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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-07
(45)【発行日】2022-01-24
(54)【発明の名称】釣竿後受け
(51)【国際特許分類】
   A01K 97/10 20060101AFI20220117BHJP
【FI】
A01K97/10 A
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020540278
(86)(22)【出願日】2019-01-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-05-06
(86)【国際出願番号】 KR2019000592
(87)【国際公開番号】W WO2019143101
(87)【国際公開日】2019-07-25
【審査請求日】2020-07-29
(31)【優先権主張番号】10-2018-0005555
(32)【優先日】2018-01-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520262962
【氏名又は名称】ファン,イン ス
(74)【代理人】
【識別番号】110000084
【氏名又は名称】特許業務法人アルガ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ファン,イン ス
【審査官】大澤 元成
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開実用新案第20-2017-0003182(KR,U)
【文献】韓国登録特許第10-1582549(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 97/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
釣竿の後部を一定の高さに固定させるための固定支持台と、前記固定支持台の上端に固定形成され、釣竿の後部を支えるためのU字型固定ホルダーとを備えている釣竿後受けであって、
前記U字型固定ホルダーの左、右側固定ホルダー部それぞれの上端にヒンジを基点として回動可能に設置され、釣竿の後部が上部側から左、右側固定ホルダー部の間に挿入されるときに弾力的に広がってから窄まるように設置される左、右側押さえ作動具と;
前記左、右側押さえ作動具が互いに接近する方向に回動する力を加えるように前記それぞれのヒンジに設置されるトーションばねと;
前記左、右側押さえ作動具の上部内側に釣竿の後部の下降挿入を案内するように回転可能に設置される少なくとも一対のガイドローラーと;
前記U字型固定ホルダーの左、右側固定ホルダー部それぞれの下端に設けられる左、右側ヒンジブラケットと;
前記左、右側ヒンジブラケットにそれぞれ設けたヒンジ軸によって回転可能に起立して設置され、前記釣竿の後部の挿入時に左右に広がるように回転作動する左、右側可動ホルダー部と;
前記左、右側可動ホルダー部の間に挿入される釣竿の後部の両側面を弾力的に挟持して支えるようにするために前記左、右側可動ホルダー部が互いに接近する方向に弾発力を加えるように前記左、右側ヒンジブラケットにそれぞれ設けたヒンジ軸に設置されるトーションばねと;を含んでなることを特徴とする、釣竿後受け。
【請求項2】
前記左、右側押さえ作動具の上部内側に上広下狭の形態をなす傾斜面が形成され、前記傾斜面に沿って複数のガイドローラーが回転可能に所定の間隔を置いて形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の釣竿後受け。
【請求項3】
前記左、右側可動ホルダー部それぞれの上端には、左、右側回転ローラーがローラー軸に対して回転可能に設置されており、前記左、右側回転ローラーのローラー軸は、左、右側可動ホルダー部の上端にそれぞれ形成されている長孔に沿って垂直方向に移動可能に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の釣竿後受け。
【請求項4】
前記左、右側可動ホルダー部の下部には、コイルばねによって上方に移動する力を受けるように断面「∩」字状に形成される左、右側緩衝具が設置され、前記左、右側緩衝具と前記左、右側回転ローラーのピン軸との間を連結している左、右側作動棒が前記左、右側可動ホルダー部のボディ内に挿設されており、前記左、右側作動棒は、前記左、右側回転ローラーが左、右側ヒンジブラケット側に向かって下降移動するときに前記左、右側緩衝具が前記コイルばねを弾力的に圧縮しながら下降移動させるように作動する部材であることを特徴とする、請求項3に記載の釣竿後受け。
【請求項5】
前記左、右側緩衝具には、左、右側固定ホルダー部側へ突出する突出棒が一つずつ形成されており、前記突出棒は、下降作動の際に前記左、右側固定ホルダー部の下端に形成されている円弧形状の案内経路に進入して前記案内通路に沿って回転移動するように形成されることにより、前記左、右側可動ホルダー部がヒンジ軸を回転基点として回転するように構成されていることを特徴とする、請求項4に記載の釣竿後受け。
【請求項6】
前記左、右側可動ホルダー部それぞれには、左、右側回転ローラーの下に補助ローラーが対向するように対称に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の釣竿後受け。
【請求項7】
前記左、右側可動ホルダー部それぞれには、釣竿の後部に連結紐で連結された紛失防止用アンカーがかかって拘束されるように少なくとも一つのストッパー突起が突出するか、或いは前記左、右側可動ホルダー部それぞれの上部側に前記アンカーの上昇離脱を遮断する離脱防止突起が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の釣竿後受け。
【請求項8】
前記左、右側押さえ作動具及び前記左、右側可動ホルダー部それぞれには、N極とS極が互いに対向するように設置される永久磁石が設けられており、前記左、右側押さえ作動具と前記左、右側可動ホルダー部は、起立した状態で互いに磁石を介して吸着して起立状態を維持することを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の釣竿後受け。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、釣竿後受けに係り、より詳細には、長さの短い前受けを使用しても釣竿を安全に支持することができ、かつ、釣りの途中でアタリをする魚が釣り針をくわえて前後方向または左右方向に速く移動するにつれて瞬間的に釣竿が釣竿後受けで弛緩してしまう現象が現われても釣竿の紛失事故を確実に防止することができ、特に、水草が分布している地域で釣りをする場合にはアワセのときに水草の反対方向にアワセを入れることができるようにすることで、釣り針にかかった魚をすくい上げるときに釣り糸が水草に根掛かることなく魚を安全にすくい上げることができるようにする釣竿後受けに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、釣竿受けは、前受けと後受けに区分される。
前記前受けは、釣竿の前部を支えるためのもので、釣竿の規格によっていろいろな種類の大きさに区分される。通常、前受けは、釣竿を伸ばしたときに釣竿が前方に倒れないように安全に支持することが可能な大きさに構成されている。
前記後受けは、釣竿の後部を支えるためのもので、釣竿の規格によっていろいろな種類の直径を持つ釣竿の後部を安全に保持することができるように構成されている。
【0003】
従来技術として、韓国実用新案登録第20-0395036号の「離脱防止のためのスタンド用ブレーキホルダー」で紹介された釣竿の後受けは、釣竿の後部が上方に抜け外れることを防止することができないという欠点があり、これを解決するためのものとして、韓国登録特許第10-1036264号の「釣竿支持台用ホルダー」が提案されている。
上述した先行技術(韓国登録特許第10-1036264号)は、釣竿の後部を保持する第1及び第2回転部材の上端間隙が下端間隙よりも狭くなるように形成する構成によって、釣竿の後部が上方に抜け外れることを防止することができるように構成されている。ところが、これは、釣り針にかかった魚が釣竿の前方側、すなわち、釣竿から遠ざかる方向に逃げる場合には、第1及び第2回転部材が回転しない停止状態で釣竿をしっかりと保持するので、釣竿が第1及び第2回転部材の上方に抜け外さないようにするという利点を期待することができるが、これとは異なり、釣り針にかかった魚が、釣竿が設置されている方向に速く移動する場合には、釣竿の後部を弾力的に保持する第1及び第2回転部材それぞれは、釣竿を放す方向に回転するとともに釣竿の後部が第1及び第2回転部材の上方に抜け外される現象が現れるということが、問題点として指摘されている。
【0004】
一方、この頃は、釣竿を複数並べて釣りを楽しむ文化が発展しており、これにより釣り文化も多様に変化している。
その一例として、釣竿を複数並べて釣りをする場合、または水草が多く分布している地域で釣りをする場合、または夜釣りをする場合には、長さの長い前受けで釣竿を支えるよりも、長さの短い前受けで釣竿を支持するようにした方が、釣り糸が前受けと絡み合うことを防止することができる。よって、釣竿を複数並べて釣りをする場合には、短い長さの前受けを用いて釣竿を支えている。
したがって、釣竿の後受けは、短い長さの前受けが支える部分を梃子にして釣竿の後部を持ち上げられないように安全かつ強固に保持することができるように構成されなければならない。また、釣り針にかかった魚が釣竿から遠ざかる方向に逃げるか、或いは釣竿に近づく方向に逃げるか、或いは魚がどの方向に逃げるかに関係なく、釣竿の後部が後受けから離脱しないように構成されなければならない。これにより、釣竿の紛失事故を予防することができ、ひいては釣り文化における成就感を感じることができるように釣竿を安全に支えることができる後受けを要求している。
【0005】
また、従来技術の釣竿後受けは、釣竿の後部を安定的に支えることができるようにするためにV字型及びU字型の支持台を形成しており、また、釣竿の後部を弾力的に保持することができるようにするために前記V字型及びU字型の支持台が弾力的に広がってから元の状態に復元しながら釣竿の後部を弾力的に保持することができるように構成されているが、これは、釣竿の後部の表面が滑らかな状態である場合には、釣竿の後部をV字型及びU字型の支持台に弾力的に挟み込むことができるが、釣竿の後部が滑らかでないか或いは釣竿の後部に手が滑らないようにするために収縮ゴム帯を巻いておいた場合には、V字型及びU字型の支持台上に載せておく釣竿の後部がスムーズに滑らない現象が現れる。
これにより、釣竿の後部を後受けの支持台に容易に挟み込むことができなくなるので、後受けに釣竿の後部を安全に据え置くことができなくなるという問題点があり、また、従来技術の釣竿後受けは、釣竿の後部を弾力的に保持する力が弱いため、前受けが釣竿の前部を支える位置が釣竿の重心の位置よりも短い長さに形成されている場合には、V字型及びU字型の支持台の自体弾力のみでは釣竿の後部を安全に保持することができないので、釣りの途中で波打つ波によって釣竿の後部が後受けの上方に抜け外れるか或いはアタリをする魚が釣り針をくわえて逃げる力によって釣竿の後部が後受けの上方に容易に抜け外れるということが、問題点として指摘されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】韓国実用新案登録第20-0395036号公報(2005年9月7日公告)
【文献】韓国登録特許第10-1036264号公報(2011年5月23日公告)
【文献】韓国登録特許第10-1582549号公報(2016年1月5日公告)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述した従来技術の諸問題を解決するためになされたもので、その目的は、長さの短い前受けを使用しても釣竿の後部を安全に支持することができ、かつ、釣り針にかかった魚が釣竿を引いていく現象が発生しても釣竿が釣竿後受けから完全に離脱しないようにすることにより釣竿の紛失事故を予防することができ、特に、釣り場の状況に応じてアワセのときにアワセ方向として引き方向または押し方向などを自由に選択してアワセを入れることができるようにすることにより、アワセのときに釣糸が水草などと絡み合う事例を未然に防止することができるようにする釣竿後受けを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための手段として、本発明の一様態は、
釣竿の後部を一定の高さに固定させるための固定支持台と、前記固定支持台の上端に固定形成され、釣竿の後部を支えるためのU字型固定ホルダーとを備えている釣竿後受けであって、
前記U字型固定ホルダーの左、右側固定ホルダー部それぞれの上端には、トーションばねの弾力によってヒンジを基点として回転可能に設置され、釣竿の後部が左、右側固定ホルダー部同士の間に挿入されるときには、弾力的に広がりながら釣竿の後部が前記左、右側固定ホルダー部同士の間に挿入されることを許容するとともに、前記左、右側固定ホルダー部同士の間に釣竿の後部が挿入された後には、元の位置に復帰して釣竿の後部が釣竿後受けに安全に据え置かれた状態を維持することができるように釣竿の後部を弾力的に押圧する左、右側押さえ作動具が形成されており、前記左、右側押さえ作動具は、下部に行くほど離隔幅が狭くなる傾斜面同士によってホッパー形状をしており、前記左、右側押さえ作動具の傾斜面には、釣竿グリップの下降を案内するように少なくとも一対のガイドローラーが回転可能に設置されたことを特徴とする。
【0009】
また、前記左、右側押さえ作動具の傾斜面に沿って複数のガイドローラーが回転可能に所定の間隔を置いて形成されていることを特徴とする態様が挙げられる。
また、前記U字型固定ホルダーの左、右側固定ホルダー部それぞれの下端には、左、右側ヒンジブラケットが形成されており、前記左、右側ヒンジブラケットには、ヒンジ軸に設置されるトーションばねによって弾力的に回転可能に設置され、釣竿の後部を弾力的に支えるための左、右側可動ホルダー部が形成されていることを特徴とする態様が挙げられる。
また、前記左、右側可動ホルダー部それぞれの上端には、左、右側回転ローラーがローラー軸に対して回転可能に設置されており、前記左、右側回転ローラーそれぞれのローラー軸は、左、右側可動ホルダー部それぞれの上端に形成されている長孔に沿って移動可能に形成されていることを特徴とする態様が挙げられる。
また、前記左、右側可動ホルダー部には、断面「∩」字状に形成され、コイルばねによって弾力設置される左、右側緩衝具と、前記左、右側緩衝具と左、右側回転ローラーとの間に位置し、左、右側回転ローラーが左、右側ヒンジブラケットへ移動するときには左、右側緩衝具がコイルばねを弾力的に圧縮しながら移動するようにする左、右側作動棒とが挿設されていることを特徴とする態様が挙げられる。
また、前記左、右側緩衝具には、左、右側固定ホルダー部側へ突出する突出棒が一つずつ形成されており、前記突出棒それぞれは、前記左、右側固定ホルダー部それぞれの下端に形成されている案内経路に沿って回転移動するように形成し、前記左、右側可動ホルダー部がヒンジ軸を回転基点として回転するように構成されていることを特徴とする態様が挙げられる。
また、前記左、右側可動ホルダー部それぞれには、左、右側回転ローラーの下に補助ローラーが対向するように対称に形成されていることを特徴とする態様が挙げられる。
また、前記左、右側可動ホルダー部それぞれには、左、右側固定ホルダー部の反対方向に向かって一定の間隔で突出する複数のストッパー突起と一つの離脱防止突起がそれぞれ形成されていることを特徴とする態様が挙げられる。
また、前記左、右側押さえ作動具及び前記左、右側可動ホルダー部それぞれには、N極とS極が互いに対向するように設置される複数の永久磁石が形成されていることを特徴とする態様が挙げられる。
【0010】
本発明の他の様態は、釣竿の後部を一定の高さに固定させるための後受け支持台と、前記後受け支持台の上端に固定形成され、釣竿の後部を支えるためのU字型固定ホルダーとを備えている釣竿後受けであって、
前記U字型固定ホルダーの左、右側固定ホルダー部の上端それぞれには、左、右側押さえ作動具が回転可能に連結されており、前記左側固定ホルダー部の下端に形成されているヒンジブラケットには、ヒンジ軸に弾力設置されるトーションばねによって前記右側固定ホルダー部側に回転可能に力を受けるように設置される一つの回転支持台が形成されており、前記左、右側押さえ作動具の傾斜面には、釣竿の後部の下降移動をガイドするように少なくとも一対の回転ローラーが形成されていることを特徴とする。
また、前記左、右側固定ホルダー部に回転可能に連結設置される左、右側押さえ作動具の傾斜面に沿って複数の回転ローラーが所定の間隔で形成されていることを特徴とする態様が挙げられる。
また、前記U字型固定ホルダーの右側固定ホルダー部の下端には、左側固定ホルダー部の下端に回転可能に設置されている回転支持台の回転作動を停止させる段差部が形成され、前記段差部に前記回転支持台が回転して衝突時の騒音を減らすための緩衝部材が埋設されていることを特徴とする態様が挙げられる。
また、前記回転支持台の上端先端部には、釣竿を持ち上げるときに回転支持台の上端がかかる現象が現れないようにしながら釣竿の後部がスムーズに抜け出すようにする案内ローラーが回転可能に形成されていることを特徴とする態様が挙げられる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、釣り針に付いている餌を水面に投げた後、釣竿の後部を釣竿後受けに据え置かせようとするとき、左、右側可動ホルダー部の上端に載せておき、指などを用いて釣竿の後部を軽く押圧する動作で釣竿を釣竿後受けに安全に据え置かせることができ、風などにより水面が激しく波打っても、釣竿後受けは、釣竿の後部がU字型固定ホルダーの上方に離脱しないように弾力的に押圧することができるので、釣竿を安全に保護するという効果がある。
また、本発明は、釣り針にかかった魚が釣竿の反対方向に速く移動する(逃げる)につれて釣竿の後部が釣竿後受けのU字型固定ホルダーの前方に抜け外されるときには、それと同時に左、右側可動ホルダー部が弾力的に窄まり、これにより紛失防止用アンカーがU字型固定ホルダーを抜け出さないようにすることにより、釣りの途中で集中しない誤りにより釣竿を紛失する事故を未然に防止することができるようにするという効果がある。
また、本発明は、水草地域で釣りをするとき、釣り針にかかった魚が水草地域に速く移動する(逃げる)現象が現れても、アワセのときに釣竿を水草地域の反対方向に容易にアワセすることができるので、釣り糸が水草と絡み合わないようにアワセ方向を選択することができるようにするという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1実施形態の釣竿後受けの正面図である。
図2】第1実施形態の釣竿後受けの左、右側可動ホルダー部を示す正面図である。
図3】第1実施形態の釣竿後受けの固定ホルダーを示す正面図である。
図4】本発明の第1実施形態の釣竿後受けの組立状態を示す側面図である。
図5図4のA-A線に沿った断面図であって、可動ホルダーの緩衝具カバーの断面図である。
図6】本発明の釣竿後受けに釣竿の後部を据え置かせる作動状態を段階的に示す図である。
図7】本発明の釣竿後受けに釣竿の後部を据え置かせる作動状態を段階的に示す図である。
図8】本発明の釣竿後受けに釣竿の後部を据え置かせる作動状態を段階的に示す図である。
図9】本発明の釣竿後受けに釣竿の後部を据え置かせる作動状態を段階的に示す図である。
図10】第1実施形態の釣竿後受けの左、右側可動ホルダー部から釣竿の後部が抜け出したときに紛失防止用アンカーが左、右側可動ホルダー部及び紐挿入溝にかかる状態を示す図である。
図11】第1実施形態の釣竿後受けに適用される紛失防止用アンカーの断面図である。
図12】本発明の釣竿後受けの設置状態を示す図である。
図13】本発明の第2実施形態の釣竿後受けを示す正面図である。
図14】第2実施形態の釣竿後受けの組立状態を示す側面図である。
図15】第2実施形態の釣竿後受けに釣竿を据え置かせるときの作動状態を段階的に示す図である。
図16】第2実施形態の釣竿後受けに釣竿を据え置かせるときの作動状態を段階的に示す図である。
図17】第2実施形態の釣竿後受けの回転支持台が段差部側に回転作動した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に係る釣竿後受けについての具体的な実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図面符号1aは第1実施形態の釣竿後受け、1bは第2実施形態の釣竿後受けをそれぞれ示す。
【0014】
まず、第1実施形態の釣竿後受け1aの構成について説明する。
前記第1実施形態の釣竿後受け1aは、図1に示すように、固定支持台11の上端に固定設置されるU字型固定ホルダー2と、前記U字型固定ホルダー2に弾力的に回転可能に組立設置される左、右側可動ホルダー部3a、3bに区分形成されている。
前記U字型固定ホルダー2は、図3に示すように、左側固定ホルダー部21と右側固定ホルダー部22がU字型をなすように連結されており、前記左、右側固定ホルダー部21、22の下端連結部位には、左、右側ヒンジブラケット23、24がそれぞれ形成されている。
【0015】
また、前記左、右側固定ホルダー部21、22の下端連結部位に形成されている左、右側ヒンジブラケット23、24それぞれには、ヒンジ軸25が一つずつ組み立てられるヒンジ組立孔26、27が形成されており、また、前記左、右側固定ホルダー部21、22それぞれの下端連結部位には、前記ヒンジ組立孔26、27それぞれを中心として円弧状に形成される案内通路28、29が対称形状に形成されている。
また、前記左、右側固定ホルダー部21、22それぞれの上端には、連結ブラケット41、42がそれぞれ形成されており、前記連結ブラケット41、42それぞれには、左、右側押さえ作動具4a、4bが回転可能に連結されている。
【0016】
前記左、右側押さえ作動具4a、4bは、連結ブラケット41、42を貫通するピン軸43、44によって回転可能に連結されており、また、前記左、右側押さえ作動具4a、4bそれぞれは、ピン軸43、44に設置されるトーションばね45、46の弾力によって釣竿の後部100、すなわちグリップを弾力的に押圧する作動で釣竿の後部100が、風や波打つ波によりU字型固定ホルダー2の上方に抜け外れないようにする作用をするだけでなく、アワセのときに釣竿の後部100を速くて軽く持ち上げることができるようにする弾力で釣竿の後部100を弾力的に支持するように構成されている。
また、前記左、右側押さえ作動具4a、4bは、図示の如く互いに対称形状に形成されている。つまり、左側押さえ作動具4aは「>」型、右側押さえ作動具4bは「<」型であって互いに対称形状に形成され、すなわち、下部に行くほど離隔距離が狭くなるように対向の傾斜面同士によってホッパー形状に形成されており、また、前記左、右側押さえ作動具4a、4bの傾斜面には、少なくとも一対のガイドローラー47、48が回転可能に装着されているが、前記左、右側押さえ作動具4a、4bそれぞれに装着されている一対のガイドローラー47、48は、互いに対向する傾斜面が、下部に行くほど離隔距離が狭くなって「\/」型(ホッパー形状)をなすように形成されており、釣竿の後部100を載せて置いて軽く押圧すると、一対のガイドローラー47、48が回転しながら釣竿の後部100、すなわち、グリップが左、右側固定ホルダー部21、22の間にスムーズに挿入されるように下降移動を案内するように構成されており、これらのガイドローラーは、傾斜面に沿って所定の間隔で複数個、例えば、本実施形態では3段をなすように3対のガイドローラーが設置されており、順次釣竿グリップの下降移動を案内するので、一対のみを設置する場合と比較してスムーズに誘導するという効果があり、しかも、それらの中でも下段に設置されたガイドローラーは、釣竿の後部(グリップ)を収容する円形スペース側に露出されており、釣竿グリップを握って上方に釣竿を引き上げるときに傾斜面ホッパー下端のガイドローラーが上方に抜け出す移動を容易にガイドする。
【0017】
前記左、右側押さえ作動具4a、4bそれぞれには、永久磁石49a、49bが埋設されており、前記永久磁石49a、49bは、後述する左、右側可動ホルダー部3a、3bに設けられている永久磁石30a、30bを引き寄せる作用で前記左、右側可動ホルダー部3a、3bを保持することができるように構成されている。
【0018】
前記左、右側可動ホルダー部3a、3bは、U字型固定ホルダー2の左、右側固定ホルダー部21、22それぞれの下端連結部位に形成されている左、右側ヒンジブラケット23、24に回転可能に連結されるように構成されている。
このため、前記左、右側可動ホルダー部3a、3bそれぞれの下端には、ブラケット組立部31a、31bが形成されており、前記ブラケット組立部31a、31bそれぞれには、ヒンジ軸25が貫通するヒンジ孔30が一つずつ形成されており(図2参照)、また、前記左、右側可動ホルダー部3a、3bのブラケット組立部31a、31bそれぞれには、トーションばね32を設置することができるようにするばね取付溝33が形成されている(図4参照)。
したがって、前記左、右側可動ホルダー部3a、3bは、ブラケット組立部31a、31bのばね取付溝33に弾力設置されるトーションばね32によって、ヒンジ軸25を回転基点にして互いに遠ざかる方向に向かって弾力的に広がってから互いに近接するように対向する元の状態に弾力復元される作動を繰り返し行うことができるように構成されている。
前記左、右側可動ホルダー部3a、3bそれぞれの上端には、左、右側回転ローラー34a、34bがローラー軸34によって回転可能に設置されており、前記左、右側回転ローラー34a、34bそれぞれのローラー軸34は、長孔35a、35bに沿って垂直方向に昇降移動することができるように構成されている。
【0019】
また、前記左、右側可動ホルダー部3a、3bの下側部には、左、右側緩衝具36a、36bがそれぞれコイルばね36によって弾力的に昇降作動するように挿設される昇降案内室37が一つずつ形成されており、また、前記左、右側緩衝具36a、36bは、左、右側回転ローラー34a、34bが昇降作動するにつれて昇降移動するように装着される左、右側作動棒38a、38bによって昇降移動するように構成されている。
前記左、右側作動棒38a、38bそれぞれは、左、右側可動ホルダー部3a、3bに形成されている組立孔(符号省略:図面上、回転ローラーの直下方から昇降案内室の上部まで垂直状に形成された組立孔をいう)を介して挿設されるように構成されている。
また、前記左、右側作動棒38a、38bは、その上端が左、右側回転ローラー34a、34bの下部に接触するように設置され、左、右側回転ローラー34a、34bの下降移動時には、押圧圧力を受けて左、右側緩衝具36a、36bがコイルばね36を弾力的に圧縮させながら下降移動させる作用を行うようにする一方、前記左、右側回転ローラー38a、38bを押圧する力がなくなると、先立って弾力的に圧縮されていたコイルばね36の弾性復元力によって上昇移動する左、右側緩衝具36a、36bが上昇移動するにつれて上昇移動しながら、左、右側回転ローラー34a、34bを上昇移動させる作用を行うように構成されている。
【0020】
また、前記左、右側緩衝具36a、36bそれぞれには、左、右側固定ホルダー部21、22それぞれの下端連結部位に円弧状に形成されている案内通路28、29に沿って回転移動するように突出する突出棒39が一つずつ形成されている。
一方、前記左、右側可動ホルダー部3a、3bには、左、右側緩衝具36a、36bを昇降移動させる左、右側作動棒38a、38bを挿入して組み立てることが可能な組立孔(符号省略)が形成されており、前記左、右側緩衝具36a、36bが挿設される昇降案内室37は、図5に示されている緩衝具カバー37aによって密閉できるように構成されており、このため、前記緩衝具カバー37aの両側には、ねじ組立孔37bが一つずつ形成されているので、緩衝具カバー37aをねじ釘などで左、右側可動ホルダー部3a、3bそれぞれに固定設置することができるように構成されている。
また、前記左、右側可動ホルダー部3a、3bそれぞれの上端部位には、左、右側押さえ作動具4a、4bそれぞれに埋設されている永久磁石49a、49bの影響を受ける永久磁石30a、30bが埋設されており、また、前記左、右側可動ホルダー部3a、3bそれぞれは、互いに対向する上端に補助ローラー39a、39bが回転可能に形成されている。
【0021】
前記左、右側可動ホルダー部3a、3bには、互いに対向する端面の前面に一定の間隔で突設されている複数のストッパー突起310と離脱防止突起320が備えられており、前記複数のストッパー突起310は、釣竿の後部100に連結紐110などで連結されている紛失防止用アンカー120がかかり得る間隔で形成されており、前記離脱防止突起320は、紛失防止用アンカー120が左、右側可動ホルダー部3a、3bから離脱しないようにする機能を持っている(図2及び図4を参照)。
また、前記紛失防止用アンカー120は、図11に示すように、連結紐110が挿入される挿入孔121、前記連結紐110の先端に形成される結び目111が係止される係止孔122、及びストッパー突起310に係止される係止溝123が形成されている。
一方、前記第1実施形態の釣竿後受け1aは、U字型固定ホルダー2の左、右側固定ホルダー部21、22が連結される下端部位には紐挿入溝20が形成されており、前記紐挿入溝20は、魚が釣竿を引いていくことが発生するとき、釣竿の後部100に紛失防止用アンカー120を連結する連結紐110などが挿入できるようにすることにより、釣竿の紛失事故を防止することができるようにする。
また、前記左、右側固定ホルダー部21、22それぞれに形成された左、右側ヒンジブラケット23、24には、水を排出させる排水孔23a、24aがそれぞれ形成されている。
【0022】
次に、第2実施形態の釣竿後受け1bの構成について説明する。
前記第2実施形態の釣竿後受け1bの構成を説明するにあたり、前述した第1実施形態と同一の構成については同じ用語を使って説明するが、図面符号は異ならせて説明する。
前記第2実施形態の釣竿後受け1bも、図13に示すように、固定支持台11の上端に固定設置されるU字型固定ホルダー5と、前記U字型固定ホルダー5の一側(図面上の左側を参照)に弾力的に回転可能に組み立てられて設置される一つの回転支持台6に区分形成されている。
【0023】
また、前記U字型固定ホルダー5は、図示の如く左側固定ホルダー部51と右側固定ホルダー部52がU字型をなすように連結形成されており、前記左、右側固定ホルダー部51、52それぞれの上端には、左、右側押さえ作動具7a、7bが互いに収斂する方向、すなわち中心方向に向かってそれぞれ回転可能に設置されている。
このため、前記左、右側押さえ作動具7a、7bそれぞれの連結ブラケット71、72は、左、右側固定ホルダー部51、52を貫通するピン軸73、74に回転可能に連結されており、また、前記左、右側押さえ作動具7a、7bの互いに対向する傾斜面には、少なくとも一対のガイドローラー75、76が設置されており、このガイドローラーは、傾斜面に沿って所定の間隔で複数個、本実施形態では下部に行くほど次第に間隔が狭くなる3対のローラーが回転可能に設置されており、それらの中で下段に設置されたガイドローラーは、釣竿の後部(グリップ)を収容する円形スペース側に露出されており、釣竿グリップを握って上方に釣竿を引き上げるとき、傾斜面ホッパー下端のガイドローラーが上方に抜け出す移動を容易にガイドする。
【0024】
また、前記左、右側押さえ作動具7a、7bそれぞれは、ピン軸73、74を取り巻く状態で設置されるトーションばね77、78によって弾力的に回転するように構成されており、前記左、右側押さえ作動具7a、7bそれぞれは、釣竿の後部100が据え置かれていない状態では、図13に示すように左、右側押さえ作動具7a、7bそれぞれに回転可能に設置されている複数のガイドローラー75、76が互いに傾斜面に沿って配列されて「\/」型の形状をなすように所定の間隔で広がった状態を維持しており、釣竿の後部100をU字型固定ホルダー5の左、右側固定ホルダー部51、52の間に挿入させるときには、左、右側押さえ作動具7a、7bは、ピン軸73、74を回転基点として左、右両側に向かって弾力的に広がるようになり(図15参照)、釣竿の後部100を左、右側固定ホルダー部51、52の間に挿入させる作動が完了すると、トーションばね77、78の弾性復元力によって速やかに元の位置(広がる前の状態、すなわち内側に回動)に復帰しながら釣竿の後部100を包んで弾力的に押圧する(図16参照)。
【0025】
前記U字型固定ホルダー5の左側固定ホルダー部51の下端に形成されているヒンジブラケット53には、回転支持台6が回転可能に設置されており、前記回転支持台6は、左側固定ホルダー部51とヒンジブラケット53を貫通するように設置されるヒンジ軸54を取り巻く状態で設置されるトーションばね55によって右側固定ホルダー部側に向かって弾力的に回転することができるように設置されている。
【0026】
また、前記回転支持台6の上端には、左側固定ホルダー部51の上端に埋設されている固定永久磁石56と向き合う状態で設置される可動永久磁石61が埋設されている。
前記回転支持台6の上端に埋設される可動永久磁石61と、前記左側固定ホルダー部51の上端に埋設される固定永久磁石56は、互いに一致する状態で互いに引き寄せる磁力の力が回転支持台6を弾力的に回転させるトーションばね55の弾力よりも強い状態である。
従って、前記回転支持台6を、図13に示されているように左側固定ホルダー部51と垂直状に一致するように立てられている状態で固定させておいたときには、永久磁石56、61の間に作用する引力によって、回転支持台6は、左側固定ホルダー部51に一致する状態で立てられたまま固定されている状態を維持しているが、釣竿の後部100を左、右側固定ホルダー部51、52に挿入させた後、前記回転支持台6を図16の図示の如く矢印の方向に回転させると、回転支持台6に埋設されている可動永久磁石61が、左側固定ホルダー部51に埋設された固定永久磁石56から離れる状態となる。このように固定永久磁石56と可動永久磁石61が互いに離れている状態では、トーションばね55の弾力によって、前記回転支持台6は、釣竿の後部100を弾力的に押圧する作用で釣竿の後部100を保持している状態、すなわち、図示した状態を基準にしてはトーションばね55によって時計回りに回転モーメントを受けて斜めの状態で釣竿グリップの一側接触面を加圧する状態を維持している。
【0027】
前記U字型固定ホルダー5の右側固定ホルダー部52の下端には、回転支持台6の回転作動を停止させる段差部8が形成されており、前記段差部8には、回転支持台6が段差部8側に回転しながら打撃するときに打撃音がより小さく出るようにするために、ゴム材質などからなる緩衝部材81が埋設されている。
また、前記回転支持台6の先端には、釣竿の後部100がスムーズに抜け出すように案内する案内ローラー62が回転可能に取り付けられている。
【0028】
一方、前記第2実施形態の釣竿後受け1bは、U字型固定ホルダー5の左、右側固定ホルダー部51、52が連結される下端部位には、釣竿の後部100に紛失防止用アンカー120が連結されている連結紐110が挿入されるようにする紐挿入溝57が形成されており、また、前記紐挿入溝57は、紛失防止用アンカー120の先端部(符号省略)が挿入できる直径に形成されている。
また、前記回転支持台6が回転可能に設置されるヒンジブラケット53には、水を排出させる排水孔58が形成されている。
【0029】
このように構成された本発明の第1及び第2実施形態の釣竿後受け1a、1bの作用について説明する。
まず、第1実施形態の釣竿後受け1aの作用について説明する。
前記釣竿後受け1aは、釣竿を設置していない状態、すなわち、釣竿の後部100を据え置いていないときには、図1に示されているように左、右側可動ホルダー部3a、3bは、トーションばね32の弾力によって補助ローラー39a、39bが互いに当接した状態を維持しており、また、左、右側固定ホルダー部21、22の上端に設置されている左、右側押さえ作動具4a、4bは、図3に示されているような状態を維持している。このように前記左、右側可動ホルダー部3a、3bの補助ローラー39a、39bが互いに当接している状態であり、前記左、右側押さえ作動具4a、4bが図3の図示の如き状態であるときには、前記左、右側可動ホルダー部3a、3bに埋め込まれている永久磁石30a、30bと前記左、右側押さえ作動具49a、49bに埋め込まれている永久磁石49a、49bは、互いに対向した状態で互いに引き寄せる引力が作用して、二つの部材が一致して起立している状態となる。しかし、この状態で左、右側可動ホルダー部を左右方向に広げる力をかけると、両部材は容易に互いに離れる。
【0030】
次いで、前記釣竿後受け1aに釣竿を設置するために、図6の図示の如く釣竿の後部100を、左、右側可動ホルダー部3a、3bの上端にそれぞれ形成されている左、右側回転ローラー34a、34bの上に載せて置き、前述した釣竿の後部100を図7に示されている矢印の方向に軽く押圧すると、左、右側回転ローラー34a、34bは、ローラー軸34が長孔35a、35bに沿って矢印の方向(下降方向)に移動するが、この時、前記左、右側回転ローラー34a、34bが左、右側作動棒38a、38bを押圧するので、これにより前記左、右側作動棒38a、38bの下端が左、右側緩衝具36a、36bを押圧する。
【0031】
したがって、前記左、右側緩衝具36a、36bそれぞれは、コイルばね36を圧縮させながら下降移動し、これにより左、右側緩衝具36a、36bそれぞれに突設されている突出棒39が左、右側固定ホルダー部21、22にそれぞれ一つずつ形成されている案内通路28、29の上端垂直部分(符号省略)に沿って下降移動し(図7参照)、次いで前記釣竿の後部100が矢印の方向に下降移動する作動で左、右側回転ローラー34a、34bと左、右側可動ホルダー部3a、3bを図8の図示の如く矢印の方向である左、右側方向に広げるが、この時、前記左、右側可動ホルダー部3a、3bを左、右側方向に広げながら下降する釣竿の後部100は、左、右側固定ホルダー部21、22の上端に形成されている左、右側押さえ作動具4a、4bそれぞれに設置されている複数のガイドローラー47、48を回転させながら、左、右側固定ホルダー部21、22の間に挿入する状態となる。このように前記釣竿の後部100が左、右側固定ホルダー部21、22の間に挿入されるときには、左、右側押さえ作動具4a、4bそれぞれに形成されている複数のガイドローラー47、48が回転するので、釣竿の後部100は、前記左、右側固定ホルダー部21、22の間にスムーズに挿入されながら据え置かれるのである(図9参照)。
前述したように釣竿の後部100がU字型固定ホルダー2の左、右側固定ホルダー部21、22の間に挿入される作動が完了するときには、それと同時に、左、右側固定ホルダー部21、22の上端に設置されている左、右側押さえ作動具4a、4bがトーションばね45、46の弾性復元力によって元の位置に復帰しながら、左、右側固定ホルダー部21、22の間に挿入されている釣竿の後部100を弾力的に押圧し、このように前記左、右側固定ホルダー部21、22の間に挿入されている釣竿の後部100を左、右側押さえ作動具4a、4bが弾力的に押圧するときには、釣竿は、釣竿後受け1aに安全に据え置かれた状態になるだろう。
【0032】
前述したように第1実施形態の釣竿後受け1aは、釣り針にかかった魚が釣竿を海中に引き込む現象で釣竿の後部100が左、右側固定ホルダー部21、22の前方側に抜け出すときには、釣竿の後部100に連結されている連結紐110が紐挿入溝20に挿入されるとともに左、右側可動ホルダー部3a、3bがトーションばね32の弾性復元力によって元の位置に復元する作動(図10参照)で紛失防止用アンカー120が抜け出さないようにし、また、前記紛失防止用アンカー120は、係止溝123が複数のストッパー突起310のいずれかに係止されるか、或いは離脱防止突起320に係止される状態となり、結果として釣竿後受け1aに紛失防止用アンカー120がかかるので、釣竿の紛失を防止することができる。
【0033】
次に、第2実施形態の釣竿後受け1bの作用について説明する。
前記釣竿後受け1bは、釣竿を据え置いていないときには、図13に示されているように、回転支持台6を左側固定ホルダー部51と一致するように回転させると、前記左側固定ホルダー部51に埋設されている固定永久磁石56が、前記回転支持台6に埋設されている可動永久磁石61を引っ張る引力により、回転支持台6は左側固定支持台51のように垂直状態を維持しているので、釣竿後受け1bに釣竿を据え置くことができる。
【0034】
従って、図15に示すようにU字型固定ホルダー5の左、右側固定ホルダー部51、52の間に釣竿の後部100を挿入させるときには、前記左、右側固定ホルダー部51、52の間に突出している左、右側押さえ作動具7a、7bそれぞれに形成された複数のガイドローラー75、76上に釣竿の後部100を載せて置いて軽く押圧すると、前述した複数のガイドローラー75、76が回転するとともに、前記左、右側押さえ作動具7a、7bが図示の如く矢印の方向に向かって左、右側に広がるので、釣竿の後部100は、左、右側固定ホルダー部51、52の間に挿入される。
上述のように前記左、右側固定ホルダー部51、52の間に釣竿の後部100を挿入して据え置かせることを完了した後は、前記左側固定ホルダー部51の固定永久磁石56によって垂直状態を維持している回転支持台6を図16の図示の如く矢印の方向に押す方法で回転させると、前記回転支持台6は、トーションばね55の弾性復元力によって据え置かれている釣竿の後部100側に回転して釣竿の後部100を弾力的に押圧する状態となるので、これにより、前記釣竿後受け1bは釣竿の後部100を安全に据え置かせることができる。
【0035】
上述のように釣竿後受け1bに釣竿を据え置いて釣りをする途中で魚が釣竿を海中に引き込んで釣竿の後部100がU字型固定ホルダー5の左、右側固定ホルダー部51、52から抜け出す現象が発生した場合には、釣竿の後部100に連結されている連結紐110が紐挿入溝57の中に挿入されるとともに、前記回転支持台6がトーションばね55の弾性復元力によって図17の図示の如く段差部8側に回転しながら、前記紐挿入溝57の中に挿入される連結紐110を保持するとともに紛失防止用アンカー120が抜け出さないようにすることにより、釣竿の紛失事故を完全に防止することができる。
また、前記回転支持台6は、段差部8に直接ぶつからず、ゴム材質などからなる緩衝部材81にぶつかるので、騒音を低減することができる。
【0036】
上述した本発明の第1及び第2実施形態の釣竿後受け1a、1bは、U字型固定ホルダー2に据え置かれている釣竿を弾力的に押圧する状態を維持しているので、釣りの途中で風が強く吹いたり波が荒く波打ったりする現象が発生しても、釣竿の後部100を安全に保持し、魚のアタリの際に釣り場の周辺状況に応じて釣竿のアワセ方向を選択することができるので、魚が水草地域へ逃げない(移動しない)ようにして、魚を安全にすくい上げることができる。
例えば、水草地域の前(前方)にウキを立てて置いて釣りをするときには、釣り針にかかった魚は水草地域側へ逃げようとする習性があるので、この場合には、釣竿を引っ張る方向にアワセすることができるので、釣り針にかかった魚が水草地域の方向に逃げないようにすることができ、これとは異なり、水草地域の後(後方)にウキを立てて置いて釣りをするときには、釣竿を押し出す方向にアワセすることができるので、釣り針にかかった魚が水草地域側へ逃げないようにするとともに、魚を水面上に引き上げた状態で水草にかからないように引き寄せることができる。
以上で説明したように、本発明の第1及び第2実施形態の釣竿後受け1a、1bは、釣竿を安全に据え置かせることができ、アワセの際には魚を安全に捕獲することができるだけでなく、釣り針にかかった魚を安全にすくい上げることができるようにするという効果がある。
【符号の説明】
【0037】
1a、1b 釣竿後受け
2 U字型固定ホルダー
20 紐挿入溝
21、22 左、右側固定ホルダー部
23 左側ヒンジブラケット
24 右側ヒンジブラケット
25 ヒンジ軸
26、27 ヒンジ組立孔
28、29 案内通路
3a、3b 左、右側可動ホルダー部
30 ヒンジ孔
30a、30b 永久磁石
31a、31b 左、右側ブラケット組立部
32 トーションばね
33 ばね設置溝
34a、34b 左、右側回転ローラー
35a、35b 長孔
36 コイルばね
36a、36b 左、右側緩衝具
37 昇降案内室
37a 緩衝具カバー
37b ねじ組立孔
38a、38b 左、右側作動棒
39 突出棒
4a、4b 左、右側押さえ作動具
41、42 連結ブラケット
43、44 ピン軸
45、46 トーションばね
47、48 ガイドローラー
49a、49b 永久磁石
5 U字型固定ホルダー
51、52 左、右側固定ホルダー部
53 ヒンジブラケット
54 ヒンジ軸
55 トーションばね
56 永久磁石
57 紐挿入溝
58 排水孔
6 回転支持台
61 永久磁石
62 案内ローラー
7a、7b 左、右側押さえ作動具
71、72 連結ブラケット
73、74 ピン軸
75、76 ガイドローラー
77、78 トーションばね
8 段差部
81 緩衝部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17