために選好/推薦されるMCSに関連した情報を含むことができる。具体的に、APが第2の値を有するNarrowband RUフィールド2220を受信する場合、該当APは、HE-MCSフィールド2213に基づいてDL PPDUを構成することができる。即ち、APは、該当User STAのためのMCS値をHE-MCSフィールド2213に基づいて決定できる。
【0285】
他の一例によると、Narrowband RUフィールド2220が第2の値を有する場合、NSSフィールド2212は、DL通信のために選好/推薦される空間ストリーム(spatial stream)の個数に対する情報を含むことができる。具体的に、APが第2の値を有するNarrowband RUフィールド2220を受信する場合、該当APは、NSSフィールド2212に基づいてDL PPDUを構成することができる。即ち、APは、該当User STAのための空間ストリームの個数をNSSフィールド2212に基づいて決定できる。
【0286】
他の一例によると、Narrowband RUフィールド2220が第2の値を有する場合、BWフィールド2216は、DL通信のために選好/推薦される帯域幅(例えば、20/40/80MHz等)に対する情報を含むことができる。具体的に、APが第2の値を有するNarrowband RUフィールド2220を受信する場合、該当APは、BWフィールド2216に基づいてDL PPDUを構成することができる。即ち、APは、該当User STAのための帯域幅をBWフィールド2216に基づいて決定できる。
【0287】
前述した図22の一例は、以下のように変形されることができる。
【0288】
図23は、本明細書の一例によって提案される制御フィールドの他の一例である。図22と同様に、図23は、IEEE802.11ax規格で提案されたHLA(High Efficiency Link Adaptation)Control Subfieldを変形する一例に関連する。図22とは違って、図23の一例において、Narrowband RUフィールド2320は、2ビットで具現され、具体的な技術的特徴が異なるように定義されることができる。
【0289】
例えば、図23のNarrowband RUフィールド2320は、第1乃至第4の値を有することができる。例えば、APは、Narrowband RUフィールド2320に基づいてTrigger Frame(例えば、Trigger FrameのRU allocationフィールド(例えば、図11の1120フィールド))を構成することができる。例えば、Narrowband RUフィールド2320が第1の値(例えば、1)を有する場合、Trigger FrameのRU allocationフィールド(例えば、図11の1120フィールド)に関連したRUの大きさは、第1の大きさ(例えば、26トーン)を超過することができない。例えば、Narrowband RUフィールド2320が第2の値(例えば、2)を有する場合、Trigger FrameのRU allocationフィールド(例えば、図11の1120フィールド)に関連したRUの大きさは、第2の大きさ(例えば、52トーン)を超過することができない。例えば、Narrowband RUフィールド2320が第3の値(例えば、3)を有する場合、Trigger FrameのRU allocationフィールド(例えば、図11の1120フィールド)に関連したRUの大きさは、第3の大きさ(例えば、106トーン)を超過することができない。例えば、Narrowband RUフィールド2320が第4の値(例えば、0)を有する場合、Trigger FrameのRU allocationフィールド(例えば、図11の1120フィールド)に関連したRUの大きさは、自由に決定されることができる。
【0290】
図23の一例において、RU Allocationフィールド2315は、User STAのUL MU通信でない他の通信のために使われることができる。例えば、RU Allocationフィールド2315は、User STAのためのDL通信(例えば、該当User STAに伝達されるMU/SU PPDU)のためのRU大きさを決定するために使われることができる。または、RU Allocationフィールド2315は、User STAがAPに送信するフィードバック通信のためのRU大きさを決定するために使われることができる。
【0291】
第2のオプション
【0292】
図24は、本明細書の一例によって提案される制御フィールドの他の一例である。図24は、HLA(High Efficiency Link Adaptation)Control Subfieldでなく、従来のCAS(Command and Status)Control Subfieldを変形した一例に関連する。
【0293】
図示されたように、図24の一例は、Narrowband RUフィールド2420を含む。図24の一例によるNarrowband RUフィールド2420は、図23のNarrowband RUフィールド2320と同じ機能を遂行することができる。
【0294】
即ち、図24のNarrowband RUフィールド2420は、第1乃至第4の値を有することができる。例えば、APは、Narrowband RUフィールド2420に基づいてTrigger Frame(例えば、Trigger FrameのRU allocationフィールド(例えば、図11の1120フィールド))を構成することができる。例えば、Narrowband RUフィールド2420が第1の値(例えば、1)を有する場合、Trigger FrameのRU allocationフィールド(例えば、図11の1120フィールド)に関連したRUの大きさは、第1の大きさ(例えば、26トーン)を超過することができない。例えば、Narrowband RUフィールド2420が第2の値(例えば、2)を有する場合、Trigger FrameのRU allocationフィールド(例えば、図11の1120フィールド)に関連したRUの大きさは、第2の大きさ(例えば、52トーン)を超過することができない。例えば、Narrowband RUフィールド2420が第3の値(例えば、3)を有する場合、Trigger FrameのRU allocationフィールド(例えば、図11の1120フィールド)に関連したRUの大きさは、第3の大きさ(例えば、106トーン)を超過することができない。例えば、Narrowband RUフィールド2420が第4の値(例えば、0)を有する場合、Trigger FrameのRU allocationフィールド(例えば、図11の1120フィールド)に関連したRUの大きさは、自由に決定されることができる。
【0295】
図25は、本明細書の一例によるSTA間の動作を説明する図面である。
【0296】
図25の一例は、前述した第1のオプションをSTA間に通信が実行される手順を示す。図25の一例において、図示されたSTA1の一例はAPであり、図示されたSTA2の一例はuser-STAである。
【0297】
S2510のように、STA2は、Link Adaptationのための制御メッセージをSTA1に送信できる。S2510を介して送信されるメッセージは、多様に決まることができる。例えば、S2510を介して送信されるメッセージは、図22の一例である。
【0298】
図22及び図25を参照して説明すると、STA2は、図22のNSSフィールド2212、HE-MCSフィールド2213、RU Allocationフィールド2215、BWフィールド2216、及びNarrowband RUフィールド2220を含むHLA Control SubfieldをSTA1に送信できる。
【0299】
S2520ステップにおいて、STA1は、Narrowband RUフィールド2220が第1の値(例えば、1)を有するかどうかを判断することができる。もし、Narrowband RUフィールド2220が第1の値(例えば、1)を有する場合、STA1は、S2520ステップを介して構成されるTrigger Frameのために受信されたHLA Control Subfieldを使用することができる。即ち、S2520ステップのTrigger FrameのRU allocationフィールドは、S2510ステップを介して受信されたRU Allocationフィールド2215に基づいて設定される。即ち、S2520ステップのTrigger FrameのRU allocationフィールドに関連するRUの大きさは、S2510ステップを介して受信されたRU Allocationフィールド2215に関連するRUの大きさを超過しない。
【0300】
また、S2520ステップのTrigger Frameを介して割り当てられるSTA2のMCS(即ち、STA2のUL MUのためのMCS)は、S2510ステップを介して受信されたHE-MCSフィールド2213に基づいて決定されることができる。また、S2520ステップのTrigger Frameを介して割り当てられるSTA2の空間ストリームの個数(即ち、STA2のUL MUのための空間ストリームの個数)は、S2510ステップを介して受信されたNSSフィールド2212に基づいて決定されることができる。また、S2520ステップのTrigger Frameを介して割り当てられるSTA2の帯域幅(即ち、Trigger-Based PPDUの帯域幅)は、S2510ステップを介して受信されたBWフィールド2216に基づいて決定されることができる。
【0301】
S2520ステップによって構成されたTrigger Frameは、S2530ステップを介してSTA1からSTA2に送信できる。S2540ステップではSTA2によるUL MU通信が実行される。UL MU通信は、Trigger-Based PPDUに基づいて実行されることができる。前述したようにSTA2のTrigger-Based PPDUに適用されるRU、MCS、空間ストリーム、帯域幅に対する情報は、S2510ステップを介して伝達された情報に基づいて決定されることができる。S2550ステップではS2540ステップを介して実行されたUL MU通信に対するACK/NACKフィードバックが送信されることができる。
【0302】
図26は、本明細書の一例によるSTA間の他の動作を説明する図面である。
【0303】
図26の一例は、前述した第1のオプションをSTA間に通信が実行される手順を示す。図26の一例において、図示されたSTA1の一例はAPであり、図示されたSTA2の一例はuser-STAである。
【0304】
S2610のように、STA2は、Link Adaptationのための制御メッセージをSTA1に送信できる。S2610を介して送信されるメッセージは、多様に決まることができる。例えば、S2610を介して送信されるメッセージは、図22の一例である。
【0305】
図22及び図26を参照して説明すると、STA2は、NSSフィールド2212、HE-MCSフィールド2213、RU Allocationフィールド2215、BWフィールド2216、及びNarrowband RUフィールド2220を含むHLA Control SubfieldをSTA1に送信できる。
【0306】
S2620ステップにおいて、STA1は、Narrowband RUフィールド2220が第1の値(例えば、1)を有するかどうかを判断することができる。もし、受信されたNarrowband RUフィールド2220が第2の値(例えば、0)を有する場合、STA1は、S2620ステップを介して構成されるDL PPDUのために受信されたHLA Control Subfieldを使用することができる。即ち、S2620ステップを介して構成されるDL PPDUは、STA2のためのデータフィールドを含むことができる。また、DL PPDU内でSTA2のためのデータフィールドのRUは、S2610ステップを介して受信されたRU Allocationフィールド2215に基づいて設定される。また、DL PPDU内でSTA2のためのデータフィールドのMCSは、S2610ステップを介して受信されたHE-MCSフィールド2213に基づいて決定されることができる。また、DL PPDU内でSTA2のためのデータフィールドに適用される空間ストリームの個数は、S2610ステップを介して受信されたNSSフィールド2212に基づいて決定されることができる。また、DL PPDUに適用される帯域幅は、S2610ステップを介して受信されたBWフィールド2216に基づいて決定されることができる。
【0307】
S2620ステップによって構成されたDL PPDUは、S2630ステップを介してSTA2に送信できる。STA2は、S2640ステップを介してS2630ステップに対するACK/NACKを送信することができる。
【0308】
図27は、APにより実行される動作を説明する手順流れ図である。
【0309】
S2710のように、APは、STA(Station)から、リンク適応化(Link Adaptation)のための制御メッセージを受信することができる。前記制御メッセージの一例は、HLA(High Efficiency Link Adaptation)Control Subfieldであり、制御メッセージの具体的な名称は変更されることができる。前記制御メッセージ(例えば、HLA)は、例えば、前記STAの推薦RU(Resource Unit)のための第1のフィールド、前記STAの推薦MCS(modulation and coding scheme)のための第2のフィールド、及び前記STAのUL MU(Uplink Multi-User)通信のためのRU大きさ(size)に関連した第3のフィールドを含むことができる。また、前記制御メッセージは、図22の一例のように構成されることができる。
【0310】
例えば、前記第1のフィールドは、8ビットの長さを有し、推薦RUの位置(location)に関連した情報を含むことができ、前記第3のフィールドは、1ビットの長さを有することができる。
【0311】
以後、APは、S2720のように、STAのUL-MU通信をトリガ(trigger)するトリガフレームを送信する。この場合、前記トリガフレームにより割り当てられるアップリンクRUの大きさは、リンク適応化のための制御メッセージに基づいて決定されることができる。S2720のトリガフレームの一例は、図9乃至図11の通りであるが、一部フィールドは追加/変更されることができる。
【0312】
前記トリガフレームにより割り当てられるアップリンクRUの大きさは、前記第3のフィールドの値に基づいて(based on)決定されることが好ましい。例えば、前記第3のフィールドが第1の値を含む場合、前記アップリンクRUの大きさは、前記推薦RUの大きさ(第1のフィールドにより指示されるRUの大きさ)と同じまたは小さく設定されることができる。もし、前記第3のフィールドが第2の値を含む場合、前記STAのためのダウンリンクフレームのDL RUは、前記推薦RU(第1のフィールドにより指示されるRU)に基づいて決定されることができる。
【0313】
他の表現として、前記第1のフィールドは、前記第3のフィールドの値によってAP及び/またはSTAで異なるように解釈(differently interpreted)されることができる。即ち、前記第3のフィールドの値が第1の値である場合、前記第1のフィールドは、前記STAのUL MU通信のためのUL RUの大きさを決定されるために使われ、前記第3のフィールドの値が第2の値である場合、前記第1のフィールドは、前記STAに割り当てられるDL PPDUのRUの大きさを決定されるために使われることができる。
【0314】
図28は、STAにより実行される動作を説明する手順流れ図である。
【0315】
S2810のように、STA(即ち、User-STA)は、APにリンク適応化(Link Adaptation)のための制御メッセージを送信することができる。S2810によって送信される制御メッセージは、図27のS2710ステップのメッセージと同じである。
【0316】
以後、STAは、S2820のように、UL-MU通信をトリガ(trigger)するトリガフレームを受信することができる。この場合、前記トリガフレームにより割り当てられるアップリンクRUの大きさは、リンク適応化のための制御メッセージに基づいて決定されることができる。S2820を介して受信されるトリガフレームは、図27のトリガフレームと同じ方式に構成されることができる。
【0317】
図29は、本明細書の一例が適用されるUser-STAまたはAPを示す。
【0318】
図29のSTA2900は、User-STAまたはAPである。
【0319】
図29を参照すると、STA2900は、プロセッサ2910、メモリ2920及びトランシーバ2930を含むことができる。図示されたプロセッサ、メモリ及びトランシーバは、各々、別途のチップで具現され、または少なくとも二つ以上のブロック/機能が一つのチップを介して具現されることができる。
【0320】
図示されたトランシーバ2930は、信号の送受信動作を実行する。具体的に、IEEE802.11パケット(例えば、IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax/be等)を送受信することができる。
【0321】
前記プロセッサ2910は、本明細書で提案された機能、過程及び/または方法を具現することができる。具体的に、前記プロセッサ2910は、トランシーバ2930を介して信号を受信し、受信信号を処理し、送信信号を生成し、信号送信のための制御を実行することができる。
【0322】
このようなプロセッサ2910は、ASIC(application-specific integrated circuit)、他のチップセット、論理回路、データ処理装置を含むことができる。メモリ2920は、ROM(read-only memory)、RAM(random access memory)、フラッシュメモリ、メモリカード、格納媒体及び/または他の格納装置を含むことができる。
【0323】
メモリ2920は、トランシーバを介して受信された信号(即ち、受信信号)を格納することができ、トランシーバを介して送信される信号(即ち、送信信号)を格納することができる。即ち、プロセッサ2910は、受信された信号をメモリ2920を介して取得でき、送信される信号をメモリ2920に格納することができる。
【0324】
図30は、トランシーバの詳細ブロック図の他の一例を示す。図30の一部または全てのブロックは、プロセッサ2910に含まれることができる。図30を参照すると、トランシーバ9110は、送信パート9111と受信パート9112を含む。前記送信パート9111は、DFT(Discrete Fourier Transform)部91111、副搬送波マッパ91112、IFFT部91113及びCP挿入部91114、無線送信部91115を含む。前記送信パート9111は、変調器(modulator)をさらに含むことができる。また、例えば、スクランブルユニット(図示せず;scramble unit)、モジュレーションマッパ(図示せず;modulation mapper)、レイヤマッパ(図示せず;layer mapper)及びレイヤパミュテータ(図示せず;layer permutator)をさらに含むことができ、これは前記DFT部91111の前に配置されることができる。即ち、PAPR(peak-to-average power ratio)の増加を防止するために、前記送信パート9111は、副搬送波に信号をマッピングする以前に先に情報をDFT部91111を経るようにする。DFT部91111により拡散(spreading)(または、同じ意味でプリコーディング)された信号を副搬送波マッパ91112を介して副搬送波マッピングをした後に再びIFFT部(Inverse Fast Fourier Transform)部91113を経て時間軸上の信号で作る。
【0325】
DFT部91111は、入力されるシンボルにDFTを実行して複素数シンボル(complex-valued symbol)を出力する。例えば、Ntxシンボルが入力されると(ただし、Ntxは、自然数)、DFT大きさ(size)はNtxである。DFT部91111は、変換プリコーダ(transform precoder)と呼ばれる。副搬送波マッパ91112は、前記複素数シンボルを周波数領域の各副搬送波にマッピングさせる。前記複素数シンボルは、データ送信のために割り当てられたリソースブロックに対応するリソース要素にマッピングされることができる。副搬送波マッパ91112は、リソースマッパ(resource element mapper)と呼ばれる。IFFT部91113は、入力されるシンボルに対してIFFTを実行して時間領域信号であるデータのための基本帯域(baseband)信号を出力する。CP挿入部91114は、データのための基本帯域信号の後部の一部を複写してデータのための基本帯域信号の前部に挿入する。CP挿入を介してISI(Inter-Symbol Interference)、ICI(Inter-Carrier Interference)が防止されて多重経路チャネルでも直交性が維持されることができる。
【0326】
他方、受信パート9112は、無線受信部91121、CP除去部91122、FFT部91123、そして等化部91124などを含む。前記受信パート9112の無線受信部91121、CP除去部91122、FFT部91123は、前記送信端9111での無線送信部91115、CP挿入部91114、IFFT部91113の逆機能を実行する。前記受信パート9112は、復調器(demodulator)をさらに含むことができる。
【0327】
図30のトランシーバは、図示されたブロック以外にも、受信信号の一部を抽出する受信ウィンドウ制御部(図示せず)を含むことができ、受信ウィンドウを介して抽出された信号に対してデコーディング演算を実行するデコーディング演算処理部(図示せず)を含むことができる。
【0328】
前述した本明細書の技術的特徴は、多様な応用例(application)やビジネスモデルに適用可能である。例えば、人工知能(Artificial Intelligence:AI)をサポートする装置での無線通信のために前述した技術的特徴が適用されることができる。
【0329】
人工知能は、人工的な知能またはこれを作ることができる方法論を研究する分野を意味し、マシンラーニング(機械学習、Machine Learning)は、人工知能分野で扱う多様な問題を定義し、それを解決する方法論を研究する分野を意味する。マシンラーニングは、ある作業に対して持続的な経験を介してその作業に対する性能を高めるアルゴリズムに定義される。
【0330】
人工神経ネットワーク(Artificial Neural Network;ANN)は、マシンラーニングで使われるモデルであって、シナプスの結合でネットワークを形成した人工ニューロン(ノード)で構成される、問題解決能力を有するモデル全般を意味することができる。人工神経ネットワークは、他のレイヤのニューロン間の連結パターン、モデルパラメータを更新する学習過程、出力値を生成する活性化関数(Activation Function)により定義されることができる。
【0331】
人工神経ネットワークは、入力層(Input Layer)、出力層(Output Layer)、そして選択的に一つ以上の隠れ層(Hidden Layer)を含むことができる。各層は、一つ以上のニューロンを含み、人工神経ネットワークは、ニューロンとニューロンを連結するシナプスを含むことができる。人工神経ネットワークで、各ニューロンは、シナプスを介して入力される入力信号、加重値、偏向に対する活性関数の関数値を出力することができる。
【0332】
モデルパラメータは、学習を介して決定されるパラメータを意味し、シナプス連結の加重値とニューロンの偏向などが含まれる。そして、ハイパーパラメータは、マシンラーニングアルゴリズムで学習前に設定されるべきパラメータを意味し、学習率(Learning Rate)、繰り返し回数、ミニ配置大きさ、初期化関数などが含まれる。
【0333】
人工神経ネットワークの学習の目的は、損失関数を最小化するモデルパラメータを決定することにある。損失関数は、人工神経ネットワークの学習過程で最適のモデルパラメータを決定するための指標として利用されることができる。
【0334】
マシンラーニングは、学習方式によって指導学習(Supervised Learning)、非指導学習(Unsupervised Learning)、強化学習(Reinforcement Learning)に分類できる。
【0335】
指導学習は、学習データに対するラベル(label)が与えられた状態で人工神経ネットワークを学習させる方法を意味し、ラベルとは、学習データが人工神経ネットワークに入力される場合、人工神経ネットワークが推論すべき正答(または、結果値)を意味することができる。非指導学習は、学習データに対するラベルが与えられない状態で人工神経ネットワークを学習させる方法を意味することができる。強化学習は、ある環境内で定義されたエージェントが各状態で累積補償を最大化する行動または行動順序を選択するように学習させる学習方法を意味することができる。
【0336】
人工神経ネットワークのうち、複数の隠れ層を含む深層神経ネットワーク(DNN:Deep Neural Network)で具現されるマシンラーニングをディープラーニング(深層学習、Deep Learning)ともいい、ディープラーニングは、マシンラーニングの一部である。以下で、マシンラーニングは、ディープラーニングを含む意味として使われる。
【0337】
また、前述した技術的特徴は、ロボットの無線通信に適用されることができる。
【0338】
ロボットは、自体的に保有した能力により与えられた仕事を自動で処理または作動する機械を意味することができる。特に、環境を認識して自体的に判断して動作を実行する機能を有するロボットを知能型ロボットという。
【0339】
ロボットは、使用目的や分野によって、産業用、医療用、家庭用、軍事用等に分類できる。ロボットは、アクチュエータまたはモータを含む駆動部を具備してロボット関節を動く等の多様な物理的動作を実行することができる。また、移動可能なロボットは、駆動部にホイール、ブレーキ、プロペラなどが含まれ、駆動部を介して地上で走行し、または空中で飛行することができる。
【0340】
また、前述した技術的特徴は、拡張現実をサポートする装置に適用されることができる。
【0341】
拡張現実は、仮想現実(VR:Virtual Reality)、増強現実(AR:Augmented Reality)、複合現実(MR:Mixed Reality)を総称する。VR技術は、現実世界の客体や背景などをCG映像のみで提供し、AR技術は、実際事物映像上に仮想で作られたCG映像を共に提供し、MR技術は、現実世界に仮想客体を混合し結合させて提供するコンピュータグラフィック技術である。
【0342】
MR技術は、現実客体と仮想客体を共に見せるという点でAR技術と類似する。しかし、AR技術では仮想客体が現実客体を補完する形態で使われ、それに対して、MR技術では仮想客体と現実客体が同等な性格で使われるという点が異なる。
【0343】
XR技術は、HMD(Head-Mount Display)、HUD(Head-Up Display)、携帯電話、タブレットPC、ラップトップ、デスクトップ、TV、デジタルサイネージ等に適用されることができ、XR技術が適用された装置をXR装置(XR Device)という。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30