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  • 特許-洗濯機 図1
  • 特許-洗濯機 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-11
(45)【発行日】2022-01-24
(54)【発明の名称】洗濯機
(51)【国際特許分類】
   D06F 39/12 20060101AFI20220117BHJP
【FI】
D06F39/12 B
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019001553
(22)【出願日】2019-01-09
(65)【公開番号】P2020110245
(43)【公開日】2020-07-27
【審査請求日】2020-08-14
(73)【特許権者】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】宗野 義徳
(72)【発明者】
【氏名】小山 拓也
(72)【発明者】
【氏名】曽我 丈
(72)【発明者】
【氏名】糸澤 一秀
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 真吾
(72)【発明者】
【氏名】葛島 慎介
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 友太
【審査官】村山 達也
(56)【参考文献】
【文献】実開平01-138384(JP,U)
【文献】特開2006-301544(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 39/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、前記筐体上部に設けた外蓋と、前記外蓋に設けた操作パネルと、を有し、
前記操作パネルは、回路基板と、前記外蓋と前記回路基板との間に設けられ、前記回路基板の上面に接触する溝穴を有する導光板と、前記溝穴に配置された発光素子と、を有し、
前記回路基板の下面と、前記回路基板の上面の前記導光板が設けられている部分以外の部分に充填剤が設けられていることを特徴とする洗濯機。
【請求項2】
請求項1記載の洗濯機であって、前記操作パネルは、前記外蓋の表面と面一になるように内蔵された、洗濯機。
【請求項3】
請求項1記載の洗濯機であって、前記操作パネルは、前記外蓋の中央部、又は中央部手前に配置された、洗濯機。
【請求項4】
請求項1記載の洗濯機であって、前記発光素子は、表面実装型LEDである、洗濯機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衣類等の洗濯を行う洗濯機に関する。
【背景技術】
【0002】
洗濯機においては、洗濯機の運転に関する設定操作や表示を行う操作パネルが設けられる。その操作パネルの裏側には、操作パネル表面に印刷されている表示面の視認性を向上させるためのLEDのような発光素子が複数配設されている回路基板が具備されており、操作パネルの操作内容によりLEDが各々点灯するものである。また、回路基板には水気浸入による絶縁不良を防止するため充填剤を充填するポッティング処理を施している(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-83063号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ポッティング処理を施した場合、高さ寸法が低い(例えば3mm以下)のLEDでは、その表面が充填剤に覆われてしまい、LEDの出射光が充填剤に遮られて操作パネルの表示面輝度が下がってしまう恐れがある。そのため、リードフレームを持たない比較的安価で輝度が高い表面実装型(チップ型)LEDを使用することができなかった。一方で従来の砲弾型LEDでは輝度が低く表示面の視認性が悪いという問題もあった。
【0005】
そこで、本発明では、比較的安価で輝度が高い発光素子を用いても操作パネルの表示面輝度の低下を抑止可能な洗濯機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような課題を解決するために本発明の洗濯機は、筐体と、筐体上部に設けた外蓋と、外蓋に設けた操作パネルと、を有し、操作パネルは、回路基板と、外蓋と回路基板との間に設けられ、回路基板の上面に接触する溝穴を有する導光板と、溝穴に配置された発光素子と、を有し、回路基板の下面と、回路基板の上面の導光板が設けられている部分以外の部分に充填剤が設けられている構成とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、比較的安価で輝度が高い発光素子を用いても操作パネルの表示面輝度の低下を抑止可能な洗濯機を提供出来る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明に係る洗濯機の斜視図である。
図2】本発明に係る洗濯機の上面図である。
図3】本発明に係る洗濯機の操作パネルの断面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態(以下「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る洗濯機の斜視図を示す。図2は上面図である。
【0010】
図1に示すように、本実施形態の洗濯機は、筐体10と、この筐体10内に備える洗濯槽とを含んで構成されたものであり、全体を支持するベース11と、前板12と、後板13と、左右の側板14と、上板であるトップカバー15と、外蓋17と、を備えている。
【0011】
外蓋17には、図2に示すように、運転コースの設定や運転状態の表示などを行う操作パネル16が内蔵されている。なお、外蓋は、1枚のガラス蓋であり、塵などが入らない構造であり、操作パネル16と面一の構成としており、それにより意匠性が高く、且つ、ゴミ等の付着がし難く、拭き掃除がし易い構造となっている。本実施形態では、操作パネル16内に操作パネル17を設けているが、使用者が操作しやすいように、外蓋17の中央部又は中央部より手前側に設けることが望ましい。
【0012】
次に、図3に操作パネルの縦断面の一部を示す。
【0013】
操作パネル16の下方には、回路基板24に接続された、複数の発光素子であるLED23が設けられている。そのLEDから出射された光で、運転コースの設定や運転状態の表示などが可能となる。1つ1つのLED23は、LED23から出射された光を効率よく、正確に、操作パネル16に導くため、仕切り板が設けられたLEDガイド20内に設けられ、LED23から出射された光は、透明な導光板21を介して、操作パネル16裏側から照射される。その際、導光板21には、LED23を設けるための、溝穴22を設けた構成としている。
【0014】
従来から回路基板24には水気侵入による絶縁不良を抑止するために、充填剤25等で覆う、ポッティング処理が施されている。そのため、LEDガイド20の下方には、充填剤25が流れ込むように、回路基板24とLEDガイド20の間に、約2~3mmの隙間が設けられている。しかし、LED23が接続された回路基板24上、すべて充填剤25で覆った場合、リードフレームが短い、またはリードフレームが無い安価なLEDを使用した際、LEDの一部表面が充填剤で覆われ、LEDから出射された光が充填剤に遮られ、操作パネル16の表示面輝度が下がる恐れがある。
【0015】
本発明では、LED23の外形形状に合わせた溝穴22を設けた透明の導光板を、LED23が導光板21の溝穴22の中に納まるように、回路基板24の表面に密着させながら取り付けることで、LED23が配設されている個所のみ充填剤25が流れ込むことを抑止でき、安価で輝度が高い表面実装型のLEDを使用することが可能となり、操作パネルの表示面の視認性を向上することが出来る洗濯機を提供することが出来る。
【符号の説明】
【0016】
10 筐体
11 ベース
12 前板
13 後板
14 側板
15 トップカバー
16 操作パネル
17 外蓋
20 LEDガイド
21 導光板
22 溝穴
23 LED
24 回路基板
25 充填剤
図1
図2
図3