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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-11
(45)【発行日】2022-01-24
(54)【発明の名称】蒸気供給システム
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/60 20200101AFI20220117BHJP
   A24F 40/57 20200101ALI20220117BHJP
【FI】
A24F40/60
A24F40/57
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020529620
(86)(22)【出願日】2018-12-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-25
(86)【国際出願番号】 GB2018053681
(87)【国際公開番号】W WO2019122865
(87)【国際公開日】2019-06-27
【審査請求日】2020-07-17
(31)【優先権主張番号】1721765.4
(32)【優先日】2017-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】リードリー, デイヴィッド
【審査官】石黒 雄一
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-519850(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第101130121(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ吸入のための蒸気を生成するための蒸気供給システムであって、
ハウジングと、
第1の入力を提供して蒸気生成の第1の様相を制御するように構成され、前記ハウジングの第1の側面に位置する第1のユーザ入力機構と、
第2の入力を提供して蒸気生成の第2の様相を制御するように構成され、前記ハウジングの第2の側面に位置する第2のユーザ入力機構であり、前記ハウジングの前記第2の側面が前記ハウジングの前記第1の側面とは反対の側である、第2のユーザ入力機構と、
を備え、
前記第1のユーザ入力機構と前記第2のユーザ入力機構とが、異なるタイプのユーザ入力機構であり、
前記第1のユーザ入力機構の起動が、蒸気生成の前記第1の様相として、前記蒸気供給システムによる蒸気生成を起動するように構成され、前記第1のユーザ入力機構の起動と同時の前記第2のユーザ入力機構の起動が、前記蒸気生成の前記第2の様相として、前記蒸気生成の様相を変更するように構成される、蒸気供給システム。
【請求項2】
前記第2のユーザ入力機構が、少なくとも3つ以上の異なる制御入力を提供するように構成される、請求項1に記載の蒸気供給システム。
【請求項3】
前記第1のユーザ入力機構が、プッシュスイッチを備え、前記第2のユーザ入力機構が、摺動可能なスイッチを備える、請求項1又は2に記載の蒸気供給システム。
【請求項4】
前記第1のユーザ入力機構が、異なる制御入力に対応する2つの異なる入力状態を有するスイッチを備え、前記第2のユーザ入力機構が、異なる制御入力に対応する少なくとも3つの入力状態を有するスイッチを備え、前記少なくとも3つの入力状態のそれぞれが、前記蒸気生成の様相に影響を及ぼすように構成される、請求項1~3のいずれか一項に記載の蒸気供給システム。
【請求項5】
前記第1のユーザ入力機構の起動が、蒸気生成の前記第1の様相として、前記蒸気供給システムによる蒸気生成を起動するように構成され、前記第2のユーザ入力機構の起動が、蒸気生成の前記第2の様相として、前記蒸気生成の様相を設定するように構成される、請求項1~4のいずれか一項に記載の蒸気供給システム。
【請求項6】
蒸気生成の前記第2の様相が、前記蒸気供給システムのヒータに供給することができる電力の大きさ、又は前記ヒータの動作温度を含む、請求項4又は5に記載の蒸気供給システム。
【請求項7】
蒸気生成の前記第2の様相が、前記蒸気供給システムを通る気流を含む、請求項4又は5に記載の蒸気供給システム。
【請求項8】
前記蒸気供給システムが、複数のヒータを含み、蒸気生成の前記第2の様相が、前記ヒータのいずれか1つ又は複数に電力を供給するようにいずれかを選択して、蒸気を生成することを含む、請求項4又は5に記載の蒸気供給システム。
【請求項9】
前記第1及び第2のユーザ入力機構が、前記ハウジングのそれぞれの側面に配置され、前記ユーザが、前記蒸気供給システムの通常使用中に片手で前記第1及び第2のユーザ入力機構の両方を作動させることができる、請求項1~のいずれか一項に記載の蒸気供給システム。
【請求項10】
通常使用時にユーザの口に保持されたときに、前記ハウジングの前記第1の側面が、前記蒸気供給システムの上面であり、前記ハウジングの前記第2の側面が、前記蒸気供給システムの下面である、請求項1~のいずれか一項に記載の蒸気供給システム。
【請求項11】
前記第1のユーザ入力機構と前記第2のユーザ入力機構とが、前記蒸気供給システムの広がりの軸線に沿って、少なくとも45mm互いに離隔された、請求項1~10のいずれか一項に記載の蒸気供給システム。
【請求項12】
前記第1のユーザ入力機構と前記第2のユーザ入力機構とが、前記ハウジングのそれぞれの側面の中心長手方向軸線に沿って位置する、請求項1~11のいずれか一項に記載の蒸気供給システム。
【請求項13】
前記蒸気供給システムの厚さが、10cm未満と、7cm未満と、5cm以下と、4cm以下と、3cm以下とからなる群から選択される、請求項1~12のいずれか一項に記載の蒸気供給システム。
【請求項14】
ユーザ吸入のための蒸気を生成するための蒸気供給システムであって、
ハウジングと、
第1の入力を提供して蒸気生成の第1の様相を制御するように構成され、前記ハウジングの第1の側面に位置する第1のユーザ入力手段と、
第2の入力を提供して蒸気生成の第2の様相を制御するように構成され、前記ハウジングの第2の側面に位置する第2のユーザ入力手段であり、前記ハウジングの前記第2の側面が前記ハウジングの前記第1の側面とは反対の側である、第2のユーザ入力手段と、
を備え、
前記第2のユーザ入力手段が、前記第1のユーザ入力手段とは異なるタイプの手段であり、
前記第1のユーザ入力手段の起動が、蒸気生成の前記第1の様相として、前記蒸気供給システムによる蒸気生成を起動するように構成され、前記第1のユーザ入力手段の起動と同時の前記第2のユーザ入力手段の起動が、前記蒸気生成の前記第2の様相として、前記蒸気生成の様相を変更するように構成される、蒸気供給システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ニコチン送達システム(例えば電子タバコ)などの電子蒸気供給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子タバコ(eシガレット)などの電子蒸気供給システムは、一般に、典型的にはニコチンを含む配合物を含有する原料液体のリザーバを含み、リザーバから、例えば気化熱によって蒸気又はエアロゾルが生成される。したがって、蒸気供給システム用の蒸気源は、例えば、ウィッキング/毛管作用によって、リザーバから原料液体を受け入れるように構成された加熱要素を有するヒータを備えることがある。ユーザがデバイスから吸入している間、電力が加熱要素に供給されて、加熱要素の近傍で原料液体を気化させて、ユーザによる吸入のための蒸気を生成する。そのようなデバイスには通常、システムのマウスピース端部から離して位置する1つ又は複数の吸気穴が設けられている。ユーザがシステムのマウスピース端部に接続されたマウスピースから吸引すると、空気が吸気穴から蒸気源を通過して引き込まれる。蒸気源とマウスピースの開口部とをつなぐ流路があり、蒸気源を通過して引き込まれた空気は、流路に沿ってマウスピース開口部に進み、蒸気源からの蒸気の一部を同伴して運ぶ。蒸気を運ぶ空気は、ユーザによる吸入のためにマウスピース開口部を通して蒸気供給システムから出る。
【0003】
一部の電子タバコは、ユーザがeシガレットの動作を制御できるようにするための手段を含む。例えば、いくつかのデバイスでは、ボタンが提供されて、ボタンが押されたときに、ユーザが選択的に加熱要素に電力供給し、したがってエアロゾルを生成することができるようにする。ユーザは、典型的には、eシガレットの吸引/吸入を開始する前、又は生成された蒸気/エアロゾルの吸入中にボタンを押す(場合によっては押し続ける)。
【0004】
しかし、eシガレットユーザ体験をカスタマイズするためのより多くのオプションをユーザに提供するために、ユーザが制御することを望むことがあるeシガレットの機能の数は増加する。これは、eシガレットに存在する入力機構の数の増加及び/又は入力機構の操作の複雑さの増大をもたらすことがある。これにより、eシガレットのユーザが把握しきれず、eシガレットの機能のいくつかの態様を使用しない(又は単に気付かない)可能性がある。
【0005】
また、一部のユーザは、eシガレットの1回の使用中にeシガレットユーザ体験を複数回カスタマイズすることを望むことがある。この場合、ユーザは、パフ/吸入の合間などに定期的に入力機構を操作する必要があり、これは、eシガレットの使用中にユーザが不便に感じることがある。
【0006】
これらの問題のいくつかに対処する助けとなり得る様々な手法を述べる。
【発明の概要】
【0007】
特定の実施形態の第1の態様によれば、ユーザ吸入のための蒸気を生成するための蒸気供給システムであって、ハウジングと、第1の入力を提供して蒸気生成の第1の様相を制御するように構成され、ハウジングの第1の側面に位置する第1のユーザ入力機構と、第2の入力を提供して蒸気生成の第2の様相を制御するように構成され、ハウジングの第2の側面に位置する第2のユーザ入力機構であり、ハウジングの第2の側面がハウジングの第1の側面とは反対の側である、第2のユーザ入力機構とを備え、第1のユーザ入力機構と第2のユーザ入力機構とが、異なるタイプのユーザ入力機構である、蒸気供給システムが提供される。
【0008】
特定の実施形態の第2の態様によれば、ユーザ吸入のための蒸気を生成するための蒸気供給システムであって、ハウジングと、第1の入力を提供して蒸気生成の第1の様相を制御するように構成され、ハウジングの第1の側面に位置する第1のユーザ入力手段と、第2の入力を提供して蒸気生成の第2の様相を制御するように構成され、ハウジングの第2の側面に位置する第2のユーザ入力手段であり、ハウジングの第2の側面がハウジングの第1の側面とは反対の側である、第2のユーザ入力手段とを備え、第2のユーザ入力手段が、第1のユーザ入力手段とは異なるタイプの手段である、蒸気供給システムが提供される。
【0009】
本発明の第1及び他の態様に関連して上述した本発明の特徴及び態様は、本発明の他の態様による本発明の実施形態に同等に適用可能であり、上述した特定の組合せだけでなく適宜組み合わせることができることを理解されたい。
【0010】
以下、本発明の実施形態を、添付の図面を参照して単に例として述べる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の特定の実施形態による、蒸気生成の様相を変えるための人間工学的に配置された第1及び第2のユーザ入力機構を有する蒸気供給システムを示す非常に概略的な断面図である。
図2】非常に概略的な形での、第1及び第2のユーザ入力機構の実装形態を示す例示的な回路図である。
図3a】本開示のいくつかの他の実施形態による、右側から見た、蒸気生成の様相を変えるための人間工学的に配置された第1及び第2のユーザ入力機構を有する蒸気供給システムの概略図である。
図3b図3aの蒸気供給システムを頂部側/上側/前側から見た概略図である。
図3c】底部側/下側/裏側から見た、図3aの蒸気供給システムの概略図である。
図3d】左側から見た図3aの蒸気供給システムの概略図である。
図4a】主にユーザに向いた側から見た、マウスピース端部と、図3aの蒸気供給システムの頂部/上側/前側との概略図である。
図4b】主に頂部側/上側/前側及び右側から見た、図3aの蒸気供給システムの頂部側/上側/前側及び右側の概略図である。
図4c図3aの蒸気供給システムの底部側/下側/裏側及び右側を、主に底部側/下側/裏側及び右側から見た概略図である。
図4d】主にユーザに向いた側とは反対側から見た、図3aの蒸気供給システムのユーザに向いた面とは反対の面と、図3aの蒸気供給システムの底部側/下側との概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
特定の例及び実施形態の態様及び特徴を本明細書で論じる/述べる。特定の例及び実施形態のいくつかの態様及び特徴は、従来通りに実現されることがあり、これらについては、簡潔にするために詳細には論じない/述べない。したがって、詳細に述べていない本明細書で論じる装置及び方法の態様及び特徴は、そのような態様及び特徴を実現するための任意の従来の技法に従って実現することができることを理解されたい。
【0013】
本開示は、eシガレットなど蒸気供給システムに関し、蒸気供給システムは、エアロゾル提供システムと呼ばれることもある。以下の記載全体を通して、「eシガレット」又は「電子タバコ」という用語をしばしば使用することがあるが、この用語は、蒸気供給システム/デバイス及び電子蒸気供給システム/デバイスと交換可能に使用することができることを理解されたい。さらに、当技術分野において一般的であるように、「蒸気」及び「エアロゾル」という用語、並びに「気化する」、「揮発する」、及び「エアロゾル化する」などの関連する用語は、概して交換可能に使用することができる。
【0014】
蒸気供給システム(eシガレット)は、必ずしもそうではないが、再利用可能部品と交換可能な(使い捨ての)カートリッジ部品との両方を含むモジュール式集合体を備えていることが多い。多くの場合、交換可能なカートリッジ部品は、蒸気前駆体材料及び気化器を備え、再利用可能部品は、電源(例えば充電式バッテリ)及び制御回路を備える。これらの異なる部品は、機能に応じてさらなる要素を備えることもあることを理解されたい。例えば、再利用可能デバイス部品は、ユーザ入力を受信し、動作ステータス特性を表示するためのユーザインターフェース(1つ又は複数のユーザ入力機構を含むことがある)を備えていることが多く、交換可能なカートリッジ部品は、いくつかの場合には、温度を制御するのを助けるための温度センサを備える。カートリッジは、例えば、適切に係合している電気接触部を備えたねじ山又は差込み固定具を使用して、使用のためにコントロールユニットと電気的及び機械的に結合される。カートリッジ内の蒸気前駆体材料が使い尽くされたとき、又は異なる蒸気前駆体材料を含む別のカートリッジに切り替えることをユーザが望むとき、カートリッジをコントロールユニットから取り外し、交換用カートリッジを定位置に取り付けることができる。一般に、このタイプの2部品モジュール式構成に適合するデバイスは、2部品デバイスと呼ばれることがある。電子タバコは、概して細長い形状を有するのが一般的である。具体例を提供するために、本明細書で述べる本開示の特定の実施形態は、使い捨てカートリッジを採用するこの種の概して細長い2部品デバイスを備えると解釈されたい。しかし、本明細書で述べる基本原理は、様々な電子タバコ構成に同様に採用することができ、例えば、単一部品デバイス又は3つ以上の部品を備えるモジュール式デバイス、詰め替え可能なデバイス及び単回使用の使い捨てデバイス、並びに他の全体形状に適合するデバイス、例えば典型的にはより箱形を有するいわゆるボックスモッドの高性能デバイスに基づくものにも同様に採用することができることを理解されたい。より一般には、本開示の特定の実施形態は、本明細書で述べる原理に従って機能を提供するように動作可能に構成された電子タバコに基づき、本開示の特定の実施形態に従って機能を提供するように構成された電子タバコの構造的側面はそれほど重要でないことを理解されたい。
【0015】
本開示の態様による蒸気供給システムは、ハウジングの第1の側面に配置された第1のユーザ入力機構と、ハウジングの第2の側面に配置された第2のユーザ入力機構とを有するハウジングを含み、ここで、第1の側面と第2の側面とは、ハウジングの互いに反対の側である。第2のユーザ入力機構は、第1のユーザ入力機構とは異なるタイプのものであり、例えば、一方はボタンであり、他方は摺動可能なスイッチである。さらに、いくつかの実装形態における第2のユーザ入力機構は、ユーザが少なくとも3つの入力状態のうちのいずれか1つを選択することができるように構成される。このようにして、そのような蒸気供給デバイスのユーザは、蒸気生成の様相を制御するために、第1と第2のユーザ入力機構の両方を同時に起動/作動させることができる。つまり、蒸気供給システムのハウジングの互いに反対の側面にある第1及び第2のユーザ入力機構の人間工学的な配置を仮定して、ユーザは、通常使用時には片手を使ってデバイスを保持して操作することが可能であり、それにより、ユーザは、(1本又は数本の)指で第1のユーザ入力機構を操作し、親指で第2のユーザ入力を操作し、それと同時にデバイスを保持/支持することができる。これにより、直感的で簡便な第1及び第2のユーザ入力機構の操作法がユーザに提供される。第2のユーザ入力機構は、ユーザによって選択された入力状態(例えば、パフごとに生成される蒸気の体積/強度)に依存して蒸気生成の様相を変更するように構成することができ、したがって、ユーザは、蒸気供給デバイスを口(例えば、使用中の通常位置)から動かさずに喫煙体験を便利に且つ迅速に変更することができる。ここで、本発明の原理のより具体的な実装形態を以下でより詳細に述べる。
【0016】
図1は、本開示の特定の実施形態による例示的なeシガレット1を通る断面図である。eシガレット1は、2つの主要な構成要素、すなわち、再利用可能部品2と、交換可能な/使い捨てのカートリッジ部品4とを備える。通常使用時、再利用可能部品2とカートリッジ部品4とは、インターフェース6で互いに解放可能に結合されている。カートリッジ部品が使い尽くされたとき、又は異なるカートリッジ部品に切り替えることをユーザが望むとき、カートリッジ部品を再利用可能部品から取り外し、交換用カートリッジ部品を再利用可能部品に定位置に取り付けることができる。インターフェース6は、2つの部品間の構造的接続、電気的接続、及び空気経路接続を提供し、従来の技法に従って確立されることがあり、例えば適切に2つの部品間の電気的接続及び空気経路を確立するための適切に配置された電気接触部及び開口部を有するねじ山又は差込み固定具に基づいて確立されることがある。カートリッジ部品4が再利用可能部品2に機械的に取り付けられる具体的な方法は、本明細書で述べる原理に重要ではないが、具体例のために、ここでは、ねじ山嵌合具(図1には図示せず)を備えていると仮定する。また、いくつかの実装形態におけるインターフェース6は、それぞれの部品間の電気的接続及び/又は空気経路接続をサポートしないことがあることを理解されたい。例えば、いくつかの実装形態では、気化器は、カートリッジ部品ではなく再利用可能部品に提供されることがあり、又は再利用可能部品からカートリッジ部品への電力の伝達は(例えば電磁誘導に基づいて)ワイヤレスであることがあり、したがって再利用可能部品とカートリッジ部品との間の電気的接続は必要とされない。さらに、いくつかの実装形態では、電子タバコを通る気流は、再利用可能部品を通過しないことがあり、したがって、再利用可能部品とカートリッジ部品との間の空気経路接続は必要とされない。
【0017】
カートリッジ部品4は、本開示の特定の実施形態によれば、概して従来のものでもよい。図1では、カートリッジ部品4は、プラスチック材料から形成されたカートリッジハウジング42を備える。カートリッジハウジング42は、カートリッジ部品の他の構成要素を支持し、再利用可能部品2との機械的インターフェース6を提供する。一般に、カートリッジハウジングは、カートリッジ部品が再利用可能部品2と結合する長手方向軸線を中心にして円対称である。この例では、カートリッジ部品は、長さが約4cm、直径が約1.5cmである。しかし、具体的な形状、より一般には全体形状、及び使用される材料は、様々な実装形態において異なることがあることを理解されたい。
【0018】
カートリッジハウジング42内には、液体蒸気前駆体材料を収容するリザーバ44がある。液体蒸気前駆体材料は、従来のものであってもよく、eリキッドと呼ばれることがある。この例における液体リザーバ44は、カートリッジハウジング42によって画定される外壁と、カートリッジ部品4を通る空気経路52を画定する内壁とを有する円環形状を有する。リザーバ44は、eリキッドを収容するために、各端部で端壁によって閉じられている。リザーバ44は、従来の技法に従って形成することができ、例えばプラスチック材料を含み、カートリッジハウジング42と一体に成形することができる。
【0019】
カートリッジ部品は、マウスピース出口50とは反対側のリザーバ44の端部に向かって位置するウィック46及びヒータ(気化器)48をさらに備える。この例では、ウィック46は、カートリッジ空気経路52を横切って横方向に延在し、ウィック46の端部は、リザーバ44の内壁の開口部を通ってeリキッドのリザーバ44内に延在する。リザーバの内壁の開口部は、ウィック46の寸法と概して一致するようにサイズ設定されて、ウィックを過度に圧縮することなく液体リザーバからカートリッジ空気経路内への漏れに対する妥当なシールを提供する。ウィックの過度な圧縮は、ウィックの流体移送性能に有害であり得る。
【0020】
ウィック46及びヒータ48は、ウィック46及びヒータ48の周りのカートリッジ空気経路52の領域がカートリッジ部品のための気化領域を実質的に画定するように、カートリッジ空気経路52内に配置される。リザーバ44内のeリキッドは、リザーバ44内に延在するウィックの端部を通ってウィック46に浸潤し、表面張力/毛管作用(すなわちウィッキング)によってウィックに沿って引き込まれる。この例でのヒータ48は、ウィック46の周りにコイル状に巻かれた電気抵抗ワイヤを備える。この例では、ヒータ48はニッケルクロム合金(Cr20Ni80)ワイヤを備え、ウィック46はガラス繊維束を備えているが、具体的な気化器構成は、本明細書で述べる原理には重要でないことを理解されたい。使用時、電力がヒータ48に供給されて、ウィック46によってヒータ48の近傍に引き込まれたある量のeリキッド(蒸気前駆体材料)を気化することができる。次いで、気化されたeリキッドは、カートリッジ空気経路に沿って、気化領域からユーザ吸入のためのマウスピース出口50に向かって引き込まれる空気中に同伴されることがある。
【0021】
再利用可能部品2は、eシガレット用の吸気口28を画定する開口部を有する外側ハウジング12と、電子タバコ用の動作電力を供給するためのバッテリ26と、電子タバコの動作を制御して監視するための制御回路18と、第1のユーザ入力機構14と、第2のユーザ入力機構16と、視覚ディスプレイ24とを備える。
【0022】
外側ハウジング12は、例えばプラスチック又は金属材料から形成されることがあり、この例では、インターフェース6で2つの部品間の滑らかな遷移を提供するように、カートリッジ部品4の形状及びサイズに概して適合する円形断面を有する。この例では、再利用可能部品は長さが約8cmであり、したがって、カートリッジ部品と再利用可能部品とが互いに結合されたときのeシガレットの全長は約12cmになる。しかし、既に述べたように、本開示の実施形態を実装する電子タバコの全体形状及び大きさは、本明細書で述べる原理には重要でないことを理解されたい。
【0023】
吸気口28は、再利用可能部品2を通る空気経路30と接続している。さらに、再利用可能部品の空気経路30は、再利用可能部品2とカートリッジ部品4とが互いに接続されたとき、インターフェース6を介してカートリッジ空気経路52と接続する。したがって、ユーザがマウスピース開口部50から吸入するとき、空気は、吸気口28を通って、再利用可能部品の空気経路30に沿って、インターフェース6を横切り、アトマイザ48の近傍にある蒸気生成領域(気化されたe-リキッドが気流に同伴される場所)を通って、カートリッジ空気経路52に沿って引き込まれ、ユーザ吸入のためにマウスピース開口部50を通って外に出る。
【0024】
この例におけるバッテリ26は、充電式であり、従来のタイプ、例えば比較的短期間にわたって比較的高い電流の供給を必要とする電子タバコ及び他の用途で通常使用されるタイプのものでもよい。バッテリ26は、再利用可能部品のハウジング12内の充電コネクタ、例えばUSB又はマイクロUSBコネクタを介して再充電することができる。
【0025】
ディスプレイ24は、電子タバコに関連する様々な特性、例えば現在の電力設定情報やバッテリ残量などをユーザに視覚的に示すために提供される。ディスプレイは、様々な方法で実装することができる。この例では、ディスプレイ24は、従来の技法に従って所望の情報を表示するために駆動することができる従来の画素化されたLCD画面を備える。他の実装形態では、ディスプレイは、例えば特定の色及び/又はフラッシュシーケンスを通じて所望の情報を表示するように配置された1つ又は複数の個別のインジケータ、例えばLEDを備えることができる。より一般には、ディスプレイが提供され、ディスプレイを使用してユーザに情報が表示される方法は、本明細書で述べる原理には重要でない。例えば、いくつかの実施形態は、視覚ディスプレイを含まないことがあり、例えば音声信号伝送を使用して電子タバコの動作特性に関係する情報をユーザに提供するための他の手段を含むことがあり、又は電子タバコの動作特性に関係する情報をユーザに提供するための手段を何も含まないこともある。
【0026】
制御回路18は、電子タバコの動作を制御して、本明細書でさらに述べる本開示の実施形態による機能を提供すると共に、電子タバコの従来の動作機能を、そのようなデバイスを制御するための確立された技法と併せて提供するように適切に構成/プログラムされる。制御回路(プロセッサ回路)18は、電子タバコの動作の異なる態様に関連する様々なサブユニット/回路要素を論理的に備えると考えることができる。この例では、制御回路18は、ユーザ入力に応答してバッテリ26から気化器48への電力の供給を制御するように構成され、また、本明細書で述べる原理及び電子タバコの従来の動作態様に従った他の機能ユニット/回路に関連する機能、例えばディスプレイ駆動回路及びユーザ入力検出回路(例えばパフ検出)も制御するように構成される。制御回路18の機能は、例えば、所望の機能を提供するように構成された、1つ若しくは複数の適切にプログラムされたプログラム可能なコンピュータ及び/又は1つ若しくは複数の適切に構成された特定用途向け集積回路/回路/チップ/チップセットを使用して、様々な異なる方法で提供することができることを理解されたい。
【0027】
図1のeシガレット1は、第1のユーザ入力機構14及び第2のユーザ入力機構16を含み、これらのユーザ入力機構はどちらも、例えば適切な入力を制御回路18に提供することによって、eシガレット1を制御又は起動するための入力をユーザが提供/選択することができるようにする。
【0028】
第1のユーザ入力機構14は、概して参照番号12aで表される再利用可能部品のハウジング12の第1の側面に位置決めされ、第2のユーザ入力機構16は、概して参照番号12bで表される再利用可能部品のハウジング12の第2の側面に位置決めされる。上述したように、eシガレット1は、概して円筒形状を有し、ユーザの口に保持されるとき(すなわち、マウスピース開口部50がユーザの口に挿入された状態で)、再利用可能部品のハウジング12の第1の側面12aは、eシガレット1の上側/頂部側と考えることができ、第2の側面12bは、eシガレット1の下側/底部側と考えることができる。各側面12a及び12bをそれぞれ上面及び下面として述べるが、これは、eシガレット1の使用をこの構成に限定することを意味してはいないことを理解すべきである。これは、本明細書では一般にeシガレット1の通常使用と考えられるが、ユーザは、eシガレット1がその中心長手方向軸線の周りで90°又は180°回転されているときにeシガレット1を使用しようとすることもあり、この場合、各側面12a及び12bは、もはやそれぞれ上面及び下面ではない。しかし、本開示の原理は、第1及び第2のユーザ入力機構14、16がeシガレット1の互いに反対の側面に配置されるという点で引き続き適用できる。
【0029】
再利用可能部品のハウジング12の反対の側面/表面にある第1及び第2のユーザ入力機構14、16の配置は、ユーザがユーザ入力機構を簡便に操作することができるようなものである。すなわち、ユーザ入力機構は、ユーザ入力機構14、16を操作することができるようにユーザの手又はeシガレット1自体の位置を大幅に変える必要がない人間工学的に適切な配置で提供される。例えば、eシガレット1を保持しているときのユーザは、つまむ動作で、(1本又は数本の)指及び親指を使って再利用可能部品2を把持することができ、(1本又は数本の)指が上面12aに位置決めされ、又は位置し、親指が下面12bに位置決めされる。より具体的には、通常使用時のユーザの人差し指は第1のユーザ入力機構14に接触し、ユーザの親指は第2のユーザ入力機構16に接触している。残りのユーザの指は、例えば、使用中の安定性を高めるためにeシガレット1を支持/把持する助けとなるように、再利用可能部品のハウジング12の上面12aに位置することがある。
【0030】
したがって、ユーザ入力機構14、16が人間工学的に配置されているので、ユーザは、第1のユーザ入力機構と第2のユーザ入力機構との両方を操作し、それと同時に通常動作位置でeシガレット1を支持/保持することができる。ユーザは、マウスピース開口部50を通してeシガレットから吸入するとき、(1本又は数本の)指又は親指の位置を大幅に調節することなく、第1又は第2のユーザ入力機構のいずれかを操作することができる。第1及び第2のユーザ入力機構14、16に起因し得る特定の機能を以下により詳細に述べるが、例として、ユーザは、第1のユーザ入力機構を作動させて蒸気生成を開始又は停止させることができ、それと同時に第2のユーザ入力機構を作動させて蒸気生成の様相、例えば生成される蒸気の量を調節することができる。したがって、ユーザは、第1又は第2のユーザ入力機構を介して入力を提供するときに不便に感じることなく、喫煙体験を比較的容易にカスタマイズすることができる。
【0031】
図示される実装形態では、第1のユーザ入力機構14は、プッシュスイッチを備える。プッシュスイッチは、プッシュスイッチの作動によって切り替えられる2つの状態又は位置、具体的にはオン状態/位置とオフ状態/位置とを有する。この実装形態では、第1のユーザ入力機構は、加熱要素48への電力の供給、すなわち電力が供給されるか否かを制御するように構成される。この実装形態では、これは、蒸気生成の第1の様相と考えられる。第1のユーザ入力機構がオフ状態にあるとき、電子タバコは蒸気を生成することができない(すなわち、制御回路18は、オフ状態において気化器/ヒータに電力を供給することを妨げられる)。電子タバコは、電子タバコが放置されているときや、ユーザのポケット若しくはバッグに入れられているときなど、使用セッションの合間にはオフ状態にしておくことができる。第1のユーザ入力機構14がオン(又はアクティブ)状態であるとき、電子タバコは、蒸気を能動的に生成することができる(すなわち、制御回路は、気化器/ヒータに電力を供給することが可能である)。したがって、第1のユーザ入力機構14は、典型的には、ユーザが電子タバコから蒸気を吸入する過程中にはオン状態である。
【0032】
上記のプッシュスイッチはオフ状態に付勢されており、ユーザの手の1本又は数本の指を使用してユーザが下向きに(すなわち、eシガレット1の中心長手方向軸線に向かう方向に)十分な圧力を加えることによってオン状態に移行される。このタイプのプッシュスイッチは、回路を完成させる(したがって電流が流れるようにする)ためにスイッチが押されるので、一般にプッシュツーメイクスイッチと呼ばれる。
【0033】
プッシュスイッチは、一時的なタイプ又は掛止めタイプのものでもよい。どちらのタイプのスイッチも一般によく知られており、したがって、ここではそれらの動作について簡単に述べるのみとする。一時的なプッシュスイッチは、プッシュスイッチを所与の状態(例えばオン状態)に維持するためにユーザがプッシュスイッチの表面に十分な圧力を加え続けなければならないスイッチである。プッシュスイッチは(例えばユーザがプッシュスイッチをオフ状態からオン状態に移行させるときに圧縮するばねなど、適切な付勢部材を使用して)オフ状態に付勢されるので、ユーザが圧力を加えるのを止めて(1本又は数本の)指をプッシュスイッチの表面から解放するとすぐに、プッシュスイッチは、圧縮された付勢部材を解放することによってオフ状態に戻る。逆に、掛止めプッシュスイッチは、ユーザがプッシュスイッチをオン状態に作動させるとスイッチがオン状態に「掛け止め」されるスイッチである。つまり、スイッチを最初にオン状態にするためにユーザの指によって加えられた圧力が加えられなくなっても、スイッチはオン状態のままである。プッシュスイッチをオフの状態に戻すには、ユーザは、掛止部を解放するのに十分な圧力をプッシュスイッチに加える。掛止部が解放されるとき、圧縮された付勢部材がスイッチをオフ状態に戻す。
【0034】
上述した実装形態では、プッシュスイッチは、ユーザがプッシュスイッチの表面に圧力を加えたとき、プッシュスイッチの本体が再利用可能部品2内に(少なくとも一部)後退するように配置されている。したがって、再利用可能部品2は、対応する形状の凹部(図示せず)を有し、その凹部にプッシュスイッチの本体を受け入れることができる。図1に示される実装形態では、プッシュスイッチは、再利用可能部品のハウジング12の表面から突出するように提供されるが、他の実装形態では、プッシュスイッチは、オフ状態にあるとき、再利用可能部品2の外面と面一に提供されてもよい。プッシュスイッチは、代わりに、ユーザの(1本又は数本の)指からの圧力を加えられて圧縮し、したがって再利用可能部品のハウジング12内に(一部)受け入れられない可撓性部材(ゴムなど)から形成されてもよいことを理解すべきである。プッシュスイッチの実際の構成は、本開示には重要でない。
【0035】
第2のユーザ入力機構は、ユーザが蒸気生成の第2の様相を制御するための制御入力を選択できるように構成された機構である。言い換えると、ユーザは、第2のユーザ入力機構を第1の入力状態から第2の入力状態へ、又は第2の入力状態から第3の入力状態へと作動させることができる。各入力状態は、蒸気生成を制御するために例えば制御回路18によって使用される異なる制御入力に対応する。例えば、これにより、ヒータ48に供給される電力の大きさを制御することができる(これはその後、生成される蒸気の量を変える)。
【0036】
上述した実装形態では、第2のユーザ入力機構16は、摺動スイッチを備える。摺動スイッチは、一般にトラック16aから形成され、ユーザ、具体的にはユーザの親指によって係合部品16b(例えば剛性ブロック)に力が加えられたとき、係合部品16b(例えば剛性ブロック)をトラック16aに沿って摺動させることができる。図1に概略的に示されるように、摺動スイッチは、主に再利用可能部品のハウジング12の表面の下に位置決めされる。しかし、実際には、再利用可能部品のハウジング12の表面は凹部を備え、凹部を通って係合部品16bが突出して、例えばユーザの親指が係合部品16bと係合することを可能にする。凹部は、妨害なく係合部品16bをトラック16aに沿って摺動させることができるようにサイズ設定される。これは、図1において、矢印Xと、係合部品16bを摺動させることができる範囲を示す関連する点線とによって概略的に表される。この実装形態では、係合部品16bは、トラック16aに沿った4つの位置のうちの1つに位置決めすることができ、トラック16aに沿った各位置は、摺動スイッチの異なる入力状態に対応する。しかし、他の実装形態では、摺動スイッチに、任意の数(例えば、2個、3個、5個など)の離散した状態/位置を提供することができ、又は摺動スイッチは、トラック16aに沿った任意の位置を取ることができる(すなわち、選択可能な連続する多数の状態が存在する)。
【0037】
図2は、図1でのeシガレット1の回路に関する例示的な回路図を概略的に示す。図2に示される回路はかなり簡略化されており、分かりやすくするために、図1のeシガレット1において現れる多くのさらなる態様(例えば、ディスプレイ24の操作、パフ/吸入の検出、ヒータの温度調整などに関連する回路)は示されていない。図2の回路は、本開示の基本概念を説明する目的でのみ提供され、eシガレット1に含まれる完全な回路を表すことは意図されていない。さらに、図示される回路の代替的な配置も図2で述べるものと同じ機能を提供することができることは、当業者に明らかであろう。本質的に、図2は、バッテリ26、ヒータ48、制御回路18、並びに第1及び第2の入力機構14、16のみに関係する回路の一例を示す。
【0038】
図2に示される例示的な回路では、バッテリ26の正端子は第1のユーザ入力機構14の第1の端子に接続され、第1のユーザ入力機構14の第2の端子は、ヒータ48の一端に接続され、ヒータ48は、この実装形態では、ウィック46(図2には図示せず)の周りにコイル状に巻かれた、ある長さの抵抗ワイヤである。図2で見られるように、プッシュスイッチとして表される第1のユーザ入力機構14の第1及び第2の端子は接続されていない。したがって、第1のユーザ入力機構14はオフ状態であり、この状態では電流がヒータ48に流れることはできない。ヒータ48の他端は、ここではボックスとして概略的に表されている制御回路18に接続されている。第2のユーザ入力機構16は、この場合、4つの抵抗器を備え、各抵抗器が共通の出力端子に接続され、この出力端子は制御回路18に接続されている。バッテリ26の負端子は、第2のユーザ入力機構16が制御回路18と並列に接続されるように、第2のユーザ入力機構16の入力端子及び制御回路18に接続される。
【0039】
図2では、第2のユーザ入力機構16は、ここでは4つの抵抗器R1~R4のいずれか1つに接続可能なスイッチとして示されるスライドスイッチとして表されている。言い換えると、第2のユーザ入力機構16の係合部品16bは、トラック16aに沿って、上記R1、R2、R3、又はR4のいずれかに対応する位置(すなわち、4つの位置の1つ)に摺動させることができ、その位置で、対応する抵抗器が、バッテリ26と制御回路18との間の電気接続部に提供される。トラック16aの4つの位置それぞれにおいて、摺動可能なスイッチの共通の出力端子が、対応する抵抗器に接続される。
【0040】
抵抗器R1~R4には、異なる抵抗レベルが与えられる。この特定の例では、R1はR2よりも大きい抵抗を有し、R2はR3よりも大きい抵抗を有し、R3はR4よりも大きい抵抗を有する。例えば、抵抗器はそれぞれ1kΩ、1.5kΩ、2kΩ、及び2.5kΩにすることができるが、他の抵抗値を用いることもできる。したがって、バッテリ26によって供給される所与の電圧に関して、第2のユーザ入力機構16と並列に接続されている制御回路18に供給される電力は、第2のユーザ入力機構16が接続される抵抗器によって決定される。これは回路18に制御入力を提供し、回路18において、(制御回路18に接続された抵抗器の抵抗に基づいて)各状態に関連付けられた制御入力を互いに区別することができる。制御回路18には、制御信号の電気的特性(例えば電流)の変化を検出するために適切な検出回路が設けられている。この例では、制御回路18は、例えばパルス幅変調(PWM)によって、ヒータ48に供給される電力を調節するように構成される。制御入力に基づいて、制御回路18は、例えばデューティサイクルを変えることによって、ヒータに供給される電力/エネルギーの変調度を変える。これに関して、ヒータ48に供給される平均電力は全PWMサイクルによって決定されるが、PWMサイクルでの各パルスは同じ大きさを有することに留意すべきである。したがって、各パルスは、ヒータに供給されるエネルギーを表し、電力は一定である。しかし、本説明の目的では、ヒータ48に供給される平均電力に言及する。
【0041】
具体的には、この簡略説明において、ユーザ入力機構16が作動されて抵抗器R1を制御回路18に接続したとき、制御回路は、ヒータ48に0W(又はごくわずかな電力)を送達するデューティサイクルを設定する。この場合、第1のユーザ入力機構14は、第1のヒータに電流が流れることができるようにするが、制御回路18は、ヒータ48に電力が供給されないように(又はごく低レベルの電力しか供給されないように)、PWMデューティサイクルを設定する。ユーザ入力機構16が作動されて抵抗器R2を制御回路18に接続したとき、制御回路18は、ヒータ48に10ワットを送達するデューティサイクルを設定する。ユーザ入力機構16が作動されて抵抗器R3を制御回路18に接続したとき、制御回路18は、ヒータ48に15Wを送達するデューティサイクルを設定する。最後に、ユーザ入力機構16が作動されて抵抗器R4を制御回路18に接続したとき、制御回路18は、ヒータ48に20Wを送達するデューティサイクルを設定する。デューティサイクルは、任意の適切な技法に従って設定することができる。
【0042】
したがって、ユーザが第2のユーザ入力機構16を操作するとき、ヒータ48に供給される電力を変更して、蒸気の生成に影響を与え、例えばパフごとに生成される蒸気の量を変えることができる。一般的には、第2のユーザ入力機構16を作動させることによって、ユーザは、蒸気生成の様相を設定することができる。ユーザが第1のユーザ入力機構14を十分に起動した/押したとき、回路が完成され、それにより、(抵抗器R1~R4に応じて選択された)制御入力によって管理された電力をヒータ48に供給することができる。
【0043】
ユーザは、第1のユーザ入力機構14を押し続けている/押している/作動している間、それと同時に第2のユーザ入力機構16を作動させて、ヒータ48に供給される電力を変更する(又は、より一般的には、蒸気生成の様相を調節する)ことができることも理解されたい。例えば、ユーザは、使用セッションの開始時に、蒸気生成のために比較的高レベルの電力を使用するが、使用セッションの終了に向かって、蒸気生成のためにより低レベルの電力を使用することを望むことがある。このことは、一つには、ユーザが第1及び第2のユーザ入力機構14、16の両方を同時に片手で操作できるようにする、eシガレット1の互いに反対の側面にある第1及び第2のユーザ入力機構の人間工学的な配置により可能である。ユーザは、ヒータ48に供給される電力を調節するために、唇/口からデバイスを離したり、(1本又は数本の)指/親指をeシガレット1から離したりする必要がない。代わりに、ユーザは、第1のユーザ入力機構14に対する圧力を保ち、それと同時に親指を摺動させて、(具体的には、第2のユーザ入力機構16の係合部品16bを摺動させることによって)第2のユーザ入力機構16の状態を調節することができる。これは、eシガレット1を使用する前に特定の電力の設定を可能にすることができるだけでなく、eシガレット1のマウスピース開口部50でのパフの合間に、さらにはパフ中に、ヒータに供給される電力(したがって生成される蒸気の量)の調節を可能にすることもできる。これは、ユーザに、喫煙体験をカスタマイズするより簡便で直観的な方法を提供する。
【0044】
上述した例示的実装形態では、第1及び第2のユーザ入力機構14、16は、eシガレット1内部の電気回路を機械的に変更することによってユーザ入力を提供するように構成される。すなわち、上述したユーザ入力機構14、16は、一般的に電子的接続を完成/確立する、又は(例えば、接続される抵抗器を変えることによって)回路の物理的経路を変更するスイッチである。
【0045】
しかし、他の実装形態では、eシガレット1は、第1のユーザ入力機構14のユーザ起動(すなわち、押す操作)を検出するための第1の起動センサと、第2のユーザ入力機構16のユーザ起動(すなわち、摺動する操作)を検出するための第2の起動センサとを備える。言い換えると、第1及び第2のユーザ入力機構は、起動センサと通信するように構成され、ここで、起動センサは、eシガレットを制御するための検出信号を出力する。そのような起動センサは、制御回路18の一部を成していることがあり、又は、制御回路18と物理的には分離しているが通信していることがある。この場合、制御回路18は、バッテリ26からヒータ48への電力供給を制御して、第1及び第2の起動センサから出力される検出信号に応答して、マウスピース開口部50を通したユーザ吸入のために、カートリッジ部品4内のeリキッドの一部から蒸気を生成するように構成される。第1及び第2のユーザ入力機構14、16が起動センサと対話する方法は、本発明の原理には特に重要でない。例えば、起動センサは、それぞれのユーザ入力機構の各位置/状態を検出及び識別し、制御信号を出力する/制御回路18に入力するように構成されることがあり、又は代替として、起動センサは、ユーザ入力機構の位置/状態の変化を検出し、以前の状態に基づいて現在の状態を決定するように構成されることがある。代替として、いくつかの実装形態では、起動センサが、ユーザ入力機構(又はユーザ入力機構を設けられた関連の送信器)からワイヤレスで伝送される信号を受信し、その後、受信された信号を制御入力として制御回路18に送るように構成された受信器でもよい。
【0046】
ユーザ入力機構のタイプは、本開示の原理には重要でない。しかし、2つのユーザ入力機構は異なるタイプであり、これは、eシガレット1を保持したときにユーザの手の位置に対してより人間工学的に使いやすいユーザ入力機構を、eシガレット1の適切な位置に配設することができることを意味する。これにより、指/親指の位置に適したユーザ入力機構を提供することによって、ユーザは、デバイスを片手で持ったときに、比較的容易に両方のユーザ入力機構を起動することができるようになる。これは、eシガレット1の全体形状、及びそのようなeシガレット1をユーザがどのように自然に保持/把持するかに応じて異なる。
【0047】
上述したように、第1及び第2のユーザ入力機構14、16は、eシガレット1の回路/配線内の物理的接続を変更する機械的スイッチでもよい。代替として、ユーザ入力機構14、16は、スイッチが起動された時/状態を変えた時を感知するための適切な起動センサと組み合わせて提供されるスイッチでもよい。同様に、第1及び第2のユーザ入力機構は、ユーザ入力を検出するために、適切な起動センサと組み合わせて使用することができる任意の適切な形態のセンサを備えることができる。例えば、第1のユーザ入力機構は、ユーザの指の存在を感知するための容量センサ/温度センサ/圧力センサを備えることができる。関連する第1の起動センサは、(例えば容量センサによって検出された容量値を比較することによって)ユーザの指の存在を識別し、ヒータ48への電力の供給を可能にするために制御回路18が使用すべき対応する制御入力を出力するように構成される。この場合、ユーザがセンサから指を離した場合、関連する起動センサが制御入力の送信を停止し、それによりヒータ48への電力供給が停止される。他の実装形態では、起動センサは、感知された信号の大きさを感知し、感知された信号の大きさに基づいてユーザ入力を決定するように構成される。例えば、第2のユーザ入力機構16としての圧力センサの場合、無加圧はオフ状態を示すことがあり、ユーザの親指によって加えられる小さな圧力は10W状態を示すことがあり、加えられる中程度の圧力は15W状態を示すことがあり、加えられる大きな圧力は20W状態を示すことがある。
【0048】
第1及び第2のユーザ入力機構14、16は、前述のスイッチ/センサのいずれでもよく、同じタイプのスイッチ/センサである必要はないことを理解すべきである。例えば、第1のユーザ入力機構14は、容量センサ及び関連する起動センサを備えることがあり、第2のユーザ入力機構16は、図2で述べた機械的スライドスイッチを備えることがある。本開示の原理に従って、機械タイプのスイッチと制御入力を提供するスイッチ/センサとの任意の組合せを使用することができる。
【0049】
蒸気生成の量(様相)が、ヒータに供給される総電力又はエネルギーに基づいて制御されることは上述した。つまり、ユーザは、ヒータに供給される電力を20ワットに設定するために、第2のユーザ入力機構16の20W状態を選択することができる。電力は、概して温度に比例し、温度は、生成される蒸気の量に比例することがある。しかし、他の実装形態では、ユーザは、代わりに、150℃など所望の温度の指示を入力することができる。この場合、制御回路18は、ヒータ48の所望の温度を実現するために、ヒータ48に供給される電力を調整する(したがって、第2のユーザ入力機構の状態が変更されなくても、ヒータ48に供給される電力が変更されることがある)。eシガレット1は、ヒータ48の温度読取値を制御回路18に提供するために、温度センサを含むことができる。それに従って、制御回路18は、温度読取値に基づいて、ヒータ48に供給される電力/エネルギーを変更する。
【0050】
eシガレット1によって生成される蒸気の量に影響を及ぼすために、(ヒータへの一定又は可変の電力供給のいずれかに基づいて)ヒータ48の温度が調節されることは概して上述したが、第2のユーザ入力機構16を調節することによって蒸気生成の他の様相を設定/変更することができることを理解すべきである。例えば、いくつかの実装形態では、eシガレット1には複数のヒータが設けられ、第2のユーザ入力機構16は、起動すべきヒータの総数を決定するスイッチである。つまり、eシガレット1に全部で4つのヒータがあると仮定して、第2のユーザ入力機構16は、第1のユーザ入力機構14を押したときにヒータを1つ起動するか、2つ起動するか、3つ起動するか、又は4つ起動するかを設定することができる。ヒータは、同じ蒸気前駆体材料を加熱するように構成されることがあり、又は例えば異なる香料の異なる前駆体材料を加熱するように構成されることがある。
【0051】
他の実装形態では、第2のユーザ入力機構16は、eシガレットを通る気流など、蒸気生成の他の様相を調節するように構成される。これは、制御回路18に制御入力を提供して、バルブ、又はeシガレット1を通る気流を増加若しくは制限するための他の機構を調節することによって行われることがある。つまり、第2のユーザ入力機構16は、電気制御信号を出力として提供し、この電気制御信号は、その後、制御回路18によって使用されて、蒸気生成の様相を制御する(これは、デバイスを通る気流の変更、ヒータの加熱プロファイルの選択、香料の選択などを含むことがある)。代替として、第2のユーザ入力機構16は、デバイスを通る気流を増加又は制限するための機械的なバルブなどを直接制御するように構成される。すなわち、第2のユーザ入力機構16は機械的出力を提供し、第2のユーザ入力機構の作動が、eシガレット1内の特定の構成要素の機械的運動に直接連係される。
【0052】
本質的には、第2のユーザ入力機構16が設定又は調節するように構成される蒸気生成の様相は、本開示の原理には重要でない。実際、蒸気生成の様相に影響を及ぼすことがある任意の因子又はパラメータを第2のユーザ入力機構によって制御することができ、ユーザが制御することができる蒸気生成を提供し、それと同時に、蒸気生成の起動を本開示の原理に従って使用することができる。
【0053】
第1のユーザ入力機構14がプッシュスイッチ、特にプッシュツーメイクスイッチであることは概して上述した。しかし、他の実装形態では、第1のユーザ入力機構は、少なくともオン及びオフ状態を提供する任意の適切なユーザ入力機構でもよい。例えば、適切なスイッチは、2状態ロッカスイッチ(図3及び図4に関して後述する)、トグルスイッチ、ロータリスイッチ、又は任意の他の適切な電気スイッチでもよい。同様に、eシガレット1内の回路の配置方法によっては、代替として、プッシュスイッチは、スイッチがオン状態であるときに電気接続が切断されるプッシュツーブレークスイッチでもよい。
【0054】
さらに、他の実装形態では、第1のユーザ入力機構14は、3つ以上の状態、例えば、オフ、50%、及び100%状態を有し、これらは、例えば3状態ロッカスイッチによって実現することができる。これは、第2のユーザ入力機構に補完的な機能を提供することができる。例えば、第1のユーザ入力機構は、ヒータへのエネルギー供給を制御することができ(オフ状態はエネルギーを供給せず、50%状態は最大エネルギーの半分を供給し、100%状態は最大エネルギーを供給する)、第2のユーザ入力機構は、デバイスを通る気流を制御するように構成される。このようにして、ユーザは、蒸気生成の様相を設定/調節するときにより高い柔軟性を有することができる。
【0055】
第2のユーザ入力機構16は、図2では4つの状態を有する摺動可能なスイッチによって概して表されているが、他の実装形態では、第2のユーザ入力機構16は、任意の数の状態を取ることができるユーザ入力機構であることも理解すべきである。例えば、第2のユーザ入力機構は、2つ、3つ、5つ、又はより多くの状態を有する摺動可能なスイッチでもよい。他の実装形態では、第2のユーザ入力機構16は、連続する位置範囲での任意の位置を取るように構成される。例えば、第2のユーザ入力機構は、ユーザによって作動されるとき、(段階的にではなく)連続的に変化する抵抗値を提供する可変抵抗器又はポテンショメータでもよい。ユーザがトラック16aに沿って係合部品16bを摺動するとき、トラック16aに沿った係合部品16bの位置と共に抵抗が(線形的又は対数的に)変化する。そのような配置は、蒸気生成の様相のより繊細な制御を可能にするので、蒸気生成の様相の制御の際、より高い柔軟性をユーザに提供する。第2のユーザ入力機構の正確な構成は、本開示の原理に重要でないことを理解すべきである。
【0056】
バッテリ26に関して、いくつかの他の実装形態では、バッテリ26は、代わりに、コンピュータ又は壁コンセントなどから例えばmicroUSBケーブルを介して供給される外部電力などの外部電源によって置き換えられる、又は外部電源と組み合わせて提供される。ヒータ48用の電源としてバッテリ26と外部電源との切換えを行うために、適切な切換回路を設けることができ、上記切換回路は、制御回路18に組み込まれることがあり、又は制御回路18によって制御されることもある。さらに、制御回路18は、外部電源からのバッテリ26の充電を制御するように構成されることがあることにも留意すべきである。
【0057】
図3及び図4は、本開示の原理による第2の例示的なeシガレット101の様々な図を概略的に示す。
【0058】
図3aは、eシガレットの側部(右側)から見たeシガレット101の図を概略的に示す。図3bは、eシガレット101の頂部側/上側/前側から見たeシガレット101の図を概略的に示し、図3cは、eシガレット101の底部側/下側/裏側から見たeシガレット101の図を概略的に示す。図3dは、eシガレット101の側部(左側)から見たeシガレット101の図を概略的に示す。
【0059】
図4aは、主にeシガレット101のユーザに向いた面から見た、マウスピース端部156及びeシガレット101の頂部側/上側/前側の斜視図を概略的に示す。図4bは、主にeシガレット101の頂部側/上側/前側及び右側から見たeシガレット101の頂部側/上側/前側及び右側の斜視図を概略的に示す。図4cは、主にeシガレット101の底部側/下側/裏側及び右側から見たeシガレット101の底部側/下側/裏側及び右側の斜視図を概略的に示す。図4dは、主にeシガレット101のユーザに向いた面とは反対側から見た、eシガレット101のユーザに向いた面とは反対の面、及びeシガレット101の底部側/下側とは反対側の斜視図を概略的に示す。
【0060】
図3及び図4は、本開示のいくつかの他の実施形態による、図1に表されたeシガレット1の変形形態を表す例示的な蒸気供給システム/eシガレット101を概略的に示す。図3及び図4に表される電子タバコ101は、図1に表される電子タバコ1とは主に構造面で異なる。図示されるように、図3及び図4のeシガレット101は、再利用可能部品102及びカバー154を含む。再利用可能部品102は、再利用可能部品のハウジング112、バッテリ(図示せず)、制御回路(図示せず)、第1のユーザ入力機構114、第2のユーザ入力機構116、ディスプレイ124、並びに吸気口128及び空気経路(図示せず)を含む点で、図1の再利用可能部品2と実質的に同様である。バッテリ、制御回路、第1のユーザ入力機構114、第2のユーザ入力機構116、ディスプレイ124、及び吸気口128は、機能面では、図1で述べたそれらの対応物と実質的に同じである。これらの構成要素の詳細の繰返しはここでは繰り返さない。読者は、これらの構成要素の機能についての前の論述を参照されたい。しかし、これらの構成要素は、図1に関連して述べた対応物とは異なる物理的形態を有していてもよいことを理解すべきである。関連する物理的形態の変更は、以下でより詳細に述べる。
【0061】
ここで、eシガレット101は、概して、92mmの長さ方向での特徴的な広がり、48mmの幅方向での特徴的な広がり、30mmの厚さ方向での特徴的な広がりを有する直方体形状を有する。以下でより詳細に論じるように、カバー154はマウスピース端部156を含み、カバーが再利用可能部品のハウジング112と係合されるときにeシガレット101の特徴的な広がりを107mmに増加させる。上記の特徴的な広がりは例示にすぎず、他の実装形態では、特徴的な広がりは、上記のものよりも大きいことも小さいこともあることを理解すべきである。例えば、厚さ方向での特徴的な広がりは、10cm以下、7cm以下、5cm以下、4cm以下、又は3cm以下からなる群から選択することができる。
【0062】
eシガレット101の直方体形状は、長手方向に平行に延びる縁部に沿って幅方向で湾曲されている/丸められている。湾曲部分は、eシガレット101の左面及び右面を形成し、より大きい表面積を有するより平坦な面は、eシガレット101の前面及び裏面を形成する。ここで、前面は、第1のユーザ入力機構114を含む面として定義され(図3bに主に示される)、図3bの左側は、eシガレット101の右面として定義され(図3aに示される)、図3bの右側は、eシガレット101の左面として定義される(図3dに示される)。図3cに示される他方の大面積面は、eシガレット101の裏面として定義される。
【0063】
再利用可能部品のハウジング112には、カバー154を受け入れるようにサイズ設定された凹部(図示せず)がデバイスの右面に設けられる。カバー154は、再利用可能部品のハウジング112に挿入されるように構成され、凹部と完全に係合されると、再利用可能部品のハウジング112の外形輪郭に一致して完成し、概して直方体形状を提供する。カバー154は、一体に形成されたマウスピース端部156を含み、マウスピース端部156は、実質的に、カバー154の下面(すなわち、図3及び図4において見えないカバー154の面)との流体連通を提供する円筒管である。上述したように、カバー154は、再利用可能部品102から取外し可能であり、概して円形のマウスピース端部156の中心軸線に沿った方向に再利用可能部品から離れるように摺動させることによって取り外すことができる。
【0064】
カバー154は、取り外されるとカートリッジ部品を露出し、カートリッジ部品は、図1に示されているカートリッジ部品4と実質的に同様でもよい。すなわち、eシガレット1の前述のカートリッジ部品4は、カバー154で覆われる前に、eシガレット101の再利用可能部品102に挿入して、再利用可能部品102に接続することができる。マウスピース端部156は、マウスピース開口部50との気密接続を形成して、ユーザがeシガレット101から吸入したときに、ヒータ48によって生成された蒸気がカートリッジ部品4からマウスピース端部156を通ってユーザに流れることができるようにする。しかし、カートリッジ部品4の外形は、再利用可能部品102内に適切に収容され、カバー154によって覆われるように変更することができることを理解すべきである。例えば、カートリッジ部品は、マウスピース開口部50に向けて先細りにすることができる。カートリッジ部品4は、図1での空気経路30と同様の適切な空気経路(図示せず)を介して吸気口128に接続することができ、以て、(図1に関して述べたのと概して同様に)空気がカートリッジ部品4を通過し、生成された蒸気と混合してから、ユーザに渡るようにする。
【0065】
eシガレット101は、eシガレットの前面に設けられた第1のユーザ入力機構114と、eシガレット101の裏面に設けられた第2のユーザ入力機構116とを含む。通常使用時、ユーザは、マウスピース端部156を口にくわえ、前面を上向きにし、裏面を下向きにする(すなわち、ユーザが起立又は直立姿勢であるときには地面に向かう)。したがって、上述したeシガレット1に使用したものと同様の用語を使用して、前面は、再利用可能部品のハウジング12の第1の側面112aと呼ばれることがあり、eシガレット1の上側/頂部側と考えることができ、裏面は、第2の側面112bと呼ばれることがあり、eシガレット1の下側/底部側と考えることができる。各側面112a及び112bをそれぞれ上面及び下面として述べるが、これは、eシガレット101の使用をこの構成に限定することを意味してはいないことを理解すべきである。この配置は、本明細書では一般にeシガレット101の通常使用と考えられるが、ユーザは、eシガレット1がその中心長手方向軸線の周りで90°又は180°回転されているときにeシガレット1を使用しようとすることもあり、この場合、各側面112a及び112bは、もはやそれぞれ上面及び下面ではない。しかし、本開示の原理は、第1及び第2のユーザ入力機構114、116がeシガレット101の互いに反対の側面に配置されるという点で引き続き適用される。
【0066】
eシガレット101は、eシガレットの前面112aに設けられた第1のユーザ入力機構114と、eシガレット101の裏面112bに設けられた第2のユーザ入力機構116とを含む。通常使用時、ユーザは、マウスピース端部156を口にくわえ、前面を上向きにし、裏面を下向きにする(すなわち、ユーザが起立又は直立姿勢であるときには地面に向かう)。したがって、上述したeシガレット1に使用したものと同様の用語を使用して、前面は、再利用可能部品のハウジング12の第1の側面112aと呼ばれることがあり、eシガレット1の上側/頂部側と考えることができ、裏面は、第2の側面112bと呼ばれることがあり、eシガレット1の下側/底部側と考えることができる。各側面112a及び112bをそれぞれ上面及び下面として述べるが、これは、eシガレット101の使用をこの構成に限定することを意味してはいないことを理解すべきである。この配置は、本明細書では一般にeシガレット101の通常使用と考えられるが、ユーザは、eシガレット1がその中心長手方向軸線の周りで90°又は180°回転されているときにeシガレット1を使用しようとすることもあり、この場合、各側面112a及び112bは、もはやそれぞれ上面及び下面ではない。しかし、本開示の原理は、第1及び第2のユーザ入力機構114、116がeシガレット101の互いに反対の側面に配置されるという点で引き続き適用できる。
【0067】
この実装形態における第1のユーザ入力機構114は、オフ状態に付勢された2状態プッシュスイッチである。また、プッシュスイッチは、スイッチをオン状態に維持するためにユーザがプッシュスイッチの表面に圧力を加え続けなければならない一時スイッチとして提供される。プッシュスイッチは、蒸気生成を起動するように構成され、それにより、ユーザがプッシュスイッチを押してマウスピース端部156から吸入するとき(第2のユーザ入力が、オフ状態ではない任意の状態に設定されていると仮定して)、電力/エネルギーがヒータ48に供給され、マウスピース開口部50及びマウスピース端部156を通してユーザが吸入することができる蒸気を生成する。
【0068】
この実装形態における第2のユーザ入力機構116は、オフ、10W、15W、及び20W状態を有する4状態スライドスイッチである。前と同様に、ユーザは、ヒータ48に供給すべき電力/エネルギーを選択することによって、これらの状態のいずれかを選択して蒸気生成に影響を及ぼすことができ、それにより、第2のユーザ入力機構116によって選択される電力が大きいほど、パフごとに生成される蒸気が多くなる。図1及び図2に関連して述べたように、これは、eシガレット101のマウスピース端部156から吸入する前、又はユーザがeシガレット101を使用しているときに(すなわち、第1のユーザ入力機構114の作動と同時に)行うことができる。第2のユーザ入力機構116が蒸気生成に影響を与える特定の方法は、図1及び図2に関連して前に論じた方法のいずれかにすることができる。すなわち、ヒータ48とバッテリ26との間のワイヤの抵抗を変更することや、パルス幅/周波数変調技法のデューティサイクルを変更することなどである。
【0069】
図3及び図4で見られるように、第1及び第2のユーザ入力機構114、116は、再利用可能部品のハウジング112の互いに反対の側面に提供される。さらに、第1及び第2のユーザ入力機構114、116は、ユーザ入力機構114、116の長手方向軸線がeシガレット101の長手方向軸線と概して整列するように、それぞれの側面に提供される。言い換えると、第1及び第2のユーザ入力機構114、116は、eシガレット101の幅方向でほぼ中央に提供される。しかし、図3dで最もよく見られるように、第1及び第2のユーザ入力機構114、116は、長さ方向で距離Aだけ互いにずらされている。
【0070】
図3dでは、第1及び第2のユーザ入力機構114、116は、約45mmずらされており(すなわち、A=45mm)、第1のユーザ入力機構114は、第2のユーザ入力機構116よりもマウスピース端部156に近い。第1及び第2のユーザ入力機構114、116の位置は、ユーザが通常使用中にeシガレット101を把持しているときのユーザの(1本又は数本の)指又は親指の位置に対応するように人間工学的に選択される。eシガレット1に関して論じたように、ユーザは、ヒータ48に供給される電力/エネルギーを調節するために、唇/口からデバイスを離したり、(1本又は数本の)指/親指をeシガレット101から離したりする必要がない。代わりに、ユーザは、第1のユーザ入力機構114に対する圧力を保ちながら、それと同時に親指を摺動/移動させて、第2のユーザ入力機構116の状態を調節することができる。これは、eシガレット101を使用する前に特定の電力/エネルギーの設定を可能にすることができるだけでなく、eシガレット1のマウスピース端部156でのパフの合間に、さらにはパフ中に、ヒータに供給される電力/エネルギー(したがって生成される蒸気の量)の調節を可能にすることもできる。これは、ユーザに、喫煙体験をカスタマイズするより簡便で直観的な方法を提供する。
【0071】
しかし、eシガレットの他の実装形態では、第1及び第2のユーザ入力機構114、116は、45mmよりも大きい又は小さい量だけずらされていることがあり、第2のユーザ入力機構116は、第1のユーザ入力機構114よりもマウスピース端部156に近いことがあることを理解すべきである。本質的に、このずれは、第1及び第2のユーザ入力機構114、116がeシガレット101の互いに反対の側面で人間工学的に適切な位置に提供され、ユーザが同時にeシガレットを保持しながら両方のユーザ入力機構を簡便に(すなわち片手で)操作できるようなものである。同様に、いくつかの実装形態での第1及び第2のユーザ入力機構114、116は、実質的に同様の理由で、幅方向で互いにずらされて(すなわち、eシガレットの中心長手方向軸線に平行であるが中心長手方向軸線からずらされて)提供される。さらに、第1及び第2のユーザ入力機構114、116は、ユーザが起動可能な第1及び第2の領域から構成されることがある。これらの領域は、デバイスの一方の側面にある領域がデバイスの他方の側面にある入力機構又は領域にマッピングするという意味で「重畳」することがある。そのような構成は、第1及び第2のユーザ入力機構114、116の実際の位置に関してより大きな柔軟性を提供することができる。例えば、第1及び第2のユーザ入力機構114、116はそれぞれ、領域を起動するためにユーザが領域の任意の部分に触れることができるタッチセンシティブ領域から形成される場合がある。そのような実施形態では、ユーザは、第1及び第2の領域のどこでもユーザ入力機構を起動することができるので、最大の人間工学的な自由度を得ている。これにより、最終的にデバイスを保持することがある手のサイズが異なっていても、単一のデバイスを提供することができる。
【0072】
再利用可能部品のハウジング112は、この実装形態では4部片構成である。再利用可能部品112のハウジングは、第1の半体と第2の半体とを備え、これらは、押し合わされたとき、再利用可能部品のハウジング112の前面112a、裏面112b、左面、及び右面を形成する。これに関して、再利用可能部品のハウジング112の各半体は、それぞれの平坦な大面積面(すなわち前面112a又は裏面112b)と、eシガレット101の左面及び右面の半分とを備える。したがって、2つの半体は、eシガレット101の長さ方向と幅方向との両方に平行な平面内で互いに接合する。再利用可能部品のハウジング112は、ユーザに向いた側面112c及び反対側面112dも備え、これらも再利用可能部品のハウジング112の4部片構成を形成する。ユーザに向いた側面112cは、通常使用時にユーザに面するeシガレット101の側面であり、eシガレット101の長手方向軸線に概して直交する。したがって、カバー124が再利用可能部品のハウジング112と係合されるとき、マウスピース端部156及びユーザに向いた側面112cは、ユーザがeシガレット101を口に向けて動かすときに見る部分である。反対側面112dは、eシガレット101の反対側の端部で、ユーザに向いた側面112cとは逆に設けられ、吸気口128を含む(図4dを参照)。すなわち、ユーザに向いた側面112c及び反対側面112dは、長さ方向におけるeシガレットの端部を形成する。eシガレット101の4部片構成は、上述した4つの部片を互いにスナップフィット及び/又は接着することによって実現される。再利用可能部品のハウジング112の4つの部片は、適切な成形技法、例えば射出成形を使用してプラスチック材料から形成される。しかし、ハウジング112は、任意の他の適切な材料(例えば金属)から形成することができることを理解すべきである。さらに、再利用可能部品のハウジング112は4部片構成として形成されるが、他の実装形態では、再利用可能部品ハウジングは、4部片よりも多い又は少ない部片から構成されることもある(例えば3部片構成や5部片構成など)。図示される実装形態では、ディスプレイ124は、eシガレット101の長さ方向に実質的に平行に提供される2つのLED光ストリップを含む。ディスプレイ124は、ユーザがマウスピース端部156から吸入しているときに点灯するように構成される。ディスプレイは、いくつかの実装形態では、第1のユーザ入力機構114の状態によって管理されることがある。すなわち、第1のユーザ入力機構114がオフ状態である場合、LED光ストリップは、ユーザがマウスピース端部156から吸入しているかどうかに関係なく、パフを示す点灯を行わない。この場合のLED光ストリップは、ユーザがマウスピース156から吸入しており、且つ第1のユーザ入力機構がオン状態であるときにのみ点灯される。いくつかの実装形態でのLED光ストリップは、eシガレット101に関連する他のパラメータを示すようにさらに構成される。例えば、LEDは、バッテリが少なくなると赤に点灯し、十分な充電があるときには緑に点灯し、又はLEDは、カートリッジ内の特定の香料のeリキッドに関連する色(例えば、バナナの場合は黄色、イチゴの場合はピンクなど)を点灯して、ユーザ又は他のユーザにeシガレット101に現在装填されている香料を知らせる。また、LED光ストリップは、eシガレット101の現在の使用状況に応じてパルスすることもあることを理解すべきである。例えば、eシガレット101が使用されていない場合、ディスプレイ124はゆっくりと(例えば、0.5Hzの周波数で)パルスしてバッテリステータスを示すことがあり、一方、ユーザがeシガレット101から吸入しているときには、ディスプレイは常にオンであることがある。代替として、いくつかのさらなる実装形態では、ユーザによって押されたときにディスプレイ124を起動させる第3のユーザ入力機構が提供される。これらの実装形態では、ディスプレイ124は、ユーザがeシガレット101から吸入しているかどうか、又は第1のユーザ入力機構114が作動されているかどうかにかかわらず、第3のユーザ入力機構が作動されるまでは点灯されない。
【0073】
図3及び図4は、再利用可能部品102に収容されているバッテリ(図示せず)を充電するための充電ポート170(具体的にはmicroUSBポート)も示す。eシガレット101を充電するために、ユーザは、適切なマイクロUSBケーブルをポートに差し込み、他端を電源(例えば、コンピュータの電源プラグアダプタ)に接続する。制御回路(図示されていないが、機能的には制御回路18と同等である)は、充電ポート170からバッテリに電力を送るように構成された回路を含むことがある。代替として、制御回路は、外部電源を使用するeシガレットの使用を可能にするために、電流をヒータに送ることができる。
【0074】
図1図4に関連して上で論じた蒸気供給システム及び処理は、異なる実装形態に関して様々に修正することができることを理解されたい。
【0075】
例えば、この例示的実装形態では、ユーザが第1のユーザ入力機構14、114を作動させているときは常に、ヒータに電力が供給されていると仮定される。しかし、他の実装形態では、電子タバコは、ユーザが電子タバコを能動的に吸入しているときを検出するように構成された吸入センサ、例えば圧力センサをさらに含むことがある。そのような場合、制御回路は、ユーザが電子タバコを能動的に吸入していることを吸入センサが検出したときにのみ、ユーザによる第1のユーザ入力機構の起動に応答してヒータに電力を供給するように構成されることがある。すなわち、蒸気生成は、第1のユーザ入力機構がオン状態にあること、及びユーザがeシガレットから吸入していることの両方に依存する。そのような場合、ユーザが吸入し続けている限り、電力/エネルギーがヒータに供給される。ユーザがeシガレットから蒸気を吸入している間に第2のユーザ入力機構が作動される場合、前と同様に、第2のユーザ入力機構の作動により蒸気生成の様相が調節される。上述した実施形態は、いくつかの点でいくつかの特定の例示的な蒸気供給システムに焦点を当てているが、同じ原理を、他の技術を使用する蒸気供給システムにも適用することができることを理解されたい。すなわち、蒸気供給システムの様々な態様が機能する特定の方法は、本明細書で述べる例の根底にある原理に直接関連していない。
【0076】
例えば、上述した実施形態は、液体蒸気前駆体材料を加熱するための電気ヒータベースの気化器を有するデバイスに主に焦点を当てたが、同じ原理を、他の技術に基づく気化器、例えば圧電振動器ベースの気化器又は光学加熱気化器、及びまた他の蒸気前駆体材料、例えば固体材料、例えばタバコ派生材料などの植物由来材料、又は他の形態の蒸気前駆体材料、例えばゲル、ペースト、又は泡ベースの蒸気前駆体材料などに基づくデバイスに従って採用することもできる。
【0077】
eシガレット1及び101は、それぞれ略円筒形状及び略直方体形状として述べたが、他の実装形態では、eシガレットは異なる形状を取る。例えば、eシガレットは、三角柱、五角形以上の多角柱、小石形などの全体形状を取ることができる。eシガレット1、101の特定の形状に関係なく、第1及び第2のユーザ入力機構114、116の位置は、eシガレットのその特定の形状に関する人間工学的に適切な位置でeシガレットの互いに反対の側面に提供される。このようにして、いかなる形状のeシガレットであれ、ユーザは、第1及び第2のユーザ入力機構の両方を同時に簡便に作動させて、蒸気を生成し、且つ蒸気生成の様相を調節することができる。
【0078】
以上、ユーザ吸入のための蒸気を生成するための蒸気供給システムであって、ハウジングと、蒸気生成の第1の様相を制御するための第1の入力を提供するように構成され、ハウジングの第1の側面に位置する第1のユーザ入力機構と、蒸気生成の第2の様相を制御するための第2の入力を提供するように構成され、ハウジングの第2の側面に位置する第2のユーザ入力機構とを備えるシステムを述べた。ハウジングの第2の側面は、ハウジングの第1の側面と反対である。第1のユーザ入力機構と第2のユーザ入力機構とは、異なるタイプのユーザ入力機構である。
【0079】
上述した実施形態は、いくつかの点でいくつかの特定の例示的な蒸気供給システムに焦点を当てているが、同じ原理を、他の技術を使用する蒸気供給システムにも適用することができることを理解されたい。すなわち、蒸気供給システムの様々な態様が機能する特定の方法は、本明細書で述べる例の根底にある原理に直接関連していない。
【0080】
様々な問題に対処し、当技術を進歩させるために、本開示は、特許請求される発明を実施することができる様々な実施形態を例示として示す。本開示の利点及び特徴は、実施形態の代表的な実例にすぎず、網羅的及び/又は排他的ではない。それらは、特許請求される発明を理解するのを助けて教示するためにのみ提示されている。本開示の利点、実施形態、例、機能、特徴、構造、及び/又は他の態様は、特許請求の範囲によって定義される本開示に対する制限、又は特許請求の範囲の均等物に対する制限と考えるべきではないこと、さらに、特許請求項の範囲から逸脱することなく他の実施形態を利用することができ、修正を行うことができることを理解されたい。様々な実施形態は、本明細書に具体的に述べたもの以外の開示される要素、構成要素、特徴、部品、ステップ、手段などの様々な組合せを適切に含む、それらからなる、又はそれらから本質的になることがあり、したがって、特許請求の範囲に明示的に記載されているもの以外の組合せで従属クレームの特徴を独立クレームの特徴と組み合わせることができることを理解されたい。本開示は、現在特許請求されていないが将来特許請求される可能性がある他の発明を含むことがある。
図1
図2
図3a
図3b
図3c
図3d
図4a
図4b
図4c
図4d