(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-12
(45)【発行日】2022-02-10
(54)【発明の名称】センサデータ表示処理装置、表示処理方法および表示処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G01D 7/08 20060101AFI20220203BHJP
G01D 7/00 20060101ALI20220203BHJP
【FI】
G01D7/08
G01D7/00 E
(21)【出願番号】P 2017138683
(22)【出願日】2017-07-18
【審査請求日】2020-06-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000682
【氏名又は名称】特許業務法人ワンディーIPパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】相谷 菜那
(72)【発明者】
【氏名】藤浦 裕二
(72)【発明者】
【氏名】馬場 将人
【審査官】榮永 雅夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-9501(JP,A)
【文献】特開2016-21740(JP,A)
【文献】特開2004-310616(JP,A)
【文献】特開平9-265316(JP,A)
【文献】特開2009-25160(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01D 7/00 - 7/12
G08C 13/00 - 25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサの計測結果を含むセンサデータを複数の前記センサから取得する取得部と、
測定ケースごとに
、1または複数の前記センサを
対応づける処理を行う設定部と、
前記測定ケースの指定を受け付ける受付部と、
前記取得部により取得された複数の前記センサデータのうち、前記受付部で指定を受け付けた前記測定ケースに対応する1または複数の前記センサデータに基づく内容を表示する表示処理を行う処理部とを備え
、
前記設定部は、さらに、前記測定ケースごとに、1または複数の期間を対応づける処理を行い、
前記処理部は、前記測定ケースに対応する1または複数の期間における前記センサデータに基づく内容を前記センサごとに表示する前記表示処理を行う、センサデータ表示処理装置。
【請求項2】
前記受付部は、前記センサの指定をさらに受け付け、
前記処理部は、前記表示処理において、前記受付部で指定を受け付けた前記測定ケースにおける、前記受付部で指定を受け付けた前記センサに対応する前記センサデータに基づく内容を表示する処理を行う、請求項
1に記載のセンサデータ表示処理装置。
【請求項3】
前記設定部は、前記測定ケースに対応する、前記センサの複数のグループを設定し、
前記受付部は、前記グループの指定をさらに受け付け、
前記処理部は、前記表示処理において、前記受付部で指定を受け付けた前記測定ケースにおける、前記受付部で指定を受け付けた前記グループに属する1または複数の前記センサに対応する前記センサデータに基づく内容を表示する処理を行う、請求項1
または請求項2に記載のセンサデータ表示処理装置。
【請求項4】
各前記グループは、前記センサの位置に基づいて設定される、請求項
3に記載のセンサデータ表示処理装置。
【請求項5】
各前記グループは、前記センサの種別に基づいて設定される、請求項
3または請求項
4に記載のセンサデータ表示処理装置。
【請求項6】
前記設定部は、前記測定ケースに対応する1または複数の前記センサおよび配置場所を設定し、
前記処理部は、前記受付部で指定を受け付けた前記測定ケースに対応する前記配置場所を認識可能に表示する処理を行う、請求項1から請求項
5のいずれか1項に記載のセンサデータ表示処理装置。
【請求項7】
前記受付部は、前記センサの指定をさらに受け付け、
前記処理部は、前記受付部で指定を受け付けた前記センサの前記配置場所における位置を認識可能にさらに表示する処理を行う、請求項
6に記載のセンサデータ表示処理装置。
【請求項8】
前記設定部は、前記測定ケースに対応する、前記センサの複数のグループを設定し、
前記受付部は、前記グループの指定をさらに受け付け、
前記処理部は、前記受付部で指定を受け付けた前記グループに属する1または複数の前記センサの前記配置場所における位置を認識可能にさらに表示する処理を行う、請求項
6または請求項
7に記載のセンサデータ表示処理装置。
【請求項9】
前記グループは、前記センサの種別に基づいて設定され、
前記受付部は、前記種別の指定をさらに受け付け、
前記処理部は、前記受付部で指定を受け付けた前記種別の1または複数の前記センサの前記配置場所における位置を認識可能にさらに表示する処理を行う、請求項
8に記載のセンサデータ表示処理装置。
【請求項10】
センサデータ表示処理装置における表示処理方法であって、
測定ケースごとに
、1または複数のセンサ
、および1または複数の期間が対応づけられており、
前記センサの計測結果を含むセンサデータを複数の前記センサから取得するステップと、
前記測定ケースの指定を受け付けるステップと、
取得した複数の前記センサデータのうち、
指定を受け付けた前記測定ケースに対応する1または複数の期間における、指定を受け付けた前記測定ケースに対応する1または複数の前記センサデータに基づく内容を表示する表示処理を行うステップとを含む、表示処理方法。
【請求項11】
センサデータ表示処理装置において用いられる表示処理プログラムであって、
コンピュータを、
センサの計測結果を含むセンサデータを複数の前記センサから取得する取得部と、
測定ケースごとに
、1または複数の前記センサを
対応づける処理を行う設定部と、
前記測定ケースの指定を受け付ける受付部と、
前記取得部により取得された複数の前記センサデータのうち、前記受付部で指定を受け付けた前記測定ケースに対応する1または複数の前記センサデータに基づく内容を表示する表示処理を行う処理部、
として機能させるための
プログラムであり、
前記設定部は、さらに、前記測定ケースごとに、1または複数の期間を対応づける処理を行い、
前記処理部は、前記測定ケースに対応する1または複数の期間における前記センサデータに基づく内容を前記センサごとに表示する前記表示処理を行う、表示処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサデータ表示処理装置、表示処理方法および表示処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、センサの計測結果をユーザに対して分かりやすく表示するための技術が開発されている。たとえば、特開2009-25160号公報(特許文献1)には、複数の計測値をグループ分けし、測定値を示すグラフを当該測定値の属するグループに対応づけられたウィンドウに表示する装置が記載されている。
【0003】
また、たとえば、特開2014-186629号公報(特許文献2)には、屋内のレイアウト図において、測定器の位置を表示する装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2009-25160号公報
【文献】特開2014-186629号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、センサの配置場所における環境、または当該配置場所におけるセンサの位置または数など、測定条件が変更されることがある。このような場合、測定条件の変更前の期間におけるセンサの計測結果を確認するためには、たとえば、確認時において、ユーザが計測結果の表示処理を行う装置に対して変更前の測定条件を入力するなどの作業が必要であり、多くの手間を要する。
【0006】
この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、測定条件が変更された場合であっても、複雑な作業を要することなく、変更前の期間における計測結果をユーザに提示することのできるセンサデータ表示処理装置、表示処理方法および表示処理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係るセンサデータ表示処理装置は、センサの計測結果を含むセンサデータを複数の前記センサから取得する取得部と、測定ケースごとに、対応する1または複数の前記センサを設定する設定部と、前記測定ケースの指定を受け付ける受付部と、前記取得部により取得された複数の前記センサデータのうち、前記受付部で指定を受け付けた前記測定ケースに対応する1または複数の前記センサデータに基づく内容を表示する表示処理を行う処理部とを備える。
【0008】
(11)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係る表示処理方法は、センサデータ表示処理装置における表示処理方法であって、測定ケースごとに、対応する1または複数のセンサが設定されており、前記センサの計測結果を含むセンサデータを複数の前記センサから取得するステップと、前記測定ケースの指定を受け付けるステップと、取得した複数の前記センサデータのうち、指定を受け付けた前記測定ケースに対応する1または複数の前記センサデータに基づく内容を表示する表示処理を行うステップとを含む。
【0009】
(12)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係る表示処理プログラムは、センサデータ表示処理装置において用いられる表示処理プログラムであって、コンピュータを、センサの計測結果を含むセンサデータを複数の前記センサから取得する取得部と、測定ケースごとに、対応する1または複数の前記センサを設定する設定部と、前記測定ケースの指定を受け付ける受付部と、前記取得部により取得された複数の前記センサデータのうち、前記受付部で指定を受け付けた前記測定ケースに対応する1または複数の前記センサデータに基づく内容を表示する表示処理を行う処理部、として機能させるためのプログラムである。
【0010】
本発明は、このような特徴的な処理部を備えるセンサデータ表示処理装置として実現することができるだけでなく、センサデータ表示処理装置の一部または全部を実現する半導体集積回路として実現したり、センサデータ表示処理装置を含むセンサデータ管理システムとして実現したりすることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、測定条件が変更された場合であっても、複雑な作業を要することなく、変更前の期間における計測結果をユーザに提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、本発明の実施の形態に係るセンサデータ管理システムの構成を示す図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処置装置により表示される測定ケースの設定画面の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処置装置により表示されるグループの設定画面の一例を示す図(その1)である。
【
図4】
図4は、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処置装置により表示されるグループの設定画面の一例を示す図(その2-1)である。
【
図5】
図5は、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処置装置により表示されるグループの設定画面の一例を示す図(その2-2)である。
【
図6】
図6は、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処置装置により表示されるグループの設定画面の一例を示す図(その2-3)である。
【
図7】
図7は、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処置装置により表示されるグループの設定画面の一例を示す図(その3-1)である。
【
図8】
図8は、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処置装置により表示されるグループの設定画面の一例を示す図(その3-2)である。
【
図9】
図9は、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処置装置により表示されるグループの設定画面の一例を示す図(その3-3)である。
【
図10】
図10は、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処置装置により表示されるマップの設定画面の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処置装置により表示されるグラフ画面の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処置装置により表示されるマップ画面の一例を示す図である。
【
図13】
図13は、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処理装置の動作の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
最初に、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
【0014】
(1)本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処理装置は、センサの計測結果を含むセンサデータを複数の前記センサから取得する取得部と、測定ケースごとに、対応する1または複数の前記センサを設定する設定部と、前記測定ケースの指定を受け付ける受付部と、前記取得部により取得された複数の前記センサデータのうち、前記受付部で指定を受け付けた前記測定ケースに対応する1または複数の前記センサデータに基づく内容を表示する表示処理を行う処理部とを備える。
【0015】
このような構成により、ユーザにおいて、複数の測定ケースの中から所望の測定ケースを指定する操作を行うことで、指定した測定ケースに対応するセンサデータに基づく内容を確認することができる。したがって、測定条件が変更された場合であっても、複雑な作業を要することなく、変更前の期間における計測結果をユーザに提示することができる。
【0016】
(2)好ましくは、前記設定部は、前記測定ケースに対応する1または複数の前記センサおよび期間を設定する。
【0017】
このような構成により、ユーザにおいて、各測定ケースに対応する期間を確認することで、複数の測定ケースの中から所望の測定ケースをより容易に特定することができる。
【0018】
(3)好ましくは、前記受付部は、前記センサの指定をさらに受け付け、前記処理部は、前記表示処理において、前記受付部で指定を受け付けた前記測定ケースにおける、前記受付部で指定を受け付けた前記センサに対応する前記センサデータに基づく内容を表示する処理を行う。
【0019】
このような構成により、測定ケースに多数のセンサが対応づけられている場合であっても、多数のセンサのうちの指定されたセンサに対応するセンサデータに基づく内容が表示されるため、煩雑な表示となることを避けることができる。
【0020】
(4)好ましくは、前記設定部は、前記測定ケースに対応する、前記センサの複数のグループを設定し、前記受付部は、前記グループの指定をさらに受け付け、前記処理部は、前記表示処理において、前記受付部で指定を受け付けた前記測定ケースにおける、前記受付部で指定を受け付けた前記グループに属する1または複数の前記センサに対応する前記センサデータに基づく内容を表示する処理を行う。
【0021】
このように、測定ケースに対応する1または複数のセンサがグループ分けされている構成により、測定ケースに多数のセンサが対応づけられている場合であっても、ユーザにおいて多数のセンサの中から所望のセンサを容易に特定することができる。
【0022】
(5)より好ましくは、各前記グループは、前記センサの位置に基づいて設定される。
【0023】
このような構成により、たとえば、ユーザにおいて所望のエリアに対応するグループを指定することにより、当該エリアにおける計測結果を容易に確認することができる。
【0024】
(6)より好ましくは、各前記グループは、前記センサの種別に基づいて設定される。
【0025】
このような構成により、ユーザにおいて所望の種別に対応するグループを指定し、さらに当該グループに属するセンサを指定することにより、当該種別に対応するセンサの計測結果を容易に確認することができる。
【0026】
(7)好ましくは、前記設定部は、前記測定ケースに対応する1または複数の前記センサおよび配置場所を設定し、前記処理部は、前記受付部で指定を受け付けた前記測定ケースに対応する前記配置場所を認識可能に表示する処理を行う。
【0027】
このような構成により、ユーザにおいて、複数の測定ケースの中から所望の測定ケースを指定する操作を行うことで、当該測定ケースに対応する1または複数のセンサの配置場所を容易に確認することができる。
【0028】
(8)より好ましくは、前記受付部は、前記センサの指定をさらに受け付け、前記処理部は、前記受付部で指定を受け付けた前記センサの前記配置場所における位置を認識可能にさらに表示する処理を行う。
【0029】
このような構成により、測定ケースに多数のセンサが対応づけられている場合であっても、多数のセンサのうちの指定されたセンサの配置場所における位置が表示されるため、煩雑な表示となることを避けることができる。
【0030】
(9)より好ましくは、前記設定部は、前記測定ケースに対応する、前記センサの複数のグループを設定し、前記受付部は、前記グループの指定をさらに受け付け、前記処理部は、前記受付部で指定を受け付けた前記グループに属する1または複数の前記センサの前記配置場所における位置を認識可能にさらに表示する処理を行う。
【0031】
このように、測定ケースに対応する1または複数のセンサがグループ分けされている構成により、測定ケースに多数のセンサが対応づけられている場合であっても、ユーザにおいて多数のセンサの中から所望のセンサを容易に特定することができる。
【0032】
(10)より好ましくは、前記グループは、前記センサの種別に基づいて設定され、前記受付部は、前記種別の指定をさらに受け付け、前記処理部は、前記受付部で指定を受け付けた前記種別の1または複数の前記センサの前記配置場所における位置を認識可能にさらに表示する処理を行う。
【0033】
このような構成により、たとえば、ユーザにおいて所望の種別に対応するグループを指定することにより、当該種別に対応するセンサの位置を容易に確認することができる。
【0034】
(11)本発明の実施の形態に係る表示処理方法は、センサデータ表示処理装置における表示処理方法であって、測定ケースごとに、対応する1または複数のセンサが設定されており、前記センサの計測結果を含むセンサデータを複数の前記センサから取得するステップと、前記測定ケースの指定を受け付けるステップと、取得した複数の前記センサデータのうち、指定を受け付けた前記測定ケースに対応する1または複数の前記センサデータに基づく内容を表示する表示処理を行うステップとを含む。
【0035】
このような方法により、ユーザにおいて、複数の測定ケースの中から所望の測定ケースを指定する操作を行うことで、指定した測定ケースに対応するセンサデータに基づく内容を確認することができる。したがって、測定条件が変更された場合であっても、複雑な作業を要することなく、変更前の期間における計測結果をユーザに提示することができる。
【0036】
(12)本発明の実施の形態に係る表示処理プログラムは、センサデータ表示処理装置において用いられる表示処理プログラムであって、コンピュータを、センサの計測結果を含むセンサデータを複数の前記センサから取得する取得部と、測定ケースごとに、対応する1または複数の前記センサを設定する設定部と、前記測定ケースの指定を受け付ける受付部と、前記取得部により取得された複数の前記センサデータのうち、前記受付部で指定を受け付けた前記測定ケースに対応する1または複数の前記センサデータに基づく内容を表示する表示処理を行う処理部、として機能させるためのプログラムである。
【0037】
このような構成により、ユーザにおいて、複数の測定ケースの中から所望の測定ケースを指定する操作を行うことで、指定した測定ケースに対応するセンサデータに基づく内容を確認することができる。したがって、測定条件が変更された場合であっても、複雑な作業を要することなく、変更前の期間における計測結果をユーザに提示することができる。
【0038】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。また、以下に記載する実施の形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
【0039】
<構成および基本動作>
[全体構成]
図1は、本発明の実施の形態に係るセンサデータ管理システムの構成を示す図である。
【0040】
図1を参照して、センサデータ管理システム201は、センサデータ表示処理装置101と、1または複数のデータロガー102と、複数のセンサ151とを備える。
図1では、一例として、4つのデータロガー102を示している。
【0041】
各センサ151は、たとえば、作物の栽培が行われている場所などに設置される、温度センサ、湿度センサ、給水量センサ、照度センサまたは電気伝導度センサなどである。各センサ151は、計測結果を含むセンサデータを、有線通信または無線通信により、定期的または不定期にデータロガー102へ送信する。センサデータには、たとえば、計測結果に加えて、送信元であるセンサ151の識別情報および現在時刻が含まれる。
【0042】
また、各センサ151は、複数のデータロガー102のうちのいずれか1つに対応づけられており、対応するデータロガー102との間で予め割り当てられたチャネルを用いてセンサデータの送信を行う。
【0043】
各データロガー102は、複数のセンサ151からそれぞれ送信された複数のセンサデータを受信し、受信したセンサデータをセンサデータ表示処理装置101へ送信する。
【0044】
センサデータ表示処理装置101は、複数のデータロガー102からそれぞれ送信された複数のセンサデータを受信し、受信した複数のセンサデータに基づく内容を、自己のモニタ等に表示する表示処理を行う。
【0045】
[センサデータ表示処理装置]
センサデータ表示処理装置101は、取得部11と、設定部12と、蓄積部13と、処理部14と、入力受付部15とを含む。取得部11は、データロガー102から送信されたセンサデータを受信し、受信したセンサデータを蓄積部13に保存する。
【0046】
入力受付部15は、ユーザによるセンサ151の設定に関する入力操作、およびユーザによる画面表示に関する入力操作を受け付け、入力された内容を示す入力情報を設定部12および処理部14へ出力する。
【0047】
設定部12は、入力受付部15から入力情報を受けると、当該入力情報に基づいてセンサ151の設定を行い、設定内容を蓄積部13に保存する。
【0048】
より詳細には、設定部12は、入力情報に基づいて、複数の測定ケースを設定する。測定ケースは、測定期間、センサ151の配置場所、センサ151の種別、配置場所の環境、配置場所におけるセンサ151の位置もしくは数などの測定条件の違いに応じてユーザにより任意に決定される。たとえば、設定部12は、測定ケースごとに、名前、1または複数のセンサ151および測定条件に関する説明を対応づけて、蓄積部13に保存する。
【0049】
また、設定部12は、入力情報に基づいて、測定ケースごとに、1または複数のセンサ151のグループを設定する。各グループは、たとえば、センサ151の位置または種別に基づいて設定される。すなわち、測定ケースに対応する複数のセンサ151は、配置場所における位置または種別に応じて1または複数のグループに分けられる。設定部12は、グループごとに、名前および1または複数のセンサ151を対応づけて、蓄積部13に保存する。
【0050】
また、設定部12は、入力情報に基づいて、測定ケースごとに、対応する1または複数のセンサ151の各々の位置を設定する。たとえば、ユーザは、配置場所における各センサ151の実際の位置を把握し、実際の位置に合わせて各センサ151の位置を入力する。
【0051】
そして、設定部12は、入力情報に基づいて、蓄積部13に保存されているマップ上に1または複数のセンサ151にそれぞれ対応する1または複数のアイコンを配置し、アイコンが配置されたマップを蓄積部13に保存する。設定部12による測定ケースの設定、グループの設定、およびセンサ151の位置の設定の詳細については、後述する。
【0052】
処理部14は、入力受付部15から入力情報を受けると、当該入力情報に基づく画面を自己のセンサデータ表示処理装置101に設けられたモニタ等に表示する表示処理を行う。
【0053】
より詳細には、処理部14は、たとえば、ユーザにより指定された測定ケースに対応する1または複数のセンサ151の各々の計測結果を示すグラフを表示する処理を行う。また、処理部14は、たとえば、ユーザにより測定ケースに対応する1または複数のグループのうちのいずれか1つが指定された場合、指定されたグループに属する1または複数のセンサ151の各々の計測結果を示すグラフを表示する処理を行う。
【0054】
また、処理部14は、ユーザにより指定された測定ケースに対応する1または複数のセンサ151の配置場所を認識可能に表示する処理を行うことができる。
【0055】
たとえば、処理部14は、ユーザにより指定された測定ケースに対応する1または複数のセンサ151にそれぞれ対応する1または複数のアイコンが配置されたマップ画面を表示する処理を行う。また、処理部14は、たとえば、ユーザにより測定ケースに対応する1または複数のグループのうちのいずれか1つが指定された場合、指定されたグループに属する1または複数のセンサ151にそれぞれ対応する1または複数のアイコンが配置されたマップ画面を表示する処理を行う。処理部14により表示される画面の詳細については、後述する。
【0056】
なお、処理部14は、自己のセンサデータ表示処理装置101とは別の表示装置のモニタ等に画面を表示する処理を行う構成であってもよい。
【0057】
[設定部による設定処理]
(測定ケースの設定の具体例)
図2は、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処置装置により表示される測定ケースの設定画面の一例を示す図である。
【0058】
図1および
図2を参照して、入力受付部15は、測定ケースを設定するための所定の入力操作をユーザがセンサデータ表示処理装置101に対して行うと、ユーザの入力した内容を示す入力情報を設定部12および処理部14へ出力する。
【0059】
処理部14は、入力受付部15から入力情報を受けると、当該入力情報に基づいてユーザの入力操作の内容を認識し、
図2に示すようなケース設定画面Sc1を表示する処理を行う。
【0060】
また、入力受付部15は、ケース設定画面Sc1における、名前欄、期間欄および説明欄への入力操作を受け付ける。
【0061】
具体的には、ユーザは、測定期間が2017年1月1日の9時~2017年1月31日の21時であり、測定場所が「温室1」である状況を「ケース1」の測定ケースとして決定したとする。この場合、ユーザは、ケース設定画面Sc1において、たとえば、名前欄に「ケース1」を入力し、期間欄に「2017年1月1日9時~2017年1月31日21時」を入力し、説明欄に「温室1」を入力する。
【0062】
また、ユーザは、測定期間が2017年1月1日の9時以降であり、測定場所が「温室2」であり、測定場所の環境として温度が30℃以下である状況を「ケース2」の測定ケースとして決定したとする。この場合、ユーザは、ケース設定画面Sc1において、たとえば、名前欄に「ケース2」を入力し、期間欄に「2017年1月1日9時~」を入力し、説明欄に「温室2」および「温度30℃以下」を入力する。
【0063】
また、ユーザは、たとえば、2017年1月31日の21時以降のタイミングにおいて、「温室1」に栽培用の区画(以下、「ベッド」と称する。)を複数追加し、「温室1」に設置されている複数の温度センサ151の位置を変更し、さらに、「温室1」に照度センサ151を追加したとする。そして、ユーザは、ベッドの追加、温度センサ151の位置の変更、および照度センサ151の追加後である2017年2月1日の0時以降が測定期間であり、測定場所が「温室1」である状況を「ケース3」の測定ケースとして決定したとする。
【0064】
また、追加された複数のベッドの識別情報が、それぞれ「B-10」~「B-15」であり、位置が変更された複数の温度センサ151の識別情報が、それぞれ「No4.CH2」、「No4.CH4」および「No4.CH6」であり、追加された照度センサ151の識別情報が「No4.CH21」であるとする。
【0065】
この場合、ユーザは、ケース設定画面Sc1において、たとえば、名前欄に「ケース3」を入力し、期間欄に「2017年2月1日0時~」を入力し、説明欄に「温室1」、「B-10~15追加」、「No4.CH2,4,6温度センサ移動」および「No4.CH21照度センサ追加」を入力する。
【0066】
そして、ユーザが、上記のような入力を行った後、ケース設定画面Sc1における「追加」ボタンを選択する操作を行ったとする。
【0067】
この場合、設定部12は、ユーザによる操作の内容を示す入力情報を入力受付部15経由で取得し、当該入力情報に基づいて、ユーザにより決定された測定ケースを設定する。すなわち、設定部12は、ケース設定画面Sc1における、名前欄の入力内容、期間欄の入力内容、および説明欄の入力内容を対応づけて、蓄積部13に保存する。
【0068】
なお、上述した例では、設定部12は、測定ケースごとに、名前、期間、および測定条件に関する説明を設定する構成であるが、このような構成に限らない。たとえば、設定部12は、期間の設定を行わない構成であってもよい。
【0069】
(グループの設定の具体例)
(a)測定ケースとセンサとの紐づけ
図3は、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処置装置により表示されるグループの設定画面の一例を示す図(その1)である。
【0070】
図1および
図3を参照して、入力受付部15は、ユーザがグループを設定するための所定の入力操作をセンサデータ表示処理装置101に対して行うと、ユーザの入力した内容を示す入力情報を設定部12および処理部14へ出力する。
【0071】
処理部14は、入力受付部15から入力情報を受けると、当該入力情報に基づいてユーザの入力操作の内容を認識し、
図3に示すようなグループ設定画面Sc2を表示する処理を行う。
【0072】
グループ設定画面Sc2には、たとえば、設定部12により設定された測定ケースの名前の一覧、およびセンサデータ管理システム201に含まれるセンサ151の一覧が含まれている。センサ151の一覧には、たとえば、各センサ151の識別情報および種別などが含まれている。
【0073】
なお、
図3に示すセンサ151の識別情報は、一例として、当該センサ151に対応するデータロガー102の番号、および当該センサ151に割り当てられたチャネルが含まれている。
【0074】
また、ユーザが、グループ設定画面Sc2に含まれている測定ケースの中から「ケース3」の測定ケースを選択し、センサ151の一覧に含まれる全てのセンサ151を選択する操作を行い、さらに「保存」ボタンを押したとする。この場合、設定部12は、「ケース3」の測定ケースと、センサ151の一覧に含まれる全てのセンサ151とを対応づけて、蓄積部13に保存する。
【0075】
なお、ユーザは、センサ151の一覧に含まれる一部のセンサ151を測定ケースに対応づけるように選択してもよい。また、ユーザは、複数の測定ケース間において、共通のセンサ151を対応づけるように選択してもよい。
【0076】
(b)上位グループの設定
図4は、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処置装置により表示されるグループの設定画面の一例を示す図(その2-1)である。
図5は、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処置装置により表示されるグループの設定画面の一例を示す図(その2-2)である。
図6は、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処置装置により表示されるグループの設定画面の一例を示す図(その2-3)である。
【0077】
図1および
図4~
図6を参照して、ここでは
図4に示すように、ユーザが、グループ設定画面Sc2において「ケース3」の測定ケースを選択し、さらに、「グループ名」欄に任意のグループ名を入力して「追加」ボタンを押す操作を行ったとする。
【0078】
具体的には、「ケース3」の測定ケースでは測定場所が「温室1」であり、「温室1」に複数のベッドが設けられているとする。また、ユーザが、たとえば、「温室1」に設けられたベッドごとにグループ分けを行うことを決定し、ベッドの識別情報である「A-01」を入力して「追加」ボタンを押す操作を行ったとする。
【0079】
この場合、設定部12は、ユーザによる入力操作の内容を示す入力情報を入力受付部15経由で取得し、取得した入力情報に基づいて、ユーザの選択した測定ケース、およびユーザの入力したグループ名「A-01」を認識する。そして、設定部12は、認識したグループ名「A-01」を、「ケース3」の測定ケースに対応するグループの名前として蓄積部13に保存する。
【0080】
また、処理部14は、当該入力情報を入力受付部15経由で取得し、当該入力情報に基づいて、
図5に示すようなグループ設定画面Sc2を表示する処理を行う。すなわち、
図5に示すグループ設定画面Sc2には、「ケース3」に対応する箇所に表示されたグループ名「A-01」、および「ケース3」に対応するセンサ151の一覧が含まれている。
【0081】
また、ユーザが、
図5に示すグループ設定画面Sc2において、「A-01」のグループを選択し、「ケース3」に対応するセンサ151の一覧の中から1または複数のセンサ151を選択する操作を行い、さらに「保存」ボタンを押したとする。
【0082】
具体的には、ユーザが、識別情報「No4.CH1」~「No4.CH6」、「No4.CH21」および「No2.CH41」にそれぞれ対応する8つのセンサ151を選択して「保存」ボタンを押したとする。
【0083】
この場合、設定部12は、ユーザによる入力操作の内容を示す入力情報を入力受付部15経由で取得し、取得した入力情報に基づいて、ユーザの選択した「A-01」、および識別情報「No4.CH1」~「No4.CH6」、「No4.CH21」および「No2.CH41」にそれぞれ対応する8つのセンサ151を認識する。そして、設定部12は、「A-01」のグループと、ユーザにより選択された8つのセンサ151とを対応づけて、蓄積部13に保存する。
【0084】
また、この場合、処理部14は、当該入力情報を入力受付部15経由で取得し、当該入力情報に基づいて、
図6に示すようなグループ設定画面Sc2を表示する処理を行う。すなわち、
図6に示すグループ設定画面Sc2には、「A-01」のグループに対応する8つのセンサ151の一覧が含まれている。
【0085】
(c)下位グループの設定
図7は、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処置装置により表示されるグループの設定画面の一例を示す図(その3-1)である。
図8は、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処置装置により表示されるグループの設定画面の一例を示す図(その3-2)である。
図9は、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処置装置により表示されるグループの設定画面の一例を示す図(その3-3)である。
【0086】
図1および
図7~
図9を参照して、ここでは
図7に示すように、ユーザが、グループ設定画面Sc2において「A-01」のグループを選択し、さらに、「グループ名」欄に任意のグループ名を入力して「追加」ボタンを押す操作を行ったとする。
【0087】
具体的には、「A-01」のグループに対応するベッドにおいて複数種類のセンサ151が設けられているとする。また、ユーザが、たとえば、センサ151の種別ごとにグループ分けを行うことを決定し、種別の1つである「温度」を入力して「追加」ボタンを押す操作を行ったとする。
【0088】
この場合、設定部12は、ユーザによる入力操作の内容を示す入力情報を入力受付部15経由で取得し、取得した入力情報に基づいて、ユーザの選択したグループ名「A-01」、およびユーザの入力したグループ名「温度」を認識する。そして、設定部12は「A-01」のグループを上位グループとし、当該上位グループの下位グループとしてグループ名「温度」のグループを蓄積部13に保存する。
【0089】
また、処理部14は、当該入力情報を入力受付部15経由で取得し、当該入力情報に基づいて、
図8に示すようなグループ設定画面Sc2を表示する処理を行う。すなわち、
図8に示すグループ設定画面Sc2には、「A-01」に対応する箇所に表示されたグループ名「温度」、およびグループ名「A-01」に対応するセンサ151の一覧が含まれている。
【0090】
また、ユーザが、
図8に示すグループ設定画面Sc2において、「温度」のグループを選択し、「A-01」のグループに対応するセンサ151の一覧の中から1または複数のセンサ151を選択する操作を行い、さらに「保存」ボタンを押したとする。
【0091】
具体的には、ユーザが、識別情報「No4.CH2」、「No4.CH4」および「No4.CH6」にそれぞれ対応する3つのセンサ151を選択して「保存」ボタンを押したとする。
【0092】
この場合、設定部12は、ユーザによる入力操作の内容を示す入力情報を入力受付部15経由で取得し、取得した入力情報に基づいて、ユーザの選択したグループ名「温度」、および3つのセンサ151を認識する。そして、設定部12は、「温度」のグループと、ユーザにより選択された3つのセンサ151とを対応づけて、蓄積部13に保存する。
【0093】
また、この場合、処理部14は、当該入力情報を入力受付部15経由で取得し、当該入力情報に基づいて、
図9に示すようなグループ設定画面Sc2を表示する処理を行う。すなわち、
図9に示すグループ設定画面Sc2には、「温度」のグループに対応する3つのセンサ151の一覧が含まれている。
【0094】
上述した例では、「ケース3」の測定ケースに2つの階層のグループ、すなわち上位グループおよび下位グループが含まれているが、測定ケースに含まれるグループの階層は、1つまたは3つ以上であってもよい。
【0095】
また、測定ケースに対応する1または複数のセンサ151は、グループに分けられていなくてもよい。
【0096】
(マップの設定の具体例)
図10は、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処置装置により表示されるマップの設定画面の一例を示す図である。
【0097】
図1および
図10を参照して、入力受付部15は、ユーザがマップを設定するための所定の操作をセンサデータ表示処理装置101に対して行うと、ユーザの入力した内容を示す入力情報を設定部12および処理部14へ出力する。
【0098】
処理部14は、入力受付部15から入力情報を受けると、当該入力情報に基づいてユーザの入力操作の内容を認識し、たとえば、マップの背景画面Baの候補を複数表示する処理を行う。
【0099】
また、処理部14は、ユーザが複数の背景画面の候補の中から1つを選択する操作を行うと、ユーザの選択した背景画面Baを含むマップ設定画面Sc3を表示する処理を行う。マップ設定画面Sc3には、背景画面Baに加えて、さらに、測定ケースの選択欄Se1、選択された測定ケースに対応するセンサ151の一覧Se2、およびアイコンの選択欄Se3が含まれる。
【0100】
ここでは、ユーザが、測定ケースの選択欄Se1において「ケース3」の測定ケースを選択し、センサ151の一覧Se2において識別情報「No1.CH6」に対応するセンサ151を選択し、アイコンの選択欄Se3において三角形状のアイコンを選択したとする。
【0101】
なお、アイコンの選択欄Se3において、ユーザは、たとえば、センサ151の種別ごとに、異なる形状のアイコンを選択することができる。また、ユーザは、アイコンの形状だけでなく、アイコンの色などを選択することも可能である。
【0102】
図10に示すマップ設定画面Sc3では、一例として、ユーザが、温度センサ151に対応するアイコンとして四角形状のアイコンIc1を選択し、湿度センサ151に対応するアイコンとして三角形状のアイコンIc2を選択し、水量センサ151に対応するアイコンとして滴形状のアイコンIc3を選択し、照度センサ151に対応するアイコンとして丸形状のアイコンIc4を選択し、電気伝導度センサ151に対応するアイコンとしてバツ印のアイコンIc5を選択した状態を示している。
【0103】
また、ユーザが、たとえば、
図10に示す矢印のように、ドラッグアンドドロップの操作を行うことにより、選択したアイコンを、背景画面Ba上におけるA棟の12番のベッドとA棟の13番のベッドとの間に配置する操作を行い、「保存」ボタンを選択したとする。この場合、処理部14は、ユーザの選択したアイコンを背景画面Ba上の対応する箇所に配置したマップを表示する処理を行う。
【0104】
また、この場合、設定部12は、ユーザにより選択された、「ケース3」、「No1.CH6」、アイコンの種類、および背景画面Ba上にアイコンを配置したマップを対応づけて蓄積部13に保存する。
【0105】
なお、上述した例では、設定部12は、ユーザによる入力操作の内容に基づいて、測定ケース、グループおよびマップの設定を行う構成であるが、このような構成に限らない。たとえば、設定部12は、センサ151の配置場所における、環境、各センサ151の位置および種別などを示す条件情報を取得し、取得した条件情報に基づいて、測定ケース、グループおよびマップの設定を自動的に行う構成であってもよい。
【0106】
また、設定部12は、測定ケースの設定を行う構成であればよく、グループの設定、およびマップの設定の少なくともいずれか一方を行わない構成であってもよい。
【0107】
[処理部による表示処理]
(グラフ表示)
図11は、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処置装置により表示されるグラフ画面の一例を示す図である。
【0108】
図1および
図11を参照して、入力受付部15は、ユーザがグラフ画面Sc4の表示を指示するための所定の操作をセンサデータ表示処理装置101に対して行うと、ユーザによる入力操作の内容を示す入力情報を処理部14へ出力する。
【0109】
処理部14は、入力受付部15から入力情報を受けると、当該入力情報に基づいて、たとえば、蓄積部13に保存されている複数の測定ケースを確認し、測定ケースの一覧を画面に表示する処理を行う。たとえば、処理部14は、「ケース1」、「ケース2」および「ケース3」を画面に表示する処理を行う。
【0110】
また、入力受付部15は、ユーザによる測定ケースの指定を受け付ける。具体的には、入力受付部15は、ユーザが測定ケースの名前の一覧の中から1つの名前を選択する操作を行うと、ユーザにより選択された測定ケースの名前を示す入力情報を処理部14へ出力する。
【0111】
処理部14は、入力受付部15から入力情報を受けると、当該入力情報に基づいて、入力受付部15で指定を受け付けた測定ケースに対応する1または複数の上位グループの一覧を表示する処理を行う。たとえば、処理部14は、ユーザが「ケース3」を選択すると、「ケース3」に対応する上位グループの名前「A-01」、「A-02」、「A-03」、・・・を表示する処理を行う。
【0112】
また、入力受付部15は、ユーザによる上位グループの指定を受け付ける。具体的には、入力受付部15は、ユーザが上位グループの一覧の中からいずれか1つを選択する操作を行うと、ユーザにより選択された上位グループを示す入力情報を処理部14へ出力する。
【0113】
処理部14は、入力受付部15から入力情報を受けると、当該入力情報に基づいて、入力受付部15で指定を受け付けた上位グループに対応する1または複数の下位グループの一覧を表示する処理を行う。たとえば、処理部14は、ユーザが「A-01」を選択すると、「A-01」に対応する下位グループの名前「温度」、「湿度」、「水量」および「照度」を表示する処理を行う。
【0114】
また、入力受付部15は、ユーザによるセンサ151の種別の指定、すなわち下位グループの指定を受け付ける。具体的には、入力受付部15は、ユーザが下位グループの一覧の中からいずれか1つを選択する操作を行うと、ユーザにより選択された下位グループを示す入力情報を処理部14へ出力する。
【0115】
処理部14は、入力受付部15から入力情報を受けると、当該入力情報に基づいて、入力受付部15で指定を受け付けた下位グループに属する1または複数のセンサ151の一覧を表示する処理を行う。たとえば、処理部14は、ユーザが「温度」を選択すると、「温度」に対応するセンサ151の識別情報「No4.CH2」、「No4.CH4」および「No4.CH6」を表示する処理を行う。
【0116】
また、入力受付部15は、ユーザによるセンサ151の指定を受け付ける。具体的には、入力受付部15は、ユーザがセンサ151の一覧の中からいずれか1つを選択して「表示」ボタンを押したとすると、ユーザにより選択されたセンサ151を示す入力情報を処理部14へ出力する。
【0117】
処理部14は、入力受付部15から入力情報を受けると、当該入力情報に基づいて、入力受付部15で指定を受け付けた識別情報に対応するセンサ151の計測結果を示すグラフを表示する処理を行う。たとえば、処理部14は、ユーザが「No4.CH4」を選択して「表示」ボタンを選択する操作を行うと、蓄積部13に保存されているセンサデータに基づいて、「No4.CH4」に対応するセンサ151の計測結果を示すグラフG1を表示する処理を行う。
【0118】
なお、処理部14は、ユーザが複数のセンサ151を選択して「表示」ボタンを押した場合には、ユーザにより選択された複数のセンサ151の各々の計測結果を示すグラフを表示する処理を行う。
【0119】
また、処理部14は、ユーザがグループを選択して「表示」ボタンを押した場合には、ユーザにより選択されたグループに属する1または複数のセンサ151の各々の計測結果を示すグラフを表示する処理を行う。
【0120】
たとえば、ユーザが、「ケース3」に対応する「A-07」を選択し、さらに「A-07」に対応する「温度」を選択して「表示」ボタンを選択する操作を行ったとする。また、「温度」のグループには、識別情報「No4.CH8」のセンサ151、識別情報「No4.CH10」のセンサ151、および識別情報「No4.CH12」のセンサ151が属しているとする。
【0121】
この場合、処理部14は、蓄積部13に保存されているセンサデータに基づいて、識別情報「No4.CH8」のセンサ151、識別情報「No4.CH10」のセンサ151、および識別情報「No4.CH12」のセンサ151の各々の計測結果を示すグラフG2を表示する処理を行う。
【0122】
なお、処理部14は、ユーザが測定ケースを選択して「表示」ボタンを押した場合には、ユーザにより選択された測定ケースに対応する1または複数のセンサ151の各々の計測結果を示すグラフを表示する処理を行う。
【0123】
たとえば、処理部14は、ユーザが「ケース3」の測定ケースを選択して「表示」ボタンを押した場合、「ケース3」に対応する全てのセンサ151の各々の計測結果を示すグラフを1画面に表示する処理を行う。すなわち、処理部14は、「ケース3」に対応するセンサ151が、たとえば50個ある場合、50個のグラフを1画面に表示する処理を行う。なお、処理部14は、複数のグラフを複数画面に表示する処理を行うことも可能である。
【0124】
(マップ表示)
図12は、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処置装置により表示されるマップ画面の一例を示す図である。
【0125】
図1、
図11および
図12を参照して、たとえば、
図11に示すグラフ画面Sc4が表示されている状況において、ユーザが「マップ表示」のタブを選択する操作をセンサデータ表示処理装置101に対して行ったとする。この場合、処理部14は、
図12に示すようなマップ画面Sc5を表示する処理を行う。
【0126】
たとえば、マップ画面Sc5には、ユーザにより選択されたセンサ151、およびユーザにより選択されたグループに属する3つのセンサ151、すなわち識別情報「No4.CH4」、「No4.CH8」、「No4.CH10」および「No4.CH12」にそれぞれ対応する4つのセンサ151の各々の位置が認識可能に表示される。
【0127】
具体的には、マップ画面Sc5には、たとえば、ユーザにより選択された「ケース3」の測定ケースに対応するマップが表示される。また、当該マップに配置された複数のアイコンのうち、「No4.CH4」のセンサ151、「No4.CH8」のセンサ151、「No4.CH10」のセンサ151、および「No4.CH12」のセンサ151にそれぞれ対応する4つのアイコンが、他のアイコンとは異なる態様で表示される。たとえば、これら4つのアイコンが所定の色で塗りつぶされ、他のアイコンが白抜きで表示される。
【0128】
なお、上述した例では、処理部14は、グラフ画面Sc4の表示処理およびマップ画面Sc5の表示処理の両方を行うことのできる構成であるが、このような構成に限らない。たとえば、処理部14は、グラフ画面Sc4の表示処理を行い、マップ画面Sc5の表示処理を行わない構成であってもよい。
【0129】
<動作の流れ>
センサデータ管理システム201における各装置は、コンピュータを備え、当該コンピュータにおけるCPU等の演算処理部は、以下のフローチャートの各ステップの一部または全部を含むプログラムを図示しないメモリから読み出して実行する。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、外部からインストールすることができる。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、記録媒体に格納された状態で流通する。
【0130】
図13は、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処理装置の動作の流れの一例を示すフローチャートである。
【0131】
図11~
図13を参照して、ここでは、センサデータ表示処理装置101が、測定ケース、グループおよびマップの設定を事前に行っていることとする。まず、センサデータ表示処理装置101は、複数のセンサ151からそれぞれ送信される複数のセンサデータを受信し、受信したセンサデータを保持する(ステップS11)。
【0132】
次に、センサデータ表示処理装置101は、ユーザによりグラフ画面Sc4の表示を指示するための所定の操作が行われると(ステップS12)、自己の保持する測定ケースの一覧を画面に表示する処理を行う(ステップS13)。
【0133】
次に、センサデータ表示処理装置101は、ユーザによる測定ケースの指定を受け付けると(ステップS14)、指定された測定ケースに対応する上位グループの一覧を画面に表示する処理を行う(ステップS15)。
【0134】
次に、センサデータ表示処理装置101は、ユーザによる上位グループの指定を受け付けると(ステップS16)、指定された上位グループに対応する下位グループの一覧を画面に表示する処理を行う(ステップS17)。
【0135】
次に、センサデータ表示処理装置101は、ユーザによる下位グループの指定を受け付けると(ステップS18)、指定された下位グループに属する1または複数のセンサ151の一覧を画面に表示する処理を行う(ステップS19)。
【0136】
次に、センサデータ表示処理装置101は、ユーザによるセンサ151の指定および「表示」ボタンの選択を受け付けると(ステップS20)、
図11に示すように、ユーザにより選択された1または複数のセンサ151の各々の計測結果を示すグラフを含むグラフ画面Sc4を表示する処理を行う(ステップS21)。
【0137】
次に、センサデータ表示処理装置101は、ユーザによる、画面Sc4における「マップ表示」のタブの選択を受け付けると(ステップS22)、
図12に示すように、ユーザにより選択された1または複数のセンサ151の各々の位置を示すマップ画面Sc5を表示する処理を行う(ステップS23)。
【0138】
ところで、センサの配置場所における環境、または当該配置場所におけるセンサの位置または数など、測定条件が変更されることがある。たとえば、センサの配置場所における作物の栽培期間が終了した場合、または作物の栽培期間中にセンサの移動もしくは追加が行われた場合、測定条件が変更される。
【0139】
このような場合、測定条件の変更前の期間におけるセンサの計測結果を確認するためには、たとえば、確認時において、ユーザが計測結果の表示処理を行う装置に対して変更前の測定条件を入力するなどの作業が必要であり、多くの手間を要する。
【0140】
これに対して、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処理装置101では、取得部11が、センサ151の計測結果を含むセンサデータを複数のセンサ151から取得する。設定部12が、測定ケースごとに、対応する1または複数のセンサ151を設定する。入力受付部15が、測定ケースの指定を受け付ける。そして、処理部14が、取得部11により取得された複数のセンサデータのうち、入力受付部15で指定を受け付けた測定ケースに対応する1または複数のセンサデータに基づく内容を表示する表示処理を行う。
【0141】
このような構成により、ユーザにおいて、複数の測定ケースの中から所望の測定ケースを指定する操作を行うことで、指定した測定ケースに対応するセンサデータに基づく内容を確認することができる。したがって、測定条件が変更された場合であっても、複雑な作業を要することなく、変更前の期間における計測結果をユーザに提示することができる。
【0142】
また、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処理装置101では、設定部12は、測定ケースに対応する1または複数のセンサ151および期間を設定する。
【0143】
このような構成により、ユーザにおいて、各測定ケースに対応する期間を確認することで、複数の測定ケースの中から所望の測定ケースをより容易に特定することができる。
【0144】
また、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処理装置101では、入力受付部15は、センサ151の指定をさらに受け付ける。処理部14は、表示処理において、入力受付部15で指定を受け付けた測定ケースにおける、入力受付部15で指定を受け付けたセンサに対応するセンサデータに基づく内容を表示する処理を行う。
【0145】
このような構成により、測定ケースに多数のセンサ151が対応づけられている場合であっても、多数のセンサ151のうちの指定されたセンサ151に対応するセンサデータに基づく内容が表示されるため、煩雑な表示となることを避けることができる。
【0146】
また、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処理装置101では、設定部12は、測定ケースに対応する、センサ151の複数のグループを設定する。入力受付部15は、グループの指定をさらに受け付ける。処理部14は、表示処理において、入力受付部15で指定を受け付けた測定ケースにおける、入力受付部15で指定を受け付けたグループに属する1または複数のセンサ151に対応するセンサデータに基づく内容を表示する処理を行う。
【0147】
このように、測定ケースに対応する1または複数のセンサ151がグループ分けされている構成により、測定ケースに多数のセンサ151が対応づけられている場合であっても、ユーザにおいて多数のセンサの中から所望のセンサ151を容易に特定することができる。
【0148】
また、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処理装置101では、各グループは、センサ151の位置に基づいて設定される。
【0149】
このような構成により、たとえば、ユーザにおいて所望のエリアに対応するグループを指定することにより、当該エリアにおける計測結果を容易に確認することができる。
【0150】
また、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処理装置101では、各グループは、センサ151の種別に基づいて設定される。
【0151】
このような構成により、たとえば、ユーザにおいて所望の種別に対応するグループを指定することにより、当該種別に対応するセンサ151の計測結果を容易に確認することができる。
【0152】
また、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処理装置101では、設定部12は、測定ケースに対応する1または複数のセンサ151および配置場所を設定する。また、処理部14は、入力受付部15で指定を受け付けた測定ケースに対応する配置場所を認識可能に表示する処理を行う。
【0153】
このような構成により、ユーザにおいて、複数の測定ケースの中から所望の測定ケースを指定する操作を行うことで、当該測定ケースに対応する1または複数のセンサの配置場所を容易に確認することができる。
【0154】
また、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処理装置101では、入力受付部15は、センサ151の指定をさらに受け付ける。処理部14は、入力受付部15で指定を受け付けたセンサ151の配置場所における位置を認識可能にさらに表示する処理を行う。
【0155】
このような構成により、測定ケースに多数のセンサが対応づけられている場合であっても、多数のセンサ151のうちの指定されたセンサ151の配置場所における位置が表示されるため、煩雑な表示となることを避けることができる。
【0156】
また、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処理装置101では、設定部12は、測定ケースに対応する、センサ151の複数のグループを設定する。入力受付部15は、グループの指定をさらに受け付ける。処理部14は、入力受付部15で指定を受け付けたグループに属する1または複数のセンサ151の配置場所における位置を認識可能にさらに表示する処理を行う。
【0157】
このように、測定ケースに対応する1または複数のセンサがグループ分けされている構成により、測定ケースに多数のセンサが対応づけられている場合であっても、ユーザにおいて多数のセンサ151の中から所望のセンサ151を容易に特定することができる。
【0158】
また、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処理装置101では、グループは、センサ151の種別に基づいて設定される。入力受付部15は、センサ151の種別の指定をさらに受け付ける。処理部14は、入力受付部15で指定を受け付けた種別の1または複数のセンサの配置場所における位置を認識可能にさらに表示する処理を行う。
【0159】
このような構成により、たとえば、ユーザにおいて所望の種別に対応するグループを指定することにより、当該種別に対応するセンサ151の位置を容易に確認することができる。
【0160】
また、本発明の実施の形態に係る表示処理方法では、まず、センサデータ表示処理装置101は、センサ151の計測結果を含むセンサデータを複数のセンサ151から取得する。次に、センサデータ表示処理装置101は、測定ケースの指定を受け付ける。次に、センサデータ表示処理装置101は、取得した複数のセンサデータのうち、入力受付部15で指定を受け付けた測定ケースに対応する1または複数のセンサデータに基づく内容を表示する表示処理を行う。
【0161】
このような方法により、ユーザにおいて、複数の測定ケースの中から所望の測定ケースを指定する操作を行うことで、指定した測定ケースに対応するセンサデータに基づく内容を確認することができる。したがって、測定条件が変更された場合であっても、複雑な作業を要することなく、変更前の期間における計測結果をユーザに提示することができる。
【0162】
なお、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処理装置101の機能の一部または全部が、クラウドコンピューティングによって提供されてもよい。すなわち、本発明の実施の形態に係るセンサデータ表示処理装置101が、複数のクラウド事業者サーバ等によって構成されてもよい。
【0163】
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0164】
以上の説明は、以下に付記する特徴を含む。
【0165】
[付記1]
センサの計測結果を含むセンサデータを複数の前記センサから取得する取得部と、
測定ケースごとに、対応する1または複数の前記センサを設定する設定部と、
前記測定ケースの指定を受け付ける受付部と、
前記取得部により取得された複数の前記センサデータのうち、入力受付部15で指定を受け付けた前記測定ケースに対応する1または複数の前記センサデータに基づく内容を表示する表示処理を行う処理部とを備え、
前記センサは、温度センサ、湿度センサ、給水量センサ、照度センサまたは電気伝導度センサであり、
前記設定部は、前記測定ケースごとに、さらに、名前、期間および測定条件に関する説明を設定し、
前記処理部は、入力受付部15で指定を受け付けた前記測定ケースに対応する1または複数の前記センサデータに基づいて、1または複数のグラフを表示する、センサデータ表示処理装置。
【符号の説明】
【0166】
11 取得部
12 設定部
13 蓄積部
14 処理部
15 入力受付部
101 センサデータ表示処理装置
102 データロガー
151 センサ
201 センサデータ管理システム