(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-07
(45)【発行日】2022-01-24
(54)【発明の名称】支払管理システム及び支払管理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/32 20120101AFI20220117BHJP
【FI】
G06Q20/32 330
(21)【出願番号】P 2021032349
(22)【出願日】2021-03-02
【審査請求日】2021-03-04
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】592052416
【氏名又は名称】株式会社 みずほ銀行
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】多治見 和彦
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 泰弘
【審査官】田中 寛人
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-231597(JP,A)
【文献】国際公開第2015/083278(WO,A1)
【文献】特開2020-087257(JP,A)
【文献】特開2013-140453(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザアカウントの残高を記録する会員情報記憶部と、
ユーザ端末、店頭端末に接続される制御部
と、を備えた支払管理システムであって、
前記制御部が、
前記ユーザ端末に、ユーザアカウントと関連付けた
取引IDを含めたコード画像を表示し、
前記コード画像を読み取った店頭端末
から取引IDを取得し、
前記
取引IDに関連付けられた前記ユーザアカウントの残高を
前記会員情報記憶部において特定し、前記残高を前記店頭端末に通知し、
前記店頭端末において受け付けたサービス希望について、前記ユーザアカウントの残高に応じて決定された預かり額を
、前記取引IDとともに、前記店頭端末から取得し、前記
取引IDに関連付けられたユーザアカウントから引き落とし、
前記店頭端末に対して、前記引き落としの結果に応じてサービス指示を送信し、
前記店頭端末から、前記サービス指示に応じた利用料を
、前記取引IDとともに取得した場合、前記預かり額から前記利用料を差し引いた金額を
、前記会員情報記憶部において、前記取引IDに関連付けられた前記ユーザアカウントに返金することを特徴とする支払管理システム。
【請求項2】
前記制御部が、前記店頭端末において受け付けたサービス希望について、前記預かり額を前記店頭端末から取得して、前記ユーザアカウントから引き落とすことを特徴とする請求項1に記載の支払管理システム。
【請求項3】
前記制御部が、前記店頭端末において、希望額を指定してのサービス希望を受け付ける場合、前記残高以下の希望額を受け付けることを特徴とする請求項1又は2に記載の支払管理システム。
【請求項4】
前記制御部が、前記店頭端末において、希望量を指定してのサービス希望を受け付ける場合、前記残高をサービス単価で除算して提供可能量を算出し、前記提供可能量以下の希望量を受け付けることを特徴とする請求項1~3の何れか一項に記載の支払管理システム。
【請求項5】
ユーザアカウントの残高を記録する会員情報記憶部と、
ユーザ端末、店頭端末に接続される制御部
と、を備えた支払管理システムであって、
前記制御部が、
前記店頭端末において受け付けたサービス希望についての
取引IDを含めたコード画像を生成して、前記店頭端末に出力し、
前記コード画像を読み取ったユーザ端末から
取引IDを取得し、前記ユーザ端末のユーザアカウントを特定し、前記
取引IDと前記ユーザアカウントとを関連付けて記録し、
前記店頭端末において受け付けたサービス希望について、前記ユーザアカウントの残高に応じて決定された預かり額を
、前記取引IDとともに、前記店頭端末から取得し、前記
取引IDに関連付けられたユーザアカウントから引き落とし、
前記店頭端末に対して、前記引き落としの結果に応じてサービス指示を送信し、
前記店頭端末から、前記サービス指示に応じた利用料を
、前記取引IDとともに取得した場合、前記預かり額から前記利用料を差し引いた金額を
、前記会員情報記憶部において、前記取引IDに関連付けられた前記ユーザアカウントに返金することを特徴とする支払管理システム。
【請求項6】
ユーザアカウントの残高を記録する会員情報記憶部と、
ユーザ端末、店頭端末に接続される制御部
と、を備えた支払管理システムを用いた支払管理方法であって、
前記制御部が、
前記ユーザ端末に、ユーザアカウントと関連付けた
取引IDを含めたコード画像を表示し、
前記コード画像を読み取った店頭端末
から取引IDを取得し、
前記
取引IDに関連付けられた前記ユーザアカウントの残高を
前記会員情報記憶部において特定し、前記残高を前記店頭端末に通知し、
前記店頭端末において受け付けたサービス希望について、前記ユーザアカウントの残高に応じて決定された預かり額を
、前記取引IDとともに、前記店頭端末から取得し、前記
取引IDに関連付けられたユーザアカウントから引き落とし、
前記店頭端末に対して、前記引き落としの結果に応じてサービス指示を送信し、
前記店頭端末から、前記サービス指示に応じた利用料を
、前記取引IDとともに取得した場合、前記預かり額から前記利用料を差し引いた金額を
、前記会員情報記憶部において、前記取引IDに関連付けられた前記ユーザアカウントに返金することを特徴とする支払管理方法。
【請求項7】
ユーザアカウントの残高を記録する会員情報記憶部と、
ユーザ端末、店頭端末に接続される制御部
と、を備えた支払管理システムを用いた支払管理方法であって、
前記制御部が、
前記店頭端末において受け付けたサービス希望についての
取引IDを含めたコード画像を生成して、前記店頭端末に出力し、
前記コード画像を読み取ったユーザ端末から
取引IDを取得し、前記ユーザ端末のユーザアカウントを特定し、前記
取引IDと前記ユーザアカウントとを関連付けて記録し、
前記店頭端末において受け付けたサービス希望について、前記ユーザアカウントの残高に応じて決定された預かり額を
、前記取引IDとともに、前記店頭端末から取得し、前記
取引IDに関連付けられたユーザアカウントから引き落とし、
前記店頭端末に対して、前記引き落としの結果に応じてサービス指示を送信し、
前記店頭端末から、前記サービス指示に応じた利用料を
、前記取引IDとともに取得した場合、前記預かり額から前記利用料を差し引いた金額を
、前記会員情報記憶部において、前記取引IDに関連付けられた前記ユーザアカウントに返金することを特徴とする支払管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サービスの利用料の支払いを管理するための支払管理システム及び支払管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、セルフサービス方式の計量機が設置された給油所の燃料供給システムでは、運転者自身が給油作業の設定、給油作業、給油料金の精算を行なう。セルフサービス方式で給油する場合の給油料金の決済方法では、プリペイドカードや現金を用いる。また、金額データが記憶された記憶媒体を用いて供給された流体の料金を精算するシステムが検討されている(例えば、特許文献1を参照)。この文献に記載された技術においては、流体供給システムの管理コンピュータは、流体の供給開始前にカードリーダライタにより読み取ったプリペイドカードの金額データの金額から所定金額分の金額データの金額を差し引いて入金データの金額として取り込む。そして、流体の供給終了後に供給量に相当する金額を入金データの金額より差し引き、残った差額データの金額をプリペイドカードの金額データの金額に加算させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、プリペイドカードの場合、給油時にカードを持参する必要があり、煩雑な場合がある。また、汎用的に利用可能なユーザ端末で、支払ができると効率的である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する支払管理システムは、ユーザ端末、店頭端末に接続される制御部を備える。そして、前記制御部が、前記ユーザ端末に、ユーザアカウントと関連付けたコード画像を表示し、前記コード画像を読み取った店頭端末を特定し、前記ユーザアカウントの残高を、前記店頭端末に通知し、前記店頭端末において受け付けたサービス希望について、前記ユーザアカウントの残高に応じて決定された預かり額を、前記ユーザアカウントから引き落とし、前記店頭端末に対して、前記引き落としの結果に応じてサービス指示を送信し、前記店頭端末から、前記サービス指示に応じた利用料を取得した場合、前記預かり額から前記利用料を差し引いた金額を前記ユーザアカウントに返金する。
【0006】
また、上記課題を解決する支払管理システムは、ユーザ端末、店頭端末に接続される制御部を備える。そして、前記制御部が、前記店頭端末において受け付けたサービス希望について、コード画像を生成して、前記店頭端末に出力し、前記コード画像を読み取ったユーザ端末のユーザアカウントを特定し、前記店頭端末において受け付けたサービス希望について、前記ユーザアカウントの残高に応じて決定された預かり額を、前記ユーザアカウントから引き落とし、前記店頭端末に対して、前記引き落としの結果に応じてサービス指示を送信し、前記店頭端末から、前記サービス指示に応じた利用料を取得した場合、前記預かり額から前記利用料を差し引いた金額を前記ユーザアカウントに返金する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、サービスの利用料の支払いを効率的に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図3】第1実施形態の記憶部の説明図であって、(a)は給油情報記憶部、(b)は会員情報記憶部、(c)は取引情報記憶部の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施形態)
以下、
図1~
図7に従って、支払管理システム及び支払管理方法を具体化した第1実施形態を説明する。本実施形態では、会員(ユーザ及び給油所)のアカウント(ユーザアカウント、給油所カウント)を管理して、各アカウントを利用して、セルフサービス給油方式の給油所における支払いを行なう場合を想定する。
図1に示すように、ネットワークを介して接続されたユーザ端末10、セルフ端末20、決済GW30、管理サーバ40等を用いる。
【0010】
(ハードウェア構成)
図2を用いて、ユーザ端末10、セルフ端末20、決済GW30、管理サーバ40を構成する情報処理装置H10のハードウェア構成を説明する。情報処理装置H10は、通信装置H11、入力装置H12、表示装置H13、記憶装置H14、プロセッサH15を備える。なお、このハードウェア構成は一例であり、他のハードウェアにより実現することも可能である。
【0011】
通信装置H11は、他の装置との間で通信経路を確立して、データの送受信を実行するインタフェースであり、例えばネットワークインタフェースや無線インタフェース等である。
【0012】
入力装置H12は、会員等からの入力を受け付ける装置であり、例えばマウスやキーボード等である。表示装置H13は、各種情報を表示するディスプレイ等である。タッチパネルディスプレイ等は、入力装置H12、表示装置H13として機能する。
【0013】
記憶装置H14は、ユーザ端末10、セルフ端末20、決済GW30、管理サーバ40の各種機能を実行するためのデータや各種プログラムを格納する記憶装置である。記憶装置H14の一例としては、ROM、RAM、ハードディスク等がある。
【0014】
プロセッサH15は、記憶装置H14に記憶されるプログラムやデータを用いて、ユーザ端末10、セルフ端末20、決済GW30、管理サーバ40における各処理を制御する。プロセッサH15の一例としては、例えばCPUやMPU等がある。このプロセッサH15は、ROM等に記憶されるプログラムをRAMに展開して、各処理のための各種プロセスを実行する。
【0015】
プロセッサH15は、自身が実行するすべての処理についてソフトウェア処理を行なうものに限られない。例えば、プロセッサH15は、自身が実行する処理の少なくとも一部についてハードウェア処理を行う専用のハードウェア回路(例えば、特定用途向け集積回路:ASIC)を備えてもよい。すなわち、プロセッサH15は、(1)コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って動作する1つ以上のプロセッサ、(2)各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する1つ以上の専用のハードウェア回路、或いは(3)それらの組み合わせ、を含む回路(circuitry)として構成し得る。プロセッサは、CPU並びに、RAM及びROM等のメモリを含み、メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード又は指令を格納している。メモリすなわちコンピュータ可読媒体は、汎用又は専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。
【0016】
(システム構成)
次に、
図1を用いて、ユーザ端末10、セルフ端末20、決済GW30、管理サーバ40の機能を説明する。
【0017】
ユーザ端末10は、ユーザが用いるコンピュータ端末(携帯端末)である。このユーザ端末10には、決済アプリケーションが格納されており、コード画像を用いて、送金を行なうことができる。この決済アプリケーションは、ユーザ端末10のユーザのアカウントを特定するための会員IDを保持する。
【0018】
セルフ端末20は、給油所で、燃料の供給指示(サービス希望)や、供給された燃料についての支払い等、ユーザの給油操作を受け付けるコンピュータ端末(店頭端末)である。このセルフ端末20は、燃料供給部25に接続される。燃料供給部25は、車両に搭載された燃料タンクに燃料(例えば、ガソリンや軽油等)を供給する。このセルフ端末20は、カードリーダやコードリーダを備える。
【0019】
このセルフ端末20は、燃料の供給を管理する制御部21、給油情報記憶部22を備える。
制御部21は、供給制御プログラムを実行することにより、表示制御部211、読取制御部212、決済指示部213、サービス部214として機能する。この制御部21は、セルフ端末20に割り振られた会員IDを保持する。更に、この制御部21は、給油種類に応じた単価(サービス単価)を特定するための単価テーブルを保持している。
【0020】
表示制御部211は、給油のための操作画面を表示し、ユーザが指定した希望内容を受け付ける処理を実行する。
読取制御部212は、ユーザ端末10の表示装置H13に表示されたコード画像を読み取る処理を実行する。
【0021】
決済指示部213は、給油のための決済を管理する処理を実行する。
サービス部214は、燃料供給部25における給油を管理する処理を実行する。
【0022】
図3(a)に示すように、給油情報記憶部22には、給油を管理するための給油管理レコード220が記録される。この給油管理レコード220は、給油サービスを提供する場合に記録される。給油管理レコード220には、給油ID、給油日時、給油種類、単価、給油方式、預かり額、提供量、返金額に関するデータが記録される。
【0023】
給油IDデータ領域には、各給油を特定するための識別子に関するデータが記録される。
給油日時データ領域には、この給油の年月日及び時刻に関するデータが記録される。
給油種類データ領域には、給油において提供する燃料の給油種類を特定するための識別子に関するデータが記録される。給油種類としては、例えば、「レギュラー(ガソリン)」、「ハイオク(ガソリン)」、「軽油」等を用いる。
【0024】
単価データ領域には、給油希望の燃料の単価に関するデータが記録される。
給油方式データ領域には、給油量を決める方法に関するデータが記録される。給油方式としては、例えば、「数量指定」、「金額指定」、「満タン」等を用いる。「数量指定」では、所望の給油量(希望量)の給油を行なう。「金額指定」は、所望の金額に応じた給油量(希望量)の給油を行なう。「満タン」は、燃料タンクが満量になるまで給油を行なう。なお、「数量指定」、「金額指定」において、途中で燃料タンクが満タンになった場合には、給油を停止する。
【0025】
預かり額データ領域には、給油前に一時預かりした金額に関するデータが記録される。
提供量データ領域には、給油終了までに給油した提供量(利用料)に関するデータが記録される。
返金額データ領域には、預かり金において、提供量に応じて返金した金額に関するデータが記録される。
【0026】
決済GW30は、セルフ端末20からの決済指示を管理サーバ40に転送するゲートウェイシステムである。
管理サーバ40は、会員(ユーザ及び給油所)が保有するアカウントの残高を管理するコンピュータシステムである。この管理サーバ40は、制御部41、会員情報記憶部42、取引情報記憶部43を備える。
【0027】
制御部41は、送金管理プログラムを実行することにより、コード生成部411、送金管理部412として機能する。
コード生成部411は、ユーザ端末10の表示装置H13に表示するコード画像を生成する処理を実行する。
送金管理部412は、会員のアカウントを用いた送金を管理する処理を実行する。
【0028】
図3(b)に示すように、会員情報記憶部42には、会員管理レコード420が記録される。この会員管理レコード420は、会員登録された場合に記録され、アカウントを用いたチャージや送金が行なわれた場合に更新される。会員管理レコード420には、会員ID、残高に関するデータが記録される。
会員IDデータ領域には、各会員を特定するための識別子に関するデータが記録される。この会員IDにより、会員のアカウントが特定される。
残高データ領域には、この会員のアカウントの残高に関するデータが記録される。
【0029】
図3(c)に示すように、取引情報記憶部43には、取引(送金)を管理するための取引管理レコード430が記録される。この取引管理レコード430は、取引が行なわれた場合に記録される。取引管理レコード430には、取引ID、取引日時、送金元ID、送金先ID、送金額に関するデータが記録される。
【0030】
取引IDデータ領域には、各取引を特定するための識別子に関するデータが記録される。
取引日時データ領域には、この取引を受け付けた年月日及び時刻に関するデータが記録される。
【0031】
送金元IDデータ領域には、送金元の会員を特定するための識別子に関するデータが記録される。
送金先IDデータ領域には、送金先の会員を特定するための識別子に関するデータが記録される。
送金額データ領域には、送金元から送金先へ送金する金額に関するデータが記録される。
【0032】
(支払管理方法)
次に、
図4~
図7を用いて、支払管理方法を説明する。
まず、セルフ端末20の制御部21は、支払方法の選択処理を実行する(ステップS101)。具体的には、制御部21の表示制御部211は、表示装置H13に、支払方法選択画面を出力する。この支払方法選択画面においては、「現金決済」、「クレジットカード決済」、「コード画像決済」を選択することができる。「現金決済」においては、前払いの預かり金の現金をセルフ端末20に投入する。「クレジットカード決済」の場合には、セルフ端末20のカードリーダで、クレジットカードを読み取らせる。そして、コード画像を用いた支払を行なう場合には、「コード決済」を選択する。この場合、表示制御部211は、ユーザ端末10において、コード画像の表示を依頼するメッセージを出力する。
【0033】
「コード決済」が選択された場合、ユーザ端末10は、コード画像の発行依頼処理を実行する(ステップS102)。具体的には、ユーザは、ユーザ端末10において決済アプリケーションを起動する。そして、コード画像の表示指示を入力する。この場合、ユーザ端末10は、コード画像の発行依頼を、管理サーバ40に送信する。この発行依頼には、決済アプリケーションの会員IDに関する情報を含める。
【0034】
発行依頼を受信した管理サーバ40の制御部41は、コード画像の発行処理を実行する(ステップS103)。具体的には、制御部21のコード生成部411は、発行依頼に対して、取引IDを付与する。次に、コード生成部411は、取引ID、取引日時(現在日時)、送金元ID(発行依頼の会員ID)を記録した取引管理レコード430を生成し、取引情報記憶部43に記録する。そして、コード生成部411は、取引IDを暗号化したコード画像を生成し、ユーザ端末10に送信する。
【0035】
次に、ユーザ端末10は、コード画像の表示処理を実行する(ステップS104)。具体的には、ユーザ端末10は、管理サーバ40から受信したコード画像を、表示装置H13に出力する。
【0036】
次に、セルフ端末20の制御部21は、コード画像の読取処理を実行する(ステップS105)。具体的には、ユーザは、ユーザ端末10に表示されたコード画像を、セルフ端末20のコードリーダに読み取らせる。この場合、制御部21の読取制御部212は、コードリーダにおいて読み取ったコード画像を復号して、取引IDを取得する。そして、読取制御部212は、取引依頼を管理サーバ40に送信する。この取引依頼には、復号した取引ID、セルフ端末20が保持している会員IDに関するデータを含める。
【0037】
取引依頼を受信した管理サーバ40の制御部41は、残高通知処理を実行する(ステップS106)。具体的には、制御部41の送金管理部412は、取引依頼に含まれる取引IDが記録された取引管理レコード430を、取引情報記憶部43から抽出する。そして、送金管理部412は、抽出した取引管理レコード430に、取引依頼の会員IDを送金先IDとして記録する。次に、送金管理部412は、取引管理レコード430に記録されている送金元ID(会員ID)を特定する。次に、送金管理部412は、送金元ID(会員ID)が記録された会員管理レコード420を、会員情報記憶部42から抽出する。次に、送金管理部412は、会員管理レコード420に記録された残高を取得する。そして、送金管理部412は、取得した残高を含めた残高情報を、セルフ端末20に返信する。
【0038】
次に、セルフ端末20の制御部21は、給油種類の選択処理を実行する(ステップS107)。具体的には、制御部21の表示制御部211は、表示装置H13に、種類選択画面を出力する。この種類選択画面においては、給油希望の燃料の給油種類を選択する。そして、表示制御部211は、表示装置H13に選択された給油種類を、給油管理レコード220に記録する。更に、表示制御部211は、給油種類に応じた単価を単価テーブルにおいて特定し、給油管理レコード220に記録する。
【0039】
次に、セルフ端末20の制御部21は、給油方式の選択処理を実行する(ステップS108)。具体的には、制御部21の表示制御部211は、表示装置H13に、給与方式選択画面を出力する。この給与方式選択画面においては、給油する方式を選択する。そして、表示制御部211は、表示装置H13に選択された給油方式を特定する。
【0040】
給油方式として「数量指定」が選択された場合、表示制御部211は、表示装置H13に、数量入力画面を出力する。また、給油方式として「金額指定」が選択された場合、表示制御部211は、表示装置H13に、金額入力画面を出力する。そして、表示制御部211は、数量入力画面、金額入力画面に入力された値を取得する。
【0041】
次に、セルフ端末20の制御部21は、預かり額の決定処理を実行する(ステップS109)。具体的には、制御部21の決済指示部213は、給油方式に応じて、預かり額を決定する。
【0042】
ここでは、
図6に示すように、セルフ端末20の制御部21は、給油希望額の算出処理を実行する(ステップS201)。具体的には、給油方式が「数量指定」の場合には、制御部21の決済指示部213は、給油種類に応じた単価に、数量入力画面において入力された数量を乗算した金額を給油希望額として特定する。給油方式が「金額指定」の場合には、決済指示部213は、金額入力画面において入力された金額を給油希望額として特定する。給油方式が「満タン」の場合には、決済指示部213は、給油種類に応じた単価に、基準数量(例えば、100L)を乗算した金額を給油希望額として特定する。基準数量は、1回の給油で可能な上限値である。例えば、通常の燃料タンクを満たすことができる量を用いる。
【0043】
次に、セルフ端末20の制御部21は、給油希望額が残高以下かどうかについての判定処理を実行する(ステップS202)。具体的には、制御部21の決済指示部213は、給油希望額と、管理サーバ40から取得した残高とを比較する。
【0044】
給油希望額が残高以下と判定した場合(ステップS202において「YES」の場合)、セルフ端末20の制御部21は、預かり額として給油希望額の設定処理を実行する(ステップS203)。具体的には、制御部21の決済指示部213は、給油管理レコード220に、預かり額として給油希望額を記録する。
【0045】
一方、残高が給油希望額未満と判定した場合(ステップS202において「NO」の場合)、セルフ端末20の制御部21は、預かり額として残高の設定処理を実行する(ステップS204)。具体的には、制御部21の決済指示部213は、給油管理レコード220に、預かり額として残高を記録する。
【0046】
次に、
図4に示すように、セルフ端末20の制御部21は、給油可能量の算出処理を実行する(ステップS110)。具体的には、制御部21の決済指示部213は、預かり額を、給油種類に応じた単価で除算することにより、給油可能量(提供可能量)を算出する。
【0047】
そして、セルフ端末20の制御部21は、送金依頼処理を実行する(ステップS111)。具体的には、制御部21の決済指示部213は、決済電文を決済GW30に送信する。この決済依頼には、取引ID、預かり額に関するデータを含める。
【0048】
この場合、決済GW30は、決済依頼処理を実行する(ステップS112)。具体的には、決済GW30は、セルフ端末20から取得した決済電文を、管理サーバ40に転送する。
【0049】
決済電文を受信した管理サーバ40の制御部41は、引落処理を実行する(ステップS113)。具体的には、制御部41の送金管理部412は、決済電文の取引IDが記録された取引管理レコード430を、取引情報記憶部43から抽出する。次に、送金管理部412は、取引管理レコード430の送金元ID(会員ID)を特定する。次に、送金管理部412は、会員情報記憶部42において、送金元ID(会員ID)に関連付けられた残高から預かり額を引き落とす。次に、送金管理部412は、会員情報記憶部42において、送金先ID(会員ID)に関連付けられた残高に預かり額を入金する。そして、送金管理部412は、取引管理レコード430に、送金額として預かり額を記録する。
【0050】
次に、管理サーバ40の制御部41は、決済結果の送信処理を実行する(ステップS114)。具体的には、制御部41の送金管理部412は、送金元ID(会員ID)のユーザ端末10及びセルフ端末20に、決済結果電文を送信する。この決済結果電文には、引落を完了した場合の送金完了(サービス指示)、又は残高不足等で引落ができなかった場合の送金未済の何れかのフラグを含める。
【0051】
決済結果電文を受信したユーザ端末10は、結果表示処理を実行する(ステップS115)。具体的には、ユーザ端末10は、表示装置H13に、管理サーバ40から取得した決済結果を表示する。
【0052】
また、セルフ端末20の制御部21は、結果判定処理を実行する(ステップS116)。具体的には、制御部21のサービス部214は、受信した決済結果電文に含まれるフラグにより、送金完了又は送金未済を判定する。送金未済と判定した場合には、給油の受付を停止する。
【0053】
送金完了の場合、
図5に示すように、セルフ端末20の制御部21は、給油指示処理を実行する(ステップS117)。具体的には、制御部21のサービス部214は、燃料供給部25に対して、給油指示を提供する。この給油指示には、給油種類、給油可能量に関するデータを含める。そして、サービス部214は、表示装置H13に、給油可能であることを示すメッセージを出力する。この場合、ユーザは、燃料供給部25を用いて、給油を開始する。
【0054】
次に、セルフ端末20の制御部21は、給油状況の取得処理を実行する(ステップS118)。具体的には、制御部21のサービス部214は、燃料供給部25から給油状況を取得する。この処理は、給油可能量に到達又は満タンの給油終了になるまで継続される。そして、給油終了になった場合、サービス部214は、燃料供給部25から、実際の給油量(提供量)を取得する。そして、サービス部214は、提供量を給油管理レコード220に記録する。
【0055】
次に、セルフ端末20の制御部21は、給油額の確定処理を実行する(ステップS119)。具体的には、制御部21の決済指示部213は、給油種類の単価に提供量を乗算して給油額を算出する。
【0056】
次に、セルフ端末20の制御部21は、返金要否判定処理を実行する(ステップS120)。
ここでは、
図7に示すように、セルフ端末20の制御部21は、預かり額の取得処理を実行する(ステップS301)。具体的には、制御部21の決済指示部213は、給油情報記憶部22に記録された給油管理レコード220から、預かり額を取得する。
【0057】
次に、セルフ端末20の制御部21は、預かり額と給油額とが一致かどうかについて判定処理を実行する(ステップS302)。具体的には、制御部21の決済指示部213は、給油管理レコード220に記録された預かり額と、給油額とを比較する。
【0058】
預かり額と給油額とが一致と判定した場合(ステップS302において「YES」の場合)、セルフ端末20の制御部21は、返金なしの設定処理を実行する(ステップS303)。具体的には、制御部21の決済指示部213は、給油管理レコード220に、返金額として「0」を記録する。
【0059】
一方、預かり額が給油額よりも多く、預かり額と給油額とが不一致と判定した場合(ステップS302において「NO」の場合)、セルフ端末20の制御部21は、返金額の設定処理を実行する(ステップS304)。具体的には、制御部21の決済指示部213は、預かり額から給油額を差し引いた差額を算出し、給油管理レコード220に、返金額として差額を記録する。
【0060】
そして、
図5に示すように、セルフ端末20の制御部21は、差額返金処理を実行する(ステップS121)。具体的には、制御部21の決済指示部213は、差額を返金するための返金電文を送信し、決済GW30に送信する。この返金電文には、取引ID、差額に関するデータを含める。
【0061】
次に、決済GW30は、返金依頼処理を実行する(ステップS122)。具体的には、決済GW30は、返金電文を管理サーバ40に転送する。
次に、管理サーバ40の制御部41は、返金処理を実行する(ステップS123)。具体的には、制御部41の送金管理部412は、取引情報記憶部43において、返金電文の取引IDが記録された取引管理レコード430を特定し、送金額から差額を差し引く。次に、送金管理部412は、会員情報記憶部42において、送金元ID(会員ID)に関連付けられた残高に差額を返金する。次に、送金管理部412は、会員情報記憶部42において、送金先ID(会員ID)に関連付けられた残高から返金額を差し引く。
【0062】
次に、管理サーバ40の制御部41は、返金結果の送信処理を実行する(ステップS124)。具体的には、制御部41の送金管理部412は、送金元ID(会員ID)のユーザ端末10及びセルフ端末20に、返金結果を送信する。
【0063】
返金結果を受信したユーザ端末10は、結果表示処理を実行する(ステップS125)。具体的には、ユーザ端末10は、表示装置H13に、管理サーバ40から取得した返金結果を表示する。
【0064】
返金要否処理(ステップS120)において返金なしと判定した場合、差額返金(ステップS121)~返金結果の送信処理(ステップS124)をスキップする。そして、この場合には、セルフ端末20の制御部21は、ユーザ端末10は、返金なしとの結果表示処理を実行する(ステップS125)。
そして、セルフ端末20の制御部21は、結果表示処理を実行する(ステップS126)。具体的には、制御部21の表示制御部211は、表示装置H13に、取引終了のメッセージを出力する。
【0065】
以上、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1-1)本実施形態では、ユーザ端末10は、コード画像の発行依頼処理を実行する(ステップS102)。管理サーバ40の制御部41は、コード画像の発行処理を実行する(ステップS103)。次に、ユーザ端末10は、コード画像の表示処理を実行する(ステップS104)。セルフ端末20の制御部21は、コード画像の読取処理を実行する(ステップS105)。これにより、ユーザ端末10とセルフ端末20とを関連付けることができる。この場合、取引IDを暗号化したコード画像が生成されるので、ユーザ端末10の会員IDを、セルフ端末20に知らせることなく、取引を行なうことができる。
【0066】
(1-2)本実施形態では、管理サーバ40の制御部41は、残高通知処理を実行する(ステップS106)。これにより、セルフ端末20は、支払可能な限度額を把握することができる。
【0067】
(1-3)本実施形態では、セルフ端末20の制御部21は、給油種類の選択処理(ステップS107)、給油方式の選択処理(ステップS108)を実行する。これにより、ユーザが希望するサービスを特定することができる。
【0068】
(1-4)本実施形態では、セルフ端末20の制御部21は、預かり額の決定処理を実行する(ステップS109)。給油希望額が残高以下と判定した場合(ステップS202において「YES」の場合)、セルフ端末20の制御部21は、預かり額として給油希望額の設定処理を実行する(ステップS203)。一方、残高が給油希望額未満と判定した場合(ステップS202において「NO」の場合)、セルフ端末20の制御部21は、預かり額として残高の設定処理を実行する(ステップS204)。そして、セルフ端末20の制御部21は、給油可能量の算出処理を実行する(ステップS110)。これにより、ユーザのアカウントの残高内で算出された給油可能量で、サービスを提供することができる。
【0069】
(1-5)本実施形態では、管理サーバ40の制御部41は、引落処理(ステップS113)、決済結果の送信処理(ステップS114)を実行する。送金完了の場合、セルフ端末20の制御部21は、給油指示処理を実行する(ステップS117)。これにより、決済結果に基づいて、確実に料金を回収しながらサービスを提供することができる。
【0070】
(1-6)本実施形態では、預かり額が給油額よりも多く、預かり額と給油額とが不一致と判定した場合(ステップS302において「NO」の場合)、セルフ端末20の制御部21は、返金額の設定処理を実行する(ステップS304)。そして、管理サーバ40の制御部41は、返金処理を実行する(ステップS123)。これにより、サービスの提供量に応じた金額を回収できる。
【0071】
(第2実施形態)
次に、
図8に従って、支払管理システム及び支払管理方法を具体化した第2実施形態を説明する。第1実施形態では、ユーザ端末10は、コード画像の表示処理を実行する(ステップS104)。コード画像の表示は、ユーザ端末10に限定されるものではない。第2実施形態では、セルフ端末20に表示させるように変更した構成であり、上記第1実施形態と同様の部分については、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0072】
図8を用いて、この場合の処理手順を説明する。
まず、セルフ端末20の制御部21は、商品選択処理を実行する(ステップS401)。ここでは、制御部21は、給油種類の選択処理(ステップS107)、給油方式の選択処理(ステップS108)を実行する。
【0073】
次に、セルフ端末20の制御部21は、給油希望額の算出処理を実行する(ステップS402)。具体的には、給油方式が「数量指定」の場合には、制御部21の決済指示部213は、給油種類に応じた単価に、数量入力画面において入力された数量を乗算した金額を預かり額として特定する。給油方式が「金額指定」の場合には、決済指示部213は、金額入力画面において入力された金額を預かり額として特定する。給油方式が「満タン」の場合には、決済指示部213は、給油種類に応じた単価に、基準数量(例えば、100L)を乗算した金額を預かり額として特定する。
【0074】
次に、セルフ端末20の制御部21は、コード画像の発行依頼処理を実行する(ステップS403)。具体的には、制御部21の表示制御部211は、コード画像の発行依頼を、管理サーバ40に送信する。この発行依頼には、セルフ端末20の会員ID、預かり額に関する情報を含める。
【0075】
発行依頼を受信した管理サーバ40の制御部41は、コード画像の発行処理を実行する(ステップS404)。具体的には、制御部21のコード生成部411は、発行依頼に対して、取引IDを付与する。次に、コード生成部411は、取引ID、取引日時(現在日時)、送金先ID(発行依頼の会員ID)、預かり額を記録した取引管理レコード430を生成し、取引情報記憶部43に記録する。そして、コード生成部411は、取引IDを暗号化したコード画像を生成し、セルフ端末20に送信する。
【0076】
次に、セルフ端末20の制御部21は、コード画像の表示処理を実行する(ステップS405)。具体的には、制御部21の表示制御部211は、管理サーバ40から受信したコード画像を、表示装置H13に出力する。
【0077】
次に、ユーザ端末10は、コード画像の読取処理を実行する(ステップS406)。ユーザは、セルフ端末20に表示されたコード画像を、ユーザ端末10のカメラで撮影する。この場合、ユーザ端末10は、撮影したコード画像を復号して、取引IDを取得する。そして、ユーザ端末10は、取引依頼を管理サーバ40に送信する。この取引依頼には、復号した取引ID、決済アプリケーションが保持している会員IDに関するデータを含める。
【0078】
次に、ユーザ端末10は、決済依頼処理を実行する(ステップS407)。具体的には、ユーザ端末10は、決済電文を決済GW30に送信する。この決済電文には、取引ID、会員IDに関するデータを含める。
【0079】
次に、決済GW30は、決済依頼処理を実行する(ステップS408)。具体的には、制御部21の決済GW30は、ユーザ端末10から取得した決済電文を、管理サーバ40に転送する。
【0080】
決済電文を受信した管理サーバ40の制御部41は、残高内で引落処理を実行する(ステップS409)。具体的には、制御部41の送金管理部412は、決済電文の取引IDが記録された取引管理レコード430を、取引情報記憶部43から抽出する。次に、送金管理部412は、取引管理レコード430の送金元ID(会員ID)を特定する。次に、送金管理部412は、会員情報記憶部42において、送金元ID(会員ID)に関連付けられた残高を特定する。そして、送金管理部412は、残高を上限として、預かり額を引き落とす。次に、送金管理部412は、会員情報記憶部42において、送金先ID(会員ID)に関連付けられた残高に預かり額を入金する。そして、送金管理部412は、取引管理レコード430に、送金額として預かり額を記録する。
【0081】
次に、管理サーバ40の制御部41は、決済結果の送信処理を実行する(ステップS410)。具体的には、制御部41の送金管理部412は、送金元ID(会員ID)のユーザ端末10及びセルフ端末20に、決済結果電文を送信する。この決済結果電文には、引落を完了した場合の送金完了(サービス指示)、又は残高不足等で引落ができなかった場合の送金未済の何れかのフラグを含める。更に、引落を完了した場合には、預かり額に関する情報を含める。
【0082】
決済結果電文を受信したユーザ端末10は、ステップS115と同様に、結果表示処理を実行する(ステップS411)。
また、セルフ端末20の制御部21は、ステップS116と同様に、結果判定処理を実行する(ステップS412)。この場合、制御部21のサービス部214は、受信した決済結果電文に含まれるフラグにより、送金完了又は送金未済を判定する。送金未済と判定した場合には、給油の受付を停止する。
【0083】
送金完了の場合、セルフ端末20の制御部21は、給油指示処理を実行する(ステップS413)。具体的には、制御部21のサービス部214は、預かり額を、給油種類に応じた単価で除算して、給油可能量を算出する。そして、燃料供給部25に対して、給油指示を提供する。この給油指示には、給油種類、給油可能量に関するデータを含める。
そして、
図5に示す処理手順と同様に、給油、必要に応じた返金を行なう。
【0084】
以上、本実施形態によれば、上記(1-1)、(1-3)、(1-5)、(1-6)と同様の効果に加えて、以下に示す効果を得ることができる。
(2-1)本実施形態では、セルフ端末20の制御部21は、コード画像の発行依頼処理(ステップS403)、コード画像の表示処理(ステップS405)を実行する。ユーザ端末10は、コード画像の読取処理を実行する(ステップS406)。これにより、ユーザ端末10とセルフ端末20とを関連付けることができる。
【0085】
(2-2)本実施形態では、決済電文を受信した管理サーバ40の制御部41は、残高内で引落処理を実行する(ステップS409)。送金完了の場合、セルフ端末20の制御部21は、給油指示処理を実行する(ステップS413)。これにより、支払な可能な残高の範囲内でサービスを提供することができる。
【0086】
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記各実施形態では、セルフサービス給油方式の給油所における支払を行なう場合を想定したが、本発明の適用対象は、これに限定されるものではない。提供量が未確定で預かり金に基づいてサービスを提供し、必要に応じて、返金を行なう場合に適用できる。
【0087】
・上記各実施形態では、セルフ端末20の制御部21は、預かり額の決定処理を実行する(ステップS109)。ここでは、給油希望額が残高以下になるように、預かり額を決定する。これに代えて、給油方式の選択処理(ステップS108)において、残高に応じて、数量や金額を指定できるようにしてもよい。
【0088】
例えば、給油方式として「数量指定」が選択された場合、表示制御部211は、表示装置H13に、数量入力画面を出力する。この場合、表示制御部211は、管理サーバ40から取得した残高を、給油種類に応じた単価で除算して給油可能量を算出し、数量入力画面において入力可能な上限量として設定する。
【0089】
また、給油方式として「金額指定」が選択された場合、表示制御部211は、表示装置H13に、金額入力画面を出力する。この場合、表示制御部211は、この金額入力画面においては、管理サーバ40から取得した残高を入力可能な上限額として設定する。
【0090】
・上記各実施形態では、ユーザ端末10、セルフ端末20、決済GW30、管理サーバ40を用いる。ハードウェア構成はこれに限定されるものではない。例えば、決済GW30及び管理サーバ40をまとめて構成してもよい。また、セルフ端末20を、各給油所を管理するサービス提供者サーバに接続してもよい。この場合、会員IDを保持したサービス提供者サーバが、セルフ端末20における操作に基づいて、管理サーバ40に対して、決済電文や返金電文を送信する。
【0091】
・上記各実施形態では、ユーザ端末10及びセルフ端末20が、コード画像を用いて、情報を伝達する。情報の伝達方法は、コード画像を用いる場合に限定されるものではない。例えば、短距離無線通信を用いてもよい。
【0092】
・上記第1実施形態では、管理サーバ40の制御部41は、残高通知処理を実行する(ステップS106)。これに代えて、残高が所定額未満の場合のみに、残高を通知するようにしてもよい。この場合、所定額は、サービス提供時の最高額を用いる。
【0093】
・上記第2実施形態では、決済電文を受信した管理サーバ40の制御部41は、残高内で引落処理を実行する(ステップS409)。ここで、預かり額が残高を超えている場合には、送金ができなかったことを示す送金未済を含めた電文を、決済結果として送信してもよい。
【符号の説明】
【0094】
10…ユーザ端末、20…セルフ端末、21…制御部、211…表示制御部、212…読取制御部、213…決済指示部、214…サービス部、22…給油情報記憶部、25…燃料供給部、30…決済GW、40…管理サーバ、41…制御部、411…コード生成部、412…送金管理部、42…会員情報記憶部、43…取引情報記憶部。
【要約】
【課題】サービスの利用料の支払いを効率的に管理するための支払管理システム及び支払管理方法を提供する。
【解決手段】管理サーバ40は、ユーザ端末10、セルフ端末20に接続される制御部41を備える。そして、制御部41が、ユーザ端末10に、ユーザアカウントと関連付けたコード画像を表示し、コード画像を読み取ったセルフ端末20を特定し、ユーザアカウントの残高を、セルフ端末20に通知し、セルフ端末20において受け付けたサービス希望について、ユーザアカウントの残高に応じて決定された預かり額を、ユーザアカウントから引き落とし、セルフ端末20に対して、引き落としの結果に応じてサービス指示を送信し、セルフ端末20から、サービス指示に応じた利用料を取得した場合、預かり額から利用料を差し引いた金額をユーザアカウントに返金する。
【選択図】
図1