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特許7008083難視構成を均一の電界で検出する装置及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-12
(45)【発行日】2022-01-25
(54)【発明の名称】難視構成を均一の電界で検出する装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   G01V 3/08 20060101AFI20220118BHJP
   G01N 27/22 20060101ALI20220118BHJP
【FI】
G01V3/08 D
G01N27/22 C
【請求項の数】 25
(21)【出願番号】P 2019559260
(86)(22)【出願日】2017-07-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-02-20
(86)【国際出願番号】 US2017040857
(87)【国際公開番号】W WO2018132129
(87)【国際公開日】2018-07-19
【審査請求日】2020-06-23
(31)【優先権主張番号】15/406,322
(32)【優先日】2017-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519257821
【氏名又は名称】フランクリン センサーズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】FRANKLIN SENSORS INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100173794
【弁理士】
【氏名又は名称】色部 暁義
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド エム ドロー
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル スコット トボルグ
【審査官】佐野 浩樹
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0377758(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0215814(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0215822(US,A1)
【文献】米国特許第08836347(US,B2)
【文献】米国特許第08669772(US,B2)
【文献】米国特許第06215293(US,B1)
【文献】米国特許第05900550(US,A)
【文献】特表2013-511080(JP,A)
【文献】特開2005-249771(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第02196828(EP,A1)
【文献】特開平03-277919(JP,A)
【文献】特開昭54-115258(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0159748(US,A1)
【文献】国際公開第99/067661(WO,A1)
【文献】特表2014-532981(JP,A)
【文献】国際公開第2009/013787(WO,A1)
【文献】国際公開第2010/053013(WO,A1)
【文献】特開平11-248665(JP,A)
【文献】特表2003-535668(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0212241(US,A1)
【文献】特表2009-520966(JP,A)
【文献】米国特許第07504817(US,B2)
【文献】特開2007-190919(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N27/00 -27/10 、27/14 -27/24 、
G01V 1/00 -99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直線的に配置されてセンサアレイを形成する3つ以上のセンサ板であり、それぞれのセンサ板は、前記センサ板の1つ以上の周囲の物体に対する接近度と、前記1つ以上の周囲の物体のそれぞれの材料特性とに基づいて変わる、センサ示度を取得するように構成され、前記センサ板は、前記センサ板の中に主要結合領域を提供して対応電界の第1端部を形成するように構成される、3つ以上のセンサ板と、
1つ以上の共通板であり、前記共通板は対応主要結合領域を提供して前記センサ板の前記対応電界の第2端部を形成するように構成され、前記共通板は前記センサアレイに沿い前記3つ以上のセンサ板のそれぞれの一方側に沿って延びる、1つ以上の共通板と、
前記3つ以上のセンサ板に結合され、前記3つ以上のセンサ板の前記センサ示度を測定するように構成されるセンシング回路と、
不活性状態と活性状態との間を切り替えて、比較的高いセンサ示度の範囲の位置を示すインジケータと、を備え、試験される不透明な面の後ろ、下又は中に位置し見え難い難視構成を検出する、難視構成検出器であって、
前記センサアレイの端部センサ板の前記主要結合領域は、前記1つ以上の共通板の前記対応主要結合領域との第1ライン上に存在し、
前記センサアレイの非端部センサ板の前記主要結合領域は、前記1つ以上の共通板の前記対応主要結合領域との第2ライン上に存在し、
前記第1ライン及び前記第2ラインは平行ではない、難視構成検出器。
【請求項2】
それぞれの前記センサ板は、前記1つ以上の共通板のうちの単一の共通板によって電界を形成し、
前記1つ以上の共通板の全体長さは、前記センサアレイの長さ未満である、請求項1に記載の難視構成検出器。
【請求項3】
前記3つ以上のセンサ板はそれぞれ同じ信号によって同時に駆動される、請求項1に記載の難視構成検出器。
【請求項4】
前記共通板は、端部センサ板によって形成される前記対応電界が、中間センサ板によって形成される対応電界に対して幾何学的形状に類似するように構成される、請求項1に記載の難視構成検出器。
【請求項5】
前記共通板の幅が8.0ミリメートル超である、請求項1に記載の難視構成検出器。
【請求項6】
直線的に配置されてセンサアレイを形成する3つ以上のセンサ板であり、それぞれのセンサ板は、前記センサ板の1つ以上の周囲の物体に対する接近度と、前記1つ以上の周囲の物体のそれぞれの材料特性とに基づいて変わる、センサ示度を取得するように構成され、それぞれのセンサ板は、対応電界の第1端部を形成する、3つ以上のセンサ板と、
それぞれのセンサ板の前記対応電界の第2端部を形成し、前記センサアレイに沿い前記3つ以上のセンサ板のそれぞれの一方側に沿って延び、前記センサアレイの全体長さよりも最大で16ミリメートル長い長さを有する共通板と、
前記3つ以上のセンサ板に結合され、前記3つ以上のセンサ板の前記センサ示度を測定するように構成されるセンシング回路と、
不活性状態と活性状態との間を切り替えて、比較的高いセンサ示度の範囲の位置を示すインジケータと、を備える、試験される不透明な面の後ろ、下又は中に位置し見え難い難視構成を検出する難視構成検出器。
【請求項7】
前記3つ以上のセンサ板はそれぞれ同じ信号によって同時に駆動される、請求項6に記載の難視構成検出器。
【請求項8】
前記3つ以上のセンサ板はそれぞれ同じ信号によって同時に駆動され、
前記センシング回路は、前記3つ以上のセンサ板の1つの前記センサ示度を測定する、請求項6に記載の難視構成検出器。
【請求項9】
能動遮蔽物を更に備え、
3つのセンサ板及び前記能動遮蔽物はそれぞれ同じ信号によって同時に駆動される、請求項6に記載の難視構成検出器。
【請求項10】
3つのセンサ板及び能動遮蔽物はそれぞれ同じ信号によって同時に駆動され、
前記センシング回路は、前記センサ板の1つのみの前記センサ示度を測定する、請求項6に記載の難視構成検出器。
【請求項11】
前記共通板は複数の個々の板のセットを備え、それぞれの個々の板は、前記3つ以上のセンサ板のセンサ板の前記対応電界の第2端部を形成する、請求項6に記載の難視構成検出器。
【請求項12】
前記複数の個々の板のそれぞれが独立して作動する、請求項11に記載の難視構成検出器。
【請求項13】
センサアレイを形成する3つ以上のセンサ板であり、それぞれのセンサ板は、前記センサ板の1つ以上の周囲の物体に対する接近度と、前記1つ以上の周囲の物体のそれぞれの材料特性とに基づいて変わる、センサ示度を獲得し、前記3つ以上のセンサ板はセンシングフィールドを全体的に生成し、前記3つ以上のセンサ板の個々のセンサ板は前記センシングフィールド内で対応主要センシングフィールドゾーンを生成し、前記対応主要センシングフィールドゾーンで前記個々のセンサ板は前記センシングフィールドに対して他の任意の前記3つ以上のセンサ板よりも強く寄与し、前記3つ以上のセンサ板は幾何学的に類似する主要センシングフィールドゾーンを生成する、3つ以上のセンサ板と、
前記主要センシングフィールドゾーンを受け、前記センサアレイの長さに沿って延び、前記長さが前記センサアレイの全体長さよりも最大でセンサ幅の1.5倍長い長さを有する、共通板と、
前記3つ以上のセンサ板に結合され、前記3つ以上のセンサ板のセンサ示度を測定するように構成されるセンシング回路と、
不活性状態と活性状態との間を切り替えて、比較的高いセンサ示度の範囲の位置を示すインジケータと、を備える、試験される不透明な面の後ろ、下又は中に位置し見え難い難視構成を検出する難視構成検出器。
【請求項14】
前記共通板が、中間センサ板に対応する主要センシングフィールドゾーンに対して幾何学的に類似する、端部センサ板に対応する主要センシングフィールドゾーンを構成する、請求項13に記載の難視構成検出器。
【請求項15】
前記センサアレイ及び前記共通板は左右対称である、請求項13に記載の難視構成検出器。
【請求項16】
前記共通板は、端部センサ板に対応するセンシングフィールドゾーンに影響を及ぼして、前記センシングフィールドゾーンが中間センサ板のセンシングフィールドゾーンに幾何学的に類似するように位置付けられる、請求項13に記載の難視構成検出器。
【請求項17】
前記3つ以上のセンサ板のグループを前記共通板から分離する能動遮蔽物を更に備える、請求項13に記載の難視構成検出器。
【請求項18】
能動遮蔽物はセンシング板と同じ電位で駆動される、請求項13に記載の難視構成検出器。
【請求項19】
前記共通板は、前記3つ以上のセンサ板のあるセンサ板の対応電界の第2端部をそれぞれ形成する複数の個々の板のセットを備える、請求項13に記載の難視構成検出器。
【請求項20】
前記複数の個々の板のそれぞれは、独立して作動する、請求項19に記載の難視構成検出器。
【請求項21】
前記共通板の幅は8.0ミリメートル超である、請求項1に記載の難視構成検出器。
【請求項22】
面上に配置される難視構成検出器の、センサアレイに直線的に配置される3つ以上のセンサ板のセンサ示度を取得するステップと、
センシング回路によって、前記3つ以上のセンサ板の前記センサ示度を測定するステップと、
センシングフィールドの相違する範囲のセンサ示度の測定値を比較するステップと、
インジケータを不活性化状態から活性化状態に切り替えて、比較的高いセンサ示度を有する前記センシングフィールドの範囲を示すステップと、を含む、試験される不透明な面の後ろ、下又は中に位置し見え難い難視構成を検出する方法であって、
センシングフィールドの範囲の前記センサ示度は、前記難視構成検出器の前記3つ以上のセンサ板と、前記センサアレイの長さに沿って延び、前記長さが前記センサアレイの全体長さよりも最大でセンサ幅の1.5倍長い長さを有する共通板との間に形成され、
端部センサ板のセンシングフィールドを、非端部センサ板のセンシングフィールドに対して類似させるように、前記共通板の大きさが決められ、成形される、前記難視構成を検出する方法。
【請求項23】
前記難視構成検出器の能動遮蔽物を、前記3つ以上のセンサ板と同じ信号によって駆動して、前記センシングフィールドを形成するステップを更に含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
測定される前記センサ示度は容量性示度である、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
測定される前記センサ示度は電磁示度である、請求項22に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
この出願は、2017年1月13日に出願し、発明の名称が「難視構成を均一の電界で検出する装置及び方法」である、米国特許出願第15/406,322号の優先権を主張し、このような主題が矛盾しない範囲まで参照により本明細書に援用するものとする。
【技術分野】
【0002】
本開示は一般に、不透明な固体面の後ろの難視構成の存在を検出する装置に関するものであり、より具体的には、壁の後ろのビーム及びびょうと床下の根太とを配置するための装置に関するものである。
【背景技術】
【0003】
ビーム、びょう、根太並びに壁の後ろ及び床下の他の要素等の難視構成を配置することは、建築時、修繕時及びリフォーム活動時に直面する一般的な課題である。例えば、面に開口部を生み出すために、下にある支持要素を避けながら、壁、床又は他の支持面を切断し又は穴あけする要望がしばしば発生する。これらの例では、支持要素を切断し又は穴あけすることを避けるために、開始前に支持要素の位置を知ることが求められ得る。他の場合に、絵画又は棚等の重量物を支持面によって支持要素に固定することが望まれ得る。これらの事例では、下にある支持要素と位置合わせされた支持面を貫通する留め具を取り付けることがしばしば望まれ得る。しかしながら、壁、床又は支持面が決まった場所に存在することにより、支持要素の位置を視覚的に検出できない。
【0004】
従来から、上を覆う面により見え難い、下に存在する構成の位置を突き止める課題に対処するのに限定的に成功した、様々な基本的技術が採用されている。これらの技術は、下に存在する支持要素に遭遇するまで、上を覆う面じゅうで小さな旋回爪を駆動するステップと、その後下に存在する支持要素の位置を示さない面を覆う穴を設けるステップとを含む。破壊性がより低い技術は、支持要素が軽くたたかれる表面の領域の下又は後ろに存在するときに、表面から発生する音の聴覚的変化を検出するために上を覆う面を軽くたたくステップを含む。しかしながら、この技術は、結果の精度が、下に存在する支持要素を捜索するために軽くたたき聴く者の判断およびスキルに大きく依存するため、また軽くたたくことで発生する音が、試験される面の種類及び密度に深く影響されるため、効果的でない。
【0005】
磁気検出器も採用されており、壁及び支持要素中に存在し検出器の反応のきっかけになる爪及びねじ等の金属製留め具の存在に依拠する検出器によって難視支持要素を発見する。しかしながら、金属製留め具は支持物の長さに沿って分離した位置に間隔をおいて配置されているため、磁気検出器は、留め具が配置されていない支持物の長さを越えて通過することがあり、これにより難視支持要素の存在の検出に失敗することがある。
【0006】
不透明な面の後ろの難視構成を検出する電気センサも採用されてきた。これらの検出器は、試験される面の後ろ、下又は中に位置する構成の存在に起因する、試験される面のキャパシタンスの変化を感知する。これらのキャパシタンスの変化は、木材、シートロック、漆喰、石膏等の様々な面にわたって検出可能であり、当該変化はセンサの活性化に関して面又は難視構成内の金属製留め具の存在に依拠しない。しかしながら、従来の電気検出器は大きな短所に苦しむことがある。従来の難視構成検出器は、検出される面の厚さ及び密度に対する正確な補償が困難となることがあり、これにより精度に悪影響を及ぼす。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、正確かつ単純に使用され安価に製造される、難視構成検出器を提供することで、難視構成を検出する分野における上述した欠陥の1つ以上に有利に対処する。試験される面に対して装置を配置し、装置が配置される面の下に存在する全ての構成の位置を読み取ることによって、検出器を使用できる。検出器は、面の様々な材料及び面の様々な厚さにわたって正確に表示できる。
【0008】
添付図面を参照して進行する以下の好ましい実施形態の詳細な説明から、付加的な態様及び利点が明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】一実施形態に従い、シートロックの一部の上に配置されて難視構成を検出する進歩した難視構成検出器を示す図である。
図2図1の難視構成検出器の斜視図である。
図3図1の難視構成検出器のセンサ板と、隠れている難視構成3の位置を信号で知らせる活性化されるインジケータとを表す図である。
図4】一実施形態に従う難視構成検出器の回路の図である。
図5】一実施形態に従う難視構成検出器のコントローラの図である。
図6】一実施形態に従い、ハウジングを含み、ライトパイプ及びボタン並びにプリント回路基板を有する難視構成検出器の断面図である。
図7】比較的より薄い面上に配置されている、先行技術の難視構成検出器の図である。
図8】比較的より厚い面上に配置されている、先行技術の難視構成検出器の図である。
図9】いくつかのセンサ板に対する主要センシングフィールドゾーンを示す、先行技術の難視構成検出器の側面図である。
図10】先行技術の難視構成検出器の底面の正面からの図を表し、いくつかのセンサ板に対する主要センシングフィールドゾーンを示す図である。
図11】一実施形態に従い、面の後ろの難視構成を検出する方法の流れ図である。
図12】共通板を有する難視構成検出器に対する先行技術の板構成の図である。
図13】短縮共通板を有する難視構成検出器に対する板構成の図である。
図14図12の先行技術の板構成に対する電界ラインを示す図である。
図15図13の板構成に対する電界ラインを示す図である。
図16】複数共通板を有するセンサアレイに対する電界ラインを示す図である。
図17】一実施形態に従い、短縮グラウンド平面を有する板構成によって、面の後ろの難視構成を検出する方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の説明では、当該説明の一部を構成する添付図面を参照する。添付図面は、本発明を実行できる特定の例示的実施形態を示すために表される。これらの実施形態は、当業者が本明細書に記載される技術及び実施形態を実行できるよう十分詳細に説明され、本開示の精神及び範囲から逸脱すること無く、開示される様々な実施形態を変更できるとともに、他の実施形態を使用できることが理解される。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味にとられるべきではない。
【0011】
多数の現在入手可能なびょうの探知機(例えば難視構成検出器)は、キャパシタンスを用いて、面の後ろの難視構成を検出する。キャパシタンスは、電荷を保持又は蓄積する物体の能力の電気的分量である。エネルギー蓄積装置の一般的な形態は、平行な板コンデンサであり、そのキャパシタンスは、式C = εr εo A/dにほぼ等しい。ここでAは平行な板の重複面積であり、dは板間の距離であり、εrは静的比誘電率(又は板間の材料の誘電定数)であり、εoは定数である。誘電材料は、電界を印加することによって分極化できる電気絶縁体である。絶縁体が電界に配置されるときに、分子は平均平衡位置から移り、誘電分極を引き起こす。誘電分極のため、正電荷が電界のネガティブエッジに向かって移り、負電荷が反対方向に移る。
【0012】
空気の誘電定数(εr)は1である一方、最も堅い非導電性材料は1よりも大きな誘電定数を有する。一般に、従来のキャパシタンスセンサが機能可能な誘電定数は、非導電性材料固形物の誘電定数の変動である。
【0013】
難視構成検出器上のセンサ板が、壁の後ろに支持物が存在しない壁上の位置に配置されるときに、検出器は壁と壁の後ろの空気とのキャパシタンスを測定する。検出器は壁の後ろに支持物が存在する位置に配置されたときに、検出器はその後壁と支持物とのキャパシタンスを測定する。当該支持物は、空気よりも高い誘電定数を有する。結果として、検出器はキャパシタンスの増加を示し、その後当該増加を用いて表示システムを起動できる。
【0014】
現在入手可能な難視構成検出器では一般に、同一のセンサ板のセットが直線的に配置される(例えば図10参照)。センサ板のそれぞれは、面に対するセンサ読み取りを行う。その後センサの示度が比較される。最も高いセンサ示度を有するセンサ板は難視構成の位置に存在すると判断される。しかしながら、グループの端部付近に存在するセンサ板は、難視構成に対して、中心付近に存在するセンサ板と同じようには応答しないことがある。難視構成検出器が、より薄い面からより薄い面又はより密度の低い面から、より厚い面又はより密度の高い面に移動するときに、この問題点は特に明白となることがある。
【0015】
理想的には、難視構成が存在しない場合、センサ板は全て同じ面上に存在するため、より厚い面上の各センサ板は互いに同様のセンサ示度を有するであろう。しかしながら、端部付近のセンサ板のセンサ示度は、中央付近のセンサ板よりも大きな示度を生ぜしめることがある。端部に存在するセンサ板は、センサ板のグループの上方で電界を生み出すときに孤立する。その結果、端部付近のセンサ板は、より厚い面上に配置されるときに、不釣り合いに高い示度で応答することがある。したがって、コントローラは、センサ示度が高いのは、難視構成の存在のためか又は検出器がより厚い面上に配置されているためかを判定することが困難となり得る。本開示は解決策を提供する。
【0016】
多数のセンサ板を有する難視構成検出器において、各センサ板が同じ難視構成に対して同様の応答を有することが望ましい。各センサ板から同様の応答を確保するため、センサ板の適切な幾何学形状及び配置によって、難視構成に対して同等の応答を確保できる。センサ板トレースの遮蔽を改善することでも性能を向上できる。さらに、センシング回路に対するユーザの電気的結合を高めることによって、性能を向上できる。面に対してセンサ板が平坦であることを確保する機構によっても性能を向上できる。
【0017】
本開示は、難視構成検出器及び難視構成検出器を検出する方法に向けたものである。例示的実施形態では、難視構成検出器は、センサ板のグループ、複数層のプリント回路基板(PCB)、センシング回路、コントローラ、表示回路、パワーコントローラ及び/又はハウジングを備える。
【0018】
開示される実施形態は、センサ板のグループが生成する電界ラインを均一又はほぼ均一に維持することを促進する。具体的に、センサ板のグループにおける2つの端部センサ板の電界は、非端部センサ板の電界に対して類似する。端部センサ板及び非端部センサ板が生み出す電界は互いに横切る方向を向くことができる。
【0019】
開示される実施形態によって、難視構成の位置をより正確に同定できる。また開示される実施形態によって、異なる誘電定数を有する様々な面にわたって、瞬時かつ正確に読み取りできる。さらに、現在開示される実施形態によって、異なる表面厚さにわたって、瞬時かつ正確に読み取りする能力を向上できる。
【0020】
また開示される実施形態は、より使いやすい検出器を生み出す。多数の先行技術の検出器は、様々な面に対してユニットを再調整して難視構成の位置を測定するために、より多くのステップ、より長い時間及びより多くの技量を要求する。開示される実施形態は、より信頼性の高いセンサ示度を提供する。センサ板からのセンサ示度は、検出される面に対して自己調整して、より信頼性の高い示度を提供するとともに構成をより深く検出する能力を有する。センサ示度の面の厚さが誘発する読み取り誤差は著しく減少している。このように読み取り誤差を取り除くことにより、開示される実施形態は物体をより深く検出できる。
【0021】
以下添付図面を参照して、本開示をより完全に説明する。しかしながら、本開示を多数の他の様々な形態で具現化することができる。本開示を本明細書で説明する実施形態に限定して理解すべきではなく、むしろ、本開示によって徹底的かつ完全に全範囲を当業者に完全に伝えるためのみに、これらの実施形態を提供する。
【0022】
図1は、一実施形態に従い、シートロック2(又は類似する面)の一部の上に配置されて難視構成3を検出する難視構成検出器1を示す。図2は、図1の難視構成検出器1の斜視図である。図3は、複数のセンサ板5と短縮共通板33とを含む、難視構成検出器1のセンサ側面を表す。
【0023】
図1-3を参照して、一般的かつ全体的に、難視構成検出器1は3つ以上のセンサ板5と、センシング回路(図4参照)と、1つ以上のインジケータ6と、1つ以上の近接インジケータ39と、ハンドル14、能動遮蔽板23及びバッテリカバー28を提供し又は収容するハウジング19とを含む。
【0024】
3つ以上のセンサ板5はそれぞれ、センサ板5の1つ以上の周囲の物体に対する接近度と、1つ以上の周囲の物体のそれぞれの材料特性とに基づいて変わる、センサ示度を取得できる。3つ以上のセンサ板5は、全体としてセンシングフィールドを生み出すことができる。3つ以上のセンサ板5の個々のセンサ板5は、個々のセンサ板5がセンシングフィールドに対して3つ以上のセンサ板5の他の任意のものよりも強く寄与する、センシングフィールド内の3次元幾何学体積となり得る、対応主要センシングフィールドゾーンを生み出すことができる。3つ以上のセンサ板5はすべて、幾何学的に類似する、主要センシングフィールドゾーンを生み出すことができる。センシング回路は、3つ以上のセンサ板5と結合して、3つ以上のセンサ板5のセンサ示度を測定することができる。
【0025】
それぞれのセンサ板5は、対応する電界の第1端部を形成する。センサ板5において電界が生み出され又は受け取られる。共通板33の領域は、各センサ板5の対応する電界の第2端部を形成することができる。共通板33は、各センサ板5の一方側に沿って延びる長さを有する。共通板33の長さは、センサ板5の全体長さ寸法よりも短い。ある実施形態では、共通板33は不変電圧に接続される。ある実施形態では、共通板33は回路グラウンドに接続される。ある実施形態では、共通板33は交流信号に接続される。
【0026】
ある実施形態では、それぞれセンサ板5を、センサ板5のグループ7又はアレイの一部とすることができる。それぞれのグループ7は、2つ以上のセンサ板5を含むことができ、能動遮蔽板23を含むこともできる。センサ板5と能動遮蔽板23とは異なる平面上に存在することができる。それにもかかわらず、センサ板5と能動遮蔽板23とが同時に駆動される場合、ある実施形態では、センサ板5と能動遮蔽板23とをセンサ板5の同じグループ7の一部とすることができる。それぞれのセンサ板5は、その形状によって画定される幾何学的形状を有する。それぞれのセンサ板5は、境界線も有する。ある実施形態では、境界線は複数部分から構成され得る。ある実施形態では、境界線のそれぞれの部分は、内側境界10又は外側境界11となる。ある実施形態では、センサ板5がグループ7の境界線に隣接する境界線の一部を有する場合、当該部分が外側境界11を含む。ある実施形態では、センサ板5がグループ7の境界線に隣接していない境界線の一部を有する場合、当該部分が内側境界10を含む。
【0027】
難視構成3の位置を感知する実施形態では、電流源を用いてセンサ板5を駆動でき、難視構成検出器1はセンサ板5があるしきい電圧に到達するのにかかる時間を測定し、これによりセンサ示度を得る。他の実施形態では、チャージシェア機構を用いてセンサ示度を得る。他の実施形態では、無線周波数信号をセンサ板5に配置して、センサ示度を得る。それぞれの実施形態において、信号をセンサ板5で感知させる。
【0028】
ある実施形態では、一度に1つのみのセンサ板5を駆動できる。これらの実施形態では、単一のセンサ板5はセンシングフィールドを生み出すときに孤立できる。
【0029】
ある実施形態では、一群7のセンサ板5は全て同じ信号で同時に駆動され得る。これらの実施形態では、一群7のセンサ板5はセンシングフィールドを生み出すことができる。ある実施形態では、多数のセンサ板5のそれぞれを同じ信号で同時に駆動できるが、あるいは単一のセンサ板5のみを感知することができる。有利には、多数のセンサ板5を同時に駆動することで、単一のセンサ板5のみを駆動する場合よりも、難視構成内により深く進むフィールドラインを生み出すことができる。より深いフィールドラインによって、より深く感知できる。ある実施形態では、一群7のセンサ板5と能動遮蔽板23とを全て同じ信号で同時に駆動することができ、一群7のセンサ板5と能動遮蔽板23とはセンシングフィールドを一緒に生み出すことができる。
【0030】
それぞれのセンサ板5は、主要センシングフィールドゾーンを有する。ある実施形態では、主要センシングフィールドゾーンが、センシングフィールドの3次元幾何学体積であり、個々のセンサ板5が能動遮蔽板23(存在する場合)又は他の任意のセンサ板5よりも強く感知できる関連フィールドラインである。ある実施形態では、各センサ板5が類似する主要センシングフィールドゾーンを有することが望ましい。ある実施形態では、各センサ板5が、幾何学的に類似する主要センシングフィールドゾーンを有し、それぞれの主要センシングフィールドゾーン内で類似するセンシングフィールドを有することが望ましい。
【0031】
図3は、直線的に配置されてセンサアレイ7を形成する13のセンサ板5を示す。センサ板5のそれぞれは、矩形状である。各センサ板は、センサ板5の1つ以上の周囲の物体に対する接近度と、1つ以上の周囲の物体のそれぞれの材料特性とに基づいて変わる、センサ示度を取得するように構成される。
【0032】
ある実施形態では、図3に表すように、センサアレイ7は、それぞれ類似する幾何学的形状を有するセンサ板5を備え得る。ある実施形態では、隣接するセンサ板5間の距離を約2.0ミリメートルとすることができる。図示するように、短縮共通板33は、各センサ板5の一方側に沿うセンサアレイ7に沿って延在する。短縮共通板33の長さは、センサアレイ7の全体長さ寸法よりも短い。ある実施形態では、短縮共通板33は、一方又は両方の端部センサ板の側面に沿って延在していないことがある。
【0033】
図3では、センサ板5はセンシングフィールドを全体として生み出すことができる。ある実施形態では、能動遮蔽板23はセンシングフィールドに寄与できる。図3の実施形態では、それぞれのセンサ板5は、類似する主要センシングフィールドゾーンを有し得る。この実施形態では、短縮共通板33は各センサ板5に、図12、15及び16を参照してより詳細に説明する主要センシングフィールドゾーンと幾何学的に類似する主要センシングフィールドゾーンを持たせる。同様に、各センサ板5は、それぞれの主要センシングフィールドゾーン内に類似するセンシングフィールドも有し得る。その結果、図3の構成を有して組み立てられる難視構成検出器1は、改善された性能を提供できる。難視構成検出器1が薄い面からより厚い面に移動する移動するときに、センサ板5のそれぞれに関するセンサ示度は、類似する値の上昇を有し得る。
【0034】
ある実施形態では、鋸歯形状の縁又は境界線は、鋸歯を持たない直線縁と同じ有効縁を有することができる。ある実施形態では、非常に細い曲線を有する縁は、細い曲線を持たない直線縁と同じ有効縁を有することができる。ある実施形態では、その中にスロットを有するセンサ板5は、スロットを持たない異なる同等のセンサ板5と同じ有効幾何学的形状を有する。ある実施形態では、その中に小さな穴を有するセンサ板5は、穴を持たない同等のセンサ板5と同じ有効幾何学的形状を有し得る。他の実質的に同等の幾何学的形状に対して事実上同等となり得る、他の多数の幾何学的形状が可能である。他の実質的に同等の縁に対して事実上同等となり得る、他の多数の縁が可能である。幾何学的形状又は縁が他の幾何学的形状又は縁に対して事実上同等な特性を有する場合、これら2つが類似すると考え得る。
【0035】
ある実施形態では、センサ板のグループ7は、グループ7の各センサ板5が同じ幾何学的形状を有するように構成される。ある実施形態では、グループ7の各センサ板5は、半径方向に対称的である。
【0036】
複数のインジケータ6を、不活性化状態と活性化状態との間でトグルで切り替えて、比較的高いセンサ示度の範囲の位置を示すことができる。活性化されるインジケータ4は、難視構成3の位置を示し得る。近接インジケータ39は、難視構成検出器1が難視構成3の近くに存在し得ることを示すことができる。
【0037】
図1-3では、インジケータ6がセンサ板5上方の層上に位置付けられる。ある実施形態では、センサ板5とインジケータ6との間に、インジケータ6がセンサ板5の機能に干渉しないよう、能動遮蔽板23が存在し得る。ある実施形態では、インジケータ6をセンサ板5上方の層上に位置付けることが望ましいことがある。
【0038】
ある実施形態では、面2と難視構成検出器1との間に保護剤の層が存在するように、保護剤の層を難視構成検出器のハウジングの底部に設置する。ある実施形態では、保護剤の空洞を実質的になくすように、保護剤内部を実質的に充填する。ある実施形態では、保護剤は、フェルト、ベルクロ(登録商標)、布又は内部に空洞を有する他の材料とは異なる。保護剤の層は、難視構成検出器1の底部をノック、衝突及び摩滅による損傷から保護するため役立ち得る。保護剤は、プラスチック又は他の非導電固体材料等の材料の固体部品から製造し得る。プラスチックの固体層は、難視構成検出器1が壁にわたって摺動させ得る低摩擦面を提供し得る。難視構成検出器1のある実施形態は、摺動して動作することを要求しないが、低摩擦面は難視構成検出器1を摺動させることで難視構成検出器1の位置を移動させる選択をし得るユーザに有益となり得る。
【0039】
プラスチックから成る保護層を感圧接着剤、接着剤又は他の手段によって設置できる。保護剤の層を、全面を覆う完全な層とでき、当該層を、矩形ストリップ、丸い部品又は他の幾何学的形状を有しプラスチックから成る他の層とできる。
【0040】
空洞を実質的になくすように実質的に充填される保護剤は、先行技術の解決策よりも少ない静電荷を起こすことがあり、より一貫性があるセンサ示度を有利に提供することができる。
【0041】
ある実施形態では、保護層はUHMW-PE(超高分子量ポリエチレン)である。超高分子量ポリエチレンは、小さな摩擦係数を有する。また超高分子量ポリエチレンは、湿度でイミュニティの増加をもたらすことがあり湿度で電荷からのイミュニティの増加をもたらすことがある湿気を、ほとんど吸収しない。
【0042】
図4は、一実施形態に従う難視構成検出器1の回路の図である。回路は、マルチプレクサ11と、パワーコントローラ20と、表示回路25と、センシング回路27と、コントローラ60とを含む。
【0043】
パワーコントローラ20は、電源22とオン-オフボタン24とを含み得る。電源22は、インジケータ6に給電するとともにキャパシタンス-デジタル変換器21及びコントローラ60に電力を供給するためのエネルギー源を含み得る。ある実施形態では、電源22は直流バッテリー供給を含み得る。オン-オフスイッチ24を用いて、コントローラ60及び難視構成検出器1の他の構成要素を活性化できる。ある実施形態では、オン-オフスイッチ24は、難視性検出器1の構成要素を選択された時限の間活性化させる、押しボタン式機構を備える。ある実施形態では、押しボタンは構成要素を活性化して、押しボタンが解放されるまで構成要素を活性化させ続ける。ある実施形態では、オン-オフスイッチ24は、ボタン上に指又は親指が存在することを感知できるキャパシタンスセンサを備える。ある実施形態では、オン-オフスイッチ24は、トグルスイッチ又は他の種類のボタン若しくはスイッチを備え得る。
【0044】
表示回路25は、コントローラ60に電気的に結合する1つ以上のインジケータ6を含み得る。
【0045】
センシング回路27は、電圧調整器26とキャパシタンス-デジタル変換器21とを含み得る。ある実施形態では、図4に表されるように、センシング回路27は、複数のセンサと、電圧調整器26とキャパシタンス-デジタル変換器21とを含む。電圧調整器26を用いて、パワーコントローラ20の出力を希望通り調節できる。ある実施形態では、電圧調整器26をキャパシタンス-デジタル変換器21のできるだけ近くに配置することで、バッテリー電源22をキャパシタンス-デジタル変換器21に提供できる。センシング回路27は、コントローラ60に電気的に結合できる。1つ以上のセンサ板トレース35又はプリント回路基板上の導電路は、個々のセンサ板5をキャパシタンス-デジタル変換器21に接続できる。センサ板5のキャパシタンス-デジタル変換器21に対する接続は、マルチプレクサ18を経て行うことができる。マルチプレクサ18は、センサ板5をキャパシタンス-デジタル変換器21に個々に接続する。
【0046】
ある実施形態では、マルチプレクサ18は、単一のセンサ板5をセンシング回路27に接続できる。ある実施形態では、マルチプレクサ18は、2つ以上の隣接するセンサ板5をセンシング回路27に接続できる。ある実施形態では、マルチプレクサ18は、2つ以上の隣接していないセンサ板5をセンシング回路27に接続できる。ある実施形態では、マルチプレクサ18は、センシング回路27が1つのセンサ板5のキャパシタンスを測定するように構成される。ある実施形態では、マルチプレクサ18は、センシング回路27が2つ以上のセンサ板5の総計キャパシタンスを測定するように構成される。
【0047】
グループ7の個々のセンサ板5を、マルチプレクサ18を経てキャパシタンス-デジタル変換器21に独立して接続できる。ある実施形態では、グループ7自身がプリント回路基板上の銅の層から成る。
【0048】
ある実施形態では、2層のプリント回路基板を、センサ板ボード40(図6参照)として構成する。ある実施形態では、センサ板ボード40の第1層はセンサ板5を備え、センサ板ボード40の第2層は遮蔽物を備える。ある実施形態では、遮蔽物は、プリント回路基板の第2層の全面を覆う銅の層から成る。ある実施形態では、銅の層を、はんだマスクの非導電性層で覆う。ある実施形態では、はんだマスクの層に穴が存在する。ある実施形態では、はんだマスクの層の穴は、はんだ接合を形成するのに適したはんだパッドを含む。
【0049】
ある実施形態では、4層のプリント回路基板が、回路部品を接続するのに適して相互接続する相互接続ボードとして形成される。ある実施形態では、相互接続ボードは、センシング回路27、コントローラ60及び表示回路25を相互接続するのに適する相互接続からなる4つの層を有して構成される。ある実施形態では、プリント回路基板の一側面は構成要素を装着するために構成され、プリント回路基板の第2側面ははんだパッドを有して構成される。
【0050】
ある実施形態では、センサ板5は第1プリント回路基板上に配置される。ある実施形態では、相互接続回路は第2プリント回路基板上に配置される。ある実施形態では、第1プリント回路基板は、第2プリント回路基板に対して接合される。
【0051】
ある実施形態では、センサ板ボード40上に、相互接続ボード上のはんだパッドと相補的な、はんだパッドが存在する。ある実施形態では、センサ板ボード40及び相互接続ボードを、重ねて積層でき、互いに接合できる。ある実施形態では、2つのプリント回路基板を一緒に接合する結合剤をはんだとし得る。ある実施形態では、ソルダペーストを用いて2つのプリント回路基板を一緒に接合できる。ある実施形態では、2つのプリント回路基板をはんだで一緒に接合でき、2つのプリント回路基板を一緒に接合するプロセスを、標準SMT(面実装技術)プロセスとし得る。標準面実装技術プロセスは、ステンシルを用いてソルダペーストを所望の位置に配置することを含み得る。標準面実装技術プロセスは、1つのプリント回路基板を重ねて配置することを含み得る。ある実施形態では、ピンを用いて、2つのプリント回路基板の適切な位置合わせを確保できる。ある実施形態では、面実装技術プロセスの最終ステップは、積層したプリント回路基板にリフロー路を通過させることを伴うことができる。
【0052】
ある実施形態では、センサ板5、遮蔽物及び回路は単一のプリント回路基板上に配置される。ある実施形態では、6層のプリント回路基板を使用する。ある実施形態では、プリント回路基板から成る6層の底部層を、センサ板5とともに構成する。第5層を能動遮蔽物とすることができる。最上部の4つの層は、回路のバランスを接続できる。
【0053】
ある実施形態では、センサ板5、遮蔽物及び回路は単一のプリント回路基板上に配置される。ある実施形態では、4層のプリント回路基板を使用する。プリント回路基板の第1層及び第2層は、相互接続回路とともに構成される。ある実施形態では、プリント回路基板から成る4層の底部層を、センサ板5とともに構成する。第3層を能動遮蔽物とすることができる。
【0054】
プリント回路基板を、例えばFR-4、FR-406、又はRogers 4003C等の無線周波数回路で使用されるより進歩した材料等の、様々な適切な材料から製造できる。Rogers 4003C及び他の無線周波数クラスプリント回路基板は、より広い温度及び湿度の範囲にわたって改善した性能を提供できる。
【0055】
本明細書で使用される用語「モジュール」は、本発明の1つ以上の実施形態に従って任意の所与の機能性を果たし得るユニットを説明できる。例えば、1つ以上のプロセッサ、コントローラ60、特定用途向け集積回路(ASICs)、プログラマブルロジックアレイ(PLAs)、論理部品、ソフトウェアルーチン又は他の機構等の、任意の形態のハードウェア若しくはソフトウェア又はこれらの組み合わせを用いてモジュールを実装できる。
【0056】
キャパシタンスを読み取るとともにキャパシタンスをデジタル値に変換する、キャパシタンス-デジタル変換としても知られる様々なプロセスは、先行技術で十分に説明されている。ここでは、多数の異なる方法は説明しておらず、読者は様々なキャパシタンス-デジタル変換器の方法の詳細に関して先行技術を参照する。ある実施形態は、例えばアナログデバイセズ(登録商標)株式会社のAD7747集積回路に組み込まれる、シグマデルタキャパシタンス-デジタル変換器を使用する。ある実施形態は、キャパシタンス-デジタル変換の電荷共有方法を使用する。
【0057】
ある実施形態では、電圧調整器26は、ノイズが非常に小さい、アナログデバイセズ社からのADP150-2.65又はオン・セミコンダクター社のNCP702を備え得る。ある実施形態では、コントローラ60は、シリコン・ラボラトリーズ社からのC8051 F317又は他の多数の任意のマイクロコントローラを備え得る。
【0058】
キャパシタンス-デジタル変換器のネイティブセンサ示度を単独で使用する場合、難視構成3の検出は、高度な精度を要求することがあり、キャパシタンス-デジタル変換器21が提供できる精度よりも高い精度を要求することがある。ネイティブセンサ示度は、キャパシタンス-デジタル変換器21から読み取られる生値であり、当該生値はキャパシタンス-デジタル変換器21のデジタル出力である。
【0059】
ある実施形態ではネイティブ読み取りを多数回実施し、多数のネイティブ読み取り結果を結合して、示度を生成する。ある実施形態ではネイティブ読み取りを多数回実施し、異なる構成の2つ以上のネイティブ読み取りを用いて多数のネイティブ読み取り結果を結合して、示度を生成する。ある実施形態では、ネイティブ読み取りを多数回実施し、複数のネイティブ読み取り結果を総計又は平均して、示度を生成する。ある実施形態では、このことは、信号対雑音比を改善する。それぞれのネイティブ読み取りは、1つのセンサ板5の読み取りを伴い得る。多数のセンサ板5がキャパシタンス-デジタル変換器21に対して多重化される場合、ネイティブ読み取りは、複数のセンサ板5の読み取りを伴うこともできる。ある実施形態では、多数のネイティブ読み取りを結合して、示度を生成する。
【0060】
多数のネイティブ読み取りを総計し又は平均することで、信号対雑音比を改善できるが、キャパシタンス-デジタル変換器21の非線形性効果を減少させないことがある。理想的なキャパシタンス-デジタル変換器21は完全に線形であり、そのネイティブセンサ示度が、感知されるキャパシタンスの増加に正比例して増加することを意味する。しかしながら、多数のキャパシタンス-デジタル変換器21は完全に線形ではなく、入力キャパシタンスの変化がネイティブ示度の増加に正確に比例しないことがある。これらの非線形性を小さくできるが、高度な精度が望まれるときには、非線形性効果を減少させる方法を実装することが望ましい。
【0061】
ある実施形態では、ネイティブ読み取りのそれぞれに関して僅かに異なる構成を用いて、多数のネイティブ読み取りを総計することによって、非線形性の悪影響を軽減できる。ある実施形態では、2つ以上の異なる構成を用いて、ネイティブ読み取りを実施する。
【0062】
例えば、バイアス電流は、異なる構成を生み出すために変えることができるパラメータの1つである。バイアス電流を、標準、標準+20%、標準+35%又は標準+50%に設定できる。たとえ他の全ての要因が一定のままであるとしても、バイアス電流が異なることで異なるネイティブセンサ示度を生成する。それぞれのネイティブ示度が異なる値を有するため、おそらくそれぞれのネイティブ示度が異なる非線形性を受けることができる。おそらく、総計し又は掛け合わせる代わりに、異なる非線形性を受けるセンサ示度を総計し又は平均することで、非線形性を互いに部分的に相殺させることができる。
【0063】
ある実施形態では、2つの分離し独立したキャパシタンス-デジタル変換器21が存在する。ある実施形態では、それぞれのキャパシタンス-デジタル変換器21は、異なる非線形性を有し得る。両方のキャパシタンス-デジタル変換器21を利用して、読み取りのいくつかに対して第1変換器を使用するとともに読み取りのいくつかに対して第2変換器を使用することで、任意の単一の非線形性効果を軽減できる。
【0064】
ある実施形態では、それぞれのセンサ板5の上で、それぞれ異なる12の構成を用いてネイティブ読み取りを実施する。
【0065】
センサ読み取りを完了した後、ある実施形態では、2つの異なる較正アルゴリズムを実施でき、第1は、個別のセンサ板5の変動に関して調整する個別板較正であり、第2は、面の密度/厚さに調和させるようにセンサ示度を調整する面材料較正である。他の実施形態は、これら2つの較正アルゴリズムの一方のみを使用することができる。ある実施形態は、他の較正アルゴリズムを使用することができる。ある実施形態では、較正モジュールによって較正アルゴリズムを実施する。
【0066】
ある実施形態では、個別板較正をまず使用する。個別板較正によって、それぞれのセンサ板5は個別かつ独自の較正値を有することができる。ある実施形態では、センサ示度を取得した後、センサ示度のそれぞれに対して個別板の較正値を加算し又は減算する。他の実施形態では、乗算、除算又は他の数学関数を用いて、個別板較正を実施できる。ある実施形態では、個別板の較正値を不揮発性メモリに記憶させる。個別板較正は個別のセンサ板5の不規則性を補償し、個別板較正を用いてこれらの不規則性を補償する。ある実施形態では、個別板較正実施後に、難視構成検出器1がその上で難視構成検出器1を較正する面2に類似する面2の上に存在しながらセンサ板のセンサ示度を取得する場合、センサ示度がおそらく同じ較正値を有すると考えられる。例えば、難視構成3が存在せず、1/2インチ(1/2")のシートロック2の上でセンサの読み取りを実施し、1/2インチのシートロック2に対して個別の較正値を生み出した場合、個別板較正を実施した後、センサ示度のすべてを共通の値に修正できると考えられる。センサの読み取りを、より厚い材料(例えば5/8インチ(5/8")のシートロック2)上で実施する場合、より薄い材料(例えば3/8インチ(3/8")のシートロック2)上で実施する場合、又は異なる材料(例えば3/4インチ(3/4")のプライウッド)上で実施する場合、値にある誤差が存在し得る。面材料構成は、この誤差を修正するのに役立ち得る。
【0067】
ある実施形態では、面材料構成を使用できる。
【0068】
ある実施形態では、センサ板のセンサ示度を較正した後、難視構成検出器1は、難視構成3が存在するかどうか決定する。ある実施形態では、最も高いセンサ板示度から、最も低いセンサ板示度が減算される。この差がしきい値よりも大きい場合、難視構成3が存在すると判定する。
【0069】
難視構成3が存在しないと判定される場合、全てのインジケータ6を不活性化できる。難視構成3が存在する場合、難視構成検出器1は、難視構成3の位置及び幅を決定するプロセスを始める。
【0070】
ある実施形態では、パターンマッチングを利用して、どの発光ダイオードを活性化させるか決定できる。ある実施形態では、パターンマッチングモジュールを用いて、難視構成3の位置を決定する。パターンマッチングモジュールは、センサ板5からの較正され拡縮されるセンサ示度を、いくつかの所定のパターンと比較する。パターンマッチングモジュールは、所定のパターンのどれがセンサ示度と最も良く適合するかを決定する。その後、最も良く適合するパターンに対応するインジケータ6のセットが活性化される。パターンマッチングに関する付加的な詳細は、米国特許第8,884,633号明細書等の先行技術で議論される。当該詳細をここでは繰り返さず、代わりに読者は当該詳細を直接参照するよう促進される。
【0071】
ある実施形態では、難視構成検出器1は、単一のキャパシタンス-デジタル変換器21を備える。ある実施形態では、センサ板5を、キャパシタンス-デジタル変換器21に個別に接続できる。ある実施形態では、センサ板5を、マルチプレクサ18を経てキャパシタンス-デジタル変換器21に個別に接続できる。ある実施形態では、2つ以上のセンサ板5を、キャパシタンス-デジタル変換器21に一度に接続できる。ある実施形態では、多数の隣接するセンサ板5を、キャパシタンス-デジタル変換器21に電気的に接続できる。ある実施形態では、多数の隣接しないセンサ板5を、キャパシタンス-デジタル変換器21に接続できる。それぞれのセンサ板5からのセンサ示度は、キャパシタンス-デジタル変換器21に対して変動の影響を等しく受けるため、マルチプレクサ18を使用してセンサ板5を単一のキャパシタンス-デジタル変換器21に接続することで、センサ板5のセンサ示度の一貫性を改善できる。キャパシタンス-デジタル変換器21からセンサ示度に影響を及ぼし得る要因は、プロセス変動、温度変動、電圧変動、電気雑音及び経年化等を含むことができるが、これらに限定されるものではない。
【0072】
ある実施形態では、複数センサ板トレース35のそれぞれが実質的に等しいキャパシタンス、抵抗及びインダクタンスを有するように、センサ板トレース35の経路を定める。ある実施形態では、それぞれのセンサ板トレース35が同じ電気的性質を有し、それぞれのセンサ板5が同じ検出物に同等に応答できることが望ましい。
【0073】
ある実施形態では、キャパシタンス-デジタル変換器21から、それぞれのセンサ板5までの、それぞれのセンサ板トレース35が、実質的に同じ長さである。ある実施形態では、キャパシタンス-デジタル変換器21から、センサ板5までの、センサ板トレース35の2つ以上が、実質的に同じ長さである。ある実施形態では、実質的に同じ長さを有するセンサ板トレース35は、より同等のキャパシタンス、インダクタンス及び抵抗を有し得る。等しい長さのセンサ板トレース35は、センサ示度の均一性を改善でき、センサ板5が同じ検出物に対してより同等に応答でき、温度及び湿度等の環境条件からより高いイミュニティを提供できるため、より高い性能を提供できる。
【0074】
ある実施形態では、導電路を含むそれぞれのセンサ板トレース35が、実質的に同じ幅を有する。ある実施形態では、センサ板トレース35のそれぞれの幅及び長さの両方が実質的に同等である。ある実施形態では、センサ板トレース35が、複数の部分を有し得る。例えば、トレースの第1部分は、センサ板トレース35の、キャパシタンス-デジタル変換器21からビアまでの経路を定め得る。ビアは、センサ板トレース35を、センサ板トレース35の第2部分が存在し得る、プリント回路基板の様々な層へ到達させ得る。ある実施形態では、全てのセンサ板トレース35は、それぞれの部分で当該部分における他のトレースと、同じ長さ及び幅を有することができる。ある実施形態では、センサ板トレース35の2つ以上が、第1部分の至る所で、同じ幅を有し得る。ある実施形態では、センサ板トレース35の2つ以上が、第2部分の至る所で、同じ幅を有し得る。ある実施形態では、センサ板トレース35の2つ以上が、第1部分の至る所で、同じ長さを有し得る。ある実施形態では、センサ板トレース35の2つ以上が、第2部分の至る所で、同じ長さを有し得る。
【0075】
ある実施形態では、センサ板トレース35が、多数の部分を有し得る。ある実施形態では、センサ板トレース35の部分を、集積回路のパッケージ内に存在し、シリコンの部品から集積回路パッケージのピンまでの信号の経路を定める、ワイヤボンドとすることができる。ある実施形態では、センサ板トレース35の部分は、プリント回路基板の第1層上に銅の層を備え得る。ある実施形態では、センサ板トレース35の部分は、プリント回路基板の第2層上に銅の層を備え得る。
【0076】
ある実施形態では、キャパシタンス-デジタル変換器21は、センサ板5のキャパシタンス及びセンサ板トレース35の総計を読み出すことができる。ある実施形態では、センサ板5上のセンサ示度のみを検出し、センサ板トレース35を検出しないことが望ましいことがある。しかしながら、センサ板5及びセンサ板トレース35は電気的に結合しているため、センサ板トレース35上で安定した均一のキャパシタンスを確保する手段が望まれることがある。例えば、センサ板トレース35のキャパシタンスが均一かつ安定であるように、センサ板トレース35を構成することが望ましいことがある。したがって、センサ板トレース35が変化しないように、センサ板トレース35を構成することが好ましいことがある。ある実施形態では、センサ板トレース35が互いに変化せず、あるセンサ板トレース35上のキャパシタンスの任意の変化がセンサ板トレース35のそれぞれに反映されることが好ましいことがある。
【0077】
ある実施形態では、センサ板トレース35を遮蔽することが有利となり得る。センサ板トレースの遮蔽により、センサ板トレース35を外部電磁場から保護できる。またある実施形態では、センサ板トレース35を遮蔽することで、センサ板トレース35のそれぞれが他のセンサ板トレース35のそれぞれに類似する環境を有することを確保するのに役立つことにより、センサ板トレース35に対してより一貫した環境を有利に提供できる。
【0078】
ある実施形態では、キャパシタンス-デジタル変換器21から、それぞれのセンサ板5までの、それぞれのセンサ板トレース35が、実質的に同じ環境である。ある実施形態では、複数センサ板トレース35の経路を十分に離して定め、複数センサ板トレース35間の容量性結合及び誘導的結合を最小化し、それぞれのセンサ板トレース35が他のセンサ板トレース35により類似する環境を有し得るため、センサ板トレース35は一貫性を改善できる。ある実施形態では、それぞれのセンサ板トレース35の一方側又は両側が、能動遮蔽トレースで遮蔽される。
【0079】
ある実施形態では、ユーザはセンシング回路27に電気的に結合され得る。ある実施形態では、センシング回路27の導電点がユーザに結合されるときに、センサ示度の品質が向上する。ユーザをセンシング回路27に電気的に結合することで、センシング回路27に対して変化のない電圧レベルを提供でき、より高感度かつより高品質のセンサ示度をもたらし得る。例えば、センサ板5を3.0Vで駆動する先行技術の難視構成検出器は実は、センサ板5をグラウンドに対して3.0Vである信号で駆動するにすぎないことがある。しかしながら、グラウンドが浮遊している場合、センサ板5を3.0Vで駆動することで、センサ板5上に1.5Vの信号をもたらすことができ、グラウンド上に-1.5Vの信号をもたらすことができる。ある実施形態では、センシング回路27の導電点がユーザに結合されるときに、センサ示度の品質が向上しない。
【0080】
ある実施形態では、ユーザをセンシング回路27に電気的に結合することで、センサ板5上でより高い絶対電圧振幅をもたらし得る。この理由の一部は、センシング回路27が安定したレベルで保持されることとなり得る。またある実施形態では、ユーザをセンシング回路27に電気的に結合することで、より一貫性の高いセンサ示度をもたらし得る。
【0081】
ある実施形態では、図4に表すように、ユーザをセンシング回路27のグラウンドに電気的に結合する。ある実施形態では、ユーザをセンシング回路27の電圧源に電気的に結合する。ある実施形態では、ユーザをセンシング回路27の異なる導電点に電気的に結合する。
【0082】
ある実施形態では、ユーザの手は、センシング回路27と直接接触することで、センシング回路27に電気的に結合され得る。ある実施形態では、ワイヤ等の導電性材料はユーザの手をセンシング回路27に電気的に結合できる。ある実施形態では、ユーザが難視構成検出器1を作動させるために接触する必要があり得るボタンは、センシング回路27に電気的に結合され得る導電性材料を含み得る。ある実施形態では、ボタンはアルミニウム又は錫めっき鋼等の他の導電性材料を含み得る。ある実施形態では、アルミニウムボタンを陽極化でき、これにより心地よいコスメティックを提供できる。
【0083】
ある実施形態では、難視構成検出器1のハウジング19(図2参照)は、導電性プラスチック等の導電性材料を含み得る。ある実施形態では、ハウジング19の一部のみが導電性プラスチックを含み得る。導電性ハウジング又は導電性ハウジングの一部は、センシング回路27の導電点に結合でき、これによりユーザをセンシング回路27に結合できる。
【0084】
ある実施形態では、カーボンブラックをプラスチック樹脂と混合することで、導電性を提供できる。カーボンブラックがプラスチック樹脂内に混合されているときに、ポリプロピレン及びポリエチレンを含む多数の熱可塑性プラスチックは導電性となる。ある実施形態では、カーボンブラックの濃度が上昇するにつれて導電性が向上し、プラスチックの導電性を有利に制御できる。ある実施形態では、25,000Ω・cm未満の導電性を有するプラスチックは、ユーザをセンシング回路27に有効に結合するのに十分な高さの導電性である。ある実施形態では、高度な導電性が望まれ得る。ある実施形態では、より低い程度の導電性が望まれ得る。ある実施形態では、ユーザが約50MΩ未満の経路によってセンシング回路に結合されることが有利である。
【0085】
ある先行技術の難視構成検出器では、ユーザの手の位置の変化により、センサ示度が変化し得る。手がセンサ板5とグラウンドとの間の経路の一部を形成するために、このことが、ある先行技術の難視構成検出器では起こりうる。その結果、手の位置の変化により、センサ板5のセンサ示度が変化し得る。このことは、センサ示度の精度を不利に低下させ得る。
【0086】
ユーザの手のサイズ及び位置を不変にできれば、生センサ示度からユーザの手の影響を数学的に取り除く較正調整ができ得る。しかしながら、このことは実際には実行可能ではないことがある。実際には、様々なユーザの手のサイズ、形状及び位置は、較正調整を実用的に可能にするには相違しすぎていることがある。
【0087】
上述した問題を考慮した性能を向上するために、ある実施形態では、導電性ハンドガードをユーザの手とセンサ板5との間に配置し得る。ある実施形態では、図4に示すように、ハンドガードをセンシング回路27に対して接地できる。
【0088】
図5は、一実施形態に従うコントローラ60の図である。コントローラ60は、プロセッサ61、クロック62、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)64、不揮発性メモリ65及び/又は他のコンピュータ可読媒体を含む。不揮発性メモリ65は、(例えばプログラムコード又は作業を実施するためのコンピュータ可読命令の形態の)プログラム66及び較正テーブル68を含み得る。作業時に、コントローラ60は、プログラム66を受け取ることができ、キャパシタンス-デジタル変換器21及び表示回路25(図4参照)の機能を同期させることができる。不揮発性メモリ65は、プログラム66とルックアップテーブル(LUT)と較正テーブル68とを受け取り記憶する。プログラム66は、例えば初期化アルゴリズム、較正アルゴリズム、パターンマッチングアルゴリズム、多重化アルゴリズム、ディスプレイ管理アルゴリズム、アクティブセンサ作動アルゴリズム及び非アクティブセンサ管理アルゴリズム等の多数の適切なアルゴリズムを含み得る。
【0089】
図6は、一実施形態に従い、ハウジングを含み、ライトパイプ及びボタン並びにプリント回路基板を有する難視構成検出器の断面図である。ある実施形態では、図6に表されるように、ハウジング19は、上部ハウジングと、オン-オフスイッチ24と、ハンドル14と、複数のライトパイプ8と、電源コンパートメントとを備える。ある実施形態では、適合コアが、ハウジング19をセンサ板ボード40に弾力的に結合するように構成され得る。ある実施形態では、センサ板ボード40は、最上部層44、第2層43、第3層42及び底部層41を有する、多層状のプリント回路基板である。ある実施形態では、図4を参照して上述したように、センサ板ボード40は、キャパシタンス-デジタル変換器21、表示ユニット25及びコントローラ60を結合する多層状のプリント回路基板である。ある実施形態では、ハウジング19がプラスチックを含む。ある実施形態では、ハウジング19がABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)プラスチックを含む。ある実施形態では、導電性ハンドガード56がユーザの手をセンサ板ボード40から遮蔽する。ある実施形態では、ハンドガード56がセンシング回路のグラウンドに接続される。
【0090】
ある実施形態では、ハンドル14が把持面を含む。ある実施形態では、把持面の一部は、ハンドル14をより把持しやすくするエラストマを含む。ハンドル14は好ましくは、ユーザの手がハンドル14を把持しているときにインジケータ6の眺めを隠さないように位置付けられる。ある実施形態では、電源コンパートメントは、バッテリー等の適切な電源を保持するための空洞と、コンパートメントにアクセスするためのバッテリカバーとを含む。
【0091】
ある実施形態では、ハンドガード56は、センサ板とユーザの手との間に大きな直線経路が存在しないように構成され得る。ある実施形態では、ハウジング19は、ハンドガード56を備え得る導電性材料から構成され得る。ある実施形態では、ハンドガード56の材料の導電層を、導電性プラスチックの層とすることができる。ある実施形態では、ハンドガード56の材料の導電層を、導電ペイント等の異なる導電材料の層とすることができる。ある実施形態では、ハンドガード56の材料の導電層を、ハウジング19内に隠れた金属のシートとすることができる。ある実施形態では、ハンドガード56は、急速、容易かつ信頼性の高いはんだ接合を提供し得る錫めっき鋼を含み得る。ある実施形態では、プリント回路基板の層全体が、ハンドガード56を備え得る。ある実施形態ではハンドガード56に関して層全体を含む必要が無いことがあるため、ある実施形態ではプリント回路基板の層の一部のみが、ハンドガード56を備え得る。例えば、プリント回路基板の外側周りの輪を有効ハンドガード56とすることができる。
【0092】
ある実施形態では、このハンドガード56は、手のサイズ及び位置の影響を最小化するように構成される。ある実施形態ではハンドガード56が手の最も近くに存在するときにハンドガード56が最も有効となり得るため、ある実施形態ではハンドガード56はハンドガード56が手の近くに存在するように位置付けられる。ある実施形態では、ハンドガード56はセンシング回路27(図4参照)のグラウンドに電気的に結合され得る。ある実施形態では、ハンドガード56はセンシング回路27の電位に結合され得る。ある実施形態では、センシング回路27の異なる導電点がハンドガード56に電気的に結合され得る。ある実施形態では、電線は、ハンドガード56とセンシング回路27との間に電路を含む。
【0093】
先行技術の難視構成検出器では一般に、例えば図7,8,9及び10に表されるように、同一のセンサ板105のセットが直線的に配置される。図7は、比較的より薄い面12上に配置されている、先行技術の難視構成検出器101である。図8は、比較的より厚い面13上に配置されている、先行技術の難視構成検出器101である。図9は、先行技術の難視構成検出器101の側面図を表し、センサ板A,B,C,D,Eを含む、いくつかのセンサ板105に対する主要センシングフィールドゾーン15,16,17を示す。図10は、先行技術の難視構成検出器101の底面の正面からの図を表し、センサ板A,B,C,D,Eに対する主要センシングフィールドゾーン15,16,17を示す。
【0094】
全体的かつ集合的に図7-14を参照して、それぞれのセンサ板105は、面2に対するセンサ読み取りを行う。その後センサ示度が比較される。最も高い示度を有するセンサ板105は、難視構成の位置に存在すると判断される。しかしながら、図7及び図8に表されるように、群の端部付近に存在するセンサ板105は、難視構成に対して、中心付近に存在するセンサ板105と同じようには応答しないことがある。先行技術の難視構成検出器101が、より薄い面からより薄い面又はより密度の低い面12から、より厚い面から又はより密度の高い面13に移動するときに、この問題点は特に明白となることがある。
【0095】
図7は、比較的薄い面12の上に配置される先行技術の難視構成検出器101の典型的なセンサ示度を表す。比較的薄い面12を、厚さ0.375インチのシートロックとすることができる。図8は、比較的厚い面13の上に配置される先行技術の難視構成検出器101の典型的なセンサ示度を表す。比較的厚い面13を、厚さ0.625インチのシートロックとすることができる。
【0096】
図7では、先行技術の難視構成検出器101は、比較的薄い面12の上に配置される。各センサ板105は、それぞれ較正される示度(例えば100)を有するよう、較正調整を有し得る。この同じ先行技術の難視構成検出器101をその後、より厚い他の面13又はより高い誘電率を有する面に移動させた場合、センサ示度は変化するであろう。より厚い面13の上に存在する同じ先行技術の難視構成検出器101の姿を、図8に表す。理想的には、難視構成が存在しない場合、複数センサ板105は全て同じより厚い面13の上に存在するため、より厚い面13の上のセンサ板105のそれぞれは互いに類似するセンサ示度を有するであろう。しかしながら、端部付近のセンサ板105のセンサ示度は、中央付近のセンサ板105よりも大きな示度を生ぜしめることが観察され得る。図8では、中央付近のセンサ板105は200のセンサ示度を有するが、端部のセンサ板105は250のセンサ示度を有することが見られ得る。
【0097】
図8の先行技術の難視構成検出器101及び他の先行技術の難視構成検出器において、端部に存在するセンサ板105は、センサ板105のグループの縁の上方に延びる電界9を生み出すときに孤立する。その結果、端部付近のセンサ板105は、より厚い面13の上に配置されるときに、より不釣り合いに高い示度で応答することがある。コントローラ60は、上昇したセンサ示度が、難視構成が存在することによるか、先行技術の難視構成検出器101がより厚い面13の上に配置されていることによるかを判定することに不利に難航し得る。開示される実施形態は、これらの及び他の課題に対処できる。
【0098】
図9は、図7及び8の先行技術の難視構成検出器101に対するフィールドラインを示す。図9は、センサ板105のグループを表し、また各センサ板105に対するフィールドラインの2次元表現を表す。フィールドラインは説明を目的に表されるものであり、実際上のセンシングフィールドを表現するものである。描かれるフィールドラインは、等電位電界ラインである。しかしながら、この図は本開示の範囲をこの種類のフィールドのみに限定するものではない。ベクトル電界ライン又は磁界ラインを図示でき、当該ベクトル電界ライン又は磁界ラインは本開示の範囲内に存在する。センシングフィールドを電界とすることができ、又はセンシングフィールドを磁界とすることができ、又はセンシングフィールドを電界及び磁界の組み合わせである電磁界とすることができる。
【0099】
図9には、13のセンサ板105が存在する。センサ板105のすべてを同じ信号によって同時に駆動できる一方、一度に1つのセンサ板105を感知する。センサ板105が同じ信号によって同時に駆動されるため、センシングフィールドは、図9に示すように、センサ板105のグループによって生み出されるフィールドにより定められる。能動遮蔽平面は図示されないが、ある実施形態では能動遮蔽はセンシングフィールドに寄与し得る。センサ板105の5つをA,B,C,D,Eと呼ぶ。センサ板Eから発するフィールドラインは本来、センサ板Eと平行である。しかしながら、センサ板Aから発するフィールドラインは、センサ板Aとあまり平行ではない。これらフィールドラインは主要センシングフィールドゾーン内の各点で方向及び強度が類似しないため、センサ板A及びEはこれらの主要センシングフィールドゾーン内で類似するセンシングフィールドを持たない。
【0100】
これに対して、センサ板D及びセンサ板Eが有効に感知できるセンシングフィールドの体積及び主要センシングフィールドゾーン内のセンシングフィールドが類似するため、センサ板D及びセンサ板Eは類似する主要センシングフィールドゾーンを有する。センシングフィールドの方向及びセンシングフィールドの強度が主要センシングフィールドゾーン内の各点で類似する場合、主要センシングフィールドゾーン内のセンシングフィールドが類似する。
【0101】
図10は、異なる角度又は視点から同じ概念を示す。図10では、5つのセンサ板105が再びA,B,C,D,Eと呼ばれる。センサ板105のそれぞれに対するおおよその主要センシングフィールドゾーンを強調する。図10の2次元図上で、センサ板Aに対する主要センシングフィールドゾーン15が、センサ板Aに対するセンシングフィールドラインの図面によって示される。図10の2次元図上で、センサ板Bに対する主要センシングフィールドゾーン16が、センサ板Bに対するセンシングフィールドラインの図面によって示される。図10の2次元図上で、センサ板Cに対する主要センシングフィールドゾーン17が、センサ板Cに対するセンシングフィールドラインの図面によって示される。
【0102】
図9及び10は、主要センシングフィールドゾーンを2次元図で示す。しかしながら、実際には、3次元主要センシングフィールドゾーンが存在し得る。各センサ板105に対して、所与の各センサ板105に対する主要センシングフィールドゾーンを含む3次元ゾーンが存在し得る。図9及び10の先行技術の実施形態と対照的に、本開示のある実施形態では、センサ板105は同等の主要センシングフィールドゾーンを有し得る。同等の主要センシングフィールドゾーンを有するグループの各センサ板105は、面の変化に対して同等に応答する。本開示は、グループの各センサ板105が同等の主要センシングフィールドゾーンを有し得る、いくつかの構成を示す。ある実施形態では、類似する主要センシングフィールドゾーンを有する各センサ板105は、検出される面の変化に応じて、類似するセンサ示度の変化を有することができる。
【0103】
図11は、一実施形態に従い、面の後ろの難視構成を検出する方法200の流れ図である。図11の流れ図に示されるように、第1作業を、検出器の初期化とでき(202)、これは初期化アルゴリズムを動かすことを伴い得る。検出器は、本明細書で説明する一実施形態に従うことができる。初期化後、センサ板を読み取ることができる(204)。ある実施形態では、各センサ板を複数回、毎回相違する構成を用いて読み取ることができる。この相違する構成は、相違する駆動電流、相違する電圧レベル、相違するセンシングしきい値又は他の相違する構成パラメータを含み得る。センサ板のこれら読み取りのそれぞれを、ネイティブ読み取りと呼ぶことができる。ある実施形態では、多数のネイティブ読み取りを一緒に追加して、示度を生成する。ある実施形態では、それぞれのセンサ板に対して分離した読み取りが存在し得る。
【0104】
ある実施形態では、これらの読み取りのそれぞれは、各示度に対して所定の較正値を追加することで達成される、較正調整を実施する(206)。ある実施形態では、較正後、検出器が一様な面上に配置されている場合、センサ板のそれぞれに対する示度を等しくできる。
【0105】
ある実施形態では、最も高いセンサ板示度を、最も低いセンサ板示度に対して比較する(208)。その後、この差をしきい値と比較する(208)。ある実施形態では、この差が所定のしきい値未満である場合、全てのインジケータをオフにして(210)、びょうが存在しないことを示し得る。この差が所定のしきい値よりも大きい場合に、どのインジケータを活性化するかについて決定できる。特定の実施形態では、示度を所定の範囲まで拡縮でき(212)、このことは最低値を0等の数に設定し、最高示度を100等の値まで拡縮することを伴い得る。それから、すべての中間値を比例的に拡縮できる。拡縮される示度をその後、同様に拡縮される所定のパターンに対して比較できる(214)。
【0106】
ある実施形態では、所定のパターンのセットが存在し得る。所定のパターンのセットは、検出器が遭遇し得る、隠れた構成の様々な組み合わせに対応し得る。例えば、所定のパターンのセットは、単一のびょうに対する様々な位置に対応し得る。ある実施形態では、所定のパターンのセットは、2つのびょうの位置の組み合わせを含み得る。パターンマッチングアルゴリズムを用いて、所定のパターンのどれが示度パターンに最も良く適合するか決定できる。その後検出器は、最も良く適合する所定のパターンに対応するインジケータを活性化させることができる(216)。
【0107】
他の実施形態では、センサ板示度を較正した後、難視構成が存在するかどうか決定する。最高センサ板示度から、最低センサ板示度を減算できる。この差がしきい値よりも大きい場合、難視構成が存在すると判定する。難視構成が存在しないと判定される場合、全てのインジケータを不活性化できる。難視構成が存在する場合、プロセスは、難視構成の位置及び幅を決定し始めることができる。ある実施形態では、全ての電流センサ板示度を拡縮して、最低示度を所定の値(例えば0)に拡縮し、最高示度を第2の所定の値(例えば100)に拡縮できる。全ての中間値を比例的に拡縮できる。拡縮される示度は、所定のパターンのセットに対する比較をより容易にできる。
【0108】
図12は、典型的な板構成を有する、先行技術の難視構成検出器1200の構成である。図示するように、難視構成検出器1200は、3つ以上のセンサ板5と、共通板1202と、能動遮蔽板23とを備え得る。
【0109】
図示される実施形態では、センサ板5が直線的に配置されてセンサアレイ7を形成する。図示するように、センサ板5は同じ幾何学的形状を有することができ、等間隔に配置され得る。それぞれのセンサ板5は、他の1つ以上のセンサ板の内側境界の少なくとも一部に沿って延在する内側境界と、センサアレイ7の外側境界線に配置される外側境界とを有する。直線的センサアレイは、2つの端部センサ板1210,1212と、少なくとも1つの非端部センサ板1214とを含む。
【0110】
各センサ板5は、センサ板5の1つ以上の周囲の物体に対する接近度と、1つ以上の周囲の物体のそれぞれの材料特性とに基づいて変わる、センサ示度を取得するように構成される。センサ読み取りを容易にするために、それぞれのセンサ板5のある領域は、対応する電界の第1端部を形成できる。
【0111】
共通板1202は、各センサ板1202の対応電界の第2端部を形成できる。共通板1202は、センサアレイの長さ1222に沿って延びる長さ1220を有し、共通板1202は、それぞれのセンサ板5の1つの外側境界に沿って延在する。図示するように、共通板は、センサアレイ7の全長さ寸法の上方を延在する。現在入手できる板構成の共通板は、ハウジングのサイズ又は形状、遮蔽構成又は他の理由のためのいずれにせよ、センサアレイよりも少なくとも17ミリメートル長い。このようなより長い共通板で形成される端部センサ板の電界は、このようなより長い共通板で形成される非端部センサ板で形成される電界と比較して、一様ではない。
【0112】
図13は、短縮共通板1302を含む改善した板構成を有する難視構成検出器1300である。図示するように、難視構成検出器1300は、3つ以上のセンサ板5と、短縮共通板1302と、能動遮蔽板23とを備え得る。
【0113】
図示される実施形態では、センサ板5が直線的に配置されてセンサアレイ7を形成する。図示するように、センサ板5は、同じ幾何学的形状を有することができ、等間隔に配置され得る。他の実施形態では、センサ板5は、サイズ及び/又は形状が変わることがあり、センサアレイ7のセンサ板5の位置に基づいて、異なる間隔で配置され得る。それぞれのセンサ板5は、他の1つ以上のセンサ板の内側境界の少なくとも一部に沿って延びる内側境界と、センサアレイの外側境界線に配置される外側境界とを有する。直線的センサアレイ7は、2つの端部センサ板1312,1312と、少なくとも1つの非端部センサ板1314とを含む。
【0114】
各センサ板5は、センサ板の1つ以上の周囲の物体に対する接近度と、1つ以上の周囲の物体のそれぞれの材料特性とに基づいて変わる、センサ示度を取得するように構成される。センサ読み取りを容易にするために、それぞれのセンサ板5のある領域は、対応する電界の第1端部を形成できる。
【0115】
短縮共通板1302は、各センサ板の対応電界の第2端部を形成できる。短縮共通板1302は、センサアレイ7の長さ1322に沿って延びる長さ1320を有し、共通板1302は、センサアレイ7に沿い、3つ以上のセンサ板5のそれぞれの1つの境界線に少なくとも部分的に沿って延在する。ある実施形態では、短縮共通板は、端部センサ板の一方又は両方に沿って延在しないことがある。短縮共通板1302の長さ1320は、短縮共通板1302が延在する、センサアレイ7の全体長さ寸法よりも短い。図示する実施形態では、短縮共通板1302は、センサアレイ7に沿って中央揃えされる。ある実施形態では、短縮共通板の中心をずらすことができる。
【0116】
能動遮蔽板23は、センサ板5と短縮共通板1302とを分離する。図示する実施形態では、能動遮蔽板23は、短縮共通板1303を短縮共通板1303の3つの側面沿いに囲む。他の実施形態では、能動遮蔽板23は、短縮共通板1302の長さ1320に沿って延ばすだけにできる。しかしながら、共通板を囲む能動遮蔽板23を有することで、製造の複雑さを減少させることができる。
【0117】
ある実施形態では、一度に1つのセンサ板5を感知できる。ある実施形態では、1つのセンサ板5を感知するときに、能動遮蔽板23を含む全てのセンサ板5を、感知されるセンサ板5と同じ信号で駆動する。能動遮蔽板23を加えたセンサアレイ7を一緒に駆動するときに、対応電界のフィールドラインを、単一のセンサ板5のみを駆動する場合に可能となり得るフィールドラインよりも、感知される面に深く押し進めることができる。ある実施形態では、これにより、単一のセンサ板5を単独で駆動する場合よりも、単一のセンサ板5からのフィールドラインをより深く貫通させ、単一のセンサ板5がより深く感知できる。
【0118】
図14は、図12の先行技術の板構成1200が生成する電界を示す。それぞれのセンサ板5は、主要結合領域1402,1412を提供して、対応電界1406,1408の第1端部を形成するように構成される。更に、共通板1202は、対応主要結合領域1404,1414を提供して、センサ板5に対応し、センサ板5の対応電界1406,1408の第2端部を形成するように構成される。
【0119】
主要結合領域1402,1412は、電界1406,1408が主に結合する、センサ板5の領域である。図示する先行技術では、端部センサ板1210の主要結合領域1402は、共通板1202の対応主要結合領域1404とのライン1420上に存在する。同様に、非端部センサ板1214の主要結合領域1404は、共通板1202の対応主要結合領域1414とのライン1422上に存在する。図示するように、共通板1202の対応主要結合領域1404に対する、端部センサ板1210の主要結合領域1402のライン1420は、共通板1202の対応主要結合領域1414に対する、非端部センサ板1214の主要結合領域1404のライン1422とほぼ平行である。
【0120】
図示するように、この構成で端部センサ板1210から形成される電界1406は、非端部センサ板1214から形成される電界1408とは異なる幾何学的形状を有する。周囲のセンシング板5が生成する電界は、他のセンシング板5のそれぞれに影響を及ぼす。不均一な電界1406は、両側面沿いにセンサ板5を持たない端部センサ板1210から生まれる。電界1406の不均一性は、難視構成の不正確な検出又は検出漏れをもたらし得る。例えば、端部センサ板1210が生成する電界1406は、非端部センサ板1214が生成する電界1408よりも、面をより広く貫通し得る。センシング領域が相違するため、端部センサ板1210は難視構成を誤って識別することがある。
【0121】
図15は、図13の難視構成検出器1300の板構成において、端部センサ板1310と非端部センサ板1314との間に生成される電界1506,1508を示す。主要結合領域(例えば1502,1512)は、センサ板5を共通板1302に結合できる。それぞれのセンサ板5は、主要結合領域(例えば1502,1512)を提供して、対応電界の第1端部を形成するように構成される。短縮共通板1302は、センサ板5にそれぞれ対応する対応主要結合領域(例えば1504,1514)を提供し、センサ板5の対応電界の第2端部を形成するように構成される。
【0122】
例えば図示するように、端部センサ板1310は主要結合領域1502を提供するように構成され、非端部センサ板1314は主要結合領域1512を提供するように構成される。共通板1302は、端部センサ板1310の主要結合領域1502に対応する対応主要結合領域1504と、非端部センサ板1314の主要結合領域1512に対応する対応主要結合領域1514とを提供するように構成される。
【0123】
図示するように、電界1506,1508は、センサ板5の主要結合領域1502,1512を、共通板1302の対応主要結合領域1504,1524に結合する。端部センサ板1310の主要結合領域1502は、共通板1302の対応主要結合領域1504との第1ライン1520上に存在する。さらに、非端部センサ板1314の主要結合領域1512は、共通板1302の対応主要結合領域1514とのライン1522上に存在する。
【0124】
類似する電界を達成するために、センサ板5及び共通板1302の結合領域間で、第1ライン1520と第2ライン1522とは平行でない。隣接センシング板5が生成する電界は、他の各センシング板5に影響を及ぼす。端部センサ板1310は隣接センサ板5を1つだけ有するため、電界1506は当然、非端部センサ板1324の電界1508よりも長い距離に伝わるであろう。図14に表されるように、より長い距離の経路は、難視構成検出器の向こうに延び得る。これに対し、図15に表されるように、短縮共通板1302は、電界1506を電界1508の付近の位置に引き寄せる。これは、短縮共通板1302のサイズ設定及び配置が、先行技術の難視構成検出器と比較して、端部センサ板1310からの電界1506の、非端部センサ板1314からの電界1508に対する類似度が高くなるためであろう。
【0125】
ある実施形態では、端部センサ板1310に対応する電界1506は、非端部センサ板1314に対応する電界1508と、同じサイズ、形状、方向及び/又は幾何学的形状を有する。ある実施形態では、それぞれのセンサ板5に対応する電界は、他のそれぞれのセンサ板5と同じサイズ、形状、方向及び/又は幾何学的形状を有する。ある実施形態では、センサ板5のグループのそれぞれに対応する電界は、同じサイズ、形状、方向及び/又は幾何学的形状を有する。
【0126】
ある実施形態では、それぞれのセンサ板5が、面又は検出物に対する変化に、より一様に応答できるため、類似する電界のサイズ、形状、方向及び/又は幾何学的形状は、より一貫した示度をもたらす。それぞれ同様に応答するセンサ板5は、壁のより深くに存在する難視構成又は検出するのがより困難となり得る難視構成を、より良く検出できる。類似する電界によって、様々な異なる面上で使用できるとともに様々な異なる面上で等しく良好に作動できる難視構成検出器を成果とできる。また、より深く、若しくはより正確に、又はより深くかつより正確に感知できる難視構成検出器を成果とできる。
【0127】
ある実施形態では、難視構成検出器は、3つ以上のセンサ板の全体長さ寸法未満の共通板を有し得る。この構成の結果、類似する寸法、形状及び/又は幾何学的形状を有する電界を形成できる。ある実施形態では、難視構成検出器は、3つ以上のセンサ板の全体長さ寸法に16ミリメートル加えた寸法未満の共通板を有し得る。センサアレイの長さに加えて16ミリメートルの長さ未満の共通板の当該構成により、類似するサイズ、形状、方向及び/又は幾何学的を有する電界をもたらし得る。言い換えれば、ある実施形態では、アレイに付加した長さとして定められる長さが存在し得る。アレイに付加した長さは、センサアレイの全体長さよりも最大で16ミリメートル長くできる。ある実施形態では、このアレイに付加した長さは、センサアレイの全体長さよりも最大でセンサ幅の1.5倍長くできる。言い換えれば、共通板の長さの寸法を、アレイよりも、センサ板の幅(例えば端部センサ板の幅)の最大1.5倍だけ長くとることができる。アレイに付加した長さ未満の共通板を有する難視構成検出器を、短縮共通板と呼ぶことができる。ある実施形態では、短縮共通板を有する難視構成検出器は、より類似するサイズ、形状、方向及び/又は幾何学的形状をそれぞれ有する複数電界を有し得る。
【0128】
電界の類似度が増加する結果、難視構成検出器は、より正確に感知でき、そして面内により深く及び/又は面を通ってより深く感知できる。
【0129】
短縮共通板を有する難視構成検出器は、先行技術で説明される共通板を有する難視構成検出器と比較して、より類似するサイズ、形状、方向及び/又は幾何学的をそれぞれ有する複数電界を有し得る。各センサ板に関連付けられる電界のサイズ又は形状又は方向又は幾何学的形状をより一様とすることで、それぞれのセンサ板に対してより一様な示度を提供できる。それぞれ類似する電界を有する複数センサ板はそれぞれ、異なる面の材料及び厚さに対してより一様に応答できる。例えば、短縮共通板を有する難視構成検出器の一実施形態を、厚さ0.25インチのシートロックの面等の特定の面上に配置できる。それぞれのセンサ板は、この面上に配置されているときに、それぞれ同じ示度(例えば100単位の示度等)を有し得る。この例では、同じ難視構成検出器が異なる面(例えば0.50インチのシートロック)上に配置されている場合、それぞれの示度が異なる値に変わることがあるが、再びそれぞれのセンサ板の示度(例えば200単位の値)は類似し得る。それぞれのセンサ板からの示度が類似する示度を提供するとき、難視構成検出器がどのような面上に配置されているかに関係なく、センサ板の示度の任意の変動は、難視構成の存在に起因し得る。短縮共通板を有する難視構成検出器によって、様々な平面にわたって、示度の一様性を、先行技術の難視構成検出器よりも高く維持できる。示度が面とは無関係に一様であることにより、より正確かつより深く感知でき、構成をより正確に識別でき、2つの物体を同時かつより正確に感知できる。ある実施形態では、短縮共通板は、各センサ板に対するセンシングフィールドを、センサ板に近い範囲でより正確に位置付けられる有利な成果を有し得る。その結果、難視構成検出器は、より正確かつより深く感知できる。
【0130】
現在入手できる難視構成検出器では、共通板の幅は8.00ミリメートル未満である。改善した難視構成検出器のある実施形態では、共通板の幅が8.00ミリメートル超である場合に、性能が改善し得る。幅8.00ミリメートル超の共通板を有する難視構成検出器は、先行技術で説明される共通板を有する難視構成検出器と比較して、より類似するサイズ、形状、方向及び/又は幾何学的をそれぞれ有する複数電界を有し得る。
【0131】
図15に表すように、難視構成検出器1300は、センサアレイ7の端部センサ板1310の主要結合領域1502を、1つ以上の共通板の対応主要結合領域1504との第1ライン1520上に有し得る。また難視構成検出器は、センサアレイ7の非端部センサ板1314の主要結合領域1512を、1つ以上の共通板の対応主要結合領域1514との第2ライン1522上に有し得る。ある実施形態では、第1ライン1520及び第2ライン1522は平行ではない。このことは類似する寸法、形状及び幾何学的形状を有する電界をもたらし得る。
【0132】
言い換えれば、非端部センサ板1314に対応する電界の始まり及び終わりが第1ライン1520上に存在する場合、端部センサ板1310に対応する電界の始まり及び終わりが第2ライン1522上に存在する場合、及び第1ライン及び第2ラインが平行でない場合、端部センサ板1310に対応する電界1506は、非端部センサ板1314に対応する電界1508に対して、第1ライン及び第2ライン1520,1522が平行である場合よりも類似し得る。結果として、それぞれのセンサ板5が、面又は検出物の変化に対してより一様に応答し得る。その結果、難視構成検出器1300は、より正確かつより深く感知できる。
【0133】
例えば、難視構成の存在によって、物体がセンサ板の近くに配置されているときに、センサ板5の1つに特定の示度を持たせる場合、難視構成がセンサ板5に対して同じ位置に配置されているときに、それぞれのセンサ板5に対して同じ示度を持たせることが望ましいであろう。まさに説明される一様な応答によって、面の材料又は厚さに対してより無関係に感知でき得る。結果として、びょうは面の材料又は厚さとは無関係に、より正確に感知される。
【0134】
図15の難視構成検出器1300の実施形態の板構成により、端部センサ板1310から形成される電界1506と、非端部センサ板1314から形成される電界1508とに、類似するサイズ、形状又は姿勢を持たせる。このことは、図14に表す電界とは対称的である。電界の一様性は、難視構成検出器の精度を向上させ得る。精度の向上により、類似する読み取り(類似する深さ及び幅に及ぶ読み取り)を行うそれぞれのセンシング板5の電界をもたらし得る。
【0135】
図16は、複数共通板1601を有する板構成1600に関して、端部センサ板1310及び非端部センサ板1314から発する電界1606,1608を示す。図示されるように、複数共通板1601の大きさを決め、構成し、位置合わせして、端部センサ板1310から形成される電界1606に、非端部センサ板1314から形成される電界1608と類似するサイズ、形状及び/又は姿勢を持たせることができる。複数センサ板1601を、直線的に配置してセンサアレイ7の長さに沿って延在させることができる。
【0136】
まさに図15に表すように、センサアレイ7の端部センサ板1310の主要結合領域1602は、複数共通板1601の対応主要結合領域1604との第1ライン上に存在する。さらに、センサアレイの非端部センサ板1314の主要結合領域1612は、複数共通板1601の対応主要結合領域1614との第2ライン上に存在する。複数共通板1601の位置決めのために、第1ラインと第2ラインとは平行でなく、端部センサ板1310から形成される電界1606に、非端部センサ板1314から形成される電界1608に対して類似する幾何学的形状を持たせる。電界の一様性は、難視構成検出器の精度を向上させ得る。
【0137】
図17は、面の後ろの難視構成を検出する方法1700を示すフローチャートである。当該方法は、難視構成検出器の3つ以上のセンサ板及び短縮共通板の間でセンサ読み取りを行うステップ1702を含む。3つ以上のセンサ板は、センサアレイに直線的に配置される。センサの読み取りは、難視構成検出器の3つ以上のセンサ板及び共通板の間に形成されるセンシングフィールドの範囲からなる。共通板の寸法は、センサアレイの寸法未満である。
【0138】
当該方法は、センシング回路によって3つ以上のセンサ板のセンサ示度を測定するステップ1704と、センシングフィールドの異なる領域のセンサ示度の測定値を比較するステップ1706と、を更に含む。測定されるセンサ示度を、キャパシタンス示度又は電磁示度とすることができる。さらに、当該方法は、インジケータを不活性状態から活性状態へトグルで切り替えて(1708)、比較的高いセンサ示度を有するセンシングフィールドの範囲の位置を示すことができる。
【0139】
<実施例>
以下の記載は、本開示の範囲内に存在するいくつかの例示的実施形態である。本開示を提供する複雑さを回避するため、以下に列挙する実施例のすべてが、本明細書で以下に列挙する他の実施例及び上述した他の実施例のすべてと組み合わせ可能と考えられると別個かつ明白に開示されているわけではない。ある当業者が、以下に列挙するこれら実施例及び上述した実施形態が組み合わせできないと理解する限り、本開示の範囲内でこのような実施例及び実施形態は組み合わせ可能であると考えられる。
【0140】
実施例1:難視構成検出器は、直線的に配置されてセンサアレイを形成する3つ以上のセンサ板を含み得る。各センサ板は、センサ板の1つ以上の周囲の物体に対する接近度と、1つ以上の周囲の物体のそれぞれの材料特性とに基づいて変わる、センサ示度を取得するように構成され得る。それぞれのセンサ板は、対応する電界の第1端部を形成し得る。難視構成検出器は、各センサ板の対応電界の第2端部を形成する共通板も含み得る。共通板は、センサアレイに沿い、3つ以上のセンサ板のそれぞれの一方側に沿って延びる長さを有し得る。共通板の長さを、共通板が沿って延在する、センサアレイの全体長さ寸法よりも短くできる。難視構成検出器は、3つ以上のセンサ板に結合し、3つ以上のセンサ板のセンサ示度を測定するように構成されるセンシング回路も含み得る。難視構成検出器は、不活性状態と活性状態との間をトグルで切り替えて、比較的高いセンサ示度の範囲の位置を示すことができる、インジケータを含み得る。
【0141】
実施例2:難視構成検出器は、センサアレイを形成する3つ以上のセンサ板を含み得る。それぞれのセンサ板は、センサ板の1つ以上の周囲の物体に対する接近度と、1つ以上の周囲の物体のそれぞれの材料特性とに基づいて変わる、センサ示度を獲得することができる。3つ以上のセンサ板は、全体的にセンシングフィールドを生成し得る。3つ以上のセンサ板のそれぞれの個々のセンサ板はセンシングフィールド内で対応主要センシングフィールドゾーンを生成することができ、対応主要センシングフィールドゾーンで個々のセンサ板はセンシングフィールドに対して他の任意の3つ以上のセンサ板よりも強く寄与する。3つ以上のセンサ板は幾何学的に類似する主要センシングフィールドゾーンを生成し得る。難視構成検出器は、主要センシングフィールドゾーンを受け、センサアレイの長さに沿って延びる長さを有し、長さがセンサアレイの長さよりも短い、共通板を含み得る。ある実施形態では、共通板は、センサアレイの長さよりも16ミリメートル未満長い長さを有し得る。難視構成検出器は、3つ以上のセンサ板に結合され、3つ以上のセンサ板のセンサ示度を測定するように構成され得るセンシング回路を含み得る。難視構成検出器は、不活性状態と活性状態との間を切り替えて、比較的高いセンサ示度の範囲の位置を示すインジケータを含み得る。
【0142】
実施例3:難視構成検出器は、直線的に配置されてセンサアレイを形成する3つ以上のセンサ板を含み得る。それぞれのセンサ板は、センサ板の1つ以上の周囲の物体に対する接近度と、1つ以上の周囲の物体のそれぞれの材料特性とに基づいて変わる、センサ示度を取得し得る。それぞれのセンサ板は、主要結合領域を提供して対応電界の第1端部を形成し得る。難視構成検出器は、対応主要結合領域を提供してセンサ板に対応し、センサ板の対応電界の第2端部を形成するように構成される、1つ以上の共通板を含み得る。センサアレイの端部センサ板の主要結合領域は、1つ以上の共通板の対応主要結合領域との第1ライン上に存在し、センサアレイの非端部センサ板の主要結合領域は、1つ以上の共通板の対応主要結合領域との第2ライン上に存在し、第1ライン及び第2ラインは平行ではない。難視構成検出器は、3つ以上のセンサ板に結合され、3つ以上のセンサ板のセンサ示度を測定するように構成されるセンシング回路を含み得る。難視構成検出器は、不活性状態と活性状態との間を切り替えて、比較的高いセンサ示度の範囲の位置を示すインジケータを含み得る。
【0143】
当業者にとって、本発明の基礎となる原理から逸脱することなく、上述した実施形態の詳細に際して多数の変更を行うことができることが明らかである。したがって本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲のみによって定められるべきである。
図1
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