(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-11
(45)【発行日】2022-01-24
(54)【発明の名称】タッチスクリーン、表示装置及びタッチパネル
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20220117BHJP
G06F 3/044 20060101ALI20220117BHJP
【FI】
G06F3/041 470
G06F3/044 124
G06F3/041 412
(21)【出願番号】P 2018506388
(86)(22)【出願日】2017-06-30
(86)【国際出願番号】 CN2017091110
(87)【国際公開番号】W WO2018099069
(87)【国際公開日】2018-06-07
【審査請求日】2020-06-19
(31)【優先権主張番号】201621312804.6
(32)【優先日】2016-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】514161567
【氏名又は名称】鄂尓多斯市源盛光▲電▼有限▲責▼任公司
【氏名又は名称原語表記】ORDOS YUANSHENG OPTOELECTRONICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Ordos Equipment Manufacturing Base,Dongsheng District,Ordos,Inner Mongolia,017020,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲潔▼
【審査官】円子 英紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-021845(JP,A)
【文献】特開2012-068981(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0184553(US,A1)
【文献】特開2015-018424(JP,A)
【文献】特開2016-018011(JP,A)
【文献】特開2009-086240(JP,A)
【文献】特開2015-049848(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
G06F 3/044
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々がベース基板を含むアレイ基板及び対向基板と、
前記アレイ基板または前記対向基板上に間隔をおいて設けられる複数のブロック状のタッチ電極と、
前記
ブロック状のタッチ電極から絶縁され
る、導電性を有するシールド層と、
を含むタッチスクリーンであり、
前記導電性を有するシールド層は、前記対向基板の、前記アレイ基板から離れた側に設けられ、または、前記アレイ基板の、前記対向基板から離れた側に設けられ、
前記
導電性を有するシールド層の、
前記ベース基板上の正投影が
、前記ブロック状のタッチ電極
の正投影の間の隙間に位置していることを特徴とするタッチスクリーン。
【請求項2】
前記
導電性を有するシールド層の材料は、透明な導電性材料であることを特徴とする、請求項1に記載のタッチスクリーン。
【請求項3】
前記
導電性を有するシールド層の材料は、非透明な導電性材料であり、
前記タッチスクリーンはブラックマトリックスをさらに含み、前記
導電性を有するシールド層の、前記ベース基板上の正投影は、前記ブラックマトリックスの、前記ベース基板上の正投影と重なることを特徴とする、請求項1に記載のタッチスクリーン。
【請求項4】
前記導電性を有するシールド層全体の、前記ベース基板上の正投影は、前記
ブロック状のタッチ電極の、前記ベース基板上の正投影の間の隙間に位置していることを特徴とする、請求項
1に記載のタッチスクリーン。
【請求項5】
前記
導電性を有するシールド層全体の、前記ベース基板上の正投影は、前記
ブロック状のタッチ電極の、前記ベース基板上の正投影の間の隙間に位置しており、または、前記
導電性を有するシールド層が一層で平面状に
、前記アレイ基板の、前記対向基板から離れた表面に設けられ
、若しくは、前記対向基板の、前記アレイ基板から離れた表面に設けられることを特徴とする、請求項4に記載のタッチスクリーン。
【請求項6】
前記
ブロック状のタッチ電極は、自己容量方式の電極であることを特徴とする、請求項
1に記載のタッチスクリーン。
【請求項7】
前記
導電性を有するシールド層の前記正投影と、前記
ブロック状のタッチ電極の前記正投影とは、一部が重なることを特徴とする、請求項
1に記載のタッチスクリーン。
【請求項8】
前記
導電性を有するシールド層の前記正投影と、前記
ブロック状のタッチ電極の前記正投影とが重なる部分の幅は、50μm未満であることを特徴とする、請求項
7に記載のタッチスクリーン。
【請求項9】
請求項1から
8のいずれか一項に記載のタッチスクリーンと、回路基板とを含み、
前記導電性を有するシールド層は、前記回路基板上の制御回路に接続され、
前記制御回路は、表示段階で、前記シールド層を接地させるように制御し、タッチ段階で、タッチ信号以外の干渉信号をシールドするように前記
導電性を有するシールド層に制御信号を印加することを特徴とする表示装置。
【請求項10】
タッチ段階で、前記制御回路は、前記
導電性を有するシールド層に前記タッチ信号と同一の制御信号を印加することを特徴とする、請求項
9に記載の表示装置。
【請求項11】
各々がベース基板を含むアレイ基板及び対向基板と、
自己容量方式の
ブロック状のタッチ電極であり、前記
アレイ基板または前記対向基板上に間隔をおいて設けられる複数のブロック状のタッチ電極と、
前記ベース基板上に位置しており、前記
ブロック状のタッチ電極から絶縁され、導電性を有するシールド層と、を含み、
前記導電性を有するシールド層は、前記対向基板の、前記アレイ基板から離れた側に設けられ、または、前記アレイ基板の、前記対向基板から離れた側に設けられ、
前記
導電性を有するシールド層の、前記ベース基板上の正投影は、少なくとも前記
ブロック状のタッチ電極
の正投影の間の隙間に位置していることを特徴とするタッチパネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチスクリーン、表示装置及びタッチパネルに関する。
【背景技術】
【0002】
投影型静電容量方式のタッチスクリーンは、操作が簡単で便利なだけではなく、透過性、耐久性、防水防塵性などにも優れているという利点がある。そのため、投影型静電容量方式のタッチスクリーンは、公開情報の照会、作業管理、生産制御、軍事指令、電子ゲームなどの分野で広く用いられる。
検出の原理によると、投影型静電容量方式のタッチスクリーンは、自己容量方式のスクリーンと、相互容量方式のスクリーンとの二種類に分けられる。自己容量方式のスクリーンにおいて、タッチ電極は一般的に行と列に配置され、行と列を走査することで、検出した容量により指のタッチ位置を確定する。相互容量方式のスクリーンにおいて、感知電極と駆動電極は交差するように配置され(例えば、垂直となるように配置され)、感知電極の一行(又は一列)は、駆動電極の一列(又は一行)と協働し、両者が交差している箇所における容量を検出することにより、タッチ位置を確定する。
相互容量方式のスクリーンと比べて、自己容量方式のスクリーンの方は、タッチが容量の均一性の影響を受けやすい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の実施例はタッチスクリーン、表示装置及びタッチパネルを提供し、本発明の実施例により、自己容量方式のスクリーンの容量の均一性を向上させることができる。
本発明の少なくとも1つの実施例はタッチスクリーンを提供し、該タッチスクリーンは、間隔をおいて設けられる複数のブロック状のタッチ電極と、前記タッチ電極から絶縁され、導電性を有するシールド層と、を含み、前記シールド層の、前記タッチスクリーンにおけるベース基板上の正投影が、少なくとも前記タッチ電極の、前記ベース基板上の正投影の間の隙間に位置している。
例えば、前記シールド層の材料は、透明な導電性材料である。
例えば、前記シールド層の材料は、非透明な導電性材料であり、前記タッチスクリーンはブラックマトリックスをさらに含み、前記シールド層の、前記ベース基板上の正投影は、前記ブラックマトリックスの、前記ベース基板上の正投影と重なる。
【0004】
例えば、前記タッチスクリーンは、アレイ基板と、対向基板とを含み、前記タッチ電極は、前記アレイ基板又は前記対向基板に設けられる。
例えば、前記シールド層は、前記対向基板の、前記アレイ基板から離れた側に設けられ、前記シールド層全体の、前記ベース基板上の正投影は、前記タッチ電極の、前記ベース基板上の正投影の間の隙間に位置している。
【0005】
例えば、前記シールド層は、前記アレイ基板の、前記対向基板から離れた側に設けられ、前記シールド層全体の、前記ベース基板上の正投影は、前記タッチ電極の、前記ベース基板上の正投影の間の隙間に位置しており、又は、前記シールド層が一層で平面状に設けられる。
例えば、前記シールド層は、前記アレイ基板中に設けられ、前記シールド層全体の、前記ベース基板上の正投影は、前記タッチ電極の、前記ベース基板上の正投影の間の隙間に位置している。
例えば、前記シールド層は、前記対向基板中に設けられ、前記シールド層全体の、前記ベース基板上の正投影は、前記タッチ電極の、前記ベース基板上の正投影の間の隙間に位置している。
【0006】
例えば、前記タッチ電極は、自己容量方式の電極である。
例えば、前記シールド層の前記正投影と、前記タッチ電極の前記正投影とは、一部が重なる。
例えば、前記シールド層の前記正投影と、前記タッチ電極の前記正投影とが重なる部分の幅は、50μm未満である。
【0007】
一方、本発明の少なくとも1つの実施例は表示装置を提供し、該表示装置は、上記いずれのタッチスクリーンと、回路基板とを含み、シールド層は、前記回路基板上の制御回路に接続され、前記制御回路は、表示段階で、前記シールド層を接地させるように制御し、タッチ段階で、タッチ信号以外の干渉信号をシールドするように前記シールド層に制御信号を印加する。
例えば、タッチ段階で、前記制御回路は、前記シールド層に前記タッチ信号と同一の制御信号を印加する。
【0008】
本発明の少なくとも1つの実施例はタッチパネルを提供し、該タッチパネルは、ベース基板と、自己容量方式の電極であり、前記ベース基板上に間隔をおいて設けられる複数のブロック状のタッチ電極と、前記ベース基板上に位置し導電性を有するシールド層と、を含む。前記シールド層は、前記タッチ電極から絶縁されており、前記シールド層の、前記ベース基板上の正投影は、少なくとも前記タッチ電極の、前記ベース基板上の正投影の間の隙間に位置している。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の実施例をより明確に説明するために、以下、実施例の図面について簡単に説明する。明らかなように、以下の図面は、本発明を制限するものではなく、本発明の一部の実施例に係るものにすぎない。
【0010】
【
図1】本発明の実施例に係るタッチスクリーンの上面
図1である。
【
図2】本発明の実施例に係るタッチスクリーンの上面
図2である。
【
図3】本発明の実施例に係るタッチスクリーンの断面
図1である。
【
図4】本発明の実施例に係るタッチスクリーンの断面
図2である。
【
図5】本発明の実施例に係るタッチスクリーンの断面
図3である。
【
図6】本発明の実施例に係るタッチスクリーンの断面
図4である。
【
図7(a)】本発明の実施例に係るタッチスクリーンの断面
図5である。
【
図7(b)】本発明の実施例に係るタッチスクリーンの断面
図6である。
【
図8】本発明の実施例に係るタッチスクリーンの断面
図7である。
【
図9】本発明の実施例に係るタッチスクリーンの断面
図8である。
【
図10】本発明の実施例に係るタッチスクリーンの断面
図9である。
【
図11】本発明の実施例に係るタッチスクリーンの断面
図10である。
【
図12】本発明の実施例に係る表示装置の断面図である。
【
図13A】本発明の実施例に係るタッチパネルの断面
図1である。
【
図13B】本発明の実施例に係るタッチパネルの断面
図2である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施例の目的や技術案の利点をより一層明確するように、以下、実施例の図面を参照しながら、本発明の実施例の技術案について明確かつ詳しく説明する。明らかなように、本発明に記載の実施例は、全ての実施例ではなく、一部の実施例にすぎない。本発明に記載の実施例に基づき、当業者が創造的な工夫をすることなく得られる全ての他の実施例は、本発明の保護範囲に含まれる。
特に定義しない限り、本発明に記載の技術用語または科学用語は、当業者が理解できる一般的な意味を指す。本発明に記載の「第1」、「第2」などの用語は、順序、数量または重要性を示すものではなく、異なる組成部分を区分するためのものにすぎない。「備える」または「含む」などの用語は、「備える」または「含む」の前に記載された素子または部材が、「備える」または「含む」の後に挙げられる素子または部材及びそれらと同等のものを含むことを指し、他の素子または部材を除外することではない。「接続」または「結合」などの用語は、物理的あるいは機械的な接続に限らず、直接または間接な電気的接続を含む。「上」、「下」、「左」、「右」等は、相対的な位置関係を指すだけであり、説明の対象の絶対的な位置が変化することに応じて、該相対的な位置関係も変化する可能性がある。
【0012】
本発明の実施例はタッチスクリーンを提供し、
図1及び
図2に示すように、該タッチスクリーンは、間隔をおいて設けられる複数のブロック状のタッチ電極10と、タッチ電極10から絶縁され、導電性を有するシールド層20と、を含み、シールド層20の、タッチスクリーンにおけるベース基板90上の正投影が、少なくともタッチ電極10の、前記ベース基板90上の正投影の間の隙間に位置している。例えば、導電性を有するシールド層20の平面形状(上面視形状)は、網状である。
【0013】
なお、以下4点について説明しておく。
1.ベース基板90の載置面に垂直な方向におけるシールド層20とタッチ電極10との相対位置を限定しない。シールド層20は、タッチ電極10の上方または下方に位置してもよいし、タッチ電極10と同一層に配置してもよい。
【0014】
2.タッチスクリーンは少なくとも1つのベース基板を有する表示パネルを含む。タッチスクリーンが1つ以上のベース基板を有する場合、1つのベース基板のみを、タッチ電極10とシールド層20との正投影の参考基板、即ち前記ベース基板90としてもよい。
また、ベース基板はガラス基板、プラスチック基板又は石英基板などいずれの種類の透明基板であってもよい。
【0015】
3.当業者が分かるように、タッチスクリーンは、タッチ操作を行うもの(例えば指)とタッチ電極10との間の電気容量により(即ち、タッチ電極10が自己容量方式の電極である)、タッチ位置を確定する。シールド層20がタッチ電極10の上方に位置している場合、即ち、タッチ電極10がベース基板90に垂直な方向においてシールド層20とベース基板90との間に位置している場合、即ち、シールド層20がタッチ電極10のタッチ面側に位置している場合、シールド層20がタッチ電極10全体を覆うと、タッチ電極10はタッチ位置の検知ができなくなるため、シールド層20の、前記ベース基板上の正投影は、少なくともタッチ電極10の、前記ベース基板90上の正投影の間の隙間に位置している。
シールド層20がタッチ電極10の下方に位置している場合、シールド層20がタッチ電極10全体と重なるとしても、タッチ電極10によるタッチ位置の検知には影響がないため、シールド層20の、前記ベース基板90上の正投影は、タッチ電極10の、前記ベース基板90上の正投影の間の隙間に位置している以外に、少なくとも一部のタッチ電極10を覆ってもよい。つまり、シールド層20の、前記ベース基板90上の正投影は、少なくともタッチ電極10の、前記ベース基板90上の正投影の間の隙間に位置している。
【0016】
4.シールド層20の、前記ベース基板90上の正投影は、タッチ電極10の、前記ベース基板90上の正投影の間の隙間に位置している場合、
図1に示すように、シールド層20とタッチ電極10とは重ならなくてもよい。例えば、
図2に示すように、シールド層20とタッチ電極10とは、一部が重なってもよい。この場合、シールド層20の幅を考慮し、タッチに影響を及ぼさないように、両者が重なる部分の幅wは、例えば50μm未満である。
例えば、シールド層20はタッチ電極10と同一層に配置される(即ち同一層に位置している)場合、両者が絶縁されていることを確保するために、シールド層20とタッチ電極10とは重ならなくてもよい。
【0017】
本発明の実施例はタッチスクリーンを提供し、タッチスクリーンにシールド層20を設けて、タッチ電極10に対するシールド層20の設置位置に応じて、シールド層20の、前記タッチスクリーンにおけるベース基板90上の正投影を、少なくともタッチ電極10の、前記ベース基板90上の正投影の間の隙間に位置させるようにすることで、シールド層20によるタッチ機能への影響を避けることができる。例えば、シールド層20は、タッチ段階で信号が印加され(例えば、該信号はタッチ電極10に印加された信号と同一であり)、表示段階で接地するように配置される。タッチ段階でシールド層20に信号を印加することで、シールド層20は、表示パネルのアレイ基板上の回路配線やタッチスクリーンの構造設置などによる内部の信号の干渉をシールドし、又は外部の信号の干渉をシールドすることにより、タッチスクリーンの容量の均一性を向上させ、タッチの精度を向上させることができる。これに基づき、表示段階でシールド層20を接地させるように制御することで、前記タッチスクリーンの静電気防止機能を向上させることができる。
【0018】
例えば、前記シールド層20の材料は透明な導電性材料である。このように、シールド層20がタッチスクリーンからの表示用の光に対する遮蔽を考慮する必要がないため、開口率に影響を及ぼすこともない。
透明な導電性材料として、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)などの透明導電性金属酸化物が挙げられる。
【0019】
例えば、シールド層20の材料は、非透明な導電性材料である。この場合、
図11に示すように、前記タッチスクリーンはブラックマトリックス21をさらに含み、前記シールド層20の、前記ベース基板90上の正投影は、前記ブラックマトリックス21の、前記ベース基板90上の正投影と重なる。例えば、シールド層20の前記正投影は、前記ブラックマトリックス21の前記正投影以内に位置している。
非透明な導電性材料として、例えば、モリブデン(Mo)、モリブデン合金、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、銅(Cu)などの金属材料のうちの少なくとも1種又は複数種の組み合わせが挙げられる。
【0020】
本発明の実施例は、光が透過できないシールド層20とブラックマトリックスとを組み合せることで、開口率に影響を及ぼすことを避けることができる。
例えば、
図3、4、5に示すように、タッチスクリーンは、アレイ基板01と対向基板02とを含み、アレイ基板01と対向基板02は例えば表示パネルに位置しており、タッチ電極10は、アレイ基板01又は対向基板02に設けられる(即ち、アレイ基板01又は対向基板02はタッチ電極10を含む)。
【0021】
例えば、
図3に示すように、タッチ電極10は、埋め込み式タッチ(in cell touch)の方式でアレイ基板01の、対向基板02に対向する側に設けてもよいし、または、
図4に示すように、対向基板02の、アレイ基板01に対向する側に設けてもよい。または、
図5に示すように、タッチ電極10は、表面式タッチ(on cell touch)の方式で対向基板02の、アレイ基板01から離れた側に設けてもよく、例えば、タッチ電極10は、対向基板02とタッチスクリーンに備えられる上偏光子(図示せず)との間に設けられる。
【0022】
例えば、アレイ基板01は、薄膜トランジスタと、薄膜トランジスタのドレイン極に電気的接続される画像電極とを含んでもよく、さらに、共通電極を含んでもよい。例えば、対向基板02は、透明基板であってもよく、あるいは、ブラックマトリックスとカラーフィルター層とを含んでもよい。例えば、共通電極はアレイ基板01に設けてもよいし、対向基板02に設けてもよい。カラーフィルター層は対向基板02に設けてもよいし、アレイ基板01に設けてもよい。
【0023】
なお、本発明の実施例は、ベース基板90の載置面に垂直な方向におけるシールド層20の設置位置を限定せず、シールド層20は、タッチ電極10によるタッチ位置の検知へ影響を及ぼさなければよい。
そして、アレイ基板01と対向基板02はいずれもベース基板を含むため、そのうちの1つのベース基板を、タッチ電極10とシールド層20との正投影の参考基板、即ちベース基板90としてもよい。
【0024】
本発明の実施例において、タッチ電極10と表示パネルとを一体化することで、タッチスクリーンを軽くて薄くすることができる。
例えば、
図6に示すように、シールド層20は、対向基板02の、アレイ基板01から離れた側に設けられ、シールド層20の、前記ベース基板90上の正投影は、タッチ電極10の、前記ベース基板上の正投影の間の隙間に位置しており、例えば、シールド層20全体の正投影は、タッチ電極10の正投影の間の隙間に位置している。
【0025】
なお、
図6におけるタッチ電極10の設置位置は概略的な図示にすぎない。シールド層20がタッチ電極10と共に対向基板02の、アレイ基板01から離れた側に設けられる場合、シールド層20とタッチ電極10とは同一層に位置してもよいし、異なる層に位置してもよい。
本発明の実施例では、シールド層20を対向基板02の、アレイ基板01から離れた側に設けることで、シールド層20の製造工程を簡単にすることができ、一方、シールド層20がタッチ電極10の上方に位置している場合、シールド層20は、外部の信号の干渉、例えば放射電界によるタッチスクリーンへの影響をシールドすることにより、容量の均一性を向上させることができ、シールド層20がタッチ電極10の下方に位置している場合、シールド層20は、アレイ基板01上の回路配線やタッチスクリーンの構造設置などによる内部の信号の干渉をシールドすることにより、容量の均一性を向上させることができる。
【0026】
例えば、シールド層20は、アレイ基板01の、対向基板02から離れた側に設けられる。例えば、
図7(a)に示すように、シールド層20全体の前記ベース基板上の正投影は、タッチ電極10の前記ベース基板上の正投影の間の隙間に位置しており、あるいは、
図7(b)に示すように、シールド層20が一層で平面状に設けられ、この場合、シールド層20の正投影が、タッチ電極10の正投影及びその正投影の間の隙間と重なる。
【0027】
本発明の実施例では、シールド層20をアレイ基板01の、対向基板02から離れた側に設けることで、シールド層20の製造工程を簡単にすることができ、一方、シールド層20は、放射電界によるタッチスクリーンへの影響などの外部の信号の干渉をシールドすることにより、容量の均一性を向上させることができる。そして、シールド層20を一層で平面状に設けることで、製造工程をさらに簡単にすることができる。
【0028】
例えば、
図8に示すように、シールド層20はアレイ基板01中に設けられ、シールド層20の、ベース基板上の正投影は、タッチ電極10の、前記ベース基板上の正投影の間の隙間に位置しており、例えば、シールド層20全体の正投影は、タッチ電極10の正投影の間の隙間に位置している。
あるいは、例えば、
図9に示すように、シールド層20は対向基板02中に設けられ、シールド層20の、ベース基板上の正投影は、タッチ電極10の、前記ベース基板上の正投影の間の隙間に位置しており、例えば、シールド層20全体の正投影は、タッチ電極10の正投影の間の隙間に位置している。
【0029】
なお、
図8、9におけるタッチ電極10の設置位置は概略的な図示にすぎない。シールド層20がタッチ電極10と共にアレイ基板01中に設けられる場合、あるいは、シールド層20がタッチ電極10と共に対向基板02中に設けられる場合、シールド層20とタッチ電極10とは同一層に位置してもよいし、異なる層に位置してもよい。
本発明の実施例では、シールド層20をアレイ基板01中又は対向基板02中に設けることで、アレイ基板01上の回路配線やタッチスクリーンの構造設置などによる内部の信号の干渉をシールドでき、容量の均一性を向上させることができる。
【0030】
例えば、
図10に示すように、シールド層20は第1シールド層201と第2シールド層202とを含み、第1シールド層201と第2シールド層202とはそれぞれアレイ基板01中と対向基板02中とに位置している。
例えば、第1シールド層201と第2シールド層202とは、導電性金ボールを有するシール材又は導電性銀ペーストにより電気的接続されてもよい。
【0031】
本発明の実施例は表示装置を提供し、例えば、
図12に示すように、該表示装置は前記タッチスクリーンと、回路基板CPとを含み、シールド層20は、回路基板CP上の制御回路70に接続される。制御回路70は、表示段階で、シールド層20を接地させるように制御し、タッチ段階で、タッチ信号以外の干渉信号をシールドするようにシールド層20に制御信号を印加する。
【0032】
例えば、回路基板CPはフレキシブル配線基板(Flexible Printed Circuit、FPCと略称)であってもよい。例えば、回路基板CPはボンディング(bonding)工程によりアレイ基板01に押し込まれる。
【0033】
なお、シールド層20の設置位置により、シールド層20と回路基板CP上の制御回路70との接続方式が異なり、例えば、以下5種類の状況がある。
1.シールド層20がアレイ基板01中に設けられる場合、回路基板自体をアレイ基板01にボンディングする必要があるため、シールド層20は、アレイ基板01における配線により回路基板CPの制御回路70に接続されてもよい。
【0034】
2.シールド層20が対向基板02中に設けられる場合、シールド層20は、導電性銀ペーストにより回路基板CPの制御回路70に接続されてもよい。
【0035】
3.シールド層20は、対向基板02の、アレイ基板01から離れた側に設けられる場合、シールド層20は、アレイ基板01と対向基板02とをパッケージングする金属ケースに用いられる導電性接着剤(例えば導電性黒テープ)により、あるいは、導電性銀ペーストにより回路基板CPの制御回路70に接続されてもよい。
【0036】
4.シールド層20は、アレイ基板01の対向基板02から離れた側に設けられる場合、シールド層20は、金属ケースに用いられる導電性接着剤(例えば導電性黒接着剤)により回路基板CPの制御回路70に接続されてもよい。
【0037】
5.第1シールド層201と第2シールド層202とはそれぞれアレイ基板01中と対向基板02中とに位置している場合、アレイ基板01における配線により第1シールド層201を回路基板CPの制御回路70に接続してもよいし、導電性銀ペーストにより第2シールド層202を回路基板CPの制御回路70に接続してもよい。その内、第1シールド層201を回路基板CPの制御回路70に接続する方が、製造工程が簡単であるため、アレイ基板01における配線により第1シールド層201を回路基板CPの制御回路70に接続することが好ましい。
【0038】
本発明の実施例は表示装置を提供し、タッチスクリーンにシールド層20を設けて、タッチ電極10に対するシールド層20の設置位置に応じて、シールド層20の、前記タッチスクリーンにおけるベース基板上の正投影を、少なくともタッチ電極10の、前記ベース基板上の正投影の間の隙間に位置させることで、シールド層20によるタッチ機能への影響を避けることができる。これに基づき、シールド層20を回路基板における制御回路に接続し、タッチ段階で制御回路がシールド層20に信号を印加することで、シールド層20はアレイ基板01上の回路配線やタッチスクリーンの構造設置などによる内部の信号の干渉をシールドし、又は外部の信号の干渉をシールドすることができる。それにより、タッチスクリーンの容量の均一性を向上させ、タッチの精度を向上させることができる。これに基づき、表示段階で制御回路がシールド層20を接地させるように制御することで、前記タッチスクリーンの静電気防止機能を向上させることができる。
例えば、タッチ段階で、前記制御回路はシールド層20に、タッチ電極10に印加されたタッチ信号と同一の制御信号を印加する。
【0039】
本発明の実施例では、タッチ段階で、制御回路70はシールド層20に前記タッチ信号と同一の制御信号を印加することで、シールド層20は信号の干渉をシールドする機能を果たして、表示装置の容量の均一性が向上するため、タッチ操作を行うもの(例えば指)の位置をより精度よく確定でき、表示装置のタッチ機能を向上させることができる。
【0040】
本発明の少なくとも1つの実施例はタッチパネルを提供し、例えば、
図13A、13Bに示すように、該タッチパネルは、ベース基板90と、自己容量方式の電極であり、ベース基板90上に間隔をおいて設けられる複数のブロック状のタッチ電極10と、ベース基板90上に位置し、タッチ電極10から絶縁され、導電性を有するシールド層20と、を含み、シールド層20の、ベース基板90上の正投影は、少なくともタッチ電極10の、ベース基板90上の正投影の間の隙間に位置している。
例えば、
図13Aに示すように、タッチ電極10とシールド層20とはそれぞれベース基板90の両側に位置してもよいし、あるいは、
図13Bに示すように、タッチ電極10とシールド層20とはベース基板90の同一側に位置してもよい。
【0041】
本発明の実施例はタッチスクリーン、表示装置及びタッチパネルを提供し、シールド層を設けて、タッチ電極に対するシールド層の設置位置に応じて、シールド層の、ベース基板上の正投影を、少なくともタッチ電極の、前記ベース基板上の正投影の間の隙間に位置させることで、シールド層によるタッチ機能への影響を避けることができる。これに基づき、タッチ段階でシールド層に信号を印加することで、シールド層は、アレイ基板上の回路配線やタッチスクリーンの構造設置などによる内部の信号の干渉をシールドし、又は外部の信号の干渉をシールドする。それにより、タッチスクリーンの容量の均一性を向上させ、タッチの精度を向上させることができる。これに基づき、表示段階でシールド層を接地させるように制御することで、前記タッチスクリーンの静電気防止機能を向上させることができる。
【0042】
上記実施例は、本発明を説明するためのものにすぎず、本発明の保護範囲を制限するものではなく、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲により確定される。
本出願は、2016年12月1日に出願した第201621312804.6号の中国特許出願に基づいて優先権を主張する。ここでは、上記中国特許出願の全文を本出願の一部として引用する。
【符号の説明】
【0043】
01 アレイ基板
02 対向基板
10 タッチ電極
20 シールド層
21 ブラックマトリックス
90 ベース基板
201 第1シールド層
202 第2シールド層