(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-11
(45)【発行日】2022-01-24
(54)【発明の名称】印刷されたマイクロアレイを作成するための方法及びデバイス
(51)【国際特許分類】
G01N 35/00 20060101AFI20220117BHJP
G01N 35/10 20060101ALI20220117BHJP
G01N 37/00 20060101ALI20220117BHJP
【FI】
G01N35/00 F
G01N35/10 A
G01N37/00 102
(21)【出願番号】P 2020511356
(86)(22)【出願日】2018-09-05
(86)【国際出願番号】 GB2018052507
(87)【国際公開番号】W WO2019048846
(87)【国際公開日】2019-03-14
【審査請求日】2021-08-02
(32)【優先日】2017-09-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】503016706
【氏名又は名称】アレイジェット リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ARRAYJET LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ミッチェル, ベンジャミン
(72)【発明者】
【氏名】サルバテッラ セラ, ジョーン
【審査官】佐野 浩樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-021558(JP,A)
【文献】米国特許第06689319(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2004/0082059(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2004/0023223(US,A1)
【文献】国際公開第2002/090984(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0034104(US,A1)
【文献】特表2005-516201(JP,A)
【文献】特開2008-160105(JP,A)
【文献】特開2006-064699(JP,A)
【文献】特開2008-155630(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12M 1/00 - 3/10 、
C12N15/00 -15/90 、
G01N33/48 -37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロアレイを製造し、前記マイクロアレイの品質を検証するための方法であって、
a)少なくとも1つの試薬を用意するステップと、
b)前記少なくとも1つの試薬を、所定の配置で定量供給プリントヘッドに装填するステップと、
c)印刷ジョブにおける第1の印刷パスで、前記プリントヘッドに対する命令を生成し、前記プリントヘッドを基板に対して移動させ、前記少なくとも1つの試薬を前記基板に印刷して、マイクロアレイを得るステップと、
d)前記第1の印刷パス中に前記印刷されたマイクロアレイの画像をカメラによって取得するステップと、
e)前記印刷されたマイクロアレイの前記取得された画像を処理して、前記印刷されたマイクロアレイの品質を示すパラメータを計算するステップと、
f)前記印刷ジョブにおける前記第1の印刷パスの終了時に、前記印刷されたマイクロアレイに関する前記計算されたパラメータを前記マイクロアレイに関する所定の基準と比較して、生じ得る印刷欠陥を特定するステップと、
g)印刷欠陥が特定された場合、前記印刷されたマイクロアレイについて、ステップf)の前記特定された印刷欠陥を比較するステップと、
h)ステップg)の前記比較の結果を使用して、前記特定された印刷欠陥をランダム印刷欠陥又は非ランダム印刷欠陥として分類するステップと、
i)後続の印刷パスの印刷前に、ステップh)の前記分類を使用して
、前記マイクロアレイの品質を改善するための補正措置を選
択するステップと
を含む方法。
【請求項2】
j)ステップh)での前記印刷欠陥が非ランダム印刷欠陥として分類された場合、
k)前記非ランダム印刷欠陥に関する考えられる原因を選択するステップと、
l)後続の印刷パスの印刷前に、前記プリントヘッドに対する命令の生成を修正する、及び/又は前記プリントヘッドの
構成を修正するステップと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記非ランダム印刷欠陥に関して考えられる原因を選択する前記ステップが、試薬の問題に関連付けられる前記印刷欠陥の原因を選択することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
後続の印刷パスの印刷前に、前記プリントヘッドに対する命令の生成を修正する、及び/又は前記プリントヘッドの
構成を修正する前記ステップが、新しい試薬を装填することを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記非ランダム印刷欠陥に関して考えられる原因を選択する前記ステップが、ノズルの機能不全に関連付けられる前記印刷欠陥の原因を選択することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
後続の印刷パスの印刷前に、前記プリントヘッドに対する命令の生成を修正する、及び/又は前記プリントヘッドの
構成を修正する前記ステップが、前記機能不全のノズルとは異なるノズルの使用を命令することを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
m)ステップh)での前記印刷欠陥がランダム印刷欠陥として分類された場合、
n)前
記ランダム印刷欠陥を検討するステップと、
o
)マイクロアレイ又はその個々のスポット要素の印刷を継続するか印刷し直すかを選択することを決定する
ために、先行するステップn)の前記検討の結果を使用するステップと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記印刷されたマイクロアレイの画像をカメラによって取得する前記ステップが、
p)マイクロアレイごとに、前記プリントヘッドの前方に配置された第1のカメラによって前記マイクロアレイの印刷前に前記基板の第1の画像を取得し、前記基板への前記マイクロアレイの印刷後に前記基板の第2の画像を取得するステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記印刷されたマイクロアレイの前記取得された画像を処理する前記ステップが、
q)マイクロアレイごとに、前記第1のカメラによって取得された前記基板の前記画像、及び第2のカメラによって取得された前記基板の前記画像を処理して、前記印刷されたマイクロアレイの品質を示すパラメータを計算するステップ
を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
マイクロアレイを製造し、前記マイクロアレイの品質を検証するためのデバイスであって、
少なくとも1つの試薬を含むように構成された定量供給プリントヘッドと、
前記プリントヘッドに対する命令を生成し、印刷ジョブにおける第1の印刷パス中に前記プリントヘッドを基板に対して移動させて、前記少なくとも1つの試薬を前記基板に印刷して、マイクロアレイを得るための手段と、
前記第1の印刷パス中に前記基板の画像を取得することが可能な少なくとも第1のカメラであって、前記基板にはマイクロアレイが印刷されている、第1のカメラと、
前記少なくとも第1のカメラに接続され、前記少なくとも第1のカメラからの前記画像を受信するように構成され、前記印刷されたマイクロアレイの品質を示すパラメータを計算するように構成された処理手段であって、前記第1の印刷パスの終了時に、前記印刷されたマイクロアレイに関する前記計算されたパラメータを前記マイクロアレイに関する所定の基準と比較し、生じ得る印刷欠陥を特定し、印刷欠陥が特定された場合に、前記印刷されたマイクロアレイに関して、前記印刷されたマイクロアレイに関する前記特定された印刷欠陥を比較し、この比較の結果を使用して、前記特定された印刷エラーをランダム印刷欠陥又は非ランダ
ム印刷欠陥として分類し、後続の印刷パスの印刷前に、前記分類を使用して
、前記マイクロアレイの品質を改善するための補正措置を選
択するようにさらに構成された処理手段と
を備えるデバイス。
【請求項11】
マイクロアレイが印刷されるべき前記基板の画像を取得することが可能な少なくとも第2のカメラをさらに備え、前記プリントヘッドの移動方向で見て、前記少なくとも第1のカメラが前記プリントヘッドの後方に配置され、前記少なくとも第2のカメラが前記プリントヘッドの前方に配置されている、請求項10に記載のデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、マイクロアレイを製造するための方法及びデバイスに関する。マイクロアレイは、複数のスポットを含み、各スポットが生体分子を含む材料を含む。マイクロアレイは、定量供給プリントヘッドを使用して上記生体分子を含む適合された試薬を基板に印刷することによって作成され、特に、マイクロアレイを印刷し、印刷されたマイクロアレイの品質を検査して、基板に印刷された個々のスポットの存在、位置、及びサイズを検討することによってマイクロアレイが適正に印刷されているかどうかを決定し、印刷されたマイクロアレイの品質を改善するために補正措置を講じるための手段を提供する、方法及びデバイスを述べる。
【背景技術】
【0002】
マイクロアレイ(バイオチップとしても知られている)は、ゲノムDNA、cDNA、オリゴヌクレオチド配列、タンパク質、抗体などの生体分子の研究において重要である。適切には、生体分子が、順序が整えられたアレイで基板に提供され、次いで、分析物を基板に提供して、基板の生体分子への結合を決定することができる。これは、例えば遺伝子発現のプロファイリング、治療用分子の発見、又はタンパク質結合の測定のために、生体分子の相互作用又は反応を分析するのに有用であり得る。生体分子を基板に印刷することにより、多数の試料に対してそのような分析を行うことが可能になる。
【0003】
マイクロアレイは、インクジェットアレイプリンタなど、定量供給プリントヘッドを備えるアレイプリンタ又はマイクロアレイヤによって印刷される。定量供給プリントヘッドは、プリントヘッドに装填された生体分子を含む試薬をスライドなどの固体基板に印刷するために使用される。通常、プリントヘッドには、複数の試薬が装填され、各試薬が、特定の生体分子を含む。印刷すべきスライドがトレイに装填され、プリントヘッドが、後続の印刷パスでトレイに対して移動されて、印刷ジョブ全体ですべてのスライドを印刷する。すべてのスライドが印刷されると、トレイ及びスライドは、アレイプリンタから取り外される。
【0004】
生体分子の印刷における大きな問題は、基板での生体分子を含むスポットの印刷のばらつきである。例えば、スポットのサイズ、形状、又は位置が、不適正にアレイに提供されることがあり、又は実際にスポットがまったく印刷されないことがある。
【0005】
マイクロアレイを印刷する作業は、極めて少量の多くの異なる試薬を、プリントヘッドにある別個のウェルから基板における間隔の狭い位置に転写することを必要とする。マイクロアレイの印刷は、例えば、インクジェットプリントヘッドなどノズルを設けられたプリントヘッドを使用して、接触せずに、空気を介して印刷液を基板に投射することによって行うことができる。例えばバブルジェットなど他のプリントヘッドも使用することができることに留意されたい。通常、そのようなインクジェット技術の主な難点は、ノズル内の空気により、ノズルが、位置がずれた若しくは変形したスポットを印刷すること、又はスポットを印刷できないことがあり得ることである。いくつかの要因により、印刷エラーが引き起こされることがある。これらの要因には、ノズルの閉塞若しくは故障、試料沈殿、不適切な試料粘度、又は空の試薬ウェルが含まれる。
【0006】
米国特許第6,558,623号は、スライドが完成した後に、マイクロアレイを品質チェック又は検査するためのデバイス及び方法を開示している。米国特許第6,558,623号によるデバイス及び方法は、印刷ジョブ中、スライドに多数のマイクロアレイを印刷し、印刷ジョブの終了時にスライドの全体的な品質を検討して、スライドの合格又は不合格を認定するように特に構成されている。
【0007】
既知の検査及び分析技法では、スポットの印刷が完了している基板でのスポット品質を、手動介入によって又は自動的にチェックする制御システムが論じられているが、これは通常、完了した印刷ジョブの終了時に対話を必要とする。これは、複数のスライドが印刷された印刷実行後に、スライドの品質を分析することができ、補正措置を講じて、印刷されたスライドを補正することができることを意味する。この効果は、印刷されたスライドの補正を可能にするために、プリントヘッドに追加の試薬を提供する必要があることであり得る。これには、費用及び/又は時間がかかることがある。
【0008】
本発明の目的は、印刷ジョブ中、その個々の印刷パスの後に、印刷の品質を分析することを可能にする方法及びデバイスを提供することである。これにより、印刷ジョブの終了時ではなく、印刷ジョブ中に補正策を講じることができるようになる。
【発明の概要】
【0009】
本発明の第1の態様によれば、マイクロアレイを製造し、上記マイクロアレイの品質を検証するための方法であって、
a)少なくとも1つの試薬を用意するステップと、
b)上記少なくとも1つの試薬を、所定の配置で定量供給プリントヘッドに装填するステップと、
c)第1の印刷パスで、プリントヘッドに対する命令を生成し、プリントヘッドを基板に対して移動させ、上記少なくとも1つの試薬を基板に印刷して、マイクロアレイを得るステップと、
d)印刷されたマイクロアレイの画像をカメラによって取得するステップと、
e)印刷されたマイクロアレイの取得された画像を処理して、印刷されたマイクロアレイの品質を示すパラメータを計算するステップと、
f)第1の印刷パスの終了時に、印刷されたマイクロアレイに関する計算されたパラメータをマイクロアレイに関する所定の基準と比較して、生じ得る印刷欠陥を特定するステップと、
g)印刷欠陥が特定された場合、印刷されたマイクロアレイについて、ステップf)の特定された印刷欠陥を比較するステップと、
h)ステップg)の比較の結果を使用して、特定された印刷欠陥をランダム印刷欠陥又は非ランダム印刷欠陥として分類するステップと、
i)後続の印刷パスの印刷前に、ステップh)の分類を使用して、マイクロアレイの品質を改善するための補正措置を選択するステップと
を含む方法が提供される。
【0010】
好適には、この方法は、
j)ステップh)での印刷欠陥が非ランダム印刷欠陥として分類された場合、
k)非ランダム印刷欠陥に関する考えられる原因を選択するステップと、
l)後続の印刷パスの印刷前に、プリントヘッドに対する命令の生成を修正する、及び/又はプリントヘッドの構成を修正するステップと
を含む。
【0011】
好適には、非ランダム印刷欠陥に関して考えられる原因を選択するステップが、
試薬の問題に関連付けられる印刷欠陥の原因を選択すること
を含む。
【0012】
好適には、非ランダム印刷欠陥に関して考えられる原因を選択するステップが、
ノズルの機能不全に関連付けられる印刷欠陥の原因を選択すること
を含む。
【0013】
好適には、後続の印刷パスの印刷前に、プリントヘッドに対する命令の生成を修正する、及び/又はプリントヘッドの構成を修正するステップが、
新しい試薬を装填すること
を含む。
【0014】
好適には、後続の印刷パスの印刷前に、プリントヘッドに対する命令の生成を修正する、及び/又はプリントヘッドの構成を修正するステップが、
機能不全のノズルとは異なるノズルの使用を命令すること
を含む。
【0015】
好適には、この方法は、
m)ステップh)での印刷欠陥がランダム印刷欠陥として分類された場合、
n)ランダム印刷欠陥を検討するステップと、
o)マイクロアレイ又はその個々のスポット要素の印刷を継続するか印刷し直すかを選択することを決定するために、先行するステップn)の検討の結果を使用するステップと
を含む。
【0016】
好適には、印刷されたマイクロアレイの画像をカメラによって取得するステップが、
p)マイクロアレイごとに、プリントヘッドの前方に配置された第2のカメラによってマイクロアレイの印刷前に基板の第1の画像を取得し、基板へのマイクロアレイの印刷後に基板の第2の画像を取得するステップ
を含む。
【0017】
好適には、印刷されたマイクロアレイの取得された画像を処理するステップが、
q)マイクロアレイごとに、第1のカメラによって取得された基板の画像、及び第2のカメラによって取得された基板の画像を処理して、印刷されたマイクロアレイの品質を示すパラメータを計算するステップ
を含む。
【0018】
本発明の第2の態様によれば、マイクロアレイを製造し、上記マイクロアレイの品質を検証するためのデバイスであって、
少なくとも1つの試薬を含むように構成された定量供給プリントヘッドと、
上記プリントヘッドに対する命令を生成し、第1の印刷パス中に上記プリントヘッドを基板に対して移動させて、上記少なくとも1つの試薬を基板に印刷して、マイクロアレイを得るための手段と、
マイクロアレイが印刷される基板の画像を取得することが可能な少なくとも第1のカメラと、
少なくとも第1のカメラに接続され、少なくとも第1のカメラからの画像を受信するように構成され、印刷されたマイクロアレイの品質を示すパラメータを計算するように構成された処理手段であって、第1の印刷パスの終了時に、印刷されたマイクロアレイに関する計算されたパラメータをマイクロアレイに関する所定の基準と比較し、生じ得る印刷欠陥を特定し、印刷欠陥が特定された場合に、印刷されたマイクロアレイに関して、印刷されたマイクロアレイに関する特定された印刷欠陥を比較し、この比較の結果を使用して、特定された印刷エラーをランダム印刷欠陥又は非ランダム印刷欠陥として分類し、後続の印刷パスの印刷前に、上記分類を使用して、マイクロアレイの品質を改善するための補正措置を選択するようにさらに構成された処理手段と
を備えるデバイスが提供される。
【0019】
好適には、デバイスは、マイクロアレイが印刷されるべき基板の画像を取得することが可能な少なくとも第2のカメラをさらに備え、プリントヘッドの移動方向で見て、少なくとも第1のカメラがプリントヘッドの後方に配置され、少なくとも第2のカメラがプリントヘッドの前方に配置される。
【0020】
ここで、本発明の実施形態を、図面を参照して単に例として述べる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下の説明では、本発明の様々な例示的実施形態を完全に理解できるように、いくつかの具体的な詳細を述べる。しかし、これらの具体的な詳細の一部又は全部を伴わずに本発明の実施形態を実施することができることが当業者には理解されよう。なお、述べている実施形態の関連の態様を不必要に曖昧にしないように、よく知られているプロセス操作については詳細には述べていない。図面において、同様の参照番号は、いくつかの図を通じて同一若しくは同様の機能又は特徴を表す。
【0023】
本明細書では、試薬に言及する。試薬という語は、印刷によってマイクロアレイを得るために使用されるように適合された任意の生体材料を表すことを意図されている。
【0024】
本明細書では、マイクロアレイという語は、基板の上に定量供給された複数のスポットを設けられた基板の組合せを表すために使用され、これらのスポットは、順序を整えて基板に定量供給され、各スポットが所定の量の生体材料を含む。本明細書では、プリントヘッドに言及する。プリントヘッドは、例えば複数のノズルを使用することによって生体材料を基板に定量供給するように構成された装置を表すことを意図されている。
【0025】
図1を参照すると、マイクロアレイヤ(マイクロアレイ製造デバイス)10の断面図が示されている。マイクロアレイヤ10は、プリントヘッド3を備え、プリントヘッド3は、基板に試薬を定量供給するように構成されている。通常、プリントヘッド3は、複数の試薬を装填するように構成され、上記試薬を収容するための各受容器が、基板に試薬を定量供給するための複数のノズルに接続されている。
【0026】
プリントヘッド3は、基板に対するプリントヘッドの相対運動を可能にするようにマイクロアレイヤに取り付けられており、基板は、
図1によれば、複数のスライド4が配置されたトレイ5の形態を有する。
図1で見られるように、通常、プリントヘッドは、第1の印刷パスにおいてトレイ5にわたって右から左に移動し、次いで後続の印刷パスにおいて左から右に移動して戻るように構成されており、第1の印刷パスと各後続の印刷パスとは、本質的に平行でなければならない。
【0027】
マイクロアレイヤ10には、第1のカメラ1及び第2のカメラ2が設けられており、これらのカメラは、プリントヘッド3の反対側に配置されている。
図1で見られるように、プリントヘッド3が印刷パスにおいて左から右に移動しているとき、カメラ1は、プリントヘッド3の後方で移動するように構成される。これは、
図1で見られるように、プリントヘッド3とカメラ1とのアセンブリが左から右に移動する間に、カメラ1が基板(マイクロスライド)4の画像を取得することができることを意味する。印刷パスが完了すると、プリントヘッド3と第1のカメラ1及び第2のカメラ2とのアセンブリの移動が逆方向にされる。後続の印刷パスでは、カメラ2がプリントヘッド3の後方に配置され、したがって、後続の印刷パスでは、プリントヘッド3によって基板に試薬を印刷した後、カメラ2を使用して基板(マイクロスライド)4の画像を取得することができる。
【0028】
図1によるマイクロアレイ10が適切に機能するために、カメラ1及び2は、プリントヘッド3と一列に取り付けられ、カメラ1及びカメラ2は、プリントヘッド3に対してそれぞれ所定の距離を有する。さらに、カメラ1及び2による基板の適切な撮像を可能にするために、カメラ1及び2は基板に対して垂直である。
【0029】
本発明の特定の実施形態では、単一の印刷パス中に、第1のカメラ1と第2のカメラ2との両方を使用して基板4の画像を取得することが可能である。例えば、
図1で見られるように、プリントヘッドが右から左に移動しているとき、プリントヘッド3によって基板4に試薬を定量供給する前に、第1のカメラ1を使用して基板4の画像を取得することができる。その後、プリントヘッド3によって基板に試薬を定量供給した後、カメラ2を使用して基板の画像を取得することができる。これは、カメラ1とカメラ2との両方の画像を使用して、プリントヘッド3による試薬の定量供給後に得られたマイクロアレイを分析することができることを意味する。例えば、カメラ1が印刷前に基板の画像を取得した場合、ここで、スライドの欠陥、位置合わせ不良、又は汚染を観察することができる。この情報は、マイクロアレイが作成された後の同じ基板の画像の分析を改良するために使用することができる。
【0030】
図1によるマイクロアレイ10では、第1のカメラ1及び第2のカメラ2は、処理手段(
図1には図示せず)に接続される。これらの処理手段は、画像処理を実施して、カメラ1及び2を使用することによって得られた画像から、基板に作成されたマイクロアレイの品質に関する情報を抽出するように特に構成される。処理手段は、画像処理を可能にするための既知のアルゴリズムを備えている。処理手段は、制御手段(
図1には図示せず)に接続されており、制御手段は、動作プリントヘッド3の命令を生成するように特に構成されている。これは、処理手段がカメラ1及び2によって取得された画像を処理した後、データを制御手段に転送して、プリントヘッドに対する命令を生成し、例えば後続の印刷パスでのプリントヘッドの動作を変更して、得られるマイクロアレイの品質を改善することができることを意味する。
【0031】
本発明の一実施形態によれば、制御手段は、印刷パス中に得られたマイクロアレイにおいて観察される生じ得る欠陥がランダムエラーであるか非ランダムエラーであるかを認識することができる。マイクロアレイにおいて観察されるエラーが非ランダムエラーである場合、得られるマイクロアレイの品質を改善するためにプリントヘッドの特定の修正が可能である。プリントヘッドに対する命令を生成する機能を以下の例で述べる。処理手段が、一連の画像の分析後、プリントヘッドでの特定のノズルを使用することによって得られたスポットが印刷エラーを含むと判断した場合、制御手段は、該当するノズルを使用しないようにプリントヘッドに命令を生成することができる。後続の印刷パスでは、欠陥のあるノズルを使用する代わりに、代替のノズルを使用して印刷エラーの再発を回避することができる。
【0032】
本発明によれば、マイクロアレイの品質の検討は、印刷ジョブ中に、上記印刷ジョブの各印刷パスの終了時に実施することができる。印刷パスの終了時に、印刷された各マイクロアレイについて、第1のステップで、生じ得る印刷欠陥が特定される。これらの印刷欠陥は、基板への試薬の印刷中に発生した印刷エラーに関係する。
【0033】
印刷欠陥の特定を可能にするために、印刷パス中に取得された印刷されたマイクロアレイの画像を使用して、マイクロアレイの品質を示すパラメータを計算する。これらのパラメータは、例えば、マイクロアレイの個々のスポットの有無、マイクロアレイでの個々のスポットのサイズ、マイクロアレイのスポットの真円度、マイクロアレイでのスポットの実際の位置、考えられるサテライトの存在(サテライトは、スポットの近傍に存在する少量の試薬を意味する)などを示すことができる。
【0034】
印刷されたマイクロアレイに関するパラメータが計算されると、それらのパラメータを、マイクロアレイに関する所定の基準と比較することができる。これらの基準は、例えば、マイクロアレイが品質検査に合格するための、マイクロアレイのスポットのサイズ、位置、及び真円度の最小要件を含む。例えば、スポットのサイズ、位置、及び真円度に関して、印刷されたマイクロアレイの実際の値がその印刷されたマイクロアレイを合格として分類するようなものになる間隔を決定することができる。
【0035】
利用可能になると、計算されたパラメータを決定された基準と比較して、マイクロアレイごとに、決定された基準と実際のパラメータとの間の特定の印刷欠陥を特定することができる。この比較が完了すると、印刷パスについて、決定された基準と計算されたパラメータとの間に印刷欠陥があるかどうかを分析し、もしあれば、これらの印刷欠陥が何に関係するかを分析することができる。
【0036】
これは、印刷パスごとに、異なるマイクロアレイの品質を確立し、同じ印刷パスでの他のマイクロアレイの品質と比較することができることを意味する。これは、印刷パスの終了時に、印刷欠陥が1回だけ発生するか複数回発生するかを検討することができることを意味する。印刷欠陥が1回しか発生しない場合、印刷欠陥がランダム印刷欠陥である可能性が高く、このランダム印刷欠陥は、印刷パスでのマイクロアレイのうちの1つに関して発生したが、任意の他のマイクロアレイでは繰り返されない。
【0037】
印刷欠陥が複数回、又はすべてのマイクロアレイで発生する場合、この印刷欠陥は、プリントヘッドの機能に関連している可能性が高く、又はプリントヘッドに装填されてマイクロアレイの印刷に使用される試薬の特性に関連している可能性が高い。例えば、あるスポットがすべてのマイクロアレイで欠落している場合、その特定のスポットを印刷するノズルに問題があることが明らかである。別の例によれば、特定の試薬を印刷するために使用されるすべてのノズルで印刷の問題がある場合、この問題は、使用される試薬に関係付けられる可能性が高い。これは、例えば試薬の粘度に問題があることを意味する。
【0038】
本発明によれば、印刷欠陥の特定、及びランダムとして又は非ランダムとしての印刷欠陥の分類は、自動化される。
【0039】
一例によれば、分類は以下のように行われる。
【0040】
第1のステップで、印刷されたマイクロアレイの画像が取得され、これらの画像により、基板の印刷されたマイクロアレイの個々のスポットの分析が可能になる。
【0041】
第2のステップで、画像が分析され、印刷されたマイクロアレイ及びそれらの個々のスポットについて、生じ得る印刷エラーが特定される。
【0042】
以下の印刷欠陥が発生し得る。
【0043】
1)スポットが欠落している。これは、定量供給プリントヘッドがスポットを印刷するはずであったが、スポットが印刷されなかった、又は位置がずれており、マイクロアレイの取得された画像にスポットが写っていないことを意味する。
【0044】
2)スポットの位置がずれている。これは、スポットが基板に存在するが、そのスポットの位置が、意図したスポット位置から所定の変位閾値を超えてずれていることを意味する。この位置精度は、マイクロメートル単位で表現される。実際の印刷されたスポットの中心が、スポットが位置されるべき領域の中心と比較される。スポットの実際の中心とスポットの期待される中心との間の距離がユーザ定義の閾値よりも大きい場合、このスポットは位置ずれとして分類される。
例えば、デフォルト値は、44μm(33~>111μmの範囲を有する)である。
【0045】
3)スポットが、不良の形態を有する。各スポットは、円形状を有することが意図されている。スポットの形態は、真円度に対する所定の閾値を有する。一例によれば、スポットの真円度が80%未満である場合、スポットは、不良の形態を有するものとして分類される。
スポットの真円度は、半径の平均二乗誤差(Rad
mse。これは、スポットを成す各半径を平均半径と比較する)を半径の平均と比較することによって計算される。半径の平均二乗誤差は、以下の式で表される。
【数1】
【0046】
4)スポットが、大きいスポット又は小さいスポットである。スポットサイズが、所定のパーセンテージを超えて平均サイズよりも大きい場合、スポットは大きいスポットとして分類される。スポットが所定のスポットサイズよりも小さい場合、スポットは小さいとみなされる。
スポットサイズに関して、スポットサイズ整合性パラメータが使用される。スポットサイズの整合性は、期待されるスポットサイズを表し、つまり、70%のスポットサイズの整合性は、スポットサイズの30%のずれを許す。これは、例えば、平均スポットサイズ(半径)が10ピクセルである場合、13ピクセルを超えるあらゆるスポットは、大きいスポットとして分類され、7ピクセル未満を有するあらゆるスポットは、小さいスポットと分類されることを意味する。
【0047】
5)サテライトの存在。サテライトは、スポットに関する期待される領域中心のより近くにより大きいスポットが存在する領域内で検出された、小さい位置ずれスポットである。
一例によれば、1組のスポットに関して3つ以上の小さい位置ずれスポットがあるとき、サテライトが存在すると報告される。1組のスポットにつき1つ又は2つのサテライトの存在は、無視される。
【0048】
6)スポットがマージしている。スポットが存在するが、不良の形態を有し、スポットのサイズが平均よりも大きい場合、少なくとも1つのスポットが隣接する領域で欠落している可能性がある。
【0049】
7)アーチファクトを有するスポット。これは、スポットが不良の形態を有し、サイズが平均よりも大きいが、隣接する領域に欠落スポットがないことを意味する。余分なサイズは、アーチファクトに由来する。
【0050】
8)アーチファクト。いかなるスポットにも触れていないアーチファクトは無視される。
【0051】
9)余分なスポット。これは、スポットが1つしかないはずの場所で検出される良好なスポットが複数あることを意味する。余分なスポットは、例えば、不良に位置がずれているスポットであり得る。例えば、余分なスポットは、先に印刷されており不良に印刷されている列からのスポットであり得る。
【0052】
印刷欠陥が特定されると、第1の代替形態によれば、スライドの品質についての報告を作成するとき、印刷欠陥をスライドごとにグループ分けすることができる。ユーザは、欠落しているスポットの最大数(%)及び他の欠陥の最大数(%)を設定することによって、合格又は不合格として分類されるものの閾値を定義する。
【0053】
欠陥が閾値を下回るあらゆるスライドは、合格として分類される。スライドは、その閾値を最大5%超える欠陥を含む場合、注意として定義される(ユーザは、依然としてそれらのスライドを無視することができ、又は画像を見て使用可能かどうかを決定することができる)。より多くの欠陥を有する任意のスライドは、不合格として分類される。
【0054】
第2の代替形態によれば、同じ印刷パス、上記印刷パスの一部、又はいくつかの印刷パスで印刷されたマイクロアレイの画像に関して印刷欠陥が特定されると、後続の印刷パスを印刷する前に印刷欠陥を検討することができる。印刷欠陥が非ランダム印刷欠陥として特定及び分類されている場合、以下のステップで、印刷欠陥に関して考えられる原因を選択することができる。
【0055】
これを可能にするために、考えられる原因のリストをデータベースに提供することができる。エキスパートシステムを使用して、特定のタイプの印刷欠陥を、その印刷欠陥に関する考えられる原因と関連付けることができる。印刷欠陥に関する考えられる原因のリストは、印刷欠陥に関する考えられる原因が選択されたときに講じられるべき補正措置に関する考えられる解決策のリストで完成させることができる。
【0056】
一例によれば、データベースは、印刷欠陥、考えられる原因、及び考えられる解決策の以下の組合せを含むことができる。
【0057】
例I:
a)印刷欠陥:すべて同じ試薬を印刷している1群のノズルのうちの1つに関してのみスポットが欠落している。
b)考えられる原因:スポットを印刷しなかったノズルが適切に機能していない。
c)考えられる解決策:印刷を続行するが、欠陥のあるノズルを使用しないこと。
【0058】
例II:
a)印刷欠陥:同じ試薬を印刷しているすべてのノズルについて、スポットが欠落している。
b)考えられる原因:試薬に問題がある、又は試薬が欠落している。
c)考えられる解決策:印刷を停止し、印刷を続行する前に新しい試薬を装填する。
【0059】
第2の代替形態によれば、印刷欠陥が、同じ印刷パス、上記印刷パスの一部、又はいくつかの印刷パスで特定されており、ランダム印刷欠陥として分類されている場合、以下のステップで、印刷欠陥に対する考えられる補正措置を選択することができる。
【0060】
これを可能にするために、考えられる原因のリストをデータベースに提供することができる。エキスパートシステムを使用して、特定のタイプの印刷欠陥を、その印刷欠陥に関する考えられる原因と関連付けることができる。印刷欠陥に関する考えられる原因のリストは、印刷欠陥に関する考えられる原因が選択されたときに講じられるべき補正措置に関する考えられる解決策のリストで完成させることができる。
【0061】
一例によれば、データベースは、印刷欠陥、考えられる原因、及び考えられる解決策の以下の組合せを含むことができる。
【0062】
例I:
a)印刷欠陥:印刷されたマイクロアレイのうちの1つに関してのみスポットが欠落しており、他のマイクロアレイには同じスポットが存在している。
b)考えられる原因:上記1つのスポットを印刷しなかったノズルは適切に機能しているが、1つのランダム印刷欠陥が発生した。
c)考えられる解決策:印刷を続行するが、後続の印刷パスを印刷する前に、欠落しているスポットを有するマイクロアレイに戻り、上記スポットを補正する。
【0063】
例II:
a)印刷欠陥:印刷されたマイクロアレイのうちの1つに関してのみスポットが欠落しており、他のマイクロアレイには同じスポットが存在している。
b)考えられる原因:上記1つのスポットを印刷しなかったノズルは適切に機能しているが、1つのランダム印刷欠陥が発生した。
c)考えられる解決策:印刷を続行し、印刷ジョブの終了時に、欠落しているスポットを有するマイクロアレイに戻り、上記スポットを補正する。
【0064】
スポット及びマイクロアレイの上述の分析及び分類は、よく定義された機能を使用してスポット画像を分析し、欠陥タイプを特定することによって実行される。スポットの品質を分析してスポットを分類するために使用される処理手段は、ある形態の人工知能(例えば、ニューラルネットワーク、ファジー論理など)を使用して、例を通じて学習することによって、より正確な欠陥特定及び分類を実現する機能を含むことができる。
【0065】
プリントヘッド3並びにカメラ1及び2のアセンブリには、カメラ1及び2による画像の取得前又は取得中に基板の照明を可能にするための照明手段が設けられる。通常、照明手段は、基板に光が当たる方向が基板の表面に垂直である基板をなくすように構成される。基板に印刷される試薬及び基板に使用される材料に応じて、基板に当たる光を試薬及び基板が反射できる能力に差がある。この反射の差により、基板に作成されたマイクロアレイを表す画像を取得することが可能である。
【0066】
図1で見られるように、本発明によるデバイスでは、撮像システムは2台のカメラで構成される。プリントヘッド3の後方で移動するカメラを使用して、印刷された後のスポットを取り込み、移動方向でプリントヘッド3の前方にあるカメラを使用して、スポットが印刷される前の表面を撮像することができる。
【0067】
この配置は、アーチファクト又は汚れを特定するために使用することができる追加情報を提供する。次いで、この情報を使用して、(例えば、事前にアーチファクトがあることを把握して)印刷欠陥のより正確な分析及び報告を作成し、汚れたスライドを特定して報告し、エキスパートシステムを使用して、汚れたスライドに印刷が行われたことを考慮してプリントヘッド3に命令を提供することができる。
【0068】
【0069】
図2によれば、第1のステップ100で、少なくとも1つの試薬が用意される。
【0070】
さらなるステップ110で、少なくとも1つの試薬が、所定の配置で定量供給プリントヘッドに装填される。
【0071】
さらなるステップ120で、第1の印刷パスで、プリントヘッドに対する命令が生成され、上記プリントヘッドが、基板に対して移動されて、上記少なくとも1つの試薬を基板に印刷して、マイクロアレイを得る。
【0072】
さらなるステップ130で、カメラによって、印刷されたマイクロアレイの画像が取得される。
【0073】
さらなるステップ140で、印刷されたマイクロアレイの取得された画像が処理され、印刷されたマイクロアレイの品質を示すパラメータが計算される。
【0074】
さらなるステップ150で、第1の印刷パスの終了時に、印刷されたマイクロアレイに関する計算されたパラメータが、マイクロアレイに関する所定の基準と比較されて、生じ得る印刷欠陥が特定される。
【0075】
さらなるステップ160で、印刷されたマイクロアレイについて、ステップ150の特定された印刷欠陥が比較される。
【0076】
さらなるステップ170で、後続の印刷パスの印刷前に、ステップ160の比較の結果を使用して、マイクロアレイの品質を改善するための補正措置を選択する。
【0077】
上記の所見を参照して、本発明による方法及びデバイスは、印刷プロセス中に、印刷されたマイクロアレイの分析を可能にすることに留意されたい。さらに、この方法及びデバイスは、印刷ジョブ中に補正措置を講じて、印刷されるマイクロアレイの品質をそのマイクロアレイの作成中に改善することができ、印刷ジョブを完了させた後に完了した印刷ジョブの品質を分析する必要はない。
【0078】
本発明による方法及びデバイスは、マイクロアレイの作成プロセスをさらに改善することを可能にし、即時の補正措置が可能であることにより、コスト削減を可能にする。
【0079】
印刷中に補正措置を講じて、印刷すべきマイクロアレイの品質を改善すること、既に印刷されているマイクロアレイを補正すること、又は印刷を停止して試薬のさらなる消耗を防止することができる。