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特許7007787単板の脱水方法および単板の脱水システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-12
(45)【発行日】2022-01-25
(54)【発明の名称】単板の脱水方法および単板の脱水システム
(51)【国際特許分類】
   B27D 1/00 20060101AFI20220118BHJP
   B27K 5/00 20060101ALI20220118BHJP
   F26B 5/14 20060101ALI20220118BHJP
【FI】
B27D1/00 N
B27K5/00 F
F26B5/14
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2018137257
(22)【出願日】2018-07-20
(65)【公開番号】P2020011499
(43)【公開日】2020-01-23
【審査請求日】2020-09-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000155182
【氏名又は名称】株式会社名南製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100131406
【弁理士】
【氏名又は名称】福山 正寿
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 俊一
(72)【発明者】
【氏名】服部 行男
【審査官】坂田 誠
(56)【参考文献】
【文献】特開昭58-29601(JP,A)
【文献】特開昭53-101509(JP,A)
【文献】特開2004-188803(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0326011(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B27D 1/00
B27K 5/00
F26B 5/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
単板の含有水分を脱水する単板の脱水方法であって、
(a)繊維方向が第1方向に沿うようセットされた第1単板の上に、繊維方向が前記第1方向と交差する第2方向に沿うようセットされた第2単板を積層することによって、前記第1および第2単板が互いに摩擦接触する積層状単板を形成し、
(b)該積層状単板を積層方向の両方向から加圧して圧縮するのみで摩擦接触している前記第1および第2単板の含有水分を脱水する
単板の脱水方法。
【請求項2】
前記ステップ(a)は、前記第1単板と前記第2単板とを一枚ずつ交互に積層することによって、前記積層状単板を形成するステップである
請求項1に記載の単板の脱水方法。
【請求項3】
前記ステップ(a)は、一枚の前記第1単板の上に、二枚の前記第2単板を積層した積層体を形成し、該積層体を複数積層することによって、前記積層状単板を形成するステップである
請求項1に記載の単板の脱水方法。
【請求項4】
前記ステップ(a)は、二枚の前記第1単板の上に、二枚の前記第2単板を積層した積層体を形成し、該積層体を複数積層することによって、前記積層状単板を形成するステップである
請求項1に記載の単板の脱水方法。
【請求項5】
前記ステップ(a)は、一枚の前記第1単板の上に、三枚の前記第2単板を積層した積層体を形成し、該積層体を複数積層することによって、前記積層状単板を形成するステップである
請求項1に記載の単板の脱水方法。
【請求項6】
前記ステップ(a)は、二枚の前記第1単板の上に、三枚の前記第2単板を積層した積層体を形成し、該積層体を複数積層することによって、前記積層状単板を形成するステップである
請求項1に記載の単板の脱水方法。
【請求項7】
前記ステップ(a)は、三枚の前記第1単板の上に、三枚の前記第2単板を積層した積層体を形成し、該積層体を複数積層することによって、前記積層状単板を形成するステップである
請求項1に記載の単板の脱水方法。
【請求項8】
前記ステップ(a)は、前記第1単板の表裏面を入れ替えることによって、前記繊維方向が前記第2方向に沿う前記第2単板のセットを行うステップを含んでいる
請求項1ないし7のいずれか1項に記載の単板の脱水方法。
【請求項9】
前記第1単板および前記第2単板には、前記積層方向に沿う方向の一方側から見た場合の形状が正方形状に成形された正方形状単板を含んでいる
請求項1ないし8のいずれか1項に記載の単板の脱水方法。
【請求項10】
前記第1単板および前記第2単板には、前記積層方向に沿う方向の一方側から見た場合の形状が長方形状に成形された長方形状単板を含んでいる
請求項1ないし8のいずれか1項に記載の単板の脱水方法。
【請求項11】
前記長方形状単板は、長辺の長さが短辺の長さの略2倍に成形されている
請求項10に記載の単板の脱水方法。
【請求項12】
単板の含有水分を脱水する単板の脱水システムであって、
前記単板を積層した状態で堆積可能な単板堆積装置と、
繊維方向が第1方向に沿った状態で供給された前記単板を前記単板堆積装置へ搬送する第1搬送装置と、
繊維方向が前記第1方向とは交差する第2方向に沿った状態で供給された前記単板を前記単板堆積装置へ搬送する第2搬送装置と、
前記単板の積層方向の両側に配置された第1および第2定盤を有すると共に積層された前記単板に圧力を加えるのみで、前記単板から水分を除去可能な単板圧縮装置と、
前記単板が互いに摩擦接触した状態で前記単板堆積装置に堆積された積層状単板を前記第1および第2定盤の間に搬入する搬入装置と、
を備える
単板の脱水システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、単板の含有水分を脱水する単板の脱水方法および単板の含有水分を脱水する単板の脱水システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許第4783862号公報(特許文献1)には、ベニヤ板用の複数の単板をその繊維方向を整合させて上下に積層した積層状単板を、互いに対向するように配置された上下一対の定盤間に搬入し、下側の定盤に出没可能に設置された規制部材によって、搬入された積層状単板の側壁面のうち単板の繊維方向に沿ように延在する一対の側壁面を挟み込んだ状態で、上下一対の定盤により積層状単板を積層方向の両方向から加圧して圧縮することによって、積層状単板から水分を脱水する単板の脱水方法が記載されている。
【0003】
当該単板の脱水方法では、上下一対の定盤によって積層状単板を積層方向の両方向から加圧して圧縮する際に、一対の規制部材によって、積層状単板を構成する複数の単板の繊維方向に交差する方向(以下、「繊維交差方向」という)の伸びが規制されるため、当該伸びに起因した単板の繊維方向の割れが抑制され得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第4783862号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した公報に記載の単板の脱水方法では、積層状単板を搬送するコンベヤや上下一対の定盤の作動に連動させて一対の規制部材を作動させる必要があるため、制御が複雑化するのみならず、一対の規制部材に加えて当該一対の規制部材を作動するための機構が必要となるため、装置の複雑化および大型化を招いてしまう。また、積層状単板を形成する複数の単板の繊維交差方向の寸法が不揃いである場合には、一対の規制部材によって繊維交差方向の伸びが規制されない単板が存在して、当該単板に繊維方向の割れが生じてしまう。さらに、複数の単板の繊維交差方向の寸法が一様に揃っている場合であっても、裏割れ(ロータリーレースによって、原木から桂剥き状に単板を切り出し、切り出した単板を平板状に変形させる際に、単板の内外周の寸法差に起因して生じる割れ)が生じた単板が存在する場合には、一対の規制部材によって繊維交差方向の伸びが規制されずに、当該単板に繊維方向の割れが生じてしまう。このように、制御の複雑化や装置の複雑化、大型化を招くことなく単板の割れを防止するという点において、なお改良の余地がある。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、簡易な構成でありながら、単板の繊維方向に交差する方向の伸びを規制して、当該伸びに起因する単板の割れを抑制することができる単板の脱水方法および単板の脱水システムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の単板の脱水方法および単板の脱水システムは、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
【0008】
本発明に係る単板の脱水方法の好ましい形態によれば、単板の含有水分を脱水する単板の脱水方法が構成される。当該単板の脱水方法では、(a)繊維方向が第1方向に沿うようにセットされた第1単板の上に、繊維方向が第1方向と交差する第2方向に沿うようにセットされた第2単板を積層することによって、第1および第2単板が互いに摩擦接触する積層状単板を形成し、(b)当該積層状単板を積層方向の両方向から加圧して圧縮するのみで摩擦接触している第1および第2単板の含有水分を脱水する。
【0009】
ここで、本発明における「繊維方向」とは、文字通り、単板の主面に表れる木材の繊維方向のみならず、単板に発生する裏割れ(ロータリーレースによって、原木から桂剥き状に単板を切り出し、切り出した単板を平板状に変形させる際に、単板の内外周の寸法差に起因して生じる割れ)の延在方向を含む概念である。また、本発明における「第1単板」および「第2単板」には、一枚板状の単板のみならず、不要部分を切除した複数枚の小幅単板を、密接状態あるいは近接状態に寄せて、接合テープや接着剤、ステープル等の接合材を用いて、各小幅単板同士を一枚板状に接合した単板や、不要部分を切除した複数枚の小幅単板を、単に密接状態あるいは近接状態に寄せたのみの単板等も好適に包含する。
【0010】
本発明によれば、単板の強度に関する異方性を利用するのみという極めて簡易な構成で、第1および第2単板の繊維方向に交差する方向の伸びに起因する割れを効果的に抑制することができる。即ち、単板は、繊維方向と同方向の引張強度が、繊維方向に交差する方向の引張強度よりも強く、繊維方向と同方向よりも繊維方向に交差する方向に伸び変形を起こし易いという性質を有しているため、繊維方向が互いに交差するように第1および第2単板を積層することで、当該積層状単板が圧縮された際に、第1単板にあっては、当該第1単板と摩擦(静止摩擦)をもって当接している第2単板における繊維方向の比較的強靭な引張強度によって、第1単板の繊維方向に交差する方向への伸びが良好に抑制され、また、第2単板にあっては、当該第2単板と摩擦(静止摩擦)をもって当接している第1単板における繊維方向の比較的強靭な引張強度によって、第2単板の繊維方向に交差する方向への伸びが良好に抑制されて、第1および第2単板の繊維方向に交差する方向の伸びに起因する第1および第2単板の割れを効果的に抑制され得るのである。
【0011】
ここで、第1単板および第2単板には、積層方向に沿う方向の一方側から見た場合の形状が正方形状に成形された正方形状単板を含んでいても良い。また、第1単板および第2単板には、積層方向に沿う方向の一方側から見た場合の形状が長方形状に成形された長方形状単板を含んでいても良い。さらに、長方形状単板は、長辺の長さが短辺の長さの略2倍に成形されていても良い。
【0012】
本発明に係る単板の脱水方法の更なる形態によれば、ステップ(a)は、第1単板と第2単板とを一枚ずつ交互に積層することによって、積層状単板を形成するステップである。
【0013】
本形態によれば、積層状単板を形成する全ての第1および第2単板の表裏両面において、当該表裏両面と摩擦(静止摩擦)をもって当接している第1および第2単板における繊維方向の比較的強靭な引張強度による第1および第2の生単板の繊維方向に交差する方向の伸び抑制効果を得ることができる。これにより、第1および第2単板の繊維方向に交差する方向の伸びに起因する割れをより一層効果的に抑制することができる。なお、積層方向の最下位および最上位に配置される第1または第2単板に限っては、表裏のうちの片面は、積層状単板を圧縮するための一対の定盤によって拘束されて、第1または第2単板の繊維方向に交差する方向の伸びが防止される。
【0014】
本発明に係る単板の脱水方法の更なる形態によれば、ステップ(a)は、一枚の第1単板の上に、二枚の第2単板を積層した積層体を形成し、当該積層体を複数積層することによって、積層状単板を形成するステップである。
【0015】
本形態によれば、第1単板と第2単板との間では、第1単板にあっては、当該第1単板と摩擦(静止摩擦)をもって当接している第2単板における繊維方向の比較的強靭な引張強度による第1単板の繊維方向に交差する方向の伸び抑制効果を、また、第2単板にあっては、当該第2単板と摩擦(静止摩擦)をもって当接している第1単板における繊維方向の比較的強靭な引張強度による第2単板の繊維方向に交差する方向の伸び抑制効果を得ることができる。これにより、第1および第2単板の繊維方向に交差する方向の伸びに起因する割れを抑制することができる。なお、積層方向の最下位および最上位に配置される第1または第2単板に限っては、表裏のうちの片面は、積層状単板を圧縮するための一対の定盤によって拘束されて、第1または第2単板の繊維方向に交差する方向の伸びが防止される。
【0016】
本発明に係る単板の脱水方法の更なる形態によれば、ステップ(a)は、二枚の第1単板の上に、二枚の第2単板を積層した積層体を形成し、当該積層体を複数積層することによって、積層状単板を形成するステップである。
【0017】
本形態によれば、第1単板と第2単板との間では、その繊維方向が交差しているため、第1単板にあっては、当該第1単板と摩擦(静止摩擦)をもって当接している第2単板における繊維方向の比較的強靭な引張強度による第1単板の繊維方向に交差する方向の伸び抑制効果を、また、第2単板にあっては、当該第2単板と摩擦(静止摩擦)をもって当接している第1単板における繊維方向の比較的強靭な引張強度による第2単板の繊維方向に交差する方向の伸び抑制効果を得ることができる。これにより、第1および第2単板の繊維方向に交差する方向の伸びに起因する割れを抑制することができる。なお、積層方向の最下位および最上位に配置される第1または第2単板に限っては、表裏のうちの片面は、積層状単板を圧縮するための一対の定盤によって拘束されて、第1または第2単板の繊維方向に交差する方向の伸びが防止される。
【0018】
本発明に係る単板の脱水方法の更なる形態によれば、一枚の第1単板の上に、三枚の第2単板を積層した積層体を形成し、当該積層体を複数積層することによって、積層状単板を形成するステップである。
【0019】
本形態によれば、第1単板と第2単板との間では、第1単板にあっては、当該第1単板と摩擦(静止摩擦)をもって当接している第2単板における繊維方向の比較的強靭な引張強度による第1単板の繊維方向に交差する方向の伸び抑制効果を、また、第2単板にあっては、当該第2単板と摩擦(静止摩擦)をもって当接している第1単板における繊維方向の比較的強靭な引張強度による第2単板の繊維方向に交差する方向の伸び抑制効果を得ることができる。一方、第2単板同士の間、即ち、第1単板と隣り合う二枚の第2単板と当該二枚の第2単板に挟まれた第2単板との間では、第1単板と隣り合う二枚の第2単板の繊維方向に交差する方向への伸び抑制効果が、二枚の第2単板に挟まれた第2単板にも波及するため、当該二枚の第2単板に挟まれた第2単板においても、繊維方向に交差する方向への伸びが抑制され得る。これにより、第1および第2単板の繊維方向に交差する方向の伸びに起因する割れを抑制することができる。なお、積層方向の最下位および最上位に配置される第1または第2単板に限っては、表裏のうちの片面は、積層状単板を圧縮するための一対の定盤によって拘束されて、第1または第2単板の繊維方向に交差する方向の伸びが防止される。
【0020】
本発明に係る単板の脱水方法の更なる形態によれば、二枚の第1単板の上に、三枚の第2単板を積層した積層体を形成し、当該積層体を複数積層することによって、積層状単板を形成するステップである。
【0021】
本形態によれば、第1単板と第2単板との間では、第1単板にあっては、当該第1単板と摩擦(静止摩擦)をもって当接している第2単板における繊維方向の比較的強靭な引張強度による第1単板の繊維方向に交差する方向の伸び抑制効果を、また、第2単板にあっては、当該第2単板と摩擦(静止摩擦)をもって当接している第1単板における繊維方向の比較的強靭な引張強度による第2単板の繊維方向に交差する方向の伸び抑制効果を得ることができる。一方、第2単板同士の間、即ち、第1単板と隣り合う二枚の第2単板と当該二枚の第2単板に挟まれた第2単板との間では、第1単板と隣り合う二枚の第2単板の繊維方向に交差する方向への伸び抑制効果が、二枚の第2単板に挟まれた第2単板にも波及するため、当該二枚の第2単板に挟まれた第2単板においても、繊維方向に交差する方向への伸びが抑制され得る。これにより、第1および第2単板の繊維方向に交差する方向の伸びに起因する割れを抑制することができる。なお、積層方向の最下位および最上位に配置される第1または第2単板に限っては、表裏のうちの片面は、積層状単板を圧縮するための一対の定盤によって拘束されて、第1または第2単板の繊維方向に交差する方向の伸びが防止される。
【0022】
本発明に係る単板の脱水方法の更なる形態によれば、ステップ(a)は、三枚の第1単板の上に、三枚の第2単板を積層した積層体を形成し、当該積層体を複数積層することによって、積層状単板を形成するステップである。
【0023】
本形態によれば、第1単板と第2単板との間では、第1単板にあっては、当該第1単板と摩擦(静止摩擦)をもって当接している第2単板における繊維方向の比較的強靭な引張強度による第1単板の繊維方向に交差する方向の伸び抑制効果を、また、第2単板にあっては、当該第2単板と摩擦(静止摩擦)をもって当接している第1単板における繊維方向の比較的強靭な引張強度による第2単板の繊維方向に交差する方向の伸び抑制効果を得ることができる。一方、第1単板同士の間、即ち、第2単板と隣り合う二枚の第1単板と当該二枚の第1単板に挟まれた第1単板との間では、第2単板と隣り合う二枚の第1単板の繊維方向に交差する方向への伸び抑制効果が、二枚の第1単板に挟まれた第1単板にも波及するため、当該二枚の第1単板に挟まれた第1単板においても、繊維方向に交差する方向への伸びが抑制され得る。また、第2単板同士の間、即ち、第1単板と隣り合う二枚の第2単板と当該二枚の第2単板に挟まれた第2単板との間では、第1単板と隣り合う二枚の第2単板の繊維方向に交差する方向への伸び抑制効果が、二枚の第2単板に挟まれた第2単板にも波及するため、当該二枚の第2単板に挟まれた第2単板においても、繊維方向に交差する方向への伸びが抑制され得る。これにより、第1および第2単板の繊維方向に交差する方向の伸びに起因する割れを抑制することができる。なお、積層方向の最下位および最上位に配置される第1または第2単板に限っては、表裏のうちの片面は、積層状単板を圧縮するための一対の定盤によって拘束されて、第1または第2単板の繊維方向に交差する方向の伸びが防止される。
【0024】
本発明に係る単板の脱水方法の更なる形態によれば、ステップ(a)は、第1単板の表裏面を入れ替えることによって、繊維方向が第2方向に沿う第2単板のセットを行うステップを含んでいる。
【0025】
本形態によれば、第1単板の表裏面を入れ替えるのみという簡易な構成で、当該第1単板の繊維方向に交差する繊維方向を有するように第2単板をセットすることができる。
【0026】
本発明に係る脱水システムの好ましい形態によれば、単板の含有水分を脱水する単板の脱水システムが構成される。当該単板の脱水システムでは、単板を積層した状態で堆積可能な単板堆積装置と、繊維方向が第1方向に沿った状態で供給された単板を単板堆積装置へ搬送する第1搬送装置と、繊維方向が第1方向とは交差する第2方向に沿った状態で供給された単板を単板堆積装置へ搬送する第2搬送装置と、単板の積層方向の両側に配置された第1および第2定盤を有すると共に積層された単板に圧力を加えるのみで単板から水分を除去可能な単板圧縮装置と、単板が互いに摩擦接触した状態で単板堆積装置に堆積された積層状単板を第1および第2定盤の間に搬入する搬入装置と、を備えている。

【0027】
本発明によれば、単板の強度に関する異方性を利用するのみという極めて簡易な構成で、第1および第2単板の繊維方向に交差する方向の伸びに起因する割れを効果的に抑制することができる。即ち、単板は、繊維方向と同方向の引張強度が、繊維方向に交差する方向の引張強度よりも強く、繊維方向と同方向よりも繊維方向に交差する方向に伸び変形を起こし易いという性質を有しているため、繊維方向が互いに交差するように第1および第2単板を積層した積層状単板を圧縮した際に、第1単板にあっては、当該第1単板と摩擦(静止摩擦)をもって当接している第2単板における繊維方向の比較的強靭な引張強度によって、第1単板の繊維方向に交差する方向への伸びが良好に抑制され、また、第2単板にあっては、当該第2単板と摩擦(静止摩擦)をもって当接している第1単板における繊維方向の比較的強靭な引張強度によって、第2単板の繊維方向に交差する方向への伸びが良好に抑制されて、第1および第2単板の繊維方向に交差する方向の伸びに起因する第1および第2単板の割れが効果的に抑制され得るのである。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、簡易な構成でありながら、単板の繊維方向に交差する方向の伸び、あるいは、単板の裏割れが拡がる方向への単板の伸びを規制して、当該伸びに起因する単板の割れを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の実施の形態に係る単板の脱水システム1の構成の概略を示す概略構成図である。
図2】単板2の外観を示す斜視図である。
図3】小幅単板2a,2b,2cを寄せ集めると共に接合材により接合することによって形成した単板2の外観を示す斜視図である。
図4】小幅単板2a,2b,2cを寄せ集めて形成した単板2の外観を示す斜視図である。
図5】搬送装置6の構成の概略を示す斜視図である。
図6】圧縮装置8の構成の概略を示す概略構成図である。
図7】上定盤88を下降して積層状単板20を圧縮する様子を示す説明図である。
図8】積層状単板20を一部分解して示す分解斜視図である。
図9】変形例の単板102の外観を示す平面図である。
図10】変形例の単板102によって積層体102’を形成する様子を示す説明図である。
図11】変形例の搬送装置106の構成の概略を示す斜視図である。
図12】変形例の積層状単板220を一部分解して示す分解斜視図である。
図13】変形例の積層状単板320を一部分解して示す分解斜視図である。
図14】変形例の積層状単板420を一部分解して示す分解斜視図である。
図15】変形例の積層状単板520を一部分解して示す分解斜視図である。
図16】変形例の積層状単板620を一部分解して示す分解斜視図である。
図17】変形例の単板702を用いて積層状単板720を形成する様子を示す説明図である。
図18】変形例の定尺単板802Aの外観を示す斜視図である。
図19】変形例の定尺単板802Bの外観を示す斜視図である。
図20】小幅単板802Aa,802Ab,802Acを寄せ集めると共に接合材により接合することによって形成した定尺単板802Aの外観を示す斜視図である。
図21】小幅単板802Ba,802Bb,802Bcを寄せ集めて形成した定尺単板802Bの外観を示す斜視図である。
図22】変形例の定尺単板802A,802Bを用いて積層状単板820を形成する様子を示す説明図である。
図23】変形例の定尺単板802A,802Bを用いて積層状単板820を形成する様子を示す説明図である。
図24】変形例の定尺単板902A,902Bを用いて積層状単板920を形成する様子を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
【実施例1】
【0031】
本発明の実施の形態に係る単板の脱水システム1は、図1に示すように、単板2を積層状に堆積可能な単板堆積装置4と、当該単板堆積装置4へ単板2を搬送する搬送装置6と、積層された単板2(以下、「積層状単板20」という)を積層方向に圧縮する圧縮装置8と、単板堆積装置4の積層状単板20を圧縮装置8へ搬入する搬入装置10と、圧縮装置8から積層状単板20を搬出する搬出装置12と、システム全体を制御する制御装置70と、を備えている。
【0032】
単板2は、図示しないベニヤレースを用いて原木から桂剥き状に切り出されるものであり、本実施の形態では、図2ないし図4に示すように、主面に直交する方向から見たときの形状が正方形状(繊維方向に沿う方向の長さと、繊維方向に直交する方向に沿う方向の長さとが概ね同等)に成形されている。なお、本実施の形態では、単板2は、繊維方向が当該単板2の外周縁を画定する2組の辺のうちの一方の1組の辺に概ね平行となるように切り出される構成とした。
【0033】
また、単板2は、図2に示すように、不要部分を有しない連続した帯状の単板を所定の定尺長さで切断した定尺単板2のみならず、図3および図4に示すように、不要部分の大部分あるいは全部が切除された矩形状の小幅単板2a,2b,2cを密接状または至近距離に寄せて、所定の定尺長さで切断した定尺単板2を含む概念である。ここで、密接状または至近距離に寄せた小幅単板2a,2b,2cは、図3に示すように、接合テープや接着剤、ステープル等の接合材JMを用いて接合することが好ましい。
【0034】
なお、正方形状の単板2が、汎用的な寸法の長方形状の単板を二分割することによって成形される場合には、従来の積層材の製造方法、即ち、多数枚の単板2を所望層毎に繊維方向を揃えて並べながら階段状に積み重ねて積層接着する単板積層材の製造方法を、そのまま使用して製品(合板・単板積層材等)を製造することができる。また、脱水処理後に、一枚板状の正方形状の二枚の単板2を繊維方向と同方向または繊維方向と直交方向に繋ぎ合わせて、汎用的な寸法の長方形状の単板を再成形して、上述の従来の積層材の製造方法を、そのまま使用して製品(合板・単板積層材等)を製造することもできる。
【0035】
以下、「繊維方向と同方向」とは、文字通り繊維方向と同じ方向の他、概ね繊維方向を向く方向を好適に包含する。さらに、「繊維方向に直交する方向」とは、文字通り繊維方向に直交する方向の他、繊維方向に概ね直交する方向を好適に包含する。
【0036】
単板堆積装置4は、図5に示すように、昇降自在に構成された堆積部4aを有しており、当該堆積部4aに単板2の積層高さが所定値となるまで単板2を積層し、単板2の積層高さが所定値となったときに、積層状単板20を搬入装置10へ搬出するように構成されている。なお、積層状単板20の高さは、圧縮装置8による圧縮解除後の復元性と、搬送装置6や搬入装置10(図1参照)、搬出装置12(図1参照)による搬送時の安定性を考慮して、1m~2m程度(好ましくは1.3m~1.7m程度)とすることが望ましい。
【0037】
搬送装置6は、図5に示すように、上部搬送ライン62と、上部搬送ライン62の直下に配置された下部搬送ライン64と、傾斜搬送部66と、針ベルトコンベア68と、を有している。上部搬送ライン62は、ローラコンベアとして構成されており、搬送方向の長さが下部搬送ライン64よりも短くなるように構成されている。下部搬送ライン64は、一対のベルト64a,64aを有するベルトコンベアとして構成されており、単板堆積装置4に至る長さを有している。なお、上部搬送ライン62および下部搬送ライン64には、繊維方向が90度異なる状態で単板2が搬入される。
【0038】
傾斜搬送部66は、図5に示すように、上部搬送ライン62の終端部に配置されている。傾斜搬送部66は、上部搬送ライン62から下部搬送ライン64の一対のベルト64a,64aに向かって下り傾斜となる傾斜面を有しており、上部搬送ライン62によって搬送される単板2を下部搬送ライン64に受け渡す機能を有している。
【0039】
針ベルトコンベア68は、針を帯状に有する一対のベルト68a,68aと、単板落とし装置68bと、を有しており、下部搬送ライン64の終端部の真上に対応する位置から単板堆積装置4を縦断するように構成されている。針ベルトコンベア68の針は、単板2の厚み2枚以上の長さを有していることが好ましい。
【0040】
圧縮装置8は、図6に示すように、基台を兼用する下定盤82と、当該下定盤82の側方に設置された縦機枠84と、当該縦機枠84の上端部に架設された横機枠85と、当該横機枠85に取り付けられた作動機構86と、作動機構86に連結部材87を介して取り付けられた上定盤88と、を備えている。圧縮装置8は、本発明における「単板圧縮装置」に対応する実施構成の一例である。また、下定盤82は、本発明における「第1定盤」に対応し、上定盤88は、本発明における「第2定盤」に対応する実施構成の一例である。
【0041】
下定盤82および上定盤88は、単板2の面積とほぼ同じか若干大きい面積を有するように形成されている。下定盤82には、図6に示すように、定盤内コンベア82aが組み込まれている。定盤内コンベア82aは、図示しない昇降装置によって、下定盤82の上面から僅かに突出される搬送位置と、下定盤82の上面よりも下方に下がった退避位置と、の間を移動可能に構成されている。なお、昇降装置に替えて弾性体の弾性力を利用して、定盤内コンベア82aを搬送位置と退避位置との間で移動可能に構成しても良い。この場合、下定盤82には、複数条の溝を適当な間隔で設け、当該溝内に弾性体によって付勢された定盤内コンベア82aを設置する構成とすることができる。
【0042】
作動機構86は、例えば、流体シリンダを用いることができる。この場合、流体シリンダのシリンダロッドの先端部に連結部材87を介して上定盤88が取り付けられる。なお、作動機構86は、螺子機構やカム機構などを用いる構成しても良いことは言うまでもない。また、作動機構86を複数用いる構成とすることもできる。この場合、作動機構86を個別に制御することができる。これにより、上定盤88を昇降する際に、当該上定盤88が傾斜した状態で昇降されることを良好に防止できる。
【0043】
制御装置70は、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に処理プログラムを記憶するROMと、データを一時的に記憶するRAMと、入出力ポートおよび通信ポートと、を備えている。制御装置70には、単板2の積層高さを検出する図示しないセンサからの信号などが入力ポートを介して入力されている。また、制御装置70からは、搬送装置6や、単板堆積装置4、圧縮装置8、搬入装置10および搬出装置12への駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。
【0044】
次に、こうして構成された単板の脱水システム1の動作について説明する。まず、制御装置70は、搬送装置6および針ベルトコンベア68を駆動して、図1に示すように、繊維方向を90度異ならせた状態で、上部搬送ライン62および下部搬送ライン64のそれぞれに同時に供給された単板2A,2Bを、単板堆積装置4に向けて搬送する。
【0045】
ここで、上部搬送ライン62によって搬送される単板2Aは、終端部に配置された傾斜搬送部66によって、下部搬送ライン64に受け渡される。このとき、単板2Aは、下部搬送ライン64によって搬送された単板2B上に重ね合わされる。これにより、互いの繊維方向が直交した2枚の単板2A,2Bを重ねた積層体2’(図8参照)が構成される。
【0046】
当該積層体2’(図8参照)は、下部搬送ライン64によって針ベルトコンベア68まで搬送される。そして、針ベルトコンベア68まで搬送された積層体2’(図8参照)は、針ベルトコンベア68の針に刺着されて、単板堆積装置4の堆積部4aの真上まで搬送された後、単板落とし装置68bによって針ベルトコンベア68から引き剥がされて、堆積部4aに堆積される。単板2の積層高さが所定値となるまで、こうした動作が制御装置70によって、繰り返し実行される。当該動作によって、図8に示すように、繊維方向が一枚毎に交互に直交するように所定高さまで積層された積層状単板20が形成される。
【0047】
ここで、単板2A,2Bを積層する際に、予め堆積部4aに図示しない敷板(可搬式の定盤)を敷き、当該敷板(可搬式の定盤)の上に単板2A,2Bを堆積しておくことによって、単板2A,2Bを積層する際の姿勢の安定化や、積層状単板20の後工程への移送の容易化を図ることできる。なお、単板2A,2Bを適数枚積層する毎に図示しない中間敷板を介在させても良い。このとき、脱水作用の有効性からして、敷板(可搬式の定盤)や中間敷板の広さは、少なくとも単板2A,2Bを覆うに足る広さ(好ましくは、単板2A,2Bの堆積位置が少々不揃いであっても、敷板(可搬式の定盤)からはみ出すことない広さ)とすることが望ましい。また、必要に応じて、積層状単板20の上面にも敷板に類する押え板を載せても良い。
【0048】
所定の高さまで単板2が積層されると、制御装置70は、積層状単板20を搬入装置10に搬出するように単板堆積装置4を駆動すると共に、積層状単板20を圧縮装置8に搬入するように搬入装置10および定盤内コンベア82a(図示しない昇降装置を含む)を駆動する。定盤内コンベア82aは、具体的には、図示しない昇降装置によって、下定盤82の上面から僅かに突出される搬送位置に移動されると共に、搬入装置10から受け渡される積層状単板20が下定盤82の所定位置まで搬入されるように駆動される。
【0049】
そして、積層状単板20が圧縮装置8の下定盤82の所定位置まで搬入されると、制御装置70は、定盤内コンベア82aが下定盤82の上面よりも下方に下がった退避位置となるように図示しない昇降装置を駆動すると共に、図7に示すように、上定盤88を下定盤82に接近させるように作動機構86を駆動する。
【0050】
これにより、上定盤88と下定盤82との間で積層状単板20が積層方向に圧縮されて、各単板2の含有水分が脱水される。ここで、単板2のような木材は、繊維方向と同方向の引張強度が繊維方向に直交する方向の引張強度よりも大きい異方性材料であるため、繊維方向が一枚毎に交互に直交するように単板2を積層した積層状単板20を積層方向へ圧縮したときに、単板2Aにあっては、当該単板2Aと摩擦(静止摩擦)をもって当接している単板2Bにおける繊維方向の比較的強靭な引張強度によって、単板2Aの繊維方向に交差する方向への伸びが良好に抑制され、また、単板2Bにあっては、当該単板2Bと摩擦(静止摩擦)をもって当接している単板2Aにおける繊維方向の比較的強靭な引張強度によって、単板2Bの繊維方向に交差する方向への伸びが良好に抑制され得る。
【0051】
本実施の形態では、積層状単板20を構成する単板2のうち最上部および最下部に配置された単板2を除くすべての単板2の表裏両面において、上述した伸び変形阻止作用が働いて、隣り合う単板2同士が相互に繊維方向に直交する方向への伸び変形を阻止し合うため、繊維方向に直交する方向への伸び変形が効果的に抑制され得る。なお、積層状単板20を構成する単板2のうち最上部および最下部に配置された単板2は、表裏面のうちの一方の面は、上述した伸び変形阻止作用が働いて、繊維方向に直交する方向への伸び変形が抑制される一方、表裏面のうちの他方の面は、上定盤88あるいは下定盤82との間の摩擦力によって、繊維方向に直交する方向への伸び変形が抑制される。
【0052】
以上説明した本発明の実施の形態に係る単板の脱水システム1によれば、単板2を繊維方向が一枚毎に交互に直交するように積層するのみという極めて簡易な構成でありながら、積層状単板20を構成する各単板2の繊維方向に直交する方向への伸び変形を抑制し得て、当該伸び変形に起因する単板2の割れを効果的に抑制することができる。
【0053】
また、本発明の実施の形態に係る単板の脱水システム1によれば、各単板2の各辺の長さや各辺の交差角度を含む形状が多少不揃いであっても、あるいは、各単板2が多少ズレた状態で積層されたとしても、隣り合う単板2同士が繊維方向に直交する方向への伸び変形を相互に抑制し合って、各単板2に伸び変形に起因する割れが発生することを良好に抑制し得る。このように、単板2の形状精度や積層精度に格別な正確性が必要でないため、実用性に優れている。なお、単板2の形状不良や積層不良に起因して、各単板2の外周縁部に相互に重なり合わない箇所が発生し、圧縮装置8による脱水作用が当該外周縁部に十分に作用しなくても、単板2の外周縁部は単板2の他の部分に比べて乾燥し易い傾向にあるため、後工程の加熱式乾燥工程において、十分に脱水することができるため、実用上、障害となることはない。
【0054】
本実施の形態では、繊維方向が一枚毎に交互に直交するように単板2を積層する構成としたが、繊維方向は一枚毎に交互に交差していれば良く、直交に限定されるものではない。ここで、単板2をベニヤレースによって切り出すときに、単板2を切り出すナイフの刃筋方向と原木の繊維方向とが平行に並ぶ事は稀であり、多くの場合、図9の変形例の単板102に示すように、単板102は、繊維方向が当該単板102の外周縁を画定する各辺と角度がついた状態で切り出される。
【0055】
このような単板102を用いて積層状単板120を形成する場合には、図10に示すように、単板102の表裏を反転させて積層することによって、繊維方向を一枚毎に交互に交差させることができる。この場合、上述した搬送装置6に替えて図11の変形例の搬送装置106を用いれば良い。
【0056】
搬送装置106は、図11に示すように、上部搬送ライン162と、上部搬送ライン162の直下に配置された下部搬送ライン164と、反転機構166と、針ベルトコンベア68と、を有している。上部搬送ライン162は、一対のベルト162a,162aを有するベルトコンベアとして構成されており、単板堆積装置4を跨ぐ長さを有している。上部搬送ライン162および下部搬送ライン164は、それぞれ本発明における「第1搬送装置」および「第2搬送装置」に対応する実施構成の一例である。
【0057】
下部搬送ライン164は、図11に示すように、一対のベルト164a,164aを有するベルトコンベアとして構成されており、搬送方向の長さが上部搬送ライン162よりも短くなるように構成されている。具体的には、下部搬送ライン164は、単板堆積装置4の直前まで至る長さを有している。なお、上部搬送ライン162および下部搬送ライン164には、繊維方向が同じ方向を向いた状態で単板102が搬入される。
【0058】
反転機構166は、図11に示すように、上部搬送ライン162の終端部に配置されており、上部搬送ライン162によって搬送される単板102の表裏を反転して、単板堆積装置4に受け渡すように構成されている。
【0059】
針ベルトコンベア68の針は、単板102の厚み2枚以上の長さを有していることが好ましい。
【0060】
こうして構成された搬送装置106を用いることによって、図10に示すように、繊維方向が一枚毎に交互に交差するように単板102を積層して積層体102’を形成し、当該積層体102’が所定高さになるまで積層することによって、所定高さを有する積層状単板120が形成される。なお単板堆積装置4は、積層状単板120を搬入装置10に搬出することができるように構成されている。
【0061】
本実施の形態および上述した変形例では、繊維方向が一枚毎に交互に直交するように単板2を積層することによって積層状単板20を形成する構成としたが、これに限らない。例えば、図12の変形例に示すように、繊維方向が所定の方向に沿うよう配置された一枚の単板202A上に、繊維方向が当該単板202Aの繊維方向に対して交差(直交)するように二枚の単板202B,202Bを積層した積層体202’を所定高さとなるまで繰り返し積層することによって、積層状単板220を形成する構成としても良い。即ち、積層状単板220は、一枚の単板202Aと、繊維方向が当該単板202Aの繊維方向に交差(直交)する二枚の単板202B,202Bと、が積層方向に交互に繰り返されることによって形成されている。
【0062】
また、図13の変形例に示すように、繊維方向が所定の方向に沿うよう配置された二枚の単板302A,302A上に、繊維方向が当該二枚の単板302A,302Aの繊維方向に対して交差(直交)するように二枚の単板302B,302Bを積層した積層体302’を所定高さとなるまで繰り返し積層することによって、積層状単板320を形成する構成としても良い。即ち、積層状単板320は、繊維方向を二枚毎に交差(直交)させながら単板302A,302Bを積層することによって形成されている。より具体的には、積層状単板320は、二枚の単板302A,302Aと、繊維方向が当該二枚の単板302A,302Aの繊維方向に交差(直交)する二枚の単板302B,302Bと、が積層方向に交互に繰り返されることによって形成されている。
【0063】
さらに、図14の変形例に示すように、繊維方向が所定の方向に沿うよう配置された一枚の単板402A上に、繊維方向が当該単板402Aの繊維方向に対して交差(直交)するように三枚の単板402B,402B,402Bを積層した積層体402’を所定高さとなるまで繰り返し積層することによって、積層状単板420を形成する構成としても良い。即ち、積層状単板420は、一枚の単板402Aと、繊維方向が当該単板402Aの繊維方向に交差(直交)する三枚の単板402B,402B,402Bと、が積層方向に交互に繰り返されることによって形成されている。
【0064】
また、図15の変形例に示すように、繊維方向が所定の方向に沿うよう配置された二枚の単板502A,502A上に、繊維方向が当該二枚の単板502A,502Aの繊維方向に対して交差(直交)するように三枚の単板502B,502B,502Bを積層した積層体502’を所定高さとなるまで繰り返し積層することによって、積層状単板520を形成する構成としても良い。即ち、積層状単板520は、二枚の単板502A,502Aと、繊維方向が当該二枚の単板502A,502Aの繊維方向に交差(直交)する三枚の単板502B,502B,502Bと、が積層方向に交互に繰り返されることによって形成されている。
【0065】
また、図16の変形例に示すように、繊維方向が所定の方向に沿うよう配置された三枚の単板602A,602A,602A上に、繊維方向が当該三枚の単板602A,602A,602Aの繊維方向に対して交差(直交)するように三枚の単板602B,602B,602Bを積層した積層体602’を所定高さとなるまで繰り返し積層することによって、積層状単板620を形成する構成としても良い。即ち、積層状単板620は、繊維方向を三枚毎に交差(直交)させながら単板602A,602Bを積層することによって形成されている。より具体的には、積層状単板620は、三枚の単板602A,602A,602Aと、繊維方向が当該三枚の単板602A,602A,602Aの繊維方向に交差(直交)する三枚の単板602B,602B,602Bと、が積層方向に交互に繰り返されることによって形成されている。
【0066】
図12および図13の変形例の積層状単板220,320によれば、当該積層状単板220,320を構成する単板202A,202B,302A,302Bのうち最上部および最下部に配置された単板202A,202B,302A,302Bを除くすべての単板202A,202B,302A,302Bの表裏面の一方の面において、繊維方向が公差(直交)する単板202B,202A,302B,302Aが隣り合って配置されているため、積層状単板220,320が積層方向へ圧縮された際に、各単板202A,202B,302A,302Bが繊維方向と直交する方向に伸び変形しようとするが、単板202A,302Aにあっては、当該単板202A,302Aと摩擦(静止摩擦)をもって当接している単板202B,302Bにおける繊維方向の比較的強靭な引張強度によって、単板202A,302Aの繊維方向に交差する方向への伸びが良好に抑制され、また、単板202B,302Bにあっては、当該単板202B,302Bと摩擦(静止摩擦)をもって当接している単板202A,302Aにおける繊維方向の比較的強靭な引張強度によって、単板202B,302Bが繊維方向に交差する方向へ伸びることが良好に抑制され得る。
【0067】
ここで、積層状単板220,320を構成する単板202A,202B,302A,302Bのうち最上部および最下部に配置された単板202A,202B,302A,302Bは、表裏面のうちの一方の面が、上定盤88あるいは下定盤82との間の摩擦力によって、繊維方向に直交する方向への伸び変形が抑制される。
【0068】
また、図14図15および図16の変形例の積層状単板420,520,620によれば、単板402A,502A,602Aと、繊維方向が当該単板402A,502A,602Aの繊維方向と公差(直交)するように当該単板402A,502A,602Aの表裏面の一方の面に配置された単板402B,502B,602Bと、の間では、単板402A,502A,602Aにあっては、当該単板402A,502A,602Aと摩擦(静止摩擦)をもって当接している単板402B,502B,602Bにおける繊維方向の比較的強靭な引張強度によって、単板402A,502A,602Aの繊維方向に交差する方向への伸びが良好に抑制され、また、単板402B,502B,602Bにあっては、当該単板402B,502B,602Bと摩擦(静止摩擦)をもって当接している単板402A,502A,602Aにおける繊維方向の比較的強靭な引張強度によって、単板402B,502B,602Bの繊維方向に交差する方向への伸びが良好に抑制され得る。一方、単板402B,502B,602B同士の間、即ち、単板402A,502A,602Aと隣り合うように配置された二枚の単板402B,502B,602Bと、当該二枚の単板402B,502B,602B間に配置された単板402B,502B,602Bと、の間では、単板402A,502A,602Aと隣り合うように配置された二枚の単板402B,502B,602Bの単板402A,502A,602Aとの間に作用する上述した伸び変形抑制効果が、二枚の単板402B,502B,602B間に配置された単板402B,502B,602Bにも波及して、当該二枚の単板402B,502B,602B間に配置された単板402B,502B,602Bにおいても、繊維方向に交差(直交)する方向への伸び変形が抑制され得る。なお、最上部および最下部に配置された単板402A,402B,502A,502B,602A,602Bに関しては、単板402A,402B,502A,502B,602A,602Bの表裏面のうちの一方の面が上定盤88あるいは下定盤82との間の摩擦力によって、繊維方向に直交する方向への伸び変形が抑制される。
【0069】
このように、変形例の積層状単板420,520,620においても、積層状単板420,520,620が積層方向へ圧縮された際に、各単板402A,402B,502A,502B,602A,602Bを繊維方向に直交する方向に伸び変形させようとする圧力が各単板402A,402B,502A,502B,602A,602Bに作用しても、各単板402A,402B,502A,502B,602A,602Bが繊維方向に交差(直交)する方向へ伸び変形することを良好に抑制することができる。なお、繊維方向を同方向に揃えて堆積する単板の実用的な枚数については、単板の一枚毎の厚さや、単板の表面の状態(ベニヤレースによる切削時の割れや木質繊維の剥離)などの各単板の実態(状態)に即して、実験に基づいて定めることが好ましい。
【0070】
変形例の積層状単板220,320,420,520,620は、図5に示す搬送装置6および単板堆積装置4を用いて形成することができる。具体的には、積層状単板220を形成する際には、積層された二枚の単板202B,202Bを上部搬送ライン62に供給すると共に、繊維方向を単板202B,202Bの繊維方向に対して交差(直交)させた状態の一枚の単板202Aを下部搬送ライン64に供給すれば良く、積層状単板320を形成する際には、積層された二枚の単板302B,302Bを上部搬送ライン62に供給すると共に、繊維方向を単板302B,302Bの繊維方向に対して交差(直交)させた状態の二枚の単板302A,302Aを下部搬送ライン64に供給すれば良い。
【0071】
また、積層状単板420を形成する際には、積層された三枚の単板402B,402B,402Bを上部搬送ライン62に供給すると共に、繊維方向を単板402B,402B,402Bの繊維方向に対して交差(直交)させた状態の一枚の単板402Aを下部搬送ライン64に供給すれば良い。さらに、積層状単板520を形成する際には、積層された三枚の単板502B,502B,502Bを上部搬送ライン62に供給すると共に、繊維方向を単板502B,502B,502Bの繊維方向に対して交差(直交)させた状態の二枚の単板502A,502Aを下部搬送ライン64に供給すれば良い。また、積層状単板620を形成する際には、積層された三枚の単板602B,602B,602Bを上部搬送ライン62に供給すると共に、繊維方向を単板602B,602B,602Bの繊維方向に対して交差(直交)させた状態の三枚の単板602A,602A,602Aを下部搬送ライン64に供給すれば良い。
【0072】
本実施の形態および上述した変形例では、不要部分を有しない連続した帯状の単板を所定の定尺長さで切断することにより、あるいは、不要部分の大部分あるいは全部が切除された矩形状の小幅単板2a,2b,2cを密接状または至近距離に寄せて、所定の定尺長さで切断することによって、主面に直交する方向から見たときの形状が正方形状の定尺単板2,102,202A,202B,302A,302B,402A,402B,502A,502B,602A,602Bを成形する構成としたが、これに限らない。例えば、図17の変形例の単板702に示すように、主面に直交する方向から見たときに、長辺の長さが短辺の長さの概ね2倍である長方形状の単板702a,702bを、繊維方向を合わせた状態で密接状または至近距離に寄せて主面に直交する方向から見たときの形状が正方形状の単板702を成形する構成としても良い。この場合、単板702a,702bは、接合テープや接着剤、ステープル等の接合材を用いて接合することができる。
【0073】
なお、当該単板702の含有水分を脱水するには、搬送装置6の上部搬送ライン62に単板702を所望の枚数(1枚を含む)積層した状態で搬入すると共に、当該上部搬送ライン62に搬入した単板702の繊維方向に対して繊維方向が交差(直交)するように単板702を所望の枚数(1枚を含む)積層した状態で下部搬送ライン64に搬入することによって、繊維方向が所望の枚数毎に交互に交差(直交)する積層状単板720(図17参照)を形成し、当該積層状単板720を圧縮装置8によって圧縮すれば良い。
【0074】
本実施の形態および上述した変形例では、主面に直交する方向から見たときの形状が正方形状の定尺単板2,102,202A,202B,302A,302B,402A,402B,502A,502B,602A,602Bを用いる構成としたが、これに限らない。例えば、図18および図19に示すように、主面に直交する方向から見たときの形状が長方形状の定尺単板802A,802Bを用いる構成としても良い。定尺単板802Aは、図18に示すように、繊維方向が長辺の延在方向と概ね同方向となるように形成されており、定尺単板802Bは、図19に示すように、繊維方向が短辺の延在方向と概ね同方向になるように形成されている。
【0075】
なお、定尺単板802A,802Bは、図20および図21に示すように、不要部分の大部分あるいは全部が切除された矩形状の小幅単板802Aa,802Ab,802Ac、あるいは、小幅単板802Ba,802Bb,802Bcを密接状または至近距離に寄せて、所定の定尺長さで切断することにより成形しても良い。ここで、密接状または至近距離に寄せた小幅単板802Aa,802Ab,802Ac、あるいは、小幅単板802Ba,802Bb,802Bcは、接合テープや接着剤、ステープル等の接合材JMを用いて接合することが好ましい(図20参照)。
【0076】
また、定尺単板802A,802Bは、図23に示すように、主面に直交する方向から見たときに、長辺の長さと短辺の長さとが概ね等しい二枚の正方形状の単板を、繊維方向を合わせた状態で密接状または至近距離に寄せることによって成形しても良い。この場合、二枚の正方形状の単板は、接合テープや接着剤、ステープル等の接合材を用いて接合することができる。
【0077】
こうして構成された定尺単板802A,802Bの含有水分を脱水するには、定尺単板802Aおよび定尺単板802Bを所望の枚数毎に交互に積層して、図22に示すように、積層状単板820を形成し、当該積層状単板820を圧縮装置8によって圧縮すれば良い。
【0078】
なお、定尺単板802A,802Bが、汎用的な寸法の長方形状の単板である場合には、従来の積層材の製造方法、即ち、多数枚の定尺単板802A,802Bを所望層毎に繊維方向を揃えて並べながら階段状に積み重ねて積層接着する単板積層材の製造方法を、そのまま使用して製品(合板・単板積層材等)を製造することができる。
【0079】
本実施の形態および上述した変形例では、各辺の寸法が汎用的な寸法である単板2,102,202A,202B,302A,302B,402A,402B,502A,502B,602A,602B,702a,702b,802A,802Bを用いる構成としたが、各辺の寸法は、如何なる寸法であっても良い。
【0080】
本実施の形態および上述した変形例では、1つの積層状単板20,120,220,320,420,520,620,720を圧縮装置8によって圧縮する構成としたが、これに限らない。即ち、複数の積層状単板20,120,220,320,420,520,620,720を圧縮装置8によって圧縮する構成としても良い。この場合、下定盤82および上定盤88は、単板2,102,202A,202B,302A,302B,402A,402B,502A,502B,602A,602B,702,802A,802Bの面積とほぼ同じか若干大きい面積を有するように形成すれば良い。なお、この場合、作動機構86は、複数設ける構成が望ましい。
【0081】
本実施の形態および上述した変形例では、単板2A,102,202A,302A,402A,502A,602A,702,802Aと、単板2B,102,202B,302B,402B,502B,602B,702,802Bと、をその主面に表れた繊維方向が直交するように積層する構成としたが、これに限らない。例えば、図24に例示する変形例の積層状単板920に示すように、単板902Aに発生した裏割れ903A(ロータリーレースによって、原木から桂剥き状に単板を切り出し、切り出した単板を平板状に変形させる際に、単板の内外周の寸法差に起因して生じる割れ)の延在方向、および、単板902Bに発生した裏割れ903B(ロータリーレースによって、原木から桂剥き状に単板を切り出し、切り出した単板を平板状に変形させる際に、単板の内外周の寸法差に起因して生じる割れ)の延在方向が、それぞれ単板902Bの繊維方向および単板902Aの繊維方向に直交するように積層する構成としても良い。
【0082】
当該構成によれば、積層状単板920を圧縮した際に、単板902Aにあっては、当該単板902Aと摩擦(静止摩擦)をもって当接している単板902Bにおける繊維方向の比較的強靭な引張強度によって、裏割れ903Aが拡がる方向(繊維方向に交差する方向)に単板902Aが伸び変形することが良好に抑制され、また、単板902Bにあっては、当該単板902Bと摩擦(静止摩擦)をもって当接している単板902Aにおける繊維方向の比較的強靭な引張強度によって、裏割れ903Bが拡がる方向(繊維方向に交差する方向)に単板902Bが伸び変形することが良好に抑制され得る。
【0083】
これにより、単板902A,902Bの板厚を従来の単板の板厚(2.0mm~4.0mm)よりも大きくしても(例えば、6.0mm以上など)、裏割れ903A,903Bが拡がる方向への単板902A,902Bの伸び変形に起因する単板902A,902Bの割れを良好に抑制することが可能となる。即ち、単板902A,902Bの板厚の増加に対して比例的に大きくなる裏割れ903A,903Bに対しても、当該裏割れ903A,903Bがさらに拡がることを良好に抑制し得る。当該変形例によれば、合板を製造する際の接着剤の使用量を低減することを目的の一つとして、単板の板厚を厚くする傾向にある近年の技術動向と合致し得る。
【0084】
本実施形態は、本発明を実施するための形態の一例を示すものである。したがって、本発明は、本実施形態の構成に限定されるものではない。なお、本実施形態の各構成要素と本発明の各構成要素の対応関係を以下に示す。
【符号の説明】
【0085】
1 単板の脱水システム(単板の脱水システム)
2 単板(単板)
2’ 積層体(積層体)
2A 単板(単板)
2B 単板(単板)
2a 小幅単板
2b 小幅単板
2c 小幅単板
4 単板堆積装置(単板堆積装置)
6 搬送装置
8 圧縮装置(単板圧縮装置)
10 搬入装置(搬入装置)
12 搬出装置
20 積層状単板(積層状単板)
62 上部搬送ライン(第1搬送装置)
64 下部搬送ライン(第2搬送装置)
64a ベルト
66 傾斜搬送部
68 針ベルトコンベア
68a ベルト
68b 単板落とし装置
70 制御装置
82 下定盤(第1定盤)
82a 定盤内コンベア
84 縦機枠
85 横機枠
86 作動機構
87 連結部材
88 上定盤(第2定盤)
102 単板(単板)
102’ 積層体(積層体)
2A 単板(単板)
2B 単板(単板)
106 搬送装置
120 積層状単板(積層状単板)
162 上部搬送ライン(第1搬送装置)
162a ベルト
164 下部搬送ライン(第2搬送装置)
164a ベルト
166 反転機構
202A 単板(単板)
202B 単板(単板)
202’ 積層体
220 積層状単板(積層状単板)
302A 単板(単板)
302B 単板(単板)
302’ 積層体
320 積層状単板(積層状単板)
402A 単板(単板)
402B 単板(単板)
402’ 積層体
420 積層状単板(積層状単板)
502A 単板(単板)
502B 単板(単板)
502’ 積層体
520 積層状単板(積層状単板)
602A 単板(単板)
602B 単板(単板)
602’ 積層体
620 積層状単板(積層状単板)
702 単板(単板)
702a 単板(単板)
702b 単板(単板)
720 積層状単板(積層状単板)
802A 定尺単板(単板)
802Aa 小幅単板
802Ab 小幅単板
802Ac 小幅単板
802B 定尺単板(単板)
802Ba 小幅単板
802Bb 小幅単板
802Bc 小幅単板
820 積層状単板(積層状単板)
902A 単板(単板)
902B 単板(単板)
903A 裏割れ(繊維方向)
903B 裏割れ(繊維方向)
920 積層状単板(積層状単板)
JM 接合材
図1
図2
図3
図4
図5
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