(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-07
(45)【発行日】2022-02-10
(54)【発明の名称】メンテナンスシステム、サーバー及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/00 20120101AFI20220203BHJP
G06Q 50/04 20120101ALI20220203BHJP
G05B 23/02 20060101ALN20220203BHJP
【FI】
G06Q10/00 300
G06Q50/04
G05B23/02 Z
(21)【出願番号】P 2021084181
(22)【出願日】2021-05-18
【審査請求日】2021-05-20
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000157946
【氏名又は名称】岩井機械工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101236
【氏名又は名称】栗原 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100166914
【氏名又は名称】山▲崎▼ 雄一郎
(72)【発明者】
【氏名】森 良樹
(72)【発明者】
【氏名】河内 伸仁
【審査官】藤崎 詔夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-049316(JP,A)
【文献】特開2010-128595(JP,A)
【文献】特開平01-291115(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00
G06Q 50/04
G05B 23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラントを構成する設備機器のメンテナンスを支援するメンテナンスシステムであって、
入力手段及び出力手段を備えた情報処理装置と、
メンテナンスの対象となる前記設備機器を推奨するサーバーと、
前記設備機器の配置及び接続に関する情報である図データを格納する設備情報データベースと、
前記設備機器の稼動状態に関する情報である稼動情報が格納された稼動情報データベースと、
前記設備機器をメンテナンスするために必要な情報であるメンテナンス情報が格納されたメンテナンス情報データベースと、
を備え、
前記情報処理装置は、
前記出力手段に前記図データを表示し、
前記出力手段に表示された前記図データに含まれる前記設備機器が前記入力手段により特定されたときに、
特定された前記設備機器をメンテナンス対象情報として前記サーバーに送信し、
前記サーバーは、
前記情報処理装置から前記メンテナンス対象情報を受信し、
前記メンテナンス情報デー
タベースから前記メンテナンス対象情報に関するメンテナンス情報を抽出し、
更に、
前記図データに含まれる前記設備機器のうち配置に関連がある一群の設備機器を抽出し、
一群の前記設備機器に含まれる各設備機器のうち少なくとも一個について前記稼動情報に基づいてメンテナンスが必要であると判定したならば、
一群の前記設備機器がメンテナンスの対象であることを表す推奨情報を作成する推奨情報作成手段を備え、
前記情報処理装置は、前記推奨情報作成手段から得た前記推奨情報の一群の前記設備機器を前記出力手段に前記図データとともに表示
し、
前記図データは、複数のライン及びこれらに共通して接続された前記設備機器である共通設備機器を含み、
前記推奨情報作成手段は、
前記情報処理装置において前記複数のラインに接続された前記設備機器が前記入力手段により特定されたときに、
前記共通設備機器について前記稼動情報に基づいてメンテナンスが必要であると判定したならば、
前記共通設備機器を一群の前記設備機器に含めた推奨情報を作成する
ことを特徴とするメンテナンスシステム。
【請求項2】
請求項1に記載するメンテナンスシステムにおいて、
前記推奨情報作成手段は、
前記情報処理装置において前記設備機器が前記入力手段により特定されたときに、
特定された前記設備機器と配置に関連がある一群の前記設備機器を前記図データから抽出し、
一群の前記設備機器に含まれる各設備機器のうち少なくとも一個について前記稼動情報に基づいてメンテナンスが必要であると判定したならば、
一群の前記設備機器がメンテナンスの対象であることを表す推奨情報を作成する
ことを特徴とするメンテナンスシステム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載するメンテナンスシステムにおいて、
前記推奨情報作成手段は、
前記情報処理装置において前記設備機器が前記入力手段により特定されたときに、
特定された前記設備機器と同じものを前記図データから抽出して一群の前記設備機器とする
ことを特徴とするメンテナンスシステム。
【請求項4】
請求項1から請求項3の何れか一項に記載するメンテナンスシステムにおいて、
前記推奨情報作成手段は、
前記情報処理装置において前記設備機器が前記入力手段により特定されたときに、
特定された前記設備機器から所定範囲内にあるものを前記図データから抽出して一群の前記設備機器とする
ことを特徴とするメンテナンスシステム。
【請求項5】
請求項1から請求項
4の何れか一項に記載するメンテナンスシステムにおいて、
前記設備機器の運転データに基づいてメンテナンスの要否を表す診断データを作成する設備診断システムを備え、
前記推奨情報作成手段は、前記設備診断システムの前記診断データに基づいてメンテンナンスが必要であるかを判定する
ことを特徴とするメンテナンスシステム。
【請求項6】
入力手段及び出力手段を備えた情報処理装置と、
サーバーと、
プラントを構成する設備機器の配置及び接続に関する情報である図データを格納する設備情報データベースと、
前記設備機器の稼動状態に関する情報である稼動情報が格納された稼動情報データベースと、
前記設備機器をメンテナンスするために必要な情報であるメンテナンス情報が格納されたメンテナンス情報データベースと、
を備えてプラントを構成する前記設備機器のメンテナンスを支援するメンテナンスシステムにおけるサーバーであって、
前記設備機器がメンテナンスの対象であることを表す推奨情報を作成する推奨情報作成手段を備え、
前記情報処理装置は、
前記出力手段に前記図データを表示し、
前記出力手段に表示された前記図データに含まれる前記設備機器が前記入力手段により特定されたときに、
特定された前記設備機器をメンテナンス対象情報として前記サーバーに送信し、
前記推奨情報作成手段から得た前記推奨情報の一群の前記設備機器を前記出力手段に前記図データとともに表示し、
前記サーバーは、
前記情報処理装置から前記メンテナンス対象情報を受信し、
前記メンテナンス情報データベースから前記メンテナンス対象情報に関するメンテナンス情報を抽出し、
更に、
前記推奨情報作成手段は、
前記図データに含まれる前記設備機器のうち配置に関連がある一群の設備機器を抽出し、
一群の前記設備機器に含まれる各設備機器のうち少なくとも一個について前記稼動情報に基づいてメンテナンスが必要であると判定したならば、
一群の前記設備機器がメンテナンスの対象であることを表す推奨情報を作成
し、
前記図データは、複数のライン及びこれらに共通して接続された前記設備機器である共通設備機器を含み、
前記推奨情報作成手段は、
前記情報処理装置において前記複数のラインに接続された前記設備機器が前記入力手段により特定されたときに、
前記共通設備機器について前記稼動情報に基づいてメンテナンスが必要であると判定したならば、
前記共通設備機器を一群の前記設備機器に含めた推奨情報を作成する
ことを特徴とするサーバー。
【請求項7】
入力手段及び出力手段を備えた情報処理装置と、
サーバーと、
プラントを構成する設備機器の配置及び接続に関する情報である図データを格納する設備情報データベースと、
前記設備機器の稼動状態に関する情報である稼動情報が格納された稼動情報データベースと、
前記設備機器をメンテナンスするために必要な情報であるメンテナンス情報が格納されたメンテナンス情報データベースと、
を備えてプラントを構成する前記設備機器のメンテナンスを支援するメンテナンスシステムにおける情報処理装置であって、
前記設備機器がメンテナンスの対象であることを表す推奨情報を作成する推奨情報作成手段を備え、
前記情報処理装置は、
前記出力手段に前記図データを表示し、
前記出力手段に表示された前記図データに含まれる前記設備機器が前記入力手段により特定されたときに、
特定された前記設備機器をメンテナンス対象情報として前記サーバーに送信し、
前記推奨情報作成手段から得た前記推奨情報の一群の前記設備機器を前記出力手段に前記図データとともに表示し、
前記サーバーは、
前記情報処理装置から前記メンテナンス対象情報を受信し、
前記メンテナンス情報データベースから前記メンテナンス対象情報に関するメンテナンス情報を抽出し、
更に、
前記推奨情報作成手段は、
前記図データに含まれる前記設備機器のうち配置に関連がある一群の設備機器を抽出し、
一群の前記設備機器に含まれる各設備機器のうち少なくとも一個について前記稼動情報に基づいてメンテナンスが必要であると判定したならば、
一群の前記設備機器がメンテナンスの対象であることを表す推奨情報を作成
し、
前記図データは、複数のライン及びこれらに共通して接続された前記設備機器である共通設備機器を含み、
前記推奨情報作成手段は、
前記情報処理装置において前記複数のラインに接続された前記設備機器が前記入力手段により特定されたときに、
前記共通設備機器について前記稼動情報に基づいてメンテナンスが必要であると判定したならば、
前記共通設備機器を一群の前記設備機器に含めた推奨情報を作成する
ことを特徴とする情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製品を製造するプラントについてメンテナンスに必要な部品情報を得ることができるメンテナンスシステム、サーバー及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プラントを構成する各装置や部品を修理や交換するメンテナンスが行われている。昨今ではプラントの構成が大規模、複雑化していることもあり、メンテナンスを支援するシステムが用いられている。
【0003】
例えば、特許文献1には、各装置や部品の接続関係を表したP&IDを用いたメンテナンスシステムが開示されている。具体的には、当該メンテナンスシステムでは、プラント側の操作者はP&IDが表示された画面を見ながら装置等をメンテナンスの対象として指定する。そして、メンテナンス施工業者には、メンテナンスに必要な装置や部品などの情報が含まれた部品リストが送信される。
【0004】
このようなメンテナンスシステムによれば、メンテナンス対象を容易にかつ誤らずに選択できるので、メンテナンスに必要な装置、部品等を迅速かつ確実に準備することができる。
【0005】
しかしながら、どの装置や部品をメンテナンスの対象とするかは、プラント側に任されている。このため、メンテナンスの対象として装置等が適切に選択されるとはいえなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、このような事情に鑑み、メンテナンスの対象となる装置や部品を適切に選択することができるメンテナンスシステム、サーバー及び情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための態様は、プラントを構成する設備機器のメンテナンスを支援するメンテナンスシステムであって、入力手段及び出力手段を備えた情報処理装置と、メンテナンスの対象となる前記設備機器を推奨するサーバーと、前記設備機器の配置及び接続に関する情報である図データを格納する設備情報データベースと、前記設備機器の稼動状態に関する情報である稼動情報が格納された稼動情報データベースと、前記設備機器をメンテナンスするために必要な情報であるメンテナンス情報が格納されたメンテナンス情報データベースと、を備え、前記情報処理装置は、前記出力手段に前記図データを表示し、前記出力手段に表示された前記図データに含まれる前記設備機器が前記入力手段により特定されたときに、特定された前記設備機器をメンテナンス対象情報として前記サーバーに送信し、前記サーバーは、前記情報処理装置から前記メンテナンス対象情報を受信し、前記メンテナンス情報データベースから前記メンテナンス対象情報に関するメンテナンス情報を抽出し、更に、前記図データに含まれる前記設備機器のうち配置に関連がある一群の設備機器を抽出し、一群の前記設備機器に含まれる各設備機器のうち少なくとも一個について前記稼動情報に基づいてメンテナンスが必要であると判定したならば、一群の前記設備機器がメンテナンスの対象であることを表す推奨情報を作成する推奨情報作成手段を備え、前記情報処理装置は、前記推奨情報作成手段から得た前記推奨情報の一群の前記設備機器を前記出力手段に前記図データとともに表示し、前記図データは、複数のライン及びこれらに共通して接続された前記設備機器である共通設備機器を含み、前記推奨情報作成手段は、前記情報処理装置において前記複数のラインに接続された前記設備機器が前記入力手段により特定されたときに、前記共通設備機器について前記稼動情報に基づいてメンテナンスが必要であると判定したならば、前記共通設備機器を一群の前記設備機器に含めた推奨情報を作成することを特徴とするメンテナンスシステムにある。
【0009】
上記目的を達成する他の態様は、入力手段及び出力手段を備えた情報処理装置と、サーバーと、プラントを構成する設備機器の配置及び接続に関する情報である図データを格納する設備情報データベースと、前記設備機器の稼動状態に関する情報である稼動情報が格納された稼動情報データベースと、前記設備機器をメンテナンスするために必要な情報であるメンテナンス情報が格納されたメンテナンス情報データベースと、を備えてプラントを構成する前記設備機器のメンテナンスを支援するメンテナンスシステムにおけるサーバーであって、前記設備機器がメンテナンスの対象であることを表す推奨情報を作成する推奨情報作成手段を備え、前記情報処理装置は、前記出力手段に前記図データを表示し、前記出力手段に表示された前記図データに含まれる前記設備機器が前記入力手段により特定されたときに、特定された前記設備機器をメンテナンス対象情報として前記サーバーに送信し、前記推奨情報作成手段から得た前記推奨情報の一群の前記設備機器を前記出力手段に前記図データとともに表示し、前記サーバーは、前記情報処理装置から前記メンテナンス対象情報を受信し、前記メンテナンス情報データベースから前記メンテナンス対象情報に関するメンテナンス情報を抽出し、更に、前記推奨情報作成手段は、前記図データに含まれる前記設備機器のうち配置に関連がある一群の設備機器を抽出し、一群の前記設備機器に含まれる各設備機器のうち少なくとも一個について前記稼動情報に基づいてメンテナンスが必要であると判定したならば、一群の前記設備機器がメンテナンスの対象であることを表す推奨情報を作成し、前記図データは、複数のライン及びこれらに共通して接続された前記設備機器である共通設備機器を含み、前記推奨情報作成手段は、前記情報処理装置において前記複数のラインに接続された前記設備機器が前記入力手段により特定されたときに、前記共通設備機器について前記稼動情報に基づいてメンテナンスが必要であると判定したならば、前記共通設備機器を一群の前記設備機器に含めた推奨情報を作成することを特徴とするサーバーにある。
【0010】
上記目的を達成する他の態様は、入力手段及び出力手段を備えた情報処理装置と、サーバーと、プラントを構成する設備機器の配置及び接続に関する情報である図データを格納する設備情報データベースと、前記設備機器の稼動状態に関する情報である稼動情報が格納された稼動情報データベースと、前記設備機器をメンテナンスするために必要な情報であるメンテナンス情報が格納されたメンテナンス情報データベースと、を備えてプラントを構成する前記設備機器のメンテナンスを支援するメンテナンスシステムにおける情報処理装置であって、前記設備機器がメンテナンスの対象であることを表す推奨情報を作成する推奨情報作成手段を備え、前記情報処理装置は、前記出力手段に前記図データを表示し、前記出力手段に表示された前記図データに含まれる前記設備機器が前記入力手段により特定されたときに、特定された前記設備機器をメンテナンス対象情報として前記サーバーに送信し、前記推奨情報作成手段から得た前記推奨情報の一群の前記設備機器を前記出力手段に前記図データとともに表示し、前記サーバーは、前記情報処理装置から前記メンテナンス対象情報を受信し、前記メンテナンス情報データベースから前記メンテナンス対象情報に関するメンテナンス情報を抽出し、更に、前記推奨情報作成手段は、前記図データに含まれる前記設備機器のうち配置に関連がある一群の設備機器を抽出し、一群の前記設備機器に含まれる各設備機器のうち少なくとも一個について前記稼動情報に基づいてメンテナンスが必要であると判定したならば、一群の前記設備機器がメンテナンスの対象であることを表す推奨情報を作成し、前記図データは、複数のライン及びこれらに共通して接続された前記設備機器である共通設備機器を含み、前記推奨情報作成手段は、前記情報処理装置において前記複数のラインに接続された前記設備機器が前記入力手段により特定されたときに、前記共通設備機器について前記稼動情報に基づいてメンテナンスが必要であると判定したならば、前記共通設備機器を一群の前記設備機器に含めた推奨情報を作成することを特徴とする情報処理装置にある。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、メンテナンスの対象となる装置や部品を適切に選択することができるメンテナンスシステム、サーバー及び情報処理装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図2】メンテナンスシステムの動作を説明するための図である。
【
図3】タッチパネルディスプレイに示されたP&ID及び推奨情報を示す図である。
【
図4】P&ID及び推奨情報の表示態様を示す図である。
【
図5】P&ID及び推奨情報の表示態様を示す図である。
【
図6】P&ID及び推奨情報の表示態様を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1に示すように、本実施形態のメンテナンスシステム1は、プラント50を対象としてメンテナンスの支援を行うものであり、第1サーバー装置10、第2サーバー装置20、情報処理装置の一例であるタブレット30を備えている。
【0014】
プラント50は、プラント事業者により所有及び運営され、製品を製造するための種々の設備機器から構成されている。プラント50はプラント施工業者により構築され、メンテナンス事業者によりメンテナンスされている。なお、メンテナンスとは、プラント50の設備機器を検査、修理、交換することをいう。また設備機機器とは、プラント50を構成する種々の装置やその部品をいう。
【0015】
第1サーバー装置10及び第2サーバー装置20は、CPU、RAM、ハードディスクなどの記憶装置、入出力装置、通信手段等を備えた一般的なコンピュータである。第1サーバー装置10はプラント施工業者が管理運用し、第2サーバー装置20はメンテナンス施工業者が管理運用している。タブレット30は、CPU、RAM、フラッシュディスクなどの記憶装置、タッチパネルディスプレイ(請求項に記載の入力手段及び出力手段の一例である)、通信手段、カメラ、GPS等を備え、プラント事業者により携帯される一般的な携帯端末装置である。
【0016】
これらの第1サーバー装置10、第2サーバー装置20及びタブレット30は通信手段を介して相互に通信可能となっている。また、第1サーバー装置10は、設備情報データベース11を備えている。第2サーバー装置20は、稼動情報データベース21、及びメンテナンス情報データベース23を備えている。
【0017】
設備情報データベース11は、プラント50の図データを格納するものであり、第1サーバー装置10により読み書き可能なデータベースである。図データとは、プラント50を構成する設備機器の配置及び接続を表す情報であり、具体的には、名称、種類、配置場所など個々の設備機器に関する情報や、設備機器同士の接続関係を表す情報から構成されている。図データの一例としては電子データとして構成されたP&IDが挙げられる。
【0018】
稼動情報データベース21は、設備機器の稼働状態に関する情報である稼動情報を格納するものである。稼動情報とは、設備機器がプラント50で仕様されてからの経過時間や、後述する設備診断システム60により作成されたメンテナンスを要するか否かを表す情報である。稼動情報とは、設備機器が正常であるか異常であるか、使用してからどの程度の時間が経過しているか、正常ではあるが近い将来において修理や交換を要するといった情報からなる。このような稼動情報は、例えば、メンテナンス業者が入力手段を操作して第2サーバー装置20に入力し、第2サーバー装置20が当該稼動情報を稼動情報データベース21に記録することにより作成される。他に、稼動情報は、第2サーバー装置20が設備診断システム60から設備機器の診断データを受け取り、この診断データを稼動情報として稼動情報データベース21に記録することにより作成される。
【0019】
メンテナンス情報データベース23は、設備機器をメンテナンスするために必要な情報であるメンテナンス情報が格納されたものである。メンテナンス情報には、例えば、設備機器を構成している品目、品目毎の金額、納期、製造指図コード、マニュアル、メンテナンス時のチェックリスト、図面番号、品目毎の材質。前回メンテナンス実施日時と交換品目リスト及び担当者名、標準メンテナンス作業時間等が含まれる。
【0020】
本実施形態のように、プラント施工事業者が第1サーバー装置10と設備情報データベース11を有し、メンテナンス事業者が第2サーバー装置20と稼動情報データベース21及びメンテナンス情報データベース23を有しているが、このような形態に限定されない。どちらかの事業者がまとめてそれらのサーバやデータベースを有していてもよい。また、第三者が提供するレンタルサーバーやクラウドサーバなどと称される装置に、第1サーバー装置10、第2サーバー装置20、及び設備情報データベース11、稼動情報データベース21、メンテナンス情報データベース23と同等の機能を提供させてもよい。
【0021】
図2を用いて、上記構成のメンテナンスシステム1について詳細に説明する。
まず、プラント50には、設備機器の運転データに基づいて設備機器の診断を行う設備診断システム60が備わっている。運転データとは、設備機器に設けられた流量計、圧力計など様々な計測装置により得られたプラント50の運転状態におけるデータである。設備診断システム60は、運転データを解析することで、設備機器が正常又は異常であるかを判定したり、正常ではあるが近い将来において交換を要する状態であるといった診断データを出力する。このような設備診断システム60は公知のものであるので詳細な説明は省略する。また、稼動情報データベース21は、メンテナンス事業者によって適宜稼動情報が更新されている。例えば、メンテナンス事業者が実際に設備機器のメンテナンスを行った際に、交換した部品などについて使用開始時期などを稼動情報として稼動情報データベース21に記録している。
【0022】
第2サーバー装置20は、推奨情報作成手段22、メンテナンス仕様作成手段24を備えている。これらの各手段は、サーバープログラムとして実装されている。すなわちサーバープログラムは記憶装置にインストールされており、サーバープログラムがRAMに読み込まれ、CPUにより実行される。サーバープログラムは、第2サーバー装置20を稼動情報データベース21、推奨情報作成手段22、メンテナンス情報データベース23、メンテナンス仕様作成手段24として機能させる。
【0023】
推奨情報作成手段22は、メンテナンスを推奨する設備機器を抽出してタブレット30に提供する機能を実現する。具体的には、図データの一例であるP&IDに含まれる設備機器のうち配置に関連がある一群の設備機器を抽出する。そして、一群の設備機器に含まれる各設備機器のうち少なくとも一個について稼動情報に基づいてメンテナンスが必要であると判定したならば、一群の設備機器がメンテナンスの対象であることを表す推奨情報を作成する。
【0024】
配置に関連がある一群の設備機器とは、例えば、ある一本のラインに接続された複数の設備機器群であったり、一つの設備機器に付随する部品群をいう。一本のラインに接続されたバルブ、ポンプ、熱交換器などが一群の設備機器となる。他にも、一つのタンクとこれに付随する撹拌装置、各種センサーなどが一群の設備機器となる。図データには、各設備機器の配置や接続関係が表現されているため、推奨情報作成手段22は図データを元に一群の設備機器を抽出する。
【0025】
稼動情報に基づいて、抽出された一群の設備機器のうち少なくとも一個がメンテナンスを必要とするならば、その一群の設備機器についてメンテナンスの対象であることを表す推奨情報を作成する。つまり、推奨情報は、図データにおいて一群の関係にある設備機器と、そのうちの少なくとも一つの設備機器にはメンテナンスが必要であることを表したデータである。
【0026】
タブレット30は、このような推奨情報を受信して表示し、プラント事業者の操作に基づいてメンテナンスの対象となる設備機器を選択する。具体的にはタブレット30は、設備機器表示選択手段31を備えている。これらの各手段はクライアントプログラムとして実装されている。すなわちクライアントプログラムは記憶装置にインストールされており、クライアントプログラムがRAMに読み込まれ、CPUにより実行される。クライアントプログラムは、タブレット30を設備機器表示選択手段31として機能させる。
【0027】
設備機器表示選択手段31は、タッチパネルディスプレイに図データとともに推奨情報を表示する。具体的にはP&IDをタッチパネルディスプレイに表示するとともに、推奨情報に含まれる一群の設備機器を表示する。推奨情報に含まれる一群の設備機器は、メンテナンスを推奨する対象であることをプラント事業者に伝えるために表示される。
【0028】
図3にタブレットのタッチパネルディスプレイに表示された図データ及び推奨情報を示す。図データはプラント50を構成する設備機器やその接続を示している。
【0029】
具体的には、調合タンク51と第1サージタンク52とが、共通ライン70及び第1ライン71で接続されている。また、調合タンク51と第2サージタンク53とが、共通ライン70及び第2ライン72で接続されている。さらに、第1サージタンク52は、第1充填機ライン73で第1充填機54に接続され、第2サージタンク53と第2充填機55が第2充填機ライン74で接続されている。
【0030】
調合タンク51には、水や原料が供給され、それらを撹拌する撹拌装置87が設けられている。また、調合タンク51、第1サージタンク52、及び第2サージタンク53には、それぞれ計測器類81、82、83が設けられている。計測器の具体例としては、温度計、水位計、圧力計などである。さらに、それらのタンクは、タンク内の液体を圧送するための空気が供給されるようになっており、当該空気を清浄にするためのエアフィルター84、85、86が設けられている。
【0031】
第1ライン71には第1フィルター装置61が設けられ、第2ライン72には第2フィルター装置62が設けられている。また、各ラインにはバルブ90~99が設けられており、同図には黒点で示してある。
【0032】
設備機器表示選択手段31は、
図3のようにP&IDを表示するとともに、推奨情報を示す。同図に示す例では、推奨情報に含まれる一群の設備機器として、第1ライン71に接続されたバルブ92、バルブ94、バルブ98、第1フィルター装置61が丸印によって強調表示されており、かつ、バルブ92、バルブ94、バルブ98についてメンテナンスを要する旨の推奨情報100が表示されている。
【0033】
設備機器表示選択手段31は、タッチパネルディスプレイに表示された図データ(P&ID)に含まれる設備機器がタッチパネルディスプレイにより特定されたときに、その特定された設備機器をメンテナンス対象情報とする。設備機器を特定するとは、例えば、タッチパネルディスプレイに表示された調合タンク51をタップしたときに、その調合タンクが特定されたとして記憶することを言う。
【0034】
プラント事業者は、丸印によって強調表示された設備機器を特定してもよいし、強調表示されていない設備機器を特定してもよい。いずれにせよ、設備機器表示選択手段31は、プラント事業者により特定された設備機器をメンテナンス対象情報とする。例として、バルブ92、バルブ94、バルブ98が特定されたメンテナンス対象情報を作成したとする。
【0035】
設備機器表示選択手段31は、作成したメンテナンス対象情報を第2サーバー装置20に送信する。送信は、タッチパネルディスプレイに表示したボタン101がプラント事業者によりタッチされたときに行うが、もちろんこのようなタイミングに限定されない。なお、ボタン101は、メンテナンス事業者にメンテナンスを依頼するときにタップされるGUIである。
【0036】
第2サーバー装置20は、メンテナンス対象情報をタブレット30から受信し、メンテナンス仕様作成手段24がこれを処理する。具体的には、メンテナンス仕様作成手段24は、メンテナンス対象情報によって特定された設備機器に関するメンテナンス情報をメンテナンス情報データベース23から抽出する。
【0037】
このようにして抽出されたメンテナンス情報は、プラント事業者がメンテナンスを希望した設備機器(バルブ92、バルブ94、バルブ98)について修理、交換に要する品目、金額、納期等の情報が含まれる。したがって、メンテナンス事業者はこのメンテナンス情報を元にメンテナンスに必要な部品、人員などを迅速に手配することができ、プラント事業者に対して費用や納期を伝達することができる。
【0038】
図3に示した例では、推奨情報は、プラント事業者の操作に関わらずにタッチパネルディスプレイに表示したが、このような表示の仕方に限定されない。
【0039】
例えば、プラント事業者の操作に基づいてメンテナンスが推奨される設備機器を示すようにしてもよい。具体的には、まず、第2サーバー装置20は図データとしてP&IDをタブレット30に送信する。
図4(a)に示すように、設備機器表示選択手段31は、そのP&IDをタッチパネルディスプレイに表示する。なお、図ではプラント50の一部を抜粋してある。
【0040】
次に、
図4(b)に示すように、設備機器表示選択手段31は、メンテナンスの対象とする設備機器をプラント事業者に特定させる。ここでは、バルブ92が選択されたとする。設備機器表示選択手段31は、バルブ92がプラント事業者により選択されたことを示すべく、四角印をバルブ92に合わせて表示する。メンテナンスの対象とする設備機器が特定されたら、設備機器表示選択手段31はその設備機器を推奨情報作成手段22に送信する。
【0041】
推奨情報作成手段22は、タブレット30において設備機器が特定され、その設備機器を受信したら推奨情報を作成する。具体的には、プラント事業者によって特定された設備機器と配置に関連がある一群の設備機器をP&IDから抽出する。そして、その一群の設備機器に含まれる設備機器のうち少なくとも一個について稼動情報に基づいてメンテナンスが必要であるかを判定する。ここでは、バルブ94,バルブ98、第1フィルター装置61が一群の設備機器となる。
【0042】
続いて、推奨情報作成手段22は、このようにして抽出した設備機器について稼動情報を参照することでメンテナンスの要否を含んだ推奨情報を作成し、タブレット30(設備機器表示選択手段31)に送信する。
【0043】
図4(c)に示すように、設備機器表示選択手段31は、プラント事業者が選択したバルブ92の他に、新たに得た推奨情報に含まれるバルブ94、バルブ98、第1フィルター装置61についてメンテナンスを推奨する旨を示す記号として丸印を表示する。
【0044】
プラント事業者としては、自らが選んだバルブ92だけをメンテナンス対象とするのではなく、バルブ92に関連した一群の設備機器についてもメンテナンスが推奨されると知ることができる。これにより、必要に応じてバルブ92だけでなく他の一群の設備機器(バルブ94、バルブ98、第1フィルター装置61)についてメンテナンスの要否を判断することができる。
【0045】
図5を用いて、別の推奨態様について説明する。
図5(a)に示すように、プラント事業者によってバルブ91が特定されたとする。バルブ91には特定されたことを示すべく四角印が付されている。このようにバルブ91が特定されたことが設備機器表示選択手段31から推奨情報作成手段22に送信される。
【0046】
推奨情報作成手段22は、設備機器表示選択手段31により特定された設備機器と同じものであり、かつ、特定された設備機器から所定範囲内にあるものを図データから抽出して一群の設備機器とする。バルブ91と同じものとしては、バルブ90、バルブ92~99が挙げられる。もしくはバルブ91の部品、例えばパッキンがバルブ90、バルブ92~99のパッキンと同じものとして抽出される。そして、バルブ91から所定範囲内にあるものを図データから抽出する。この結果、例えば、バルブ90、バルブ92、バルブ93が抽出される。このようにして抽出した設備機器を一群の設備機器とする。そして、これらの一群の設備機器の稼動情報を参照することで推奨情報を作成する。
【0047】
図5(b)に示すように、設備機器表示選択手段31は、プラント事業者が選択したバルブ91の他に、新たに得た推奨情報に含まれるバルブ90、バルブ92、バルブ93についてメンテナンスを推奨する旨を示す記号として丸印を表示する。
【0048】
プラント事業者としては、自らが選んだバルブ91だけをメンテナンス対象とするのではなく、バルブ91と同じであり所定範囲内にある一群の設備機器についてもメンテナンスが推奨されると知ることができる。所定範囲内にある同じバルブについてメンテナンスを行うことになるので、移動範囲を限定することができる。また、同じ設備機器の部品や工具、手順を一式揃えれば足り、異なる設備機器ごとにそれらの部品等を用意する必要がなくなる。この結果、メンテナンスを効率的に行うことができる。
【0049】
なお、
図5に示した例では、プラント事業者が選択した設備機器と同じものであり、かつ所定範囲内にあるものについてメンテナンスを推奨したが、そのような2つの条件を個別に用いてもよい。すなわち、プラント事業者が選択した設備機器と同じものについてメンテナンスを推奨してもよいし、又は、プラント事業者が選択した設備機器から所定範囲内にあるものについてメンテナンスを推奨てもよい。
【0050】
図3に示すように、プラント50は、共通ライン70を有し、共通ライン70から分岐した第1ライン71と第2ライン72を備えている。第1ライン71、第2ライン72とは何れか一方のみを利用することも可能となっている。第1ライン71と第2ライン72は、請求項に記載の複数のラインに該当する。この複数のラインからみて共通した設備機器は、請求項に記載の共通設備機器に該当する。例えば、共通ライン70、バルブ91、調合タンク51及び調合タンク51に付属する設備機器である。他にも特に図示しないが、プラントでは複数のラインに共通して水を供給する水供給源が設けられていることが多いが、このような水供給源も各ラインに共通の共通設備機器となる。
【0051】
図6に示すように、プラント事業者によって第1フィルター装置61装置が特定されたとする。第1フィルター装置61装置には特定されたことを示すべく四角印が付されている。このように第1フィルター装置61が特定されたことが設備機器表示選択手段31から推奨情報作成手段22に送信される。
【0052】
推奨情報作成手段22は、第1ライン71に接続された第1フィルター装置61が設備機器表示選択手段31によって特定されたとき、共通設備機器についても稼動情報に基づいてメンテナンスが必要であるかを判定する。例えば、調合タンク51について稼動情報に基づいてメンテナンスの要否を判定する。この結果、調合タンク51についてもメンテナンスを推奨すると判定したならば、一群の設備機器に第1フィルター装置61を含めた推奨情報を作成し、タブレット30に送信する。
【0053】
図6に示すように、設備機器表示選択手段31は、プラント事業者が選択した第1フィルター装置61の他に、新たに得た推奨情報に含まれる調合タンク51についてメンテナンスを推奨する旨を示す記号として丸印を表示する。
【0054】
プラント事業者としては、自らが選んだ第1フィルター装置61だけをメンテナンス対象とするのではなく、共通設備機器である調合タンク51についてもメンテナンスが推奨されると知ることができる。第1フィルター装置61をメンテナンスの対象とするのであれば、調合タンク51は第2ライン72と共通して使用されることからメンテナンスの必要性が高いと考えられる。したがって、このようなメンテナンスの必要性が高い共通設備機器を推奨することができる。
【0055】
以上に説明したメンテナンスシステム1、第1サーバー装置10、第2サーバー装置20、タブレット30によれば、一群の設備機器についてメンテナンスの要否からなる推奨情報が図データとともに表示される。プラント事業者は、このような推奨情報に基づけば、どの設備機器をメンテナンスするかが一目瞭然であるため、メンテナンスの対象となる設備機器を適切に選択することができる。
【0056】
また、プラント50では、例えば第1ライン71に接続された設備機器は使用時間を揃えた方が好ましい。使用時間が同程度であれば期待された性能を維持しやすいなどのメリットがあるからである。本発明では、一群の設備機器についてメンテナンスの要否を推奨するので、例えば第1ライン71に接続された設備機器を纏めてメンテナンスするというプラント事業者の意思決定に繋がりやすい。そのメンテナンスの結果、設備機器を修理、交換等しても使用時間が揃うためプラント50に期待された性能を維持しやすいという効果がある。
【0057】
このようにメンテナンスシステム1によれば、一群の設備機器の中からメンテナンスの対象が推奨されるので、それに従えば、プラント50の性能面にとって好ましいメンテナンスを行えるという効果がある。
【0058】
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明の基本的な構成は上述したものに限定されるものではない。
【0059】
一群の設備機器としては、第1ライン71に設けられたバルブ92、バルブ94、バルブ98等を例にしたが、このようにラインに設けられた設備機器に限定されない。例えば、調合タンク51とこれに付随する計測器類81、バルブ90,91、エアフィルター84、さらには調合タンク51の部品などを一群の設備機器としてもよい。
【0060】
また、タッチパネルディスプレイには、一群の設備機器を表示するようにしたが、複数群の設備機器を表示してもよい。例えば、第1ライン71に接続した一群の設備機器のみならず、第2ライン72に接続した一群の設備機器や、調合タンク51に接続した一群の設備機器などを表示してもよい。
【0061】
第1サーバー装置10と第2サーバー装置20とに分かれて各機能を実現したが、このような態様に限定されない。例えば一台のサーバー装置において全ての機能を実現してもよいし、3台以上のサーバー装置に分散して各機能を実現してもよい。また、各サーバー装置に各データベースが備わっていたが、このような態様に限定されず、データベース機能が別のサーバー装置で実現されていてもよい。
【0062】
また、メンテナンスの対象となる設備機器は、プラント事業者が特定するものであったが、このような態様に限定されない。例えば、メンテナンス事業者自身が行ってもよいし、プラント施工業者が行ってもよい。
【0063】
図3に示したプラント50の構成は例示であり、このような構成に限定されない。本発明は任意の構成のプラント50に適用することができる。
【符号の説明】
【0064】
1…メンテナンスシステム、10…第1サーバー装置、11…設備情報データベース、20…第2サーバー装置、21…稼動情報データベース、22…推奨情報作成手段、23…メンテナンス情報データベース、24…メンテナンス仕様作成手段、30…タブレット、31…設備機器表示選択手段、50…プラント
【要約】
【課題】メンテナンスの対象となる装置や部品を適切に選択することができるメンテナンスシステム、サーバー及び情報処理装置を提供する。
【解決手段】第2サーバー装置20は、図データに含まれる設備機器のうち配置に関連がある一群の設備機器を抽出し、一群の設備機器がメンテナンスの対象であることを表す推奨情報を作成する。タブレット30は、推奨情報の一群の設備機器を図データとともに表示し、タッチパネルディスプレイに表示された図データに含まれる設備機器がメンテナンスの対象として特定されたときに、その設備機器を第2サーバー装置20に送信する。第2サーバー装置20は、メンテナンスの対象の設備機器についてメンテナンス情報を作成する。
【選択図】
図2