(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-07
(45)【発行日】2022-01-24
(54)【発明の名称】クーポン発行のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20220117BHJP
【FI】
G06Q30/02 320
(21)【出願番号】P 2020546892
(86)(22)【出願日】2019-04-18
(86)【国際出願番号】 CN2019083283
(87)【国際公開番号】W WO2019201310
(87)【国際公開日】2019-10-24
【審査請求日】2020-09-07
(31)【優先権主張番号】201810361113.2
(32)【優先日】2018-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516317573
【氏名又は名称】ベイジン ディディ インフィニティ テクノロジー アンド ディベロップメント カンパニー リミティッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ウェンジュン・ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン・リ
(72)【発明者】
【氏名】シシュ・リ
(72)【発明者】
【氏名】シ・チェン
【審査官】貝塚 涼
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-59059(JP,A)
【文献】特開平9-167182(JP,A)
【文献】特許第6253744(JP,B1)
【文献】特開2006-277270(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのプロセッサと、命令セットを含む少なくとも1つの記憶媒体とを備えるコンピューティングデバイス上で実施される、複数のターゲットユーザにクーポンを発行するための方法であって、
前記複数のターゲットユーザのそれぞれに対して、所定の期間における前記ターゲットユーザのグループ分けインジケータの予測値を決定することと、
複数のグループ分け戦略を使用して前記複数のターゲットユーザをグループ分けすることであって、各グループ分け戦略が、前記複数のターゲットユーザの前記グループ分けインジケータの前記予測値に基づいて、前記複数のターゲットユーザを複数のグループにグループ分けするために使用される、ことと、
前記複数のグループ分け戦略のそれぞれに対して、候補クーポン発行戦略を決定することであって、前記候補クーポン発行戦略が、前記グループ分け戦略に対応する各グループのクーポン値を指定する、ことと、
前記複数の候補クーポン発行戦略のそれぞれに対して、前記候補クーポン発行戦略に対応する各グループ内の1人以上のターゲットユーザのユーザ特徴情報を取得することと、
前記複数の候補クーポン発行戦略のそれぞれに対して、投資利益率(ROI)予測モデル及び前記対応するユーザ特徴情報に基づいて、前記候補クーポン発行戦略のROIを予測することであって、前記ROI予測モデルの入力が、前記対応するユーザ特徴情報を含む、ことと、
遺伝的アルゴリズムを用いて前記複数の候補クーポン発行戦略の前記ROIに基づいて、前記複数のターゲットユーザに最適なクーポン発行戦略を決定することと、を含む方法。
【請求項2】
所定の期間における各ターゲットユーザのグループ分けインジケータの予測値を決定することは、
グループ分けインジケータ予測モデル及び各ターゲットユーザの履歴消費データを取得することと、
各ターゲットユーザに対して、前記グループ分けインジケータ予測モデル及び前記ターゲットユーザの前記履歴消費データに基づいて、前記所定の期間における前記ターゲットユーザの前記グループ分けインジケータの前記予測値を決定することであって、前記グループ分けインジケータ予測モデルの入力が、前記ターゲットユーザの前記履歴消費データを含む、ことと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記グループ分けインジケータ予測モデルは、グループ分けインジケータ予測モデルトレーニングプロセスに従って生成され、前記グループ分けインジケータ予測モデルトレーニングプロセスは、
複数のサンプルユーザに対して、第1の履歴期間における各サンプルユーザのサンプル履歴消費データと、第2の履歴期間における各サンプルユーザの前記グループ分けインジケータの値とを取得することと、
前記複数のサンプルユーザの前記サンプル履歴消費データ及び前記グループ分けインジケータの前記値に基づいて、前記グループ分けインジケータ予測モデルを生成することと、を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ROI予測モデルは、ROI予測モデルトレーニングプロセスに基づいて生成され、前記ROI予測モデルトレーニングプロセスは、
複数のサンプルクーポン発行戦略を取得することと、
複数のサンプルユーザのサンプル履歴消費データを取得することと、
前記複数のサンプルクーポン発行戦略のそれぞれに対して、前記複数のサンプルユーザの前記サンプル履歴消費データに基づいて、前記複数のサンプルユーザのうちで、実験グループ及び対照グループを決定することと、
前記複数のサンプルクーポン発行戦略のそれぞれに対して、対応する実験グループの前記サンプル履歴消費データ及び対応する対照グループの前記サンプル履歴消費データに基づいて、ROIを決定することと、
前記ROI、前記実験グループのサンプルユーザ特徴情報、及び各サンプルクーポン発行戦略の前記対照グループのサンプルユーザ情報に基づいて、前記ROI予測モデルを生成することと、を含む、請求項1
から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記ROI予測モデルの生成は、勾配ブースティング決定木アルゴリズムに基づく、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記グループ分けインジケータは、流通総額(GMV)、クーポン転換率、又はクーポンの放棄率の少なくとも1つである、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記複数のターゲットユーザに最適なクーポン発行戦略を決定することは、1回以上の反復を含み、前記1回以上の反復の各現在の反復は、
現在の反復において終了条件が満たされているかどうかを決定することと、
前記現在の反復において前記終了条件が満たされていないという決定に応答して、前記複数の候補クーポン発行戦略を更新することと、
前記現在の反復において更新された前記複数の候補クーポン発行戦略のそれぞれに対して、更新されたROIを決定することと、
前記現在の反復において更新された各候補クーポン発行戦略を、次の反復における候補クーポン発行戦略として指定することと、
前記現在の反復において更新された各候補クーポン発行戦略の更新された前記ROIを、前記次の反復における対応する候補クーポン発行戦略のROIとして指定することと、を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記1回以上の反復の各現在の反復は、
前記現在の反復において前記終了条件が満たされたという決定に応答して、前記現在の反復における前記複数の候補クーポン発行戦略の中で最も高いROIを有する候補クーポン発行戦略を前記最適なクーポン発行戦略として指定することをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
複数のターゲットユーザにクーポンを発行するためのシステムであって
、
前記複数のターゲットユーザのそれぞれに対して、所定の期間における前記ターゲットユーザのグループ分けインジケータの予測値を決定する
ように構成された予測モジュールと、
複数のグループ分け戦略を使用して前記複数のターゲットユーザをグループ分けする
ように構成されたグループ分けモジュールであって、各グループ分け戦略が、前記複数のターゲットユーザの前記グループ分けインジケータの前記予測値に基づいて、前記複数のターゲットユーザを複数のグループにグループ分けするために使用される、
グループ分けモジュールと、
前記複数のグループ分け戦略のそれぞれに対して、候補クーポン発行戦略を決定する
ように構成された戦略生成モジュールであって、前記候補クーポン発行戦略が、前記グループ分け戦略に対応する各グループのクーポン値を指定する、
戦略生成モジュールと、
前記複数の候補クーポン発行戦略のそれぞれに対して、前記候補クーポン発行戦略に対応する各グループ内の1人以上のターゲットユーザのユーザ特徴情報を取得する
ように構成された取得モジュールと、
前記複数の候補クーポン発行戦略のそれぞれに対して、投資利益率(ROI)予測モデル及び前記対応するユーザ特徴情報に基づいて、前記候補クーポン発行戦略のROIを予測
し、
遺伝的アルゴリズムを用いて前記複数の候補クーポン発行戦略の前記ROIに基づいて、前記複数のターゲットユーザに最適なクーポン発行戦略を決定する
ように構成された最適戦略決定モジュールであって、前記ROI予測モデルの入力が、前記対応するユーザ特徴情報を含む、最適戦略決定モジュールと、を含
むシステム。
【請求項10】
所定の期間における各ターゲットユーザのグループ分けインジケータの予測値を決定するために、
前記予測モジュールは、
グループ分けインジケータ予測モデル及び各ターゲットユーザの履歴消費データを取得することと、
各ターゲットユーザに対して、前記グループ分けインジケータ予測モデル及び前記ターゲットユーザの前記履歴消費データに基づいて、前記所定の期間における前記ターゲットユーザの前記グループ分けインジケータの前記予測値を決定することであって、前記グループ分けインジケータ予測モデルの入力が、前記ターゲットユーザの前記履歴消費データを含む、ことと、
を行うように構成されている、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記グループ分けインジケータ予測モデルは、グループ分けインジケータ予測モデルトレーニングプロセスに従って生成され、前記グループ分けインジケータ予測モデルトレーニングプロセスは、
複数のサンプルユーザに対して、第1の履歴期間における各サンプルユーザのサンプル履歴消費データと、第2の履歴期間における各サンプルユーザの前記グループ分けインジケータの値とを取得することと、
前記複数のサンプルユーザの前記サンプル履歴消費データ及び前記グループ分けインジケータの前記値に基づいて、前記グループ分けインジケータ予測モデルを生成することと、を含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記ROI予測モデルは、ROI予測モデルトレーニングプロセスに基づいて生成され、前記ROI予測モデルトレーニングプロセスは、
複数のサンプルクーポン発行戦略を取得することと、
複数のサンプルユーザのサンプル履歴消費データを取得することと、
前記複数のサンプルクーポン発行戦略のそれぞれに対して、前記複数のサンプルユーザの前記サンプル履歴消費データに基づいて、前記複数のサンプルユーザのうちで、実験グループ及び対照グループを決定することと、
前記複数のサンプルクーポン発行戦略のそれぞれに対して、対応する実験グループの前記サンプル履歴消費データ及び対応する対照グループの前記サンプル履歴消費データに基づいて、ROIを予測することと、
前記ROI、前記実験グループのサンプルユーザ特徴情報、及び各サンプルクーポン発行戦略の前記対照グループのサンプルユーザ情報に基づいて、前記ROI予測モデルを生成することと、を含む、請求項9
から11のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項13】
前記ROI予測モデルの生成は、勾配ブースティング決定木アルゴリズムに基づく、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記グループ分けインジケータは、流通総額(GMV)、クーポン転換率、又はクーポンの放棄率の少なくとも1つである、請求項9から13のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
コンピュータプログラムを記録した非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、複数のターゲットユーザにクーポンを発行するための命令を含み、コンピューティングデバイスに、
前記複数のターゲットユーザのそれぞれに対して、所定の期間における前記ターゲットユーザのグループ分けインジケータの予測値を決定することと、
複数のグループ分け戦略を使用して前記複数のターゲットユーザをグループ分けすることであって、各グループ分け戦略が、前記複数のターゲットユーザの前記グループ分けインジケータの前記予測値に基づいて、前記複数のターゲットユーザを複数のグループにグループ分けするために使用される、ことと、
前記複数のグループ分け戦略のそれぞれに対して、候補クーポン発行戦略を決定することであって、前記候補クーポン発行戦略が、前記グループ分け戦略に対応する各グループのクーポン値を指定する、ことと、
前記複数の候補クーポン発行戦略のそれぞれに対して、前記候補クーポン発行戦略に対応する各グループ内の1人以上のターゲットユーザのユーザ特徴情報を取得することと、
前記複数の候補クーポン発行戦略のそれぞれに対して、投資利益率(ROI)予測モデル及び前記対応するユーザ特徴情報に基づいて、前記候補クーポン発行戦略のROIを決定することであって、前記ROI予測モデルの入力が、前記対応するユーザ特徴情報を含む、ことと、
遺伝的アルゴリズムを用いて前記複数の候補クーポン発行戦略の前記ROIに基づいて、前記複数のターゲットユーザに最適なクーポン発行戦略を決定することと、を行わせるように構成されている、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2018年4月20日に出願された中国特許出願第201810361113.2号の優先権を主張し、その内容は、参照により本明細書に組み込まれるものとする。
【0002】
本開示は、概して、クーポン発行に関し、特に、クーポン発行戦略を決定するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
クーポンは、消費者の製品又はサービスの購入を刺激するために、マーケティング及び販売で広く使用されている。クーポン発行において、不適切なクーポン発行戦略は、クーポンの発行者に経済的損失を引き起こす可能性がある。投資収益率(ROI)を改善するために、複数のターゲットユーザに対して適切な及び/又はカスタマイズされたクーポン発行戦略を開発することが望ましい。例えば、異なる割引額を有するクーポンを、1つ以上のユーザ特徴に従って異なるユーザグループに分配してもよい。従来、クーポン発行戦略は、例えば、以前の経験、所定のクーポン発行戦略の予測ROIなどに従って、複数の所定のクーポン発行戦略から選択されてもよい。しかしながら、場合によっては、選択されたクーポン発行戦略は最適ではない恐れがある。したがって、最適なクーポン発行戦略を決定するための効果的なシステム及び方法を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の一態様によれば、複数のターゲットユーザにクーポンを発行するための方法が提供される。方法は、複数のターゲットユーザのそれぞれに対して、所定の期間におけるターゲットユーザのグループ分けインジケータの予測値を決定することを含んでもよい。方法は、複数のグループ分け戦略を使用して複数のターゲットユーザをグループ分けすることであって、各グループ分け戦略が、複数のターゲットユーザのグループ分けインジケータの予測値に基づいて、複数のターゲットユーザを複数のグループにグループ分けするために使用される、ことをさらに含んでもよい。方法は、複数のグループ分け戦略のそれぞれに対して、候補クーポン発行戦略を決定することであって、候補クーポン発行戦略が、グループ分け戦略に対応する各グループのクーポン値を指定する、ことをさらに含んでもよい。方法は、複数の候補クーポン発行戦略のそれぞれに対して、候補クーポン発行戦略に対応する各グループ内の1人以上のターゲットユーザのユーザ特徴情報を取得することをさらに含んでもよい。方法は、複数の候補クーポン発行戦略のそれぞれに対して、ROI予測モデル及び対応するユーザ特徴情報に基づいて、候補クーポン発行戦略のROIを予測することであって、ROI予測モデルの入力が、対応するユーザ特徴情報を含む、ことをさらに含んでもよい。方法は、遺伝的アルゴリズムを用いて複数の候補クーポン発行戦略のROIに基づいて、複数のターゲットユーザに最適なクーポン発行戦略を決定することをさらに含んでもよい。
【0005】
いくつかの実施形態では、所定の期間における各ターゲットユーザのグループ分けインジケータの予測値を決定することは、グループ分けインジケータ予測モデル及び各ターゲットユーザの履歴消費データを取得することをさらに含んでもよい。所定の期間における各ターゲットユーザのグループ分けインジケータの予測値を決定することは、各ターゲットユーザに対して、グループ分けインジケータ予測モデル及びターゲットユーザの履歴消費データに基づいて、所定の期間におけるターゲットユーザのグループ分けインジケータの予測値を決定することであって、グループ分けインジケータ予測モデルの入力が、ターゲットユーザの履歴消費データを含む、ことをさらに含んでもよい。
【0006】
いくつかの実施形態では、グループ分けインジケータ予測モデルは、グループ分けインジケータ予測モデルトレーニングプロセスに従って生成されてもよい。グループ分けインジケータ予測モデルトレーニングプロセスは、複数のサンプルユーザに対して、第1の履歴期間における各サンプルユーザのサンプル履歴消費データと、第2の履歴期間における各サンプルユーザのグループ分けインジケータの値とを取得することを含んでもよい。グループ分けインジケータ予測モデルトレーニングプロセスは、複数のサンプルユーザのサンプル履歴消費データ及びグループ分けインジケータの値に基づいて、グループ分けインジケータ予測モデルを生成することをさらに含んでもよい。
【0007】
いくつかの実施形態では、ROI予測モデルは、ROI予測モデルトレーニングプロセスに基づいて生成されてもよい。ROI予測モデルトレーニングプロセスは、複数のサンプルクーポン発行戦略を取得することと、複数のサンプルユーザのサンプル履歴消費データを取得することと、を含んでもよい。ROI予測モデルトレーニングプロセスは、複数のサンプルクーポン発行戦略のそれぞれに対して、複数のサンプルユーザのサンプル履歴消費データに基づいて、複数のサンプルユーザのうちで、実験グループ及び対照グループを決定することをさらに含んでもよい。ROI予測モデルトレーニングプロセスは、複数のサンプルクーポン発行戦略のそれぞれに対して、対応する実験グループのサンプル履歴消費データ及び対応する対照グループのサンプル履歴消費データに基づいて、ROIを決定することをさらに含んでもよい。ROI予測モデルトレーニングプロセスは、ROI、実験グループのサンプルユーザ特徴情報、及び各サンプルクーポン発行戦略の対照グループのサンプルユーザ情報に基づいて、ROI予測モデルを生成することをさらに含んでもよい。
【0008】
いくつかの実施形態では、ROI予測モデルの生成は、勾配ブースティング決定木アルゴリズムに基づくことができる。
【0009】
いくつかの実施形態では、グループ分けインジケータは、流通総額(GMV)、クーポン転換率、又はクーポンの放棄率の少なくとも1つであってもよい。
【0010】
いくつかの実施形態では、複数のターゲットユーザに最適なクーポン発行戦略を決定することは、1回以上の反復を含み、1回以上の反復の各現在の反復は、現在の反復において終了条件が満たされているかどうかを決定することを含んでもよい。各現在の反復は、現在の反復において終了条件が満たされていないという決定に応答して、複数の候補クーポン発行戦略を更新することをさらに含んでもよい。各現在の反復は、現在の反復において更新された複数の候補クーポン発行戦略のそれぞれに対して、更新されたROIを決定することをさらに含んでもよい。各現在の反復は、現在の反復において更新された各候補クーポン発行戦略を、次の反復における候補クーポン発行戦略として指定することと、現在の反復において更新された各候補クーポン発行戦略の更新されたROIを、次の反復における対応する候補クーポン発行戦略のROIとして指定することと、をさらに含んでもよい。
【0011】
いくつかの実施形態では、各現在の反復は、現在の反復において終了条件が満たされたという決定に応答して、現在の反復における複数の候補クーポン発行戦略の中で最も高いROIを有する候補クーポン発行戦略を最適なクーポン発行戦略として指定することをさらに含んでもよい。
【0012】
本開示の別の態様によれば、複数のターゲットユーザにクーポンを発行するためのシステムが提供されてもよい。システムは、命令セットを含む少なくとも1つの記憶媒体と、少なくとも1つの記憶媒体と通信する少なくとも1つのプロセッサとを含んでもよい。少なくとも1つのプロセッサは、命令セットを実行するとき、システムに、以下の動作を実行させるように指示するように構成されてもよい。少なくとも1つのプロセッサは、システムに、複数のターゲットユーザのそれぞれに対して、所定の期間におけるターゲットユーザのグループ分けインジケータの予測値を決定することを行わせるように構成されてもよい。少なくとも1つのプロセッサは、システムに、複数のグループ分け戦略を使用して複数のターゲットユーザをグループ分けすることであって、各グループ分け戦略が、複数のターゲットユーザのグループ分けインジケータの予測値に基づいて、複数のターゲットユーザを複数のグループにグループ分けするために使用される、ことを行わせるように構成されてもよい。少なくとも1つのプロセッサは、システムに、複数のグループ分け戦略のそれぞれに対して、候補クーポン発行戦略を決定することであって、候補クーポン発行戦略が、グループ分け戦略に対応する各グループのクーポン値を指定する、ことを行わせるように構成されてもよい。少なくとも1つのプロセッサはさらに、システムに、複数のグループ分け戦略のそれぞれに対して、候補クーポン発行戦略に対応する各グループ内の1人以上のターゲットユーザのユーザ特徴情報を取得することを行わせるように構成されてもよい。少なくとも1つのプロセッサは、システムに、複数のグループ分け戦略のそれぞれに対して、ROI予測モデル及び対応するユーザ特徴情報に基づいて、候補クーポン発行戦略のROIを予測することであって、ROI予測モデルの入力が、対応するユーザ特徴情報を含む、ことを行わせるように構成されてもよい。少なくとも1つのプロセッサは、システムに、現在の反復において更新された各候補クーポン発行戦略の更新されたROIを、次の反復における対応する候補クーポン発行戦略のROIとして指定することを行わせるように構成されてもよい。
【0013】
本開示の別の態様によれば、複数のターゲットユーザにクーポンを発行するためのシステムが提供されてもよい。システムは、予測モジュールと、グループ分けモジュールと、戦略生成モジュールと、取得モジュールと、最適戦略決定モジュールとを含んでもよい。予測モジュールは、所定の期間における複数のターゲットユーザのそれぞれのグループ分けインジケータの予測値を決定するように構成されてもよい。グループ分けモジュールは、複数のグループ分け戦略を使用して複数のターゲットユーザをグループ分けするように構成されてもよく、ここで、各グループ分け戦略は、複数のターゲットユーザのグループ分けインジケータの予測値に基づいて、複数のターゲットユーザを複数のグループにグループ分けするために使用される。戦略生成モジュールは、複数のグループ分け戦略のそれぞれに対して、候補クーポン発行戦略を決定するように構成されてもよく、ここで、候補クーポン発行戦略は、グループ分け戦略に対応する各グループのクーポン値を指定する。取得モジュールは、複数の候補クーポン発行戦略のそれぞれに対して、候補クーポン発行戦略に対応する各グループ内の1人以上のターゲットユーザのユーザ特徴情報を取得するように構成されてもよい。最適戦略決定モジュールは、複数の候補クーポン発行戦略のそれぞれに対して、ROI予測モデル及び対応するユーザ特徴情報に基づいて、候補クーポン発行戦略のROIを決定するように構成されてもよく、ここで、ROI予測モデルの入力は、対応するユーザ特徴情報を含む。最適戦略決定モジュールはまた、遺伝的アルゴリズムを用いて複数の候補クーポン発行戦略のROIに基づいて、複数のターゲットユーザに最適なクーポン発行戦略を決定するように構成されてもよい。
【0014】
本開示のさらに別の態様によれば、コンピュータプログラムを記録した非一時的コンピュータ可読記憶媒体が提供される。複数のターゲットユーザにクーポンを発行するための命令を含むコンピュータプログラムは、コンピューティングデバイスに、1つ以上の以下の動作を実行させるように構成されてもよい。コンピューティングデバイスは、複数のターゲットユーザのそれぞれに対して、所定の期間におけるターゲットユーザのグループ分けインジケータの予測値をさらに決定する。コンピューティングデバイスは、複数のグループ分け戦略を使用して複数のターゲットユーザをさらにグループ分けし、ここで、各グループ分け戦略は、複数のターゲットユーザのグループ分けインジケータの予測値に基づいて、複数のターゲットユーザを複数のグループにグループ分けするために使用される。コンピューティングデバイスは、複数のグループ分け戦略のそれぞれに対して、候補クーポン発行戦略をさらに決定し、ここで、候補クーポン発行戦略は、グループ分け戦略に対応する各グループのクーポン値を指定する。コンピューティングデバイスは、複数のグループ分け戦略のそれぞれに対して、候補クーポン発行戦略に対応する各グループ内の1人以上のターゲットユーザのユーザ特徴情報をさらに取得する。コンピューティングデバイスは、複数のグループ分け戦略のそれぞれに対して、ROI予測モデル及び対応するユーザ特徴情報に基づいて、候補クーポン発行戦略のROIをさらに決定し、ここで、ROI予測モデルの入力は、対応するユーザ特徴情報を含む。コンピューティングデバイスは、遺伝的アルゴリズムを用いて複数の候補クーポン発行戦略のROIに基づいて、複数のターゲットユーザに最適なクーポン発行戦略をさらに決定する。
【0015】
さらなる特徴は、以下の説明に部分的に記載され、当業者であれば、以下の図面及び添付の図面を検討することにより部分的に明らかになるか、又は実施形態の製造又は動作によって学習してもよい。本開示の特徴は、以下に説明する詳細な実施形態に示される方法論、手段及び組み合わせの様々な態様を実施するか又は使用することによって実現及び達成されてもよい。
【0016】
例示的な実施形態によって本開示をさらに説明する。これらの例示的な実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。これらの実施形態は、非限定的かつ例示的な実施形態であり、図面の各図に渡って同様の参照番号が類似の構造を表す。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本開示のいくつかの実施形態に係る例示的なクーポンシステムを示す概略図である。
【
図2】本開示のいくつかの実施形態に係るコンピューティングデバイスの例示的なハードウェア及び/又はソフトウェアコンポーネントを示す概略図である。
【
図3】本開示のいくつかの実施形態に係るモバイルデバイスの例示的なハードウェア及び/又はソフトウェアコンポーネントを示す概略図である。
【
図4】本開示のいくつかの実施形態に係る例示的な処理装置を示すブロック図である。
【
図5】本開示のいくつかの実施形態に係る複数のターゲットユーザにクーポンを発行する例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図6】本開示のいくつかの実施形態に係るグループ分けインジケータ予測モデルをトレーニングする例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図7】本開示のいくつかの実施形態に係るROI予測モデルをトレーニングする例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図8】本開示のいくつかの実施形態に係る複数のターゲットユーザに最適なクーポン発行戦略を決定する例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下の説明は、当業者が本開示を作成し、使用できるように説明し、特定の用途及びその要件の前提で提供したものである。開示される実施形態に対する様々な変更は、当業者には明らかであり、本明細書で定義された一般的な原理は、本開示の趣旨及び範囲から逸脱しない限り、他の実施形態及び用途に適用されてもよい。したがって、本開示は、示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲と一致した最大の範囲が与えられる。
【0019】
本明細書で用いられる用語は、具体的な例示的実施形態を記述することのみを目的とするものであり、限定することを意図しない。本明細書で用いられるように、「a」、「an」の単数形及び「the」は、文脈上明確に別途示されていない限り、複数形も同様に包含することを意図するものとする。さらに、「包含する」、「備える」、「からなる」、「含有する」、「含む」、及び/又は「有する」などの用語は、本明細書において用いられるように、言及される特徴、数、ステップ、動作、要素、及び/又はコンポーネントの存在を明示するが、1つ以上の他の特徴、数、ステップ、動作、要素、コンポーネント、及び/又はそれらの群の存在又は追加を排除するものではないことが理解されよう。
【0020】
本開示の上記及び上記以外の特徴及び性質、ならびに関連するコンポーネント及び各部分の組み合わせの動作方法と機能、及び製造の経済性については、添付の図面を参照して以下の説明を検討することにより、より明らかになり、以下の説明と図面はいずれも本明細書の一部を構成する。しかしながら、図面は、例示及び説明のみを目的とするものであり、本開示の範囲を限定するものではないことは、明確に理解されるべきである。図面は、縮尺通りではないと理解される。
【0021】
本開示において用いられるフローチャートは、本開示のいくつかの実施形態に係るシステムが実行する動作を示す。フローチャートの動作は、順番通りにではなく、実行されてもよいことは、明確に理解されるべきである。反対に、動作は、逆の順序で、又は同時に実行されてもよい。さらに、1つ以上の他の操作をフローチャートに追加してもよい。1つ以上の操作をフローチャートから削除してもよい。
【0022】
本開示の一態様は、複数のターゲットユーザに最適なクーポン発行戦略を決定するシステム及び方法に関する。最適なクーポン発行戦略は、所定の閾値に達したか、又は複数の可能なクーポン発行戦略の中で最も高いROI(又は予測されたROI)を有するクーポン発行戦略を指してもよい。この目的のために、システム及び方法は、所定の期間における各ターゲットユーザのグループ分けインジケータの予測値を決定してもよい。システム及び方法は、それぞれがターゲットユーザのグループ分けインジケータの予測値に基づいて、ターゲットユーザを複数のグループにグループ分けするために使用される複数のグループ分け戦略を使用してターゲットユーザをグループ分けしてもよい。グループ分け戦略について、システム及び方法は、グループ分け戦略に対応する各グループのクーポン値を指定する候補クーポン発行戦略を決定し、かつ各候補クーポン発行戦略に対応する各グループ内の1つ以上のターゲットユーザのユーザ特徴情報をさらに取得してもよい。システム及び方法はまた、ROI予測モデル及び対応するユーザ特徴情報に基づいて、各候補クーポン発行戦略のROIを予測してもよい。システム及び方法は、遺伝的アルゴリズムを用いて候補クーポン発行戦略のROIに基づいて、最適なクーポン発行戦略をさらに決定してもよい。
【0023】
本開示のいくつかの実施形態によれば、最適なクーポン発行戦略は、遺伝的アルゴリズムを用いて決定されてもよい。遺伝的アルゴリズムを用いることによって、候補クーポン発行戦略は、より良いクーポン発行戦略に向けて進化することができる。より良い発行戦略の中で最も高いROIを有するクーポン発行戦略を、最適なクーポン発行戦略として指定してもよく、クーポン発行者の利益を向上させる。さらに、最適なクーポン発行戦略は、消費者に製品又はサービスを購入するように刺激してもよい、ユーザの異なるグループのためのカスタマイズされた戦略(例えば、異なるクーポン値)を採用してもよい。さらに、グループ分けインジケータ予測モデルとROI予測モデルは、最適なクーポン発行戦略の決定に使用されてもよい。グループ分けインジケータ予測モデルとROI予測モデルは、複数の次元のサンプルデータを使用する機械学習アルゴリズムによってトレーニングされてもよい。複数の次元のサンプルデータは、決定又は予測の信頼性又は精度を向上させるために、例えば、異なる時間(例えば、異なる履歴期間の履歴情報)、異なるソース(異なるユーザーからの情報)などからの情報を含んでもよい。本開示のシステム及び方法によって解決される問題の1つは、例えば、最適なクーポン発行戦略を決定するデータの無効な使用を含むクーポンシステムが直面するビッグデータ問題及びそのリアルタイムアプリケーションである。これらの問題は、ポストインターネット時代に出現したオンラインサービスプラットフォームで発生し、本開示は、技術的な方法でこれらの問題に対する解決策を提供する。
【0024】
図1は、本開示のいくつかの実施形態に係る例示的なクーポンシステム100を示す概略図。クーポンシステム100は、クーポンを発行及び/又は管理するために使用されてもよい。本明細書で使用されるように、クーポンは、製品及び/又はサービスを購入するか又は要求する割引及び/又はリベートと引き換えられてもよいチケット又は文書を指す。製品及び/又はサービスは、食品、医薬品、商品、化学製品、電気器具、衣類、自動車、住宅、高級品又はその他の製品、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。いくつかの他の実施形態では、製品及び/又はサービスは、サービス製品、金融商品、ナレッジ製品、インターネット製品など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。インターネット製品は、個別ホスト製品、ウェブ製品、モバイルインターネット製品、商用ホスト製品、組み込み製品など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。モバイルインターネット製品は、移動端末のソフトウェア、プログラム、システムなど、又はそれらの任意の組み合わせで使用されてもよい。例えば、製品は、コンピュータ又は携帯電話で使用される任意のソフトウェア及び/又はアプリケーションであってもよい。ソフトウェア及び/又はアプリケーションは、社交、ショッピング、輸送、娯楽、学習、投資など、又はそれらの任意の組み合わせに関連してもよい。
【0025】
いくつかの実施形態では、クーポンシステム100のクーポンは、1つ以上のオンラインツーオフライン(O2O)サービスを購入するか又は要求する際に使用されてもよい。例示的なO2Oサービスは、輸送サービス、食事配送サービス、配達サービス、ショッピングサービスなど、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施形態では、クーポンシステム100のクーポンは、タクシー配車サービス、運転代行サービス、相乗りサービス、バスサービス、運転者雇用サービス及びシャトルサービスなど、又はそれらの任意の組み合わせのような1つ以上の輸送サービスを購入するか又は要求する際に使用されてもよい。
【0026】
いくつかの実施形態では、クーポンシステム100のクーポンは、1つ以上の電子クーポンを含んでもよい。電子クーポンは、1つ以上の製品を購入するか又は要求する際に直接使用されてもよい。代替的に、電子クーポンは、物理コピーとして印刷される必要があり、物理コピーは、製品を購入するか又は要求するために使用されてもよい。
【0027】
図1に示すように、クーポンシステム100は、サーバ110と、ネットワーク120と、ユーザ端末130と、記憶装置140とを含んでもよい。サーバ110は、本開示で開示されるクーポン発行のための1つ以上の方法を実行するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、サーバ110は、単一のサーバ又はサーバグループであってもよい。サーバグループは、集中型であっても分散型であってもよい(例えば、サーバ110は、分散型システムであってもよい)。いくつかの実施形態では、サーバ110は、ローカル又はリモートであってもよい。例えば、サーバ110は、ネットワーク120を介して、ユーザ端末130、及び/又は記憶装置140に記憶された情報及び/又はデータにアクセスしてもよい。別の例として、サーバ110は、記憶された情報及び/又はデータにアクセスするために、ユーザ端末130及び/又は記憶装置140に直接接続されてもよい。いくつかの実施形態では、サーバ110は、クラウドプラットフォームで実行されてもよい。単に例として、クラウドプラットフォームは、プライベートクラウド、パブリッククラウド、ハイブリッドクラウド、コミュニティクラウド、分散型クラウド、インタークラウド、マルチクラウドなど、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施形態では、サーバ110は、本開示の
図2に示す1つ以上のコンポーネントを有するコンピューティングデバイス200で実行されてもよい。
【0028】
いくつかの実施形態では、サーバ110は、処理装置112を含んでもよい。本開示のいくつかの実施形態によれば、処理装置112は、本開示に記載された1つ以上の機能を行うために、クーポンシステム100に関連する情報及び/又はデータを処理してもよい。例えば、処理装置112は、複数のターゲットユーザに関連する情報(例えば、履歴消費データ、ユーザ特徴情報)を処理して、ターゲットユーザに最適なクーポン発行戦略を決定してもよい。別の例として、処理装置112は、機械学習アルゴリズムに従って、グループ分けインジケータ予測モデル及び/又はROI予測モデルを生成してもよい。
【0029】
いくつかの実施形態では、処理装置112は、1つ以上の処理装置(例えば、シングルコア処理装置又はマルチコアプロセッサ)を含んでもよい。単に例として、処理装置112は、中央処理装置(CPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け命令のセットプロセッサ(ASIP)、グラフィック処理ユニット(GPU)、物理演算処理装置(PPU)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、コントローラ、マイクロコントローラユニット、縮小命令セットコンピュータ(RISC)、マイクロプロセッサなど、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
【0030】
ネットワーク120は、クーポンシステム100内の情報及び/又はデータの変換を容易にしてもよい。いくつかの実施形態では、クーポンシステム100の一つ以上のコンポーネント(例えば、サーバ110、ユーザ端末130、又は記憶装置140)は、ネットワーク120を介して、クーポンシステム100の他のコンポーネントに情報及び/又はデータを送信してもよい。例えば、サーバ110は、ネットワーク120を介して、記憶装置140から一つ以上のターゲットユーザの履歴消費データを取得してもよい。いくつかの実施形態では、ネットワーク120は、任意のタイプの有線又は無線ネットワーク、又はそれらの組み合わせであってもよい。単に例として、ネットワーク120は、ケーブルネットワーク、有線ネットワーク、光ファイバーネットワーク、テレコミュニケーションネットワーク、イントラネット、インターネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、公衆電話交換網(PSTN)、Bluetooth(登録商標)ネットワーク、ZigBee(登録商標)ネットワーク、近距離無線通信(NFC)ネットワーク、など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ネットワーク120は、1つ以上のネットワークアクセスポイントを含んでもよい。例えば、ネットワーク120は、基地局及び/又はインターネット交換ポイント120-1、120-2のような有線又は無線ネットワークアクセスポイントを含んでもよく、それらを介してクーポンシステム100の1つ以上のコンポーネントをネットワーク120に接続してデータ及び/又は情報を交換してもよい。
【0031】
ユーザ端末130は、ユーザとクーポンシステム100の他のコンポーネントとの間のユーザ対話を可能にするように構成されてもよい。例えば、ユーザは、ユーザ端末130を介して、1つ以上のクーポンに対する要求をクーポンシステム100に送信してもよい。追加的に又は代替的に、ユーザ端末130は、クーポンシステム100によってユーザに発行された1つ以上のクーポンを受信し、表示してもよい。いくつかの実施形態では、ユーザ端末130は、モバイルデバイス130-1、タブレット型コンピュータ130-2、ラップトップ型コンピュータ130-3、車両内の内蔵デバイス130-4、ウェアラブルデバイス130-5など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施形態では、モバイルデバイス130-1は、スマートホームデバイス、スマートモバイルデバイス、仮想現実装置、拡張現実装置など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施形態では、スマートホームデバイスは、スマート照明装置、インテリジェント電気機器の制御装置、スマート監視装置、スマートテレビ、スマートビデオカメラ、インターフォンなど、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施形態では、スマートモバイルデバイスは、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、ゲーミングデバイス、ナビゲーション装置、販売時点情報管理(POS)装置など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施形態では、仮想現実装置及び/又は拡張現実装置は、仮想現実ヘルメット、仮想現実グラス、仮想現実パッチ、拡張現実ヘルメット、拡張現実グラス、拡張現実パッチなど、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。例えば、仮想現実装置及び/又は拡張現実装置は、Google(登録商標) Glasses、Oculus Rift(登録商標)、Hololens(登録商標)、Gear VR(登録商標)などを含んでもよい。いくつかの実施形態では、自動車内の内蔵デバイス130-4は、車載コンピュータ、車載テレビなどを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ウエアラブルデバイス130-5は、スマートブレスレット、スマートフットギア、スマートグラス、スマートヘルメット、スマートウォッチ、スマートクロージング、スマートバックパック、スマートアクセサリーなど、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ユーザ端末130は、サービス要求者及び/又はそのユーザ端末130の位置を位置決めする測位技術を備えたデバイスであってもよい。
【0032】
記憶装置140は、データ及び/又は命令を記憶してもよい。いくつかの実施形態では、記憶装置140は、サーバ110及び/又はユーザ端末130のようなクーポンシステム100の1つ以上のコンポーネントから取得されたデータを記憶してもよい。いくつかの実施形態では、記憶装置140は、サーバ110が本開示に記載された例示的な方法を実施するために実行するか又は使用するデータ及び/又は命令を記憶してもよい。例えば、記憶装置140は、最適なクーポン発行戦略を決定する命令を記憶してもよい。別の例として、記憶装置140は、1つ以上のターゲットユーザのユーザ特徴情報を記憶してもよい。いくつかの実施形態では、記憶装置140は、大容量記憶装置、取り外し可能記憶装置、揮発性読み書きメモリ、リードオンリーメモリ(ROM)など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。例示的な大容量記憶装置は、磁気ディスク、光ディスク、ソリッドステートドライブなどを含んでもよい。例示的な取り外し可能記憶装置は、フラッシュドライブ、フロッピー(登録商標)ディスク、光ディスク、メモリーカード、ジップディスク、磁気テープ等を含んでもよい。例示的な揮発性読み書きメモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM)を含んでもよい。例示的なRAMは、ダイナミックRAM(DRAM)、ダブルデータレート同期ダイナミックRAM(DDR SDRAM)、スタティックRAM(SRAM)、サイリスタRAM(T-RAM)、ゼロキャパシタRAM(Z-RAM)などを含んでもよい。例示的なROMは、マスクROM(MROM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、コンパクトディスクROM(CD-ROM)、及びデジタルバーサタイルディスクROMなどを含んでもよい。いくつかの実施形態では、記憶装置140は、クラウドプラットフォームに実行してもよい。単に例として、クラウドプラットフォームは、プライベートクラウド、パブリッククラウド、ハイブリッドクラウド、コミュニティクラウド、分散型クラウド、インタークラウド、マルチクラウドなど、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
【0033】
いくつかの実施形態では、記憶装置140は、クーポンシステム100内の1つ以上のコンポーネント(例えば、サーバ110、ユーザ端末130など)と通信するために、ネットワーク120に接続されてもよい。クーポンシステム100の1つ以上のコンポーネントは、ネットワーク120を介して、記憶装置140に記憶されたデータ又は命令にアクセスしてもよい。いくつかの実施形態では、記憶装置140は、クーポンシステム100内の1つ以上のコンポーネント(例えば、サーバ110、ユーザ端末130など)と直接接続されるか又は通信されてもよい。いくつかの実施形態では、記憶装置140は、サーバ110の一部であってもよい。
【0034】
なお、
図1に示される例及びその説明は、例示の目的のために提供されるものに過ぎず、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。当業者であれば、本開示の教示下で複数の変形及び修正を行ってもよい。しかしながら、これらの変形及び修正は、本開示の範囲から逸脱するものではない。追加的に又は代替的に、上記で説明したクーポンシステム100の1つ以上のコンポーネントは、省略されてもよい。例えば、記憶装置440は省略されてもよい。
【0035】
図2は、本開示のいくつかの実施形態に係るコンピューティングデバイス200の例示的なハードウェア及びソフトウェアコンポーネントを示す概略図である。コンピューティングデバイス200は、本明細書で説明されるように、クーポンシステム100の任意のコンポーネントを実行するために使用されてもよい。例えば、ユーザ端末130及び/又は処理装置112は、そのハードウェア、ソフトウェアプログラム、ファームウェア又はそれらの組み合わせにより、それぞれコンピューティングデバイス200に実行してもよい。便宜上、このようなコンピューティングデバイスの1つのみを示すが、処理負荷を分散させるために、本明細書に記載されたクーポンシステム100に関連するコンピュータ機能が、複数の同様のプラットフォームに分散して実行されてもよい。
【0036】
図2に示すように、コンピューティングデバイス200は、通信バス210と、プロセッサ220と、記憶装置と、入力/出力(I/O)260と、通信ポート250とを含んでもよい。プロセッサ220は、本明細書で説明される技術に従って、コンピュータ命令(例えば、プログラムコード)を実行し、クーポンシステム100の1つ以上の複数のコンポーネント(例えば、サーバ110)の機能を実行してもよい。コンピュータ命令は、例えば、本明細書に説明される特定の機能を実行するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造、手順、モジュール、及び機能を含んでもよい。いくつかの実施形態では、プロセッサ220は、その中にインタフェース回路及び処理回路を含んでもよい。インタフェース回路は、通信バス210から、処理回路が処理するための構造化データ及び/又は命令を符号化する電子信号を受信するように構成されてもよい。処理回路は、論理計算を行い、次に、電子信号として符号化された結論、結果及び/又は命令を決定してもよい。そして、インタフェース回路は、通信バス210を介して、電子信号を処理回路から送信してもよい。
【0037】
いくつかの実施形態では、プロセッサ220は、1つ以上のハードウェアプロセッサ、例えば、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、縮小命令セットコンピュータ(RISC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向けプロセッサ(ASIP)、中央処理装置(CPU)、グラフィック処理ユニット(GPU)、物理処理ユニット(PPU)、マイクロコントローラユニット、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、アドバンストRISCマシン(ARM)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、1つ以上の機能を実行することができる任意の回路又はプロセッサなど、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
【0038】
単に例示のために、コンピューティングデバイス200内の1つのプロセッサ220のみを記載する。しかしながら、本開示におけるコンピューティングデバイス200は、複数のプロセッサを含んでもよいため、本開示で記載されたような1つのプロセッサによって実行される動作及び/又は方法は、複数のプロセッサによって共同で又は別々に実行してもよい点に注意すべきである。例えば、本開示において、コンピューティングデバイス200のプロセッサが動作A及び動作Bの両方を実行する場合、動作A及び動作Bは、コンピューティングデバイス200において2つ以上の異なるプロセッサによって共同で、又は、別々に実施されてもよい(例えば、第1のプロセッサが動作Aを実行し、第2のプロセッサが動作Bを実行するか、又は第1のプロセッサと第2のプロセッサが動作A及び動作Bを共同で実行する)と理解されるべきである。
【0039】
記憶装置は、クーポンシステム100に関連するデータ/情報を記憶してもよい。いくつかの実施形態では、記憶装置は、大容量記憶装置、取り外し可能記憶装置、揮発性読み書きメモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)240、リードオンリーメモリ(ROM)230、ディスク270など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施形態では、記憶装置は、本開示に説明される例示的な方法を実行するために1つ以上のプログラム及び/又は命令を記憶してもよい。例えば、記憶装置は、プロセッサ220が実行するためのプログラムを記憶してもよい。
【0040】
I/O 260は、信号、データ、情報などを入力及び/又は出力してもよい。いくつかの実施形態では、I/O 260は、コンピューティングデバイス200とのユーザ対話を可能にしてもよい。いくつかの実施形態では、I/O 260は、入力装置と出力装置を含んでもよい。入力装置の例としては、キーボード、マウス、タッチスクリーン、マイクロホンなど、又はそれらの組み合わせが挙げられる。出力装置の例としては、表示装置、スピーカ、プリンタ、プロジェクタなど、又はそれらの組み合わせが挙げられる。表示装置の例としては、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)系ディスプレイ、フラットパネルディスプレイ、曲面スクリーン、テレビジョン装置、ブラウン管(CRT)、タッチスクリーンなど、又はそれらの組み合わせが挙げられる。
【0041】
通信ポート250は、データ通信を容易にするために、ネットワーク(例えば、ネットワーク120)に接続されてもよい。通信ポート250は、コンピューティングデバイス200とクーポンシステム100の1つ以上のコンポーネントとの間の接続を確立してもよい。接続は、有線接続、無線接続、データ送信及び/又は受信を可能にすることができる他の任意の通信接続、及び/又はこれらの接続の任意の組み合わせであってもよい。有線接続は、例えば、電気ケーブル、光ケーブル、電話線など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。無線接続は、例えば、Bluetooth(登録商標)リンク、Wi-Fiリンク、WiMax(登録商標)リンク、WLANリンク、ZigBee(登録商標)リンク、モバイルネットワークリンク(例えば、3G、4G、5Gなど)など、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施形態では、通信ポート250は、RS232、RS485などの標準化された通信ポートであってもよく、及び/又はそれを含んでもよい。いくつかの実施形態では、通信ポート250は、特別に設計された通信ポートであってもよい。
【0042】
図3は、本開示のいくつかの実施形態に係るモバイルデバイス300の例示的なハードウェア及び/又はソフトウェアコンポーネントを示す概略図である。いくつかの実施形態では、ユーザ端末130及び/又は処理装置112のようなクーポンシステム100の1つ以上のコンポーネントは、モバイルデバイス300上で実行されてもよい。
図3に示すように、モバイルデバイス300は、通信プラットフォーム310、ディスプレイ320、グラフィック処理ユニット(GPU)330、中央処理装置(CPU)340、I/O 350、メモリ360、及びストレージ390を含んでもよい。いくつかの実施形態では、システムバス又はコントローラ(図示せず)を含むが、これらに限定されない任意の他の適切なコンポーネントをモバイルデバイス300が含んでもよい。
【0043】
いくつかの実施形態では、モバイルオペレーティングシステム370(例えば、iOS(登録商標)、Android(登録商標)、Windows Phone(登録商標)など)及び1つ以上のアプリケーション380は、CPU340によって実行されるために、ストレージ390からメモリ360にロードされてもよい。アプリケーション380は、クーポンシステム100に関連する情報を受信しレンダリングするためのブラウザ又は他の任意の適切なモバイルアプリケーションを含むことができる。情報ストリームとのユーザ対話は、I/O 350を介して達成され、かつネットワーク120を介してクーポンシステム100の1つ以上の他のコンポーネントに提供されてもよい。
【0044】
本開示に説明される様々なモジュール、ユニット及びそれらの機能を実行するために、コンピュータハードウェアプラットフォームは、本明細書に説明される要素のうちの1つ以上のためのハードウェアプラットフォームとして使用されてもよい。ユーザインタフェース要素を有するコンピュータは、パーソナルコンピュータ(PC)又は任意の他のタイプのワークステーション又は端末装置を実行するために使用してもよい。コンピュータは、適切にプログラムされると、サーバとしても動作してもよい。
【0045】
図4は、本開示のいくつかの実施形態に係る例示的な処理装置112を示すブロック図である。
図4に示すように、処理装置112は、予測モジュール410と、グループ分けモジュール420と、戦略生成モジュール430と、取得モジュール440と、モデル生成モジュール450と、最適戦略決定モジュール460とを含んでもよい。
【0046】
予測モジュール410は、所定の期間におけるターゲットユーザのグループ分けインジケータの予測値を決定するように構成されてもよい。例示的なグループ分けインジケータは、流通総額(GMV)、クーポン転換率、クーポンの放棄率など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。所定の期間におけるターゲットユーザのグループ分けインジケータの予測値の決定に関する更なる説明は、本開示の他の場所で見出されてもよい。例えば、
図5における動作510及びその関連する説明を参照する。
【0047】
グループ分けモジュール420は、1つ以上のグループ分け戦略を用いて複数のターゲットユーザをグループ分けするように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、グループ分け戦略は、ターゲットユーザのグループ分けインジケータの複数の予測値に基づいて、ターゲットユーザを複数のグループにグループ分けするために使用されてもよい。グループ分け戦略に関する更なる説明は、本開示の他の場所に見出されてもよい。例えば、
図5における動作520及びその関連する説明を参照する。
【0048】
戦略生成モジュール430は、グループ分け戦略に対する候補クーポン発行戦略を決定するように構成されてもよい。グループ分け戦略に対応する候補クーポン発行戦略は、グループ分け戦略に対応する各グループのクーポン値を指定してもよい。候補クーポン発行戦略の決定に関する更なる説明は、本開示の他の場所に見出されてもよい。例えば、
図5における動作530及びその関連する説明を参照する。
【0049】
取得モジュール440は、クーポンシステム100に関連する情報を取得するように構成されてもよい。例えば、取得モジュール440は、1つ以上のターゲットユーザのユーザ特徴情報及び/又は履歴消費データを取得してもよい。いくつかの実施形態では、取得モジュール440は、クーポンシステム100の1つ以上の記憶装置(例えば、記憶装置140)から情報を取得してもよい。追加的に又は代替的に、取得モジュール440は、ネットワーク(例えば、ネットワーク120)を介して外部ソースから情報を取得してもよい。
【0050】
モデル生成モジュール450は、1つ以上のモデルを生成するように構成されてもよい。例えば、モデル生成モジュール450は、機械学習アルゴリズムに従ってROI予測モデル及び/又はグループ分けインジケータ予測モデルを生成してもよい。グループ分けインジケータ予測モデルの生成に関する更なる説明は、本開示の他の場所に見出されてもよい。例えば、
図6及びその関連する説明を参照する。ROI予測モデルの生成に関する更なる説明は、本開示の他の場所に見出されてもよい。例えば、
図7及びその関連する説明を参照する。
【0051】
モジュールは、処理装置112の全部又は一部のハードウェア回路であってもよい。これらのモジュールは、処理装置112によって読み出されて実行されるアプリケーション又は命令セットとして実行されてもよい。さらに、モジュールは、ハードウェア回路とアプリケーション/命令との任意の組み合わせであってもよい。例えば、処理装置112がアプリケーション/命令セットを実行しているとき、モジュールは、処理装置112の一部であってもよい。処理装置112内のモジュールは、有線接続又は無線接続を介して、互いに接続されるか又は通信してもよい。有線接続は、金属ケーブル、光ケーブル、ハイブリッドケーブルなど、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。無線接続は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、近距離通信(NFC)など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。2つ以上のモジュールは、単一のモジュールに組み合わせられてもよく、いずれか1つのモジュールは、2つ以上のユニットに分割されてもよい。
【0052】
なお、処理装置112の上記の説明は、例示を目的として提供されたものであり、本開示の範囲を限定するものではない。当業者であれば、本開示の教示下で複数の変形及び修正を行ってもよい。しかしながら、これらの変形及び修正は、本開示の範囲から逸脱するものではない。例えば、モデル生成モジュール450は、グループ分けインジケータ予測モデルを生成するように構成された第1のユニットと、ROI予測モデルを生成するように構成された第2のユニットとに分割されてもよい。いくつかの実施形態では、上述した1つ以上のモジュールは、省略されてもよい。例えば、モデル生成モジュール450は、省略され、別のコンピューティングデバイス上に実行されてもよい。いくつかの実施形態では、上述した1つ以上のモジュールは、単一のモジュールに組み合わされてもよい。例えば、グループ分けモジュール420及び戦略生成モジュール430は、単一のモジュールに統合されてもよい。いくつかの実施形態では、処理装置112は、記憶モジュールのような1つ以上の追加のモジュールをさらに含んでもよい。
【0053】
図5は、本開示のいくつかの実施形態に係る複数のターゲットユーザにクーポンを発行する例示的なプロセスを示すフローチャートである。いくつかの実施形態では、プロセス500は、クーポンシステム100によって実行されてもよい。例えば、プロセス500は、記憶装置(例えば、記憶装置140、ROM230、RAM240、ストレージ390)に記憶された命令セット(例えば、アプリケーション)として実行されてもよい。いくつかの実施形態では、処理装置112(例えば、コンピューティングデバイス200のプロセッサ220、モバイルデバイス300のCPU340、及び/又は
図4に示された1つ以上のモジュール)は、命令セットを実行してもよいため、プロセス500を実行するように指示されてもよい。
【0054】
510において、各ターゲットユーザについて、処理装置112(例えば、予測モジュール410)(例えば、プロセッサ220の処理回路)は、所定の期間におけるターゲットユーザのグループ分けインジケータの予測値を決定してもよい。
【0055】
本明細書で使用されるように、グループ分けインジケータは、ターゲットユーザをグループ分けする基礎として使用されてもよいインジケータを指してもよい。例えば、グループ分けインジケータは、流通総額(GMV)、クーポン転換率、クーポンの放棄率など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。ターゲットユーザのGMVとは、ある時間枠にわたって特定の市場(例えば、O2Oサービスプラットフォーム)を介してターゲットユーザによってもたらされる商品(例えば、製品、サービス)に対する総売上値の量を指してもよい。ターゲットユーザのクーポン転換率は、クーポンがターゲットユーザに発行された後にクーポンがターゲットユーザによって使用される確率を示してもよい。いくつかの実施形態では、複数のクーポンがターゲットユーザに発行された場合、クーポン転換率は、ターゲットユーザに発行された全てのクーポンにおいてターゲットユーザによって使用される1つ以上のクーポンの割合であってもよい。ターゲットユーザのクーポンの放棄率は、クーポンがターゲットユーザに発行された後にクーポンがターゲットユーザによって使用されない確率を示してもよい。いくつかの実施形態では、複数のクーポンがターゲットユーザに発行された場合、クーポン解約率は、ターゲットユーザに発行された全てのクーポンにおいてターゲットユーザによって使用されないクーポンの割合であってもよい。
【0056】
所定の期間とは、現時点に対する将来の期間を指してもよい。例えば、所定期間は、週、一定日数(例えば、5日、10日、20日)、月、現時点から半年後などであってもよい。
【0057】
ターゲットユーザを例とすると、いくつかの実施形態では、処理装置112は、ターゲットユーザの履歴消費データを分析することによって、ターゲットユーザのグループ分けインジケータの予測値を決定してもよい。ターゲットユーザの履歴消費データは、例えば、履歴注文情報、履歴クーポン使用情報、履歴クーポン発行情報など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。例えば、履歴注文情報は、取引価格、サービス持続時間、開始時間、終了時間、各履歴サービス注文の位置情報(例えば、開始位置、目的地)、ユーザ嗜好情報(例えば、好ましい製品又はサービスタイプ)、履歴期間における履歴サービス注文のカウント(又は数)など、又はそれらの任意の組み合わせのような、ターゲットユーザの履歴サービス注文に関連する情報を含んでもよい。履歴クーポン使用情報は、クーポンの価値、使用時間、クーポンのタイプ(例えば、輸送サービスクーポン、レストランクーポン、又は映画クーポン)、有効期間、使用されるクーポンの各々の使用条件、使用されるクーポンのカウント(又は数)など、又はそれらの任意の組み合わせのような、ターゲットユーザによって使用された1つ以上のクーポンに関連する情報を含んでもよい。履歴クーポン発行情報は、クーポン値、クーポンのタイプ、発行時間、クーポン状態(クーポンがターゲットユーザによって使用されたか否か)、有効期間、発行されたクーポンの各々の使用条件、発行されたクーポンのカウント(又は数)など、又はそれらの任意の組み合わせのような、ターゲットユーザに発行された1つ以上のクーポンに関連する情報を含んでもよい。
【0058】
いくつかの実施形態では、ターゲットユーザの履歴消費データは、予め設定された履歴期間、例えば、最後の年、最後の6ヶ月、最後の3週間などにおける履歴消費データを含んでもよい。履歴消費データは、記憶装置(例えば、記憶装置140、ROM230、RAM240、ストレージ390)及び/又は外部ソースに記憶されてもよい。処理装置112は、記憶装置及び/又は外部ソースからターゲットユーザの履歴消費データを取得し、かつ取得された履歴消費データに基づいて、ターゲットユーザのグループ分けインジケータの予測値を決定してもよい。単に例として、処理装置112は、最後の月の各週におけるターゲットユーザの履歴GMVを取得し、かつ得られた履歴GMVの平均値を、次の週におけるターゲットユーザの予測GMVとして決定してもよい。
【0059】
いくつかの実施形態では、処理装置112は、履歴消費データならびにグループ分けインジケータ予測モデルに基づいて、ターゲットユーザのグループ分けインジケータの予測値を決定してもよい。グループ分けインジケータ予測モデルとは、グループ分けインジケータ予測モデルの入力に基づいてグループ分けインジケータの予測値を出力することができるモデルを指してもよい。いくつかの実施形態では、処理装置112は、グループ分けインジケータ予測モデル及び履歴消費データを取得してもよい。処理装置112は、ターゲットユーザの履歴消費データと、入力がターゲットユーザの履歴消費データを含んでもよいグループ分けインジケータ予測モデルに基づいて、ターゲットユーザのグループ分けインジケータの予測値をさらに決定してもよい。いくつかの実施形態では、グループ分けインジケータ予測モデルの入力は、ターゲットユーザのユーザ特徴情報(例えば、年齢、性別、収入、職業、家族状態)のような、履歴消費データ以外の情報をさらに含んでもよい。
【0060】
いくつかの実施形態では、グループ分けインジケータ予測モデルは、処理装置112又は別のコンピューティングデバイスによって事前に生成され、クーポンシステム100の記憶装置(例えば、記憶装置140、ROM230、RAM240、ストレージ390)又は外部ソースに記憶されてもよい。処理装置112は、記憶装置又は外部ソースからグループ分けインジケータ予測モデルを取得してもよい。いくつかの実施形態では、グループ分けインジケータ予測モデルは、機械学習アルゴリズムに従って生成されてもよい。機械学習アルゴリズムは、人工ニューラルネットワークアルゴリズム、深層学習アルゴリズム、決定木アルゴリズム、相関ルールアルゴリズム、誘導論理プログラミングアルゴリズム、サポートベクトルマシンアルゴリズム、クラスタリングアルゴリズム、ベイジアンネットワークアルゴリズム、強化学習アルゴリズム、表現学習アルゴリズム、類似性及びメトリック学習アルゴリズム、スパース辞書学習アルゴリズム、遺伝的アルゴリズム、規則ベースの機械学習アルゴリズムなど、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよいが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、グループ分けインジケータ予測モデルは、グループ分けインジケータ予測モデルトレーニングプロセスに従って生成されてもよい。グループ分けインジケータ予測モデルトレーニングプロセスは、
図6に関連して説明されたように、プロセス600の1つ以上の動作を含んでもよい。
【0061】
520において、処理装置112(例えば、グループ分けモジュール420)(例えば、プロセッサ220の処理回路)は、複数のグループ分け戦略を使用してターゲットユーザをグループ分けしてもよい。
【0062】
本明細書で使用されるように、グループ分け戦略とは、ターゲットユーザのグループ分けインジケータの予測値に基づいて、ターゲットユーザを複数のグループにグループ分けする戦略又は方法を指してもよい。いくつかの実施形態では、グループ分け戦略は、グループ分けインジケータに関連する1つ以上の閾値(又は範囲)(グループ分けノードとも呼ばれる)を定義してもよい。一例としてクーポン転換率を考慮すると、グループ分け戦略Aは、クーポン転換率、例えば、35%及び65%に関連する2つの閾値を定義してもよい。ターゲットユーザは、クーポン転換率の予測値に従って、例えば、降順に順位付けされてもよい。そして、クーポン転換率に関連する閾値に従って、ターゲットユーザを、順位付け結果の上位35%のグループA1と、順位付け結果の下位35%のグループA2と、残りのターゲットユーザを含むグループA3とを含む3つのグループにグループ分けしてもよい。いくつかの実施形態では、異なるグループ分け戦略は、グループ分けインジケータに関連する異なる閾値(又は範囲)を定義してもよいため、ターゲットユーザの異なるグループを形成してもよい。
【0063】
いくつかの実施形態では、ターゲットユーザをグループ分けするグループ分け戦略は、クーポンシステム100のデフォルト設定であってもよいか、又はクーポンシステム100のユーザによって入力されてもよい。追加的に又は代替的に、グループ分け戦略は、例えば、グループ分けインジケータの予測値の数値範囲に従ってコンピューティングデバイス(例えば、処理装置112)によって決定されてもよい。
【0064】
530において、グループ分け戦略のそれぞれに対して、処理装置112(例えば、戦略生成モジュール430)(例えば、プロセッサ220の処理回路)は、1つ以上の候補クーポン発行戦略を決定してもよい。グループ分け戦略に対応する1つ以上の候補クーポン発行戦略のそれぞれは、グループ分け戦略に対応する各グループのクーポン値を指定してもよい。
【0065】
本明細書で使用されるように、クーポン値は、10%割引、$2の価格低減などのような割引率又は割引額を指してもよい。グループ分け戦略について、グループ分け戦略に対応する異なるグループのクーポン値は、互いに同じであっても異なっていてもよい。例えば、動作520に関連して説明したように、グループ分け戦略Aは、ターゲットユーザのクーポン転換率の予測値に従って、ターゲットユーザをグループA1、A2、及びA3にグループ分けしてもよい。処理装置112は、グループ分け戦略Aのための第1の候補クーポン発行戦略及び/又は第2の候補クーポン発行戦略を決定してもよい。第1の候補クーポン発行戦略は、グループA1、A2、及びA3のクーポン値がそれぞれ、例えば、50%割引、割引なし、及び12%割引であることを指定してもよい。第2の候補クーポン発行戦略は、グループA1、A2、及びA3のクーポン値がそれぞれ、例えば、12%割引、割引なし、及び50%割引であることを指定してもよい。いくつかの実施形態では、候補クーポン発行戦略は、1つ以上のバイナリコードとして記録されてもよい。
【0066】
540において、候補クーポン発行戦略のそれぞれに対して、処理装置112(例えば、取得モジュール440)(例えば、プロセッサ220のインタフェース回路)は、候補クーポン発行戦略に対応する各グループ内の1人以上のターゲットユーザのユーザ特徴情報を取得してもよい。
【0067】
候補クーポン発行戦略に対応するあるグループを一例とすると、あるグループ内の1人以上のターゲットユーザの例示的なユーザ特徴情報は、ターゲットユーザのカウント(又は数)、すべてのターゲットユーザのカウント(又は数)におけるターゲットユーザのカウント(又は数)の割合、ターゲットユーザのプロファイル情報(例えば、平均年齢、性別分布)、ターゲットユーザの履歴サービス注文情報(例えば、履歴サービス注文の総数、履歴サービス注文の平均数(又はカウント))など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
【0068】
550において、候補クーポン発行戦略のそれぞれに対して、処理装置112(例えば、最適戦略決定モジュール460)(例えば、プロセッサ220の処理回路)は、入力が対応するユーザ特徴情報を含むROI予測モデルと、対応するユーザ特徴情報に基づいて、候補クーポン発行戦略のROIを予測してもよい。
【0069】
本明細書で使用されるように、候補クーポン発行戦略のROIは、候補クーポン発行戦略を適用する利得又は損失を測定してもよい。例えば、候補クーポン発行戦略のROIは、候補クーポン発行戦略に従って、候補クーポン発行戦略の予測された純利益と、クーポンを発行する予測コストとの比率に等しくてもよい。ROI予測モデルは、ROI予測モデルの入力に基づいて、候補クーポン発行戦略のROIの予測値を出力することができるモデルを指してもよい。
【0070】
いくつかの実施形態では、ROI予測モデルは、処理装置112又は別のコンピューティングデバイスによって事前に生成され、クーポンシステム100の記憶装置(例えば、記憶装置140、ROM230、RAM240、ストレージ390)又は外部ソースに記憶されてもよい。処理装置112は、記憶装置又は外部ソースからROI予測モデルを取得してもよい。いくつかの実施形態では、ROI予測モデルは、本開示の他の場所(動作510及び関連する説明)で説明されるように、機械学習アルゴリズムに基づいて生成されてもよい。例えば、ROI予測モデルは、決定木アルゴリズムに従って生成されてもよく、極端な勾配ブースティング(XGBoost)モデル、分類及び回帰ツリー(CART)モデル、反復二分法3(ID3)モデル、カイ二乗自動相互作用検出(CHAID)モデル、多変量適応回帰スプライン(MARS)モデル、C4.5モデルなど、又はこれらの任意の組み合わせを含むが、それらに限定されない。いくつかの実施形態では、ROI予測モデルは、ROI予測モデルトレーニングプロセスに従って生成されてもよい。ROI予測モデルトレーニングプロセスは、
図7に関連して説明されたように、プロセス700の1つ以上の動作を含んでもよい。
【0071】
560において、処理装置112(例えば、グループ分けモジュール420)(例えば、プロセッサ220の処理回路)は、遺伝的アルゴリズムを用いて候補クーポン発行戦略のROIに基づいて、ターゲットユーザに最適なクーポン発行戦略を決定してもよい。
【0072】
本明細書で使用されるように、最適なクーポン発行戦略は、所定の閾値に達したか、又は複数の候補クーポン発行戦略の中で最も高いROI(又は予測されたROI)を有するクーポン発行戦略を指してもよい。遺伝的アルゴリズムは、生物学的進化及び自然選択のプロセスによって示唆される計算モデルであってもよい。遺伝的アルゴリズムによれば、最適化問題に対する複数の候補解決策は、1つ以上のより良い解決策へ進化してもよい。各候補解決策は、その染色体又は遺伝子型と見なされる1つ以上の特性を有してもよく、1つ以上の特性は、その進化において変異及び/又は改変されてもよい。候補解決策の進化は、反復プロセスであってもよく、各反復における候補解決策は、世代と見なすことができる。各世代において、各候補解決策の適合性は評価されてもよく、適合性は解決されるべき最適化問題の目的関数の値を反映してもよい。変異(例えば、候補解決策の属性の値の変更)、交叉(例えば、2つの候補解決策間での属性の値の交換)、及び/又は選択(例えば、閾値より高い適合度での候補解決策の保持)のような1つ以上の遺伝的演算子を各世代の候補解決策に適用して、複数の進化した候補解決策(すなわち、新しい世代)を形成してもよい。次いで、進化した候補解決策の新しい世代は、遺伝的アルゴリズムの次の反復において使用されてもよい。ある場合には、遺伝的アルゴリズムによる進化は、終了条件が満たされた場合、例えば、世代の最大数(又はカウント)が生成された場合、又は最新の世代の満足度レベルに達した場合に終了してもよい。
【0073】
本開示では、最適化問題は、最適なクーポン発行戦略を決定することである。動作540において決定された候補クーポン発行戦略は、進化されるべき最初の候補解決策(例えば、初世代)と見なされてもよい。候補クーポン発行戦略のROIは、候補クーポン発行戦略の適合度を反映してもよい。いくつかの実施形態では、処理装置112は、
図8に関連して説明されたように、候補クーポン発行戦略を進化させて最適なクーポン発行戦略を決定するために、1つ以上の反復を実行してもよい。
【0074】
なお、プロセス500の上記説明は、例示を目的として提供されたものに過ぎず、本開示の範囲を限定するものではない。当業者であれば、本開示の教示下で複数の変形及び修正を行ってもよい。しかしながら、これらの変形及び修正は、本開示の範囲から逸脱するものではない。いくつかの実施形態では、プロセス500は、説明されていない1つ以上の動作の追加、及び/又は本明細書で論じられる1つ以上の動作の抜きで達成してもよい。さらに、プロセス500の順序は、限定を意図するものではない。
【0075】
いくつかの実施形態では、510において、各ターゲットユーザについて、処理装置112は、所定の期間内におけるターゲットユーザの複数のグループ分けインジケータの予測値を決定してもよい。グループ分けインジケータの予測値に基づいて、グループ分け戦略を用いてターゲットユーザを複数のグループにグループ分けしてもよい。例えば、グループ分けインジケータがGMV及びクーポン転換率を含むと仮定すると、特定のグループ分け戦略は、GMVに関連する2つの閾値(例えば、30%及び60%)と、クーポン転換率に関連する2つの閾値(例えば、35%及び65%)を定義してもよい。この場合、ターゲットユーザは、特定のグループ分け戦略に従って、9つのグループにグループ分けされてもよい。
【0076】
図6は、本開示のいくつかの実施形態に係るグループ分けインジケータ予測モデルをトレーニングするプロセスを示すフローチャートである。いくつかの実施形態では、プロセス600は、クーポンシステム100によって実行されてもよい。例えば、プロセス600は、記憶装置(例えば、記憶装置140、ROM230、RAM240、ストレージ390)に記憶された命令セット(例えば、アプリケーション)として実行されてもよい。いくつかの実施形態では、処理装置112(例えば、コンピューティングデバイス200のプロセッサ220、モバイルデバイス300のCPU340、及び/又は
図4に示された1つ以上のモジュール)は、命令セットを実行してもよいため、プロセス600を実行するように指示されてもよい。いくつかの実施形態では、プロセス600の1つ以上の動作は、
図5に関連して説明されたように、動作510の少なくとも一部を達成するために実行されてもよい。
【0077】
610において、複数の第1のサンプルユーザについて、処理装置112(例えば、モデル生成モジュール450)(例えば、プロセッサ220のインタフェース回路)は、第1の履歴期間における各第1のサンプルユーザのサンプル履歴消費データと、第2の履歴期間における各第1のサンプルユーザのグループ分けインジケータの値とを取得してもよい。
【0078】
本明細書で使用されるように、第1の履歴期間における第1のサンプルユーザの第1のサンプル履歴消費データは、第1の履歴期間における第1のサンプルユーザの履歴注文情報、履歴クーポン使用情報、履歴クーポン発行情報のような履歴消費データを指してもよい。第1のサンプルユーザは、履歴消費データが利用可能である任意のユーザを指してもよい。例えば、複数の第1のサンプルユーザは、O2Oサービスシステムの複数の登録ユーザを含んでもよい。第1の履歴期間と第2の履歴期間は、現時点に対する2つの異なる履歴期間であってもよい。いくつかの実施形態では、第2の履歴期間は、第1の履歴期間の後の履歴期間であってもよい。第1の履歴期間と第2の履歴期間の持続時間は、同じであっても異なっていてもよい。第1の履歴期間と第2の履歴期間は、少なくとも部分的に互いに重複してもよいか、又は全く重複しなくてもよい。例えば、第2の履歴期間は、最後の週であってもよく、第1の履歴期間は、最後の週の前の週であってもよい。
【0079】
いくつかの実施形態では、第1のサンプルユーザの第1のサンプル履歴消費データは、510に関連して説明されたように、ターゲットユーザの履歴消費データと同様の方法で取得されてもよく、それらの説明はここでは繰り返されない。いくつかの実施形態では、処理装置112は、第2の履歴期間における各第1のサンプルユーザのサンプル履歴消費データを取得し、かつ第2の履歴期間における第1のサンプルユーザのサンプル履歴消費データに基づいて、第2の履歴期間における各第1のサンプルユーザのグループ分けインジケータの値を決定してもよい。第1のサンプルユーザのGMVを一例とすると、処理装置112は、最後の週における第1のサンプルユーザの履歴消費データに基づいて、最後の週における第1のサンプルユーザのGMVの値を決定してもよい。
【0080】
620において、処理装置112(例えば、モデル生成モジュール450)(例えば、プロセッサ220の処理回路)は、第1のサンプルユーザの第1のサンプル履歴消費データ及びグループ分けインジケータの値に基づいて、グループ分けインジケータ予測モデルを生成してもよい。
【0081】
いくつかの実施形態では、処理装置112は、本開示の他の場所(動作510及び関連する説明)で説明されたように、機械学習アルゴリズムに従って、第1のサンプルユーザの第1のサンプル履歴消費データ及びグループ分けインジケータの値を用いて第1の初期モデルをトレーニングすることによって、グループ分けインジケータ予測モデルを生成してもよい。説明のために、第1の初期モデルの例示的なトレーニングプロセスを以下に説明する。以下の説明は単なる例であり、本開示の範囲を限定することを意図するものではないことを理解されたい。
【0082】
いくつかの実施形態では、第1の初期モデルは、勾配ブースティング決定木モデル、XGBoostモデル、CARTモデル、ID3モデル、CHAIDモデル、MARSモデル、C4.5モデルなどのような任意の適切な機械学習モデルであってもよい。第1の初期モデルは、初期設定(1つ以上のモデルパラメータの1つ以上の初期値)を有してもよい。XGBoostモデルを例とすると、第1の初期モデルは、ブースタタイプ(例えば、ツリーベースのモデル又は線形モデル)、ブースタパラメータ(例えば、最大深度、リーフノードの最大数)、学習タスクパラメータ(例えば、トレーニングの目的関数)など、又はそれらの任意の組み合わせのような1つ以上のモデルパラメータを含んでもよい。
【0083】
処理装置112は、第1のサンプルユーザの第1のサンプル履歴消費データ及びグループ分けインジケータの値に基づいて、第1の初期モデルのモデルパラメータの値を反復的に更新してもよい。各現在の反復において、各第1のサンプルユーザについて、処理装置112は、前の反復において更新された第1の初期モデルに、対応する第1のサンプル履歴消費データを入力して、第2の履歴期間における第1のサンプルユーザのグループ分けインジケータの予測値を決定してもよい。次いで、処理装置112は、第2の履歴期間における第1のサンプルユーザのグループ分けインジケータの予測値及び既知の値に基づいて、第1のサンプルユーザのグループ分けインジケータの予測値と既知の値との間の差を測定してもよい損失関数(又は目的関数)の値を決定してもよい。処理装置112は、損失関数(又は目的関数)の値に基づいてモデルパラメータの値を更新することによって、現在の反復において第1の初期モデルをさらに更新してもよい。
【0084】
いくつかの実施形態では、損失関数(又は目的関数)の値を最小化するために、モデルパラメータの値を反復的に更新してもよい。反復プロセスは、終了条件が満たされるまで継続してもよい。例示的な終了条件は、反復で得られた損失関数の値が所定の閾値未満であることである。他の例示的な終了条件は、特定の反復回数が実行されること、損失関数が収束することにより連続する反復で得られた損失関数の値の差が閾値内にあることなどを含んでもよい。ある反復において終了条件が満たされた後、モデルパラメータの更新された値を有する第1の初期モデルは、グループ分けインジケータ予測モデルとして指定されてもよい。
【0085】
なお、プロセス600の上記説明は、例示を目的として提供されたものに過ぎず、本開示の範囲を限定するものではない。当業者であれば、本開示の教示下で複数の変形及び修正を行ってもよい。しかしながら、これらの変形及び修正は、本開示の範囲から逸脱するものではない。いくつかの実施形態では、プロセス600の動作は、例示を意図したものである。プロセス600は、説明されていない1つ以上の動作の追加、及び/又は本明細書で論じられる1つ以上の動作の抜きで達成してもよい。さらに、上記で説明したプロセス600の動作の順序は限定を意図するものではない。いくつかの実施形態では、610において、処理装置112は、プロファイル情報(年齢、性別、及び/又は収入)のような、第1のサンプルユーザに関連する他の情報を取得してもよい。620において、処理装置112は、第1のサンプル履歴消費データ、第2の履歴期間におけるグループ分けインジケータの値、及び第1のサンプルユーザに関連する他の情報に基づいてグループ分けインジケータ予測モデルを生成してもよい。いくつかの実施形態では、処理装置112は、周期的に又は不定期にグループ分けインジケータ予測モデルを更新してもよい。
【0086】
いくつかの実施形態では、グループ分けインジケータ予測モデルの決定及び/又は更新は、処理装置上で実行されてもよく、しかし、グループ分けインジケータ予測モデルの適用は、異なる処理装置上で実行されてもよい。いくつかの実施形態では、グループ分けインジケータ予測モデルの決定及び/又は更新は、クーポンシステム100とは異なるシステムの処理装置、又はグループ分けインジケータ予測モデルの適用が実行されるサーバ110とは異なるサーバ上で実行されてもよい。例えば、グループ分けインジケータ予測モデルの決定及び/又は更新は、そのようなグループ分けインジケータ予測モデルを提供及び/又は維持し、及び/又はグループ分けインジケータ予測モデルを決定及び/又は更新するために使用されるトレーニングサンプルへのアクセスを有するベンダーの第1のシステム上で実行されてもよく、しかし、提供されたグループ分けインジケータ予測モデルに基づくグループ分けインジケータの予測値の決定は、ベンダーのクライアントの第2のシステム上で実行されてもよい。いくつかの実施形態では、グループ分けインジケータ予測モデルの決定及び/又は更新は、グループ分けインジケータの予測値を決定する要求に応答してオンラインで実行されてもよい。いくつかの実施形態では、グループ分けインジケータ予測モデルの決定及び/又は更新は、オフラインで実行されてもよい。
【0087】
図7は、本開示のいくつかの実施形態に係るROI予測モデルをトレーニングするプロセスを示すフローチャートである。いくつかの実施形態では、プロセス700は、クーポンシステム100によって実行されてもよい。例えば、プロセス700は、記憶装置(例えば、記憶装置140、ROM230、RAM240、ストレージ390)に記憶された命令セット(例えば、アプリケーション)として実行されてもよい。いくつかの実施形態では、処理装置112(例えば、コンピューティングデバイス200のプロセッサ220、モバイルデバイス300のCPU340、及び/又は
図4に示された1つ以上のモジュール)は、命令セットを実行してもよいため、プロセス700を実行するように指示されてもよい。いくつかの実施形態では、プロセス700の1つ以上の動作は、
図5に関連して説明されたように、動作550の少なくとも一部を達成するために実行されてもよい。
【0088】
710において、処理装置112(例えば、モデル生成モジュール450)(例えば、プロセッサ220のインタフェース回路)は、複数のサンプルクーポン発行戦略(トレーニング戦略とも呼ばれる)を取得してもよい。
【0089】
本明細書で使用されるように、サンプルクーポン発行戦略は、モデルトレーニングにおいてサンプルデータとして使用されるクーポン発行戦略を指してもよい。各サンプルクーポン発行戦略は、グループ分け戦略に対応してもよく、グループ分け戦略に対応する各グループに対するクーポン値を指定してもよい。単に例として、サンプルクーポン発行戦略Bは、GMVに関連する2つの閾値(例えば、30%及び60%)を定義してもよいグループ分け戦略Cに対応してもよい。グループ分け戦略Cは、複数のユーザを、3つのグループ、例えば、上位30%GMVを有するユーザのグループC1、下位40%GMVを有するユーザのグループC2、及び残りのユーザのグループC3にグループ分けするために使用されてもよい。サンプルクーポン発行戦略Bは、グループC1、C2、及びC3のクーポン値がそれぞれ50%割引、割引なし、及び12%割引であることを指定してもよい。
【0090】
いくつかの実施形態では、処理装置112は、異なるグループ分け戦略(例えば、グループ分けのための異なる閾値)及び/又は各グループ分け戦略のための異なるクーポン値を定義することによって、サンプルクーポン発行戦略を生成してもよい。追加的に又は代替的に、1つ以上のサンプルクーポン発行戦略は、クーポンシステム100の記憶装置(例えば、記憶装置140、ROM230、RAM240、ストレージ390)及び/又は外部ソースに予め決定され記憶されてもよい。処理装置112は、記憶装置及び/又は外部ソースから1つ以上のサンプルクーポン発行戦略を取得してもよい。いくつかの実施形態では、710において取得及び/又は決定されたサンプルクーポン発行戦略のカウント(又は数)は、閾値数(10万、20万、100万)よりも大きくてもよい。これは、サンプルクーポン発行戦略に基づいて生成されたROI予測モデルの精度を改善してもよい。
【0091】
720において、処理装置112(例えば、モデル生成モジュール450)(例えば、プロセッサ220のインタフェース回路)は、複数の第2のサンプルユーザの第2のサンプル履歴消費データを取得してもよい。
【0092】
本明細書で使用されるように、第2のサンプルユーザの第2のサンプル履歴消費データは、第2のサンプルユーザの履歴注文情報、履歴クーポン使用情報、履歴クーポン発行情報のような履歴消費データを指してもよい。第2のサンプルユーザは、履歴消費データが利用可能である任意のユーザを指してもよい。例えば、複数の第2のサンプルユーザは、O2Oサービスシステムの複数の登録ユーザを含んでもよい。いくつかの実施形態では、グループ分けインジケータ予測モデルをトレーニングする際に使用される第1のサンプルユーザと、ROI予測モデルをトレーニングする際に使用される第2のサンプルユーザとは、同じであっても異なっていてもよい。例えば、第1のサンプルユーザ及び第2のサンプルユーザは、交差なしに2つのユーザセットであってもよい。
【0093】
730において、サンプルクーポン発行戦略のそれぞれに対して、処理装置112(例えば、モデル生成モジュール450)(例えば、プロセッサ220の処理回路)は、第2のサンプルユーザの第2のサンプル履歴消費データに基づいて、第2のサンプルユーザ間の実験グループ及び対照グループを決定してもよい。
【0094】
本明細書で使用されるように、サンプルクーポン発行戦略に対して決定された実験グループは、サンプルクーポン発行戦略に適合するクーポンを受信した1つ以上の第2のサンプルユーザを含んでもよい。サンプルクーポン発行戦略に適合するクーポンは、サンプルクーポン発行戦略によって指定されたクーポン値を有するクーポンを指してもよい。上記で説明したサンプルクーポン発行戦略Bを一例とすると、実験グループは、50%割引を有するクーポンを受信した第2のサンプルユーザのグループB1と、クーポンを受信していない第2のサンプルユーザのグループB2と、12%割引を有するクーポンを受信した第2のサンプルユーザのグループB3とを含んでもよい。いくつかの実施形態では、グループB1、B2、B3における第2のサンプルユーザは、サンプルクーポン発行戦略Bに対応するグループ分け戦略Cに基づいて決定されてもよい。例えば、グループB1、B2、B3における第2サンプルユーザ数の割合は、上記で説明したグループC1、C2、C3におけるユーザ数の割合と同じである30:30:40であってもよい。追加的に又は代替的に、グループB1のGMVは、最も高くてもよく、グループB3のGMVは、B1、B2、B3のうち最も低くてもよい。グループのGMVは、例えば、グループ内の第2のサンプルユーザの平均GMV、中央GMV、最も高いGMV、及び最低GMVによって測定されてもよい。いくつかの実施形態では、第2のサンプルユーザのGMVは、第2のサンプルユーザの第2のサンプル履歴消費データに基づいて決定された実際のGMVであってもよい。代替的に、第2のサンプルユーザのGMVは、第2のサンプルユーザの第2のサンプル履歴消費データとグループ分けインジケータ予測モデル(動作510に関連して説明されたようなグループ分けインジケータ予測モデル)とに基づいて決定された予測GMVであってもよい。
【0095】
サンプルクーポン発行戦略のために決定される対照グループは、クーポンを受信していない1つ以上の第2のサンプルユーザを含んでもよい。いくつかの実施形態では、対照グループは、複数の第2のサンプルユーザからランダムに選択されてもよい。いくつかの実施形態では、対照グループ内の第2のサンプルユーザのカウント(又は数)は、クーポンシステム100のデフォルト設定であってもよいか、又は異なる状況に従って決定されてもよい。例えば、対照グループ中の第2のサンプルユーザのカウント(又は数)は、実験グループ中の第2のサンプルユーザのカウント(又は数)に等しくてもよい。
【0096】
740において、サンプルクーポン発行戦略のそれぞれに対して、処理装置112(例えば、モデル生成モジュール450)(例えば、プロセッサ220の処理回路)は、対応する実験グループの第2のサンプル履歴消費データ及び対応する対照グループの第2のサンプル履歴消費データに基づいてROIを決定してもよい。
【0097】
サンプルクーポン発行戦略Bを一例とすると、処理装置112は、対応する実験グループの第2のサンプル履歴消費データ(例えば、グループB1、B2、及びB3)及び対応する対照グループの第2のサンプル履歴消費データに基づいてROIBを決定してもよい。ROIBは、投資のために投資された金額に対する投資(例えば、グループB1、B2、及びB3における第2のサンプルユーザへのクーポンの発行)において発生する利得又は損失を測定してもよい。単に例として、ROIBは、ΔGMV/ΔCに等しくてもよい。ΔGMVは、グループB1、B2、及びB3へのクーポンの発行から得られた利益を表してもよく、例えば、実験グループの総GMVと対照グループの総GMVとの間の差に等しくてもよい。ΔCは、グループB1、B2、及びB3にクーポンを発行するコストを表してもよく、例えば、実験グループに発行された(又は使用された)総クーポン値と、対照グループに発行された(又は使用された)総クーポン値との間の差に等しくてもよい。いくつかの実施形態では、実験グループに発行される総クーポン値は、例えば、グループB1、B2、B3に発行されたクーポンのクーポン値と、グループB1、B2、B3がクーポンを用いて保存した総金額との和に等しくてもよい。対照グループに発行された総クーポン値は、0に等しくてもよい。
【0098】
750において、処理装置112(例えば、モデル生成モジュール450)(例えば、プロセッサ220の処理回路)は、ROIと、実験グループのサンプルユーザ特徴情報と、各サンプルクーポン発行戦略の対照グループのサンプルユーザ情報とに基づいてROI予測モデルを生成してもよい。
【0099】
本明細書で使用されるように、グループ(例えば、実験グループ、対照グループ)のサンプルユーザ特徴情報は、モデルトレーニングにおいてサンプルデータとして使用された、グループ内の1人以上のユーザのユーザ特徴情報を指してもよい。グループのサンプルユーザ特徴情報は、グループ内のユーザのカウント(又は数)、すべてのターゲットユーザのカウント(又は数)におけるグループ内のユーザのカウント(又は数)の割合、グループ内のユーザのプロファイル情報(例えば、平均年齢、性別分布)、グループ内のユーザの履歴サービス注文情報(例えば、履歴サービス注文の総数、履歴サービス注文の平均数(又はカウント))など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
【0100】
いくつかの実施形態では、処理装置112は、本開示の他の場所(動作510及び関連する説明)で説明されたように、機械学習アルゴリズムに従って、実験グループの第2のサンプルユーザ特徴情報、対照グループの第2のサンプルユーザ特徴情報、及び各サンプルクーポン発行戦略のROIを用いて第2の初期モデルをトレーニングすることによってROI予測モデルを生成してもよい。いくつかの実施形態では、第2の初期モデルは、勾配ブースティング決定木モデル又はXGBoostモデルのような任意の適切な機械学習モデルであってもよい。いくつかの実施形態では、第2の初期モデルは、動作620に関連して説明されたように、第1の初期モデルと同様の方法でトレーニングされてもよく、その説明はここでは繰り返されない。
【0101】
なお、プロセス700の上記説明は、例示を目的として提供されたものに過ぎず、本開示の範囲を限定するものではない。当業者であれば、本開示の教示下で複数の変形及び修正を行ってもよい。しかしながら、これらの変形及び修正は、本開示の範囲から逸脱するものではない。いくつかの実施形態では、プロセス700の動作は、例示を意図したものである。プロセス700は、説明されていない1つ以上の動作の追加、及び/又は本明細書で論じられる1つ以上の動作の抜きで達成してもよい。さらに、上記で説明したプロセス700の動作の順序は限定を意図するものではない。たとえば、動作710及び720は、同時に実行されてもよく、あるいは、動作720は、動作710の前に実行されてもよい。いくつかの実施形態では、処理装置112は、周期的に又は不定期にROI予測モデルを更新してもよい。
【0102】
いくつかの実施形態では、ROI予測モデルの決定及び/又は更新は、処理装置上で実行されてもよく、しかし、ROI予測モデルの適用は、異なる処理装置上で実行されてもよい。いくつかの実施形態では、ROI予測モデルの決定及び/又は更新は、クーポンシステム100とは異なるシステムの処理装置、又はROI予測モデルの適用が実行されるサーバ110とは異なるサーバ上で実行されてもよい。例えば、ROI予測モデルの決定及び/又は更新は、そのようなROI予測モデルを提供及び/又は維持し、及び/又はグループ分けインジケータ予測モデルを決定及び/又は更新するために使用されるトレーニングサンプルへのアクセスを有するベンダーの第1のシステム上で実行されてもよく、しかし、提供されたROI予測モデルに基づく候補クーポン発行戦略のROIの決定は、ベンダーのクライアントの第2のシステム上で実行されてもよい。いくつかの実施形態では、ROI予測モデルの決定及び/又は更新は、候補クーポン発行戦略のROIを決定する要求に応答してオンラインで実行されてもよい。いくつかの実施形態では、ROI予測モデルの決定及び/又は更新は、オフラインで実行されてもよい。
【0103】
図8は、本開示のいくつかの実施形態に係る複数のターゲットユーザに最適なクーポン発行戦略を決定する例示的なプロセスを示すフローチャートである。いくつかの実施形態では、プロセス800は、クーポンシステム100によって実行されてもよい。例えば、プロセス800は、記憶装置(例えば、記憶装置140、ROM230、RAM240、ストレージ390)に記憶された命令セット(例えば、アプリケーション)として実行されてもよい。いくつかの実施形態では、処理装置112(例えば、コンピューティングデバイス200のプロセッサ220、モバイルデバイス300のCPU340、及び/又は
図4に示された1つ以上のモジュール)は、命令セットを実行してもよいため、プロセス800を実行するように指示されてもよい。いくつかの実施形態では、プロセス800の1つ以上の動作は、
図5に関連して説明されたように、動作560の少なくとも一部を達成するために実行されてもよい。
【0104】
いくつかの実施形態では、最適なクーポン発行戦略は、遺伝的アルゴリズムに従って決定されてもよい。動作560に関連して説明されたように、動作540で決定された候補クーポン発行戦略は、遺伝的アルゴリズムにおける初世代として使用されてもよい。候補クーポン発行戦略のROIは、候補クーポン発行戦略の適合度を表してもよい。候補クーポン発行戦略は、最適なクーポン発行戦略を決定するために進化(又は更新)されてもよい。いくつかの実施形態では、候補クーポン発行戦略の進化(又は更新)は、1つ以上の反復を含んでもよい。説明のために、反復における現在の反復は、以下の説明で説明される。現在の反復は、プロセス800の1つ以上の動作を含んでもよい。
【0105】
810において、処理装置112(例えば、最適戦略決定モジュール460)(例えば、プロセッサ220の処理回路)は、現在の反復において終了条件が満たされているかどうかを決定してもよい。
【0106】
例示的な終了条件は、現在の反復における候補クーポン発行戦略の最高ROIが第1の閾値を超えることであってもよい。他の例示的な終了条件は、特定の反復回数が実行されること、現在の反復における候補クーポン発行戦略の最高ROIと、前の反復における候補クーポン発行戦略の最高ROIとの間の差が、第2の閾値未満であることを含んでもよい。
【0107】
終了条件が満たされるという決定に応答して、プロセス800は、860に進んでもない。860において、処理装置112(例えば、最適戦略決定モジュール460)(例えば、プロセッサ220の処理回路)は、現在の反復における候補クーポン発行戦略の中で最も高いROIを有する候補クーポン発行戦略を、最適なクーポン発行戦略として指定してもよい。
【0108】
終了条件が満たされていないという決定に応答して、プロセス800は、動作820から動作850に進んでもない。820において、処理装置112(例えば、最適戦略決定モジュール460)(例えば、プロセッサ220の処理回路)は、現在の反復において候補クーポン発行戦略を更新してもよい。いくつかの実施形態では、処理装置112は、選択、交叉、及び/又は変異のような1つ以上の遺伝的演算子を適用することによって、現在の反復において候補クーポン発行戦略を更新してもよい。選択演算子によって、ROIがある閾値よりも大きい1つ以上の候補クーポン発行戦略は、1つ以上の更新された候補クーポン発行戦略として選択され、直接指定されてもよい。交叉演算子によって、2つ以上の候補クーポン発行戦略間で属性の値(例えば、クーポン値、閾値)を交換してもよい。例えば、第1の候補クーポン発行戦略は、GMVに関連する閾値が30%及び60%である第1のグループ分け戦略に対応してもよい。第2の候補クーポン発行戦略は、GMVに関連する閾値が35%及び65%である第2のグループ分け戦略に対応してもよい。交叉演算子は、閾値が35%及び60%である第3のグループ分け戦略に対応してもよい第3の候補クーポン発行戦略と、閾値が30%及び65%である第4のグループ分け戦略に対応してもよい第4の候補クーポン発行戦略とを生成するために閾値30%と35%を交換することによって適用されてもよい。変異演算子によって、候補クーポン発行戦略の属性の値(例えば、クーポン値、閾値)を変更してもよい。例えば、変異演算子は、閾値が45%及び60%である第5のグループ分け戦略に対応する第5の候補クーポン発行戦略を生成するために第1の候補クーポン発行戦略に適用されてもよい。
【0109】
830において、現在の反復における更新された候補クーポン発行戦略のそれぞれに対して、処理装置112(例えば、最適戦略決定モジュール460)(例えば、プロセッサ220の処理回路)は、更新された候補クーポン発行戦略の更新されたROIを決定してもよい。更新された候補クーポン発行戦略の更新されたROIは、動作550に関連して説明されたように、候補クーポン発行戦略のROIと同様の方法で決定されてもよく、その説明はここでは繰り返されない。
【0110】
840において、処理装置112(例えば、最適戦略決定モジュール460)(例えば、プロセッサ220の処理回路)は、現在の反復における更新された各候補クーポン発行戦略を、次の反復における候補クーポン発行戦略として指定してもよい。
【0111】
850において、処理装置112(例えば、最適戦略決定モジュール460)(例えば、プロセッサ220の処理回路)は、現在の反復における更新された各候補クーポン発行戦略の更新されたROIを、次の反復における対応する候補クーポン発行戦略のROIとして指定してもよい。動作820~850の後、プロセス800は、終了条件が満たされるまで、再び動作810に進んで次の反復を実行してもよい。
【0112】
なお、プロセス800の上記説明は、例示を目的として提供されたものに過ぎず、本開示の範囲を限定するものではない。当業者であれば、本開示の教示下で複数の変形及び修正を行ってもよい。しかしながら、これらの変形及び修正は、本開示の範囲から逸脱するものではない。いくつかの実施形態では、プロセス800の動作は、例示を意図したものである。プロセス800は、説明されていない1つ以上の動作の追加、及び/又は本明細書で論じられる1つ以上の動作の抜きで達成してもよい。さらに、上記で説明したプロセス800の動作の順序は限定を意図するものではない。たとえば、動作840及び850は、同時に実行されてもよい。
【0113】
以上のように基本概念を説明してきたが、この詳細な開示を読んだ当業者にとって、上記の詳細な開示は、単なる例として説明されているに過ぎず、限定的ではないことは明らかである。本明細書には明示的に述べられていないが、様々な変更、改良、及び修正は、当業者にとって、意図しているものであり、そして可能である。これらの変更、改良及び修正は、本開示によって示唆されるものとし、本開示の例示的な実施形態の趣旨及び範囲内にある。
【0114】
さらに、所定の用語が、本開示の実施形態を説明するために使用されている。例えば、「一実施形態」、「実施形態」及び/又は「いくつかの実施形態」という用語は、この実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造又は特性が本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書の様々な部分における「実施形態」又は「一実施形態」又は「代替実施形態」の2つ以上の言及は、必ずしもすべてが同一の実施形態を指しているわけではないことを強調し、それを理解するものとする。さらに、特定の特徴、構造、又は特性は、本開示の1つ以上の実施形態では適切に組み合わせられてもよい。
【0115】
さらに、当業者には理解されるように、本開示の態様は、本明細書において、任意の新規かつ有用なプロセス、機械、製造、又は組成物、又はそれらの新規で有用な改善を含む、多くの特許性のある種類又は文脈のいずれかで例示及び説明されてもよい。したがって、本開示の態様は、完全にハードウェア、完全にソフトウェア(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含む)、又はソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによる実装により実施されてもよく、実装は、一般に、「ブロック」、「モジュール」、「エンジン」、「ユニット」、「コンポーネント」、又は「システム」と総称されてもよい。さらに、本開示の態様は、具現化されたコンピュータ可読プログラムコードを有する1つ以上のコンピュータ可読媒体に具現化されたコンピュータプログラム製品の形態を用いてもよい。
【0116】
コンピュータ可読信号媒体は、例えば、ベースバンドに、又は搬送波の一部として組み込まれたコンピュータ可読プログラムコードを有する伝搬データ信号を含んでもよい。このような伝搬信号は、電磁気、光学など、又はそれらの任意の適切な組み合わせを含む様々な形態のいずれかを用いてもよい。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体ではないが、命令実行システム、機器若しくは装置によって使用されるか又は組み合わせて使用されるためのプログラムを通信、伝搬又は伝送できる任意のコンピュータ可読媒体であってもよい。コンピュータ可読信号媒体に具現化されたプログラムコードは、無線、有線、光ファイバケーブル、RFなど、又はこれらの任意の適切な組み合わせを含む任意の適切な媒体を使用して送信されてもよい。
【0117】
本開示の態様の動作を実行するコンピュータプログラムコードは、Java(登録商標)、Scala、Smalltalk、Eiffel、JADE、Emerald、C++、C#、VB、NET、Pythonなどのオブジェクト指向プログラミング言語、「C」プログラミング言語、Visual Basic、Fortran 1703、Perl、COBOL 1702、PHP、ABAPなどの従来の手続き型プログラミング言語、Python、Ruby、Groovyなどの動的プログラミング言語、又は他のプログラミング言語を含む1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書き込まれてもよい。プログラムコードは、完全にユーザのコンピュータで、部分的にユーザのコンピュータで、スタンドアロンのソフトウェアパッケージとして、部分的にユーザのコンピュータで、部分的にリモートコンピュータで、又は完全にリモートコンピュータ若しくはサーバで実行してもよい。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを介してユーザのコンピュータに接続されてもよく、あるいは、接続は、外部コンピュータ(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを介して)もしくはクラウドコンピューティング環境で行われるか、又はサービスとしてのソフトウェア(SaaS)などのサービスとして提供されてもよい。
【0118】
さらに、処理要素若しくはシーケンス、又はそれに対する数、文字若しくは他の名称の使用の列挙された順序は、特許請求の範囲に特定される場合を除いて、請求されたプロセス及び方法を任意の順序に限定することを意図するものではない。上記開示は、現在、本開示の様々な有用な実施形態であると現在考えられる様々な実施例を通して論じているが、そのような詳細は説明を目的としてなされていることに過ぎず、添付の特許請求の範囲は、開示される実施形態に限定されず、むしろ、開示される実施形態の精神及び範囲内にある変形例及び等価な構成を包含するように意図されることが理解されるべきである。例えば、上述した様々なコンポーネントの実装は、ハードウェアデバイスで具体化されてもよいが、ソフトウェアのみの解決策として、例えば、既存のサーバ又はモバイルデバイス上にインストールとして実装されてもよい。
【0119】
同様に、本開示の実施形態の前述の説明では、本開示を簡素化し、1つ以上の様々な実施形態の理解に資するため、様々な特徴が単一の実施形態、図、又はその説明にまとめられた場合があることを理解すべきである。しかしながら、本開示の方法は、特許請求された主題が各請求項において明示的に記載されたものより多くの特徴を必要とするという意図を反映するものとして解釈されるべきではない。むしろ、特許請求された主題は、前述の単一の開示される実施形態のすべての特徴よりも少ない範囲にある。
【符号の説明】
【0120】
100 クーポンシステム
110 サーバ
112 処理装置
120 ネットワーク
120-1,120-2 基地局及び/又はインターネット交換ポイント
130 ユーザ端末
130-1 モバイルデバイス
130-2 タブレット型コンピュータ
130-3 ラップトップ型コンピュータ
130-4 車両内の内蔵デバイス
130-5 ウェアラブルデバイス
140 記憶装置
200 コンピューティングデバイス
210 通信バス
220 プロセッサ
230 リードオンリーメモリ(ROM)
240 ランダムアクセスメモリ(RAM)
250 通信ポート
260 入力/出力(I/O)
270 ディスク
300 モバイルデバイス
310 通信プラットフォーム
320 ディスプレイ
330 グラフィック処理ユニット(GPU)
340 中央処理装置(CPU)
350 入力/出力(I/O)
360 メモリ
370 モバイルオペレーティングシステム(OS)
380 (複数の)アプリケーション
390 ストレージ
410 予測モジュール
420 グループ分けモジュール
430 戦略生成モジュール
440 取得モジュール
450 モデル生成モジュール
460 最適戦略決定モジュール