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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-12
(45)【発行日】2022-01-25
(54)【発明の名称】自動運転制御装置
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/09 20060101AFI20220118BHJP
   G08G 1/00 20060101ALI20220118BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20220118BHJP
   B62D 6/00 20060101ALI20220118BHJP
   B60W 30/18 20120101ALI20220118BHJP
【FI】
G08G1/09 V
G08G1/00 X
G01C21/26 A
B62D6/00
B60W30/18
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2016251253
(22)【出願日】2016-12-26
(65)【公開番号】P2018106381
(43)【公開日】2018-07-05
【審査請求日】2019-09-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】株式会社SUBARU
(74)【代理人】
【識別番号】110002907
【氏名又は名称】特許業務法人イトーシン国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100076233
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 進
(74)【代理人】
【識別番号】100101661
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 靖
(74)【代理人】
【識別番号】100135932
【弁理士】
【氏名又は名称】篠浦 治
(72)【発明者】
【氏名】保科 雅俊
(72)【発明者】
【氏名】桑原 敬祐
(72)【発明者】
【氏名】関島 康博
(72)【発明者】
【氏名】阿部 聡之
【審査官】佐々木 佳祐
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-214914(JP,A)
【文献】特開2015-111386(JP,A)
【文献】特開2003-154872(JP,A)
【文献】特開2006-098410(JP,A)
【文献】特開2007-062651(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W 10/00-10/30
B60W 30/00-60/00
G08G 1/00-99/00
B62D 6/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の外部環境を認識するカメラを含む外部環境認識装置、前記車両の走行情報を検知する走行情報検知装置、前記車両の測位を行う測位装置、道路形状情報を含む地図情報を記憶する地図情報出力装置、目的地までの予定進路を設定するナビゲーション装置、および前記外部環境の認識結果と前記走行情報と前記測位結果と前記道路形状情報とに基づいて前記車両の自動運転制御を行う制御部、を備える自動運転制御装置であって、
前記制御部は、
前記自動運転制御の実行中において、前記測位結果および前記地図情報に基づいて、前記車両が走行中の道路上の前記車両から所定の距離以内に料金所ゲートが存在するか否かを判定し、
前記料金所ゲートが前記所定の距離以内に存在する場合であって、さらに前記外部環境認識装置により前記車両が走行中の道路の幅が拡開したことを認識した場合において、ゲート通過モードに移行し、
前記ゲート通過モードにおいて、前記外部環境認識装置によって複数の前記料金所ゲートが認識されている場合には、前記地図情報、前記予定進路、および前記カメラにより撮像される画像の少なくとも一つに基づいて、複数の前記料金所ゲートから1つを選択するゲート選択処理を実行し、当該選択した前記料金所ゲートと前記車両との相対位置に基づいて目標経路を設定し、前記目標経路に沿って前記料金所ゲートを前記車両が通過するように前記車両の走行速度および舵角を制御し、
前記ゲート選択処理において、前記予定進路が設定されており、かつ前記料金所ゲートが複数存在し、前記料金所ゲートよって通過後に走行可能となる道路が異なることにより、前記予定進路に沿った通行が不可能となる前記料金所ゲートが存在すると判定した場合に、前記予定進路に沿った通行が不可能となると判定した前記料金所ゲートを前記選択の対象から除外する
ことを特徴とする自動運転制御装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記ゲート選択処理において、前記車両を前記予定進路に沿って走行させるにあたって舵角の変更量が最も小さくなると予測される前記料金所ゲートを選択することを特徴とする請求項1に記載の自動運転制御装置。
【請求項3】
前記ゲート通過モードにおいて、前記外部環境認識装置によって前記料金所ゲートの位置が認識不可能である期間中は、前記地図情報と前記外部環境認識装置によって認識される物体の位置の情報との少なくとも一方に基づいて、前記車両が前記料金所ゲートに接近するように前記車両の走行速度および舵角を制御するゲート接近処理を実行する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の自動運転制御装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記ゲート接近処理において、前記車両を前記予定進路に沿って走行させるにあたって前記料金所ゲートよりも遠方の区間における舵角の変更量が最も小さくなると予測される経路で前記車両が前記料金所ゲートに接近するように前記車両の走行速度および舵角を制御する
ことを特徴とする請求項3に記載の自動運転制御装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記ゲート通過モードへ移行した時点において、前記車両から前記地図情報に基づいて決定される前記料金所ゲートの位置までの距離が短くなるにつれて走行速度を減ずる制御を開始する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の自動運転制御装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記車両が有料道路の本線から分岐した分岐路を走行中である場合において、前記ゲート通過モードへの移行を可能とする
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の自動運転制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部環境認識装置を備えた車両用の自動運転制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2016-137819号公報には、道路上を走行する車両用の自動運転制御装置が開示されている。特開2016-137819号公報には、例えば、高速道路を自動運転制御により走行した後にインターチェンジを出る地点で自動運転状態を解除し、手動運転状態に切り替える自動運転制御装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-137819号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
自動運転制御装置を用いて有料道路を自動運転により走行する場合には、料金所ゲートを通過する区間においても自動運転が継続されることが望ましい。しかし、一般に料金所ゲートは走行車線に対して交差する方向に複数配列されているにもかかわらず、個々の料金所ゲートへ車両を誘導する表示等が設けられていないことが多く、料金所ゲートを通過する区間において自動運転を行うことが難しい。
【0005】
本発明は、上述した問題点を解決するものであって、料金所ゲートを通過する区間においても自動運転を継続することができる車両用の自動運転制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様による自動運転制御装置は、車両の外部環境を認識するカメラを含む外部環境認識装置、前記車両の走行情報を検知する走行情報検知装置、前記車両の測位を行う測位装置、道路形状情報を含む地図情報を記憶する地図情報出力装置、目的地までの予定進路を設定するナビゲーション装置、および前記外部環境の認識結果と前記走行情報と前記測位結果と前記道路形状情報とに基づいて前記車両の自動運転制御を行う制御部、を備える自動運転制御装置であって、前記制御部は、前記自動運転制御の実行中において、前記測位結果および前記地図情報に基づいて、前記車両が走行中の道路上の前記車両から所定の距離以内に料金所ゲートが存在するか否かを判定し、前記料金所ゲートが前記所定の距離以内に存在する場合であって、さらに前記外部環境認識装置により前記車両が走行中の道路の幅が拡開したことを認識した場合において、ゲート通過モードに移行し、前記ゲート通過モードにおいて、前記外部環境認識装置によって複数の前記料金所ゲートが認識されている場合には、前記地図情報、前記予定進路、および前記カメラにより撮像される画像の少なくとも一つに基づいて、複数の前記料金所ゲートから1つを選択するゲート選択処理を実行し、当該選択した前記料金所ゲートと前記車両との相対位置に基づいて目標経路を設定し、前記目標経路に沿って前記料金所ゲートを前記車両が通過するように前記車両の走行速度および舵角を制御し、前記ゲート選択処理において、前記予定進路が設定されており、かつ前記料金所ゲートが複数存在し、前記料金所ゲートよって通過後に走行可能となる道路が異なることにより、前記予定進路に沿った通行が不可能となる前記料金所ゲートが存在すると判定した場合に、前記予定進路に沿った通行が不可能となると判定した前記料金所ゲートを前記選択の対象から除外する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、料金所ゲートを通過する区間においても自動運転を継続することができる自動運転制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】自動運転制御装置の構成を示すブロック図である。
図2】自動運転制御装置の動作を説明するフローチャートである。
図3】ゲート接近処理のフローチャートである。
図4】ゲート選択処理のフローチャートである。
図5】道路上に設けられた料金所ゲートを模式的に示す図である。
図6】車両が走行中の道路が料金所ゲートよりも遠方の区間において他の道路に合流する例を示す図である。
図7】車両が走行中の道路が料金所ゲートよりも遠方の区間において2つの道路に分岐する例を示す図である。
図8】通過する料金所ゲートによって料金所ゲートよりも遠方の区間に進入可能となる道路が限定される例を示す図である。
図9】自動運転制御装置の変形例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明の好ましい形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図においては、各構成要素を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、構成要素毎に縮尺を異ならせてあるものであり、本発明は、これらの図に記載された構成要素の数量、構成要素の形状、構成要素の大きさの比率、及び各構成要素の相対的な位置関係のみに限定されるものではない。
【0010】
本実施形態の自動運転制御装置1は、道路上を走行する車両10の自動運転を制御する装置である。
【0011】
車両10は、自動運転制御装置1から出力される制御信号に基づいてエンジンまたは電動モータ等の動力発生装置が発生する出力の変更、制動装置が発生する制動力変更、および舵角の変更が可能な構成を有する。また、車両10は、手動運転時において運転者が操作するステアリングホイール、アクセルペダル、ブレーキペダルおよびシフトレバー等からなる手動操作入力装置を備える。
【0012】
本実施形態の自動運転制御装置1は、制御部2、外部環境認識装置3、走行情報検知装置4、測位装置5、地図情報出力装置6、報知装置7、走行制御装置8およびナビゲーション装置9を備える。
【0013】
制御部2は、CPU、ROM、RAM、入出力装置等がバスに接続されたコンピュータより構成されており、自動運転制御装置1の動作を所定のプログラムに基づいて制御する。
【0014】
外部環境認識装置3は、車両10が走行している道路形状や、車両10の周囲に存在する物体と車両10との位置関係等を検出する。外部環境認識装置3は、カメラ、ミリ波レーダおよびレーザーレーダのうちの少なくとも一つを備える。本実施形態では一例として、外部環境認識装置3は、車両10の進行方向を撮像するステレオカメラを備え、該ステレオカメラによって撮像された画像に基づいて、車両10前方の道路形状や物体を認識する。
【0015】
外部環境認識装置3は、例えば走行車線を示すために道路上に走行車線に沿って設けられた線状または破線状の標示を画像認識により検出することにより、車両10前方の道路形状を認識する。なお、外部環境認識装置3は、画像認識またはレーダにより車両10が走行中の道路の脇に道路に沿って設けられた縁石、ガードレール、側壁等を検出し、この検出結果に基づいて車両10前方の道路形状を認識してもよい。
【0016】
また、外部環境認識装置3は、車両10前方に存在する先行車両や料金所ゲートを認識する。ここで、料金所ゲートとは、有料道路における通行料金の収受のためのゲート状の施設である。なお、料金所ゲートは、停車せずに前払いまたは後払いによる料金の支払いに対応した電子料金収受システム(Electronic Toll Collection System : ETC)のゲートを含む。
【0017】
走行情報検知装置4は、車両10に設けられた走行速度センサ、舵角センサ、加速度センサおよび角加速度センサ等による検出結果に基づいて、車両10の走行状態を認識する。
【0018】
測位装置5は、衛星測位システム、慣性航法装置および路車間通信の少なくとも一つを用いて車両10の現在位置(緯度、経度)を検出する。
【0019】
地図情報出力装置6は、地図情報を記憶する記憶部を備え、地図情報を出力する。地図情報には、道路の曲率、縦断面勾配、他の道路との交差の様子等の道路の形状を示す情報が含まれる。また、地図情報には、料金所ゲートの位置情報も含まれる。
【0020】
報知装置7は、例えば画像や文字を表示する表示装置、光を発する発光装置、音を発するスピーカ、振動を発するバイブレータ、またはこれらの組み合わせ、を含み、自動運転制御装置1から運転者に向けて情報を出力する。
【0021】
走行制御装置8は、車両10の動力発生装置の出力を変更する制御、および制動装置の制動力を変更する制御を行い、車両10の走行速度を制御する車速制御部8aと、車両10の舵角を変更する制御を行う操舵制御部8bと、を備える。
【0022】
ナビゲーション装置9は、自動または手動により目的地を設定する目的地設定部、地図情報を参照する地図情報参照部、および車両10を現在位置から前記目的地まで走行させるための予定進路を決定する進路算出部を備える。目的地設定部は、例えばタッチパネル等の操作装置や運転者の発話を認識する音声認識装置等を備えており、運転者からの指示の入力に基づき目的地を設定する。ナビゲーション装置9は、目的地が定められていない場合には、予定進路を算出しない。ナビゲーション装置9は公知の技術であるため、詳細な説明は省略する。
【0023】
以上に説明した構成を有する自動運転制御装置1の制御部2は、車両10の自動運転時において、外部環境認識装置3および走行情報検知装置4による認識結果に基づき、走行制御装置8を介して車両10の走行速度と舵角を制御する。また、自動運転制御装置1の制御部2は、車両10の自動運転時において、ナビゲーション装置9により予定進路が定められている場合には、当該進路に沿って車両10が走行するように、車両10の走行速度と舵角を制御する。なお、車両の自動運転を行うための基本的な構成は公知であるため、詳細な説明は省略する。
【0024】
次に、図2に示すフローチャートを参照して、料金所ゲートに車両10が接近した場合の制御部2による自動運転制御装置1の制御について説明する。以下の説明では、自動運転制御装置1が、自動または手動によって予め定められた経路に沿って車両10を走行させる動作モードのことを通常走行モードと称する。
【0025】
通常走行モードでは、自動運転制御装置1は、外部環境認識装置3によって認識された道路形状に沿って目標経路を設定し、車両10が当該目標経路に沿って走行するように走行速度と舵角を制御する。
【0026】
図2に示すフローチャートは、自動運転制御装置1が通常走行モードで車両10の自動運転を行っている際に実行される。また、以下では、料金所ゲートは、車両10を停止させずに通過させる電子料金収受システムに対応したものとする。
【0027】
本実施形態の自動運転制御装置1による車両10の自動運転時には、まず、ステップS110において、制御部2は、測位装置5により検出される現在位置と、地図情報出力装置6に記憶されている地図情報と、に基づいて、車両10が走行中である道路上の車両10前方の所定の距離以内に料金所ゲートが存在するか否かを判定する。
【0028】
ステップS110において、車両10前方の所定の距離以内に料金所ゲートが存在しないと判定した場合には、制御部2は、車両10が走行中である道路に沿って車両を走行させる通常走行モードを継続する。
【0029】
一方、ステップS110において、車両10前方の所定の距離以内に料金所ゲートが存在すると判定した場合には、制御部2は、ステップS120に移行する。
【0030】
ステップS120では、制御部2は、外部環境認識装置3によって認識される、車両10が走行中の道路の幅が拡開したか否かを判定する。外部環境認識装置3は、道路の幅を、ステレオカメラにより撮像された画像から走行車線に沿って設けられた線状または破線状の標示を画像認識により検出することにより認識する。なお、外部環境認識装置3は、カメラの画像認識またはレーダにより車両10が走行中の道路の脇に道路に沿って設けられた縁石、ガードレール、側壁等を検出し、この検出結果に基づいて道路の幅を認識してもよい。
【0031】
図5に料金所ゲートが設けられた道路の一例を示す。図5は、道路20を上方から見下ろした様子を示しており、車両10の進行方向は図中の下から上に向かう方向である。図5中の符号21は、地図情報において料金所ゲートの存在を示す位置情報である。なお、符号21では、料金所ゲートの位置情報21は広さを有する範囲を示しているが、位置情報21は点(緯度、経度)のみを示す情報であってもよい。また、図5は、4つの料金所ゲート21a、21b、21c、21dが複数配列されている例を示している。
【0032】
図5に例示するように、料金所ゲートは、複数の車両が並列に通過できるように複数配列される。したがって、料金所ゲートは、道路20の幅が通常の走行区間20aに比べて広げられた拡幅区間20bに設けられている。ステップS120は、車両10が走行区間20aから拡幅区間20bに進入したことを認識する処理である。
【0033】
ステップS120において、車両10が走行中の道路の幅が拡開したと判定した場合には、制御部2は、ステップS200に移行し、後述するゲート通過モードに移行する。概略的には、ゲート通過モードでは、制御部2は、外部環境認識装置3によって認識される料金所ゲートと車両10との相対位置に基づいて、車両10が料金所ゲートを通過する目標経路を設定し、当該目標経路に沿って車両10が走行するように走行速度と舵角を制御する。
【0034】
具体的には、ゲート通過モードでは、まずステップS210において、制御部2は、外部環境認識装置3により車両10の前方を料金所ゲートに向かって走行する先行車両が認識されており、当該先行車両に追従して走行しているか否かを判定する。
【0035】
ステップS210において、先行車両に追従して走行中であると判定した場合には、ステップS220に移行し、制御部2は、車両10が先行車両に追従する経路を目標経路に設定し、車両10が先行車両に追従しながら料金所ゲートを通過するように、走行速度と舵角を制御する。そして、車両10が料金所ゲートを通過した後は、制御部2は、車両10を走行させる動作モードを、ゲート通過モードから通常走行モードに変更する。
【0036】
一方、ステップS210において、先行車両に追従して走行していないと判定した場合には、ステップS230に移行する。ステップS230では、制御部2は、外部環境認識装置3により料金所ゲートの位置の認識が可能であるか否かを判定する。
【0037】
ステップS230において、外部環境認識装置3により料金所ゲートの位置の認識が不可能であると判定した場合には、制御部2は、ステップS300に移行し、後述するゲート接近処理を実行する。ゲート接近処理は、概略的には、外部環境認識装置3により料金所ゲート位置が認識可能となるまでの期間中に、車両10を自動運転で走行させる処理である。
【0038】
一方、ステップS230において、外部環境認識装置3により料金所ゲートの位置の認識が可能であると判定した場合には、制御部2は、ステップS500に移行し、後述するゲート選択処理を実行する。ゲート選択処理は、概略的には、料金所ゲートが複数存在する場合において、車両10を通過させる料金所ゲートを1つ選択する処理である。
【0039】
ステップS500のゲート選択処理を実行した後に、制御部2は、ステップS700に移行し、ステップS500のゲート選択処理で選択した料金所ゲートを通過する目標経路を設定し、車両10が料金所ゲートを通過するように、走行速度と舵角を制御する。そして、車両10が料金所ゲートを通過した後は、制御部2は、車両10を走行させる動作モードを、ゲート通過モードから通常走行モードに変更する。
【0040】
図3を参照して、ステップS300において実行されるゲート接近処理について説明する。ゲート接近処理では、まずステップS310において、制御部2は、車両10から地図情報に基づいて決定される料金所ゲートの位置までの距離が短くなるにつれて走行速度を減ずる制御を開始する。ステップS310の実行により、以降のステップを実行して外部環境認識装置3によって料金所ゲートの位置を認識するまでの時間的な余裕をつくり出すことができる。
【0041】
次に、ステップS320において、制御部2は、地図情報と外部環境認識装置3により認識されている物体の位置情報とを比較し、車両10の現在位置から地図情報に基づいて決定される料金所ゲートの位置までの想定経路に沿って配置された物体が存在するか否かを判定する。
【0042】
ここで、想定経路に沿って配置された物体とは、例えば道路上に設けられた線状または破線状の標示、縁石、ガードレール、側壁等である。以下では、この想定経路に沿って配置された物体のことを指標物体と称する。
【0043】
ステップS320において、指標物体が外部環境認識装置3により認識されていない場合には、制御部2は、ステップS330に移行する。ステップS330では、想定経路を目標経路として設定し、当該目標経路に沿って車両10が走行するように、走行速度と舵角の制御を開始する。そして、図2のステップS210に戻る。すなわち、ステップS330では、制御部2は、地図情報に基づいて目標経路を設定し、当該目標経路に沿って車両10が走行するように、走行速度と舵角の制御を開始する。そして、図2のステップS230に戻る。
【0044】
一方、ステップS320において、指標物体が外部環境認識装置3により認識されている場合には、ステップS340に移行する。ステップS340では、指標物体が複数存在するか否かを判定する。
【0045】
例えば、外部環境認識装置3によって、車両10の左右両側に、想定経路に沿った線状の標示が存在していることが認識されている場合、ステップS340の判定はYESとなる。なお、指標物体が複数であると判定する場合において、指標物体の形態は異なっていてもよい。例えば、車両10の右側に想定経路に沿った線状の標示が存在しており、車両10の左側に想定経路に沿った縁石が存在している場合であっても、ステップS340の判定はYESとなる。
【0046】
ステップS340において、指標物体は複数存在しないと判定した場合には、制御部2はステップS350に移行する。ステップS350では、制御部2は、指標物体に沿って目標経路を設定し、当該目標経路に沿って車両10が走行するように、走行速度と舵角の制御を開始する。そして、図2のステップS230に戻る。
【0047】
一方、ステップS340において、指標物体は複数存在すると判定した場合には、制御部2は、ステップS360に移行する。ステップS360では、制御部2は、ナビゲーション装置9において予定進路が設定されているか否かを判定する。すなわち、ステップS360では、車両10がナビゲーション装置9によって設定された予定進路に沿って走行中であるか否かを判定する。
【0048】
ステップS360において、予定進路が設定されていないと判定した場合には、制御部2は、ステップS370に移行する。ステップS370では、制御部2は、料金所ゲートよりも遠方の地図情報に基づいて想定進路を算出する。
【0049】
ここで、料金所ゲートよりも遠方の地図情報とは、車両10が走行中の道路の、料金所ゲートが存在する位置よりも遠方の形状情報である。想定進路は、料金所ゲートよりも遠方の道路形状に沿って車両10を走行させる場合において、車両10の舵角の変更をより少なくできるように設定される。
【0050】
例えば、図6に示すように、車両10が走行中の道路20が、拡幅区間20bにおいて車両10の左側に向かって膨らむ形状であり、かつ道路20が料金所ゲートよりも遠方の区間20cにおいて、他の道路22の左側に合流する形状である場合を想定する。ステップS370が実行される時点では、制御部2は、車両10が走行中の道路20の左側の端が外側に向かって膨らんでいることを外部環境認識装置3により認識しており、さらに、道路20が料金所ゲートの位置21よりも遠方の区間20cにおいて他の道路22の左側に合流する形状であることを地図情報に基づいて認識している。
【0051】
この時点では、制御部2は、複数存在する料金所ゲートの個々の位置を認識できていないが、料金所ゲートの位置21よりも遠方の区間20cの道路形状から、道路20の右側の端に沿って走行すれば、舵の切り返しが不要となり最小の舵角変更で道路22との合流点に車両10を到達させられると予想する。したがって、図6に示す状態においてステップS370が実行された場合には、制御部2は、道路20の右側の端の形状に沿った想定進路を算出する。
【0052】
ステップS370の次に、ステップS380において、制御部2は、外部環境認識装置3により認識されている複数の指標物体のうち、ステップS370で算出した想定進路の形状に近似して配置されている指標物体を一つ選択し、当該指標物体に沿って目標経路を設定し、当該目標経路に沿って車両10が走行するように、走行速度と舵角の制御を開始する。そして、図2のステップS230に戻る。
【0053】
ステップS360において、ナビゲーション装置9により予定進路が設定されていると判定した場合には、制御部2は、ステップS390に移行する。ステップS390では、制御部2は、料金所ゲートよりも遠方の地図情報と、予定進路とに基づいて想定進路を算出する。
【0054】
ステップS390においては、想定進路は、料金所ゲートよりも遠方において車両10を予定進路に沿って走行させる場合において、車両10の舵角の変更をより少なくできるように設定される。
【0055】
例えば、図7に示すように、車両10が走行中の道路20が料金所ゲートよりも遠方の区間20cにおいて2方向に分岐する形状であり、また予定進路23が左側の分岐路20Lに沿って設定されている場合を想定する。
【0056】
ステップS390が実行される時点では、制御部2は、車両10が走行中の道路20が拡開していることを外部環境認識装置3により認識しており、さらに、道路20が料金所ゲートの位置21よりも遠方の区間20cにおいて2方向に分岐する形状であることを地図情報に基づいて認識している。またこの時点において、制御部2は、ナビゲーション装置9によって予定進路23が左側の分岐路20Lに沿って設定されていることを認識している。
【0057】
この時点では、制御部2は、複数存在する料金所ゲートの個々の位置を認識できていないが、料金所ゲートの位置21よりも遠方の区間20cにおいて車両10が走行する予定の道路形状が左方向に曲がっていることを認識している。したがって、ステップS390が実行される時点では、制御部2は、道路20の左側の端に沿って走行すれば、料金所ゲートの位置21よりも遠方の区間20cにおいて車両10を直線的に走行させて左側の分岐路20Lに到達させることができ、同区間20cにおける舵角の変更が最小で済むと予想する。したがって、図7に示す状態においてステップS390が実行された場合には、制御部2は、道路20の左側の端の形状に沿った想定進路を算出する。
【0058】
ステップS390の次に、ステップS400において、制御部2は、外部環境認識装置3により認識されている複数の指標物体のうち、ステップS390で算出した想定進路の形状に近似して配置されている指標物体を一つ選択し、当該指標物体に沿って目標経路を設定し、当該目標経路に沿って車両10が走行するように、走行速度と舵角の制御を開始する。そして、図2のステップS230に戻る。
【0059】
次に、図4を参照して、ステップS500において実行されるゲート選択処理について説明する。ゲート選択処理は、前述したようにゲート通過モードにおいて外部環境認識装置3によって料金所ゲートの位置が認識できた時点で実行される。
【0060】
ゲート選択モードでは、まずステップS510において、制御部2は、外部環境認識装置3によって認識された個々の料金所ゲートのうちから、車両10が通行可能な料金所ゲートを認識する。本実施形態では、制御部2は、カメラによって撮像された画像に基づいて、閉鎖されている料金所ゲートや、電子料金収受システムに対応していない料金所ゲートを、車両10の通行が不可能な料金所ゲートとして認識する。
【0061】
次に、ステップS520において、制御部2は、ナビゲーション装置9によって予定進路が設定されているか否かを判定する。すなわち、ステップS520では、車両10がナビゲーション装置9によって設定された予定進路に沿って走行中であるか否かを判定する。
【0062】
ステップS520において、予定進路が設定されていないと判定した場合には、制御部2は、ステップS530に移行する。ステップS530では、制御部2は、料金所ゲートよりも遠方の地図情報に基づいて車両10を通過させる1つの料金所ゲートを選択する。具体的には、制御部2は、料金所ゲートよりも遠方の道路形状に沿って車両10を走行させる場合において、車両10の舵角の変更をより少なくできる料金所ゲートを選択する。なお、ステップS530において、外部環境認識装置3によって認識されている通行可能な料金所ゲートが1つのみである場合には、制御部2はその単一の料金所ゲートを選択する。
【0063】
例えば、図6に示すように、道路20が料金所ゲートよりも遠方の区間20cにおいて、他の道路22の左側に合流する形状である場合を想定する。ステップS530が実行される時点では、制御部2は、道路20が料金所ゲートの位置21よりも遠方の区間20cにおいて他の道路22の左側に合流する形状であることを地図情報に基づいて認識している。
【0064】
そして、制御部2は、複数存在する通行可能な料金所ゲート21a、21b、21c、21dのうちから、最も右側の料金所ゲート21aを車両10が通過すれば、最小の舵角変更で直線的に道路22との合流点に車両10を到達させられると判断する。したがって、図6に示す状態においてステップS530が実行された場合には、制御部2は、複数存在する通行可能な料金所ゲート21a、21b、21c、21dのうちから、最も右側の料金所ゲート21aを選択し、ステップS700に移行する。
【0065】
一方、ステップS520において、予定進路が設定されていると判定した場合には、制御部2は、ステップS540に移行する。ステップS540では、通行可能な料金所ゲートに、予定進路に沿った通行が不可能となる料金所ゲートが含まれているか否かを判定する。
【0066】
例えば、図8に示すように、複数の料金所ゲートが配列されている場合において、通過するゲートによってその後に走行可能となる道路が異なる場合がある。図8に示す場合では、車両10が走行中の道路20が料金所ゲートよりも遠方の区間20cにおいて2方向に分岐する形状であり、複数配列されている料金所ゲートのうちの最も左に配置されている料金所ゲート21dを通過した場合のみ、左方向に分岐する道路21Lに進入することが可能である。
【0067】
図8に示す場合において、例えば予定進路23が左方向に分岐する道路21Lに沿って設定されている場合には、制御部2は、料金所ゲート21a、21b、21cを予定進路に沿った通行が不可能となる料金所ゲートとして認識する。
【0068】
また、図7に示す場合のように、道路20が料金所ゲートよりも遠方の区間20cにおいて2方向に分岐する形状であっても、車両が複数存在する通行可能な料金所ゲートのいずれを通過しても左右双方の分岐路に進入可能である場合には、制御部2は予定進路に沿った通行が不可能となる料金所ゲートが存在しないと判定する。
【0069】
ステップS540において、複数存在する通行可能な料金所ゲートに、予定進路に沿った通行が不可能となる料金所ゲートが存在すると判定した場合には、制御部2は、ステップS550に移行する。ステップS550では、制御部2は、ステップS540において予定進路に沿った通行が不可能となると判定した料金所ゲートを選択の対象から除外し、ステップS560に移行する。
【0070】
また、ステップS540において、複数存在する通行可能な料金所ゲートに、予定進路に沿った通行が不可能となる料金所ゲートが存在しないと判定した場合には、制御部2は、ステップS550をスキップしてステップS560に移行する。
【0071】
ステップS560では、制御部2は、選択対象となる通行可能な料金所ゲートが複数存在するか否かを判定する。ステップS560において、選択対象となる通行可能な料金所ゲートが1つであると判定した場合には、制御部2はステップS570に移行し、当該単一の通行可能な料金所ゲートを選択し、ステップS700に移行する。
【0072】
例えば、図8に示す場合では、選択対象となる通行可能な料金所ゲートは、最も左側の料金所ゲート21dのみであるので、ステップS570において制御部2は料金所ゲート21dを選択する。
【0073】
一方、ステップS560において、選択対象となる通行可能な料金所ゲートが複数であると判定した場合には、制御部2はステップS580に移行する。ステップS580では、料金所ゲートよりも遠方の地図情報と、予定進路とに基づいて、複数の料金所ゲートのうちから車両10を通過させる1つの料金所ゲートを選択し、ステップS700に移行する。
【0074】
ステップS580において、制御部2は、料金所ゲートよりも遠方において車両10を予定進路に沿って走行させる場合に、車両10の舵角の変更がより少なくできる料金所ゲートを選択する。
【0075】
例えば、図7に示すように、ステップS580の実行時において、車両10が走行中の道路20が料金所ゲートよりも遠方の区間20cにおいて2方向に分岐する形状であり、また予定進路23が左側の分岐路20Lに沿って設定されている場合であれば、制御部2は、最も左側の料金所ゲート20dを通過すれば、料金所ゲートの位置21よりも遠方の区間20cにおいて車両10を直線的に走行させて左側の分岐路20Lに到達させることができ、同区間20cにおける舵角の変更が最小で済むと予想する。したがって、図7に示す状態においてステップS580が実行された場合には、制御部2は、最も左側の料金所ゲート20dを選択する。
【0076】
以上に説明したように、本実施形態では、車両10が道路20の走行区間20aを走行中である場合には、自動運転制御装置1は通常走行モードで動作しており、制御部2は、外部環境認識装置3により認識される道路形状に沿って車両10が走行するように、車両10の走行速度および舵角を制御する。
【0077】
そして、車両10が料金所ゲート21に近づき、走行区間20aから拡幅区間20bに入った場合、通常走行モードでは制御部2による車両10を走行させる目標経路の設定が困難となる。これは、拡幅区間20bでは、外部環境認識装置3によって認識される道路の幅が車両10の幅に対して過大であるため、この過大な幅の道路のどこを車両10を走行させるべきかの判定が困難となるからである。
【0078】
このような、料金所ゲート21が車両10の前方の所定の距離以内に存在する場合であって、外部環境認識装置3により車両10が走行中の道路の幅が拡開したことを認識した場合において、本実施形態の自動運転制御装置1の制御部2は、ゲート通過モード(ステップS200)に移行する。
【0079】
ゲート通過モードに移行した時点において、外部環境認識装置3によって料金所ゲート21の位置が認識不可能である場合には、制御部2は、図3に示すゲート接近処理を実行する。ゲート接近処理では、制御部2は、地図情報と、外部環境認識装置3によって認識される物体の位置の情報と、に基づいて、車両10を料金所ゲート21に接近させる。
【0080】
またゲート接近処理の実行時において、ナビゲーション装置9によって予定進路が設定されている場合には、制御部2は、料金所ゲートよりも遠方の区間における予定進路および道路の形状に基づいて、料金所ゲート通過後の車両10の舵角の変更量がより小さくなると予測される経路に沿って車両10を料金所ゲート21に接近させる。
【0081】
したがって、本実施形態の自動運転制御装置1では、車両10が拡幅区間20bに進入した時点において、外部環境認識装置3による料金所ゲート21の認識が不可能な場合であっても、自動運転制御を継続することができる。また、本実施形態の自動運転制御装置1では、料金所ゲート通過後の車両10の舵角の変更量を小さくすることができるため、搭乗者に不快感を与えることがない。
【0082】
また、本実施形態では、外部環境認識装置3によって料金所ゲート21の位置が認識可能となった場合に、制御部2は、図4に示すゲート選択モードを実行する。ゲート選択モードでは、制御部2は、地図情報と、外部環境認識装置3による認識結果と、ナビゲーション装置9によって設定された予定進路と、に基づいて、車両10を予定進路に沿って走行させることが可能な料金所ゲートを1つ選択する。そして、制御部2は、ゲート選択モードで選択した料金所ゲートを通過するように車両10を走行させる。
【0083】
また、ゲート選択モードの実行時において、車両10を予定進路に沿って走行させることが可能な料金所ゲートが複数存在する場合には、制御部2は、料金所ゲートよりも遠方の区間における予定進路および道路の形状に基づいて、料金所ゲート通過後の車両10の舵角の変更量がより小さくなると予測される料金所ゲートを選択する。
【0084】
したがって、本実施形態の自動運転制御装置1では、通過すべき料金所ゲートを自動で選択することが可能であるため、料金所ゲートの通過時においても自動運転制御を継続することができる。また、本実施形態の自動運転制御装置1では、料金所ゲート通過後の車両10の舵角の変更量を小さくすることができるため、搭乗者に不快感を与えることがない。
【0085】
図9に、自動運転制御装置1の変形例を示す。図9は、自動運転制御装置1の変形例の動作を示すフローチャートである。
【0086】
図9に示すフローチャートは、ステップS110の前にステップS100が挿入されている点が図2に示すフローチャートと異なる。
【0087】
ステップS100では、制御部2は、車両10が有料道路の本線から分岐した分岐路を走行中であるか否かを判定する。分岐路とは、有料道路の本線に進入する進入路と進入路に接続する道路および有料道路の本線から退出する退出路と退出路に接続する道路である。進入路に接続する道路とは、進入路の入口まで所定の距離以内の道路であり、退出路に接続する道路とは退出路の出口から所定の距離以内の道路である。
【0088】
制御部2は、ステップS100において車両10が有料道路の本線から分岐した分岐路を走行中であると判定した場合にのみ、ステップS110に移行する。すなわち、本変形例の自動運転制御装置1は、車両10が有料道路の本線を走行中である場合や、車両10が有料道路の出入口から所定の距離よりも離れた道路を走行中である場合には、ゲート通過モードに移行しない。
【0089】
分岐路の除く道路上に料金所ゲートが設置される可能性は低い。したがって、本変形例の自動運転制御装置1では、料金所ゲートが設置されている可能性の低い区間を走行している場合において、ステップS110以降の処理を停止することによって制御部2の負荷を減らし、消費電力を抑制することが可能となる。
【0090】
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う自動運転制御装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0091】
1 自動運転制御装置、
2 制御部、
3 外部環境認識装置、
4 走行情報検知装置、
5 測位装置、
6 地図情報出力装置、
7 報知装置、
8 走行制御装置、
8a 車速制御部、
8b 操舵制御部、
9 ナビゲーション装置、
10 車両、
20 道路、
20a 走行区間、
20b 拡幅区間、
20c 料金所ゲートよりも遠方の区間、
21 地図情報に基づく料金所ゲートの位置、
21a、21b、21c、21d 料金所ゲート、
22 他の道路、
23 予定進路。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9