(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-11
(45)【発行日】2022-01-24
(54)【発明の名称】液晶ディスプレイパネル及びその画素ユニット
(51)【国際特許分類】
G02F 1/1343 20060101AFI20220117BHJP
G02F 1/1337 20060101ALI20220117BHJP
【FI】
G02F1/1343
G02F1/1337
(21)【出願番号】P 2020515187
(86)(22)【出願日】2017-11-02
(86)【国際出願番号】 CN2017109108
(87)【国際公開番号】W WO2019051958
(87)【国際公開日】2019-03-21
【審査請求日】2020-04-30
(31)【優先権主張番号】201710831086.6
(32)【優先日】2017-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519182202
【氏名又は名称】深▲セン▼市▲華▼星光▲電▼半▲導▼体▲顕▼示技▲術▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】▲葉▼ 岩▲渓▼
【審査官】磯崎 忠昭
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0018705(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第104570517(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第105572983(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0177569(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/1343
G02F 1/1337
G02F 1/1368
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画素ユニットであって、外周辺フレーム、主幹電極、及び枝電極を含み、
前記外周辺フレームは画素電極を囲み、
前記主幹電極は、前記外周辺フレームに接続され、前記主幹電極は十字型を呈し、前記主幹電極は相互に垂直な横方向主幹電極及び縦方向主幹電極を含み、前記横方向主幹電極及び前記縦方向主幹電極は前記画素電極を4つのドメインに分割し、
前記枝電極は一端が前記外周辺フレームに接続され、対向する他端が前記横方向主幹電極/前記縦方向主幹電極に接続され、
前記画素電極の1つの前記ドメイン内に、前記枝電極が相互に平行であり且つ相互に間隔をあけて設置され、且つ前記横方向主幹電極/前記縦方向主幹電極と第1所定角度をなして接続され、
第1枝電極が第4枝電極に平行であり、第2枝電極が第3枝電極に平行であり、前記第1枝電極と前記第3枝電極が第2所定角度をなし、
前記横方向主幹電極に第1貫通孔が設置され、前記縦方向主幹電極に第2貫通孔が設置され、前記第1貫通孔と前記第2貫通
孔、且つ前記主幹電極が十
字状を呈するようにし、前記横方向主幹電極と前記縦方向主幹電極の交差点の中心が中空構造であり、第1サブ画素電極、第2サブ画素電極、第3サブ画素電極及び第4サブ画素電極が前記外周辺フレームによって相互に接続さ
れ、
前記枝電極の延伸方向に沿って、前記横方向主幹電極の前記第1貫通孔の区域において合流するまで第1サブ主幹電極を延出し、前記枝電極の延伸方向に沿って、前記縦方向主幹電極の前記第2貫通孔の区域において合流するまで第2サブ主幹電極を延出することによって、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔にそれぞれ所定の間隔で第1スリットと第2スリットを形成し、前記横方向主幹電極と前記縦方向主幹電極との中空構造を有する交差点の中心で前記第1サブ主幹電極と前記第2サブ主幹電極とが重なるように配設する、画素ユニット。
【請求項2】
前記画素ユニットはさらに光遮蔽金属層及び共通電極を含み、前記光遮蔽金属層に遮光電極が設置され、横方向遮光電極が前記横方向主幹電極に対応し、縦方向遮光電極が前記縦方向主幹電極に対応し、前記横方向遮光電極及び前記縦方向遮光電極がいずれも前記共通電極に接続される、請求項1に記載の画素ユニット。
【請求項3】
前記画素電極における前記横方向遮光電極の投影が前記第1貫通孔をカバーし、前記画素電極における前記縦方向遮光電極の投影が前記第2貫通孔をカバーする、請求項2に記載の画素ユニット。
【請求項4】
前記横方向遮光電極と前記縦方向遮光電極の幅は等しい、請求項2に記載の画素ユニット。
【請求項5】
前記第1貫通孔は前記横方向主幹電極の一端から前記横方向主幹電極の延伸方向に沿って他端に延伸し、前記第2貫通孔は前記縦方向主幹電極の一端から前記縦方向主幹電極の延伸方向に沿って他端に延伸し、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔は前記画素電極を第1サブ画素電極、第2サブ画素電極、第3サブ画素電極及び第4サブ画素電極に分割する、請求項2に記載の画素ユニット。
【請求項6】
前記横方向主幹電極の一端から前記外周辺フレーム外に第5サブ画素電極が延出し、前記第5サブ画素電極は
、前記4つのドメインのうち前記横方向主幹電極の対応するドメインに対応し、第3貫通孔によって前記画素電極をスイッチユニットに接続する、請求項2に記載の画素ユニット。
【請求項7】
請求項1に記載の画素ユニットを含む、液晶ディスプレイパネル。
【請求項8】
画素ユニットであって、外周辺フレーム、主幹電極、及び枝電極を含み、
前記外周辺フレームは画素電極を囲み、
前記主幹電極は、前記外周辺フレームに接続され、前記主幹電極は十字型を呈し、前記主幹電極は相互に垂直な横方向主幹電極及び縦方向主幹電極を含み、前記横方向主幹電極及び前記縦方向主幹電極は前記画素電極を4つのドメインに分割し、
前記枝電極は一端が前記外周辺フレームに接続され、対向する他端が前記横方向主幹電極/前記縦方向主幹電極に接続され、
前記画素電極の1つの前記ドメイン内に、前記枝電極が相互に平行であり且つ相互に間隔をあけて設置され、且つ前記横方向主幹電極/前記縦方向主幹電極と第1所定角度をなして接続され、
第1枝電極が第4枝電極に平行であり、第2枝電極が第3枝電極に平行であり、前記第1枝電極と前記第3枝電極が第2所定角度をなし、
前記横方向主幹電極に第1貫通孔が設置され、前記縦方向主幹電極に第2貫通孔が設置され、前記第1貫通孔と前記第2貫通
孔、且つ前記主幹電極を十
字状に
し、
前記枝電極の延伸方向に沿って、前記横方向主幹電極の前記第1貫通孔の区域において合流するまで第1サブ主幹電極を延出し、前記枝電極の延伸方向に沿って、前記縦方向主幹電極の前記第2貫通孔の区域において合流するまで第2サブ主幹電極を延出することによって、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔にそれぞれ所定の間隔で第1スリットと第2スリットを形成し、前記横方向主幹電極と前記縦方向主幹電極との交差点の中心で前記第1サブ主幹電極と前記第2サブ主幹電極とが重なるように配設する、画素ユニット。
【請求項9】
前記画素ユニットはさらに光遮蔽金属層及び共通電極を含み、前記光遮蔽金属層に遮光電極が設置され、横方向遮光電極が前記横方向主幹電極に対応し、縦方向遮光電極が前記縦方向主幹電極に対応し、前記横方向遮光電極及び前記縦方向遮光電極がいずれも前記共通電極に接続される、請求項
8に記載の画素ユニット。
【請求項10】
前記画素電極における前記横方向遮光電極の投影が前記第1貫通孔をカバーし、前記画素電極における前記縦方向遮光電極の投影が前記第2貫通孔をカバーする、請求項
9に記載の画素ユニット。
【請求項11】
前記横方向遮光電極と前記縦方向遮光電極の幅は等しい、請求項
9に記載の画素ユニット。
【請求項12】
前記第1貫通孔は前記横方向主幹電極の一端から前記横方向主幹電極の延伸方向に沿って他端に延伸し、前記第2貫通孔は前記縦方向主幹電極の一端から前記縦方向主幹電極の延伸方向に沿って他端に延伸し、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔は前記画素電極を第1サブ画素電極、第2サブ画素電極、第3サブ画素電極及び第4サブ画素電極に分割する、請求項
9に記載の画素ユニット。
【請求項13】
前記横方向主幹電極の一端から前記外周辺フレーム外に第5サブ画素電極が延出し、前記第5サブ画素電極は
、前記4つのドメインのうち前記横方向主幹電極の対応するドメインに対応し、第3貫通孔によって前記画素電極をスイッチユニットに接続する、請求項
9に記載の画素ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示技術分野に関し、特に液晶ディスプレイパネル及びその画素ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示技術では、HVA(PSVA)モードは多くのVAモードのうちの1種である。HVAモードの画素構造は突起が不要であり、PVA及びMVAよりも優れた利点が得られ、例えば、突起の製造工程を減少させること、突起による形状の影響を減少させること、突起による粒子の影響を減少させること等が挙げられる。
【0003】
普通のHVA画素設計はVAモードの視野角の課題を克服するために、VAのほかのモードと同様に、1つの画素ドメインを複数のサブ画素ドメイン(domain)に分けることがあり、一般に4つのdomainである。
図4に示すように、従来技術のHVA画素構造の模式図であり、画素電極の中央部にある十字型主幹電極401は、domain間の境界線であり、暗縞が生じる部位でもある。液晶の傾斜方向が反対であるため、Domain間に暗縞が不可避的に生じることがある。暗縞は液晶の傾斜方向の重複に起因するものであり、且つ液晶の傾斜が形状の影響も受けるため、暗縞の形態は不規則になる可能性がある。
【0004】
以上のように、従来技術の画素構造では、十字型主幹電極に対応するドメインの液晶の傾斜方向が反対であるため、暗縞が不可避的に生じ、さらに表示装置の性能に悪影響してしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、画素電極の十字型主幹電極で生じる暗縞を軽減させ、さらに表示装置の性能を向上させることができる液晶ディスプレイパネル及びその画素ユニットを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係る技術的手段は以下のとおりである。
【0007】
本発明は画素ユニットを提供し、外周辺フレーム、主幹電極、及び枝電極を含み、
前記外周辺フレームは画素電極を囲み、
前記主幹電極は、前記外周辺フレームに接続され、前記主幹電極は十字型を呈し、前記主幹電極は相互に垂直な横方向主幹電極及び縦方向主幹電極を含み、前記横方向主幹電極及び前記縦方向主幹電極は前記画素電極を4つのドメインに分割し、
前記枝電極は一端が前記外周辺フレームに接続され、対向する他端が前記横方向主幹電極/前記縦方向主幹電極に接続され、
前記画素電極の1つの前記ドメイン内に、前記枝電極が相互に平行であり且つ相互に間隔をあけて設置され、且つ前記横方向主幹電極/前記縦方向主幹電極と第1所定角度をなして接続され、
第1枝電極が第4枝電極に平行であり、第2枝電極が第3枝電極に平行であり、前記第1枝電極と前記第3枝電極が第2所定角度をなし、
前記横方向主幹電極に第1貫通孔が設置され、前記縦方向主幹電極に第2貫通孔が設置され、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔が連通し、且つ前記主幹電極が十字環状を呈するようにし、前記横方向主幹電極と前記縦方向主幹電極の交差点の中心が中空構造であり、前記第1サブ画素電極、前記第2サブ画素電極、前記第3サブ画素電極及び前記第4サブ画素電極が前記外周辺フレームによって相互に接続される。
【0008】
本発明の一好適実施例では、前記画素ユニットはさらに光遮蔽金属層及び共通電極を含み、前記光遮蔽金属層に遮光電極が設置され、横方向遮光電極が前記横方向主幹電極に対応し、縦方向遮光電極が前記縦方向主幹電極に対応し、前記横方向遮光電極及び前記縦方向遮光電極がいずれも前記共通電極に接続される。
【0009】
本発明の一好適実施例では、前記画素電極における前記横方向遮光電極の投影が前記第1貫通孔をカバーし、前記画素電極における前記縦方向遮光電極の投影が前記第2貫通孔をカバーする。
【0010】
本発明の一好適実施例では、前記横方向遮光電極と前記縦方向遮光電極の幅は等しい。
【0011】
本発明の一好適実施例では、前記第1貫通孔は前記横方向主幹電極の一端から前記横方向主幹電極の延伸方向に沿って他端に延伸し、前記第2貫通孔は前記縦方向主幹電極の一端から前記縦方向主幹電極の延伸方向に沿って他端に延伸し、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔は前記画素電極を第1サブ画素電極、第2サブ画素電極、第3サブ画素電極及び第4サブ画素電極に分割する。
【0012】
本発明の一好適実施例では、第1サブ主幹電極は、前記枝電極の延伸方向に沿って、前記横方向主幹電極の前記第1貫通孔の区域において合流するまで延出し、第2サブ主幹電極は、前記枝電極の延伸方向に沿って、前記縦方向主幹電極の前記第2貫通孔の区域において合流するまで延出する。
【0013】
本発明の一好適実施例では、前記横方向主幹電極と前記縦方向主幹電極との交差箇所において、前記第1サブ主幹電極と前記第2サブ主幹電極が重なる。
【0014】
本発明の一好適実施例では、前記横方向主幹電極の一端から前記外周辺フレーム外に第5サブ画素電極が延出し、前記第5サブ画素電極は前記横方向主幹電極の対応するドメインに対応し、第3貫通孔によって前記画素電極をスイッチユニットに接続する。
【0015】
本発明はさらに液晶ディスプレイパネルを提供し、前記液晶ディスプレイパネルは前記画素ユニットを含む。
【0016】
本発明はさらに画素ユニットを提供し、外周辺フレーム、主幹電極、及び枝電極を含み、
前記外周辺フレームは画素電極を囲み、
前記主幹電極は、前記外周辺フレームに接続され、前記主幹電極は十字型を呈し、前記主幹電極は相互に垂直な横方向主幹電極及び縦方向主幹電極を含み、前記横方向主幹電極及び前記縦方向主幹電極は前記画素電極を4つのドメインに分割し、
前記枝電極は一端が前記外周辺フレームに接続され、対向する他端が前記横方向主幹電極/前記縦方向主幹電極に接続され、
前記画素電極の1つの前記ドメイン内に、前記枝電極が相互に平行であり且つ相互に間隔をあけて設置され、且つ前記横方向主幹電極/前記縦方向主幹電極と第1所定角度をなして接続され、
第1枝電極が第4枝電極に平行であり、第2枝電極が第3枝電極に平行であり、前記第1枝電極と前記第3枝電極が第2所定角度をなし、
前記横方向主幹電極に第1貫通孔が設置され、前記縦方向主幹電極に第2貫通孔が設置され、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔が連通し、且つ前記主幹電極を十字環状にする。
【0017】
本発明の一好適実施例では、前記画素ユニットはさらに光遮蔽金属層及び共通電極を含み、前記光遮蔽金属層に遮光電極が設置され、横方向遮光電極が前記横方向主幹電極に対応し、縦方向遮光電極が前記縦方向主幹電極に対応し、前記横方向遮光電極及び前記縦方向遮光電極がいずれも前記共通電極に接続される。
【0018】
本発明の一好適実施例では、前記画素電極における前記横方向遮光電極の投影が前記第1貫通孔をカバーし、前記画素電極における前記縦方向遮光電極の投影が前記第2貫通孔をカバーする。
【0019】
本発明の一好適実施例では、前記横方向遮光電極と前記縦方向遮光電極の幅は等しい。
【0020】
本発明の一好適実施例では、前記第1貫通孔は前記横方向主幹電極の一端から前記横方向主幹電極の延伸方向に沿って他端に延伸し、前記第2貫通孔は前記縦方向主幹電極の一端から前記縦方向主幹電極の延伸方向に沿って他端に延伸し、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔は前記画素電極を第1サブ画素電極、第2サブ画素電極、第3サブ画素電極及び第4サブ画素電極に分割する。
【0021】
本発明の一好適実施例では、第1サブ主幹電極は、前記枝電極の延伸方向に沿って、前記横方向主幹電極の前記第1貫通孔の区域において合流するまで延出し、第2サブ主幹電極は、前記枝電極の延伸方向に沿って、前記縦方向主幹電極の前記第2貫通孔の区域において合流するまで延出する。
【0022】
本発明の一好適実施例では、前記横方向主幹電極と前記縦方向主幹電極との交差箇所において、前記第1サブ主幹電極と前記第2サブ主幹電極が重なる。
【0023】
本発明の一好適実施例では、前記横方向主幹電極の一端から前記外周辺フレーム外に第5サブ画素電極が延出し、前記第5サブ画素電極は前記横方向主幹電極の対応するドメインに対応し、第3貫通孔によって前記画素電極をスイッチユニットに接続する。
【発明の効果】
【0024】
本発明の有益な効果は、以下のおとりである。従来技術の画素ユニットに比べて、本発明の画素ユニットは画素電極の十字型主幹電極に対応する中空化処理を行うことで、主幹電極が中空の十字環状構造となるようにし、主幹電極の中空化された対応するドメインに溝の形状を形成することで、液晶に一定の向きを配向させ、それにより該当部分で異なる傾斜方向に起因する液晶の相互影響のため不規則な暗縞が生じることを回避し、また、画素電極の十字型主幹電極の対応するドメインが中空化されることで、該当部分での電界強度が弱まり、それにより電界による液晶への作用も弱まり、それにより主幹電極から分割された異なるサブ画素電極間の該当部分での液晶傾斜重複も弱まり、さらに暗縞の影響を大幅に軽減させる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
実施例又は従来技術における技術的手段をより明瞭に説明するために、以下、実施例又は従来技術の説明に使用される必要がある図面を簡単に説明し、明らかなように、以下説明される図面は単に発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとっては、創造的な努力をせずに、これらの図面に基づきほかの図面を取得し得る。
【0026】
【
図1】
図1は本発明の実施例1に係る画素ユニットの構造模式図である。
【
図2】
図2は本発明の実施例1に係る画素電極の構造模式図である。
【
図3】
図3は本発明の実施例2に係る画素ユニットの構造模式図である。
【
図4】
図4は従来技術の画素構造の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明は、従来技術の画素構造では、十字型主幹電極の対応するドメインの液晶の傾斜方向が反対であることにより、暗縞が不可避的に生じ、さらに表示装置の性能に悪影響を与えるという技術的課題に鑑みてなされ、本実施例は該欠陥を解決することができる。
【0028】
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施例に係る液晶ディスプレイパネル及びその画素ユニットを詳細に説明する。
【0029】
図1は、本発明の具体的な実施例1に係る画素ユニットの構造模式図である。上記画素ユニットは外周辺フレーム101、主幹電極120、及び枝電極を含み、上記外周辺フレーム101は画素電極を囲む。上記主幹電極120は、上記外周辺フレーム101に接続され、上記主幹電極120は十字型を呈し、上記主幹電極120は相互に垂直な横方向主幹電極102及び縦方向主幹電極103を含む。上記横方向主幹電極102及び上記縦方向主幹電極103は上記画素電極を4つのドメインに分割し、上記枝電極は一端が上記外周辺フレーム101に接続され、対向する他端が上記横方向主幹電極102/上記縦方向主幹電極103に接続される。上記画素電極の1つの上記ドメイン内に、上記枝電極が相互に平行であり且つ相互に間隔をあけて設置され、且つ上記横方向主幹電極102/上記縦方向主幹電極103と第1所定角度をなして接続される。上記第1所定角度は好適には10度~80度の範囲である。第1枝電極104が第4枝電極107に平行であり、第2枝電極105が第3枝電極106に平行であり、上記第1枝電極104と上記第3枝電極106が第2所定角度をなし、上記第2所定角度は好適には60度~120度の範囲である。ここで、上記横方向主幹電極102に第1貫通孔108が設置され、上記縦方向主幹電極103に第2貫通孔109が設置され、上記第1貫通孔108と上記第2貫通孔109が連通し、且つ上記主幹電極120が十字環状を呈するようにする。
【0030】
上記画素ユニットはさらに光遮蔽金属層及び共通電極を含み、上記光遮蔽金属層に遮光電極が設置される。横方向遮光電極(図示せず)が上記横方向主幹電極102に対応し、縦方向遮光電極110が上記縦方向主幹電極103に対応し、上記横方向遮光電極及び上記縦方向遮光電極110がいずれも上記共通電極に接続される。上記画素電極における上記横方向遮光電極の投影が上記第1貫通孔108をカバーし、上記画素電極における上記縦方向遮光電極110の投影が上記第2貫通孔109をカバーする。上記横方向遮光電極と上記縦方向遮光電極110の幅は等しい。
【0031】
上記第1貫通孔108は上記横方向主幹電極102の一端から上記横方向主幹電極102の延伸方向に沿って他端に延伸し、上記第2貫通孔109は上記縦方向主幹電極103の一端から上記縦方向主幹電極103の延伸方向に沿って他端に延伸する。上記第1貫通孔108及び上記第2貫通孔109は上記画素電極を第1サブ画素電極、第2サブ画素電極、第3サブ画素電極及び第4サブ画素電極に分割する。上記横方向主幹電極102の一端から上記外周辺フレーム101外に第5サブ画素電極111が延出する。上記第5サブ画素電極111は上記横方向主幹電極102の対応するドメインに対応し、第3貫通孔(図示せず)によって上記画素電極をスイッチユニット112に接続する。上記光遮蔽金属層はさらに金属遮光層113を含み、上記金属遮光層113の面積は上記第5サブ画素電極111の面積よりも大きく、上記金属遮光層113は上記第5サブ画素電極111及び上記スイッチユニット112に近い側の上記外周辺フレーム101をカバーすることに用いられる。
【0032】
上記第1貫通孔108及び上記第2貫通孔109の対応する位置に溝の形状が形成されることで、液晶を一定の向きに配向させ、当該部分で異なる傾斜方向に起因する液晶の相互影響のための不規則な暗縞が生じることを回避する。さらに、上記画素電極の上記主幹電極120は中空の十字環状構造であるため、上記主幹電極120での電界強度が弱まり、それにより電界による液晶への作用も弱まり、異なるサブ画素間の上記主幹電極120での液晶傾斜重複も弱まり、それにより暗縞の影響を軽減させる。
【0033】
本実施例では、上記第1貫通孔108及び上記第2貫通孔109はさらに間隔をあけて分布するように設置されてもよい。例えば、上記第1貫通孔108は少なくとも2つであり、上記横方向主幹電極102の延伸方向に沿って並列に間隔をあけて設置され、又は上記横方向主幹電極102に直交して並列に間隔をあけて設置され、又は複数組をなして並列に間隔をあけて設置される。上記第2貫通孔109は上記第1貫通孔108の分布方式と同様であるため、ここでは詳細説明を省略する。
【0034】
図2は、本発明の実施例1に係る画素電極の構造模式図である。外周辺フレーム201は上記画素電極を囲み、上記画素電極は相互に垂直な十字型の横方向主幹電極202及び縦方向主幹電極204を含み、上記横方向主幹電極202は第1貫通孔203を含み、上記縦方向主幹電極204は第2貫通孔205を含む。上記第1貫通孔203及び上記第2貫通孔205は上記画素電極を第1サブ画素電極206、第2サブ画素電極207、第3サブ画素電極208及び第4サブ画素電極209に分割する。上記横方向主幹電極202と上記縦方向主幹電極204との交差点の中心は中空構造であり、上記第1サブ画素電極206、上記第2サブ画素電極207、上記第3サブ画素電極208及び上記第4サブ画素電極209は上記外周辺フレーム201によって相互に接続される。
【0035】
図3は、本発明の実施例2に係る画素ユニット構造の模式図である。上記画素ユニットは、外周辺フレーム301、主幹電極320、及び枝電極を含む。上記外周辺フレーム301は画素電極を囲み、上記主幹電極320は、上記外周辺フレーム301に接続され、上記主幹電極320は十字型を呈し、上記主幹電極320は相互に垂直な横方向主幹電極302及び縦方向主幹電極303を含む。上記横方向主幹電極302及び上記縦方向主幹電極303は上記画素電極を4つのドメインに分割する。上記画素電極の1つの上記ドメイン内に、上記枝電極が相互に平行であり且つ相互に間隔をあけて設置され、且つ上記横方向主幹電極302/上記縦方向主幹電極303と第3所定角度をなして接続され、上記第3所定角度は好適には10度~80度の範囲であり、第1枝電極304が第4枝電極307に平行であり、第2枝電極305が第3枝電極306に平行であり、上記第1枝電極304と上記第3枝電極306が第2所定角度をなし、上記第2所定角度は好適には60度~120度の範囲である。
【0036】
ここで、上記横方向主幹電極302は第1サブ主幹電極3021を含み、上記縦方向主幹電極303は第2サブ主幹電極3031を含み、上記第1サブ主幹電極3021は上記横方向主幹電極302が上記枝電極の延伸方向に沿って第1貫通孔(
図1中の108を参照)の区域に延出し且つ合流して形成され、上記第2サブ主幹電極3031は上記縦方向主幹電極303が上記枝電極の延伸方向に沿って第2貫通孔(
図1中の109を参照)の区域に延出し且つ合流して形成される。上記第1サブ主幹電極3021によって、上記横方向主幹電極302に上記縦方向主幹電極303を鏡像とする第1スリット308及び第2スリット309を形成し、上記第2サブ主幹電極3031によって、上記縦方向主幹電極303に上記横方向主幹電極302を鏡像とする第3スリット310及び第4スリット311を形成し、上記第1スリット308、上記第2スリット309、上記第3スリット310、上記第4スリット311がいずれも間隔をあけて分布している。上記横方向主幹電極302と上記縦方向主幹電極303との交差箇所に、上記第1サブ主幹電極3021と上記第2サブ主幹電極3031が重なる。
【0037】
上記第1スリット308、上記第2スリット309、上記第3スリット310及び上記第4スリット311が溝の形状を形成することで、液晶を一定の向きに配向させ、当該部分で異なる傾斜方向に起因する液晶の相互影響のため不規則な暗縞が生じることを回避する。さらに、上記横方向主幹電極302及び上記縦方向主幹電極303の対応する位置での電界強度が弱まり、それにより電界による液晶への作用も弱まり、異なるサブ画素間の上記主幹電極320での液晶傾斜重複も弱まり、それにより暗縞の影響を軽減させる。
【0038】
ここで、上記第1サブ主幹電極3021及び上記第2サブ主幹電極3031は上記枝電極の延伸方向に沿って延伸しないようにしてもよく、例えば、垂直に延伸して合流し、又は弧線状に延伸して合流するなどによって、対応するスリットを形成してもよく、溝の形状を構成できればよく、ここでは上記第1サブ主幹電極3021及び上記第2サブ主幹電極3031の具体的な形態を限定しない。
【0039】
本発明はさらに液晶ディスプレイパネルを提供し、上記液晶ディスプレイパネルは上記画素ユニットを含む。
【0040】
従来技術の画素ユニットに比べて、本発明の画素ユニットは画素電極の十字型主幹電極に対応する中空化処理を行うことで、主幹電極が中空の十字環状構造となるようにし、主幹電極の中空化された対応するドメインに溝の形状を形成することで、液晶に一定の向きを配向させ、それにより該当部分で異なる傾斜方向に起因する液晶の相互影響のため不規則な暗縞が生じることを回避する。また、画素電極の十字型主幹電極の対応するドメインが中空化されることで、該当部分での電界強度が弱まり、それにより電界による液晶への作用も弱まり、それにより主幹電極から分割された異なるサブ画素電極間の該当部分での液晶傾斜重複も弱まり、さらに暗縞の影響を大幅に軽減させる。
【0041】
以上のように、以上、本発明の好適実施例を開示したが、上記好適実施例は本発明を限定するものではなく、当業者は本発明の精神及び範囲を逸脱せずに種々の変更や修飾を行うことができ、従って、本発明の保護範囲は特許請求の範囲に定められた範囲に準じるべきである。
【符号の説明】
【0042】
101 外周辺フレーム
102 横方向主幹電極
103 縦方向主幹電極
104 第1枝電極
105 第2枝電極
106 第3枝電極
107 第4枝電極
108 第1貫通孔
109 第2貫通孔
110 縦方向遮光電極
111 第5サブ画素電極
112 スイッチユニット
113 金属遮光層
120 主幹電極
201 外周辺フレーム
202 横方向主幹電極
203 第1貫通孔
204 縦方向主幹電極
205 第2貫通孔
206 第1サブ画素電極
207 第2サブ画素電極
208 第3サブ画素電極
209 第4サブ画素電極
301 外周辺フレーム
302 横方向主幹電極
303 縦方向主幹電極
304 第1枝電極
305 第2枝電極
306 第3枝電極
307 第4枝電極
308 第1スリット
309 第2スリット
310 第3スリット
311 第4スリット
320 主幹電極
401 十字型主幹電極
3021 第1サブ主幹電極
3031 第2サブ主幹電極