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特許7005752パイプラインの溶接継手の内部一体絶縁のためのデバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-07
(45)【発行日】2022-01-24
(54)【発明の名称】パイプラインの溶接継手の内部一体絶縁のためのデバイス
(51)【国際特許分類】
   F16L 58/02 20060101AFI20220117BHJP
   F16L 13/02 20060101ALI20220117BHJP
【FI】
F16L58/02
F16L13/02
【請求項の数】 22
(21)【出願番号】P 2020517182
(86)(22)【出願日】2018-06-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-12-10
(86)【国際出願番号】 RU2018000366
(87)【国際公開番号】W WO2019070153
(87)【国際公開日】2019-04-11
【審査請求日】2020-05-14
(31)【優先権主張番号】2017134087
(32)【優先日】2017-10-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】RU
(73)【特許権者】
【識別番号】520095418
【氏名又は名称】チュイコ、アレクサンドル ゲオルギェビッチ
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チュイコ、アレクサンドル ゲオルギェビッチ
(72)【発明者】
【氏名】チュイコ、アナスタシア アレクサンドロブナ
【審査官】▲高▼藤 啓
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0284297(US,A1)
【文献】米国特許第07661443(US,B1)
【文献】米国特許第05901752(US,A)
【文献】米国特許第04467835(US,A)
【文献】欧州特許出願公開第03034925(EP,A1)
【文献】特開平8-14475(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2013-0063067(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 58/02
F16L 13/02
F16L 55/12-55/134
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶接パイプライン継手の内部絶縁のためのデバイスであって、過大な圧力が空洞内に構築されると半径方向に膨張できるように作られた円筒状の弾性作動部材を有するパワー・アクチュエータと、保護ブッシュとを有するデバイスにおいて、
弾性且つ抗接着性の材料で作られた円筒ケーシングが前記作動部材の外面に同軸に配置され
前記保護ブッシュが、前記作動部材の膨張状態において前記ケーシングの表面の中間部分に位置し、それにより、前記保護ブッシュの両側の前記作動部材の部分を膨張させ、前記ケーシングの端部セクションが前記パイプラインの表面に押し付けられたときに、前記保護ブッシュと、溶接継手領域における前記パイプラインの表面と、前記保護ブッシュの端部及び前記パイプラインの前記表面の端部の間の端部リング隙間と重なる前記ケーシングのセクションとの間に、閉じた封止環状空洞を形成することができることを特徴とする、デバイス。
【請求項2】
前記パワー・アクチュエータは、端部で閉じた中空円筒として作られたケースであって、一端にニップルを、また円筒壁に穴を有するケースを有し、前記弾性作動部材は前記ケースの外側に同軸で取り付けられる、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記パワー・アクチュエータはケースなしで作られ、前記作動部材は閉じられて作られ、且つニップルを有する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記ケーシングは、前記保護ブッシュのためのベッドを有するように作られ、前記ベッドは、前記ケーシングの外面上の、階段形状の横方向環状止め部を有する環状凹部として作られる、請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
前記ケーシングは、前記保護ブッシュのためのベッドを有するように作られ、前記ベッドは、前記ケーシングの外面上の、一方の側では開いており且つ階段形状の横方向環状止め部を有する環状凹部として作られることを特徴とする、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
前記ケーシングは2つの部分からなり、それらの間の軸方向距離が前記保護ブッシュの長さより短い、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記ケーシングは、空気を吸い出すための少なくとも1つの通路、及びコンパウンドを供給するための少なくとも1つの通路を有するように作られ、各通路の入口が前記ケーシング端部の近くに配置され、出口が、前記保護ブッシュに取り付けられるように設計された部分の縁部の領域において前記ケーシングの外面に配置される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項8】
空気を吸い出すための少なくとも1つの通路、及びコンパウンドを供給するための少なくとも1つの通路が、前記ケーシングの一端の近くに配置されており、且つシールされた入口を備えている、請求項7に記載のデバイス。
【請求項9】
空気を吸い出すための少なくとも1つの通路、及びコンパウンドを供給するための少なくとも1つの通路が、前記ケーシングの異なる端部に配置されており、且つシールされた入口を備えている、請求項7に記載のデバイス。
【請求項10】
前記ケーシングは、各端部から距離を置いて配置された環状分配溝を有し、1つの環状溝は、空気を吸い出すための少なくとも1つの通路と連通し、他の環状溝は、コンパウンドを供給するための少なくとも1つの通路と連通する、請求項9に記載のデバイス。
【請求項11】
前記ケーシングは、各端部から距離を置いて配置された2つの環状分配溝を有し、その一方が、空気を吸い出すための少なくとも1つの通路と連通し、他方が、コンパウンドを供給するための少なくとも1つの通路と連通する、請求項9に記載のデバイス。
【請求項12】
前記ケーシングは、前記分配溝間の外面の部分に長手方向溝を有し、前記分配溝は前記長手方向溝と連通している、請求項10又は11に記載のデバイス。
【請求項13】
前記長手方向溝は、前記分配溝間の部分の全長に沿って延在している、請求項12に記載のデバイス。
【請求項14】
傾斜した縁部を有する環状凹部が、前記分配溝間の外面の中間部分に設けられ、前記長手方向溝は、前記分配溝に隣接している前記ケーシングの外面の部分の縁に配置されている、請求項12に記載のデバイス。
【請求項15】
階段として作られた環状止め部が前記環状凹部の縁部に設けられている、請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
前記ケーシングの中間部分に前記外面の円滑部分を形成するために、前記長手方向溝のそれぞれが、前記分配溝間の前記ケーシングの外面の前記部分の半分の長さより短い、請求項12に記載のデバイス。
【請求項17】
長手方向コイルを有する可撓性ケーブルとして作られた加熱要素が前記ケーシング内に組み込まれ、そのいくつかの部分が前記ケーシング内にその軸線に沿って配置され、またそれらを接続する部分が前記ケーシングの端部の外側に配置される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項18】
溶接パイプライン継手の内部絶縁のためのデバイスであって、過大な圧力が空洞内に構築されると半径方向に膨張できるように作られた円筒状の弾性作動部材を有するパワー・アクチュエータを有するデバイスにおいて、
弾性且つ抗接着性の材料で作られた円筒ケーシングであって、その中間環状部分が弾性コードで補強された円筒ケーシングが前記作動部材の外面に同軸に配置され、それにより、前記ケーシングの前記補強された環状部分の両側の前記作動部材の部分を膨張させ、且つ前記ケーシングの補強されていない端部セクションをパイプライン表面に押し付けたときに、前記ケーシングの前記補強された環状部分と、溶接継手領域におけるパイプライン表面との間に、閉じた封止環状空洞を形成することができることを特徴とする、デバイス。
【請求項19】
前記パワー・アクチュエータは、端部で閉じた中空円筒として作られたケースであって、一端にニップルを、また円筒壁に穴を有するケースを有し、前記弾性作動部材は前記ケースの外側に同軸で取り付けられる、請求項18に記載のデバイス。
【請求項20】
前記ケーシングは、空気を吸い出すための少なくとも1つの通路、及びコンパウンドを供給するための少なくとも1つの通路を有するように作られ、各通路の入口が前記ケーシング端部の近くに配置され、出口が、前記補強された部分の隆起区域における前記ケーシングの外面に配置される、請求項18に記載のデバイス。
【請求項21】
空気を吸い出すための少なくとも1つの通路、及びコンパウンドを供給するための少なくとも1つの通路が、前記ケーシングの一端の近くに配置されており、且つシールされた入口を備えている、請求項20に記載のデバイス。
【請求項22】
空気を吸い出すための少なくとも1つの通路、及びコンパウンドを供給するための少なくとも1つの通路が、前記ケーシングの異なる端部の近くに配置されており、且つシールされた入口を備えている、請求項20に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パイプラインの建造に関するものであり、内部保護コーティングを有する溶接管継手(パイプジョイント)の内部絶縁(又は隔離)のために使用することができる。
【背景技術】
【0002】
内部保護コーティングを有する溶接管継手のための防食保護のChuikoプロセスが知られており(露国特許第2552627(C2)号、2015年6月10日公開)、これは、鋼製保護ブッシュを溶接パイプ内に同軸に挿入し、ブッシュの外面と、溶接管継手及び保護コーティングを有する隣接部分の内部絶縁面との間に環状空洞(空間)を形成し、ブッシュ端部で環状空洞を封止し、次いで、環状空洞に液体シール材を充填することを含む。ブッシュ端部の環状空洞の封止は、パイプ表面に堆積させたシール用コンパウンドにブッシュ端部を押し込むことによって実行される。このプロセスでは、環状空洞を封止するために特別なデバイスを使用しない。
【0003】
耐熱性の抗接着性材料よりなる弾性要素、及びそれを膨張させるための空気圧液圧駆動の解放デバイス(releasing device)が知られている(露国特許第2328651(C1)号、2008年7月10日公開)。両側を液体の結合コンパウンドで含侵されたフィルム状の繊維バンテージが解放デバイスの弾性要素に螺旋状に巻かれている。このデバイスは、パイプの内部空洞内に挿入され、絶縁される溶接継手の領域に配置される。解放デバイスは、空気圧液圧駆動によって作動する。弾性要素が、パイプラインの溶接継手の内面にバンテージを当てる。ポリマのバインダがインダクタによって加熱されて重合する。重合が完了すると、解放デバイスの弾性要素はバンテージから離される。デバイスはパイプラインの空洞から取り出される。このデバイスは以下の不利な点を有する。
1. パイプラインの溶接継手の内面にバンテージを当てるとき、解放デバイスの弾性ケーシングは、その表面の全長に沿って、実質的に高くて一様な圧力をフィルム状の繊維バンテージにかける。溶接時に欠陥(フラッシュ、ばり、金属つららなど)が形成された場所では、バンテージを押すと絶縁層の気密が破れることがあり、それは目で見てもめったに検出することができない。
2. このデバイスは、バンテージの下から空気を完全に除去することはできず、その結果、パイプラインの継手の絶縁面の領域、すなわち、溶接時にフラッシュ、ばり、及び他の溶接欠陥が最も現れやすい場所である溶接ルート部及び溶接継目の領域に、泡及び空気の空間が必然的に形成される。この事実は、一般的に絶縁接着を著しく低下させ、一方、バンテージは、溶接継目の最も危険な領域でパイプラインの内面から剥がれかねない。パイプラインの使用中、流される媒体の影響の下、上記の欠陥によって、形成された空隙内への浸食性の媒体の浸透が進み、続いてバンテージが剥がれる。この理由で、新しいパイプラインを建造するときに、このプロセスは実際には適用されない。
3. 解放デバイス内の圧力上昇によって、バンテージと、パイプラインの溶接継手の絶縁面との間の空気の空間が除去される度合いが増えるが、一方では、ポリマのバインダがバンテージから除去され、接着ができなくなり、絶縁の全プロセスが無効になる。
4. 考慮された解放デバイスは、バンテージをパイプラインの内面に当てるように設計されており、そして、溶接継手の絶縁領域での気泡又は中間層の形成を防ぐため、及びそれぞれパイプラインの溶接継手の絶縁品質を大幅に改善するための唯一の高効率な方法である真空を使用した溶接継手の内部絶縁を提供するようには使用することはできない。これは、解放デバイスの弾性ケーシングが、必要とされる特性の組合せを示さないという事実によるものである。一方では、溶接継目の環状空間の真空気密性を得ることを可能にする確実な気密性を与えるためには、解放デバイスの弾性ケーシング内の圧力を高くするべきである(通常、2.0~2.5バール以上より低くすべきではない)。その結果、解放デバイスの弾性ケーシングは、高い内圧に耐えて、デバイスの長さが安定したまま半径方向に膨張することができる比較的剛性の高い材料より作られるべきである。他方では、解放デバイスの弾性ケーシングと、溶接継手を絶縁する領域のパイプラインの内面との間の真空気密接触を保証するために、接続される面が、最大限、全部が接触して、気密ケーシングに必要とされる圧縮度を与えるように、このケーシングは平坦で追従性のあるものにすべきである。上記で与えられた要件は互いに矛盾し、そのため、考慮されたデバイスによって与えられることはできない。
5. 螺旋状にねじれたポリマのバンテージを使用すると、シールされず、螺旋形状を有して、その端部には長手方向の切れ目(段)がバンテージの全幅に形成されるので、絶縁領域での真空気密接触にすることもできない。そのうえ、弾性ケーシングは抗接着性の特性を備えなければならない。
6. 考慮された解放デバイスでは、パイプラインの内部空洞内の溶接継手絶縁領域内にシール用コンパウンドを供給することができない。
7. この解放デバイスでは、重合過程でパイプラインの内部空洞を通じてポリマのバインダを加熱することができない。
8. ビデオヘッドによるパイプラインの溶接継手の絶縁気密性の目視管理では、絶縁品質についての完全で確実な情報を得ることができない。
【0004】
上記の解放デバイスに最も近いものは、パイプラインの溶接継手に対して防食保護をするデバイス(露国特許第2133908(C1)号、1999年7月27日公開)である。この解放デバイスは弾性ケーシングであり、その上に、金属テープが螺旋状に巻かれ、連続して、ポリマのバインダで含侵されたバンテージが螺旋状に巻かれている。解放デバイスは、パイプの溶接継手の領域のパイプラインに挿入される。圧縮空気などの作動流体が、計算された圧力で弾性ケーシング内に供給され、弾性ケーシングは膨張して、計算された力で螺旋状に巻かれたバンテージ及び金属バンドをパイプラインの内面に押し当てる。バンテージが圧搾されると、いくらかの量のポリマのバインダが、膨張する金属ブッシュの端部、及びブッシュの全長に沿ったロック・ジョイントの領域においてバンテージから押し出される。ポリマの結合コンパウンドは重合し、その結果、バンテージは、一方の側でパイプラインの内面に、他方の側でロック・ジョイントを有する金属バンドに貼り付く。弾性ケーシングを有する解放デバイスは、パイプラインから引き出される。本デバイスは以下のような不利な点を有する。
1. 解放デバイスの弾性ケーシングは抗接着性の特性を示していない。バンテージを圧搾したときに押し出されるポリマの結合コンパウンドは、解放デバイスの弾性ケーシングと接触し、その結果、弾性ケーシングが金属バンド/バンテージと接着することは避けられない。この事実は、溶接継手のシールプロセスを最後の段階でかなり妨げる。まず、これは、解放デバイスをパイプラインの空洞から引き出すプロセスを非常に複雑にし、次に、弾性ケーシングの急速な摩耗により、解放デバイス自体、特にその弾性ケーシングの寿命サイクルを短くする。
2. このデバイスでは、バンテージ及び金属バンドの下から空気を完全に除去することができず、その結果、パイプラインの継手の絶縁面の領域、すなわち、溶接時にフラッシュ、ばり、及び他の溶接欠陥が最も現れやすい場所である溶接ルート部及び溶接継目の領域に、泡及び空気の空間が必然的に形成される。この事実は、一般的に絶縁接着を著しく低下させ、一方、バンテージは、溶接継目の最も危険な領域でパイプラインの内面から剥がれかねない。パイプラインの使用中、流される媒体の影響の下、上記の欠陥によって、形成された空隙内への浸食性の媒体の浸透が進み、続いてバンテージが剥がれる。この事実を考慮すると、考慮されたデバイスは、動作中のパイプラインの漏れを緊急に直すときに使用することが最も好ましく、その後により進んだ手順によって修理することになる。この理由で、新しいパイプラインを建造するときに、このプロセスは実際には適用されない。
3. 解放デバイス内の圧力上昇によって、バンテージと、パイプラインの溶接継手の絶縁面との間の空気の空間が除去される度合いが増えるが、一方では、ポリマのバインダがバンテージから除去され、接着ができなくなり、絶縁の全プロセスが無効になる。
4. 考慮された解放デバイスは、バンテージをパイプラインの内面に当てるように設計されており、溶接継手の絶縁領域での気泡又は空気の空間の形成を防ぎ、それぞれ、パイプラインの溶接継手の絶縁品質を大幅に改善するための唯一の高効率な方法である真空を使用した溶接継手の内部絶縁をするようには使用することはできない。これは、解放デバイスの弾性ケーシングが、必要とされる特性の組合せを示さないという事実によるものである。一方では、溶接継目の環状空間の真空気密性を得ることを可能にする確実な気密性を与えるためには、解放デバイスの弾性ケーシング内の圧力を高くするべきである(通常、2.0~2.5バール以上より低くすべきではない)。その結果、解放デバイスの弾性ケーシングは、高い内圧に耐えて、デバイスの長さが安定したまま半径方向に膨張することができる比較的剛性の高い材料より作られるべきである。他方では、解放デバイスの弾性ケーシングと、溶接継手を絶縁する領域のパイプラインの内面との間の真空気密接触を保証するために、接続される面が、最大限、全部が接触して、気密ケーシングに必要とする圧縮度を与えるように、このケーシングは平坦で追従性のあるものにすべきである。上記で与えられた要件は互いに矛盾し、そのため、考慮されたデバイスによって与えることはできない。さらに、特別な要件として、溶接継手の絶縁される面を気密にするケーシングは、パイプラインの溶接継手の内面に接触する外面に欠陥のない円筒状でなければならない。
5. ロック・ジョイントを用いて螺旋状に巻かれた防食バンドとして作られた金属膨張ブッシュを使用する結果、金属バンドの厚さ(1~2mm)に等しい高さの2つの段が形成され、それによって、ブッシュの全長に沿って2つの余分な空間が形成される。この事実は、真空を適用して溶接継手を気密にするときに困難さを加える元となる。
6. 螺旋状にねじれたポリマのバンテージを使用すると、シールされず、螺旋形状を有して、その端部には長手方向の切れ目(段)がバンテージの全長に形成されるので、絶縁領域での真空気密接触にすることもできない。そのうえ、弾性ケーシングは抗接着性の特性を備えなければならない。
7. 考慮された解放デバイスでは、パイプラインの内部空洞内の溶接継手絶縁領域内にシール用コンパウンドを供給することができない。
8. この解放デバイスでは、重合過程でパイプラインの内部空洞内のポリマのバインダを加熱することができない。
9. このデバイスでは、パイプラインの溶接継手の絶縁気密性の管理、又はその絶縁の管理ができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】露国特許第2552627(C2)号
【文献】露国特許第2328651(C1)号
【文献】露国特許第2133908(C1)号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明によって解決すべき技術的な問題は、溶接継手の領域に環状空洞を形成して、その中を真空にしてコンパウンドを充填することによって溶接継手の内部を絶縁するためのデバイスを作ることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この技術的な問題は、第1の実施例による、パイプラインの溶接継手の内部絶縁のためのデバイスによって解決され、このデバイスは、過大な圧力がその空洞内にかけられると半径方向に膨張するように構成された円筒状の弾性作動部材を有するパワー・アクチュエータを有し、作動部材の外面には、弾性の抗接着性材料から作られた円筒ケーシングが同軸に配置される。
【0008】
さらに、パワー・アクチュエータは、端部で閉じ、一端にニップル、及び円筒壁に穴を有する中空円筒の形状を有するケースを有することができ、弾性作動部材はケースの外面に同軸で固定される。
【0009】
パワー・アクチュエータは、ケースなしでも同様に作ることができ、その作動部材は閉じられて作られ、ニップルを有する。
【0010】
さらに、ケーシングは、保護ブッシュを支持するようにベッドを有して作ることができ、ベッドは、ケーシングの外面に段として作られた側面環状止め部を有する環状凹部として作られる。
【0011】
そのうえ、ケーシングは、保護ブッシュを支持するようにベッドを有して作ることができ、ベッドは、一方の側では開いた、ケーシングの外面に段として作られた側面環状止め部を有する環状凹部として作られる。
【0012】
そのうえ、ケーシングは2つの部分よりなることができ、それらの間の軸方向距離は保護ブッシュの長さより短い。
【0013】
さらに、ケーシングは、空気を吸い出すための少なくとも1つの通路、及びコンパウンドを供給するための少なくとも1つの通路を有して作ることができ、各通路の入口は、ケーシング端部近くに配置され、それらの出口は、保護ブッシュに取り付けられると思われる部分の端部に位置する領域でケーシングの外面に配置される。
【0014】
この場合、空気を吸い出すための少なくとも1つの通路、及びコンパウンドを供給するための少なくとも1つの通路は、ケーシングの一端近くに配置され、シールされた入口を備える。
【0015】
別の実施例によれば、空気を吸い出すための少なくとも1つの通路、及びコンパウンドを供給するための少なくとも1つの通路は、ケーシングの異なる端部近くに配置され、シールされた入口を備え、ケーシングの一端近くに配置された通路のシールされた入口はケースの内側を通り、その結果、すべてのシールされた入口のうちのそれらの入口はケーシングの一端近くに配置される。
【0016】
この場合、ケーシングは、各端部からいくらか距離を置いて環状分配溝を有することができ、環状溝の1つは空気を吸い出すための少なくとも1つの通路と連通し、他はコンパウンドを供給するための少なくとも1つの通路と連通する。
【0017】
ケーシングが、各端部からいくらか距離を置いて2つのアーチ形の溝を有し、その一方が、空気を吸い出すための少なくとも1つの通路と連通し、他方が、コンパウンドを供給するための少なくとも1つの通路と連通する実施例は可能である。
【0018】
これらの両方の場合、ケーシングは、分配溝間の外面の部分に長手方向溝を有することができ、分配溝は長手方向溝と連通する。
【0019】
この場合、長手方向溝は、分配溝間の部分の全長に沿って通る、又は傾斜した縁を有する環状凹部は、分配溝間のケーシングの外面の部分の中間部分に作られ、長手方向溝は、ケーシングの外面の部分の端部に配置されており、分配溝に隣接している。
【0020】
後者の場合、段として作られた環状止め部は環状凹部の縁に配置される。
【0021】
長手方向溝のそれぞれが、分配溝間のケーシングの外面の部分の半分より短い長さを有し、したがってケーシングの中間部分に外面の平坦部分を形成する実施例は可能である。
【0022】
そのうえ、長手方向のコイルを有する可撓性ケーブルとして作られた加熱要素はケーシング内に組み込むことができ、そのいくつかの部分はケーシング内にその軸線に沿って配置され、それらを接続する部分はケーシングの端部の外側に配置される。
【0023】
技術的問題は、第2の実施例による、パイプラインの溶接継手の内部絶縁のためのデバイスによって同様に解決され、このデバイスは、過大な圧力がその空洞内にかけられると半径方向に膨張できるように作られた円筒状の弾性作動部材を有するパワー・アクチュエータを有し、作動部材の外面には、中間部分が弾性コードで補強された、弾性の抗接着性材料から作られた円筒ケーシングが同軸に配置される。
【0024】
さらに、パワー・アクチュエータは、端部で閉じ、一端にニップル、及び円筒壁に穴を有する中空円筒の形状を有するケースを有することが好ましく、弾性作動部材はケースの外側に同軸で取り付けられる。
【0025】
そのうえ、ケーシングは、空気を吸い出すための少なくとも1つの通路、及びコンパウンドを供給するための少なくとも1つの通路を有して作ることができ、各通路の入口は、ケーシング端部側面近くに配置され、出口は、補強部分の縁の領域のケーシングの外面に配置される。
【0026】
この場合、空気を吸い出すための少なくとも1つの通路、及びコンパウンドを供給するための少なくとも1つの通路は、ケーシングの一端近くに配置することができ、シールされた入口を備えることができる。
【0027】
他の実施例によれば、空気を吸い出すための少なくとも1つの通路、及びコンパウンドを供給するための少なくとも1つの通路は、異なるケーシング端部近くに配置することができ、シールされた入口を備えることができ、ケーシングの一端に配置された通路のシールされた入口はケースの内側を通り、その結果、すべてのシールされた入口のうちのそれらの入口はケーシングの同じ端部近くに配置される。
【0028】
本デバイスの提案された実施例によって達成された技術的結果は、パワー・アクチュエータの弾性作動部材の外面に同軸に配置された円筒状の弾性の抗接着性ケーシングをデバイスの構造内にて使用すると、保護ブッシュの助けによって、又は補強されたケーシング部分を形成することによって、溶接継手の領域に環状空洞が形成され、続いて、その中を真空にしてコンパウンドを充填することができ、また、硬化したコンパウンドの表面から抗接着性ケーシングを容易に分離することができるという事実にある。
【0029】
本発明は、次の図によって説明される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明の第1の実施例による、本発明のデバイスの軸方向断面図である。
図2】パイプラインの内側で動作状態にある、第1の実施例によるデバイスの図である。
図3】パイプラインなしの同じ図である。
図4】組合せケーシングを有する、第1の実施例によるデバイスの図である。
図5】パイプラインの曲線部分の溶接継手の内部絶縁のための、ケースなしのデバイスの図である。
図6】ケーシングのベッドが2つの横方向の止め部を有し、空気を吸い出すための通路、及びコンパウンドを供給するための通路がパイプ内に一方向から挿入された、第1の実施例によるデバイスの軸方向断面図である。
図7】ケーシングのベッドが1つの横方向の止め部を有する、同じ図である。
図8】空気を吸い出すための通路、及びコンパウンドを供給するための通路がパイプ内に両方向に挿入された、第1の実施例によるデバイスの軸方向断面図である。
図9】保護ブッシュをケーシングのベッドの上方に配置した、第1の実施例によるデバイスの図である。
図10】作動部材が膨張したときに保護ブッシュを掴んでいる位置にある、同じ図である。
図11】パイプラインの内側にある、図9と同じ図である。
図12】分配溝及び長手方向溝を有する、流線形の保護ブッシュのための、第1の実施例によるケーシングの図である。
図13図12のA-A断面の図である。
図14図12のB-B断面の図である。
図15図12のC-C断面の図である。
図16図12のD-D断面の図である。
図17図12のE-E断面の図である。
図18図13のF-F断面の図である。
図19】アーチ形の分配溝を有する、前もって取り付けられた保護ブッシュのための、第1の実施例によるデバイスのケーシングの図である。
図20図19のA-A断面の図である。
図21図19のB-B断面の図である。
図22図19のC-C断面の図である。
図23】アーチ形の分配溝を有する、前もって取り付けられた保護ブッシュのための、第1の実施例によるデバイスのケーシングの図である。
図24図23のA-A断面の図である。
図25図23のB-B断面の図である。
図26図23のC-C断面の図である。
図27図23のD-D断面の図である。
図28図23のE-E断面の図である。
図29図23のF-F断面の図である。
図30図23のG-G断面の図である。
図31図23のH-H断面の図である。
図32図24のJ-J断面の図である。
図33】パイプラインの穴を通して環状空間にコンパウンドを充填する位置にある、本発明の第2の実施例による本発明のデバイスの軸方向断面図である。
図34】空気を吸い出すための通路、及びコンパウンドを供給するための通路のパイプ内への両方向の入力を有する、初期位置にある第2の実施例によるデバイスの軸方向断面図である。
図35】環状空間をシールした位置にある、同じ図である。
図36】ケーシングの通路を通して環状空間にコンパウンドを充填する位置にある、同じ図である。
図37】パワー・アクチュエータの収縮及びコンパウンドからの分離の位置にある、同じ図である。
図38】加熱デバイスを組み込んだ、第1の実施例によるデバイスのケーシングの全体図である。
図39図38のA-A断面の図である。
図40図38のB-B断面の図である。
図41】端部側から見た図38と同じ図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1は、パイプラインの溶接継手の内部一体絶縁のための本発明の第1の実施例によるデバイスの最も容易な実施形態の図を示す。本デバイスは、円筒ケース1を有するパワー・アクチュエータを有し、円筒弾性作動部材2は円筒ケース1に同軸に取り付けられ、ケース1は、内部空洞3、円筒壁にガス分配穴7、端壁にニップル12を有する。作動部材2の外面には、シリコーンなど、弾性のある真空気密且つ抗接着性の材料で作られた円筒ケーシング4が配置される。最も容易な実施形態では、ケーシング4は弾性のある真空気密のスリーブである。初期の位置において、本デバイスは、パイプ5及び11の内部で、それらの溶接継手9の領域に配置される。鋼製保護ブッシュ6は、本デバイスとパイプ5、11との間に配置される。環状クッション8は、溶接継手9の内面に配置される。
【0032】
図2及び3は、作動状態にある本デバイスを示す。図3は、慣例的に、接合されるパイプも保護ブッシュも示していない。動作状態では、ケーシング4(図3)は、ケーシング4の縁に配置された2つのシールベルト44及び48、ケーシング4の中間部分のベッド46、並びにベッド46をシールベルト44及び48に接続する2つの端部気密ベルト45及び47を有する。ケーシング4は、一体の真空気密の外被(エンベロープ)である。
【0033】
真空に引いて、空洞に液体コンパウンドを充填し、環状の空間内のそのコンパウンドを重合する過程で、シールベルト44及び48は、溶接継手9の領域の保護ケーシング6によって形成された環状空間の内部空洞を主に絶縁するように設計される。ベッド46は、保護ケーシング6の内面を絶縁するように設計される。端部気密ベルト45及び47は、溶接継手9のために環状空間の内部空洞の端部をシールし、充填コンパウンドで絶縁を形成するように設計される。
【0034】
溶接継手をシールする時(図2図3)、圧縮空気が、ニップル12を通ってパワー・アクチュエータのケース1の内部空洞3内に供給される。内部空洞3内の圧力が上昇すると、圧縮空気が、ガス分配穴7を通って、パワー・アクチュエータの弾性作動部材2に作用して、それを空気で満たす。この場合、パワー・アクチュエータの弾性作動部材2は、ケーシング4を膨張させる。パワー・アクチュエータ内の圧力が上昇すると、ケーシング4のベッド46は、保護ブッシュ6の内面に気密に当てられ、それによって、保護ブッシュ6の内面が確実に完全に絶縁される。ケーシング4のシールベルト44及び48は、真空ケーシング4の内面と、溶接継手で溶接されたパイプ5、11の内面との間にシールされた環状空間を形成しながら、パワー・アクチュエータの弾性作動部材2の影響の下、継手のパイプ5、11の内面に密接に当てられる。ケーシング4の端部気密ベルト45及び47は、保護ブッシュ6の縁において環状端部空間をシールし、保護ブッシュ6と、ケーシング4の端部気密ベルト45及び47と、パイプ5、11の内面と、溶接継目との間に密封真空気密環状空間を形成する。パイプ5、11のうちの一方には、環状空間から空気を吸い出すための穴10(図1)が作られ、環状空間に液体コンパウンドを供給するために穴13が作られる。変形として、ケーシングを2つの部品より構成することができる(図4)。2部品ケーシング26は、中間部分のベッドがないことによって、一体のケーシングとは異なる。この場合、真空気密材料、例えば鋼又はプラスチックから作られた保護ブッシュ6を使用するとき、本発明の第1の実施例によるデバイスによってのみ環状空間をシールすることができる。非常に幅の広い鋼製保護ケーシング6を使用するとき、2部品ケーシング26を使用することは最も合理的である。
【0035】
デバイスをケースなしにする変形(図5)が可能である。これに対しては、作動部材2は閉じて、端部にニップルを有して作られる。図5は、枝管15を有する直管5の溶接接合部を内部絶縁する図を示す。この場合、内部環状空間は、特定の輪郭形状を有する保護ブッシュ25を使用して形成される。ケースなしの空圧又は液圧パワー・アクチュエータを使用すると、パイプラインの曲線部分の溶接継手の内部絶縁に本発明のデバイスを容易に適用することができる。
【0036】
図6は、本発明の第1の実施例によるデバイスを示し、本デバイスでは、特別のベッド16(環状の凹部)が、2つの横方向の止め部17(環状の段)を有するケーシング4の外面に形成される。ベッド16の幅は、保護ブッシュ6の幅に等しい。作動部材2が膨張すると、ケーシング4も同様に膨張して保護ブッシュ6と係合する。保護ブッシュは、真空ケーシング4のベッド16内に完全に落ち込んでいる。この場合、真空ケーシング4の横方向の止め部17は両方とも、保護ブッシュ6の端部と係合する。保護ブッシュ6は、いかなる軸方向の変位もないように確実に固定される。
【0037】
図7は、本デバイスの異なる実施例で、この場合、ケーシング4は1つの横方向の止め部17(環状の段)を有し、ベッド16は一方の側が開放されている。1つの横方向の止め部17を有する真空ケーシング4では、様々な幅の保護ブッシュ6をデバイスに配置することができる。ベッド16及び1つ又は2つの横方向の止め部17を有するケーシング4を用いてシールするためのデバイスは、前もって保護ブッシュが取り付けられていないパイプラインの溶接継手の気密をかなり容易にする。
【0038】
図6は、空気を吸い出すための通路、及びコンパウンドを供給するための通路がパイプ内に一方向から挿入された、本発明によるデバイスの実施形態を示す。チューブ19及び20のためのシールされた入口が、ケーシング壁の一端の近くでケーシング壁内に組み込まれ、壁の軸線に沿って通って、空気を吸い出すための通路、及びコンパウンドを供給するための通路を形成する。
【0039】
図8は、空気を吸い出すための通路、及びコンパウンドを供給するための通路がパイプ内に二方向から挿入された、作動位置にある本発明のデバイスを示す。ケース1は、空気を吸い出すための通路、及びコンパウンドを供給するための通路を有するチューブ23及び24を敷設するための貫通通路27が組み込まれて作られる。ケーシング4は、保護ブッシュ6を直接ケーシング4のベッドに正確に配置するための横方向の止め部17を有するベッド16を有する。チューブ19、20、23、及び24を、ケーシング4の両端から空気を吸い出すための通路、及びコンパウンドを供給するための通路に接続するためのシールされた入口29は、厚くされたシールベルト21及び22内に組み込まれる。シールされた入口29は、チューブ19、20、23、及び24の通路をケーシング4の端部気密ベルトに配置された分配表面溝28に接続する。ケーシング4のこのような構造によって、溶接継手の領域の環状空間の内部空洞を容易且つ確実に気密にすることができ、また、接合されるパイプ5及び11の壁に特別な技術的な穴を開けずに真空処理、及びそれに続く真空注入を行うことができる。開かれたパワー・アクチュエータによってシールベルト21及び22が膨張するため、環状の隙間の内部空洞の絶縁が保証される。環状空間の絶縁空洞への真空ポンプの接続及び液体コンパウンドの供給は、シールベルト21及び22に組み込まれたシールされた入口29と直接連通するチューブ19、20、23、及び24の通路を通じて実行される。シールされた入口29から環状空間の内部空洞への出口穴の偶発的な閉塞を防ぐために、端部気密ベルトに分配溝28が配置されて、シールされた入口29の出口穴をケーシング4のベッド16の横方向の止め部17に接続する。したがって、接合されるパイプ5及び11の内壁にシールベルト21及び22を押し付ける度合いに関係なく、チューブ19、20、23、及び24の通路は、シールされた入口29及び分配溝28によって、保護ブッシュ6の端部と、接合されるチューブ5及び11の内壁との間の環状端部空間に確実に接続される。前記端部空間によって、溶接継手の領域の環状空間の空洞から空気を吸い出し、その中にコンパウンドを供給することができる。
【0040】
本デバイスの動作は、液体コンパウンドの供給及び真空システムへの接続の一方向システムを有するデバイスの動作と同一である。溶接継手において封止プロセスを実行するとき、保護ブッシュ6を、デバイスのケーシング4の上に移動し、ベッド16の上方に配置し、ブッシュ端部が端部止め部17に当たって取り付けられる(図9)。圧縮空気がニップル12を通ってパワー・アクチュエータ内に供給される。パワー・アクチュエータの弾性作動部材2は膨らみ、保護ブッシュ6はベッド16内に気密に固定されるように留められ、その端部はケーシング4の横方向の止め部17によって固定される(図10)。それによって、空気の供給が停止される。デバイスは、溶接継手9の内部空洞内に導入される(図11)。デバイスは、溶接継手9の平面に対して保護ブッシュ6とともに心合わせされる。パワー・アクチュエータ内の圧力は、公称値(概して、最高2.0~2.5バール)まで上げられる。ケーシング4のシールベルト21及び22は、溶接継手のパイプ5、11の内面に対して気密に押し付けられる。その結果、保護ブッシュ6とパイプ5、11の内面との間に密封真空環状空間が形成される。パワー・アクチュエータに圧力が送られると、保護ブッシュ6は、パイプラインの軸線に対して自動的に心合わせされ、それによって、保護ブッシュ6の壁とパイプ5、11の壁との間に一様な環状空間が得られる。保証されたシール入口が、真空ポンプを接続するため、及び液体コンパウンドを供給するために保護ブッシュ6の両端に設けられる。この場合、パイプ5、11の壁に技術的な穴を開ける必要はない。そのうえ、溶接継手9の内部隔離のプロセスの実行中、デバイスは、環境から完全に隔てられ、それによって、いかなる気象条件でも溶接継手9のためのシール条件を大幅に改善する。空気を吸い出すための通路、及びコンパウンドを供給するための通路をパイプ内に送り出すシステムでは、開放された場所(陸上)及び見えない場所(水中及び地中)の両方でパイプラインの溶接継手の気密性を得ることができる。
【0041】
図12は、横方向の止め部17を有する、流線形の保護ブッシュのための特定の輪郭形状のベッド16を有するケーシング4の全体図を示す。流線形の保護ブッシュは平坦な延在部を有する(図示せず)。ケーシング4のベッド16の輪郭形状は、保護ブッシュの輪郭形状を繰り返したものである。パイプの空洞の外側で保護ブッシュをケーシング4のベッド16に正確に配置して固定し、シールされる溶接継手に保護ブッシュを運んで、溶接継手の平面に対して保護ブッシュを心合わせし、環状空間をまずシールし、パイプラインの内部空間によって、環状空間の内部空洞への空気を吸い出すための通路、及びコンパウンドを供給するための通路を分配して送るように、このケーシング4は設計される。流線形の保護ブッシュ、並びに真空ポンプを接続するための、及びコンパウンドを供給するための内部入口を用いて溶接継手をシールするプロセスの主な特徴は、ブッシュの縁にある非常に狭い環状端部空間によって代表される。これによって、組み込まれたシールされた入口によって真空及びコンパウンドの局所的な供給部の断面がかなり小さくなる。ケーシング4の構造(図11)において、保護ブッシュとパイプの内面との間の狭い環状端部空間によって真空及びコンパウンドを供給するための流れ断面を大きくするために、アーチ形の溝31、32、33、34(又は環状の溝)などの特別の分配コレクタ、及び多数の分配された表面の毛管状の長手方向溝35が設けられた。分配溝31、32、33、34は、真空ケーシングのシールベルト21、22と端部気密ベルトとの間の境界に配置される(図12)。長手方向溝35は、端部/気密ベルトの外面に直接配置される。この場合、シールされた入口29の内部通路は、分配溝31、32、33、34と直接連通する(図18)。次に、多数の長手方向溝35によって、分配溝31、32、33、34は保護ブッシュ6の端部と接続され、それぞれ、ブッシュ6の縁の端部空間と接続される。流線形の保護ブッシュを使用するとき、非常に多くの分配された長手方向溝35(図16)のため、端部空間に直接送出するラインの必要な流れ断面が達成される。ケーシング4には、それぞれの側に、分配溝31、32、33、34及び端部気密ベルトの領域に2つの長手方向の分離ブリッジ36がケーシングの円筒面の平坦な部分として作られる(図12及び図15)。ブリッジ36によって、すべての分配溝及び入口が絶縁される(図15)。ケーシング4のこの構造では、空気を吸い出す、及びコンパウンドを供給するための通路を溶接継手の領域の環状空間に接続するための場所を完全に独立して制御することができ、それぞれ、例えば、パイプラインの傾斜部分又は鉛直部分の溶接継手を封止するとき、溶接継手に対するシールの全プロセスの制御がかなり容易になる。真空システムは常に、送出ラインのより高い箇所に接続され、一方、コンパウンドの供給は、送出ラインのより低い箇所を通じて実行される。図13は、長手方向の分離ブリッジ36の領域におけるケーシングの長手方向の断面を示し、これは、シールベルト21、22及び分離ブリッジ36が、上部のアーチ形分配溝31、32、及び下部のアーチ形分配溝33、34を完全に分離し、それによって、媒体がそれらの間を移動することを防ぐことを示す。次に、保護ブッシュ6の内面に気密に当てられた、端部止め部17を有するベッド16は、分配溝の左部分を右部分から分離する(図13及び図17)。したがって、いかなる領域にも、真空システムとコンパウンド供給を独立して接続することができ、それは、気密にすることを考慮する場合に対してより好ましい。図14は、内部シールされた入口29が組み込まれたケーシング4のシールベルト22の断面を示す。シールベルト22(図14)は、弾性又は剛性のシールされた入口29が組み込まれた一体の部分を有し、溶接継手がシールされるとき、シールベルト22の外面は同じ形状である。シールベルト22の外面及びその内面37は一体の円筒形である。パワー・アクチュエータの作動空洞3内に公称値までの圧力を供給すると、シールベルト21、22は、その外面の全表面を溶接継手9の領域のパイプ5、11の壁に気密に当て、それぞれ、溶接継手9の領域で真空気密環状空間が形成される。ケーシング4のシールされた入口29を通る、空気を吸い出すための通路、及びコンパウンドを供給するための通路を設けると、接合されるパイプ5、11の壁に技術的な穴を開けるという考えを捨てることができ、それによって、溶接継手に対する内部絶縁のプロセスのコストが大幅に削減され、同時に、水中及び地中の両方のパイプラインに対してこの絶縁プロセスを適用する可能性が大幅に拡がる。そのうえ、これは、溶接継手を気密にするプロセス時の気象条件の影響を実際上排除する。この場合、シールされた入口29(図14)は、溶接継手に対する環状空間空洞の初期の絶縁又は真空排気又は真空注入にいかなる悪い影響も及ぼさない。
【0042】
図19は、本発明によるデバイスのケーシング4を示し、これは、前もって(パイプライン設置プロセス時に)取り付けられた保護ブッシュを用いて動作するように設計され、ブッシュの端部と溶接されたパイプの壁との間の端部環状空間を通して空気を吸い込み、パイプの内側から液体コンパウンドを供給する。ケーシング4は、空気を吸い出し、コンパウンドを供給するためのシールされた入口29(図20)が組み込まれた2つのシールベルト21、22、2つの環状分配溝31、32、端部気密ベルトと組み合わされて長くなったベッド(図19)、及びベッド16と端部気密ベルトの全長に形成された長手方向溝35を有する。分配溝31及び32(図19及び図21)は、長手方向溝35(図20及び図22)によって相互接続される。パワー・アクチュエータと接触するケーシング4の内面37は、平坦な円筒形である。前もって取り付けられた保護ブッシュを使用して溶接継手を気密にするプロセスにおいて、ケーシングの前述の構造は、溶接継手の平面に対する内部絶縁のためのデバイスの正確な配置を必要としない。この場合、その主な条件は、ケーシング4の長くされたベッド16が保護ブッシュに完全に重なることである。
【0043】
図19に示すケーシングを有する、溶接継手の内部絶縁のためのデバイスは以下のように動作する。ケーシング19は、パワー・アクチュエータの弾性作動部材上に置かれる。空気を吸い出し、コンパウンドを供給するための可撓性チューブが、ケーシング4のシールされた入口29に接続される。溶接継手の内部絶縁のためのデバイスは、パイプラインの空洞内に挿入され、前もって取り付けられた保護ブッシュとともに気密にされる溶接継手まで移動させられ、保護ブッシュによって長手方向に変位しないように固定される。パイプラインの最も近いパイプの端部からデバイスの端部までの距離(パイプラインの内側から測定)と、溶接継手の平面までの距離(パイプラインの外側から測定)とを比較することによって、溶接継手の平面に対するデバイスの大まかな心合わせが実行される。必要とされるデバイスの位置の精度は、任意の必要な長さで製造することができるケーシング4のベッド16の長さによって決定される。ケーシングの長さが長ければ長いほど液体コンパウンドを多く消費する必要があるので、極端に長いケーシングの長さは合理的ではない。溶接継手を気密にするデバイスを位置決めした後、パワー・アクチュエータに圧力が送られ、ケーシング4は、保護ブッシュの壁及びパイプの壁に気密に当てられる。シールベルト21及び22が、パイプ壁に押し当てられると、溶接継手のための環状空間空洞の絶縁を保証する。端部気密ベルトを有するケーシング4のベッド16は、保護ブッシュの表面及びパイプの壁に気密に当てられる。この場合、ケーシング4に配置され、保護ブッシュ及びパイプ壁に押し当てられた長手方向溝35は、閉じた毛管通路を形成する。これらの通路は、1つの分配溝31(32)から別の溝へつながる。毛管通路(図20)によって、分配溝31及び32と、ブッシュとパイプの壁との間の両方の環状端部空間との間が接続される。この場合、多数の長手方向溝35がケーシング周囲に沿って一様に分配しているため、必要な流れ断面が提供される(図21図22)。空気は、環状空間空洞からシールされた入口29を通って吸い出される。気密性は、空気を吸い出す通路を閉じたときの環状空間空洞内の圧力の上昇速度に基づいて確認される。液体コンパウンドは、真空下で、下部のシールされた入口29を通って環状空間内に供給される。液体コンパウンドを、材料の流動性がなくなる状態まで重合させる。パワー・アクチュエータの圧力が抜かれる。パワー・アクチュエータの弾性作動部材2を収縮させて、ケーシング4を収縮させる。抗接着性材料から作られたケーシング4は、パイプ壁の保護ブッシュの表面、及び部分的に硬化したコンパウンドから容易に剥がれる。デバイスはパイプの空洞から引き出される。この場合、硬化の初期段階にあるコンパウンドから流れたものは容易に取り除くことができ、パイプラインからデバイスを引き出す妨げにはならない。
【0044】
パイプラインの溶接継手に対する液体コンパウンドの真空注入のプロセスを効率的に制御するために、ケーシング4の円筒面の平坦部分として、溝にかかる長手方向及び横断方向両方のブリッジを作ることによって、図19に示したケーシング4を改良することができる。図23は、真空システム及び液体コンパウンドの供給のシステムへの接続を分配させたシステムを有する、パイプラインの溶接継手の内部絶縁のためのデバイスのためのケーシング4を示す。図23に示すケーシングは、2つのシールベルト21及び22、4つのシールされた入口29(図25図31図32)、左側に溝31及び34(図26)及び右側に2つの溝32及び33(図30)の4つのアーチ形の分配溝、並びに2つの長手方向のブリッジ36(図23図24)を有する。分配コレクタ31、34、32、33と横断方向の環状ブリッジ38との間には、多くの長手方向溝35が形成される(図23図26図27図29図32)。このケーシング4の構造によって、空気を吸い出すための通路とコンパウンドを供給するための通路が絶縁される。これによって、実際、環状端部空間のいかなる箇所においても、空気の吸い出し、及び環状の空洞への液体コンパウンドの供給の両方を実行することができる。空気吸い出し通路とコンパウンド供給通路の送出ラインを分配することによって、パイプラインの溶接継手の領域の環状空間空洞に注入するプロセスを効率的に制御することができ、実際、いかなる空間箇所に配置されたパイプラインも内部絶縁することができる。
【0045】
図23に示すケーシング4を有するデバイスの動作は、図19に示すケーシングを有するデバイスの動作と同一である。横断方向の環状ブリッジ38(図23図32)を有するケーシング4の欠点としては、溶接継目9の平面に対するデバイスの位置精度にある程度の制限があることである。すなわち、それは、保護ブッシュの半分の長さより短くてはいけない、すなわち、±60から±90mmの間でなければならないことである。何ら特別の対策を講じなくても、達成される位置精度は、通常、±10から±20mmの間であり、これは、現場の条件で一般の測定手段を用いて容易に得られるので、実際には、この制限は現実的な影響を及ぼさない。レーザ距離計を用いると、±1mmの精度が達成される。
【0046】
図33は、保護ブッシュを使用しない、パイプラインの溶接継手の内部一体絶縁のための本発明の第2の実施例によるデバイスを示す。本デバイスは、穴7及びニップル12を有する円筒ケース1に取り付けられた弾性作動部材2を有する膨張パワー・アクチュエータ(第1の実施例によるデバイスと同様)、及び弾性の抗接着性材料から作られた円筒ケーシング4を有する。この場合、保護ブッシュのない、パイプラインの溶接継手の絶縁のために設計されたケーシング4の構造は、保護ブッシュがある場合に使用されるケーシングとは大きく異なる。保護ブッシュを使用しない、パイプラインの溶接継手の絶縁のためのケーシング4のベッドは、ケーシング4の本体に組み込まれた復元性及び弾性のあるコード39を使用して作られる。コード39は、絶縁のプロセスでベッドの伸びを防ぐために、少なくとも8から10%の復元弾性を有するべきである。このようなケーシング4の構造は、ベッドの伸びをかなり制限し、そのため、動作状態では、パワー・アクチュエータが公称圧力を有するとき、ケーシング4のベッドの外面と溶接継目のパイプ5及び11の内壁との間に必要な隙間T2が設けられる。ケーシング4のシールベルト及び端部気密ベルトは、コードなしで製造され、弾性が高い。これは、パワー・アクチュエータの作動部材2がシールベルトをパイプ5及び11の内壁に気密に押し付け、一方、滑らかに曲がっている端部気密ベルトが環状空間空洞の気密回路を閉じる理由である。その結果、本発明によるデバイスによって、保護ブッシュを使用しないでパイプラインの溶接継手の領域に真空気密環状空間が形成される。
【0047】
本発明の第2の実施例によるデバイスは、第1の実施例によるデバイスの実施形態と同様に、一方向及び二方向の送出ラインを有する、空気を吸い出すための通路、及びコンパウンドを供給するための通路を有する、シールされた入口29(図34図36)を同様に有することができる。
【0048】
環状空間は、パイプ5、11の一方の上部の技術的な穴10を通じて(図33)、又はシールされた入口29(図35)を通じて真空排気される。パイプ5、11の一方の下部の技術的な穴13を通じて(図33)、又は下部のシールされた入口29(図36)を通じてコンパウンドを供給することによって、気密性は制御され、環状空間にコンパウンドが注入される。液体コンパウンドを重合させる。パワー・アクチュエータの圧力が抜かれる。パワー・アクチュエータの弾性作動部材2を収縮させて、コード39を有するベッドの収縮を含めてケーシング4を収縮させる(図37)。その結果、ケーシング4のベッドと重合したコンパウンド14との間に空間T3が形成される(図37)。デバイスはパイプラインの空洞から容易に引き出される。このように、本発明によるデバイスによって、保護ブッシュを使用しないで溶接継手を絶縁することができる。
【0049】
図38は、ケーシング本体4(図41)に組み込まれた可撓性加熱ケーブル41(図39図40)によって組込加熱する本発明の第1の実施例によるデバイスのケーシングを示す。溶接継手の絶縁を実行するとき、ケーシング4は、その直径が伸びるのみの弾性変形を受けるが、ケーシングは、長手方向には、実際、いかなる変形も受けず、その寸法は安定したままである。これは、ケーシング4内の加熱ケーブル41が長手方向のコイルしか有しないためである。ケーシング4の縁では、加熱ケーブル41の出口において、コイルはループ38となっている。ケーシング4の初期の位置では、可撓性加熱ケーブル41のコイル間の距離は値Mに等しい(図39)。ケーシングが膨張すると、加熱ケーブル41のコイル間の距離Mは、ケーシング4の膨張に比例して長くなる。加熱ケーブル41のループ38(図39図41)は、ケーシング4のこれらの変化を補償する。有用性と安全性の観点から、加熱ケーブル41の出口42及び43(図38図41)は片側に配置される。ケーシング4に組み込まれた加熱システムは、周囲気の気温が低いときの溶接継手の気密プロセスをかなり容易にし、液体コンパウンドの重合プロセスの制御をかなり改善し、溶接継手の絶縁の全プロセスを加速することができる。例えば、ケーシング4の急速加熱時、保護ブッシュの端部の液体コンパウンドの最も薄い層が最初に加熱される。次に、デバイスをパイプラインの空洞から取り出すのが早すぎた場合、これは残りの液体コンパウンドの邪魔になって環状空間から漏れることを防ぐ。同時に、このようにして止められた環状空間空洞内の液体コンパウンドのさらなる重合プロセスは、必然的に、より低い温度においてより低速で起こり、溶接継手の絶縁のプロセスに何ら影響を及ぼさない。
【0050】
本発明による、パイプラインの溶接継手の内部絶縁のためのデバイスは、以下のような技術的利点を示す。
1.本発明によるデバイスによって、パイプラインの溶接継手の内部絶縁の品質への溶接欠陥の影響を完全に除去することができる。
2.円筒状の高弾性の抗接着性ケーシングがパワー・アクチュエータの弾性作動部材の外側の半剛性面に同軸に配置された本デバイスによる使用によって、真空を用いて溶接継手の内部絶縁を実行するために必要な、本発明によるパイプラインの溶接継手の内部絶縁のためのデバイスの一組の特性の組合せが得られる。
3.本発明によるデバイスによって、漏れ度合いに基づいて、溶接継手の領域の環状空間の気密性の定性的な評価が可能となる。この場合、数マイクロメートル以上の合計等価直径での漏れは、環状空間から空気を吸い出す段階で測定することができる。空気を吸い出す通路を数秒間止めると、50から100ナノメートルの等価直径での合計の漏れが検出される。より少ない漏れは、数分以内に検出することができるが、実際には、それらは、真空注入の品質には大きな影響を及ぼさず、それが、その検出の必要がない理由である。真空注入及びコンパウンドの重合の後、溶接継手の領域の環状空間の絶対的な気密性は保証され、絶縁の制御を何度も繰り返して行う必要はない。
4.端部環状空間にシールの完全な制御、及びケーシングの高弾性によって、パワー・アクチュエータ内部の圧力調整のおかげで、また、必要ならば、溶接継目の位置に対するデバイスの場所の局所的な修正のおかげで、真空を用いた溶接継手の絶縁のプロセス時に、直接、端部環状空間の気密度を容易に制御することができる。
5.本発明によるデバイス(第1の実施例)によって、保護ブッシュをパイプラインの溶接部分の内側に運んで、溶接継目空洞及びパイプラインの軸線に対して位置決めし、それに続いて、開放された部分、及び水中を含む閉鎖された部分の両方で、溶接継手を絶縁することができる。
6.(第1の実施例による)デバイスによって、溶接継手を絶縁するために、円筒又は流線形を含む任意の形状の保護ブッシュを使用することができる。
7.(ケースなしで作られた)デバイスによって、曲がり管(枝管)を有する溶接継手を絶縁することができる。
8.第2の実施例によるデバイスによって、保護ブッシュを使用しないで溶接継手を絶縁することができる。
9.本デバイスによって、本発明によるデバイスのケーシングに作られた特定の通路を通じて溶接継手の絶縁された環状空間から空気を吸い出し、そこに液体コンパウンドを供給することをパイプラインの内部空洞を通じて直接実行することができる。
10.本デバイスによって、環状空間空洞から空気を吸い出す通路の場所、及びそこにコンパウンドを供給する通路の場所を広範囲に制御することができる。
11.本デバイスによって、空気を吸い出す通路、及びコンパウンドを供給する通路の流れ断面を制御することができる。
12.重合を実行するとき、本デバイスによって、パイプラインの内部でコンパウンドを直接加熱することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
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図10
図11
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図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41