(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-11
(45)【発行日】2022-01-24
(54)【発明の名称】コンタクトプローブ
(51)【国際特許分類】
G01R 1/067 20060101AFI20220117BHJP
【FI】
G01R1/067 J
G01R1/067 C
(21)【出願番号】P 2017104033
(22)【出願日】2017-05-25
【審査請求日】2020-05-08
(73)【特許権者】
【識別番号】392019709
【氏名又は名称】日本電産リード株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002837
【氏名又は名称】特許業務法人アスフィ国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100137545
【氏名又は名称】荒川 聡志
(74)【代理人】
【識別番号】100138689
【氏名又は名称】梶原 慶
(74)【代理人】
【識別番号】100075409
【氏名又は名称】植木 久一
(74)【代理人】
【識別番号】100129757
【氏名又は名称】植木 久彦
(74)【代理人】
【識別番号】100115082
【氏名又は名称】菅河 忠志
(74)【代理人】
【識別番号】100125243
【氏名又は名称】伊藤 浩彰
(72)【発明者】
【氏名】山本 正美
(72)【発明者】
【氏名】太田 憲宏
(72)【発明者】
【氏名】坂井 滋樹
【審査官】小川 浩史
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-174322(JP,A)
【文献】特開2014-25737(JP,A)
【文献】特開2016-151060(JP,A)
【文献】特許第6221031(JP,B2)
【文献】特開2016-109664(JP,A)
【文献】特開2003-142189(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 1/06-1/073
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸方向に延在する筒部材と、軸方向に延在し検体と接触するプランジャと、を備え、
前記プランジャは、前記筒部材の内方の空間に挿通されており、
前記筒部材は、筒部と、軸方向における前記筒部の下部にコイル形状であって軸方向に収縮するスプリング部と、軸方向における前記スプリング部の下部に筒部と、を有し、
前記筒部材は、Ni-P層を有しており、
前記Ni-P層の厚さ方向の位置によってPの濃度が異なるコンタクトプローブ。
【請求項2】
前記Ni-P層の厚さ方向に、前記Ni-P層の内側から順に第1部分および第2部分を有し、
前記第2部分は、前記第1部分よりもPの濃度が低い請求項1に記載のコンタクトプローブ。
【請求項3】
前記Ni-P層の厚さ方向に、前記Ni-P層の内側から順に第1部分、第2部分、および第3部分を有し、
前記第2部分は、前記第1部分および前記第3部分よりもPの濃度が低い請求項2に記載のコンタクトプローブ。
【請求項4】
前記Ni-P層の厚さ方向に、前記Ni-P層の内側から順に第1部分、第2部分、第3部分、第4部分および第5部分を有し、
前記第2部分および前記第4部分は、前記第1部分、前記第3部分および前記第5部分よりもPの濃度が低い請求項3に記載のコンタクトプローブ。
【請求項5】
前記第1部分のPの平均濃度は、1.0質量%以上5.0質量%以下である請求項2~4のいずれか一項に記載のコンタクトプローブ。
【請求項6】
前記第2部分は、前記Ni-P層の最内側から前記Ni-P層の厚みの1/4以上離れた位置にあり、
前記第2部分のPの平均濃度は、0.5質量%以上5.0質量%以下である請求項2~
4のいずれか一項に記載のコンタクトプローブ。
【請求項7】
前記Ni-P層の所定箇所の厚さ方向におけるPの最大濃度は、前記厚さ方向におけるPの最小濃度の1.2倍以上である請求項1~6のいずれか一項に記載のコンタクトプローブ。
【請求項8】
前記Ni-P層の最内側からの距離が前記Ni-P層の厚みの1/8以上1/4以下の部分のPの平均濃度は、前記Ni-P層の最内側からの距離が前記Ni-P層の厚みの5/8以上3/4以下の部分のPの平均濃度よりも高い請求項1~7のいずれか一項に記載のコンタクトプローブ。
【請求項9】
前記Ni-P層の外方に、前記Ni-P層とは異なる層をさらに備える請求項1~8のいずれか一項に記載のコンタクトプローブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体集積回路等の検体の検査に用いられるコンタクトプローブに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、半導体素子を用いた集積回路(IC)や大規模集積回路(LSI)、フラットパネルディスプレイ(FPD)等の電子部品は、電気的特性を評価するために、通電検査、絶縁検査等の検査を行う。この通電検査は、多数のコンタクトプローブを有する検査装置を用いて、コンタクトプローブを半導体集積回路等の検体の電極に接触させて行う。検体の小型化、高密度化、高性能化が進むにあたり、検査時に検体へ弾性的に接触させるコンタクトプローブも細径化が求められている。
【0003】
例えば、特許文献1には、芯材の外周にメッキにより金メッキ層を形成した後、形成された金メッキ層の外周に電鋳によりNi電鋳層を形成し、Ni電鋳層の外周にレジスト層を形成した後、レーザーで露光してレジスト層に螺旋状の溝条を形成し、レジスト層をマスキング材としてエッチングを行い、レジスト層に螺旋状の溝条が形成されていた部分のNi電鋳層を除去し、レジスト層を除去すると共に、Ni電鋳層が除去された螺旋状の溝条部分の金メッキ層を除去し、金メッキ層をNi電鋳層の内周に残したまま芯材のみを除去して電鋳製のスプリング構造を備えている通電検査治具用接触子を製造する方法が記載されている。この製造方法によれば、電鋳製のスプリング構造を備えている極細、肉薄の通電検査治具用接触子を、より精度高く、より精密に製造することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、検査は120℃以上という高温環境下で行われる場合があり、特許文献1に記載されているような構造のコンタクトプローブでは、検査時に検体へコンタクトプローブのスプリング部を収縮させて弾性的に接触させ、収縮状態を解放した際にスプリング部が元の形状に戻らずに収縮した状態のままとなり、スプリング部に塑性変形が加わる、すなわち、スプリング部の長さにヒステリシス現象(塑性変形)が生じるという問題があった。
【0006】
本発明は、前記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高温環境下にてスプリング部を収縮、解放した場合でもスプリング部の塑性変形を軽減する、すなわち耐熱性を向上させたコンタクトプローブを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決することができた本発明のコンタクトプローブは、Ni-P層を有しており、Ni-P層の厚さ方向の位置によってPの濃度が異なることを特徴とするものである。
【0008】
上記のコンタクトプローブにおいて、Ni-P層の厚さ方向に、Ni-P層の内側から順に第1部分および第2部分を有し、第2部分は、第1部分よりもPの濃度が低いことが好ましい。
【0009】
上記のコンタクトプローブにおいて、Ni-P層の厚さ方向に、Ni-P層の内側から順に第1部分、第2部分、および第3部分を有し、第2部分は、第1部分および第3部分よりもPの濃度が低いことが好ましい。
【0010】
上記のコンタクトプローブにおいて、Ni-P層の厚さ方向に、Ni-P層の内側から順に第1部分、第2部分、第3部分、第4部分および第5部分を有し、第2部分および第4部分は、第1部分、第3部分および第5部分よりもPの濃度が低いことが好ましい。
【0011】
上記のコンタクトプローブにおいて、第1部分のPの平均濃度は、1.0質量%以上5.0質量%以下であることが好ましい。
【0012】
上記のコンタクトプローブにおいて、第2部分は、Ni-P層の最内側からNi-P層の厚みの1/4以上離れた位置にあり、第2部分のPの平均濃度は、0.5質量%以上5.0質量%以下であることが好ましい。
【0013】
上記のコンタクトプローブにおいて、Ni-P層の所定箇所の厚さ方向におけるPの最大濃度は、厚さ方向におけるPの最小濃度の1.2倍以上であることが好ましい。
【0014】
上記のコンタクトプローブにおいて、Ni-P層の最内側からの距離がNi-P層の厚みの1/8以上1/4以下の部分のPの平均濃度は、Ni-P層の最内側からの距離がNi-P層の厚みの5/8以上3/4以下の部分のPの平均濃度よりも高いことが好ましい。
【0015】
上記のコンタクトプローブにおいて、Ni-P層の外方にNi-P層とは異なる層をさらに備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明のコンタクトプローブは、Ni-P層を有しており、Ni-P層の厚さ方向の位置によってPの濃度が異なることを特徴とする。コンタクトプローブがこのような構成であることにより、Pの濃度が高い部分によって耐熱性を高めてスプリング部の縮み量を低減し、Pの濃度が低い部分によって靱性を高めてスプリング部の塑性変形が生じにくいコンタクトプローブとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施の形態におけるコンタクトプローブの側面図を表す。
【
図2】本発明の実施の形態におけるコンタクトプローブの軸方向の断面図を表す。
【
図3】本発明の実施の形態におけるコンタクトプローブの径方向の断面の拡大図を表す。
【
図4】本発明の実施の形態におけるNi-P層の製造について、Ni-P層が形成された芯材の模式図を表す。
【
図5】本発明の実施の形態におけるNi-P層の製造について、スプリング部が形成されたNi-P層の模式図を表す。
【
図6】本発明の実施の形態におけるNi-P層の製造について、芯材を除去した模式図を表す。
【
図7】本発明の実施の形態におけるNi-P層の耐熱性の評価試験に用いる治具(ハウジング)の斜視図を表す。
【
図8】本発明の実施の形態におけるNi-P層の耐熱性の評価試験でのコンタクトプローブ付近の断面図を表す。
【
図9】本発明の実施の形態におけるNi-P層の耐熱性の評価試験でのコンタクトプローブを縮ませた状態でのコンタクトプローブ付近の断面図を表す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、下記実施の形態に基づき本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施の形態によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。なお、各図面において、便宜上、ハッチングや部材符号等を省略する場合もあるが、かかる場合、明細書や他の図面を参照するものとする。また、図面における種々部材の寸法は、本発明の特徴の理解に資することを優先しているため、実際の寸法とは異なる場合がある。
【0019】
本発明に係るコンタクトプローブは、Ni-P層を有しており、Ni-P層の厚さ方向の位置によってPの濃度が異なることを特徴とする。このような構成となっていることにより、コンタクトプローブの耐熱性と靱性を両立させることが可能となる。
【0020】
本発明におけるNi-P層の耐熱性とは、約120℃以上の高温環境下でのコンタクトプローブの使用にあたり、Ni-P層のスプリング部を収縮、解放した際にスプリング部の塑性変形が起こりにくいことである。コンタクトプローブの耐熱性の評価方法については後述する。
【0021】
本発明において、コンタクトプローブの一方端側から他方端側への方向を軸方向と称する。径方向とはコンタクトプローブの半径方向を指し、径方向において内方とはコンタクトプローブの軸中心側に向かう方向を指し、径方向において外方とは内方と反対側に向かう放射方向を指す。
【0022】
図1および
図2に示すように、本発明の実施の形態におけるコンタクトプローブ1は、Ni-P層10を有している。コンタクトプローブ1は、少なくとも一部にコイル形状のスプリング部14を有している。コンタクトプローブ1がスプリング部14を備えていることにより、コンタクトプローブ1の軸方向の長さを伸縮させることが可能となる。以下、本発明におけるNi-P層について説明する。
【0023】
Ni-P層10は、Ni(ニッケル)メッキ層に合金成分としてP(リン)を含んでおり、Ni-P層10の厚さ方向の位置によってPの濃度が異なる。Ni-P層10の厚さ方向とは、Ni-P層10の最内側10aから表層10bへの方向を指す。すなわち、Ni-P層10の表層10bからの深さによってPの濃度が異なる。
【0024】
Ni-P層10のPの濃度が高い部分は、コンタクトプローブ1の耐熱性を高めることができる。その結果、高温環境下において、コンタクトプローブ1のスプリング部14を収縮させ、収縮状態を解放した際に、スプリング部14の塑性変形を軽減させることができる。
【0025】
Ni-P層10におけるPの濃度は、Ni-P層10の表面をエネルギー分散型X線分析(EDX)によって測定することができる。この測定方法は、Ni-P層10の所定のポイントを設定し、複数のポイントの平均により算出する。所定のポイントは、特に限定されるものではないが、例えば、Ni-P層10の長さ方向に等間隔で定めたポイントに設定することもできる。Ni-P層10の厚さ方向に研磨あるいはエッチングを行い、厚さの異なる箇所を測定することにより、Ni-P層の厚さ方向の組成を確認することができる。測定前に、対象物の表面をエタノール洗浄し、Ni-P層10が露出した状態で表面をEDX測定する。測定は例えば、SEMとEDXとを組み合わせた装置を使用することができる。電子ビームは、15kV、80μAとする。Pの濃度は、長さ方向(Ni-P層10の軸方向)に5ポイント測定し、その平均値として算出する。
【0026】
Ni-P層10のPの濃度が低い部分は、コンタクトプローブ1の靱性を高めることができる。Ni-P合金のPの濃度が高ければ耐熱性を高めることができるが、靱性が低くなり、もろくなりやすくなることがある。そのため、Ni-P層10において、Pの濃度が高い部分だけでなく、Pの濃度が低い部分も設けることにより、コンタクトプローブ1の耐熱性を確保しつつ、コンタクトプローブ1の靱性を高めることができる。
【0027】
また、Ni-P合金のPの濃度が低い部分は、Ni-P合金のPの濃度が高い部分よりもメッキの形成が速くなる。これは、Ni-P合金のPの濃度が低い部分は、メッキ形成時の電流密度が高くなり、電流密度が高くなることによりメッキが厚くつくことによる。従って、Ni-P層10において、Pの濃度が高い部分だけでなく、Pの濃度が低い部分も設けることにより、Pの濃度が低い部分はメッキ形成時に電流密度が高くなり、メッキが厚くつくためにNi-P層10の形成を速めることができ、Ni-P層10の生産性を高めることができる。
【0028】
Ni-P層10を有するコンタクトプローブ1の耐熱性の評価は、以下のようにして行う。
図7に示すように、ハウジング50は、金属製で箱形の形状を有し、一つの面にコンタクトプローブ1を収容するための穴51が複数形成されている。
図8に示すように、コンタクトプローブ1をプランジャ20が開口側になるように穴51に収容する。このとき、プランジャ20の先端は穴51から突出する。
【0029】
穴51の開口部を下側にして、ハウジング50を所定の評価温度に設定したホットプレート60に乗せる。穴51から突出する長さは、Ni-P層10がほぼ最大ストローク量(すなわち、330μm)だけ縮むように設定されている。これによって、例えばハウジング50の上に所定の重さの重り(不図示)を載せておくことで、
図9に示すように、コンタクトプローブ1を最大ストローク量だけ縮ませた状態で保持しておくことができる。
【0030】
この状態で20時間保持する。保持後、コンタクトプローブ1を常温環境で取り出し、無負荷水平状態でコンタクトプローブ1の全長を測定する。保持前のコンタクトプローブ1の全長との差を、その評価温度における「縮み量」と定義する。縮み量が小さいほど、高温での耐久性が高いことを意味する。
【0031】
各評価温度における縮み量は、30本のコンタクトプローブ1について測定を行い、その平均値として求めた。本評価試験では、所定の温度における縮み量が50μm以下(0.05mm以下)となることを指標とし、50μm以下であれば検査で要求される温度環境で使用可能と判断した。
【0032】
Ni-P層10の形状は、特に限定されず、例えば、円筒形状、多角筒形状等が挙げられる。中でも、円筒形状が好ましい。Ni-P層10の形状がこのようになっていることにより、Ni-P層10の製造が容易であり、かつNi-P層10の耐熱性および靱性をNi-P層10全体にて一定とすることができる。また、Ni-P層10の軸方向にスリットが入っていてもよい。Ni-P層10をこのような形状とすることにより、Ni-P層10の表面積が大きくなることによって、Ni-P層10に加わった熱を逃がしやすくなり、コンタクトプローブ1に塑性変形が生じにくくなる。
【0033】
図3に示すように、Ni-P層10の厚さ方向に、Ni-P層10の内側から順に第1部分11、第2部分12、および第3部分13を有し、第2部分12は、第1部分11および第3部分13よりもPの濃度が低いことが好ましい。Ni-P層10の厚さ方向において、Ni-P層10の内側にあり、Ni-P層の最内側からNi-P層の厚みの1/8の厚みの範囲でのPの平均濃度が、外方のNi-P層の厚みの1/8の範囲および内方のNi-P層の厚みの1/8の範囲よりも高い部分を第1部分11とする。第1部分11の外方にあり、Ni-P層の厚みの1/8の範囲のPの平均濃度が第1部分11よりも低い部分を第2部分12とする。第2部分12の外方にあり、Ni-P層の厚みの1/8の範囲のPの平均濃度が第2部分12よりも高い部分を第3部分13とする。
【0034】
第1部分11は、第2部分12の内方に接していてもよく、第1部分11と第2部分12との間に第1部分11および第2部分12と異なる部分が存在していてもよい。第1部分11が第2部分12の内方と接していることにより、第1部分11と第2部分12が位置するNi-P層10の部分において、耐熱性と靱性の両立を図ることができる。第1部分11と第2部分12との間に第1部分11および第2部分12と異なる部分が存在していることにより、Ni-P層10の第1部分11が位置する部分から第2部分12が位置する部分までの範囲において、耐熱性がよい部分から、靱性がよい部分への移り変わりが穏やかとなり、耐熱性と靱性のバランスを取ることができる。
【0035】
第3部分13も同様に、第2部分12の外方に接していてもよく、第2部分12と第3部分13との間に第2部分12および第3部分13と異なる部分が存在していてもよい。第3部分13が第2部分12の外方と接していることにより、第2部分12と第3部分13が位置するNi-P層10の部分において、耐熱性と靱性の両立を図ることができる。第2部分12と第3部分13との間に第2部分12および第3部分13と異なる部分が存在していることにより、Ni-P層10の第2部分12が位置する部分から第3部分13が位置する部分までの範囲において、耐熱性はよいが靱性に劣る部分から、靱性はよいが耐熱性に劣る部分への移り変わりが穏やかとなり、耐熱性と靱性のバランスを取ることができる。
【0036】
Ni-P層10の厚さ方向に、Ni-P層10の内側から順に第1部分11および第2部分12を有し、第2部分12は、第1部分11よりもPの濃度が低いことも好ましい。また、Ni-P層10の厚さ方向に、Ni-P層10の内側から順に第1部分11、第2部分12、第3部分13、第4部分および第5部分を有し、第2部分12および第4部分は、第1部分11、第3部分13および第5部分よりもPの濃度が低いことも好ましい。
【0037】
第1部分11のPの平均濃度は、第2部分12のPの平均濃度よりも高く、かつ、1.0質量%以上であることが好ましく、1.5質量%以上であることがより好ましく、2.0質量%以上であることがさらに好ましい。Pの平均濃度の下限値をこのように設定することにより、Ni-P層10の内側部分の耐熱性を確保することができ、Ni-P層10の径方向内方の空間から伝わる熱に対して、Ni-P層10の耐久性を向上させることができる。また、第1部分11のPの平均濃度は、5.0質量%以下であることが好ましく、4.5質量%以下であることがより好ましく、4.0質量%以下であることがさらに好ましい。Pの平均濃度の上限値をこのように設定することにより、Ni-P層10の内側部分の耐熱性を確保しつつ、靱性も両立させることができる。また、第1部分11は、第2部分12の内方に設けられていればよいが、Ni-P層10の最内側10aからNi-P層の厚みの1/8以上離れた位置にあることが好ましく、3/20以上離れた位置にあることがより好ましく、3/16以上離れた位置にあることがさらに好ましい。第1部分11がこのような位置にあることにより、Ni-P層10の内側部分の耐熱性と靱性の両方を十分なものとすることが可能となる。
【0038】
第2部分12のPの平均濃度は、第1部分11のPの平均濃度よりも低く、かつ、0.5質量%以上であることが好ましく、0.7質量%以上であることがより好ましく、1.0質量%以上であることがさらに好ましい。Pの平均濃度の下限値をこのように設定することにより、Ni-P層10の厚さ方向の中間部にも耐熱性を確保することができる。また、第2部分12のPの平均濃度は、5.0質量%以下であることが好ましく、3.0質量%以下であることがより好ましく、2.0質量%以下であることがさらに好ましく、1.8質量%以下であることがなお好ましく、1.5質量%以下であることが特に好ましい。Pの平均濃度の上限値をこのように設定することにより、Ni-P層10の厚さ方向の中間部の靱性を高めることができ、耐熱性は高い第1部分11および第3部分13を第1部分11と第3部分13の間から支え、Ni-P層10全体の耐熱性と靱性のバランスをよいものとすることができる。また、第2部分12は、第1部分11と第3部分13との間に設けられていればよいが、Ni-P層10の最内側10aからNi-P層の厚みの1/4以上離れた位置にあることが好ましく、Ni-P層の厚みの3/8以上離れた位置にあることがより好ましく、Ni-P層の厚みの7/16以上離れた位置にあることがさらに好ましい。第2部分12がこのような位置にあることにより、第1部分11と第3部分13とを第2部分12によって支えることができ、Ni-P層10の耐熱性がよいものとしつつ、靱性もよいものとすることができる。
【0039】
第3部分13のPの平均濃度は、1.0質量%以上であることが好ましく、1.5質量%以上であることがより好ましく、2.0質量%以上であることがさらに好ましい。Pの平均濃度の下限値をこのように設定することにより、Ni-P層10の表層10bの耐熱性を確保することができ、Ni-P層10の径方向外方から伝わる熱に対して、Ni-P層10の耐熱性を確保させることができる。また、第3部分13のPの平均濃度は、5.0質量%以下であることが好ましく、4.5質量%以下であることがより好ましく、4.0質量%以下であることがさらに好ましい。Pの平均濃度の上限値をこのように設定することにより、Ni-P層10の表層10bの耐熱性を確保しつつ、靱性も両立させることができる。また、第3部分13は、第2部分12の外方に設けられていればよいが、Ni-P層10の最内側10aからNi-P層の厚みの3/4以上離れた位置にあることが好ましく、Ni-P層の厚みの13/16以上離れた位置にあることがより好ましく、Ni-P層10の厚みの7/8以上離れた位置にあることがさらに好ましい。第3部分13がこのような位置にあることにより、Ni-P層10の表層10b部分の耐熱性と靱性を十分にすることが可能となる。
【0040】
なお、第3部分13のPの平均濃度は、第1部分11のPの平均濃度と同じであってもよく、異なっていてもよい。第1部分11のPの平均濃度と第3部分13のPの平均濃度が同じであれば、Ni-P層10の内側部分と表層10bの耐熱性および靱性を同程度のものとすることができ、Ni-P層10全体の耐熱性と靱性のバランスがよくなる。第1部分11のPの平均濃度を第3部分13のPの平均濃度よりも高くすることにより、Ni-P層10の内側部分の耐熱性をNi-P層10の表層10bよりも高くすることができ、例えば、後述するプランジャ20に熱が加わる場合等、Ni-P層10の表層10bよりも内側部分に熱が加わりやすい場合に適したコンタクトプローブ1とすることができる。反対に、第1部分11のPの平均濃度を第3部分13のPの平均濃度よりも低くすることにより、Ni-P層10の表層10bの耐熱性をNi-P層10の内側部分よりも高くすることができ、例えば、プランジャ20よりもNi-P層10の熱伝導率が高い場合等、Ni-P層10の内側部分よりも表層10bに熱が加わりやすい場合に適したコンタクトプローブ1とすることができる。
【0041】
第4部分のPの平均濃度は、第1部分11、第3部分13、第5部分のPの平均濃度よりも低く、かつ、0.5質量%以上であることが好ましく、0.7質量%以上であることがより好ましく、1.0質量%以上であることがさらに好ましい。また、第4部分のPの平均濃度は、5.0質量%以下であることが好ましく、3.0質量%以下であることがより好ましく、2.0質量%以下であることがさらに好ましく、1.8質量%以下であることがなお好ましく、1.5質量%以下であることが特に好ましい。第4部分のPの平均濃度は、第2部分12のPの平均濃度と同じであってもよく、異なっていてもよい。
【0042】
第5部分のPの平均濃度は、第2部分12および第4部分よりもPの濃度が高く、かつ、1.0質量%以上であることが好ましく、1.5質量%以上であることがより好ましく、2.0質量%以上であることがさらに好ましい。また、第5部分のPの平均濃度は、5.0質量%以下であることが好ましく、4.5質量%以下であることがより好ましく、4.0質量%以下であることがさらに好ましい。第5部分のPの平均濃度は、第1部分11および第3部分13のPの平均濃度と同じであってもよく、異なっていてもよい。
【0043】
Ni-P層10全体のPの平均濃度は、0.5質量%以上であることが好ましく、1.0質量%以上であることがより好ましく、2.0質量%以上であることがさらに好ましい。Pの平均濃度の下限値をこのように設定することにより、コンタクトプローブ1に十分な耐熱性を付与することができる。またNi-P層10全体のPの平均濃度は、10質量%以下であることが好ましく、5.0質量%以下であることがより好ましく、4.0質量%以下であることがさらに好ましい。Pの平均濃度の上限値をこのように設定することにより、コンタクトプローブ1の耐熱性を確保しながら、コンタクトプローブ1に靱性も付与することが可能となる。
【0044】
Ni-P層10の所定箇所の厚さ方向におけるPの最大濃度は、同じ所定箇所の厚さ方向におけるPの最小濃度の1.2倍以上であることが好ましく、1.5倍以上であることがより好ましく、1.8倍以上であることがさらに好ましい。所定箇所のPの最大濃度と最小濃度の下限値をこのように設定することにより、Ni-P層10の耐熱性を確保させることができる。また、Ni-P層10の所定箇所の厚さ方向におけるPの最大濃度は、同じ所定箇所の厚さ方向におけるPの最小濃度の3.5倍以下であることが好ましく、3.3倍以下であることがより好ましく、3.0倍以下であることがさらに好ましい。所定箇所のPの最大濃度と最小濃度の上限値をこのように設定することにより、Ni-P層10の耐熱性と靱性を両立させることができる。
【0045】
Ni-P層10の最内側10aからの距離がNi-P層10の厚みの1/8以上1/4以下の部分のPの平均濃度は、Ni-P層10の最内側10aからの距離がNi-P層10の厚みの5/8以上3/4以下の部分のPの平均濃度よりも高いことが好ましい。Ni-P層10のPの平均濃度がこのようになっていることにより、Ni-P層10の耐熱性を確保しつつ、靱性も高めることができる。
【0046】
Ni-P層10の最内側10aからの距離がNi-P層10の厚みの1/8以上1/4以下の部分のPの平均濃度は、Ni-P層10の最内側10aからの距離がNi-P層10の厚みの5/8以上3/4以下の部分のPの平均濃度の1.2倍以上であることが好ましく、1.5倍以上であることがより好ましく、1.8倍以上であることがさらに好ましい。Ni-P層10のPの平均濃度の下限値をこのように設定することにより、Ni-P層10の耐熱性を確保することが可能となる。また、Ni-P層10の最内側10aからの距離がNi-P層10の厚みの1/8以上1/4以下の部分のPの平均濃度は、Ni-P層10の最内側10aからの距離がNi-P層10の厚みの5/8以上3/4以下の部分のPの平均濃度の3.5倍以下であることが好ましく、3.3倍以下であることがより好ましく、3.0倍以下であることがさらに好ましい。Ni-P層10のPの平均濃度の上限値をこのように設定することにより、Ni-P層10の耐熱性と靱性のバランスを適切なものとすることができる。
【0047】
Ni-P層10の最内側10aからの距離がNi-P層10の厚みの1/4以上5/8以下の部分におけるPの濃度の減少率は、0.15質量%/μm以上であることが好ましく、0.20質量%/μm以上であることがより好ましく、0.25質量%/μm以上であることがさらに好ましい。Ni-P層10のPの濃度の減少率の下限値をこのように設定することにより、Ni-P層10の最内側10aからの距離がNi-P層10の厚みの1/4以上5/8以下の部分において、Ni-P層10の内側部分は耐熱性を十分に確保させ、Ni-P層10の中間部分は靱性を十分に向上させることができる。また、Ni-P層10の最内側10aからの距離がNi-P層10の厚みの1/4以上5/8以下の部分におけるPの濃度の減少率は、0.70質量%/μm以下であることが好ましく、0.65質量%/μm以下であることがより好ましく、0.6質量%/μm以下であることがさらに好ましい。Ni-P層10のPの濃度の減少率の上限値をこのように設定することにより、Ni-P層10の最内側10aからの距離がNi-P層10の厚みの1/4以上5/8以下の部分において、耐熱性の差および靱性の差を小さくすることができ、耐熱性と靱性のバランスを取ることができる。
【0048】
Ni-P層10を構成する材料は、NiとPの合金を有していればよく、これら以外の合金成分を含有することもできる。なお、原料中に製造工程等に起因して不可避的に混入する不純物等は少ない方が好ましい。Ni-P層10に含まれるNiおよびP以外の成分としては、C(炭素)、O(酸素)等が挙げられる。
【0049】
本発明の実施の形態におけるNi-P層10は、軸方向に沿って径方向の内方に空間を有しており、該空間にプランジャ20が挿通されており、Ni-P層10とプランジャ20とが接合されている。
【0050】
コンタクトプローブ1のプランジャ20の先端に検体を接触させると、コンタクトプローブ1に検体とは反対の方向に圧力が加わる。この圧力によってNi-P層10のスプリング部14が縮む。このときのスプリング部14が縮んだ状態から元の状態に戻ろうとする復元力によって、プランジャ20の先端と検体とが所定の圧力で接触する。これによって、コンタクトプローブ1と検体とを弾性的に接触させることが可能となる。
【0051】
1つのNi-P層10が有するスプリング部14の数は、1つのNi-P層10に対してスプリング部14が1つ設けられていてもよく、1つのNi-P層10の軸方向に複数のスプリング部14が設けられていてもよい。1つのNi-P層10が有するスプリング部14の数は、検体の形状や、コンタクトプローブ1と検体との接触圧力等に応じて選択することが好ましい。例えば、1つのNi-P層10が有するスプリング部14が1つであれば、コンタクトプローブ1と検体との接触圧力を一定にすることができる。1つのNi-P層10が有するスプリング部14が複数であれば、各々のスプリング部14に加わる加重を分散することができ、スプリング部14に塑性変形が加わりにくくなる。
【0052】
プランジャ20の形状は、特に限定されず、例えば、円柱形状、円筒形状、円錐形状、多角柱形状、多角筒形状、多角錐形状等が挙げられる。中でも、円柱形状であることが好ましい。プランジャ20の形状がこのようになっていることにより、Ni-P層10とプランジャ20との摺動を滑らかにすることができる。
【0053】
プランジャ20の先端の形状は、特に限定されない。例えば、円錐形状、半円形状、平坦形状、王冠形状等が挙げられ、用途に応じて形状を適宜選択することができる。
【0054】
プランジャ20を構成する材料は、導電体であれば特に限定されず、例えば、Pt(白金)、Rh(ロジウム)、Pt-Rh合金、Niメッキの上にAu(金)メッキを施したW(タングステン)、Be(ベリリウム)-Cu(銅)合金等が挙げられる。
【0055】
Ni-P層10とプランジャ20との接合方法は、Ni-P層10の径方向内方の空間にプランジャ20を挿通し、Ni-P層10とプランジャ20の接合箇所30にてNi-P層10をかしめる、Ni-P層10とプランジャ20を溶接する、Ni-P層10とプランジャ20を接着する等の方法が挙げられるが、特に限定されない。中でも、接合箇所30にてNi-P層10を溶接してプランジャ20と接合する方法が好ましい。このようにしてNi-P層10とプランジャ20とが接合されていることにより、容易に接合することができ、また、高温下での使用においても接合を外れにくくすることができる。
【0056】
コンタクトプローブ1は、Ni-P層10の表層10bに、Ni-P層10とは異なる層をさらに備えていてもよい。例えば、Ni-P層10の表層10bにNiメッキ層を有することにより、コンタクトプローブ1の外観をNi光沢にすることができる。このようなNiメッキ層としては、純Niメッキ層の他、P以外の合金成分を含むNi合金メッキ(例えば、Ni-B(ホウ素)メッキ層、Ni-N(窒素)メッキ層等)が挙げられる。また、コンタクトプローブ1の使用対象や使用環境等に応じて、Niメッキ層に替えてAu、Ag(銀)、Rh等のメッキを施してもよく、Niメッキ層の外方および内方の少なくともいずれか一方にAu、Ag、Rh等のメッキを施してもよい。
【0057】
また、コンタクトプローブ1は、Ni-P層10の最内側10aに、Auメッキ層を更に備えていてもよい。Ni-P層10の最内側10aにAuメッキ層を有することにより、後述するNi-P層10の製造が容易となる。
【0058】
以下にNi-P層10の製造方法の一例を詳説する。ただし、Ni-P層10の製造方法はこれに限定されない。
【0059】
まず、
図4に示すように、芯材40を準備し、芯材40の外周に、電解メッキによってNi-P層10を形成する。電解メッキの方法は特に限定されない。芯材40は、例えば、ステンレスやアルミニウム等の金属線等が挙げられる。
【0060】
Ni-P層10にPを含有させるには、例えば、Ni含有メッキ液にリン酸や亜リン酸等のリン化合物を配合すればよい。具体的には、亜リン酸を用いることができ、亜リン酸の配合量は、例えば、35.0g/L以下の配合量のものを用いることができる。Ni含有メッキ液には、例えば、スルファミン酸ニッケル等を用いることができる。
【0061】
Ni含有メッキ液に配合する亜リン酸の濃度によって、Ni-P層10のPの濃度を調整することができる。そのため、Ni-P層10のPの濃度を増加させる方法としては、Ni含有メッキ液に配合する亜リン酸の濃度を増加させる方法等が挙げられる。
【0062】
次に、
図5に示すように、Ni-P層10をパターニングして、スプリング部14を形成する。パターニングは、例えば、フォトリソグラフィー技術を用いて行うことができる。具体的には、まず、Ni-P層10の外周にレジスト層(図示せず)を形成する。そして、芯材40を回転させながらレーザーを露光し、レジスト層にらせん状の溝条を形成する。Ni-P層10の外周に残っているレジスト層をマスキング材としてNi-P層10をエッチングする。これにより、Ni-P層10にスプリング部14が形成される。
【0063】
次いで、
図6に示すように、Ni-P層10にスプリング部14を形成した後、芯材40を除去する。芯材40の除去の方法は、例えば、芯材40を一方または両方から引っ張って芯材40の断面積が小さくなるように変形させ、この状態にて芯材40を引き抜けばよい。
【0064】
以上の工程により、スプリング部14を有しているコンタクトプローブ1のNi-P層10を製造することができる。
【0065】
なお、Ni-P層10を形成する前に、芯材40の外周にメッキ等によって薄く金含有層(図示せず)を形成しておくことが好ましい。すなわち、芯材40の外周に金含有層を形成し、金含有層の外周にNi-P層10を形成することが好ましい。金含有層を形成することによって、パターニングする際、Ni-P層10の内周にエッチング液がまわりこむのを抑制することができる。また、芯材40がステンレス製の場合、ステンレスと金含有層との密着性が低いため、芯材40を引き抜くことが容易となる。金含有層の厚さは、例えば、0.2μm以上1μm以下であることが挙げられるが、特に限定されない。
【0066】
芯材40の外周に金含有層を形成する場合、芯材40としてナイロン、ポリエチレン等の合成樹脂線を使用してもよい。この場合、無電解メッキによって金含有層を形成すればよい。また、芯材40の除去は、例えば、強アルカリ液等に浸漬することによって行うことができる。
【0067】
以上、Ni-P層10の製造方法の一例を説明した。この例では、電鋳によってNi-P層10を製造する場合を説明したが、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等の電鋳以外の方法によってNi-P層10を製造してもよい。
【0068】
以上のように、本発明のコンタクトプローブは、Ni-P層を有しており、Ni-P層の厚さ方向の位置によってPの濃度が異なることを特徴とする。このような構成であることにより、Pの濃度が高い部分によって耐熱性を高めてスプリング部の縮み量を低減し、Pの濃度が低い部分によって靱性を高めてスプリング部の強度を向上し、塑性変形が生じにくいコンタクトプローブとすることができる。
【符号の説明】
【0069】
1:コンタクトプローブ
10:Ni-P層
10a:Ni-P層の最内側
10b:Ni-P層の表層
11:第1部分
12:第2部分
13:第3部分
14:スプリング部
20:プランジャ
30:Ni-P層とプランジャの接合箇所
40:芯材
50:ハウジング
51:穴
60:ホットプレート